JP2002537878A - 複合材料フットウェアアッパー及び複合材料フットウェアアッパーを製造する方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 三次元形状を有するフットウェアアッパーの製造方法に、２以上の層から概ね平面状の複合材料シートを形成するステップと、複合材料シートを加熱するステップと、複合材料シートを三次元形状に圧縮成形するステップとが含まれる。熱可塑性フォームからなる第１の層を、熱可塑性ウレタンからなる第２の層に積層して、複合材料シートを形成する。メッシュ生地からなる第３の層を、第１の層と前記第２の層との間に配置してもよい。複合材料シートを、型穴内で加熱した後に圧縮して、三次元形状を得る。複合材料シートを別個の複数の部品に圧縮成形し、これらの部品を成形後に組み立ててフットウェアアッパーを形成してもよい。又、複合材料シートを継ぎ目のない単体構造のフットウェアアッパーに圧縮成形してもよい。多層複合材料アッパーをソールに取り付けて、高機能フットウェアを形成してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 発明の背景 多くのアウトドア活動では、厳しい条件下での使用を目的とした高機能フット
ウェアが必要とされる。ハイキングブーツ、スキーブーツ、スノーボードブーツ
、登山ブーツなどの高機能フットウェアは、高温や低温、湿気、歩きにくい地面
に起因する足の負傷から着用者を保護することができる。このような保護を行う
ために、高機能フットウェアは通常、断熱性、防湿性、耐摩耗性を備えた単一の
材料またはそのような材料の組合せにより構成されている。

【０００２】 高機能フットウェアの製造は、多大な労働力と費用とを要し、往々にして非常
に精密かつ高価な成形及び縫製用の装置を必要とする。例えば、革から高機能フ
ットウェアを製造するには、革を手作業で裁断し縫製することが必要である。同
様に、可塑性の材料から高機能フットウェアを製造するには、高価で複雑な高圧
注入機器と型とを使用しなければならない。

【０００３】 加えて、高機能ブーツの製造においては、所望の断熱性、防湿性及び耐摩耗性
を得るために、複数の材料の層を順番に重ねることが必要である場合が多い。こ
のため、履き心地が悪い上に製造が困難で時間がかかる、大きく重いフットウェ
アとなってしまう。

【０００４】 発明の概要 本発明は、簡易な方法で製造でき、製造コストが低く、厳しい条件下での使用
に適した特性を有する快適なフットウェアを製造するための、フットウェア及び
フットウェアアッパーの製造方法を提供する。さらに、本発明の方法では、製造
するフットウェアの特性を様々に変えることができるため、多数の型や製造装置
を使用しなくても、意図される用途に伴う環境に合わせてフットウェアを製造す
ることが可能である。

【０００５】 一実施例によれば、本発明は、三次元形状を有するフットウェアアッパーを製
造する方法を提供する。上記方法には、２つまたはそれ以上の層からなる複合材
料シートを形成するステップと、前記複合材料シートを加熱するステップと、前
記複合材料シートをフットウェアアッパーの三次元形状に圧縮成形するステップ
とが含まれる。前記複合材料シートを、２つまたはそれ以上の層を積層すること
により形成してもよい。これらの層を、接着剤により接着してもよいし、熱接着
してもよいし、又は他の方法で積層してもよい。

【０００６】 前記複合材料のシートを形成する層のうち１つまたはそれ以上に、熱形成可能
な材料が含まれることが望ましい。好適な一実施例においては、前記複合材料シ
ートは、熱可塑性フォームからなる第１の層と、好適にはＴＰＵフィルムとして
形成された熱可塑性ウレタン（ＴＰＵ）からなる第２の層とを有する。前記熱可
塑性フォームは、例えば、エチレン酢酸ビニル（ＥＶＡ）フォームであってもよ
い。前記第１及び第２の層の間に、繊維からなる第３の層を配置してもよい。好
適な繊維に、ナイロン、ポリエステル、ポリコットン、綿、アセテート又はアク
リルから形成されたメッシュ生地が含まれてもよい。

【０００７】 本発明の別の一実施例によれば、複合材料シートが、布素材からなる第１の層
と、熱可塑性フォームからなる第２の層と、布素材からなる第３の層とを有して
もよい。前記布素材が、フェルト、毛織物、毛皮、毛、ポリエステル、ナイロン
、綿、アセテート又はアクリルから形成されていてもよい。一実施例においては
、前記第１、第２及び第３の層をニードルパンチして、第１及び第３の層の布材
料を形成している繊維を第２の層に貫通させることにより、これら３つの層を連
結して、前記複合材料シートを形成してもよい。

【０００８】 本発明の更に別の一実施例によれば、圧縮成形のステップに、型穴を有する第
１の型部材内に複合材料のシートを配置するステップと、前記複合材料シートを
、前記型穴内で、第２の型部材を用いて圧縮するステップとが含まれる。前記複
合材料シートを、前記第１の型部材内に配置する前に加熱してもよいし、又は、
例えば前記第１の型部材の型穴内に配置する時など、前記第１の型部材内に配置
した後に加熱してもよい。前記複合材料のシートを、別々の部品に圧縮成形し、
その後これらの部品を組み立ててフットウェアアッパーとしてもよい。又は、前
記複合材料のシートを、必要最小限の組み立てで完成する、継ぎ目のない単体構
造のフットウェアアッパーに圧縮成形してもよい。

【０００９】 本発明によるフットウェアの製造方法には、２つ又はそれ以上の層からなる概
ね平面状の複合材料のシートを形成し、前記複合材料のシートを加熱し、前記複
合材料のシートを三次元形状を有するアッパーに圧縮成形することにより、アッ
パーを形成するステップが含まれる。次に、前記アッパーをソールに取り付けて
もよい。底革をアッパーに縫い付け、前記アッパーを靴型に被せ、前記アッパー
をソールに取り付け、その後、前記アッパーから靴型を外すことにより、前記ア
ッパーをソールに取り付けてもよい。

【００１０】 本発明の別の一実施例によれば、アッパー内に敷皮を組み込んでもよい。前記
敷皮は、布であっても複合材料であってもよく、前記アッパーに縫い付けてあっ
てもよいし、又は前記アッパーと分離して取外し可能であってもよい。或いは、
複合材料シートを圧縮成形するステップの前に、敷皮を形成する層を前記複合材
料シートに取り付けてもよい。

【００１１】 本発明の一実施例による多層複合材料フットウェアアッパーに、熱可塑性フォ
ームからなる第１の層と、前記第１の層に取り付けられた、好適にはＴＰＵフィ
ルムである熱可塑性ウレタン（ＴＰＵ）からなる第２の層とが含まれてもよい。
前記複合材料アッパーは、継ぎ目のない単体構造であることが望ましい。布製の
第３の層が、前記第１の層と第２の層との間に配置されていてもよい。前記熱可
塑性フォームは、例えば、エチレン酢酸ビニル（ＥＶＡ）フォームであってもよ
い。前記布は、例えば、ナイロン、ポリエステル、ポリコットン、綿、アセテー
ト又はアクリルから形成されたメッシュ生地であることが望ましい。

【００１２】 発明の詳細な説明 本発明は、フットウェアアッパーを製造する方法を提供し、概略的には、多層
複合材料シートを熱活性化させて可鍛化させた後に型内に配置するフットウェア
に関する。前記型を用いて、前記複合材料シートを所望の三次元形状に圧縮し、
複合材料アッパーを形成する。形成された複合材料アッパーを、ソール及びその
他のフットウェア部品に結合し、フットウェアを完成させてもよい。本発明の製
法は、フットウェアの製造を簡易化し、製造コストを低減し、更に、フットウェ
アアッパーの構成に柔軟性を付与することにより、、様々に異なる特性を有する
フットウェアを提供するものである。

【００１３】 本発明に基づくフットウェアアッパーの製造方法を、図１のフローチャートに
概略的に示す。ステップ１０で、概ね平面状の複合材料シートを、２つ又はそれ
以上の材料の層から形成する。ステップ１２で、前記概ね平面状のシートを熱活
性化させて可鍛化させる。ステップ１４で、加熱した前記概ね平面状の複合材料
シートを、フットウェアアッパーの所望の三次元形状に圧縮成形する。

【００１４】 図２は、概ね平面状の複合材料シート１６の一例を図示したものである。複合
材料シート１６を構成する層のうちの一つに、特定の温度以上に加熱すると可鍛
化する（形成可能となる）熱形成可能な材料が含まれることが望ましい。前記熱
形成可能な材料は、例えば熱可塑性の材料であってもよいが、他の熱形成可能な
材料を用いてもよい。熱可塑性の材料は、固有の活性化温度よりも高温に加熱す
ると可鍛化し、前記活性化温度よりも低温に冷却すると硬化して所望の形状を維
持することから、熱可塑性の材料を用いることが望ましい。熱可塑性の材料の例
には、熱可塑性ウレタン、ポリウレタン、エチレン酢酸ビニル（ＥＶＡ）が含ま
れるが、これらに限定される訳ではない。

【００１５】 引き続き図２を参照すると、複合材料シート１６の一例は、例えばＥＶＡフォ
ームなどの熱可塑性フォームからなる第１の層２０と、熱可塑性ウレタン（ＴＰ
Ｕ）からなる第２の層２２とを有する。その他の熱可塑性フォームには、ポリエ
チレンフォーム及びポリプロピレンフォームが含まれるが、これらに限定される
訳ではない。好適な一実施例においては、布製の第３の層２４が、前記第１の層
２０と前記第２の層２２との間に配置されている。前記布は、好適には、ナイロ
ン、ポリエステル、ポリコットン、綿、アセテート又はアクリルなどの布から形
成されたメッシュ生地である。前記第３の層２４には、織布を使用してもよいが
、不織布または編地であればより高い伸縮性が得られるので好適である。ＴＰＵ
からなる第２の層２２と、その下のメッシュ生地からなる第３の層２４は、アッ
パー及び最終的に製造されるフットウェアの外層が防湿性及び耐摩耗性となるべ
く選択される。熱可塑性フォームからなる第１の層２０は、アッパー及び最終的
に製造されるフットウェアの内層が断熱性となるべく選択される。断熱の程度は
、選択された熱可塑性フォームの厚さ及び密度により決定されてもよい。以上の
ように、複合材料シート１６を形成する層の組合せが、前記複合材料及び、この
材料から形成されるアッパー、ひいては最終的に製造されるフットウェアに、様
々な特性を付与する。

【００１６】 複合材料シート１６が、図２に図示される、及び、上記のような３層に限定さ
れないことは、当業者に理解されるであろう。製造されるフットウェアに求めら
れる特性により、いかなる数の層を用いてもよい。例えば、複合材料シート１６
の層を交換、追加、除去、又は移動させることにより、複合材料シート１６の厚
さ、硬さ、密度又は色を変化させてもよい。同様に、耐水性、断熱性及び耐摩耗
性の程度を変化させてもよい。

【００１７】 例えば、別の一実施例においては、複合材料シートに、前記ＴＰＵからなる第
２の層２２の上に設けられた、熱硬化性ウレタンなどの熱硬化性材料からなる層
がさらに含まれていてもよい。前記熱硬化性材料からなる更なる層により、前記
複合材料シート及び成型された複合材料アッパーの耐摩耗性及び柔軟性が向上し
てもよい。

【００１８】 図６は、布素材からなる第１の層２５と、熱可塑性フォームからなる第２の層
２６と、布素材からなる第３の層２７とを有する複合材料シート１６’の別の一
実施例を図示したものである。第１の層２５及び第３の層２７を形成する布素材
は、フェルトであることが望ましい。ここで使用される”フェルト”という術語
は、合成または天然繊維で作られた織布又は不織布を含むが、これらに限定され
る訳ではない。前記第１の層及び第３の層に適したその他の布素材は、毛織物、
毛皮、毛、ポリエステル、ナイロン、綿、アセテート及びアクリルを含むが、こ
れらに限定される訳ではない。第１の層２５の布素材は、第３の層２７の布素材
と同じでもよいし、異なっていてもよい。前記第１、第２、第３の層を、接着剤
を用いて接着してもよいし、別の手段を用いて結合させてもよい。更に、前記第
１又は第３の層の繊維を、熱可塑性フォームからなる第２の層に貫通させること
により、第１、第２及び第３の層２５、２６及び２７を結合させることが望まし
い。例えば、布素材からなる第１の層２５をニードルパンチして、繊維２８を引
き出し、第２の層２６の熱可塑性フォームを貫通させてもよい。前記ニードルパ
ンチされた繊維２８が、布素材からなる第３の層２７を形成する繊維と絡み合い
又は相互に連結することにより、前記３つの層が連結する。

【００１９】 図３、４及び５Ａを参照して、継ぎ目のない単体構造を有する複合材料アッパ
ーを製造する方法を説明する。最初に、ステップ３０で、複合材料シート１６を
形成するための材料を、前記複合材料アッパーに求められる特性に基づき選択す
る。ここでは、上述の３層の複合材料シートを用いて説明するが、任意の数の層
及び一定の範囲の材料を用いて概ね平面状の複合材料シートを形成してもよいこ
とは、当業者に理解されるであろう。次に、ステップ３２で、選択された材料を
、例えば接着剤を用いて接着又は熱接着することにより積層し、概ね平面状の複
合材料シート１６を形成してもよい。

【００２０】 ステップ３４で、複合材料シート１６を、任意に複合材料アッパーの形状に大
まかにプレカットすることにより、前記複合材料アッパーの成形に用いる型６０
の型穴６２内への配置を容易にしてもよい。このプレカットのステップは、一般
に「打抜き」と呼ばれる。図３に図示されるように、型６０は、型穴６２を有す
る第１の型部材６４と、型穴６２と相似する形状の「雄」突起６８を有する第２
の型部材６６とを備えている。型穴６２と、これに対応する突起６８とは、図４
に図示されるように、単体の、即ち一個のフットウェアアッパー７０を形成する
寸法及び形状である。このため、型穴６２は、フットウェアアッパー７０の長さ
、幅及び厚さ又は高さに対応する、即ち等しい長さ、幅及び厚さ又は高さを有す
る三次元形状を規定する。

【００２１】 或いは、前記複数の層を積層して複合材料シート１６を形成するステップの前
に、ステップ３６で、各材料の層を型穴６２の形状に大まかにプレカットしても
よい。

【００２２】 複合材料シート１６を型穴６２の形状のよりよくなじませるために、型による
成形の前に、ステップ３８で、打抜きした複合材料シート１６を任意に大まかに
成形してもよい。複合材料シート１６を予め三次元形状に成形することが、大ま
かな成形に含まれてもよい。これを実現するには、例えば、前記打抜きした複合
材料シートの一部を切り取り、切り口を接合することにより、前記複合材料シー
トが概ね平面状でなくなるようにしてもよい。また、成形後のフットウェアアッ
パーからの材料の切り取りを容易にするために、複合材料シート１６の所定の位
置に刻み目を入れることが、大まかな成形に含まれてもよい。

【００２３】 前記複合材料シートを成形前に打抜き及び大まかに成形することが好適である
ものの、これらの打抜きステップ及び大まかな成形のステップが任意のステップ
であることは、図５Ａのフローチャートから理解されよう。言い換えれば、前記
複合材料シートを形成後、これらのステップのいずれか又は双方を経ずに、前記
複合材料シートを直ちに加熱及び圧縮してもよい。

【００２４】 前記複合材料シートの圧縮成形ステップの前又は圧縮成形ステップ中に、ステ
ップ４０で、前記複合材料シートを加熱して可鍛化させるか又は形成可能にする
ことが望ましい。前記複合材料シートの加熱を、型６０内で、例えば型穴６２及
び／又は突起６８を加熱することにより行ってもよい。或いは、前記複合材料シ
ートを、型穴６２内に配置する前に、別の加熱手段により加熱してもよい。熱可
塑性材料を用いて形成された複合材料シートの場合は、前記複合材料シートを、
前記熱可塑性材料の熱活性化温度以上に加熱する。

【００２５】 図５Ｂを参照すると、ステップ４２で、前記加熱した複合材料シートを型６０
内で圧縮成形する。突起６８と型穴６８との間で複合材料シートを圧縮する、又
は型穴６８内で突起６８を複合材料シートに押し当てることにより、圧縮成形を
行ってもよい。例えば、真空源を型穴６２に接続し、複合材料シートの下側に真
空力を加えてもよい。同様に、突起６８による圧縮とは別に、又はこれと同時に
流体陽圧を用いて、複合材料シートを圧縮してもよい。

【００２６】 圧縮成形後、成形された複合材料アッパーを冷却して、前記アッパーを形成し
ている材料を、成形された形状に硬化させる。冷却後、ステップ４４で、前記複
合材料アッパーを型穴６２から外す。図４に示すように、複合材料シートを圧縮
成形することにより、縫製などの更なる組立工程を必要とせず、従って完全に継
ぎ目のない、単体のフットウェアアッパー７０が得られる。余った材料を成形さ
れたアッパーから切り取ってもよく、またカラー及び爪先革部分７２をアッパー
から切り抜き、切り取り又は取り除いてもよい。所望の場合は、靴ひも用の鳩目
穴又はループ、カラー及び舌革を複合材料アッパー７０に加えてもよい。

【００２７】 引き続き図５Ｂを参照すると、完成した複合材料アッパーを、他のフットウェ
ア部品と組み合わせて、例えば靴又はブーツなどのフットウェア製品を形成して
もよい。アッパーと他のフットウェア部品とを組み合わせる工程の概要を、図５
Ｂのフローチャートに示す。製造するフットウェアに応じて、必要な工程が増減
することが、当業者に理解されよう。

【００２８】 ステップ４６で、前記一個の複合材料アッパーのラスティングを、周知のラス
ティング方法を用いて行ってもよい。以下により詳細に説明するように、本発明
の複合材料アッパーを形成する方法は、単体の、継ぎ目のないフットウェアアッ
パーの形成に限定されるものではない。型穴の形状を変化させることにより、複
数部分からなる複合材料アッパーを製造してもよい。複数部分からなる複合材料
アッパーの場合は、ラスティングの前に、ステップ４８で、前記アッパーの複数
の部分の組立を行う。

【００２９】 ラスティング工程の一例は、通常底革と呼ばれる底部を、複合材料フットウェ
アアッパーの底の周縁に縫い付けることに関与する。前記底革は、布製でもよい
し、他の柔軟な、縫製可能な素材で作られていてもよい。次に、前記アッパーと
底革とを、靴型又は足型に被せる。ソール部分を取り付ける前に、前記ラスティ
ングされたアッパーの、前記ソールに接触する部分に、粗面塗り、下塗り、及び
／又は接触点に接着剤を塗るなどの加工を施してもよい。次に、ステップ５０で
、前記ラスティングされたアッパーに、ソール部分を取り付ける。前記ソール部
分の取り付けには、例えば、前記ソール部分を前記ラスティングされたアッパー
に接着剤で接着するか、又は前記ソール部分を形成している材料を前記アッパー
上に射出するなどの方法を含めた、任意の周知の方法を用いてもよい。前記ソー
ル部分の前記アッパーへの取り付けのために、粗面塗り、下塗り、及び／又は接
触点に接着剤を塗るなど、前記アッパーに施したのと同じ加工を前記ソールに対
しても施すことが望ましい。製造するフットウェアの種類に応じて、任意の種類
のソール部分を複合材料アッパーに取り付けてもよい。ソール部分を複合材料ア
ッパーに接着した後、靴型をアッパーから外す。

【００３０】 製造するフットウェアの種類に応じて、ステップ５２で、一般に中敷と呼ばれ
る敷皮を任意に複合材料アッパーに組み込んでもよい。敷皮を、ラスティングさ
れたアッパー内に、ソール部分の取り付けの前に挿入してもよいが、好適には、
ソール部分の取り付けの後に挿入する。敷皮は布製でもよいし、又は、複合材料
アッパー内に縫い付け可能な、或いは他の手段により複合材料アッパーに取り付
けられる複合材料で構成されていてもよい。しかし、必ずしも敷皮を複合材料ア
ッパーに取り付けなくてもよい。代りに、敷皮が複合材料アッパーから分離して
取外し可能であってもよい。又は、複合材料シートを複合材料アッパーに圧縮成
形する前に、前記複合材料シートを形成している層に敷皮を組み込んでもよい。
このような方法で、敷皮を複合材料シート及び、最終的に製造される複合材料ア
ッパーに一体的に設けられた層とする。

【００３１】 本発明によるフットウェアアッパーの製造方法は、従来のフットウェア製造方
法と比較して多くの利点を有する。本発明の製造方法により、単体構造の、継ぎ
目のない複合材料アッパーの形成が可能となる。この結果、組立工程の数を最小
限にすることにより製造コストが抑えられ、また、裁断及び縫製に要する時間が
大幅に短縮される。本発明の圧縮成形工程により型穴内で形成される形状、及び
成型される複合材料アッパーは、解剖学上正確であるので、より快適な、より良
くフィットするフットウェアを製造することが可能である。複合材料アッパーの
いずれの側、即ち内表面も外表面も、様々に変化させることができるので、複合
材料アッパーの外観の美しさ及び機能性が向上する。例えば、複合材料アッパー
の内表面に細長いくぼみ又は溝を成形して、複合材料の靴と足との間に空間を作
ることにより、複合材料アッパーの通気性を高めてもよい。複合材料アッパーの
外表面に凸部を成形して、初期接触点を設けることにより、複合材料アッパー外
表面の凹部を摩耗から保護できるようにしてもよい。更に、複合材料アッパーの
外表面に溝を成形することにより、複合材料アッパーの前記溝の位置における屈
曲性又は柔軟性を向上させてもよい。

【００３２】 加えて、本発明の圧縮成形工程では、複合材料シートの形成に使用する材料を
変化させることにより、一個の圧縮型から様々に異なる種類の複合材料アッパー
を製造することが可能である。複合材料シートの形成に使用する材料に応じて、
成形する複合材料アッパー及び、最終的に製造される複合材料フットウェアに、
例えば重量、通気性、耐水性、断熱性、柔軟性、耐久性、剛性などの様々な特性
を、単独で又は組み合わせて付与することが可能である。

【００３３】 前述したように、複合材料シートを、成型後に組み立てて複合材料アッパーを
形成する複数の部品に圧縮成型してもよい。図７Ａ−Ｃ及び図８Ａ−Ｃに、本発
明の方法を用いて形成された、複数の部品からなる複合材料アッパーの例を示す
。図７Ａ−７Ｃを参照すると、複数の部品からなる複合材料アッパー１７０を、
それぞれが組立後にアッパーを縦に半分割した部分となる、２つの別個の部品１
７２及び１７４に圧縮成形する。寸法及び形状が前記アッパーを縦に半分割した
部分の一方に対応する第１の型穴１６２Ｂと、寸法及び形状が前記アッパーを縦
に半分割した部分の他方に対応する第２の型穴１６２Ｂとである２つの型穴を有
する型１６０を、複合材料シートの圧縮成形に使用する。前記複合材料アッパー
の製造と同じ方法で、第２の型１６３を用いて、複合材料アッパー１７０の複合
材料舌革１７６を形成してもよい。

【００３４】 図７Ｃは、本発明の製造方法に従って形成された複合材料アッパー１７０の部
品を図示したものである。成形後、複合材料部品１７２及び１７４を、縫製、接
着又はその他の従来の方法を用いて組み立てる。細長いゴム製の継ぎ目カバー１
７６を、部品１７２と１７４との間の継ぎ目又は結合部の上に配置してもよい。
アッパー１７０に組み込まれる複合材料舌革１７６に、靴ひも用の鳩目１８０を
有する革製のまたは合成のアイステイ１７９を設けてもよい。ラスティング用の
底革１８２を、複合材料アッパー１７０の下周縁に縫い付ける。ゴム製の本底１
８４を、底革１８２に取り付ける。

【００３５】 図８Ａ−８Ｃを参照すると、複数の部品からなる複合材料アッパー２７０を、
下方部品２７２とシャフト部品２７４とからなる２つの別個の部品に圧縮成形す
る。寸法と形状とが前記アッパーの下方部品に対応する蝶形の型穴２６２を有す
る型２６０内で、複合材料シートを圧縮成形する。別の第２の型２６３を用いて
、複合材料アッパー２７０のシャフト部品２７４を、前記複合材料アッパーの製
造方法と類似の方法で形成する。

【００３６】 図８Ｃは、本発明の製造方法に従って形成された複合材料アッパー２７０の部
品を図示したものである。圧縮成形後、蝶形の下方部品２７２を折り曲げ、縁２
７５Ａと２７５Ｂとに沿って、縫製、接着又は他の手段を用いて組み立てる。同
様に、シャフト部品２７４を折り曲げ、縁２７７Ａと２７７Ｂとに沿って組み立
てる。次に、シャフト部品２７４を下方部品２７２に取り付けてもよい。アッパ
ー２７０の下方部品２７２中に、まち付きの舌革２７６が一体的に圧縮成形され
ている。好適には革製である舌革インレイ２８６が、舌革２７６に設けられたま
ち内に配置されている。舌革インレイ２８６には、靴ひも用の鳩目２８０又はこ
れと同様のものが含まれている。ラスティング用の底革２８２が、複合材料アッ
パー２７０の下方部品２７２の下周縁に縫い付けられている。ゴム製の本底２８
４が、底革２８２に取り付けられている。

【００３７】 フットウェア製品の一例である登山ブーツ３００を、図９に図示する。登山ブ
ーツ３００には、縫い目のない単体構造の複合材料アッパー３７０が含まれる。
上部複合材料カラー３０２と締め具３０４とが、複合材料アッパー３７０の上周
縁に取り付けられている。舌革３７６がアッパー３７０に取り付けられている。
一対の成形された支持板３０６が、アッパー３７０を側方から支持している。摩
擦フォクシング（原語Ｒｕｂｂｉｎｇ ｆｏｘｉｎｇ）３０８が、アッパー３７
０の後部に設けられている。ラスティング用の底革３８２が、複合材料アッパー
３７０の下周縁に縫い付けられている。多層ソール部３８４が、アッパー３７０
に取り付けられている。このソール部３８４には、２部分からなるゴム製のフォ
クシング層３８８と、二分割されたＴＰＵ枠又は平板（原語ｆｌａｔ）３９０と
、ゴム製の本底３９２とが含まれている。このゴム製の本底３９２には、それぞ
れが異なる密度のゴムで形成された、ヒール部３９２Ａと前部３９２Ｂとが含ま
れている。

【００３８】 本発明の範囲から逸脱することなく、特定の変更を上記の構成に行うことが可
能であろうため、上記の説明に含まれた、又は添付の図面に示された事項はすべ
て、実例として解釈されるべきものであり、限定的な意味のものとしては意図さ
れていない。

【００３９】 さらに、以下の請求の範囲は、ここで説明した本発明のあらゆる一般的及び具
体的特徴、及び、言語上の問題としてその範疇に入る可能性のある本発明の範囲
のあらゆる記述を網羅しようとしたものであることを、理解されたい。

【００４０】 以上、本発明を説明したところで、新規であると訴え、特許証による保護を求
めるところは

【図面の簡単な説明】

本発明の以上の及びその他の目的、特徴及び長所は、添付の図面と関連させな
がら以下の詳細な説明を参考にすることにより、より十二分に理解されることで
あろう。前記の図面において、異なる図面を通じ、同様の参照記号は同様な要素
を言及するものである。図面は、実寸ではないが、本発明の原理の実例を挙げた
ものであり、相対的な寸法を示したものである。

【図１】 本発明の教示に従ってフットウェアアッパーを製造する方法を図示
したフローチャートである。

【図２】 本発明の教示に従ってフットウェアアッパーを製造するのに用いる
多層複合材料アッパーである。

【図３】 本発明の教示に従ってフットウェアアッパーを製造する方法の略図
である。

【図４】 本発明の教示に従って製造されたフットウェアアッパーの斜視図で
ある。

【図５】 本発明の教示に従ってフットウェアを製造する方法を図示したフロ
ーチャートである。

【図６】 本発明の教示に従ってフットウェアを製造するのに用いる多層複合
材料シートの別の一実施例の斜視図である。

【図７】 Ａは、本発明の教示に従ってフットウェアアッパーを形成するため
の型の斜視図である。Ｂは、本発明の教示に従ってフットウェアの舌革を形成す
るために用いる型の斜視図である。Ｃは、本発明のフットウェア製造方法に従っ
て形成されたフットウェアアッパーの部品の組立分解図である。

【図８】 Ａは、本発明の教示に従ってフットウェアアッパーの下部を形成す
るための型の斜視図である。Ｂは、本発明の教示に従ってフットウェアアッパー
の上部シャフトを形成するために使用される型の斜視図である。Ｃは、本発明の
フットウェア製造方法に従って製造されたフットウェアの部品の組立分解図であ
る。

【図９】 本発明のフットウェア製造方法に従って製造されたブーツの組立分
解図である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ，ＵＧ，ＺＷ )，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ， ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ， ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，Ｃ Ｒ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＤＭ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ， ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，Ｋ Ｚ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＡ ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ， ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，Ｓ Ｋ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＴＺ，ＵＡ，ＵＧ ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＡ，ＺＷ (71)出願人 スモトリッツ ゼノン オー ＳＭＯＴＲＹＣＺ， Ｚｅｎｏｎ， Ｏ． アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 01867 リーディング アバロン ロード 51 51 Ａｖａｌｏｎ Ｒｏａｄ， Ｒｅａｄ ｉｎｇ， ＭＡ 01867 （ＵＳ) (72)発明者 ノートン エドワード ジェー アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 01921 ボックスフォード ミドルトン ロード 92 (72)発明者 スモトリッツ ゼノン オー アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 01867 リーディング アバロン ロード 51 Ｆターム(参考） 4F050 AA01 AA06 BC01 BC06 BC07 BC10 BC43 BC48 HA16 HA33 HA53 HA56 HA58 HA85 JA01 KA08 LA01 LA02 NA54

Claims (47)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ２つ又はそれ以上の層から複合材料シートを形成するステップ
   と、 前記複合材料シートを加熱するステップと、 前記複合材料シートをフットウェアアッパーの三次元形状に圧縮成形するステ
   ップと、 を含む、三次元形状を有するフットウェアアッパーを製造する方法。
2. 【請求項２】 前記複合材料シートを形成するステップが、前記２つまたはそ
   れ以上の層を積層して前記複合材料シートを形成するステップを有する、請求項
   １に記載の方法。
3. 【請求項３】 前記２つまたはそれ以上の層を接着剤で互いに接着する、請求
   項２に記載の方法。
4. 【請求項４】 前記２つ又はそれ以上の層を熱接着する、請求項２に記載の方
   法。
5. 【請求項５】 前記複合材料シートの前記層の１つが熱形成可能な材料を含有
   する、請求項１に記載の方法。
6. 【請求項６】 前記複合材料シートが、 熱可塑性フォームからなる第１の層と、 熱可塑性ウレタン（ＴＰＵ）からなる第２の層と、 を有する、請求項１に記載の方法。
7. 【請求項７】 前記熱可塑性フォームがエチレン酢酸ビニル（ＥＶＡ）フォー
   ムである、請求項６に記載の方法。
8. 【請求項８】 前記第２の層がＴＰＵフィルムである、請求項６に記載の方法
   。
9. 【請求項９】 前記ＴＰＵフィルムが、 熱硬化性ウレタンから形成された上層と、熱可塑性ウレタンから形成された下
   層とを有し、前記下層が、前記熱可塑性フォームからなる第１の層に隣接する、
   請求項８に記載の方法。
10. 【請求項１０】 前記複合材料シートが、前記第１の層と第２の層との間に配
    置された布製の第３の層を更に有する、請求項６に記載の方法。
11. 【請求項１１】 前記布が、ナイロン、ポリエステル、ポリコットン、綿、ア
    セテート又はアクリルから形成されたメッシュ生地である、請求項１０に記載の
    方法。
12. 【請求項１２】 前記複合材料シートが、 布素材からなる第１の層と、 熱可塑性フォームからなる第２の層と、 布素材からなる第３の層と、を有し、前記第２の層が前記第１の層と前記第３
    の層との間に配置されている、請求項１に記載の方法。
13. 【請求項１３】 前記布素材が、フェルト、毛織物、毛皮、毛、ポリエステル
    、ナイロン、綿、アセテート又はアクリルから形成された、請求項１２に記載の
    方法。
14. 【請求項１４】 前記複合材料シートを形成するステップに、前記第１、第２
    及び第３の層をニードルパンチして、前記第１及び第３の層を形成している繊維
    を、前記第２の層に貫通させる、請求項１２に記載の方法。
15. 【請求項１５】 前記圧縮成形のステップが、 前記複合材料シートを、型穴を有する第１の型部材内に配置するステップと、 前記型穴内で、前記複合材料シートを、第２の型部材を用いて圧縮するステッ
    プと、 を含む、請求項１に記載の方法。
16. 【請求項１６】 前記複合材料シートを加熱するステップを、前記複合材料シ
    ートを前記第１の型部材内に配置する前に実施する、請求項１５に記載の方法。
17. 【請求項１７】 前記複合材料シートを加熱するステップを、前記複合材料シ
    ートを前記第１の型部材内に配置した後に実施する、請求項１５に記載の方法。
18. 【請求項１８】 前記複合材料シートを、前記型穴の寸法及び形状に類似した
    寸法及び形状の成型前形状に裁断するステップを更に含む、請求項１に記載の方
    法。
19. 【請求項１９】 前記複合材料シートを非平面形状に予備成型するステップを
    更に含む、請求項１に記載の方法。
20. 【請求項２０】 前記複合材料シートを形成する前に、前記複合材料シートの
    前記複数の層のそれぞれを、前記型穴の寸法及び形状に類似した寸法及び形状の
    成型前形状に裁断するステップを更に含む、請求項１に記載の方法。
21. 【請求項２１】 前記複合材料シートを、前記アッパーの別個の複数の部品に
    圧縮成形し、また、前記複数の部品を組み立てて前記フットウェアアッパーを形
    成するステップを更に含む、請求項１に記載の方法。
22. 【請求項２２】 前記別個の複数の部品に、前記フットウェアアッパーを縦に
    二分割したものが含まれる、請求項２１に記載の方法。
23. 【請求項２３】 前記複合材料シートを、継ぎ目のない単体のフットウェアア
    ッパーに圧縮成形する、請求項１に記載の方法。
24. 【請求項２４】 前記複合材料シートが概ね平面状である、請求項１に記載の
    方法。
25. 【請求項２５】 ２つまたはそれ以上の層から複合材料シートを形成する
    ことと、 前記複合材料シートを加熱することと、 前記複合材料シートを、フットウェアアッパーの三次元形状に圧縮成形する
    ことと、 により、三次元形状を有するアッパーを形成するステップと、 ソールを設けるステップと、 前記アッパーを前記ソールに取り付けるステップと、 を含む、フットウェア製造方法。
26. 【請求項２６】 底革を前記アッパー内に縫い付けるステップと、 前記アッパーを靴型に被せるステップと、 前記アッパーを前記ソールに取り付けるステップと、 前記ソールを前記アッパーに取り付けた後に前記靴型を前記アッパーから外す
    ステップと、 を更に含む、請求項２５に記載の方法。
27. 【請求項２７】 前記アッパーを前記ソールに接着する、請求項２５に記載の
    方法。
28. 【請求項２８】 前記アッパー内に敷皮を組み込むステップを更に含む、請求
    項２５に記載の方法。
29. 【請求項２９】 前記敷皮が布または複合材料である、請求項２８に記載の方
    法。
30. 【請求項３０】 前記敷皮を組み込むステップに、 前記複合材料シートを圧縮成形するステップの前に、前記敷皮を形成している
    層を前記複合材料シートに取り付けるステップが含まれる、請求項２８に記載の
    方法。
31. 【請求項３１】 熱可塑性フォームからなる第１の層と、 前記第１の層に取り付けられた熱可塑性ウレタン（ＴＰＵ）からなる第２の層
    と、 前記第１の層と前記第３の層との間に配置された第３の層と、 を有する、多層複合材料フットウェアアッパー。
32. 【請求項３２】 前記熱可塑性フォームがエチレン酢酸ビニル（ＥＶＡ）フォ
    ームである、請求項３１に記載のフォーム。
33. 【請求項３３】 前記第１の層と前記第２の層とが接着剤により接着されてい
    る、請求項３１に記載のアッパー。
34. 【請求項３４】 前記第１の層と前記第２の層とが熱接着されている、請求項
    ３１に記載のアッパー。
35. 【請求項３５】 前記第２の層がＴＰＵフィルムである、請求項３１に記載の
    アッパー。
36. 【請求項３６】 前記ＴＰＵフィルムが、 熱硬化性ウレタンからなる上層と、熱可塑性ウレタンからなる下層とを有し、
    前記下層が前記熱可塑性フォームからなる第１の層に隣接している、請求項３５
    に記載のアッパー。
37. 【請求項３７】 前記布が、ナイロン、ポリエステル、ポリコットン、綿、ア
    セテートまたはアクリルから形成されたメッシュ生地である、請求項３１に記載
    のアッパー。
38. 【請求項３８】 前記アッパーが、縦方向に延伸する継ぎ目に沿って接着され
    た２つの別個の部品を有し、前記別個の部品のそれぞれが、概ね前記アッパーの
    全長にわたって延伸している、請求項３１に記載のアッパー。
39. 【請求項３９】 前記アッパーが継ぎ目のない単体構造である、請求項３１に
    記載のアッパー。
40. 【請求項４０】 布素材からなる第１の層と、 熱可塑性フォームからなる第２の層と、 布素材からなる第３の層と、を有し、前記第２の層が前記第１の層と前記第３
    の層との間に配置されている、多層複合材料フットウェアアッパー。
41. 【請求項４１】 前記布素材が、フェルト、毛織物、毛皮、毛、ポリエステル
    、ナイロン、綿、アセテートまたはアクリルから形成されている、請求項４０に
    記載のアッパー。
42. 【請求項４２】 前記第１及び第３の層のうち１つを形成する繊維糸が、前記
    第２の層を貫通して延伸し、前記第１、第２及び第３の層を連結する、請求項４
    ０に記載のアッパー。
43. 【請求項４３】 熱可塑性フォームからなる第１の層と、 前記第１の層に取り付けられた、熱可塑性ウレタン（ＴＰＵ）からなる第２
    の層と、 前記第１の層と前記第２の層との間に配置された、布製の第３の層と、 を有する多層複合材料アッパーと、 前記アッパーに取り付けられたソールと、 を有するフットウェア。
44. 【請求項４４】 前記アッパー内に設けられた敷皮を更に備えた、請求項４３
    に記載のフットウェア。
45. 【請求項４５】 前記敷皮が布または複合材料である、請求項４４に記載のフ
    ットウェア。
46. 【請求項４６】 前記敷皮が、前記複合材料アッパーに一体的に取り付け及び
    形成されている、請求項４４に記載のフットウェア。
47. 【請求項４７】 熱可塑性フォームからなる第１の層と、 前記第１の層に取り付けられた、熱可塑性ウレタン（ＴＰＵ）からなる第２の
    層と、 を有する多層複合材料フットウェアアッパーであって、前記アッパーが継ぎ目の
    ない単体構造であることを特徴とする、フットウェアアッパー。