JP2001519284A - ワイパ及びケーブル駆動のための多機能装置 - Google Patents

ワイパ及びケーブル駆動のための多機能装置

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キルカー，ダニエル，ディー
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リア・オートモーティブ・ディアボーン・インコーポレイテッド
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Abstract

(57)【要約】 多機能装置（４１）は、複数の電気駆動機構を駆動するための一つの電磁装置（４４）を有している。多機能装置（４１）は、ウインドワイパアッセンブリ（４５）を選択的に交互に駆動するためのアーマチュア軸（６５）と、アーマチュア軸（６５）の両端に取り付けられたケーブル（４６）等のような可撓性の伸長駆動要素とを備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の背景】
本発明は、一般に自動車用のコントロールシステムに係り、特に、複数の仕事
を選択的に行うために、一つの電気モータを用いた装置および方法に関するもの
である。
【０００２】 自動車は、一般的に、小さな電気モータにより動かされる多数の機構を有して
いる。例えば、ほとんど全ての自動車は、電気モータにより駆動されるウインド
ワイパアッセンブリを有している。このウインドワイパアッセンブリは、しばし
ば、フロント及びリヤウインドの両方に備えられている。ウインドの表面に洗浄
液を供給するためのポンプを有するウインド洗浄システムも一般的である。自動
車のヘッドランプ（ヘッドライト）を洗浄するために洗浄装置と組み合わせたワ
イパシステムを提供することもよく知られている。電気モータおよびソレノイド
を有する機構のその他の例としては、自動ドアロック、ミニバンやステーション
ワゴンおよびスポーツカーなどの旋回リフトゲート（ハッチバックドア）用のウ
インドラッチ、アンテナ伸縮機構、ヘッドランプカバーの引き込み（リトラクト
）機構、燃料給油口のドアロック等がある。
【０００３】 自動車のリヤウインドの洗浄のために、ウインドワイパアッセンブリを用いる
ことは一般的である。一般に、これらのタイプのリヤウインドワイパアッセンブ
リはワイパアームに取り付けられたブラケットに設けられたワイパブレードを備
えている。ワイパアームはワイパシャフトに連結されており、はすば歯車によっ
て周期的に振動（往復運動）するように回転駆動される。可逆分数馬力直流電気
モータが、アーマチュア（電機子）軸に設けられたウォーム歯車を介して（噛み
合って）はすば歯車を駆動する。リヤウインドワイパが、旋回リフトゲートに設
けられることもある。そのようなウインドワイパアッセンブリおよびモータ機構
の例が、発明者Isii，米国特許第4,893,039 号（発行日１９９０年１月９日）、
発明者Heinrich，米国特許第4,878,398 号（発行日１９８９年１１月７日）、発
明者Goertlerその他，米国特許第4,336,482 号（発行日１９８２年６月２２日）
、発明者Seibicke，米国特許第4,259,624 号（発行日１９８１年３月３１日）、
発明者Schneider その他，米国特許第4,259,624 号（発行日１９７２年９月２６
日）、発明者Beard その他，米国特許第3,665,772 号（発行日１９７２年５月３
０日）に開示されている。上記米国特許の内容は全て、本明細書に記載されたも
のとする。
【０００４】 リフトゲートを有する自動車は、従来、ソレノイドにより駆動されるリヤウイ
ンド開放ロックまたはラッチを備えている。ロックが解除されると、リヤウイン
ドは、固定されているリフトゲートに対して上方へ旋回移動できるようになる。
たいてい、別個のリフトゲートロックがリフトゲートドアに設けられており、リ
フトゲートが不注意に・意図せずに旋回して開くことを防止するために、リフト
ゲートを車体に固定している。このリフトゲートロックは、手動キーもしくはハ
ンドルの回転により駆動されるものや、電気モータもしくはソレノイドにより駆
動されるものがある。
【０００５】 前記したように、様々な電動および自動機構を駆動するために、別個のモータ
およびソレノイドを使用することには多くの問題がある。複数の電磁装置を使用
することは、自動車の重量の増加およびコスト高につながる。複数の電磁装置を
使用する場合、部品のコストが高くなるだけでなく、アッセンブリ全体のコスト
上昇、部品数の増加、取り扱いにかかる費用の増加、電気配線費用の増加、好ま
しくないモータノイズ及び故障の確率の増加および多様化という問題が生ずる。
加えて、複数の装置を、与えられた（使用できる）小さなスペースに配置するこ
とはしばしば困難であった。重量の増加および小さいスペースの問題は、ウイン
ドワイパ機構、ウインド洗浄ポンプ、リヤウインドラッチおよびリフトゲートロ
ック等のモータ機構が、二つあるいはそれ以上組み合わされてリフトゲート内に
配置される旋回リフトゲートにおいて、特に厳しい問題となる。
【０００６】 一つの電磁装置を用いて二つ以上の装置および機構（例えばウインドワイパ、
リフトゲートロックおよびリフトゲートウインド解除ロック等）を制御するマル
チ機構装置が、発明者Maueその他，米国特許出願第08/431,148号、発明者Maueそ
の他，米国特許出願第08/431,149号および発明者Zimmerその他，米国特許出願第
08/430,388号に開示されている。上記米国特許出願の内容は全て、本明細書に記
載されたものとする。しかしながら、重量を最小にするためおよび限られたスペ
ースに設置しなければならないという条件に合うようにするために、一つの電磁
装置を使用して小さなスペースで複数の電動機構を制御でき、よりシンプルでよ
りフレキシブル（融通のきく）な手段が必要とされている。
【０００７】
【発明の概要】
本発明に係る多機能装置の好適な実施形態では、電磁装置は、ウインドワイパ
アッセンブリを選択的に交互に駆動するアーマチュア軸と、可撓性の伸長駆動要
素とを有している。伸長駆動要素は、例えば、アーマチュア軸の両端部に取り付
けられたケーブル等である。
【０００８】 本発明の他の形態では、ウインドワイパアッセンブリが、第一および第二回転
部材を介して電磁装置に取り付けられている。電磁装置は、第二回転部材を駆動
する。第一回転部材は、第二回転部材の回転が、約１度以上で、かつ第二回転部
材が回転する全角度未満である間、第二回転部材と係合して回転される。第一回
転部材はパッシブスライド（受動的な・不動の）を有しており、このパッシブス
ライドは、第二回転部材の回転が上述した以外の状態である間、第一回転部材が
回転することを防いでいる。第一回転部材は、ウインドワイパアッセンブリを駆
動する。好適な実施形態では、装置における可撓性の伸長駆動要素は、第一回転
部材が停止している時に電磁装置により回転される。
【０００９】 本発明の多機能装置は、複数の機構を一つの装置に組み合わせることで、複数
の機構を別々のコントローラで制御する従来のシステムよりも軽量化、小形化さ
れるという利点がある。例えば、本発明は、従来別々に使用されていたリヤワイ
パモータ、リフトゲートロック／解除モータ、リヤウインド解除ソレノイドおよ
びウインド洗浄ポンプモータの代わりになるものである。更に、本発明の多機能
装置は、従来の装置よりもシンプルになったものである。特に、実質的にねじり
に対して静的で、長さ方向に可撓性を有するケーブルを備えた形態では、モータ
により駆動される複数の機械装置に対する一つのモータの位置をよりフレキシブ
ル（融通のきく）に決定することができる。
【００１０】 本発明における他の優れた点および特徴は、後述する詳細な説明、添付した請
求の範囲および付随した図面から明白になるものである。
【００１１】
【発明の実施の形態】
ミニバン等の自動車は、自動車のボディ構造（本体）に取り付けられた一対の
上部蝶番を中心に旋回できるリヤリフトゲートドアを有している。リフトゲート
が開位置に旋回した時、積み荷スペースには車の後方からアクセス可能となる。
そのようなリフトゲートを図１に示す。リフトゲート３１は、リヤウインドある
いはバックライト３３を有しており、そのリヤウインドあるいはバックライト３
３は、実質的にリフトゲート３１の外側表面と同一平面上にある閉位置と、上部
蝶番を中心に旋回した開位置との間で旋回できる。一対のエアーシリンダ３５は
、ウインド３３の下部が解放された時に、ウインド３３を開位置に押す働きをす
る。この形態では、本発明の多機能装置４１は、リフトゲート３１の内側の表面
に設けられている。装置４１の大部分は、内部のトリムパネル（図示せず）によ
って隠されている。
【００１２】 装置４１は、中央駆動力・電力伝達装置４３、ウインドワイパアッセンブリ４
５、ねじりに対して静的で長さ方向に可撓性のケーブル４６、ウインド解除ラッ
チもしくはロックリンク装置４７およびリフトゲートロック４９を備えており、
これら全てはリフトゲート３１に設けられている。このようなロック、即ち別個
のソレノイドまたはモータを取り除いて（使わずに）ロック機構を本発明の多機
能装置に連結することによって、本発明の多機能装置で用いられるロックの例は
、発明者Kato，米国特許第5,222,775 号、発明者Slavinその他，米国特許第4,42
2,522 号、発明者Quantz，米国特許第3,917,330 号に開示されている。上記米国
特許の内容はすべて、本明細書に記載されたものとする。
【００１３】 特に好ましい形態では、可撓性の伸長駆動要素は、実質的にねじりに対して静
的（ねじれない）で長さ方向に可撓性のケーブルである。ここで用いた用語「ね
じりに対して静的（torsionally static）」とは、ケーブルの一端に与えられた
回転力および角度と一致した回転力および角度を他端側へと伝えるためのケーブ
ルを指している。ねじりに対して静的なケーブルは、公知のものであり、例えば
、スピードメータケーブル等の様々な用途に使用されている。
【００１４】 図２は、好適な実施形態の側面透視図における多機能装置の位置を示したもの
である。電子制御装置もしくはマイクロプロセッサ５１が、中央駆動力・電力伝
達装置４３に設けられた固定印刷回路盤に取り付けられている。マイクロプロセ
ッサの好適な形態が、発明者Maueその他，米国特許出願第08/431,149号に開示さ
れている。上記米国特許出願の内容は全て、本明細書に記載されたものとする。
マイクロプロセッサ５１は、電磁装置４４の動きを制御する。ウインドワイパア
ッセンブリ４５は、相互に回転し、パッシブスライドを有する継ぎ手５３を介し
て電磁装置４４に取り付けられている。（パッシブスライドは、図８および図９
に詳細が示されており、後程詳述する）継ぎ手５３および可撓性ケーブル４６は
、電磁装置４４の両端部に位置している。可撓性ケーブル４６は、電磁装置４４
とウインド解除ラッチもしくはロックリンク機構４７、および電磁装置４４とリ
フトゲートロック４９とを連結している。
【００１５】 図３は、中央駆動力・電力伝達装置４３の構造を示している。電磁装置４４は
、既存の１２ボルト分数馬力直流電磁式の電気モータが好ましい。電気モータ４
４は、モータの両端部から突出した部分を有するアーマチュア軸６５を回転駆動
する。マイクロプロセッサ５１は、電気モータ４４と電気的に接続されており、
モータ４４の動きおよびアーマチュア軸６５の回転を制御する。
【００１６】 アーマチュア軸６５の第一端部には、ねじりに対して静的で長さ方向に可撓性
のケーブル４６の処理された端部を収容するハウジング５９が設けられている。
可撓性ケーブル４６は、四角形あるいは円形の金属ワイヤまたはコア５５で構成
されてる。好ましくは、コアは、螺旋状あるいは連結可撓性の金属管５７内に自
由に配置された鋼コアである。可撓性金属管５７は、その外側がゴムあるいはプ
ラスティックの層（図示せず）で被覆されており、水分やその他の環境上の汚染
因子が可撓性金属管５７や金属ワイヤあるいはコア５５の金属部分に接触するこ
とを防いでいる。多くの金属がワイヤあるいはコア５５および金属管５７の材料
として使用できるが、鋼、特に１０１０鋼のような低炭素合金が望ましい。ゴム
またはプラスティックコーティングは、予想される環境に十分耐えることができ
るものが選択される。自動車に使用するゴムあるいはプラスティックコーティン
グには、約−４０℃〜約４０℃の温度でひび割れや変形することなく耐えること
が望まれる。
【００１７】 アーマチュア軸６５の反対側の端部は、第一回転部材６３と第二回転部材６１
とを有する相互に回転し、パッシブスライドを有する継ぎ手５３と連結されてい
る。連結の手段は、他のものが考えられる。例えば、継ぎ手５３の第二回転部材
６１をアーマチュア軸６５の端部にろう付けあるいは溶接することである。しか
し、実施形態では、アーマチュア軸６５を第二回転部材６１の内部中心穴に嵌合
させている。アーマチュア軸６５は、締まり嵌めやピン固定等の他の手段で第二
回転部材と嵌合させることができる。特に好ましい形態では、熱処理された刻み
付きアーマチュア軸６５を第二回転部材６１の内部中心穴に押し込んで切断する
ものである。特に、刻みのついたアーマチュア軸６５にテーパをつけておくと圧
入するとき容易である。
【００１８】 第二回転部材６１は第一回転部材６３の付近に位置しており、第二回転部材６
１の回転が所定の状態（位置）にある間、第一回転部材６３が第二回転部材６１
と係合して回転するように並べて配置されている。好ましくは、上記所定の状態
（位置）は、第二回転部材６１の回転角度が、約１度以上で、かつ第二回転部材
６１の回転する全角度未満の状態である。第一回転部材６３は、パッシブスライ
ドを有しており、このパッシブスライドは第二回転部材６１の回転が上述した状
態以外の状態である間、第一回転部材６３が回転することを防いでいる。可撓性
ケーブル４６のコア５５は、第一回転部材６３が停止している時に、電磁装置４
４によって回転される。第一回転部材６３は、外側に延出して設けられ、第一回
転部材６３と共に回転するウインドワイパシャフト１２５を備えている。ワイパ
アッセンブリ４５のウインドワイパアーム１２７が、ワイパシャフト１２５に既
存の方法で設けられている。ワイパシャフト１２５は、好ましくは、冷間圧延鋼
を材料としたものであり、塗装がされていると良い。多機能装置は、ワイパアッ
センブリ４５を、一分間に所望する回数だけ往復するサイクルで振動（往復運動
）させる。例えば、一分間に４５回である。第一および第二回転部材６３，６１
は、金属あるいは非金属の歯車でもよい。適した材料は（制限はないが）、鋼、
しんちゅう、およびナイロン６，６のようなナイロンである。仮に、非金属材料
を使用するならば、その材料は約７１℃（１８０゜Ｆ）の温度まで変形しないも
のを用いるべきである。好ましい材料の一つが、商品名DELRINで、アメリカ合衆
国、デラウェア州、ウィルミントン所在のデュポン社より販売されている。
【００１９】 本発明の装置は、好適な実施形態において、ウインドワイパアッセンブリ、ウ
インド解除ラッチおよびリフトゲートロックの機構と連結して、それらを制御す
るように説明してきたが、本発明は、電磁装置を可撓性ケーブルあるいは相互回
転し、パッシブスライドを有する継ぎ手を介して様々な機械装置と連結したもの
等、他の組合わせも含んでいる。様々な機械装置とは、例えば、ギヤを動かし、
レバーを作動させ、ボタンを押し、電機スイッチを作動し、ポンプを駆動する等
のための機械装置である。例えば（制約はないが）本発明の多機能装置は、次に
示す装置から選択された二つあるいはそれ以上の装置の組合わせを駆動および制
御する。装置とは、ウインドワイパアッセンブリ、ヘッドランプワイパシステム
、ウインドあるいはヘッドランプの表面に洗浄液を供給するためのポンプを含ん
だ洗浄システム、ドアロック、フードあるいはトランクラッチ、ミニバンやステ
ーションワゴンやスポーツカーの旋回リフトゲート等のウインドラッチ、パワー
ウインドアッセンブリ、アンテナ伸縮機構、ヘッドランプカバー引き戻し（リト
ラクト）機構、燃料給油口ドアロック等である。
【００２０】 本発明の多機能装置の動きは図４〜図９により最適に理解される。図４〜図７
は、アーマチュア軸６５に対する可撓性ケーブル４６のコア５５の連結部の好適
な実施形態における作動を示したものである。図８および図９は、相互回転し、
パッシブスライドを有する継ぎ手５３を示したものである。
【００２１】 図４は、ハウジング５９内で接続されるアーマチュア軸６５と可撓性ケーブル
４６の端部を示したものである。アーマチュア軸６５はタブ７１を有しており、
このタブ７１は、アーマチュア軸６５の回転が所定状態（位置）である間、コア
５５の刻み付き端部と回転可能に係合する。しかしながら、タブ７１がコア５５
の外側の刻みの範囲内を回転している時、コア５５は係合しておらず、回転しな
い。タブ７１と刻み付き端部７７は、好適な実施形態において、タブ７１はアー
マチュア軸６５の表面の外側に形成されたタブとして、刻み付き端部７７は、コ
ア５５の端部に形成された半円筒状の刻みとして示されているが、他の形状も本
発明の範囲を外れることなく使用可能である。例えば、刻み付き端部７７はタブ
と同様にしても良く、また、タブ７１はもっと広く、あるいはアーマチュア軸６
５の端部の中心へ引き延ばされた形状としても良い。本発明を適用する場合にど
のような形状を採用するかは、アーマチュア軸６５の他端側のワイパ駆動部を所
望するように反復動作させるために、次に示す条件を満たすものから採用するべ
きである。すなわち、コア５５が所望の回転移動をするために刻み付き端部７７
が係合して回転し、また、アーマチュア軸６５の十分な回転区域で、刻み付き端
部７７が係合しないようにすることである。
【００２２】 図５〜図７は、多機能装置の反復動作を示したものである。図５において、ア
ーマチュア軸６５は、矢印で示す位置（範囲）の間でタブ７１を回転する。この
とき、刻み付き端部７７は動かない。タブ７１が、矢印で示す外側（両側）の範
囲の間を往復運動している間、アーマチュア軸６５は、アーマチュア軸６５の反
対側の端部に連結されているワイパアッセンブリを駆動して、ウインドワイパを
ウインドに沿って前後に移動させてウインドを清掃する。図６において、タブ７
１は、コア５５を第一位置へと回転させるために刻み付き端部７７と係合してい
る。コア５５が第一位置へ回転している間、コア５５の他端側はリフトゲートロ
ック４９と係合しており、これを駆動してリフトゲートのロックを解除する。コ
ア５５が回転している間、継ぎ手５３の第二回転部材６１は、第一回転部材６３
のパッシブスライドに対してスライドしており、第一回転部材は停止している。
図７において、タブ７１は、刻み付き端部７７およびコア５５を更に第二位置へ
回転する。コア５５が第二位置へ回転する間、コア５５の他端部はウインド解除
ラッチ４７と係合しており、これを駆動してリフトゲートのウインドを解除する
。コア５５が第二位置へ回転している間、第一回転部材およびこれに連結してい
るワイパアッセンブリは再び停止している。
【００２３】 相互に回転し、パッシブスライドを有する継ぎ手５３の好適な第一実施形態お
よび第二実施形態が、図８および図９に示されている。アーマチュア軸６５は、
第二回転部材６１の中心に連結されて示されている。第二回転部材６１の円周の
一部分には歯の無い部分が設けられている。パッシブスライド８３は、第一回転
部材６３から突出して形成されている。回転部材６１，６３は、それぞれの円周
の歯の形成された部分同士が接触している間、互いに係合している。回転部材６
１，６３が係合している間、第一回転部材６３がワイパシャフト１２５を回転す
る。しかしながら、第一回転部材６３のパッシブスライド８３が、第二回転部材
６１の円周の歯の無い部分と接する時、第二回転部材６１は、第一回転部材６３
と回転係合することがなく、パッシブスライド８３に対してスライドする。こう
することで、この間、ウインドワイパアッセンブリは駆動されない。継ぎ手５３
の動きから分かるように、第一および第二回転部材６３，６１は一般の円筒体で
よい。例えば、歯車やドラムである。
【００２４】 アーマチュア軸６５が可撓性ケーブル４６の一端部を駆動するため、あるいは
アーマチュア軸６５の他端側が第一回転部材６３と係合するために必要なアーマ
チュア軸６５の回転角度は、回転部材６１，６３のギヤ比あるいは円周の相対関
係および選択された機構を駆動するために必要な可撓性ケーブル４６のコア５５
の回転角度に依るものである。最適な形状は、試験により当業者によって決定さ
れる。
【００２５】 ワイパの動きはモータを反転させることによって行われる。ギヤは、ワイパブ
レードを停止位置に停止してロックするためのパッシブストップ（passive stop
）を有している。その他の機能（ケーブルの回転により駆動される機能）は、ワ
イパが停止位置にあるときに実行される。ケーブルの機能は、モータを反対方向
へ駆動することで行われる。ワイパモードの最初の動きは、ケーブルの機能をリ
セットすることである。
【００２６】 様々な材料が例として示されているが、もちろん、他の材料を使用してもよい
ものである。上記した形態、およびそれ以外で本発明の真の趣旨の範囲内である
他の形態は、特許請求の範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】 図１は、本発明のワイパ及びケーブル駆動のための多機能装置の第一の好適な
実施形態を示す背面図である。
【図２】 図２は、本発明のワイパ及びケーブル駆動のための多機能装置の第一の好適な
実施形態を示す部分断面側面図である。
【図３】 図３は、本発明のワイパ及びケーブル駆動のための多機能装置の第一の好適な
実施形態の側面図である。
【図４】 図４は、図３における４−４線での断面図であり、本発明のワイパ及びケーブ
ル駆動のための多機能装置の第一の好適な実施形態における第１の状態を示して
いる。
【図５】 図５は、図３における４−４線での断面図であり、本発明のワイパ及びケーブ
ル駆動のための多機能装置の第一の好適な実施形態における第２の状態を示して
いる。
【図６】 図６は、図３における４−４線での断面図であり、本発明のワイパ及びケーブ
ル駆動のための多機能装置の第一の好適な実施形態におけるの第３の状態を示し
ている。
【図７】 図７は、本発明のワイパ及びケーブル駆動のための多機能装置の第一の好適な
実施形態で使用される係合部材の端部を示す、断片分解斜視図である。
【図８】 図８は、図３における８−８線に沿った概略図であり、第一の好適な実施形態
を示している。
【図９】 図９は、図３における８−８線に沿った概略図であり、本発明のワイパ及びケ
ーブル駆動のための多機能装置の第二の好適な実施形態を示している。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 多機能装置であって、その多機能装置が、アーマチュア軸を
    有する電磁装置と、被駆動インターフェイス表面を有する第一断続（間欠）回転
    作動機構とを備え、上記アーマチュア軸の回転状態（位置）が第一状態（位置）
    にある間、上記アーマチュア軸の第一端部が上記第一断続（間欠）回転作動機構
    と係合可能であり、更に、被駆動インターフェイス表面を有する第二断続（間欠
    ）回転作動機構を備え、上記アーマチュア軸の回転状態（位置）が第二状態（位
    置）にある間、上記アーマチュア軸の第二端部が上記第二断続（間欠）回転作動
    機構と係合可能であることを特徴とした多機能装置。
  2. 【請求項２】 上記第一断続（間欠）回転作動機構は、実質的にねじりに対
    して静的（torsionally static）で長さ方向に可撓性を有するケーブルを備え、
    上記第二断続（間欠）回転作動機構は、相互に回転し、パッシブスライドを有す
    る継ぎ手を備えた請求項１記載の多機能装置。
  3. 【請求項３】 上記第一および第二断続（間欠）回転作動機構が交互に係合
    する請求項２記載の多機能装置。
  4. 【請求項４】 上記継ぎ手は、被駆動インターフェイス表面を有する回転可
    能な第一回転部材と、上記第一回転部材の回転位置範囲が所定状態（位置）にあ
    る間、上記第一回転部材と係合可能な第二回転部材とを備え、上記第一回転部材
    が、上記所定状態（位置）以外にある間に回転することを妨げるために、上記第
    二回転部材には、その円周に突出部が設けられている請求項３記載の多機能装置
    。
  5. 【請求項５】 第一回転部材と一致して回転するワイパ出力軸と、上記ワイ
    パ出力軸に取り付けられ、そのワイパ出力軸に振動旋回運動を供給する（伝える
    ）ためのワイパ歯車とを更に有する請求項４記載の多機能装置。
  6. 【請求項６】 上記可撓性ケーブルの駆動表面と接触することによってロッ
    ク位置と解除位置との間を移動することができるロック継ぎ手部材を少なくとも
    一つ備えた請求項２記載の多機能装置。
  7. 【請求項７】 旋回移動部材用の一つのロックおよび一つのウインド解除ロ
    ックとを備えた請求項６記載の多機能装置。
  8. 【請求項８】 一つの電磁装置を備えた、複数の電気駆動機構の動作を制御
    する方法において、 上記方法が、 （ａ）アーマチュア軸を回転させるために上記電磁装置に給電するステップと
    、 （ｂ）上記アーマチュア軸が第一回転位置範囲にある間、被駆動インターフェ
    イス表面を有する第一断続（間欠）回転作動機構と、上記アーマチュア軸の第一
    端部とを係合させるステップと、 （ｃ）上記アーマチュア軸が第二回転位置範囲にある間、被駆動インターフェ
    イス表面を有する第二断続（間欠）回転作動機構と、上記アーマチュア軸の第二
    端部とを係合させるステップとで構成されることを特徴とした方法。
  9. 【請求項９】 上記第一および二断続（間欠）回転作動機構が交互に係合す
    る請求項８記載の方法。
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