JP2002152927A - 複合絶縁方式ガス絶縁開閉装置 - Google Patents

複合絶縁方式ガス絶縁開閉装置

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JP2002152927A JP2000343032A JP2000343032A JP2002152927A JP 2002152927 A JP2002152927 A JP 2002152927A JP 2000343032 A JP2000343032 A JP 2000343032A JP 2000343032 A JP2000343032 A JP 2000343032A JP 2002152927 A JP2002152927 A JP 2002152927A
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insulating
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    • H02GINSTALLATION OF ELECTRIC CABLES OR LINES, OR OF COMBINED OPTICAL AND ELECTRIC CABLES OR LINES
    • H02G5/00Installations of bus-bars
    • H02G5/06Totally-enclosed installations, e.g. in metal casings
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  • Gas-Insulated Switchgears (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大型化させることなく高電圧導体及び金属容
器間の絶縁物の沿面距離を大きく取ることにより絶縁破
壊を防止でき、金属異物が付着しても絶縁性能が低下す
ることがなく信頼性の高い複合絶縁方式ガス絶縁開閉装
置を提供する。 【解決手段】 絶縁ガス40が封入された金属容器2内
に、通電用の高電圧導体1を挿通し、支持絶縁物3によ
って絶縁支持する。高電圧導体1の外表面に絶縁被覆6
を施す。金属容器2の内表面に絶縁被覆7を施す。高電
圧導体1の接続部に対応する絶縁被覆6の切れ目から、
高電圧導体1と支持絶縁物3との接触部までの沿面距離
L1を、高電圧導体1と金属容器2との間のガス空間の
距離gよりも大きく設定する。金属容器2の接続部に対
応する絶縁被覆7の切れ目から、高電圧導体1と支持絶
縁物3との接触部までの沿面距離L2を、高電圧導体1
と金属容器2との間のガス空間の距離gよりも大きく設
定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力機器に使用さ
れるガス絶縁開閉装置に係り、複数種の絶縁媒体を用い
ることによって、耐電圧値を向上させた複合絶縁方式ガ
ス絶縁開閉装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、電力系統においては、絶縁性ガス
封入した金属容器内に、充電部を収容したガス絶縁開閉
装置が広く用いられている。このガス絶縁開閉装置は、
充電部が密封構造の金属容器内に収容されていることか
ら、相間及び対地間の絶縁距離を縮小できるので、小形
化が容易である。また、外部の影響を受けにくいことか
ら安全性及び信頼性に優れている。従って、その適用範
囲が広がり、今や変電所および発電所に用いられる開閉
装置の主流をなしている。
【0003】このようなガス絶縁開閉装置の内部構造の
一例を、図6を参照して説明する。すなわち、金属容器
2内に、通電用の高電圧導体1が支持絶縁物3によって
絶縁支持されている。この金属容器2に封入される絶縁
ガスとしては、絶縁性能および冷却性能に優れたSF6
ガス(六フッ化硫黄ガス)40が広く適用されている。
【0004】ところで、ガス絶縁開閉装置は、1100
kV級系統への適用も計画され、より一層の高電圧化と
大容量化が進んでいる。これらの大型のガス絶縁開閉装
置を用いた変電所は、社会の電気エネルギーの根幹をな
すことから、非常に高い信頼性が要求されるとともに、
都市部の地下変電所への適用や経済性の観点から、さら
なる縮小化が望まれている。そこで、これらの要求を満
たすため、従来のガス絶縁開閉装置の絶縁構成よりも信
頼性が高く、高ストレスでの使用に耐えうる新規の絶縁
構成が求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来のガス絶縁開閉装置を高電圧化すると、高電
圧導体1の電界強度が上昇することになるので、同等の
絶縁性能を維持するためには、機器を大型化して絶縁距
離を確保する手段をとるか、封入するガスの圧力を上昇
させて絶縁性能を向上させる手段をとらなくてはならな
い。ここで、ガス圧力を上昇させる方法は、金属容器2
の圧力容器としての構造、材質を見直す必要があるた
め、現行の製造ラインでは困難が多い。従って、機器を
大型化して絶縁距離を確保する方法をとる必要があり、
設置面積の拡大につながる。
【0006】また、従来のガス絶縁開閉装置は、絶縁性
能が非常に優れたガスを加圧充填することにより、気中
絶縁開閉装置と比べて大幅な縮小化が可能になった反
面、金属容器2内に、例えば数mm程度の金属異物が存
在するだけで、高電圧導体1と金属容器2との間の絶縁
性能が著しく低下することが知られている。この金属異
物は、運転電圧の下で高電圧導体1と金属容器2との間
を往復運動するが、このような状況下で、金属異物が高
電圧導体1に達すると、高電圧導体1と金属容器2との
間の絶縁空間で絶縁破壊が発生する可能性が高くなる。
【0007】この金属異物による問題に対処するため、
特許第3028975号公報において、高電圧導体1ま
たは金属容器2に絶縁被覆6,7を施す技術が提案され
ている。このような絶縁ガスと絶縁被覆による複合絶縁
方式では、例えば、平成11年電気学会全国大会No.
1542「ガス中許容電界を基準とした窒素ガス絶縁G
IS断面寸法の考察」に示されているように、絶縁耐力
はSF6ガスのみを用いた場合よりも低下するが、地球
環境に優しい窒素を絶縁ガスとした場合であっても、現
行SF6ガス絶縁機器と同等のサイズで絶縁構成が可能
となることが示されている。また、高電圧導体1と金属
容器2との間に、筒状のバリア絶縁物5を挿入すること
によって、金属異物の影響を防ぐ方法も考えられてい
る。上記の両方式によれば、放電伸展の抑制、金属異物
の抑制が可能となり、被覆絶縁物やバリア絶縁物の絶縁
耐力が高いため、両絶縁物を貫通しての全路絶縁破壊に
至ることはない。
【0008】ところが、絶縁物の切れ目となる高電圧導
体の継ぎ目部(接続部)に弱点が移行し、絶縁被覆また
は絶縁物表面の沿面放電が、これら弱点部まで伸展して
全路絶縁破壊に至る可能性が考えられる。例えば、支持
絶縁物や絶縁被覆、バリア絶縁物上に金属異物が付着し
た場合には、サージ電圧によって金属異物の放電が生じ
ると、伸展した放電路が、高電圧導体の金属部が露出す
る絶縁被覆の切れ目に達し、放電路は高電圧導体と同電
位となる。この状態では、放電路は接地電位の金属容器
へ向かって伸展し全路絶縁破壊に至る可能性がある。
【0009】本発明は上記のような従来技術の問題点を
解決するために提案されたものであり、その目的は、大
型化させることなく、高電圧導体及び金属容器間の絶縁
物の沿面距離を大きく取ることにより絶縁破壊を防止で
き、金属異物が付着しても絶縁性能が低下することがな
く、小形で信頼性の高い複合絶縁方式ガス絶縁開閉装置
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の発明は、絶縁ガスが封入された金
属容器内に、通電用の高電圧導体が挿通され、支持絶縁
物によって絶縁支持された複合絶縁方式ガス絶縁開閉装
置において、前記高電圧導体は接続部を介して複数接続
され、前記高電圧導体の外表面には絶縁被覆が施され、
前記高電圧導体の接続部に対応する前記絶縁被覆の切れ
目から、前記高電圧導体と前記支持絶縁物との接触部ま
での沿面距離が、前記高電圧導体と前記金属容器との間
のガス空間の距離よりも大きいことを特徴とする。以上
のような請求項1記載の発明では、高電圧導体における
絶縁被覆の切れ目から支持絶縁物の沿面を介して金属容
器に至る沿面距離が、高電圧導体と金属容器との間のガ
ス空間の距離であるガスギャップの2倍以上となる。従
って、沿面距離を十分に確保して、沿面放電に対しても
ガス中の放電と同等以上とすることができるので、絶縁
被覆の切れ目の弱点が顕著化することなく、絶縁信頼性
を向上させることができる。さらに、絶縁性能が向上す
るので、絶縁ガスとしてSF6ガス以外のものを用いて
も、従来のガス絶縁開閉装置と同等以上の絶縁性能が確
保できる。このため、高価なSF6ガスの使用量を低減
でき、経済性や環境調和に優れている。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載の複
合絶縁方式ガス絶縁開閉装置において、前記金属容器は
接続部を介して複数接続され、前記金属容器の内表面に
は絶縁被覆が施され、前記金属容器の接続部に対応する
前記絶縁被覆の切れ目から、前記高電圧導体と前記支持
絶縁物との接触部までの沿面距離が、前記高電圧導体と
前記金属容器との間のガス空間の距離よりも大きいこと
を特徴とする。以上のような請求項2記載の発明では、
沿面距離は、高電圧導体における絶縁被覆の切れ目から
支持絶縁物までの距離と、支持絶縁物の沿面距離と、金
属容器における絶縁被覆の切れ目から支持絶縁物までの
距離との和となるので、ガスギャップの3倍以上とする
ことができ、絶縁信頼性がより一層向上する。
【0012】請求項3記載の発明は、絶縁ガスが封入さ
れた金属容器内に、通電用の高電圧導体が挿通され、前
記高電圧導体と前記金属容器との間にバリア絶縁物が挿
入され、前記高電圧導体と前記バリア絶縁物との間が第
1の支持絶縁物によって絶縁支持され、前記バリア絶縁
物と前記金属容器との間が第2の支持絶縁物によって絶
縁支持された複合絶縁方式ガス絶縁開閉装置において、
前記バリア絶縁物は接続部を介して複数接続され、前記
バリア絶縁物の接続部から、前記高電圧導体と前記第1
の支持絶縁物との接触部までの沿面距離が、前記高電圧
導体と前記バリア絶縁物との間のガス空間の距離よりも
大きいことを特徴とする。以上のような請求項3記載の
発明では、バリア絶縁物の接続部からバリア絶縁物表
面、第1の支持絶縁物の沿面を介して、高電圧導体に至
る沿面距離が、高電圧導体とバリア絶縁物との間のガス
空間の距離であるガスギャップの距離の2倍以上とな
る。従って、沿面距離を十分に確保して、沿面放電に対
してもガス中の放電と同等以上とすることができるの
で、バリア絶縁物の接続部の弱点が顕著化することな
く、絶縁信頼性を向上させることができる。
【0013】請求項4記載の発明は、請求項3記載の複
合絶縁方式ガス絶縁開閉装置において、前記バリア絶縁
物の接続部から前記第2の支持絶縁物との接続部までの
沿面距離が、前記バリア絶縁物と前記金属容器との間の
ガス空間の距離よりも大きいことを特徴とする。以上の
ような請求項4記載の発明では、バリア絶縁物の接続部
からバリア絶縁物表面、支持絶縁物の沿面を介して、金
属容器に至る沿面距離が、金属容器とバリア絶縁物との
間のガス空間の距離であるガスギャップの距離の2倍以
上となる。従って、沿面距離を十分に確保して、沿面放
電に対してもガス中の放電と同等以上とすることができ
るので、バリア絶縁物の接続部の弱点が顕著化すること
なく、絶縁信頼性を向上させることができる。
【0014】請求項5記載の発明は、絶縁ガスが封入さ
れた金属容器内に、通電用の高電圧導体が挿通され、前
記高電圧導体と前記金属容器との間にバリア絶縁物が挿
入され、前記高電圧導体と前記バリア絶縁物との間が第
1の支持絶縁物によって絶縁支持され、前記バリア絶縁
物と前記金属容器との間が第2の支持絶縁物によって絶
縁支持された複合絶縁方式ガス絶縁開閉装置において、
前記第1の支持絶縁物と前記第2の支持絶縁物とは、円
周方向に互いに異なる位置に配置されていることを特徴
とする。以上のような請求項5記載の発明では、第1及
び第2の支持絶縁物の取付位置がバリア絶縁物の内外で
異なるため、高電圧導体からバリア絶縁物内及びバリア
絶縁物外の支持絶縁物を介して金属容器に至る沿面距離
が、放電路に対して長くなり、絶縁信頼性を向上させる
ことができる。
【0015】請求項6記載の発明は、絶縁ガスが封入さ
れた金属容器内に、通電用の高電圧導体が挿通され、支
持絶縁物によって絶縁支持されたガス絶縁開閉装置にお
いて、前記高電圧導体は接続部を介して複数接続され、
前記高電圧導体の外表面及び前記金属容器の内表面の少
なくとも一方には、絶縁被覆が施され、前記絶縁被覆
は、ひだを有していることを特徴とする。以上のような
請求項6記載の発明では、絶縁被覆がひだ付き形状であ
るため、絶縁被覆表面を伸展する放電路に対して、沿面
距離が長くなり、絶縁信頼性を向上できる。
【0016】請求項7記載の発明は、絶縁ガスが封入さ
れた金属容器内に、通電用の高電圧導体が挿通され、前
記高電圧導体と前記金属容器との間にバリア絶縁物が挿
入され、前記高電圧導体と前記バリア絶縁物との間が第
1の支持絶縁物によって絶縁支持され、前記バリア絶縁
物と前記金属容器との間が第2の支持絶縁物によって絶
縁支持された複合絶縁方式ガス絶縁開閉装置において、
前記バリア絶縁物は、ひだを有していることを特徴とす
る。以上のような請求項7記載の発明では、バリア絶縁
物にひだを持たせることにより、バリア絶縁物表面を伸
展する放電路に対して沿面距離が長くなり、絶縁信頼性
を向上できる。
【0017】請求項8の発明では、請求項1〜7のいず
れか1項に記載の複合絶縁方式ガス絶縁開閉装置におい
て、前記支持絶縁物、前記第1の支持絶縁物及び前記第
2の支持絶縁物の少なくとも一つは、ひだを有している
ことを特徴とする。以上のような請求項8記載の発明で
は、支持絶縁物にひだを持たせることにより、支持絶縁
物の表面を伸展する放電路に対して沿面距離が長くな
り、絶縁信頼性を向上できる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、図面を参
照して具体的に説明する。なお、図6に示した従来技術
と同一の部材に関しては、同一の符号を付して説明は省
略する。
【0019】(1)第1の実施の形態 [構成]請求項1及び2記載の発明に対応する実施の形
態を、図1の構成図を参照して説明する。すなわち、高
電圧導体1の外表面及び金属容器2の内表面には、それ
ぞれ厚さ1mm以上の絶縁被覆6,7が施されている。
絶縁被覆6,7の材質としては、例えば、PFA(ぺル
フロロアルコキシフッ化プラスチック)、FEP(ポリ
フッ化エチレンプロピレン)、PTFE(ポリ4フッ化
エチレン)などのフッ素樹脂を用いることが考えられ
る。
【0020】そして、複数の高電圧導体1の接離可能な
接続部に対応する絶縁被覆6の切れ目から、絶縁被覆6
を介して高電圧導体1を絶縁支持する支持絶縁物3との
接触部までの沿面距離をL1とし、複数の金属容器2の
接離可能な接続部に対応する絶縁被覆7の切れ目から、
絶縁被覆6を介して接する支持絶縁物3との接触部まで
の沿面距離をL2とし、高電圧導体1と金属容器2との
ガス空間の距離であるガスギャップをgとすると、L1
>g、L2>gとなるように設計されている。さらに、
絶縁ガス40は、六フッ化硫黄ガス、窒素ガス、乾燥空
気及び炭酸ガスのうちの少なくとも1種を含む単体ガス
もしくは混合ガスによって構成されている。
【0021】[作用効果]以上のような本実施の形態の
作用効果は以下の通りである。すなわち、支持絶縁物3
に金属異物8が付着した状態でサージ電圧が印加される
と、金属異物8で放電が生じるが、厚さのある絶縁被覆
6,7は絶縁耐力が高いため、貫通破壊して全路絶縁破
壊に至ることはない。そして、高電圧導体1及び金属容
器2におけるそれぞれの接続部は、絶縁被覆6,7の切
れ目となって裸部分が生じるが、高電圧導体1の絶縁被
覆6の沿面距離L1、金属容器2の絶縁被覆7の沿面距
離L2が、サージ電圧に伴う放電伸展速度に比べて十分
に長いため、全路破壊に至ることがない。従って、機器
を大型化させることなく、信頼性を向上させることがで
きる。
【0022】より具体的には、一般にSF6ガスを充填
した送電機器のガス絶縁開閉装置(GIS)では、微小
な金属異物の付着等を考慮すると、支持絶縁物の沿面の
設計電界は、高電圧導体表面の設計電界の約半分であ
り、絶縁物の沿面距離はガスギャップよりも長く取る必
要がある。また、送電機器のブッシングでも、気中距離
よりもブッシングの沿面距離は約2倍以上必要としてい
る。
【0023】本実施の形態では、L1>g、L2>gと
なるように設計されているので、高電圧導体1の絶縁被
覆6の切れ目から、絶縁被覆6及び支持絶縁物3の沿面
を介して金属容器2に至る沿面距離L1+gは、高電圧
導体1と金属容器2との間の距離であるガスギャップの
距離gの2倍以上となる。さらに、高電圧導体1の絶縁
被覆6の切れ目から、絶縁被覆6及び支持絶縁物3の沿
面を介して、金属容器2の絶縁被覆7の切れ目に至る沿
面距離L1+g+L2は、高電圧導体1と金属容器2と
の間の距離であるガスギャップの距離gの3倍以上とな
る。従って、沿面放電に対してもガス中の放電と同等以
上となり、絶縁被覆の切れ目の弱点が顕著化することな
く、絶縁信頼性を向上させることができる。
【0024】また、上述のように絶縁性能を向上させる
ことができるので、SF6ガス以外の絶縁ガスを用いて
も、従来のガス絶縁開閉装置と同等の絶縁性能が確保で
きる。従って、高価なSF6ガスの使用量を低減でき、
経済性や環境調和に優れている。
【0025】(2)第2の実施の形態 [構成]請求項3及び4記載の発明に対応する実施の形
態を、図2の構成図を参照して説明する。すなわち、高
電圧導体1と金属容器2との間には、これと同軸に、円
筒状のバリア絶縁物5が挿入されている。このバリア絶
縁物5の材質としては、例えば、機械強度に優れたFR
P(ガラス繊維強化プラスチック)を用いることが考え
られる。バリア絶縁物5と高電圧導体1との間、バリア
絶縁物5と金属容器2との間は、それぞれ支持絶縁物3
a,3bによって絶縁支持されている。
【0026】そして、バリア絶縁物5の接続部から支持
絶縁物3aとの接触部までの沿面距離をL−inner
とし、高電圧導体1とバリア絶縁物5とのガス空間の距
離であるガスギャップをg−innerとすると、L−
inner>g−innerとなるように設計されてい
る。また、バリア絶縁物5の接続部から支持絶縁物3b
との接触部までの沿面距離をL−outerとし、金属
容器2とバリア絶縁物5とのガス空間の距離であるガス
ギャップをg−outerとすると、L−outer>
g−outerとなるように設計されている。その他の
構成は、上記の第1の実施の形態と同様である。
【0027】[作用効果]以上のような本実施の形態の
作用効果は、以下の通りである。すなわち、支持絶縁物
3a,3bに金属異物が付着した状態でサージ電圧が印
加されると、金属異物で放電が生じるが、厚みのあるバ
リア絶縁物5は絶縁耐力が高いため、貫通破壊して全路
絶縁破壊に至ることはない。
【0028】また、GIS母線のガス中で、金属異物を
起点とする放電形態において、ある長手方向の長さを持
ったバリア絶縁物を挿入した場合の絶縁破壊特性を調査
した結果、雷インパルス電圧では破壊電圧が上昇してい
るが、50Hz交流電圧では破壊電圧が上昇しない結果
が得られた。これは、波形の立ち上り時間の長い交流波
形における放電伸展速度に対してバリア絶縁物の有効距
離が短いことに起因している。従って、バリア絶縁物の
沿面絶縁距離を放電伸展距離よりも長く取ることができ
れば、全路破壊を防ぐことができることがわかる。
【0029】本実施の形態では、上記のように、L−i
nner>g−inner、L−outer>g−ou
terとなるように設計されているので、バリア絶縁物
5の接続部から支持絶縁物3a,3bと接触部までの沿
面距離が、サージ電圧に伴う放電伸展速度に比べて十分
に長く、全路破壊に至ることない。従って、機器を大型
化させることなく、ガス絶縁開閉装置の信頼性を向上さ
せることができる。さらに、バリア絶縁物5により絶縁
性能を向上させることができるので、上記の第1の実施
の形態と同様に、SF6ガス使用量の低減効果が期待で
きる。
【0030】(3)第3の実施の形態 [構成]請求項5記載の発明に対応する実施の形態を、
図3の構成図を参照して説明する。すなわち、本実施の
形態は、基本的には、上記の第2の実施の形態と同様の
構成である。但し、本実施の形態における支持絶縁物3
a,3bは、ポスト型絶縁物であり、支持絶縁物3a,
3bの円周方向の取付位置が、バリア絶縁物5の内外で
異なるように千鳥配置されている。
【0031】[作用効果]以上のような本実施の形態に
よれば、上記の第2の実施の形態と同様の作用効果が得
られることに加えて、バリア絶縁物5の内外において、
支持絶縁物3a,3bの円周方向の取付位置が異なるよ
うに千鳥配置されているため、沿面距離を大きく取るこ
とができ、ガス絶縁開閉装置の信頼性をより一層向上さ
せることができる。
【0032】(4)第4の実施の形態 [構成]請求項6及び8記載の発明に対応する実施の形
態を、図4の構成図を参照して説明する。すなわち、本
実施の形態は、基本的には、上記の第1の実施の形態と
同様の構成である。但し、本実施の形態における絶縁被
覆6には、ひだ6aが形成されている。また、支持絶縁
物3にも、ひだ3cが形成されている。
【0033】[作用効果]以上のような本実施の形態に
よれば、上記の第1の実施の形態と同様の作用効果が得
られることに加えて、絶縁被覆6がひだ6aの付いた形
状であるため、沿面距離を大きく取ることができ、沿面
放電伸展を抑制し、ガス絶縁開閉装置の信頼性を向上さ
せることができる。さらに、支持絶縁物3がひだ3cの
付いた形状であることによって、より一層沿面距離を大
きく取ることができ、絶縁信頼性が向上する。
【0034】(5)第5の実施の形態 [構成]請求項7記載の発明に対応する実施の形態を、
図5の構成図を参照して説明する。すなわち、本実施の
形態は、基本的には、上記の第2の実施の形態と同様の
構成である。但し、本実施の形態におけるバリア絶縁物
5にひだ5aが形成されている。
【0035】[作用効果]以上のような本実施の形態に
よれば、上記の第2の実施の形態と同様の作用効果が得
られることに加えて、バリア絶縁物5がひだ5aの付い
た形状であるため、沿面距離を大きく取ることができ、
沿面放電伸展を抑制し、ガス絶縁開閉装置の信頼性を向
上させることができる。
【0036】(6)他の実施の形態 本発明は、上記のような実施の形態に限定されるもので
はなく、各部材の材質、数、大きさ、形状等は適宜変更
可能である。例えば、絶縁被覆や支持絶縁物の材質、絶
縁ガスの種類については、上記の実施の形態で例示され
たものには限定されない。絶縁被覆の厚さも、1mm以
上であれば自由であり、例えば、高電圧導体の絶縁被覆
を10〜20mm、金属容器の絶縁被覆を1〜5mmと
いうように、それぞれの部材に応じて厚さを変えること
もできる。支持絶縁物の数についても、上記の図面に例
示したものには限定されない。さらに、上記の第5の実
施の形態で示した支持絶縁物3a,3bにひだを形成し
て、より一層沿面距離を大きく取り、絶縁信頼性を向上
させることもできる。
【0037】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、大型化
させることなく、高電圧導体及び金属容器間の絶縁物の
沿面距離を大きく取ることにより絶縁破壊を防止でき、
金属異物が付着しても絶縁性能が低下することがなく、
小形で信頼性の高い複合絶縁方式ガス絶縁開閉装置を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の構成を示す軸方向
断面図。
【図2】本発明の第2の実施の形態の構成を示す軸方向
断面図。
【図3】本発明の第3の実施の形態の構成を示す径方向
断面図。
【図4】本発明の第4の実施の形態の構成を示す軸方向
断面図。
【図5】本発明の第5の実施の形態の構成を示す軸方向
断面図。
【図6】従来のガス絶縁開閉装置の一例を示す軸方向断
面図。
【符号の説明】
1…高電圧導体 2…金属容器 3,3a,3b…支持絶縁物 3c,5a,6a…ひだ 5…バリア絶縁物 6,7…絶縁被覆 8…金属異物 9…放電路 40…絶縁ガス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02B 13/06 S

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁ガスが封入された金属容器内に、通
    電用の高電圧導体が挿通され、支持絶縁物によって絶縁
    支持されたガス絶縁開閉装置において、 前記高電圧導体は接続部を介して複数接続され、 前記高電圧導体の外表面には絶縁被覆が施され、 前記高電圧導体の接続部に対応する前記絶縁被覆の切れ
    目から、前記高電圧導体と前記支持絶縁物との接触部ま
    での沿面距離が、前記高電圧導体と前記金属容器との間
    のガス空間の距離よりも大きいことを特徴とする複合絶
    縁方式ガス絶縁開閉装置。
  2. 【請求項2】 前記金属容器は接続部を介して複数接続
    され、 前記金属容器の内表面には絶縁被覆が施され、 前記金属容器の接続部に対応する前記絶縁被覆の切れ目
    から、前記高電圧導体と前記支持絶縁物との接触部まで
    の沿面距離が、前記高電圧導体と前記金属容器との間の
    ガス空間の距離よりも大きいことを特徴とする請求項1
    記載の複合絶縁方式ガス絶縁開閉装置。
  3. 【請求項3】 絶縁ガスが封入された金属容器内に、通
    電用の高電圧導体が挿通され、前記高電圧導体と前記金
    属容器との間にバリア絶縁物が挿入され、前記高電圧導
    体と前記バリア絶縁物との間が第1の支持絶縁物によっ
    て絶縁支持され、前記バリア絶縁物と前記金属容器との
    間が第2の支持絶縁物によって絶縁支持された複合絶縁
    方式ガス絶縁開閉装置において、 前記バリア絶縁物は接続部を介して複数接続され、 前記バリア絶縁物の接続部から、前記高電圧導体と前記
    第1の支持絶縁物との接触部までの沿面距離が、前記高
    電圧導体と前記バリア絶縁物との間のガス空間の距離よ
    りも大きいことを特徴とする複合絶縁方式ガス絶縁開閉
    装置。
  4. 【請求項4】 前記バリア絶縁物の接続部から前記第2
    の支持絶縁物との接続部までの沿面距離が、前記バリア
    絶縁物と前記金属容器との間のガス空間の距離よりも大
    きいことを特徴とする請求項3記載の複合絶縁方式ガス
    絶縁開閉装置。
  5. 【請求項5】 絶縁ガスが封入された金属容器内に、通
    電用の高電圧導体が挿通され、前記高電圧導体と前記金
    属容器との間にバリア絶縁物が挿入され、前記高電圧導
    体と前記バリア絶縁物との間が第1の支持絶縁物によっ
    て絶縁支持され、前記バリア絶縁物と前記金属容器との
    間が第2の支持絶縁物によって絶縁支持された複合絶縁
    方式ガス絶縁開閉装置において、 前記第1の支持絶縁物と前記第2の支持絶縁物とは、円
    周方向に互いに異なる位置に配置されていることを特徴
    とする複合絶縁方式ガス絶縁開閉装置。
  6. 【請求項6】 絶縁ガスが封入された金属容器内に、通
    電用の高電圧導体が挿通され、支持絶縁物によって絶縁
    支持されたガス絶縁開閉装置において、 前記高電圧導体は接続部を介して複数接続され、 前記高電圧導体の外表面及び前記金属容器の内表面の少
    なくとも一方には、絶縁被覆が施され、 前記絶縁被覆は、ひだを有していることを特徴とする複
    合絶縁方式ガス絶縁開閉装置。
  7. 【請求項7】 絶縁ガスが封入された金属容器内に、通
    電用の高電圧導体が挿通され、前記高電圧導体と前記金
    属容器との間にバリア絶縁物が挿入され、前記高電圧導
    体と前記バリア絶縁物との間が第1の支持絶縁物によっ
    て絶縁支持され、前記バリア絶縁物と前記金属容器との
    間が第2の支持絶縁物によって絶縁支持された複合絶縁
    方式ガス絶縁開閉装置において、 前記バリア絶縁物は、ひだを有していることを特徴とす
    る複合絶縁方式ガス絶縁開閉装置。
  8. 【請求項8】 前記支持絶縁物、前記第1の支持絶縁物
    及び前記第2の支持絶縁物の少なくとも一つは、ひだを
    有していることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1
    項に記載の複合絶縁方式ガス絶縁開閉装置。
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