JP2002007316A - 低消費電力コンピュータシステム - Google Patents

低消費電力コンピュータシステム

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JP2002007316A
JP2002007316A JP2000182810A JP2000182810A JP2002007316A JP 2002007316 A JP2002007316 A JP 2002007316A JP 2000182810 A JP2000182810 A JP 2000182810A JP 2000182810 A JP2000182810 A JP 2000182810A JP 2002007316 A JP2002007316 A JP 2002007316A
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JP
Japan
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bus
pci
clock
computer system
stop
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JP2000182810A
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Kazutoshi Nakamura
和俊 中村
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Niigata Fuji Xerox Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Niigata Fuji Xerox Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02DCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES [ICT], I.E. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES AIMING AT THE REDUCTION OF THEIR OWN ENERGY USE
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンピュータシステムの正常動作およびシス
テム性能の確保を保障した上で、当該コンピュータシス
テム全体の消費電力を低減させる。 【解決手段】 クロックドライバ4は、複数のPCIデ
バイス5(Northブリッジ100およびSouth
ブリッジ200を含む)の動作の基本となるPCIクロ
ックを供給する。Northブリッジ100は、PCI
バス10を監視してPCIバス10がアイドル状態であ
るかどうかを検出し、複数のPCIデバイス5(Sou
thブリッジ200を含む)の各々によるバス使用要求
およびコマンド実行要求を監視して今後のPCIバス使
用見込みの有無を事前に検出し、上記の検出結果に基づ
いて「PCIバスがアイドル状態であり、かつ当面はど
のPCIデバイスもPCIバスを使用する見込みがな
い」と判断した場合にPCIクロックの停止/周波数低
減の制御を行う機能を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、システム動作中の
バスクロックのダイナミックな停止/周波数低減を行う
ことによりシステム全体の消費電力の低減を可能とする
低消費電力コンピュータシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】PCI(Peripheral Com
ponent Interconnect)バスは、そ
の優れた転送性能とソフトウェアアーキテクチャとによ
り、現在では、パーソナルコンピュータの各種周辺デバ
イスを接続する標準バスとして、従来のISA(Ind
ustry Standard Architectu
re)バスに替わって広く使用されている。
【0003】PCIバスは、1クロック毎にデータ転送
を行うバースト転送が可能であり、バスクロックは33
MHzであるため、最大で132Mバイト/秒(32ビ
ットバスの場合)の高速転送がPCIバス上で実現され
る。ただし、バスクロックが高速であるため、PCIバ
スに接続する各種周辺デバイスの消費電力も大きくな
り、コンピュータシステム全体の消費電力を高める要因
の1つとなっている。特に、バッテリーで駆動する携帯
型のパーソナルコンピュータにおいては、コンピュータ
システムの消費電力が駆動可能時間を直接左右するた
め、PCIバスを使用するコンピュータシステムにおい
て「消費電力の低減」が非常に重要な技術課題となって
いる。
【0004】ここで、従来の「PCIバスに接続する各
種周辺デバイスの消費電力を低減する方法」としては、
デバイス非動作時のバスクロック供給による不要な電力
消費に着目し、バスクロックの停止またはその周波数の
低減を、適宜、行わせる方法が、これまでにいくつか提
案されている。
【0005】以下の(1)および(2)に、このような
消費電力の低減方法に関する従来技術について説明す
る。
【0006】(1) CLKRUNプロトコル(Clo
ckRunプロトコル)による方法 PCIバスについては、そのオリジナル仕様の他に、消
費電力の削減が重要である携帯型装置向けに追加仕様
(Mobile Design Guide)が定義さ
れている。その追加仕様の中に、PCIクロック(PC
Iバスクロック)の停止/周波数低減の可否について、
PCIクロックが供給される各種PCIデバイスを調停
するプロトコル(CLKRUNプロトコル)が提案され
ている。以下、図を参照して、CLKRUNプロトコル
について説明する。
【0007】図6は、CLKRUNプロトコルシステム
の概略を示すブロック図である。
【0008】CLKRUNプロトコルでは、セントラル
リソースがマスタとなり、各PCIデバイスに共通に接
続されるCLKRUN#信号が用いられて、PCIクロ
ックの停止/周波数低減の可否に関する調停が行われ、
その調停結果によりPCIクロックの停止/周波数低減
の制御が行われる。
【0009】図7は、CLKRUNプロトコルを表す状
態遷移図である。
【0010】CLKRUNプロトコルは、クロック通常
動作状態,クロック停止/低速要求状態,およびクロッ
ク停止/低速状態という3つの状態を遷移する。
【0011】通常時(クロック通常動作状態時)には、
セントラルリソースがCLKRUN#信号をアクティブ
レベル(Low)にドライブしている。セントラルリソ
ースは、CLKRUN#信号をHighドライブするこ
とにより、各PCIデバイスにPCIクロックの停止/
周波数低減を要求する(これにより、クロック停止/低
速要求状態に遷移する)。
【0012】当該要求(クロック停止/低速要求)を受
けた各PCIデバイスは、CLKRUN#信号を一定時
間内にLowドライブするか否かによって、その可否を
セントラルリソースに通達する。
【0013】セントラルリソースは、クロック停止/低
速要求から4クロック以内にCLKRUN#信号のLo
wレベルを検出しなかった場合に、各PCIデバイスが
当該要求を受諾したものと判断し、PCIクロックの停
止/周波数低減の制御を行うことが可能となる(この停
止/周波数低減制御により、クロック停止/低速状態に
遷移する)。逆に、クロック停止/低速要求から4クロ
ック以内にCLKRUN#信号のLowレベルを検出し
た場合には、PCIクロックの停止/周波数低減の制御
を行わずに、クロック通常動作状態に戻る。
【0014】また、クロック停止/低速状態において
は、各PCIデバイスのいずれかが、CLKRUN#信
号をLowドライブし、PCIクロックの復帰をセント
ラルリソースに要求することにより、クロック通常動作
状態に復帰する。
【0015】図8〜図10は、CLKRUN#信号によ
る調停動作を表したタイミングチャートを示す図であ
る。
【0016】図8は、PCIクロックが維持される場合
のタイミングを示している。
【0017】通常は、セントラルリソースがCLKRU
N#信号をLowドライブしている。
【0018】セントラルリソースは、CLKRUN#信
号を1クロック間Highドライブすることにより、各
PCIデバイスにPCIクロックの停止/周波数低減を
要求する。
【0019】その後、セントラルリソースは、CLKR
UN#信号のHighドライブを停止するが、プルアッ
プ抵抗によってHighレベルは保持される。
【0020】各PCIデバイスは、PCIクロックを維
持したい場合に、セントラルリソースからのクロック停
止/低速要求を検出してから1クロック後(図3
(a))または2クロック後(図3(b))に、CLK
RUN#信号をLowドライブする。
【0021】これにより、セントラルリソースは、クロ
ック停止/低速要求から4クロック以内にCLKRUN
#信号のLowレベルを検出し、PCIクロックを維持
する。
【0022】図9は、PCIクロックが停止/周波数低
減される場合のタイミングを示している。
【0023】図8の場合と同様に、セントラルリソース
は、PCIクロックの停止/周波数低減を要求する。
【0024】当該要求を受けた各PCIデバイスがいず
れもCLKRUN#信号をLowドライブせず、セント
ラルリソースがクロック停止/低速要求から4クロック
以内にCLKRUN#信号のLowレベルを検出しなか
った場合には、「各PCIデバイスが当該要求を受諾し
たもの」と判断される。これにより、セントラルリソー
スは、PCIクロックの停止/周波数低減の制御を行う
ことが可能となる。
【0025】図10は、PCIクロックがクロック停止
/低速状態から通常動作状態に復帰する場合のタイミン
グを示している。
【0026】PCIクロックの復帰を必要とするPCI
デバイスは、CLKRUN#信号をLowドライブする
ことにより、セントラルリソースに対して要求を行う。
【0027】CLKRUN#信号のLowレベルを検出
したセントラルリソースは、PCIクロックを通常動作
状態(33MHz)にする。この際、PCIクロックの
復帰を要求するPCIデバイスは、実際にPCIクロッ
クが通常動作状態に復帰するまで、CLKRUN#信号
をLowドライブし続ける必要がある。
【0028】図11は、上記のようなCLKRUNプロ
トコルを適用した従来のパーソナルコンピュータシステ
ム(低消費電力コンピュータシステムを実現するパーソ
ナルコンピュータシステム)の一例の構成を示すブロッ
ク図である。
【0029】このパーソナルコンピュータシステムのハ
ードウェアは、CPU1およびメモリ2を中心に、画面
表示やデータ入出力等の機能を実現する各種デバイス類
(AGP(Accelerated Graphics
Port)デバイス3,PCIデバイス5,およびI
SAデバイス6)と、それらが接続される各種バスの間
をインタフェースするブリッジデバイス(Northブ
リッジ(ホスト−PCIブリッジ)300およびSou
thブリッジ(PCI−ISAブリッジ)400)と、
複数のデバイスの動作の基本となるPCIバスクロック
を供給するクロックドライバ4とを含んで構成されてい
る。なお、Northブリッジ300およびSouth
ブリッジ400も「PCIデバイス」に該当する。
【0030】ここで、ホストバス7,メモリバス8,A
GPバス9,およびPCIバス10は、Northブリ
ッジ300を介して接続される。
【0031】また、PCIバス10およびISAバス1
1は、Southブリッジ400を介して接続される。
【0032】Southブリッジ400は、各種パワー
マネジメント機能を併せ持っており、その1つとしてC
LKRUNプロトコルのセントラルリソース機能も具備
していることが一般的である。
【0033】Southブリッジ400は、セントラル
リソース機能として、Northブリッジ300および
各PCIデバイス5に共通に接続されたCLKRUN#
信号を用いて、PCIクロックの停止/周波数低減の可
否に関する調停を行い、その調停結果によりクロックド
ライバ4に対してPCIクロック制御信号を出力する。
【0034】図12は、CLKRUNプロトコルシステ
ムで使用されるクロックドライバの動作を表すタイミン
グチャートを示す図である。
【0035】クロックドライバ4は、図12に示すよう
に、PCIクロック制御信号によって制御される通常の
PCIクロックの他に、PCIクロックが停止している
間も稼動する必要があるセントラルリソースのためにP
CIクロック制御信号の状態に関わらず常に出力を継続
するフリーランPCIクロックを兼備している。前者
(PCIクロック)は、各PCIデバイス5(Nort
hブリッジ300を含む)の動作保障およびバス性能低
下防止のため、図12に示した通り、クロックの停止/
再開時に不安定期間が存在せず(グリッチフリー)、か
つセントラルリソースからのPCIクロック制御信号の
1つであるPCIクロック停止制御信号の変化に応じ
て、即時(2クロック以内)に停止/再開するように設
計されている必要がある。
【0036】セントラルリソース機能を有するSout
hブリッジ400は、PCIバス10の稼動状況を常に
監視しており、PCIバス10のアイドル状態(FRA
ME#信号およびIRDY#信号が共にHighレベル
の状態)が一定時間(例えば、22クロック)以上続い
た場合に、CLKRUNプロトコルによってPCIクロ
ックの停止/周波数低減の可否に関する調停を開始し、
その調停結果によってダイナミックにクロック供給制御
を行う。
【0037】(2) その他の技術による方法 CLKRUNプロトコルによる方法以外の従来技術(低
消費電力コンピュータシステムを実現するための従来技
術)としては、例えば、以下の2つの特許公報に記載さ
れた技術が存在する。
【0038】(2−1) 特開平9−62622号公報
記載の技術 特開平9−62622号公報では、「各PCIデバイス
へのクロック出力を分離し、それぞれについて出力制御
をプログラマブルとし、使用しないPCIデバイスに対
してはクロックを供給しないようにソフトウエア制御す
る方法」が提案されている。
【0039】(2−2) 特開平11−53049号公
報記載の技術 また、特開平11−53049号公報では、「CLKR
UNプロトコルに依存せず、PCIバスのアイドル状態
や、各PCIデバイスからのバス要求信号および割り込
み要求信号を監視し、その結果によりダイナミックにク
ロック供給制御を行う方法」が提案されている。
【0040】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、CLK
RUNプロトコルを適用した従来の低消費電力コンピュ
ータシステム(例えば、図11に示すパーソナルコンピ
ュータシステム)では、Southブリッジがセントラ
ルリソース機能を実現するデバイスとしてPCIクロッ
クの停止/周波数低減の可否に関する調停を行ってい
た。
【0041】しかし、このような従来技術における「P
CIクロックの停止/周波数低減の可否に関する調停」
では、PCIバスのアイドル状態(FRAME#信号お
よびIRDY#信号が共にHighレベルの状態)が一
定時間続いたことのみで「調停開始」の旨が判断されて
おり、効率の良い制御とはいえない。
【0042】なぜならば、場合によっては、PCIバス
のアイドル状態が上記の一定時間だけ継続する前に、全
てのPCIデバイスがPCIクロックを停止しても問題
ない状態になることが考えられ、逆に、場合によって
は、PCIバスのアイドル状態が上記の一定時間だけ継
続した直後に、いずれかのPCIデバイスがPCIバス
を使用する必要が生じるという可能性もあるからであ
る。
【0043】すなわち、前者の場合には、余分なクロッ
ク供給によって不要な電力消費が発生するという問題が
生じる。
【0044】また、後者の場合には、Southブリッ
ジが一旦CLKRUNプロトコルに基づいてPCIクロ
ックの停止/周波数低減の要求を行うため、PCIバス
を使用する必要のあるPCIデバイスは同要求を却下す
る(CLKRUN#信号をLowドライブする)必要が
生ずるため、当該PCIデバイスの回路構成によって
は、PCIバスへのサイクル起動までに余計なウェイト
が入り、システム性能が悪化する可能性があるという問
題が生じる。
【0045】ここで、特開平11−53049号公報記
載の技術では、PCIバスのアイドル状態に加えて、バ
ス要求信号および割り込み要求信号を監視して、その結
果によりダイナミックにクロック供給制御を行うため、
上記後者の課題(問題)は解消可能である。
【0046】しかし、当該従来技術は、CLKRUNプ
ロトコルによる方法と違い、各PCIデバイスにクロッ
ク停止/周波数低減についての可否を確認する手段は存
在せず、PCIバスのアイドル状態,バス要求信号,お
よび割り込み要求信号という外部情報の監視結果だけで
一方的にクロック供給制御を行うため、仮にPCIデバ
イス内部で閉じた動作をPCIクロックに同期して実行
していた場合に、その動作は外部情報の監視だけでは検
知されず、当該動作中にPCIクロックが停止され、ハ
ングアップする危険性があるという別の問題が生じる。
【0047】また、特開平9−62622号公報記載の
技術による方法は、PCIデバイスへのクロック供給開
始をそのデバイスドライバ読み込みや、デバイス接続
(ドッキングデバイスの場合)によるイベントを基に、
ソフトウエア制御しているのみであり、動作中のダイナ
ミックなクロック供給制御は実現できないため、バッテ
リ駆動による実使用環境での消費電力の低減効果を期待
することができない。
【0048】なお、特開平11−53049号公報で
は、「CLKRUNプロトコルによる方法では、PCI
バスに接続するデバイスが全てCLKRUN#信号を具
備してCLKRUNプロトコルに対応している必要があ
り、CLKRUNプロトコルをサポートしていない従来
のPCIデバイスが使用できない」というCLKRUN
プロトコルによる方法の問題点が指摘されている。しか
し、現在では、携帯型のパーソナルコンピュータ用の各
種PCIデバイスは、ほとんどCLKRUNプロトコル
をサポートしているため、そのような問題はないといえ
る。
【0049】上記の内容から、PCIデバイスの動作を
保障しつつ、システム動作中のPCIクロックをダイナ
ミックに制御するためには、やはり、CLKRUNプロ
トコルによる方法が必要であるといえる。
【0050】そして、上記で述べた通り、CLKRUN
プロトコルを適用した従来の低消費電力コンピュータシ
ステムでは、PCIクロックの停止/周波数低減の可否
に関する調停開始制御が必ずしも効率良く行われていな
いという問題点が生じていた。
【0051】本発明の目的は、上述の点に鑑み、従来技
術で生じていた上記の問題点を解決するために、Nor
thブリッジにCLKRUNプロトコルのセントラルリ
ソース機能を包含させ、当該セントラルリソースにおい
て各PCIデバイスのPCIバス使用を事前に検知し、
PCIクロック停止/周波数低減の可否に関する調停の
開始判断に当該検知情報を活用することにより、当該調
停開始の制御の効率化を図って消費電力のさらなる低減
を達成することができる低消費電力コンピュータシステ
ムを提供することにある。
【0052】すなわち、本発明の低消費電力コンピュー
タシステムでは、PCIバスがアイドル状態であり、か
ついずれのPCIデバイスも当面はPCIバスを使用し
ないのであれば、従来のようにPCIバスのアイドル状
態が一定時間継続することを待つことなく、同調停が開
始される。また、逆に、PCIバスが一定時間アイドル
状態であっても、いずれかのPCIデバイスがPCIバ
スを使用する(PCIマスタとしてPCIバスにサイク
ルを起動する)ことが既に判明している場合には、同調
停を開始しないように制御される。
【0053】
【課題を解決するための手段】本発明の低消費電力コン
ピュータシステムは、PCIバスに接続される複数のP
CIデバイスが存在するコンピュータシステムにおい
て、前記複数のPCIデバイスの動作の基本となるPC
Iクロックを供給するクロックドライバと、前記PCI
バスを監視して前記PCIバスがアイドル状態であるか
どうかを検出し、前記複数のPCIデバイスの各々によ
るバス使用要求およびコマンド実行要求を監視して今後
のPCIバス使用見込みの有無を事前に検出し、上記の
検出結果に基づいて「PCIバスがアイドル状態であ
り、かつ当面はどのPCIデバイスもPCIバスを使用
する見込みがない」と判断した場合にPCIクロックの
停止/周波数低減の制御を行う機能を有するNorth
ブリッジとを有する。
【0054】ここで、上記のNorthブリッジは、P
CIバスを監視して前記PCIバスがアイドル状態であ
るかどうかを検出するバスアイドル検出手段と、複数の
PCIデバイスの各々によるバス使用要求およびコマン
ド実行要求を監視し、当該監視に基づいて今後のPCI
バス使用見込みの有無を事前に検出するバス使用予告手
段と、前記バスアイドル検出手段および前記バス使用予
告手段による検出結果に基づいて「PCIバスがアイド
ル状態であり、かつ当面はどのPCIデバイスもPCI
バスを使用する見込みがない」と判断した場合に、PC
Iクロックの停止/周波数低減の制御を行うバスクロッ
ク制御手段とを含むように構成することが考えられる。
【0055】また、上記のバスクロック制御手段は、
「PCIバスがアイドル状態であり、かつ当面はどのP
CIデバイスもPCIバスを使用する見込みがない」と
判断した場合に、PCIクロックの停止/周波数低減を
実行できる可能性があると判断し、各PCIデバイスに
対してその「停止/周波数低減」の可否についての調停
を即時に開始し、全てのPCIデバイスがその「停止/
周波数低減」を許可したときにPCIクロックの停止/
周波数低減の制御を実行する機能と、PCIクロックの
停止/周波数低減の制御の実行中に、いずれかのPCI
デバイスがPCIバスを使用する見込みとなった場合
に、PCIクロックの再開制御を実行する機能とを有す
るように構成することが考えられる。
【0056】さらに、上記のバス使用予告手段は、No
rthブリッジの内部のコマンドキューに蓄積されたコ
マンドを当該コマンドの実行に先立って解析して当該コ
マンドのアクセス対象を明らかにすることによって、今
後のPCIバス使用見込みの有無を事前に検出し、その
検出結果に基づきバスクロック制御手段に対して第1の
バス使用予告を行うコマンド解析手段と、各PCIデバ
イスのバス使用要求信号を監視することにより、当該各
PCIデバイスによる今後のPCIバス使用見込みの有
無を事前に検出し、その検出結果に基づきバスクロック
制御手段に対して第2のバス使用予告を行うバス使用見
込み検出手段とを含むように構成することが考えられ
る。
【0057】上記において、例えば、バスアイドル検出
手段はPCI制御部内のPCIバスアイドル検出部によ
って実現され、コマンド解析手段はコマンド解析部によ
って実現され、バス使用見込み検出手段はPCI制御部
内のPCIバスアービタによって実現され、バスクロッ
ク制御手段はCLKRUN制御部によって実現される
(図1参照)。
【0058】なお、本発明の低消費電力コンピュータシ
ステムは、より一般的には、「PCIバスの存在を前提
とするコンピュータシステム」に限定されず、バスに接
続される複数のデバイスが存在するコンピュータシステ
ムにおいて、前記複数のデバイスの動作の基本となるバ
スクロックを供給するバスクロック生成手段と、前記バ
スを監視し、前記バスがアイドル状態であるかどうかを
検出するバスアイドル検出手段と、前記複数のデバイス
の各々によるバス使用要求およびコマンド実行要求を監
視し、今後のバス使用見込みの有無を事前に検出するバ
ス使用予告手段と、前記バスアイドル検出手段および前
記バス使用予告手段の検出結果に基づき、「バスがアイ
ドル状態であり、かつ当面はどのデバイスもバスを使用
する見込みがない」と判断した場合に、バスクロックの
停止/周波数低減の制御を行うバスクロック制御手段と
を有する構成であると表現することができる。
【0059】ちなみに、本発明は、コンピュータシステ
ムの消費電力が当該コンピュータシステムの駆動可能時
間を直接的に左右する可能性が高い「パーソナルコンピ
ュータシステム」への適用が、最も有効であると考えら
れる。
【0060】なお、本発明の説明で「クロックの停止/
周波数低減」と表現している動作において、バスクロッ
ク(PCIクロック等)の停止を行うか周波数の低減を
行うかの選択は、本発明が適用されるコンピュータシス
テムで使用されるクロックドライバ(クロック生成手
段)の性能に主に依存することになる。
【0061】ここで、消費電力低減の効果を挙げる上で
は「停止」の方が望ましいので、バスクロックの停止が
許容されるクロックドライバを有するコンピュータシス
テムでは、上記の「クロックの停止/周波数低減」は
「クロックの停止」を意味することとなる。しかし、ク
ロックドライバによっては、バスクロックの停止が不可
の特性を有するものもあるので、上記の「クロックの停
止/周波数低減」という表現を用いている。
【0062】ちなみに、CLKRUNプロトコルにおい
ても、「調停の結果としてクロックの停止または周波数
低減が可能である」という表現がとられている。本発明
における上記の「クロックの停止/周波数低減」は、こ
の表現とも整合性をとっている。
【0063】ところで、上記の選択は、コンピュータシ
ステム毎に、CLKRUN制御部(バスクロック制御手
段)によって行われる。例えば、クロック制御を司るN
orthブリッジに対して、クロックドライバの特性に
基づく選択指示をソフトウェアで設定可能としておき
(例えば、Northブリッジ内のレジスタに設定す
る)、CLKRUN制御部がその設定情報に基づいて当
該選択を行うことが、一般的であると考えられる。
【0064】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて図面を参照して詳細に説明する。
【0065】図1は、本発明の実施の形態に係る低消費
電力コンピュータシステム(パワーマネジメント方式を
適用したパーソナルコンピュータシステム)の構成を示
すブロック図である。
【0066】図1を参照すると、本実施の形態に係る低
消費電力コンピュータシステムは、CPU1と、メモリ
2と、AGPデバイス3と、クロックドライバ4と、各
種のPCIデバイス5と、ISAデバイス6と、ホスト
バス7と、メモリバス8と、AGPバス9と、PCIバ
ス10と、ISAバス11と、Northブリッジ(ホ
スト−PCIブリッジ)100と、Southブリッジ
(PCI−ISAブリッジ)200とを含んで構成され
ている。なお、Northブリッジ100およびSou
thブリッジ200も「PCIデバイス」に該当する。
【0067】図1に示すパーソナルコンピュータシステ
ムが図11に示した従来のパーソナルコンピュータシス
テムと大きく異なっているのは、CLKRUNプロトコ
ルのセントラルリソース機能がSouthブリッジ20
0ではなくNorthブリッジ100に包含されている
ことである。
【0068】Northブリッジ100は、ホスト−P
CIブリッジ機能と、Southブリッジ200を含め
た各PCIデバイス5からのバス使用要求信号を入力し
て同要求(バス使用要求)を調停するアービトレーショ
ン機能とを有している。
【0069】Northブリッジ100は、これらの機
能を実現する上で、前者(ホスト−PCIブリッジ機
能)に関しては、ホスト側(CPU1およびAGPデバ
イス3)からのPCIアクセスの有無を、後者(アービ
トレーション機能)に関しては、PCI側(各PCIデ
バイス5およびSouthブリッジ200)からのPC
Iバス使用を、それぞれ事前に検知することが可能とな
る(しかも、これらの機能を実現する上で、新規に外部
信号端子を追加する必要はない)。したがって、本発明
を実現するにあたっては、Northブリッジ100
が、セントラルリソース機能を包含するのには最も適し
たデバイスであるといえる。
【0070】ここで、Northブリッジ100におい
て、従来のNorthブリッジ(図11中のNorth
ブリッジ300参照)に新規に追加すべき外部信号端子
は、クロックドライバ4へのPCIクロック制御信号の
端子のみである(図11中のPCIクロック信号端子と
図1中のフリーランPCIクロック信号端子とに差異は
ない)。
【0071】Northブリッジ100は、上記の通
り、自身やSouthブリッジ200を含めた各PCI
デバイス5のPCIバス使用を事前に検知し、当該検知
情報およびPCIバス10のアイドル状態の監視結果に
基づき、セントラルリソース機能を有するデバイスとし
てPCIクロックの停止/周波数低減の可否に関する調
停を開始する。
【0072】なお、特開平11−53049号公報記載
の技術では、PCIバスのアイドル状態やバス要求信号
(バス使用要求信号)の他に割り込み要求信号も監視し
ている。しかし、PCIデバイスの割り込み要求に起因
するPCIバスの使用は、割り込みが割り込みコントロ
ーラ(Southブリッジに搭載されるのが一般的)を
経由してCPUに伝達され、CPUが割り込みを許可
し、CPUが割り込みベクタを割り込みコントローラか
ら読み出す時点で、NorthブリッジがPCIバスに
サイクルを起動することにより初めて発生する。上記の
通り、本実施の形態、ひいては本発明では、North
ブリッジ100を経由したPCIバスアクセスは事前に
検出されるため、各PCIデバイス5のPCIバス使用
を事前に検出するにあたり、別途PCIバス10の割り
込み要求信号を監視する必要は基本的にはない。
【0073】ちなみに、PCIデバイス5が、その割り
込み要求を維持するためにPCIクロックを必要とする
場合、またはPCIクロックを同期信号として利用する
シリアル割り込み信号(SERIRQ信号)によって割
り込みコントローラに割り込みを要求する場合には、当
該割り込みがサービスされるまでの間、PCIクロック
を停止することはできないため、この間にセントラルリ
ソース機能を有するNorthブリッジ100がPCI
クロックの停止/周波数低減についての調停を開始して
も、割り込み待ちのPCIデバイス5によって拒否され
ることにはなるが、システム性能への影響はない。
【0074】図2は、図1中のNorthブリッジ10
0の内部構成を示したブロック図である。
【0075】このNorthブリッジ100は、ホスト
バス制御部101と、メモリ制御部102と、AGP制
御部103と、コマンド解析部104と、キュー制御部
(コマンドキュー105,コマンドキュー制御部10
6,およびコマンド実行制御部107)と、セントラル
リソース機能を実現するCLKRUN制御部108と、
PCIバスアービタ110およびPCIバスアイドル検
出部111を含むPCI制御部109とを含んで構成さ
れている。ここで、基本的には、ホストバス制御部10
1,メモリ制御部102,AGP制御部103,コマン
ドキュー105,コマンドキュー制御部106,コマン
ド実行制御部107,およびPCI制御部109はNo
rthブリッジの従来機能を実現し(ただし、本発明に
も関連する)、コマンド解析部104およびCLKRU
N制御部108は本発明を実現するための機能を有す
る。
【0076】図3〜図5は、CLKRUN制御部108
におけるPCIクロックの停止/周波数低減の可否に関
する調停開始判断についての具体例を説明するためのタ
イミングチャートを示す図である。ここでは、便宜的
に、AGPデバイス3をマスタとするコマンドによるP
CIバス使用は発生しないものと仮定している。
【0077】次に、図1〜図5を参照して、上記のよう
に構成された本実施の形態に係る低消費電力コンピュー
タシステムの全体の動作について詳細に説明する。
【0078】第1に、本発明に関する動作の前提とし
て、Northブリッジ100の内部における各種コマ
ンドの流れを簡単に説明する。
【0079】図2中の点線(破線)がNorthブリッ
ジ100内におけるコマンドの流れを示している。同図
に示すように、以下のa〜cのようなコマンドの流れが
存在する。
【0080】a.ホストバスデバイス(CPU1)をマ
スタとするコマンドは、アクセス対象(メモリ2/AG
Pデバイス3/PCIデバイス5)にかかわらず、全て
ホストバス7,ホストバス制御部101,およびコマン
ドキュー制御部106を経由して、コマンドキュー10
5に随時格納される。ここで、コマンド実行制御部10
7は、コマンドキュー105に格納されたコマンドを随
時解析し、アクセス対象に応じて、メモリ制御部10
2,AGP制御部103,およびPCI制御部109の
いずれかを適宜起動する。
【0081】b.AGPデバイス3をマスタとするコマ
ンドは、AGPバス9を経由し、AGP制御部103で
解析され、アクセス対象(メモリ2/PCIデバイス
5)に応じてメモリ制御部102およびPCI制御部1
09のいずれかが適宜起動される。
【0082】c.PCIデバイス5(Southブリッ
ジ200を含む)をマスタとするコマンドは、PCIバ
ス10を経由し、PCI制御部109で解析される。当
該コマンドのアクセス対象がメモリ2の場合には、コマ
ンドキュー105に格納される。この場合に、コマンド
実行制御部107は、まずホストバス制御部101を起
動し、ホストバス7に対してキャッシュメモリのスヌー
プサイクルを起動させる。さらに、同サイクルの結果の
メモリ2への反映(キャッシュメモリとメインメモリと
の一致性の確保)が行われた後に、メモリ制御部102
が起動される。一方、当該コマンドのアクセス対象がA
GPデバイス3の場合には、直接AGP制御部103が
起動される。
【0083】第2に、本発明に直接関連するNorth
ブリッジ100の内部機能の動作について説明する。
【0084】本実施の形態、ひいては本発明の低消費電
力コンピュータシステムでは、Northブリッジ10
0自身やSouthブリッジ200を含めた各PCIデ
バイス5のPCIバス使用を事前に検知する機能が特徴
の1つであるが、当該機能はコマンド解析部104およ
びPCI制御部109内のPCIバスアービタ110で
実現される。
【0085】前者(コマンド解析部104)は、コマン
ドキュー105内の各コマンドをその実行前に先行して
解析することにより、Northブリッジ100による
「ホストバスデバイス(CPU1)をマスタとするコマ
ンドによるPCIバス使用」を事前に検出し、その検出
結果を第1バス使用予告信号でCLKRUN制御部10
8に伝達する。
【0086】後者(PCIバスアービタ110)は、外
部PCIデバイス(各PCIデバイス5およびSout
hブリッジ200)からのバス要求信号およびNort
hブリッジ100の内部のPCIバス10をアクセス対
象とするコマンドを基に、PCIバス10の使用権を調
停し、その調停結果から、Northブリッジ100に
よる「AGPデバイス3をマスタとするコマンドによる
PCIバス使用およびNorthブリッジ100以外の
PCIデバイス5(Southブリッジ200を含む)
によるPCIバス使用」を事前に検出し、その検出結果
を第2バス使用予告信号でCLKRUN制御部108に
伝達する。
【0087】また、PCI制御部109内のPCIバス
アイドル検出部111では、PCIバス10のFRAM
E#信号およびIRDY#信号を監視し、当該両信号が
共にHighレベルであれば、「PCIバス10はアイ
ドル状態である」と判断し、CLKRUN制御部108
へのアイドル検出信号をアクティブにする。
【0088】CLKRUN制御部108は、CLKRU
Nプロトコルのセントラルリソースとして、CLKRU
N#信号を用いてPCIクロックの停止/周波数低減の
可否に関する調停を行い、その調停結果を基にPCIク
ロック制御信号を出力する。
【0089】この調停に際して、CLKRUN制御部1
08は、上記のアイドル検出信号がアクティブであり、
かつ第1バス使用予告信号および第2バス使用予告信号
がいずれもインアクティブならば、「調停開始」と判断
する。
【0090】また、CLKRUN制御部108は、PC
Iクロックが停止/低速動作中に(クロック停止/低速
状態において)第1バス使用予告信号および第2バス使
用予告信号のいずれかがアクティブになった場合には、
CLKRUN#信号をLowドライブし、PCIクロッ
クの再開制御を行うとともに、各PCIデバイス5(S
outhブリッジ200を含む)に対してPCIクロッ
クの再開を通知する。
【0091】なお、CLKRUN制御部108は、PC
Iクロック停止中における自己のセントラルリソースと
しての動作を保障するため、フリーランPCIクロック
をベースに動作する。
【0092】第3に、CLKRUN制御部108におけ
るPCIクロックの停止/周波数低減の可否に関する調
停開始判断の具体例について、図3〜図5のタイミング
チャートを参照して説明する。
【0093】図3は、調停開始を行う場合のタイミング
を示している。
【0094】外部PCIデバイスのサイクル終了後、P
CIバス10はアイドル状態(FRAME#信号および
IRDY#信号が共にHighレベルの状態)となり、
かつ2つのバス使用予告信号(第1バス使用予告信号お
よび第2バス使用予告信号)が共にインアクティブとな
る(図3中の〇印参照)。
【0095】このため、CLKRUN制御部108は、
当面はPCIクロックの停止/周波数低減を実行できる
可能性ありと判断し、CLKRUNプロトコルに基づき
CLKRUN#信号をHighドライブすることによっ
て、即時に調停を開始する。なお、この調停開始に際し
ては、従来のコンピュータシステムのようにPCIバス
10のアイドル状態を一定時間監視することはない。
【0096】これにより、以降長時間PCIバス10が
アイドル状態を継続する場合には、従来のコンピュータ
システムに比べて早い段階でPCIクロックを停止/周
波数低減できることになり、PCIデバイス群への無駄
なクロック供給を抑えて、コンピュータシステムにおけ
る消費電力を低減することが可能となる。
【0097】図4は、第1バス使用予告信号により調停
開始不可と判断する場合のタイミングを示している。
【0098】図4の場合が図3の場合と違うのは、外部
PCIデバイスのサイクル終了後、Northブリッジ
100が、ホストバスデバイス(CPU1)をマスタと
するコマンドによるPCIバス使用を予定している点で
ある。
【0099】すなわち、外部PCIデバイスのサイクル
が終了した時点で、一旦PCIバス10はアイドル状態
になるが、外部PCIデバイスのサイクル実行中に、P
CIデバイス5をアクセス対象とするコマンドがコマン
ドキュー105にエントリし、第1バス使用予告信号が
アクティブとなっている。
【0100】このため、CLKRUN制御部108は、
続いてNorthブリッジ100がサイクルを起動する
ことを認識し、PCIクロックの停止/周波数低減は不
可と判断し、調停を開始しない。
【0101】図5は、第2バス使用予告信号により調停
開始不可と判断する場合のタイミングを示している。
【0102】図5の場合は、図4の場合とは逆に、No
rthブリッジ100のサイクル終了後に外部PCIデ
バイスがサイクルを起動するケースである。
【0103】Northブリッジ100のサイクルが終
了した時点で、一旦PCIバス10はアイドル状態にな
るが、Northブリッジ100のサイクル実行中に外
部PCIデバイスがバス使用要求を出し、第2バス使用
予告信号がアクティブとなっている。
【0104】このため、CLKRUN制御部108は、
続いて外部PCIデバイスがサイクルを起動することを
認識し、図4の場合と同様にPCIクロックの停止/周
波数低減は不可と判断し、調停を開始しない。
【0105】最後に、上記の図4および図5の場合にお
ける「調停開始不可」の判断の妥当性(本発明の効果に
結びつく有効性)について言及しておく。
【0106】前述の通り、CLKRUNプロトコルでは
調停開始から実際にPCIクロックの停止/周波数低減
が可能となるまでには最低5クロックを必要とする。
【0107】ここで、図4および図5の場合は、共に、
一旦PCIバス10がアイドル状態になってから、続く
サイクルが起動するまでは3クロックしかない。
【0108】このような場合に、仮に調停を開始したと
すると、後続のサイクルを起動するPCIデバイス(図
4の場合にはNorthブリッジ100自身、図5の場
合には外部PCIデバイス)によってPCIクロックの
停止/周波数低減は拒絶(CLKRUN#信号のLow
ドライブ)され、当該調停は無駄に終わる。そればかり
か(調停が無駄になるだけでなく)、当該PCIデバイ
スの回路構成によっては、CLKRUNプロトコルへの
対応により、PCIバス10へのサイクル起動までに余
計なウェイトが入り、システム性能が悪化する可能性も
あるという問題が生じる。
【0109】従来のコンピュータシステムでは、調停開
始はPCIバスのアイドル状態が一定時間継続したこと
のみで判断されているため、調停開始と後続のサイクル
起動とが近接し、本問題が発生する可能性を常にはらん
でいる。
【0110】このことから、このような問題を回避でき
る本発明におけるCLKRUN制御部108の判断(図
4および図5の場合等における「調停開始不可」の判
断)は妥当といえる(システム性能の低下を防止するた
めに当該判断は有効であるといえる)。
【0111】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
NorthブリッジにCLKRUNプロトコルのセント
ラルリソース機能を包含させ、当該セントラルリソース
において各PCIデバイスのPCIバス使用を事前に検
知し、PCIクロック停止/周波数低減の可否に関する
調停の開始判断に当該検知情報を活用すること等によ
り、コンピュータシステムにおけるPCIデバイスの正
常動作およびシステム性能の確保を保障した上で、シス
テム動作中のPCIクロックをダイナミックかつ効率的
に制御することができ、当該コンピュータシステム全体
の消費電力を低減させること(さらなる消費電力の低減
を達成できる低消費電力コンピュータシステムを実現す
ること)が可能になるという効果が生じる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る低消費電力コンピュ
ータシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】図1中のNorthブリッジの内部構成を示し
たブロック図である。
【図3】図2中のCLKRUN制御部がPCIクロック
の停止/周波数低減の可否に関する調停を開始する場合
のタイミングチャートを示す図である。
【図4】図2中のCLKRUN制御部が第1バス使用予
告信号がアクティブになっていることによりPCIクロ
ックの停止/周波数低減の可否に関する調停の開始を不
可と判断する場合のタイミングチャートを示す図であ
る。
【図5】図2中のCLKRUN制御部が第2バス使用予
告信号がアクティブになっていることによりPCIクロ
ックの停止/周波数低減の可否に関する調停の開始を不
可と判断する場合のタイミングチャートを示す図であ
る。
【図6】CLKRUNプロトコルシステムの概略を示す
ブロック図である。
【図7】CLKRUNプロトコルを表す状態遷移図であ
る。
【図8】CLKRUN#信号による調停の結果によりP
CIクロックが維持される場合のタイミングチャートを
示す図である。
【図9】CLKRUN#信号による調停の結果によりP
CIクロックの停止/周波数低減が行われる場合のタイ
ミングチャートを示す図である。
【図10】PCIクロックがクロック停止/低速状態か
らクロック通常動作状態に復帰する場合のタイミングチ
ャートを示す図である。
【図11】CLKRUNプロトコルを適用した従来のパ
ーソナルコンピュータシステム(従来の低消費電力コン
ピュータシステム)の一例の構成を示すブロック図であ
る。
【図12】CLKRUNプロトコルシステムで使用され
るクロックドライバの動作を表すタイミングチャートを
示す図である。
【符号の説明】
1 CPU 2 メモリ 3 AGPデバイス 4 クロックドライバ 5 PCIデバイス 6 ISAデバイス 7 ホストバス 8 メモリバス 9 AGPバス 10 PCIバス 11 ISAバス 100,300 Northブリッジ 101 ホストバス制御部 102 メモリ制御部 103 AGP制御部 104 コマンド解析部 105 コマンドキュー 106 コマンドキュー制御部 107 コマンド実行制御部 108 CLKRUN制御部 109 PCI制御部 110 PCIバスアービタ 111 PCIバスアイドル検出部 200,400 Southブリッジ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バスに接続される複数のデバイスが存在
    するコンピュータシステムにおいて、前記複数のデバイ
    スの動作の基本となるバスクロックを供給するバスクロ
    ック生成手段と、前記バスを監視し、前記バスがアイド
    ル状態であるかどうかを検出するバスアイドル検出手段
    と、前記複数のデバイスの各々によるバス使用要求およ
    びコマンド実行要求を監視し、今後のバス使用見込みの
    有無を事前に検出するバス使用予告手段と、前記バスア
    イドル検出手段および前記バス使用予告手段の検出結果
    に基づき、「バスがアイドル状態であり、かつ当面はど
    のデバイスもバスを使用する見込みがない」と判断した
    場合に、バスクロックの停止/周波数低減の制御を行う
    バスクロック制御手段とを具備することを特徴とする低
    消費電力コンピュータシステム。
  2. 【請求項2】 PCIバスに接続される複数のPCIデ
    バイスが存在するコンピュータシステムにおいて、前記
    複数のPCIデバイスの動作の基本となるPCIクロッ
    クを供給するクロックドライバと、前記PCIバスを監
    視して前記PCIバスがアイドル状態であるかどうかを
    検出し、前記複数のPCIデバイスの各々によるバス使
    用要求およびコマンド実行要求を監視して今後のPCI
    バス使用見込みの有無を事前に検出し、上記の検出結果
    に基づいて「PCIバスがアイドル状態であり、かつ当
    面はどのPCIデバイスもPCIバスを使用する見込み
    がない」と判断した場合にPCIクロックの停止/周波
    数低減の制御を行う機能を有するNorthブリッジと
    を具備することを特徴とする低消費電力コンピュータシ
    ステム。
  3. 【請求項3】 PCIバスを監視して前記PCIバスが
    アイドル状態であるかどうかを検出するバスアイドル検
    出手段と、複数のPCIデバイスの各々によるバス使用
    要求およびコマンド実行要求を監視し、当該監視に基づ
    いて今後のPCIバス使用見込みの有無を事前に検出す
    るバス使用予告手段と、前記バスアイドル検出手段およ
    び前記バス使用予告手段による検出結果に基づいて「P
    CIバスがアイドル状態であり、かつ当面はどのPCI
    デバイスもPCIバスを使用する見込みがない」と判断
    した場合に、PCIクロックの停止/周波数低減の制御
    を行うバスクロック制御手段とを含むNorthブリッ
    ジを具備することを特徴とする請求項2記載の低消費電
    力コンピュータシステム。
  4. 【請求項4】 「PCIバスがアイドル状態であり、か
    つ当面はどのPCIデバイスもPCIバスを使用する見
    込みがない」と判断した場合に、PCIクロックの停止
    /周波数低減を実行できる可能性があると判断し、各P
    CIデバイスに対してその「停止/周波数低減」の可否
    についての調停を即時に開始し、全てのPCIデバイス
    がその「停止/周波数低減」を許可したときにPCIク
    ロックの停止/周波数低減の制御を実行する機能と、P
    CIクロックの停止/周波数低減の制御の実行中に、い
    ずれかのPCIデバイスがPCIバスを使用する見込み
    となった場合に、PCIクロックの再開制御を実行する
    機能とを有するバスクロック制御手段を具備することを
    特徴とする請求項3記載の低消費電力コンピュータシス
    テム。
  5. 【請求項5】 Northブリッジの内部のコマンドキ
    ューに蓄積されたコマンドを当該コマンドの実行に先立
    って解析して当該コマンドのアクセス対象を明らかにす
    ることによって、今後のPCIバス使用見込みの有無を
    事前に検出し、その検出結果に基づきバスクロック制御
    手段に対して第1のバス使用予告を行うコマンド解析手
    段と、各PCIデバイスのバス使用要求信号を監視する
    ことにより、当該各PCIデバイスによる今後のPCI
    バス使用見込みの有無を事前に検出し、その検出結果に
    基づきバスクロック制御手段に対して第2のバス使用予
    告を行うバス使用見込み検出手段とを含むバス使用予告
    手段を具備することを特徴とする請求項3または請求項
    4記載の低消費電力コンピュータシステム。
  6. 【請求項6】 バスアイドル検出手段がPCIバスアイ
    ドル検出部によって実現され、コマンド解析手段がコマ
    ンド解析部によって実現され、バス使用見込み検出手段
    がPCIバスアービタによって実現され、バスクロック
    制御手段がCLKRUN制御部によって実現されること
    を特徴とする請求項5記載の低消費電力コンピュータシ
    ステム。
  7. 【請求項7】 バスクロックの停止が許容されるバスク
    ロック生成手段を有するコンピュータシステムにおい
    て、「バスクロックの停止/周波数低減」が「バスクロ
    ックの停止」を意味することを特徴とする請求項1記載
    の低消費電力コンピュータシステム。
  8. 【請求項8】 PCIクロックの停止が許容されるクロ
    ックドライバを有するコンピュータシステムにおいて、
    「PCIクロックの停止/周波数低減」が「PCIクロ
    ックの停止」を意味することを特徴とする請求項2,請
    求項3,請求項4,請求項5,または請求項6記載の低
    消費電力コンピュータシステム。
  9. 【請求項9】 適用対象のコンピュータシステムがパー
    ソナルコンピュータシステムであることを特徴とする請
    求項1,請求項2,請求項3,請求項4,請求項5,請
    求項6,請求項7,または請求項8記載の低消費電力コ
    ンピュータシステム。
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