JP2002226951A - 高周波・高磁束密度域における磁気特性が良好な回転機器用無方向性電磁鋼板およびその製造方法 - Google Patents

高周波・高磁束密度域における磁気特性が良好な回転機器用無方向性電磁鋼板およびその製造方法

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JP2002226951A
JP2002226951A JP2001022801A JP2001022801A JP2002226951A JP 2002226951 A JP2002226951 A JP 2002226951A JP 2001022801 A JP2001022801 A JP 2001022801A JP 2001022801 A JP2001022801 A JP 2001022801A JP 2002226951 A JP2002226951 A JP 2002226951A
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Atsuto Honda
厚人 本田
Kenichi Sadahiro
健一 定広
Masaaki Kono
雅昭 河野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転機器の高効率および高出力化に有効な高
周波・高磁束密度域における磁気特性が良好な回転機器
用無方向性電磁鋼板を提供する。 【解決手段】 鋼成分を、C:0.0015〜0.0050mass%、
Si:0.1 〜7.0 mass%およびMn:0.1 〜2.5 mass%を含
有する組成に調整すると共に、エプスタイン試験片を用
いた磁気特性測定値において、L,C方向平均鉄損W
15/1000(L+C)を 120W/kg以下、L方向とC方向の磁束密
度の比(B100(L)/B100(C))を 1.05 以下にし、さら
に板厚が0.35mm以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、主に自動車に用
いられるブラシレスDCモータやリラクタンスモータな
どの回転機器に使用して好適な高周波・高磁束密度域に
おける磁気特性が良好な回転機器用無方向性電磁鋼板お
よびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、省エネルギー化の要請が強化され
るに伴って、電気機器類の高効率化指向が高まってき
た。鋼板メーカーは上記の要請に対応すべく、以下に述
べるような様々な手段によって電気機器類用電磁鋼板の
鉄損特性の改善に努めてきた。
【0003】さて、電磁鋼板に対するSiの添加は、鋼板
の比抵抗を高めることによって鉄損を低減させる最も有
効な手段であり、この手段は、電磁鋼板の分野において
広く用いられている。また、添加元素としては、AlもSi
と同様の効果を有することが知られる。例えば特開昭53
−66816 号公報には、鋼板の比抵抗を高め、かつ微細な
AlNの析出による粒成長抑制作用を避けるために、Alの
積極添加が提案されている。また、特開昭55−73819 号
公報では、Alを添加し、かつ焼鈍雰囲気の調整により鋼
板表面の内部酸化層を低減することによって、良好な高
磁場特性を達成している。さらに、特開昭54−68716 号
公報および特開昭58−25427 号公報では、Alを添加する
と共に、REM とSbを複合添加したり、高純化したりし
て、集合組織を改善することにより鉄損を低減してい
る。
【0004】その他、特開昭61−87823 号公報では、Al
を添加し、仕上げ焼鈍時の鋼板冷却速度を制御すること
によって、また特開平3−274247号公報では、Alを添加
すると共に、B,Sb,Snの複合添加により酸窒化を防止
することによって、特開平3−294422号公報では、Alを
添加し、冷間圧延を制御して鋼板のL,C特性比を低減
することによって、特開平4−63252 号公報では、Mnと
Alを複合添加することによって、特開平4−136138号公
報では、Alを添加すると共に、極低Siとし、かつP, Sb
の添加により集合組織を改善することによって、いずれ
も磁気特性の改善を達成している。以上述べた技術はい
ずれも、電磁鋼板自体の特性を改善することによって、
それを使用する電気機器の効率向上につなげるものであ
った。
【0005】一方、最近では、特に自動車に用いられる
回転機器、例えば電気自動車あるいはハイブリッド車の
駆動モータやスタータ・ジェネレーター体型モータなど
においては、省エネルギー化のための高効率化に加え
て、省スペース、省重量による燃費向上のために、小形
であることが必須となってきた。回転機器の小形化にお
ける最大の課題は、十分な出力を確保することにある。
従って、これら回転機器は、従来よりも高効率であると
同時に高出力という要求を満たさなければならなくなっ
てきた。しかしながら、これまでに開発された電磁鋼板
は、回転機器の効率向上には大きく寄与してきたもの
の、同時に高出力を満たすものとしては不充分なもので
あった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記の現
状に鑑み開発されたもので、回転機器、特に自動車用の
回転機器の高効率および高出力化に有効に貢献できる高
周波・高磁束密度域における磁気特性が良好な回転機器
用無方向性電磁鋼板を、その有利な製造方法と共に提案
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】さて、発明者らは、鋼板
の磁気特性を詳細に調査するだけでなく、それを用いて
実際の回転機を作製し、その実機特性と素材特性との関
係について詳細に検討を行った結果、実機の回転機効率
および出力性能を高めるためには、商用周波数よりも高
周波でかつ高磁束密度域における素材の鉄損を低減し、
併せて磁気異方性を小さくすることが重要であることの
知見を得た。この発明は、上記の知見に立脚するもので
ある。
【0008】すなわち、この発明の要旨構成は次のとお
りである。 1.C:0.0015〜0.0050mass%、 Si:0.1 〜7.0 mass%およびMn:0.1 〜2.5 mass%を含
む組成になり、エプスタイン試験片を用いた圧延方向
(L方向)および圧延直角方向(C方向)の磁気特性測
定値において、1000 Hz, 1.5TにおけるL,C方向平均
鉄損W15/1000(L+C)が 120 W/kg 以下で、かつ 10000 A
/mでのL方向とC方向の磁束密度の比(B100(L)/B
100(C))が 1.20 以下であり、さらに板厚が0.35mm以下
であることを特徴とする、高周波・高磁束密度域におけ
る磁気特性が良好な回転機器用無方向性電磁鋼板。
【0009】2.上記1において、鋼成分が、さらにAl
を 0.1〜2.5 mass%の範囲で含有するか、またはAlを0.
01mass%以下に抑制した組成になることを特徴とする、
高周波・高磁束密度域における磁気特性が良好な回転機
器用無方向性電磁鋼板。
【0010】3.上記1または2において、鋼成分が、
さらにSb:0.005 〜0.120 mass%を含有する組成になる
ことを特徴とする、高周波・高磁束密度域における磁気
特性が良好な回転機器用無方向性電磁鋼板。
【0011】4.所定の成分組成に調整した鋼スラブ
を、熱間圧延し、ついで1回または中間焼鈍を含む2回
の冷間圧延を施すに際し、60℃以上の温度域で少なくと
も25%以上の圧下を施し、その後 800℃以上の温度で仕
上げ焼鈍を行うことを特徴とする上記1〜3のいずれか
に記載の高周波・高磁束密度域における磁気特性が良好
な回転機器用無方向性電磁鋼板の製造方法。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明を具体的に説明す
る。さて、発明者らは先ず、市販の種々のモータを入手
し、これらと同等の形状に加工できる金型を作製し、種
々の鋼板素材を打抜いてモータを作製した。そしてこれ
らモータの最大効率を測定した。モータ効率は入力に対
する出力の比、すなわちモータ効率=(出力/入力)×
100(%)で表される。そこで、モータの回転数を種々
に変化させ、上記したモータ効率の最大値(モータの最
大効率)を求めた。なお、素材特性の評価に際しては、
圧延方向および圧延直角方向のエプスタイン試験片(各
々L片、C片という)を用いた磁気測定を行った。ま
た、商用周波数だけでなく、50 kHzまでの高周波域にお
ける磁気測定を行い、これらを詳細に解析検討した。
【0013】図1に、定格が 500Wのモータの最大効率
(ここでは、入出力比とするため、効率を 100で割って
ある)とそのときの出力の積に及ぼす素材の鉄損W
15/1000(L+C)と磁束密度比(B100(L)/B100(C))の影
響について調べた結果を示す。ここに、鉄損W
15/1000(L+C)は、励磁周波数:1000Hz、励磁磁束密度:
1.5 Tにおける圧延方向(L方向)および圧延直角方向
(C方向)の平均鉄損であり、またB100(L)およびB
100(C)はそれぞれ、 10000 A/mにおけるL方向とC方向
の磁束密度である。同図に示したとおり、モータの最大
効率およびその時の出力が同時に大きい、すなわちそれ
らの積が十分に大きいためには、(a) 高周波・高磁束密
度域における鉄損W15/1000(L+C)が 120 W/kg 以下で、
かつ(b) 磁気異方性を示す磁束密度比(B100(L)/B
100(C))が 1.2以下を満足する場合のみであることが分
かる。
【0014】上述したように、上記(a), (b)の条件を満
足する素材を使用した場合においてのみ、良好なモータ
特性が得られる理由は、必ずしも明らかではないが、以
下のように推察できる。つまり、最近のモータは、イン
バータ駆動によりその回転数が制御されているため、鉄
心材料に加えられる磁束波形は高周波成分を多く含むこ
とになる。また、高出力を達成するためにモータの磁束
密度はより高く設計される傾向にあり、これは、素材の
ヒステリシス挙動に伴う磁束波形の歪みをさらに助長す
る。このような理由により、鉄心は、従来よりはるかに
高い磁束密度かつ高い周波数で励磁されるため、この領
域での鉄損すなわちW15/1000(L+C)を低減することが重
要になるものと考えられる。また、高磁場で励磁される
鉄心は、その異方性が大きいと回転挙動が不安定とな
り、その結果高い出力が得られなくなると考えられる。
従って、素材の高磁場での磁束密度比(B100(L)/B
100(C))が十分に低いことが必要になるものと考えられ
る。
【0015】次に、この発明において、素材の成分組成
を前記の範囲に限定した理由について説明する。 C:0.0015〜0.0050mass% Cは、γ域を拡大し、α−γ変態点を低下させることか
ら、焼鈍中にγ相がα粒界にフィルム状に生成しα粒の
成長を抑制するため、Cは基本的に少なくする必要があ
る。また、SiやAl等のα相安定化元素を多量に含有し、
全温度域でγ相が生成しない場合でも、C量が0.0050wt
%を超えると鉄損特性の時効劣化を引き起こすおそれが
ある。しかしながら、少なすぎると圧延による磁気特性
改善の効果が小さくなる。そこで、この発明では、C量
は0.0015〜0.0050mass%の範囲に限定した。
【0016】Si:0.1 〜7.0 mass% Siは、鋼の比抵抗を高め鉄損を低下させる有用元素であ
り、その効果を得るためには少なくとも 0.1mass%が必
要である。しかしながら、過度の添加は飽和磁束密度を
低下させ、磁化特性を劣化させるので、上限を 7.0mass
%とした。
【0017】Mn:0.1 〜2.5 mass% Mnも、Siほどではないが鋼の比抵抗を高め、鉄損を低下
させる効果がある。また、熱間圧延性を改善する効果が
あるので、少なくとも 0.1mass%含有させるものとす
る。しかしながら、あまりに多量に含有されると冷間圧
延性の劣化を招くので、上限は 2.5mass%とした。
【0018】以上、必須成分について説明したが、この
発明では、その他にも必要に応じて以下の元素を適宜添
加することができる。 Al:0.1 〜2.5 mass%またはAl:0.01mass%以下 Alは、Siと同様、鋼の比抵抗を高め鉄損を低下させるの
に有効な元素であり、そのためには 0.1mass%以上添加
することが好ましい。しかしながら、含有量が2.5 mass
%を超えると連続鋳造でのモールドとの潤滑性が低下し
鋳造が困難となるので、Alを含有させる場合には 0.1〜
2.5 mass%の範囲とすることが好ましい。また、上記し
たような比抵抗向上元素として利用しない場合には、0.
01mass%を超え0.10mass%までの添加範囲ではむしろ粒
成長性を阻害し、鉄損特性を劣化させるので、この場合
にはAlは0.01mass%以下に抑制することが好ましい。
【0019】Sb:0.005 〜0.120 mass% Sbは、集合組織を改善して磁束密度を向上させるだけで
なく、鋼板表層の酸窒化を抑制し、さらにこれに伴う表
層微細粒の生成を抑制することにより表面硬度の上昇を
抑えて、打抜き加工性を向上させる作用がある。しかし
ながら、含有量が 0.005mass%に満たないとその添加効
果に乏しく、一方 0.120mass%を超えると粒成長性が阻
害され磁気特性の劣化を招くので、Sbは 0.005〜0.120
mass%の範囲で含有させることが好ましい。
【0020】P:0.1 mass%以下 Pも、SiやAlほどではないが鋼の比抵抗を高め、鉄損を
低下させる効果があり、また粒界偏析により冷延再結晶
後の集合組織を改善して磁束密度を向上させる効果があ
るので、必要に応じて添加してもよい。しかしながら、
過度の粒界偏析は粒成長性を阻害し鉄損を劣化させるの
で、その上限は 0.1mass%とする。
【0021】Sn:0.005 〜0.25mass% Snも、Sbと同様の目的で添加しても良いが、含有量が
0.005mass%未満ではその効果はなく、一方0.25mass%
を超えると粒成長性が阻害され磁気特性が劣化するの
で、含有量は 0.005〜0.25mass%とすることが好まし
い。
【0022】その他、Ni,CuおよびCr等も比抵抗を高め
る元素であるので、添加してもよいが、いずれも10mass
%を超えると圧延性が劣化するので、10mass%以下で添
加することが好ましい。
【0023】また、Sは、析出物、介在物を形成し、粒
成長性を阻害するので、その混入は極力低減する必要が
あるが、混入量が0.01mass%以下であれば許容できる。
【0024】次に、この発明の好適製造条件について説
明する。熱延条件は特に規定しないが、省エネルギーの
ため、スラブ加熱温度は1200℃以下とすることが望まし
い。熱延板焼鈍は、800 ℃以上でなければ磁束密度を向
上させることが難しいので、800 ℃以上の温度域で行う
ことが好ましい。
【0025】ついで、1回または中間焼鈍を含む2回の
圧延を施すが、この冷間圧延において、集合組織を適正
とするためには、60℃以上の温度域で少なくとも25%以
上の圧下を施すことが重要である。つまり、高周波・高
磁束密度域での鉄損を低減し、かつ高磁束密度域での磁
気異方性を低減するには、磁化容易軸である<100>
が圧延方向およびその直角方向にほぼ平均して配向して
いるのが理想的であり、しかも高磁束密度域において有
利な<111>をある程度含んでいることが好ましいと
考えられる。しかしながら、圧延温度が60℃に満たなか
ったり、圧下率が25%に満たないと、上記のような集合
組織の生成が不十分となり、良好な磁気特性が得られな
い。なお、かかる圧延は、ゼンジマー圧延でも達成可能
であるが、生産効率の観点からはタンデム圧延の方が有
利である。
【0026】なお、板厚を0.35mm以下に限定したのは、
板厚が0.35mm超になると高速回転時の鉄損が増大し、効
率およびトルクが劣化するからである。
【0027】上記の冷間圧延後、仕上げ焼鈍を施すが、
この際の焼鈍温度が 800℃に満たないと粒成長が不十分
で、良好な鉄損および低い磁気異方性が得られないの
で、仕上げ焼鈍温度は 800℃以上とする必要がある。
【0028】
【実施例】実施例1 表1に示す成分組成になる鋼スラブを、通常のガス加熱
炉により1150℃に加熱したのち、熱間圧延により 2.6mm
厚の熱延板とした。ついで、850 ℃で1分間の熱延板焼
鈍後、4スタンドのタンデム圧延機を用いて最終板厚:
0.20mmに仕上げた。この時、4スタンド目はスタンド入
側温度:80℃、圧下率:33%の条件で行った。その後、
850 ℃で仕上げ焼鈍を施したのち、コーティング処理を
施して製品板とした。かくして製品板から、素材評価の
ためL,C方向のエプスタイン試験片を採取し、磁気特
性を測定してW15/1000(L+C)およびB100(L)/B100(C)
を求めた。また、500WのDCブラシレスモーターを試作
して、そのモーター効率(%)および出力(W)を測定
した。得られた結果を整理して表2に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】表2から明らかなように、高周波・高磁束
密度域におけるL,C方向平均鉄損W15/1000(L+C)が 1
20 W/kg 以下で、かつ高磁束密度での磁気異方性B
100(L)/B100(C)が1.20以下を満足する材料を用いた場
合に,とりわけ良好なモータ特性が得られている。
【0032】実施例2 表1に示した鋼A,G,K,Lを素材として製品板を製
造するに際し、冷間圧延条件および焼鈍温度を種々に変
化させて、冷間圧延および仕上げ焼鈍を行った。なお、
冷間圧延に使用したタンデム圧延機は4スタンドからな
り、このうちスタンド入側温度が一番高いものについ
て、入側温度と圧下率を示した。また、スラブ加熱、熱
延板焼鈍およびコーティング処理は実施例1と同じ条件
で行った。かくして得られた製品板から、素材評価のた
めL,C方向のエプスタイン試験片を採取し、磁気特性
を測定してW15/1000(L+C)およびB100(L)/B100(C)を
求めた。また、500WのDCブラシレスモーターを試作し
て、そのモーター効率および出力を測定した。得られた
結果を表3に併記する。
【0033】
【表3】
【0034】表3に示したとおり、本発明に従って製造
した場合には、高周波・高磁束密度域における鉄損が良
好で、磁気異方性が小さい製品板が得られ、ひいては良
好なモータ特性を得ることができた。
【0035】
【発明の効果】かくして、本発明によれば、高周波・高
磁束密度域において鉄損が低くかつ磁気異方性が小さい
無方向性電磁鋼板を得ることができ、ひいてはかような
高周波・高磁束密度域における磁気特性に優れた鋼板を
素材として利用することにより、高効率でかつ高出力の
小型回転機器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】定格が 500Wのモータの最大効率とそのときの
出力の積に及ぼす素材の鉄損W15/1000 と磁束密度比
(B100(L)/B100(C))の影響を示した図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02K 1/02 H02K 1/02 Z (72)発明者 河野 雅昭 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 Fターム(参考) 4K033 AA01 CA03 CA09 FA00 HA01 HA02 HA03 HA04 KA00 5E041 AA02 AA19 CA04 NN01 NN13 NN15 NN18 5H002 AA03 AA09 AB06 AB07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】C:0.0015〜0.0050mass%、 Si:0.1 〜7.0 mass%および Mn:0.1 〜2.5 mass% を含む組成になり、エプスタイン試験片を用いた圧延方
    向(L方向)および圧延直角方向(C方向)の磁気特性
    測定値において、1000 Hz, 1.5TにおけるL,C方向平
    均鉄損W15/1000(L+C)が 120 W/kg 以下で、かつ 10000
    A/mでのL方向とC方向の磁束密度の比(B100(L)/B
    100(C))が 1.20 以下であり、さらに板厚が0.35mm以下
    であることを特徴とする、高周波・高磁束密度域におけ
    る磁気特性が良好な回転機器用無方向性電磁鋼板。
  2. 【請求項2】 請求項1において、鋼成分が、さらにAl
    を 0.1〜2.5 mass%の範囲で含有するか、またはAlを0.
    01mass%以下に抑制した組成になることを特徴とする、
    高周波・高磁束密度域における磁気特性が良好な回転機
    器用無方向性電磁鋼板。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、鋼成分が、
    さらにSb:0.005 〜0.120 mass%を含有する組成になる
    ことを特徴とする、高周波・高磁束密度域における磁気
    特性が良好な回転機器用無方向性電磁鋼板。
  4. 【請求項4】 所定の成分組成に調整した鋼スラブを、
    熱間圧延し、ついで1回または中間焼鈍を含む2回の冷
    間圧延を施すに際し、60℃以上の温度域で少なくとも25
    %以上の圧下を施し、その後 800℃以上の温度で仕上げ
    焼鈍を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに
    記載の高周波・高磁束密度域における磁気特性が良好な
    回転機器用無方向性電磁鋼板の製造方法。
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