JP2002190112A - 光記録方法および光記録媒体 - Google Patents

光記録方法および光記録媒体

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 相変化型光記録媒体において、高線速度でオ
ーバーライトを行う際に、記録層の結晶化速度を極端に
速くすることなくジッタの増大を抑制する。また、角速
度一定のディスク状媒体に対しオーバーライトを行う際
に、媒体の全域においてジッタの増大を抑制する。 【解決手段】 角速度一定で回転するディスク状光記録
媒体に対し、記録層に非晶質の記録マークを形成する方
法であって、最短記録マークにおいて、最大幅をMW
し、EW=0.1MWとし、前端側において幅EWである
位置を実効前端とし、後端側において幅EWである位置
を実効後端とし、実効前端と実効後端との距離を実効長
Lとし、実効前端と、後端側において幅が減少しはじ
める位置との距離をWLとしたとき、前記光記録媒体の
内周側から外周側にかけて、WL/MLが段階的または連
続的に小さくなるように最短記録マークを形成する光記
録方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、相変化型光記録媒
体に記録する方法およびこの方法に用いられる光記録媒
体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高密度記録が可能で、しかも記録
情報を消去して書き換えることが可能な光記録媒体が注
目されている。書き換え可能型の光記録媒体のうち相変
化型のものは、レーザービームを照射することにより記
録層の結晶状態を変化させて記録を行い、このような状
態変化に伴なう記録層の反射率変化を検出することによ
り再生を行うものである。相変化型の光記録媒体は単一
のレーザービームの強度を変調することによりオーバー
ライトが可能であり、また、駆動装置の光学系が光磁気
記録媒体のそれに比べて単純であるため、注目されてい
る。
【0003】相変化型の記録層には、結晶質状態と非晶
質状態とで反射率の差が大きいこと、非晶質状態の安定
度が比較的高いことなどから、Ge−Te系やGe−S
b−Te系等のカルコゲナイド系材料が用いられること
が多い。
【0004】一般に相変化型光記録媒体において情報を
記録する際には、まず、記録層全体を結晶質状態として
おき、記録層が融点以上まで昇温されるような高パワー
レベル(記録パワーレベル)のレーザービームを照射す
る。このレーザービームが照射された部分では記録層が
溶融した後、急冷され、非晶質の記録マークが形成され
る。一方、記録マークを消去する際には、記録層がその
結晶化温度以上であってかつ融点未満の温度まで昇温さ
れるような比較的低パワーレベル(消去パワーレベル)
のレーザービームを照射する。このレーザービームが照
射された記録マークは、結晶化温度以上まで加熱された
後、徐冷されることになるので、結晶質に戻る。したが
って、相変化型光記録媒体では、単一の光ビームの強度
を変調することにより、オーバーライトが可能である。
【0005】オーバーライトによる書き換えが可能な相
変化型媒体では、結晶質記録層に記録パワーレベルのレ
ーザー光を照射して溶融させ、溶融状態から急冷するこ
とにより非晶質記録マークを形成する。消去に際して
は、記録パワーレベルより低い消去パワーレベルのレー
ザー光を照射して記録層の結晶化温度以上融点未満の温
度まで昇温し、次いで徐冷することにより、非晶質記録
マークを結晶化する。したがって、単一のレーザー光を
強度変調しながら照射することにより、オーバーライト
が可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】相変化型媒体において
高速オーバーライトを行う場合、高線速度で非晶質記録
マークを消去(結晶化)する必要がある。そのときに律
速となるのが、記録層の結晶化速度、すなわち非晶質か
ら結晶質に変化する際の結晶変態速度である。高速オー
バーライトを行うには、結晶化速度の速い記録層を用い
ればよいが、結晶化速度が速すぎると、非晶質記録マー
クが結晶化しやすくなり、不安定となる。そのため、再
生耐久性や保存信頼性が低くなる。しかし、結晶化速度
の遅い記録層に対し高速オーバーライトを行うと、記録
マークの消去が不十分となる結果、ジッタが大きくなっ
てしまう。
【0007】また、結晶化速度の速い記録層では、記録
時に、記録層の面内方向への熱伝導により、形成した記
録マークの一部が再結晶化してしまうセルフイレーズ現
象が生じたり、記録時に、隣接トラックに存在する記録
マークが消去されてしまうクロスイレーズが生じたりす
る。セルフイレーズおよびクロスイレーズは、共にジッ
タを増大させる。
【0008】したがって、オーバーライト可能な相変化
型媒体では、記録層の結晶化速度を著しく速くすること
はできず、そのため、データ転送レートを著しく高くす
ることは難しい。
【0009】また、相変化型媒体が、角速度一定で回転
するディスク状媒体である場合、以下に説明する問題が
生じる。なお、角速度一定となる記録フォーマットとし
ては、CAV(Constant Angular Velocity)方式また
はMCAV(Modified CAV)方式が代表的に挙げられ
る。記録フォーマットについては、例えば1989年2
月10日にラジオ技術社から刊行された「光ディスク技
術」の第223ページに記載されている。
【0010】角速度一定で回転するディスク状媒体で
は、内周側から外周側にかけて線速度が速くなる。一
方、記録層の組成は全面で均一であるため、記録層の結
晶化速度も全面で均一となるのが一般的である。そのた
め、媒体の内周側での線速度において十分な消去率が得
られるように記録層の結晶化速度を決定すると、線速度
のより速い外周側では十分な消去率が得られず、ジッタ
が大きくなってしまう。
【0011】本発明の目的は、相変化型光記録媒体にお
いて、高線速度でオーバーライトを行う際に、記録層の
結晶化速度を極端に速くすることなくジッタの増大を抑
制することである。また、本発明の他の目的は、角速度
一定のディスク状媒体に対しオーバーライトを行う際
に、媒体の全域においてジッタの増大を抑制することで
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(20)の本発明により達成される。 (1) 相変化型の記録層を有し、角速度一定で回転す
るディスク状光記録媒体に対し、記録層に非晶質の記録
マークを形成する方法であって、最短信号の長さをSL
とし、前記最短信号に対応する最短記録マークにおい
て、最大幅をMWとし、EW=0.1MWとし、前端側に
おいて幅EWである位置を実効前端とし、後端側におい
て幅EWである位置を実効後端とし、実効前端と実効後
端との距離を実効長MLとし、実効前端と、後端側にお
いて幅が減少しはじめる位置との距離をWLとしたと
き、前記光記録媒体の内周側から外周側にかけて、WL
/MLが段階的または連続的に小さくなるように最短記
録マークを形成する光記録方法。 (2) 記録層の少なくとも一部に、 0.1≦WL/ML≦0.7 である最短記録マークを形成する上記(1)の光記録方
法。 (3) 相変化型の記録層を有し、角速度一定で回転す
るディスク状光記録媒体に対し、記録層に非晶質の記録
マークを形成する方法であって、最短信号の長さをSL
とし、前記最短信号に対応する最短記録マークにおい
て、最大幅をMWとし、EW=0.1MWとし、前端側に
おいて幅EWである位置を実効前端とし、後端側におい
て幅EWである位置を実効後端とし、実効前端と実効後
端との距離を実効長MLとしたとき、前記光記録媒体の
内周側から外周側にかけて、SL/MLが段階的または連
続的に小さくなるように最短記録マークを形成する光記
録方法。 (4) 記録層の少なくとも一部に、 0.61≦SL/ML≦0.8 である最短記録マークを形成する上記(3)の光記録方
法。 (5) 相変化型の記録層を有し、角速度一定で回転す
るディスク状光記録媒体に対し、記録層に非晶質の記録
マークを形成する方法であって、最短信号の長さをSL
とし、前記最短信号に対応する最短記録マークにおい
て、最大幅をMWとし、EW=0.1MWとし、前端側に
おいて幅EWである位置を実効前端とし、後端側におい
て幅EWである位置を実効後端とし、実効前端と実効後
端との距離を実効長MLとし、実効前端からの距離がSL
である位置における幅をSWとしたとき、前記光記録媒
体の内周側から外周側にかけて、SW/MWが段階的また
は連続的に小さくなるように最短記録マークを形成する
光記録方法。 (6) 記録層の少なくとも一部に、 0.1≦SW/MW≦0.8 である最短記録マークを形成する上記(5)の光記録方
法。 (7) 前記光記録媒体の最小線速度をVminとしたと
き、 4m/s≦Vmin である上記(1)〜(6)のいずれかの光記録方法。 (8) 前記光記録媒体の最小データ転送レートをRmi
nとしたとき、 30Mbps≦Rmin である上記(1)〜(7)のいずれかの光記録方法。 (9) 前記光記録媒体の最小線速度および最大線速度
をそれぞれVminおよびVmaxとしたとき、 4.5m/s≦Vmax−Vmin である上記(1)〜(8)のいずれかの光記録方法。 (10) 最短信号の長さSLが SL≦350nm である上記(1)〜(9)のいずれかの光記録方法。 (11) 前記光記録媒体の最小データ転送レートおよ
び最大データ転送レートをそれぞれRminおよびRmaxと
したとき、 30Mbps≦Rmax−Rmin である上記(1)〜(10)のいずれかの光記録方法。 (12) 相変化型の記録層を有する光記録媒体に対
し、記録層に非晶質の記録マークを形成する方法であっ
て、最短信号の長さをSLとし、前記最短信号に対応す
る最短記録マークにおいて、最大幅をMWとし、EW
0.1MWとし、前端側において幅EWである位置を実効
前端とし、後端側において幅EWである位置を実効後端
とし、実効前端と実効後端との距離を実効長MLとし、
実効前端と、後端側において幅が減少しはじめる位置と
の距離をWLとしたとき、記録層の全域に、 0.1≦WL/ML≦0.7 となるように最短記録マークを形成する光記録方法。 (13) 相変化型の記録層を有する光記録媒体に対
し、記録層に非晶質の記録マークを形成する方法であっ
て、最短信号の長さをSLとし、前記最短信号に対応す
る最短記録マークにおいて、最大幅をMWとし、EW
0.1MWとし、前端側において幅EWである位置を実効
前端とし、後端側において幅EWである位置を実効後端
とし、実効前端と実効後端との距離を実効長MLとした
とき、記録層の全域に、 0.61≦SL/ML≦0.8 となるように最短記録マークを形成する光記録方法。 (14) 相変化型の記録層を有する光記録媒体に対
し、記録層に非晶質の記録マークを形成する方法であっ
て、最短信号の長さをSLとし、前記最短信号に対応す
る最短記録マークにおいて、最大幅をMWとし、EW
0.1MWとし、前端側において幅EWである位置を実効
前端とし、後端側において幅EWである位置を実効後端
とし、実効前端と実効後端との距離を実効長MLとし、
実効前端からの距離がSLである位置における幅をSW
したとき、記録層の全域に、 0.1≦SW/MW≦0.8 となるように最短記録マークを形成する光記録方法。 (15) 前記光記録媒体の線速度が8m/s以上である
上記(12)〜(14)のいずれかの光記録方法。 (16) 最短記録マークが、幅が最大である位置から
それぞれ前端側および後端側にむかって幅が減少する形
状であって、最短記録マークの前端側が弧状であり、最
短記録マークの後端側には、記録トラック長さ方向に突
出する尾状部が存在する上記(1)〜(15)のいずれ
かの光記録方法。 (17) 上記(1)〜(16)のいずれかの光記録方
法により記録マークが形成される光記録媒体。 (18) 角速度一定で回転するディスク状光記録媒体
であって、データ転送レートが30Mbps以上であり、ジ
ッタが10%以下である光記録媒体。 (19) 角速度一定で回転するディスク状光記録媒体
であって、最小線速度が4m/s以上であり、ジッタが1
0%以下である光記録媒体。 (20) 角速度一定で回転するディスク状光記録媒体
であって、最大データ転送レートと最小データ転送レー
トとの差が30Mbps以上であり、ジッタが10%以下で
ある光記録媒体。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明では、相変化型の記録層を
有する光記録媒体に対し、記録(オーバーライト)を行
う。すなわち、少なくとも記録パワーレベルと、この記
録パワーレベルより低い消去パワーレベルとをもつよう
にパワー変調された記録用レーザービームを記録層に照
射することにより、結晶質記録層に形成されている非晶
質記録マークを消去(結晶化)すると共に、新たに非晶
質記録マークを形成する。
【0014】図1に、本発明において比較的高線速度で
オーバーライトを行う際に形成される最短記録マークの
模式図を示す。この記録マークは、幅が最大である位置
からそれぞれ前端側および後端側にむかって幅が減少す
る形状であって、前端側が弧状であり、後端側には、記
録トラック長さ方向に突出する尾状部が存在する。すな
わちこの記録マークは、"イチョウの葉"状の形状であ
る。なお、この記録マークは、前記前端側から前記後端
側に向かって移動した記録用レーザービームにより形成
されたものである。
【0015】本明細書では、最短信号の長さをSLとす
る。最短信号とは、媒体に記録される変調信号における
最短信号のことである。また、最短信号の長さとは、最
短信号の時間幅に対応する記録層上の長さ(距離)を意
味する。また、本明細書では、前記最短信号に対応する
最短記録マークにおいて、最大幅をMWとし、EW=0.
1MWとし、記録マーク前端側において幅EWである位置
を記録マークの実効前端とし、記録マーク後端側におい
て幅EWである位置を記録マークの実効後端とし、実効
前端と実効後端との距離を、実効長MLとする。この実
効長MLは、記録マーク読み出しの際の再生信号出力に
実質的に寄与する長さである。すなわち、例えば図1に
おいて、最短記録マークの後端側に存在する尾状部のう
ち、幅がE W未満の領域は、再生信号出力に実質的に寄
与しない。なお、実効長MLの算出に用いる幅EWは、本
発明の発明者らが実験的に定めた値である。また、本明
細書では、最短記録マークにおいて、実効前端と、後端
側において幅が減少しはじめる位置との距離をWL
し、実効前端からの距離がSLである位置における幅を
Wとする。なお、これらの定義において、距離および
長さとは記録トラック長さ方向(ビームスポット移動方
向)の寸法であり、幅とは記録トラック幅方向の寸法で
ある。
【0016】本発明において、角速度一定の媒体に対し
記録マークを形成する際に満足されるべき第1の条件
は、媒体の内周側から外周側にかけて、WL/MLが段階
的または連続的に小さくなるように最短記録マークを形
成することである。このように、実効前端から幅が減少
しはじめる位置までの距離WLの実効長MLに対する比
を、線速度がより速い位置においてより小さくすること
により、記録層の結晶化速度を速くすることなく、すな
わち保存信頼性や再生耐久性を犠牲にすることなく、線
速度が速い位置における最短記録マークの消去率を向上
させることができる。したがって、角速度一定の媒体の
内周部から外周部までの全域において、低ジッタを実現
することができる。
【0017】本発明では、上記第1の条件を満足した上
で、線速度が比較的速い位置、具体的には線速度が8m/
s以上、特に9.6m/s以上となる位置に形成される最短
記録マークにおいて、好ましくは 0.1≦WL/ML≦0.7、より好ましくは 0.2≦WL/ML≦0.6 となるように、記録を行うことが望ましい。実効前端か
ら幅が減少しはじめる位置までの距離WLが実効長ML
対し上記所定比率以下となるように最短記録マーク形状
を制御すれば、消去率向上効果が高くなる。ただし、M
Lに対してWLが短すぎると、記録マークの面積が小さく
なってCNR(carrier to noise ratio)が低くなって
しまうので、WL/MLには上記したように下限を設け
る。
【0018】また、本発明において、角速度一定の媒体
に対し記録マークを形成する際に満足されるべき第2の
条件は、媒体の内周側から外周側にかけて、SL/ML
段階的または連続的に小さくなるように最短記録マーク
を形成することである。実効長MLに対する信号長SL
比を、線速度のより速い位置においてより小さくするこ
とにより、記録層の結晶化速度を速くすることなく、す
なわち保存信頼性や再生耐久性を犠牲にすることなく、
線速度が速い位置における最短記録マークの消去率を向
上させることができる。したがって、角速度一定の媒体
の内周部から外周部までの全域において、低ジッタを実
現することができる。
【0019】また、本発明では、上記第2の条件を満足
した上で、線速度が比較的速い位置、具体的には線速度
が8m/s以上、特に9.6m/s以上となる位置に形成され
る最短記録マークにおいて、好ましくは 0.61≦SL/ML≦0.8、より好ましくは 0.65≦SL/ML≦0.78 となるように、記録を行うことが望ましい。信号長SL
が実効長MLに対し上記所定比率以下となるように実効
長MLを長くすれば、消去率向上効果が高くなる。ただ
し、信号長SLに対して実効長MLが長すぎるとジッタが
大きくなってしまうので、SL/MLには上記したように
下限を設ける。
【0020】また、本発明において、角速度一定の媒体
に対し記録マークを形成する際に満足されるべき第3の
条件は、媒体の内周側から外周側にかけて、SW/MW
段階的または連続的に小さくなるように最短記録マーク
を形成することである。このように、実効前端からの距
離がSLである位置における幅SWの最大幅MWに対する
比を、線速度のより速い位置においてより小さくするこ
とにより、記録層の結晶化速度を速くすることなく、す
なわち保存信頼性や再生耐久性を犠牲にすることなく、
線速度が速い位置における最短記録マークの消去率を向
上させることができる。したがって、角速度一定の媒体
の内周部から外周部までの全域において、低ジッタを実
現することができる。
【0021】また、本発明では、上記第3の条件を満足
した上で、線速度が比較的速い位置、具体的には線速度
が8m/s以上、特に9.6m/s以上となる位置に形成され
る最短記録マークにおいて、好ましくは 0.1≦SW/MW≦0.8、より好ましくは 0.2≦SW/MW≦0.7、さらに好ましくは 0.3≦SW/MW≦0.6 となるように、記録を行うことが望ましい。幅SWが最
大幅MWに対し上記所定比率以下となるように記録マー
ク後端側を絞った形状とすれば、ジッタを大きく増大さ
せることなく消去率を向上させることができる。ただ
し、幅SWが最大幅MWに対し小さすぎると、記録マーク
の面積が小さくなってCNRが低くなってしまうので、
W/MWには上記したように下限を設ける。
【0022】上記各条件において、WL/ML、SL/ML
およびSW/MWをそれぞれ段階的または連続的に小さく
することについて、より詳細に説明する。
【0023】角速度一定の媒体では、内周側から外周側
にかけてオーバーライト線速度が連続的に速くなる。本
発明では、線速度の高速化に伴う消去率の低下を、WL
/ML、SL/MLおよびSW/MWを小さくすることによ
り抑制することを特徴とする。したがって、WL/ML
L/MLおよびSW/MWを、線速度に応じて連続的に制
御してもよい。ただし、実際には、WL/ML、SL/ML
およびSW/MWを段階的に制御するだけでも十分な効果
が得られる。また、段階的な制御は、連続的な制御より
も制御機構が単純となるため好ましい。段階的な制御を
行うためには、角速度一定の媒体における最小線速度と
最大線速度との間を複数の線速度域に分割し、分割され
た各線速度域において、WL/ML、SL/MLおよびSW
/MWをそれぞれ1つ設定すればよい。なお、複数の線
速度域に分割するに際しては、各線速度域が同じ幅とな
るように均等に分割すればよいが、不均等に分割しても
よい。
【0024】直径12cm程度のディスク状媒体を角速度
一定で使用する場合、最内周における線速度と最外周に
おける線速度との比は一般に2〜3の範囲であり、通常
は2.5程度である。この場合、最小線速度と最大線速
度との間を、2以上、好ましくは3以上の線速度域に分
割し、分割された各線速度域において、WL/ML、S L
/MLおよびSW/MWをそれぞれ1つ設定すればよい。
分割された線速度域の数が少なすぎると、本発明の効果
が不十分となる。一方、分割された線速度域の数を著し
く多くしても、本発明の効果は著しくは増大しないの
で、分割された線速度域の数が40を超える必要はな
い。
【0025】本発明では、上記第1の条件、第2の条件
および第3の条件の1つ以上、好ましくは2つ以上、さ
らに好ましくはすべてを満足することが望ましく、特
に、第1の条件を少なくとも満足することが好ましい。
【0026】線速度に応じて最短記録マーク各部の寸法
比を最適に制御する本発明は、オーバーライト時の最大
線速度と最小線速度との差が大きい場合に有効であり、
具体的には、角速度一定の媒体における最大線速度をV
max、最小線速度をVminとしたとき、 4.5m/s≦Vmax−Vminである場合、特に 5.4m/s≦Vmax−Vmin である場合に、特に有効である。本発明では、媒体内に
おける線速度差が大きい記録フォーマットにおいて、保
存信頼性や再生耐久性を犠牲にすることなく、媒体全域
において十分に高い消去率を得ることができる。ただ
し、線速度差が大きすぎると、媒体全域において十分に
高い消去率を得ることが困難となるので、好ましくは Vmax−Vmin≦30m/s、より好ましくは Vmax−Vmin≦25m/s とする。
【0027】また、角速度一定の媒体では、媒体の最小
線速度Vminが速いと最大線速度Vmaxも速くなるため、
本発明は最小線速度Vminが速い場合に特に有効であ
り、具体的には 4m/s≦Vmin である場合に特に有効である。
【0028】また、本発明は、最短信号長さSLが SL≦350nm、特に SL≦250nm である場合に、特に有効である。本発明では主として、
図1に示すような"イチョウの葉"状の記録マークにおけ
る前記尾状部の長さを制御することにより、最短記録マ
ークの消去率を制御する。最短信号長さSLが長いと、
最短記録マーク長に対する前記尾状部の長さの比率が小
さくなるため、前記尾状部の長さ制御による効果が実現
しにくくなる。ただし、最短信号長さSLがあまりにも
短いと所望の形状および寸法比をもつ記録マークを安定
して形成することが困難となるため、最短信号長さSL
は 70nm≦SL、特に 120nm≦SL であることが好ましい。
【0029】ところで、CAV方式では、記録時の基準
クロック周波数が一定であるため、最短信号長さSL
内周側から外周側にかけて単調に増大する。一方、MC
AV方式では、記録容量を大きくするために、基準クロ
ック周波数を媒体の内周側から外周側にかけて段階的に
増大させる。すなわち、媒体に、複数の円環状のゾーン
を同心円状に設定し、各ゾーンごとに基準クロック周波
数を一定に保つ。それぞれのゾーンにおける基準クロッ
ク周波数は、通常、ゾーン最内周での最短信号長さSL
がすべてのゾーンにおいて等しくなるように設定する。
その結果、最短信号長さSLは、各ゾーン内の内周側か
ら外周側にかけて単調に増大するが、媒体全体では内周
側から外周側にかけて鋸の刃状に変化するものとなる。
そのため、MCAV方式における最短信号長さSLは、
各ゾーン内における小さな変動はあるものの、媒体の内
周部から外周部にかけてほぼ一定となる。したがって、
最短信号長さSLが一定値以下である場合に特に有効な
本発明は、MCAV方式に適用された場合に特に有効で
ある。
【0030】角速度一定の媒体において、最小線速度V
minが上記のように速く、最大線速度Vmaxと最小線速度
Vminとの差が上記のように大きく、最短信号長さSL
ほぼ一定でかつ短い場合、最大データ転送レートと最小
データ転送レートとの差は大きくなり、また、最小デー
タ転送レートも高くなる。本発明は、媒体の最小データ
転送レートおよび最大データ転送レートをそれぞれRmi
nおよびRmaxとしたとき、 30Mbps≦Rmax−Rmin、30Mbps≦Rmin である場合に特に有効である。本発明では、転送レート
差(Rmax−Rmin)がこのように大きく、最小転送レー
トRminがこのように高い場合でも、媒体の全域におい
てジッタ(クロックジッタ)を10%以下に抑えること
ができる。ただし、好ましくは Rmax−Rmin≦200Mbps、Rmin≦150Mbps とする。その理由は、前記した線速度差の限定理由およ
び最小線速度の限定理由と同様である。
【0031】以上では、角速度一定の媒体に本発明を適
用する場合について説明したが、本発明は、CLV(Co
nstant Linear Velocity)方式やMCLV(Modified C
LV)方式など、角速度が一定ではない記録フォーマット
にも適用できる。CLV方式では、記録時の基準クロッ
ク周波数を一定とし、かつ、媒体全域において線速度が
一定となるように媒体の回転数を制御する。そのため、
最短信号長さSLは媒体全域において一定となる。一
方、MCLV方式では、記録時の基準クロック周波数を
一定とし、かつ、媒体の回転数を媒体の内周側から外周
側にかけて段階的に減少させる。すなわち、媒体に、複
数の円環状のゾーンを同心円状に設定し、各ゾーンごと
に媒体の回転数を一定に保つ。それぞれのゾーンにおけ
る回転数は、通常、ゾーン最内周での線速度がすべての
ゾーンにおいて等しくなるように設定する。その結果、
MCAVと同様に、すべてのゾーンにおいてその最内周
での最短信号長さSLが等しくなる。したがって、MC
LV方式における線速度および最短信号長さSLは、各
ゾーン内における小さな変動はあるものの、媒体の内周
部から外周部にかけてほぼ一定となる。
【0032】CLVやMCLVなど線速度一定またはほ
ぼ一定で回転させるフォーマットでは、結晶化速度の比
較的遅い記録層に高線速度でオーバーライトする場合に
本発明は特に有効である。この場合、最短記録マークの
形状を"イチョウの葉"状とし、かつ、WL/ML、SL
LおよびSW/MWの少なくとも1つ、好ましくは2つ
以上、より好ましくはすべてが、それぞれ上記した好ま
しい範囲内となるように最短記録マークを形成すればよ
く、特に、少なくともWL/MLが、上記好ましい範囲内
となるように最短記録マークを形成することが好まし
い。それにより、記録層の結晶化速度を速くすることな
く、すなわち保存信頼性や再生耐久性を犠牲にすること
なく、また、ジッタの著しい増大を招くことなく、高線
速度時の消去率を向上させることができる。したがっ
て、保存信頼性や再生耐久性に優れる媒体の全域に対
し、高速オーバーライトが可能となる。
【0033】CLVやMCLVなど線速度一定またはほ
ぼ一定で回転させるフォーマットにおいては、媒体の全
域において線速度が8m/s以上、特に9.6m/s以上であ
る場合に本発明は特に有効である。
【0034】上述したように本発明は、オーバーライト
時の媒体の線速度が比較的速い場合に有効であるが、線
速度があまりに速いと、媒体駆動装置の高コスト化、駆
動時の媒体の安定性などに問題が生じる。そのため、記
録フォーマットによらず、媒体の全域において線速度V
が好ましくは V≦35m/s、より好ましくは V≦30m/s であることが望ましい。
【0035】次に、上記形状および上記寸法比をもつ記
録マークの形成に適した方法について説明する。
【0036】相変化型記録媒体にオーバーライトを行う
際には、前述したように、少なくとも記録パワーレベル
と消去パワーレベルとをもつようにパワー変調されたレ
ーザービームを照射する。記録パワーレベルのレーザー
ビーム照射により記録層は溶融し、所定の照射時間が経
過した後、レーザービームのパワーが消去パワーレベル
まで下がるため、溶融した領域は急速に冷却されて非晶
質となる。本発明ではこのような記録マーク形成過程に
おいて、溶融領域全体を非晶質化せず一部を結晶化する
ことにより、記録マーク後端を上記形状とする。具体的
には、溶融領域の後端側(レーザービームが遠ざかる
側)において冷却速度を遅くすることにより、溶融領域
後端部を結晶化する。このとき、記録パルスストラテジ
および照射パワーを制御することにより、図1に示すよ
うな形状および上記した寸法比(W L/ML、SL/ML
よびSW/MW)の最短記録マークを形成することができ
る。
【0037】ところで、記録マーク形成の際に溶融領域
の一部が結晶化することは、特開平9−7176号公報
に記載されている。ただし、同公報では、光記録ディス
クの線速度が遅い場合に記録マーク前半部分で再結晶化
が生じるとし、この再結晶化を防ぐために、記録パワー
レベルのレーザー光を所定のパターンでパルス状に照射
することを提案している。同公報には、マーク後半部分
に相当する領域へのレーザービーム照射による熱が、い
ったんは溶融したマーク前半部分に相当する領域に伝導
し、その結果、マーク前半部分が急冷されないために再
結晶化が生じる旨が記載されている。また、特開平11
−232697号公報では、上記特開平9−7176号
公報に記載された作用による再結晶化を、セルフイレー
ズと呼んでいる。上記各公報に示されるように、記録マ
ーク形成の際に溶融領域の前端部が上記セルフイレーズ
により結晶化すること、および、この結晶化が記録マー
ク前端部の形状に影響を与えることは知られている。し
かし、上記特開平9−7176号公報に示されるよう
に、従来はセルフイレーズが記録マーク形状に与える影
響を防ぐことが重要であった。
【0038】これに対し本発明では、上記セルフイレー
ズと同様な作用を溶融領域後端側において積極的に働か
せ、これにより溶融領域後端側を結晶化して、記録マー
ク後端を図1に示されるような形状とする。溶融領域後
端側においてセルフイレーズ機能を働かせるためには、
例えば、溶融領域の後ろ側に照射されるレーザービーム
のパワーおよびその照射時間を制御すればよい。溶融領
域の後ろ側に照射されたレーザービームによる熱は、溶
融領域内の後端側に伝導するため、このときの照射パワ
ーおよびその照射時間を制御することにより、溶融領域
後端部における冷却速度を調整でき、その結果、溶融領
域後端部における結晶化領域の長さを制御できる。溶融
領域後端側においてセルフイレーズ作用を働かせる場
合、結晶化は主として記録マークの長さ方向において生
じ、記録マークの幅方向においてはほとんど生じない。
したがって、記録パワーレベルを適切に制御することに
より、比較的幅が狭く、かつ比較的長い溶融領域を形成
し、次いで、この溶融領域後端部をセルフイレーズによ
り結晶化させることで、記録マーク後端部を図示する形
状とすることができる。
【0039】一方、記録マーク後端の形成にセルフイレ
ーズ作用を利用しない場合には、例えば前記特開平9−
7176号公報の図2に示されるように、記録マーク後
端部が前端部と同様なラウンド形状になってしまう。そ
して、その場合において記録マーク長を信号長よりも長
くすると、記録マークの面積は広くなるがジッタが著し
く大きくなり、エラーが多発してしまう。
【0040】なお、図1に示すような尾状部が生じるの
は、レーザービームスポット内において、ガウス分布に
近似したエネルギー分布が存在するためと考えられる。
すなわち、エネルギー密度がビームスポットの中央付近
で高くなるため、記録トラック中央付近において到達温
度が比較的高くなり、その結果、冷却速度が速くなる。
そのため記録トラック中央付近は、記録トラックの端部
付近に比べセルフイレーズの影響を受けにくい。この現
象は、記録時の媒体の線速度が比較的速い場合、すなわ
ち記録光照射後の記録層の冷却速度が比較的速い場合に
顕著に現れる。
【0041】本発明では、記録マークが図2および図3
にそれぞれ示すような形状であってもよい。図2に示す
記録マークは、前端側に突出する先端部をもつ。図3に
示す記録マークは、前記尾状部と前記先端部とがつなが
った状態である。すなわち、記録トラックの長さ方向に
おいて隣り合う"イチョウの葉"状の記録マーク同士が、
非晶質の帯状領域により接続された状態となっている。
図2および図3にそれぞれ示す形状であっても、記録マ
ークの実効長MLが幅EWによって規定されることは、図
1に示す形状の場合と同様である。
【0042】なお、本出願人による特開2000−23
1725号公報には、後端の少なくとも一部が前端に向
かって凸状である最短記録マークを形成する光記録方法
が記載されている。この方法は、記録マーク形成に際し
て、溶融領域の後端部をセルフイレーズにより結晶化さ
せる点で本発明に類似する。また、同公報の段落001
3に示されるように、この方法により形成される記録マ
ークが、その後端の中央付近に、記録トラック方向に突
出する尾状部をもつ形状(同公報では、「蝙蝠が翼を広
げた形状」と表現)となる点でも、本発明に類似する。
しかし、同公報には、角速度一定の媒体については記載
されておらず、また、線速度に応じて記録マーク形状を
制御する旨も記載されていない。また、同公報では実施
例において低速(線速度3.5m/s)で記録を行ってお
り、これらの実施例において形成された最短記録マーク
は、いずれも尾状部が短くかつ極めて細く、 0.86<SL/ML、0.7<WL/ML となっている。したがって、同公報記載の発明では、本
発明の効果は実現しない。
【0043】次に、溶融領域後端側におけるセルフイレ
ーズ作用を制御する具体的方法について説明する。
【0044】まず、記録パルスストラテジについて説明
する。一般に、相変化型光記録媒体に記録する際には、
記録用レーザービームを記録マークの長さに対応して連
続的に照射するのではなく、前記特開平9−7176号
公報に記載されているように、記録マーク形状の制御の
ため、複数のパルスからなるパルス列に分割して照射す
る場合が多い。この場合のパルス分割の具体的構成を、
一般に記録パルスストラテジと呼ぶ。記録パルスストラ
テジの例を、図4に示す。図4には、NRZI信号の5
T信号に対応する記録パルス列を例示してある。同図に
おいて、TTOPは先頭の上向きパルスの幅であり、TEND
は最後尾の上向きパルスの幅であり、TMPはこれら以外
の上向きパルスの幅であり、TCLは最後尾の上向きパル
スの後ろに付加された下向きパルス(クーリングパルス
ともいう)の幅である。これらのパルス幅は、通常、基
準クロック幅(1T)で規格化した値で表示される。図
示する記録パルスストラテジでは、クーリングパルスを
含むすべての下向きパルスのパワー(バイアスパワーP
b)を消去パワーPeよりも低く設定している。
【0045】このような記録パルスストラテジによりレ
ーザービームのパワー変調を行う場合において、溶融領
域後端側におけるセルフイレーズ作用を制御するには、
記録パワーPw、TMP、TEND、クーリングパルスのパ
ワー(図示例ではバイアスパワーPb)、TCLおよび消
去パワーPeの少なくとも1つを制御すればよい。具体
的には、記録層の組成や媒体の構造など、溶融領域の結
晶化に関与する要素に応じて適宜選択すればよいが、通
常、少なくとも記録パワーPw、消去パワーPeおよび
CLの少なくとも1つを制御することが好ましい。
【0046】本発明では、高線速度でのオーバーライト
に対して特に有効であり、また、本発明では、最短記録
マークの形状および寸法を制御する。高線速度で最短記
録マークを形成するに際しては、レーザーダイオードの
応答性による制限から、レーザー光のパルス分割が困難
ないし不可能である。そのため、例えば図5に示す2T
信号のように、上向きパルスを1つだけ設けることにな
る。したがって、この場合、TTOP、TCLおよびパワー
の制御だけを行うことになる。この場合には、線速度が
速くなるにしたがって、最後尾の下向きパルスの幅TCL
を短くするか、または、最後尾の下向きパルスのパワー
レベル(図中のPb)を高くして消去パワーPeに近づ
けるか、TCL短縮およびPb上昇の両者を共に行うかす
ることが好ましく、TCL=0としてもよい。
【0047】なお、線速度に応じてTCLを制御すること
は、例えば特開2000−132836号公報や、前記
特開平9−7176号公報に記載されている。ただし、
従来の技術において、線速度に応じTCLを制御すること
は、線速度が比較的遅い場合に顕著となる前記セルフイ
レーズを抑制してジッタ増大を抑えるためである。これ
に対し本発明では、高線速時にTCLを制御することによ
り、記録マーク後端部においてセルフイレーズを積極的
に働かせ、これによって記録マーク形状およびその各部
の寸法を制御する。そして、これにより、ジッタの増大
をある程度許容した上で、高線速時の消去率を向上させ
る。したがって、本発明は従来の技術とは全く異なるも
のであり、また、従来、記録マーク形状およびその各部
の寸法を、本発明で限定するように制御することは知ら
れていない。
【0048】次に、本発明が適用される光記録媒体の構
成例について説明する。
【0049】図6に示す構造 この光記録媒体は、支持基体20上に、金属または半金
属から構成される反射層5、第2誘電体層32、記録層
4、第1誘電体層31および透光性基体2を、この順で
積層して形成したものである。記録および再生のための
レーザー光は、透光性基体2を通して入射する。なお、
支持基体20と反射層5との間に、誘電体材料からなる
中間層を設けてもよい。
【0050】支持基体20 支持基体20は、媒体の剛性を維持するために設けられ
る。支持基体20の厚さは、通常、0.2〜1.2mm、
好ましくは0.4〜1.2mmとすればよく、透明であっ
ても不透明であってもよい。支持基体20は、通常の光
記録媒体と同様に樹脂から構成すればよいが、ガラスか
ら構成してもよい。光記録媒体において通常設けられる
グルーブ(案内溝)21は、図示するように、支持基体
20に設けた溝を、その上に形成される各層に転写する
ことにより、形成できる。グルーブ21は、レーザー光
入射側から見て手前側に存在する領域であり、隣り合う
グルーブ間に存在する凸条がランド22である。
【0051】反射層5 本発明において反射層構成材料は特に限定されず、通
常、Al、Au、Ag、Pt、Cu、Ni、Cr、T
i、Si等の金属または半金属の単体あるいはこれらの
1種以上を含む合金などから構成すればよい。
【0052】反射層の厚さは、通常、10〜300nmと
することが好ましい。厚さが前記範囲未満であると十分
な反射率を得にくくなる。また、前記範囲を超えても反
射率の向上は小さく、コスト的に不利になる。反射層
は、スパッタ法や蒸着法等の気相成長法により形成する
ことが好ましい。
【0053】第1誘電体層31および第2誘電体層32 これらの誘電体層は、記録層の酸化、変質を防ぎ、ま
た、記録時に記録層から伝わる熱を遮断ないし面内方向
に逃がすことにより、支持基体20や透光性基体2を保
護する。また、これらの誘電体層を設けることにより、
変調度を向上させることができる。各誘電体層は、組成
の相異なる2層以上の誘電体層を積層した構成としても
よい。
【0054】これらの誘電体層に用いる誘電体として
は、例えば、Si、Ge、Zn、Al、希土類元素等か
ら選択される少なくとも1種の金属成分を含む各種化合
物が好ましい。化合物としては、酸化物、窒化物または
硫化物が好ましく、これらの化合物の2種以上を含有す
る混合物を用いることもできる。
【0055】第1誘電体層および第2誘電体層の厚さ
は、保護効果や変調度向上効果が十分に得られるように
適宜決定すればよいが、通常、第1誘電体層31の厚さ
は好ましくは10〜300nm、より好ましくは50〜2
50nmであり、第2誘電体層32の厚さは好ましくは1
0〜100nmである。
【0056】各誘電体層は、スパッタ法により形成する
ことが好ましい。
【0057】記録層4 記録層の組成は特に限定されず、各種相変化材料から適
宜選択すればよいが、少なくともSbおよびTeを含有
するものが好ましい。SbおよびTeだけからなる記録
層は、結晶化温度が130℃程度と低く、保存信頼性が
不十分なので、結晶化温度を向上させるために他の元素
を添加することが好ましい。この場合の添加元素として
は、In、Ag、Au、Bi、Se、Al、P、Ge、
H、Si、C、V、W、Ta、Zn、Ti、Sn、P
b、Pdおよび希土類元素(Sc、Yおよびランタノイ
ド)から選択される少なくとも1種が好ましい。これら
のうちでは、保存信頼性向上効果が特に高いことから、
希土類元素、Ag、InおよびGeから選択される少な
くとも1種が好ましい。
【0058】SbおよびTeを含有する組成としては、
以下のものが好ましい。SbおよびTeをそれぞれ除く
元素をMで表し、記録層構成元素の原子比を 式I (SbxTe1-x1-yy で表したとき、好ましくは 0.2≦x≦0.90、0≦y≦0.25 であり、より好ましくは 0.55≦x≦0.85、0.01≦y≦0.20 である。
【0059】上記式Iにおいて、Sbの含有量を表すx
が小さすぎると、結晶化速度が遅くなりすぎる。また、
記録層の結晶質領域での反射率が低くなるため、再生信
号出力が低くなる。また、xが著しく小さいと、記録も
困難となる。一方、xが大きすぎると、結晶状態と非晶
質状態との間での反射率差が小さくなってしまう。
【0060】元素Mは特に限定されないが、保存信頼性
向上効果を示す上記元素のなかから少なくとも1種を選
択することが好ましい。元素Mの含有量を表すyが大き
すぎると結晶化速度が低下してしまうので、yは上記範
囲内であることが好ましい。
【0061】記録層の厚さは、好ましくは4nm超50nm
以下、より好ましくは5〜30nmである。記録層が薄す
ぎると結晶相の成長が困難となり、結晶化が困難とな
る。一方、記録層が厚すぎると、記録層の熱容量が大き
くなるため記録が困難となるほか、再生信号出力の低下
も生じる。
【0062】記録層の形成は、スパッタ法により行うこ
とが好ましい。
【0063】透光性基体2 透光性基体2は、記録再生用のレーザー光を透過するた
めに透光性を有する。透光性基体2には、支持基体20
と同程度の厚さの樹脂板やガラス板を用いてもよい。た
だし、記録再生光学系の高NA化によって高記録密度を
達成するためには、透光性基体2を薄型化することが好
ましい。その場合の透光性基体の厚さは、30〜300
μmの範囲から選択することが好ましい。透光性基体が
薄すぎると、透光性基体表面に付着した塵埃による光学
的な影響が大きくなる。一方、透光性基体が厚すぎる
と、高NA化による高記録密度達成が難しくなる。
【0064】透光性基体2を薄型化するに際しては、例
えば、透光性樹脂からなる光透過性シートを各種接着剤
や粘着剤により第1誘電体層31に貼り付けて透光性基
体としたり、塗布法を利用して透光性樹脂層を第1誘電
体層31上に直接形成して透光性基体としたりすればよ
い。
【0065】本発明では、ランドおよび/またはグルー
ブを記録トラックとして利用することができる。
【0066】図7に示す構造 図7に示す光記録媒体は、透光性基体2上に、第1誘電
体層31、記録層4、第2誘電体層32、反射層5およ
び保護層6をこの順で有し、レーザー光は、透光性基体
2を通して入射する。
【0067】図7における透光性基体2は、図6におけ
る支持基体20と同様なものを利用すればよいが、透光
性を有する必要がある。
【0068】保護層6は、耐擦傷性や耐食性の向上のた
めに設けられる。この保護層は種々の有機系の物質から
構成されることが好ましいが、特に、放射線硬化型化合
物やその組成物を、電子線、紫外線等の放射線により硬
化させた物質から構成されることが好ましい。保護層の
厚さは、通常、0.1〜100μm程度であり、スピン
コート、グラビア塗布、スプレーコート、ディッピング
等、通常の方法により形成すればよい。
【0069】このほかの各層は、図6に示す構成例と同
様である。
【0070】
【実施例】実施例1 以下の手順で、図6に示す構造の光記録ディスクサンプ
ルを作製した。
【0071】支持基体20には、射出成形によりグルー
ブを同時形成した直径120mm、厚さ1.2mmのディス
ク状ポリカーボネートを用いた。ランド・グルーブ記録
方式における記録トラックピッチは、0.30μmとし
た。
【0072】反射層5は、Ar雰囲気中においてスパッ
タ法により形成した。ターゲットにはAg98Pd1Cu1
を用いた。反射層の厚さは100nmとした。
【0073】第2誘電体層32は、Al23ターゲット
を用いてAr雰囲気中でスパッタ法により形成した。第
2誘電体層の厚さは20nmとした。
【0074】記録層4は、合金ターゲットを用い、Ar
雰囲気中でスパッタ法により形成した。記録層の組成
(原子比)は、 (Sb0.78Te0.220.95In0.01Ge0.04 とした。記録層の厚さは12nmとした。
【0075】第1誘電体層31は、ZnS(80モル
%)−SiO2(20モル%)ターゲットを用いてAr
雰囲気中でスパッタ法により形成した。第1誘電体層の
厚さは130nmとした。
【0076】透光性基体2は、第1誘電体層31の表面
に、溶剤型の紫外線硬化型アクリル系樹脂からなる厚さ
3μmの接着層を介して、ポリカーボネートシート(厚
さ100μm)を接着することにより形成した。
【0077】このようにして作製したサンプルをバルク
イレーザーにより初期化(結晶化)した後、 レーザー波長:405nm、 開口数NA:0.85、 変調コード:(1,7)RLL の条件で、サンプルを一定の角速度で回転させながら記
録を行った。記録時の線速度を表1に示す。なお、線速
度11.4m/sは、2178rpmで回転するサンプルの半
径50mmの位置における線速度に相当し、線速度5.7
m/sは半径25mmの位置における線速度に相当する。記
録パルスストラテジは、図4および図5に例示するパタ
ーンのように、nT信号における上向きパルスの数をn
−1とし、そのほかの条件は TTOP、TMP、TEND、TCL:表1に示す値、 Pw:5.0mW、 Pe:表1に示す値、 Pb:0.1mW とした。なお、最短信号は2Tであり、この2T信号の
長さ(SL)が、線速度によらず173nmとなるように
クロック周波数を制御した。
【0078】次に、サンプルの記録層の透過型電子顕微
鏡写真を撮影し、この写真の最短記録マークからML
L、MWおよびSWを測定し、WL/ML、SL/MLおよ
びSW/MWを求めた。結果を表1に示す。
【0079】表1にNo.101として示される条件で形
成された記録マークの写真を図8に、また、表1にNo.
103として示される条件で形成された記録マークの写
真を図9に、それぞれ示す。クーリングパルスをもたな
い記録パルスストラテジを用いて高線速度で記録を行っ
たNo.101では、最短記録マークが"イチョウの葉"状
であり、最短記録マークの寸法比は本発明で限定する範
囲内にある。これに対し、低線速度で記録を行ったNo.
103では、前記特開2000−231725号公報に
記載されているような"蝙蝠"状の最短記録マークが存在
し、マーク各部の寸法比は本発明で限定する範囲から外
れている。このほか、No.102では、No.101と同様
に高線速度で記録を行ったが、比較的幅広のクーリング
パルスを設けたため、最短記録マークはNo.103とほ
ぼ同じ寸法比の"蝙蝠"状となっていた。なお、No.10
4は、No.103と同じ条件で記録したものである。
【0080】次に、サンプルに対し、表1に示される各
条件で2T信号だけを記録した後、表1にそれぞれ示す
消去線速度でサンプルを回転させながら、出力1.4mW
の直流レーザー光を照射して記録マークの消去を行い、
このときの消去率を求めた。なお、表1に示す消去率
は、2T信号のキャリアの減少分である。消去率が25
dB未満であると、消去不可能であるといえる。
【0081】また、サンプルに、表1に示される各条件
で(1,7)RLL変調の混合信号を記録した後、表1
にそれぞれ示す消去線速度でサンプルを回転させなが
ら、(1,7)RLL変調の混合信号をオーバーライト
した。オーバーライト後のジッタを表1に示す。このジ
ッタはクロックジッタであり、クロックジッタが10%
以下であれば、実用上問題のない信号再生が可能であ
る。なお、クロックジッタは、再生信号をタイムインタ
ーバルアナライザにより測定して「信号の揺らぎ
(σ)」を求め、 σ/Tw (%) により求めた。Twは検出窓幅である。
【0082】
【表1】
【0083】表1から、本発明の効果が明らかである。
No.102、No.103およびNo.104の最短記録マー
クは、前記特開2000−231725号公報に記載さ
れた最短記録マークと同様に 0.86<SL/ML、 0.7<WL/ML であり、同公報に記載された蝙蝠形状のものである。そ
のため、消去線速度が5.7m/sと遅いNo.103では十
分な消去率が得られているが、消去線速度を11.4m/
sと速くしたNo.102およびNo.104では、消去率が
不十分となっている。これに対し、最短記録マークの寸
法比(WL/ML、SL/MLおよびSW/MW)がいずれも
本発明で限定する範囲内にあるNo.101では、消去線
速度11.4m/sで十分な消去率を示している。また、N
o.101におけるジッタは、低線速で記録および消去を
行ったNo.103に比べやや大きくなるものの、許容範
囲には収まっている。
【0084】したがって、角速度一定の光記録ディスク
において、線速度の遅い内周側にNo.103と同様にし
て最短記録マークを形成し、線速度の速い外周側にNo.
101と同様にして最短記録マークを形成すれば、オー
バーライトを行ったときに、ディスクの全域において良
好な消去特性と低ジッタ特性とが得られる。しかも、こ
の場合、記録層の結晶化速度は、内周側の遅い線速度に
あわせて設定できるので、保存信頼性および再生耐久性
も良好となる。また、線速度がほぼ一定の光記録ディス
クの全域に、No.101のように最短記録マークを形成
すれば、データ転送レートが高く、しかも、保存信頼性
および再生耐久性の良好な媒体が実現できる。
【0085】実施例2 実施例1で作製した光記録ディスクサンプルについて、
表2および表3にそれぞれ示す条件で記録、消去および
オーバーライトを行うことにより、実施例1と同様な評
価を行った。結果を表2および表3にそれぞれ示す。
【0086】
【表2】
【0087】
【表3】
【0088】表2および表3から、本発明の効果が明ら
かである。
【0089】すなわち、表2において線速度8m/s未満
の位置で消去およびオーバーライトを行ったNo.201
およびNo.202では、WL/ML、SL/MLおよびSW
Wが本発明で限定する範囲を外れているが、十分に高
い消去率が得られており、ジッタが小さい。一方、表2
において線速度8m/s以上の位置で消去およびオーバー
ライトを行ったNo.203〜No.206では、WL/ML
L/MLおよびSW/MWが本発明で限定する範囲内とな
るように最短記録マークを形成したため、十分に高い消
去率が得られており、ジッタが小さい。表2では、各速
度一定のサンプルにおいて、内周側から外周側にかけて
L/ML、SL/MLおよびSW/MWがいずれも小さくな
るように制御しているので、サンプル全域において低ジ
ッタが得られている。
【0090】これに対し表3では、線速度8m/s未満の
位置と線速度8m/s以上の位置とでほぼ同じ寸法比の最
短記録マークを形成したため、線速度8m/s以上の位置
において十分な消去率が得られず、ジッタが大きくなっ
てしまっている。
【0091】
【発明の効果】本発明では、最短記録マークについて形
状および寸法比を最適に制御することにより、高線速度
でのオーバーライトにおいて、記録層の結晶化速度を極
端に速くすることなくジッタの増大を抑制することがで
きる。また、本発明を角速度一定のディスク状媒体に適
用すれば、媒体の全域においてジッタの増大を抑制する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】記録マークの模式図である。
【図2】記録マークの模式図である。
【図3】記録マークの模式図である。
【図4】記録パルスストラテジの例を示す図である。
【図5】記録パルスストラテジの例を示す図である。
【図6】光記録媒体の構成例を示す断面図である。
【図7】光記録媒体の構成例を示す断面図である。
【図8】結晶構造を示す図面代用写真であって、相変化
型記録層の透過型電子顕微鏡写真である。
【図9】結晶構造を示す図面代用写真であって、相変化
型記録層の透過型電子顕微鏡写真である。
【符号の説明】
2 透光性基体 20 支持基体 21 グルーブ 22 ランド 31 第1誘電体層 32 第2誘電体層 4 記録層 5 反射層 6 保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 弘康 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 (72)発明者 新開 浩 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 (72)発明者 田中 美知 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 Fターム(参考) 5D090 AA01 BB05 CC01 CC14 EE02

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相変化型の記録層を有し、角速度一定で
    回転するディスク状光記録媒体に対し、記録層に非晶質
    の記録マークを形成する方法であって、 最短信号の長さをSLとし、 前記最短信号に対応する最短記録マークにおいて、最大
    幅をMWとし、EW=0.1MWとし、前端側において幅
    Wである位置を実効前端とし、後端側において幅EW
    ある位置を実効後端とし、実効前端と実効後端との距離
    を実効長MLとし、実効前端と、後端側において幅が減
    少しはじめる位置との距離をWLとしたとき、 前記光記録媒体の内周側から外周側にかけて、WL/ML
    が段階的または連続的に小さくなるように最短記録マー
    クを形成する光記録方法。
  2. 【請求項2】 記録層の少なくとも一部に、 0.1≦WL/ML≦0.7 である最短記録マークを形成する請求項1の光記録方
    法。
  3. 【請求項3】 相変化型の記録層を有し、角速度一定で
    回転するディスク状光記録媒体に対し、記録層に非晶質
    の記録マークを形成する方法であって、 最短信号の長さをSLとし、 前記最短信号に対応する最短記録マークにおいて、最大
    幅をMWとし、EW=0.1MWとし、前端側において幅
    Wである位置を実効前端とし、後端側において幅EW
    ある位置を実効後端とし、実効前端と実効後端との距離
    を実効長MLとしたとき、 前記光記録媒体の内周側から外周側にかけて、SL/ML
    が段階的または連続的に小さくなるように最短記録マー
    クを形成する光記録方法。
  4. 【請求項4】 記録層の少なくとも一部に、 0.61≦SL/ML≦0.8 である最短記録マークを形成する請求項3の光記録方
    法。
  5. 【請求項5】 相変化型の記録層を有し、角速度一定で
    回転するディスク状光記録媒体に対し、記録層に非晶質
    の記録マークを形成する方法であって、 最短信号の長さをSLとし、 前記最短信号に対応する最短記録マークにおいて、最大
    幅をMWとし、EW=0.1MWとし、前端側において幅
    Wである位置を実効前端とし、後端側において幅EW
    ある位置を実効後端とし、実効前端と実効後端との距離
    を実効長MLとし、実効前端からの距離がSLである位置
    における幅をSWとしたとき、 前記光記録媒体の内周側から外周側にかけて、SW/MW
    が段階的または連続的に小さくなるように最短記録マー
    クを形成する光記録方法。
  6. 【請求項6】 記録層の少なくとも一部に、 0.1≦SW/MW≦0.8 である最短記録マークを形成する請求項5の光記録方
    法。
  7. 【請求項7】 前記光記録媒体の最小線速度をVminと
    したとき、 4m/s≦Vmin である請求項1〜6のいずれかの光記録方法。
  8. 【請求項8】 前記光記録媒体の最小データ転送レート
    をRminとしたとき、 30Mbps≦Rmin である請求項1〜7のいずれかの光記録方法。
  9. 【請求項9】 前記光記録媒体の最小線速度および最大
    線速度をそれぞれVminおよびVmaxとしたとき、 4.5m/s≦Vmax−Vmin である請求項1〜8のいずれかの光記録方法。
  10. 【請求項10】 最短信号の長さSLが SL≦350nm である請求項1〜9のいずれかの光記録方法。
  11. 【請求項11】 前記光記録媒体の最小データ転送レー
    トおよび最大データ転送レートをそれぞれRminおよび
    Rmaxとしたとき、 30Mbps≦Rmax−Rmin である請求項1〜10のいずれかの光記録方法。
  12. 【請求項12】 相変化型の記録層を有する光記録媒体
    に対し、記録層に非晶質の記録マークを形成する方法で
    あって、 最短信号の長さをSLとし、 前記最短信号に対応する最短記録マークにおいて、最大
    幅をMWとし、EW=0.1MWとし、前端側において幅
    Wである位置を実効前端とし、後端側において幅EW
    ある位置を実効後端とし、実効前端と実効後端との距離
    を実効長MLとし、実効前端と、後端側において幅が減
    少しはじめる位置との距離をWLとしたとき、 記録層の全域に、 0.1≦WL/ML≦0.7 となるように最短記録マークを形成する光記録方法。
  13. 【請求項13】 相変化型の記録層を有する光記録媒体
    に対し、記録層に非晶質の記録マークを形成する方法で
    あって、 最短信号の長さをSLとし、 前記最短信号に対応する最短記録マークにおいて、最大
    幅をMWとし、EW=0.1MWとし、前端側において幅
    Wである位置を実効前端とし、後端側において幅EW
    ある位置を実効後端とし、実効前端と実効後端との距離
    を実効長MLとしたとき、 記録層の全域に、 0.61≦SL/ML≦0.8 となるように最短記録マークを形成する光記録方法。
  14. 【請求項14】 相変化型の記録層を有する光記録媒体
    に対し、記録層に非晶質の記録マークを形成する方法で
    あって、 最短信号の長さをSLとし、 前記最短信号に対応する最短記録マークにおいて、最大
    幅をMWとし、EW=0.1MWとし、前端側において幅
    Wである位置を実効前端とし、後端側において幅EW
    ある位置を実効後端とし、実効前端と実効後端との距離
    を実効長MLとし、実効前端からの距離がSLである位置
    における幅をSWとしたとき、 記録層の全域に、 0.1≦SW/MW≦0.8 となるように最短記録マークを形成する光記録方法。
  15. 【請求項15】 前記光記録媒体の線速度が8m/s以上
    である請求項12〜14のいずれかの光記録方法。
  16. 【請求項16】 最短記録マークが、幅が最大である位
    置からそれぞれ前端側および後端側にむかって幅が減少
    する形状であって、最短記録マークの前端側が弧状であ
    り、最短記録マークの後端側には、記録トラック長さ方
    向に突出する尾状部が存在する請求項1〜15のいずれ
    かの光記録方法。
  17. 【請求項17】 請求項1〜16のいずれかの光記録方
    法により記録マークが形成される光記録媒体。
  18. 【請求項18】 角速度一定で回転するディスク状光記
    録媒体であって、 データ転送レートが30Mbps以上であり、ジッタが10
    %以下である光記録媒体。
  19. 【請求項19】 角速度一定で回転するディスク状光記
    録媒体であって、 最小線速度が4m/s以上であり、ジッタが10%以下で
    ある光記録媒体。
  20. 【請求項20】 角速度一定で回転するディスク状光記
    録媒体であって、 最大データ転送レートと最小データ転送レートとの差が
    30Mbps以上であり、ジッタが10%以下である光記録
    媒体。
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