JP2002017240A - 乳酸醗酵菓子類の製法 - Google Patents

乳酸醗酵菓子類の製法

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fermented
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Hiromichi Sato
弘道 佐藤
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PACIFIC YOKO CO Ltd
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PACIFIC YOKO CO Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の直捏法、中種法、老麺法、シュガーバ
ッター法、オールインミックス法、フラワーバッター法
等の単純な工程を採用した方法では得られなかったまる
味のある香りや、程良い酸味の、かつ独特のマイルドな
風味の菓子類を得ることにある。 【解決手段】 乳酸菌を用いて得た元種から作られた種
と、他の乳酸菌を用いて得た元種から作られた種とを混
合し、その混合種を用いて中種、または中種と本種を作
って得られた乳酸醗酵菓子類の製法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は乳酸醗酵菓子類の製
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、クッキー、半生ケーキ等の菓子や
食パン等のパン類(以下菓子類という)を製造する場
合、その製法として直捏法、中種法、老麺法、シュガー
バッター法、オールインミックス法、フラワーバッター
法等による製菓法がある。
【0003】しかし、これらの方法により得られた製品
は香りや酸味等風味が一般に単純な傾向があり、まる味
や深みをもった味の菓子類を得にくいという問題があっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の直捏
法、中種法、老麺法、シュガーバッター法、オールイン
ミックス法、フラワーバッター法等の単純な工程を採用
した方法では得られなかったまる味のある香りや、程良
い酸味の、かつ独特のマイルドな風味の菓子類を得るこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、乳酸菌を用い
て得た元種から作られた種と、他の乳酸菌を用いて得た
元種から作られた種とを混合し、その混合種を用いて中
種、または中種と本種を作って得られた乳酸醗酵菓子類
の製法からなり、詳細には、少なくともラクトバチルス
スポロゲネスとラクトバチルス ブルガリクスを用い
て得た元種から作られた種と、少なくともラクトバチル
ス コーカシイカスとサッカロミセスフラギリスを用い
て得た元種から作られた種とを混合し、その混合種を用
いて中種、または中種と本種を作って得られた乳酸菌醗
酵菓子類の製法からなる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は、別異の乳酸菌を用いて
得た二種の元種から作られた二種の種を別々に作って、
夫々得られた種を混合し、その混合種から中種、または
中種と本種を作って得た乳酸醗酵を利用した菓子類の製
法からなる。そしてその実施例を以下に示す。
【0007】1.第1の種(第1種)の取得方法。 第1元種の配合 ラクトコッカス ラクティス 0.1 g (Lactcoccus lactis) ラクトバチルス スポロゲニス 2.0 g (Lactobacillus sporogenes) ラクトバチルス ブリガリクス 0.5 g (Lactobacillus bulgaricus) ストレプトコッカス サーモフィルス 2.5 g (Streptococcus thermorohilus) オリゴ糖 45.0 g 脱脂粉乳 50.0 g 滅菌水 500.0 g
【0008】まず、上記の菌体以外の材料を混合して、
65℃で30分パストリゼーションし、次いで42℃迄
温度を下げ、そして上記の4種の菌体を混ぜ、さらに4
0℃の恒温器で24時間醗酵させる。そしてさらに8℃
の冷蔵庫で24時間熟成させて第1の元種(第1元種)
を得る。
【0009】次いで、上記の第1元種を、次のごとき材
料と混合して第1の醗酵種(第1種)を得る。
【0010】第1種 小麦粉 400.0 g グルコース 75.0 g サッカロミセス セレビジエー 2.3 g (Saccharomyces serevisae) 水 650.0 g 第1元種 全量
【0011】即ち、第1元種を加えた上記の混合物を、
35℃で24時間醗酵させる。その場合沈殿しないよう
に3〜4時間毎に3回攪拌し、24時間醗酵させ、そし
てさらに5〜10℃の冷蔵庫で熟成させて第1種を得
る。
【0012】2.第2の種(第2種)の取得方法。 第2元種の配合 ラクトバチルス コーカシイカス 1.0 g (Lactobacillus caucasicus) ラクトバチルス カゼイ 0.5 g (Lactobaillus casei) ストレプトコッカス ラクティス 0.5 g (Streptococcus lactis) ストレプトコッカス ディアセティラクティス 1.0 g (Streptococcus diacetilactis) ストレプトコッカス クレモリス 1.5 g (Streptococcus cremoris) サッカロミセス フラギリス 0.5 g (Saccharomyces fragilis) オリゴ糖 45.0 g 脱脂粉乳 55.0 g 滅菌水 500.0 g
【0013】まず、上記の菌体以外の材料を混合し、6
5℃で30分パストリゼーションし、次いで30℃まで
温度を下げて、上記の6種の菌体を混ぜ、さらに30℃
の恒温器で24時間醗酵させた後、5〜10℃の冷蔵庫
で24時間熟成させて第2の元種(第2元種)を得る。
【0014】そしてその元種を次に示す材料と混合して
第2の種(第2種)を作る。
【0015】第2種 小麦粉 350.0 g 上新粉 50.0 g グルコース 75.0 g サッカロミセス セレビジエー 1.5 g (Saccharomyces serevisae) 水 646.0 g 第2元種 全量
【0016】即ち、上記の混合物を25℃で24時間醗
酵し、その後24時間、8℃の冷蔵庫で熟成させて第2
種を得る。
【0017】以上の工程により、乳酸菌を用いて得た第
1元種から作られた第1種と、他の乳酸菌を用いて得た
第2元種から作られた第2種が得られた。
【0018】本発明はこれらの第1種と第2種とを混合
して得た混合種を用いて次に示す各工程により食パン、
菓子パン、デニシュツペストリー、半生ケーキ、クッキ
ー、パネトーネを製造する。
【0019】A.食パン (原料) (配合) 強力粉 1,000g 混合種 15g イースト 24g 食塩 19g 油脂 60g 粉乳 27g 砂糖 35g 水 650g 上記の原料をもって次の方法により食パンを得た。
【0020】 ・混合 低速3分、中速10分後、油脂を
添加、更に、低速3分、中速2分 ・捏上温度 25℃ ・醗酵時間 2.5 時間 ・分割重量 213g×5ケ=1.068kg ・ベンチ・タイム 30分 ・ホイロ 83%、38℃、 60分 ・焼成時間 215〜220℃ 50分
【0021】得られた食パンは、ソフトさが非常によ
く、口溶けが良く、風味の良い製品が得られ、小麦粉臭
を良くマスキングしている。
【0022】B.クッキー (原料) (配合) 小麦粉 500g 油脂 250g 砂糖 150g 鶏卵 200g 食塩 3g 香料 1g 混合種 150g
【0023】上記の原料を用いて次の方法によりクッキ
ーを作った。砂糖と混合種を充分に摺り合わせ、油脂を
加えてさらに混合する。次に鶏卵、食塩、香料を加えて
滑らかなクリームを作る。
【0024】これに小麦粉を篩い入れ、全体を良く混ぜ
て生地を作る。直ちに冷蔵庫で生地を硬化させ、厚さ5
mmに伸ばして直径5cmの丸型で抜き天板に並べ、温度1
80℃で14分焼く。
【0025】以上の結果、食感がさくさくし、口溶け良
く、風味の良い製品が得られた。歯にくっつかず、食べ
やすい製品が得られた。
【0026】C.半生ケーキ (原料) (配合) 小麦粉 60g 油脂 120g 砂糖 138g 鶏卵 138g 転化糖 12g 香料 1g 混合種 25g
【0027】この半生ケーキの場合は、クッキーと同様
の工程で、バッターを作り、ケーキ型に流し込み、18
5℃で20分焼成する。
【0028】その結果、比較的リッチな配合でも、食後
のさっぱり感があり、ほのかな酸味、酸臭を有し、従来
の同一ケーキにない味の、醗酵菓子を得ることが出来
た。しかも口溶けが良く、歯への付着も無かった。
【0029】D.パネトーネ パネトーネを作る場合は、混合種を使用して、以下に示
す混合中種、混合本種を得てパネトーネを得る。
【0030】混合中種 強力粉 60 g 混合種 18 g 卵黄 12 g 砂糖 12 g 食塩 0.6 g バター 23 g 水 22.5 g
【0031】製造条件: 混 合: 低速20分 捏上温度: 24℃ 醗 酵: 28℃ 14〜18時間
【0032】混合本種 強力粉 40 g 砂糖 20 g 転化糖 5 g 食塩 0.4 g 卵黄 12 g バター 12.5 g フルーツ 60 g 香料 0.6 g 水 9 g
【0033】製造条件: 混 合: 中速25分 温 度: 28℃ 醗 酵: 60分 分 割: 260g ホイロ: 35℃ 2.5時間 焼 成: 下火200℃、上火195℃、35分
【0034】この結果、上記のように第1種と第2種を
混合し、その混合種から混合中種、混合本種を経由して
得られたパネトーネは、第1種から作ったパネトーネ、
および第2種から作ったパネトーネと比べて風味がはる
かによく、しかも酸味は程良く、深みのある味をもち、
日持ちは3か月というパネトーネが得られた。
【0035】
【発明の効果】上述のごとく、本発明品、例えば上記の
食パン、菓子パン、デニシュツペストリー、クッキー、
半生ケーキ、パネトーネ等の菓子類は、いづれも第1種
と第2種の混合種を使用したことにより、単に第1種を
用いた製品と第2種を用いて得られた製品の中間的な味
覚の菓子類が得られるのではなく、独特の風味の菓子類
が得られ、しかもその両者の配合割合を変化させること
により数多くの種類の味覚をもった菓子類を適宜に得る
ことができ、単に1種類の種を用いた製品では得られな
い多種多様の、しかも要求に応じた味覚の製品を容易に
得ることができる。
【0036】また本発明で使用する2種の元種において
夫々が採用した乳酸菌のうち、一方の元種にラクトバチ
ルス スポロゲネスと、ラクトバチルス ブルガリクス
の組合せを用い、また他の元種に他の乳酸菌としてラク
トバチルス コーカシイカスと、サッカロミセス フラ
ギリスの組合せの乳酸菌を特に用いたことにより上記の
効果を一層顕著に示すことが試験の結果判明した。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乳酸菌を用いて得た元種から作られた種
    と、他の乳酸菌を用いて得た元種から作られた種とを混
    合し、その混合種を用いて中種、または中種と本種を作
    って得られた乳酸醗酵菓子類の製法。
  2. 【請求項2】 少なくともラクトバチルス スポロゲネ
    スとラクトバチルスブルガリクスを用いて得た元種から
    作られた種と、少なくともラクトバチルスコーカシイカ
    スとサッカロミセス フラギリスを用いて得た元種から
    作られた種とを混合し、その混合種を用いて中種、また
    は中種と本種を作って得られた乳酸菌醗酵菓子類の製
    法。
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