JP2002120766A - 車両のサイドシル構造 - Google Patents
車両のサイドシル構造Info
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Abstract
の簡略化を図れる車両のサイドシル構造を提供すること
にある。 【解決手段】 車体の側部に車体前後方向に延びて略閉
断面形状を成すサイドシル部SSが設けられている車両
のサイドシル構造において、サイドシル部の内部に車体
前後方向Xに延びるよう配設されるとともに側面部50
1の少なくとも2個所に凹まし部9(脆弱部)が形成さ
れているパイプ部材4と、パイプ部材4の側面部501
に略沿って配設されるとともに凹まし部9(脆弱部)を
被覆するよう設けられて側面部501のと協働して第2
の閉断面形状を成すリンフォース部材6とを有すること
を特徴とする。
Description
構造、特に、車両の前面衝突、オフセット衝突、側面衝
突に対応し適正な変形を行えるようにした車両のサイド
シル構造に関する。
けるため、基本的に、車体骨格構造部は所定の剛性を保
持するように形成されるが、特に、過荷重を受けた場合に
衝撃吸収のため変形を許容する部分と、車室周り骨格構
造部のように乗員空間確保のため剛性強化を優先させる
部分とを備える。ところで、車体の側部を成す車体骨格
構造部は車体上部のルーフレールと車体下部のサイドシ
ルとこれらを上下に結ぶフロントピラ、センタピラ及び
リアピラ等を備え、通常、これら各部材は断面構造が閉空
間を成す閉断面構造を採るよう形成され、これにより各
部の剛性強化が図られている。この内、特に、サイドシ
ルは車両の前面衝突時やオフセット衝突時に前後方向の
過荷重(圧縮荷重)を受けるが、この際にサイドシル自
身の屈曲変形及び座屈変形を十分に抑え、荷重分散を図
る必要があり,更に、側面衝突時に車幅方向の過荷重を
受けた際には、車幅方向の折れモード(サイドシル自身
の折れ曲がり方)のコントロールを実施できることが望
ましい。
るために、たとえば、図7に示すサイドシル100の場
合、アウタ及びインナーパネル110、120で閉空間
130を形成し、それら部品の板厚アップを図ってい
る。しかも、「コ」の字断面の内外厚板リンフォースメ
ント140、150をアウタ及びインナーパネル11
0、120に沿わせて延設したり、あるいはこれらに変
えて、あるいは加えて用いられるパイプ160(2点鎖
線で示した)や、閉鎖空間130を複数の室に仕切るバ
ルクヘッド170等の補強部材の使用が行われ、更に、
車体変形モードコントロール用のV溝180が部分的に
形成されたリンフォースメント190を取付けることが
行われている。
サイドシルとその中間部に接合されるセンターピラ一と
の逆T字型結合部における剛性アップと、側面衝突時の
同部の変形を抑制する逆T字型のパイプ部材を逆T字型
空間内に配備したものや、特開昭64−18784号公
報に開示されるように、サイドシルの長手方向に連続す
る閉空間内に複数のバルクヘッドを介してパイプ部材を
取り付け、これによりサイドシルの前後方向の過荷重
(圧縮荷重)を受けた際における荷重分散を図ったもの
が開示されている。
車体側部の車体骨格構造部は各種の剛性強化対策が成さ
れており、特に、サイドシル100の場合、前面衝突時
やオフセット衝突時及び側面衝突時の変形量抑制用とし
て内外厚板リンフォースメント140,150、パイプ
160、バルクヘッド170等を用い,これに加え.車
体変形モードコントロール用としてリンフォースメント
190を用いている。
付けたサイドシル100に車体変形モードコントロール
用のリンフォースメント190が付加される場合、重量
増加や部品点数増加、及び、溶接作業工数の増加により
構造の複雑化を招くこととなる。本発明は、上述の課題
に基づき、部品点数の削減、溶接作業工数の低減や設備
の簡略化を図れる車両のサイドシル構造を提供すること
を目的とする。
めに、請求項1の発明では、車体の側部に車体前後方向
に延びて略閉断面形状を成すサイドシル部が設けられて
いる車両のサイドシル構造において、上記サイドシル部
の内部に上記車体前後方向に延びるよう配設されるとと
もに側面部の少なくとも2個所に脆弱部が形成されてい
るパイプ部材と、上記パイプ部材の上記側面部に略沿っ
て配設されるとともに上記脆弱部を被覆するよう設けら
れて上記側面部と協働して第2の閉断面形状を成すリン
フォース部材と、を有することを特徴とする。
2個所の脆弱部を被覆するリンフォース部材とが協働す
ることで第2の略閉断面形状を成すことができ、この第
2の略閉断面形状部が脆弱部における剛性を強化でき
る。このため、前面衝突時やオフセット衝突時に第2の
略閉断面形状部が圧縮荷重を受けると、脆弱部における
座屈変形を十分に抑制するよう剛性強化でき、更に、側
面衝突時にパイプ部材の各脆弱部及びこれを被覆するリ
ンフォース部材とが変形量を抑制できると共に脆弱部を
基点とする折れモードコントロール(制御)機能を確保
できる。しかも、比較的部品点数の削減を図れ、溶接作
業工数の低減と金型や設備の簡略化が図れ、製造コスト
低減を図れる。好ましくは、上記リンフォース部材には
上記パイブ部材に接合された部位より上下方向に延出し
上記サイドシル部に接合される上下フランジが形成さ
れ、同上下フランジには上下方向に延びるビードが車体
前後方向に沿って複数形成されても良い。この場合、前
面衝突時やオフセット衝突時にリンフォース部材に加わ
る圧縮荷重が上下フランジ上の複数のビードによりそれ
ぞれ受け取られ、衝撃吸収機能を各ビードが分散して発
揮でき、荷重分散機能を向上させることができる。
のサイドシル構造において、上記第2の閉断面形状は、
車体外側へ向かって張り出す略凸形状に形成されている
ことを特徴とする。このように、パイプ部材の脆弱部の
形成されている側面部とリンフォース部材とが協働して
形成する第2の閉断面形状を、車体外側へ向かって張り
出す略凸形状に形成することにより、略凸形状の突端部
が側突時の早期から過荷重を受けて変形をし始めてエネ
ルギ吸収を行なうことができるので、単純にリンフォー
ス部材を追加する場合よりも、より好適に衝撃吸収機能
を向上できる。
のサイドシル構造において、上記第2の閉断面形状は、
車体内側へ向かって張り出す略凸形状に形成されている
ことを特徴とする。このように、パイプ部材の脆弱部の
形成されている側面部とリンフォース部材とが協働して
形成する第2の閉断面形状を、車体内側へ向かって張り
出す略凸形状に形成することにより、側突によってサイ
ドシル部の変形が進んだ際に略凸形状の突端部がサイド
シル部の車体内側の内壁面に座付して支持されることと
なり、単純にリンフォース部材を追加する場合よりも、
より好適に衝撃吸収機能を向上できる。
うちのいずれか一つを有する車体側部骨格構造を構成し
ても良い。この場合、車体側部骨格構造が上記車両のサ
イドシル構造のうちのいずれか一つを選択的に採用した
ので、この車体側部骨格構造が上記車両のサイドシル構
造と同様に、剛性強化できるとともに、折れモードコン
トロール(制御)機能を確保できるので、各種の折れモ
ードに合わせた好適な車体側部骨格構造として利用でき
る。
態としての車両のサイドシル構造が適用された車体側部
骨格構造1を示す。この車体側部骨格構造1は図示しな
い乗用車の車室及びトランクと対向する部位にわたり連
続配備される単一の側部アウタパネル2と、複数構成部
材から成る側部インナーパネル3とが溶接等で一体的に
接合されることで構成されている。なお、図1には左側
の車体側部骨格構造1が示されているが、この車体側部
骨格構造1にはこれと左右対称な形状の右側の車体側部
骨格構造(図示せず)や、車室対向部,トランク対向
部、エンジンルーム対向部等に配備される多数の各骨格
構成部材(図示せず)が組み合わされることで図示しな
い乗用車の車体骨格構造全体が形成されるようになって
いる。
201とサイドルーフレールインナ301とで車体前後
方向Xに長い閉断面形状のサイドルーフレール(図示せ
ず)が形成され、側部アウタパネル2の前部縦柱202
と上下フロントピラインナー302a,302bとで上
下方向に延びる略閉断面形状のフロントピラ(図示せ
ず)が形成され,側部アウタパネル2の後部縦柱203
と後部クォータパネル303とで上下方向に延びる略閉
断面形状のリアピラ(図示せず)が形成され、側部アウ
タパネル2の下部横長部(以後サイドシルアウタと記
す)204及びサイドシルインナー304とで車体前後
方向Xに長い閉断面形状のサイドシルSS(図3参照)
が形成され、側部アウタパネル2のセンタピラ部205
とセンタピラインナー306とでセンタピラ((図4参
照))CPが形成される。
よりそれぞれ成形され、これら各部材の周縁部の適所よ
り延出する複数のフランジfや各種形状の重合部が互い
に接合されることで、側部骨格構造1が形成されてい
る。図2、図3に示すように、サイドシルSSは、側部
アウタパネル2の下部横長部であるサイドシルアウタ2
04及びサイドシルインナー304の各上下フランジf
1、f2を互いに接合することで車体の前後方向X(図
3で紙面垂直方向)に長い第1閉空間e1を形成する。
しかも,サイドシルアウタ204とサイドシルインナー
304とが閉断面形状を成すように互いに結合されるこ
とで形成された第1閉空間e1にはサイドシルSSの前
後方向Xの全域にわたり補強フレーム4が配備される。
同パイプ部材5の車体外側(図3で右側)の側面部50
1に沿って配設されるリンフォース部材6とで形成され
る。パイプ部材5はその前後端に前後ブラケット7、8
をそれぞれ接合し、各前後ブラケット7、8の主部や端
部フランジf3の複数箇所がサイドシルアウタ204と
サイドシルインナー304の前後端部にそれぞれ重合
し、各重合部が一体接合されている。なお、ここでのパ
イプ部材5はその前後端に前後ブラケット7、8を取り
付けたので,パイプ部材5が前後方向Xの過荷重を受け
た際に前後方向Xへ突き抜けることを防止できる。な
お、前後ブラケット7、8は、パイプ部材5に作用する
前後方向Xの過荷重の度合いを考慮して必要に応じて設
ければ良い。
所定間隔dを保って2つの脆弱部としての凹まし部9が
車外側に向けて形成される。凹まし部9はパイプ部材5
の断面視で内径の1/6程度の溝深さhで形成され、こ
れを基点とする折れモードコントロール(制御)を可能
としている。なお、パイプ部材5の2つの凹まし部9の
中間部はセンタピラCPの下端部とサイドシルSSとが
逆T字状の結合構造を採る部位であり、このように設定
することで、後述のように側面衝突時にセンタピラの下
端部での屈曲を抑え、2つの凹まし部9での屈曲を誘発
できるようにしている。
同等の長さを有し、パイプ部材5の側面部501に連続
して重合され,相互に図示しない複数箇所で溶接される
上下接合部601と、上下接合部601間に形成され、
車体外側へ向かって張り出し、突端pがすき間tを介し
てサイドシルアウタ204と対向する凸形状の膨出部6
02と、上下接合部601の上下端より上下方向に延出
する上下延出板部603、604とを備え、これらは鋼
板のプレス成型により形成される。リンフォース部材6
の上延出板部603は縦板状を成し、その基端部には上
下方向に延びるビード11が車体前後方向Xに沿って所
定間隔bを保って複数形成され、これらビード11の上
端より上側部位がフランジf4を成し、同部がサイドシ
ルアウタ204及びサイドシルインナー304の各上フ
ランジf1の重合部に挟まれた状態で一体接合される。
屈曲板状を成し、その基端部には上下方向に延びるビー
ド11が車体前後方向Xに沿って所定間隔bを保って複
数形成され、これらビード11の下端より下側部位が更
に段状に屈曲され、その先端がフランジf5を成し、同
部がサイドシルアウタ204及びサイドシルインナー3
04の各下フランジf2の重合部に挟まれた状態で一体
接合される。なお、図3中,符号W1はアーク溶接点を
示すとともに、符号W2はインダイレクト溶接点を示
し、W1及びW2の各々の点において接合処理が成され
ている。図2、図3に示す補強フレーム4ではパイプ部
材5の車体外側の側面部501に沿って連続してリンフ
ォース部材6が接合される。このため、パイプ部材5と
リンフォース部材6とが協働することで第2閉空間e2
を形成する閉断面形状を成すことができ、補強フレーム
4の剛性を強化できる。特に、リンフォース部材6はパ
イプ部材5の2箇所に形成された凹まし部9をそれぞれ
橋渡した状態で被覆することにより、同部の圧縮荷重に
対する剛性をその他の部位と略同レベルに保持できる。
ウタ204とサイドシルインナー304とで閉断面形状
部を成すと共に車体前後方向Xに長い第1閉空間e1を
形成し、基本的な剛性を確保できる。しかも、第1閉空
間e1内の補強フレーム4を成すパイプ部材5とリンフ
ォース部材6とが閉断面形状を成すよう結合されること
で第2閉空間e2を形成するので、過剰な圧縮荷重に対
しても十分に座屈変形を抑制するよう機能できる。
補強フレーム4を追加した車体側部骨格構造1を用い製
造された乗用車が走行時に、前面衝突やオフセット衝突
したとする。この際、サイドシルSSの前端に前後方向
の過荷重が加わるが、この過剰な圧縮荷重を受けても、
丸パイプであるパイプ部材5による強固な補強が可能と
なる。しかも、第1閉空間e1を形成するサイドシルア
ウタ204及びサイドシルインナー304の剛性に加
え、第2閉空間e2を形成する補強フレーム4の剛性に
より、過剰な圧縮荷重はサイドシルSS全体に分散し
て、即ち、車体の後部のリアピラ側にまで分散して伝達
される。
に複数形成された複数のビード11にそれぞれ受け取ら
れ、各ビード11が衝撃吸収機能を分散して発揮でき
る。更に、パイプ部材5の2箇所の凹まし部9にはリン
フォース部材6が橋渡し状態に被覆されているので、同
部の座屈変形に対する剛性がその他の部位とほぼ同様の
レベルに保たれており、この部位が座屈を早めるという
ことを防止できる。なお、ここでは前方衝突時を説明し
たが、後方衝突時の場合、前後逆転してほぼ同様の変形
動作が行われ、ほぼ同様の効果が得られる。
の中間部に側面衝突したとする。サイドシルSSの中間
部はセンタピラCPの下端部が一体結合されており、逆
T字状の結合構造を採る部位であり、図4に示すよう
に、この部位のパイプ部材5には2つの凹まし部9が所
定間隔dで配設されている。このため、車幅方向Yの過
荷重FがサイドシルSSの中間部に加わると、この際、
サイドシルアウタ204がすき間t(図3参照)だけつ
ぶれる。次いで,補強フレーム4は、側方からの荷重に
より圧縮荷重と比べると比較的容易に変形する。この
際、パイプ部材5が2つの凹まし部9を基点として車体
中央側(図4で下方)に変形し、サイドシルインナー3
04も変形する。
602を車外側(外向け)とした場合、側面衝突後より
早く、剛性の高い補強フレーム4にエネルギを効率良く
伝達し、エネルギ吸収機能を発揮できる。更に、側面衝
突においてパイプ部材5が一点で屈曲すること無く、2
つの凹まし部9を基点にして屈曲を誘発できることよ
り、サイドシルSS中間部及びセンタピラCPの車室内
への侵入量(変形量)や侵入速度を大幅に低減でき、即
ち、狙い通りの変形モードを作れ,折れモードコントロ
ール(制御)機能を発揮でき、この点で乗員の安全性を
向上できる。更に、サイドシルSSの中間部が側面衝突
を受けた場合、リンフォース部材6の膨出部602やパ
イプ部材5が順次側面衝突時の過荷重を吸収でき、衝撃
吸収機能を向上できる。
アウタ204とサイドシルインナー304とで車体前後
方向Xに長い第1閉空間e1を形成し、その内部に補強
フレーム4を配備することより、従来のような複数のコ
字断面のリンフォースメントを順次接合する場合と比べ
て部品点数の削減を図れ、溶接作業工数の低減と金型や
設備の簡略化が図れ、製造コスト低減を図れる。更に、
外表面を形成するサイドシルアウタ204及びサイドシ
ルインナー304の板厚を全体的に薄くし、トータルの
軽量化を図ることができる。
イドシル構造を適用した車体側部骨格構造1a(図示せ
ず)中のサイドシルSSaを示した。このサイドシルS
Saは図1の車体側部骨格構造1で用いるサイドシルS
Sと比べて、補強フレーム4aを成すパイプ部材5aと
リンフォース部材6aとの内外位置(図5で左右位置)
関係が逆転する以外は同様の構成を採ることより、重複
説明を簡略化する。図5のサイドシルSSaはサイドシ
ルアウタ204とサイドシルインナー304とで第1閉
空間e1を形成し、その第1閉空間e1に補強フレーム
4aを前後方向X(図5で紙面垂直方向)の全域にわた
り配備する。
イプ部材5aの車体内側(図5で左側)の側面部502
に沿って配設されるリンフォース部材6aとで形成され
る。パイプ部材5aはその前後端を図示しない前後ブラ
ケットを介してサイドシルアウタ204とサイドシルイ
ンナー304の前後端部に一体接合される。パイプ部材
5aの側面部502の中央部には所定間隔d(図6参
照)を保って2つの凹まし部9aが車室中央側に向けて
形成され、これを基点とする折れモードコントロール
(制御)を可能としている。
車体内側の側面部502に溶接される上下接合部601
aと、車体内側へ向かって張り出し、突端pがすき間t
1を介してサイドシルインナー304と対向する凸形状
の膨出部602aと、上下延出板部603a、604a
とを備える。リンフォース部材6aの上下延出板部60
3a,604aは縦板状の基端部にビード11が形成さ
れる。上延出板部603aの上側部位はフランジf4を
成し、サイドシルアウタ204及びサイドシルインナー
304の各上フランジf1に一体接合される。下延出板
部604aの基端部にはビード11の下端より段状屈曲
部が延出形成され、その先端のフランジf5がサイドシ
ルアウタ204及びサイドシルインナー304の各下フ
ランジf2に接合される。
補強フレーム4aを追加した車体側部骨格構造1aを用
いた乗用車が前面衝突やオフセット衝突したとする。こ
の場合、図5、図6に示すサイドシルSSaは、図1の
サイドシルSSの場合と同様に、第1閉空間e1を形成
するサイドシルアウタ204及びサイドシルインナー3
04の剛性に加え、第2閉空間e2を形成する補強フレ
ーム4aの剛性により、過剰な圧縮荷重をサイドシルS
Sa全体に分散して伝達でき、過剰な圧縮荷重を各ビー
ド11が吸収できる。この際、2箇所に形成された凹ま
し部9aにはリンフォース部材6が橋渡し状態に被覆さ
れているので、同部が座屈を早めることを抑え、圧縮荷
重に対する剛性をその他の部位と略同レベルに保持でき
る。
aの中間部に側面衝突した場合、車幅方向Yの過荷重F
がサイドシルSSaの中間部に加わると、まず、サイド
シルアウタ204がつぶれ、次いで、補強フレーム4a
に過荷重が加わる(図5、図6参照)。この際、パイプ
部材5aが2つの凹まし部9aを基点として車体中央側
(図5で左側)にすき間t1だけ変形し、膨出部602
aの突端pがサイドシルインナー304に座付する。
せず)中のサイドシルSSaは図1の車体側部骨格構造
1と同用の作用効果が得られる。特に、リンフォース部
材6aの膨出部602aを車室側(内向け)としたの
で、この場合、膨出部602aのサイドシルインナー3
04への底付きにより、耐荷重を増加することができ
る。しかも、それ以後の変形速度や変形量が大幅に低減
されることとなり、即ち、折れモードコントロール(制
御)機能を発揮でき、この点で乗員の安全性を向上でき
る。更に、側面衝突時の過荷重Fが大きな場合、リンフ
ォース部材6の膨出部602やパイプ部材5が順次過荷
重Fを吸収でき、衝撃吸収機能を十分に向上できる。
イドシル構造は乗用車の車体側部骨格構造1に適用され
ていたが、その他のサイドシルを有する車両に適用で
き、この場合も、図1の車体側部骨格構造1と同様の作
用効果が得られる。
オフセット衝突時に第2の略閉断面形状部が圧縮荷重を
受けると、脆弱部における座屈変形を十分に抑制するよ
う剛性強化でき、更に、側面衝突時にパイプ部材の各脆
弱部及びこれを被覆するリンフォース部材とが変形量を
抑制できると共に脆弱部を基点とする折れモードコント
ロール(制御)機能を確保できる。しかも、比較的部品
点数の削減を図れ、溶接作業工数の低減と金型や設備の
簡略化が図れ、製造コスト低減を図れる。
張り出す略凸形状に形成することにした場合には、特
に、略凸形状の突端部が側突時の早期から過荷重を受け
て変形をし始めてエネルギ吸収を行なうことができるの
で、好適に衝撃吸収機能を向上できる。また、第2の閉
断面形状を、車体内側へ向かって張り出す略凸形状に形
成することにした場合には、特に、略凸形状の突端部
が、側突によってサイドシル部の変形が進んだ際にサイ
ドシル部の車体内側の内壁面に座付して支持されること
になり、好適に衝撃吸収機能を向上できる。
構造が適用された車体側部骨格構造の分解斜視図であ
る。
分解斜視図である。
図である。
て用いられる他のサイドシルの拡大断面図である。
図である。
Claims (3)
- 【請求項1】車体の側部に車体前後方向に延びて略閉断
面形状を成すサイドシル部が設けられている車両のサイ
ドシル構造において、 上記サイドシル部の内部に上記車体前後方向に延びるよ
う配設されるとともに側面部の少なくとも2個所に脆弱
部が形成されているパイプ部材と、 上記パイプ部材の上記側面部に略沿って配設されるとと
もに上記脆弱部を被覆するよう設けられて上記側面部と
協働して第2の閉断面形状を成すリンフォース部材と、
を有することを特徴とする車両のサイドシル構造。 - 【請求項2】上記第2の閉断面形状は、車体外側へ向か
って張り出す略凸形状に形成されていることを特徴とす
る請求項1に記載の車両のサイドシル構造。 - 【請求項3】上記第2の閉断面形状は、車体内側へ向か
って張り出す略凸形状に形成されていることを特徴とす
る請求項1に記載の車両のサイドシル構造。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000310880A JP3783546B2 (ja) | 2000-10-11 | 2000-10-11 | 車両のサイドシル構造 |
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