JP2003504080A - ワクチン - Google Patents

ワクチン

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JP2003504080A
JP2003504080A JP2001509752A JP2001509752A JP2003504080A JP 2003504080 A JP2003504080 A JP 2003504080A JP 2001509752 A JP2001509752 A JP 2001509752A JP 2001509752 A JP2001509752 A JP 2001509752A JP 2003504080 A JP2003504080 A JP 2003504080A
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テレサ カブゾン,シルバ
クリフォード ディロン,ダビン
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スミスクライン ビーチャム バイオロジカルズ ソシエテ アノニム
コリクサ コーポレイション
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、プロスターゼ・ファミリーからの、新規タンパク質、及びそれらの製造に関する。特に、本発明は、免疫学的融合パートナー、例えば、NS1に融合されたプロスターゼ・タンパク質又はその断片に関する。このような抗原は、前立腺腫瘍の治療のためのワクチンを提供するために配合されることができる。プロスターゼ・タンパク質及び同族体の新規精製方法も提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、プロスターゼ(prostase)として知られるタンパク質、す
なわち、前立腺特異的セリン・プロテアーゼのタンパク質誘導体、それらの精製
及び製造方法に、そしてまた上記誘導体を含む医薬組成物及び医薬におけるそれ
らの使用に関する。特に、このような誘導体は、癌ワクチン療法、特に前立腺癌
ワクチン療法、及び前立腺腫瘍のための診断剤に利用される。
【0002】 特に、本発明の誘導体は、免疫学的な又は発現エンハンサー融合パートナーに
結合されたプロスターゼを含む融合タンパク質を含む。
【0003】 本発明は、プロスターゼ誘導体の精製方法、及び前立腺癌患者、及び前立腺腫
瘍以外のプロスターゼ発現性腫瘍、前立腺過形成、及び前立腺上皮内新形成(pr
ostate intraepithelial neoplasia (PIN))を免疫療法により治療するためのワ
クチンの配合方法をも提供する。
【0004】 前立腺癌は、50歳を超える男性において推定30%の発症率をもつ、男性の
間で最も一般的な癌である。歴然として臨床的証拠は、ヒト前立腺癌は、骨に転
移する傾向をもち、そしてこの疾患は、上昇した患者の死亡率を導く、アンドロ
ゲン不応状態(refractory status)に依存してアンドロゲン
から不可避的に進行するようである(Abbas F., Scardino P.“The Natural His
tory of Clinical Prostate Carcinoma.”In Cancer (1997); 80 : 827-833)。
この一般的な疾患は、現在、米国における男性の間の癌による死亡の第2の原因
である。
【0005】 上記疾患のための療法に関するかなりの研究にも拘らず、前立腺癌は治療する
のが難しいままである。現在、治療は、外科手術及び/又は放射線療法に基づく
が、これらの方法は、かなりのパーセンテージのケースにおいて有効ではない(
Frydenberg M., Stricker P., Kaye K.“Prostate Cancer Diagnosis and Manag
ement”The Lancet (1997); 349 : 1681-1687)。いくつかの腫瘍関連抗原は、既
に知られている。これらの抗原の多くは、免疫療法のための興味深い標的である
が、完全に腫瘍特異的ではなく又は正常なタンパク質に密接に関連し、そしてこ
れ故、一旦、強力な免疫応答により標的化されると、それらに臓器特異的自己免
疫のリスクを負わせる。
【0006】 非決定的臓器に対する自己免疫応答が許容されうるとき、心臓、腸、その他の
決定的な臓器に対する自己免疫は、受け入れがたい安全特性を導くことができる
であろう。いくつかの先に同定された前立腺特異的タンパク質、例えば、前立腺
特異的抗原(PSA)及び前立腺酸性ホスファターゼ(PAP)、前立腺特異的
膜抗原(PSMA)、及び前立腺幹細胞抗原(PSCA)は、限定された治療能
力をもち、そしてさらに、前立腺癌の存在と又は転移のレベルと常に相関するの
ではない(Pound C., Partin A., Eisenberg M. et al.“Natural History of P
rogression after PSA Elevation following Radical Prostatectomy”In Jama
(1999); 281 : 1591-1597)(Bostwick D., Pacelli A., Blute M. et al.“Prost
ate Specific Membrane Antigen Expression in Prostatic Intraepithelial Ne
oplasia and Adenocarcinoma.”In Cancer (1998); 82 : 2256-2261)。
【0007】 腫瘍拒絶のメカニズムの存在が、数十年前から認められてきた。腫瘍抗原は、
その生物のゲノムによりコードされており、そしてそれ故、免疫寛容現象を通じ
て免疫系により理論的に認識されないけれども、時として、癌患者において検出
されうる免疫応答を引き起こすことができる。これは、腫瘍により発現された抗
原に対する抗体又はT細胞応答により証明されている(Xue BH., Zhang Y., Sos
man J. et al.“Induction of Human Cytotoxic T-Lymphocytes Specific for P
rostate-Specific Antigen.”In Prostate (1997); 30 (2) : 73-78)。比較的弱
い抗腫瘍効果が、腫瘍細胞の細胞表面マーカーを認識する抗体の投与を通じて観
察されることができるとき、腫瘍細胞により発現された抗原に対する強いT細胞
応答の誘導が、動物モデル(主にネズミ)において樹立された腫瘍の完全な退行
を導くことができる。
【0008】 現在、細胞による腫瘍抗原の発現は、上記抗原に対する免疫応答の誘導(in
duction)のために十分なものではないと認められている。腫瘍拒絶応答
の開始は、一連の活性化シグナルのデリバリーに責任を負う、抗原提示細胞の介
在に依存して、一連の免疫増幅現象を要求する。
【0009】 プロスターゼは、保存されたセリン・プロテアーゼ触媒トリアッドH−D−S
と、潜在的な分泌機能を示す、アミノ末端プレ−プロペプチド配列をもつ、長さ
254アミノ酸の前立腺特異的プロテアーゼ(トリプシン様)である(P. Nelso
n, Lu Gan, C. Ferguson, P. Moss, R. Gelinas, L. Hood & K. Wand,“Molecul
ar cloning and characterisation of prostase, an androgen-regulated serin
e protease with prostate restricted expression, In Proc. Natl. Acad. Sci
. USA (1999) 96, 3114-3119)。推定グリコシル化部位が記載されている。予想
される構造は、他の知られたセリン・プロテアーゼと酷似し、その成熟ポリペプ
チドが単一ドメインに折り畳まれていることを示している。その成熟タンパク質
は、長さ224アミノ酸であり、1のA2エピトープが自然にプロセスされるこ
とが示されている。
【0010】 プロスターゼ・ヌクレオチド配列、及び演繹ポリペプチド配列及び同族体が、
Ferguson, et al. (Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1999, 96, 3114-3119)及び国
際特許出願第WO98/12302号(そしてまた対応の付与された特許第US
5,955,306号)、WO98/20117(そしてまた対応の付与され
た特許第US 5,840,871号、及び同US 5,786,148号)(
前立腺特異的カリクレイン)、及びWO00/04149(P703P)中に開
示されている。
【0011】 本発明は、プロスターゼ・タンパク質並びにその断片及び同族体(“誘導体”
)に基づくプロスターゼ・タンパク質融合物を提供する。このような誘導体は、
前立腺腫瘍の治療のために好適である治療用ワクチン配合品における使用のため
に好適である。
【0012】 本発明のプロスターゼ断片は、配列番号7又は配列番号8に示すアミノ酸配列
から選ばれる、少なくとも約10の、好ましくは約20の、より好ましくは約5
0の、より好ましくは約100の、より好ましくは約150の連続アミノ酸から
成るであろう。より特に、断片は、配列番号7又は配列番号8に示すより大きな
分子の、いくつかの機能特性、好ましくは免疫学的活性を保持するであろうし、
そして本明細書中に記載する方法において、(例えば、ワクチン製剤中、診断薬
中、その他の中で)有用である。特に、上記断片は、配列番号7又は配列番号8
のタンパク質を認識するであろう、担体に好適に付着されるとき、免疫応答を生
成することができるであろう。
【0013】 プロスターゼ同族体は、配列番号7又は配列番号8の長さ全体にわたり配列番
号7又は配列番号8の配列に対し、一般に、実質的な配列類似性を共有するであ
ろうし、そして少なくとも70%の、好ましくは少なくとも80%の、より好ま
しくは少なくとも90%の、さらにより好ましくは少なくとも95%の、最も好
ましくは少なくとも97〜99%の同一性を有するアミノ酸配列を含む単離ポリ
ペプチドを含むであろう。このようなポリペプチドは、配列番号7又は配列番号
8のアミノ酸を含むものを含む。
【0014】 プロスターゼ抗原誘導体又はその断片及び同族体は、好ましい態様において、
そのプロテアーゼの生物学的活性を実質的に低下させ又は好ましくは除去するた
めに、上記タンパク質の活性部位内に突然変異を担持することができる。好まし
い突然変異は、そのセリン・プロテアーゼのヒスチジン及びアスパラギン酸触媒
残基の置換を含む。好ましい態様においては、プロスターゼは、P703PDE
5配列(配列番号8)のアミノ酸43に対応する、プロスターゼ配列の残基71
におけるヒスチジン・アラニン突然変異を含む(Ferguson, et al. (Proc. Natl
. Acad. Sci. USA 1999, 96, 3114-3119)。突然変異されたタンパク質は、好ま
しくは、突然変異されていないものに比較して、上記タンパク質の(酵素比活性
において表される)触媒効率における有意な低下をもつ。好ましくは、この触媒
効率における低下は、少なくとも、103 の換算係数、より好ましくは少なくと
も106 の換算係数である。ヒスチジン・アラニン突然変異を経験したタンパク
質を、以下、* (星印)という。
【0015】 1の態様においては、本発明は、腫瘍関連プロスターゼ又はその断片又は同族
体、及び融合パートナーとして働く異種タンパク質又はタンパク質の部分を含む
、融合タンパク質に関する。上記タンパク質と融合パートナーは、化学的結合さ
れることができるが、好ましくは、異種発現系において組換え融合タンパク質と
して発現される。
【0016】 本発明の好ましい態様においては、Tヘルパー・エピトープの提示を助けるこ
とができる免疫学的融合パートナーに結合された、プロスターゼ融合タンパク質
又はその断片又は同族体が提供される。従って、この融合パートナーは、外来タ
ンパク質又はペプチドに特異的な多数のT細胞による活性化シグナルの分泌に関
連した傍観者(bystander)ヘルパー効果を通じて、働くことができ、
それにより、融合されていないタンパク質に比較して、上記プロスターゼ成分に
対する免疫の誘導を高める。好ましくは、異種パートナーは、大多数のヒトにお
いてT細胞により認識されることができるように選ばれる。
【0017】 他の態様においては、本発明は、発現エンハンサーとして作用する融合パート
ナーに結合された、プロスターゼ・タンパク質又はその断片又は同族体を提供す
る。従って、この融合パートナーは、異種系におけるプロスターゼの発現を助け
、天然の組換えタンパク質に比較して、発現系内で高いレベルが生産されること
を可能にする。
【0018】 好ましくは、融合パートナーは、免疫学的融合パートナーと発現エンハンサー
・パートナーの両者であるであろう。したがって、本発明は、この態様において
、融合パートナーに結合された腫瘍特異的プロスターゼ又はその断片を含む融合
タンパク質を提供する。好ましくは、上記融合パートナーは、免疫学的融合パー
トナーと発現エンハンサー・パートナーの両者として働いている。したがって、
本発明の好ましい形態においては、上記融合パートナーは、インフルエンザ・ウ
ィルスからの非構造タンパク質、NS1(ヘマグルチニン)、又はその断片であ
る。典型的には、N末端の81アミノ酸が使用される。但し、それらがTヘルパ
ー・エピトープを含む限り、異なる断片を使用することができる(C. Hackett,
D. Horowitz, M. Wysocka & S. Dillon, 1992, J. Gen. Virology, 73, 1339-13
43)。NS1が上記免疫学的融合パートナーであるとき、それは、それがより高
い発現収率を達成ならしめるという点で、さらなる利点をもつ。特に、このよう
な融合物は、天然の組換えプロスターゼ・タンパク質よりも高い収率で発現され
る。
【0019】 好ましい態様においては、上記融合物内のプロスターゼ成分は、配列番号5(
Millenium WO98/12302)、配列番号6(Incyte WO98/20117)、配列番号7(PNAS
(1999) 96, 3114-3119)、及び配列番号8(Corixa WO00/04149, P703PDE5 配列
)を含む群から選ばれる。さらに、最も好ましい態様においては、上記融合タン
パク質は、配列番号1又は配列番号3に示すように、突然変異されたプロスター
ゼから5〜226カルボキシ末端アミノ酸に融合された、NS1非構造タンパク
質のN−末端の81アミノ酸を含む。
【0020】 本発明のタンパク質は、適当な宿主細胞、好ましくは、大腸菌(E.coli )内で発現される。好ましい態様においては、上記タンパク質は、アフィニティ
ー・タグ、例えば、5〜9の、そして好ましくは、6の、最も好ましくは少なく
とも4つのヒスチジン残基を含むヒスチジン尾をもって発現される。これらは、
例えば、イオン金属アフィニティー・クロマトグラフィー(IMAC)を通して
の精製を助けるために有利である。
【0021】 本発明は、本発明のタンパク質をコードする核酸をも提供する。このような配
列は、好適な発現ベクター内に挿入され、そしてDNA/RNAワクチン接種の
ために使用され又は好適な宿主内で発現されることができる。さらなる態様にお
いては、本発明のポリヌクレオチドの中の1以上を含む遺伝子構築物が、インビ
ボにおいて細胞内に導入される。これは、さまざまな又は周知のアプローチのい
ずれかを用いて達成されうる。1以上の核酸配列のインビボにおけるデリバリー
のための好ましい方法の中の1は、発現ベクター、例えば、組換え生ウィルス又
はバクテリア微生物の使用を含む。好適なウィルス発現ベクターは、例えば、ポ
ックスウィルス(例えば、ワクシニア、鶏痘、カナリア・ポックス)、アルファ
ウィルス(シンドビス・ウィルス、セムリキ森林(Semliki Fores
t)ウィルス、ベネズエラ・ウマ脳炎ウィルス)、アデノウィルス、アデノ関連
ウィルス、ピコルナウィルス(ポリオウィルス、ライノウィルス)、及びヘルペ
スウィルス(水疱瘡ウィルス、等)である。1以上の核酸配列のインビボにおけ
るデリバリーのための他の好ましい方法は、バクテリア発現ベクター、例えば、
リステリア(Listeria)、サルモネラ、赤痢菌、及びBCGの使用を含
む。上記生きたベクターによる接種及びインビボにおける感染は、上記抗原のイ
ンビボにおける発現、及び免疫応答の誘導を導くであろう。上記ウィルスとバク
テリアは、有害であることができ、又は生ワクチンを得るためにさまざまな方法
で減弱されることができる。このような生ワクチンも本発明の部分を形成する。
【0022】 本発明のタンパク質をコードするDNA配列は、標準的なDNA合成技術を用
いて、例えば、Biochemistry 1985, 24, 5090-5098中にD.M. Roberts et al. に
より記載されたような酵素によるライゲーションにより、化学的合成により、イ
ンビトロにおける酵素による重合により、又は例えば、耐熱性ポリメラーゼを利
用したPCR技術により、又は上記技術を組合せたものにより、合成されうる。
DNAの酵素による重合は、インビトロにおいて、一般に、50μl以下の容量
で、10〜37℃の温度において、適宜、ヌクレオシド3リン酸、dATP,d
CTP,dGTP、及びdTTPを含有する適当なバッファー中、DNAポリメ
ラーゼ、例えば、DNAポリメラーゼI(Klenow断片)を用いて、行われ
ることができる。DNA断片の酵素によるライゲーションは、一般に、50ml以
下の容量で、4℃〜周囲温度において、適当なバッファー、例えば、0.05M
Tris(pH7.4)、0.01M MgCl2 、0.01Mジチオトレイト
ール、1mMスペルミジン、1mM ATP、及び0.1mg/mlウシ血清アルブミン
中、DNAリガーゼ、例えば、T4リガーゼを用いて行われることができる。上
記DNAポリマー又は断片の化学的合成は、固相技術、例えば、“Chemical and
Enzymatic Systems of Gene Fragments - A Laboratory Manual”(ed. H.G. Ga
ssen and A. Lang), Verlag Chemie, Weinheim (1982)、又は他の科学刊行物、
例えば、M.J. Gait, H.W.D. Matthes, M. Singh, B.S. Sproat, and R.C. Titma
s, Nucleic Acids Research, 1982, 10, 6243; B.S. Sproat, and W. Bannwarth
, Tetrahedron Letters, 1983, 24, 5771; M.D. Matteucci and M.H. Caruthers
, Tetrahedron Letters, 1980, 21, 719; M.D. Matteucci and M.H. Caruthers,
Journal of the American Chemical Society, 1981, 103, 3185; S.P. Adams e
t al., Journal of the American Chemical Society, 1983, 105, 661; N.D. Si
nha, J. Biernat, J. McMannus, and H. Koester, Nucleic Acids Research, 19
84, 12, 4539;及びH.W.D. Matthes et al., EMBO Journal, 1984, 3, 801 中に
記載された技術を用いて、慣用のホスホトリエステル、ホスフィット又はホスホ
ルアミジット化学により、行われることができる。
【0023】 本発明のさらなる態様においては、本明細書中に記載する、タンパク質の製法
が提供される。本発明に係る方法は、例えば、Maniatis et al., Molecular Clo
ning - A Laboratory Manual; Cold Spring Harbor, 1982-1989 中に記載された
ような慣用の組換え技術により行われることができる。
【0024】 特に、本発明に係る方法は、好ましくは、以下のステップ: i)上記タンパク質又はその免疫学的誘導体をコードするヌクレオチド配列を
含むDNAポリマーを、宿主細胞内で、発現することができる、複製可能な又は
組込み性発現ベクターを調製し; ii)上記ベクターを用いて、宿主細胞を形質転換させ; iii)上記DNAポリマーの発現を許容する条件下で上記の形質転換された宿主
細胞を培養して、上記タンパク質を製造し;そして iv)上記タンパク質を回収する、 を含むことができる。
【0025】 用語「形質転換する」とは、本明細書中、宿主細胞内への外来DNAの導入を
意味するために使用される。これは、例えば、Genetic Engineering; Eds. S.M.
Kingsman and A.J. Kingsman; Blackwell Scientific Publications; Oxford,
England, 1988 中に記載されたような慣用技術を用いて、例えば、適当なプラス
ミド又はウィルス・ベクターによる、形質転換、トランスフェクション又は感染
により、達成されることができる。用語「形質転換された」又は「形質転換体」
は、以下、着目の外来遺伝子を含有し、かつ、発現する、得られた宿主細胞に適
用されるであろう。好ましくは、本発明の組換え抗原は、単細胞宿主内、最も好
ましくはバクテリア系内で、最も好ましくは大腸菌(E.coli)内で、発現
される。
【0026】 好ましくは、上記組換え戦略は、NS1融合タンパク質をコードする遺伝子構
築物(着目のタンパク質をコードするDNA配列に結合されたNS1をコードす
るDNAを、5′から3′までの方向で、含む)を、発現ベクター内にクローニ
ングして、NS1−カルボキシル末端P703融合タンパク質をコードするDN
A断片を形成することを含む。アフィニティー・ポリヒスチジン尾を、上記融合
タンパク質のカルボキシ末端に遺伝子操作により設けて、アフィニティー・クロ
マトグラフィーを通じての簡単な精製を可能にする。
【0027】 上記発現ベクターは、新規であり、そしてまた本発明の部分を形成する。
【0028】 上記複製可能な発現ベクターを、上記宿主細胞に適合性であるベクターを解裂
させて、無傷のレプリコンをもつ線状DNAセグメントを提供し、そしてその線
状セグメントを、1以上のDNA分子であってその線状セグメントと一緒になっ
て所望の産物、例えば、本発明に係るタンパク質又はその誘導体をコードするD
NAポリマーを、ライゲーション条件下で、併合することにより、本発明に従っ
て、調製されうる。
【0029】 したがって、上記ハイブリッドDNAは、所望により、事前に形成され、又は
上記ベクターの構築の間に、形成されることができる。
【0030】 ベクターの選択は、一部、宿主細胞により決定され、その宿主細胞は、原核生
物又は真核生物であることができるが、好ましくは大腸菌(E.coli)、酵
母又はCHO細胞でありうる。好適なベクターは、プラスミド、バクテリオファ
ージ、コスミド、及び組換えウィルスを含む。発現ベクター及びクローニング・
ベクターは、好ましくは、そのマーカーを発現する宿主細胞だけが選択条件下で
生存するであろうような選択マーカーを含む。選択遺伝子は、非限定的に、アン
ピシリン、テトラサイクリン又はカナマイシンに対する耐性を付与するタンパク
質をコードするものを含む。発現ベクターは、指示された宿主と適合性である制
御配列をも含む。例えば、E.coliのための、そしてより一般的には原核生
物のための発現制御配列は、プロモーター及びリボソーム結合部位を含む。プロ
モーター配列は、天然の、例えば、β−ラクタマーゼ(ペニシリナーゼ)(Weis
sman 1981, In Interferon 3 (ed. L. Gresser)、ラクトース(lac)(Chan
g et al. Nature, 1977, 198 : 1056)、及びトリプトファン(trp)(Goedde
l et al. Nucl. Acids. 1980, 8, 4057)、及びラムダ由来PL プロモーター系で
あることができる。さらに、天然にない合成プロモーターも、バクテリア・プロ
モーターとして働く。
【0031】 例えば、trp及びlacプロモーターの配列から得られたtac合成ハイブ
リッド・プロモーターに関して、そうである(De Boer et al., Proc. Natl Aca
d Sci. USA 1983, 80, 21-26)。上記システムは、E.coliとともに特に好
適である。
【0032】 酵母適合性ベクターも、栄養要求性突然変異体に原栄養性を、又は野生型株に
重金属耐性を付与することにより、首尾よい形質転換体の選択を許容するマーカ
ーを担持する。酵母ベクターのための制御配列は、解糖酵素のためのプロモータ
ー(Hess et al., J. Adv. Enzyme Reg. 1968, 7, 149)、酸性ホスファターゼを
コードするPHO5遺伝子、CUP1遺伝子、ARG3遺伝子、GAL遺伝子プ
ロモーター、及び合成プロモーター配列を含む。酵母内での発現において有用な
他の制御要素は、ターミネーター配列とリーダー配列である。リーダー配列は、
特に有用である。なぜなら、それは典型的には、上記細胞からのタンパク質の分
泌を指令する疎水性アミノ酸から作られたシグナル・ペプチドをコードするから
である。好適なシグナル配列は、分泌された酵母タンパク質のための遺伝子、例
えば、酵母インベルターゼ遺伝子及びα因子遺伝子、酸性ホスファターゼ、キラ
ー毒素、a−接合因子遺伝子、並びに最近には、クルイベロミセス・マルキシア
ナス(Kluyveromyces marxianus)のINU1A遺伝子
から得られた異種イヌリナーゼ(inulinase)シグナル配列により、コ
ードされることができる。好適なベクターが、ピシア・パストリス(Pichi
a pastoris)、及びサッカロミセス・セレビシエ(Saccharo
myces cerevisiae)内での発現のために開発されてきた。
【0033】 さまざまな誘導プロモーター又は構成プロモーターに基づく、さまざまなP.
pastoris発現ベクターが利用可能である(Cereghino and Cregg, FEMS
Microbiol. Rev. 2000, 24 : 45-66)。細胞質タンパク質及び分泌タンパク質の
製造のためには、最も一般に使用されるP.pastorisベクターは、ひじ
ょうに強く、かつ、厳しく調節されたアルコール・オキシダーゼ(AOX1)プ
ロモーターを含む。上記ベクターは、his4宿主内に選択のためのP.pas
torisヒスチジノール・デヒドロゲナーゼ(HIS4)遺伝子をも含む。外
来タンパク質の分泌は、シグナル配列の存在を要求し、そしてS.cerevi
siaeプレプロ・アルファ接合因子リーダー配列は、Pichia発現系にお
いて広く、かつ、首尾よく使用されてきた。発現ベクターは、発現株の安定性を
最大化するために、P.pastorisゲノム内に組み込まれる。S.cer
evisiae内でと同様に、宿主ゲノム(AOX1又はHIS4)により共有
される配列内でのP.pastoris発現ベクターの解裂は、そのゲノム座へ
のそのベクターの組み込みを効率的に標的化する相同的組換え事件を刺激する。
一般に、発現カセットの多数の組み込みコピーを含む組換え株は、単一コピー株
よりも多量の異種タンパク質を産生することができる。高コピー数の形質転換体
を得るための最も有効な方法は、スフェロプラスト(sphaeroplast
)技術によるPichia受容体株の形質転換を要求する(Cregg et al. 1985,
Mol. Cell. Biol. 5 : 3376-3385)。
【0034】 複製可能な発現ベクターの作製は、例えば、先に引用したManiatis et al. 中
に記載された手順により、上記DNAの制限、重合、及びライゲーションのため
に適当な酵素を用いて慣用的には、行われることができる。
【0035】 組換え宿主細胞は、本発明に従って、形質転換条件下、宿主細胞を、本発明な
複製可能な発現ベクターにより形質転換することにより、作製される。好適な形
質転換条件は、慣用のものであり、例えば、先に引用した、Maniatis et al. 、
又は“DNA Cloning”Vol. II, D.M. Glover ed., IRL Press Ltd, 1985中に記載
されている。
【0036】 形質転換条件の選択は、形質転換されるべき宿主細胞の選択に依存する。例え
ば、本発明のポリヌクレオチドのための形質転換剤として生ウィルス・ベクター
を使用するインビボ形質転換が、先に記載されている。宿主、例えば、E.co
liのバクテリア形質転換は、CaCl2 の溶液(Cohen et al., Proc. Nat. A
cad. Sci., 1973, 69, 2110)により、又は塩化ルビジウム(RbCl),MnC
2 、酢酸カリウム、及びグリセロールの混合物を含む溶液により、そしてその
後、3−〔N−モルフォリノ〕−プロパン−スルホン酸、RbCl、及びグリセ
ロールにより、宿主が処理された後の、(所望の配列を含む発現ベクターであり
うる)ポリヌクレオチドの直接的取り込みにより行われることができる。直接取
り込みによる培養における下等真核生物、例えば、酵母細胞の形質転換は、Hinn
en et al. (Proc. Natl. Acad. Sci. 1978, 75 : 1929-1933)の方法を用いるこ
とにより行われることができる。培養における哺乳動物細胞は、その細胞上への
ベクターDNAのリン酸カルシウム共沈を用いて形質転換されることができる(
Graham & Van der Eb, Virology 1978, 52, 546)。哺乳動物細胞内へのポリヌク
レオチドの導入のための他の方法は、デキストラン仲介トランスフェクション、
ポリブレン仲介トランスフェクション、プロトプラスト融合、エレクトロポレー
ション、リポソーム内へのポリヌクレオチド(単複)の封入、及び核内へのポリ
ヌクレオチドの直接的マイクロ−インジェクションを含む。
【0037】 本発明は、本発明のタンパク質をコードする核酸又は本発明の複製可能な発現
ベクターにより形質転換された宿主細胞にも延びる。
【0038】 DNAポリマーの発現を許容する条件下で上記形質転換された宿主細胞を培養
することは、例えば、先に引用した、Maniatis et al. 、及び“DNA Clo
ning”中に記載されているように、慣用には、行われる。したがって、好ま
しくは、上記細胞は、栄養を供給され、そして50℃未満の、好ましくは25〜
35℃の、最も好ましくは30℃の温度で、培養される。培養時間は、SDS−
PAGE又はウェスタン・ブロットにより評価されるとき、バクテリア細胞内で
の上記ポリペプチドの割合に従って、数分〜数時間にわたり変化しうる。
【0039】 産物は、宿主細胞に従って、及び発現産物の局在化(細胞内にあるか又は培養
基中に分泌されるか又は細胞周辺腔内にあるか)に従って、慣用の方法により回
収されることができる。したがって、宿主細胞がバクテリア、例えば、E.co
liである場合、それは、例えば、物理的、化学的又は酵素により溶解されるこ
とができ、そしてタンパク質産物は、その得られた溶解産物から単離される。宿
主細胞が哺乳動物である場合、その産物は、一般に、栄養培地から又は無細胞抽
出物から単離されることができる。その宿主細胞が酵母、例えば、サッカロミセ
ス・セレビシエ又はピシア・パストリスである場合、その産物は、一般に、溶解
された細胞から又はその培養基から単離されることができ、そしてその後、慣用
技術を用いてさらに精製されることができる。発現系の特異性は、着目のポリペ
プチドに対する抗体を使用するウェスタン・ブロットにより評価されることがで
きる。
【0040】 慣用のタンパク質単離技術は、選択的沈降、吸着クロマトグラフィー、及びモ
ノクローナル抗体アフィニティー・カラムを含むアフィニティー・クロマトグラ
フィーを含む。本発明に係るタンパク質が、ヒスチジン尾(Hisタグ)をもっ
て発現されるとき、それらは、イオン金属アフィニティー・クロマトグラフィー
・カラム(IMAC)のカラムを用いたアフィニティー・クロマトグラフィーに
より容易に精製されることができる。
【0041】 本発明の好ましい態様においては、本発明に係るタンパク質は、アフィニティ
ー・タグ、例えば、ポリヒスチジン尾(polyhistidine tail
)を提供される。このような場合、そのブロッキング・ステップ後のタンパク質
は、好ましくは、アフィニティー・クロマトグラフィーにかけられる。ポリヒス
チジン尾をもつようなタンパク質のためには、固定化された金属イオン・アフィ
ニティー・クロマトグラフィー(IMAC)を行うことができる。この金属イオ
ンは、いずれかの好適なイオン、例えば、亜鉛、ニッケル、鉄、マグネシウム又
は銅であることができるが、好ましくは、亜鉛又はニッケルである。好ましくは
、IMACバッファーは、洗剤、好ましくは、非イオン洗剤、例えば、Twee
n 80(商標)、又は双性イオン洗剤、例えば、Empigen BB(商標
)を含む。なぜなら、これは、最終産物中のより低レベルの内毒素をもたらすこ
とができるからである。
【0042】 さらなるクロマトグラフィー・ステップは、例えば、IMACカラム前又は後
のいずれかに操作されることができるQ−Sepharoseステップを含む。
好ましくは、pHは、7.5〜10の、より好ましくは7.5〜9.5の、最適に
は8〜9の間の範囲内に、理想的には8.5である。
【0043】 本発明のタンパク質は、液体又は凍結乾燥形態で可溶性で提供されるが、後者
が好ましい形態である。一般に、各ヒト投与量は、1〜1000μgのタンパク
質、そして好ましくは30〜300μgを含むであろう。
【0044】 本発明は、医薬として許容される賦形剤中に本発明に係るタンパク質を含む医
薬組成物をも提供する。好ましいワクチン組成物は、少なくともNS1−P70
3P* (配列番号1)又はNS1−P703P(配列番号3)を含む。上記タン
パク質は、好ましくは、ブロックされたチオール基をもち、そして高く精製され
、例えば、5%未満の宿主細胞汚染をもつ。このようなワクチンは、場合により
、1以上の他の腫瘍関連抗原及び誘導体を含むことができる。例えば、好適な他
の関連抗原は、PAP−1,PSA(前立腺特異的抗原)、PSMA(前立腺特
異的膜抗原)、PSCA(前立腺幹細胞抗原)、STEAPを含む。
【0045】 ワクチンの調製は、一般に、Vaccine Design (“The subunit and adjuvant a
pproach”(eds. Powell M.F. & Newman M.J). (1995) Plenum Press New York)
中に記載されている。リポソーム内への封入は、Fullerton 、米国特許第4,2
35,877号中に記載されている。
【0046】 本発明に係るタンパク質は好ましくは、本発明のワクチン配合品中でアジュバ
ント化される。好適なアジュバントは、商業的に入手可能な、例えば、Freund's
Incomplete Adjuvant及びComplete Adjuvant (Difco Laboratories, Detroit,
MI); Merck Adjuvant 65 (Merck and Company, Inc., Rahway, NJ); AS-2 (Smit
hkline Beecham, Philadelphia, PA) :アルミニウム塩、例えば、水酸化アルミ
ニウム・ゲル(alum)又はリン酸アルミニウム;カルシウム、鉄又は亜鉛の
塩;アシル化チロシンの不溶性懸濁液;アシル化糖;カチオン又はアニオン誘導
体化された多糖;ポリホスファゼン(polyphosphazenes);生
分解性微小球;モノホスホリル・リピドA、及びクイルA(quil A)であ
る。サイトカイン、例えば、GM−CSF又はインターロイキン−2,−7、又
は−12も、アジュバントとして使用されうる。
【0047】 本発明の配合物においては、上記アジュバント組成物は、主にTH1タイプの
免疫応答を誘導する。高レベルのTh1型サイトカイン(例えば、IFN−γ,
TNFα,IL−2、及びIL−12)は、投与された抗原に対する細胞仲介免
疫応答の誘導を好む傾向がある。応答が主にTh1型であるところの好ましい態
様においては、Th1型サイトカインのレベルは、Th2型サイトカインのレベ
ルよりも大きな程度まで、増加するであろう。上記サイトカインのレベルは、標
準的なアッセイを用いて容易に評価されることができる。サイトカイン・ファミ
リーのレビューのためには、Mosmann and Coffman, Ann. Rev. Immunol. 7 : 14
5-173, 1989 を参照のこと。
【0048】 したがって、主要なTh1型応答の顕出のために使用される好適なアジュバン
トは、例えば、アルミニウム塩と、モノホスホリル・リピドA、好ましくは、3
−脱−O−アシル化モノホスホリル・リピドA(3D−MPL)の組合せ物を含
む。TH1型免疫応答を主に誘導する他の知られたアジュバントは、CpG含有
オリゴヌクレオチドを含む。このオリゴヌクレオチドは、CpGジヌクレオチド
がメチル化されていないことを特徴とする。このようなオリゴヌクレオチドは周
知であり、そして、例えば、WO96/02555中に記載されている。免疫刺
激性DNA配列も、例えば、Sato et al., Science 273 : 352, 1996により記載
されている。他の好ましいアジュバントは、サポニン、好ましくはQS21(Aq
uila Biopharmaceuticals Inc., Framingham, MA)であり、これは、単独で又は
他のアジュバントとともに使用されることができる。例えば、増強されたシステ
ムは、モノホスホリル・リピドAとサポニン誘導体の組合せ物、例えば、WO9
4/00153中に記載されたようなQS21と3D−MPLの組合せ物、又は
WO96/33739中に記載されたような、QS21がコレステロールにより
クエンチされているようなより反応原性の低い組成物を含む。他の好ましい配合
品は、油/水エマルジョン、及びトコフェロールを含む。油/水エマルジョン中
に、QS21,3D−MPL、及びトコフェロールを含む特に強力なアジュバン
ト配合品は、WO95/17210中に記載されている。
【0049】 油/水エマルジョン中にQS21,3D−MPL、及びトコフェロールを含む
特に強力なアジュバント配合品は、WO95/17210中に記載されており、
そして好ましい配合品である。
【0050】 他の好ましいアジュバントは、Montanide ISA 720 (Seppic, France), SAF (C
hiron, California, United States), ISCOMS (CSL), MF-59 (Chiron), Detox (
Ribi, Hamilton, MT), RC-529 (Corixa, Hamilton, MT)、その他のアミノアルキ
ル・グルコサミニド4−リン酸(AGPs)を含む。
【0051】 他の好ましいアジュバントは、以下の一般式(I): HO(CH2 CH2 O)n −A−R {式中、nが1〜50であり、Aが結合又は−C(O)−であり、RがC1-50
ルキル又はフェニルC1-50アルキルである。}により表されるアジュバント分子
を含む。
【0052】 本発明の1の態様は、式中、nが1〜50であり、好ましくは4〜24であり
、最も好ましくは9であり;R成分がC1-50、好ましくはC4-20アルキル、そし
て最も好ましくはC14アルキルであり、そしてAが結合である、一般式(I)の
ポリオキシエチレン・エーテルを含むワクチン配合物から成る。ポリオキシエチ
レン・エーテルの濃度は、0.1〜20%、好ましくは0.1〜10%の、そし
て最も好ましくは0.1〜1%の範囲内にあるべきである。好ましいポリオキシ
エチレン・エーテルは、以下の群:ポリオキシエチレン−9−ラウリル・エーテ
ル、ポリオキシエチレン−9−ステオリル・エーテル、ポリオキシエチレン−8
−ステオリル・エーテル、ポリオキシエチレン−4−ラウリル・エーテル、ポリ
オキシエチレン−35−ラウリル・エーテル、及びポリオキシエチレン−23−
ラウリル・エーテルから選ばれる。ポリオキシエチレン・エーテル、例えば、ポ
リオキシエチレン・ラウリル・エーテルは、Merck index (12th edition : entr
y 7717)中に記載されている。これらのアジュバント分子は、WO99/525
49中に記載されている。
【0053】 上記一般式(I)に従うポリオキシエチレン・エーテルは、所望により、他の
アジュバントと併合されることができる。例えば、好ましいアジュバント組合せ
物は、好ましくは、係属中のUK特許出願GB9820956.2中に記載され
ているようなCpGとのものである。
【0054】 したがって本発明の1の態様においては、本発明に係るタンパク質より好まし
くは、油/水エマルジョン中、モノホスホリル・リピドA又はその誘導体、QS
21、及びトコフェロールによりアジュバント化されたNS1−P703P*
提供される。
【0055】 好ましくは、上記ワクチンは、さらに、サポニン、より好ましくはQS21を
含む。他の特定の好適なアジュバント配合品であってCpGとサポニンを含むも
のが、WO00/09159中に記載されており、そして好ましい配合品である
。より好ましくは、その特定の配合品中のサポニンは、QS21である。好まし
くは、上記配合品は、さらに、油/水エマルジョン、及びトコフェロールを含む
【0056】 さまざまなデリバリー媒質のいずれかが、腫瘍細胞を標的とする抗原特異的免
疫応答の生成を容易にするために、医薬組成物及びワクチン中に使用されうる。
デリバリー媒質は、抗原提示細胞(APCs)、例えば、樹状細胞、マクロファ
ージ、B細胞、単球、その他の細胞であって効率的なAPCsであるように遺伝
子操作されることができるものを含む。このような細胞は、抗原を提示するため
のその能力を高め、T細胞応答の活性化及び/又は維持を改善し、抗腫瘍効果自
体をもち、そして/又は受容者と免疫学的に適合性とする(すなわち、適合した
HLAルプロタイプ)ように、遺伝子修飾されることができるが、そうされる必
要はない。APCsは、一般に、腫瘍、及び腫瘍周囲組織を含む、さまざまな生
物学的液体及び臓器の中のいずれかから単離されることができ、そして自己、同
種、同系、又は異種細胞であることができる。
【0057】 本発明の特定の好ましい態様は、抗原提示細胞として樹状細胞又は前駆細胞を
使用する。樹状細胞は、高く強力なAPCsであり(Banchereau and Steinman,
Nature 392 : 245-251, 1998)、そして予防又は治療用抗腫瘍免疫を顕出するた
めの生理学的アジュバントとして有効であると示されている(Timmerman and Le
vy, Ann. Rev. Med. 50 : 507-529, 1999 参照)。一般に、樹状細胞は、それら
の典型的な形状(インビトロにおいて見られる顕著な細胞質プロセス(樹状突起
)をもって、その場で、星状である)、高い効率をもって抗原を取り込み、プロ
セスし、そして提示するそれらの能力、並びに未処理T細胞応答を活性化させる
それらの能力に基づき、同定されることができる。もちろん、樹状細胞は、イン
・ビボ又はエクス・ビボにおいて樹状細胞上に一般に見られない、特異的細胞表
面レセプター又はリガンドを発現するように遺伝子操作されることができ、そし
てこのように修飾された樹状細胞も本発明により企画される。樹状細胞の代替物
として、分泌小胞抗原がロードされた樹状細胞(エクソソーム(exosome
s)といわれる)が、ワクチン中で使用されうる(Zitvogel et al., Nature Me
d. 4 : 594-600, 1998参照)。
【0058】 樹状細胞及び前駆細胞は、末梢血液、骨髄、腫瘍浸潤性細胞、腫瘍周囲組織浸
潤性細胞、リンパ節、脾臓、皮膚、臍帯血又はいずれかの他の好適な組織又は液
体から得られうる。例えば、樹状細胞(dendritic cells)は、
サイトカイン、例えば、GM−CSF,IL−4,IL−3、及び/又はTNF
αの組合せ物を、末梢血から収獲した単球の培養物に添加することにより、エク
ス・ビボにおいて分化されうる。あるいは、末梢血、臍帯血又は骨髄から収獲さ
れたCD34陽性細胞を、その培養基に、GM−CSF,IL−3,TNFα,
CD40リガンド、リポ多糖LPS,flt3リガンド、及び/又は他の化合物
であって樹状細胞の分化、成熟及び増殖を誘導する化合物の組合せ物を、添加す
ることにより、樹状細胞に分化させることができる。
【0059】 樹状細胞は、便利には、“未熟”細胞と“成熟”細胞として分類され、これは
、2つの十分に特徴付けされた表現型の間を区別する簡単な方法を与える。しか
しながら、この命名法は、分化の可能な中間段階の全てを排除すると解釈されて
はならない。未熟樹状細胞は、抗原の取り込みとプロセッシングに関する高い能
力をもつAPCとして特徴付けられ、これは、Fcγレセプターとマンノース・
レセプターの高い発現を相関する。成熟表現型は、典型的には、上記マーカーの
低い発現を特徴とするが、T細胞活性化に責任を負う細胞表面分子、例えば、ク
ラスI及びクラスII MHC、接着分子(例えば、CD54とCD11)、及び
共同刺激性分子(例えば、CD40,CD80,CD86、及び4−1BB)の
高い発現を特徴とする。
【0060】 APCsは、プロスターゼ腫瘍ポリペプチド、又はその免疫原性部分がその細
胞表面上で発現されるように、プロスターゼ腫瘍タンパク質(又はその誘導体)
をコードするポリヌクレオチドにより、一般に、トランスフェクトされることが
できる。このようなトランスフェクションは、エクス・ビボにおいて生じること
ができ、そしてこのようなトランスフェクトされた細胞を含む組成物又はワクチ
ンは、その後、本明細書中に記載するように、治療、目的のために使用されるこ
とができる。あるいは、樹状又は他の抗原提示細胞を標的とする遺伝子デリバリ
ー媒体が、患者に投与され、インビボにおいて生じるトランスフェクションをも
たらすことができる。例えば、樹状細胞のインビボ及びエクスビボにおけるトラ
ンスフェクションは、一般に、本分野において知られたいずれかの方法、例えば
、WO97/24447中に記載されたもの、又はMahvi et al., Immunology a
nd cell Biology 75 : 456-460, 1997により記載された遺伝子銃アプローチを用
いて、行われることができる。樹状細胞の抗原ローディングは、樹状細胞又は前
駆細胞を、プロスターゼ腫瘍ポリペプチド、DNA(裸又はプラスミド・ベクタ
ー内)又はRNA;抗原を発現している組換えバクテリア又はウィルス(例えば
、ワクシニア、伝染性上皮腫(fowlpox)、アデノウィルス又はレンチウ
ィルス・ベクター)とともに、インキュベートすることにより達成されることが
できる。
【0061】 ワクチン及び医薬組成物は、単位投与の又は多投与の容器、例えば、密封され
たアンプル又はバイアル内で提供されることができる。このような容器は、好ま
しくは、使用まで、その配合品の無菌性を保つために、気密シールされる。一般
に、配合品は、油/水性媒質中の、懸濁液、溶液又はエマルジョンとして保存さ
れることができる。あるいは、ワクチン又は医薬組成物は、使用直前の滅菌液体
担体の添加だけを要求する凍結乾燥条件下で保存されうる。
【0062】 本発明は、医薬として許容される賦形剤、例えば、3D−MPLと、本発明に
係るタンパク質を混合することを含む、ワクチン製剤の製法をも提供する。
【0063】 本発明の他の局面は、前立腺癌又は他のプロスターゼ関連腫瘍を患う患者を免
疫療法により治療するためのワクチンの製造のための、本明細書中に請求するタ
ンパク質又は核酸の使用である。
【0064】 本発明を、以下の実施例を参照しながらこれからさらに説明する: 実施例I: 融合タンパク質NS1−P703P* −3−Hisを発現する組換えE.co li株の作製 1.−タンパク質デザイン 上記候補のために従った発現戦略は、良い発現レベルと容易な精製プロセスの
両者のための最良の予測をもつことができるであろう組換えタンパク質のための
最も適切な一次構造の設計を含んでいた。
【0065】 上記組換えタンパク質がワクチン接種のために配合されるときそのプロテアー
ゼ生物学的活性を保持することができるチャンスは実際には、ひじょうに低いけ
れども、その活性サイドの突然変異を、そのタンパク質分解生物学的活性を実質
的に低下させ又は好ましくは除去するために行った。したがって、配列番号8の
43位にあるHis残基は、Ala残基に突然変異された。
【0066】 E.coli内で発現されるべき融合タンパク質NS1−p703* −His
のデザインを、図1に記載する。この融合物は、インフルエンザ・ウィルスの非
構造タンパク質のN−末端(81アミノ酸)、その後、前立腺抗原の非プロセス
・アミノ酸配列(上記プロテアーゼ活性部位の43残基の突然変異His→Al
aを含む配列番号8に記載するp703pde5配列のアミノ酸5→226)、
その後、His尾を含む。このヒスチジン尾は、上記融合及びプロセスされたタ
ンパク質の融通のきく精製を可能にするためにプロスターゼに付加された。
【0067】 得られたタンパク質の一次構造は、図2に記載された配列をもつ。上記タンパ
ク質に対応するコーディング配列は図3に説明されており、そしてE.coli
発現プラスミド内のλpLプロモーターの制御下にその後に置かれた。
【0068】 2.E.coli発現系 NS1の製造のために、NS1(インフルエンザ・ウィルスからの非構造タン
パク質)の81アミノ末端残基をコードするDNAを、発現ベクターpMG81
内にクローン化した。このプラスミドは、挿入された外来遺伝子の転写及び翻訳
を駆動するために、ラムダ・ファージDNAからのシグナルを使用する。このベ
クターは、Nタンパク質が提供されるときの転写極性効果を軽減するために、ラ
ムダPL、プロモーターPL、オペレーターOL、及び2つの利用部位(uti
lisation sites)(NutL及びNutR)を含む(Gross et a
l., 1985. Mol. & Cell. Biol. 5 : 1015)。PLプロモーターを含むベクター
を、E.coli溶原性宿主内に導入して、プラスミドDNAを安定化させる。
溶原性宿主株は、ゲノム内に組み込まれた複製欠陥ラムダ・ファージDNAを含
む(Shatzman et al., 1983; In Experimental Manipulation of Gene Expressi
on. Inouya (ed) pp 1-14. Academic Press NY)。ラムダ・ファージDNAは、
上記ベクターのOLレプレッサーに結合するcIレプレッサー・タンパク質の合
成を指令し、そしてPLプロモーターへのRNAポリメラーゼの結合を防止し、
そしてそれにより、挿入された遺伝子の転写を防止する。発現株AR58のcI
遺伝子は、PLにより指令された転写が温度シフトにより調節されることができ
るような、温度感受性突然変異を含む。すなわち、培養温度の上昇はレプレッサ
ーを失活させ、そして外来遺伝子の導入が開始される。この発現系は、外来タン
パク質の、特に、上記細胞に対し毒性であることができるものの制御された合成
を可能にする(Shimataka & Rosenberg, 1981. Nature 292 : 128)。
【0069】 3.E.coli株AR58: NS1−P703P* −Hisタンパク質の製造のために使用されるAR58
溶原性E.coli株は、標準的なNIH E.coli K12株N99の誘
導体(F−su−galk2,lacZ−thr- )である。それは、欠陥溶原
性ラムダ・ファージ(galE::TN10,1kil−cI857 DH1)
を含む。このkil−表現型は、宿主の巨大分子合成の遮断(shut off
)を防止する。cI857突然変異は、上記cIレプレッサーに温度感受性病変
を付与する。DH1欠失は、ラムダ・ファージの右オペロンと、宿主のbio,
uvr3、及びchlA座を除去する。AR58株は、SA500誘導体(ga
lE::TN10,1kil−cI857 DH1)上で前もって増殖させたP
ラムダ・ファージによる、N99の形質導入により生成された。N99内への欠
陥溶原体(lysogen)の導入は、隣接galE遺伝子内のテトラサイクリ
ン耐性をコードするTN10トランスポゾンの存在のために、テトラサイクリン
により選択された。N99とSA500は、the National Institutes of Healt
h のDr. Martin Rosenbergの実験室から得られたE.coli K12株である
【0070】 4.組換えタンパク質NS1−P703P* −Hisを発現するように設計さ
れたベクターの構築 出発材料は: 1)CORIXA p703pde5(WO00/04149)から受け取っ
たcDNA、ここで、その推定シグナル配列、及びP703Pのプロ−ペプチド
の一片が欠落しており(図1参照)、そしてプロスターゼ抗原のためのコーディ
ング配列を含んでいる; 2)PLプロモーターの長バージョンを含むベクターpRIT14901;及
び 3)インフルエンザ・ウィルスからのNS1 コーディング領域を含むプラスミ
ドPMG81、 であった。
【0071】 図4に概説したクローニング戦略は、以下のステップを含んでいた: a)NcoI及びSpeI制限部位をもつp703配列のPCR増幅 a)PCR反応のためのテンプレートは、CORIXAから受け取ったcDN
Aプラスミドであり、オリゴヌクレオチド・センスcan139:5′GCG
CCC ATG GTT GCG GAG GAC TGC AGC CCG
3′、及びオリゴヌクレオチド・アンチセンスcan134:5′GGG AC
T AGT ACT GGC CTG GAC GGT TTT CTC 3′
であった; b)商業的ベクターLitmus 28(biolabs)内への上記増幅さ
れた配列の挿入、これは中間体プラスミドpRIT 14949を導く; c)センス・オリゴヌクレオチドcan140:5′CTG TCA GCC
GCA GCG TGT TTC CAG 3′、及びアンチセンス・オリゴ
ヌクレオチドcan141:5′CTG GAA ACA CGC TGC G
GC TGA CAG 3′を用いた、プラスミドpRIT 14949内に含
まれたp703配列の残基43の、指令されたHis→Ala突然変異誘発、こ
れは、プラスミドpRIT 14950の獲得を導く; d)上記プラスミドpRIT 14950からのNcoI−SpeI断片の単
離; e)pMG81プラスミドからの、制限部位BamHI−NcoIの消化後の
NS1断片(81aa)の精製; f)両断片のライゲーションを、発現プラスミドpRIT 14901(pr
PL long)にライゲートした; g)NS1−p703突然変異−His融合タンパク質を発現するプラスミド
pRIT 14952(図5参照)を含むE.coli AR58株形質転換体
の選択及び特徴付け。
【0072】 このように上記組換え株は、番号1に記載された313アミノ酸残基長をもつ
NS1−P703P* His尾付き融合タンパク質を産生し、そのアミノ酸配列
を番号1に、そしてそのコーディング配列を番号2に記載する。
【0073】 実施例II: 組換えNS1−P703P* −3−His融合タンパク質の製造 1.バクテリア株B1225の増殖及び導入−NS1−P703P* −3−H
isの発現 プラスミドpRIT 14952により形質転換されたAR58の細胞(株B
1225)を、硫酸カナマイシン(100mg/L)を補った400mlのFEC0
15AA培地を含む2Lフラスコ内で培養した。30℃、及び200rpm で16
時間インキュベートした後、少量のサンプルを、顕微鏡検査のために上記フラス
コから取り出した。
【0074】 50mlの上記プレ−カルチャーを、硫酸カナマイシン(50mg/L)を補った
FEC012AF培地8.7Lを含む20−L発酵槽内に移した。このpHを、N
4 OH(25%v/v)の添加により、調節し、そして6.8に維持し、そし
てその温度を30℃に維持した。通気速度を、20L/分で一定に保ち、そして
そのpO2 を、その撹拌速度のフィード・バック制御により飽和の20%に調節
した。ヘッド圧を、0.5バールに維持した。
【0075】 フェッド−バッチ発酵プロセスは、炭素源としてグリセロールに基づく。供給
溶液を、0.04ml/分の開始速度で添加し、そして20%の最小pO2 レベル
を保つことができるように、その増殖速度を制限するために最初の30時間、指
数関数的に増加させた。
【0076】 30時間後、発酵槽の温度を、抗原NS1−P703P* −Hisの細胞内発
現を誘導するために、39.5℃まで、速やかに上昇させた。この供給速度を、
導入期の全体にわたり(18時間)1.28ml/分で一定に保った。
【0077】 ブロスのサンプルを、バクテリアの増殖及び抗原の発現をモニターするために
、増殖期と導入期の両者の間に、採取した。微生物学的同定と純度試験も、上記
材料に基づいて実現した。
【0078】 発酵の終わりに、そのバイオマスは、約130の光学密度に達し、これは、約
50g/Lの乾燥細胞重量に対応する。最終容量は、約10.5Lであった。上
記抗原を含有する細胞を、4℃で1時間5000gでの遠心分離により、上記培
養基から直接分離し、そしてそのペレットを、−70℃でプラスチック・バッグ
内で保存した。
【0079】 2.上記タンパク質の抽出: 封入体としてE.coli内で発現された組換えNS1−P703P* −Hi
sタンパク質を、異なるステップを用いて細胞ホモジェネートから精製した(図
6参照)。簡単に言えば、発酵収獲物からの凍結濃縮細胞を、120の最終光学
密度(OD650)まで、破壊(disruption)バッファー(ホスフェ
ート20mM−NaCl 2M−EDTA 5mM pH7.5)中に再懸濁される前
に、+4℃まで解凍した。高圧ホモジェナイザー(1000バール)を2回通過
させることにより、上記細胞を破壊した。
【0080】 実施例III: 融合タンパク質NS1−P703P* −Hisの精製 a)導入 上述のように、組換えタンパク質、NS1−P703P* −Hisを、封入体
(inclusion bodies)の形態で、E.coli内で製造する。
上記精製方法のセット−アップのための主要な問題点は、おそらく、ジスルフィ
ド結合による共有結合を通じて、それ自体又は宿主細胞汚染物による、上記組換
えタンパク質の酸化であった。開発された方法は、着目の抗原に対する有効な免
疫応答を、載せるその生成物の能力を保存しながら、許容できる全体収率をもっ
て高く精製された生成物をもつために、過度の酸化現象を減少させることを目的
とした。
【0081】 b)上記方法の説明 破壊された細胞懸濁液を、0.45μm膜を備えたPallsep VMF(
Vibrating Membrane Filtration)システム(Pall−Filtron)上で処
理した。上記“ペレット画分”を、まず、0.5% Empigen BB洗剤
を含有する20mMホスフェート・バッファーpH7.5によるダイアフィルトレー
ションにより洗浄した。次に、洗浄された材料を、4M塩酸グアニジン及び20
mMグルタチオンを含有する同一バッファー中で可溶化した。その生成物を、0.
45μMフィルターを通して回収し、そしてその透過物を、酸化的再カップリン
グを防止するために、200mMのヨードアセトアミドで処理した。
【0082】 カルボキシアミド化した画分を、IMAC(Nickel-Chelating-Sepharose FF,
Pharmacia)にかけた。上記カラムを、まず、4Mウレア、0.5% Twee
n 80、及び20mMイミダゾールを含有する20mM TrisバッファーpH7
.4で平衡化した。サンプルをロードした後、上記カラムを、同一バッファーで
洗浄した。次に、上記タンパク質を、400mMイミダゾールにより、上記バッフ
ァー中で溶離させた。
【0083】 アニオン交換クロマトグラフィーを続ける前に、IMAC−溶離液の電気伝導
力を、4Mウレアと0.5〜1.0% Tween 80を含有する20mM T
risバッファーpH8.5を用いて5mS/cm未満に低下させた。充填床の支持体
(Q-Sepharose FF, Pharmacia)を、希釈バッファーで平衡化させた。上記平衡バ
ッファーを用いたサンプル・ローディングと洗浄ステップの後、上記タンパク質
を、250mMのNaClを含有する同一バッファーで溶離させた。
【0084】 次に、Q−Sepharose FF−溶離液を、10kdカット−オフ膜(Om
ega, Filton)を備えた接線の方向に動く(tangental flow)濾過装置内で、適当
な保存バッファー(20mM TrisバッファーpH8.0)に対してダイアフィ
ルトレーションした。
【0085】 NS1−P703P* −Hisを含有する限外濾過保持物を、0.22μm膜
を通して滅菌濾過した。
【0086】 全体精製収率はひじょうに高く:ホモジェネート1l当り約3〜4gの精製さ
れた物質(D0120)であった。
【0087】 実施例IV: NS1−P703P* −Hisタンパク質を用いたワクチン製造 1.NS1−P703P* −Hisタンパク質を用いたワクチン製造: 上記実験において使用されたワクチンを、アジュバント化されているかどうか
を問わず、株AR58からE.coli内で発現されたNS1−P703P*
Hisをコードする、組換えDNAから製造する。アジュバントとして、上記配
合物は、油/水エマルジョン中に、3−脱−O−アシル化モノホスホリル・リピ
ドA(3D−MPL)とQS21の混合物を含む。このアジュバント系SBAS
2は、WO95/17210中に先に記載されている。
【0088】 3D−MPLは:グラム陰性バクテリア、サルモネラ・ミネソタ(Salmonella
minnesota)のリポ多糖(LPS)に由来する免疫刺激剤である。MPLは、脱
アシル化されており、そしてピリドA成分上のホスフェート基を欠いている。こ
の化学的処理は、その免疫刺激剤特性を保存しながら、毒性を劇的に低下させる
(Ribi, 1986)。Ribi Immunochemistryが、MPLを製造し、そしてSB-Biologic
als に供給する。Smith Kline Beecham Biologicals において行われた実験は、
さまざまな媒質と併合された3D−MPLが、体液と細胞免疫のTH1型の両者
を強く高めることを示した。
【0089】 QS21は:南米の木キラヤ・サポナリア・モリナ(Quillaja saponaria Mol
ina)の樹皮から抽出された天然サポニン分子である。上記樹皮の粗抽出物から個
々のサポニンを分離するために開発された精製技術が、その親成分と比較してよ
り強いアジュバント活性とより低い毒性を示すトリテルペン・グリコシドである
、特別なサポニン、QS21の単離を可能にした。QS21は、いくつかのサブ
ユニットAgsに対するMHCクラスI制限CTLsを活性化し、そしてAg特
異的リンパ球増殖を刺激することが示されている(kensil, 1992)。Aquil
a(正式にはCambridge Biotech Corporation)が、QS21を製造し、そしてQ
S21をSB-Biological に供給している。
【0090】 Smithkline Beecham Biologicals において行われた実験は、体液とTH1型
細胞免疫応答の両者の誘導においてMPLとQS21の併合物の明らかなシナル
ジスティック効果を証明した。
【0091】 上記油/水エマルジョンは、2つの油(トコフェロールとスクアレン)から作
られた有機相と、乳化剤としてTween 80(商標)を含むPBSの水相か
ら構成される。
【0092】 上記エマルジョンは、5%スクアレン、5%トコフェロール、0.4% Tw
een 80を含み、そして180nmの平均粒子サイズをもち、そしてSB62
として知られる(WO95/17210参照)。
【0093】 Smithkline Beecham Biologicals において行われた実験は、3D−MPL/
QS21(SBAS2)への上記O/Wエマルジョンの付加物が、さまざまなサ
ブユニット抗原に対する後者の免疫刺激特性をさらに高めることを証明した。
【0094】 2.エマルジョンSB62の製造(2倍濃縮物): Tween 80(商標)を、ホスフェート緩衝液化生理食塩水(PBS)中
に溶解させて、PBS中2%の溶液を得る。100mlの2倍濃縮エマルジョンを
提供するために、5gのDLアルファ・トコフェロールと5mlのスクアレンを、
ボルテックスして完全混合する。90mlのPBS/Tween溶液を添加し、そ
して完全混合する。次に得られたエマルジョンをシリンジを通過させ、そしてM
110Sマイクロフルイディクス装置を用いて最終的にマイクロフルイダイズさ
せる。得られた油滴は、約180nmのサイズをもつ。
【0095】 3.NS1−P703P* −Hisの凍結乾燥: 実施に際しては、化合物の全てを溶液中に入れ、そして滅菌を、0.2μm膜
上での濾過により達成する。配合を、凍結乾燥の日に行った。
【0096】 配合の順番を以下に示す:
【0097】
【表1】
【0098】 全化合物の容量を、最終的に以下をもつように調節する: Tris 10mM、tween 80 0.2%、3.15%スクロース中、
250−50−10μg NS1−P703P* -His。
【0099】 上記バイアルに、1.25×(625μl希釈剤、500μlの注射)を過充
填した。
【0100】 Steris(Germany)から購入したLyovac GT6凍結乾燥装置を
用いて、凍結乾燥サイクルを、以下のように3日間にわたり行った:
【0101】
【表2】
【0102】 4.NS1−P703P* −His QS21/3D MPL油/水(SBA
S2)配合物の製造: 上記アジュバントを、油/水エマルジョン中の、MPLとQS21の組合せ物
として配合する。
【0103】 1)配合組成(注射容量:100μl);グループ1は、油/水エマルジョン
中の、MPLとQS21の組合せ物中に配合されたP703P* −His(20
μg)を受容した。グループ2は、油/水エマルジョン中、MPLとQS21の
組合せ物中の、NS1−P703P* −His(25μg)を受容した。
【0104】 2)成分
【0105】
【表3】
【0106】 3)配合 配合物を注射の日に即席で調製した。
【0107】 油/水エマルジョン中に3D−MPLとQS21を含有する配合(SBAS2
B配合物−グループ2と3)を、以下のように行った:P703p(20μg)
(グループ2)とNS1−P703P* −His(25μg)(グループ3)を
、5分間の間隔で、SB62(50μl)、MPL(20μg)、QS21(2
0μg)、そして保存料としての1μg/mlチオメルサールの順次添加の前に、
10倍濃縮されたPBS pH6.8中で希釈した。全てのインキュベーションを
、撹拌しながら室温で行った。
【0108】 アジュバント化されていない配合物(グループ4と5)を以下のように行った
:P703p(20μg)(グループ4)とNS1−P703P* −His(2
5μg)(グループ5)を、5分間の間隔で保存料として1μg/mlチオメルサ
ールの添加前に、1.5M NaClとH2 O中に希釈した。全てのインキュベ
ーションを、撹拌しながら室温で行った。
【0109】 最終的なワクチンは、アジュバントを用いた又はPBS単独による凍結乾燥さ
れたNS1−P703P* −His調製物の再構築の後に得られる。
【0110】 抗原を含まないアジュバント対照を、上記タンパク質をPBSで置き替えるこ
とにより調製した。
【0111】 実施例V: NS1−P703P* −Hisタンパク質を用いた免疫原性 1.マウスにおけるNS1−P703P* −Hisの免疫原性 本実験の目的は、アジュバントの存在下又は不存在下、E.coli内で生産
される精製組換え突然変異NS1−p703* −Hisによるワクチン接種によ
り、マウス内で誘導される免疫応答を特徴付けることであった。
【0112】 a)−免疫化プロトコール: 10匹の免疫適格Balb/cマウス、6〜8週齢のマウスの群を、SBAS
02B(50μl SB62/10μg MPL/10μg QS21)中で2
5μgの突然変異NS1−P703を配合された又は配合されていないもので、
2週間の間隔で、筋中に、2回、ワクチン接種した。
【0113】 2回目の注射後14日目に、血液を採取し、そしてその血清を、抗−P703
抗体の存在についてテストした。
【0114】 b)全IgG抗体応答: 抗P703抗体応答を、最後のワクチン接種から14日後に、上記マウスの血
清中で評価した。これは、被覆抗原としてNS1−P703P* を用いてELI
SAにより行った。
【0115】 E.coli抽出物を、宿主汚染物質に対する可能性のある抗体の存在につい
てチェックするために使用した。
【0116】 c)−結果: 上記結果は、1)正常対照マウスの血清と比較して、NS1−P703P*
ンパク質単独を注射されたマウスの血清中で証明されるように、NS1−P70
3P* により、より高い免疫応答(IgG1)が誘導されること;2)AS02
Bアジュバント中に配合されたNS1−P703P* 分子を受容した動物中で、
高い抗体力価が見られること、を示している。
【0117】 NS1−p703p特異的IgG応答のアイソタイプ特性も計測された。図8
に示すように、マウスがNS1−P703P* タンパク質を単独で受容したとき
、IgG1が検出されたが、アイソタイプ特性は、AS02アジュバントの存在
によりTH1応答(より多くのIgG2a)に向けられた。
【0118】 実施例VI: 1.−NS1−P703P−His 同様の方法で、NS1−P703P−Hisを調製した。そのアミノ酸とDN
A配列を、配列番号3と配列番号4に示す。
【0119】 簡単に言えば、E.coli内でNS1−P703P−His融合タンパク質
を発現させるための戦略は、以下のステップを含んでいた: a)出発材料として、実施例1に記載したものと同一の出発材料(配列番号8
に記載するp703pde5配列のアミノ酸5→226); b)p703非突然変異配列の両側にクローニング制限部位を配置するための
PCR増幅; c)NS1遺伝子を含むPMG81ベクター(プロモーターpLロング)内へ
の挿入; d)受容体株AR58又はAR120の形質転換; e)組換え株の選択。
【0120】 得られたタンパク質を、NS1−P703P* −His突然変異タンパク質と
同様とやり方で、精製することができる。得られたタンパク質の一次構造は、図
9に記載する配列をもつ。上記タンパク質に対応するコーディング配列を、図1
0に示す。
【0121】 参考文献:
【0122】
【表4】
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 E.coli内で発現された融合タンパク質NS1−p703* −Hisのデ
ザイン。
【図2】 E.coli内で発現された融合タンパク質NS1−p703* −Hisの一
次構造(配列番号1)。
【図3】 NS11-81−P703P* −Hisのクローニング配列(配列番号2)。
【図4】 E.coli内でNS1−P703P* −Hisを製造するためのクローニン
グ戦略。
【図5】 RIT 14952のプラスミド地図。
【図6】 E.coli NS1−P703P* −His発酵プロセス。
【図7】 E.coli NS1−P703P* −His精製プロセス。
【図8】 SBAS2でアジュバント化されたNS1−P703P* の免疫原性。
【図9】 E.coli内で発現された融合タンパク質NS1−p703−Hisの一次
構造(配列番号3)。
【図10】 NS11-81−P703P−Hisのクローニング配列(配列番号4)。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年8月20日(2001.8.20)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/21 C12N 9/64 Z 5/10 15/00 ZNAA 9/64 5/00 A (31)優先権主張番号 09/443,686 (32)優先日 平成11年11月18日(1999.11.18) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 09/483,672 (32)優先日 平成12年1月14日(2000.1.14) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 09/536,857 (32)優先日 平成12年3月27日(2000.3.27) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 09/568,100 (32)優先日 平成12年5月9日(2000.5.9) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 09/570,737 (32)優先日 平成12年5月12日(2000.5.12) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 09/593,793 (32)優先日 平成12年6月13日(2000.6.13) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 0015747.9 (32)優先日 平成12年6月27日(2000.6.27) (33)優先権主張国 イギリス(GB) (31)優先権主張番号 09/605,783 (32)優先日 平成12年6月27日(2000.6.27) (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VN, YU,ZA,ZW (72)発明者 カブゾン,シルバ テレサ ベルギー国,ベ−1330 リクサンサール, リュ ドゥ ランスティテュ 89,スミス クライン ビーチャム バイオロジカルズ ソシエテ アノニム (72)発明者 ディロン,ダビン クリフォード アメリカ合衆国,ワシントン 98104,シ アトル,スイート 464,コロンビア ス トリート 1124,コリクサ コーポレイシ ョン Fターム(参考) 4B024 AA01 AA11 BA14 BA31 CA04 CA07 DA06 EA04 GA11 HA12 4B050 CC04 DD11 GG06 LL01 LL03 4B065 AA26X AA93Y AB01 AC14 BA02 CA33 CA44 CA45 4C084 AA13 NA10 ZB262 ZC102 ZC192 4C085 AA03 BB01 BB22 DD62 EE01 EE06

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 融合パートナーに結合されたプロスターゼ・タンパク質又は
    その誘導体。
  2. 【請求項2】 前記プロスターゼ抗原が、配列番号5、配列番号6、配列番
    号7、及び配列番号8から成る群から選ばれる、請求項1に記載のタンパク質。
  3. 【請求項3】 前記融合パートナーが、免疫学的融合パートナー又は発現エ
    ンハンサー融合パートナーである、請求項1又は2に記載のタンパク質。
  4. 【請求項4】 前記融合パートナーが、インフルエンザからのNS1タンパ
    ク質又はその断片である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のタンパク質。
  5. 【請求項5】 前記融合タンパク質が、アフィニティー・タグをさらに含む
    、請求項1〜4のいずれか1項に記載の抗原。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載のタンパク質をコードす
    る核酸配列。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の核酸を含む発現ベクター。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載の核酸配列又は請求項7に記載のベクターに
    より形質転換された宿主細胞。
  9. 【請求項9】 請求項1〜5のいずれか1項に記載のタンパク質又は請求項
    6に記載の核酸を含むワクチン。
  10. 【請求項10】 アジュバント、及び/又は免疫刺激性サイトカイン又はケ
    モカインをさらに含む、請求項9に記載のワクチン。
  11. 【請求項11】 前記タンパク質が、油/水又は水/油エマルジョン媒質中
    で提供される、請求項9又は10に記載のワクチン。
  12. 【請求項12】 前記アジュバントが、3D−MPL,QS21,CpGオ
    リゴヌクレオチド、又はポリエチレン・エーテル又はエステルを含む、請求項1
    0又は11に記載のワクチン。
  13. 【請求項13】 1以上の他の抗原をさらに含む、請求項9〜12のいずれ
    か1項に記載のワクチン。
  14. 【請求項14】 医薬において使用される、本明細書中に請求するワクチン
  15. 【請求項15】 前立腺癌又は他のプロスターゼ関連腫瘍を患う患者を免疫
    療法により治療するためのワクチンの製造のための、本明細書中に記載するタン
    パク質又は核酸の使用。
  16. 【請求項16】 請求項6に記載の核酸配列を用いて宿主細胞を形質転換さ
    せ、上記配列を発現させ、そして所望の生成物を単離することを含む、請求項1
    〜5のいずれか1項に記載のタンパク質の製法。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載の製法による、プロスターゼ・タンパク
    質又はその誘導体を精製するステップ、及び本明細書中に記載する得られたタン
    パク質を、好適なアジュバント、希釈剤又は他の医薬として許容される賦形剤と
    混合するステップを含む、ワクチンの製法。
  18. 【請求項18】 前立腺癌にかかり易い又はそれを患った患者の治療方法で
    あって、上記患者に、医薬として活性な量の、請求項9〜14のいずれか1項に
    記載のワクチンを投与することを含む、前記方法。
JP2001509752A 1999-07-13 2000-07-11 ワクチン Pending JP2003504080A (ja)

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US09/352,616 1999-07-13
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