JP2002368152A - 配線基板の製造方法 - Google Patents

配線基板の製造方法

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JP2002368152A JP2001176687A JP2001176687A JP2002368152A JP 2002368152 A JP2002368152 A JP 2002368152A JP 2001176687 A JP2001176687 A JP 2001176687A JP 2001176687 A JP2001176687 A JP 2001176687A JP 2002368152 A JP2002368152 A JP 2002368152A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】絶縁基板上に、配線パターン及び半導体部品と
の接続電極を含む配線層を有し、前記接続電極上に最表
面が金、銀、錫、はんだから選ばれるめっき層を形成し
た後に、前記めっき層表面を表面処理する配線基板の製
造方法において、ウェット処理により半導体部品との接
合信頼性を確保できるような配線基板の製造方法を提供
する。 【解決手段】前記表面処理が、チオ尿素、テトラエチレ
ンペンタミン、テトラエチレンテトラミン、メルカプト
酢酸、シュウ酸、シュウ酸アンモニウム、アミノカルボ
ン酸類のうち少なくとも1つを含む表面処理液で洗浄す
ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体チップ等の
半導体部品を搭載する配線基板の製造方法に関し、ボン
ディング性に優れる配線基板を製造することができる方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体チップに代表される半導体部品の
高集積化に伴い、半導体部品を搭載する、チップキャリ
アあるいはプリント配線板等の配線基板の、半導体部品
との接続電極のピッチもますます狭くなってきている。
接続電極には、ボンディング性を高めるために、金、
銀、錫等がめっきされる。接続電極の狭ピッチ化に伴
い、従来電気めっき法で行われていためっき皮膜形成
は、無電解めっき法へ、まためっき厚も薄膜化の方向へ
移行してきている。すなわち、例えば無電解めっき法に
よる金めっきは置換反応型と還元反応型の組み合わせで
行われるが、このときの置換反応では下地を完全に被覆
することができないため、電気めっき法により得られる
金めっき皮膜よりもピンホールが多く存在する結果にな
りやすい。よって無電解めっき法により形成した金皮膜
は、電気めっき法で得られる金皮膜よりも、加熱による
下地金属の表面拡散の速度が速く、最表面の金属結合に
関与するべき金の露出面積が減少するため結果としてワ
イヤボンディングなどの接合の信頼性を損ないやすくな
る。まためっき厚の薄膜化についても同様なことが言
え、ピンホールの数が同じめっき条件であればめっき皮
膜が薄いほどピンホールが多いという報告は多数されて
おり、この点についても接合の信頼性にとって不利な環
境にあると言える。このような状況を改善するため、従
来はワイヤボンディング工程の直前にプラズマクリーニ
ングをおこなって、ボンディングパッドのごく浅い層を
ドライエッチングによって除去し、フレッシュな金を露
出させ、金ワイヤとの接合信頼性を確保している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】チップキャリアあるい
はプリント配線板等の配線基板の製造に用いられる装置
は設備費や製造費をおさえるため、ほとんど常圧下での
ウェット処理となっている。それに対しプラズマクリー
ニング装置は依然として設備投資額がメーカにとって非
常に負担になりかつ、高純度ガスを使用するため加工コ
ストが従来よりも増加するため、配線基板製造メーカー
がプラズマクリーニング装置を導入するのに障害となっ
ている。また高真空環境を必要とするプラズマクリーニ
ング処理装置は、従来よりの基板メーカにはなじみが薄
いため受け入れられにくく、管理運転上の不安がつきま
とう。プラズマクリーニングは、バッチ処理のため一度
に処理できる枚数に限界があり、大量生産には不適であ
る。
【0004】本発明の課題とするところは、ウェット処
理により半導体部品との接合信頼性を確保できるような
配線基板の製造方法を提供することにある。
【0005】
【問題を解決するための手段】本発明は、係る課題を解
決するものであり、請求項1の発明は、絶縁基板上に、
配線パターン及び半導体部品との接続電極を含む配線層
を有し、前記接続電極上に最表面が金、銀、錫、はんだ
から選ばれるめっき層を形成した後に、前記めっき層表
面を表面処理する配線基板の製造方法において、前記表
面処理が、チオ尿素、テトラエチレンペンタミン、テト
ラエチレンテトラミン、メルカプト酢酸、シュウ酸、シ
ュウ酸アンモニウム、アミノカルボン酸類のうち少なく
とも1つを含む表面処理液で洗浄することを特徴とする
配線基板の製造方法としたものである。
【0006】本発明の請求項2の発明は、前記表面処理
液が、フッ化水素を含まないことを特徴とする請求項1
記載の配線基板の製造方法としたものである。
【0007】本発明の請求項3の発明は、前記表面処理
液が、シュウ酸アンモニウム及びテトラエチレンテトラ
ミンの少なくとも一方と、アミノカルボン酸類を含むこ
とを特徴とする請求項1または請求項2記載の配線基板
の製造方法としたものである。
【0008】本発明者は上記課題を解決すべく鋭意研究
を重ねた結果、チオ尿素、テトラエチレンペンタミン、
テトラエチレンテトラミン、メルカプト酢酸、シュウ
酸、シュウ酸アンモニウム、アミノカルボン酸類のうち
の少なくとも一つを含む水溶液へ処理したい配線基板を
浸漬する事により、接続電極に形成されためっき皮膜上
に拡散している下地金属酸化物を取り除くことができる
ことを見いだした。
【0009】一般的なプリント配線板およびチップキャ
リア等の配線基板の接続電極に施されるめっきの下地金
属は、すなわちニッケルあるいは銅が多い。ニッケルあ
るいは銅の酸化物に対し水溶液中で速やかに反応し捕捉
し、しかも沈殿、再付着が起きないように、捕捉したま
まで水への高い溶解度を示す物質を考えてみると、分析
化学の分野で一般的に使用されるマスキング剤に相当す
る物質がふさわしいという結論に至った。
【0010】銅およびニッケルのマスキング剤として
は、チオ尿素、テトラエチレンペンタミン、テトラエチ
レンテトラミン、メルカプト酢酸、シュウ酸、シュウ酸
アンモニウムおよびアミノカルボン酸類が一般的であ
る。さらにアミノカルボン酸としてはα−アラニン、グ
ルタミン酸、グリシン、イミジノ酢酸、ピコリン酸、シ
ステイン、1,2−ジアミノジクロヘキサンテトラ酢酸
(DCTA)、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDT
A)、エチレングリコールビス(2−アミノエチルエー
テル)テトラ酢酸(EGTA)、トランス−1,2−シ
クロヘキサジアミンテトラ酢酸、2−ヒドロキシエチル
エチレンジアミントリ酢酸(HEDTA)ニトリロトリ
酢酸(NTA)、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(D
TPA)、等の化合物及びそのアンモニウム塩が使用で
きる。
【0011】本発明の表面処理液は、最表面に金皮膜を
有する配線基板に対し特に有効であり、さらに、下地に
銅或いはニッケル或いは銅とニッケルの両方を有する配
線基板について最も有効であるよう検討されているが、
処理液の性質上、最表面の金属が下地金属よりもイオン
化傾向の小さい場合は他の金属にも有効である。たとえ
ば、下地金属として銅を有し最表面に銀皮膜を有するチ
ップキャリアおよびプリント配線板、下地金属として銅
およびニッケルを有し最表面に銀皮膜を有するチップキ
ャリアおよびプリント配線板、下地金属として銅を有し
最表面に錫皮膜を有するチップキャリアおよびプリント
配線板、下地金属として銅およびニッケルを有し最表面
に錫皮膜を有するチップキャリアおよびプリント配線
板、下地金属として銅を有し最表面にパラジウム皮膜を
有するチップキャリアおよびプリント配線板、下地金属
として銅およびニッケルを有し最表面にパラジウム皮膜
を有するチップキャリアおよびプリント配線板などであ
る。
【0012】また、本発明の表面処理液は、フッ化水素
を含まないため、接続電極あるいはめっき層が腐食され
ることがなく、ボンディング性が低下することがない。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明において、絶縁基板として
はエポキシ、ポリイミド等の有機材料やセラミック等の
無機材料があげられる。そして、その上に配線層が形成
されている。ここでいう配線層は、配線パターンと接続
電極を含む。接続電極は、配線パターンと同じ材料工程
で製造されることが一般的であり、材料は銅に代表され
る。接続電極上には各種めっきが施されるが、本発明
は、最表面が金、銀、錫、はんだのいずれかの材料の場
合に適用できるものである。これらのめっきは配線層が
銅で形成され、その上に直接めっきされる場合、即ち下
地が銅である、という場合もあるが、ニッケルめっきを
介して行われる場合もある。
【0014】本発明の表面処理液は、処理液中のチオ尿
素、テトラエチレンペンタミン、テトラエチレンテトラ
ミン、メルカプト酢酸、シュウ酸、又はシュウ酸アンモ
ニウムの濃度が好ましくは0.1〜30wt%、さらに
好ましくは1.0〜10wt%である。これらの濃度が
低すぎては処理の効果が十分に得られず、また高濃度に
した場合、濃度に見合った効果が発揮されない恐れがあ
る。
【0015】またアミノカルボン酸類としては、α−ア
ラニン、グルタミン酸、グリシン、イミジノ酢酸、ピコ
リン酸、システイン、1,2−ジアミノジクロヘキサン
テトラ酢酸(DCTA)、エチレンジアミンテトラ酢酸
(EDTA)、エチレングリコールビス(2−アミノエ
チルエーテル)テトラ酢酸(EGTA)、トランス−
1,2−シクロヘキサジアミンテトラ酢酸、2−ヒドロ
キシエチルエチレンジアミントリ酢酸(HEDTA)、
ニトリロトリ酢酸(NTA)、ジエチレントリアミンペ
ンタ酢酸(DTPA)、等の化合物及びそのアンモニウ
ム塩が使用できる。
【0016】アミノカルボン酸の濃度としてはその分子
量もよるが、好適な範囲は、0.0001〜10wt
%、さらに好ましくは0.001〜3wt%である。濃
度が低すぎる場合には、処理の効果が十分に得られない
だけでなく、処理液としての寿命が短くなってしまう。
また高濃度にした場合、濃度に見合った効果が発揮され
ない恐れがある。さらに、処理液として十分効果を発揮
させるため、pHは適正に設定することが好ましい。
【0017】
【実施例】<実施例1>松下電工製銅箔付ガラスエポキ
シ樹脂基板(FR−4グレード)総厚1.6mm、銅箔
厚36マイクロメートルの、まず銅箔表面をムラタ製酸
性クリーナPAC−200の10wt%水溶液に40
℃、2分間浸漬し脱脂処理をおこなったあと、ムラタ製
ソフトエッチング液MEOX10%と硫酸2vol%の
混合水溶液に30℃、30秒間浸漬し表面の活性化をお
こなった。そののちスルファミン酸ニッケルめっき液に
おいて、50℃、4A/dm2、3分間めっきをおこな
い、水洗、乾燥後、銅箔上に厚さ約1.5マイクロメー
トルのニッケル皮膜を得た。そののち金濃度1.0g/
lの日本高純度化学製ストライク金めっき液において、
30℃、2A/dm2、20秒間めっきをおこない金ス
トライク層を形成し、水洗後、さらにその基板を金濃度
8.0g/lの日本高純度化学製金めっき液において、
70℃、0.4A/dm2、48秒間めっきをおこな
い、水洗、乾燥後、厚さ約0.2マイクロメートルの金
皮膜を形成して基板の作製が完了した。
【0018】この基板の金皮膜表面をX線光電子分光分
析装置によりごく表面層の構成元素比率を調べたとこ
ろ、金57.4%、タリウム0.9%、塩素2.5%、
炭素33.4%、酸素5.5%、ニッケル0%、銅0.
3%それぞれ検出された。この基板に対し、直径25マ
イクロメートルの金ワイヤを使用してワイヤボンディン
グをおこない、そのプル強度を測定したところ標本数3
0個の平均値が7.65gでその時の標準偏差は0.5
3であった。
【0019】その後の実装工程を想定し、ホットプレー
ト上で180℃、6時間大気圧下で加熱処理をおこな
い、自然放冷後、もう一度X線光電子分光分析装置によ
りごく表面層の構成元素比率を調べたところ、金29.
7%、タリウム0.8%、塩素4.1%、炭素38.6
%、酸素21.8%、ニッケル3.9%、銅1.1%で
あり、金の構成比率が下がり、酸素、ニッケル、銅の構
成比率が上昇していることが確認された。この基板に対
し、直径25マイクロメートルの金ワイヤを使用してワ
イヤボンディングをおこない、そのプル強度を測定した
ところ標本数30個の平均値が6.28gでその時の標
準偏差は0.49であった。
【0020】さらにこの基板をシュウ酸アンモニウム5
wt%とEDTA1wt%の混合水溶液に40℃、20
分間浸漬処理し、水洗乾燥後、再びX線光電子分光分析
装置によりごく表面層の構成元素比率を調べたところ、
金54.4%、タリウム0%、塩素0%、炭素34.6
%、酸素10.2%、ニッケル0.4%、銅0.3%で
あり、金比率が加熱前の数値近くまで回復し、酸素、ニ
ッケル、銅の比率も加熱前の状態近くまで回復している
ことを確認した。この基板に対し、直径25マイクロメ
ートルの金ワイヤを使用してワイヤボンディングをおこ
ない、そのプル強度を測定したところ標本数30個の平
均値が8.81gでその時の標準偏差は0.43であっ
た。
【0021】<実施例2>実施例1と同じ工程で厚さ約
1.5マイクロメートルのニッケル皮膜を形成した銅箔
付きガラスエポキシ樹脂基板に対し、金ストライク層を
形成せずに金濃度8.0g/lの日本高純度化学製金め
っき液において、70℃、0.4A/dm2、48秒間
めっきをおこない、水洗、乾燥後、厚さ約0.2マイク
ロメートルの金皮膜を形成し基板の作製が完了した。
【0022】この基板の金皮膜表面をX線光電子分光分
析装置によりごく表面層の構成元素比率を調べたとこ
ろ、金61.0%、タリウム1.1%、塩素0.2%、
炭素31.1%、酸素5.9%、ニッケル0%、銅0.
7%それぞれ検出された。この基板に対し、直径25マ
イクロメートルの金ワイヤを使用してワイヤボンディン
グをおこない、そのプル強度を測定したところ標本数3
0個の平均値が8.31gでその時の標準偏差は0.3
2であった。
【0023】その後の実装工程を想定し、ホットプレー
ト上で180℃、6時間大気圧下で加熱処理をおこな
い、自然放冷後、もう一度X線光電子分光分析装置によ
りごく表面層の構成元素比率を調べたところ、金27.
5%、タリウム0.5%、塩素6.6%、炭素41.7
%、酸素19.9%、ニッケル3.5%、銅0.4%で
あり、金の構成比率が下がり、酸素、ニッケル、銅の構
成比率が上昇していることが確認された。この基板に対
し、直径25マイクロメートルの金ワイヤを使用してワ
イヤボンディングをおこない、そのプル強度を測定した
ところ標本数30個の平均値が5.52gでその時の標
準偏差は0.29であった。
【0024】さらにこの基板をシュウ酸アンモニウム5
wt%とEDTA1wt%の混合水溶液に40℃、20
分間浸漬処理し、水洗乾燥後、再びX線光電子分光分析
装置によりごく表面層の構成元素比率を調べたところ、
金51.5%、タリウム0%、塩素0%、炭素37.9
%、酸素10.1%、ニッケル0%、銅0.5%であ
り、金比率が加熱前の数値近くまで上昇し、酸素、ニッ
ケル、銅の比率も加熱前の状態近くまで低下しているこ
とを確認した。この基板に対し、直径25マイクロメー
トルの金ワイヤを使用してワイヤボンディングをおこな
い、そのプル強度を測定したところ標本数30個の平均
値が8.33gでその時の標準偏差は0.36であっ
た。
【0025】<実施例3>実施例1と同じ工程で基板を
作製し、同じ条件で加熱処理をおこなった基板に対しE
DTA0.0002wt%の混合水溶液に40℃、20
分間浸漬処理し、水洗乾燥後、再びX線光電子分光分析
装置によりごく表面層の構成元素比率を調べたところ、
金45.9%、タリウム0%、塩素0%、炭素43.3
%、酸素10.5%、ニッケル0%、銅0.3%それぞ
れ検出された。この基板に対し、直径25マイクロメー
トルの金ワイヤを使用してワイヤボンディングをおこな
い、そのプル強度を測定したところ標本数30個の平均
値が7.44gでその時の標準偏差は0.60であっ
た。
【0026】<実施例4>実施例2と同じ工程で基板を
作製し、同じ条件で加熱処理をおこなった基板に対しE
DTA0.0002wt%の混合水溶液に40℃、20
分間浸漬処理し、水洗乾燥後、再びX線光電子分光分析
装置によりごく表面層の構成元素比率を調べたところ、
金28.5%、タリウム0%、塩素0%、炭素55.3
%、酸素15.6%、ニッケル0%、銅0.6%それぞ
れ検出された。この基板に対し、直径25マイクロメー
トルの金ワイヤを使用してワイヤボンディングをおこな
い、そのプル強度を測定したところ標本数30個の平均
値が7.22gでその時の標準偏差は0.66であっ
た。
【0027】<実施例5>ニッカン工業製フレキシブル
基板(商品名:パイララックス)基材厚50マイクロメ
ートル、接着剤厚13マイクロメートル、銅箔厚18マ
イクロメートルの、銅箔表面をムラタ製酸性クリーナP
AC200の10wt%水溶液に40℃、2分間浸漬し
脱脂処理をおこなったあと、ムラタ製ソフトエッチング
液MEOX10vol%と硫酸2vol%の混合水溶液
に30℃、30秒間浸漬し、塩化パラジウムの塩酸溶液
に10秒浸漬して触媒の活性化をおこなった。そして上
村工業製無電解ニッケルめっき液ニムデンNPR−4に
おいて、80℃、10分間めっきをおこない、水洗、乾
燥後、銅箔上に厚さ約2.5マイクロメートルのニッケ
ル皮膜を得た。そののち金濃度1.0g/lの小島化学
薬品製置換型ストライク無電解金めっき液オーエル2に
おいて、90℃、5分間めっきをおこない金ストライク
層を形成し、水洗後、さらにその基板を金濃度8.0g
/lの小島化学薬品製自己触媒型無電解金めっき液オー
レットにおいて、65℃、5分間めっきをおこない、水
洗、乾燥後、厚さ約0.5マイクロメートルの金皮膜を
形成し基板の作製が完了した。
【0028】この基板の金皮膜表面をX線光電子分光分
析装置によりごく表面層の構成元素比率を調べたとこ
ろ、金55.3%、タリウム0.2%、塩素1.2%、
炭素34.2%、酸素7.8%、ニッケル0.3%、銅
0.8%それぞれ検出された。この基板に対し、直径2
5マイクロメートルの金ワイヤを使用してワイヤボンデ
ィングをおこない、そのプル強度を測定したところ標本
数30個の平均値が8.96gでその時の標準偏差は
0.37であった。
【0029】その後の実装工程を想定し、ホットプレー
ト上で180℃、6時間大気圧下で加熱処理をおこな
い、自然放冷後、もう一度X線光電子分光分析装置によ
りごく表面層の構成元素比率を調べたところ、金27.
1%、タリウム0.3%、塩素4.8%、炭素37.6
%、酸素20.5%、ニッケル3.4%、銅6.3%で
あり、金の構成比率が下がり、酸素、銅の構成比率が上
昇していることが確認された。この基板に対し、直径2
5マイクロメートルの金ワイヤを使用してワイヤボンデ
ィングを試みたが、ボンディング条件を種々変えてみた
が安定してボンディングをすることができなかった。
【0030】さらにこの基板をテトラエチレンテトラミ
ン5wt%とEDTA1wt%の混合水溶液に40℃、
20分間浸漬処理し、水洗乾燥後、再びX線光電子分光
分析装置によりごく表面層の構成元素比率を調べたとこ
ろ、金52.9%、タリウム0%、塩素0%、炭素3
6.7%、酸素9.8%、ニッケル0%、銅0.6%で
あり、金比率が加熱前の数値近くまで回復し、酸素、銅
の比率も加熱前の状態近くまで回復していることを確認
した。この基板に対し、直径25マイクロメートルの金
ワイヤを使用してワイヤボンディングをおこない、その
プル強度を測定したところ標本数30個の平均値が9.
42gでその時の標準偏差は0.33であった。
【0031】<実施例6>実施例5と同じ工程で厚さ約
2.5マイクロメートルのニッケル皮膜を形成したフレ
キシブル基板に対し、上村工業製置換型ストライク無電
解金めっき液TKK−51において、85℃、10分間
めっきをおこない金ストライク層を形成し、水洗後、さ
らにその基板を上村工業製置換型厚づけ無電解金めっき
液TSK−25において、85℃、20分間めっきをお
こない、水洗、乾燥後、厚さ約0.5マイクロメートル
の金皮膜を形成し基板の作製が完了した。
【0032】この基板の金皮膜表面をX線光電子分光分
析装置によりごく表面層の構成元素比率を調べたとこ
ろ、金62.1%、タリウム1.3%、塩素2.1%、
炭素30.1%、酸素3.6%、ニッケル0.8%、銅
0%それぞれ検出された。この基板に対し、直径25マ
イクロメートルの金ワイヤを使用してワイヤボンディン
グをおこない、そのプル強度を測定したところ標本数3
0個の平均値が9.08gでその時の標準偏差は0.4
7であった。
【0033】その後の実装工程を想定し、ホットプレー
ト上で180℃、6時間大気圧下で加熱処理をおこな
い、自然放冷後、もう一度X線光電子分光分析装置によ
りごく表面層の構成元素比率を調べたところ、金23.
7%、タリウム0.7%、塩素6.1%、炭素36.6
%、酸素20.7%、ニッケル2.7%、銅9.6%で
あり、金の構成比率が下がり、酸素、銅の構成比率が上
昇していることが確認された。この基板に対し、直径2
5マイクロメートルの金ワイヤを使用してワイヤボンデ
ィングを試みたが、ボンディング条件を種々変えてみた
が安定してボンディングをすることができなかった。
【0034】さらにこの基板をテトラエチレンテトラミ
ン5wt%とEDTA1wt%の混合水溶液に40℃、
20分間浸漬処理し、水洗乾燥後、再びX線光電子分光
分析装置によりごく表面層の構成元素比率を調べたとこ
ろ、金49.3%、タリウム0%、塩素0%、炭素4
1.7%、酸素8.8%、ニッケル0%、銅0.3%で
あり、金比率が加熱前の数値近くまで上昇し、酸素、銅
の比率も加熱前の状態近くまで低下していることを確認
した。この基板に対し、直径25マイクロメートルの金
ワイヤを使用してワイヤボンディングをおこない、その
プル強度を測定したところ標本数30個の平均値が9.
14gでその時の標準偏差は0.42であった。
【0035】<実施例7>実施例5と同じ工程で基板を
作製し、同じ条件で加熱処理をおこなった基板に対しN
TA0.0002wt%の混合水溶液に40℃、20分
間浸漬処理し、水洗乾燥後、再びX線光電子分光分析装
置によりごく表面層の構成元素比率を調べたところ、金
47.9%、タリウム0%、塩素0%、炭素38.9
%、酸素12.4%、ニッケル0%、銅0.8%それぞ
れ検出された。この基板に対し、直径25マイクロメー
トルの金ワイヤを使用してワイヤボンディングをおこな
い、そのプル強度を測定したところ標本数30個の平均
値が8.23gでその時の標準偏差は0.42であっ
た。
【0036】<実施例8>実施例6と同じ工程で基板を
作製し、同じ条件で加熱処理をおこなった基板に対しN
TA0.0002wt%の混合水溶液に40℃、20分
間浸漬処理し、水洗乾燥後、再びX線光電子分光分析装
置によりごく表面層の構成元素比率を調べたところ、金
49.3%、タリウム0%、塩素0%、炭素41.7
%、酸素8.8%、ニッケル0%、銅0.3%それぞれ
検出された。この基板に対し、直径25マイクロメート
ルの金ワイヤを使用してワイヤボンディングをおこな
い、そのプル強度を測定したところ標本数30個の平均
値が7.63gでその時の標準偏差は0.57であっ
た。
【0037】以上のように本願発明の方法によれば、ワ
イヤボンディングの強度が向上し、接合信頼性が確保で
きた。
【0038】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の発明によれば、
絶縁基板上に、配線パターン及び半導体部品との接続電
極を含む配線層を有し、前記接続電極上に最表面が金、
銀、錫、はんだから選ばれるめっき層を形成した後に、
前記めっき層表面を表面処理する配線基板の製造方法に
おいて、前記表面処理を、チオ尿素、テトラエチレンペ
ンタミン、テトラエチレンテトラミン、メルカプト酢
酸、シュウ酸、シュウ酸アンモニウム、アミノカルボン
酸類のうち少なくとも1つを含む表面処理液で洗浄する
ため、接続電極のボンディング性が高い配線基板を製造
することができる。
【0039】本発明の請求項2記載の発明によれば、請
求項1記載の発明において、前記表面処理液が、フッ化
水素を含まないため、接続電極あるいはめっき層が腐食
され、ボンディング性が低下することがない。
【0040】本発明の請求項3記載の発明によれば、請
求項1または請求項3記載の発明において、前記表面処
理液が、シュウ酸アンモニウム及びテトラエチレンテト
ラミンの少なくとも一方と、アミノカルボン酸類を含む
ため、特に接続電極のボンディング性が高い配線基板を
製造することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁基板上に、配線パターン及び半導体部
    品との接続電極を含む配線層を有し、前記接続電極上に
    最表面が金、銀、錫、はんだから選ばれるめっき層を形
    成した後に、前記めっき層表面を表面処理する配線基板
    の製造方法において、前記表面処理が、チオ尿素、テト
    ラエチレンペンタミン、テトラエチレンテトラミン、メ
    ルカプト酢酸、シュウ酸、シュウ酸アンモニウム、アミ
    ノカルボン酸類のうち少なくとも1つを含む表面処理液
    で洗浄することを特徴とする配線基板の製造方法。
  2. 【請求項2】前記表面処理液が、フッ化水素を含まない
    ことを特徴とする請求項1記載の配線基板の製造方法。
  3. 【請求項3】前記表面処理液が、シュウ酸アンモニウム
    及びテトラエチレンテトラミンの少なくとも一方と、ア
    ミノカルボン酸類を含むことを特徴とする請求項1また
    は請求項2記載の配線基板の製造方法。
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