JP2001272519A - カラーフィルター用中間品の作製方法、カラーフィルターの作製方法、カラーフィルター並びに画像表示装置及び画像入力装置 - Google Patents

カラーフィルター用中間品の作製方法、カラーフィルターの作製方法、カラーフィルター並びに画像表示装置及び画像入力装置

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JP2001272519A
JP2001272519A JP2000084616A JP2000084616A JP2001272519A JP 2001272519 A JP2001272519 A JP 2001272519A JP 2000084616 A JP2000084616 A JP 2000084616A JP 2000084616 A JP2000084616 A JP 2000084616A JP 2001272519 A JP2001272519 A JP 2001272519A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】表面処理後からインク染着までの時間に影響さ
れることなく、インク弾きの問題のない高品質のカラー
フィルターを得ることのできるカラーフィルター用中間
品の作製方法及びカラーフィルターの作製方法、カラー
フィルター並びに画像表示装置、画像入力装置を提供す
ること。 【解決手段】ブラックマトリックス部と画素形成部を有
するカラーフィルター用支持基板に、インクに実質的に
溶解する界面活性剤を使用して表面を改質する処理を施
し、次いで100℃以上300℃以下の加熱処理工程を
経るカラーフィルター用中間品の作製方法であり、この
中間品の作製方法により作製されたカラーフィルター用
中間品の画素形成部にインクを付着させるカラーフィル
ターの作製方法であり、このカラーフィルターの作製方
法により作製されたカラーフィルター、このカラーフィ
ルターの作製方法により作製されたカラーフィルターを
用いる画像表示装置及び画像入力装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーフィルター
用中間品の作製方法、カラーフィルターの作製方法、カ
ラーフィルター及び画像表示装置に関し、詳しくはカラ
ー液晶ディスプレー、カラービデオカメラ、イメージス
キャナー、パーソナルコンピューターなどに使用されて
いる画像表示装置あるいはCCDデバイス等に使用され
ている画像入力装置(撮像装置を含む)に用いるカラー
フィルター用中間品の作製方法、カラーフィルター及び
その作製する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯用パーソナルコンピューター
の急速な発展に伴い、液晶ディスプレイの需要が増加す
る傾向にあり同時に装置のコストダウンも要求され、特
にコストの高いカラーフィルターのコストダウン要求が
高まっている。即ち製造工程が短く歩留まりが良く、優
れた品質のカラーフィルター及びその製造方法が望まれ
ているが、未だに満足できるものは実現できていない。
【0003】例えばLCD用のカラーフィルターは、ブ
ルー(B)、グリーン(G)、レッド(R)の3色フィ
ルターを適当に配列して作製する。各色のフィルターが
各画素を形成し、一つの画素が形成するセルの大きさは
(60μm〜100μm)×(180μm〜300μ
m)程度であり、各画素セルは表面反射を防ぐため高さ
1〜2μmの黒い隔壁、即ち、ブラックマトリックス
(以下、BMとも言う)で囲まれている。
【0004】カラーフィルターは単純な構造であるが製
造工程が複雑で長いため、収率が低くコストが高くなり
低コストで高品位なカラーフィルターが望まれている。
【0005】以下、従来の製造法に就いて説明する。
【0006】最も多く使われている例えばLCD用カラ
ーフィルターの第1の製造法は、染色法である。この方
法は、支持基板上に可染性の感光性高分子膜を形成し、
フォトリソグラフィーによりフィルター形状に合わせて
パターニングし出来上がったパターンを染色する。この
操作を3回繰り返し保護層を設けてB、G、R3色を有
するフィルターを形成する。
【0007】第2の方法が顔料分散法である。この方法
は支持基板上に顔料を分散した感光性樹脂膜を形成し、
これをパターニングすることにより単色のパターンを得
る。この操作を3回繰り返し、更に、保護層を設けて
B、G、R3色を有するフィルターを形成する。
【0008】第3の方法が電着法である。この方法は支
持基板上に電極でフィルターのパターンを形成する。次
に、顔料、樹脂及び溶剤を含有する電着塗装液に浸漬
し、電極に通電して第一色を電着する。この操作を3回
繰り返し、保護層を設けてB、G、R3色を有するフィ
ルターを形成する。
【0009】第4の方法が印刷法である。この方法は熱
硬化性樹脂に顔料を分散してガラス基板上に印刷する。
この操作を3回繰り返し、保護層を設けてB、G、R3
色を有するフィルターを形成する。
【0010】これら従来の方法に共通している問題点
は、B、G、R3色を着色するため、感光性樹脂のスピ
ンコート、露光、現像や、電着、印刷等の工程を3回繰
り返す必要が有り、材料の無駄が多く工程が長いため、
汚染の機会が増え、歩留まりが低下し、コストが高くな
るという欠点を有していることである。更に、電着法で
は電極上に色素を析出させるので、電極パターンを電気
的につなげる必要があり、フィルターのパターン形状が
限定されるため、現状ではTFT用には適用が困難であ
る。また、印刷法、例えばオフセット印刷は、インクを
2回転写するので転写パターンの解像度が悪く、ファイ
ンピッチパターンの形成が難しく、フィルター表面に凹
凸を生じるので表面を平坦化処理する必要がある。
【0011】これらの欠点を解決するため、インクジェ
ット方式を用いたカラーフィルターが提案されている。
これは従来法と異なり、B、G、Rの各色を基板上にノ
ズルから噴射して着色層を形成する方法である。この方
法によれば、必要な場所に必要な量のインクを必要な時
に付着させることが出来るのでインクが無駄にならな
い。又、B、G、Rの着色層を同時に形成するので、製
造プロセスが短縮され大幅なコストダウンが可能にな
る。
【0012】しかし、インクジェット方式で支持基板に
形成した画素形成部(以下、凹部と呼ぶことがある。)
にインクを吐出して着色層を形成する時、支持基板は布
や紙と異なりインクを吸収しないので一つの画素(凹
部)からインクが溢れ出し、隣りの画素(凹部)のイン
クと混色し易い。また、使用するインクの物性値、例え
ば表面張力や粘度等が支持基板の物性値、例えば表面自
由エネルギーと適合しないと着色層が弾かれて、フィル
ター層の膜厚に偏りが生じ色濃度が不均一になったり白
抜けが発生し易い。更に、着色層の表面が荒れ易いので
液晶層と均一に接触出来なくなる等の問題がある。
【0013】インクジェット法は、従来法に比べて遙か
に能率が高く材料の無駄が少ないので低コストでカラー
フィルターを製造出来るが、上述の様に凹部間でインク
が混合しやすく、又凹部内でインク濃度が不均一になっ
たり、特に大きな問題は凹部の一部や凸部と凹部の境界
でインクが欠けたり、白抜けが発生し易い欠点を持って
いる。
【0014】このため、凹部と凹部の間でインクが混合
しない様に、一つの凹部に吐出したインクがブラックマ
トリックス部(以下、凸部と呼ぶことがある。)の表面
を乗り越えて隣りの凹部に侵入しない様にすることが望
ましい。更に、凹部ではインクが均一に広がる様になる
ことが好ましい。
【0015】そこで、支持基板の表面を処理して凸部に
は撥インク性を凹部には親インク性を持たせる処理が行
われる。しかし、親インク性の凹部を撥インク性の凸部
で取り囲むことになるので、凹部内でインクが均一に広
がっても凸部と接触する部分ではインクが弾かれて、凹
部の周辺で色濃度が低下したり、白抜けを発生し易いの
で、表示される色画像のコントラストが低下する問題が
ある。
【0016】この様に、インクジェット法によりカラー
フィルターを製造するには、支持基板(ガラス基板)を
撥インク領域と親インク領域に正確に細かく分割して処
理することが好ましく行われる。例えば、特開平9−2
30123号、特開平7−35916号、特開平4−1
23005号には感光性材料と低エネルギー表面を形成
出来る材料、例えば、フッ素樹脂やシリコン樹脂を支持
基板全面に重層塗布し、凹部又は凸部に合わせたパター
ンを通して紫外線を照射し、現像して凹部からフッ素樹
脂やシリコン樹脂を取り除き、凸部にはこれらを残して
凹部にインクを吐出し、カラーフィルターを形成する方
法が記載されている。
【0017】この方法は、フォトリソグラフィー技術を
使用するので、凹部と凸部にそれぞれに正確に親インク
性と撥インク性を持たせることが出来るが、凹部と凸部
の境界でインクが弾かれて色素濃度が低下したり、白抜
けが出るので、表示される画像のコントラストが低下し
易い。また、凹部のガラス面は高い表面自由エネルギー
を持つので、インク親和性が高いが、低表面エネルギー
材料であるフッ素やシリコンを処理中に吸着し易く、凹
部の親インク性が失われ易い。このため、凹部のガラス
面をフッ化水素酸やレーザー等でエッチングして、これ
らの汚染物を取り除く必要がある。更に、凸部にフッ素
樹脂やシリコン樹脂があると、保護膜を弾いて塗布出来
ないので、取り除かねばならない。このため、プロセス
が複雑で工程が多く、極めて煩雑である。
【0018】この他、例えば特開平8−201615
号、特開平8−227012号、特開平8−23031
4号等に開示されている方法は、支持基板上に感光性樹
脂を塗布し、凸部又は凹部の形に合わせたマスクを通
し、紫外線を照射して、光が当たった部分と当たらなか
った部分で、インクの吸収性に差が生じることを利用し
て凹部間でのインクの混合を防ぐ方法である。しかし、
光照射の有無ではインク吸収性の差を十分に付けること
ができず、凹部間のインク混合を十分に防げない。又、
インク吸収層を設けるので、解像度の低下や、コスト高
の原因となる。この方法もプロセスが複雑で工程が多く
極めて煩雑である。
【0019】凸部と凹部の境界に於けるインク濃度の低
下や白抜けを防ぐため、例えば特開平9−127327
号に記載の方法は凸部の側面の撥インク性を少し低下さ
せている。
【0020】また、特開平9−258208号に記載の
方法は凸部を2層構成にして下層の撥インク性を低くし
ている。これらの方法はフォトポリマーとフッ素化合物
を組み合わせて使用するので、煩雑で長い複数のプロセ
スが必要で経済的な不利益が大きく、資源の浪費にもつ
ながる。
【0021】特開平10−115703号に記載の方法
は、凸部に対するインクの後退接触角を50°以下にす
ることで境界での接触角を下げ、インクメニスカスの形
を平坦にして色ムラや色抜けを防止している。しかし、
後退接触角が50°以下ではまだ接触角が大きすぎ、メ
ニスカスの形状を十分に平坦化できないので好ましくな
い。
【0022】特開平9−329706号に記載の方法は
凸部の下部を親水性の酸化シリコンで、上部を疎水性の
アモルファスシリコンで形成している。これは、プラズ
マCVDの様な高価な装置が必要であり好ましくない。
【0023】この様に、インクジェット法により高精度
のカラーフィルターを製造するには、支持基板を処理し
て凹部に親インク性を、凸部に撥インク性を与え、更
に、凹部と凸部の繋ぎ目に極端な濡れ性の変化を与えな
い技術が極めて重要な課題となってくるのである。
【0024】カラーフィルター用支持基板は樹脂にカー
ボンブラックを混合し、ガラス上に塗布して凸部を形成
することが好ましい。凹部は例えばガラス面が好まし
く、ガラス面の場合は、高い表面自由エネルギーを持つ
から、特に親インク処理しなくとも低表面エネルギー材
料による汚染を除けばインクの濡れ性は良い。
【0025】しかし、凸部は樹脂で形成され、樹脂は通
常例えば中程度の表面自由エネルギーを持つから、イン
ク、特に低い表面自由エネルギーを持つ溶剤系インクが
その上を乗り越えて移動することを防止出来ない。この
ため、低い表面自由エネルギーを与えるフッ素やシリコ
ン化合物で凸部を処理して、凸部に撥インク性を与える
ことが好ましいとされている。
【0026】従来の方法は、フォトリソグラフィー技術
を使用するので、凸部表面を正確に撥インク処理するこ
とが出来るが、凸部と凹部のつなぎ目で起こる極端な濡
れ性変化によるインクの弾きを十分に解決出来ていな
い。更に、フォトリソグラフィー技術は、スピンコー
ト、露光、現像、凹部の汚染除去、表面処理材の除去等
の長い工程が必要になり、コストが高くなる欠点を有し
ている。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者は、
長い処理プロセスを必要とすると共に凸部と凹部の繋ぎ
目で起こるインクの弾きを十分に防ぎ得ないという従来
の方法の問題点を解決する技術を、先に特願平2000
−51763号において提案した。
【0028】かかる先提案技術は、極めて簡単な方法
で、支持基板の表面を処理して、インクの凸部乗り越え
を防止し、凹部にインクを均一に広がらせ、凹部と凸部
の間で起こるインクの弾きを防止出来る技術で、インク
着色層の色濃度の均一性が良好で、カラー液晶ディスプ
レイ、カラービデオカメラ、イメージスキャナー、パー
ソナルコンピューター等の画像表示装置や画像入力装置
(撮像装置を含む)用に欠陥の無いカラーフィルター及
び生産性の高い安価なカラーフィルターを作製する方法
を提供するものである。
【0029】かかる先提案技術について更に研究を継続
したところ、新たな課題があることが判った。即ち、イ
ンクに実質的に溶解する界面活性剤の溶液を室温にてス
ピンコートして得られた表面処理済みの支持基板にイン
クを染着した時に、例えば、表面処理後からインク染着
作業開始までの時間がかかるにつれて、得られたカラー
フィルターにインク弾きの欠陥が見られるようになり、
表面処理後からインク染着作業を開始するまでの時間の
相違によって品質にバラつきがあることが判った。
【0030】研究の結果、表面処理直後にインク染着作
業を行えば、インク弾きのない良好なカラーフィルター
が得られる可能性があることが判っているが、製造ライ
ンの関係上困難であるし、インク染着作業のみを別の作
業場にて行う場合もあり、表面処理直後にインク染着作
業を行うことは実際上不可能に近い。
【0031】そこで、本発明は、表面処理後からインク
染着までの時間に影響されることなく、インク弾きの問
題のない高品質のカラーフィルターを得ることのできる
カラーフィルター用中間品の作製方法及びカラーフィル
ターの作製方法、カラーフィルター並びに画像表示装
置、画像入力装置(撮像装置を含む)を提供することを
課題とする。
【0032】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は以下
の構成により達成される。
【0033】1.ブラックマトリックス部と画素形成部
を有するカラーフィルター用支持基板に、インクに実質
的に溶解する界面活性剤を使用して表面を改質する処理
を施し、次いで100℃以上300℃以下の加熱処理工
程を経ることを特徴とするカラーフィルター用中間品の
作製方法。
【0034】2.ブラックマトリックス部と画素形成部
を有するカラーフィルター用支持基板に、インクに実質
的に溶解する界面活性剤を使用して表面を改質する処理
を施し、次いで100℃以上300℃以下の温度、2分
間以上60分間以下の時間の加熱処理工程を経ることを
特徴とするカラーフィルター用中間品の作製方法。
【0035】3.ブラックマトリックス部と画素形成部
を有するカラーフィルター用支持基板に、インクに実質
的に溶解する界面活性剤を使用して表面を改質する処理
を施し、次いで100℃以上300℃以下の加熱処理工
程を経ることにより、前記ブラックマトリックス部に対
するインクの前進接触角が、インク付着直後はインクの
付着すべき画素形成部の該支持基板表面に対する前進接
触角よりも大であって、時間経過と共に低下し、インク
付着後2分以内に該画素部の支持基板に対するインクの
前進接触角より10°大きい値以下の値まで低下するよ
うに成すことを特徴とするカラーフィルター用中間品の
作製方法。
【0036】4.ブラックマトリックス部と画素形成部
を有するカラーフィルター用支持基板に、インクに実質
的に溶解する界面活性剤及びインクに実質的に溶解しな
い界面活性剤を同時又は逐次的に使用して表面を改質す
る処理を施し、次いで100℃以上300℃以下の加熱
処理工程を経ることを特徴とするカラーフィルター用中
間品の作製方法。
【0037】5.ブラックマトリックス部と画素形成部
を有するカラーフィルター用支持基板に、インクに実質
的に溶解する界面活性剤及びインクに実質的に溶解しな
い界面活性剤を同時又は逐次的に使用して表面を改質す
る処理を施し、次いで100℃以上300℃以下の温
度、2分間以上60分間以下の時間の加熱処理工程を経
ることを特徴とするカラーフィルター用中間品の作製方
法。
【0038】6.ブラックマトリックス部と画素形成部
を有するカラーフィルター用支持基板に、インクに実質
的に溶解する界面活性剤及びインクに実質的に溶解しな
い界面活性剤を同時又は逐次的に使用して表面を改質す
る処理を施し、次いで100℃以上300℃以下の加熱
処理工程を経ることにより、前記ブラックマトリックス
部に対するインクの前進接触角が、インク付着直後はイ
ンクの付着すべき画素形成部の該支持基板表面に対する
前進接触角よりも大であって、時間経過と共に低下し、
インク付着後2分以内に該画素部の支持基板に対するイ
ンクの前進接触角より10°大きい値以下の値まで低下
するように成すことを特徴とするカラーフィルター用中
間品の作製方法。
【0039】7.請求項1〜6の何れか1項に記載の作
製方法により作製されたカラーフィルター用中間品の画
素形成部にインクを付着させることを特徴とするカラー
フィルターの作製方法。 8.画素形成部にインクを付着する際に、インクジェッ
ト方式により着色することを特徴とする請求項7記載の
カラーフィルターの作製方法。
【0040】9.請求項7又は8記載のカラーフィルタ
ーの作製方法により作製されたことを特徴とするカラー
フィルター。
【0041】10.請求項7又は8記載のカラーフィル
ターの作製方法により作製されたカラーフィルターを用
いることを特徴とする画像表示装置。 11.請求項7又は8記載のカラーフィルターの作製方
法により作製されたカラーフィルターを用いることを特
徴とする画像入力装置。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明について更に詳細に
説明する。
【0043】本発明者は、鋭意検討の結果、界面活性剤
を使用して表面を改質する処理を施した後に、加熱によ
る安定化を試みたところ、100℃以上300℃以下の
加熱処理で十分安定化でき、界面活性剤による表面処理
後からインク染着までの時間に関係なく、欠陥のないカ
ラーフィルターを作製できることを見出し、本発明に至
った。
【0044】本発明の理論は定かでないが、例えばイン
クに実質的に溶解する界面活性剤のインクに対する濡れ
性を安定維持させる上で、加熱処理が寄与しているもの
で、基板表面への界面活性剤の吸着や配向を促している
と推定される。
【0045】また、インクに実質的に溶解する界面活性
剤とインクに実質的に溶解しない界面活性剤を併用した
場合は、本発明の加熱処理により両者の競合吸着又は競
合配向を加速安定化することができたものと推定され
る。
【0046】本発明における加熱処理工程では、オーブ
ン、ホットプレート、クリーンオーブン、ブロックヒー
ター、電気温風器等の他、通常の恒温器、恒温槽等の手
段を採用できるが、特に限定されない。
【0047】加熱温度は100℃以上300℃以下の範
囲であり、100℃未満では、加熱の効果が現れず、3
00℃を越えるとブラックマトリックス素材の変質等の
悪影響を与えることがあり、好ましくない。
【0048】加熱時間は、2分間以上60分間以下の範
囲が短時間で安定化する観点から好ましく、より好まし
くは2分間以上20分間以下である。
【0049】本発明において、加熱処理に先だって実施
されるブラックマトリックス形成後の支持基板の表面改
質処理に使用される界面活性剤は、インクに実質的に溶
解する界面活性剤を単独で、或いはインクに実質的に溶
解する界面活性剤及びインクに実質的に溶解しない界面
活性剤を併用し、更に併用する場合、同時又は逐次的に
使用する。
【0050】本発明で活性剤がインクに実質的に溶解し
ないとは、インク中の不揮発成分を除く全溶媒に対する
活性剤の溶解度が0.1%未満のものをいう。またイン
クに実質的に溶解するとは、インク中の不揮発成分を除
く全溶媒に対する活性剤の溶解度が0.1%以上のもの
をいう。
【0051】溶解する(溶解しやすい)活性剤と溶解し
ない(溶解しにくい)活性剤を併用する場合には、その
使用する割合が重要である。好ましい範囲は、(溶解し
やすい活性剤)/(溶解しにくい活性剤)=1000/
1〜1/1である。より好ましくは、500/1〜5/
1であり、この比率が1000を越えると、例えばイン
ク滴の付着直後に接触角が急低下し、凹部間でインクの
混合が起り易く好ましくない。この比率が1未満である
と、例えば着滴後、時間が経過しても接触角が低下しに
くく、凹部の周辺で色濃度の低下や白抜けが起こり易く
好ましくない。
【0052】インクに実質的に溶解する界面活性剤とイ
ンクに実質的に溶解しない活性剤を併用する場合におい
て、前記加熱処理工程を経ることにより、表面改質状態
がカラーフィルターの作製に適合した状態から乖離する
場合においては、インクに実質的に溶解する界面活性剤
及びインクに実質的に溶解しない界面活性剤の量比を調
整すればよい。具体的にはインクに実質的に溶解する界
面活性剤の量を増量するか、あるいはインクに実質的に
溶解しない界面活性剤を減量すればよい。
【0053】本発明で用いる界面活性剤はフッ素系界面
活性剤類、アニオン系、カチオン系及びノニオン系活性
剤類、ベタイン系活性剤類及びアルキルエーテル類のい
ずれのタイプでもよく、又低分子のものでも高分子のも
のでも、異なる種類のものを併用しても良い。
【0054】好ましい界面活性剤としては、フッ素系界
面活性剤である。以下にその具体例の一部を示す。
【0055】パーフルオロアルキルカルボン酸及び塩 パーフルオロアルキル燐酸エステル パーフルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩 パーフルオロアルキルベタイン パーフルオロアルキルアミンオキシド パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物 パーフルオロアルキル含有オリゴマー
【0056】本発明で、インクに実質的に溶解する界面
活性剤とインクに実質的に溶解しない界面活性剤の組合
せとして特に好ましいのは、パーフルオロアルキル燐酸
エステル型活性剤(インク中の有機溶剤、例えば、ジエ
チレングリコールモノエチルエーテルアセテートに対す
る溶解度が0.1%未満)と、パーフルオロアルキル含
有オリゴマー型活性剤(インク中の有機溶剤、例えば、
ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートに
対する溶解度が0.1%以上)の組み合わせである。
【0057】本発明の表面改質処理では、凸部と凹部が
形成された支持基板に、界面活性剤を、それがインクに
対する溶解性が異なる界面活性剤の場合であっても、単
にガラス基板に塗布するだけで良く、フォトリソグラフ
ィー技術を使用して凸部と凹部を塗り分ける必要が無い
ので、感光性樹脂を塗布したりマスク露光や現像と言っ
た面倒な操作が不要となる。
【0058】即ち、例えばパーフルオロアルキル基と長
鎖の親油基を結合した構造を持つインク中の有機溶剤に
溶解し易い活性剤と、パーフルオロアルキル基と親水基
を結合した構造を持つインク中の有機溶剤に溶解し難い
活性剤を混合するか、それぞれ個別に支持基板上に塗布
するだけで良い。
【0059】塗布液は、水、アルコール等の溶媒、ある
いは必要に応じて種々の溶媒が用いられる。塗布はディ
ップ塗布をはじめとして、回転塗布機等のスピンコート
等も好ましく用いられる。
【0060】表面改質のメカニズムは必ずしも明らかで
はないが、本発明者らは次のように考えている。インク
中の有機溶剤に溶解し易い界面活性剤は親油性が強いの
で、凹部の親水性の強いガラス面より凸部の親油性の強
い樹脂面に吸着され易い。一方、インク中の有機溶剤に
溶解しにくい界面活性剤は、親水性が強いので凸部より
凹部のガラス面に吸着され易い。
【0061】結果的には活性剤と基板の特性差が発現さ
れた形となって、凸部と凹部で特性の異なる活性剤がそ
れぞれ選択的に吸着される割合が異なり、自発的に表面
特性をコントロール出来るのである。これによって従来
の面倒なパターニングを行わなくとも凸部は撥インク性
が高く、凹部は撥インク性が低くなると考えられる。
【0062】また、凸部と凹部の境界では、従来法とは
異なり、濡れ性が極端に変化しない特徴もある。考察す
ると、凸部と凹部の境目では、インクが凸部の側壁で弾
かれて濃度低下や白抜けが起こり易いが、経時によりイ
ンク中の有機溶剤に溶解し易い活性剤が、凸部側壁から
インク中に溶け出して凸部の側壁とインク間の界面張力
を低下させるので、凸部と凹部の境で形成されるインク
メニスカスの形が、強い凸形から平坦形になり、この部
分で色素濃度が低下したり白抜けが生じることは無いと
考えられる。
【0063】ここでいう経時とは、インク着滴後数分以
内に基板に塗布した活性剤がインク中に溶解してインク
が濡れ広がれる様5分以内が好ましく、より好ましくは
2分以内である。活性剤の溶解に時間がかかると、溶剤
が揮発してインク粘度が上昇し、インクが広がりにくく
なる傾向がある。
【0064】本発明では、インクの凹部(画素形成部の
支持基板表面)に対する接触角との関係においてより掘
り下げて検討すると、本発明は凸部と凹部を持つカラー
フィルター用支持基板の該凸部に対するインクの前進接
触角(凸部に対する接触角)が、インク付着直後は凹部
に対する前進接触角(凹部に対する接触角)よりも大で
あって、時間経過と共に低下し、インク付着後2分以内
に該画素形成部の支持基板に対するインクの前進接触角
(凹部に対する接触角)より10°大きい値以下の値ま
で低下するように前記支持基板を表面改質処理すること
が重要である。かかる特性は本発明の加熱処理工程が付
加されても維持されるように適用する界面活性剤の量や
量比が調整されればよい。
【0065】本発明は、従来得られなかった高品質のカ
ラーフィルター用中間品を得ることが出来、更に、その
ようにして得られた中間品の画素形成部にインクを付着
させることによって高品質のカラーフィルターを得るこ
とが出来るものであり、凸部と凹部の関係から本発明の
思想の範囲で材料を適宜選択すればよい。選択によって
は溶媒が有機溶媒であったり、水系溶媒であったり、イ
ンクジェットインクが水系であったり油系であったりす
ることができ、それによって界面活性剤を選択すればよ
い。これは言うまでもなく、支持基板を有機高分子材料
や、PETやTACのフィルムに変えても当然のことで
ある。何れにしろ、本発明の技術思想はインクジェット
によるカラーフィルター作製において、画素を形成すべ
きインクが着滴後から時間の経過により、凸部への濡れ
性を制御してインクが広がるよう工夫したところにあ
る。
【0066】すなわち、従来技術では凸部を撥インク処
理してインク液の接触角を凹部に比べて極めて大きくす
ることによりインクが付着しにくくすることが推奨され
ており、インク付着後もその状態を保っているため、凹
部周辺(凸部の際)にインクが不足しがちで均一に充填
されないことが多かった。
【0067】本発明ではこの点が大幅に改良され、イン
ク付着後の時間と共にインクが凸部の特に側壁に濡れ易
くなってなじむために、インクの平坦化が進み、白抜け
のない均一なインク層が得られる。
【0068】このとき、インクの凸部に対する接触角
は、凹部に対する接触角より10°大きい値より小さく
なれば良く、インクや使用する界面活性剤の種類によっ
ては、凹部に対する接触角よりも小さくなるような条件
をあえて選択することによって更に好結果を与える場合
もあることも確認された。このような接触角の逆転が有
効であるという事実は予想外の発見であり、従来技術で
は全く考えられていなかった。
【0069】更に、カラーフィルターには、必要に応じ
て保護層を設けることができる。保護層としては、光や
熱などのエネルギー線硬化タイプの樹脂材料、蒸着やス
パッタなどによって形成された無機膜などを用いること
ができ、カラーフィルタとして影響を与えないような透
明性を有し、その後のITO形成プロセスや配向膜形成
プロセスなどに耐えうるものであれば使用可能である。
【0070】本発明において、界面活性剤で処理する
前、基板を純水洗浄して更に紫外線とオゾンで洗浄する
ことが好ましい。
【0071】紫外線は、有機物の化学結合を破壊出来る
エネルギーを有している。又、紫外線は、空気中の酸素
からオゾンを発生させることが出来る。紫外線は、有機
物から水素原子を引き抜き不安定化した有機性汚染物を
オゾンで酸化分解するので、極めて有効に汚染物を除去
出来る。
【0072】使用する紫外線ランプは、オゾンを効率良
く発生する200nm付近の短波長紫外線を放射できる
低圧水銀ランプが好ましい。
【0073】本発明の界面活性剤を適用するプロセス
は、基板上に凸部(BM)を形成した後、界面活性剤を
塗布する前に、純水による基盤洗浄、乾燥、紫外線オゾ
ン洗浄を施すと更に好結果をもたらすことがある。この
純水洗浄後の乾燥には温風を用いても良いが、赤外線乾
燥が、乾燥ムラを生じにくく、時間短縮もできて好結果
を与える。
【0074】また、紫外線オゾン洗浄方法は当業界では
一般的に用いられる方法である。これらの前処理によ
り、表面の濡れの均一性を増すことが出来、本発明にお
ける界面活性剤適用以降のインク染着の欠陥を軽減する
効果をもたらすことがある。
【0075】本発明に使用する支持基板には、ブラック
マトリックスが樹脂である場合、無アルカリ硝子等のガ
ラス板が好ましいが、これに限定されず、ブラックマト
リックスの材質によってはTAC(トリアセテートセル
ロースフィルム)、PET、PEN(ポリエチレンナフ
タレート)、アクリル等の樹脂基板も使用することが出
来る。フレキシブルな基板を用いる場合は、軽量で曲面
である表示装置に適して好ましく用いられ、ガラス基板
は寸度安定性が優れ好ましい。
【0076】本発明において、ブラックマトリックス、
即ち、凸部はその高さが約1μm、幅が約10〜20μ
mと高さが極めて低く幅も狭く、例えばカーボンブラッ
クを含有する樹脂で形成されることが好ましい。樹脂と
しては、ネガ型もしくはポジ型の公知の感光性樹脂が好
ましい。例えば、光架橋系感光性樹脂組成物、光重合系
感光性樹脂組成物、ジアゾ化合物を含む感光性組成物、
O−キノンジアジド化合物を含む感光性組成物等が挙げ
られる。バインダー樹脂は環化ゴム、ポリ(メタ)アク
リレート、ノボラック樹脂、フェノール樹脂、ポリビニ
ル樹脂等の各種ビニル系共重合樹脂、アクリル系共重合
樹脂、等が挙げられる。
【0077】本発明において、画素形成部にインクを付
着する際には、インクジェット方式により着色すること
が好ましい。
【0078】インクに使用する溶剤は、有機溶剤が好ま
しく、中でもイミダゾリジノン誘導体、多価アルコール
誘導体、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセ
テート等のジエチレングリコール誘導体またはエチレン
グリコール誘導体等の有機溶剤が好ましい。
【0079】本発明のカラーフィルターは、上述したカ
ラーフィルターの作製方法により作製されたものであ
る。このようにして作製された本発明のカラーフィルタ
ーは、カラー液晶ディスプレイ、カラービデオカメラ、
イメージスキャナー、パーソナルコンピューター等の画
像表示装置に用いるほか、CCDデバイス等の画像入力
装置(撮像装置を含む)に用いることができ、それら画
像表示装置や画像入力装置に適用すると極めて優れた画
像を得ることが出来る。また、カラーフィルターに起因
する画像欠陥がなく、総合的画像として優れ、また装置
としても優れている。
【0080】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げて具体的に説明
するが、本発明の実施態様はこれらに限定されるもので
はない。
【0081】比較例1 厚さ1mmの無アルカリ硝子板に、ネガ型の感光性樹脂
((株)東京応化製「OMR83」)にカーボンブラッ
クを混合して、厚さ1.5μmに成る様にスピンコート
する。
【0082】次いで、紫外線パターン露光し、現像し
て、凸部と凹部を有する支持基板を作り、100℃で、
30分間硬化させる。
【0083】インク(主溶剤:ジエチレングリコールモ
ノエチルエーテルアセテート)に実質的に溶解する界面
活性剤1(以下、単に、活性剤1ともいう。)と、実質
的に溶解しない界面活性剤2(以下、単に、活性剤2と
もいう。)をそれぞれ0.16%、0.02%になるよ
うにエタノールに溶解した混合溶液を前記支持基板全面
にスピンコートする。以上のようにして、カラーフィル
ター用中間品を得た。
【0084】活性剤1は(株)旭硝子製の「サーフロン
S−381」、活性剤2は(株)旭硝子製の「サーフロ
ンS−112」を使用した。
【0085】ここではエタノール溶媒はスピンコートと
同時に室温で乾燥するため、上記の中間品を直ちに次の
染着プロセスに移し、ピエゾヘッドを有するインクジェ
ットプリンタを使用して80×240μmのセルそれぞ
れに、Redインク(9.2cp、32dyne/cm)、Blueイン
ク(8.9cp、31dyne/cm)、Greenインク(9.1c
p、31dyne/cm)をそれぞれ20滴(7ピコリットル/
滴)の割合で吐出染着して、加熱乾燥後、紫外線硬化さ
せて所定の3色フィルターを形成する。
【0086】ここで、実験のための染着面積は比較的小
面積とし、活性剤塗布乾燥から染着するまでの室温放置
時間を追ってテスト用フィルターを作製し、カラーフィ
ルターの仕上がり状態を目視評価したところ、表1のよ
うな結果が得られた。
【0087】
【表1】
【0088】表1より、活性剤塗布直後は欠陥のない3
色のカラーフィルターが得られたが、染着までの時間と
共にインク弾きが増加していき約1時間で安定領域には
いっていることが確認された。
【0089】比較例2 活性剤1として(株)旭硝子製の「SC−101」を
0.05%、活性剤2として(株)旭硝子製の「S−1
11」を0.006%の酢酸エチル溶媒混合溶液を用い
た以外は、比較例1と同様の操作でカラーフィルター用
中間品を作製し、次いで、得られた中間品に同様にイン
ク染着し、活性剤塗布後の放置時間を追って3色フィル
ターを作製し、同様に評価し、その結果を表2に示す。
【0090】
【表2】
【0091】表2により、活性剤の種類を代えても、時
間と共にインク弾きが増加しており、約2時間で安定領
域にはいっていることが確認された。
【0092】実施例1 比較例1において、活性剤の混合濃度を調整し、活性剤
1を0.3%、活性剤2を0.002%としたエタノー
ル溶液混合物を塗布乾燥後、同様に200℃、10分間
の加熱処理を実施してカラーフィルター用中間品を得、
次いで、得られた中間品にインク染着を行ったところ、
インク弾きやセル間の混色もない均一で良好なカラーフ
ィルターが染着までの時間に関係なく安定に作製できる
ことが判った。
【0093】また加熱処理の時間を10分から30分に
代えても状態に変化がないことも確認された。
【0094】実施例2 比較例2において、活性剤1を0.05%、活性剤2を
0.002%の濃度とした酢酸エチル溶液に代えて、2
50℃、5分間の加熱処理を実施してカラーフィルター
用中間品を得たところ、その後の染着までの時間経過に
関係なく、インク弾きやセル間の混色もない均一で良好
なカラーフィルターが安定に作製できることが判った。
【0095】
【発明の効果】本発明によると、加熱処理を実施するこ
とにより、その後の染着までの時間経過に関係なく、イ
ンク弾きやセル間の混色もない均一で良好なカラーフィ
ルター用中間品の作製方法及びカラーフィルターの作製
方法、カラーフィルター並びに画像表示装置、画像入力
装置(撮像装置を含む)を提供できる。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブラックマトリックス部と画素形成部を
    有するカラーフィルター用支持基板に、インクに実質的
    に溶解する界面活性剤を使用して表面を改質する処理を
    施し、次いで100℃以上300℃以下の加熱処理工程
    を経ることを特徴とするカラーフィルター用中間品の作
    製方法。
  2. 【請求項2】 ブラックマトリックス部と画素形成部を
    有するカラーフィルター用支持基板に、インクに実質的
    に溶解する界面活性剤を使用して表面を改質する処理を
    施し、次いで100℃以上300℃以下の温度、2分間
    以上60分間以下の時間の加熱処理工程を経ることを特
    徴とするカラーフィルター用中間品の作製方法。
  3. 【請求項3】 ブラックマトリックス部と画素形成部を
    有するカラーフィルター用支持基板に、インクに実質的
    に溶解する界面活性剤を使用して表面を改質する処理を
    施し、次いで100℃以上300℃以下の加熱処理工程
    を経ることにより、前記ブラックマトリックス部に対す
    るインクの前進接触角が、インク付着直後はインクの付
    着すべき画素形成部の該支持基板表面に対する前進接触
    角よりも大であって、時間経過と共に低下し、インク付
    着後2分以内に該画素部の支持基板に対するインクの前
    進接触角より10°大きい値以下の値まで低下するよう
    に成すことを特徴とするカラーフィルター用中間品の作
    製方法。
  4. 【請求項4】 ブラックマトリックス部と画素形成部を
    有するカラーフィルター用支持基板に、インクに実質的
    に溶解する界面活性剤及びインクに実質的に溶解しない
    界面活性剤を同時又は逐次的に使用して表面を改質する
    処理を施し、次いで100℃以上300℃以下の加熱処
    理工程を経ることを特徴とするカラーフィルター用中間
    品の作製方法。
  5. 【請求項5】 ブラックマトリックス部と画素形成部を
    有するカラーフィルター用支持基板に、インクに実質的
    に溶解する界面活性剤及びインクに実質的に溶解しない
    界面活性剤を同時又は逐次的に使用して表面を改質する
    処理を施し、次いで100℃以上300℃以下の温度、
    2分間以上60分間以下の時間の加熱処理工程を経るこ
    とを特徴とするカラーフィルター用中間品の作製方法。
  6. 【請求項6】 ブラックマトリックス部と画素形成部を
    有するカラーフィルター用支持基板に、インクに実質的
    に溶解する界面活性剤及びインクに実質的に溶解しない
    界面活性剤を同時又は逐次的に使用して表面を改質する
    処理を施し、次いで100℃以上300℃以下の加熱処
    理工程を経ることにより、前記ブラックマトリックス部
    に対するインクの前進接触角が、インク付着直後はイン
    クの付着すべき画素形成部の該支持基板表面に対する前
    進接触角よりも大であって、時間経過と共に低下し、イ
    ンク付着後2分以内に該画素部の支持基板に対するイン
    クの前進接触角より10°大きい値以下の値まで低下す
    るように成すことを特徴とするカラーフィルター用中間
    品の作製方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6の何れか1項に記載の作製
    方法により作製されたカラーフィルター用中間品の画素
    形成部にインクを付着させることを特徴とするカラーフ
    ィルターの作製方法。
  8. 【請求項8】 画素形成部にインクを付着する際に、イ
    ンクジェット方式により着色することを特徴とする請求
    項7記載のカラーフィルターの作製方法。
  9. 【請求項9】 請求項7又は8記載のカラーフィルター
    の作製方法により作製されたことを特徴とするカラーフ
    ィルター。
  10. 【請求項10】 請求項7又は8記載のカラーフィルタ
    ーの作製方法により作製されたカラーフィルターを用い
    ることを特徴とする画像表示装置。
  11. 【請求項11】 請求項7又は8記載のカラーフィルタ
    ーの作製方法により作製されたカラーフィルターを用い
    ることを特徴とする画像入力装置。
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