JP2001339283A - 遅延回路およびそのための半導体回路装置 - Google Patents

遅延回路およびそのための半導体回路装置

Info

Publication number
JP2001339283A
JP2001339283A JP2000156102A JP2000156102A JP2001339283A JP 2001339283 A JP2001339283 A JP 2001339283A JP 2000156102 A JP2000156102 A JP 2000156102A JP 2000156102 A JP2000156102 A JP 2000156102A JP 2001339283 A JP2001339283 A JP 2001339283A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
circuit
output
delay
node
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000156102A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsukasa Oishi
司 大石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2000156102A priority Critical patent/JP2001339283A/ja
Priority to US09/735,635 priority patent/US6404258B2/en
Publication of JP2001339283A publication Critical patent/JP2001339283A/ja
Priority to US10/150,156 priority patent/US20020186064A1/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03KPULSE TECHNIQUE
    • H03K5/00Manipulating of pulses not covered by one of the other main groups of this subclass
    • H03K5/13Arrangements having a single output and transforming input signals into pulses delivered at desired time intervals
    • H03K5/133Arrangements having a single output and transforming input signals into pulses delivered at desired time intervals using a chain of active delay devices
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03KPULSE TECHNIQUE
    • H03K5/00Manipulating of pulses not covered by one of the other main groups of this subclass
    • H03K2005/00013Delay, i.e. output pulse is delayed after input pulse and pulse length of output pulse is dependent on pulse length of input pulse
    • H03K2005/00019Variable delay
    • H03K2005/00058Variable delay controlled by a digital setting
    • H03K2005/00065Variable delay controlled by a digital setting by current control, e.g. by parallel current control transistors
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03KPULSE TECHNIQUE
    • H03K5/00Manipulating of pulses not covered by one of the other main groups of this subclass
    • H03K2005/00013Delay, i.e. output pulse is delayed after input pulse and pulse length of output pulse is dependent on pulse length of input pulse
    • H03K2005/00019Variable delay
    • H03K2005/00058Variable delay controlled by a digital setting
    • H03K2005/00071Variable delay controlled by a digital setting by adding capacitance as a load
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03KPULSE TECHNIQUE
    • H03K5/00Manipulating of pulses not covered by one of the other main groups of this subclass
    • H03K2005/00013Delay, i.e. output pulse is delayed after input pulse and pulse length of output pulse is dependent on pulse length of input pulse
    • H03K2005/00078Fixed delay
    • H03K2005/0013Avoiding variations of delay due to power supply
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03KPULSE TECHNIQUE
    • H03K5/00Manipulating of pulses not covered by one of the other main groups of this subclass
    • H03K2005/00013Delay, i.e. output pulse is delayed after input pulse and pulse length of output pulse is dependent on pulse length of input pulse
    • H03K2005/00078Fixed delay
    • H03K2005/00143Avoiding variations of delay due to temperature

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Nonlinear Science (AREA)
  • Dram (AREA)
  • Networks Using Active Elements (AREA)
  • Static Random-Access Memory (AREA)
  • Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Pulse Circuits (AREA)
  • Logic Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電源電圧および動作温度などの動作環境にか
かわらず一定の遅延時間を有する遅延回路を実現する。 【解決手段】 遅延回路において、出力ノードの電圧ま
たは奇数段下流のインバータ回路の出力信号が論理反転
するまで、この対応のインバータ回路の出力ノードの変
化を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、遅延回路に関
し、特に電源電圧および動作温度などの動作環境に対す
る依存性の小さな遅延回路に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置においては、さまざまな部分
において、信号を所定時間遅延するために遅延回路が用
いられる。遅延回路は、信号のタイミングの調整などを
目的として用いられる。たとえば、クロック信号に同期
して信号/データの転送を行なうクロック同期型半導体
記憶装置を用いる処理システムにおいては、以下のよう
な部分に遅延回路が用いられる。通常、処理システムに
おいては、プロセッサ(またはメモリコントローラ)と
クロック同期型半導体記憶装置との間の距離が、半導体
記憶装置ごとに異なる。クロック信号が、共通のたとえ
ばシステムクロックである場合、半導体記憶装置からプ
ロセッサへの信号/データのクロック信号に対する到達
タイミングが半導体記憶装置とプロセッサ(またはメモ
リコントローラ)との間の距離に応じて異なる。この到
達時間差を補償してクロック信号に対する信号/データ
の到達タイミングを全半導体記憶装置において一致させ
るために、半導体記憶装置内に、たとえばバーニアなど
と呼ばれる遅延回路が用いられる。このバーニアを用い
て信号/データの出力タイミングを調整し、半導体記憶
装置間での、プロセッサ(/またはメモリコントロー
ラ)に対する信号到達タイミングを一致させる。
【0003】図55は、従来の遅延回路の構成の一例を
示す図である。図55において、遅延回路は、入力信号
INを反転して内部ノード901上に伝達するインバー
タ回路900と、ノード901上の信号を反転して出力
信号OUTを生成するインバータ回路903と、ノード
901と接地ノードの間に接続される容量素子902を
含む。
【0004】インバータ回路900および903は、同
一のCMOS構成を有し、図55においては、インバー
タ回路900の構成を代表的に示す。インバータ回路9
00は、電源ノードとノード901の間に接続されかつ
そのゲートに入力信号INを受けるPチャネルMOSト
ランジスタ(絶縁ゲート型電界効果トランジスタ)PQ
と、ノード901と接地ノードの間に接続されかつその
ゲートに入力信号INを受けるNチャネルMOSトラン
ジスタNQを含む。これらのMOSトランジスタPQお
よびNQは、導通時抵抗Rを有する。
【0005】今、図56に示すように、入力信号INが
Lレベルのときには、ノード901は、Hレベルであ
り、容量素子902のノード901に接続される電極ノ
ードは、電源電圧レベルに充電されている。出力信号O
UTは、このときLレベルである。
【0006】入力信号INがHレベルへ立上がると、P
チャネルMOSトランジスタPQがオフ状態へ移行し、
一方、NチャネルMOSトランジスタNQがオン状態と
なり、ノード901の充電電荷が、MOSトランジスタ
NQを介して放電される。このノード901の放電速度
は、容量素子902の容量値Cと、MOSトランジスタ
NQのオン抵抗(導通状態時のチャネル抵抗)Rとによ
り決定される。ノード901の電圧レベルがインバータ
903の入力論理しきい値を超えると、出力信号OUT
がLレベルからHレベルへ立上がる。
【0007】一方、入力信号INがHレベルからLレベ
ルに立下がるときには、容量素子902は、Pチャネル
MOSトランジスタPQを介して充電される。このノー
ド901の電圧レベルの立上がり速度は、したがってM
OSトランジスタPQのオン抵抗Rと、容量素子902
の容量値Cとにより決定される。このノード901の電
圧レベルがインバータ903の入力論理しきい値を超え
ると、出力信号OUTがHレベルからLレベルに立下が
る。
【0008】したがって、この容量素子902の容量値
Cと、MOSトランジスタPQおよびNQのオン抵抗R
により決定される時定数R・Cにより、ノード901の
充放電速度が決定され、このノード901の充放電速度
に応じて、出力信号OUTの入力信号INに対する遅延
時間τが決定される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この図55に示す遅延
回路の構成では、MOSトランジスタPQおよびNQの
オン抵抗Rと容量素子902の容量値Cにより、遅延時
間が決定される。しかしながら、MOSトランジスタN
QおよびPQのオン抵抗Rは、電源電圧Vccに依存す
る。すなわち、NチャネルMOSトランジスタNQにつ
いては、動作時そのゲート電圧が電源電圧Vccのとき
にオン抵抗Rが最も小さくなるものの、そのオン抵抗R
は、ゲート−ソース間電圧に依存する(チャネル反転層
は、ゲート−ソース間電圧が大きくなるほど、より深い
オン状態となる)。一方、PチャネルMOSトランジス
タPQにおいては、動作時入力信号INがLレベル(接
地電圧レベル)のときにオン抵抗Rが最も小さくなる。
このPチャネルMOSトランジスタPQのオン抵抗もゲ
ート−ソース間電圧に依存し、したがって、電源電圧V
ccに依存する。
【0010】電源電圧Vccには、たとえば±5%の許
容範囲が存在する。遅延時間τに、それほど厳密な精度
が要求されない場合には、この電源電圧の許容範囲はそ
れほど大きな問題は生じさせない。しかしながら、高速
動作する半導体装置におけるタイミング調整などにおい
ては、ns(ナノ秒)のオーダの精度が遅延時間τに要
求される。この場合、電源電圧Vccに対する遅延時間
τの依存性は無視することができず、電源電圧Vccが
許容範囲にあっても、正確な内部動作を保証することが
できなくなるという問題が生じる。
【0011】また、MOSトランジスタPQおよびNQ
のオン抵抗Rは、動作温度にも依存しており、一般に動
作温度が上昇すると、オン抵抗Rが低くなる。
【0012】特に、クロック同期型半導体記憶装置など
のように、クロック信号に同期して動作する半導体装置
の場合、正確に、内部タイミングを合わせる必要があ
り、電源電圧および動作温度などの動作環境の変動に応
じて遅延回路の有する遅延時間が変動した場合、正確な
内部動作を保証することができなくなる。
【0013】それゆえ、この発明の目的は、動作環境の
変動に対する依存性の小さな遅延時間を有する遅延回路
を提供することである。
【0014】この発明の他の目的は、動作環境の変動に
対する遅延時間の変動が抑制された遅延回路を提供する
ことである。
【0015】この発明のさらに他の目的は、クロック同
期型半導体記憶装置において内部クロック信号および内
部制御信号などの内部信号のタイミング調整に用いられ
る高精度の遅延回路を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の観点に
係る遅延回路は、第1の入力信号に従って出力ノードを
駆動するためのドライブ回路を備える。このドライブ回
路の出力信号は第1の電圧レベルと第2の電圧レベルの
間で変化する。
【0017】第1の観点に係る遅延回路は、さらに、容
量素子と、出力ノードと容量素子との間に結合され、出
力ノードの信号が第1の電圧レベルと第1および第2の
電圧レベルの間の所定電圧レベルの間のときに容量素子
を出力ノードから切り離しかつ出力ノードの信号が所定
電圧レベルと第2の電圧レベルの間のときに容量素子を
出力ノードに結合するための遅延制御回路と、活性化時
第1の入力信号と同相でかつ位相の進んだ第2の入力信
号に従って出力ノードをドライブ回路の駆動方向と逆方
向に駆動するための補助ドライブ回路を備える。この補
助ドライブ回路は、出力ノードの信号に応答して活性化
され、かつ出力ノードの信号が第1の電圧レベルと所定
電圧レベルの間のとき非活性化される。
【0018】補助ドライブ回路は、好ましくは、出力ノ
ードと第1の電源ノードの間に直列に接続される第1お
よび第2の第1導電型の絶縁ゲート型電界効果トランジ
スタと、この出力ノードと第2の電源ノードの間に直列
に接続される第2導電型の第3および第4の絶縁ゲート
型電界効果トランジスタと、第1の入力論理しきい値を
有し出力ノードの信号を反転して第1の絶縁ゲート型電
界効果トランジスタのゲートへ与える第1のインバータ
と、第1の入力論理しきい値と異なる第2の入力論理し
きい値を有しかつ出力ノードの信号を反転して第3の絶
縁ゲート型電界効果トランジスタのゲートへ与える第2
のインバータとを含む。第2および第4の絶縁ゲート型
電界効果トランジスタそれぞれのゲートに、第2の入力
信号が与えられる。
【0019】この発明の第2の観点に係る半導体回路装
置は、出力ノードに基準電圧を発生する基準電圧発生回
路と、この基準電圧に従って動作電流を供給する電源ト
ランジスタを含みかつ入力信号に従って出力信号を生成
するゲート回路を備える。基準電圧発生回路は、第1の
電源ノードと基準電圧出力ノードとの間に接続される第
1の抵抗素子と、出力ノードと内部ノードの間に接続さ
れる第2の抵抗素子と、第1の内部ノードと第2の電源
ノードとの間に接続されかつ基準電圧出力ノードの電圧
に従ってコンダクタンスが変化する第1の可変コンダク
タンス素子と、基準電圧出力ノードと第2の電源ノード
との間に結合されかつ内部ノードの電圧に従ってコンダ
クタンスが変化する第2の可変コンダクタンス素子を含
む。
【0020】好ましくは、このゲート回路は、入力信号
を遅延して出力する遅延回路である。
【0021】好ましくは、第1および第2の可変コンダ
クタンス素子は、互いに導電型の異なる絶縁ゲート型電
界効果トランジスタである。
【0022】この発明の第3の観点に係る遅延回路は、
縦続接続される複数のインバータ回路と、これら複数の
インバータ回路の出力ノード各々に対応して設けられ、
各々が対応のインバータ回路よりも奇数段下流のインバ
ータ回路の出力信号に従って対応のインバータ回路の出
力ノードを駆動するための複数の補助回路を備える。
【0023】好ましくは、これら複数の補助回路の各々
は、インバータ回路で構成される。この発明の第4の観
点に係る遅延回路は、第1のインバータと、この第1の
インバータの出力信号の反転信号に応答して、第1のイ
ンバータの出力ノードに第1のインバータの出力信号の
変化を妨げる方向に電流を供給する可変電流源とを備え
る。この可変電流源は、複数の互いに並列に接続される
電流供給素子を含む。これら複数の電流供給素子は、疑
似グレイコード表示の制御信号により選択的に導通す
る。疑似グレイコード表示は、任意の連続する数値間
で、少なくとも1ビットの同じビットの値が“1”に保
持される。
【0024】遅延回路において後段のインバータ遅延回
路の出力信号の論理が反転するまで、前段の遅延インバ
ータ回路の出力信号の変化を抑制することにより、正確
な遅延時間を設定することができる。
【0025】また、遅延回路の動作電流を、基準電圧に
より決定し、第1および第2の可変コンダクタンス素子
で、出力ノードの電流をバイパスすることにより、電源
電圧変動時における基準電圧の変動を抑制でき、応じ
て、遅延回路の動作電流を電源電圧の変動にかかわらず
一定とすることができ、電源電圧変動による遅延時間の
変動を抑制することができる。
【0026】また、疑似グレイコード表示の制御信号を
用いて、可変電流源トランジスタを制御することによ
り、大幅な電流変化が生じるのを防止でき、応じて、遅
延時間調整動作時における調整時間を短縮できる。ま
た、疑似グレイコード表示により、前の状態を一部維持
しており、可変電流源トランジスタがすべてオフ状態と
なるのを防止でき、急激な電流変化が生じるのを防止で
き、応じて安定に遅延時間調整を行なうことができる。
【0027】
【発明の実施の形態】[実施の形態1]図1は、この発
明の実施の形態1に従う半導体装置の全体の構成を概略
的に示す図である。図1において、半導体装置1は、矩
形形状を有し、1つの短辺および1つの長辺それぞれに
沿って配列されるパッドPDを含む。短辺方向に整列し
て配置されるパッドPDを有する周辺パッド群2には、
外部からのクロック信号CLK、動作モードを指定する
コマンドCMDおよびメモリセル位置を指定するアドレ
ス信号Addなどが与えられる。
【0028】長辺に沿って配置されるパッドのうち、長
辺の図の下側半分に配置されるパッドPDを含むDQ関
連パッド群3は、データDQの入出力を行なう。
【0029】この半導体装置1は、複数のバンク♯0−
♯3を含み、バンク♯0に近接して、外部からのクロッ
ク信号および制御信号を周辺パッド群2を介して受ける
中央回路5が配置され、DQ関連パッド群3に対向し
て、入出力制御回路6が配置される。
【0030】この中央回路5は、外部からのクロック信
号CLKに対する内部信号(内部動作モード指示信号お
よびアドレス信号)のスキューを低減し、かつ、外部ク
ロック信号CLKに同期して内部クロック信号および内
部制御信号を生成するための遅延回路5aを含む。この
遅延回路5aには、バンク♯0−♯3に共通に配設され
る、内部クロック信号を伝達するクロックバス10、内
部動作モードを指示するコマンドを伝達するコマンドバ
ス11、バンクアドレスおよびアドレス等のアドレス信
号を伝達するアドレスバス12が結合される。また、バ
ンク♯0−♯3に共通に、内部データを転送するための
データバス13が配置され、このデータバス13は、入
出力制御回路6に結合される。
【0031】バス10−13各々のほぼ中央領域(バン
ク♯1および♯2の間の領域)に、リピータ7が設けら
れる。このリピータ7は、内部信号の各バンクに対する
スキューを低減するための遅延回路を含むリピート回路
7aをバスそれぞれに対して含む。このリピータ7を設
けることにより、小振幅信号を高速で内部転送するとと
もに、このリピータ7のリピート回路7aの遅延回路に
より、内部信号の各バンクに対する内部クロック信号に
対する内部信号のスキューを低減する。
【0032】バンク♯0−♯3それぞれに対応して、バ
ンク制御回路BC0−BC3が設けられる。これらのバ
ンク制御回路BC0−BC3の各々は、アドレスバス1
2を介して与えられるバンクアドレスにより指定された
ときに活性化され、対応のバンクに対するロウアクセス
およびコラムアクセス動作を実行する。ここで、ロウア
クセス動作は、行選択に関連する動作を行なう動作モー
ドであり、コラムアクセスは、列選択に関連する動作を
行なう動作モードであり、データの書込または読出動作
を含む。
【0033】バンク♯0は中央回路5に最も近い最近バ
ンクであり、バンク♯3は、中央回路5から最も遠い位
置にある最遠バンクである。中央回路5からは、遅延回
路5aおよびバス10−12を介して最近バンク♯0か
ら最遠バンク♯3に向かって信号が伝達される。最近バ
ンク♯0およびバンク♯1から読出されたデータはデー
タバス13およびリピータ7を介して遅延調整機能を有
する入出力制御回路6へ伝達される。バンク♯2および
最遠バンク♯3からの読出データは、データバス13を
介して入出力制御回路6へ与えられる。
【0034】遅延回路5aおよびリピータ7および入出
力制御回路6により遅延時間を調整することにより、製
造工程におけるプロセスパラメータのばらつきなどに起
因する配線容量のばらつきなどによるタイミングのずれ
を調整し、内部信号/データのスキューを低減する。次
に、この図1に示す半導体装置1のデータ読出時の動作
を、図2に示すタイミングチャート図を参照して説明す
る。図2においては、各信号のアクティブ期間または確
定期間を、その矩形により示す。また、図2において
は、最近バンク♯0および最遠バンク♯3に対する信号
に、参照符号“LC−1”および“LC−2”をそれぞ
れ付す。
【0035】図2において、外部クロック信号CLKに
同期して、ロウアクセスを示すアクティブコマンドAC
Tおよびアドレス信号(バンクアドレスを含む)Add
が周辺パッド群2を介して中央回路5へ与えられる。中
央回路5において、遅延回路5aにより、これらのクロ
ック信号CLK、コマンドCMDおよびアドレス信号A
ddをバッファ処理し(遅延回路により遅延しかつ外部
クロック信号CLKに同期して内部クロック信号を生成
してクロックバス10、コマンドバス11およびアドレ
スバス12上に生成した信号を伝達する。バス11およ
び12上に与えられる信号は、遅延回路5aにより、外
部クロック信号CLKに同期して生成される内部クロッ
ク信号に同期して内部で取込まれてバッファ処理され
る。このクロックバス10上の最近バンク♯0に対する
クロック信号CLK(LC−1)は、外部クロック信号
CLKに対し、遅延時間Td1を有している。
【0036】したがって、最近バンク♯0に対するコマ
ンドCMD(LC−1)およびアドレス信号Add(L
C−1)も、外部からのコマンドCMDおよびアドレス
信号Addに対し遅延時間Td1を有している。最近バ
ンク♯0が指定されている場合には、このアクティブコ
マンドACTに従ってワード線選択動作が行なわれ、対
応のワード線WL(LC−1)が選択状態へ駆動され
る。図2においては、このワード線WL(LC−1)が
選択され、選択状態で安定化するまでの期間を示す。ワ
ード線が選択されると、次いで、センスアンプ活性化信
号SE(LC−1)が活性化され、ワード線WL(LC
−1)に接続されるメモリセルデータの検知、増幅およ
びラッチが行なわれる。
【0037】この最近バンク♯0においては、内部クロ
ック信号CLK(LC−1)に従ってコマンドCMD
(LC−1)の取込、およびデコードが行なわれてい
る。
【0038】次いで、外部クロック信号CLKに同期し
てデータ読出を示すリードコマンドREADがアドレス
信号Addとともに与えられる。最近バンク♯0が指定
されているときには、このリードコマンドREADに従
って列選択信号YS(LC−1)が選択状態へ駆動さ
れ、この列選択信号YS(LC−1)により選択された
列上のメモリセルデータData(LC−1)がデータ
バス13およびリピータ7を介して入出力制御回路6へ
与えられる。次いで、入出力制御回路6により、このデ
ータバス13を介して伝達されたデータが内部クロック
信号に同期して出力される。
【0039】最遠バンク♯3が指定された場合、この最
遠バンク♯3に対しては、クロックバス10全長にわた
って内部クロック信号が伝達されるため、最遠バンク♯
3に対する内部クロック信号CLK(CL−2)は、外
部クロック信号(中央回路5により生成される内部クロ
ック信号)に対し、時間Td1+Td2の遅延時間を有
している。この内部クロック信号CLK(LC−2)に
従って、最遠バンク♯3においてバンク制御回路BC3
が、与えられたコマンドCMD(LC−2)およびアド
レス信号Add(LC−2)を取込み、デコード動作を
行なう。したがって、最近バンク♯0よりも、バス10
−12の有する伝搬遅延時間Td1+Td2後、最遠バ
ンク♯3において、ワード線WL(LC−2)が選択状
態へ駆動され、次いで、センスアンプ活性化信号SE
(LC−2)が選択状態へ駆動される。次いでリードコ
マンドREADが与えられると、そのときのアドレス信
号Add(LC−2)に従って列選択動作が行なわれ、
列選択信号YS(LC−2)が選択状態へ駆動され、選
択列のメモリセルデータがバンク制御回路BC3を介し
てデータバス13上へ伝達されて次いで入出力制御回路
6へ与えられる。
【0040】したがって、バンク制御回路BC3からデ
ータが読出された場合、最近バンク♯0の読出データD
ata(LC−1)の出力タイミングよりも、データD
ata(LC−2)の出力タイミングは、時間Td2だ
け遅延している。この最遠バンク♯3に対向して入出力
制御回路6が配置されており、最遠バンク♯3から読出
されたデータは、データバス13上に全体にわたって伝
達される必要はない。すなわち、入出力制御回路6へ
は、最近バンク♯0および最遠バンク♯3からの読出デ
ータは、ほぼ同一タイミングで到達し、外部クロック信
号(または内部クロック信号)に同期して読出データQ
として出力することができる。すなわち、単に遅延回路
5aおよびリピータ7において配線などに起因する遅延
のばらつきにより生じる信号間スキューを防止するだけ
で、ほぼ同一タイミングでバンクの位置にかかわらず、
データQを外部へ出力することができる。バンク♯1お
よびバンク♯2についても同じである。
【0041】次に、図3を参照して、この図1に示す半
導体装置のデータ書込時の動作について説明する。この
データ書込時においても、行選択を行なうロウアクセス
時の動作は、データ読出時と同じであり、アクティブコ
マンドACTをアドレス信号Addとともに与える。最
近バンク♯0と最遠バンク♯3においては、ロウアクセ
スの開始タイミングには、時間Td2の時間差が存在す
る。
【0042】データ書込時においては、ライトコマンド
WRITEをアドレス信号Addとともに与え、また書
込データDataを外部から与える。ここで、図3にお
いて、書込データDが外部から与えられるタイミング
を、コマンドCMDおよびアドレス信号Addと異なら
せている。これは、ダブルデータレート動作時における
動作またはパケット転送動作を想定しており、外部クロ
ック信号CLKの立上がりエッジおよび立下がりエッジ
で検出されたデータDを内部で転送する。この場合、内
部では、立上がりエッジおよび立下がりエッジの両エッ
ジで外部から転送されたデータは、並列に生成されるた
め、外部クロック信号CLKに同期して与えられるコマ
ンドWRITEおよびアドレス信号Addより、そのタ
イミングが少し遅れる。データDはコマンドCMDと同
時に与えられてもよい。
【0043】最近バンク♯0および最遠バンク♯3に対
する内部クロック信号CLK(CL−1)、CLK(L
C−2)、コマンドCMD(LC−1)、CMD(LC
−2)、およびアドレスAdd(LC−1)およびAd
d(LC−2)のタイミング関係は、ロウアクセス時と
同じである。しかしながら、データ書込時においては、
実際に選択メモリセルへ書込むまでに、時間差、すなわ
ち内部レイテンシが存在する。すなわち、外部から与え
られたデータは、ある時間経過後に所定のシーケンス
で、選択メモリセルに書込まれる。これは、データ読出
時においては、選択メモリセルデータが外部に読出され
るまでに、ある時間(コラムレイテンシ)が存在するの
に対応する。
【0044】DQ関連パッド群3から与えられる書込デ
ータDは、最近バンク♯0へは、データバス13および
リピータ7を介して伝達され、一方、最遠バンク♯3に
は、単にデータバス13を介して伝達される。したがっ
て、この場合、最遠バンク♯3へは書込データDが、最
近バンク♯0の書込データよりも時間Td2だけ早く到
達する(データバス13が双方向のデータバスであり、
双方向における伝搬遅延時間が同じであると想定してい
る)。最近バンク♯0および最遠バンク♯3において、
それぞれコマンドCMD(LC−1)およびCMD(L
C−2)に従って、与えられた書込データをラッチす
る。
【0045】内部レイテンシが経過した後、内部クロッ
ク信号CLK(LC−1)およびCLK(LC−2)に
従って列選択動作を行なって、データを書込む。最近バ
ンク♯0における列選択タイミングは、最遠バンク♯3
の列選択タイミングよりも時間Td2だけ早い。しかし
ながら、すでに書込データDは、バンク♯0および♯3
において、すでにデータ書込前にラッチされており、デ
ータ書込時において、バンクの位置にかかわらず書込デ
ータの伝搬遅延の影響を受けることなく正確なタイミン
グで、データの書込を行なうことができる。
【0046】また、列選択線YS(LC−1)およびY
S(LC−2)の活性化タイミングを内部レイテンシに
合わせて行なうことにより、内部書込データDと列選択
線のそれぞれの活性化タイミング(各バンクにおける)
を同じとすることができ、バンク♯0−♯3それぞれに
おいて、中央回路5およびデータ入出力パッド群3の距
離の相違にかかわらず、同じタイミングで内部書込デー
タを活性化して選択メモリセルへデータを書込むことが
できる。すなわち、各バンクにおける動作タイミングマ
ージンをすべて同じとすることができ、各バンクの安定
動作を保証することができる。
【0047】図4は、図1に示すバンク制御回路BC0
−BC3のデータ書込に関連する部分の構成を概略的に
示す図である。バンク制御回路BC0−BC3のデータ
書込に関連する部分の構成は同じであるため、図4にお
いては、バンク制御回路BCiを代表的に示す。ここ
で、i=0−3のいずれかである。
【0048】図4において、バンク制御回路BCiは、
内部コマンドCMD(LC−i)とバンクアドレス信号
BAとを受け、内部クロック信号CLK(LC−i)に
同期してデコード動作を行なって、読出動作指示信号φ
RDおよび書込動作指示信号φWDを活性化するコマン
ドデコーダ20aと、書込動作指示信号φWDを、内部
クロック信号CLK(LC−i)に同期して内部レイテ
ンシ期間シフトするレイテンシシフタ20bと、読出動
作指示信号φRDおよび書込動作指示信号φWDを受け
るOR回路20cと、読出動作指示信号φRDとレイテ
ンシシフタ20bの出力信号とを受けるOR回路20d
と、OR回路20cの出力信号に従って内部アドレス信
号Add(LC−i)をラッチするアドレスラッチ20
eと、OR回路20dの出力信号に従ってアドレスラッ
チ20eの出力する内部列アドレス信号をデコードして
列選択信号YS(LC−i)を生成するYデコーダ20
fと、コマンドデコーダ20aからの書込動作指示信号
φWDに応答して、内部書込データData(LC−
i)をラッチするデータラッチ20gと、レイテンシシ
フタ20bの出力信号に従って活性化されてデータラッ
チ20gの出力信号に従って内部データバス(図示せ
ず)を駆動するライトドライバ20hを含む。
【0049】コマンドデコーダ20aには内部クロック
信号CLK(LC−i)に同期してバンクアドレス信号
BAをラッチするラッチ回路が設けられており、アドレ
スラッチ20eのラッチタイミングよりもバンクアドレ
ス信号のラッチタイミングは早く設定される。これは、
バンク制御回路BC0−BC3それぞれにおいて、コマ
ンドデコーダが設けられており、内部コマンドを、それ
ぞれデコードするためである。中央回路5において、バ
ンクアドレス信号をデコードし、対応のバンクに対する
コマンドのみを活性化する構成の場合、コマンドデコー
ダ20aに対しバンクアドレス信号BAに代えて、バン
ク指定信号が与えられる。
【0050】コマンドデコーダ20aからの書込動作指
示信号φWDまたは読出動作指示信号φRDが活性化さ
れると、対応の内部アドレス信号Add(LC−i)が
ラッチされる。すなわち、コラムアクセスが指示された
ときには、アドレスラッチ20eが内部アドレス信号A
dd(LC−i)をラッチする。レイテンシシフタ20
bは、内部レイテンシ期間、シフト動作を内部クロック
信号CLK(LC−i)に同期して行なっており、した
がって、このレイテンシシフタ20bの出力信号の確定
タイミングはバンクごとに異なる(内部クロック信号C
LK(LC−i)の位相のずれによるため)。
【0051】データ読出時においては、Yデコーダ20
fは、読出動作指示信号φRDに従って活性化されて列
選択信号YS(LC−i)を選択状態へ駆動する。一
方、書込動作時においては、Yデコーダ20fは、レイ
テンシシフタ20bからの遅延書込動作指示信号φWD
に従って列選択信号YS(LC−i)を選択状態へ駆動
する。すなわちデータ書込時には、データ読出時に比べ
て、内部レイテンシの期間Yデコーダ20fの動作開始
タイミングが遅延される。
【0052】データラッチ20gは、コマンドデコーダ
20aからの書込動作指示信号φWDに従って、与えら
れたデータData(LC−i)をラッチしており、ラ
イトドライバ20hが、レイテンシシフタ20bの出力
信号に従って活性化されるときにはすでにデータラッチ
20gには、書込データがラッチされている。このライ
トドライバ20hおよびYデコーダ20fの活性化タイ
ミングは同じであり、従って列選択線および内部データ
線の駆動タイミングの位相を一致させることができる。
これにより、半導体装置内における各バンクの位置にか
かわらず、列選択タイミングとデータ書込タイミングと
を一致させることができ、各バンクごとにおけるタイミ
ングマージンを考慮する必要がなく、安定な動作が保証
される。
【0053】なお、Yデコーダ20fは、コマンドデコ
ーダ20aからの書込動作指示信号φWDに従って、内
部レイテンシ経過前に、活性化されて列選択線YS(L
C−i)を選択状態へ駆動してもよい。この場合には、
ライトドライバ20hが活性化されて内部書込データD
が選択メモリセル列へ伝達される期間の間Yデコーダ2
0fが活性状態にあり、ライトドライバ20hの非活性
化後、選択メモリセル列を、非選択状態へ駆動する。し
たがってこの場合、十分余裕を持って、選択メモリセル
列へデータを書込むことができる(タイミングマージン
は、考慮する必要がない)。ただし、この場合、内部レ
イテンシは、次のサイクルの列選択動作に悪影響を及ぼ
さないサイクルに設定するか、またはデータラッチ20
gにおいて、連続して、FIFO形式でデータをラッチ
する機能を持たせる必要がある(内部レイテンシが長い
場合)。書込動作指示信号φWDおよび読出動作指示信
号φRDは「バースト長期間」活性状態に維持されても
よい(Yデコーダ、ライトドライバは対応の内部クロッ
ク信号に同期して活性化される)。
【0054】[変更例1]図5は、この発明の実施の形
態1の変更例1の構成を概略的に示す図である。この図
5に示す半導体装置1は、先の図1に示す構成と同様、
バンク♯0−♯3と、バンク制御回路BC0−BC3
と、中央回路5と、クロックバス10、コマンド11、
アドレスバス12およびデータバス13を含む。クロッ
クバス10は、バンク♯0−♯3それぞれにおいて用い
られたローカルクロック信号を転送して入出力制御回路
26へ与える折り返しバス構造を有する。
【0055】バンク♯0に近接して中央回路5が配設さ
れ、この中央回路5に近接して配設されるパッドPDに
は、クロック信号CLK、コマンドCMDおよびアドレ
ス信号Addが与えられる。この周辺パッド群2および
中央回路5の配置は、図1に示す構成と同じである。中
央回路5内は、周辺パッド群2を介して与えられる信号
を、遅延回路5aによりスキューを調整しかつバッファ
処理して、クロックバス10、コマンドバス11および
アドレスバス12へ転送する。
【0056】一方、半導体装置1の長辺に沿って配置さ
れるパッドPDのうち図5の上側に配置されるパッドP
DをデータDQを転送するDQ関連パッド群23として
用いる。DQ関連パッド群23に対向して入出力制御回
路26が配置され、この入出力制御回路26がデータバ
ス13に結合される。長辺の下側に配置されるパッドP
Dは、評価用(テスト用)のパッド、電源パッドなどを
含む。
【0057】バンク♯0が中央回路5に最も近く、バン
ク♯3がこの中央回路5から最も遠く配置される。この
バンク♯0に対向して入出力制御回路26が配置されて
おり、バンク♯3が、入出力制御回路26から最も遠い
位置に配置される。したがってバンク♯0および♯3へ
の内部アクセス時、バス10−13を介して必要な内部
信号(コマンドおよびアドレス信号)およびデータが転
送されるが、遅延回路5およびリピータ7および入出力
制御回路26により、各信号間のスキューを低減する。
したがって、図5に示す構成においては、バンク♯0へ
は最も早く信号(コマンドおよびアドレス信号)が到達
し、またデータも、その伝搬距離が最も短くなる。一
方、バンク♯3は、信号およびデータともに、その伝搬
距離が最も長くされる。この場合、データ読出時におい
ては、各信号間のスキューのみを遅延回路5aおよびリ
ピータ7により低減し、信号の遅れを保存して、データ
の出力を行なう。
【0058】書込時においては、各バンク♯0−♯3に
おいては、内部信号およびデータの伝達方向が同じとな
り、各バンクにおける信号/データの位相が揃うため、
書込時においては、動作マージンを大きくすることがで
きる。以下、この図5に示す半導体装置のデータ読出時
および書込時の動作について簡単に説明する。
【0059】まず、図6を参照して、この図5に示す半
導体装置1のデータ読出時の動作について説明する。ま
ず、外部からロウアクセスを示すアドレスコマンドAC
TをコマンドCMDとして与える。アクティブコマンド
ACTが、外部クロック信号CLKおよびアドレス信号
Addとともに、中央回路5における遅延回路5aによ
り位相調整された後、バンク♯0またはバンク♯3へ伝
達される。最近バンク♯0が指定されている場合には、
遅延時間Td1の後、内部クロック信号CLK(LC−
1)およびコマンドCMD(LC−1)に従って、バン
ク制御回路BC0により行選択動作が行なわれる。この
場合、アドレス信号Add(LC−1)に従って、対応
のワード線WL(LC−1)が選択され、次いで、セン
スアンプ活性化信号SE(LC−1)が活性化される。
ここで、図6においても、ワード線WLおよびセンスア
ンプ活性化信号SEは、それぞれ活性状態へ駆動される
期間を示す。プリチャージコマンドが与えられるまで、
選択バンクは活性状態を維持する。図6においては、タ
イミング関係を示すために、各信号の、必要最小限の活
性化期間を示す。
【0060】最遠バンク♯3が指定された場合には、さ
らに、バス10−12における伝搬遅延Td2の経過後
に、内部クロック信号CLK(LC−2)に従ってコマ
ンドCMD(LC−2)およびアドレス信号Add(L
C−2)の取込およびデコード動作が行なわれ、ワード
線選択信号WL(LC−2)およびセンスアンプ活性化
信号SE(LC−2)が順次活性化される。
【0061】したがって、バンク♯0および♯3におけ
る行選択動作におけるタイミングのずれは、先の図1に
示す半導体装置と同様、中央回路5からの各バンク♯0
および♯3に対する距離に応じて生じる。
【0062】次いで、データ読出を指示するリードコマ
ンドREADを外部からアドレス信号Addとともに与
える。バンク♯0については、時間Td1経過後クロッ
ク信号CLK(LC−1)およびコマンドCMD(LC
−1)およびアドレス信号Add(LC−1)に従って
列選択動作およびデータ読出動作が行なわれ、データQ
が内部データData(LC−1)として読出される。
このバンク♯0からのデータQは、データバス13を介
して、入出力制御回路26へ与えられ、DQ関連パッド
群23を介して外部へ出力される。このデータ出力は、
バンク♯0の内部クロック信号CLK(LC−1)に従
って行なわれる。
【0063】バンク♯3へのデータアクセス時において
は、このバンク♯0における読出動作よりもさらに時間
Td2遅れて読出動作が行なわれる。内部データDat
a(LC−2)がデータQとして列選択信号YS(LC
−2)に従って読出されると、再び、このバンク♯3か
ら読出されたデータはデータバス13およびリピータ7
を介して入出力制御回路26へ伝達される。したがっ
て、バンク♯3からのデータQの外部読出タイミング
は、バンク♯0からのデータ外部読出タイミングに比べ
てさらに時間Td3だけ遅くなる。データバスの信号伝
搬遅延が、時間Td2であれば、遅延時間Td3は、2
・Td2にほぼ等しくなる。この場合、データ出力を、
バンク♯0およびバンク♯3については、それぞれ対応
の内部クロック信号CLK(LC−1)およびCLK
(LC−2)に従って実行し、外部へデータを出力す
る。したがって、外部には、選択バンクの中央回路5か
らの位置に応じた遅延時間後データQが出力される。デ
ータ出力を、対応の内部クロック信号に従って行ない、
かつ同時に、データサンプリング用の対応の内部クロッ
ク信号を並行して出力する。
【0064】図7は、データ書込時の内部信号の活性化
タイミングを概略的に示す図である。以下、この図7を
参照して図5に示す半導体装置のデータ書込時の動作に
ついて説明する。
【0065】まず、データ読出時と同様、アクティブコ
マンドACTが与えられ、バンク♯0またはバンク♯3
において行選択動作が行なわれる。この場合、中央回路
5から、バンク♯0およびバンク♯3へ、内部バス10
−12を介して信号が伝達される。バンク♯0において
は、外部クロック信号CLKに対し、時間Td1遅れて
各信号が与えられて、行選択動作が行なわれる。一方、
バンク♯3においては、このバンク♯0よりも、さら
に、時間Td2遅れて信号が伝達され、行選択動作が行
なわれる。
【0066】書込動作時においては、データ書込を指示
するライトコマンドWRITEが与えられ、この書込コ
マンドWRITEと同時に、アドレス信号Addおよび
書込データData(D)が与えられる。バンク♯0の
選択時においては、コマンドCMD(LC−1)および
アドレス信号Add(LC−1)と内部書込データDa
ta(LC−1)が与えられる。データData(LC
−1)を、バンク♯0においてラッチし、列選択を行な
い、列選択信号YS(LC−1)を活性化する。このと
き、またライトドライバを活性化し、データData
(LC−1)に従って選択メモリセルへデータを書込
む。バンク♯0に対しては、クロックバス10、コマン
ドバス11およびアドレスバス12を介して同一方向に
信号が伝達され、また入出力制御回路23からデータバ
ス13を介して与えられるデータも、ほぼ同一距離を介
してバンク♯0に伝達される。したがって、このバンク
♯0に対しほぼ同一タイミングで、内部コマンドCMD
(LC−1)、アドレスAdd(LC−1)およびデー
タData(LC−1)が伝達される。したがって、こ
のバンク♯0において各信号およびデータの位相が揃っ
ているため、十分余裕を持って列選択動作を行なって、
選択メモリセルへデータを書込むことができる。
【0067】一方、バンク♯3についても、入出力制御
回路26からデータバス13を介して、これらのバス1
0−12上の信号と同一方向に沿って書込データDが伝
達される。したがって、バンク♯3においても、ほぼ同
一タイミングで内部コマンドCMD(LC−2)、アド
レス信号Add(LC−2)および書込データData
(LC−2)が伝達される。バンク♯3において、書込
データData(LC−2)をラッチし、この内部コマ
ンドCMD(LC−2)およびアドレス信号Add(L
C−2)に従って列選択動作を行なう。すでに、データ
は到達しており、列選択線YS(LC−2)の活性化タ
イミングとライトドライバの活性化タイミングを同じと
して、選択メモリセルへデータを書込むことができる。
【0068】したがって、バンク♯0−♯3いずれにお
いても、データ書込時においては、アドレス信号および
コマンドとデータの位相がほぼ揃っているため、遅延回
路5aおよびリピータ7のリピート回路7aにより、ス
キューを低減するための遅延調整を行なって各信号間の
位相を揃えているだけで、正確に書込動作を行なうこと
ができる。
【0069】なお、内部レイテンシが存在する場合に
は、この図7に示す選択およびデータ書込タイミングよ
りもさらに内部レイテンシ期間遅れて列選択およびデー
タ書込が行なわれる。書込データDは、図3に示すよう
にコマンドより半サイクル遅れて与えられてもよい。
【0070】書込データおよびコマンドおよびアドレス
信号の位相が揃っているため、内部レイテンシを特に設
けることなく、コラムアクセスを行なってデータ書込を
行なうことができる。
【0071】したがって、DQ関連パッド群23と周辺
パッド群2が近接して中央回路5近傍に配置される場
合、データ書込時においては、内部信号配線の寄生容量
のバラツキに起因する信号/データ間のスキューを調整
するだけで、各バンクにおいて正確なタイミングでデー
タの書込を行なうことができる。
【0072】図8は、この図5に示す半導体装置1の入
出力制御回路26の出力制御部の構成を概略的に示す図
である。データ書込のための構成は、バンク制御回路B
C0−BC3各々において設けられており、たとえば先
の図4に示す構成を利用することができる。内部レイテ
ンシが不要な場合には、図4に示す構成におけるレイテ
ンシシフタ20bが削除される。
【0073】図8において、クロックバス10がバンク
♯0−♯3に結合される。このクロックバス10は、中
央回路5からのクロック信号CLKを伝達するクロック
線10aと、バンク♯0−♯3それぞれの内部クロック
信号CLK(LC−1)〜CLK(LC−2)を入出力
制御部26へ返送するための出力クロック線OCK0−
OCK3を含む。出力クロック線OCK0−OCK3を
用いて内部のローカルクロック信号CLK(LC−1)
−CLK(LC−2)を入出力制御部へ返送することに
より、各ローカルクロック信号に応じてデータの出力を
行なう。
【0074】これらのバンク♯0−♯3は共通にデータ
バス13に結合される。なお、これらのデータバス13
およびクロックバス10にはリピータ7が設けられる
が、図8において、図面を簡略化するために示していな
い。
【0075】入出力制御回路26は、バンクアドレスB
Aに従って出力クロック線OCK0−OCK3の1つを
選択するセレクタ26aと、読出動作指示信号φRDの
活性化に応答して活性化され、セレクタ26aから与え
られるクロック信号をバッファ処理して外部クロック信
号CLKeを生成するバッファ回路26bと、データバ
ス13に結合され、読出動作指示信号φRDの活性化時
活性化され、セレクタ26aからのクロック信号に同期
してデータバス13上のデータをバッファ処理して外部
へ出力する出力回路26cを含む。
【0076】セレクタ26aは、たとえばCMOSトラ
ンスファゲートまたはトライステートバッファ回路で構
成され、バンクアドレスBAにより指定されたバンクに
対応する出力クロック線を選択する。セレクタ26aか
らのクロック信号が、バッファ回路26bを介して外部
クロック信号CLKeとして伝達される。
【0077】出力回路26cは、読出動作指示信号φR
Dの活性化時セレクタ26aからのクロック信号に同期
してデータを出力する。したがって、図9に示すよう
に、この出力回路26cからの出力データQとバッファ
回路26bからの外部クロック信号CLKeの位相が同
期している。ここで、図9において、ダブル・データ・
レート(DDR)モードでデータQが出力される場合の
信号波形を示す。シングル・データ・レート(SDR)
モードで、データQが出力されてもよい。いずれにして
も、ローカルクロック信号CLK(LC−i)に従って
データQを出力している。バンク♯iが選択されている
ときには、このバンク♯i対応のローカルクロック信号
CLK(LC−i)に従ってデータを読出しており、常
に、出力用外部クロック信号CLKeと読出データQの
位相を一致させることができる。バンクと中央回路およ
び入出力回路の位置に応じて出力データの出力タイミン
グに位相差が生じる場合においても、外部のたとえばプ
ロセッサは、外部クロック信号CLKeを用いて正確に
データQをサンプリングすることができる。
【0078】したがって、この半導体装置内部において
遅延回路を用いて、各信号のスキューを低減するだけ
で、外部装置と正確にかつ余裕をもってデータの入出力
を行なうことができる。
【0079】なお、読出動作指示信号φRDとしては、
バンク制御回路BC0−BC3それぞれにおいて生成さ
れる読出動作指示信号が、入出力制御回路26へ伝達さ
れてもよい。またこれに代えて、中央回路5において、
コマンドデコーダを設け、この中央回路5から、読出動
作指示信号φRDが生成されて入出力制御回路26へ与
えられてもよい。また、さらにこれに代えて、入出力制
御回路26自身が、リードコマンドデコーダを有し、中
央回路5からのコマンドに従ってデコード動作を行なっ
て読出動作指示信号φRDを生成してもよい。以下、こ
の遅延回路の構成について簡単に説明する。
【0080】[遅延回路の構成1]図10は、この発明
の実施の形態1に従う半導体装置において用いられる遅
延回路の構成を概略的に示す図である。
【0081】図10において、中央回路5および入出力
制御回路6(26)それぞれにおいて遅延回路が設けら
れる。中央回路5においては、複数段の遅延段DLを有
するバーニア回路33(遅延回路5aに相当)が設けら
れ、入出力制御回路6または26においては、読出デー
タを遅延するための読出バーニア回路36と、書込デー
タに対する遅延時間を調整するためのバーニア回路41
とが設けられる。これらのバーニア回路36および41
も、それぞれ複数の遅延段DLを有する。
【0082】バーニア回路36および41の遅延時間を
調整するために、外部からのアドレス信号を受けるアド
レスバッファ30と、モードレジスタセットモード時ア
ドレスバッファ30からの所定のアドレスビットを格納
するモードレジスタ31と、モードレジスタ31に格納
されたアドレスビットをデコードし、バーニア制御信号
を生成するデコード回路32とが設けられる。このモー
ドレジスタ31は、モードレジスタセットコマンドが与
えられたときに、外部からのアドレス信号Addの所定
ビットをアドレスバッファ30を介して受けて格納す
る。デコード回路32がモードレジスタ31に格納され
たアドレスビットをデコードし、バーニア回路33、3
6および41における遅延時間を調整する制御信号を生
成する。このデコード回路32からの遅延時間調整信号
に従ってバーニア回路33、36および41は、その遅
延段DLの段数が調整されるかまたは各遅延段DLの遅
延時間が調整される。
【0083】バーニア回路33へは、外部からの信号I
N(コマンドCMD、アドレス信号Add、外部クロッ
ク信号CLK)のいずれかが与えられる。すなわち、周
辺パッド群2を介して与えられる外部信号に対し、バー
ニア回路33がそれぞれ設けられる。バーニア回路33
の出力信号は、CMOSインバータバッファ34および
35を介して内部バス10−12へ伝達される。CMO
Sインバータバッファ34および35は縦続接続されて
おり、バーニア回路33の出力信号をバッファ処理して
対応の内部バス上に伝達する。
【0084】バーニア回路36へは、内部からの読出デ
ータがデータバス13を介して与えられる。このバーニ
ア回路36の出力信号は2段の縦続接続されるCMOS
インバータ37および38を介してデータパッドへ与え
られる。
【0085】バーニア回路41は、外部からの書込デー
タを受けて所定時間遅延し、2段の縦続接続されるCM
OSインバータバッファ39および40を介して内部書
込データを生成して内部データバス13上に伝達する。
【0086】これらのデータの各ビットに対応してバー
ニア回路36,41を設け、また各外部制御信号に対し
てバーニア回路33を設けることにより、内部における
各制御信号とクロック信号とのスキューを調整すること
ができる。また読出データに対してバーニア回路36を
設け、外部での信号(外部クロック信号)と読出データ
との位相を最適値に設定することにより、プロセサと半
導体装置の距離にかかわらず一定の位相関係を持ったデ
ータを外部装置(プロセサまたはメモリコントローラ)
へ伝達することができる。
【0087】また、書込データに対しバーニア回路41
を設けておくことにより、内部での書込データと内部信
号とのスキューを最小値に設定し、図1または図5に示
す半導体装置の構成において、書込データと対応の内部
信号とのスキューが最少となるように設定し、バンクそ
れぞれにおいて、最適なタイミングでデータ書込を行な
う。
【0088】なお図10に示す構成においては、デコー
ド回路32からの出力信号に従ってバーニア回路33、
36および41が共通にその遅延時間が調整されてい
る。しかしながら、これらのバーニア回路33、36お
よび41は、それぞれの遅延時間が個々独立に別々のデ
コード回路により調整されてもよい。
【0089】また、データDQは共通のパッドではな
く、別々のパッドを介して書込データおよび読出データ
が伝達されてもよい(IO分離構成が採用されてもよ
い)。
【0090】図11は、図10に示すバーニア回路3
3、36および41の構成を概略的に示す図である。遅
延段数を除けば、バーニア回路33、36および41は
同一構成を有するため、図11においては1つのバーニ
ア回路を代表的に示す。バーニア回路は複数の縦続接続
される遅延段DL0−DLkと、遅延段DL0−DLk
の出力信号S0−SSkの1つを選択信号φSELに従
って選択するセレクタ45を含む。セレクタ45の出力
信号は次段バッファ(たとえばCMOSインバータバッ
ファ34)へ与えられる。
【0091】遅延段DL1−DLkはそれぞれ、デコー
ド信号φd1−φdkを受ける。遅延段DL1−DLk
は、対応のデコード信号φd1−φdkが活性状態のと
きには、前段の遅延回路の出力信号を次段へ伝達する。
遅延段DL1−DLkは、対応のデコード信号φd1−
φdkが非活性状態のときには、次段への信号の伝達が
禁止される(その出力信号NEXTの論理レベルを固定
する)。
【0092】セレクタ45は、次段への信号の伝達を禁
止された遅延段の出力信号を選択する。図10に示すデ
コード回路32からの遅延時間調整信号として、デコー
ド信号φd1−φdkを与えることにより、これらのバ
ーニア回路33、36および41における遅延時間(遅
延段数)を調整することができる。
【0093】図12は図11に示すセレクタ45の構成
の一例を示す図である。図12においてセレクタ45
は、遅延段DL0−DLkそれぞれに対応して設けられ
るCMOSトランスミッションゲート45aを含む。こ
のCMOSトランスミッションゲート45aは、対応の
遅延段に与えられるデコード信号φdが活性状態(Hレ
ベル)のときには非導通状態となり、一方、対応のデコ
ード信号φdが非活性状態(Lレベル)のときに導通状
態となり、対応の遅延段の出力信号Sを選択して、次段
のバッファに接続される出力線45bに伝達する。出力
線45bに、遅延段DL0−DLkそれぞれに対応して
設けられるCMOSトランスミッションゲート45aが
並列に接続される。
【0094】なお、このセレクタ45において、CMO
Sトランスミッションゲート45aに代えて、トライス
テートバッファ回路が用いられてもよい。
【0095】図13は、図11に示す遅延段DLの構成
を概略的に示す図である。図13において、遅延段DL
n(n=0−k)は、基準電圧VPおよびVNにより動
作電流が規定され、入力信号DINを遅延する可変遅延
段47aと、可変遅延段47aの出力信号とデコード信
号φdを受けて次段への信号NEXTを生成するAND
回路47bと、可変遅延段47aの出力をバッファ処理
して遅延段DLnの出力信号Snを生成するバッファ回
路47cを含む。AND回路47bは、デコード信号φ
dと可変遅延段47aの出力信号を受けるNANDゲー
トと、このNANDゲートの出力信号を反転して次段へ
の信号NEXTを生成するインバータを等価的に含む。
バッファ回路47cは、たとえば2段の縦続接続される
インバータを含む。
【0096】この図13に示す遅延段DLnにおいて、
デコード信号φdがLレベルのときには、可変遅延段4
7aの出力信号の論理レベルにかかわらず、次段への出
力信号NEXTはLレベルに固定される。すなわち、可
変遅延段DLn以降の遅延段への信号の伝達が停止され
る。次段以降の遅延段において、デコード信号φdがH
レベルであっても、対応の可変遅延段の出力信号はLレ
ベル固定であり、遅延信号は変化しない。
【0097】一方、このデコード信号φdがHレベルと
なると、AND回路47bは、可変遅延段47aの出力
信号を通過させる。したがって、この遅延段DLnから
遅延段DL0までのデコード信号φd0−φdnがすべ
てHレベルであれば、可変遅延段47aを介して入力信
号INが伝達され、次いでセレクタ45により選択され
て次段のバッファへ伝達される。したがって、この遅延
段DLnの前段の遅延段に対するデコード信号φdがH
レベルであり、遅延段DLnのデコード信号φdがLレ
ベルであれば、遅延段DLnのバッファ回路47cから
の信号Snが、遅延信号として選択される。
【0098】具体的に、たとえば図11において、デコ
ード信号φd0−φdiがHレベルであり、デコード信
号φdjがLレベル、デコード信号φdkがHレベルの
場合を考える。この場合、遅延段DL0−DLiは、す
べて前段からの信号を伝達する。したがって、入力信号
INが遅延段DL0−DLiを介して遅延段DLjにま
で伝達される。遅延段DLjの遅延段DLkに対する出
力信号はLレベルに固定される。出力信号Sjは、遅延
段DLjに含まれる可変遅延段47aにより変化する。
したがって、デコード信号φdjをLレベルに設定する
と、回路47aおよび47bの遅延時間を無視すると、
遅延段DL0−DLjの可変遅延段の有する遅延時間の
合計遅延を有する遅延信号を選択することができる。
【0099】なお、この図11に示す構成において、た
とえば入力信号の伝達が禁止される遅延段すべてに対し
デコード信号φdが非活性状態のLレベルに設定されて
もよい。ただし、この場合には、セレクタ45において
は、デコード信号に従って1つのCMOSトランスミッ
ションゲート45aのみを選択するように新たに選択信
号を生成する必要がある(H/L境界検出ゲートを設け
る)。
【0100】また、可変遅延段47aは、AND回路4
7bの出力信号を受けて、次段の遅延段へ遅延信号を伝
達するように構成されてもよい。
【0101】図14は、図13に示す可変遅延段47a
の構成を示す図である。図14において、可変遅延段4
7aは、2段の縦続接続されるインバータ回路IV1お
よびIV2を含む。インバータ回路IV1は、電源ノー
ドとノード50aの間に接続されかつそのゲートが接地
ノードに結合されるPチャネルMOSトランジスタ50
bと、電源ノードとノード50aの間に接続されかつそ
のゲートに基準電圧VPを受けるPチャネルMOSトラ
ンジスタ50cと、ノード50aと出力ノード51の間
に接続されかつそのゲートに入力信号DINを受けるP
チャネルMOSトランジスタ50dと、出力ノード51
とノード50eの間に接続されかつそのゲートに入力信
号DINを受けるNチャネルMOSトランジスタ50f
と、ノード50eと接地ノードの間に接続されかつその
ゲートに電源電圧Vccを受けるNチャネルMOSトラ
ンジスタ50gと、ノード50eと接地ノードの間に接
続されかつそのゲートに基準電圧VNを受けるNチャネ
ルMOSトランジスタ50hを含む。
【0102】MOSトランジスタ50bおよび50g
は、それぞれ常時オン状態であり、一定の電流を供給
し、この遅延段47aを形成するインバータ回路IV1
の最少遅延時間を決定する。MOSトランジスタ50c
および50hのそれぞれのゲートに与えられる基準電圧
VPおよびVNにより決定されるインバータ回路IV1
の全体の動作電流に応じて、遅延時間が決定される。
【0103】インバータ回路IV2は、同様、ノード5
1aと電源ノードの間に互いに並列に接続され、それぞ
れのゲートに接地電圧および基準電圧VPが与えられる
PチャネルMOSトランジスタ51bおよび51cと、
ノード51aとノード51eの間に接続されかつそれぞ
れのゲートがノード51に接続されるPチャネルMOS
トランジスタ51dおよびNチャネルMOSトランジス
タ51fと、ノード51eと接地ノードの間にそれぞれ
接続され、それぞれのゲートに電源電圧Vccおよび基
準電圧VNを受けるNチャネルMOSトランジスタ51
gおよび51hを含む。
【0104】このインバータ回路IV2においても、M
OSトランジスタ51bおよび51gが、電流源トラン
ジスタとして動作し、インバータ回路IV2の最小動作
電流を決定し、MOSトランジスタ51cおよび51h
が基準電圧VPおよびVNに従って動作電流を供給す
る。これらの基準電圧VPおよびVNにより、遅延段4
7aの遅延時間が決定される。基準電圧VPおよびVN
が電源電圧に依存しない一定の電圧レベルであれば、M
OSトランジスタ50bおよび50gの電流駆動能力が
電源電圧Vccの変動に応じて変化する場合において
も、安定に全体として一定の動作電流を供給することが
でき、応じて、この遅延段47aの遅延時間を一定に設
定することができる。この可変遅延段47aは、等価的
に、CMOSインバータバッファで構成される遅延回路
である。
【0105】図15は、図14に示す基準電圧VNを発
生する回路の構成を示す図である。図15において、基
準電圧発生回路は、電源ノードと出力ノード55aの間
に直列に接続される抵抗素子Z1およびPチャネルMO
Sトランジスタ55bと、出力ノード55aとノード5
5cの間に直列に接続される抵抗素子Z2−Z4と、抵
抗素子Z3およびZ4とそれぞれ並列に接続され、チュ
ーニング信号TN1,/TN1およびTN2,/TN2
に応答して選択的に導通するCMOSトランスミッショ
ンゲート50dおよび50eと、ノード55cと接地ノ
ードの間に直列に接続されるNチャネルMOSトランジ
スタ55gおよび55iと、出力ノード55aにソース
が結合されかつそのゲートがノード55cに接続される
PチャネルMOSトランジスタ55fと、MOSトラン
ジスタ55fと接地ノードの間に接続されるNチャネル
MOSトランジスタ55hと、電源ノードと出力ノード
55aの間に接続されかつそのゲートに制御信号/FR
Cを受けるPチャネルMOSトランジスタ55jを含
む。
【0106】PチャネルMOSトランジスタ55bのゲ
ートは接地ノードに結合され、PチャネルMOSトラン
ジスタ55bは常時オン状態となり、電流調整素子とし
て機能する。NチャネルMOSトランジスタ55gはゲ
ートが出力ノード55aに結合され、またMOSトラン
ジスタ55iおよび55hはゲートに制御信号/FRC
を受ける。
【0107】制御信号/FRCがLレベルのときには、
PチャネルMOSトランジスタ55jがオン状態、MO
Sトランジスタ55iおよび55hがオフ状態となり、
出力ノード55aからの基準電圧VNは電源電圧Vcc
レベルとなる。したがってこの場合には、遅延段の遅延
調整のための基準電圧は生成されない。
【0108】一方、制御信号/FRCがHレベルのとき
には、PチャネルMOSトランジスタ55jがオフ状
態、一方、NチャネルMOSトランジスタ55iおよび
55hがオン状態となり、この基準電圧発生回路におい
て、電源ノードから接地ノードに電流が流れる経路が形
成され、基準電圧が生成される。電源電圧Vccが、P
チャネルMOSトランジスタ55bのしきい値電圧の絶
対値よりも高くなると、PチャネルMOSトランジスタ
55bがオン状態となり、そのゲート−ソース間電圧に
応じた電流を供給する。また、NチャネルMOSトラン
ジスタ55gは、出力ノード55aの基準電圧VNが、
MOSトランジスタ55gのしきい値電圧以上となると
オン状態となり、出力ノード55aから接地ノードへ電
流を放電する。この出力ノード55aから生成される基
準電圧VNは、MOSトランジスタ55bが供給する電
流と、MOSトランジスタ55gおよび55fの放電す
る電流が釣り合った時点で安定化する。
【0109】基準電圧VNが、電源電圧Vccの上昇に
従って上昇した場合、MOSトランジスタ55gのゲー
ト−ソース間電圧が大きくなり、このMOSトランジス
タ55gを介して流れる電流が増加し、抵抗素子Z2−
Z4の電流が増加する。また、この基準電圧VNの上昇
時、PチャネルMOSトランジスタ55bの供給する電
流も増加する。このとき、PチャネルMOSトランジス
タ55fのゲート−ソース間電圧も基準電圧VNの上昇
に従って大きくなり、出力ノード55aから大きな電流
を引抜き、基準電圧VNの電圧レベルを低下させる。し
たがって、PチャネルMOSトランジスタ55bは、ゲ
ート−ソース間電圧に従ってその供給電流が決定されて
供給電流が上昇しても抵抗素子Z2−Z4を流れる電流
は変化せず、基準電圧VNは一定となる。
【0110】基準電圧VNが低下すると、MOSトラン
ジスタ55gのゲート−ソース間電圧が低下し、このM
OSトランジスタ55gが放電する電流量が低下し基準
電圧VNを上昇させる。
【0111】したがって、電源電圧Vccの上昇時、基
準電圧VNが上昇しても、この基準電圧VNの上昇が、
PチャネルMOSトランジスタ55fの電流バイパス動
作により抑制され、MOSトランジスタ55gを介して
流れる電流量が電源電圧Vccにかかわらず一定とな
り、この基準電圧VNが、応じて、電源電圧Vccにか
かわらず一定の電圧レベルとなる。これにより、電源電
圧Vccの変動に依存しない安定な基準電圧VNを生成
することができる。
【0112】なお、制御信号/FRCは、この遅延段の
電流制御を行なわない動作モード時にHレベルに設定さ
れるが、固定的にLレベルに設定されてもよく、また、
遅延回路を通常のバッファ回路として使用する動作モー
ド時であっても、たとえばスリープモードのように、内
部動作が停止される場合に、この制御信号/FRCがH
レベルに設定され、基準電圧発生動作が停止されてもよ
い。
【0113】なお、チューニング信号TN1,/TN1
およびTN2,/TN2は、半導体装置の最終製造工程
のトリミング工程において、基準電圧VNの調整するた
めに、図示しないスイッチ回路のプログラムにより生成
される。チューニング信号TN1,/TN1およびTN
2,/TN2は、通常の基準電圧発生回路において一般
に広く用いられている。CMOSトランスミッションゲ
ート55dおよび55eがオン状態となると、対応の抵
抗素子Z3およびZ4が短絡され、この出力ノード55
aとMOSトランジスタ50eの間の抵抗が小さくな
り、基準電圧VNの電圧レベルを低下させることができ
る。
【0114】図16は、図14に示す基準電圧VPを発
生する部分の構成を示す図である。図16において、基
準電圧VPを発生する回路は、接地ノードと出力ノード
56aの間に直列に接続される抵抗素子Z5およびNチ
ャネルMOSトランジスタ56bと、出力ノード56a
とノード56cの間に直列に接続される抵抗素子Z6−
Z8と、抵抗素子Z7およびZ8と並列に接続されるC
MOSトランスミッションゲート56dおよび56eを
含む。MOSトランジスタ56bはそのゲートが電源ノ
ードに接続され、電流制限用の抵抗素子として作用す
る。CMOSトランスミッションゲート56dおよび5
6eへは、それぞれ、チューニング信号TN3,/TN
3およびTN4,/TN4がそれぞれ与えられる。これ
らのチューニング信号TN3,/TN3およびTN4,
/TN4は、図15に示すチューニング信号TN1,/
TN1およびTN2,/TN2とそれぞれ同じ信号であ
ってもよい。
【0115】基準電圧発生回路は、さらに、ノード56
cと電源ノードの間に直列に接続されるPチャネルMO
Sトランジスタ56gおよび56iと、出力ノード56
aにソースが接続されかつゲートがノード56cに接続
されるNチャネルMOSトランジスタ56fと、電源ノ
ードとMOSトランジスタ56fの間に接続されるPチ
ャネルMOSトランジスタ56hと、出力ノード56a
と接地ノードの間に接続されるNチャネルMOSトラン
ジスタ56jを含む。MOSトランジスタ56i、56
hおよび56jのゲートには制御信号FRCが与えられ
る。この制御信号FRCは図15に示す制御信号/FR
Cの反転信号であり、同じ用途に用いられる。
【0116】この図16に示す基準電圧発生回路は、図
15に示す基準電圧発生回路と、電源ノードと接地ノー
ドを入替えるとともに、MOSトランジスタの導電型を
切換えたものと等価である。したがって同様の動作が実
現される。すなわち、制御信号FRCがHレベルのとき
には、MOSトランジスタ56iおよび56hがオフ状
態となり、一方、MOSトランジスタ56jがオン状態
となり、出力ノード56aからの基準電圧VPが接地電
圧に固定される。この状態では、したがって、図14に
示す遅延回路においてMOSトランジスタ50cおよび
51cが常時オン状態となり、最も小さい遅延時間で遅
延段が動作する。
【0117】制御信号FRCがLレベルのときには、M
OSトランジスタ56iおよび56hがオン状態とな
り、この基準電圧発生回路において電源ノードから接地
ノードへ電流が流れる経路が形成される。電源電圧Vc
cが、MOSトランジスタ56gのしきい値電圧の絶対
値より高くなると、MOSトランジスタ56gがオン状
態となり、電流を供給し、ノード56cの電圧レベルを
上昇させる。出力ノード56aの電圧レベルが、MOS
トランジスタ56bのしきい値電圧よりも高くなると、
MOSトランジスタ56bがオン状態となり、抵抗素子
Z5−Z8に電流が流れる。したがって出力ノード56
aには、これらの抵抗素子Z5−Z8による抵抗分割に
より基準電圧VPが生成される。
【0118】MOSトランジスタ56g、56bおよび
56fの機能により、この基準電圧VPの電源電圧Vc
cに対する依存性が消去される。すなわち、電源電圧V
ccの電圧レベルが上昇した場合、MOSトランジスタ
56gを介して流れる電流が増加し、応じて、ノード5
6cの電圧レベルを上昇させ、MOSトランジスタ56
fを介して流れる電流が増加し、基準電圧VPの電圧レ
ベルを上昇させる。一方、この電圧上昇により、MOS
トランジスタ56gのゲート電圧が上昇し、MOSトラ
ンジスタ56gのコンダクタンスが低下し、供給電流が
低減される。MOSトランジスタ56bは、MOSトラ
ンジスタ56gおよび56fからの電流を放電する。基
準電圧VPは、MOSトランジスタ56bの放電する電
流および抵抗素子Z5の抵抗値により決定される電圧レ
ベルで安定化する。したがって電源電圧Vccが上昇し
ても、MOSトランジスタ56gおよび56fを流れる
電流の合計電流は一定であり、応じてMOSトランジス
タ56bを流れる電流が一定となり、基準電圧VPは、
電源電圧Vccに依存しない一定の電圧レベルとなる。
【0119】図15および図16に示す基準電圧を利用
することにより、電源電圧Vccに依存しない安定な基
準電圧を生成し、遅延段の遅延量を一定に保持すること
ができる。
【0120】この基準電圧VPおよびVNを利用して、
遅延段の動作電流を規定した場合、遅延段は、電源電圧
Vccを動作電源電圧として利用しており、この遅延段
の動作速度は、電源電圧Vccの変動の影響を受ける可
能性がある。そこで、以下に、この電源電圧Vccの影
響を受けることなく安定に一定の遅延時間を実現する遅
延回路の構成について以下に説明する。
【0121】[遅延回路の構成2]図17は、この発明
の実施の形態1に従う遅延回路の構成2を示す図であ
る。図17において、遅延回路は、基準電圧VPおよび
VNにより動作電流が規定され、入力信号IAに従って
出力ノード61を駆動するインバータ回路60と、出力
ノード61に結合され、この出力ノード61の電圧レベ
ルに応じてその容量値が変化する可変出力負荷回路LD
1と、制御信号/NGおよび/MSにより選択的に出力
ノード61に対する負荷として機能する可変出力負荷回
路LD2を含む。
【0122】インバータ回路60は、電源ノードと出力
ノード61の間に直列に接続されるPチャネルMOSト
ランジスタ60aおよび60bと、出力ノード61と接
地ノードの間に直列に接続されるNチャネルMOSトラ
ンジスタ60cおよび60dを含む。PチャネルMOS
トランジスタ60aのゲートに基準電圧VPが与えら
れ、NチャネルMOSトランジスタ60dのゲートに基
準電圧VNが与えられる。MOSトランジスタ60bお
よび60cのゲートには、入力信号IAが与えられる。
【0123】可変出力負荷回路LD1は、出力ノード6
1とノード62eの間に接続されかつそのゲートが接地
ノードに結合されるPチャネルMOSトランジスタ62
aと、ノード62eと接地ノードの間に接続されるMO
Sキャパシタ62bと、ノード62eにその一方導通端
子が結合されかつそのゲートに制御信号/MSを受ける
PチャネルMOSトランジスタ62cと、MOSトラン
ジスタ62cの他方導通ノードと接地ノードの間に結合
されるMOSキャパシタ62dを含む。MOSキャパシ
タ62bおよび62dは、NチャネルMOSトランジス
タで構成され、ドレイン/ソースが接地ノードに結合さ
れる。
【0124】可変出力負荷回路LD2は、出力ノード6
1とノード63eの間に接続されかつそのゲートに制御
信号/NGを受けるPチャネルMOSトランジスタ63
aと、MOSトランジスタ63aと接地ノードの間に接
続されるMOSキャパシタ63bと、ノード63eに一
方導通ノードが結合されかつそのゲートに制御信号/M
Sを受けるPチャネルMOSトランジスタ63cと、M
OSトランジスタ63cの他方導通ノードと接地ノード
の間に接続されるMOSキャパシタ63dを含む。MO
Sトランジスタ63cのゲートや制御信号/MSが与え
られる。MOSキャパシタ63bおよび63dは、それ
ぞれ、MOSキャパシタで構成され、ドレイン/ソース
が接地ノードに結合される。
【0125】制御信号/NGおよび/MSは、この遅延
回路が用いられる用途(メモリバンクの位置等)に応じ
て、HレベルまたはLレベルに固定され、出力ノード6
1に対する負荷容量値を調整する。
【0126】図18は、図17に示す遅延回路の動作を
示す信号波形図である。以下、図18を参照して図17
に示す遅延回路の動作について説明する。今、制御信号
/NGおよび/MSがともにHレベルであり、MOSト
ランジスタ62c、63aおよび63cがすべてオフ状
態にある状態を考える。この場合には、MOSキャパシ
タ62d、63bおよび63dは、出力ノード61から
常時切離される。
【0127】今、入力信号IAがLレベルの状態を考え
る。この状態においては、出力ノード61の出力信号O
Aは、電源電圧VccレベルのHレベルにある。入力信
号IAがLレベルからHレベルに立上がると、MOSト
ランジスタ60bはオフ状態へ移行し、一方、MOSト
ランジスタ60cがオン状態へ移行し、出力ノード61
の電圧レベルを低下させる。出力信号OAの電圧レベル
が、MOSトランジスタ62aのしきい値電圧の絶対値
Vthpよりも高い間は、PチャネルMOSトランジス
タ62aはオン状態であり、出力ノード61にはMOS
キャパシタ62bが結合されており、したがってこのM
OSキャパシタ62bの充電電荷が、MOSトランジス
タ62aおよび60cを介して放電される。この出力ノ
ード61の出力信号OAの電圧レベルが、MOSトラン
ジスタのしきい値電圧の絶対値Vthp以下となると、
MOSトランジスタ62aがオフ状態となり、MOSキ
ャパシタ62bが出力ノード61から切離される。これ
により、出力ノード61は、MOSトランジスタ60c
を介して高速で放電される。
【0128】一方、入力信号IAがHレベルからLレベ
ルに立下がるとき、出力信号OAは、LレベルからHレ
ベルに立上がる。このとき、出力ノード61の電圧レベ
ルが、MOSトランジスタ62aのしきい値電圧の絶対
値Vthpを超えるまではMOSトランジスタ62aは
オフ状態であり、出力ノード61から、MOSキャパシ
タ62bは切離されており、比較的高速で、この出力ノ
ード61の電圧レベルが上昇する。この出力ノード61
の電圧レベルが、MOSトランジスタ62aのしきい値
電圧の絶対値Vthpを超えると、MOSトランジスタ
62aがオン状態となり、出力ノード61にMOSキャ
パシタ62bが結合され、この出力ノード61の負荷が
大きくなり、出力ノード61は、MOSキャパシタ62
bの容量値と、MOSトランジスタ62aおよび60b
のオン抵抗より決定される時定数で、緩やかに充電され
る。
【0129】したがって、この電源電圧Vccが、たと
えば1.0Vであり、MOSトランジスタ62aのしき
い値電圧の絶対値とほぼ等しい場合には、この出力ノー
ド61の電圧レベルの遷移時、MOSトランジスタ62
aは、ほぼオフ状態であり、MOSキャパシタ62bは
出力ノード61から切離される。電源電圧Vccが低い
場合には、このインバータ回路60の出力ノード61の
駆動能力は小さくなる(入力信号IAの振幅が小さくな
るため)。このとき、出力負荷が小さく、したがって電
源電圧レベルの低下により、インバータ回路60の出力
駆動能力低下時において出力ノード61の負荷を低減し
て、出力ノード61を、充放電する。したがって電源電
圧のレベルが高い場合および低い場合に応じて、この出
力ノード61の負荷を調整し、電源電圧レベル変動によ
る出力ノード駆動速度の変動を抑制でき、応じて電源電
圧Vccのレベルに依存しない遅延時間を有する遅延回
路を実現することができる。
【0130】制御信号/MSをLレベルに設定した場
合、可変出力負荷回路LD1において、MOSトランジ
スタ62cが出力ノード61の電圧レベルに応じて選択
的にオン状態となる。MOSトランジスタ62aおよび
62cは、出力ノード61の電圧レベルがしきい値電圧
の絶対値Vthpよりも高いときにはオン状態となり、
出力ノード61の電圧レベルが、しきい値電圧の絶対値
Vthpよりも低くなると、MOSトランジスタ62a
および62cはともにオフ状態となる。したがって、こ
の制御信号/MSをLレベルに設定した場合、出力ノー
ド61に、MOSキャパシタ62bおよび62dを選択
的に結合することができ、遅延時間を調整することがで
きる。これは、可変出力負荷回路LD2においても同様
である。
【0131】[遅延回路の構成3]図19は、この発明
の実施の形態1に従う遅延回路の構成3を示す図であ
る。この図19においては、入力信号IBに従ってイン
バータ回路60が出力ノード61を駆動して出力信号O
Bを生成する。この出力ノード61に対し、可変出力負
荷回路LD3およびLD4が並列に結合される。インバ
ータ回路60は、図17に示すインバータ回路60と同
一構成を有しており、基準電圧VPおよびVNにより動
作電流が規定される。このインバータ回路60は、図1
7に示すインバータ回路60と同じ構成を有し、対応す
る部分には同一参照番号を付す。
【0132】可変出力負荷回路LD3は、出力ノード6
1とノード64cの間に接続されかつそのゲートが電源
ノードに接続されるNチャネルMOSトランジスタ64
aと、ノード64cと電源ノードの間に接続されるMO
Sキャパシタ64bと、ノード64cに一方導通ノード
が結合されかつそのゲートに制御信号MSを受けるNチ
ャネルMOSトランジスタ64dと、MOSトランジス
タ64dの他方導通ノードと電源ノードの間に接続され
るMOSキャパシタ64eを含む。MOSキャパシタ6
4bおよび64eは、ソース/ドレインが電源ノードに
結合されるPチャネルMOSトランジスタを用いて構成
される。
【0133】可変出力負荷回路LD4は、出力ノード6
1とノード65cの間に接続されかつそのゲートに制御
信号NGを受けるNチャネルMOSトランジスタ65a
と、ノード65cと電源ノードの間に接続されるMOS
キャパシタ65bと、ノード65cに一方導通ノードが
接続されかつそのゲートに制御信号MSを受けるNチャ
ネルMOSトランジスタ65dと、MOSトランジスタ
65dの他方導通ノードと電源ノードの間に接続される
MOSキャパシタ65eを含む。MOSキャパシタ65
bおよび65eは、ともに、ソース/ドレインが電源ノ
ードに結合されるPチャネルMOSトランジスタを用い
て構成される。次に、この図19に示す遅延回路の動作
を図20に示す信号波形図を参照して説明する。
【0134】入力信号IBがLレベルのときには、出力
信号OBは電源電圧VccレベルのHレベルである。ま
た、制御信号NGおよびMSがともにLレベルであり、
MOSトランジスタ64b、65aおよび65bがすべ
てオフ状態にある状態を考える。この状態においては、
MOSトランジスタ64aも、オフ状態であり、出力ノ
ード61とMOSキャパシタ64bは分離されている。
【0135】入力信号IBがLレベルからHレベルに立
上がり、出力ノード61が、MOSトランジスタ60c
により放電されるとき、この出力信号OBの電圧レベル
が、Vcc−Vthnに到達するまで、MOSトランジ
スタ64aはオフ状態を維持する。ここで、Vthn
は、MOSトランジスタ64aのしきい値電圧を示す。
出力信号OBの電圧レベルが、Vcc−Vthn以下に
なると、MOSトランジスタ64aがオン状態となり、
MOSキャパシタ64bが出力ノード61に結合され
る。MOSキャパシタ64bは、先のサイクルにおい
て、そのゲート電極がHレベルに充電されており、MO
Sキャパシタ64bのゲート電極の蓄積電荷が、出力ノ
ード61へ伝達され、出力ノード61は緩やかに接地電
圧レベルに放電される。
【0136】入力信号IBがHレベルからLレベルに立
下がるとき、出力ノード61はLレベルでありMOSト
ランジスタ64aはオン状態であり、またMOSキャパ
シタ64bも、そのゲート電極ノードには、Lレベルの
信号電荷を格納している。したがって、この出力ノード
61をインバータ回路60が駆動するときには、MOS
キャパシタ64bを充電する必要があり、出力信号OB
は緩やかに上昇する。この出力ノード61からの信号O
Bの電圧レベルが、Vcc−Vthnに到達すると、M
OSトランジスタ64aがオフ状態となり、MOSキャ
パシタ64bが出力ノード61から切離され、出力信号
OBが高速で、Hレベルに到達する。
【0137】したがって、この図19に示す構成の場
合、入力信号OBがHレベルからLレベルに立下がると
きに、比較的大きな遅延時間を与えることができる。な
お、MOSトランジスタをキャパシタとして利用する場
合、そのゲート電極の電圧レベルに応じて容量値が異な
る。したがって、たとえばPチャネルMOSトランジス
タをMOSキャパシタとして用いた場合、その容量値
は、ゲート電極がLレベルのときに最も大きくなり、ゲ
ート電極電圧がHレベルとなると容量値が最も小さくな
る。したがってこの平均値を、出力負荷と考える。
【0138】[遅延回路の構成4]図21はこの発明の
実施の形態1に従う遅延回路の構成4を概略的に示す図
である。図21においては、インバータ回路60が、入
力信号ICに従って出力ノード61を駆動して、出力信
号OCを生成する。このインバータ回路60は、基準電
圧VPおよびVNにより、その動作電流が規定される。
出力ノード61に対し、可変出力負荷回路LD1、LS
2、LD3、およびLD4が接続される。これらの可変
出力負荷回路LD1−LD4は、図17および図19に
示す構成と同じである。
【0139】この図21に示す遅延回路の構成の場合、
図22に示すように、入力信号ICがLレベルからHレ
ベルに立上がるときには、可変出力負荷回路LD1およ
びLD2により、この出力信号OCが電圧レベルVth
pに低下するまで、緩やかに低下する。出力信号OCが
電圧Vthp以下となると、出力負荷回路LD1および
LD2の負荷が出力ノードから切離され、高速で出力ノ
ード61が放電される。入力信号ICのHレベルへの立
上がり時において、可変出力回路LD3およびLD4に
おいては、そのMOSキャパシタの充電電荷が実質的に
0(または、Vthp・C)であり、極めて少なく、そ
の放電動作に対する影響は小さい。
【0140】一方、入力信号ICがHレベルからLレベ
ルに立上がるときには、出力可変負荷回路LD3および
LD4により、出力信号OCが電圧Vcc−Vthnに
低下するまで緩やかに出力信号OCを上昇させる。した
がって、入力信号ICの立上がりおよび立下がりそれぞ
れにおいて、遅延時間を与えることができる。この構成
を利用することにより、MOSキャパシタの過度応答時
における容量値が変化する影響を抑制し、確実に立上が
りおよび立下がりにおける遅延時間を安定に生成するこ
とができる。
【0141】図23は、出力負荷調整用の制御信号を発
生する部分の構成を概略的に示す図である。遅延回路6
6に対し、遅延プログラム回路65から、出力負荷制御
信号MS、/MS、NG、/NGが与えられる。この遅
延回路66は、入力信号INを遅延して出力信号OUT
を遅延して出力信号OUTを生成して使用回路67へ与
える。遅延回路66と使用回路67の間には、ある配線
遅延が存在する。この配線遅延は、製造パラメータのば
らつきなどにより変動する。この遅延回路66から使用
回路67の間の配線遅延に応じて、たとえばヒューズ素
子のプログラムにより、遅延プログラム回路65からの
制御信号MS、/MS、NG、および/NGのHレベル
/Lレベルを設定する。遅延プログラム回路65におけ
る制御信号のプログラムにより、配線遅延を考慮した遅
延時間を遅延回路66に与えることができ、応じて各信
号のスキューを低減することができ、位相の揃った信号
を各使用回路67へ与えることができる。この遅延プロ
グラム回路65は、遅延回路66それぞれに対応して設
けられる。また、この使用回路67が、図1に示すよう
にバンク構成の場合、遅延回路66が各バンクごとに設
けられていてもよい。
【0142】図24は、基準電圧発生回路(図17およ
び図19参照)に与えられる制御信号FRCおよび/F
RCを発生する部分の構成を概略的に示す図である。図
24において、これらの制御信号FRCおよび/FRC
は動作モード指示信号OPに応答する遅延制御回路68
から生成される。この動作モード指示信号OPは、たと
えばスリープモードを指示する信号であり、内部動作が
停止し、たとえばDRAM(ダイナミック・ランダム・
アクセス・メモリ)の場合に内部でリフレッシュ動作が
定期的に行なわれる場合には、この制御信号FRCおよ
び/FRCをそれぞれHレベルおよびLレベルに設定
し、基準電圧VNおよびVPを、電源電圧Vccおよび
接地電圧GNDのレベルに設定する。これにより、基準
電圧発生回路における消費電流を低減する。遅延回路に
おいては、スリープモード時入力信号は変化しないた
め、この入出力信号は固定であり、遅延時間が短くなっ
ても何ら問題は生じない。また、スリープモード時リフ
レッシュ動作には高速動作は要求されず、クロック同期
動作する必要もなく、信号スキューが生じても問題はな
い。
【0143】また、これに代えて、遅延回路の遅延時間
を最小値に設定するためにFRCおよび/FRCが用い
られてもよい。
【0144】[遅延回路の構成5]図25は、この発明
の実施の形態1に従う遅延回路の構成5を概略的に示す
図である。図25において、この遅延回路は、入力信号
IDに従って出力ノード61を駆動するインバータ回路
60と、この出力ノード61に結合され、制御信号/M
Sおよび/NGに従ってその出力負荷が設定されかつこ
の出力ノード61の電圧レベルに応じてその負荷が変化
する可変出力負荷回路LD1/2を含む。このインバー
タ回路60および可変出力負荷回路LD1/2の構成
は、図17に示す構成と同じである。すなわち、インバ
ータ回路60は、基準電圧VPおよびVNにより、その
動作電流が調整され、また可変出力負荷回路LD1/2
は、PチャネルMOSトランジスタ(62a,63a)
により出力ノード61の電圧レベルに応じて出力ノード
61に選択的にMOSキャパシタを結合する。
【0145】この図25に示す遅延回路は、さらに、入
力論理しきい値VT1を有し、出力ノード61の信号を
反転するインバータ70aと、入力論理しきい値VT2
を有し、出力ノード61の信号を反転するインバータ7
0bと、電源ノードにそのソースが結合されかつインバ
ータ70aの出力信号に応答して導通するPチャネルM
OSトランジスタ71aと、MOSトランジスタ71a
と出力ノード61の間に結合されかつそのノードに入力
信号IEを受けるPチャネルMOSトランジスタ71b
と、接地ノードにソースが結合されかつそのゲートにイ
ンバータ70bの出力信号を受けるNチャネルMOSト
ランジスタ71dと、MOSトランジスタ71dと出力
ノード61の間に接続されかつそのゲートに入力信号I
Eを受けるNチャネルMOSトランジスタ71cを含
む。
【0146】入力信号IEは、入力信号IDと逆相であ
りかつ位相が進んだ信号である。すなわちインバータ回
路60の前段にインバータが設けられており、この前段
のインバータの入力信号が、入力信号IEとして用いら
れる。次に、この図25に示す遅延回路の動作を図26
に示す信号波形図を参照して説明する。
【0147】入力信号IDがLレベルのとき、入力信号
IEはHレベルであり、MOSトランジスタ71bはオ
フ状態、MOSトランジスタ71cはオン状態にある。
出力ノード61からの出力信号ODがHレベルであり、
MOSトランジスタ71aがオン状態、MOSトランジ
スタ71dがオフ状態にある。入力信号IEがHレベル
からLレベルに立下がり、続いて、入力信号IDがLレ
ベルからHレベルに立上がる。この入力信号IEがLレ
ベルに立下がり、MOSトランジスタ71bがオン状
態、MOSトランジスタ71cがオフ状態となる。この
状態でインバータ回路60において、NチャネルMOS
トランジスタ(60c、図17参照)がオン状態とな
り、出力ノード61を放電する。
【0148】この出力ノード61の出力信号ODの電圧
レベルが電圧Vthp以上の間、可変出力負荷回路LD
1/2のMOSキャパシタは出力ノード61に結合され
ており、出力信号ODが緩やかに低下する。一方、出力
信号ODが緩やかに低下するとき、インバータ回路70
bの入力論理しきい値VT2は、比較的高く設定されて
おり、インバータ70bの出力信号は、早いタイミング
でHレベルへ変化し、このインバータ70bの貫通電流
は抑制される。一方、インバータ70aはその入力論理
しきい値VT1は十分低く設定されており、この出力ノ
ード61の緩やかな放電時においては、またインバータ
70aの出力信号はLレベルを維持し、MOSトランジ
スタ71aはオン状態を維持する。したがって、MOS
トランジスタ71aおよび71bを介して電流が出力ノ
ード61へ供給されるため、この出力信号ODの立下が
りが緩やかとなる。
【0149】この出力信号ODが、入力論理しきい値V
T1よりも低くなると、インバータ70aの出力信号が
Hレベルとなり、MOSトランジスタ71aがオフ状態
となり、出力ノード61への電流供給が遮断され、出力
信号ODはインバータ回路60により、Lレベルに駆動
される。電圧VT1=Vthpとすると、最も効果的に
遅延を大きくできる。
【0150】一方、この入力信号IDがHレベルからL
レベルに立下がるときには、既に、入力信号IEはLレ
ベルからHレベルに立上がっており、したがって、MO
Sトランジスタ71bはオフ状態、MOSトランジスタ
71cがオン状態となっている。この状態で、インバー
タ回路60が、出力ノード61を駆動し、出力信号OD
の電圧レベルを上昇させる。可変出力負荷回路LD1/
2は、この出力信号ODの立上がり時においては、この
出力信号ODの電圧レベル上昇に従って徐々にMOSキ
ャパシタが充電される(図17参照)ため、この出力信
号ODが緩やかに上昇する。
【0151】また、出力信号ODの立上がり時、出力信
号ODが入力論理しきい値VT1を超えた時点で、イン
バータ70aの出力信号はLレベルとなり、このインバ
ータ70aにおける貫通電流は抑制される。一方インバ
ータ70bは、その入力論理しきい値VT2を出力信号
ODが超えるまで、Hレベルの信号を出力し、MOSト
ランジスタ71dをオン状態に維持する。したがって、
出力信号ODがHレベルに立上がるとき、このMOSト
ランジスタ71cおよび71dを介して出力ノード61
が放電され、出力信号ODが緩やかに上昇する。出力信
号ODが、入力論理しきい値VT2よりも高くなると、
インバータ70bの出力信号がLレベルとなり、MOS
トランジスタ71dがオフ状態となる。
【0152】可変出力負荷回路LD1/2において出力
ノード61の電圧レベルの上昇に応じて、MOSキャパ
シタの容量値が徐々に大きくなり、この出力信号ODを
緩やかに上昇させる。このときには、出力信号ODの放
電が停止されており、可変出力負荷回路LD1/2の負
荷に従って出力信号ODが上昇する。
【0153】したがって、この図25に示すように、出
力信号ODの論理レベルが確定するまで、インバータ回
路60の出力信号の変化を阻害する方向に出力ノード6
1に電流を供給することにより、出力信号ODを緩やか
に上昇させることができ、大きな大きさの遅延時間を得
ることができる。
【0154】電源電圧Vccの電圧レベルが上昇し、イ
ンバータ回路60の駆動能力が大きくなったとき、ま
た、MOSトランジスタ71a−71dの経路を流れる
電流量も増加し、応じて、この出力ノード61からの出
力信号ODの変化速度を一定に保持し、応じて、遅延回
路の遅延時間を一定に保持することができる。逆に電源
電圧Vccの電圧レベルが低下し、インバータ回路60
の駆動能力が小さくなった場合には、また、MOSトラ
ンジスタ71a−71dの電流駆動能力も小さくなるた
め、出力信号ODの変化速度は変化せず(インバータ回
路60の出力信号の駆動能力が小さいとき、逆方向への
駆動能力も小さくなるため)、遅延時間を一定に保持す
ることができる。
【0155】[遅延回路の構成5の変更例1]図27
は、この遅延回路の構成5の変更例1の構成を概略的に
示す図である。図27に示す遅延回路は、図25に示す
遅延回路の構成と以下の点において異なっている。すな
わち、可変出力負荷回路LD1/2に代えて、可変出力
負荷回路LD3/4が用いられる。この可変出力負荷回
路LD3/4は、図19に示す可変出力負荷回路LD3
およびLD4に相当する。他の構成は図25に示す構成
と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付す。
【0156】この図27に示す遅延回路の構成において
は、図28に示すように、出力信号ODが、Lレベルか
らHレベルに立上がるときに、可変出力負荷回路LD3
/4の出力負荷が変化する。一方、出力信号ODの変化
時においては、この可変出力負荷回路LD3/4におい
ては、MOSキャパシタの容量値が出力信号ODの低下
とともに増加し、比較的緩やかにこの出力ノード61か
らの出力信号ODを低下させる。このとき、先の図25
に示す構成と同様、MOSトランジスタ71a−71d
が出力信号ODの変化を妨げる方向に電流を駆動するた
め、出力信号ODが、出力負荷回路LD3/4が規定す
る遅延時間よりもさらに緩やかに変化する。
【0157】この図27に示す構成においても、電源電
圧Vcc変動時において、インバータ回路60の駆動能
力が低下した場合、MOSトランジスタ71a−71d
の駆動能力も応じて低下するため、変化を阻止する能力
が小さくなり、応じて、遅延時間が長くなるのを防止で
きる。したがって、電源電圧Vccの変動にかかわらず
一定の遅延時間を有する遅延回路を実現することができ
る。
【0158】[遅延回路の構成5の変更例2]図29
は、この発明の実施の形態1の遅延回路5の変更例2の
構成を概略的に示す図である。図29においては、出力
ノード61に対し、可変出力負荷回路LD1/2および
LD3/4がともに設けられる。他の構成は、図25お
よび図27に示す構成と同じである。
【0159】この図29に示す構成の場合、出力信号O
Dの立上がりおよび立下がりの両動作時において、出力
ノード61の負荷の変化を同じとすることができ、出力
信号ODの立上がりおよび立下がりの信号波形を同じ形
に設定でき、出力信号ODの立上がりおよび立下がり時
間ともに正確に、一定の遅延時間を与えることができ
る。
【0160】なお、図29に示す構成において、入力信
号IEおよびIDを同相の信号とした場合、インバータ
回路60が出力ノード61を駆動するとき同じ方向に、
MOSトランジスタ71a−71dが駆動するため、高
速で、出力信号ODが変化し、応じて遅延時間を短くす
ることができる(ただし、インバータ70a,70bの
入力論理しきい値はVT2,VT1にそれぞれ設定す
る)。
【0161】[遅延回路の全体構成2]図30は、この
発明の実施の形態1における遅延回路の全体構成2を概
略的に示す図である。図30において、この遅延回路
は、複数の縦続接続される遅延段DLY0−DLYk
と、選択信号φSELに従って2つの遅延段の出力信号
を選択するセレクタ75と、セレクタ75により選択さ
れたクロック信号CLKbを反転するインバータ76
と、インバータ76の出力信号とセレクタ75が選択し
た別のクロック信号CLKaとを受けて内部クロック信
号intCLKを生成するAND回路77を含む。
【0162】遅延段DLY0−DLYkは、それぞれ与
えられた信号を所定時間遅延して出力する。遅延段DL
Y0−DLYkとしては、先の図14以降において示し
た遅延回路のいずれが用いられてもよい。
【0163】セレクタ75は、選択信号φSELに従っ
て、これらの遅延段DLY0−DLYjの出力信号のう
ちの2つを選択する。次に、この図30に示す遅延回路
の動作を図31に示す信号波形図を参照して説明する。
【0164】遅延段DLY0−DLYkは、それぞれ与
えられたクロック信号CLKを所定時間遅延して出力す
る。セレクタ75により、選択されたクロック信号CL
KaおよびCLKbを考える。インバータ76およびA
ND回路77により、クロック信号CLKaおよびCL
Kbの間の遅延時間τに等しいパルス幅を有するパルス
信号が、内部クロック信号intCLKとして出力され
る。内部クロック信号intCLKは、外部クロック信
号CLKに対して所定時間(クロック信号CLKaが有
する遅延時間)遅れかつ一定の時間幅τを有するパルス
信号となる。
【0165】したがって、外部クロック信号CLKのパ
ルス幅がスキューなどにより変動した場合においても、
その影響を受けることなく一定のパルス幅を有する内部
クロック信号intCLKを生成することができる。こ
の外部クロック信号CLKは、また内部クロック信号C
LK1として、たとえばデータ入出力用のクロック信号
として用いられてもよい。また、最終段の遅延段DLY
kの出力するクロック信号CLK2は、他の周辺回路
(クロック信号CLKの立下がりで同期して動作する回
路)などに対するタイミングを与えるためのクロック信
号として用いられてもよい。ここで、クロック信号CL
Kaが、外部クロック信号CLKに対し一定の遅延時間
を有しているので、内部回路動作時バッファ回路などに
おいて、遅延時間が生じ、また、クロック信号線に遅延
のバラツキが配線容量のバラツキなどにより生じ、この
遅延時間を補償し、スキューを低減するために、外部ク
ロック信号CLKに対し一定の遅延時間を有する内部ク
ロック信号CLKaが用いられるためである。
【0166】選択信号φSELは、内部クロック信号i
ntCLKのパルス幅が決定された場合、スキューをで
きるだけ小さくする遅延時間を有するクロック信号CL
Kaおよび所定段数の下流の遅延段の出力信号を選択す
るように生成される。たとえばACテストなどにおい
て、最適タイミングで内部信号が取込まれるように、遅
延回路において選択される遅延クロック信号が決定され
る。パルス幅τも可変とされてもよい。選択する遅延段
を個々に選択することにより、これは実現される。
【0167】以上のように、この発明の実施の形態1に
従えば、半導体装置内において、配線容量等の変化を補
償するように遅延回路を設け、この遅延回路に各信号間
のスキューを低減して、各内部回路の伝達しており、安
定に、内部回路を動作させることができる。
【0168】また、遅延インバータ回路の出力信号を、
その後段の出力信号の論理レベルが反転するまで出力信
号の変化を阻害する方向に電流を供給しており、応じ
て、電源電圧変動時においても、一定の遅延時間を有す
ることができ、電源電圧および動作温度にかかわらず一
定の遅延時間を有する遅延回路を実現することができ
る。
【0169】また、遅延インバータ回路の動作電流を規
定する基準電圧発生回路において、抵抗分圧回路と並列
に、電流制限用のMOSトランジスタおよび電流バイパ
ス用のMOSトランジスタを設けており、したがって、
電源電圧変動時においても、一定の電流を抵抗分圧回路
に供給し、安定に、電源電圧Vccに依存しない一定の
電圧レベルの基準電圧を生成することができる。
【0170】[実施の形態2]図32は、この発明の実
施の形態2に従う遅延回路の構成を示す図である。図3
2において、遅延回路は、複数の縦続接続されるインバ
ータ回路VG0−VG4と、これらのインバータ回路V
G0−VG4それぞれの出力ノードに対応して設けられ
る電流制御回路DG0−DG4を含む。この遅延回路
は、複数のインバータのチェーンにより遅延回路を構成
しており、図32においてはインバータチェーンの一部
を示す。
【0171】インバータ回路VG0−VG4は、先の図
17または図19に示すインバータ回路60と同一構成
を有し、基準電圧VPおよびVNをそれぞれのゲートに
受けるMOSトランジスタ60aおよび60dと、入力
信号IN(INA)を受けるMOSトランジスタ60b
および60cを含む。MOSトランジスタ60aおよび
60bは、PチャネルMOSトランジスタであり、MO
Sトランジスタ60cおよび60dが、NチャネルMO
Sトランジスタである。
【0172】電流制御回路DG0−DG4は、奇数段
(図32においては3段)下流のインバータ回路の出力
信号に従って、対応の出力ノードOD0−OD4へ電流
を供給する。ここで、供給は充放電両者を含む。これら
の電流制御回路DG0−DG4は、同一構成を有するた
め、図32においては、電流制御回路DG0に対しての
み各構成要素に対し参照番号を代表的に付す。電流制御
回路DG0は、電源ノードに結合される電流源80a
と、出力ノードOD0と電流源80aの間に結合され、
かつ出力ノードOD3の信号をゲートに受けるPチャネ
ルMOSトランジスタ80bと、出力ノードOD0に結
合されかつ出力ノードOD3の信号をゲートに受けるN
チャネルMOSトランジスタ80cと、MOSトランジ
スタ80cと接地ノードの間に結合される定電流源80
dを含む。定電流源80aおよび80dの供給電流は、
調整可能であり、1ないしN倍の電流の範囲で供給電流
を調整することができる。
【0173】この図32に示す遅延段の構成において
は、後段のインバータ回路の逆相の信号の論理レベルが
反転するまで、対応の出力ノードの電位変化を抑制す
る。これにより、遅延時間を大幅に増加することができ
る。
【0174】図33は、この図32に示す遅延回路の動
作を示す信号波形図である。以下、図33を参照して図
32に示す遅延回路の動作について簡単に説明する。
【0175】今、図33においては説明を簡単にするた
めに、インバータ回路VG0に与えられる入力信号IN
Aは、初段のバッファ回路から与えられており、この信
号波形は急峻であると想定する。
【0176】入力信号INAがLレベルからHレベルに
立上がるとき、インバータ回路VG0の出力ノードOD
0の信号がHレベルからLレベルに立下がる。このと
き、後段のインバータ回路VG3の出力信号は、Lレベ
ルにあるため、電流制御回路DG0も、PチャネルMO
Sトランジスタ80bがオン状態であり、電流源80a
からの電流を出力ノードOD0に供給し、出力ノードO
D0の信号は、緩やかに低下する。
【0177】出力ノードOD0の信号が緩やかに低下し
た場合、次段のインバータ回路VG1において充電用P
チャネルMOSトランジスタが緩やかにオン状態とな
り、この出力ノードOD1を緩やかに充電し始め、出力
ノードOD1の電圧レベルが上昇する。この電圧変化が
順次出力ノードOD2およびOD3へ伝達され、各出力
ノードOD2およびOD3の電圧レベルはそれぞれ緩や
かに変化する。
【0178】出力ノードOD3の電圧レベルが、電流制
御回路DG0の入力論理しきい値を超えると、急速に、
電流制御回路DG0のPチャネルMOSトランジスタ8
0bがオフ状態、MOSトランジスタ80cがオン状態
となり、出力ノードOD0が高速で、接地電圧レベルに
放電される。この出力ノードOD0の変化が次段のイン
バータ回路VG1に伝達され、インバータ回路VG1の
出力ノードOD1のインバータVG1の電流駆動能力が
大きくなるものの、電流制御回路DG1は、後段の出力
ノードOD4の電圧レベルがこの電流制御回路DG1の
入力論理しきい値を超えるまで電流が逆方向に供給する
ため、出力ノードOD1の電圧レベルは緩やかに変化す
る。
【0179】出力ノードOD4の電圧レベルが、入力論
理しきい値を超えると、このインバータVG1の出力ノ
ードOD1への逆方向電流供給が停止し、出力ノードO
D1は高速で電源電圧Vccレベルまで上昇する。この
動作が、インバータ回路VG2およびVG3、およびV
G4において繰返され、それぞれ対応の後段のインバー
タ回路の出力ノードの論理が反転するまで、その電圧レ
ベルが緩やかに変化した後、高速で、それぞれLレベル
またはHレベルに駆動される。
【0180】したがって、後段のインバータ回路の出力
信号の論理反転が生じるまで、出力ノードODi(i=
0−4)の変化が抑制されるため、1段のインバータ回
路VGiの有する遅延時間を大幅に大きくすることがで
きる。
【0181】入力信号INAがHレベルがLレベルに立
下がるときには、逆に、出力ノードOD0の電圧レベル
がLレベルがHレベルへ緩やかに上昇し、出力ノードO
D3の電圧レベルが、この電流制御回路DG0の入力論
理しきい値を超えたときに、出力ノードOD0の電圧レ
ベルが高速でHレベルに立上がる。
【0182】この図32に示す遅延回路を用いた場合、
少ない段数で比較的大きな遅延時間を有する遅延回路を
実現することができる。また、電源電圧Vccが変動
し、各インバータ回路の出力ノードの電流駆動能力が変
化した場合においても、対応の電流制御回路DGiの電
流駆動能力も小さくされるため、各インバータ回路VG
iおよび電流制御回路DGiによる信号の変化速度を電
源電圧Vccにかかわらずほぼ一定とすることができ、
応じて、電源電圧Vccの変動にかかわらず安定に一定
の遅延時間を有する遅延回路を実現することができる。
【0183】なお、この図32に示す遅延回路の構成に
おいて、電流制御回路へ、偶数段後のインバータ回路の
出力信号を与えた場合、すなわち入力信号と同相でかつ
位相の遅れた信号を与えた場合、遅延時間を短くするこ
とができる。
【0184】図34は、この図32に示す電流制御回路
DG0に含まれる電流源80aおよび80dの構成の一
例を示す図である。図32において、電流源80aは、
電源ノードと内部ノード81aの間に直列に接続される
PチャネルMOSトランジスタ82aおよび82dと、
電源ノードとノード81aの間に直列に接続されるPチ
ャネルMOSトランジスタ82bおよび82eと、電源
ノードとノード81aの間に直列に接続されるPチャネ
ルMOSトランジスタ82cおよび82fを含む。MO
Sトランジスタ82a、82bおよび82cのゲートへ
は、それぞれ切換制御信号/SW1、/SW2および/
SW3が与えられる。MOSトランジスタ82d、82
eおよび82fのゲートへは基準電圧VPaが与えられ
る。これらのMOSトランジスタ82d、82eおよび
82fのチャネル長とチャネル幅の比は1:2:4に設
定され、この順に、電流供給能力が大きくされる。
【0185】電流源80dは、ノード81bと接地ノー
ドの間に直列に接続されるNチャネルMOSトランジス
タ83dおよび83aと、ノード81bと接地ノードの
間に直列に接続されるNチャネルMOSトランジスタ8
3eおよび83bと、ノード81bと接地ノードの間に
直列に接続されるNチャネルMOSトランジスタ83f
および83cを含む。MOSトランジスタ83a、83
bおよび83cのゲートへは切換制御信号SW1、SW
2、およびSW3がそれぞれ与えられる。MOSトラン
ジスタ83d、83eおよび83fのゲートへは共通に
基準電圧VNaが与えられる。MOSトランジスタ83
d、83eおよび83fのサイズ(チャネル長とチャネ
ル幅の比)は、1:2:4に設定され、この順に、電流
供給能力が大きくされる。
【0186】切換制御信号SW1−SW3および/SW
1−/SW3を選択的に活性状態に設定することによ
り、電流源8aおよび8dの電流供給能力が決定され
る。これらの切換制御信号SW1−SW3および/SW
1−/SW3は、ヒューズプログラミングなどにより、
適当な値に設定されてもよい(テスト工程後のトリミン
グ工程において)。
【0187】この図34に示すような電流源80aおよ
び80dを利用することにより、遅延回路の各遅延段の
遅延時間を所望の値に設定することができる。
【0188】以上のように、この発明の実施の形態2に
従えば、後段の遅延段の信号の論理が反転したときに、
前段のインバータ回路の出力ノードへの電流の供給を停
止しており、この各遅延段における遅延時間を電源電圧
の電圧レベルにかかわらず一定の遅延時間に設定するこ
とができ、動作環境にかかわらず安定に動作する遅延回
路を実現することができる。
【0189】[実施の形態3]図35は、この発明の実
施の形態3に従う遅延回路を利用するデジタルDLL
(ディレイド・ロックト・ループ)の全体の構成を概略
的に示す図である。図35において、デジタルDLL
は、内部クロック信号intCLKと外部からのクロッ
ク信号CLKの位相を比較する位相比較器90と、位相
比較器90からのアップ指示信号UPおよびダウン指示
信号DWNをカウントするカウンタ91と、カウンタ9
1のカウント値に従って遅延制御信号を生成するデコー
ダ92と、デコーダ92からの遅延制御信号に従って外
部クロック信号CLKを遅延して内部クロック信号in
tCLKを生成する遅延回路93とを含む。
【0190】このデジタルDLLの構成では、電源電圧
Vccが変動しても、内部クロック信号intCLKは
常に外部クロック信号CLKと位相同期するように遅延
回路93の遅延が調整される。したがって、電源電圧V
ccの変動にかかわらず、常に外部クロック信号に同期
した内部クロック信号を生成することができ、この内部
クロック信号intCLKに同期して、たとえば図1ま
たは図5に示す半導体記憶装置内の内部動作をタイミン
グを決定することにより、安定に動作する半導体記憶装
置を実現することができる。
【0191】図36(A)は、図35に示す位相比較器
90の構成の一例を示す図である。図36(A)におい
て、位相比較器90は、外部クロック信号CLKと内部
クロック信号intCLKを受けるEXOR回路90a
と、内部クロック信号intCLKを受けるインバータ
回路90bと、内部クロック信号intCLKとEXO
R回路90aの出力信号を受けてダウン指示信号DWN
を生成するAND回路90cと、EXOR回路90aの
出力信号とインバータ回路90bの出力信号とを受けて
アップ指示信号UPを生成するAND回路90dを含
む。EXOR回路90aは、クロック信号CLKおよび
intCLKの位相が異なるときに、Hレベルの信号を
出力する。次に、この図36(A)に示す位相比較器9
0の動作を図36(B)に示す信号波形図を参照して説
明する。
【0192】外部クロック信号CLKが内部クロック信
号intCLKよりも位相が進んでいる場合には、EX
OR回路90aの出力信号がこの位相差に応じた期間H
レベルとなる。内部クロック信号intCLKがLレベ
ルであるため、インバータ回路90bの出力信号がHレ
ベルであり、応じて、AND回路90dからのアップ指
示信号UPが位相差に応じた期間Hレベルとなる。
【0193】一方、外部クロック信号CLKよりも、内
部クロック信号intCLKの位相が進んでいる場合に
は、EXOR回路90aの出力信号がHレベルのときに
は、インバータ回路90bの出力信号はLレベルであ
り、AND回路90cの出力するダウン指示信号DWN
が、EXOR回路90aの出力信号に応じてHレベルと
なる。
【0194】すなわち、外部クロック信号CLKの位相
が内部クロック信号intCLKの位相よりも進んでい
る場合には、アップ指示信号UPがその位相差に応じた
期間Hレベルとなり、内部クロック信号intCLKの
位相を速くすることを指示する(遅延時間を短くするこ
とを指示する)。一方、内部クロック信号intCLK
の位相が外部クロック信号CLKの位相よりも進んでい
る場合には、ダウン指示信号DWNがその位相差に応じ
た期間Hレベルとなり、内部クロック信号intCLK
の位相を遅らせることを指示する(遅延回路93の遅延
時間を大きくすることを指示する)。
【0195】このアップ指示信号UPおよびダウン指示
信号DWNの期間をカウンタ91でカウントし、その期
間に応じて遅延制御信号をデコーダ92で生成して遅延
回路93の遅延時間を調整する。
【0196】図37は、図35に示す遅延回路93の構
成を概略的に示す図である。図37において、遅延回路
93は、複数の縦続接続される遅延段DLA0−DLA
mと、遅延段DLA0−DLAmの出力ノードにそれぞ
れ対応して設けられ、対応の出力ノードの信号を反転し
かつバッファ処理するインバータバッファBF1−BF
(m+1)と、入力クロック信号CLKをバッファ処理
しかつ反転するインバータバッファBF0と、デコーダ
92からの選択信号CSLに従ってインバータバッファ
BF0−BF(m+1)の出力信号の1つを選択するマ
ルチプレクサMUXと、マルチプレクサMUXにより選
択されたクロック信号をバッファ処理して内部クロック
信号intCLKを生成するクロックドライバDVを含
む。クロックドライバDVはインバータ回路で構成さ
れ、インバータバッファBF0−BF(m+1)により
反転された信号を、さらにクロックドライバDVで反転
することにより、外部クロック信号CLKと位相同期し
かつ同相の内部クロック信号intCLKが生成され
る。
【0197】遅延段DLA0−DLAmの各々は、その
遅延時間が、デコーダ92に含まれる電流制御回路95
の出力信号に従って調整可能である。マルチプレクサM
UXにより、遅延段DLA0−DLAmの出力信号また
は外部クロック信号CLKの1つを選択して、粗い精度
で位相同期した内部クロック信号を選択し、次いで、デ
コーダ92からの電流制御信号に従って遅延段DLA0
−DLAmの電流制御により、遅延時間を微調整し、こ
の外部クロック信号CLKと内部クロック信号intC
LKの位相同期を確立する。この位相同期確立動作時に
おいて粗調整および微調整の2段階とすることにより、
高速で、外部クロック信号CLKに位相同期(ロック)
した内部クロック信号intCLKを生成することがで
きる。
【0198】図38は、図37に示す遅延段DLAi
(i=0−m)の構成を概略的に示す図である。図38
において、遅延段DLAiは、入力段インバータ回路I
Vaと出力段インバータ回路IVbを含む。この出力段
インバータ回路IVbの出力信号が、対応のインバータ
バッファBF(i+1)へ与えられ、かつ次段の遅延段
DLA(i+1)へ与えられる。
【0199】インバータ回路IVaおよびIVbは同一
構成を有し、対応する部分には同一参照番号を付す。イ
ンバータ回路IVaは、電源ノードとノード101の間
に直列に接続されるPチャネルMOSトランジスタ10
0aおよび100bと、ノード101と接地ノードの間
に直列に接続されるNチャネルMOSトランジスタ10
0cおよび100dを含む。MOS100aおよび10
0dのゲートにはそれぞれ基準電圧VPおよびVNが与
えられる。MOSトランジスタ100bおよび100c
のゲートへは前段の遅延段の出力信号DINが与えられ
る。インバータ回路IVbにおいては、MOSトランジ
スタ100bおよび100cのゲートがノード101に
結合される。
【0200】遅延段DLAiは、さらに、互いに並列に
接続される複数の電流源ISaと、電流源ISaそれぞ
れに対応して設けられ、切換制御信号/SC0、/SC
1、および/SC2に応答して選択的にオン状態となる
電流源切換スイッチPR0−PR2と、出力ノード10
3の出力信号がLレベルのときに導通し、電流源ISa
をノード101に結合するPチャネルMOSトランジス
タ102aを含む。この電流源ISaは、同じ電流供給
能力を有し、電流源切換スイッチPR0、PR1および
PR2は、それぞれ1個、2個、および4個の電流源I
Saをそれぞれ対応の電源ノードに結合する。したがっ
て、電流源切換スイッチPR0−PR2を選択的にオン
状態とすることにより、このMOSトランジスタ102
aの供給する電流量を2進表示の形で調整することがで
きる。
【0201】遅延段DLAiは、さらに、互いに並列に
接続される電流源ISbと、電流源ISbそれぞれに対
応して設けられ、切換制御信号SC0−SC2に応答し
て選択的に導通する電流源切換スイッチNR0、NR1
およびNR2と、出力ノード103の出力信号がHレベ
ルのとき導通し、電流源ISbをノード101に結合す
るNチャネルMOSトランジスタ102bを含む。この
電流源切換スイッチNR0、NR1およびNR2も、そ
れぞれ導通時対応の電流源ISbを1、2および4個接
地ノードに結合する。これらの切換制御信号SC0−S
C2および/SC0−/SC2は、それぞれ図35に示
すデコーダ92から与えられる。
【0202】この図38に示す遅延段DLAiは、先の
図32に示す構成と等価である。すなわち、インバータ
回路IVbの出力信号の論理が反転するまで、電流源I
SaまたはISbにより、インバータ回路IVaの出力
信号の変化を妨げる方向に電流を供給し、遅延時間を大
きくする。MOSトランジスタ102aおよび102b
を介して充放電される電流量が小さければ、遅延段DL
Aiの遅延時間が短くなり、一方、MOSトランジスタ
102aおよび102bを介して流れる電流量が大きく
なれば、インバータ回路IVaの出力信号の変化速度が
遅くなり、遅延時間が長くなる。遅延段DLAiごと
に、遅延時間を設定することにより、図35に示す遅延
回路93の遅延時間の微調整を行なう。
【0203】図39は、図35に示すカウンタ91およ
びデコーダ92の構成を概略的に示す図である。この図
39においては、デコーダ92のうち、粗調整を行なう
ための部分の構成を示し、微調整を行なうための電流制
御回路95の構成は示していない。
【0204】図39において、カウンタ91は、所定の
周期を有する発振信号fcを生成する発振器91aと、
発振器91aからの発振信号fcを分周して分周信号f
cnを生成する分周器91bと、分周器91bの出力す
る分周信号fcnとアップ指示信号UPとを受けるAN
D回路91cと、分周信号fcnとダウン指示信号DW
Nを受けるAND回路91dを含む。分周器91bから
の分周信号fcnにより、粗調整における遅延時間の精
度が決定される。
【0205】デコーダ92は、AND回路91cからの
出力信号UCに従って一方方向にシフト動作を行ない、
かつAND回路91dからの出力信号DCに従って他方
方向にシフト動作を行なう双方向シフトレジスタ92a
と、クロック信号CLKおよびintCLKを受けるO
R回路92bと、OR回路92bの出力信号がHレベル
のときに、シフトレジスタ92aの出力信号を取込みか
つOR回路92bの出力信号がLレベルとなると、取込
んだ信号を選択信号CSLとして出力するラッチ回路9
2cを含む。このラッチ回路92cからの選択信号CS
LがマルチプレクサMUXに含まれる選択ゲートTXの
ゲートへ与えられる。
【0206】シフトレジスタ92aは、このマルチプレ
クサMUXに含まれる選択ゲートTXそれぞれに対応す
る出力ノードを有し、AND回路91cの出力信号UC
に従って遅延時間を短くする方向にシフト動作を行な
い、またAND回路91dの出力信号DCに従って、遅
延段数を増加する方向にシフト動作を行なう。すなわ
ち、双方向シフトレジスタ92aは、出力信号UCおよ
びDCをシフトクロック信号として双方向にシフト動作
を行なう。シフトレジスタ92aは、デフォルトとして
この遅延回路の遅延段DLA0−DLAmの中間段(D
LA(m+1/2))の出力信号を選択する状態に設定
される。残りの選択信号はすべてLレベルである。シフ
ト動作により、1つの選択信号のみが、活性状態とな
り、位相の進み/遅れに応じて、この選択される遅延段
の位置がシフトする。
【0207】図40は、図39に示すカウンタ91の動
作を示す信号波形図である。図40に示すように、外部
クロック信号CLKが内部クロック信号intCLKよ
りも位相が進んでいる場合にはアップ指示信号UPがH
レベルとなる。したがって、このときには、AND回路
91cからの出力信号UCが、分周信号fcnに従って
変化し、双方向シフトレジスタ92aがこの出力信号U
Cに従ってシフト動作を実行し、選択信号CSLiをア
ップ(UP)方向に移動させて、遅延時間を短くする。
【0208】一方、外部クロック信号CLKが内部クロ
ック信号intCLKよりも位相が遅れている場合に
は、ダウン指示信号DWNがHレベルとなり、AND回
路91dからの出力信号が、分周信号fcnに従って変
化する。双方向シフトレジスタ92aが、このAND回
路91dの出力信号DCに従ってシフト動作を行ない、
選択制御信号CSLiをダウン(DOWN)方向にシフ
トさせる。
【0209】したがって、この分周信号fcnの周期の
精度で、内部クロック信号intCLKと外部クロック
信号CLKの位相を一致させることができる。
【0210】双方向シフトレジスタ92aは、通常の双
方向シフトレジスタを用いて構成される。
【0211】図41は、図39に示すラッチ回路92c
の構成の一例を示す図である。図41においてラッチ回
路92cは、OR回路92bの出力信号がLレベルのと
きに導通し、双方向シフトレジスタ92aの出力信号S
Fiを通過させるトランスミッションゲート92ca
と、トランスミッションゲート92caを介して与えら
れる信号を反転するインバータ回路92cbと、インバ
ータ回路92cbの出力信号を反転して遅延段選択信号
CSLiを生成するインバータ回路92ccと、インバ
ータ回路92cbの出力信号を反転してインバータ回路
92bの入力へ伝達するインバータ回路92cdを含
む。インバータ回路92cbおよび92cdが、インバ
ータラッチを構成する。次に、この図41に示すラッチ
回路92cの動作を図42に示す信号波形図を参照して
説明する。
【0212】クロック信号CLKの位相が内部クロック
信号intCLKよりも進んでいる場合には、シフトレ
ジスタ92aの出力信号SFiがアップ指示信号に従っ
て、外部クロック信号CLKの立上がりに同期して変化
する。シフトレジスタの出力信号は、クロック信号CL
KおよびintCLKがともにLレベルとなるときには
確定状態となる。このとき、OR回路92bの出力信号
がLレベルとなり、トランスミッションゲート92ca
が導通し、遅延段選択信号CSLiの状態が変化しかつ
確定状態となる。クロック信号CLKおよびintCL
Kの一方がHレベルのときには、OR回路92bの出力
信号はHレベルであり、トランスミッションゲート92
caは非導通状態であり、遅延段選択信号CSLiはラ
ッチされてその状態は変化しない。
【0213】外部クロック信号CLKの位相が、内部ク
ロック信号intCLKの位相よりも遅れている場合に
は、内部クロック信号intCLKの立上がりに従っ
て、ダウン指示信号が生成され、このダウン指示信号に
従ってシフトレジスタの出力信号SFiが変化する。次
いで、クロック信号CLKおよびintCLKがともに
Lレベルとなると、トランスミッションゲート92ca
が導通状態となり、双方向シフトレジスタ92aの出力
信号SFiに従って、遅延段選択信号CSLiの状態が
変化し、かつラッチされる。
【0214】したがって、図40に示す信号UCおよび
DCに従って、双方向シフトレジスタがシフト動作を行
ない、このシフト動作完了後、ラッチ回路92cが与え
られた信号を取込みラッチする状態となり、正確に、遅
延段選択信号CSLiを生成することができる。
【0215】図43は、粗調整動作完了検出部の構成を
概略的に示す図である。この図43に示す粗調整動作完
了検出部は、カウンタ91に設けられてもよく、またデ
コーダ92に設けられてもよい。図43において、粗調
整完了検出部は、内部クロック信号intCLKがLレ
ベルのときアップ指示信号UPを取込みラッチするラッ
チ回路105aと、外部クロック信号CLKがLレベル
のときにダウン指示信号DWNを取込みかつラッチする
ラッチ回路105bと、ラッチ回路105aおよび10
5bの出力信号を受けるNOR回路105cと、NOR
回路105cの出力信号と外部クロック信号CLKを受
けるAND回路105dと、AND回路105dの出力
信号のHレベルのときにセットされて完了検出信号CM
Pを出力するセット/リセットフリップフロップ105
eを含む。
【0216】ラッチ回路105aは、内部クロック信号
intCLKがHレベルのときにはラッチ状態となり、
ラッチ回路105bは、外部クロック信号CLKがHレ
ベルのときにラッチ状態となる。次に、この図43に示
す粗調整動作完了検出部の動作を図44に示す信号波形
図を参照して説明する。
【0217】外部クロック信号CLKの位相が内部クロ
ック信号intCLKよりも進んでいる場合には、アッ
プ指示信号UPがHレベルとなる。このアップ指示信号
UPがHレベルのときには、内部クロック信号intC
LKがLレベルであり、ラッチ回路105aが、アップ
指示信号UPを取込み、内部クロック信号intCLK
がHレベルとなると、ラッチ回路105aはラッチ状態
となる。ダウン指示信号DWNはLレベルであり、ラッ
チ回路105bの出力信号はLレベルを維持する。外部
クロック信号CLKがHレベルのときには、NOR回路
105cの出力信号はLレベルであり、応じてAND回
路105dの出力信号もLレベルであり、セット/リセ
ットフリップフロップ105eはリセット状態を維持す
る。
【0218】外部クロック信号CLKの位相が内部クロ
ック信号intCLKよりも遅れている場合にはダウン
指示信号DWNがHレベルとなる。外部クロック信号C
LKがこのダウン指示信号DWNがHレベルの間Lレベ
ルであり、ラッチ回路105bがダウン指示信号を取込
みラッチし、外部クロック信号CLKがHレベルとなる
とラッチ回路105bはラッチ状態となる。この外部ク
ロック信号CLKがHレベルのときには、NOR回路1
05cの出力信号はLレベルであり、したがって、AN
D回路105dの出力信号もLレベルであり、セット/
リセットフリップフロップ105eはリセット状態を維
持する。
【0219】アップ指示信号UPおよびダウン指示信号
DWNがともにLレベルであり、外部クロック信号CL
Kおよび内部クロック信号intCLKの位相が一致し
ている場合には、ラッチ回路105aおよび105bの
出力信号はLレベルである。したがって、NOR回路1
05cの出力信号がHレベルとなり、応じて、外部クロ
ック信号CLKがHレベルとなると、AND回路105
dの出力信号がHレベルとなり、セット/リセットフリ
ップフロップ105eがセットされて粗調整動作完了検
出信号CMPがHレベルとなる。
【0220】このセット/リセットフリップフロップ1
05eは、システムリセット信号によりリセットされて
もよく、また所定数のクロックサイクル経過後にリセッ
トされてもよい。これにより、粗調整動作完了後に、微
調整できる。
【0221】なお、セット/リセットフリップフロップ
105eに代えて、AND回路105dの出力信号が所
定数のクロックサイクル期間連続してHレベルとなるの
を検出するように構成されてもよい。これは、クロック
信号CLKがHレベルのときに、AND回路105dの
Hレベル出力の数をカウントし、かつクロック信号CL
KがHレベルのときに、AND回路105dの出力信号
がLレベルであればそのカウント値をリセットする構成
を利用することにより、容易に連続して所定クロックサ
イクルにわたって、外部クロック信号CLKおよび内部
クロック信号intCLKが粗調整動作時において位相
が一致しているのを検出することができる。
【0222】また、粗調整検出動作は、半導体装置の電
源投入時所定の時間間隔で間欠的に所定数のクロックサ
イクル期間実行し、この所定数のクロックサイクル期間
完了後、続いて、微調整動作が行なわれるようにしても
よい。
【0223】図45は、図37に示す電流制御回路95
の構成を概略的に示す図である。図45において、電流
制御回路95は、粗調整動作完了検出信号CMPとアッ
プ指示信号UPと図39に示す発振器91aの発振信号
fcとを受けるAND回路95aと、粗調整動作完了検
出信号CMPと発振信号fcとダウン指示信号DWNを
受けるAND回路95bと、AND回路95aの出力信
号をカウントするカウンタ95cと、AND回路95b
の出力信号をカウントするカウンタ95dと、カウンタ
95cおよび95dの出力信号に従って電流制御信号S
C0−SC2を生成するデコーダ95eを含む。カウン
タ95cおよび95dは、外部クロック信号/CLKの
立上がり(外部クロック信号CLKの立下がり)に応答
してそのカウント値がリセットされる。デコーダ95e
は、外部クロック信号CLKの立下がり(補の外部クロ
ック信号/CLKの立上がり)に応答してラッチ状態と
なる。
【0224】発振信号fcは、粗調整遅延選択信号を生
成するために用いられる分周信号fcnよりもその周波
数は高く、より細かい精度で、外部クロック信号CLK
と内部クロック信号intCLKの位相差を検出する。
カウンタ95cおよび95dは、これらのアップ指示信
号UPおよびダウン指示信号DWNのHレベル期間に含
まれる発振信号fcの数をカウントする。デコーダ95
eは、このカウンタ95cおよび95dのカウント値に
従って、デコード動作を行なって対応の電流量を調整す
る。
【0225】図46は、図45に示すデコーダ95eの
構成を概略的に示す図である。図46において、デコー
ダ95eは、補の外部クロック信号/CLKの立上がり
に応答してラッチするラッチ回路95eaと、ラッチ回
路95eaのラッチデータとカウンタ95dおよび95
cからのカウント値との加算を行なう加算カウント値を
デコードする擬似グレイコードデコーダ95ecを含
む。この擬似グレイコードデコーダ95ecから、電流
制御信号SC0−SC2が出力される。加算回路95e
bは、ラッチ回路95eaの出力信号とカウンタ95d
の出力カウント値とを加算し、かつカウンタ95cから
のカウント値を減算する。したがって、アップ指示信号
UPの活性化時においては、この加算回路95ebの出
力値が小さくなり、応じて、擬似グレイコードデコーダ
95ecからの電流制御信号は、電流を低減する方向に
電流制御信号を生成し、遅延時間を短くする。一方、ダ
ウン指示信号DWNが活性状態となったときには、加算
回路95ebはラッチ回路95eaの出力カウント値と
カウンタ95dのカウンタと値とを加算し、応じて擬似
グレイコードデコーダ95ecからのデコード信号(電
流制御信号)SC0−SC2が、電流値を大きくする方
向に変化する(遅延時間を長くする方向に変化する)。
【0226】図47は、擬似グレイデコードコーダ95
ecのデコード動作を一覧にして示す図である。図47
に示すように、この擬似グレイコードデコーダ95ec
は、隣接値において少なくとも1ビットの同じ電流制御
信号が“1”となるように、加算回路95ebの加算値
をデコードする。たとえば、2進値1および2において
は、電流制御信号SC0が、ともに“1”である。2進
値4および5においては、電流制御信号SC1およびS
C2がともに“1”である。この少なくとも1ビットの
電流制御信号を隣接2進値において“1”の状態に保持
することにより、電流源における電流切換スイッチがす
べてその状態が反転する状態を防止することができ、電
流が急激に変化し、応じて、時間が大きく変動するのを
抑制する。
【0227】なお、2進値“0”は、電流制御信号SC
0−SC3がすべて0となり電流源において電流が流れ
ない状態となるため、この値は用いられない。デフォル
ト値として、中心値において、遅延回路の遅延時間がた
とえば“4”(2進値)に設定され、このデフォルト値
を中心として、電流制御信号による遅延時間の増減が実
施される。すなわち、図46に示す構成においてラッチ
回路95eaは、前のサイクルにおける擬似グレイコー
ド値を保持しており、前のサイクルのグレイコード値を
基準として、遅延時間の増減が行なわれて新たな擬似グ
レイコードが生成される。したがって、最初デフォルト
値を出発値として、擬似グレイコードデコーダ95ec
が、この擬似グレイコード値を順次変化させる。このデ
フォルト値のラッチ回路95eaの設定は、電源投入時
に図示しないレジスタ回路からのデータをラッチ回路9
5eaにラッチすることにより実現される。
【0228】この擬似グレイコードを利用することによ
り、図38に示す遅延段における電流源トランジスタP
R0−PR2、NR0−NR2の状態の変化をできるだ
け少なくすることができ、大きな電流変化が生じるのを
防止でき、この微調整時におけるステップ当りの変化電
流量を小さくすることができる。
【0229】なお、この擬似グレイコードデコーダ95
ecへ与えられるカウント値が10以上の場合には、電
流制御信号SC4の値を“1”と設定することにより、
容易に実現される。
【0230】[変更例1]図48は、この発明の実施の
形態3に従う遅延回路の変更例1の構成を概略的に示す
図である。図48において、マルチプレクサMUXは、
遅延段DLA0−DLA(m+1)それぞれに対応して
トランスファーゲートTX0−TX(m+1)を含む。
これらのトランスファーゲートTX0−TX(m+1)
は、粗調整動作時に生成される遅延段選択信号CSL0
−CSL(m+1)に従って選択的に導通状態に設定さ
れる。遅延段DLA0−DLA(m+1)それぞれに対
応してOR回路OG0−OG(m+1)を設ける。これ
らのOR回路OG0−OG(m+1)は、それぞれ対応
の遅延段選択信号CSL0−CSL(m+1)と前段の
OR回路の出力信号とを受ける。初段のOR回路OG0
へは、前段のOR回路が存在せず、接地電圧が与えられ
る。これらのOR回路OG0−OGmそれぞれに対応し
て、対応のOR回路の出力信号を受けるインバータ回路
IG1−IG(m+1)が設けられる。遅延回路DLA
0に対応して、接地電圧を受けるインバータ回路IG0
が設けられる。
【0231】またさらに、インバータ回路IG0−IG
(m+1)それぞれに対応して、擬似グレイコードデコ
ーダ95ecからの電流制御信号SC0−SC2を第1
の入力に受け、かつ対応のインバータ回路IG0−IG
(m+1)の出力信号をそれぞれの第2の入力に受ける
AND回路AG0−AG(m+1)が設けられる。これ
らのAND回路AG0−AG(m+1)からの出力信号
(複数ビット)が、対応の遅延段DLA0−DLA(m
+1)に対する電流制御信号として与えられる。
【0232】この図48に示す構成の場合、マルチプレ
クサMUXにおいて1つのトランスファーゲートTXi
が導通状態となる。遅延段選択信号CSLiがHレベル
のとき、OR回路OGiの出力信号がHレベルとなり、
後段のOR回路OG(i+1)−OGmの出力信号はす
べてHレベルとなる。このときには、対応のインバータ
回路IG(i+1)−IG(m+1)の出力信号はすべ
てLレベルとなり、AND回路AG(i+1)−AG
(m+1)の出力信号はLレベルに固定され、電流制御
信号SC0−SC2の伝達は禁止される。一方、クロッ
ク信号が伝搬する遅延段に対応して設けられるAND回
路AG0−AGiは、対応のインバータ回路IG0−I
Giの出力信号がHレベルであり、擬似グレイコードデ
コーダ95ecからの電流制御信号SC0−SC2を、
対応の遅延段DLA0−DLAiへ伝達し、このクロッ
ク信号を伝達する遅延段において、電流調整が行なわれ
る。
【0233】したがって、必要な部分においてのみ電流
調整を行なうことができ、消費電流を低減することがで
きる。
【0234】なお、この図48に示す構成において、イ
ンバータ回路IG0−IG(m+1)の出力信号を用い
て、クロック伝搬経路以外の遅延段の入力信号を、Hレ
ベルまたはLレベルに固定してもよい。これは、各遅延
段の入力部に対応のインバータ回路の出力信号と前段の
遅延段の出力信号を受けるNOR回路を設けることによ
り容易に実現される。たとえば、図38に示す遅延段に
おいてインバータ回路IVbをNOR回路で置換えるこ
とが考えられる。ただし、十分、このNOR回路のゲー
ト遅延時間を、遅延段の有する遅延時間に比べて短くす
る。
【0235】なお、この実施の形態3に示す遅延回路に
おいて、クロック伝搬経路に含まれる遅延段単位で遅延
時間の微調整が行なわれてもよい。すなわち、ダウン指
示信号が連続して与えられたときには、1段遅延段を上
流側にシフトさせてその量遅延時間を小さくする。一
方、連続してダウン指示信号が与えられた場合には、シ
フト遅延段のクロック伝搬経路における下流側のシフト
レジスタが1段シフトし、対応の遅延段の遅延時間を、
1ステップ大きくする。この動作を、クロック伝搬経路
内において繰返し実行する。クロック伝搬経路において
最上流側または最下流側に到達した場合には、粗調整を
駆動して、クロック伝搬経路を1段増減する。この場
合、各遅延段の有する1ステップの遅延時間単位で位相
の微調整を行なうことができ、より精度の高い位相調整
を行なうことができる。
【0236】なお、電流制御信号SC0−SC2のビッ
ト数は3である必要はなく、用いられる遅延段の実現す
る遅延時間量に応じて適当なビット数に定められればよ
い。
【0237】[変更例2]図49は、この発明の実施の
形態3に従う遅延回路の電流制御回路95の構成を概略
的に示す図である。図49において、電流制御回路95
は、位相比較器からのアップ指示信号UPおよびダウン
指示信号DWNの数をカウントするアップ/ダウンカウ
ンタ150と、アップ/ダウンカウンタ150の出力カ
ウント値CNTをデコードしマルチビット電流源制御信
号SRCTおよびDRCTを生成するデコーダ151を
含む。このアップ/ダウンカウンタ150は、位相比較
器からのアップ指示信号UPおよびダウン指示信号DW
Nをカウントするが、この構成は、先の発振回路からの
発振信号の数を、カウントするように構成されてもよ
い。すなわち、アップ/ダウンカウンタ150は、先の
図39のカウント信号UCおよびDCをカウントするよ
うに構成されてもよい。
【0238】デコーダ151は、このアップ/ダウンカ
ウンタ150からのマルチビットカウント値CNTを、
擬似グレイコード表示の制御信号にデコードする。
【0239】図50は、遅延段DLAiの構成を概略的
に示す図である。この遅延段DLAiは、2段の縦続接
続されるインバータIVaおよびIVbと、電流源制御
信号SRCTにより供給電流が調整される電流源152
と、電流源制御信号DRCTに従って放電電流量が調整
される電流源153と、インバータIVbの出力信号に
従って電流源152および153を、インバータ回路I
Vaの出力ノードに結合するMOSトランジスタ102
aおよび102bを含む。
【0240】この電流源152および153の電流値を
それぞれ別々に調整し、インバータIVaの出力ノード
の駆動する電流源の供給電流Icを、Ia−Ibの値に
設定し、インバータ回路IVaの出力ノードの充電電流
を決定する。
【0241】図51は、図49に示すデコーダ151の
デコード動作の真理値を一覧にして示す図である。この
アップ/ダウンカウンタ150からのカウント値CNT
は、2進表示である。電流源制御信号SRCTは、この
グレイコード表示に従って、値を増分させる。一方、電
流源制御信号DRCTは、CNT=SRCT−DRCT
となるようにそのビット値が設定される。この電流源制
御信号DRCTも、非グレイコード表示である。たとえ
ば、カウント値CNTが“0010”のとき、電流制御
信号SRCTおよびDRCTは、それぞれ、“011
0”および“0101”となる。電流源制御信号SRC
Tにおいては、常に、隣接2進値において、少なくとも
1ビットの値が“1”に保存されており、先の擬似グレ
イコード表示の場合と同様、電流源152の供給電流I
aが急激に変動するのを防止する。また、この電流源制
御信号SRCTにグレイコード表示を利用することによ
り、電流源152に含まれるスイッチングトランジスタ
がすべてオフ状態になるのを防止することができ、安定
に、この出力ノードへの供給電流Icを調整することが
できる。
【0242】なお、この電流源制御信号DRCTが、
“0000”に設定される場合が存在する。この場合、
電流源153の駆動電流Ibは、等価的に“0”とな
る。しかしながら、インバータ回路IVaの出力ノード
は、このインバータ回路IVaの放電用NチャネルMO
Sトランジスタに放電され、出力ノードへの供給電流I
cは、電流源152の供給する電流Iaにより決定され
る。
【0243】図52は、図50に示す電流源152およ
び153の構成をより具体的に示す図である。図52に
おいて、電流源152は、互いに並列に接続され、それ
ぞれのゲートに、電流源制御信号SRCT<0>−SR
CT<3>を受けるPチャネルMOSトランジスタ15
2a−152dを含む。これらのMOSトランジスタ1
52a−152dのサイズ(チャネル幅とチャネル長の
比)は、1:2:4:8に設定される。一方電流源15
3は、MOSトランジスタ102bと接地ノードの間に
互いに並列に接続されかつそれぞれのゲートに電流源制
御信号DRCT<0>−DRCT<3>を受けるNチャ
ネルMOSトランジスタ153a−153dを含む。こ
れらのMOSトランジスタ153a−153dのサイズ
は、1:2:4:8に設定される。これらのMOSトラ
ンジスタ152a−152dおよび153a−153d
のサイズを順次倍増することにより、これらの電流源1
52および153の駆動電流を、2進表示した電流に設
定することができる。
【0244】図53は、カウント値CNTと電流源制御
信号の対応の一例を示す図である。図53において、電
流源制御信号SRCT<3>−SRCT<0>およびD
RCT<3>−DRCT<0>の論理レベルを示す。電
流源制御信号SRCT<3>−SRCT<0>は、Pチ
ャネルMOSトランジスタ152a−152dのオン/
オフを調整するため、図51における真理値表におい
て、“1”がLレベルに対応する。一方、電流源制御信
号DRCTはNチャネルMOSトランジスタ153a−
153dを駆動するため、この図51に示す真理値表に
従って“1”がHレベルに対応する。この図51に示す
真理値表に従って、これらの電流源制御信号SRCT<
3>−SRCT<0>およびDRCT<3>−DRCT
<0>を設定することにより、これらの電流源152お
よび153の駆動する電流量をカウント値CNTが設定
する値に調整することができる。電流源制御信号SRC
T<3>−<0>は、グレイコード表示であり、したが
って、MOSトランジスタ152a−152dのいずれ
かが、オン状態のとき次の状態に移る場合にもオン状態
となり、電流源152における急激な電流変化は生じな
い。
【0245】なお、この電流源152および153にお
いて、常時オン状態となり、一定の電流を供給する定電
流源トランジスタが設けられていてもよい。この場合カ
ウント値CNTが0であっても、電流源152および1
53が、デフォルト値の電流を供給する。
【0246】図54は、図49に示すデコーダ151の
構成を概略的に示す図である。図54において、デコー
ダ151は、カウント値CNTの2進値にそれぞれ対応
して設けられるデコード回路151a、151b、15
1c、…と、デコード回路151a、151b、151
c、…の出力信号を反転するインバータ回路160a、
160bおよび160cと、これらのデコード回路15
1a、151b、151cおよびインバータ160a、
160bおよび160cにそれぞれ対応して設けられ
て、電流源制御信号SRCT<3>−SRCT<0>お
よびDRCT<3>−DRCT<0>を生成するMOS
トランジスタPQ1−PQ12およびNQ1−NQ12
を含む。
【0247】デコード回路151a、151b、および
151cは、アップ/ダウンカウンタからのカウント値
CNTが2進値“0”、“1”、および“2”のときに
Hレベルの信号を出力する。したがって、これらのデコ
ード回路151a−151c、…は、たとえばAND型
デコード回路で構成される。このトランジスタアレイに
おいて、PチャネルMOSトランジスタPQ1−PQ1
2はソースが電源ノードに接続され、NチャネルMOS
トランジスタNQ1−NQ12は、ソースが接地ノード
に接続される。MOSトランジスタPQ1−PQ12お
よびNQ1−NQ12のゲートが、それぞれ電流源制御
信号の状態が、図51の真理値を満たすように接続され
る。デコード回路151の出力信号は、MOSトランジ
スタNQ1−NQ4のゲートに与えられ、インバータ回
路160aの出力信号がMOSトランジスタPQ1−P
Q4のそれぞれのゲートへ与えられる。デコード回路1
51bの出力信号がMOSトランジスタNQ5−NQ8
へ与えられ、インバータ160bの出力信号がMOSト
ランジスタPQ5−PQ8へ与えられる。デコード回路
151cの出力信号は、MOSトランジスタNQ9−N
Q12のゲートへ与えられ、インバータ160cの出力
信号がMOSトランジスタPQ9−PQ12へ与えられ
る。
【0248】この制御信号SRCT<3>を駆動する信
号線は、MOSトランジスタPQ1、PQ5およびPQ
9により駆動され、制御信号SRCT<2>は、MOS
トランジスタPQ2、PQ6およびNQ9により駆動さ
れる。電流源制御信号SRCT<1>は、MOSトラン
ジスタPQ3、NQ5およびNQ10により駆動され
る。制御信号SRCT<0>は、MOSトランジスタP
Q4、PQ7およびPQ10により駆動される。制御信
号DRCT<3>は、MOSトランジスタNQ1、NQ
6およびNQ11により駆動される。電流源制御信号D
RCT<2>は、MOSトランジスタNQ2、NQ7お
よびPQ11により駆動される。制御信号DRCT<1
>は、MOSトランジスタNQ3、NQ8およびNQ1
2により駆動される。制御信号DRCT<0>は、MO
SトランジスタNQ4、PQ8、およびPQ12により
駆動される。
【0249】たとえばデコード回路151bがHレベル
の信号を出力する場合、MOSトランジスタNQ5−N
Q8がオン状態となり、一方MOSトランジスタPQ5
−PQ8が同様オン状態となる。残りのMOSトランジ
スタPQ1−PQ4およびPQ9−PQ12およびNQ
1−NQ4およびNQ9−NQ12は、デコード回路1
51aおよび151cの出力信号がLレベルであり、す
べてオフ状態を維持する。したがって、電流源制御信号
SRCT<3:0>およびDRCT<3:0>は、それ
ぞれ“1101”および“0001”となる。これによ
り、先の図51に示す真理値表を実現することができ
る。この図54に示すトランジスタアレイにおいて、デ
コード回路151aの出力信号がHレベルのときと、デ
コード回路151bの出力信号がHレベルのときでオン
/オフ状態が変更されるのは、1つのPチャネルMOS
トランジスタおよび1つのNチャネルMOSトランジス
タである。したがって、このトランジスタアレイにおい
ても、MOSトランジスタが状態がすべて変化すること
はなく、電流源制御信号SRCT<3:0>およびDR
CT<3:0>も、急激な変化を抑制し、安定に電流源
制御信号を生成することができ、応じて電流源制御を安
定に行なうことができる。
【0250】このトランジスタアレイの拡張は、デコー
ド回路をさらに拡張し、4個のPチャネルMOSトラン
ジスタおよび4個のNチャネルMOSトランジスタを用
いて図49に示す真理値を実現するようにMOSトラン
ジスタを配置すれば容易に実現される。
【0251】
【発明の効果】以上のように、この発明に従えば、遅延
段の遅延時間を、後段のインバータ回路の出力信号が論
理反転するまで前段のインバータ遅延回路の出力信号の
変化を抑制するように構成しており、電源電圧などの動
作環境の変動にかかわらず、一定の遅延時間を有する遅
延回路を実現することができる。応じて、配線遅延など
により生じた場合においても、この遅延回路を用いて内
部の信号間のスキューを低減することができ、動作環境
にかかわらず安定に動作する半導体装置を実現すること
ができる。
【0252】すなわち、出力ノードに、容量素子をその
出力ノードの電圧レベルにおいて選択的に結合するとと
もに、この出力ノードを、入力信号よりも位相の進んだ
信号と出力ノードの信号とに従ってこの出力ノードの電
圧レベルを調整しており、この出力ノードの信号が論理
レベルが変化するまで、入力インバータ回路の出力信号
の変化を抑制することができ、電源電圧変動にかかわら
ず、一定の遅延時間を有する遅延回路を実現することが
できる。
【0253】また、この出力ノードの信号を、それぞれ
入力論理しきい値の異なるインバータ回路を用いて補助
回路を駆動して、出力ノードの電流変化を抑制すること
により、このフィードバック経路における貫通電流を抑
制しつつ正確に、遅延時間を電源電圧に依存することな
く安定に設定することができる。
【0254】また、基準電圧を、抵抗分圧回路と並列に
可変コンダクタンス素子および電流バイパス用の可変コ
ンダクタンス素子を用いることにより、電源電圧変動時
において抵抗分圧回路に流れる電流が変化する場合にお
いても、この抵抗分圧回路に流れる電流を一定とするこ
とができ、応じて基準電圧を電源電圧に依存しない一定
の電圧レベルに設定することができる。
【0255】また、この基準電圧を、遅延回路の動作電
流を規定することに利用することにより、遅延回路の遅
延時間を安定化させることができる(少なくとも接地ノ
ードに結合されるNチャネルMOSトランジスタを用い
た場合この基準電圧が一定であれば、この変動にかかわ
らず、一定の動作電流となる。少なくとも放電経路に関
しては)。また、この可変コンダクタンス素子および電
流バイパス素子として、MOSトランジスタを利用する
ことにより、簡易な回路構成で製造工程を複雑化するこ
となく、容易に基準電圧を実現することができる。
【0256】また、複数の縦続接続されるインバータ回
路の出力ノード各々に対応して、奇数段下流のインバー
タ回路の出力信号に従って対応の出力ノードを駆動する
ように構成しており、各インバータ段の出力変化を、後
段のインバータ段の出力信号の論理反転時まで抑制する
ことができ、応じて、電源電圧レベルにかかわらず、安
定に一定の遅延時間を有する遅延回路を実現することが
できる。
【0257】また、この電流駆動用の補助回路の電流源
を制御するために擬似グレイコード表示の制御信号を利
用することにより、この電流源は前の状態を少なくとも
維持して次の状態へ変化することができ、電流源の供給
する電流が大幅に変化することがなく、また電流源スイ
ッチングトランジスタがすべて状態が変化するのを防止
することができ、安定にかつ高速で、所望の電流を供給
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に従う半導体装置の
全体の構成を概略的に示す図である。
【図2】 図1に示す半導体装置のデータ読出時の信号
変化を示すシーケンス図である。
【図3】 図1に示す半導体装置のデータ書込時の動作
を示す信号変化を示すシーケンス図である。
【図4】 図1に示すバンク制御回路の構成を概略的に
示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態1に従う半導体記憶装
置の他の構成を概略的に示す図である。
【図6】 図1に示す半導体装置のデータ読出時の動作
の信号変化シーケンスを示す図である。
【図7】 図5に示す半導体装置のデータ書込時の変化
シーケンスを示す図である。
【図8】 図5に示す半導体装置における入出力制御部
の構成および内部クロックパスの構成を概略的に示す図
である。
【図9】 図8に示す入出力制御回路の動作を示す信号
波形図である。
【図10】 この発明の実施の形態1に従う遅延回路の
構成を概略的に示す図である。
【図11】 図10に示すバーニア回路の構成を概略的
に示す図である。
【図12】 図11に示すセレクタの1段の選択回路の
構成を概略的に示す図である。
【図13】 図11に示す遅延段の構成を概略的に示す
図である。
【図14】 図13に示す可変遅延段の構成を示す図で
ある。
【図15】 図14に示す基準電圧VNを発生する回路
の構成を示す図である。
【図16】 図14に示す基準電圧VPを発生する回路
の構成を示す図である。
【図17】 この発明の実施の形態1に従う遅延回路の
第1の変更例を示す図である。
【図18】 図17に示す遅延回路の動作を示す信号波
形図である。
【図19】 この発明の実施の形態1に従う遅延回路の
変更例2の構成を示す図である。
【図20】 図19に示す遅延回路の動作を示す信号波
形図である。
【図21】 この発明の実施の形態1に従う遅延回路の
変更例3の構成を概略的に示す図である。
【図22】 図21に示す遅延回路の動作を示す信号波
形図である。
【図23】 この発明の実施の形態1に従う遅延回路の
遅延プログラム態様を概略的に示す図である。
【図24】 図15および図16に示す切換制御信号F
RC,/FRCを発生する部分の構成を概略的に示す図
である。
【図25】 この発明の実施の形態1に従う遅延回路の
変更例4の構成を示す図である。
【図26】 図25に示す遅延回路の構成動作を示す信
号波形図である。
【図27】 この発明の実施の形態1に従う遅延回路の
変更例5の構成を概略的に示す図である。
【図28】 図27に示す遅延回路の動作を示す信号波
形図である。
【図29】 この発明の実施の形態1に従う遅延回路の
変更例6の構成を概略的に示す図である。
【図30】 この発明の実施の形態1に従う遅延回路の
全体構成を概略的に示す図である。
【図31】 図30に示す遅延回路の動作を示す信号波
形図である。
【図32】 この発明の実施の形態2に従う遅延回路の
構成を示す図である。
【図33】 図32に示す遅延回路の動作を示す信号波
形図である。
【図34】 図32に示す補助ドライブ回路の構成を示
す図である。
【図35】 この発明の実施の形態3に従うDLLの構
成を示す図である。
【図36】 (A)は、図35に示す位相比較器の構成
の一例を示す図である。(B)は、図35に示す位相比
較器の動作を示す信号波形図である。
【図37】 図35に示す遅延回路の構成を概略的に示
す図である。
【図38】 図37に示す遅延段の構成を示す図であ
る。
【図39】 図35に示すカウンタおよびデコーダの構
成を概略的に示す図である。
【図40】 図39に示す回路の動作を示す信号波形図
である。
【図41】 図39に示すラッチの1段の構成を示す図
である。
【図42】 図41に示すラッチ段の動作を示す信号波
形図である。
【図43】 この発明の実施の形態3に従うDLLにお
ける粗調整動作完了検出部の構成を概略的に示す図であ
る。
【図44】 図43に示す回路の動作を示す信号波形図
である。
【図45】 図37に示す電流制御回路の構成を概略的
に示す図である。
【図46】 図45に示すデコーダの構成の一例を示す
図である。
【図47】 図46に示す擬似グレイコードデコーダの
真理値表を一覧にして示す図である。
【図48】 この発明の実施の形態3に従うDLL回路
の遅延回路の変更例を示す図である。
【図49】 この発明の実施の形態3の変更例2の構成
を概略的に示す図である。
【図50】 図49に示すデコーダの出力信号により電
流が制御される遅延段の構成を概略的に示す図である。
【図51】 図49に示すデコーダのデコード動作の真
理値を一覧にして示す図である。
【図52】 図50に示す電流源の構成をより具体的に
示す図である。
【図53】 図51に示す真理値と図52に示す電流源
制御信号との対応関係を一覧にして示す図である。
【図54】 図49に示すデコーダの構成をより具体的
に示す図である。
【図55】 従来の遅延回路の構成を示す図である。
【図56】 図49に示す遅延回路の動作を示す信号波
形図である。
【符号の説明】
1 半導体装置、2 周辺パッド群、PD パッド、3
DQ関連パッド群、5 中央回路、5a 遅延回路、
6 入出力制御回路、7 リピータ、7a リピート回
路、♯0−♯3 バンク、BC0−BC3 バンク制御
回路、23 DQ関連パッド群、26 入出力制御回
路、33,36,41 バーニア回路、DL0−DLk
遅延段、45 セレクタ、47a 可変遅延段、47
b AND回路、47c バッファ回路、IV1,IV
2 インバータ、50b−50d,51b−51d P
チャネルMOSトランジスタ、50f−50h,51f
−51h NチャネルMOSトランジスタ、Z1−Z4
抵抗素子、55b,55j,55f PチャネルMO
Sトランジスタ、55g,55i,55h Nチャネル
MOSトランジスタ、Z5−Z8 抵抗素子、56b,
56f,56j NチャネルMOSトランジスタ、56
g,56h,56i PチャネルMOSトランジスタ、
60 インバータ回路、62b,62d,63b,63
d MOSキャパシタ、62a,62c,63a,63
c PチャネルMOSトランジスタ、64b,64e,
65b,65e MOSキャパシタ、64a,64d,
65a,65d NチャネルMOSトランジスタ、ND
1−ND4 可変出力負荷回路、66 遅延回路、70
a,70b インバータ回路、71a,71b Pチャ
ネルMOSトランジスタ、71c,71d Nチャネル
MOSトランジスタ、DLY0−DLYk 遅延段、7
5 セレクタ、76 インバータ、77 AND回路、
VG0−VG4 遅延インバータ回路、DG0−DG4
出力補助ドライブ回路、80a,80d 電流源、8
2a−82c,83a−83c 電流源切換トランジス
タ、82d−82f,83d−83f 電流源トランジ
スタ、90位相比較器、91 カウンタ、92 デコー
ダ、93 遅延回路、DLA0−DLAm 遅延段、M
UX マルチプレクサ、95 電流制御回路、PR0−
PR2,NR0−NR2 電流源切換トランジスタ、I
Sa,ISb 電流源、IVa,IVb 遅延インバー
タ回路、102a,102b 電流源トランジスタ、1
00a,100b PチャネルMOSトランジスタ、1
00c,100d NチャネルMOSトランジスタ、9
5a,95b AND回路、95c,95dカウンタ、
95e デコーダ、95ea ラッチ回路、95eb
加算回路、95eg 擬似グレイコードデコーダ、15
0 アップ/ダウンカウンタ、151デコーダ、15
2,153 電流源。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/822 G11C 11/34 354C 5J056 H03H 11/26 362S 5J098 H01L 27/04 B H03K 19/0175 H03K 19/00 101F // G06F 1/10 G06F 1/04 330A Fターム(参考) 5B015 HH01 HH03 JJ11 JJ15 JJ16 JJ41 KB84 NN03 5B024 AA03 AA15 BA21 BA23 BA29 CA07 CA16 CA21 5B079 BC03 CC02 CC12 DD08 DD13 5F038 BH03 BH07 BH16 BH19 CD09 DF07 EZ20 5J001 AA05 AA11 BB12 DD09 5J056 AA04 AA39 BB27 BB38 CC05 DD13 DD29 EE07 FF07 FF08 HH04 KK01 5J098 AA03 AC04 AC10 AC20 AC27 AD06 AD07 AD24 FA03 FA09

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の入力信号に従って出力ノードを駆
    動するためのドライブ回路を備え、前記ドライブ回路の
    前記出力ノードの出力信号は第1の電圧レベルと第2の
    電圧レベルの間で変化し、 容量素子、 前記出力ノードと前記容量素子との間に結合され、前記
    出力ノードの信号が前記第1の電圧レベルと前記第1お
    よび第2の電圧レベルの間の所定電圧レベルの間のとき
    前記容量素子を前記出力ノードから切り離しかつ前記出
    力ノードの信号が前記所定電圧レベルと前記第2の電圧
    レベルの間のとき前記容量素子と前記出力ノードとを結
    合するための遅延制御回路、および活性化時前記第1の
    入力信号と同相でかつ位相の進んだ第2の入力信号に従
    って、前記出力ノードを駆動するための補助ドライブ回
    路を備え、前記補助ドライブ回路は、前記出力ノードの
    信号に応答して活性化されて前記ドライブ回路と反対方
    向に前記出力ノードを駆動しかつ前記補助ドライブ回路
    は前記出力ノードの信号が前記第1の電圧レベルと前記
    所定電圧レベルの間のとき非活性化される、遅延回路。
  2. 【請求項2】 第1の入力信号に従って、第1の電圧レ
    ベルと第2の電圧レベルの間で変化する出力信号を出力
    ノードに生成するためのドライブ回路、 容量素子、 前記出力ノードと前記容量素子との間に結合され、前記
    出力ノードの信号が前記第1の電圧レベルと前記第1お
    よび第2の出力レベルの間の所定電圧レベルの間のとき
    前記容量素子を前記出力ノードから切り離しかつ前記出
    力ノードの信号が前記所定電圧レベルと前記第2の電圧
    レベルの間のとき前記容量素子と前記出力ノードとを結
    合するための遅延制御回路、および前記第1の入力信号
    と同相でかつ位相の進んだ第2の入力信号に従って、前
    記出力ノードを駆動するための補助ドライバを備え、前
    記補助ドライバは、前記出力ノードと第1の電源ノード
    の間に直列に接続される第1および第2の第1導電型の
    第1の絶縁ゲート型電界効果トランジスタと、前記出力
    ノードと第2の電源ノードの間に直列に接続される第2
    導電型の第3および第4の絶縁ゲート型電界効果トラン
    ジスタと、第1の入力論理しきい値を有し前記出力ノー
    ドの信号を反転して前記第1の絶縁ゲート型電界効果ト
    ランジスタのゲートへ与える第1のインバータと、前記
    第1の入力論理しきい値と異なる第2の入力論理しきい
    値を有しかつ前記出力ノードの信号を反転して前記第3
    の絶縁ゲート型電界効果トランジスタのゲートへ与える
    第2のインバータとを有し、第2および第4の絶縁ゲー
    ト型電界効果トランジスタそれぞれのゲートに前記第2
    の入力信号が与えられる、遅延回路。
  3. 【請求項3】 出力ノードに基準電圧を発生するための
    基準電圧発生回路を備え、前記基準電圧発生回路は、第
    1の電源ノードと前記出力ノードの間に接続される第1
    の抵抗素子と、前記出力ノードと内部ノードとの間に接
    続される第2の抵抗素子と、前記第1の内部ノードと第
    2の電源ノードとの間に接続されかつ前記出力ノードの
    電圧に従ってコンダクタンスが変化する可変コンダクタ
    ンス素子と、前記出力ノードと前記第2の電源ノードと
    の間に結合されかつ前記内部ノードの電圧に従ってコン
    ダクタンスが変化する第2のコンダクタンス素子を含
    み、さらに前記基準電圧に従って動作電流を供給する電
    源トランジスタを含み、入力信号に従って出力信号を生
    成するゲート回路を備える、半導体回路装置。
  4. 【請求項4】 前記ゲート回路は、前記入力信号を遅延
    して出力する遅延回路である、請求項3記載の半導体回
    路装置。
  5. 【請求項5】 前記第1および第2の可変コンダクタン
    ス素子は、互いに導電型の異なる絶縁ゲート型電界効果
    トランジスタである、請求項3記載の半導体回路装置。
  6. 【請求項6】 縦続接続される複数のインバータ回路、
    および前記複数のインバータ回路の出力ノード各々に対
    応して設けられ、各々が対応のインバータ回路よりも奇
    数段下流のインバータ回路の出力信号に従って対応のイ
    ンバータ回路の出力ノードを駆動するための複数の補助
    回路を備える、遅延回路。
  7. 【請求項7】 前記複数の補助回路の各々は、インバー
    タ回路を備える、請求項6記載の遅延回路。
  8. 【請求項8】 第1のインバータ、 前記第1のインバータの出力信号を反転するための第2
    のインバータ、および 前記第2のインバータの出力信号に応答して前記第1の
    インバータの出力ノードに前記第1のインバータの出力
    信号の変化を妨げる方向に電流を供給するための可変電
    流源を備え、前記可変電流源は、複数の互いに並列に接
    続される電流供給素子を含み、前記複数の電流供給素子
    は、疑似グレイコード表示の制御信号により選択的に導
    通し、前記疑似グレイコード表示は、連続する数値間
    で、少なくとも1ビットの同じビットの値が“1”に保
    持される、遅延回路。
JP2000156102A 2000-05-26 2000-05-26 遅延回路およびそのための半導体回路装置 Pending JP2001339283A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000156102A JP2001339283A (ja) 2000-05-26 2000-05-26 遅延回路およびそのための半導体回路装置
US09/735,635 US6404258B2 (en) 2000-05-26 2000-12-14 Delay circuit having low operating environment dependency
US10/150,156 US20020186064A1 (en) 2000-05-26 2002-05-20 Delay circuit having low operating environment dependency

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000156102A JP2001339283A (ja) 2000-05-26 2000-05-26 遅延回路およびそのための半導体回路装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001339283A true JP2001339283A (ja) 2001-12-07

Family

ID=18660935

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000156102A Pending JP2001339283A (ja) 2000-05-26 2000-05-26 遅延回路およびそのための半導体回路装置

Country Status (2)

Country Link
US (2) US6404258B2 (ja)
JP (1) JP2001339283A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004208152A (ja) * 2002-12-26 2004-07-22 Mitsubishi Electric Corp 遅延回路
JP2005071569A (ja) * 2003-08-21 2005-03-17 Hynix Semiconductor Inc 半導体素子における位相遅延補償装置及びその方法
JP2006318647A (ja) * 2006-08-21 2006-11-24 Nec Electronics Corp 半導体記憶装置
JP2014011730A (ja) * 2012-07-02 2014-01-20 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 可変遅延装置および可変遅延設定方法
JP2017529026A (ja) * 2014-07-04 2017-09-28 シリコン ストーリッジ テクノロージー インコーポレイテッドSilicon Storage Technology, Inc. デジタル制御遅延ロックループ基準生成装置

Families Citing this family (50)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6401167B1 (en) 1997-10-10 2002-06-04 Rambus Incorporated High performance cost optimized memory
US6675272B2 (en) 2001-04-24 2004-01-06 Rambus Inc. Method and apparatus for coordinating memory operations among diversely-located memory components
US8391039B2 (en) 2001-04-24 2013-03-05 Rambus Inc. Memory module with termination component
US6720836B2 (en) * 2001-12-14 2004-04-13 Elantec Semiconductor, Inc. CMOS relaxation oscillator circuit with improved speed and reduced process/temperature variations
JP3770224B2 (ja) * 2001-12-21 2006-04-26 株式会社デンソー 可変遅延器,電圧制御発振器,pll回路
US6982587B2 (en) * 2002-07-12 2006-01-03 Rambus Inc. Equalizing transceiver with reduced parasitic capacitance
US6861918B2 (en) * 2002-09-16 2005-03-01 Ene Technology Inc. Compensation circuit for current control oscillator
TWI283515B (en) * 2002-10-02 2007-07-01 Via Tech Inc Method and device for adjusting reference level
KR100505645B1 (ko) * 2002-10-17 2005-08-03 삼성전자주식회사 동작주파수 정보 또는 카스 레이턴시 정보에 따라출력신호의 슬루율을 조절 할 수 있는 출력 드라이버
US7010713B2 (en) 2002-12-19 2006-03-07 Mosaid Technologies, Inc. Synchronization circuit and method with transparent latches
US7132903B1 (en) * 2003-07-03 2006-11-07 Lattice Semiconductor Corporation Noise-shielding, switch-controlled load circuitry for oscillators and the like
EP1538752A1 (en) * 2003-11-28 2005-06-08 Freescale Semiconductor, Inc. Clock pulse generator apparatus with reduced jitter clock phase
US7102407B2 (en) * 2004-03-31 2006-09-05 Intel Corporation Programmable clock delay circuit
US7170332B2 (en) * 2004-04-15 2007-01-30 Analog Devices, Inc. Reference signal generators
KR100642441B1 (ko) * 2004-04-19 2006-11-06 주식회사 하이닉스반도체 반도체 메모리 소자의 제어 회로
US7480361B1 (en) 2004-07-12 2009-01-20 Xilinx, Inc. Phase lock detector
US7411426B2 (en) * 2004-07-20 2008-08-12 Exar Corporation Phase detector for RZ
US20060017471A1 (en) * 2004-07-20 2006-01-26 Exar Corporation Phase detector
US7030675B1 (en) * 2004-08-31 2006-04-18 Altera Corporation Apparatus and method for controlling a delay chain
US7301831B2 (en) 2004-09-15 2007-11-27 Rambus Inc. Memory systems with variable delays for write data signals
CN100539041C (zh) * 2004-10-22 2009-09-09 富士通微电子株式会社 半导体器件及其制造方法
JP4666345B2 (ja) * 2004-11-05 2011-04-06 ローム株式会社 チャージポンプ回路
KR100706623B1 (ko) * 2005-01-14 2007-04-11 삼성전자주식회사 반도체 장치의 지연 조절회로 및 지연 조절방법
US7208991B2 (en) * 2005-01-28 2007-04-24 Altera Corporation Digitally programmable delay circuit with process point tracking
US7304521B2 (en) * 2005-01-28 2007-12-04 Altera Corporation Delay circuit for synchronizing arrival of a clock signal at different circuit board points
US7355435B2 (en) * 2005-02-10 2008-04-08 International Business Machines Corporation On-chip detection of power supply vulnerabilities
US20060176096A1 (en) * 2005-02-10 2006-08-10 International Business Machines Corporation Power supply insensitive delay element
US7262637B2 (en) * 2005-03-22 2007-08-28 Micron Technology, Inc. Output buffer and method having a supply voltage insensitive slew rate
KR100733407B1 (ko) * 2005-06-30 2007-06-29 주식회사 하이닉스반도체 반도체 메모리 소자의 벌크 바이어스 전압 레벨 검출기
JP2007097019A (ja) * 2005-09-30 2007-04-12 Sanyo Electric Co Ltd 遅延回路及びそれを用いた映像信号処理回路
JP4342503B2 (ja) * 2005-10-20 2009-10-14 富士通マイクロエレクトロニクス株式会社 半導体装置および半導体装置の検査方法
US8466728B2 (en) * 2006-02-23 2013-06-18 Agere Systems Llc Enhanced delay matching buffer circuit
DE102006024960B4 (de) * 2006-05-29 2013-01-31 Qimonda Ag Signalverzögerungsschleife und Verfahren zum Einrasten einer Signalverzögerungsschleife
KR100829455B1 (ko) * 2006-11-13 2008-05-15 주식회사 하이닉스반도체 반도체 메모리 장치의 데이터 출력 제어신호 생성회로 및방법
US8004337B2 (en) * 2007-01-30 2011-08-23 Dolpan Audio, Llc Digital delay circuit
KR100884603B1 (ko) * 2007-05-09 2009-02-19 주식회사 하이닉스반도체 반도체소자의 버퍼장치
WO2009139057A1 (ja) * 2008-05-15 2009-11-19 富士通株式会社 ドライバの出力電流調整方法、ドライバの出力電流調整装置及び電子装置
KR101047059B1 (ko) * 2009-10-30 2011-07-06 주식회사 하이닉스반도체 반도체 메모리 장치
KR101027697B1 (ko) * 2010-01-08 2011-04-12 주식회사 하이닉스반도체 반도체 메모리 장치의 지연 회로
KR101138832B1 (ko) * 2010-10-29 2012-05-10 에스케이하이닉스 주식회사 반도체 메모리 장치 및 그 동작방법
KR20120053602A (ko) * 2010-11-18 2012-05-29 에스케이하이닉스 주식회사 반도체 메모리 장치 및 그의 동작 방법
US8873311B2 (en) * 2012-02-14 2014-10-28 Micron Technology, Inc. Supply independent delayer
US20150033050A1 (en) * 2013-07-25 2015-01-29 Samsung Electronics Co., Ltd Semiconductor integrated circuit and computing device including the same
CN104579306A (zh) * 2013-10-10 2015-04-29 飞思卡尔半导体公司 低功率反相器电路
JP6339406B2 (ja) * 2014-05-08 2018-06-06 ローム株式会社 可変遅延回路
US9641161B1 (en) * 2016-05-02 2017-05-02 Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., Ltd. Flip-flop with delineated layout for reduced footprint
KR102563775B1 (ko) * 2016-06-27 2023-08-07 에스케이하이닉스 주식회사 그룹 선택 회로와 그를 이용한 컬럼 리드아웃 장치 및 그 방법
EP3385756A1 (en) * 2017-04-06 2018-10-10 Koninklijke Philips N.V. Pulse shaper
EP3434187A1 (en) 2017-07-27 2019-01-30 Koninklijke Philips N.V. Motion compensated cardiac valve reconstruction
US11074972B2 (en) * 2017-12-12 2021-07-27 Sony Semiconductor Solutions Corporation Semiconductor circuit and semiconductor circuit system

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5220216A (en) * 1992-01-02 1993-06-15 Woo Ann K Programmable driving power of a CMOS gate
JPH07154221A (ja) 1993-11-25 1995-06-16 Nec Corp 遅延回路
JPH0870241A (ja) 1994-08-26 1996-03-12 Nippon Motorola Ltd 遅延回路
JP3523718B2 (ja) * 1995-02-06 2004-04-26 株式会社ルネサステクノロジ 半導体装置
US5548237A (en) * 1995-03-10 1996-08-20 International Business Machines Corporation Process tolerant delay circuit
JP3862306B2 (ja) * 1995-06-23 2006-12-27 三菱電機株式会社 半導体装置
GB2305082B (en) * 1995-09-06 1999-10-06 At & T Corp Wave shaping transmit circuit
JPH1155089A (ja) * 1997-07-29 1999-02-26 Mitsubishi Electric Corp 半導体ゲート回路
US5949292A (en) * 1997-12-15 1999-09-07 Texas Instruments Incorporated Ring oscillator using current robbing for controlling delay period

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004208152A (ja) * 2002-12-26 2004-07-22 Mitsubishi Electric Corp 遅延回路
JP2005071569A (ja) * 2003-08-21 2005-03-17 Hynix Semiconductor Inc 半導体素子における位相遅延補償装置及びその方法
JP2006318647A (ja) * 2006-08-21 2006-11-24 Nec Electronics Corp 半導体記憶装置
JP2014011730A (ja) * 2012-07-02 2014-01-20 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 可変遅延装置および可変遅延設定方法
JP2017529026A (ja) * 2014-07-04 2017-09-28 シリコン ストーリッジ テクノロージー インコーポレイテッドSilicon Storage Technology, Inc. デジタル制御遅延ロックループ基準生成装置

Also Published As

Publication number Publication date
US6404258B2 (en) 2002-06-11
US20020186064A1 (en) 2002-12-12
US20010045856A1 (en) 2001-11-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001339283A (ja) 遅延回路およびそのための半導体回路装置
US10825494B2 (en) DFE conditioning for write operations of a memory device
JP3429977B2 (ja) スキュー低減回路及び半導体装置
US6914798B2 (en) Register controlled DLL for reducing current consumption
JP3993717B2 (ja) 半導体集積回路装置
US6262938B1 (en) Synchronous DRAM having posted CAS latency and method for controlling CAS latency
US6522599B2 (en) Operable synchronous semiconductor memory device switching between single data rate mode and double data rate mode
US6842396B2 (en) Semiconductor memory device with clock generating circuit
JP3769940B2 (ja) 半導体装置
US7558127B2 (en) Data output circuit and method in DDR synchronous semiconductor device
JP3729582B2 (ja) 半導体装置、半導体装置システム及びディジタル遅延回路
TWI308345B (en) Delay locked loop circuit
JP3481065B2 (ja) 位相比較回路および半導体集積回路
JPH10171774A (ja) 半導体集積回路
KR20100028504A (ko) Dll 회로 및 그 제어 방법
US6977848B2 (en) Data output control circuit
JP2013069360A (ja) 半導体装置及びデータ処理システム
US6269050B1 (en) Internal clock generating circuit of synchronous type semiconductor memory device and method thereof
US20030184343A1 (en) Interface circuit and semiconductor device with the same
EP2573775A2 (en) Semiconductor device and data processing system including the same
US6608514B1 (en) Clock signal generator circuit and semiconductor integrated circuit with the same circuit
KR100416619B1 (ko) 동기식 반도체 장치의 데이터 출력 회로 및 그 방법
JP2000076852A (ja) 同期型半導体記憶装置
JP2004064143A (ja) クロック同期回路及び半導体装置
KR100605572B1 (ko) 반도체메모리소자

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070416

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090819

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091013

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100223