JP2002299985A - 弾性表面波装置の製造方法 - Google Patents

弾性表面波装置の製造方法

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JP2002299985A
JP2002299985A JP2001096914A JP2001096914A JP2002299985A JP 2002299985 A JP2002299985 A JP 2002299985A JP 2001096914 A JP2001096914 A JP 2001096914A JP 2001096914 A JP2001096914 A JP 2001096914A JP 2002299985 A JP2002299985 A JP 2002299985A
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Hideji Yamato
秀司 大和
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造工程を増加させることなく、電極形成工
程時の加熱による電極やレジストの破損が生じ難く、か
つフリップチップボンディング等における圧電基板のク
ラックが生じ難い、弾性表面波装置の製造方法を得る。 【解決手段】 圧電基板1上に電極膜厚が異なる第1,
第2の弾性表面波素子が構成されている弾性表面波装置
の製造に際し、第1の弾性表面波素子のIDT電極2及
び電極パッド層8a,9aと、第2の弾性表面波素子の
電極パッド層10a,11aと、短絡用配線16とを同
時に形成し、第2の弾性表面波素子のIDT電極3の形
成に際し、電極パッド層8a,9a,10a,11aを
2層化し、電極形成完了後に短絡用配線16,17を切
断する、弾性表面波装置の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電基板上に電極
膜厚が異なる第1,第2の弾性表面波素子が構成されて
いる弾性表面波装置の製造方法に関し、より詳細には、
少なくとも電極パッドが2層構造を有する弾性表面波装
置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、1つの圧電基板上に異なる特性の
弾性表面波素子を構成してなる弾性表面波装置が種々提
案されている。
【0003】例えば、WO99/05788号公報に
は、圧電基板上に、電極膜厚が異なる第1,第2の弾性
表面波素子が形成されている弾性表面波装置の製造方法
が開示されている。この種の弾性表面波装置を高周波帯
域で使用する場合、電極膜厚が薄くなり、かつIDT
(インターデジタルトランスデューサ)電極の線幅が細
くなる。従って、電極の機械的強度が低下しがちであっ
た。そのため、耐電力性が低下したり、フリップチップ
ボンディングにより弾性表面波装置をパッケージ化した
場合に、金属バンプ形成時に圧電基板にクラックが生じ
がちであった。
【0004】そこで、上記先行技術に記載の製造方法で
は、電極パッド及びバスバーの膜厚がIDT電極の膜厚
に比べて厚くされており、このような構造を得るために
3回の露光・現像が行われている。従って、製造工程が
煩雑であった。
【0005】他方、フリップチップ工法によりパッケー
ジ化を果たす場合、バンプ強度を高めるために、金属バ
ンプ形成工程において圧電基板を加熱し、金属の相互拡
散の促進を図る必要があった。また、レジストを硬化さ
せる際にも、加熱する必要があった。しかしながら、焦
電性を有する圧電基板を用いた弾性表面波素子の製造に
上記方法を適用すると、加熱時の温度変化により第1,
第2の弾性表面波素子のIDT電極間に電位差が生じ、
放電が生じる。その結果、IDT電極の焦電破壊が生
じ、良品率が低下せざるを得ない。
【0006】他方、特開平11−312943号公報に
は、電極膜厚が異なる第1,第2の弾性表面波素子を有
する弾性表面波装置の他の製造方法が示されている。こ
こでは、圧電基板上に全面に第1の導電膜が形成され、
次に第1の導電膜上に全面にレジストが付与される。そ
して、このレジストがパターニングされ、図11(a)
に示すレジストパターン103が得られる。なお、10
1は圧電基板、102は第1の導電膜を示す。レジスト
パターン103は、第1の弾性表面波素子のIDT電
極、電極パッド及び第2の弾性表面波素子の電極パッド
を形成するためにパターニングされている。
【0007】次に、エッチングにより、図11(b)に
示すように、第1の弾性表面波素子のIDT電極104
と、電極パッド105と、第2の弾性表面波素子の電極
パッド106とが形成される。次に、全面が第2のレジ
スト107で被覆され(図11(c))、しかる後、第
2の弾性表面波素子のIDT電極が形成される部分上及
び第2の弾性表面波素子の電極パッドの一部分上におい
て上記レジストが除去される(図11(d))。しかる
後、第2の導電膜111が全面に付与され(図11
(e))、次に、リフトオフ法により、第2のレジスト
及び第2のレジスト上の導電膜111が除去される(図
11(f))。このようにして、第2の弾性表面波素子
では、電極パッド106の上面に部分的に導電膜111
aが積層されて、2層化されている。なお、111b
は、IDT電極を示す。
【0008】特開平11−312943号公報に記載の
先行技術では、上記のように第2の弾性表面波素子の電
極パッド106が、第1の弾性表面波素子の電極形成時
に形成される。すなわち、第2の電極パッド106は、
圧電基板表面がレジスト段差や現像液により汚染される
前に形成される。従って、第2の弾性表面波素子の電極
パッドと圧電基板との接合強度が高められるとされてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、WO9
9/05788号公報に記載の先行技術では、3回の露
光・現像を行わねばならず、製造方法が煩雑であった。
加えて、露光・現像回数が多いため、レジストを硬化す
るための加熱工程が増加し、それによって、前述したI
DT電極の焦電破壊が生じ、良品率が低下するという問
題があった。
【0010】他方、特開平11−312943号公報に
記載の製造方法では、露光・現像は2回行われるだけで
よい。しかしながら、圧電基板が焦電性を有する場合、
やはり、レジストを硬化させるための加熱工程によりI
DT電極の焦電破壊が生じることがあった。
【0011】加えて、特開平11−312943号公報
に記載の製造方法では、第2の弾性表面波素子の電極パ
ッド106においてのみ、2層化されていた。従って、
第1の弾性表面波素子の電極パッド105は単層である
ため、ダイシェア強度が低かった。従って、フリップチ
ップボンディングによるパッケージ化を図った場合に、
圧電基板にクラックが生じがちであった。
【0012】本発明の目的は、上述した従来技術の欠点
を解消し、露光・現像工程を低減し得るだけでなく、第
1,第2の弾性表面波素子の電極パッドの双方の圧電基
板に対する密着強度が高められ、かつフリップチップボ
ンディングに際しての圧電基板におけるクラックが生じ
難い、弾性表面波装置の製造方法を提供することにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、圧電基板
上に、複数のくし形電極を有するIDT電極及び該ID
T電極に接続された電極パッドを有しかつ電極膜厚が異
なる第1,第2の弾性表面波素子が構成されている弾性
表面波装置の製造方法であって、前記第1の弾性表面波
素子のIDT電極及び電極パッドの一部の層である電極
パッド層、第2の弾性表面波素子の少なくとも前記電極
パッドの一部の層である電極パッド層、並びに前記第1
の弾性表面波素子のIDT電極の複数のくし形電極を接
続する短絡用配線を形成する工程と、前記第1の弾性表
面波素子のIDT電極及び電極パッド層が形成されてい
る領域と第2の弾性表面波素子の少なくとも電極パッド
層が形成されている部分を含む領域とにレジストを付与
し、加熱する工程と、前記第2の弾性表面波素子が構成
される領域上と、前記第1の弾性表面波素子の少なくと
も電極パッド層が形成されている領域上のレジストを除
去する工程と、前記第2の弾性表面波素子のIDT電極
の電極膜厚と等しい膜厚の導電膜を形成する工程と、前
記レジスト及びレジスト上に付与されている導電膜をリ
フトオフする工程と、前記短絡用配線を切断する工程と
を備えることを特徴とする。
【0014】第1の発明では、第1の弾性表面波素子の
IDT電極及び電極パッド層と共に、まず第2の弾性表
面波素子の少なくとも電極パッド層と、上記短絡用配線
とが形成される。従って、レジストにより圧電基板表面
が汚染される前に、第1,第2の弾性表面波素子の電極
パッド層が形成される。また、次に、レジストを付与
し、加熱した後に、第2の弾性表面波素子が構成される
領域上と、第1の弾性表面波素子の少なくとも電極パッ
ド層が形成されている領域上のレジストが除去され、第
2の弾性表面波素子のIDT電極の電極膜厚と等しい膜
厚の導電膜が形成され、リフトオフ法によりレジスト及
びレジスト上に付与されている導電膜が除去される。従
って、第1,第2の弾性表面波素子のいずれの電極パッ
ド層にも、第2の弾性表面波素子のIDT電極を構成す
るための導電膜が積層されるので、各電極パッドは2層
構造を有する。よって、電極パッドの圧電基板に対する
密着性に優れているだけでなく、フリップチップボンデ
ィングの際の圧電基板のクラックが防止される。
【0015】また、上記短絡用配線が予め形成され、最
後に短絡用配線が切断されるので、第1,第2の弾性表
面波素子用のIDT電極及び電極パッドの形成に際して
のレジスト加熱工程による焦電破壊が確実に防止され
る。
【0016】本願の第2の発明は、圧電基板上に、複数
のくし形電極を有するIDT電極及び該IDT電極に接
続された電極パッドを有しかつ電極膜厚が異なる第1,
第2の弾性表面波素子が構成されている弾性表面波装置
の製造方法であって、前記圧電基板上の全面に第1のレ
ジストを付与する工程と、前記第1の弾性表面波素子の
IDT電極及び電極パッドが形成される領域と、第2の
弾性表面波素子の少なくとも電極パッドが形成される領
域のレジストを除去すると同時に、第1の弾性表面波素
子のIDT電極の複数のくし形電極を接続する短絡用配
線が設けられる部分上のレジストを除去する工程と、前
記第1の弾性表面波素子のIDT電極の電極膜厚と等し
い膜厚の導電膜を形成する工程と、前記第1のレジスト
及び第1のレジスト上に付与されている導電膜をリフト
オフし、第1の弾性表面波素子のIDT電極、電極パッ
ドの一部である電極パッド層、第2の弾性表面波素子の
電極パッドの一部である電極パッド層、及び前記短絡用
配線を形成する工程と、前記第1の弾性表面波素子のI
DT電極及び電極パッド層並びに第2の弾性表面波素子
の少なくとも電極パッド層が形成されている部分を含む
領域上に第2のレジストを付与し、加熱する工程と、第
2の弾性表面波素子が構成される領域上と、第1の弾性
表面波素子の少なくとも電極パッド層が形成されている
領域上の第2のレジストを除去する工程と、前記第2の
弾性表面波素子のIDT電極の電極膜厚と等しい膜厚の
導電膜を形成する工程と、前記第2のレジスト及び第2
のレジスト上に形成されている導電膜をリフトオフする
工程と、前記短絡用配線を切断する工程とを備えること
を特徴とする。
【0017】第2の発明においても、まず、露光・現像
により、圧電基板上において、第1の弾性表面波素子の
IDT電極、電極パッド層、第2の弾性表面波素子の電
極パッド層及び短絡用配線が形成され、しかる後、第2
のレジストを付与し、加熱し、第2の弾性表面波素子の
IDT電極及び電極パッドが形成される領域上、第1の
弾性表面波素子の少なくとも電極パッド層が形成されて
いる領域上の第2のレジストが除去された後、第2の弾
性表面波素子のIDT電極の電極膜厚と等しい膜厚の導
電膜が形成され、リフトオフ法により第2のレジスト及
び第2のレジスト上に形成されている該導電膜が除去さ
れる。
【0018】従って、第2の発明においても、第1,第
2の弾性表面波素子の電極パッド層には、第2の弾性表
面波素子のIDT電極の電極膜厚と等しい導電膜が積層
されて、2層構造の電極パッドが形成される。よって、
フリップチップボンディングに際しての圧電基板におけ
るクラックの発生を抑制することができる。また、第1
の発明と同様に、まず短絡用配線が形成され、第1,第
2の弾性表面波素子用の各電極を形成した後に短絡用配
線が切断されるので、焦電破壊を抑制することができ
る。
【0019】第1,第2の発明の特定の局面では、第2
の弾性表面波素子が構成される領域上と、前記第1の弾
性表面波素子の少なくとも電極パッドが形成される領域
上のレジストを除去する工程において、同時に第2の弾
性表面波素子のIDT電極の複数のくし形電極を接続す
る短絡用配線が設けられる部分上のレジストが除去さ
れ、導電膜の形成及びリフトオフにより第2の弾性表面
波素子側においても短絡用配線が形成され、前記第2の
弾性表面波素子側の導電膜の形成及びリフトオフの後
に、前記各電極パッド上に金属バンプを形成する工程を
さらに備え、前記短絡用配線を切断する工程において、
第2の弾性表面波素子側に設けられた短絡用配線も切断
される。それによって例えばフリップチップボンディン
グにより弾性表面波素子のパッケージ化を容易に図るこ
とができる。この場合、各電極パッドが2層構造を有す
るため、圧電基板におけるクラックの発生を確実に抑制
することができる。なお、第1,第2の弾性表面波素子
の電極膜厚はいずれが厚くともよい。また、金属バンプ
形成時に電極パッドとの拡散促進のために加熱を行う
が、第2の弾性表面波素子にも短絡用配線を設けること
により、第1,第2の弾性表面波素子の焦電破壊を抑制
することができる。
【0020】すなわち、第1の弾性表面波素子のIDT
電極の膜厚が、第2の弾性表面波素子のIDT電極の膜
厚よりも薄くされてもよく、逆に、第1の弾性表面波素
子のIDT電極の膜厚が第2の弾性表面波素子のIDT
電極の膜厚よりも厚くされていてもよい。
【0021】本発明のある特定の局面では、前記第1の
弾性表面波素子のIDT電極の膜厚が、第2の弾性表面
波素子のIDT電極の膜厚よりも厚くされており、第1
の弾性表面波素子のIDT電極と同時に形成される、第
2の弾性表面波素子の少なくとも電極パッド層の横断面
形状が上方にいくほど細くなるように、側面にテーパー
がつけられた形状を有する。
【0022】本発明の他の特定の局面では、上記短絡用
配線の切断が行われた後に、圧電基板上に絶縁膜が形成
される工程がさらに備えられ、それによって第1,第2
の弾性表面波素子のIDT電極などを保護することがで
きる。
【0023】本発明のより限定的な局面では、上記絶縁
膜形成後に、少なくとも電極パッドが形成されている領
域の絶縁膜が除去される工程がさらに備えられ、それに
よって、電極パッド上に金属ワイヤなどの導電性接合材
を確実に接合することができる。さらに、電極パッド及
び金属バンプ上の絶縁膜を除去する工程後に、少なくと
も電極パッド表面をエッチングすることにより、例えば
バンプと電極パッドの界面または、電極パッド、バンプ
表面の絶縁膜やエッチャントの残渣を除去することがで
きる。従って、電極パッドとバンプまたは、バンプと外
部電極の接合性を向上することができる。
【0024】また、上記絶縁膜の除去は、フリップチッ
プボンディングの直前にプラズマ等により処理すること
により行われるので、金属バンプ表面の汚染を防止する
ことができ、該プラズマにより金属バンプ表面を洗浄す
ることかできる。従って、それによっても、金属バンプ
の接合不良を低減することができる。
【0025】本発明の他の特定の局面では、上記絶縁膜
の厚みを減少させることにより、第1,第2の弾性表面
波素子の周波数を調整する工程がさらに備えられる。絶
縁膜の厚みの調整は、絶縁膜形成時に厚みを制御するこ
とにより、あるいは絶縁膜形成後に厚みを低減するよう
に加工することにより容易に行うことができる。それに
よって電極形成後に第1,第2の弾性表面波素子の少な
くとも一方の周波数を容易に調整することができる。ま
た、絶縁膜形成前の周波数が目的とする周波数範囲とず
れていたとしても、上記絶縁膜の厚みの調整により、所
望とする周波数特性を有する弾性表面波装置を得ること
ができ、良品率を高め得る。
【0026】本発明にかかる通信機は、本発明に従って
構成された弾性表面波装置の製造方法により得られた弾
性表面波装置を帯域フィルタとして備える。従って、本
発明に従って比較的簡単な工程で得られ、かつ信頼性に
優れた弾性表面波装置を帯域フィルタとして有するの
で、通信機のコストの低減及び信頼性の向上を図ること
ができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、本発明
の具体的な実施例を説明することにより、本発明を明ら
かにする。
【0028】(第1の実施例)図1〜図5を参照して第
1の実施例の弾性表面波装置の製造方法を説明する。な
お、図1(a),(b)〜図3(a),(b)は、弾性
表面波装置を形成する各工程における圧電基板上の電極
構造を示す平面図であり、図4(a)〜(d)〜図5
(a)〜(c)は、それぞれ、第1,第2の弾性表面波
素子の形成される部分の側面断面図を組み合わせた模式
的断面図である。例えば、図4(a)を例にとると、図
4(a)は、図1(a)のA−A線及びB−B線に沿う
断面図を組み合わせた図である。図4(b)〜図5
(c)も同様に、2つの断面部分を組み合わせた模式的
断面図である。
【0029】まず、図1(a)に示すように、圧電基板
1を用意する。圧電基板1は、本実施例では、チタン酸
ジルコン酸鉛系セラミックスのような圧電セラミックス
により構成されている。
【0030】圧電基板1の上面の全面に、第1の弾性表
面波素子のIDT電極と等しい膜厚の第1の導電膜が形
成される。この導電膜を構成する材料としては、本実施
例ではAl合金が用いられる。導電膜の形成は、蒸着、
スパッタリング、メッキ等の適宜の薄膜形成法、あるい
は他の導電膜形成方法により行われ得る。
【0031】次に、導電膜上に全面にポジ型のレジスト
を付与する。このレジスト上に、マスクが重ねられ、露
光され、次に露光されたレジスト部分が除去される。上
記マスクは、第1の弾性表面波素子のIDT電極、反射
器、及び電極パッドと、第2の弾性表面波素子の電極パ
ッドと、配線電極と、バスバー部分とが遮蔽部とされて
いる形状を有する。次に、エッチングにより導電膜をパ
ターニングする。
【0032】このようにして、図1(a)に示すよう
に、圧電基板1上に、第1の弾性表面波素子の複数のく
し形電極からなるIDT電極2と、反射器4,5と、一
対のくし形電極にそれぞれ接続されている電極パッド層
8a,9aと、配線電極層12a,13aと、短絡用配
線16とが形成される。なお、電極パッド層8a,9a
は、配線電極層12a,13aによりIDT電極2のバ
スバー層2a,2bに接続されるように形成されてい
る。また、短絡用配線16は、IDT電極2側の電極パ
ッド層8a,9aを短絡するように、すなわち複数のく
し形電極を接続するように形成されている。電極パッド
8a,9aは、両方が入出力端子を構成していてもよ
く、または、一方がIDT電極の入出力端子、他方がア
ース端子を構成していてもよい。また、本実施例では、
上記短絡用配線16は、反射器4,5にも接続されてい
る。
【0033】他方、上記第1の弾性表面波素子側とは隔
てられた位置、すなわち第2の弾性表面波素子が構成さ
れる領域においては、第2の弾性表面波素子のバスバー
層3a,3b、配線電極層14a,15a及び電極パッ
ド層10a,11aがIDT電極2と同じ厚みとなるよ
うに、同時に形成されている。
【0034】図1(a)におけるA−A線及びB−B線
に沿う部分の断面が図4(a)に示されている。上記エ
ッチングは、湿式エッチング及びプラズマなどを用いた
乾式エッチングのいずれであってもよい。また、エッチ
ングに代えて、リフトオフ法により図1(a)に示され
ている電極構造を形成してもよい。
【0035】なお、第2の弾性表面波素子において、電
極パッド層10a,11aには、本発明に従って最終的
に第2の弾性表面波素子のIDT電極の膜厚と等しい導
電膜が積層されるが、バスバー層3a,3b、配線電極
層14a,15aに対しては、必ずしも2層構造を有す
るように導電膜を積層しなくともよい。その場合には、
図1(a)に示す状態において、電極パッド層10a,
11aのみを形成すればよく、バスバー層3a,3b及
び配線電極層14a,15aはこの段階で形成されな
い。
【0036】次に、圧電基板1の上面において全面にネ
ガ型のレジストを付与する。しかる後、第1の弾性表面
波素子の電極パッド層8a,9aと、配線電極層12
a,13a、IDTのバスバー層2a,2bと、第2の
弾性表面波素子の各種電極が形成される領域とが遮蔽部
とされているマスクを用いて、露光が行われる。次に、
露光されなかった部分のレジストを除去することによ
り、図1(b)及び図4(b)に示すようにパターニン
グされた第2のレジスト18を形成する。図1(b)で
は、第2の弾性表面波素子側の電極構造が形成される領
域にはレジスト18は至っていない。なお、図1(b)
では、第2の弾性表面波素子側において、バスバー3
a,3b間に複数本の電極指が配置されているかのよう
に図示されているが、図1(b)に示す状態では、電極
指が形成される位置においてレジスト18が除去されて
いるだけであり、この段階では電極指は形成されていな
い。また、IDT電極の両側に配置される反射器におい
ても同様である。すなわち、図1(b)において第2の
弾性表面波素子側において既に形成されている電極は、
前述した図1(a)に示されていたバスバー層3a,3
b、配線電極層14a,15a及び電極パッド層10
a,11aだけである(図1(b)でハッチングが付さ
れている部分)。
【0037】次に、レジスト18を加熱処理することに
より、レジストの圧電基板1への密着性が高められると
ともに、耐プラズマ性が高められる。この場合、第1の
弾性表面波素子側においては、短絡用配線16により電
極パッド層8a,9aと反射器4,5とが短絡されてい
るため、これらが同電位となり、焦電効果によるIDT
電極2、反射器4,5及びレジスト18の破損は生じな
い。
【0038】次に、圧電基板1の上面全面において、第
2の弾性表面波素子のIDT電極の電極指と同じ膜厚の
導電膜19を形成する(図4(c)参照)。この第2の
導電膜19は、第1の導電膜と同様にAl合金からな
り、蒸着、メッキまたはスパッタリングなどの適宜の導
電膜形成方法により形成され得る。
【0039】上記導電膜19の形成により、レジスト1
8が設けられていない部分において、第2の弾性表面波
素子のIDT電極の電極指、並びに反射器が形成され
る。しかる後、レジスト18上に付与されている導電膜
19をレジスト18とともにリフトオフする。このよう
にして、図2(a)及び図4(d)に示すように、圧電
基板1上に第1,第2の弾性表面波素子22,23の電
極構造が形成される。
【0040】なお、図2(a)に示されているように、
第2の弾性表面波素子23においては、IDT電極3の
両側に反射器6,7が形成されており、短絡用配線17
が、IDT電極3の複数のくし形電極を接続するように
電極パッド10A,11Aを短絡しており、さらに、こ
れらと反射器6,7とを短絡するように、上記第2の導
電膜により形成されている。また、電極パッド10A,
11A、バスバー3A,3B及び配線電極14A,15
Aは、上記製造工程から明らかなように、第1,第2の
導電膜を積層した構造、すなわち、電極パッド層10
a,11a,バスバー層3a,3b及び配線電極層14
a,15a上に第2の導電膜が積層された構造とされて
いる。同様に、第1の弾性表面波素子22側において
も、IDT電極2のバスバー2A,2B、電極パッド8
A,9A及び配線電極12A,13Aは、第1,第2の
導電膜が積層された2層構造を有するように構成されて
いる。
【0041】また、上記第2の弾性表面波素子23側の
IDT電極3の電極指の膜厚は、第2の導電膜の膜厚に
より決定されるが、本実施例では、第2の導電膜の厚み
が第1の導電膜の厚みよりも厚くされており、それによ
って第1の弾性表面波素子のIDT電極の膜厚に比べ
て、第2の弾性表面波素子のIDT電極3の電極指の膜
厚が厚くされている。
【0042】なお、上記第2の導電膜の形成に際し、圧
電基板1が加熱されたとしても、上記短絡用配線17に
より電極パッド10A,11A及び反射器6,7が短絡
されているので、すなわち複数のくし形電極が短絡され
ているので、焦電効果による電極破壊やレジストの破損
が生じ難い。
【0043】次に、図2(b)に示すように、矢印X
1,X2,Y1,Y2で示す部分において短絡用配線1
6,17を切断する。その結果、電極パッド8Aと、電
極パッド9Aと、反射器4,5とが電気的に分離され
る。同様に、第2の弾性表面波素子23側においても、
電極パッド10Aと、電極パッド11Aと、反射器6,
7とが電気的に分離される。
【0044】この短絡用配線16,17の切断は、フォ
トリソグラフィ−エッチング法により行い得る。もっと
も、短絡用配線16,17の切断方法は特に限定されな
い。また、フリップチップボンディングにより弾性表面
波装置をパッケージ化する必要がある場合には、上記短
絡用配線16,17の切断前に、図2(b)及び図5
(a)に示されている金属バンプ20,20,20,2
0を、電極パッド8A,9A,10A,11A上に形成
することが望ましい。この場合には、金属の相互拡散を
促進させるために圧電基板1を加熱したとしても、ID
T電極2,3における焦電破壊を防止することができ
る。
【0045】次に、図3(a)及び図5(b)に示すよ
うに、圧電基板1上に全面に絶縁膜21を形成する。絶
縁膜21は、SiO2などの適宜の絶縁性材料により形
成される。絶縁膜21の形成方法は特に限定されない
が、例えばスパッタリングなどを用いることができる。
【0046】また、好ましくは、第1の弾性表面波素子
22の周波数と第2の弾性表面波素子23の周波数が所
望の値となるように、上記絶縁膜21の厚みが設定され
る。すなわち、絶縁膜21の厚みを調整することにより
周波数調整を行うことができる。
【0047】なお、図3(b)及び図5(c)に示すよ
うに、外部回路と接続するために、第1の弾性表面波素
子22の金属バンプ20と、第2の弾性表面波素子23
の金属バンプ20と、電極パッド8A〜11Aとの上面
において絶縁膜21を除去することが望ましく、それに
よって、ダイシェア強度を高めることができる。
【0048】本実施例の弾性表面波装置の製造方法で
は、第1の弾性表面波素子22のIDT電極2の形成と
同時に、第2の弾性表面波素子23のIDT電極3のバ
スバー層3a,3b、電極パッド層10a,11a及び
配線電極層14a,15aが形成される。また、第2の
弾性表面波素子のIDT電極3の電極指を形成すると同
時に、第1,第2の弾性表面波素子22,23の電極パ
ッド層8a,9a,10a,11a、配線電極層12
a,13a,14a,15a及びバスバー層2a,2
b,3a,3b上にも第2の導電膜が積層され、2層構
造の電極パッド8A,9A,10A,11A、配線電極
12A,13A,14A,15A及びバスバー2A,2
B,3A,3Bが形成される。
【0049】従って、従来の弾性表面波装置に比べて、
第1,第2の弾性表面波素子の双方において、圧電基板
1に対する電極パッド8A〜11A及び配線電極12A
〜15A等の密着性を高めることができる。また、金属
バンプ等による外部との接合に際しての電極パッド8
A,9A,10A,11Aの破損が生じ難く、さらに圧
電基板1におけるクラックも生じ難い。
【0050】上記のように、第1の弾性表面波素子22
のIDT電極2の電極指形成と同時に短絡用配線16が
形成されており、第2の弾性表面波素子23側において
もIDT電極3の電極指の形成と同時に短絡用配線17
が形成されるので、レジストの加熱時、金属バンプ形成
時あるいは絶縁膜形成時に圧電基板1が加熱されたとし
ても、IDTの焦電破壊やレジストの破損が生じ難い。
加えて、このような短絡用配線16,17が、IDT電
極2または3の形成工程で同時に形成されるので、短絡
用配線を形成するための余分な工程を必要としない。
【0051】さらに、本実施例の製造方法では、上記絶
縁膜21の厚みを制御することにより周波数を調整する
ことができるので、弾性表面波装置の周波数ばらつきを
抑制することができ、それによって弾性表面波装置の良
品率を高めることができる。
【0052】また、本実施例の弾性表面波装置では、電
極のパターニングを高精度に行うことができる。従っ
て、図6に示すように、フィルタ特性を改善することが
できる。図6において、実線は、本実施例に従って構成
された弾性表面波装置の減衰量周波数特性を、破線は、
比較のために用意した従来の弾性表面波装置の周波数特
性を示す。
【0053】なお、従来の弾性表面波装置としては、第
1,第2の弾性表面波素子の電極パッド、IDT電極の
バスバー及び配線電極が、それぞれ、第1,第2の弾性
表面波素子のIDT電極の電極指の膜厚と等しい単一の
導電膜で形成されていることを除いては、上記実施例と
同様にして構成されたものを用意した。
【0054】図6から明らかなように、本実施例によれ
ば、帯域内における挿入損失のばらつきが小さく、かつ
通過帯域近傍におけるフィルタ特性の急峻性が高められ
ていることがわかる。
【0055】(変形例)次に、上記実施例の変形例を説
明する。本変形例では、第2の弾性表面波素子23側に
おけるIDT電極3の電極指とバスバーとの電気的接続
方法が変更されている。その他の点については、第1の
実施例と同様である。
【0056】まず、上述した第1の実施例では、第1の
弾性表面波素子22のIDT電極の電極指の膜厚が、第
2の弾性表面波素子のIDT電極の電極指の膜厚よりも
薄くされている。従って、図7に示すように、上記実施
例の製造方法を経て得られた弾性表面波装置において、
第2の弾性表面波素子側におけるバスバー3Bは、第1
の弾性表面波素子のIDT電極の電極指と同じ膜厚のバ
スバー層3b上に第2の弾性表面波素子のIDT電極の
電極指の膜厚に等しい第2のバスバー層3b1を積層し
た構造を有し、この場合、電極指3cは、直接第2のバ
スバー層3b1と連なることになるため、バスバー3B
と電極指3cの電気的接続を確実にすることができる。
【0057】これに対して、図8に示すように、第1の
弾性表面波素子のIDTの電極指の膜厚が第2の弾性表
面波素子のIDT電極の電極指の膜厚よりも厚くてもよ
い。この場合は、第2の弾性表面波素子のバスバー3B
は、第1の弾性表面波素子のIDT電極の電極指の膜厚
と等しいバスバー層3b上に、第2の弾性表面波素子の
IDT電極の電極指3cと膜厚の等しい第2のバスバー
層3b1が積層される。従って、IDT電極3の電極指
3cの端面がバスバー3Bのバスバー層3bの側面に接
触して、バスバー3Bと電極指3cの導通が図られる。
【0058】図9は、第1の実施例のさらに他の変形例
を説明するための断面図である。第2の変形例では、図
8に示した変形例と同様に、第1の弾性表面波素子22
の電極指の膜厚が、第2の弾性表面波素子のIDT電極
の電極指の膜厚よりも厚くされている。しかしながら、
バスバー層3bは、上方に行くほど幅が狭くなるよう
に、その側面にテーパーが付けられている。従って、最
終的に得られた弾性表面波装置では、電極指3cと、第
2のバスバー層3b1とが図9に示すように連ねられ
る。よって、図8に示した変形例の場合に比べて、電極
指3cとバスバー3Bとの電気的接続の信頼性が高めら
れる。
【0059】なお、上述した実施例では、圧電基板1を
構成する材料として圧電セラミックスを示したが、Li
TaO3、LiNbO3、水晶、四硼酸リチウム、ランガ
サイトなどの圧電単結晶により圧電基板1を構成しても
よい。また、アルミナなどの絶縁性基板上にZnO薄膜
などの圧電性薄膜を形成することにより圧電基板1を構
成してもよい。
【0060】さらに、上記実施例では、反射器4,5,
6,7が設けられていたが、本発明においては、弾性表
面波装置は反射器を有しない構造のものであってもよ
く、反射器やIDT電極の構造についても特に限定され
ない。
【0061】また、金属バンプを構成する材料や電極形
成材料についても、AlもしくはAl合金の他、様々な
金属材料を用いることができる。さらに、周波数調整の
ために形成される絶縁膜21を構成する材料について
も、SiO2に限定されるものではない。
【0062】本発明は、本発明により製造される弾性表
面波装置については、特に限定されず、弾性表面波共振
子、弾性表面波フィルタ、デュプレクサなど様々な弾性
表面波装置の製造に本発明を適用することができる。
【0063】図10は、本発明に係る弾性表面波装置を
用いた通信機160を説明するための各概略ブロック図
である。図10において、アンテナ161に、デュプレ
クサ162が接続されている。デュプレクサ162と受
信側ミキサ163との間に、RF段を構成する弾性表面
波フィルタ164及び増幅器165が接続されている。
さらにミキサ163にIF段の表面波フィルタ169が
接続されている。また、デュプレクサ162と送信側の
ミキサ166との間には、RF段を構成する増幅器16
7及び弾性表面波フィルタ168が接続されている。
【0064】上記通信機160における表面波フィルタ
164,168として本発明に従って構成された弾性表
面波装置を好適に用いることができる。
【0065】
【発明の効果】第1,第2の発明にかかる弾性表面波装
置の製造方法では、第1の弾性表面波素子のIDT電極
の形成と同時に、第2の弾性表面波素子の電極パッドが
少なくとも形成され、第2の弾性表面波素子の電極を完
成させるにあたり、第2の弾性表面波素子のIDT電極
の形成と同時に、第1,第2の弾性表面波素子の電極パ
ッドが2層化される。従って、2回の電極形成プロセス
を用いるだけで、2層構造の電極パッドを形成すること
ができ、第1,第2の弾性表面波素子のいずれの電極パ
ッドも2層構造を有するため、フリップチップボンディ
ング等における圧電基板のクラックを抑制することがで
きる。
【0066】加えて、第1の弾性表面波素子のIDT電
極形成時に短絡用配線が形成され、第1,第2の弾性表
面波素子の電極形成後に該短絡用配線の一部が切断され
るので、電極形成工程において加熱されたとしても、電
極の焦電破壊やレジストの破損等が生じ難い。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a),(b)は、本発明の一実施例における
製造方法において、圧電基板上に形成されている電極構
造及び電極構造上に形成されたレジストの形状を説明す
るための平面図。
【図2】(a),(b)は、本発明の一実施例の製造方
法において、第2の弾性表面波素子の電極を形成した状
態を示す平面図及び金属バンプの形成及び短絡用配線の
切断後の状態を示す各平面図。
【図3】(a),(b)は、本発明の一実施例の製造方
法において、絶縁膜を形成した状態を示す平面図、及び
絶縁膜の一部を除去した状態を示す平面図。
【図4】(a)〜(d)は、本発明の一実施例の製造方
法において、電極形成工程を説明するための各模式的断
面図であり、2つの部分が組み合わされている図。
【図5】(a)〜(c)は、本発明の一実施例の製造方
法において、バンプの形成及び絶縁膜の形成並びに絶縁
膜の一部を除去した状態を示す各模式的断面図であり、
2つの部分が組み合わされている図。
【図6】本発明の一実施例により得られた弾性表面波装
置と、従来の弾性表面波装置の減衰量周波数特性を示
す。
【図7】第1の実施例における第2の弾性表面波素子の
IDTの電極指とバスバーとの電気的接続構造を説明す
るための部分切欠断面図。
【図8】第1の変形例における第2の弾性表面波素子の
IDTの電極指とバスバーとの電気的接続構造を説明す
るための部分切欠断面図。
【図9】第2の変形例における第2の弾性表面波素子の
IDTの電極指とバスバーとの電気的接続構造を説明す
るための部分切欠断面図。
【図10】本発明に係る弾性表面波装置が用いられてい
る通信機を説明するための概略ブロック図。
【図11】(a)〜(f)は、従来の弾性表面波装置の
製造方法の一例を説明するための各断面図。
【符号の説明】
1…圧電基板 2,3…IDT電極 2A,2B,3A,3B…バスバー 2a,2b,3a,3b…バスバー層 4,5,6,7…反射器 8A,9A,10A,11A…電極パッド 8a,9a,10a,11a…電極パッド層 12A,13A,14A,15A…配線電極 12a,13a,14a,15a…配線電極層 16,17…短絡用配線 18…第1のレジスト 19…第2の導電膜 20…バンプ 21…絶縁膜 22,23…第1,第2の弾性表面波素子 160…通信機 161…アンテナ 162…デュプレクサ 163,166…ミキサ 164…弾性表面波フィルタ 165…増幅器 167…増幅器 168…弾性表面波フィルタ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電基板上に、複数のくし形電極を有す
    るIDT電極及び該IDT電極に接続された電極パッド
    を有しかつ電極膜厚が異なる第1,第2の弾性表面波素
    子が構成されている弾性表面波装置の製造方法であっ
    て、 前記第1の弾性表面波素子のIDT電極及び電極パッド
    の一部の層である電極パッド層、第2の弾性表面波素子
    の少なくとも前記電極パッドの一部の層である電極パッ
    ド層、並びに前記第1の弾性表面波素子のIDT電極の
    複数のくし形電極を接続する短絡用配線を形成する工程
    と、 前記第1の弾性表面波素子のIDT電極及び電極パッド
    層が形成されている領域と第2の弾性表面波素子の少な
    くとも電極パッド層が形成されている部分を含む領域と
    にレジストを付与し、加熱する工程と、 前記第2の弾性表面波素子が構成される領域上と、前記
    第1の弾性表面波素子の少なくとも電極パッド層が形成
    されている領域上のレジストを除去する工程と、 前記第2の弾性表面波素子のIDT電極の電極膜厚と等
    しい膜厚の導電膜を形成する工程と、 前記レジスト及びレジスト上に付与されている導電膜を
    リフトオフする工程と、 前記短絡用配線を切断する工程とを備える、弾性表面波
    装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 圧電基板上に、複数のくし形電極を有す
    るIDT電極及び該IDT電極に接続された電極パッド
    を有しかつ電極膜厚が異なる第1,第2の弾性表面波素
    子が構成されている弾性表面波装置の製造方法であっ
    て、 前記圧電基板上の全面に第1のレジストを付与する工程
    と、 前記第1の弾性表面波素子のIDT電極及び電極パッド
    層が形成される領域と、第2の弾性表面波素子の少なく
    とも電極パッド層が形成される領域のレジストを除去す
    ると同時に、第1の弾性表面波素子のIDT電極の複数
    のくし形電極を接続する短絡用配線が設けられる部分上
    のレジストを除去する工程と、 前記第1の弾性表面波素子のIDT電極の電極膜厚と等
    しい膜厚の導電膜を形成する工程と、 前記第1のレジスト及び第1のレジスト上に付与されて
    いる導電膜をリフトオフし、第1の弾性表面波素子のI
    DT電極、電極パッドの一部の層である電極パッド層、
    第2の弾性表面波素子の電極パッドの一部の層である電
    極パッド層、及び前記短絡用配線を形成する工程と、 前記第1の弾性表面波素子のIDT電極及び電極パッド
    層並びに第2の弾性表面波素子の少なくとも電極パッド
    層が形成されている部分を含む領域上に第2のレジスト
    を付与し、加熱する工程と、 第2の弾性表面波素子が構成される領域上と、第1の弾
    性表面波素子の少なくとも電極パッド層が形成されてい
    る領域上の第2のレジストを除去する工程と、 前記第2の弾性表面波素子のIDT電極の電極膜厚と等
    しい膜厚の導電膜を形成する工程と、 前記第2のレジスト及び第2のレジスト上に形成されて
    いる導電膜をリフトオフする工程と、 前記短絡用配線を切断する工程とを備える、弾性表面波
    装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 第2の弾性表面波素子が構成される領域
    上と、前記第1の弾性表面波素子の少なくとも電極パッ
    ドが形成される領域上のレジストを除去する工程におい
    て、同時に第2の弾性表面波素子のIDT電極の複数の
    くし形電極を接続する短絡用配線が設けられる部分上の
    レジストが除去され、導電膜の形成及びリフトオフによ
    り第2の弾性表面波素子側においても短絡用配線が形成
    され、前記第2の弾性表面波素子側の導電膜の形成及び
    リフトオフの後に、前記各電極パッド上に金属バンプを
    形成する工程をさらに備え、 前記短絡用配線を切断する工程において、第2の弾性表
    面波素子側に設けられた短絡用配線も切断されることを
    特徴とする、請求項1または2に記載の弾性表面波装置
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 第1の弾性表面波素子のIDT電極の膜
    厚が、第2の弾性表面波素子のIDT電極の膜厚よりも
    薄くされている、請求項1〜3のいずれかに記載の弾性
    表面波装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第1の弾性表面波素子のIDT電極
    の膜厚が、第2の弾性表面波素子のIDT電極の膜厚よ
    りも厚くされており、 第1の弾性表面波素子のIDT電極と同時に形成され
    る、第2の弾性表面波素子の少なくとも電極パッド層の
    横断面形状が上方にいくほど細くなるように、側面にテ
    ーパーがつけられた形状を有する、請求項1〜3のいず
    れかに記載の弾性表面波装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記短絡用配線の切断を行った後に、圧
    電基板上に絶縁膜を形成する工程をさらに備える、請求
    項1〜5のいずれかに記載の弾性表面波装置の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 前記絶縁膜を形成した後に、少なくとも
    電極パッドが形成されている領域の絶縁膜を除去する工
    程を備える、請求項6に記載の弾性表面波装置の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 前記金属バンプ上の絶縁膜を除去する工
    程後に、少なくとも電極パッド表面をエッチングする工
    程を備えることを特徴とする、請求項7,8に記載の弾
    性表面波装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記絶縁膜の厚みを減少させることによ
    り弾性表面波素子の周波数を調整する工程をさらに備え
    る、請求項6〜8のいずれかに記載の弾性表面波装置の
    製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかに記載の弾性
    表面波装置の製造方法により得られた弾性表面波装置を
    帯域フィルタとして備えることを特徴とする、通信機。
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JP2013143704A (ja) * 2012-01-11 2013-07-22 Taiyo Yuden Co Ltd 弾性波デバイス

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