JP2002520054A - 前立腺癌の治療及び診断のための組成物及び方法 - Google Patents

前立腺癌の治療及び診断のための組成物及び方法

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Abstract

(57)【要約】 癌、例えば前立腺癌の治療及び診断のための組成物及び方法について開示する。組成物は、1以上の前立腺腫瘍タンパク質、2の免疫原性部分、又はそのような部分をコードするポリヌクレオチドを含むことができる。あるいは、治療用組成物は、前立腺腫瘍タンパク質を発現する抗原提示細胞、又はこのようなタンパク質を発現する細胞に特異的なT細胞を含むことができる。このような組成物は、例えば、前立腺癌の如き疾患の予防及び治療のために使用されることができる。サンプル中の、前立腺腫瘍タンパク又はこのようなタンパク質をコードするmRNAの検出に基づく診断方法も提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 技術分野 本発明は、一般に、癌、例えば、前立腺癌の療法および診断に関する。さらに
詳しくは、本発明は、前立腺腫瘍の少なくとも一部分を含んでなるポリペプチド
、およびこのようなポリペプチドをコードするポリヌクレオチドに関する。この
ようなポリペプチドおよびポリヌクレオチドは、前立腺癌の予防および治療、お
よびこのような癌の診断およびモニターのためのワクチンおよび医薬組成物にお
いて使用することができる。 発明の背景 前立腺癌は男性の間の癌の最も普通の形態であり、50歳を超える男性において
30%の発生率である。圧倒する臨床的証拠は、ヒトの前立腺癌は骨へ転移する傾
向を有し、そしてこの疾患はアンドロゲン依存症からアンドロゲン耐性状態に不
可避的に進行し、患者の死亡率を増加させる。この支配的な疾患は米国における
男性の間の癌の死亡の第2の主要な原因である。
【0002】 この疾患の療法がかなり研究されているにもかかわらず、前立腺癌は治療が困
難なままである。普通に、治療は外科手術および/または放射線療法に基づくが
、これらの方法は症例の有意な百分率において無効である。2つの従来同定され
た前立腺特異的タンパク質−前立腺特異的抗原(PSA)およびプロスタチックア
シッドホスファターゼ(PAP)−は制限された療法および診断の可能性を有する
。例えば、PSAレベルは常には前立腺癌の存在と十分に相関せず、良性前立腺過
形成(BPH)を包含する、非前立腺癌の症例の百分率において陽性である。さら
に、PSAの測定値は前立腺の体積と相関し、そして転移のレベルを示さない。
【0003】 これらおよび他の癌についての療法がかなり研究されているにもかかわらず、
前立腺癌を効果的に診断および療法することは困難である状態である。したがっ
て、このような癌を検出し、治療する改良された方法がこの分野において必要と
されている。本発明は、これらの必要性を満足し、さらに他の関係する利点を提
供する。 発明の要約 簡単に述べると、本発明は、癌、例えば、前立腺癌の診断および療法の組成物
および方法を提供する。1つの面において本発明は、前立腺腫瘍タンパク質の少
なくとも一部分を含んでなるポリペプチド、またはその変異型を提供する。ある
種の部分および他の変異型は、抗原特異的抗血清と反応する変異型の能力が実質
的に減少しないように、免疫原性である。ある種の態様内において、ポリペプチ
ドは前立腺腫瘍タンパク質の少なくとも免疫原性部分、またはその変異型を含ん
でなり、腫瘍タンパク質は下記の配列から成る群から選択されるポリヌクレオチ
ド配列によりコードされるアミノ酸配列を含んでなる:(a)配列番号1〜111、1
15〜171、173〜175、177、179〜305、307〜315、326、328、330、332〜335、340
〜375、381、382または384〜472の任意の1つに記載する配列;(b)適度にスト
リンジェントな条件下に前記配列の任意のものにハイブリダイゼーションする配
列;および(c)配列(a)または(b)の任意の成分。ある種の特定の態様にお
いて、このようなポリペプチドは、下記のいずれか1つに記載する配列から成る
群から選択されるアミノ酸配列を包含する腫瘍タンパク質の、少なくとも一部分
、またはその変異型を含んでなる:配列番号112〜114、172、176、178、327、32
9、331、336、339、376〜380および383。
【0004】 本発明は、さらに、前述のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、また
はその一部分(例えば、前立腺腫瘍タンパク質の少なくとも15アミノ酸残基をコ
ードする部分)、このようなポリヌクレオチドを含んでなる発現ベクター、およ
びこのような発現ベクターで形質転換またはトランスフェクトされた宿主細胞を
提供する。
【0005】 他の面の範囲内において、本発明は、前述のポリペプチドまたはポリヌクレオ
チドと、薬学上許容される担体とを含んでなる医薬組成物を提供する。 本発明の関係する面の範囲内において、ワクチンが提供される。このようなワ
クチンは、前述のポリペプチドまたはポリヌクレオチドと、非特異的免疫応答エ
ンハンサーとを含んでなる。
【0006】 本発明は、さらに、(a)前立腺腫瘍タンパク質に特異的に結合する抗体また
はその抗体結合フラグメントと、(b)薬学上許容される担体とを含んでなる医
薬組成物を提供する。 それ以上の面の範囲内において、(a)前述のポリペプチドを発現する抗原提
示細胞と、(b)薬学上許容される担体または賦形剤とを含んでなる医薬組成物
を提供する。抗原提示細胞は、樹枝状細胞、マクロファージ、単球、繊維芽細胞
およびB細胞を包含する。
【0007】 関係する面の範囲内において、(a)前述のポリペプチドを発現する抗原提示
細胞と、(b)非特異的免疫応答エンハンサーとを含んでなるワクチンが提供さ
れる。 本発明は、さらに、他の面において、少なくとも1つの前述のポリペプチドを
含んでなる融合タンパク質、ならびにこのような融合タンパク質をコードするポ
リヌクレオチドを提供する。
【0008】 関係する面の範囲内において、融合タンパク質と、または融合タンパク質をコ
ードするポリヌクレオチドと、薬学上許容される担体との組合わせを含んでなる
医薬組成物が提供される。 さらに、他の面の範囲内において、融合タンパク質と、または融合タンパク質
をコードするポリヌクレオチドと、非特異的免疫応答エンハンサーとの組合わせ
を含んでなるワクチンが提供される。
【0009】 それ以上の面の範囲内において、本発明は、前述の医薬組成物またはワクチン
を患者に投与することを含んでなる、患者において癌の発生を阻止する方法を提
供する。 本発明は、さらに、他の面の範囲内において、前立腺腫瘍タンパク質と特異的
に反応するT細胞と生物学的試料を接触させることを含んでなり、前記タンパク
質を発現する細胞を前記試料から除去することを可能とする条件下にかつ十分な
時間の間接触工程を実施する、生物学的試料から腫瘍細胞を除去する方法を提供
する。
【0010】 関係する面の範囲内において、前述したように処理した生物学的試料を患者に
投与することを含んでなる、患者において癌の発生を阻止する方法が提供される
。 さらに、他の面の範囲内において、T細胞の刺激および/または発現を可能と
する条件下にかつ十分な時間の間、T細胞を下記の1またはそれ以上と接触させる
ことを含んでなる、前立腺腫瘍タンパク質に対して特異的なT細胞を刺激および
/または拡張する方法が提供される:(i)前述のポリペプチド;(ii)このよ
うなポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;および/または(iii)この
ようなポリペプチドを発現する抗原提示細胞。
【0011】 それ以上の面の範囲内において、本発明は、有効量の前述のT細胞集団を患者
に投与することを含んでなる、患者において癌の発生を阻止する方法を提供する
。 本発明は、下記の工程を含んでなる、患者において癌の発生を阻止する方法が
提供される:(a)患者から単離されたCD4+および/またはCD8+T細胞を下記の1
またはそれ以上とインキュベートする:(i)前立腺腫瘍タンパク質の少なくと
も免疫原性部分;(ii)このようなポリペプチドをコードするポリヌクレオチド
;および(iii)このようなポリペプチドを発現する抗原提示細胞;そして(b)
有効量の増殖したT細胞を患者に投与し、これにより患者における癌の発生を阻
止する。増殖した細胞は、患者への投与前に、クローニングすることができるが
、これは不必要である。
【0012】 それ以上の面の範囲内において、本発明は、下記の工程を含んでなる、患者に
おける癌の存在または非存在を決定する提供される:(a)患者から得られた生
物学的試料を前述のポリペプチドに結合する結合因子と接触させ:(b)試料中
で結合因子に結合するポリペプチドの量を検出し;そして(c)前記ポリペプチ
ドの量を前もって決定したカットオフ値と比較し、それから患者における癌の存
在または非存在を決定する。好ましい態様の範囲内において、結合因子は抗体、
より好ましくはモノクローナル抗体である。癌は前立腺癌であることができる。
【0013】 本発明は、また、他の面の範囲内において、患者における癌の進行をモニター
する方法を提供する。このような方法は下記の工程を含んでなる:(a)患者か
ら得られた生物学的試料を第1時点において前述のポリペプチドに結合する結合
因子と接触させ;(b)試料中で結合因子に結合するポリペプチドの量を検出し
;(c)引き続く時点において患者から得られた生物学的試料を使用して工程(a
)および(b)を反復し;そして(d)工程(c)において検出されたポリペプチ
ドの量を工程(c)において検出された量と比較し、それから患者における癌の
進行をモニターする。
【0014】 本発明は、また、他の面の範囲内において、下記の工程を含んでなる患者にお
ける癌の存在または非存在を検出する方法が提供される:(a)前立腺腫瘍タン
パク質をコードするポリヌクレオチドに対してハイブリダイゼーションするオリ
ゴヌクレオチドと、患者から得られた生物学的試料を接触させ;(b)試料中で
オリゴヌクレオチドに対してハイブリダイゼーションするポリヌクレオチド、好
ましくはmRNAのレベルを検出し;(c)オリゴヌクレオチドに対してハイブリダ
イゼーションするポリヌクレオチドのレベルを前もって決定したカットオフ値と
比較し、それから患者における癌の存在または非存在を決定する。ある種の態様
の範囲内において、例えば、前述のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド
、またはこのようなポリヌクレオチドの1成分に対してハイブリダイゼーション
する少なくとも1つのオリゴヌクレオチドプライマーを使用してポリメラーゼ連
鎖反応を介して、mRNAの量を検出する。他の態様の範囲内において、前述のポリ
ペプチドをコードするポリヌクレオチド、またはこのようなポリヌクレオチドの
1成分に対してハイブリダイゼーションするオリゴヌクレオチドプローブを用い
るハイブリダイゼーション技術により、mRNAの量を検出する。
【0015】 関係する面において、下記の工程を含んでなる患者における癌の進行をモニタ
ーする方法が提供される:(a)前立腺腫瘍タンパク質をコードするポリヌクレ
オチドに対してハイブリダイゼーションするオリゴヌクレオチドと、患者から得
られた生物学的試料を接触させ;(b)試料中でオリゴヌクレオチドに対してハ
イブリダイゼーションするポリヌクレオチドの量を検出し;(c)引き続く時点
において患者から得られた生物学的試料を使用して工程(a)および(b)を反復
し;そして(d)工程(c)において検出されたポリヌクレオチドの量を工程(c
)において検出されたポリヌクレオチドの量と比較し、それから患者における癌
の進行をモニターする。
【0016】 それ以上の範囲内において、本発明は、前述のポリペプチドに結合する抗体、
例えば、モノクローナル抗体、ならびにこのような抗体を含んでなる診断キット
を提供する。また、1またはそれ以上の前述のオリゴヌクレオチドのプローブま
たはプライマーを含んでなる診断キットが提供される。 本発明のこれらの面および他の面は、下記の詳細な説明および添付図面を参照
すると、明らかとなるであろう。本明細書に開示するすべての参考文献は、各々
が個々の引用されるようにそれらの全体において、引用することによって本明細
書の一部とされる。
【0017】 配列の同定 配列番号1はF1-13について決定されたcDNA配列である。 配列番号2はF1-12について決定された3'cDNA配列である。 配列番号3はF1-12について決定された5'cDNA配列である。 配列番号4はF1-16について決定された3'cDNA配列である。 配列番号5はH1-1について決定された3'cDNA配列である。 配列番号6はH1-9について決定された3'cDNA配列である。 配列番号7はH1-4について決定された3'cDNA配列である。 配列番号8はJ1-17について決定された3'cDNA配列である。 配列番号9はJ1-17について決定された5'cDNA配列である。 配列番号10はL1-12について決定された3'cDNA配列である。 配列番号11はL1-12について決定された5'cDNA配列である。 配列番号12はN1-1862について決定された3'cDNA配列である。 配列番号13はN1-1862について決定された5'cDNA配列である。 配列番号14はJ1-13について決定された3'cDNA配列である。 配列番号15はJ1-13について決定された5'cDNA配列である。 配列番号16はJ1-19について決定された3'cDNA配列である。 配列番号17はJ1-19について決定された5'cDNA配列である。 配列番号18はJ1-25について決定された3'cDNA配列である。 配列番号19はJ1-25について決定された5'cDNA配列である。 配列番号20はJ1-24について決定された5'cDNA配列である。 配列番号21はJ1-24について決定された3'cDNA配列である。 配列番号22はK1-58について決定された5'cDNA配列である。 配列番号23はK1-58について決定された3'cDNA配列である。 配列番号24はK1-63について決定された5'cDNA配列である。 配列番号25はK1-63について決定された3'cDNA配列である。 配列番号26はL1-4について決定された5'cDNA配列である。 配列番号27はL1-4について決定された3'cDNA配列である。 配列番号28はL1-14について決定された5'cDNA配列である。 配列番号29はL1-14について決定された3'cDNA配列である。 配列番号30はJ1-12について決定された3'cDNA配列である。 配列番号31はJ1-16について決定された3'cDNA配列である。 配列番号32はJ1-21について決定された3'cDNA配列である。 配列番号33はK1-48について決定された3'cDNA配列である。 配列番号34はK1-55について決定された3'cDNA配列である。 配列番号35はL1-2について決定された3'cDNA配列である。 配列番号36はL1-6について決定された3'cDNA配列である。 配列番号37はN1-1858について決定された3'cDNA配列である。 配列番号38はN1-1860について決定された3'cDNA配列である。 配列番号39はN1-1861について決定された3'cDNA配列である。 配列番号40はJ1-1864について決定された3'cDNA配列である。 配列番号41はP-5について決定されたcDNA配列である。 配列番号42はP-8について決定されたcDNA配列である。 配列番号43はP-9について決定されたcDNA配列である。 配列番号44はP-18について決定されたcDNA配列である。 配列番号45はP-20について決定されたcDNA配列である。 配列番号46はP-29について決定されたcDNA配列である。 配列番号47はP-30について決定されたcDNA配列である。 配列番号48はP-34について決定されたcDNA配列である。 配列番号49はP-36について決定されたcDNA配列である。 配列番号50はP-38について決定されたcDNA配列である。 配列番号51はP-39について決定されたcDNA配列である。 配列番号52はP-42について決定されたcDNA配列である。 配列番号53はP-47について決定されたcDNA配列である。 配列番号54はP-49について決定されたcDNA配列である。 配列番号55はP-50について決定されたcDNA配列である。 配列番号56はP-53について決定されたcDNA配列である。 配列番号57はP-55について決定されたcDNA配列である。 配列番号58はP-60について決定されたcDNA配列である。 配列番号59はP-64について決定されたcDNA配列である。 配列番号60はP-65について決定されたcDNA配列である。 配列番号61はP-73について決定されたcDNA配列である。 配列番号62はP-75について決定されたcDNA配列である。 配列番号63はP-76について決定されたcDNA配列である。 配列番号64はP-79について決定されたcDNA配列である。 配列番号66はP-84について決定されたcDNA配列である。 配列番号66はP-68について決定されたcDNA配列である。 配列番号67はP-80について決定されたcDNA配列である。 配列番号68はP-82について決定されたcDNA配列である。 配列番号69はU1-3064について決定されたcDNA配列である。 配列番号70はU1-3065について決定されたcDNA配列である。 配列番号71はV1-3692について決定されたcDNA配列である。 配列番号72は1A-3905について決定されたcDNA配列である。 配列番号73はV1-3686について決定されたcDNA配列である。 配列番号74はR1-2330について決定されたcDNA配列である。 配列番号75は1B-3976について決定されたcDNA配列である。 配列番号76はV1-3679について決定されたcDNA配列である。 配列番号77は1G-4736について決定されたcDNA配列である。 配列番号78は1G-4739について決定されたcDNA配列である。 配列番号79は1G-4741について決定されたcDNA配列である。 配列番号80は1G-4744について決定されたcDNA配列である。 配列番号81は1G-4734について決定されたcDNA配列である。 配列番号82は1H-4774について決定されたcDNA配列である。 配列番号83は1H-4781について決定されたcDNA配列である。 配列番号84は1H-4785について決定されたcDNA配列である。 配列番号85は1H-4787について決定されたcDNA配列である。 配列番号86は1H-4796について決定されたcDNA配列である。 配列番号87は1I-4807について決定されたcDNA配列である。 配列番号88は1I-4810について決定されたcDNA配列である。 配列番号89は1I-4811について決定されたcDNA配列である。 配列番号90は1J-4876について決定されたcDNA配列である。 配列番号91は1K-4884について決定されたcDNA配列である。 配列番号92は1K-4896について決定されたcDNA配列である。 配列番号93は1G-4761について決定されたcDNA配列である。 配列番号94は1G-4762について決定されたcDNA配列である。 配列番号95は1H-4766について決定されたcDNA配列である。 配列番号96は1H-4770について決定されたcDNA配列である。 配列番号97は1H-4771について決定されたcDNA配列である。 配列番号98は1H-4772について決定されたcDNA配列である。 配列番号99は1D-4297について決定されたcDNA配列である。 配列番号100は1D-4309について決定されたcDNA配列である。 配列番号101は1D.1-4278について決定されたcDNA配列である。 配列番号102は1D-4288について決定されたcDNA配列である。 配列番号103は1D-4283について決定されたcDNA配列である。 配列番号104は1D-4304について決定されたcDNA配列である。 配列番号105は1D-4296について決定されたcDNA配列である。 配列番号106は1D-4280について決定されたcDNA配列である。 配列番号107はF1-12(また、P504Sと呼ぶ)について決定された全長のcDNA配列
である。 配列番号108はF1-12について予測されたアミノ酸配列である。 配列番号109はJ1-17について決定された全長のcDNA配列である。 配列番号110はL1-12について決定された全長のcDNA配列である。 配列番号111はN1-1862について決定された全長のcDNA配列である。 配列番号112はJ1-17について予測されたアミノ酸配列である。 配列番号113はL1-12について予測されたアミノ酸配列である。 配列番号114はN1-1862について予測されたアミノ酸配列である。 配列番号115はP89について決定されたcDNA配列である。 配列番号116はP90について決定されたcDNA配列である。 配列番号117はP92について決定されたcDNA配列である。 配列番号118はP95について決定されたcDNA配列である。 配列番号119はP98について決定されたcDNA配列である。 配列番号120はP102について決定されたcDNA配列である。 配列番号121はP110について決定されたcDNA配列である。 配列番号122はP111について決定されたcDNA配列である。 配列番号123はP114について決定されたcDNA配列である。 配列番号124はP115について決定されたcDNA配列である。 配列番号125はP116について決定されたcDNA配列である。 配列番号126はP124について決定されたcDNA配列である。 配列番号127はP126について決定されたcDNA配列である。 配列番号128はP130について決定されたcDNA配列である。 配列番号129はP133について決定されたcDNA配列である。 配列番号130はP138について決定されたcDNA配列である。 配列番号131はP143について決定されたcDNA配列である。 配列番号132はP151について決定されたcDNA配列である。 配列番号133はP156について決定されたcDNA配列である。 配列番号134はP157について決定されたcDNA配列である。 配列番号135はP166について決定されたcDNA配列である。 配列番号136はP176について決定されたcDNA配列である。 配列番号137はP178について決定されたcDNA配列である。 配列番号138はP179について決定されたcDNA配列である。 配列番号139はP185について決定されたcDNA配列である。 配列番号140はP192について決定されたcDNA配列である。 配列番号141はP201について決定されたcDNA配列である。 配列番号142はP204について決定されたcDNA配列である。 配列番号143はP208について決定されたcDNA配列である。 配列番号144はP211について決定されたcDNA配列である。 配列番号145はP213について決定されたcDNA配列である。 配列番号146はP219について決定されたcDNA配列である。 配列番号147はP237について決定されたcDNA配列である。 配列番号148はP239について決定されたcDNA配列である。 配列番号149はP248について決定されたcDNA配列である。 配列番号150はP251について決定されたcDNA配列である。 配列番号151はP255について決定されたcDNA配列である。 配列番号152はP256について決定されたcDNA配列である。 配列番号153はP259について決定されたcDNA配列である。 配列番号154はP260について決定されたcDNA配列である。 配列番号155はP263について決定されたcDNA配列である。 配列番号156はP264について決定されたcDNA配列である。 配列番号157はP266について決定されたcDNA配列である。 配列番号158はP270について決定されたcDNA配列である。 配列番号159はP272について決定されたcDNA配列である。 配列番号160はP278について決定されたcDNA配列である。 配列番号161はP105について決定されたcDNA配列である。 配列番号162はP107について決定されたcDNA配列である。 配列番号163はP137について決定されたcDNA配列である。 配列番号164はP194について決定されたcDNA配列である。 配列番号165はP195について決定されたcDNA配列である。 配列番号166はP196について決定されたcDNA配列である。 配列番号167はP220について決定されたcDNA配列である。 配列番号168はP234について決定されたcDNA配列である。 配列番号169はP235について決定されたcDNA配列である。 配列番号170はP243について決定されたcDNA配列である。 配列番号171はP703P-DE1について決定されたcDNA配列である。 配列番号172はP703P-DE1について予測されたアミノ酸配列である。 配列番号173はP703P-DE2について決定されたcDNA配列である。 配列番号174はP703P-DE6について決定されたcDNA配列である。 配列番号175はP703P-DE13について決定されたcDNA配列である。 配列番号176はP703P-DE13について予測されたアミノ酸配列である。 配列番号177はP703P-DE14について決定されたcDNA配列である。 配列番号178はP703P-DE14について予測されたアミノ酸配列である。 配列番号179は1G-4736について決定された延長されたcDNA酸配列である。 配列番号180は1G-4738について決定された延長されたcDNA酸配列である。 配列番号181は1G-4741について決定された延長されたcDNA酸配列である。 配列番号182は1G-4744について決定された延長されたcDNA酸配列である。 配列番号183は1H-4774について決定された延長されたcDNA酸配列である。 配列番号184は1H-4781について決定された延長されたcDNA酸配列である。 配列番号185は1H-4785について決定された延長されたcDNA酸配列である。 配列番号186は1H-4787について決定された延長されたcDNA酸配列である。 配列番号187は1H-4796について決定された延長されたcDNA酸配列である。 配列番号188は1I-4807について決定された延長されたcDNA酸配列である。 配列番号189は1I-4810について決定された3'cDNA酸配列である。 配列番号190は1I-4811について決定された3'cDNA酸配列である。 配列番号191は1J-4876について決定された延長されたcDNA酸配列である。 配列番号192は1K-4884について決定された延長されたcDNA酸配列である。 配列番号193は1K-4896について決定された延長されたcDNA酸配列である。 配列番号194は1G-4761について決定された延長されたcDNA酸配列である。 配列番号195は1G-4762について決定された延長されたcDNA酸配列である。 配列番号196は1H-4766について決定された延長されたcDNA酸配列である。 配列番号197は1H-4770について決定された3'cDNA酸配列である。 配列番号198は1H-4771について決定された3'cDNA酸配列である。 配列番号199は1H-4772について決定された延長されたcDNA酸配列である。 配列番号200は1D-4309について決定された延長されたcDNA酸配列である。 配列番号201は1D.1-4278について決定された延長されたcDNA酸配列である。 配列番号202は1D-4288について決定された延長されたcDNA酸配列である。 配列番号203は1D-4283について決定された延長されたcDNA酸配列である。 配列番号204は1D-4304について決定された延長されたcDNA酸配列である。 配列番号205は1D-4296について決定された延長されたcDNA酸配列である。 配列番号206は1D-44280 ついて決定された延長されたcDNA酸配列である。 配列番号207は10-d8fwについて決定されたcDNA酸配列である。 配列番号208は10-H10conについて決定されたcDNA酸配列である。 配列番号209は11-C8revについて決定されたcDNA酸配列である。 配列番号210は7.g6fwdについて決定されたcDNA酸配列である。 配列番号211は7.g6revについて決定されたcDNA酸配列である。 配列番号212は8-b5fwdについて決定されたcDNA酸配列である。 配列番号213は8-b5revについて決定されたcDNA酸配列である。 配列番号214は8-b6fwdについて決定されたcDNA酸配列である。 配列番号215は8-b6revについて決定されたcDNA酸配列である。 配列番号216は8-d4fwdについて決定されたcDNA酸配列である。 配列番号217は8-d9revについて決定されたcDNA酸配列である。 配列番号218は8-g3fwdについて決定されたcDNA酸配列である。 配列番号219は8-g3revについて決定されたcDNA酸配列である。 配列番号220は8-h11revについて決定されたcDNA酸配列である。 配列番号221はg-f12fwdについて決定されたcDNA酸配列である。 配列番号222はg-f3revについて決定されたcDNA酸配列である。 配列番号223はP509Sについて決定されたcDNA酸配列である。 配列番号224はP510Sについて決定されたcDNA酸配列である。 配列番号225はP703DE5について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号226は9-A11について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号227は8-C6について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号228は8-H7について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号229はJPTPN13について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号230はJPTPN14について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号231はJPTPN23について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号232はJPTPN24について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号233はJPTPN25について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号234はJPTPN30について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号235はJPTPN34について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号236はPTPN35について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号237はJPTPN36について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号238はJPTPN38について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号239はJPTPN39について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号240はJPTPN40について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号241はJPTPN41について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号242はJPTPN42について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号243はJPTPN45について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号244はJPTPN46について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号245はJPTPN51について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号246はJPTPN56について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号247はPTPN64について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号248はJPTPN65について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号249はJPTPN67について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号250はJPTPN76について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号251はJPTPN84について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号252はJPTPN85について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号253はJPTPN86について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号254はJPTPN87について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号255はJPTPN88について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号256はJP1F1について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号257はJP1F2について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号258はJP1C2について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号259はJP1B1について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号260はJP1B2について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号261はJP1D3について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号262はJP1A4について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号263はJP1F5について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号264はJP1E6について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号265はJP1D6について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号266はJP1B5について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号267はJP1A6について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号268はJP1E8について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号269はJP1D7について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号270はJP1D9について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号271はJP1C10について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号272はJP1A9について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号273はJP1F12について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号274はJP1E12について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号275はJP1D11について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号276はJP1C11について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号277はJP1C12について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号278はJP1B12について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号279はJP1A12について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号280はJP8G2について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号281はJP8H1について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号282はJP8H2について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号283はJP8A3について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号284はJP8A4について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号285はJP8C3について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号286はJP8G4について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号287はJP8B6について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号288はJP8D6について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号289はJP8F5について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号290はJP8A8について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号291はJP8C7について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号292はJP8D7について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号293はJP8D8について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号294はJP8E7について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号295はJP8F8について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号296はJP8G8について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号297はJP8B10について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号298はJP8C10について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号299はJP8E9について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号300はJP8E10について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号301はJP8F9について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号302はJP8H9について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号303はJP8C12について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号304はJP8E11について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号305はJP8E12について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号306はペプチドPS2#12についてのアミノ酸配列である。 配列番号307はP711Pについて決定されたcDNA酸配列である。 配列番号308はP712Pについて決定されたcDNA酸配列である。 配列番号309はCLONE23について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号310はP774Pについて決定されたcDNA酸配列である。 配列番号311はP775Pについて決定されたcDNA酸配列である。 配列番号312はP715Pについて決定されたcDNA酸配列である。 配列番号313はP710Pについて決定されたcDNA酸配列である。 配列番号314はP767Pについて決定されたcDNA酸配列である。 配列番号315はP768Pについて決定されたcDNA酸配列である。 配列番号316〜325は以前に単離された遺伝子の決定されたcDNA配列である。 配列番号326はP703PDE5について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号327はP703PDE5について予測されたアミノ酸配列である。 配列番号328はP703P6.26について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号329はP703P6.26について予測されたアミノ酸配列である。 配列番号330はP703PX-23について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号331はP703PX-23について予測されたアミノ酸配列である。 配列番号332はP509Sについて決定された全長のcDNA配列である。 配列番号333はP707P(また、11-C9と呼ぶ)について決定された延長されたcDNA酸
配列である。 配列番号334はP714Pについて決定されたcDNA酸配列である。 配列番号335はP705P(また、9-F3と呼ぶ)について決定されたcDNA酸配列である。 配列番号336は705Pについて予測されたアミノ酸配列である。 配列番号337はペプチドP1S#10のアミノ酸配列である。 配列番号338はペプチドp5のアミノ酸配列である。 配列番号339はペプチドP509Sについて予測されたアミノ酸配列である。 配列番号340はP778Pについて決定されたcDNA配列である。 配列番号341はP786Pについて決定されたcDNA配列である。 配列番号342はP789Pについて決定されたcDNA配列である。 配列番号343はホモサピエンスMM46mRNAに対する相同性を示すクローンについて
決定されたcDNA配列である。 配列番号344はホモサピエンスTNF−アルファ刺激ABCタンパク質(ABC50)mRNAに
対する相同性を示すクローンについて決定されたcDNA配列である。 配列番号345はホモサピエンスE−カドヘリンのmRNAに対する相同性を示すクロー
ンについて決定されたcDNA配列である。 配列番号346はヒト核−コード化ミトコンドリアセリンヒドロキシメチルトラン
スフェラーゼ(SHMT)に対する相同性を示すクローンについて決定されたcDNA配
列である。 配列番号347はホモサピエンス自然耐性関連マクロファージタンパク質2(NRAMP2
)に対する相同性を示すクローンについて決定されたcDNA配列である。 配列番号348はホモサピエンスホスホグルコムターゼ関係タンパク質タンパク質
(PGMRP)に対する相同性を示すクローンについて決定されたcDNA配列である。 配列番号349はプロテオソームサブユニットp40のヒトmRNAに対する相同性を示す
クローンについて決定されたcDNA配列である。 配列番号350はP777Pについて決定されたcDNA配列である。 配列番号351はP779Pについて決定されたcDNA配列である。 配列番号352はP790Pについて決定されたcDNA配列である。 配列番号353はP784Pについて決定されたcDNA配列である。 配列番号354はP776Pについて決定されたcDNA配列である。 配列番号355はP780Pについて決定されたcDNA配列である。 配列番号356はP544Pについて決定されたcDNA配列である。 配列番号357はP745Pについて決定されたcDNA配列である。 配列番号358はP782Pについて決定されたcDNA配列である。 配列番号359はP783Pについて決定されたcDNA配列である。 配列番号360は未知の17984について決定されたcDNA配列である。 配列番号361はP787Pについて決定されたcDNA配列である。 配列番号362はP788Pについて決定されたcDNA配列である。 配列番号363は未知の17994について決定されたcDNA配列である。 配列番号364はP781Pについて決定されたcDNA配列である。 配列番号365はP785Pについて決定されたcDNA配列である。 配列番号366〜375はB305Dのスプライス変異型について決定されたcDNA配列であ
る。 配列番号376は配列番号366の配列によりコードされる予測されたアミノ酸配列で
ある。 配列番号377は配列番号372の配列によりコードされる予測されたアミノ酸配列で
ある。 配列番号378は配列番号373の配列によりコードされる予測されたアミノ酸配列で
ある。 配列番号379は配列番号374の配列によりコードされる予測されたアミノ酸配列で
ある。 配列番号380は配列番号375の配列によりコードされる予測されたアミノ酸配列で
ある。 配列番号381はB716Pについて決定されたcDNA配列である。 配列番号382はP711Pについて決定された全長のcDNA配列である。 配列番号383はP711Pについて予測されたアミノ酸配列である。 配列番号384はP1000CのcDNA配列である。 配列番号385はCGI-82のcDNA配列である。 配列番号386は23320のcDNA配列である。 配列番号387はCGI-69のcDNA配列である。 配列番号388はL-イジトール-2-デヒドロゲナーゼのcDNA配列である。 配列番号389は23379のcDNA配列である。 配列番号390は23381のcDNA配列である。 配列番号391はKIAA0122のcDNA配列である。 配列番号392は23399のcDNA配列である。 配列番号393は以前に同定された遺伝子のcDNA配列である。 配列番号394はHCLBPのcDNA配列である。 配列番号395はトランスグルタミナーゼのcDNA配列である。 配列番号396は以前に同定された遺伝子のcDNA配列である。 配列番号397はPAPのcDNA配列である。 配列番号398はEts転写因子PDEFのcDNA配列である。 配列番号399はhTGRのcDNA配列である。 配列番号400はKIAA0295のcDNA配列である。 配列番号401は22545のcDNA配列である。 配列番号402は22547のcDNA配列である。 配列番号403は22548のcDNA配列である。 配列番号404は22550のcDNA配列である。 配列番号405は22551のcDNA配列である。 配列番号406は22552のcDNA配列である。 配列番号407は22553のcDNA配列である。 配列番号408は22558のcDNA配列である。 配列番号409は22562のcDNA配列である。 配列番号410は22565のcDNA配列である。 配列番号411は22567のcDNA配列である。 配列番号412は22568のcDNA配列である。 配列番号413は22570のcDNA配列である。 配列番号414は22571のcDNA配列である。 配列番号415は22572のcDNA配列である。 配列番号416は22573のcDNA配列である。 配列番号417は22573のcDNA配列である。 配列番号418は22575のcDNA配列である。 配列番号419は22580のcDNA配列である。 配列番号420は22581のcDNA配列である。 配列番号421は22582のcDNA配列である。 配列番号422は22583のcDNA配列である。 配列番号423は22584のcDNA配列である。 配列番号424は22585のcDNA配列である。 配列番号425は22586のcDNA配列である。 配列番号426は22587のcDNA配列である。 配列番号427は22588のcDNA配列である。 配列番号428は22589のcDNA配列である。 配列番号429は22590のcDNA配列である。 配列番号430は22591のcDNA配列である。 配列番号431は22592のcDNA配列である。 配列番号432は22593のcDNA配列である。 配列番号433は22594のcDNA配列である。 配列番号434は22595のcDNA配列である。 配列番号435は22596のcDNA配列である。 配列番号436は22847のcDNA配列である。 配列番号437は22848のcDNA配列である。 配列番号438は22849のcDNA配列である。 配列番号439は22851のcDNA配列である。 配列番号440は22852のcDNA配列である。 配列番号441は22853のcDNA配列である。 配列番号442は22854のcDNA配列である。 配列番号443は22855のcDNA配列である。 配列番号444は22856のcDNA配列である。 配列番号445は22857のcDNA配列である。 配列番号446は23601のcDNA配列である。 配列番号447は23602のcDNA配列である。 配列番号448は23603のcDNA配列である。 配列番号449は23606のcDNA配列である。 配列番号450は23612のcDNA配列である。 配列番号451は23614のcDNA配列である。 配列番号452は23618のcDNA配列である。 配列番号453は23622のcDNA配列である。 配列番号454は葉酸ヒドロラーゼのcDNA配列である。 配列番号455はLIMタンパク質のcDNA配列である。 配列番号456は既知の遺伝子のcDNA配列である。 配列番号457は既知の遺伝子のcDNA配列である。 配列番号458は以前に同定された遺伝子のcDNA配列である。 配列番号459は23045のcDNA配列である。 配列番号460は23032のcDNA配列である。 配列番号461は23054のcDNA配列である。 配列番号462〜467は既知の遺伝子のcDNA配列である。 配列番号468〜471はP710PのcDNA配列である。 配列番号472はP1001CのcDNA配列である。
【0018】 発明の詳細な説明 前述したように、本発明は、一般に、癌、例えば、前立腺癌を治療および診断
する組成物および方法に関する。本明細書に記載する組成物は、前立腺腫瘍ポリ
ペプチド、このようなポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、結合因子、
例えば、抗体、抗原提示細胞(APCs)および/または免疫系細胞(例えば、T細
胞)を含むことができる。本発明のポリペプチドは、一般に、前立腺腫瘍タンパ
ク質の少なくとも一部分(例えば、免疫原性部分)またはその変異型を含んでな
る。「前立腺腫瘍タンパク質」は、本明細書において提供される代表的アッセイ
を使用して測定して、正常組織における発現レベルよりも、少なくとも2倍、好
ましくは少なくとも5倍のレベルで前立腺腫瘍細胞中で発現されるタンパク質で
ある。ある種の前立腺腫瘍タンパク質は、前立腺癌に苦しめるられている患者の
抗血清と検出可能に(イムノアッセイ、例えば、ELISAまたはウェスタンブロッ
トにより)反応する腫瘍タンパク質である。本発明のポリヌクレオチドは、一般
に、このようなポリペプチドのすべてまたは一部分をコードするDNAまたはRNA配
列、あるいはこのような配列に対して相補的であるDNAまたはRNA配列を含んでな
る。抗体は、一般に、前述のポリペプチドに結合することができる、免疫系タン
パク質、またはその抗原結合性フラグメントである。抗原提示細胞は、前述のポ
リペプチドを発現する樹枝状細胞、マクロファージ、繊維芽細胞およびB細胞を
包含する。このような組成物において使用できるT細胞は、一般に、前述のポリ
ペプチドに対して特異的であるT細胞である。
【0019】 本発明は、ヒト前立腺腫瘍タンパク質の発見をベースとする。ある種の腫瘍タ
ンパク質、またはその一部分をコードするポリヌクレオチド配列は、配列番号1
〜111、115〜171、173〜175、177、179〜305、307〜315、326、328、330、332〜
335、340〜375、381、382または384〜472で提供される。腫瘍タンパク質の少な
くとも一部分を含んでなるポリペプチド配列は、配列番号112〜114、172、176、
178、327、329、331、336、339、376〜380および383で提供される。 前立腺腫瘍タンパク質のポリヌクレオチド 本明細書において記載する前立腺腫瘍タンパク質またはその一部分または変異
型をコードする任意のポリヌクレオチドは、本発明に包含される。好ましいポリ
ヌクレオチドは、前立腺腫瘍タンパク質の一部分をコードする、少なくとも15の
連続ヌクレオチド、好ましくは30の連続ヌクレオチド、より好ましくは少なくと
も45の連続ヌクレオチドを含んでなる。より好ましくは、ポリヌクレオチドは前
立腺腫瘍タンパク質の免疫原性部分をコードする。また、このような配列に対し
て相補的であるポリヌクレオチドは本発明に包含される。ポリヌクレオチドは一
本鎖(コーディングまたはアンチセンス)または二本鎖であることができ、そし
てDNA(ゲノム、cDNAまたは合成)またはRNA分子であることができる。RNA分子
は、イントロンを含有しかつ1対1の方法でDNA分子に対応するHnRNA、およびイン
トロンを含有しないmRNA分子を包含する。追加のコーディングまたは非コーディ
ング配列は本発明のポリヌクレオチド内に存在することができるが、これは不必
要であり、そしてポリヌクレオチドは他の分子および/または支持分子に連鎖す
ることができるが、これ不必要である。
【0020】 ポリヌクレオチドは自然配列(すなわち、前立腺腫瘍タンパク質またはその一
部分をコードする内因的配列)を含んでなることができるか、あるいはこのよう
な配列の変異型を含んでなることができる。ポリヌクレオチド変異型は、コード
化ポリペプチドの免疫原性が自然腫瘍タンパク質に関して減少しないように、1
またはそれ以上の置換、付加、欠失および/または挿入を含有することができる
。コード化ポリペプチドの免疫原性に対する効果は、一般に、本明細書において
記載するように評価することができる。変異型は、自然前立腺腫瘍タンパク質ま
たはその一部分をコードするポリヌクレオチド配列に対して、好ましくは少なく
とも約70%の同一性、より好ましくは少なくとも約80%の同一性、最も好ましく
は少なくとも約90%の同一性を示す。
【0021】 2つのポリヌクレオチドまたはポリペプチドの配列は、後述するように最大の
対応で整列させたとき、2つの配列中のヌクレオチドまたはアミノ酸の配列が同
一である場合、「同一」であると言う。典型的には、配列の類似性の局所的領域
を同定および比較する比較ウィンドウにわたって配列を比較することによって、
2つの配列の間の比較は実行される。「比較ウィンドウ」は、本明細書において
使用するとき、2つの配列が最適に整列された後、配列を同一数の隣接位置の参
照配列と比較することができる、少なくとも約20、通常30〜約75、40〜約50の隣
接位置のセグメントを意味する。
【0022】 比較のために最適な配列の整列は、デフォルトパラメーターを使用して、Mega
lignプログラム(Megalign program in the Lasergene suite of bioinf
ormatics software)(DNASTAR,Inc.、ウイスコンシン州マディソン)に従い
実施することができる。このプログラムは、下記の参考文献に記載されている、
いくつかの整列スキームを具体化する:Dayhoff、M.O.(1978)A model of e
volutionary change in proteins − Matrices for detecting distant
relationships. In Dayhoff、M.O.(編)Atlas of Protein Sequence a
nd Structure,National Biomedical Research Foundation,ワシントンD.
C.Vol. 5、Suppl. 3、345−358;Hein J.(1990)Unified Approach to
Alignment and Phylogenes pp. 626−645 Methods in Enzymology vol.
183、Academic Press,Inc.、カリフォルニア州サンディエゴ;Higgins、D.G
.およびSharp、P.M.(1989)CABIOS 5:151−153;Myers、E.W.およびMuller
W.(1988)CABIOS 4:11−17;Robinson、E.D.(1971)Comb. Theor. 11:10
5;Santou、N. Nes、M.(1987)Mol. Biol. Evol. 4:406−425;Sneath、P
.H.A.およびSokal、R.R.(1973)Numerical Taxonomy − the Principles
and Prcactice of Numerical Taxonomy、Freeman Press、カリフォルニア
州サンフランシスコ;Wilbur、W.J.およびLipman、D.J.(1983)Proc. Natl.
Acad. Sci. USA 80:726−730。
【0023】 好ましくは、「配列同一性の百分率」は、少なくとも20位置の比較ウィンドウ
にわたって2つの最適に整列された配列を比較することによって決定され、ここ
で2つの配列の最適な整列について参照配列(これは付加または欠失を含まない
)に比較して、比較ウィンドウ中のポリヌクレオチドまたはポリペプチドの配列
の一部分は20%またはそれより大きい、通常5〜15%または10〜12%の付加また
は欠失(すなわち、ギャップ)を含んでなることができる。同一の核酸塩基また
はアミノ酸残基が両方の配列中に存在する位置の数を決定して合致した位置の数
を計算し、合致した位置の数を参照配列中の位置の総数(すなわち、ウィンドウ
のサイズ)で割り、結果に100を掛けて配列同一性の百分率を得ることによって
、百分率を計算する。
【0024】 変異型は、また、別に、自然遺伝子、またはその一部分または補体に対して実
質的に相同性であることができる。このような変異型は、自然前立腺腫瘍タンパ
ク質をコードする天然に存在するDNA配列(または相補的配列)に対して、適度
にストリンジェントな条件下にハイブリダイゼーションすることができる。適当
な適度にストリンジェントな条件は下記の条件を包含する:5×SSC、0.5%のSDS
、1.0mMのEDTA(pH8.0)の溶液中の前洗浄;50℃〜65℃、5×SSCにおける一夜後
ハイブリダイゼーション;次いで0.1%のSDSを含有する2×、0.5×および0.2×S
SCの各々を使用する65℃において20分間の洗浄。
【0025】 当業者は認識するように、遺伝暗号のデジェネラシーの結果、本明細書におい
て記載するポリペプチドをコードする多数のヌクレオチド配列が存在する。これ
らのポリヌクレオチドのいくつかは、任意の自然遺伝子のヌクレオチド配列に対
して最小の相同性を支持する。それにもかかわらず、コドン使用が異なるために
変化するポリヌクレオチドは特別に本発明の範囲内に包含される。さらに、本明
細書において提供されるポリヌクレオチド配列を含んでなる遺伝子のアレレ(Al
leles)は、本発明の範囲内に入る。アレレは、ヌクレオチドの1またはそれ以上
の突然変異、例えば、欠失、付加および/または置換の結果として変更される内
因的遺伝子である。生ずるmRNAおよびタンパク質は変更された構造または機能を
有することができるが、それらは不必要である。アレレは、標準的技術(例えば
、ハイブリダイゼーション、増幅および/またはデータベースの配列の比較)に
より同定することができる。
【0026】 ポリヌクレオチドは種々の技術により製造することができる。例えば、ポリヌ
クレオチドは、下記においていっそう詳細に説明するように、腫瘍関連発現(す
なわち、本明細書において提供される代表的アッセイを使用して測定して、正常
組織におけるよりも前立腺腫瘍において少なくとも5倍大きい発現)についてcDN
Aのマイクロアレイをスクリーニングすることによって、同定することができる
。このようなスクリーニングは、Synteniマイクロアレイ(カリフォルニア州パ
ロアルト)を製造業者の使用説明書に従い(そしてSchena他、Proc. Natl. Ac
ad. Sci. USA 93:10614−10619、1996およびHeller他、Proc. Natl. Acad
. Sci. USA 94:2150−2155、1997に記載されているように)実行することが
できる。あるいは、本明細書に記載するタンパク質を発現する細胞、例えば、前
立腺腫瘍細胞から調製したcDNAから、ポリペプチドを増幅することができる。ス
トリンジェント条件下にポリヌクレオチドはポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によ
り増幅することができる。このアプローチのために、本明細書において提供され
る配列に基づいて配列特異的プライマーを本明細書において提供される配列に基
づいて設計することができ、そして購入または合成することができる。
【0027】 よく知られている技術に従い増幅された部分を使用して、適当なライブラリー
(例えば、前立腺腫瘍cDNAライブラリー)から全長の遺伝子を単離することがで
きる。このような技術において、増幅に適当な1またはそれ以上のポリヌクレオ
チドのプローブまたはプライマーを使用して、ライブラリー(cDNAまたはゲノム
)をスクリーニングする。好ましくは、より大きいヌクレオチドを含むようにラ
イブラリーをサイズで選別する。遺伝子の5'および上流領域を同定するために、
ランダムプライムドライブラリーはまた好ましい。イントロンおよび延長5'配列
のために、ゲノムライブラリーは好ましい。
【0028】 ハイブリダイゼーション技術のために、部分的配列をよく知られている技術に
従い標識化することができる(例えば、ニックトランスレーションまたは32Pを
使用する末端標識化により)。次いで変性細菌コロニー(またはファージプラー
クを含有する菌叢)を含有するフィルターを標識化プローブとハイブリダイゼー
ションすることによって、細菌またはバクテリオファージのライブラリーをスク
リーニングする(下記の文献を参照のこと:Sambrook他、Molecular Cloning:
A Laboratory Manual、Cold Spring Harbor Laboratory、Cold Spring H
arbor、NY、1989)。ハイブリダイゼーションコロニーまたはプラークを選択し
、延長し、そしてDNAをそれ以上の分析のために単離する。例えば、部分的配列
からのプライマーおよびベクターからのプライマーを使用して、cDNAクローンを
分析して、追加の配列の量を決定することができる。制限地図および部分的配列
を発生させて、1またはそれ以上のオーバーラップするクローンを同定すること
ができる。次いで標準的技術に従い、完全な配列を決定することができ、この技
術は1系列の欠失クローンの発生を含むことができる。次いで生ずるオーバーラ
ップする配列を単一の隣接配列に組立てる。よく知られている技術に従い適当な
フラグメントを結合することによって、全長のcDNA分子を発生させることができ
る。
【0029】 あるいは、部分的cDNA配列から全長のコーディング配列を得る多数の増幅技術
が存在する。このような技術において、PCRにより増幅を一般に実施する。種々
の商業的に入手可能なキットを使用して、増幅工程を実施することができる。例
えば、この分野においてよく知られているソフトウェアを使用して、プライマー
を設計することができる。プライマーは好ましくは22〜30ヌクレオチド長さであ
り、少なくとも50%のGC含量を有し、約68℃〜72℃の温度においてターゲット配
列にアニーリングさせる。増幅された領域を前述したように配列決定し、そして
オーバーラップする配列を隣接に組立てることができる。
【0030】 1つのこのような増幅技術は逆PCRであり(Triglia他、Nucl. Acids Res. 1
6:8186,1988参照)、これは遺伝子の既知の領域においてフラグメントを発生
させるために制限酵素を使用する。次いでフラグメントを分子内結合により環化
し、既知の領域に由来する発散プライマーを用いる別のアプローチにおいて、リ
ンカー配列に対するプライマーおよび既知の領域に対して特異的なプライマーを
使用する増幅により、部分的配列に隣接する配列を回収することができる。典型
的には、同一リンカープライマーおよび既知の領域に対して特異的な第2プライ
マーを使用する増幅の第2ラウンドに、増幅された配列を付す。既知の配列から
反対方向におけるエクステンションを開始する2つのプライマーを使用する、こ
の手順の変法は、WO96/38591号に記載されている。他のこのような技術は、「cD
NA末端の急速増幅」またはRACEとして知られている。この技術において、ポリA
領域またはベクター配列にハイブリダイゼーションする。内部プライマーおよび
外部プライマーを使用して、既知の配列の5'および3'である配列を同定する。追
加の技術は捕捉PCR(Lagerstrom他、PCR Methods Applic. 1:111−19、1991
)およびウォーキングPCR(Parker他、Nucl. Acids Res. 19:3055−60、199
1)を包含する。全長のcDNA配列を得るために、増幅を用いる他の方法を使用す
ることもできる。
【0031】 ある場合において、発現された配列標識(EST)データベース、例えば、遺伝
子バンクから入手可能であるデータベースの中に準備されている配列の分析によ
り、全長のcDNA配列を得ることが可能である。オーバーラップするESTについて
の検索は一般によく知られているプログラム(例えば、NCBI BLAST検索)に従い
実行し、そしてこのようなESTを使用して隣接全長配列を発生させることができ
る。
【0032】 前立腺腫瘍タンパク質の一部分をコードするcDNA分子のある種の核酸配列は、
配列番号1〜111、115〜171、173〜175、177、179〜305、307〜315、326、328、3
30、332〜335、340〜375、381、382または384〜472で提供される。これらのポリ
ヌクレオチドの単離を後述する。 ポリヌクレオチド変異型は、一般に、化学的合成を包含する、この分野におい
て知られている方法、例えば、固相ホスホルアミダイト化学的合成により製造す
ることができる。ポリヌクレオチド配列の修飾は、また、標準的突然変異誘発技
術、例えば、オリゴヌクレオチドに向けられた部位特異的突然変異誘発により導
入することができる(Adelman他、DNA 2:183、1983参照)。あるいは、DNAが
適当なRNAポリメラーゼプロモーター(例えば、T7またはSP6)を使用してベクタ
ーの中に組込まれるかぎり、前立腺腫瘍タンパク質、またはその一部分をコード
するDNA配列のin vitroまたはin vivo転写により、RNA分子を発生させること
ができる。ある種の部分を使用して、本明細書において記載する、コード化ポリ
ペプチドを製造することができる。さらに、選択的に、コード化ポリペプチドが
in vivoにおいて発生するように、一部分を患者に添加することができる(例え
ば、前立腺腫瘍ポリペプチドをコードするcDNA構築物で抗原提示細胞、例えば、
樹枝状細胞をトランスフェクトし、トランスフェクトされた細胞を患者に投与す
ることによって)。
【0033】 コーディング配列に対して相補的な配列の部分(すなわち、アンチセンスポリ
ヌクレオチド)を、また、プローブとして使用するか、あるいは遺伝子の発現を
モジュレートするために使用することができる。アンチセンスRNAに転写するこ
とができるcDNA構築物を組織の細胞の中に導入して、アンチセンスRNAの産生を
促進することもできる。本明細書において記載するように、腫瘍タンパク質の発
現を阻害するために、アンチセンスポリヌクレオチドを使用することができる。
三重らせんの形成により遺伝子の発現をコントロールするために、アンチセンス
技術を使用することができ、このような形成はポリメラーゼ、転写因子または調
節分子の結合のために十分に開く二重らせんの能力を危うくする(下記の文献を
参照のこと:Gee他、HuberおよびCarr、Molcular and Immunologic Apporoac
hes、Futura Publishing Co.(Mt. Kisco、NY;1994))。あるいは、遺伝子
のコントロール領域(例えば、プロモーター、エンハンサーまたは転写開始部位
)とハイブリダイゼーションし、かつ遺伝子の転写をブロックするか、あるいは
転写物のリボソームへの結合を阻害することによって翻訳をブロックするように
、アンチセンス分子を設計することができる。
【0034】 コーディング配列の一部分または相補的配列の一部分を、また、遺伝子の発現
を検出するプローブまたはプライマーとして設計することができる。プローブを
種々のリポーターグループ、例えば、放射性核種または酵素で標識化することが
でき、このようなプローブは好ましくは少なくとも10ヌクレオチド長さ、より好
ましくは少なくとも20ヌクレオチド長さ、なおより好ましくは少なくとも30ヌク
レオチド長さである。プライマーは、前述したように、好ましくは22〜30ヌクレ
オチド長さである。
【0035】 任意のポリヌクレオチドをさらに修飾して、in vivo安定性を増加させること
ができる。可能修飾は下記のものを包含するが、これらに限定されない:5'およ
び/または3'末端におけるフランキング配列の付加;バックボーン中のホスホジ
エステラーゼ連鎖よりむしろホスホロチオエートまたは2'O−メチルの使用;お
よび/または非伝統的塩基、例えば、イノシン、クエオシンおよびワイブトシン
、ならびにアセチル−、チオ−および他の修飾された形態のアデニン、シチジン
、グアニン、チミンおよびウリジンの包含。
【0036】 本明細書において記載するヌクレオチド配列を、確立された組換えDNA技術に
より、種々の他のヌクレオチド配列に結合させることができる。例えば、ポリヌ
クレオチドを種々のクローニングベクター、例えば、プラスミド、ファージミド
、ラムダファージ誘導体およびコスミドの中にクローニングすることができる。
特に問題のベクターは、発現ベクター、複製ベクター、プローブ発生ベクターお
よび配列決定ベクターを包含する。一般に、ベクターは少なくとも1つの生物に
おいて機能的な複製起点、好都合な制限エンドヌクレアーゼ部位および1または
それ以上の選択可能なマーカーを含有するであろう。他の因子は所望の使用に依
存し、そして当業者にとって明らであろう。
【0037】 ある種の態様において、哺乳動物細胞の中へのエントリー、およびその中の発
現を可能とするように、ポリヌクレオチドを処方することができる。このような
処方物は、後述するように、療法上の目的に特に有用である。当業者は理解する
ように、ターゲット細胞中でポリヌクレオチドの発現を達成する多数の方法が存
在し、そして任意の適当な方法を使用することができる。例えば、ポリヌクレオ
チドをウイルスベクターの中に組込むことができ、このようなウイルスベクター
の例は、アデノウイルス、アデノ関連ウイルス、レトロウイルス、またはワクシ
ニアまたは他のポックスウイルス(例えば、トリポックスウイルス)であるが、
これらに限定されない。このようなベクターの中にDNAを組込む技術は、当業者
によく知られている。レトロウイルスのベクターは、選択可能なマーカーの遺伝
子(トランスデュースされた細胞の同定または選択を促進するために)および/
またはターゲッティング部分、例えば、特異的ターゲット細胞上のレセプターの
リガンドをコードする遺伝子をさらに転移または組込んで、ベクターターゲット
を特異的とすることができる。また、ターゲッティングは、この分野において知
られている方法により、抗体を使用して達成することができる。
【0038】 療法上の目的のための他の処方物は、コロイド状分散系、例えば、高分子複合
体、モノカプセル、ビーズ、および脂質をベースとする系、例えば、水中油型エ
マルジョン、ミセル、混合ミセル、およびリポソームを包含する。in vitroお
よびin vivoにおいて送出系として使用するために好ましいコロイド状系はリポ
ソーム(すなわち、人工的膜小胞)である。このような系の調製および使用はこ
の分野においてよく知られている。 前立腺腫瘍ポリペプチド 本発明の関係において、ポリペプチドは、本明細書において記載するように、
少なくとも前立腺腫瘍タンパク質の免疫原性部分またはその変異型を含んでなる
ことができる。前述したように、「前立腺腫瘍タンパク質」は、前立腺腫瘍細胞
により発現されるタンパク質である。前立腺腫瘍タンパク質であるタンパク質は
、また、イムノアッセイ(例えば、ELISA)において、前立腺癌を有する患者か
らの抗血清と検出可能に反応する。本明細書において記載するポリペプチドは任
意の長さであることができる。自然タンパク質に由来する追加の配列および/ま
たは異種配列が存在することができ、そしてこのような配列はそれ以上の免疫原
性または抗原性を有することができる(しかし不必要である)。
【0039】 「免疫原性部分」は、本明細書において使用するとき、B細胞および/またはT
細胞の表面抗原レセプターにより認識される(すなわち、特異的に結合される)
タンパク質の部分である。このような免疫原性部分は、前立腺腫瘍タンパク質ま
たはその変異型の一般に少なくとも5アミノ酸残基、より好ましくは少なくとも1
0、なおより好ましくは少なくとも20アミノ酸残基を含んでなる。ある種の好ま
しい免疫原性部分は、N−末端のリーダー配列および/またはトランスメンブラ
ンドメインが欠失されているペプチドを包含する。他の好ましい免疫原性部分は
、成熟タンパク質に関して、小さいN−末端および/またはC−末端の欠失(例え
ば、1〜30アミノ酸、好ましくは5〜15アミノ酸)を含有することができる。
【0040】 免疫原性部分は、一般に、よく知られている技術、例えば、下記の文献および
その中に引用されている参考文献において要約されている技術により同定するこ
とができる。このような技術は、抗原特異的抗体、抗血清および/またはT細胞
系統またはクローンと反応する能力について、ポリペプチドをスクリーニングす
ることを含む。本明細書において使用するとき、抗血清および抗体は、抗原に特
異的に結合する(すなわち、それらがELISAまたは他のアッセイにおいてタンパ
ク質と反応するが、無関係のタンパク質を検出可能に反応しない)場合、「抗原
特異的」である。このような抗体は、本明細書において記載するように、よく知
られている技術に従い製造することができる。自然前立腺腫瘍タンパク質の免疫
原性部分は、全長のポリペプチドの反応性よりも実質的に低いレベルで、このよ
うな抗血清および/またはT細胞と反応する部分である(例えば、ELISAおよび/
またはT細胞の反応性のアッセイにおいて)。このような免疫原性部分は、この
ようなアッセイにおいて、全長のポリペプチドの反応性に類似するか、あるいは
それより大きいレベルで反応することができる。このようなスクリーニングは、
一般に、当業者によく知られている方法、例えば、下記の文献に記載されている
方法により実行することができる:HarlowおよびLane、Antibodies:A Laborat
ory Manual、Cold Spring Harbor Laboratory、1988。例えば、ポリペプチ
ドを固体の支持体上に固定化し、患者の血清と接触させて、血清中の抗体が固定
化されたポリペプチドに結合できるようにする。次いで非結合血清を除去し、結
合した抗体を、例えば、125I標識化プロテインAで検出することができる。
【0041】 前述したように、組成物は種々の自然前立腺腫瘍タンパク質を含んでなること
ができる。ポリペプチドの「変異型」は、本明細書において使用するとき、ポリ
ペプチドの免疫原性が実質的に減少しないように、1またはそれ以上の置換、欠
失、付加および/または挿入において自然前立腺腫瘍タンパク質と異なるポリペ
プチドである。換言すると、抗原特異的抗血清と反応する能力は、自然タンパク
質に関して、増強されるか、あるいは変化しないか、あるいは自然タンパク質に
関して、50%より少なく、好ましくは20%より少なく減少することができる。こ
のような変異型は、一般に、上記ポリペプチド配列の1つを修飾し、修飾された
ポリペプチドと抗原特異的抗体または抗血清との反応性を、本明細書において記
載するように、評価することによって同定することができる。好ましい変異型は
、1またはそれ以上の部分、例えば、N−末端のリーダー配列またはトランスメン
ブランドメインが除去されているものを包含する。他の好ましい変異型は、小さ
い部分(例えば、1〜30アミノ酸、好ましくは5〜15アミノ酸)が成熟タンパク質
のN−末端および/またはC末端から除去されている変異型を包含する。ポリペプ
チドの変異型は、同定されたポリペプチドに対して好ましくは少なくとも約70%
、より好ましくは少なくとも約90%、最も好ましくは少なくとも約95%の同一性
(後述するように測定する)を示す。
【0042】 好ましくは、変異型は保存的置換を含有する。「保存的置換」は、ペプチド化
学の当業者がポリペプチドの二次構造およびヒドロパシーの特質が実質的に変化
しないことを期待するような、アミノ酸が同様な性質を有する他のアミノ酸で置
換されている置換である。アミノ酸の置換は、一般に、残基の極性、電荷、溶解
度、疎水性、親水性および/または両親媒性の特質に基づいて実施することがで
きる。例えば、負に帯電したアミノ酸は、アスパラギン酸およびグルタミン酸を
包含する;正に帯電したアミノ酸は、リシンおよびアルギニンを包含する;そし
て同様な親水性値を有する非帯電極性頭部基をもつアミノ酸は、ロイシン、イソ
ロイシンおよびバリン;グリシンおよびアラニン;アスパラギンおよびグルタミ
ン;およびセリン、スレオニン、フェニルアラニンおよびチロシンを包含する。
保存的変化を表すことができるアミノ酸の他のグループは下記のものを包含する
:(1)ala、pro、gly、glu、asp、gln、ser、thr;(2)cys、ser、tyr、thr;
(3)val、ile、leu、met、ala、phe;(4)lys、arg、his;および(5)phe、t
yr、trp、his。変異型は、また、または別に、非保存的変化を含むことができる
。好ましい態様において、変異型ポリペプチドは、5またはそれより少ないアミ
ノ酸の置換、欠失または付加により自然配列と異なる。変異型は、また(または
別に)、例えば、ポリペプチドの免疫原性、二次構造およびヒドロパシーの特質
に対する影響が最小であるアミノ酸の欠失または付加により修飾することができ
る。
【0043】 前述したように、ポリペプチドは、共翻訳的または翻訳後にタンパク質の転移
を指令するシグナル(又はリーダー)配列をタンパク質のN−末端に含んでなる
ことができる。ポリペプチドは、また、ポリペプチド(例えば、ポリ−His)の
合成、精製または同定を容易にするために、あるいは固体の支持体へのポリペプ
チドの結合を増強するために、リンカーまたは他の配列に結合させることができ
る。例えば、ポリペプチドを免疫グロブリンFc領域に結合することができる。
【0044】 種々のよく知られている技術を使用して、ポリペプチドを製造することができ
る。前述したようにDNA配列によりコードされる組換えポリペプチドは、当業者
に知られている種々の発現ベクターを使用してDNA配列から容易に製造すること
ができる。組換えポリペプチドをコードするDNA分子を含有する発現ベクターで
形質転換またはトランスフェクトされた、任意の適当な宿主細胞において発現を
達成することができる。適当な宿主細胞は、原核細胞、酵母細胞および高等真核
細胞を包含する。好ましくは、用いる宿主細胞は大腸菌(E. coli)、酵母また
は哺乳動物細胞系統、例えば、COSまたはCHOである。組換えタンパク質またはポ
リペプチドを培地の中に分泌する適当な宿主/ベクター系からの上清を、まず、
商業的に入手可能なフィルターで濃縮することができる。濃縮後、濃縮物を適当
な精製マトリックス、例えば、アフィニティーマトリックスまたはイオン交換樹
脂に適用することができる。最後に、1またはそれ以上の逆相HPLC工程を用いて
、組換えポリペプチドさらに精製することができる。
【0045】 また、合成手段により、この分野においてよく知られている技術を使用して、
約100より少ないアミノ酸、一般に約50より少ないアミノ酸を有するタンパク質
および他の変異型を発生させることができる。例えば、このようなポリペプチド
は、任意の商業的に入手可能な固相技術、例えば、Merrifield固相合成法により
合成することができ、ここでアミノ酸を成長するアミノ酸鎖に順次に付加する。
Merrifield、J. Am. Chem. Soc. 85:2149−2146、1963。ポリペプチドの自
動化合成装置は、供給会社、例えば、パーキン・エルマー(Perkin Elmer)/
アプライド・バイオシステムス・ディビジョン(Applied BioSystems Divisio
n)(フォスターシティー、カリフォルニア州)から商業的に入手可能であり、
そして製造業者の使用説明書に従い操作することができる。
【0046】 ある種の特定の態様において、ポリペプチドは、本明細書において記載する複
数のポリペプチドを含んでなるか、あるいは本明細書において記載する少なくと
も1つのポリペプチドおよび無関係の配列、例えば、既知の腫瘍タンパク質を含
んでなる融合タンパク質であることができる。融合タンパク質は、例えば、Tヘ
ルパーエピトープ(免疫学的融合相手)、好ましくはヒトにより認識されるTヘ
ルパーエピトープの提供を補助するか、あるいは自然組換えタンパク質よりも高
い収率におけるタンパク質の発現を補助する(発現エンハンサー)ことができる
。ある種の好ましい融合相手は、免疫学的融合相手および発現増強融合相手の両
方である。他の融合相手は、タンパク質の溶解度を増加するか、あるいは所望の
細胞内区画へのタンパク質のターゲッティングを可能とするように選択すること
ができる。なおそれ以上の融合相手は、タンパク質の精製を促進する、親和標識
を包含する。
【0047】 融合タンパク質は、一般に、化学的結合を包含する、標準的技術に従い製造す
ることができる。好ましくは、融合タンパク質は組換えタンパク質として発現さ
れ、発現系において、非融合タンパク質に関して、増加したレベルの産生を可能
とする。簡単に述べると、ポリペプチド成分をコードするDNA配列を別々に組立
て、適当な発現ベクターの中に結合することができる。ペプチドのリンカーを使
用するか、または使用しないで、ポリペプチド成分をコードするDNA配列の3'末
端は、配列のリーディングフレームが相の中にあるように、第2ポリペプチドを
コードする配列の5'末端に結合される。これにより、両方の成分ポリペプチドの
生物学的活性が保持される単一の融合タンパク質への翻訳が可能となる。
【0048】 各ポリペプチドがその二次および三元構造にフォルディングされることを保証
するために十分な距離で、第1および第2のポリペプチド成分を分離するために、
ペプチドリンカー配列を使用することができる。このようなペプチドリンカー配
列を、この分野においてよく知られている標準的技術に従い、融合タンパク質の
中に組込む。適当なペプチドリンカー配列は下記の因子に基づいて選択すること
ができる:(1)柔軟な延長したコンフォメーションを採用する能力;(2)第1
および第2のポリペプチド上のエピトープと相互作用できる二次構造を採用する
能力;および(3)ポリペプチドの機能的エピトープと反応しうる疎水性または
帯電した残基の欠如。好ましいペプチドリンカー配列は、Gly、AsnおよびSer残
基を含有する。他の付近の中性アミノ酸、例えば、ThrおよびAlaをリンカー配列
において使用することもできる。リンカーとして通常使用することができるアミ
ノ酸配列は、下記の文献に記載されているアミノ酸配列を包含する:Maratea他
、Gene 40:39−46、1985;Murphy他、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 83;
8258−8262、1986;米国特許第4,935,233号および米国特許第4,751,180号。リン
カー配列は、一般に、1〜約50アミノ酸長さであることができる。第1および第2
のポリペプチドが機能的ドメインを分離しかつ立体障害を防止するために使用で
きる非必須N−末端アミノ酸残基を有するとき、リンカー配列は不必要である。
【0049】 結合したDNA配列は、適当な転写または翻訳領域因子に作用可能に連鎖される
。DNAの発現に関係する調節因子は、第1ポリペプチドをコードするDNA配列に対
して5'のみに位置する。同様に、翻訳および転写終止シグナルを終わらせるため
に必要な停止コドンは、第2ポリペプチドをコードするDNA配列に対して3'のみに
位置する。
【0050】 また、無関係の免疫原性タンパク質と一緒に本発明のポリペプチドを含んでな
る融合タンパク質が提供される。好ましくは、免疫原性タンパク質は再生応答を
誘発することができる。このようなタンパク質の例は、破傷風、結核および肝炎
タンパク質を包含する(例えば、下記の文献を参照のこと:Stoute他、New Eng
land J. Med.336:86−91、1997)。
【0051】 好ましい態様において、免疫学的融合タンパク質はプロテインD、すなわち、
グラム陰性菌インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)の表面タンパク質
に由来する(WO91/18926号)。好ましくは、プロテインD誘導体はほぼ1/3のタ
ンパク質(例えば、第1N−末端の100〜110アミノ酸)を含んでなり、そしてプロ
テインD誘導体は脂質化することができる。ある種の好ましい態様において、リ
ポプロテインD融合タンパク質の最初の109残基をN−末端に含めて、追加の外因
的T細胞エピトープをポリペプチドに与えかつ大腸菌(E. coli)における発現
レベルを増加させる(こうして発現エンハンサーとして機能する)。脂質テイル
は、抗原提示細胞への抗原の最適な提示を保証する。他の融合相手は、インフル
エンザウイルスからの非構造タンパク質、NS1(血球凝集素)を包含する。典型
的には、N−末端の81アミノ酸を使用するが、Tヘルパーエピトープを包含する異
なるフラグメントを使用することができる。
【0052】 他の態様において、免疫学的融合相手はLYTAとして知られているタンパク質、
またはその一部分(好ましくはC−末端部分)である。LYTAはサッカロミセス・
ニゥモニエ(Streptococcus pneumoniae)に由来し、アミラーゼLYTA(LytA遺
伝子によりコードされる;Gene 43:265−292、1986)として知られているN−
アセチル−L−アラニンアミダーゼを合成する。LYTAはペプチドグリカンバック
ボーン中のある種の結合を特異的に分解するオートリシンである。LYTAタンパク
質のC−末端ドメインは、コリンまたはいくつかのコリンアナローグ、例えば、D
EAEに対するアフィニティーに関係する。この性質は、融合タンパク質の発現に
有用なプラスミドを発現する大腸菌(E. coli)C−LYTAの発生に利用されてき
ている。アミノ末端にC−LYTAフラグメントを含有するハイブリッドタンパク質
の精製は記載された(Biotechnology 10:795−798、1992参照)。好ましい態
様において、LYTAの反復部分を融合タンパク質の中に組込むことができる。反復
部分は残基178において開始するC−末端領域の中に見出される。特に好ましい反
復部分は残基188〜305を組込んでいる。
【0053】 一般に、「単離された」ポリペプチドまたはポリヌクレオチドは、そのもとの
環境から取出されたものである。例えば、天然に存在するタンパク質は自然系の
中に共存する物質のあるものまたはすべてから分離される場合、それは単離され
る。好ましくは、このようなポリペプチドは少なくとも約90%の純度、より好ま
しくは少なくとも約95%の純度、最も好ましくは少なくとも約99%の純度である
。ポリヌクレオチドは、例えば、自然環境の一部分ではないベクターの中にクロ
ーニングされる場合、それは単離されたと考慮される。 結合因子 本発明は、さらに、前立腺腫瘍タンパク質に特異的に結合する抗体またはその
抗原結合性フラグメントのような因子を提供する。本明細書において使用すると
き、抗体またはその抗原結合性フラグメントは、検出可能レベルで(例えば、EL
ISAにおいて)前立腺腫瘍タンパク質と反応するが、同様な条件下に無関係のタ
ンパク質と検出可能に反応しない場合、それは前立腺腫瘍タンパク質「に特異的
に結合する」と言われる。本明細書において使用するとき、「結合」は、複合体
が形成するように、2つの別々の分子の間の非共有結合のアソシエーションを意
味する。結合する能力は、例えば、複合体形成についての結合定数を決定するこ
とによって、評価することができる。結合定数は、複合体濃度を成分濃度の積で
割って得られる値である。一般に、複合体形成の結合定数が約103L/モルを超え
るとき、2つの成分は本発明の関係において「結合」すると言われる。結合定数
は、この分野においてよく知られている方法により決定することができる。
【0054】 結合因子は、本発明において提供される代表的アッセイを使用して、癌、例え
ば、前立腺癌をもつ患者と癌をもたない個体とを識別することができる。換言す
ると、前立腺腫瘍タンパク質に結合する抗体または他の結合因子は、疾患をもつ
患者の少なくとも約20%における癌の存在を示すシグナルを発生し、そして癌を
もたない個体の少なくとも約90%における疾患の非存在を示す陰性シグナルを発
生するであろう。結合因子がこの要件を満足するかどうかを決定するために、癌
をもつ患者および癌をもたない個体(標準的臨床試験を使用して決定する)から
の生物学的試料(例えば、血液、血清、尿および/または腫瘍バイオプシー)を
、本明細書において記載するように、結合因子に結合するポリペプチドの存在に
ついてアッセイすることができる。疾患をもつ試料およびもたない試料の統計学
的に有意な数をアッセイすべきであることは明らかであろう。各結合因子は上記
基準を満足すべきである;しかしながら、当業者は認識するように、結合因子を
組合わせて使用して感受性を改良することができる。
【0055】 上記要件を満足する任意の因子は結合因子であることができる。例えば、結合
因子は、ペプチド成分を含むか、あるいは含まない、リボソーム、RNA分子また
はポリペプチドであることができる。好ましい態様において、結合因子は抗体ま
たはその抗原結合性フラグメントである。抗体は当業者に知られている種々の技
術により製造することができる。例えば、下記の文献を参照のこと:Harlowおよ
びLane、Antibodies:A Laboratory Manual、Cold Spring Harbor Laborat
ory、1988。一般に、抗体は、本明細書において記載するモノクローナル抗体の
発生を包含する、細胞培養技術により製造することができるか、あるいは、組換
え抗体の産生を可能とするために、適当な細菌または哺乳動物細胞宿主の中に抗
体遺伝子をトランスフェクトすることによって製造することができる。1つの技
術において、ポリペプチドを含んでなる免疫原を最初に広範な種類の哺乳動物(
例えば、マウス、ラット、ウサギ、ヒツジまたはヤギ)に注射する。工程におい
て、本発明のポリペプチドは修飾を含まない免疫原として働くことができる。あ
るいは、特に比較的短いポリペプチドについて、ポリペプチドを担体タンパク質
、例えば、ウシ血清アルブミンまたはキーホールリンペットヘモシアニンに結合
する場合、よりすぐれた免疫応答を誘発することができる。好ましくは1または
それ以上のブースター免疫化の中に組込んだ前もって決定したスケジュールに従
い、免疫原を動物宿主に注射し、そして周期的に動物から採血する。次いで、例
えば、適当な固体の支持体にカップリングされたポリペプチドを使用するアフィ
ニティークロマトグラフィーにより、ポリペプチドに対して特異的なポリクロー
ナル抗体をこのような血清から精製することができる。
【0056】 問題の抗原性ポリペプチドに対して特異的モノクローナル抗体は、例えば、Ko
hlerおよびMilstein、Eur. J. Immunol. 6:511−519、1976の技術およびそ
の技術の改良を使用して製造することができる。簡単に述べると、これらの方法
は所望の特異性(すなわち、問題のポリペプチドとの反応性)を有する抗体を製
造することができる永久***能化細胞系統の調製を包含する。このような細胞系
統は、例えば、前述したように免疫化された動物から得られた脾細胞から製造す
ることができる。次いで、脾細胞を、例えば、骨髄腫細胞融合相手、好ましくは
免疫化動物と同系であるものにより永久***能化する。種々の融合技術を使用す
ることができる。例えば、脾細胞および骨髄腫細胞を非イオン性洗浄剤と数分間
組合わせ、次いでハイブリッド細胞の成長を支持するが、骨髄腫細胞の成長を支
持しない選択的培地上に低い密度でプレートすることができる。好ましい選択技
術において、HAT(ハイポキサンチン、アミノプテリン、チミジン)選択を使用
する。十分な時間、通常約1〜2週後、ハイブリッドのコロニーが得られる。単一
コロニーを選択し、それらの培養上清をポリペプチドに対する結合について試験
する。高い反応性および特異性を有するハイブリドーマは好ましい。
【0057】 成長するハイブリドーマコロニーの上清から、モノクローナル抗体を単離する
ことができる。さらに、種々の技術、例えば、適当な脊椎動物の宿主、例えば、
マウスの腹腔の中へのハイブリドーマ細胞系統の注射を使用して収率を増大する
ことができる。次いでモノクローナル抗体を腹水または血液から収集することが
できる。慣用技術、例えば、クロマトグラフィー、ゲル濾過、沈降、および抽出
により、汚染物質を抗体から除去することができる。本発明のポリペプチドは、
精製方法、例えば、アフィニティークロマトグラフィー工程において使用するこ
とができる。
【0058】 ある種の態様において、抗体の抗原結合性フラグメントは好ましいことがある
。このようなフラグメントは、標準的技術を使用して製造できる、Fabフラグメ
ントを包含する。簡単に述べると、プロテインAビーズカラム(HarlowおよびLan
e、Antibodies:A Laboratory Manual、Cold Spring Harbor Laboratory、
1988)上のアフィニティークロマトグラフィーにより、免疫グロブリンをウサギ
血清から精製し、パパインで消化してFabおよびFcフラグメントを生成すること
ができる。プロテインAビーズカラム上のアフィニティークロマトグラフィーに
より、FabおよびFcフラグメントを分離することができる。
【0059】 本発明のモノクローナル抗体を1またはそれ以上の治療因子にカップリングす
ることができる。これに関して適当な治療因子は、放射性核種、分化誘導因子、
薬剤、トキシン、およびそれらの誘導体を包含する。好ましい放射性核種は、90 Y、123I、125I、131I、186Re、211At、および212Biを包含する。好ましい薬剤は
、メトトレキセート、およびピリミジンおよびプリンアナローグを包含する。好
ましい分化誘導因子は、ホルボールエステルおよび酪酸を包含する。好ましいト
キシンは、リシン、アブリン、ジフテリアトキシン、コレラトキシン、ゲロニン
、シュードモナス(Pseudomonas)エキソトキシン、シゲラ[赤痢菌](Shigella
)トキシン、およびアメリカヤマゴボウ抗ウイルスタンパク質を包含する。
【0060】 治療因子を適当なモノクローナル抗体に直接的または間接的(例えば、リンカ
ー基を介して)にカップリング(例えば、共有結合)することができる。各々が
他方と反応できる置換基を有するとき、因子と抗体との間の直接的反応が可能で
ある。例えば、一方上の求核基、例えば、アミノまたはスルフヒドリル基は、他
方上のカルボニルを含有する基、例えば、無水物または酸ハロゲン化物と、また
はアルキル基を含有するすぐれた離脱基(例えば、ハロゲン化物)と反応するこ
とができる。
【0061】 あるいは、リンカー基を介して治療因子および抗体をカップリングさせること
が望ましいことがある。リンカー基は、抗体を因子と分離させて結合能力を妨害
することを回避する、スペーサーとして機能することができる。リンカー基は、
また、因子または抗体上の置換基の化学的反応性を増加し、こうしてカップリン
グ効能を増加する働きをすることができる。化学的活性の増加は、また、そうで
なければ不可能である、因子の使用、または因子上の官能基の使用を促進するこ
とができる。
【0062】 当業者にとって明らかになるように、ホモ−およびヘテロ−機能的である種々
の二官能価または多官能価の試薬(例えば、Pierce Chemical Co.、イリノイ
州ロックフォード、のカタログに記載されているもの)をリンカー基として使用
することができる。カップリングは、例えば、アミノ基、カルボキシル基、スル
フヒドリル基または酸化炭水化物残基を通して実施することができる。このよう
な方法を記載する多数の参考文献、例えば、米国特許第4,671,958号(Rodwell他
)が存在する。
【0063】 本発明の免疫複合体の抗体部分から遊離されたとき、治療因子がいっそう効力
があるとき、細胞の中へのインターナリゼーションの時または間に切断可能であ
るリンカー基を使用することが望ましい。多数の異なる切断可能なリンカー基が
記載されてきている。これらのリンカー基からの因子の細胞内解放のメカニズム
は、ジサルファイド結合の還元(例えば、米国特許第4,489,710号、Spitler)、
光不安定化結合の照射(例えば、米国特許第4,625,014号、Senter他)、誘導化
アミノ酸側鎖の加水分解(例えば、米国特許第4,638,045号、Kohn他)、血清補
体仲介加水分解(例えば、米国特許第4,671,958号、Rodwell他)、および酸触媒
加水分解(例えば、米国特許第4,569,789号、Blattler他)により切断を包含す
る。
【0064】 抗体に2以上の因子をカップリングさせることが望ましいことがある。1つの態
様において、複数の分子の因子を1つの抗体にカップリングさせる。他の態様に
おいて、2以上の型の因子を1つの抗体にカップリングさせる。特定の態様を無視
して、2以上の因子との免疫複合体を種々の方法で製造することができる。例え
ば、2以上の因子を抗体分子に直接的にカップリングさせるか、あるいは複数の
結合部位を提供するリンカーを使用することができる。あるいは、担体を使用す
ることができる。
【0065】 担体は、直接的またはリンカー基を介する共有結合を包含する、種々の方法で
因子を支持することができる。適当な担体は、タンパク質、例えば、アルブミン
(例えば、米国特許第4,507,234号、Kato他)、ペプチドおよび多糖、例えば、
アミノデキストラン(例えば、米国特許第4,699,784号、Shih他)を包含する。
担体は、非共有結合により、または包封、例えば、リポソーム小胞内の包封(例
えば、米国特許第4,429,008号および米国特許第4,873,088号)により因子を支持
することができる。放射性核種に対して特異的な担体は、放射性ハロゲン化され
た小さい分子およびキレート化化合物を包含する。例えば、米国特許第4,735,79
2号には、代表的な放射性ハロゲン化された小さい分子およびそれらの合成が開
示されている。放射性核種のキレートをキレート化化合物から形成することがで
きる。このようなキレート化化合物は、金属または金属酸化物、放射性核種と結
合するドナー原子として、窒素および硫黄原子を含有する化合物を包含する。例
えば、米国特許第4,673,562号(Davison他)には、代表的な放射性キレート化化
合物およびそれらの合成が開示されている。
【0066】 抗体および免疫複合体の種々の投与経路を使用することができる。典型的には
、投与は静脈内、筋肉内、皮下または切除した腫瘍ベッド中であろう。明らかに
なるように、抗体/免疫複合体の正確な投与量は、使用する抗体、腫瘍上の抗原
密度、および抗体のクリアランス速度に依存するであろう。 T細胞 免疫療法組成物は、また、または選択的に、前立腺腫瘍タンパク質に対して特
異的なT細胞を含んでなることができる。このような細胞は、一般に、in vitro
またはex vivoで標準的手順に従い調製ことができる。例えば、T細胞は患者の骨
髄、末梢血、または骨髄または末梢血の画分から、商業的に入手可能な細胞分離
系、例えば、CEPRATE(商標)系、CellPro Inc.、ワシントン州ボウセル、から
入手可能である(また、米国特許第5,240,856号、米国特許第5,215,926号、WO89
/06280号、WO91/16116号およびWO92/07243号参照)を使用して単離することがで
きる。あるいは、T細胞は関係するまたは無関係のヒト、非ヒト哺乳動物、細胞
系統または培養物に由来することができる。
【0067】 T細胞を前立腺腫瘍ポリペプチド、前立腺腫瘍ポリペプチドをコードするポリ
ヌクレオチドおよび/またはこのようなポリペプチドを発現する抗原提示細胞(
APC)で刺激することができる。ポリペプチドに対して特異的なT細胞を発生させ
る条件下にかつ十分な時間の間、このような刺激は実施される。好ましくは、前
立腺腫瘍ポリペプチドまたはポリヌクレオチドは、送出ベヒクル、例えば、微小
球内に存在させて、特定のT細胞の発生を促進する。
【0068】 T細胞がポリペプチドで被覆されているか、あるいはポリペプチドをコードす
る遺伝子を発現するターゲット細胞を殺す場合、T細胞は前立腺腫瘍ポリペプチ
ドに対して特異的であると考慮する。種々の標準的技術に従い、T細胞の特異性
を評価することができる。例えば、クロム解放アッセイまたは増殖アッセイにお
いて、陰性対照に比較して、溶解および/または増殖の2倍より大きい増加の刺
激指数はT細胞の特異性を示す。このようなアッセイは、例えば、Chen他、Cance
r Res. 54:1065−1070、1994に記載されているように実施することができる
。あるいは、T細胞の増殖の検出は種々の既知の技術により達成することができ
る。例えば、T細胞の増殖検出はDNA合成速度の増加を測定することによって達成
することができる(例えば、T細胞の培養物をトリチウム化チミンでパルス標識
化し、DNAの中に組込まれたトリチウム化チミンの量を測定することによって)
。前立腺腫瘍ポリペプチド(100ng/ml〜100μg/ml、好ましくは200ng/ml〜25
μg/ml)と3〜7日間接触させると、T細胞の増殖は少なくとも2倍増加するであ
ろう。2〜3時間前述したような接触は、標準的サイトカインアッセイにより測定
して、T細胞を活性化させ、ここでサイトカイン(例えば、TNFまたはIFN−γ)
のレベルの2倍の増加はT細胞の活性化を示す(下記の文献を参照のこと:Colgan
他、Current Protocols in Imunology、vol. 1、Wiley Interscince(Gree
n 1998)。前立腺腫瘍ポリペプチド、ポリヌクレオチドまたはポリペプチド発
現APCに応答して活性化されたT細胞は、CD4+および/またはCD8+であることがで
きる。前立腺腫瘍タンパク質特異的T細胞を標準的技術に従い拡張することがで
きる。好ましい態様において、T細胞は患者または関係するまたは無関係のドナ
ーに由来し、刺激および拡張後に患者に投与される。
【0069】 療法上の目的で、前立腺腫瘍ポリペプチド、ポリヌクレオチドまたはAPCに応
答して増殖するCD4+またはCD8+T細胞の数をin vitroまたはin vivoにおいて拡
大することができる。例えば、T細胞を前立腺腫瘍ポリペプチドに、またはこの
ようなポリペプチドに対応する短いペプチドに、T細胞成長因子、例えば、イン
ターロイキン−2および/または前立腺腫瘍ポリペプチドを合成する刺激因子の
細胞を添加するか、あるいはしないで、再暴露させることができる。あるいは、
前立腺腫瘍タンパク質の存在下に増殖する1またはそれ以上のT細胞の数をクロー
ニングにより増加させることができる。細胞をクローニングする方法はこの分野
においてよく知られており、そして限界希釈法を包含する。 医薬組成物およびワクチン ある種の面において、本明細書に開示するポリペプチド、T細胞および/また
は結合因子を医薬組成物または免疫原性組成物(すなわち、ワクチン)の中に組
込むことができる。医薬組成物は1またはそれ以上のこのような化合物と、薬学
上許容される担体とを含んでなる。ワクチンは1またはそれ以上のこのような化
合物ち、非特異的免疫応答エンハンサーを含んでなる。非特異的免疫応答エンハ
ンサーは、外因性抗原に対する免疫応答を増強する任意の物質であることができ
る。非特異的免疫応答エンハンサーの例は、アジュバント、生物分解性微小球(
例えば、ポリ乳酸ガラクチド)およびリポソーム(その中に化合物を組込む;例
えば、米国特許第4,235,877号参照)を包含する。ワクチン調製物は、一般に、
例えば、下記の文献に記載されている:M.F. PowellおよびM.J. Newman、編、
“Vaccine Design(the subunit and adjuvant approach)”、Plenum Pr
ess(NY、1995)。本発明の範囲内に入る医薬組成物およびワクチンは、また、
生物学的に活性または不活性であることができる、他の化合物を含有することが
できる。例えば、他の腫瘍抗原の1またはそれ以上の免疫原性部分は、組成物ま
たはワクチン内に、融合ポリペプチドの中に組込まれて、または別々の化合物と
して、存在することができる。
【0070】 医薬組成物またはワクチンは、ポリペプチドがin situで発生されるように、
1またはそれ以上の前述のポリペプチドをコードするDNAを含有することができる
。前述したように、DNAは核酸発現系、細菌およびウイルス発現系を包含する、
当業者に知られている種々の送出系内に存在することができる。多数の遺伝子送
出技術はこの分野においてよく知られており、例えば、Rolland、Crit. Rev.
Therap. Durg Carrier Systems 15:143−198、1998、およびその中に引用
されている参考文献に記載されている。適当な核酸発現系は、患者における発現
のために必要なDNA配列を含有する(例えば、適当なプロモーターおよび終止シ
グナル)。細菌の送出系は、細胞表面上でポリペプチドの免疫原性部分を発現す
るか、あるいはこのようなエピトープを分泌する細菌(例えば、Bacillus−Calm
ette−Guerrin)の投与を包含する。好ましい態様において、ウイルス発現系(
例えば、ワクシニアまたは他のポックスウイルス、レトロウイルス、またはアデ
ノウイルス)を使用してDNAを導入することができ、これは非病原性(欠陥)、
複製競合ウイルスの使用を含むことができる。適当な系は、例えば、下記の文献
に開示されている:Fisher−Hoch他、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86:31
7−321、1989;Flexner他、Ann. N. Y. Acad. Sci. 569:86−103、1989;
Flexner他、Vaccine 8:17−21、1990;米国特許第4,603,112号、米国特許第4,
769,330号、および米国特許第5,017,487号;WO89/01973号;米国特許第4,777,12
7号;GB2,200,651号;EP0,345,242号;WO91/02805号;Berkner、Biotechniques
6:616−627、1988;Rosenfeld他、Science 252:431−434、1991;Kolls他、
Proc. Natl. Acad. Sci. USA 91:215−219、1994;Kass−Eisler他、Proc
. Natl. Acad. Sci. USA 90:11498−11502、1993;Guzman他、Circulatio
n 88:2838−2848、1993;およびGuzman他、Cir. Res. 73:1202−1207、199
3。このような発現系の中にDNAを組込む技術は当業者によく知られている。DNA
は、また、例えば、下記の文献に記載されかつ概観されているように、「裸」で
あることができる:Ulmer他、Science 259:1745−1749、1993およびCohen、Sc
ience 259:1691−1692、1993。細胞の中に効率よく輸送される、生物分解性ビ
ーズ上にDNAを被覆することによって、裸DNAの吸収を増加させることができる。
【0071】 当業者に知られている任意の適当な担体を本発明の医薬組成物において使用す
ることができるが、担持の型は投与モードに依存して変化するであろう。本発明
の組成物は、例えば、局所、経口、鼻、静脈内、頭蓋内、腹腔内、皮下または筋
肉内投与を包含する、任意の適当な投与方法のために処方することができる。非
経口投与、例えば、皮下注射のために、担体は好ましくは水、生理食塩水、アル
コール、脂肪、ワックスまたは緩衝液を含んでなる。経口投与のために、任意の
前述の担体または固体の担体、例えば、マンニトール、ラクトース、澱粉、ステ
アリン酸マグネシウム、ナトリウムサッカリン、タルク、セルロース、グルコー
ス、スクロース、および炭酸マグネシウムを使用することができる。生物分解性
微小球(例えば、ポリ乳酸ポリコレート)をまた本発明の医薬組成物の担体とし
て使用することができる。適当な生物分解性微小球は、例えば、米国特許第4,89
7,268号および米国特許第5,075,109号に開示されている。
【0072】 このような組成物は、また、緩衝液(例えば、中性緩衝化生理食塩水またはリ
ン酸塩緩衝液)、炭水化物(例えば、グルコース、マンノース、スクロースまた
はデキストラン)、マンニトール、タンパク質、ポリペプチドまたはアミノ酸、
例えば、グリシン、酸化防止剤、キレート化剤、例えば、EDTAまたはグルタチオ
ン、アジュバント(例えば、水酸化アルミニウム)および/または保存剤を含ん
でなることができる。あるいは、本発明の組成物は凍結乾燥物として処方するこ
とができる。また、化合物をよく知られている技術に従いリポソーム内にカプセ
ル化することができる。
【0073】 種々の非特異的免疫応答エンハンサーを、本発明のワクチンにおいて使用する
ことができる。例えば、アジュバントを添加することができる。大部分のアジュ
バントは、急速な異化から抗原を保護するように設計された物質、例えば、水酸
化アルミニウムまたは鉱油、および免疫応答の刺激因子、例えば、脂質A、百日
咳菌(Bordetella pertussis)またはヒト型結核菌(Mycobacterium tubercul
osis)由来タンパク質を含有する。適当なアジュバントは商業的に入手可能であ
り、例えば、次の通りである:フロインド不完全アジュバントおよび完全アジュ
バント(Difco Laboratories、ミシガン州デトロイト);メルクアジュバント6
5(Merck and Company,Inc.、ニュージャージイ州ターウェイ);アルミニウ
ム塩、例えば、水酸化アルミニウムゲル(明礬)またはリン酸アルミニウム;カ
ルシウム、鉄または亜鉛の塩;アシル化チロシンの不溶性懸濁液;アシル化糖;
カチオンまたはアニオン的に誘導化された多糖;ポリホスファゼン;生物分解性
微小球;モノホスホリル脂質AおよびクイルA。サイトカイン、例えば、GM−CSF
またはインターロイキン−2、−7、または−12をアジュバントとして使用するこ
ともできる。
【0074】 本発明において提供されるワクチンにおいて、アジュバント組成物は好ましく
は主としてTh1型の免疫応答を誘導するように設計される。高いレベルのTh1-型
サイトカイン(例えば、IFN-γ、IL-2およびIL-12)は、投与された抗原に対す
る細胞仲介免疫応答の誘導を好む傾向がある。対照的に、高いレベルのTh2-型サ
イトカイン(例えば、IL-4、IL-5、IL-6、IL-10およびTNF-β)は、ヒト免疫応
答の誘導を好む傾向がある。本発明において提供されるワクチンの適用後、患者
はTh1-型およびTh2-型応答を包含する免疫応答を支持するであろう。応答が主と
してTh1-型である、好ましい態様において、Th1-型サイトカインのレベルはTh2-
型サイトカインのレベルよりも大きい程度に増加するであろう。これらのサイト
カインのレベルは標準的アッセイに従い容易に評価することができる。サイトカ
インのファミリーの概観については、下記の文献を参照のこと:MosmannおよびC
offman、Ann. Rev. Immunol. 7:145−173,1989。
【0075】 主としてTh1-型応答の誘発において使用するために好ましいアジュバントは、
例えば、モノホスホリル脂質A、好ましくは3−デ−O−アシル化モノホスホリル
脂質A(3D−MPL)とアルミニウム塩との組合わせを包含する。MPLアジュバント
は、リビ・イムノケム・リサーチ・インコーポレーテッド(Ribi ImmunoChem
Research Inc.)(モンタナ州ハミルトン;米国特許第4,436,727号、米国特許
第4,877,611号、米国特許第4,866,034号および米国特許第4,912,094号参照)か
ら入手可能である。CpGを含有するオリゴヌクレオチド(CpGジヌクレオチドはメ
チル化されてない)もまた主としてTh1応答を誘導する。このようなオリゴヌク
レオチドはこの分野においてよく知られており、そして、例えば、WO96/02555号
に記載されている。他の好ましいアジュバントはサポニン、好ましくはQS21であ
り、単独でまたは他のアジュバントと組合わせて使用することができる。例えば
、増強された系はモノホスホリル脂質Aとサポニン誘導体との組合わせ、例えば
、WO94/00153号に記載されているQS21と3D−MPLとの組合わせ、またはWO96/3373
9号に記載されているような、QS21がコレステロールでクエンチされている低い
レアクトゲニック(reactogenic)組成物を包含する。他の好ましい組成物は、
水中油型エマルジョンおよびトコフェロールを含んでなる。水中油型エマルジョ
ン中にQS21、3D−MPLおよびトコフェロールを含む特に効力のあるアジュバント
処方物は、WO95/17210号に記載されている。抗原、免疫応答エンハンサーおよび
適当な担体または賦形剤の組合わせを生ずる、よく知られている方法により、本
発明において提供される任意のワクチンを製造することができる。
【0076】 本明細書に記載する組成物は、持続放出性処方物(すなわち、投与後に化合物
を遅く放出するカプセルまたはスポンジのような処方物)の一部分として投与す
ることができる。このような処方物は、一般に、よく知られている技術により製
造し、例えば、経口、経直腸または皮下移植により、または所望のターゲット部
位における移植により投与することができる。持続放出性処方物は、担体マトリ
ックスの中に分散されたおよび/または速度コントロール膜により取り囲まれた
溜内に含有された、ポリペプチド、ポリヌクレオチドまたは抗体を含有すること
ができる。このような処方物において使用する担体は生物適合性であり、また、
生物分解性であることができる;好ましくは処方物は比較的一定レベルで活性化
合物を放出する。持続放出性処方物中に含有される活性化合物の量は、移植部位
、放出の速度および期待する期間および治療または予防すべき症状の特質に依存
する。
【0077】 種々の送出ベヒクルを医薬組成物およびワクチンにおいて使用して、腫瘍細胞
をターゲットとする抗原特異的免疫応答の産生を促進することができる。送出ベ
ヒクルは、抗原提示細胞(APCs)、例えば、樹枝状細胞、マクロファージ、B細
胞、単球および効率よいAPCsであるように操作することができる他の細胞を包含
する。このような細胞は、遺伝的に修飾して、抗原を提示する能力を増加し、T
細胞の応答の活性化および/または維持を改良し、抗腫瘍作用それ自体を有しお
よび/または受容体と免疫学的に適合性とする(すなわち、HLAハプロタイプの
合致)ことができるが、これは不必要である。APCsは一般に種々の生物学的流体
および器官、例えば、腫瘍および腫瘍周囲組織から単離することができ、そして
オートロガス、同種異系、同系または異種の細胞であることができる。
【0078】 本発明のある種の好ましい態様において、抗原提示細胞として樹枝状細胞また
はその子孫を使用する。樹枝状細胞は高度に効力があるAPCs(Banchereauおよび
Steinman、Nature 392:245−251、1998)であり、そして予防的または治療的
抗腫瘍免疫性を誘発するための生理学的アジュバントとして有効であることが示
された(TimmermanおよびLevy、Ann. Rev. Med. 50:507−529、1999参照)
。一般に、樹枝状細胞はそれらの典型的な形状に基づいて(in situ星状、in
vitroで可視の顕著な細胞質プロセス(樹枝突起))そして標準的アッセイによ
り測定して、B細胞(CD19およびCD20)、T細胞(CD3)、単球(CD14)およびナ
チュラルキラー細胞(CD56)の示差的マーカーの欠如に基づいて同定することが
できる。樹枝状細胞は、もちろん、in vivoまたはex vivoにおいて普通に見出
されない、特異的細胞表面のレセプターまたはリガンドを発現するように操作す
ることができ、そしてこのような修飾された樹枝状細胞は本発明により意図され
る。樹枝状細胞に対する代替物として、分泌された小胞抗原負荷樹枝状細胞(エ
キソソームと呼ぶ)をワクチンにおいて使用することができる(Zitvogel他、Na
ture Med. 4:594−600、1998参照)。
【0079】 樹枝状細胞および子孫は、末梢血、骨髄、腫瘍浸潤細胞、腫瘍周辺組織浸潤細
胞、リンパ節、脾臓、皮膚、臍帯血または任意の他の適当な組織または流体から
得ることができる。例えば、末梢血から収集した単球培養物にサイトカイン、例
えば、GM−CSF、IL−4、IL−13および/またはTNFαの組合わせを添加すること
によって、樹枝状細胞をex vivoで分化させることができる。あるいは、GM−CS
F、IL−3、TNFα、CD40リガンド、LPS、flt3リガンドおよび/または樹枝状細胞
の成熟および増殖を誘導する1またはそれ以上の他の化合物を培地に添加するこ
とによって、末梢血、臍帯血または骨髄から収集したCD34陽性細胞を樹枝状細胞
に分化させることができる。
【0080】 樹枝状細胞は、従来、簡単な方法で2つのよく特性決定された表現型に区別す
ることを可能とする、「未熟」および「成熟」細胞としてカテゴリー化されてい
る。しかしながら、この命名法は分化のすべての可能な中間段階を排除すると解
釈すべきではない。未熟樹枝状細胞は、抗原の吸収およびプロセシングについて
高い能力を有するAPCとして特徴づけられ、これはFcγレセプター、マンナナー
ゼレセプターおよびDEC−205マーカーの高い発現と相関する。成熟表現型は典型
的にはこれらのマーカーの低い発現により特徴づけられるが、細胞表面の分子の
高い発現はT細胞の活性化、例えば、クラスIおよびクラスII MHC、付着分子(
例えば、CD54およびCD11)および共同刺激分子(例えば、CD40、CD80およびCD86
)に関係する。
【0081】 前立腺腫瘍タンパク質(またはその一部分または他の変異型)をコードするポ
リヌクレオチドでAPCsを一般にトランスフェクトし、こうして前立腺腫瘍ポリペ
プチド、またはその免疫原性部分が細胞表面上で発現されるようすることができ
る。このようなトランスフェクションはex vivoで実施することができ、次いで
このようなトランスフェクトされた細胞を含んでなる組成物またはワクチンを、
本明細書において記載するように、療法上の目的で使用することができる。ある
いは、樹枝状細胞または他の抗原提示細胞をターゲットとする遺伝子送出ベヒク
ルを患者に投与し、in vivoでトランスフェクションを発生させることができる
。in vivoおよびex vivoにおいて、例えば、樹枝状細胞のトランスフェクショ
ンは、一般に、この分野において知られている方法、例えば、WO97/24470号に記
載されている方法、またはMahvi他、Immunology and Cell Biology 75:456
−460、1997に記載されている遺伝子ガンアプローチを使用して、実行すること
ができる。樹枝状細胞または子孫細胞を前立腺腫瘍ポリペプチド、DNA(裸また
はプラスミドベクター内)またはRNAと;または抗原を発現する細菌またはウイ
ルス(例えば、ワクシニア、フォウポックス、アデノウイルスまたはレンチウイ
ルスのベクター)とインキュベートすることによって、樹枝状細胞の抗原負荷を
達成することができる。負荷の前に、T細胞ヘルプを提供する免疫学的相手(例
えば、担体分子)にポリペプチドを共有結合させることができる。あるいは、樹
枝状細胞を非複合化免疫学的相手で、別々にまたはポリペプチドの存在下に、パ
ルスすることができる。 癌の療法 本発明の他の面において、本明細書に記載する組成物を癌、例えば、前立腺癌
の免疫療法に使用することができる。このような方法において、医薬組成物およ
びワクチンを典型的には患者に投与する。本明細書において使用するとき、「患
者」は温血動物、好ましくはヒトを意味する。患者は癌をもつか、あるいはもた
ないことができる。したがって、前述の医薬組成物およびワクチンを使用して癌
の発生を予防するか、あるいは癌を有する患者を治療することができる。この分
野において一般に受け入れられている悪性腫瘍の存在を包含する基準を使用して
、癌を診断することができる。一次腫瘍の外科的除去および/または放射線療法
または慣用の化学療法薬剤の投与のような治療の前または後に、医薬組成物およ
びワクチンを投与することができる。
【0082】 ある種の態様において、免疫療法は活性免疫療法であることができ、この免疫
療法において、免疫応答改変因子(例えば、本明細書に開示するポリペプチドお
よびポリヌクレオチド)の投与で腫瘍に対して反応させるように、内因性宿主免
疫系のin vivo刺激により治療を実施する。 他の態様において、免疫療法は受身免疫療法であることができ、この免疫療法
において、治療は確立された腫瘍−免疫反応性を有する因子(例えば、エフェク
ター細胞または抗体)の送出を包含し、このような因子は抗腫瘍作用を直接的ま
たは間接的に仲介することができ、そして無傷の宿主免疫系必ずしも依存しない
。エフェクター細胞の例は次の通りである:前述のT細胞、Tリンパ球(例えば、
CD8+細胞障害性Tリンパ球およびCD4+T−ヘルパー浸潤リンパ球)、キラー細胞(
例えば、ナチュラルキラー細胞およびリンホカイン活性化キラー細胞)、B細胞
および本発明において提供されるポリペプチドを発現する抗原提示細胞(例えば
、樹枝状細胞およびマクロファージ)。本明細書に記載するポリペプチドに対し
て特異的なT細胞レセプターおよび抗体レセプターをクローニングし、発現させ
、適応免疫療法のための他のベクターまたはエフェクター細胞の中に転移させる
ことができる。本発明において提供されるポリペプチドは、また、受身免疫療法
のための抗体または抗イディオタイプ抗体を発生させるために使用することがで
きる(前述したようにそして米国特許第4,918,164号に記載されているように)
【0083】 エフェクター細胞は、一般に、本明細書において記載するように、in vitro
成長により適応免疫療法のための十分な量で得ることができる。in vivo抗原認
識を保持させて単一抗原特異的エフェクター細胞の数を数109に拡大する培養条
件は、この分野においてよく知られている。このようなin vitro培養条件は、
典型的には、しばしばサイトカイン(例えば、IL−2)および非***フィーダー
細胞の存在下に、抗原で間欠的に刺激することを包含する。前述したように、本
発明において提供される免疫反応性ポリペプチドを使用して抗原特異的T細胞培
養物を拡張して、免疫療法のために十分な数の細胞を発生させることができる。
特に、この分野においてよく知られている標準的技術に従い、抗原提示細胞、例
えば、樹枝状細胞、マクロファージ、単球、繊維芽細胞またはB細胞を免疫反応
性ポリペプチドでパルスするか、あるいは1またはそれ以上のポリヌクレオチド
でトランスフェクトすることができる。例えば、組換えウイルスまたは他の発現
系における発現を増加するために適当なプロモーターを有するポリヌクレオチド
で、抗原提示細胞をトランスフェクトすることができる。療法において使用する
ための培養したエフェクター細胞は成長し、広く分布し、そしてin vivoにおい
て長期間生き残ることができなくてはならない。研究において、IL−2を補充し
た抗原を使用する反復刺激により、in vivoで成長し、実質的な数で長期間生き
残るように、培養したエフェクター細胞を誘導することができることが示された
(例えば、Cheever他、Immunological Reviews 157:177、1997参照)。
【0084】 あるいは、本明細書に記載するポリペプチドを発現するベクターを患者から取
った抗原提示細胞の中に導入し、同一患者の中への移植し戻すためにex vivoで
クローン的に増殖させることができる。この分野において知られている手段を使
用して、好ましくは無菌形態で、静脈内、空洞内、腹腔内または腫瘍内の投与に
より、トランスフェクトされた細胞を患者の中に再導入することができる。
【0085】 本明細書に開示する療法組成物の投与の経路および頻度、ならびに投与量は、
個体毎に変化し、標準的技術に従い容易に確立することができる。一般に、医薬
組成物およびワクチンは注射により(例えば、皮膚内、筋肉内、静脈内または皮
下)、鼻内(例えば、吸引による)または経口的に投与することができる。好ま
しくは、1〜10投与量を52週の期間にわたって投与することができる。好ましく
は、6投与量を1月の間隔で投与し、そしてブースターワクチン接種をその後周期
的に与える。適当な投与量は、前述したように投与したとき、抗腫瘍免疫応答を
促進することができる化合物の量であり、そして基底(すなわち、未処理)レベ
ルより少なくとも10〜50%上である。このような応答は、患者における抗腫瘍抗
体を測定するか、あるいはin vitroにおいて患者の腫瘍細胞を殺すことができる
細胞溶解性エフェクター細胞のワクチン依存的発生により、モニターすることが
できる。このようなワクチンは、また、非ワクチン接種患者に比較して、ワクチ
ン接種した患者において改善された臨床的結果(例えば、いっそう頻繁な寛解、
完全なまたは部分的またはより長い無疾患の生存)に導く免疫応答を引き起こす
ことができる。一般に、1またはそれ以上のポリペプチドを含んでなる医薬組成
物およびワクチンについて、投与量の中に存在する各ポリペプチドの量は約100
μg〜5mg/kg宿主の範囲である。適当な投与量は患者のサイズとともに変化する
が、典型的には約0.1ml〜約5mlの範囲である。
【0086】 一般に、適当な投与量および治療の養生法は、療法的および/または予防的利
益を提供するために十分な気圧で1またはそれ以上の活性化合物を提供する。こ
のような応答は、非治療患者に比較して治療した患者において改善された臨床的
結果(例えば、いっそう頻繁な寛解、完全なまたは部分的またはより長い無疾患
の生存)を確立することによって、モニターすることができる。前立腺腫瘍タン
パク質に対する前もって存在する免疫応答の増加は、一般に、臨床的結果の改善
と相関する。このような免疫応答は、一般に、標準的増殖、細胞障害性またはサ
イトカインのアッセイにより評価することができ、このようなアッセイは治療前
後に患者から得られた試料を使用して実施することができる。 癌を検出する方法 一般に、癌は患者から得られた生物学的試料(例えば、血液、血清、尿および
/または腫瘍バイオプシー)中の1またはそれ以上の前立腺腫瘍タンパク質およ
び/またはこのようなタンパク質腸溶性コーティングポリヌクレオチドの存在に
基づいて、患者において検出することができる。換言すると、このようなタンパ
ク質は癌、例えば、前立腺癌の存在または非存在を示すマーカーとして使用する
ことができる。さらに、このようなタンパク質は他の癌の検出について有用であ
ることがある。本発明において提供される結合因子は、一般に、生物学的試料中
の因子に結合する抗原のレベルの検出を可能とする。ポリヌクレオチドのプライ
マーおよびプローブを使用して腫瘍タンパク質をコードするmRNAのレベルを検出
することができ、これはまた癌の存在または非存在を示す。一般に、前立腺腫瘍
配列は、正常組織におけるよりも腫瘍組織において少なくとも3倍高いレベルで
存在するであろう。
【0087】 試料中のポリペプチドマーカーを検出する結合因子を使用する種々のアッセイ
フォーマットが当業者に知られている。例えば、下記の文献を参照のこと:Harl
owおよびLane、Antibodies:A Laboratory Manual、Cold Spring Harbor L
aboratory、1988。一般に、患者における癌の存在または非存在は、(a)患者か
ら得られた生物学的試料を結合因子と接触させ;(b)結合因子に結合するポリ
ペプチドのレベルを試料中で検出し;そして(c)ポリペプチドのレベルを前も
って決定したカットオフ値と比較することによって、決定することができる。
【0088】 好ましい態様において、このアッセイは固体の支持体上に固定化された結合因
子を使用して、試料の残りからポリペプチドを結合し、除去することを包含する
。次いでリポーター基を含有し、結合因子/ポリペプチド複合体に特異的に結合
する検出試薬を使用して、結合したポリペプチドを検出することができる。この
ような検出試薬は、例えば、ポリペプチドまたは抗体に特異的に結合する結合因
子を含んでなるか、あるいは結合因子、例えば、抗免疫グロブリン、プロテイン
G、プロテインAまたはレクチンに特異的に結合する他の因子を含んでなることが
できる。あるいは、競合アッセイを利用することができ、ここでポリペプチドを
リポーター基で標識化し、結合因子を試料とインキュベートした後、固定化され
た結合因子に結合させる。試料中の成分が標識化ポリペプチドの結合因子への結
合を阻害する程度は、固定化された結合因子との試料の反応性を示す。このよう
なアッセイにおいて使用するために適当なポリペプチドは、前述したように、結
合因子が結合する全長の前立腺腫瘍タンパク質およびその一部分を包含する。
【0089】 固体の支持体は、腫瘍タンパク質を結合させることができる、当業者に知られ
ている任意の物質であることができる。例えば、固体の支持体はマイクロタイタ
ープレート中の試験ウェルまたはニトロセルロースまたは他の適当な膜であるこ
とができる。あるいは、支持体はビーズまたはディスク、例えば、ガラス、ガラ
スファイバー、ラテックスまたはプラスチック材料、例えば、ポリスチレンまた
はポリ塩化ビニルであることができる。支持体は、また、磁気粒子または繊維の
光学的センサー、例えば、米国特許第5,359,681号に記載されているものである
ことができる。結合因子は、当業者に知られている種々の技術に従い固体の支持
体上に固定化することができ、これらの技術は患者および科学文献に豊富に記載
されている。本発明の関係において、腫瘍「固定化」は非共有結合のアソシエー
ション、例えば、吸着、および共有結合(これは因子と支持体上の官能基との間
の直接的結合または架橋剤による結合であることができる)の両方を意味する。
マイクロタイタープレート中のウェルまたは膜への吸着による固定化は好ましい
。このような場合において、適当な緩衝液中の結合因子を固体の支持体と適当な
時間の間接触させることによって、吸着を達成することができる。接触時間は温
度とともに変化するが、典型的には約1時間〜約1日である。一般に、プラスチッ
クのマイクロタイタープレートのウェル(例えば、ポリスチレンまたはポリ塩化
ビニル)を約10ng〜約10μg、好ましくは約100ng〜約1μgの範囲の量の結合因子
と接触させることは、適切な量の結合因子の固定化のために十分である。
【0090】 固体の支持体への結合因子の共有結合は、一般に、最初に、支持体および結合
因子上の官能基、例えば、ヒドロキシル基の両方と反応する二官能価の試薬と反
応させることにより達成される。例えば、ベンゾキノンを使用するか、あるいは
支持体上のアルデヒド基を結合因子上のアミンおよび活性水素と凝縮させること
によって、適当なポリマーのコーティングを有する支持体に結合因子を共有結合
させることができる(例えば、Pierce Immunotechnology Catalog and Hand
book、1991、A12−A13参照)。
【0091】 ある態様において、このアッセイは2つの抗体のサンドイッチアッセイである
。このアッセイは、まず、固体の支持体、普通にマイクロタイタープレートのウ
ェル上に固定化された抗体を試料と接触させ、こうして、試料中のポリペプチド
を固定化された抗体に結合させることによって実行することができる。次いで非
結合試料を固定化ポリペプチド−抗体複合体から除去し、リポーター基を含有す
る検出試薬(好ましくはポリペプチド上の異なる部位に結合することができる第
2抗体)を添加する。次いで固体の支持体に結合して止まる検出試薬の量を、特
定のリポーター基に適当な方法により測定する。
【0092】 さらに詳しくは、いったん抗体が前述したように固体の支持体上に固定化され
ると、残りのタンパク質結合部位を典型的にはブロックする。適当なブロッキン
グ剤、例えば、ウシ血清アルブミンまたはTween 20(商標)(Sigma Chemical
Co.、ミゾリー州セントルイス)は当業者に知られている。次いで固定化抗体
を試料とインキュベートし、そしてポリペプチドを抗体に結合させる。インキュ
ベーション前に、試料を適当な緩衝液、例えば、リン酸塩緩衝液(PBS)で希釈
する。一般に、適当な接触時間(すなわち、インキュベーション時間)は、前立
腺癌を有する個体から得られた試料中のポリペプチドの存在を検出するために十
分である。好ましくは、接触時間は、結合したポリペプチドと非結合ポリペプチ
ドとの間の平衡において達成されるレベルの約95%であるレベルを達成するため
に十分である。当業者は認識するように、ある時間にわたって起こる結合レベル
をアッセイすることによって、平衡を達成するために必要な時間を容易に決定す
ることができる。室温において、約30分のインキュベーション時間は一般に十分
である。
【0093】 次いで固体の支持体を適当な緩衝液、例えば、0.1%のTween 20(商標)を含
有するPBSで洗浄することによって、非結合試料を除去することができる。次い
でリポーター基を含有する第2抗体を添加する。好ましいリポーター基は前述の
基を包含する。 次いで結合したポリペプチドを検出するために十分な時間の間、検出試薬を固
定化抗体−ポリペプチド複合体とインキュベートする。一般に、ある時間にわた
って起こる結合レベルをアッセイすることによって、適当な時間を決定すること
ができる。次いで非結合検出試薬を除去し、結合した検出試薬をリポーター基に
より検出する。リポーター基の検出に使用する方法は、リポーター基の性質に依
存する。放射性基について、シンチレーションカウンティングまたはオートラジ
オグラフィー法は一般に適当である。分光光度測定法を使用して色素、発光基お
よび蛍光基を検出することができる。異なるリポーター基(普通に放射性または
蛍光基または酵素)にカップリングされた、アビジンを使用して、ビオチンを検
出することができる。酵素のリポーター基は一般に基質を添加し(一般に特定の
時間の間)、次いで反応生成物の分光測定または他の分析により検出することが
できる。
【0094】 癌、例えば、前立腺癌の存在または非存在を決定するために、固体の支持体に
結合しているリポーター基から検出されたシグナルを一般に前もって決定したカ
ットオフ値と比較する。1つの好ましい態様において、癌を検出するカットオフ
値は、癌をもたない患者からの試料と固定化抗体をインキュベートしたとき得ら
れた、平均シグナルである。一般に、前もって決定したカットオフ値よりも3標
準偏差大きいシグナルを発生する試料は、癌について陽性であると考える。別の
好ましい態様において、カットオフ値は、下記の文献の方法に従い、レシーバー
・オペレーター・カーブ(Receiver Operator Curve)を使用して決定される
:Sakett他、Clinical Epidemiology:A Basic Science for Clinical Me
dicne、Little Brown and Co.、1985、p. 106−7。簡単に述べると、この態
様において、診断試験結果についての各可能なカットオフ値に対応する真の陽性
割合(すなわち、感受性)および偽の陽性割合(100%の特異性)の対のプロッ
トから、カットオフ値を決定することができる。上左隅に最も近いプロットのカ
ットオフ値(すなわち、最大面積を取り囲む値)は最も正確なカットオフ値であ
り、そしてこの方法により決定されたカットオフ値よりも高いシグナルを発生す
る試料は陽性であると考えることができる。あるいは、カットオフ値をプロット
に沿って左にシフトさせて、偽の陽性割合を最小にするか、あるいは右にシフト
させて、偽の陰性割合を最小にすることができる。一般に、この方法により決定
されたカットオフ値よりも高いシグナルを発生する試料は癌について陽性である
と考えられる。
【0095】 関係する態様において、アッセイはフロースルー(flow through)またはス
トリップフォーマットで実施し、ここで結合因子を膜、例えば、ニトロセルロー
ス上に固定化する。フロースルー試験において、試料が膜を通過するとき、試料
中のポリペプチドは固定化結合因子に結合する。第2に、第2結合因子を含有する
溶液が数を通過するとき、標識化結合因子は結合因子−ポリペプチド複合体に結
合する。次いで、結合した第2結合因子の検出を前述したように実行することが
できる。ストリップ試験において、結合因子が結合した膜の1端を試料を含有す
る溶液の中に浸漬させる。試料は膜に沿って第2結合因子を含有する領域を通し
て、固定化結合因子の領域へ移動する。固定化抗体の領域における第2結合因子
の濃縮は、癌の存在を示す。典型的には、その部位における第2結合因子の濃縮
は、視的に読取ることができるパターン、例えば、線を発生する。このようなパ
ターンの非存在は陰性結果を示す。一般に、前述のフォーマットにおいて、2抗
体サンドイッチアッセイにおいて陽性シグナルを発生するために十分であるレベ
ルのポリペプチドを生物学的試料が含有するとき、視的に識別できるパターン発
生するように、膜上に固定化された結合因子の量は選択される。このようなアッ
セイにおいて使用するために好ましい結合因子は、抗体およびそれらの抗原結合
性フラグメントである。好ましくは、膜上に固定化された抗体の量は、約25ng〜
約1μg、より好ましくは約50ng〜約500ngの範囲である。典型的には、このよう
な試験は非常に少量の生物学的試料を使用して実行することができる。
【0096】 もちろん、本発明の腫瘍タンパク質または結合因子とともに使用するために適
当な、多数の他のアッセイプロトコルが存在する。上の説明は単なる例示である
ことを意図する。例えば、当業者にとって明らかなように、生物学的試料中の前
立腺腫瘍ポリペプチドに結合する抗体を検出するために、このようなポリペプチ
ドを使用するように、上記プロトコルを容易に変更することができる。このよう
な前立腺腫瘍タンパク質特異的抗体の検出を癌の存在と相関させることができる
【0097】 また、または選択的に、生物学的試料中の前立腺腫瘍タンパク質と特異的に反
応するT細胞の存在に基づいて、癌を検出することができる。ある種の方法にお
いて、患者から単離されたCD4+および/またはCD8+T細胞を含んでなる生物学的
試料を、前立腺腫瘍タンパク質、このようなペプチドをコードするポリヌクレオ
チドおよび/またはこのようなポリペプチドの少なくとも免疫原性部分を発現す
るAPCとインキュベートし、T細胞の存在または非存在を検出する。適当な生物学
的試料は単離されたT細胞を包含するが、これらに限定されない。例えば、日常
的技術(例えば、末梢血リンパ球のフィコール/ハイパーク(Ficoll/Hypaque
)密度勾配遠心)により、T細胞を患者から単離することができる。T細胞をin
vitroで37℃において前立腺腫瘍ポリペプチド(例えば、525μg/ml)と2〜9日
間(典型的には4日間)インキュベートすることができる。前立腺腫瘍タンパク
質の非存在下にT細胞試料の他のアリコートをインキュベートして対照として働
かせることが望ましいことがある。CD4+T細胞について、T細胞の増殖を評価する
ことによって、活性化を検出することが好ましい。CD8+T細胞について、細胞溶
解活性を評価することによって、活性化を検出することが好ましい。無疾患患者
におけるよりも少なくとも2倍大きい増殖レベルおよび/または少なくとも20%
大きい細胞溶解活性レベルは、患者における癌の存在を示す。
【0098】 前述したように、また、または選択的に、生物学的試料中の前立腺腫瘍タンパ
ク質をコードするmRNAのレベルに基づいて、癌を検出することができる。例えば
、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)に基づくアッセイにおいて、少なくとも2つのオ
リゴヌクレオチドプライマーを使用して、生物学的試料に由来する前立腺腫瘍cD
NAの一部分を増幅することができ、ここでオリゴヌクレオチドプライマーの少な
くとも一方は前立腺腫瘍タンパク質をコードするポリヌクレオチドに対して特異
的である(すなわち、それに対してハイブリダイゼーションする)。次いでこの
分野においてよく知られている技術、例えば、電気泳動を使用して、増幅された
cDNAを分離し、検出する。同様に、前立腺腫瘍タンパク質をコードするポリヌク
レオチドに対して特異的にハイブリダイゼーションするオリゴヌクレオチドプロ
ーブをハイブリダイゼーションアッセイにおいて使用して、生物学的試料中の腫
瘍タンパク質をコードするポリヌクレオチドの存在を検出することができる。
【0099】 アッセイ条件下にハイブリダイゼーションを可能とするために、オリゴヌクレ
オチドのプライマーおよびプローブは、少なくとも10ヌクレオチド長さ、好まし
くは少なくとも20ヌクレオチド長さである、前立腺腫瘍タンパク質をコードする
ポリヌクレオチドの一部分に対して少なくとも約60%、好ましくは少なくとも約
75%、より好ましくは少なくとも約90%の同一性を有するオリゴヌクレオチド配
列を含んでなる。好ましくは、オリゴヌクレオチドのプライマーおよび/または
プローブは、上記において定義した、適度にストリンジェントな条件下に、本明
細書に開示するポリペプチドをコードするポリヌクレオチドに対してハイブリダ
イゼーションするであろう。本明細書に記載する診断法において通常使用するこ
とができる、オリゴヌクレオチドのプライマーおよび/またはプローブは好まし
くは少なくとも10〜40ヌクレオチド長さである。好ましい態様において、オリゴ
ヌクレオチドプライマーは、配列番号1〜111、115〜171、173〜175、177、179〜
305、307〜315、326、328、330、332〜335、340〜375および381に記載する配列
を有するDNA分子の少なくとも10隣接ヌクレオチド、より好ましくは少なくとも1
5隣接ヌクレオチドを含んでなる。PCRをベースとするアッセイおよびハイブリダ
イゼーションアッセイの両方についての技術はこの分野においてよく知られてい
る(例えば、下記の文献を参照のこと:Mullis他、Cold Spring Harbor Symp
. Quant. Biol. 51:263,1987;Erlich編、PCR Technology、Stockton Pr
ess、NY、1989)。
【0100】 1つの好ましいアッセイにおいて、RT−PCRを使用し、ここでPCRを逆転写と組
み合わせて適用する。典型的には、RNAを生物学的試料、例えば、バイオプシー
組織から抽出し、逆転写してcDNA分子を生成する。少なくとも1つの特異的プラ
イマーを使用するPCR増幅はcDNA分子を発生し、これを、例えば、ゲル電気泳動
により分離し、可視化することができる。被験患者からおよび癌をもたない個体
から取った生物学的試料について、増幅を実行することができる。2桁の大きさ
にわたるcDNAのいくつかの希釈物について、増幅反応を実行することができる。
非癌試料の同一希釈物に比較して被験患者の試料のいくつかの希釈物における2
倍またはそれより大きい発現の増加は、典型的には陽性と考える。
【0101】 他の態様において、開示された組成物を癌進行のマーカーとして使用すること
ができる。この態様において、癌の診断について前述したアッセイを経時的に実
行し、そして1またはそれ以上の反応性ポリペプチドまたはポリヌクレオチドの
レベルの変化を評価することができる。例えば、アッセイを6カ月〜1年の期間の
間24〜72時間毎に実行し、その後、必要に応じて実行することができる。一般に
、検出されたポリペプチドまたはポリヌクレオチドのレベルが経時的増加する患
者において、癌は進行している。対照的に、反応性ポリペプチドまたはポリヌク
レオチドのレベルが一定に止まるか、あるいは時間とともに減少するとき、癌は
進行していない。
【0102】 ある種のin vivo診断アッセイを腫瘍について直接的に実行することができる
。1つのこのようなアッセイは腫瘍細胞を結合因子と接触させることを包含する
。次いで結合した結合因子をリポーター基により直接的または間接的に検出する
ことができる。また、このような結合因子は組織学的用途において使用すること
ができる。
【0103】 前述したように、感度を改良するために、多数の前立腺腫瘍タンパク質マーカ
ーを所定の試料においてアッセイすることができる。本発明において提供される
異なるタンパク質に対して特異的な結合因子を、単一のアッセイにおいて組合わ
せることができることは明らかであろう。日常的実験をベースとして腫瘍タンパ
ク質マーカーを選択して、最適な感度を生ずる組合わせを決定する。さらに、ま
たは選択的に、本発明において提供される腫瘍タンパク質についてのアッセイを
、他の既知の腫瘍抗原についてのアッセイと組合わせることができる。 診断キット 本発明は、さらに、上記診断方法において使用するためのキットを提供する。
このようなキットは、診断アッセイを実行するために必要な2またはそれ以上の
構成成分を含んでなる。構成成分は化合物、試薬、容器および/または装置であ
ることができる。例えば、キット内の1つの容器は、前立腺腫瘍タンパク質に特
異的に結合するモノクローナル抗体またはそのフラグメントを含有することがで
きる。このような抗体またはフラグメントは、前述したように、支持物質に結合
された形態で提供することができる。1またはそれ以上の追加の容器は、アッセ
イにおいて使用すべき因子を取り囲むことができる。このようなキットは、また
、または選択的に、抗体結合の直接的または間接的検出に適当なリポーター基を
含有する、前述の検出試薬を含有することができる。
【0104】 あるいは、生物学的試料中の前立腺腫瘍をコードするmRNAのレベルを検出する
ようにキットを設計することができる。このようなキットは、一般に、前立腺腫
瘍タンパク質をコードするポリヌクレオチドに対してハイブリダイゼーションす
る、少なくとも1つの前述のオリゴヌクレオチドのプローブまたはプライマーを
含んでなる。このようなオリゴヌクレオチドは、例えば、PCRまたはハイブリダ
イゼーションアッセイにおいて使用することができる。このようなキット内に存
在することができる追加の成分は、前立腺腫瘍タンパク質をコードするポリヌク
レオチドの検出を促進する第2オリゴヌクレオチドおよび/または診断試薬また
は容器を包含する。
【0105】 下記の実施例は本発明の例示であるが、本発明を限定するものと解釈すべきで
はない。 実施例 実施例1 前立腺腫瘍ポリペプチドの単離および特性決定 この実施例において、前立腺腫瘍cDNAライブラリーからのある種の前立腺腫瘍
ポリペプチドの単離を記載する。
【0106】 製造業者のプロトコールに従いDNA合成のためのスーパースクリプト・プラス
ミド系(Superscript Plasmid System)およびプラスミドクローニングキット
(BRL Life Technologies、マリイランド州20897ガイサースバーグ)を使用し
て、ヒト前立腺腫瘍cDNA発現ライブラリーをポリA+RNAから構築した。詳しくは
、前立腺腫瘍組織をポリトロン(Kinematica、スイス国)で均質化し、トリゾー
ル(Trizol)試薬(BRL Life Technologies)を製造業者の指示に従いを使用
して、全RNAを抽出する。次いでクイアゲン(Qiagen)オロゴテックススピンカラ
ムmRNA精製キット(Qiagen、カリフォルニア州91355サンタクラリタ)を製造業者
のプロトコールに従いを使用して、ポリA+RNAを精製した。NotI/オリゴ−dT18
プライマーを使用して、第1鎖cDNAを合成した。二本鎖cDNAを合成し、EcoRI/BA
XIアダプター(Invitrogen、カリフォルニア州サンディエゴ)と結合させ、NotI
で消化した。クロマ・スピン(Chroma Spin)−100カラム(Clontech、カリフ
ォルニア州パロアルト)でサイズ分画した後、cDNAをpCDNA3.1(Invitrogen)の
EcoRI/NotI部位の中に結合し、エレクトロンマックス(ElectronMax)大腸菌(
E. coli)DH10B細胞(BRL Life Technologies)の中にエレクトロポレーショ
ンにより形質転換させた。
【0107】 同一手順を使用して、正常ヒト膵臓cDNA発現ライブラリーを6組織検体(Clont
ech)のプールから調製した。独立コロニーの数の測定、インサートを担持する
クローンの百分率、平均インサートサイズおよび配列分析により、cDNAライブラ
リーを特性決定した。前立腺腫瘍ライブラリーは1.64×107の独立コロニーを含
有し、コロニーの70%はインサートを有し、そして平均インサートサイズは1745
塩基対であった。正常膵臓cDNAライブラリーは3.3×106の独立コロニーを含有し
、コロニーの69%はインサートを有し、そして平均インサートサイズは1120塩基
対であった。両方のライブラリーについて、配列分析はコロニーの大部分が全長
のcDNA配列を有し、mRNAから合成され、rRNAおよびミトコンドリアDNAの汚染は
混合であることを示した。
【0108】 下記の文献に記載されているように、多少の変更を加えて、上記前立腺腫瘍お
よび正常膵臓cDNAライブラリーを使用して、cDNAライブラリーのサブトラクショ
ンを実行した:Hara他、Blood 84:189−199、1994。詳しくは、前立腺腫瘍サ
ブトラクテッドcDNAライブラリーを次のようにして発生させた。正常膵臓cDNAラ
イブラリー(70μg)をEcoRI、NotI、およびSfuIで消化し、次いでDNAポリメラ
ーゼクレノーフラグメントと充填反応を実行した。フェノール−クロロホルム抽
出およびエタノール沈降後、DNAを100μlのH2O中に溶解し、加熱変性し、100μl
(100μg)のフォトプローブビオチン(Vector Laboratories、カリフォルニア
州バーリンゲイム)と混合した。製造業者が推奨するように、生ずる混合物を氷
上において270ワットの太陽灯で20分間照射した。追加のフォトプローブビオチ
ン(50μl)を添加し、ビオチニル化反応を反復した。ブタノールで5回抽出した
後、DNAをエタノール沈降させ、23μlのH2O中に溶解してドライバーDNAを形成し
た。
【0109】 トレーサーDNAを形成するために、10μgの前立腺腫瘍cDNAライブラリーをBamH
IおよびXhoIで消化し、フェノール−クロロホルム抽出し、クロマ・スピン−400
カラム(Clontech)に通過させた。エタノール沈降後、トレーサーDNAを5μlのH 2 O中に溶解した。トレーサーDNAを15μlのドライバーDNAおよび20μlの2×ハイ
ブリダイゼーション緩衝液(1.5MのNaCl/10mMのEDTA/50mMのHEPES pH7.5/0.
2%のドデシル硫酸ナトリウム)と混合し、鉱油をオーバーレイし、完全加熱変
性した。試料を直ちに68℃の水浴の中に移し、20時間インキュベートした(長い
ハイブリダイゼーション[LH])。次いで、この混合物をストレプトアビジンで
処理し、次いでフェノール/クロロホルムで抽出した。この方法をさらに3回反
復した。サブトラクテッドDNAを沈降させ、12μlのH2O中に溶解し、8μlのドラ
イバーDNAおよび20μlの2×ハイブリダイゼーション緩衝液と混合し、68℃にお
いて2時間ハイブリダイゼーションした(短いハイブリダイゼーション[SH])
。ビオチニル化二本鎖DNAを除去した後、サブトラクテッドcDNAをクロラムフェ
ニコール耐性pBCSK+(Stratagene、カリフォルニア州92037ラジョラ)のBamHI/
XhoI部位の中に結合させ、エレクトロマックズ(ElectroMax)大腸菌(E. coli
)DH10B細胞の中にエレクトロポレーションにより形質転換して、前立腺腫瘍特
異的サブトラクテッドcDNAライブラリー(「前立腺サブトラクション1」と呼ぶ
)を発生させた。
【0110】 サブトラクテッドcDNAライブラリーを分析するために、プラスミドDNAを100の
独立クローンから調製し、サブトラクテッド前立腺腫瘍特異的ライブラリーから
ランダムに取り上げ、インサートのサイズに基づいてグループに分けた。パーキ
ンエルマー(Perkin Elmer)/アプライド・バイオシステムス・ディビジョン
(Applied Biosystems Division)自動化配列決定装置373A型(フォスターシ
ティー、カリフォルニア州)を使用するDNA配列決定により、代表的なcDNAクロ
ーンをさらに特性決定した。6つのcDNAクローン(以後F1−13、F1−12、F1−16
、H1−1、H1−9およびH1−4と呼ぶ)は、サブトラクテッド前立腺特異的cDNAラ
イブラリーに富んでいることが示された。F1−12について決定された3'および5'
cDNA配列を、それぞれ、配列番号2および3で記載し、F1−13、F1−16、H1−1、H
1−9およびH1−4について決定された3'cDNA配列を、それぞれ、配列番号1および
4〜7で記載する。
【0111】 遺伝子バンクにおいて、EMBLおよびGeneBankデータベース(リリース96)を使
用して、単離されたクローンのcDNA配列を既知の配列と比較した。前立腺腫瘍cD
NAクローンの4つ、F1−13、F1−16、H1−1およびH1−4は、下記の以前に同定さ
れたタンパク質をコードすることが決定された:前立腺特異的抗原(PSA)、ヒ
ト腺カリクレイン、ヒト腫瘍発現増強遺伝子、およびミトコンドリアシトクロム
CオキシダーゼサブユニットII。H1−9は、以前に同定されたヒトの自律的に複製
する配列と同一であることが見出された。F1−12のcDNA配列に対する有意な相同
性は見出されなかった。
【0112】 引き続く研究はF1−12の全長のcDNA配列の単離に導いた。この配列を配列番号
107に記載し、対応する予測されたアミノ酸配列は配列番号108に記載する。 低い存在量の前立腺腫瘍特異的遺伝子をクローニングするために、前述の前立
腺腫瘍cDNAライブラリーを正常膵臓cDNAライブラリーでサブトラクトし、そして
以前にサブトラクションされた前立腺腫瘍特異的cDNAライブラリー中の3つの最
も豊富な遺伝子:ヒト腺カリクレイン、前立腺特異的抗原(PSA)、およびミト
コンドリアシトクロムCオキシダーゼサブユニットIIでサブトラクトすることに
よって、cDNAライブラリーのサブトラクションを実行した。詳しくは、pCDNA3.1
中の1μgの各ヒト腺カリクレイン、PSA、およびミトコンドリアシトクロムCオキ
シダーゼサブユニットIIのcDNAをドライバーDNAに添加し、サブトラクションを
前述したように実行して、第2のサブトラクテッドcDNAライブラリー(以後「ス
パイクを有するサブトラクテッド前立腺腫瘍特異的cDNAライブラリー」と呼ぶ)
を形成した。
【0113】 スパイクを有するサブトラクテッド前立腺腫瘍特異的cDNAライブラリーから、
22のcDNAクローンを単離した。クローン(J1−17、L1−12,N1−1862、J1−13、
J1−19、J1−25、J1−24、K1−58、K1−63、L1−4およびL1−14と呼ぶ)につい
て決定された3'および5'cDNA配列を、それぞれ、配列番号8−9、10−11、12−13
、14−15、16−17、18−19、20−21、22−23、24−25、26−27および28−29で記
載する。クローン(J1−12、J1−16,J1−21、K1−48、K1−55、L1−2、L1−6、
N1-1858、N1-1860、N1-1861、N1−1864と呼ぶ)について決定された3'cDNA配列
を、それぞれ、配列番号30〜40で記載する。前述したように、これらの配列を遺
伝子バンク中の配列と比較すると、5つの最も豊富なDNA種(J1−17、L1−12およ
びN1−1862;それぞれ、配列番号8−9,10−11および12−13)に対して有意な相
同性は明らかにされなかった。残りの2つの最も豊富な種のうちで、一方(J1−1
2;配列番号30)は以前に同定されたヒト肺界面活性剤アソシエートタンパク質
と同一であり、そして他方(K1−48;配列番号33)は、2−アリールプロピオニ
ル−CoAエピメラーゼについてのR.novbegicus mRNAに対して多少の相同性を有
すると決定された。スパイクを有するサブトラクテッド前立腺腫瘍特異的cDNAラ
イブラリーから単離された17の低い存在量のcDNAクローンのうちで、4つ(J1−1
6、K1−55、L1−6およびN1−1864;それぞれ、配列番号31、34、36および40)は
以前に同定された配列と同一であり、2つ(それぞれ、J1−21およびN1−1860;
配列番号32および38)は非ヒト配列に対して多少の相同性を示し、そして2つ(L
1−2およびN1−1861;それぞれ、配列番号35および39)は既知のヒト配列に対し
て多少の相同性を示すことが見出された。ポリペプチドJ1−13、J1−19、J1−24
、J1−25、K1−58、K1−63、L1−4、L1−14(それぞれ、配列番号14−15、16−1
7、20−21、18−19、22−23、24−25、26−27、28−29)に対して、有意な相同
性は見出されなかった。
【0114】 引き続く研究は、J1−17、L1−12およびN1−1862(それぞれ、配列番号109〜1
11)について全長のcDNA配列の単離に導いた。対応する予測されたアミノ酸配列
を配列番号112〜114で記載する。また、L1−12をまたP501Sと呼ぶ。 それ以上の実験において、前立腺腫瘍cDNAライブラリーを3つの正常前立腺ポ
リA+RNAのプールから調製した正常前立腺cDNAでサブトラクトすることによって
、4つの追加のクローンが同定された(「前立腺サブトラクション2」と呼ぶ)。
3つのクローン(以後U1−3064、U1−3065、V1−3692および1A−3905と呼ぶ)に
ついて決定されたcDNA配列を、それぞれ、配列番号69〜72で記載する。決定され
た配列を遺伝子バンク中の配列と比較すると、U1−3065に対する有意な相同性は
明らかにされなかった。
【0115】 スパイクを有する前立腺腫瘍特異的cDNAライブラリーを正常膵臓cDNAライブラ
リーでサブトラクトすることによって、スパイクを使用する第2のサブトラクシ
ョン「前立腺サブトラクション2」と呼ぶ)を実行し、さらにPSA、J1−17、肺界
面活性剤アソシエートタンパク質、ミトコンドリアDNA、シトクロムCオキシダー
ゼサブユニットII、N1−1862、自律的に複製する配列、の中に結合12および腫瘍
発現増強遺伝子でスパイクした。4つの追加のクローン(以後v1−3686、R1−2
330、1B−3976およびv1−3679と呼ぶ)が単離された。これらのクローンにつ
いて決定されたcDNA配列を、それぞれ配列番号73〜76で記載する。決定された配
列を遺伝子バンク中の配列と比較すると、V1−3686およびR1−2330に対する有意
な相同性は明らかにされなかった。
【0116】 前述の3つの前立腺サブトラクションのそれ以上の分析(前立腺サブトラクシ
ョン2、スパイクを有するスパイクを有するサブトラクテッド前立腺腫瘍特異的c
DNAライブラリー、および前立腺サブトラクション2)において、16の追加のクロ
ーン(1G−4736、1G−4738、1G−4741、1G−4744、1G−4734、1H−4774、1H−47
81、1H−4785、1H−4787、1H−4796、1I−4810、1I−4811、1J−4876、1K−4884
および1K−4896と呼ぶ)が同定された。前述したように決定された配列を遺伝子
バンク中の配列と比較すると、1G−4741、1G−4734、1I−4807、1J−4876および
1K−4896(それぞれ、配列番号79、81、87、90および92)に対する有意な相同性
は明らかにされなかった。単離されたクローンをさらに分析すると、1G−4736、
1G−4738、1G−4741、1G−4744、1H−4774、1H−4781、1H−4785、1H−4787、1H
−4796、1I−4807、1J−4876、1K−4884および1K−4896について延長されたcDNA
配列が決定され、それぞれ、配列番号179〜188および191〜193で記載し、そして
1I−4810および1I−4811について追加の部分的cDNA配列が決定された、それぞれ
、配列番号189および190で記載する。
【0117】 前立腺サブトラクション2を使用する追加の研究において、さらに3つのクロー
ンが単離された。それらの配列を前述したように決定し、最近のGeneBankに対し
て比較した。すべての3つのクローンは既知の遺伝子に対して相同性を有するこ
とが見出され、これらはシステインに富んだタンパク質、KIAA0242、およびKIAA
0280(それぞれ、配列番号317、319および320)である。Synteniマイクロアレイ
(Synteni、カリフォルニア州パロアルト)によりこれらのクローンをさらに分
析すると、すべての3つのクローンは大部分の前立腺腫瘍および前立腺BPH、なら
びに試験した正常前立腺組織の大部分において過剰発現されたが、すべての他の
正常組織における発現は低かった。
【0118】 正常膵臓cDNAライブラリーを正常膵臓cDNAでサブトラクトすることによって、
追加のサブトラクションを実行した(「前立腺サブトラクション3」)。これに
より、6つの追加のクローン(1G−4761、1G−4762、1H−4766,1H−4770、1H−4
771および1H−4722と呼ぶ)(それぞれ、配列番号93〜98)が同定された。これ
らの配列を遺伝子バンク中の配列と比較すると1G−4761および1H−4771(それぞ
れ、配列番号93および97)に対する有意な相同性は明らかにされなかった。単離
されたクローンをさらに分析すると、1G−4761、1G−4762、1H−4766および1H−
4722について延長されたcDNA配列が決定され、それぞれ、配列番号194〜196およ
び199で記載し、そして1H−4770および1H−4771について追加の部分的cDNA配列
が決定された、それぞれ、配列番号197および198で記載する。
【0119】 3人の前立腺癌患者からのポリA+RNAのプールから調製された、前立腺腫瘍cDN
Aライブラリーを正常膵臓cDNAライブラリーでサブトラクトする(前立腺サブト
ラクション4)と、8つのクローン(1D−4297、1D−4309、1D.1−4278、1D−4288
、1D−4283、1D−4304、1D−4296および1D−4280と呼ぶ)(それぞれ、配列番号
99〜107)が同定された。これらの配列を前述したように遺伝子バンク中の配列
と比較した。1D−4283および1D−4304(それぞれ、配列番号103および104)に対
して、有意な相同性は見出されなかった。単離されたクローンをさらに分析する
と、1D−4309、1D.1−4278、1D−4288、1D−4283、1D−4304、1D−4296および1D
−4280について延長されたcDNA配列が決定され、それぞれ、配列番号200〜206で
記載する。
【0120】 前述の前立腺サブトラクション1および前立腺サブトラクション2において単離
されたcDNAクローンをコロニーPCR増幅し、そしてマイクロアレイ技術(Synteni
、カリフォルニア州パロアルト)により、前立腺腫瘍、正常前立腺および種々の
他の正常組織における、それらのmRNA発現レベルを測定した。簡単に述べると、
PCR増幅生成物をアレイフォーマットでスライド上に点在させ、各生成物はアレ
イ中のユニーク位置を占有した。mRNAを試験すべき組織試料から抽出し、逆転写
し、蛍光標識化cDNAプローブを発生させた。マイクロアレイを標識化cDNAプロー
ブでプロービングし、スライドを走査し、蛍光強度を測定した。この強度はハイ
ブリダイゼーション強度と相関する。2つのクローン(P509SおよびP510S)は前
立腺腫瘍および正常前立腺において過剰発現され、そして試験したすべての他の
正常組織(肝臓、膵臓、皮膚、骨髄、脳、***、副腎、膀胱、精巣、唾液腺、大
腸、腎臓、卵巣、肺、脊髄、骨格筋および結腸)において低いレベルで発現され
た。P509SおよびP510Sについて決定されたcDNA配列を、それぞれ、配列番号223
および224で記載する。前述したように、これらの配列を遺伝子バンク中の配列
と比較すると、以前に同定されたESTsについて多少の相同性が明らかにされた。
【0121】 追加の研究において、P509Sクローンについて全長のcDNA配列が単離された。
この配列を配列番号332で記載し、対応する予測されたアミノ酸配列を配列番号3
39で記載する。 実施例2 前立腺腫瘍ポリペプチドの組織特異性の決定 遺伝子特異的プライマーを使用して、代表的な前立腺腫瘍ポリペプチドF1−16
、H1−1,J1−17(また、P502Sと呼ぶ)、L1−12(また、P501Sと呼ぶ)、F1−1
2(また、P504Sと呼ぶ)およびN1−1862(また、P503Sと呼ぶ)についてmRNA発
現レベルを、RT−PCRにより種々の正常組織および腫瘍組織において検査した。
【0122】 簡単に述べると、前述したようにトリゾール剤を使用して種々の正常組織およ
び腫瘍組織から全RNAを抽出した。1〜2μgの全RNAおよびスーパースクリプトII
逆転写酵素(BRL Life Technologies)を42℃において1時間使用して、第1鎖
の合成を実施した。次いで遺伝子特異的プライマーを使用するPCRにより、cDNA
を増幅した。RT−PCRの半定量的特質を保証するために、検査した組織の各々に
ついての内部対照としてβ−アクチンを使用した。まず、第1鎖cDNAの連続希釈
物を調製し、β−アクチン特異的プライマーを使用してPCRアッセイを実行した
。β−アクチン鋳型の直線範囲の増幅を可能としかつ初期コピー数の差を反映す
るために十分に感受性である、希釈物を選択した。これらの条件を使用して、各
組織からの各逆転写反応について、β−アクチンレベルを測定した。DNアーゼ処
理により、そして逆転写酵素を添加しないで調製した第1鎖cDNAを使用するとき
、陰性PCR結果を保証することによって、DNA汚染を最小にした。
【0123】 4つの異なる腫瘍組織(2人の患者からの前立腺腫瘍、3人の患者からの***腫
瘍、結腸腫瘍、肺腫瘍)、および前立腺、結腸、腎臓、肝臓、肺、卵巣、膵臓、
骨格筋、皮膚、胃、精巣、骨髄および脳を包含する、16の異なる正常組織におい
て、mRNA発現レベルを検査した。F1−16は前立腺腫瘍組織、結腸腫瘍および正常
前立腺において高度にレベルで発現され、そして正常の肝臓、皮膚および精巣に
おいて低いレベルで発現されることが見出され、発現は検査した他の組織におい
て検出不可能であった。H1−1は前立腺腫瘍組織、肺腫瘍、***腫瘍、正常前立
腺、正常結腸および正常脳において高度にレベルで発現され、正常肺、膵臓、骨
格筋、皮膚、小腸、骨髄において非常に低いレベルで発現されることが見出され
、そして他の組織において検出されなかった。J1−17(P502S)それはL1−12(P
501S)は前立腺において特異的に過剰発現されるように見え、両方の遺伝子は前
立腺腫瘍および正常前立腺において高いレベルで発現されるが、検査したすべて
の他の組織において低い〜検出不可能なレベルで発現された。N1−1862(P503S
)は前立腺腫瘍の60%において過剰発現され、そして正常の結腸および腎臓にお
いて検出可能であることが見出された。こうして、RT−PCRの結果が示すように
、F1−16、H1−1、J1−17(P502S)、N1−1862(P503S)およびL1−12(P501S)
は前立腺特異的であるか、あるいは前立腺において有意に増加したレベルで発現
される。
【0124】 さらに、RT−PCR試験を行ったところ、F1−12(P504S)が、前立腺腫瘍の60%
に過剰発現し、正常な腎臓内では検出できるが他のすべての被検組織では検出で
きないことが分かった。同様に、R1−2330は、前立腺腫瘍の40%に過剰発現さ
れ、正常な腎臓と肝臓内では検出できるが他のすべての被検組織では検出できな
いことが分かった。U1−3064は前立腺腫瘍の60%に過剰発現され、***腫瘍と結
腸腫瘍にも発現されるが、正常な組織内では検出されないことが分かった。
【0125】 R1−2330、U1−3064およびID−4279をR1−PCRによって特性決定を行った結果
、これら3種の抗原が前立腺および/または前立腺腫瘍内で過剰発現されること
が分かった。 四つの前立腺腫瘍、二つの正常前立腺の試料、二つのBPH前立腺、ならびに正
常な結腸、腎臓、肝臓、肺臓、膵臓、骨格筋、脳、胃、精巣、小腸および骨髄の
ノーザン分析を行った結果、L1−12(P501S)が、前立腺腫瘍と正常な前立腺内
で過剰発現されるが、他の正常な被検組織には検出されないことが分かった。J1
−17(P502S)は、二つの前立腺腫瘍内に検出されたが他の被検組織内では検出
されなかった。N1−1862(P503S)は、三つの前立腺腫瘍内で過剰発現され、か
つ正常な前立腺、結腸および腎臓内で発現されるが、他の被検組織内では発現さ
れないことが分かった。F1−12(P504S)は、二つの前立腺腫瘍内で高度に発現
されそして他のすべての被検組織内では検出できないことが分かった。
【0126】 上記マイクロアレイ(microarray)技法を利用して、本願に記載されている代
表的な抗原の、前立腺腫瘍、***腫瘍ならびに以下の正常組織:前立腺、肝臓、
膵臓、皮膚、骨髄、脳、***、副腎、膀胱、精巣、唾液腺、大腸、腎臓、卵巣、
肺臓、脊髄、骨格筋および結腸内での発現レベルを測定した。L1−12(P501S)
は、正常前立腺と前立腺腫瘍内で過剰発現され、そして正常な骨格筋内でのいく
らかの発現が検出されることが見出された。J1−12とF1−12(P504S)の両者は
、前立腺腫瘍内で過剰発現され、そして他のすべての被検組織内てせの発現は低
いかまたは検出できないことが見出された。N1−1862(P503S)の発現は、前立
腺腫瘍と正常な前立腺では高レベルであり、正常な大腸と正常な結腸では低レベ
ルであり、他のすべての被検組織では検出できないことが見出された。R1−2330
は前立腺腫瘍と正常前立腺内で過剰発現され、かつ他のすべての被検組織内では
より低いレベルで発現されることが見出された。ID−4279は、前立腺腫瘍と正常
前立腺内で過剰発現され、正常な脊髄内ではより低いレベルで発現され、かつ他
のすべての被検組織内では検出できないことが見出された。
【0127】 P501S(配列番号:110)が***腫瘍内で発現した程度を特に調べるマイクロア
レイ分析をさらに行った結果、***腫瘍内のみならず転移性***腫瘍(2/31)
内で中程度の過剰発現がなされ、正常組織内では無視できる低発現であることが
明らかになった。このデータは、P501Sが前立腺腫瘍内のみならず各種***腫瘍
内でも発現することを示唆している。
【0128】 Vasmatzisら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 95 : 300-304, 1998に記載され
ている32 EST(発現される配列のタグ)の各種腫瘍と正常組織における発現レベ
ルを、上記のマイクロアレイ技法で検査した。これらのクローンのうち2種(P1
000CおよびP1001Cと呼称する)が、前立腺腫瘍と正常前立腺で過剰発現され、か
つ他のすべての被検組織(正常な大動脈、胸腺、静止PBMCと活性化PBMC、上皮細
胞、脊髄、副腎、胎児組織、皮膚、唾液腺、大腸、骨髄、肝臓、肺臓、樹状細胞
、胃、リンパ節、脳、心臓、小腸、骨格筋、結腸および腎臓)内での発現は低レ
ベル〜検出不能のレベルであることが見出された。P1000CとP1001Cの決定された
cDNA配列は、それぞれ、配列番号:384と472に示してある。P1001Cの配列は、前
に分離した、JM27タンパク質のヒトmRNAに対していくらか相同性を示すことが見
出された。P1000Cの配列には、有意な相同性は見られなかった。
【0129】 F1−12の全長cDNA配列(P504Sとも呼称される。配列番号:108)がコードする
ポリペプチドの発現を、免疫組織化学分析法で試験した。ウサギ抗P504Sポリク
ローナル抗体を、標準の技法で、全長P504Sタンパク質に対して生成させた。続
いて、前記ポリクローナル抗体の単離と特性決定を、当該技術分野で公知の方法
で実施した。免疫組織化学分析の結果、P504Sポリペプチドが、前立腺癌の被検
試料(n=5)の100%に発現されることが分かった。
【0130】 ウサギ抗P504Sポリクローナル抗体は、良性前立腺細胞に、同じ細胞質顆粒染
色では標識しないが軽い核染色(light nuclear staining)では標識するようで
あった。正常細胞を分析した結果、前記コードされたポリペプチドは、正常なヒ
ト組織のいくつかには発現されるがすべての正常組織内で発現されるわけではな
いことが見出された。ウサギ抗P504Sポリクローナル抗体によるポジティブ細胞
質染色が、正常なヒトの腎臓、肝臓、脳、結腸および肺関連マクロファージ(lu
ng-associated macrophage)に見出されたが、心臓と骨髄はネガティブであった
【0131】 このデータは、P504Sポリペプチドが前立腺癌組織内に存在し、かつ良性の前
立腺過形成組織と前立腺癌組織の間の染色に定性的および定量的な差があること
を示し、このことは、このポリペプチドが、前立腺腫瘍内に選択的に検出するこ
とができるので、前立腺癌を診断するのに有用であることを示唆している。 実施例3 PCRベースのサブトラクション法による、前立腺腫瘍ポリペプチドの単離と特
性決定 10種類の他の正常組織(脳、心臓、腎臓、肝臓、肺臓、卵巣、胎盤、骨格筋、
脾臓および胸腺)のcDNAでサブトラクトされ、次いでPCR増幅の第一ラウンドに
付された正常前立腺由来のcDNAを含有するcDNAサブトラクションライブラリィを
Clontechから購入した。このライブラリーを、製造業者のプロトコルにしたがっ
て、PCR増幅の第二ラウンドに付した。得られたcDNA断片を、ベクターのpT7 Blu
e Tベクター(米国WI州所在のNovagen)中のサブクローン化し、次にそのベク
ターで、XL−1Blue MRF'イー・コリ(Stratagene)を形質転換した。DNAを独立
したクローンから単離し、次いでPerkin Elmer/Applied Biosystems Division A
utomated Sequencer Model 373Aを使用して配列を決定した。
【0132】 59種のポジティブクローンの配列を決定した。これらクローンのDNA配列を、
上記遺伝子バンクのクローンのDNA配列と比較した結果、これらのクローンのう
ちの25種(以後、P5, P8, P9, P18, P20, P30, P34, P36, P38, P39, P42, P49,
P50, P53, P55, P60, P64, P65, P73, P76, P79およびP84と呼ぶ)に対する有
意な相同性を示さなかった。これらクローンについて決定されたcDNA配列をそれ
ぞれ、配列番号41〜45、47〜52および54〜65に示す。P29, P47, P68, P80および
P82(それぞれ配列番号:46, 53および66〜68)は、先に確認したDNA配列に対し
ていくらかの相同性を示すことが見出された。本発明の発明者らが知っている限
り、これらの配列が、前立腺内に存在していることは、今まで報告されていなか
った。
【0133】 上記のPCRベースの方法を使ってさらに試験した結果、180種を超える追加のク
ローンが単離され、その中の23種のクローンは既知の配列に対し有意な相同性を
全く示さないことが見出された。これらのクローンの決定されたcDNA配列は、配
列番号:115〜123, 127, 131, 137, 145, 147〜151, 153, 156〜158および160に
示してある。23種のクローン(配列番号:124〜126, 128〜130, 132〜136, 138
〜144, 146, 152, 154, 155および159)は、先に挙げたEST類に対していくらか
相同性を示すことが見出された。追加の10種のクローン(配列番号:161〜170)
が、既知の遺伝子に対しいくらかの相同性を有することが見出された。P20配列
を含有するより大きいcDNAクローン類は、P703Pと呼称される遺伝子のスプライ
スバリアントの一例である。DE1, DE13およびDE14と呼称されるこれらバリアン
トの決定されたDNA配列は、それぞれ配列番号:171, 175および177に示してあり
、対応する予想アミノ酸配列はそれぞれ、配列番号:172, 176および178に示し
てある。伸長スプライス形態(extended spliced form)のP703の決定されたcDN
A配列は、配列番号:225に示してある。DE2およびDE6と呼称されているスプライ
スバリアントのDNA配列はそれぞれ、配列番号:173と174に示してある。
【0134】 腫瘍組織〔前立腺(n=5)、***(n=2)、結腸および肺臓〕、正常組織
〔前立腺(n=5)、結腸、腎臓、肝臓、肺臓(n=2)、卵巣(n=2)、骨
格筋、皮膚、胃、小腸および脳〕、および活性化PBMCと非活性化PBMC内の代表的
クローンのmRNA発現レベルを、上記のRT−PCRで測定した。発現は、特にことわ
らない限り、各組織のタイプの一つの試料で試験した。
【0135】 P9は、匹敵する発現を示した正常な結腸を除くすべての正常な被検組織に比べ
て、正常な前立腺および前立腺腫瘍に高度に発現されることが見出された。P20
すなわちP703P遺伝子の一部が、12種のすべての正常な被検組織に比べて、正常
な前立腺と前立腺腫瘍に高度に発現されることが見出された。肺臓を除くすべて
の正常組織に比べて***腫瘍(n=2)、結腸腫瘍および肺臓腫瘍において(2
試料中1試料)見られたP20の発現の増大は余り大きくなかった。肺臓と胃を除
く他の正常組織に比べて、正常な前立腺、前立腺腫瘍および***腫瘍においてP1
8の発現が増大することが見出された。大部分の他の正常組織に比べて、正常な
前立腺において観察されるP5の発現は余り大きくなかった。しかしいくらか上昇
した発現が正常な肺臓とPBMCに見られた。P5の増大した発現が、前立腺腫瘍(5
試料中の2試料)、***腫瘍および肺臓の一試料に見出された。P30については
、12種の他の正常な被検組織のうちの6種に比べて、類似の発現が、正常な前立
腺と前立腺腫瘍に見られた。増大した発現が、***腫瘍、肺臓腫瘍の一試料およ
び結腸腫瘍の一試料ならびに正常なPMBCにも見られた。P29は、大多数の正常組
織に比べて、前立腺腫瘍内(5試料中5試料)および正常前立腺内(5試料中5
試料)で、過剰発現されることが見出された。しかしP29のかなりの発現が、正
常な結腸と正常な肺臓(2試料中試料)で観察された。P80は、他のすべての正
常な被検組織と比べて、前立腺腫瘍(5試料中5試料)および正常前立腺(5試
料中5試料)で過剰発現されることが見出され、かつ結腸腫瘍にも増大した発現
が見られた。
【0136】 さらに試験した結果、以後、10−d8, 10−h10, 11−c8, 7−g6, 8−b5, 8b6,
8−d4, 8−d9, 8−g3, 8−h11, 9−f12および9−f3と呼称される12種の追加のク
ローンが単離された。10−d8, 10−h10, 11−c8, 8−d4, 8−d9, 8−h11, 9−f1
2および9−f3の決定されたDNA配列はそれぞれ、配列番号:207, 208, 209, 216,
217, 220, 221および222に示してある。7−g6, 8−b5, 8−b6および8−g3の決
定された正(forward)と逆(reverse)のDNA配列をそれぞれ、配列番号:210と
211;212と213;214と215;および218と219に示してある。これらの配列を遺伝
子バンクの配列と比較した結果、9−f3の配列に対する有意な相同性は全く見ら
れなかった。クローンの10−d8, 11−c8および8−h11は、さきに単離したEST類
に対していくらかの相同性を示すことが見出されたが、10−h10, 8−65, 8−b6,
8−d4, 8−d9, 8−g3および9−f12は先に挙げた遺伝子類にいくらか相同性を示
すことが見出された。7−G6と8−G3の特性決定をさらに行ったところ、それぞれ
、既知の遺伝子PAPとPSAに対し同一性(identity)を示した。
【0137】 これらクローンのmRNA発現レベルを、上記マイクロアレイ技法を用いて測定し
た。クローン7−G6, 8−G3, 8−B5, 8−B6, 8−D4, 8−D9, 9−F3, 9−F12, 9−
H3, 10−A2, 10−A4, 11−C9および11−F2は、前立腺腫瘍と正常前立腺内で過剰
発現されることが見出されたが、他の被検組織中の発現は低いかまたは検出不能
であった。8−F11の増大した発現が、前立腺腫瘍と正常前立腺、膀胱、骨格筋お
よび結腸に見られた。10−H10の増大した発現が前立腺腫瘍と正常前立腺、膀胱
、肺臓、結腸、脳および大腸に見られた。9−B1の増大した発現が、前立腺腫瘍
、***腫瘍と正常前立腺、唾液腺、大腸および皮膚に見られたが、11−C8の増大
した発現は前立腺腫瘍と正常前立腺および大腸に見られた。
【0138】 上記PCR−ベースの正常前立腺サブトラクション由来の追加のcDNA断片は、マ
イクロアレイ技法とRT−PCRの両者によって、前立腺特異的であることが見出さ
れた。このクローン(9−A11と呼称する)の決定されたcDNA配列は、配列番号:
226に示してある。この配列を、公的データベースの配列と比較したところ、既
知の遺伝子HOXB13に対する同一性が99%であることが分かった。
【0139】 さらに試験した結果、クローン8−C6と8−H7が単離された。これらクローンの
決定されたcDNA配列は、それぞれ配列番号:227と228に示してある。これらの配
列は、先に単離したEST類にいくらか相同性を示すことが分かった。 PCRとハイブリッド形成をベースとする方法を採用して、クローンP20に対しよ
り長いcDNA配列(P703Pとも呼称する)を得て、その遺伝子の5′末端を逐次延
長した3種の追加のcDNA断片を得た。これらの断片は、P703PDE5, P703P6.26お
よびP703 PX-23と呼称されるが(配列番号:326, 328および330;予想される対
応アミノ酸配列はそれぞれ配列番号:327, 329および331に示してある)は追加
の5′配列を含有している。P703PDE5はcDNAライブラリー(#41〜26)を、P703
Pの一部をプローブとして使ってスクリーニングすることによって回収した。P70
3P6.26は、3種の前立腺腫瘍cDNAの混合物から回収し、そしてP703PX-23は、cDN
Aライブラリー(#438−48)から回収した。同時に、これら追加の配列は、推定
シグナル配列(putative signal sequence)の一部とともにすべての推定成熟セ
リンプロテアーゼ(putative mature serine protease)を含有している。正常
組織のプールに対してサブトラクトされた前立腺腫瘍プールのPCRベースサブト
ラクションライブラリー(JR:PCRサブトラクションと呼称)を使ってさらに試
験した結果、13種の追加のクローンが単離され、それらクローンのうち7種類は
公知のGenBankの配列に対して有意な相同性を共有していなかった。これら7種
のクローン(P711P, P712P, ノベル23, P774P, P775P, P710PおよびP768P)の決
定されたcDNA配列はそれぞれ、配列番号:307−311,313および315に示してある
。残りの6種のクローン(配列番号:316と321〜325)は、既知の遺伝子に対し
ていくらかの相同性を共有していることが分かった。13種のクローンはすべて、
マイクロアレイ分析によって、前立腺腫瘍、BPHおよび正常前立腺を含む前立腺
組織において、正常な非前立腺組織に比べて、3倍以上の過剰発現を示した。ク
ローンP711P, P712P, ノベル23およびP768Pは、試験を行った大部分の前立腺腫
瘍とBPH組織(n=29)および大部分の正常前立腺組織(n=4)で過剰発現を
示したが、すべての正常組織ではバックグラウンドの発現〜低い発現のレベルで
あった。クローンP774P, P775PおよびP710Pは比較的発現が低く、前立腺腫瘍とB
PHの少数の試料内で発現したが、正常前立腺ではネガティブ発現〜低い発現であ
った。
【0140】 配列番号:307に示す部分配列を採用して、前立腺cDNAライブラリーをスクリ
ーニングすることによって、P711Pの全長cDNAを得た。具体的に述べると、方向
性をもってクローン化された前立腺cDNAライブラリーを標準方法を利用して調製
した。このライブラリーの100万個のコロニイを、LB/Ampプレート上で平板培養
を行った。ナイロン膜フィルターを使用してこれらのコロニーを持ち上げ、これ
らフィルターによって採取されたcDNAを、紫外線によって変性して該フィルター
に架橋させた。配列番号:307のP711P cDNA断片に放射線標識を付けて、これら
のフィルターとハイブリッドを形成するのに使用した。陽性のクローンを選択し
、cDNAを調製して、自動Perkin Elmer/Applied Biosystems配列決定器を使用し
て配列を決定した。P711Pの決定された全長の配列を配列番号:382に示し、そし
て対応する予想アミノ酸配列を配列番号:383に示してある。
【0141】 PCRとハイブリッド形成法に基づいた方法を使用して、上記の2種のクローン1
1−C9と9−F3について追加のcDNA配列の情報を得た。なおこれらクローンはそれ
ぞれ、以後P707PおよびP714P(配列番号:333と334)と呼ぶ。最新のGenBankと
比較した結果、P707Pは、既知の遺伝子HoxB13のスプライスバリアントであるこ
とが見出された。対照的にP714Pに対して有意な相同性は見られなかった。
【0142】 クローン8−B3, P89, P98, P130およびP201(1998年2月9日付けで出願され
た米国特許願第09/020,956号に開示されている)は、P705Pと呼称される一つの
連続配列(配列番号:335、予想アミノ酸配列は配列番号:336に示してある)内
に含まれていることが見出された。なおP705Pは既知の遺伝子NKX3.1のスプライ
スバリアントであることが確認されている。
【0143】 実施例4 ポリペプチド類の合成 ポリペプチド類は、HPTU(O−ベンゾトリアゾール−N,N,N′,N′−テ
トラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート)で活性化を行うFMOCの化学
を利用するPerkin Elmer/Applied Biosystems 430Aペプチド合成装置で合成した
。Gly-Cys-Gly配列をペプチドのアミノ末端に結合させて、ペプチドのコンジュ
ゲーション、同定化面への結合まはた標識化を行う方法が提供される。ペプチド
の固体支持体からの切断は以下の切断混合物:トリフルオロ酢酸:エタンジチオ
ール:チオアニソール:水:フェノール(40:1:2:2:3)を使用して実施
することができる。この切断を2hr行った後、ペプチドを冷メチル−t−ブチル
−エーテルで沈澱させることができる。得られたペプチドのペレットを、0.1%
トリフルオロ酢酸(TFA)を含有する水に溶解し、凍結乾燥した後、C18逆相HPLC
で精製する。なお水(0.1%TFA含有)に溶解して得た0%〜60%アセトニトリル
(0.1%TFA含有)の勾配液を用いてペプチドを溶出させる。純品の画分を凍結乾
燥した後、エレクトロスプレイ法もしくは他のタイプの質量分析法およびアミノ
酸分析法を利用してペプチドの特性を決定する。
【0144】 実施例5 PCRベースのサブトラクションによる前立腺腫瘍ポリペプチド類のさらなる単
離と特性決定 上記の前立腺原発腫瘍mRNAから得たcDNAライブラリーを、正常前立腺由来のcD
NAでサブトラクトした。そのサブトラクションはPCRベースのプロトコル(Clont
ech)を使用して実施した。なおこのプロトコルは、より大きな断片が得られる
ように改変した。その改変プロトコルにしたがって、テスター(tester)とドラ
イバー(driver)の二本鎖cDNAを、6ヌクレオチドの制限部位を認識する5種の
制限酵素(MluI, MscI, PvuII, SalIおよびStuI)で別個に消化した。この消化
を行った結果、ClontechのプロトコルにしたがてRsaIで消化して得られる300bp
という平均の大きさではなくて、平均の大きさが600bpのcDNAを得た。上記改変
によって、上記サブトラクションの効率は影響を受けなかった。次に、2種のテ
スター集団を異なるアダプター(adapter)でつくり、そしてドライバーライブ
ラリーはアダプターなしのままであった。
【0145】 次に、テスターとドライバーのライブラリーに、過剰のドライバーcDNAを使っ
てハイブリッドを形成させた。第一ハイブリッド形成ステップで、ドライバーを
、二つのテスターcDNAの集団の各々と別個にハイブリッドを形成させた。その結
果、(a)ハイブリッドを形成しなかったテスターcDNA、(b)他のテスターcD
NAとハイブリッドを形成したテスターcDNA、(c)ドライバーcDNAとハイブリッ
ドを形成したテスターcDNAおよび(d)ハイブリッドを形成しなかったドライバ
ーcDNAの集団が生成した。次に上記の二つの別個のハイブリッド形反応生成物を
混合し、追加の変性されたドライバーcDNAの存在下で再びハイブリッドを形成さ
せた。この第二のハイブリッド形成反応によって、(a)〜(d)の集団に加え
て、一種のアダプターを有するテスターcDNAが第二のアダプターを有するテスタ
ーcDNAとハイブリッドを形成している第5集団(e)が生成した。したがって、
第二ハイブリッド形成ステップによって、アダプター特異的プライマーによるPC
R増幅に用いる鋳型として使用できる、差をもって(differentiolly)発現され
る配列が豊富になった。
【0146】 次に、末端を満たし、次いで、PCR増幅を、アダプター特異的プライマーを用
いて実施した。ドライバーcDNAとハイブリッドを形成しなかったテスターcDNAを
含有する集団(e)のみが指数関数的に増幅された。次に第二PCR増幅ステップ
を実施して、バックグランドを減らし、差をもって発現される配列をさらに豊富
にした。
【0147】 このPCRベースのサブトラクション法は、特異的に発現されるcDNAを平均化す
るので、前立腺腫瘍組織内で過剰発現されるまれな転写物が回収可能になる。こ
のような転写物は従来のサブトラクション法によって回収することは困難である
。 前立腺腫瘍内で過剰発現されることが知られている遺伝子に加えて、さらに77
種のクローンが確認された。これら部分cDNAの配列は配列番号:29〜305に示し
てある。これらクローンの大部分はデータベースはに対して有意な相同性を有し
ていなかった。例外は以下のものであった。すなわちJPTPN23〔配列番号:231;
ピッグバロシン(pig valosin)含有タンパク質に類似している〕、JPTPN30(配
列番号:234;プロテアソームサブユニットに対するラットmRNAに類似している
)JPTPN45〔配列番号:234;ラットのノルベギクス(norvegicus)細胞質型NADP
依存性イソクエン酸デヒドロゲナーゼに類似している〕、JPTPN46(配列番号:2
44;ヒトサブクローンH84d4 DNAの配列に類似している)、JP1D6〔配列番号:26
5;ジー・ガルス(G. gallus)のダイニンの軽鎖Aに類似している〕、JP8D6(
配列番号:288;ヒトBACクローンRG016J04に類似している)。JP8F5(配列番号
:289;ヒトサブクローンH83B5 DNA配列に類似している)およびJP8E9(配列番
号:299;ヒトAlu配列に類似している)が例外である。
【0148】 正常前立腺のプールに対してサブトラクトされた前立腺腫瘍のプールからなる
PCRベースのサブトラクションライブラリー(PT−PNPCRサブストラクションと呼
称する)を使用した追加の試験によって、3種の追加のクローンを得た。これら
のクローンのcDNA配列を、GenBankの最新の発表物と比べた結果、P715P
P767Pと呼称される2種のクローン(配列番号:312と314)に対する有意な相同
性は認められなかった。残りのクローンは、既知の遺伝子KIAA0056(配列番号:
318)に対していくらか相同性を示すことが見出された。マイクロアレイ分析法
を用いて、各種組織内でのmRNAの発現レベルを測定したところ、上記3種のクロ
ーンはすべて、前立腺腫瘍とBPH組織内で過剰発現することが見出された。具体
的に述べると、クローンP715Pは、大部分の前立腺腫瘍とBPH組織において、大多
数の正常前立腺の試料内および胎児組織内に見られる高い発現の3倍以上も過剰
発現されたが、その外のすべての正常組織内ではネガティブ発現〜低発現であっ
た。クローンP767Pは、いくつもの前立腺腫瘍とBPH組織内で過剰発現され、正常
前立腺の試料の半数においては中程度の発現であり、そしてその外のすべての被
検正常組織ではバックグランド発現〜低発現であった。
【0149】 上記マイクロアレイによってさらに、上記PT−PN PCRサブトラクションライブ
ラリー、および正常組織のcDNAのプールでサブトラクトされた前立腺腫瘍由来の
cDNAを含有するDNAサブトラクションライブラリーを分析して、27種の追加のク
ローン(配列番号:340〜365および381)を分離した。なおこれら追加のクロー
ンは前立腺腫瘍内で過剰発現されることが確認された。また配列番号:341, 342
, 345, 347, 348, 349, 351, 355〜359, 361, 362および364のクローンは、正常
前立腺内で発現されることが見出された。26種のクローンすべての各種正常組織
内での発現は低いかまたは検出不能であること、が見出されたが、例外のP544S
(配列番号:356)は小腸内で発現されることが見出された。上記26種のクロー
ンの内10種(配列番号:340〜349)は、先に挙げた配列に対しいくらかの相同性
を示すことが見出された。配列番号:350〜365のクローンには、有意な相同性が
見出されなかった。
【0150】 実施例6 マウスのペプチドによる初回免疫とCTL系の増殖 6.1 この実施例では、P502S遺伝子を発現する細胞に特異的なCTL細胞系の
調製について説明する。 ヒトHLA A2.1(米国CA州ラホーヤ所在のThe Scripps Research InstituteのL.
Sherman博士提供)の導入遺伝子(transgeue)を発現するマウスを、P2S#12ペ
プチド(VLGWVAEL;配列番号:306)で免疫化した。なおこのペプチドは、Theob
aldら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 92 : 11993-11997, 1995に記載の方法を
以下のように改変して利用し、P502S遺伝子(本願ではJ1−17とも呼称される。
配列番号:8)から誘導される。マウスは、P2S#12 100μgと、B型肝炎ウィル
スタンパク質由来のI−Ab結合ペプチド120μgとを不完全フロイントアジュバ
ントに乳化したもので免疫化した。3週間後、これらのマウスを殺し、ナイロン
メッシュを使用して単細胞の懸濁液を調製した。次に、細胞を、10%FCS,2mM
グルタミン(Gibco BRL)、ピルビン酸ナトリウム(Gibco BRL)、非必須アミノ
酸類(Gibco BRL)、2×10-5M 2−メルカプトエタノール、50U/mlペニシ
リンとストレプトマイシンを含有する完全媒体(RPMI−1640;米国MD州ガイサー
ズバーグ所在のGibco BRL)中に、6×106細胞/mlの濃度で再懸濁させ、次いで
、放射線を照射された(3000rad)P2S#12でパルスされた(5mg/mlのP2S#12と1
0mg/mlのβ2−ミクログロブリン)LPSブラスト(7μg/mlの硫酸デキストラ
ンと25μg/mlのLPSの存在下、3日間培養されたA2トランスジェニック脾臓
細胞)の存在下で培養した。6日後、細胞(5×105/ml)を、2.5×106/mlの
ペプチドでパルスされ放射線照射(20,000rad)されたEL4A2kb細胞(Shermanら
、Science 258 : 815-818, 1992)と3×106/mlのA2トランスジェニック脾臓
支持細胞で、再刺激を行った。細胞を、20U/mlのIL−2の存在下で培養した。
当該細胞系をクローン化するためにそなえて、上記のように週1回ベースで再刺
激を続けた。
【0151】 刺激細胞としてのペプチドパルスEL4 A2kb腫瘍細胞(1×104細胞/ウェル)
および30U/mlのIL−2の存在下で増殖させた支持細胞としてのA2トランスジ
ェニック脾臓細胞(5×105細胞/ウェル)を用い、限界希釈法によって、P2S#2
細胞系をクローン化した。14日目に、先に述べたのと同様にして再刺激を行った
。21日目に、増殖しているクローンを分離して培養を続けた。これらのクローン
のうちいくつかは、P502Sを形質導入されたヒト繊維芽細胞(HLA A2.1発現)に
対する反応性(溶菌反応)が、対照の繊維芽細胞に対する反応性より有意に高い
ことを示した。一例を図1に示す。
【0152】 このデータは、P2S#12が、ヒトHLA A2.1分子として発現されるP502Sタンパク
質の天然のエピトープであることを示している。 6.2 この実施例は、マウスのCTL細胞系と、P501S遺伝子を発現する細胞に
対して特異的なCTLクローンの調製を例示する。 この一連の試験は上記の試験と同様にして行った。P501S遺伝子(本願ではLI
−12とも呼ぶ、配列番号:110)由来のP1S#10ペプチド(配列番号:337)でマウ
スを免疫化した。P1S#10ペプチドを、公表されたHLA−A2結合モチーフ(Parker,
K.C.ら、J. Immunol., 152 : 163, 1994)によって定義される潜在的HLA−A2結
合配列についてP501Sの予想ポリペプチド配列を分析することによって得られた
。P1S#10ペプチドを、実施例4に記載されているようにして合成し、次いでT細
胞ベースの競合検定法を利用して、HLA−A2の結合性について実験で検査した。
予想されるA2結合ペプチドを、HLA−A2結合インフルエンザマトリックスペプ
チドflu M58に対し特異的なHLA−A2制限CTLクローン(D150M58)に対するHLA−A
2特異的ペプチドの提示に競合する性能について試験した。D150M58 CTLは、ペプ
チドflu M58の自己提示に応答してTNFを分泌する。この競合検定法において、10
0〜200μg/mlの試験ペプチドを、D150M58 CTL上のHLA−A2に結合させるため、
該CTLの培養物に添加した。30分後、試験ペプチドまたは対照ペプチドとともに
培養されたCTLを、flu M58ペプチドに対するそれらの抗原量応答(antigen dose
response)について、標準TNFバイオアッセイで試験した。図3に示すように、
ペプチドP1S#10は、flu M58のHLA−A2制限提示に競合し、このことはペプチドP1
S#10がHLA−A2に結合することを示す。
【0153】 ヒトHLA A2.1に対する導入遺伝子を発現するマウスを、Theobaldら、Proc. Na
tl. Acad. Sci. USA, 92 : 11993-11997, 1995に記載の方法を以下のように変形
して利用し免疫化した。62.5μgのP1S#10と120μgのB型肝炎ウィルスタンパ
ク質由来のI−Ab結合ペプチドとを不完全フロイドアジュバントに乳化したも
のでマウスを免疫化した。3週間後、これらのマウスを殺し、ナイロンメッシュ
を使用して単細胞懸濁液を調製した。次に、細胞を、完全媒体(上記のような)
に、6×106細胞/mlで再懸濁させて、放射線照射(3000rad)P1S#10パルス(
2μg/ml P1S#10と10mg/ml β2−ミクログロブリン)LPSブラスト(7μ
g/mlの硫酸デキストランと25μg/mlのLPSの存在下、3日間培養されたA2ト
ランスジェニック脾臓細胞)の存在下で培養した。6日後、上記の2.5×106/ml
のペプチドでパルスされた、放射線照射(20,000rad)EL4 A2kb細胞と、3×106 /mlのA2トランスジェニック脾臓支持細胞で再刺激を行った。細胞を20U/mlの
IL−2の存在下で培養した。クローン化するための準備として、週1回ベースで
細胞を再刺激した。生体外で3ラウンド刺激した後、図4に示すように、P1S#1
0パルスJurkat A2kbターゲットおよびP501S形質導入Jurkatターゲットを認識す
る一つの細胞系が生成した。
【0154】 P1S#10特異的CTL系を、刺激細胞としてのペプチドパルスEL4 A2kb腫瘍細胞(
1×104細胞/ウェル)と、30U/mlのIL−2の存在下で増殖させた支持細胞と
してのA2トランスジェニック脾臓細胞(5×105細胞/ウェル)を用い限界希釈
法でクローン化した。14日目に、細胞を、先に述べたように再刺激を行った。21
日目、生存可能なクローンを分離して、培養を続けた。図5に示すように、これ
らクローンのうち五つが、P501S形質導入Jurkat A2kbターゲットに対し特異的な
細胞溶解反応性を示した。このデータは、P1S#10が、ヒトHLA−A2.1分子として
発現されるP501Sタンパク質の天然のエピトープであることを示している。
【0155】 実施例7 前立腺腫瘍ポリペプチド類を認識するヒトT細胞の性能 この実施例は、前立腺腫瘍ペプチドに特異的なT細胞がヒト腫瘍を認識する性
能を例示する。 ヒトCD8+T細胞を、Van Tsaiら、Critical Reviews in Immunology 18 : 65-7
5, 1998のプロトコルにしたがって樹状細胞を使ってP502S(J1−17とも呼称する
)由来のP2S−12ペプチド(配列番号306)に、生体外でプライムされた。得られ
たCD8+T細胞のマイクロカルチャーを、オートロガス繊維芽細胞またはP502S遺
伝子を発現するため形質導入された繊維芽細胞によって提示されるP2S−12ペプ
チドを認識する前記マイクロカルチャーの性能について、γインターフェロンEL
ISPOT検定法(Lalvaniら、J. Exp. Med., 186 : 859-865, 1997参照)で試験し
た。簡単に述べると、3μg/mlのヒトβ2−ミクログロブリンと、1μg/ml
のP2S−12ペプチドまたは対照のE75ペプチドの存在下、104繊維芽細胞に対する
T細胞の滴定数(titrating number)を2連で検定した。さらに、P502S遺伝子
を形質導入されたオートロガス繊維芽細胞、または対照としてのHER-2/neuを形
質導入された繊維芽細胞についてT細胞を同時に検定した。この検定を行う前に
、繊維芽細胞を10ng/mlのγインターフェロンで48hr処理して、クラスI MHCの
発現をアップグレードした。前記マイクロカルチャーのうちの一つ(#5)が、ペ
プチドパルス繊維芽細胞と形質導入された繊維芽細胞の両者を強く認識すること
をγインターフェロンELISPOT検定法で示した。図2Aは、P2S−12ペプチドでパル
スされた繊維芽細胞上のT細胞の数が増大するにつれてγインターフェロンのス
ポットの数が強く増大したが(黒色バー)、対照のE75ペプチドパルスされた場
合は増大しなかった(白色バー)ことを示している。このことは、これらのT細
胞が、P2S−12ペプチドを特異的に認識できることを示している。図2Bに示すよ
うに、このマイクロカルチャーは、P502S遺伝子を発現するため形質導入された
繊維芽細胞上のT細胞の数が増大するにつれてγインターフェロンのスポットの
数が増大することを示したが、HER-2/neu遺伝子の場合、このような現象を示さ
なかった。これらの結果は、P2S−12ペプチドがP502Sタンパク質の天然のエピト
ープであるということを確認する追加の証拠を提供している。さらに、これは、
ヒトT細胞レパトア中に、このエピトープを認識することができる高親和性T細
胞が存在していることも示している。また、これらのT細胞は、P502S遺伝子を
発現するヒト腫瘍を認識できるはずである。
【0156】 実施例8 前立腺抗原に裸DNA(naked DNA)の免疫化を利用するCTLの生体外での初回免
疫 上記の前立腺腫瘍抗原L1−12はP501Sとも呼称される。HLA A2kb Tgマウス(米
国CA州ラホーヤ所在のThe Scripps Research InstituteのL. Sherman博士提供)
に、100μgのVR10132−P501Sを、筋肉内または皮膚内に注射することによって
免疫化した。これらのマウスは、2週間間隔で3回免疫化を行った。最後の免疫
化を行ってから2週間後、免疫脾臓細胞を、Jurkat A2kb−P501Sを形質導入され
た刺激細胞とともに培養した。CTL系を一週間毎に刺激した。生体外で刺激して
から2週間後、P501Sを形質導入されたターゲットに対するCTLの活性を評価した
。8匹のマウスの内2匹が、強い抗P501S CTL応答を発生した。これらの結果は
、P501Sが少なくとも一つの天然のA2制限CTLエピトープを含有していることを示
している。
【0157】 実施例9 前立腺腫瘍抗原による全遺伝子初回免疫と刺激の技法を利用する生体外でのヒ
トCTLの生成 P501Sをレトロウィルスで形質導入したオートローガス繊維芽細胞(例えばYee
ら、The Journal of Immunology, 157 (9) ; 4079-4086, 1996参照)で、生体外
にて全遺伝子初回免疫を行う方法を利用して、上記γインターフェロンELISPOT
分析法で確認されるように、P501S(L1−12としても知られている)を形質導入
されたオートロガス繊維芽細胞を特異的に認識するヒトCTL系が誘導された。P50
1Sを形質導入されたHLA不適正繊維芽細胞系のパネルを使用して、これらのCTL系
が、制限されたHLA−A2クラスI対立遺伝子であることを示した。具体的に述べ
ると、10%のヒト血清、50ng/mlのヒトGM−CSFおよび30ng/mlのヒトIL−4を
含有するRPMI培地内で5日間増殖させることによって、樹状細胞(DC)を、正常
なヒトドナーのPBMC由来の単核細胞培養物から分化させた。培養後、DCに、組換
えP501Sワクシニアウィルスを、感染多重度(M.O.I.)5で一夜感染させ、次い
で3μg/mlのCD40リガンドを添加することによって一夜成熟させた。ウィルス
を紫外線を照射して不活性化した。CD8+T細胞を、磁気ビーズシステムを利用し
て分離し、初回免疫培養を、標準の培養法を用いて開始した。レトロウィルスで
P501Sを形質導入されたオートロガス一次繊維芽細胞を用いて、7〜10日毎に培
養物の再刺激を行った。4回の刺激サイクルの後にP501Sを形質導入されたオー
トロガス繊維芽細胞で刺激したとき、γ−インターフェロンを特異的に産生する
CD8+T細胞系が確認された。このP501S特異的活性は、培養物を、IL−15の存在
下、P501S形質導入繊維細胞で続けて刺激することによって維持できた。P501Sを
形質導入されたHLA不適正繊維芽細胞系のパネルをつくって、前記応答の制限対
立遺伝子を定めた。ELISPOT検定法でγインターフェロンを測定することによっ
て、前記P501Sの特異的応答は、HLA−A2によって制限されることが分かった。こ
れらの結果は、P501Sに対するCD8+CTLの応答を誘発できることを示している。
【0158】 実施例10 前立腺腫瘍抗原内に含まれている天然エピトープの確認 9量体のペプチドp5(配列番号:338)を、P703抗原(P20とも呼称される)か
ら誘導した。このp5ペプチドは、ヒトHLA−A2ドナー内で免疫原性があり、天然
のエピトープである。抗原特異的CD8+T細胞は、p5ペプチドでパルスされた単核
細胞で、生体外で刺激を繰り返すことによって、プライムすることができる。こ
れらのCTLは、ELISPOT検定法(上記のような)およびクロムリリース検定法の両
者で、p5パルスターゲット細胞を特異的に認識する。その上に、HLA−A2トラン
スジェニックマウスをp5で免疫化すると、HLA−A2kbまたはHLA−A2を発現する各
種のP703P形質導入ターゲット細胞を認識するCTL系が生成する。具体的に述べる
と、HLA−A2トランスジェニックマウスの足蹠の皮下に、100μgのp5ペプチドと
140μgのB型肝炎ウィルスコアペプチド(Thペプチド)を含有するフロイント
不完全アジュバントを注射して免疫化した。免疫化してから3週間後、免疫化マ
ウス由来の脾臓細胞を、ペプチドパルスLPSブラストで、生体外にて刺激した。
一次生体外刺激を行ってから5日後に、CTL活性をクロムリリース検定法で評価
した。対照の抗原のP703とHLA−A2kbを発現する、レトロウィルスで形質導入さ
れた細胞を、ターゲットとして使用した。p5パルスターゲットとP703P発現ター
ゲットの両者を特異的に認識するCTL系が確認された。
【0159】 ヒトの生体外での初回免疫の実験は、p5ペプチドがヒト内において免疫原性で
あることを示した。10%のヒト血清、50ng/mlのヒトGM−CSFおよび30ng/mlの
ヒトIL−4を含有するRPMI培地で5日間培養することによって、樹状細胞(DC)
を、正常なヒトドナーのPBMC由来の単核細胞培養物から分化させた。培養を行っ
た後、そのDCをp5ペプチドでパルスし、次に、GM−CSFとIL−4およびCD8+T細
胞強化PBMCとともに培養した。CTL系を、p5パルス単核細胞で、一週間毎に再刺
激した。CTLの培養を開始してから5〜6週間後、CTLがp5パルスターゲット細胞
を認識することが確認された。
【0160】 実施例11 ***腫瘍由来の抗原の前立腺内での発現 抗原のB305Dを、***腫瘍から、ディフェレンシャルディスプレイ(different
ial display)によって分離することは、1996年8月20日付けで出願された米国
特許願第08/700,014号に記載されている。いくつもの異なるスプライス形態の
上記抗原が分離された。これらスプライス形態について決定されたcDNA配列は配
列番号:366〜375に示してあり、配列番号:292, 298および301〜303の配列それ
ぞれに対応する予想アミノ酸配列は配列番号:299〜306に示してある。
【0161】 各種の腫瘍組織と正常組織内でのB305Dの発現レベルを、リアルタイムPCRおよ
びノーザン分析法で試験した。その結果、B305Dは、***腫瘍、前立腺腫瘍、正
常前立腺および正常精巣内で高度に発現されるが、その外のすべての被検組織(
結腸腫瘍、肺腫瘍、卵巣腫瘍、および正常な骨髄、結腸、腎臓、肝臓、肺臓、卵
巣、皮膚、小腸、胃)での発現は低いかまたは検出不能であった。
【0162】 実施例12 ヒト血液内での前立腺腫瘍抗原特異的CTL応答の誘発 この実施例は、前立腺腫瘍抗原が、正常なヒトの血液内でCTL応答を誘発する
性能を例示する。 10%のヒト血清、50ng/mlのGMCSFおよび30ng/mlのIL−4を含有するRPMI培
地内で5日間増殖させることによって、オートロガス樹状細胞(DC)を、正常な
ドナーのPBMC由来の単核細胞培養物から分化させた。培養を行った後、DCに、5
M.O.I.にて、組換えP501S発現スクシニアウィルスを、一夜感染させ、次に2μ
g/mlのCD40リガンドを添加することによって8hr成熟させた。ウィルスは紫外
線を照射することによって不活性化した。CD8+細胞を、磁気ビーズを使用する正
の選択によって分離し、次いで初回免疫培養を24ウェルのプレートで開始した。
5回の刺激サイクルを行った後、オートロガスP501S形質導入繊維芽細胞で刺激
したとき、γインターフェロンを特異的に産生するCD8+系が確認された。細胞系
3A−1のP501S特異的活性は、P501Sを形質導入されたオートロガスB−LCLに、
刺激サイクルを追加することによって維持できた。細胞系3A−1は、P501Sを発
現するために形質導入されたオートロガスB−LCLを特異的に認識するがEGFP形
質導入オートロガスB−LCLを認識しないことが分かった。このことは細胞毒性
検定(51Cr放出)とγインターフェロンの産生(γインターフエロンElispot;
上記文献とLalvaniら、J. Exp. Med., 186 : 859-865, 1997参照)によって測定
される。これら検定の結果は図6Aと6Bに示してある。
【0163】 実施例13 マイクロアレイ分析法による前立腺腫瘍抗原の確認 この実施例では、前立腺腫瘍cDNAライブラリーからの特定の前立腺腫瘍ポリペ
プチドの分離について述べる。 上記のヒト前立腺腫瘍cDNA発現ライブラリーを、マイクロアレイ分析法を利用
してスクリーニングして、非前立腺正常組織(精巣を除く)と比べて、前立腺腫
瘍および/または正常前立腺組織内で少なくとも3倍もの過剰発現を示すクロー
ンを確認しした。372のクローンが確認され、319のクローンの配列決定に成功し
た。表Iはこれらクローンの概要を示し、これらクローンは配列番号385〜400に
示してある。これら配列のうち、配列番号:386, 389, 390および392は新規な遺
伝子に対応し、そして配列番号393と396は、先に確認した配列に対応している。
残りの配列(配列番号:385, 387, 388, 391, 394, 395および397〜400)は、表
Iに示すように既知の配列に対応している。
【0164】
【表1】
【0165】
【表2】 CGI-82は他の試験した正常組織に比べ、前立腺組織中で4.06倍過剰な発現を示
した。それは前立腺腫瘍の43%、正常前立腺の25%にて過剰発現されていたが、
試験した他の正常組織では検出されなかった。L-イディトール-2脱水素酵素は試
験した他の正常組織に比べ、前立腺組織で4.94倍過剰な発現を示した。それは前
立腺腫瘍の90%、正常前立腺の100%にて過剰発現されていたが、試験した他の
正常組織では検出されなかった。Ets転写因子PDEFは試験した他の正常組織に比
べ、前立腺組織で5.55倍過剰な発現を示した。それは前立腺腫瘍の47%、正常前
立腺の25%にて過剰発現されていたが、試験した他の正常組織では検出されなか
った。hTGR1は試験した他の正常組織に比べ、前立腺組織にて9.11倍の過剰発現
を示した。それは前立腺腫瘍の63%にて過剰発現されていたが、正常前立腺を含
む試験した他の正常組織では検出されなかった。KIAA0295は試験した他の正常組
織に比べ、前立腺組織で5.59倍過剰な発現を示した。それは前立腺腫瘍の47%に
て過剰発現されていたが、正常前立腺組織を含む試験した他の正常組織では低値
であり検出不能であった。前立腺酸性フォスファターゼは試験した他の正常組織
に比べ、前立腺組織で9.14倍過剰な発現を示した。それは前立腺腫瘍の67%、正
常前立腺の50%では過剰発現されていたが、試験した他の正常組織では検出され
なかった。トランスグルタミナーゼは試験した他の正常組織に比べ、前立腺組織
で14.84倍過剰な発現を示した。それは前立腺腫瘍の30%、正常前立腺の50%で
過剰発現されていたが、試験した他の正常組織では検出されなかった。高密度リ
ポ蛋白質結合蛋白質(HDLBP)は試験した他の正常組織に比べ、前立腺組織で28.
06倍過剰な発現を示した。それは前立腺腫瘍の97%、正常前立腺の75%で過剰発
現されていたが、試験した他の全ての正常組織では検出されなかった。CGI-69は
試験した他の正常組織に比べ、前立腺組織で3.56倍過剰な発現を示した。それは
前立腺腫瘍の90%以上、及び正常前立腺の75%に検出された少数遺伝子であった
。この遺伝子の正常組織中での発現は極めて低かった。KIAA0122は試験した他の
正常組織に比べ、前立腺組織で4.24倍過剰な発現を示した。それは前立腺腫瘍の
57%で過剰発現されていたが、正常前立腺組織を含む全ての正常組織では検出不
能であった。19142.2バンガー(bangur)は試験した他の正常組織に比べ、前立
腺組織で23.25倍過剰な発現を示した。それは前立腺腫瘍の97%、正常前立腺の1
00%では過剰発現されていた。試験した他の正常組織では検出不能であった。55
66.1ワン(Wang)は試験した他の正常組織に比べ、前立腺組織で3.31倍過剰な発
現を示した。それは前立腺腫瘍の97%、正常前立腺の75%では過剰発現され、さ
らに正常骨髄、膵臓及び活性化PBMCでも過剰発現されていた。新規クローン2337
9は試験した他の正常組織に比べ、前立腺組織で4.86倍過剰な発現を示した。そ
れは前立腺腫瘍の97%、正常前立腺の75%では過剰発現されていたが、試験した
他の全ての正常組織では検出不能であった。新規クローン23399は試験した他の
正常組織に比べ、前立腺組織で4.09倍過剰な発現を示した。それは前立腺腫瘍の
27%にて過剰発現されていたが、正常前立腺組織を含む試験した全ての正常組織
にて検出不能であった。新規クローン23320は試験した他の正常組織に比べ、前
立腺組織で3.15倍過剰な発現を示した。それは全ての前立腺腫瘍及び正常前立腺
組織の50%にて検出可能であった。それはまた正常結腸及び気管でも発現されて
いた。その他の正常組織はこの遺伝子を高レベルには発現していない。
【0166】 実施例14 エレクトロニックサブトラクションによる前立腺腫瘍抗原の同定 本実施例はエレクトロサブトラクション法を利用した前立腺腫瘍抗原の同定を
記す。 ジェンバンク(GenBank)ヒトESTデータベース中に存在する潜在的前立腺特異
的遺伝子をエレクトロニックサブトラクション法(Vasmatizisら、Proc.Natl.Ac
ad.Sci.USA95:300-304, 1998記載に同類)にて同定した。各種前立腺ライブラリ
ー由来のESTクローン(43,482)の配列を人バンク公開ヒトESTデータベースより
得た。各前立腺EST配列をBLASTN(国立バイオテクノロジー情報センター(Natio
nal Center for Biotechnology Information)の問合わせ配列として利用し、ヒ
トESTデータベースを探索した。同一物と判定された(100塩基対以上長さの整合
配列を持ち、この領域全体の整合密度が70%以上のもの)全てのものをクラスタ
ーとしてグループ化(整列)した。200以上のESTを含むクラスターは、それらが
繰り返し要素を表している可能性があること、又はリボソーマル蛋白質の様に高
度に発現されている遺伝子である可能性があることから廃棄された。2またはそ
れ以上のクラスターが共通のESTsを持つ場合には、これらクラスターを”スーパ
ーサブクラスター”としてグループ化した結果、4,345種類の前立腺スーパーク
ラスターを得た。
【0167】 ジェンバンクリリース中に示されている479種類のヒトcDNAライブラリーに関
する記録をダウンロードし、これらcDNAライブラリー記録のデータベースを作製
した。これら479種類のcDNAライブラリーは3グループ、プラス(正常前立腺及
び前立腺腫瘍ライブラリー、及び発現が望まれる乳線細胞株)、マイナス(発現
が望まれないその他の正常成体組織からのライブラリー)及びその他(発現に関
連性がないと考えられる胎児組織、乳児組織、女性にのみ認められる組織、非前
立腺腫瘍及びに前立腺細胞株以外の細胞株)にグループ化された。これらライブ
ラリーグループの要約を表IIに示す。
【0168】
【表3】 各スーパークラスターをスーパークラスター内のESTsに関し分析した。各EST
クローンの起源の組織を記録、利用してスーパークラスターを4グループに分類
した:1型−プラスグループライブラリーのみに認められるESTクローン;マイ
ナス又はその他のグループライブラリーに関しては発現は検出されない;2型−
プラス及びその他のグループライブラリーだけに認められるESTクローン;マイ
ナスグループでは発現は検出されない;3型−プラス、マイナス又はその他のグ
ループに認められるESTクローンであるが、プラスグループ内での発現がマイナ
ス又はその他のグループ内いずれかの発現に比べ高いもの;そして4型−プラス
、マイナス及びその他グループライブラリーに認められるESTであるが、プラス
グループ内での発現がマイナスグループ内での発現に比べ高いもの。本分析によ
り4,345の乳腺クラスターを同定した(表III参照)。これらクラスターより、3,
172個のESTクローンがリサーチジェネッティックス社より発注され、96-ウエル
型プレートの中に凍結グリセロールストックとして受け取られた。
【0169】
【表4】 挿入体はシンテニ(Synteni)マイクロアレー分析に適したアミノ酸結合PCRプ
ライマーを利用しPCR増幅した。特定のクローンについて1種類以上のPCR産物が
得られた場合には、マイクロアレー法によりサブトラクション法を分析し、腫瘍
対正常組織mRNA比が高いエレクトロニックサブトラクション乳腺クローンを同定
した。全部で、上記エレクトロニックサブトラクション法からの2,528クローン
をマイクロアレイ分析により分析して、高腫瘍をもっていた上記エレクトロニッ
クサブトラクション***クローン対正常組織mRNAを同定した。この様なスクリー
ニングはシンテニー(パロアルト、カリフォルニア州(Palo Alto,CA))マイク
ロアレーを使い、メーカー指示書(及び本質的にSchenaら、Proc. Natl. Acad.
Sci. USA 93:10614-10619, 1996及びHellerら、Proc, Natl. Acad. Sci.USA94:2
150-2155, 1997記載の如くに)に従い実施された。これら分析中、クローンはチ
ップ上に配列され、続いて正常及び腫瘍前立腺cDNAならびに各種その他正常組織
から作られた蛍光プローブを用いプロービングされた。スライドをスキャンし、
蛍光強度が測定された。
【0170】 3以上の発現比(即ち、前立腺腫瘍cDNA内のレベルが正常前立腺cDNA内のレベ
ルに比べ少なくとも3倍である)を持つクローンを前立腺腫瘍特異的配列として
特定した(表IV)。これらクローンの配列は、配列番号407、413、416-419、422
、426、427及び450に示された特定の新規配列と共に、配列番号401-453に提供さ
れている。
【0171】
【表5】
【0172】
【表6】
【0173】
【表7】 実施例15 マイクロアレー分析による前立腺腫瘍抗原の更なる同定 本実施例は、前立腺腫瘍cDNAライブラリーより得た追加の前立腺腫瘍ポリペプ
チドの分離を記す。
【0174】 上述のヒト前立腺腫瘍cDNA発現ライブラリーをマイクロアレー分析にてスクリ
ーニングし、非前立腺正常組織(精巣は含まない)に比べ、前立腺腫瘍及び/又
は正常前立腺組織中に少なくとも3倍過剰な発現を示すクローンを特定した。14
2のクローンが同定され、配列決定された。これらクローンの一部を配列番号454
-467に示す。これらの内、配列番号459-461は新規遺伝子である。その他の(配
列番号454-458、及び461-467)は既知配列である。
【0175】 実施例16 前立腺腫瘍抗原P710Pの更なる特性分析 本実施例はP710Pの完全長クローニングを記す。 上記前立腺cDNAライブラリーを上記P710P断片を用いスクリーニングした。100
万個のクローンをLB/アンピシリンプレート上に播かれた。ナイロン膜フィルタ
ーを用いてこれらコロニーを吊り上げ、次にこれらフィルターにより拾い上げら
れたcDNAは変性され、そしてUV光によりフィルター上に架橋された。P710P断片
は放射線標識され、フィルターとのハイブリダイズに利用された。陽性cDNAクロ
ーンを選別し、そのcDNAを回収、自動ABIシークエンサーにより配列決定した。
4種類の配列を得、配列番号468-471に示した。
【0176】 上記より、ここには例示を目的とし本発明の特定実施態様が記されているが、
発明の精神と範囲より逸脱することなく各種変更が可能であることは理解される
だろう。従って、本発明は添付のクレームによる以外の制約を受けない。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1図は、対照繊維芽細胞と比較して、代表的な前立腺腫瘍ポリペプチドP502S
を発現する繊維芽細胞を殺すT細胞の能力を図解する。示すように、溶解百分率
を1系列のエフェクター:ターゲット比としてを示す。
【図2】 第2A図および第2B図は、代表的な前立腺腫瘍ポリペプチドP502Sを発現する細
胞を認識する。各場合において、異なる数のレスポンダーについてγ−インター
フェロンのスポットの数が示されている。第2A図において、対照E75ペプチドで
パルスした繊維芽細胞に比較して、P2S−12ペプチドでパルスした繊維芽細胞に
ついてのデータが提示されている。第2B図において、HER−2/neuを発現する繊
維芽細胞に比較して、P502Sを発現する繊維芽細胞についてのデータが提示され
ている。
【図3】 第3図は、P501Sに由来するP1S#10ペプチドがHLA−A2に結合することを示すペ
プチド競合結合アッセイを表す。ペプチドP1S#10は、TNF解放バイオアッセイに
おいてCTLクローンD150M58に対するfluM58ペプチドのHLA−A2制限提示を阻害す
る。D150M58CTLは、HLA−A2結合性インフルエンザ基質ペプチドfluM58に対して
特異的である。
【図4】 第4図は、EGFPトランスデュースドJurkat A2Kbに比較して、P1S#10パルスド
Jurkat A2KbターゲットおよびP501SトランスデュースドJurkat A2Kbターゲッ
トを特異的に溶解する、P1S#10免疫化ミューから発生したT細胞系統の能力を図
解する。示すように、溶解百分率を1系列のエフェクター/ターゲット比として
を示す。
【図5】 第5図は、代表的な前立腺腫瘍ポリペプチドP502Sを発現するJurkat A2Kb細胞
を認識しかつ特異的溶解するT細胞クローンの能力を図解し、これによりP1S#10
ペプチドがP501Sポリペプチドの自然にプロセシングされたエピトープでありう
ることを証明する。
【図6】 第6A図および第6B図は、代表的な前立腺腫瘍抗原(P501S)に対するCD8+細胞
系統(3A−1)の特異性を図解するグラフである。第6A図は51Cr解放アッセイの
結果を示す。示すように、比溶解百分率を1系列のエフェクター:ターゲット比
としてを示す。第6B図は、変化するエフェクター:ターゲット比において、P501
SでトランスデュースしたオートロガスB−LCLで刺激された3A−1細胞によるイン
ターフェロン−ガンマの産生を示す。
【手続補正書】
【提出日】平成13年1月25日(2001.1.25)
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 16/30 C12Q 1/68 A C12N 5/10 G01N 33/574 C12P 21/08 33/68 C12Q 1/68 A61P 35/00 G01N 33/574 C12N 15/00 ZNAA 33/68 A61K 37/02 // A61P 35/00 C12N 5/00 B (31)優先権主張番号 09/159,822 (32)優先日 平成10年9月23日(1998.9.23) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 09/159,812 (32)優先日 平成10年9月23日(1998.9.23) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 09/232,880 (32)優先日 平成11年1月15日(1999.1.15) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 09/232,149 (32)優先日 平成11年1月15日(1999.1.15) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 09/288,946 (32)優先日 平成11年4月9日(1999.4.9) (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,Z W (72)発明者 ユーキウ,ジャン アメリカ合衆国,ワシントン 98032,サ ウストゥーハンドレッズサーティセカンド ストリート 5001 (72)発明者 シュー,ジャンチュン アメリカ合衆国,ワシントン 98006,ベ ルビュー,サウス イースト フォーティ サード プレイス 15805 (72)発明者 ミッチャム,ジェニファー リン アメリカ合衆国,ワシントン 98052,レ ッドモンド,ノースキャスト エイティー エイス ストリート 16677

Claims (79)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前立腺腫瘍蛋白質、またはその変異体の少なくとも免疫原性
    部分含む単離ポリペプチドであって、該腫瘍蛋白質が以下から成る群から選択さ
    れるポリヌクレオチド配列によりコードされるアミノ酸配列を含む、前記ポリペ
    プチド: (a)配列番号2、3、8-29、41-45、47-52、54-65、70、73-74、79、81、87、90
    、92、93、97、103、104、107、109-111、115-160、171、173-175、177、181、1
    88、191、193、194、198、203、204、207、209、220、222-225、227-305、307-3
    15、326、328、330、332、334、350-365、381、382、384、386、389、390、392
    、393、396、401、402、407、408、410、413、415-419、422、426、427、432、4
    34、435、442-444、446、450、452、453、459-461、468-471又は472のいずれか
    1の中に記載された配列; (b)中程度のストリンジェント条件下前記配列のいずれかとハイブリダイズす
    る配列;及び (c)(a)又は(b)の配列のいずれかの相補体。
  2. 【請求項2】 前記ポリペプチドが、配列番号2、3、8-29、41-45、47-52、
    54-65、70、73-74、79、81、87、90、92、93、97、103、104、107、109-111、11
    5-160、171、173-175、177、181、188、191、193、194、198、203、204、207、2
    09、220、222-225、227-305、307-315、326、328、330、332、334、350-365、38
    1、382、384、386、389、390、392、393、396、401、402、407、408、410、413
    、415-419、422、426、427、432、434、435、442-444、446、450、452、453、45
    9-461、468-471又は472のいずれか1の中に記載されたポリヌクレオチド配列、
    又は前記ポリヌクレオチド配列のいずれかの相補体によりコードされるアミノ酸
    配列を含む、請求項1による単離ポリペプチド。
  3. 【請求項3】 配列番号108、112、113、114、172、176、178、327、329、3
    31、339及び383のいずれか1に記載された配列を含む単離ポリペプチド。
  4. 【請求項4】 前立腺腫瘍蛋白質、又は抗原特異的抗血清と反応する変異体
    の能力が本質的に低下しないような1以上の置換、欠失、付加及び/又は挿入に
    於いて異なるその変異体の、少なくとも15アミノ酸残基をコードする単離ポリ
    ヌクレオチドであって、該腫瘍蛋白質が配列番号2、3、8-29、41-45、47-52、54
    -65、70、73-74、79、81、87、90、92、93、97、103、104、107、109-111、115-
    160、171、173-175、177、181、188、191、193、194、198、203、204、207、209
    、220、222-225、227-305、307-315、326、328、330、332、334、350-365、381
    、382、384、386、389、390、392、393、396、401、402、407、408、410、413、
    415-419、422、426、427、432、434、435、442-444、446、450、452、453、459-
    461、468-471又は472のいずれか1の中に記載された配列、又は前記配列のいず
    れかの相補体に列挙された配列を含むポリヌクレオチドによりコードされたアミ
    ノ酸配列を含む、前記ポリヌクレオチド。
  5. 【請求項5】 前立腺腫瘍蛋白質、又はその変異体をコードする単離ポリヌ
    クレオチドであって、該腫瘍蛋白質が配列番号2、3、8-29、41-45、47-52、54-6
    5、70、73-74、79、81、87、90、92、93、97、103、104、107、109-111、115-16
    0、171、173-175、177、181、188、191、193、194、198、203、204、207、209、
    220、222-225、227-305、307-315、326、328、330、332、334、350-365、381、3
    82、384、386、389、390、392、393、396、401、402、407、408、410、413、415
    -419、422、426、427、432、434、435、442-444、446、450、452、453、459-461
    、468-471又は472のいずれか1つ、又は前記配列のいずれかの相補体中に記載さ
    れた配列を含むポリヌクレオチドによりコードされるアミノ酸配列を含む、前記
    ポリヌクレオチド。
  6. 【請求項6】 配列番号2、3、8-29、41-45、47-52、54-65、70、73-74、79
    、81、87、90、92、93、97、103、104、107、109-111、115-160、171、173-175
    、177、181、188、191、193、194、198、203、204、207、209、220、222-225、2
    27-305、307-315、326、328、330、332、334、350-365、381、382、384、386、3
    89、390、392、393、396、401、402、407、408、410、413、415-419、422、426
    、427、432、434、435、442-444、446、450、452、453、459-461、468-471又は4
    72のいずれか1の中に記載された配列を含む単離ポリヌクレオチド。
  7. 【請求項7】 中程度のストリンジェント条件下、配列番号2、3、8-29、41
    -45、47-52、54-65、70、73-74、79、81、87、90、92、93、97、103、104、107
    、109-111、115-160、171、173-175、177、181、188、191、193、194、198、203
    、204、207、209、220、222-225、227-305、307-315、326、328、330、332、334
    、350-365、381、382、384、386、389、390、392、393、396、401、402、407、4
    08、410、413、415-419、422、426、427、432、434、435、442-444、446、450、
    452、453、459-461、468-471又は472のいずれか1の中に記載された配列にハイ
    ブリダイズする配列を含む単離ポリヌクレオチド。
  8. 【請求項8】 請求項4〜7のいずれか1に記載のポリヌクレオチドに相補
    的である単離ポリヌクレオチド。
  9. 【請求項9】 請求項4〜7のいずれか1に記載のポリヌクレオチドを含む
    発現ベクター。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の発現ベクターにより形質転換又はトラン
    スフェクションされた宿主細胞。
  11. 【請求項11】 請求項8に記載のポリヌクレオチドを含む発現ベクター。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の発現ベクターにより形質転換又はトラ
    ンスフェクトされた宿主細胞。
  13. 【請求項13】 生理学的に許容される担体とともに、請求項1に記載のポ
    リペプチドを含む医薬組成物。
  14. 【請求項14】 非特異的免疫応答エンハンサーとともに請求項1に記載の
    ポリペプチドを含むワクチン。
  15. 【請求項15】 前記非特異的免疫応答エンハンサーがアジュバントである
    、請求項14に記載のワクチン。
  16. 【請求項16】 前記非特異的免疫応答エンハンサーが主にI型応答を誘導
    する、請求項14に記載のワクチン。
  17. 【請求項17】 生理学的に許容される担体とともに、請求項4に記載のポ
    リヌクレオチドを含む医薬組成物。
  18. 【請求項18】 非特異的免疫応答エンハンサーとともに、請求項4に記載
    のポリヌクレオチドを含むワクチン。
  19. 【請求項19】 前記非特異的免疫応答エンハンサーがアジュバントである
    、請求項18に記載のワクチン。
  20. 【請求項20】 前記非特異的免疫応答エンハンサーが主にI型応答を誘導
    する、請求項18に記載のワクチン。
  21. 【請求項21】 配列番号2、3、8-29、41-45、47-52、54-65、70、73-74、
    79、81、87、90、92、93、97、103、104、107、109-111、115-160、171、173-17
    5、177、181、188、191、193、194、198、203、204、207、209、220、222-225、
    227-305、307-315、326、328、330、332、334、350-365、381、382、384、386、
    389、390、392、393、396、401、402、407、408、410、413、415-419、422、426
    、427、432、434、435、442-444、446、450、452、453、459-461、468-471又は4
    72のいずれか1の中に記載されたポリヌクレオチド、又は前記ポリヌクレオチド
    配列のいずれかの相補体によりコードされたアミノ酸配列を含む前立腺腫瘍蛋白
    質と特異的に結合する単離抗体、又はその抗原結合断片。
  22. 【請求項22】 生理学的に許容される担体とともに、請求項18に記載の
    抗体又はその断片を含む医薬組成物。
  23. 【請求項23】 医薬許容される担体又は賦形剤とともに、請求項1に記載
    のポリペプチドを発現する抗原提示細胞を含む医薬組成物。
  24. 【請求項24】 前記抗原提示細胞が樹状細胞又はマクロファージである、
    請求項23に記載の医薬組成物。
  25. 【請求項25】 非特異的免疫応答エンハンサーとともに、請求項1に記載
    のポリペプチドを発現する抗原提示細胞を含むワクチン。
  26. 【請求項26】 前記非特異的免疫応答エンハンサーがアジュバントである
    、請求項25に記載のワクチン。
  27. 【請求項27】 前記非特異的免疫応答エンハンサーが主にI型反応を誘導
    する、請求項25に記載のワクチン。
  28. 【請求項28】 前記抗原提示細胞が樹状細胞である、請求項25に記載の
    ワクチン。
  29. 【請求項29】 患者に請求項1に記載のポリペプチドの有効量を投与し、
    そしてそれにより患者に於ける癌発達を阻害することを含む、患者に於ける癌発
    達を阻害する方法。
  30. 【請求項30】 患者に請求項4に記載のポリヌクレオチドの有効量を投与
    し、そしてそれにより患者に於ける癌発達を阻害することを含む、患者に於ける
    癌発達を阻害する方法。
  31. 【請求項31】 患者に請求項21に記載の抗体又はその抗原結合断片の有
    効量を投与し、そしてそれにより患者に於ける癌発達を阻害することを含む、患
    者に於ける癌発達を阻害する方法。
  32. 【請求項32】 患者に請求項1に記載のポリペプチドを発現する抗原提示
    細胞の有効量を投与し、そしてそれにより患者に於ける癌発達を阻害することを
    含む、患者に於ける癌発達を阻害する方法。
  33. 【請求項33】 前記抗原提示細胞が樹状細胞である、請求項32に記載の
    方法。
  34. 【請求項34】 前記癌が前立腺癌である、請求項29〜32に記載の方法
  35. 【請求項35】 請求項1に記載の少なくとも1のポリペプチドを含む融合
    蛋白質。
  36. 【請求項36】 前記融合蛋白質が、その融合蛋白質をコードするポリヌク
    レオチドによりトランスフェクトされた宿主細胞内においてその融合蛋白質の発
    現を増大させる発現エンハンサーを含む、請求項35に記載の融合蛋白質。
  37. 【請求項37】 前記融合蛋白質が請求項1に記載のポリペプチド内に存在
    しないTヘルパー・エピトープを含む、請求項35に記載の融合蛋白質。
  38. 【請求項38】 前記融合蛋白質がアフィニティー・タグを含む、請求項3
    5に記載の融合蛋白質。
  39. 【請求項39】 請求項35に記載の融合蛋白質をコードする単離ポリヌク
    レオチド。
  40. 【請求項40】 生理学的に許容される担体とともに、請求項32に記載の
    融合蛋白質を含む医薬組成物。
  41. 【請求項41】 非特異的免疫応答エンハンサーとともに、請求項35に記
    載の融合蛋白質を含むワクチン。
  42. 【請求項42】 前記非特異的免疫応答エンハンサーがアジュバントである
    、請求項41に記載のワクチン。
  43. 【請求項43】 前記非特異的免疫応答エンハンサーが主にI型反応を誘導
    する、請求項41に記載のワクチン。
  44. 【請求項44】 生理学的に許容される担体とともに、請求項40に記載の
    ポリヌクレオチドを含む医薬組成物。
  45. 【請求項45】 非特異的免疫応答エンハンサーとともに、請求項40に記
    載のポリヌクレオチドを含むワクチン。
  46. 【請求項46】 前記非特異的免疫応答エンハンサーがアジュバントである
    、請求項45に記載のワクチン。
  47. 【請求項47】 前記非特異的免疫応答エンハンサーが主にI型反応を誘導
    する、請求項45に記載のワクチン。
  48. 【請求項48】 患者に請求項40又は44に記載の医薬品組成物の有効量
    を投与することを含む、患者に於ける癌発達を阻害する方法。
  49. 【請求項49】 患者に請求項41又は45に記載のワクチンの有効量を投
    与することを含む、患者に於ける癌発達を阻害する方法。
  50. 【請求項50】 生物学的サンプルを前立腺腫瘍蛋白質と特異的に反応する
    細胞と接触させることを含む、生物学的サンプルから腫瘍細胞を除くための方法
    であって、該腫瘍蛋白質が以下の群から選択されるポリヌクレオチド配列により
    コードされるアミノ酸配列を含み: (i) 配列番号1-111、115-171、173-175、177、179-305、307-315、326、328
    、330、332-335、340-375、381、382又は384-472;及び (ii)前記ポリヌクレオチドの相補体; そして上記接触工程が上記サンプルから前記前立腺腫瘍蛋白質発現細胞の除去を
    可能にするために十分な条件下及び時間にわたり実施される前記方法。
  51. 【請求項51】 前記生物学的サンプルが血液又はその画分である、請求項
    50に記載の方法。
  52. 【請求項52】 患者に請求項50に記載の方法に従って処理された生物学
    的サンプルを投与することを含む、患者に於ける癌の発達を阻害する方法。
  53. 【請求項53】 T細胞の刺激及び/又は増加を可能にするために十分な条
    件下及び時間にわたりT細胞を、以下の、 (i)請求項1に記載のポリペプチド; (ii)配列番号1-111、115-171、173-175、177、179-305、307-315、326、328、
    330、332-335、340-375、381、382又は384-472のいずれか一に提供される配列を
    含むポリヌクレオチドによりコードされたポリペプチド; (iii)(i)又は(ii)のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;及び/
    又は (iv)(i)又は(ii)のポリペプチドを発現する抗原提示細胞、の1以上と接
    触させることを含む、前立腺腫瘍蛋白質特異的T細胞を刺激し及び/又は増加さ
    せる方法。
  54. 【請求項54】 請求項53の方法に従って調製されたT細胞を含む、単離
    T細胞集団。
  55. 【請求項55】 請求項54に記載のT細胞集団の有効量を患者に投与する
    ことを含む、患者に於ける癌発達を阻害する方法。
  56. 【請求項56】 以下のステップを含む、患者に於ける癌発達を阻害する方
    法: (a)以下の: (i)請求項1に記載のポリペプチド; (ii)配列番号1-111、115-171、173-175、177、179-305、307-315、326、328
    、330、332-335、340-375、381、382又は384-472のいずれか1の配列を含むポリ
    ヌクレオチドによりコードされたポリペプチド; (iii)(i)又は(ii)のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;又は (iv)(i)又は(ii)のポリペプチドを発現する抗原提示細胞; から成る群から選択される少なくとも1の成分と、患者から単離されたCD4+
    及び/又はCD8+T細胞を、T細胞が増殖するように、インキュベートし;そ
    して (b)増殖したT細胞の有効量を上記患者に投与し、そしてそれにより患者に
    於ける癌発達を阻害する。
  57. 【請求項57】 以下のステップを含む、患者に於ける癌発達を阻害する方
    法: (a)以下の: (i)請求項1に記載のポリペプチド; (ii)配列番号1-111、115-171、173-175、177、179-305、307-315、326、328
    、330、332-335、340-375、381、382又は384-472のいずれか1の配列を含むポリ
    ヌクレオチドによりコードされたポリペプチド; (iii)(i)又は(ii)のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;又は (iv)(i)又は(ii)のポリペプチドを発現する抗原提示細胞; から成る群から選択される少なくとも1の成分と、患者から単離されたCD4+
    及び/又はCD8+T細胞を、T細胞が増殖するように、インキュベートし; (b)少なくとも1の増殖細胞をクローニングし;そして (c)上記のクローン化されたT細胞の有効量を患者に投与し、そしてそれに
    より上記患者に於ける癌発達を阻害する。
  58. 【請求項58】 以下のステップを含む、患者に於ける癌発達を阻害する方
    法: (a)患者から得た生物学的サンプルを、以下の: (i)配列番号1-111、115-171、173-175、177、179-305、307-315、326、328
    、330、332-335、340-375、381、382又は384-472のいずれか1に記載されたポリ
    ヌクレオチド; (ii)前記ポリヌクレオチドの相補体; 群から選択されるポリヌクレオチド配列によりコードされたアミノ酸配列を含む
    前立腺腫瘍蛋白質に結合する結合性作用物質と接触せしめ; (b)上記サンプル中にある、上記結合作用物質と結合するポリペプチドの量
    を検出し;そして (c)前もって決めておいたカットオフ値とポリペプチドの量を比較しそして
    それから、患者に於ける癌の存在又は非存在を決定する。
  59. 【請求項59】 前記結合性作用物質が抗体である、請求項58に記載の方
    法。
  60. 【請求項60】 前記抗体がモノクローナル抗体である、請求項59に記載
    の方法。
  61. 【請求項61】 前記癌が前立腺癌である、請求項58に記載の方法。
  62. 【請求項62】 以下の段階を含む、患者に於ける癌の進行をモニタリング
    する方法: (a)第1時間点において患者から得た生物学的サンプルと、配列番号1-111
    、115-171、173-175、177、179-305、307-315、326、328、330、332-335、340-3
    75、381、382又は384-472のいずれか1に記載されたポリヌクレオチド配列、又
    は前記ポリヌクレオチド配列の相補体によりコードされたアミノ酸配列を含む前
    立腺腫瘍蛋白質に結合する結合性作用物質と接触せしめ; (b)上記結合性作用物質に結合するサンプル中のポリペプチドの量を検出し
    ; (c)その後の時間点において上記患者から得た生物学的サンプルを用いて上
    記ステップ(a)及び(b)を繰り返し;そして (d)ステップ(c)において検出されたポリペプチドの量と、ステップ(b
    )において検出された量を比較し、そしてそれから患者に於ける上記癌の進行を
    モニタリングする。
  63. 【請求項63】 前記結合性作用物質が抗体である、請求項62に記載の方
    法。
  64. 【請求項64】 前記抗体がモノクローナル抗体である、請求項63に記載
    の方法。
  65. 【請求項65】 前記癌が前立腺癌である、請求項62に記載の方法。
  66. 【請求項66】 以下のステップを含む、患者に於ける癌の存在又は非存在
    を決定する方法: (a)患者から得た生物学的サンプルと、配列番号1-111、115-171、173-175
    、177、179-305、307-315、326、328、330、332-335、340-375、381、382又は38
    4-472のいずれか1に記載されたポリヌクレオチド配列、又は前記ポリヌクレオ
    チド配列の相補体によりコードされたアミノ酸配列を含む前立腺腫瘍蛋白質をコ
    ードするポリヌクレオチドにハイブリダイズするオリゴヌクレオチドを、接触さ
    せ; (b)上記サンプル中の、上記オリゴヌクレオチドにハイブリダイズするポリ
    ヌクレオチドの量を検出し;そして (c)上記オリゴヌクレオチドにハイブリダイズするポリヌクレオチドの量を
    、前もって決定されたカットオフ値と比較し、そしてそれから上記患者に於ける
    癌の有無を決定する。
  67. 【請求項67】 前記オリゴヌクレオチドにハイブリダイズするポリヌクレ
    オチドの量がポリメラーゼチェインリアクションを用いて決定される、請求項6
    6に記載の方法。
  68. 【請求項68】 前記オリゴヌクレオチドにハイブリダイズするポリヌクレ
    オチドの量がハイブリダイゼーションアッセイを用いて決定される、請求項66
    に記載の方法。
  69. 【請求項69】 以下のステップを含む、患者の癌の進行をモニタリングす
    る方法: (a)患者から得た生物学的サンプルと、配列番号1-111、115-171、173-175
    、177、179-305、307-315、326、328、330、332-335、340-375、381、382又は38
    4-472のいずれかに列挙されたポリヌクレオチド配列、又は前記ポリヌクレオチ
    ド配列の相補体によりコードされたアミノ酸配列を含む前立腺腫瘍蛋白質をコー
    ドするポリヌクレオチドにハイブリダイズするオリゴヌクレオチドを、接触させ
    ; (b)上記サンプル中の、上記オリゴヌクレオチドとハイブリダイズするポリ
    ヌクレオチドの量を検出し; (c)その後に時間点において上記患者から得た生物学的サンプルを用いて、
    上記ステップ(a)及び(b)を繰り返し;そして (d)ステップ(c)において検出されたポリヌクレオチドの量とステップ(
    b)において検出された量とを比較し、そしてそれから上記患者の癌の進行をモ
    ニタリングする。
  70. 【請求項70】 前記オリゴヌクレオチドにハイブリダイズするポリヌクレ
    オチドの量が、ポリメラーゼチェインリアクションを用いて決定される、請求項
    69に記載の方法。
  71. 【請求項71】 前記オリゴヌクレオチドにハイブリダイズするポリヌクレ
    オチドの量がハイブリダイゼーションアッセイを用いて決定される、請求項69
    に記載の方法。
  72. 【請求項72】 以下を含む診断用キット: (a)1以上の請求項21に記載の抗体;及び (b)リポーター基を含む検出用試薬。
  73. 【請求項73】 前記抗体が固体支持体上に固定化されている、請求項72
    に記載のキット。
  74. 【請求項74】 前記固体支持体がニトロセルロース、ラテックス又はプラ
    スクック材料を含む、請求項73に記載のキット。
  75. 【請求項75】 前記検出用試薬が抗免疫グロブリン、プロテインG、プロ
    テインA又はレクチンを含む、請求項72に記載のキット。
  76. 【請求項76】 前記レポーター基が放射性同位体、蛍光基、化学発光基、
    酵素、ビオチン、及び染料粒子から成る群から選択される、請求項72に記載の
    キット。
  77. 【請求項77】 配列番号2、3、8-29、41-45、47-52、54-65、70、73-74、
    79、81、87、90、92、93、97、103、104、107、109-111、115-160、171、173-17
    5、177、181、188、191、193、194、198、203、204、207、209、220、222-225、
    227-305、307-315、326、328、330、332、334、350-365、381、382、384、386、
    389、390、392、393、396、401、402、407、408、410、413、415-419、422、426
    、427、432、434、435、442-444、446、450、452、453、459-461、468-471又は4
    72のいずれか1の中に記載されたポリヌクレオチド、又は前記ポリヌクレオチド
    配列のいずれかの相補体によりコードされたアミノ酸配列を含む前立腺腫瘍蛋白
    質をコードするポリヌクレオチドに、中程度のストリンジェント条件下にハイブ
    リダイズする10〜40ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド。
  78. 【請求項78】 前記オリゴヌクレオチドが、配列番号2、3、8-29、41-45
    、47-52、54-65、70、73-74、79、81、87、90、92、93、97、103、104、107、10
    9-111、115-160、171、173-175、177、181、188、191、193、194、198、203、20
    4、207、209、220、222-225、227-305、307-315、326、328、330、332、334、35
    0-365、381、382、384、386、389、390、392、393、396、401、402、407、408、
    410、413、415-419、422、426、427、432、434、435、442-444、446、450、452
    、453、459-461、468-471又は472のいずれか1の中に記載された10〜40ヌク
    レオチドを含む、請求項77に記載のオリゴヌクレオチド。
  79. 【請求項79】 以下を含む診断用キット: (a)請求項77に記載のオリゴヌクレオチド;及び (b)ポリメラーゼチェインリアクション又はハイブリダイゼーションアッセイ
    における使用のための診断用試薬。
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