JP2002156520A - カラーフィルタとその製造方法、該カラーフィルタを用いた液晶素子 - Google Patents

カラーフィルタとその製造方法、該カラーフィルタを用いた液晶素子

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JP2002156520A
JP2002156520A JP2000355527A JP2000355527A JP2002156520A JP 2002156520 A JP2002156520 A JP 2002156520A JP 2000355527 A JP2000355527 A JP 2000355527A JP 2000355527 A JP2000355527 A JP 2000355527A JP 2002156520 A JP2002156520 A JP 2002156520A
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Taketo Nishida
武人 西田
Katsuhiko Takano
勝彦 高野
Shoji Shiba
昭二 芝
Takeshi Okada
岡田  健
Hiroshi Yanai
洋 谷内
Noboru Kunimine
昇 国峯
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 混色や白抜けが無く、表面平坦性の良好な着
色部を備えたカラーフィルタをインクジェット方式によ
り簡易なプロセスで製造する。 【解決手段】 透明基板上に感光性樹脂組成物層を形成
し、パターン露光、現像した後、パターン露光よりも多
い光照射量で光硬化させ、熱処理を施して隔壁を形成
し、該隔壁の開口部にインクを付与して着色部を形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーテレビ、パ
ーソナルコンピュータ、パチンコ遊技台に使用されてい
るカラー液晶素子の構成部材であるカラーフィルタとそ
の製造方法、及び該カラーフィルタを用いてなる液晶素
子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピュータの発達、
特に携帯用パーソナルコンピュータの発達に伴い、液晶
ディスプレイ、特にカラー液晶ディスプレイの需要が増
加する傾向にある。しかしながら、さらなる普及のため
にはコストダウンが必要であり、特にコスト的に比重の
重いカラーフィルタのコストダウンに対する要求が高ま
っている。
【0003】従来から、カラーフィルタの要求特性を満
足しつつ上記の要求に応えるべく、種々の方法が試みら
れているが、未だ全ての要求特性を満足する方法は確立
されていない。以下にそれぞれの方法を説明する。
【0004】第一の方法は染色法である。染色法は、先
ず透明基板上に染色用の材料である、水溶性の高分子材
料層を形成し、これをフォトリソグラフィ工程により所
望の形状にパターニングした後、得られたパターンを染
色浴に浸漬して着色されたパターンを得る。この工程を
3回繰り返すことにより、R(赤)、G(緑)、B
(青)の3色の着色部(着色画素)を形成する。
【0005】第二の方法は顔料分散法であり、近年最も
盛んに行われている。この方法は、先ず透明基板上に顔
料を分散した光硬化性樹脂を形成し、これをパターニン
グすることにより、単色のパターンを得る。この工程を
3回繰り返すことにより、R、G、Bの3色の着色部を
形成する。
【0006】第三の方法としては電着法がある。この方
法は、先ず透明基板上に透明電極をパターニングし、顔
料、樹脂、電解液等の入った電着塗装液に浸漬して第一
の色を電着する。この工程を3回繰り返して、R、G、
Bの3色の着色部を形成し、最後に焼成するものであ
る。
【0007】第四の方法としては、熱硬化型の樹脂に顔
料を分散し、印刷を3回繰り返すことにより、R、G、
Bを塗り分けた後、樹脂を熱硬化させることにより、
R、G、Bの3色の着色部を形成するものである。
【0008】これらの方法に共通している点は、R、
G、Bの3色の着色部を形成するために同一の工程を3
回繰り返す必要があり、コスト高になることである。ま
た、工程数が多い程、歩留まりが低下するという問題も
有している。さらに、電着法においては、形成可能なパ
ターン形状が限定されるため、現状の技術ではTFT型
(TFT、即ち薄膜トランジスタをスイッチング素子と
して用いたアクティブマトリクス駆動方式)の液晶素子
の構成には適用困難である。また、印刷法は解像性が悪
いため、ファインピッチのパターン形成には不向きであ
る。
【0009】上記のような欠点を補うべく、近年、イン
クジェット方式を利用したカラーフィルタの製造方法が
盛んに検討されている。インクジェット方式を利用した
方法は、製造プロセスが簡略で、低コストであるという
利点がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、インク
ジェット方式を利用したカラーフィルタの製造方法にお
いては、「混色」と「白抜け」という問題がある。
【0011】「混色」は、隣接する異なる色の着色部間
においてインクが混ざり合うことにより発生する障害で
ある。一般的に、インクジェット方式によるカラーフィ
ルタの製造においては、開口部の容積に対して、数倍〜
数十倍の体積を有するインクを付与する必要がある。イ
ンク中に含まれる着色剤や硬化成分等の固形分濃度が高
い場合、即ち付与するインクの体積が比較的少ない場合
においては、開口部内にインクを保持することができる
ため、付与されたインクが隔壁を乗り越えて、隣接する
異なる色の着色部にまで到達することはない。しかしな
がら、インク中の固形分濃度が低い場合、即ち多量のイ
ンクを付与する必要がある場合には、隔壁を超えてイン
クがあふれてしまうため、隣接する着色部間で混色が発
生してしまう。これを防止するには、特開平6−347
637号公報に開示されているように、隔壁を撥インク
性にする方法がある。
【0012】一方、「白抜け」は、隔壁により囲まれた
領域において、着色部の欠落によって発生する。白抜け
が生じると、着色部内での色ムラ、コントラスト低下、
白色輝点といった表示不良の原因となる。特に、隔壁に
撥インク性を付与した場合には、インクが隔壁側面には
じかれ易く、隔壁側面部分で白抜けが生じ易い。
【0013】以上のように、単純に隔壁を撥インク性に
してしまうと、混色は防止できるものの白抜けが生じ易
くなってしまう。
【0014】そこで、「混色」と「白抜け」の防止を同
時に実現する方法として、特開平9−127327号公
報には、隔壁材料の塗布後、撥インク処理剤による処理
を行い、その後フォトリソ工程によりパターニングする
ことにより、隔壁の上面のみに撥インク化処理を施す方
法が開示されている。また、特開平9−203803号
公報、特開平9−230127号公報、特開平9−23
0129号公報には、隔壁材料の塗布後、撥インク処理
剤による処理を行い、フォトリソ工程によりパターニン
グし、その後、隔壁で形成された凹部を親インク化処理
する方法などが開示されている。
【0015】しかしながら、これらは隔壁の上面を撥イ
ンク化処理した後に、現像工程を行ったり、水酸化ナト
リウム等の強アルカリやフッ酸等によるエッチング処理
や紫外線等のエネルギー線の照射処理などの親インク化
処理の工程を行うので、隔壁の上面の撥インク性を全く
低下させずに親インク化することは困難である。
【0016】特開平11−271753号公報には、隔
壁を、インクに対して親和性を有する層と非親和性を有
する層を積み上げる多層構造にして、画素領域内の平坦
性を向上させる方法が用いられている。
【0017】しかしながら、この方法では、隔壁を多層
化するものであり、フォトリソグラフィ工程を複数回実
施する必要があることから、プロセスの複雑化、コスト
アップ、ひいては歩留まり低下を招くという問題があ
る。
【0018】本発明の課題は、カラーフィルタをインク
ジェット方式を利用して製造するに際して、混色、白抜
けのない表示品質の良いカラーフィルタを複雑なプロセ
スを用いることなく提供することにある。本発明ではさ
らに、該製造方法によって得られたカラーフィルタを用
いて、カラー表示特性に優れた液晶素子をより安価に提
供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の第一は、透明基
板上に複数の着色部と、隣接する着色部間に位置する隔
壁とを少なくとも有するカラーフィルタであって、上記
着色部が、透明基板上に形成された樹脂組成物からなる
隔壁の開口部内にインクジェット方式によって付与され
たインクを硬化してなり、上記隔壁の膜厚方向における
断面において、隔壁の最大膜厚の80%の高さにおける
該隔壁の線幅をL1、透明基板に接する隔壁の線幅を
2、隔壁の最大膜厚の80%をT80とした時、下記式
(1)を満たすことを特徴とするカラーフィルタであ
る。
【0020】|L2−L1|/2≦T80 …(1) 上記本発明においては、下記の構成を好ましい態様とし
て含むものである。上記着色部において、全周縁部の隣
接する隔壁の側面と少なくとも一部で接している。上記
隔壁が、下記式(2)を満たし、各着色部において、全
周縁部が隣接する隔壁の側面と接している。
【0021】|L2−L1|≦T80 …(2) 上記隔壁が遮光層である。上記着色部上に保護層を有す
る。表面に透明導電膜を有する。
【0022】本発明の第二は、上記本発明のカラーフィ
ルタの製造方法であって、透明基板上に感光性樹脂組成
物層を形成し、パターン露光、現像して隔壁パターンを
形成する工程と、上記隔壁パターンに光を照射して光硬
化させる工程と、光硬化した隔壁パターンに加熱処理を
施して本硬化させ、隔壁を形成する工程と、インクジェ
ット方式により上記隔壁で囲まれた領域にインクを付与
して画素を形成する工程と、を少なくとも有することを
特徴とする。
【0023】上記製造方法においては、下記の構成を好
ましい態様として含むものである。上記隔壁パターンの
光硬化工程において、少なくとも透明基板の隔壁パター
ン形成面側から光を照射する。上記隔壁パターンの光硬
化工程における光照射量が、上記感光性樹脂組成物層の
パターン露光時の露光量より大きい。上記隔壁パターン
の光硬化工程における透明基板温度を160℃未満に制
御する。上記着色部の形成工程に先立って、少なくとも
フッ素原子を含有するガスを導入してプラズマ照射を行
うプラズマ処理を上記隔壁に施す。上記プラズマ処理で
導入するガスがCF4、CHF3、C26、SF6、C3
8、C58から選択される少なくとも一種のハロゲンガ
スである。上記プラズマ処理で導入するガスがCF4
SF6、CHF3、C26、C38、C58から選択され
る少なくとも1種のハロゲンガスとO2ガスとの混合ガ
スである。上記プラズマ処理に先立って、酸素、アルゴ
ン、ヘリウムから選択される少なくとも1種のガス雰囲
気下でプラズマ照射するドライエッチング処理を上記隔
壁に施す。上記プラズマ処理後の上記隔壁の表面を、表
面粗さ(Ra)が3nm〜50nmになるように処理す
る。プラズマ処理後の隔壁表面の純水に対する接触角が
90°以上、透明基板表面の純水に対する接触角が20
°以下となるように処理する。上記隔壁を黒色樹脂組成
物で形成する。上記インクが少なくとも着色剤、硬化成
分、水、有機溶剤を含有する。
【0024】本発明の第三は、一対の基板間に液晶を挟
持してなり、一方の基板が上記本発明のカラーフィルタ
を用いて構成したことを特徴とする液晶素子である。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明者等は、インクジェット方
式により得られたカラーフィルタの着色部(着色画素)
と隔壁とを詳しく観察した結果、隔壁の側面形状によっ
て白抜けの発生しやすい条件があることを見い出した。
一般に、インクジェット方式によるカラーフィルタの製
造方法において、異なる色のインクを仕切る隔壁は樹脂
組成物、特にパターニングが容易であることから感光性
樹脂組成物が用いられる。この感光性樹脂組成物を用い
た隔壁形成工程においては、透明基板上に感光性樹脂組
成物層を形成し、パターン露光・現像して隔壁パターン
を形成した後、該隔壁パターンに加熱処理を施して硬化
させ、隔壁とする。この隔壁パターンの加熱処理工程に
おいて、隔壁パターンは硬化すると同時に残留する溶媒
が蒸発して収縮するが、透明基板に接する底面は透明基
板に付着しているため、上面に比べて収縮しにくい。そ
の結果、加熱硬化後の隔壁は、パターン露光後の隔壁パ
ターンに比べて形状がゆがみやすく、膜厚方向の断面が
矩形にはなりにくい。そして、隔壁の膜厚方向の断面に
おいて、透明基板側よりも上面側が大幅に収縮したよう
な場合に、カラーフィルタの白抜けが発生しやすいこと
がわかった。また、隔壁が複数層で構成されていても同
様であった。言いかえれば、隔壁の上面側と底面側とで
収縮程度の差が小さい場合には白抜けが生じにくく、こ
のような断面形状の隔壁を形成することで、カラーフィ
ルタの白抜けを防止でき、得られる着色部の表面平坦性
も良好であることを見い出し、本発明を達成した。
【0026】以下に隔壁の断面形状と白抜け、平坦性の
関係を図3、図4を用いて説明する。図3、図4におい
て、1は透明基板、5は隔壁、6はインク、7は加熱硬
化後の着色部である。また、図4において、(a−1)
〜(c−1)はインク6を付与した状態を、(a−2)
〜(c−2)はそれぞれ(a−1)〜(c−1)のイン
ク6を乾燥、加熱硬化して着色部7を形成した状態の断
面模式図である。
【0027】ここで、図3に示すように、隔壁5の膜厚
方向における断面において、隔壁5の最大膜厚の80%
の高さにおける該隔壁5の線幅をL1、透明基板1に接
する隔壁5の線幅をL2、隔壁5の最大膜厚の80%を
80、a〜bを隔壁側面とする。
【0028】図4(c−1)、(c−2)は、隔壁5の
断面形状が(L2−L1)/2>T80である場合を示す。
このように、上面が大幅に収縮した隔壁5の側面にはイ
ンク6が付着しにくい。インク6は乾燥、加熱硬化によ
り収縮するが、上記のようにインク6が隔壁5の側面に
付着していない状態で乾燥、加熱硬化させると、周縁部
において膜厚が大幅に薄い着色部7が形成され、白抜け
が発生する。また、インク6の表面張力により、着色部
7の表面は中央が盛り上がった凸形状となり、全体とし
て膜厚が不均一で着色部内で色ムラを発生する。
【0029】図4(b−1)、(b−2)は、隔壁5の
断面形状が(L2−L1)/2≦T80である場合を示す。
このように、隔壁5の上面と底面とで収縮の程度に大き
な差がなく、隔壁5の断面形状が矩形に近い場合には、
インク6が隔壁5の側面に付着しやすく、この状態でイ
ンク6を乾燥、加熱硬化させると、インク6の表面は隔
壁5の側面に引っ張られて表面が平坦化され、加熱硬化
した後の着色部7は周縁部において隔壁5の側面に十分
に接触し、且つ表面が平坦で均一な膜厚となる。
【0030】図4(a−1)、(a−2)は、隔壁5の
断面形状が(L2−L1)≦T80である場合を示す。この
ように、さらに隔壁5の断面形状が矩形に近づくこと
で、表面平坦性が良好な着色部7が得られる。
【0031】また、L1>L2である場合、即ち、隔壁が
逆テーパーの形状の場合は、インクは隔壁の上部まで達
し易いので白抜けは発生しないが、(L1−L2)/2>
80の時には、隔壁上面にかけなどが発生し易いので、
(L1−L2)/2≦T80であることが必要である。かけ
が生じると、バックライトの光を十分に遮光できなくな
り、表示品位を落とす場合がある。
【0032】尚、本発明において、上記したT80
1、L2を実測する方法としては、触針法、レーザー顕
微鏡、原子間力顕微鏡(AFM)による表面形状のプロ
ファイル測定、或いは、走査型電子顕微鏡(SEM)、
透過型電子顕微鏡(TEM)による断面写真などがあ
る。触針法による表面形状のプロファイル測定の場合、
針先の径のためにL1、L2などの間隔を測定するには測
定精度が不十分である。AFM、SEM、TEMによる
測定の場合、測定精度は十分であるが、サンプル形状な
どに制約がある。このため、より簡易で高精度な測定が
可能なレーザー顕微鏡による断面プロファイル測定が好
適に用いられる。
【0033】本発明にかかる、特定の断面形状を有する
隔壁は、感光性樹脂組成物層をパターン露光、現像して
隔壁パターンを形成した後、該パターンにさらに光照射
して光硬化させ、その後加熱硬化(本硬化)させること
により、容易に形成することができる。特に、上記隔壁
パターンの光照射に際しては、隔壁パターンの上面側よ
り光照射することにより、後の加熱硬化工程における上
面側の収縮をより良好に抑えて、断面が矩形に近い隔壁
を形成することができる。
【0034】図5に、本発明のカラーフィルタの一実施
形態の断面を模式的に示す。図中、51は透明基板、5
2は隔壁を兼ねたブラックマトリクス、53は着色部、
54は必要に応じて形成される保護層である。本発明の
カラーフィルタを用いて液晶素子を構成する場合には、
着色部53上或いは、着色部53上に保護層54を形成
したさらにその上に、液晶を駆動するためのITO(イ
ンジウム・チン・オキサイド)等透明導電材からなる透
明導電膜が形成されて提供される場合もある。
【0035】図6に、図5のカラーフィルタを用いて構
成された、本発明の液晶素子の一実施形態の断面模式図
を示す。図中、57は共通電極(透明導電膜)、58は
配向膜、59は液晶、61は対向基板、62は画素電
極、63は配向膜であり、図6と同じ部材には同じ符号
を付して説明を省略する。
【0036】カラー液晶素子は、一般的にカラーフィル
タ側の基板51と対向基板61とを合わせ込み、液晶5
9を封入することにより形成される。液晶素子の一方の
基板61の内側に、TFT(不図示)と画素電極62が
マトリクス状に形成されている。また、カラーフィルタ
側の基板51の内側には、画素電極62に対向する位置
に、R、G、Bが配列するように、カラーフィルタの着
色部53が形成され、その上に透明な共通電極57が形
成される。さらに、両基板の面内には配向膜58,63
が形成されており、液晶分子を一定方向に配列させてい
る。これらの基板は、スペーサー(不図示)を介して対
向配置され、シール材(不図示)によって貼り合わさ
れ、その間隙に液晶59が充填される。
【0037】上記液晶素子は、透過型の場合には、基板
61及び画素電極62を透明素材で形成し、それぞれの
基板の外側に偏光板を接着し、一般的に蛍光灯と散乱板
を組み合わせたバックライトを用い、液晶化合物をバッ
クライトの光の透過率を変化させる光シャッターとして
機能させることにより表示を行なう。また、反射型の場
合には、基板61或いは画素電極62を反射機能を備え
た素材で形成するか、或いは、基板61上に反射層を設
け、透明基板51の外側に偏光板を設け、カラーフィル
タ側から入射した光を反射して表示を行なう。
【0038】以下に、図面を参照して本発明のカラーフ
ィルタの製造方法の一例について説明する。
【0039】図1、図2は本発明のカラーフィルタの製
造方法を模式的に示す工程図である。以下に各工程につ
いて説明する。尚、以下の工程(a)〜(h)は図1、
図2の(a)〜(h)に対応する。また、図1、図2の
各工程において紙面左側の(a−1)〜(h−1)は上
方より見た平面模式図、紙面右側の(a−2)〜(h−
2)は(a−1)〜(h−1)のA−B断面模式図であ
る。図中、1は透明基板、2は感光性樹脂組成物層、3
は隔壁パターン、4は隔壁3の開口部、5は隔壁、6は
インク、7は着色部である。
【0040】工程(a) 透明基板1を用意する。透明基板1は、一般にはガラス
基板が用いられるが、液晶素子を構成する目的において
は、所望の透明性、機械的強度等の必要特性を有するも
のであれば、プラスチック基板なども用いることができ
る。尚、該基板には、その表面に対して、プラズマ処
理、UV処理、カップリング処理等の表面処理を施して
も良い。
【0041】工程(b) 透明基板1上に、隔壁5を形成するための感光性樹脂組
成物層2を形成する。該隔壁5は、図5の52で示した
ように、隣接する着色部間を遮光する遮光層とすること
が好ましく、その場合ブラックマトリクス或いはブラッ
クストライプのいずれでもかまわない。
【0042】本発明において、隔壁5を形成するために
用いられる感光性樹脂組成物としては、エポキシ系樹
脂、アクリル系樹脂、ポリアミドイミドを含むポリイミ
ド系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ
ビニル系樹脂などの光硬化性樹脂材料を用いる。250
℃以上の耐熱性を有することが好ましく、その点から、
エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂が
好ましく用いられる。
【0043】また、かかる隔壁5を遮光層とする場合に
は、上記感光性樹脂組成物中に、遮光剤を分散せしめた
黒色の感光性樹脂組成物を用いる。該遮光剤としては、
後述するように、隔壁5の高い撥インク性及び適度な表
面粗さを得る上でカーボンブラックを用いることが望ま
しく、該カーボンブラックとしては、チャネルブラッ
ク、ローラーブラック、ディスクブラックと呼ばれてい
るコンタクト法で製造されたもの、ガスファーネストブ
ラック、オイルファーネストブラックと呼ばれているフ
ァーネスト法で製造されたもの、サーマルブラック、ア
セチレンブラックと呼ばれているサーマル法で製造され
たものなどを用いることができるが、特に、チャネルブ
ラック、ガスファーネストブラック、オイルファーネス
トブラックが好ましい。さらに必要に応じて、R、G、
Bの顔料の混合物などを加えても良い。また、一般に市
販されている黒色レジストを用いることもできる。必要
に応じて高抵抗化した遮光層を用いても良い。
【0044】感光性樹脂組成物層2は、スピンコート、
ロールコート、バーコート、スプレーコート、ディップ
コート、フィルム転写法、印刷法等の方法により形成す
ることができる。膜厚の制御が簡単に行えるのはスピン
コートによる方法で、現在、一般的に行われている。塗
布液の使用量を抑えるにはバーコートが有効で、設備コ
ストを抑えるにはフィルム転写法が有効である。
【0045】塗布後、必要に応じて加熱処理(プリベー
ク)を施す。この加熱処理においては、設定温度は80
℃〜140℃の範囲とする。80℃未満であると、透明
基板1と感光性樹脂組成物層2との密着性が悪く、14
0℃を超えると現像後の残膜が発生する場合がある。
【0046】工程(c) 透明基板1上の感光性樹脂組成物層2をフォトマスクを
介してパターン露光し、現像して複数の開口部4を有す
る隔壁パターン3を形成する。露光に使用する光源とし
ては、感光性樹脂組成物層2を硬化しうる波長域を含む
ものを使用する。紫外線波長を含む高輝度光源である超
高圧水銀ランプやDeep−UVランプが好適に用いら
れる。現像後の隔壁としては、|L2−L1|/2<T80
のような関係でなければ、後述する加熱硬化処理によ
り、|L2−L1|/2≦T80のような関係にすることは
できない。よって、当該工程において、十分な現像処理
を行うことが望ましい。
【0047】工程(d) 透明基板1の少なくとも隔壁パターン3の形成された領
域に、光を照射して光硬化を促進させる。この時、好ま
しくは隔壁パターン3が形成された側から光照射を行っ
て、工程(e)の加熱処理における隔壁パターン3の上
面の熱収縮を抑え、より好ましくは透明基板1の両面か
ら光照射を施し、隔壁パターン3全体の収縮を抑制す
る。
【0048】また、光照射量としては、十分な光硬化を
行うため、少なくとも先の工程(c)における露光時の
光量より大きいことが必要である。照射光量が大きい
程、後述する熱硬化処理における熱収縮は小さくなる。
【0049】この時に照射する光としては、露光時に用
いられる光源が好ましいが、光硬化性樹脂を硬化しうる
波長域を含むものであればよく、200〜550nmの
範囲の波長を含む光源であればよい。例えば、UV洗浄
装置に使用される高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、ア
ルゴンレーザー光、エキシマレーザー光などでもかまわ
ない。
【0050】また、光照射時の基板温度としては、工程
(e)における加熱温度を超えてしまうと、光硬化が十
分に促進しないうちに熱収縮が生じてしまい、しわが発
生する場合がある。これにより、隔壁の直線性や膜厚の
均一性が損なわれるので、本工程の光照射時の基板温度
は、160℃未満にすることが望ましい。
【0051】工程(e) 工程(d)により光硬化した隔壁パターン3を加熱処理
し、本硬化させて隔壁5を得る。本発明においては、工
程(d)において光硬化しているため、隔壁パターン3
の、特にその上面における熱収縮が小さく、得られる隔
壁5の断面形状が矩形に近いものとなる。
【0052】工程(f) 隔壁5に対して、好ましくはドライエッチング処理、及
び、プラズマ処理を施す。ドライエッチング処理は、酸
素、アルゴン、ヘリウムのうちから選択される少なくと
も1種を含むガスを導入し、減圧雰囲気下或いは大気圧
雰囲気下で透明基板1にプラズマ照射を行なう処理であ
る。当該ドライエッチング処理を行なうことによって、
隔壁5の形成工程において透明基板1表面に付着した汚
染物の除去による表面の清浄化と、隔壁5の表層の粗面
化が行われる。
【0053】また、プラズマ処理は、少なくともフッ素
原子を含有するガス雰囲気下でプラズマ照射を行なう処
理であり、このプラズマ処理により、導入ガス中のフッ
素またはフッ素化合物が隔壁5表層に入り込み、隔壁5
表層の撥インク性が増大する。
【0054】特に、隔壁5をカーボンブラックを含む樹
脂組成物で構成し、ドライエッチング処理を施した場合
には、非常に高い撥インク性が発現する。その理由とし
ては、ドライエッチング処理によって隔壁5表面にカー
ボンブラックが露出し、さらにプラズマ処理によってフ
ッ素またはフッ素化合物が該カーボンブラックと結合す
るためと考えられる。
【0055】プラズマ処理において導入する、少なくと
もフッ素原子を含有するガスとしては、CF4、CH
3、C26、SF6、C38、C58から選択されるハ
ロゲンガスを1種以上用いることが好ましい。特に、C
58(オクタフルオロシクロペンテン)は、オゾン破壊
能が0であると同時に、大気寿命が従来のガスに比べて
(CF4:5万年、C48:3200年)0.98年と
非常に短い。従って、地球温暖化係数が90(CO2
2とした100年積算値)と、従来のガスに比べて(C
4:6500、C48:8700)非常に小さく、オ
ゾン層や地球環境保護に極めて有効である。
【0056】さらに、導入ガスとしては、必要に応じて
酸素、アルゴン、ヘリウム等のガスを併用しても良い。
【0057】上記ドライエッチング処理及びプラズマ処
理におけるプラズマの発生方法としては、低周波放電、
高周波放電、マイクロ波放電等の方式を用いることがで
き、プラズマ照射の際の圧力、ガス流量、放電周波数、
処理時間等の条件は、任意に設定することができる。
【0058】また、プラズマ処理後の撥インク性の程度
は、純水によって測定した接触角が110°以上である
ことが好ましい。接触角が110°未満では混色が生じ
やすく、多量のインク量を付与することができない。前
述したように、隔壁5をカーボンブラックを含む樹脂組
成物で構成すれば、容易に隔壁5表面の撥インク性を1
10°以上にすることが可能である。
【0059】また、透明基板1表面の親インク性は、純
水によって測定した接触角が20°以下であることが好
ましい。純水に対する接触角を20°以下とすることに
よって、透明基板1表面にインクが良好に濡れ広がり易
い。
【0060】さらに、ドライエッチング処理及びプラズ
マ処理を施すことにより、着色部7の平坦性をより向上
させることができる。その理由は、後述する工程(h)
におけるインク6の乾燥、硬化時に、隔壁5表面の表面
粗さが大きい(粗い)場合にはインク6と隔壁5の接触
面積が大きいので、接触状態を保持しやすい。その結
果、隔壁5と着色部7の接触部分が大きくなり、着色部
7の平坦化が容易になる。
【0061】このような理由から、隔壁5の表面は、平
均粗さ(Ra)が3nm以上であることが望ましい。ま
た、該平均粗さ(Ra)が50nmを超えるとパターン
の直線性に影響を及ぼし、開口寸法のばらつきを生じて
開口率を大きくできないという問題を生じる。よって、
隔壁5表面の平均粗さ(Ra)としては3nm〜50n
mが望ましく、より望ましくは4nm〜20nmとする
ことによって、隔壁5のパターン形状に影響を与えるこ
となく白抜けを防止し、着色部表面が平坦化する。
【0062】さらに、本工程後に、隔壁5表面の撥イン
ク性を落とさないように、開口部4のインク拡がり性改
善処理を行ってもよい。これにより、微量のインクを付
与した場合であってもインクが開口部に十分に拡がるよ
うになる。インク拡がり性改善処理の例としては、プラ
ズマ処理を施した透明基板1を水と接触させる方法があ
る。この時、隔壁5の撥インク性が落ちることはない。
【0063】工程(g) インクジェット記録装置を用いて、インクジェットヘッ
ド(不図示)より、R、G、Bのインク6を隔壁5で囲
まれた領域(開口部4)に付与する。インクジェットと
しては、エネルギー発生素子として電気熱変換体を用い
たバブルジェットタイプ、或いは圧電素子を用いたピエ
ゾジェットタイプ等が使用可能である。また、インク6
としては、硬化後にR、G、Bの着色部を形成するよう
に各色の着色剤、硬化成分、溶剤を少なくとも含むもの
が好ましい。以下に、本発明で用いるインクの組成につ
いてさらに詳細に説明する。
【0064】〔1〕着色剤 本発明でインク中に含有させる着色剤としては、染料系
及び顔料系共に使用可能であるが、顔料を使用する場合
には、インク中で均一に分散させるために別途分散剤の
添加が必要となり、全固形分中の着色剤比率が低くなっ
てしまうことから、染料系の着色剤が好ましく用いられ
る。また、着色剤の添加量としては、後述する硬化成分
と同量以下であることが好ましい。
【0065】〔2〕硬化成分 後工程におけるプロセス耐性、信頼性等を考慮した場
合、熱処理或いは光照射等の処理により硬化し、着色剤
を固定化する成分、即ち架橋可能なモノマー或いはポリ
マー等の成分を含有することが好ましい。特に、後工程
における耐熱性、耐水性等を考慮した場合、硬化可能な
樹脂組成物を用いることが好ましい。具体的には、例え
ば基材樹脂として、水酸基、カルボキシル基、アルコキ
シ基、アミド基等の置換基を有するアクリル樹脂、シリ
コーン樹脂;またはヒドロキシプロピルセルロース、ヒ
ドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボ
キシメチルセルロース等のセルロース誘導体或いはそれ
らの変性物;またはポリビニルピロリドン、ポリビニル
アルコール、ポリビニルアセタール等のビニル系ポリマ
ーが挙げられる。さらに、これらの基材樹脂を光照射或
いは加熱処理により硬化させるための架橋剤、光開始剤
を用いることが可能である。具体的には、架橋剤として
は、メチロール化メラミン等のメラミン誘導体が、また
光開始剤としては重クロム酸塩、ビスアジド化合物、ラ
ジカル系開始剤、カチオン系開始剤、アニオン系開始剤
等が使用可能である。また、これらの光開始剤を複数種
混合して、或いは他の増感剤と組み合わせて使用するこ
ともできる。
【0066】〔3〕溶剤 本発明で使用されるインクの媒体としては、水及び有機
溶剤の混合溶媒が好ましく使用される。水としては種々
のイオンを含有する一般の水ではなく、イオン交換水
(脱イオン水)を使用することが好ましい。
【0067】有機溶剤としては、メチルアルコール、エ
チルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピ
ルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチル
アルコール、tert−ブチルアルコール等の炭素数1
〜4のアルキルアルコール類;ジメチルホルムアミド、
ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、ジアセ
トンアルコール等のケトン類またはケトアルコール類;
テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポ
リアルキレングリコール類;エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレン
グリコール、チオジグリコール、へキシレングリコー
ル、ジエチレングリコール等のアルキレン基が2〜4個
の炭素を含有するアルキレングリコール類;グリセリン
類;エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールメチルエーテル、トリエチレングリコール
モノメチルエーテル等の多価アルコールの低級アルキル
エーテル類;N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリ
ドン等の中から選択することが好ましい。
【0068】また、上記成分の他に、必要に応じて所望
の物性値を持つインクとするために、沸点の異なる2種
類以上の有機溶剤を混合して用いたり、界面活性剤、消
泡剤、防腐剤等を添加しても良い。
【0069】工程(h) 熱処理、光照射等必要な処理を施し、インク6中の溶剤
成分を除去して硬化させることにより、着色部7を形成
する。この時、隔壁5の断面形状が、先に説明した、図
4の(b−1)の隔壁5の条件を満たしていれば、平坦
性のよい着色部7が得られる。
【0070】さらに、必要に応じて保護層や透明導電膜
を形成し、本発明のカラーフィルタを得る。上記保護層
としては、光硬化タイプ、熱硬化タイプ、或いは光熱併
用硬化タイプの樹脂材料、或いは、蒸着、スパッタ等に
よって形成された無機膜等を用いることができ、カラー
フィルタとした場合の透明性を有し、その後の透明導電
膜形成プロセス、配向膜形成プロセス等に耐えうるもの
であれば使用可能である。また、透明導電膜は、保護層
を介さずに着色部上に直接形成しても良い。
【0071】
【実施例】(実施例1) 〔ブラックマトリクス(隔壁)の形成〕360mm×4
65mmサイズのガラス基板(コーニング製「173
7」)上に、カーボンブラックを含有する黒色レジスト
(富士フイルムオーリン製「CK−S171レジス
ト」)をスピンナーを用いて塗布し、110℃のホット
プレートで加熱乾燥処理(プリベーク)を2分間行っ
た。その後、所定のフォトマスクを介して露光(Dee
p−UV、露光量200mJ/cm2)及び、現像を行
っってブラックマトリクスパターンを得た。現像液には
富士フイルムオーリン製「CD」の10%希釈液を使用
し、110秒間シャワー現像を行った。
【0072】ガラス基板のブラックマトリクスパターン
の形成された面を表面とし、ガラス基板の表面及び裏面
から、1600mJ/cm2、2000mJ/cm2、2
200mJ/cm2、2400mJ/cm2、3200m
J/cm2で全面露光処理した5サンプルを用意した。
光照射時のガラス基板上の温度は全て25℃であった。
その後、230℃のオーブンで加熱硬化処理を60分行
い、75μm×225μmの長方形の開口部を有するブ
ラックマトリクスを形成した。
【0073】KEYENCE製超深度表面形状測定顕微
鏡「VK−8510」を用いて、ブラックマトリクスパ
ターンのL1、L2、T80を測定したところ、現像後で、
1=22.50μm、L2=23.10μm、T80
1.87μmとなり、(L2−L1)/2=0.30μm
であった。
【0074】また、ポストベーク後のブラックマトリク
スは、光照射量が1600mJ/cm2のブラックマト
リクスが、L1=19.10μm、L2=22.50μ
m、T8 0=1.70μmとなり、(L2−L1)/2=
1.70μm、2000mJ/cm2のブラックマトリ
クスが、L1=20.31μm、L2=22.53μm、
80=1.70μm、(L2−L1)/2=1.11μ
m、2200mJ/cm2のブラックマトリクスが、L1
=20.82μm、L2=22.52μm、T80=1.
70μm、(L2−L1)/2=0.85μm 2400mJ/cm2のブラックマトリクスが、L1=2
1.00μm、L2=22.56μm、T80=1.69
μm、(L2−L1)/2=0.78μm、3200mJ
/cm2のブラックマトリクスが、L1=21.30μ
m、L2=22.55μm、T80=1.69μm、(L2
−L1)/2=0.625μmであった。
【0075】〔インクの調整〕下記に示す組成からなる
アクリル系共重合体を熱硬化成分として用い、以下の組
成にてR、G、Bの各インクを調製した。 硬化成分 メチルメタクリレート 50重量部 ヒドロキシエチルメタクリレート 30重量部 N−メチロールアクリルアミド 20重量部
【0076】Rインク C.I.アシッドオレンジ148 3.5重量部 C.I.アシッドレッド289 0.5重量部 ジエチレングリコール 30重量部 エチレングリコール 20重量部 イオン交換水 40重量部 上記硬化成分 6重量部
【0077】Gインク C.I.アシッドイエロー23 2重量部 亜鉛フタロシアニンスルホアミド 2重量部 ジエチレングリコール 30重量部 エチレングリコール 20重量部 イオン交換水 40重量部 上記硬化成分 6重量部
【0078】Bインク C.I.ダイレクトブルー199 4重量部 ジエチレングリコール 30重量部 エチレングリコール 20重量部 イオン交換水 40重量部 上記硬化成分 6重量部
【0079】〔ドライエッチング処理〕ブラックマトリ
クスを形成した前記ガラス基板(ブラックマトリクス基
板)に、カソードカップリング方式平行平板型プラズマ
処理装置を用いて、以下の条件にてプラズマ照射を行
い、ドライエッチング処理を施した。
【0080】 使用ガス :O2 ガス流量 :80sccm 圧力 :8Pa RFパワー :150W 処理時間 :30sec
【0081】〔プラズマ処理〕上記ドライエッチング処
理終了後、同じ装置内で、ブラックマトリクス基板に対
して、以下の条件にてプラズマ処理を施した。
【0082】 使用ガス :CF4 ガス流量 :80sccm 圧力 :50Pa RFパワー :150W 処理時間 :30sec
【0083】〔撥インク性の評価〕協和界面社製自動液
晶ガラス洗浄・処理検査装置「LCD−400S」を用
いて、上記プラズマ処理後のブラックマトリクス基板に
ついて、純水に対する接触角を測定した。ブラックマト
リクス表面については微細パターンの周囲に設けられた
幅5mmの額縁上にて測定を行ない、ガラス基板表面に
ついては額縁のさらに外側のブラックマトリクスの設け
られていない箇所にて測定を行った。各々の純水に対す
る接触角は、 ガラス基板表面:5° ブラックマトリクス表面:128° であった。
【0084】〔表面粗さの評価〕ブラックマトリクスの
表面粗さの評価はTecnor社製触針式表面粗さ計
「FP−20」を用い、純水に対する接触角同様に幅5
mmの額縁上にて平均粗さ(Ra)を測定した。その結
果、ブラックマトリクス表面の平均粗さ(Ra)は1
0.3nmであった。
【0085】〔インク拡がり性改善処理〕プラズマ処理
後のブラックマトリクス基板に対して、インク拡がり性
改善処理を行なった。ブラックマトリクス基板を超音波
純水浴中に浸漬した。処理条件は以下の通りとした。
【0086】 純水温度:54℃ 超音波周波数:40kHz 処理時間:5min
【0087】〔撥インク性の評価〕インク拡がり性改善
処理によりブラックマトリクス表面上の撥インク性が損
なわれていないかを確認する為に、インク拡がり性処理
後のブラックマトリクス基板について、純水に対する接
触角を測定した。測定箇所はインク拡がり性改善処理前
に測定した箇所と同様の箇所とした。各々の純水に対す
る接触角は、 ガラス基板表面:7° ブラックマトリクス表面:124° であった。上記プラズマ処理後のブラックマトリクス基
板について、インク拡がり性の評価を行なうために、イ
ンクをインクヘッドより20pl微細パターン内の開口
部に付与し、光学顕微鏡で観察したところ、インクは十
分に開口部内に濡れ拡がり、液滴端部を見出すことは難
しかった。
【0088】〔着色部の作製〕吐出量20plのインク
ジェットヘッドを具備したインクジェット記録装置を用
い、インク拡がり性改善処理を施したブラックマトリク
ス基板に対して、上記R、G、Bインクを開口部1個あ
たり200〜800plの範囲で100plおきに量を
変化させて付与した。次いで、90℃で10分間、引き
続き230℃で30分間の熱処理を行ってインクを乾
燥、硬化させて着色部とし、インク付与量の異なる7種
類のカラーフィルタを作製した。
【0089】〔着色部表面の平坦性の評価〕全てのカラ
ーフィルタにおいて、白抜けなどの顕著に平坦性の損な
ったカラーフィルタは無かった。
【0090】また、平坦性の評価は、開口部1個あたり
300plのインクを付与したカラーフィルタについ
て、上記レーザー顕微鏡を用いて行った。
【0091】図7は本例における平坦性評価の様子を示
す図であり、図中、71はガラス基板、72はブラック
マトリクス、73は着色部、74は着色部の有効領域で
ある。また、図7の(a)は着色部を上面から見た平面
模式図、(b)は着色部の断面模式図である。
【0092】図7に示すように、有効領域74は着色部
73の中央に位置し、その面積は(a)の平面形状にお
いて着色部73の80%を占めている。平坦性の評価
は、着色部73の中央部における着色部の膜厚dcと、
有効領域74の周縁部における着色部の膜厚deとの差
(dc−de)を測定して行った。評価は、−0.5μm
≦(dc−de)≦0.5μmであれば平坦、(dc
e)<−0.5μmであれば凹形状、(dc−de)>
0.5μmであれば凸形状とした。その結果、ブラック
マトリクスパターンの光硬化工程において、光照射量が
1600mJ/cm2、2000mJ/cm2のカラーフ
ィルタは、(dc−de)が0.5μm以下で平坦性は良
好であった。また、この時、着色部は部分的に隔壁側面
と接していた。光照射量が2200mJ/cm2、24
00mJ/cm2、3200mJ/cm 2のカラーフィル
タは、(dc−de)が0.3μm以下の非常に良い平坦
性であった。
【0093】(実施例2)現像時間を102秒間とし、
現像後に得られたガラス基板の表面及び裏面から、24
00mJ/cm2で全面露光処理した以外は実施例1と
同様にして、カラーフィルタを作製した。
【0094】現像後のブラックマトリクスパターンのL
1、L2、T80を測定したところ、L 1=22.40μ
m、L2=23.50μm、T80=1.87μmであ
り、(L2−L1)/2=0.55μmであった。また、
ポストベーク後のブラックマトリクスは、L1=20.
80μm、L2=22.70μm、T80=1.72μm
となり、(L2−L1)/2=0.95μmであった。
【0095】得られた全てのカラーフィルタにおいて、
白抜けなどの顕著に平坦性の損なったカラーフィルタは
無かった。また、開口部1個あたり300plのインク
を付与したカラーフィルタについて着色部の平坦性を測
定したところ、着色部は平坦であった。
【0096】(実施例3)所定のフォトマスクを介して
露光(DeepUV、露光量200mJ/cm2)及
び、富士フイルムオーリン製「CD」の10%希釈液を
使用し、110秒間シャワー現像を行い、現像後に得ら
れたガラス基板を、低圧水銀ランプによるUV洗浄装置
に1分間通した以外は実施例1と同様にして、カラーフ
ィルタを作製した。同様に、UV洗浄装置に5分間通し
たカラーフィルタも作製した。UV洗浄装置内で、ガラ
ス基板の温度は1分間通したもので60℃、5分間通し
たもので110℃であった。
【0097】ポストベーク後のブラックマトリクスのL
1、L2、T80を測定したところ、UV照射1分間の時、
1=21.28μm、L2=22.60μm、T80
1.69μm、(L2−L1)/2=0.66μmであっ
た。
【0098】また、UV照射5分間の場合、L1=2
1.00μm、L2=22.55μm、T80=1.69
μm、(L2−L1)/2=0.775μmであった。
【0099】得られた全てのカラーフィルタで、白抜け
などの顕著に平坦性の損なったカラーフィルタは無かっ
た。また、開口部1個あたり300plのインクを付与
したカラーフィルタについて着色部の平坦性を測定した
ところ、0.3μm以下であり非常に良好なものであっ
た。
【0100】(実施例4)360mm×465mmサイ
ズのガラス基板(コーニング製「1737」)上に、カ
ーボンブラックを含有する黒色レジスト(新日鐵化学製
「V−259BKISレジスト」)をスピンナーを用い
て塗布し、90℃のホットプレートで加熱処理を2分間
行い、その後、所定のフォトマスクを介して露光(De
ep−UV、露光量800mJ/cm2)及び、現像を
行った。現像液は新日鐵化学製「V−2401ID」の
10%希釈液を使用し、60秒間シャワー現像を行っ
た。
【0101】得られたガラス基板の表面及び裏面から、
800mJ/cm2、1600mJ/cm2で全面露光処
理した2サンプルを用意した。光照射時のガラス基板上
の温度はともに25℃であった。その後、220℃のオ
ーブンで加熱硬化処理を30分行い、75μm×225
μmの長方形の開口部を有するブラックマトリクスを形
成した。
【0102】その後は実施例1と同様にして、カラーフ
ィルタを作製した。
【0103】現像後ブラックマトリクスパターンの
1、L2、T80を測定したところ、L1=21.20μ
m、L2=22.11μm、T=1.85μmであり、
(L2−L 1)/2=0.455μmであった。
【0104】また、ポストベーク後のブラックマトリク
スは、光照射量が800mJ/cm 2のものが、L1=1
8.40μm、L2=21.41μm、T80=1.69
μm、(L2−L1)/2=1.505μm、光照射量が
1600mJ/cm2のものが、L1=20.10μm、
2=21.41μm、T80=1.69μm、(L2−L
1)/2=0.655μmであった。
【0105】プラズマ処理後のブラックマトリクス表面
の平均粗さ(Ra)は4.4nm、インク拡がり性改善
処理後のブラックマトリクス基板の純水に対する接触角
は、 ガラス基板表面:4° ブラックマトリクス表面:125° であった。
【0106】得られた全てのカラーフィルタで、白抜け
などの顕著に平坦性の損なったカラーフィルタは無かっ
た。開口部1個あたり300plのインクを付与したカ
ラーフィルタについて着色部の平坦性を測定したとこ
ろ、800mJ/cm2の時は、0.5μm以下の平坦
性であった。また、この時、着色部は隔壁側面と一部で
接していた。1600mJ/cm2の時は、0.3μm
以下の非常に良い平坦性であった。この時、着色部は隔
壁側面と全体で接していた。
【0107】(実施例5)360mm×465mmサイ
ズのガラス基板(コーニング製「1737」)上に、ポ
リエチレンテレフタラート仮支持体、下記処方の熱可塑
性樹脂層、下記処方の中間層、カーボンブラックを含有
する光硬化性樹脂からなるフィルムレジストをラミネー
タを用いて加圧、加熱(130℃)して貼り合わせた。
【0108】 〔熱可塑性樹脂層〕 メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ベンジルメタクリレ ート/メタクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比)=55/11.7/4. 5/28.8、重量平均分子量=80000) 15重量部 新中村化学社製「BPE−500」 7重量部 フッ素系界面活性剤、大日本インキ社製「F177P」 0.26重量部 メチルエチルケトン 18.6重量部 メタノール 30.6重量部 1−メトキシ−2−プロパノール 9.3重量部
【0109】〔中間層〕 ポリビニルアルコール 13重量部 ポリビニルピロリドン 6重量部 メタノール 173重量部 水 211.4重量部
【0110】続いて、仮支持体と熱可塑性樹脂層との界
面で剥離し、仮支持体を除去した。次に所定のフォトマ
スクを介して露光し(DeepUV、露光量300mJ
/cm2)、その後、現像を行った。現像は、先ず、ト
リエタノールアミン1%溶液により中間層を除去した
後、富士フイルムオーリン製「CD」の10%希釈液を
使用し、25秒間シャワー現像を行った。その後、現像
残膜除去用液中でナイロン繊維ロールブラシで形成画像
表面を擦った後水洗した。
【0111】得られたガラス基板の表面及び裏面から、
1600mJ/cm2、2400mJ/cm2で全面露光
処理した2サンプルを用意した。光照射時のガラス基板
上の温度はともに25℃であった。その後、220℃の
ホットプレートで加熱硬化処理を60分行い、75μm
×225μmの長方形の開口部を有するブラックマトリ
クスを形成した。
【0112】その後は実施例1と同様にして、カラーフ
ィルタを作製した。
【0113】現像後のブラックマトリクスパターンのL
1、L2、T80を測定したところ、L 1=22.30μ
m、L2=23.10μm、T80=1.90μmとな
り、(L2−L1)/2=0.40μmであった。また、
ポストベーク後のブラックマトリクスは、光照射量が1
600mJ/cm2のブラックマトリクスが、L1=1
9.50μm、L2=22.80μm、T80=1.72
μm、(L2−L1)/2=1.65μm、2400mJ
/cm2のブラックマトリクスが、L1=21.36μ
m、L2=22.81μm、T80=1.72μm、(L2
−L1)/2=0.725μmであった。
【0114】プラズマ処理後のブラックマトリクス表面
の平均粗さ(Ra)は8.5nm、インク拡がり性改善
処理後のブラックマトリクス基板の純水に対する接触角
は、 ガラス基板表面:4° ブラックマトリクス表面:125° であった。
【0115】得られた全てのカラーフィルタで、白抜け
などの顕著に平坦性の損なったカラーフィルタは無かっ
た。開口部1個あたり300plのインクを付与したカ
ラーフィルタについて着色部の平坦性を測定したとこ
ろ、1600mJ/cm2の時は、0.5μm以下の平
坦性であった。また、この時、着色部は隔壁側面と一部
で接していた。2400mJ/cm2の時は、0.3μ
m以下の非常に良い平坦性であった。この時、着色部は
隔壁側面と全体で接していた。
【0116】(比較例1)ブラックマトリクスパターン
の現像後に光照射処理を行わない以外は実施例1と同様
にして、カラーフィルタを作製したところ、ブラックマ
トリクスの一部にしわが発生していた。
【0117】(比較例2)ブラックマトリクスパターン
の現像後にガラス基板の表面及び裏面から、1200m
J/cm2で全面露光処理した以外は実施例1と同様に
して、カラーフィルタを作製した。
【0118】ポストベーク後のブラックマトリクスのL
1、L2、T80を測定したところ、L 1=17.61μ
m、L2=22.55μm、T80=1.70μmであ
り、(L2−L1)/2=2.47μmであった。得られ
た全てのカラーフィルタで、白抜けが発生していた。
【0119】(比較例3)現像時間を96秒間にする以
外は実施例2と同様にして、カラーフィルタを作製し
た。
【0120】現像後のブラックマトリクスパターンのL
1、L2、T80を測定したところ、L 1=20.70μ
m、L2=24.70μm、T80=1.87μmであ
り、(L2−L1)/2=2.00μmであった。また、
ポストベーク後のブラックマトリクスは、L1=19.
80μm、L2=23.80μm、T80=1.72μm
であり、(L2−L1)/2=2.00μmであった。得
られた全てのカラーフィルタで、白抜けが発生してい
た。
【0121】(比較例4)現像後のブラックマトリクス
パターン基板を、低圧水銀ランプによるUV洗浄装置に
7分間通す以外は、実施例3と同様にして、カラーフィ
ルタを作製した。この時、UV洗浄装置内で、ガラス基
板の温度は160℃であった。その後、230℃のオー
ブンで加熱硬化処理を60分間行ったところ、ブラック
マトリクスの一部にしわが発生していた。
【0122】(比較例5)現像後のブラックマトリクス
パターンに光照射処理を行わない以外は実施例4と同様
にして、カラーフィルタを作製したところ、ブラックマ
トリクスの一部にしわが発生していた。
【0123】(比較例6)ブラックマトリクスパターン
の現像後にガラス基板の表面及び裏面から、200mJ
/cm2で全面露光処理した以外は実施例4と同様にし
て、カラーフィルタを作製した。
【0124】ポストベーク後のブラックマトリクスのL
1、L2、T80を測定したところ、L 1=17.50μ
m、L2=21.40μm、T80=1.68μmとな
り、(L2−L1)/2=1.95μmであった。得られ
た全てのカラーフィルタで、白抜けが発生していた。
【0125】(比較例7)現像後のブラックマトリクス
パターンに光照射を行わない以外は実施例5と同様にし
て、カラーフィルタを作製した。
【0126】ポストベーク後のブラックマトリクスのL
1、L2、T80を測定したところ、L 1=16.10μ
m、L2=22.79μm、T80=1.730μmとな
り、(L 2−L1)/2=3.345μmであった。得ら
れた全てのカラーフィルタで、白抜けが発生していた。
【0127】上記実施例、比較例の結果を下記表1に示
す。
【0128】
【表1】
【0129】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
平坦性が良く、白抜け、混色のない着色部を備えたカラ
ーフィルタをインクジェット方式により簡易なプロセス
によって歩留まり良く製造することができる。これによ
り、着色部及びカラーフィルタ内で色ムラがないカラー
フィルタをより安価に提供することが可能となり、該カ
ラーフィルタを用いて、カラー表示特性に優れた液晶素
子をより安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラーフィルタの製造方法の一実施形
態の工程図である。
【図2】本発明のカラーフィルタの製造方法の一実施形
態の工程図である。
【図3】本発明にかかる隔壁の断面形状の説明図であ
る。
【図4】本発明にかかる隔壁の断面形状と着色部の形状
との関係を示した説明図である。
【図5】本発明のカラーフィルタの一実施形態の断面模
式図である。
【図6】本発明の液晶素子の一実施形態の断面模式図で
ある。
【図7】本発明の実施例における着色部の平坦性の評価
方法の説明図である。
【符号の説明】
1 透明基板 2 感光性樹脂組成物層 3 隔壁パターン 4 開口部 5 隔壁 6 インク 7 着色部 51 透明基板 52 ブラックマトリクス 53 着色部 54 保護層 57 共通電極 58、63 配向膜 59 液晶 61 対向基板 62 画素電極 71 透明基板 72 ブラックマトリクス 73 着色部 74 有効領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 芝 昭二 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 岡田 健 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 谷内 洋 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 国峯 昇 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA24 FA03 FB01 2H048 BA11 BA43 BA45 BA48 BA60 BA64 BB01 BB23 BB37 BB44 2H091 FA02Y FA35Y FB04 FC12 FC23 FC26 FC27 FD04 LA12 LA15 2H096 AA30 BA06 HA01 HA03

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上に複数の着色部と、隣接する
    着色部間に位置する隔壁とを少なくとも有するカラーフ
    ィルタであって、上記着色部が、透明基板上に形成され
    た樹脂組成物からなる隔壁の開口部内にインクジェット
    方式によって付与されたインクを硬化してなり、上記隔
    壁の膜厚方向における断面において、隔壁の最大膜厚の
    80%の高さにおける該隔壁の線幅をL1、透明基板に
    接する隔壁の線幅をL2、隔壁の最大膜厚の80%をT
    80とした時、下記式(1)を満たすことを特徴とするカ
    ラーフィルタ。 |L2−L1|/2≦T80 …(1)
  2. 【請求項2】 上記着色部において、全周縁部が隣接す
    る隔壁の側面と少なくとも一部で接している請求項1に
    記載のカラーフィルタ。
  3. 【請求項3】 上記隔壁が、下記式(2)を満たし、各
    着色部において、全周縁部が隣接する隔壁の側面と接し
    ている請求項2に記載のカラーフィルタ。 |L2−L1|≦T80 …(2)
  4. 【請求項4】 上記隔壁が遮光層である請求項1〜3の
    いずれかに記載のカラーフィルタ。
  5. 【請求項5】 上記着色部上に保護層を有する請求項1
    〜4のいずれかに記載のカラーフィルタ。
  6. 【請求項6】 表面に透明導電膜を有する請求項1〜5
    のいずれかに記載のカラーフィルタ。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載のカラーフィルタの製造
    方法であって、透明基板上に感光性樹脂組成物層を形成
    し、パターン露光、現像して隔壁パターンを形成する工
    程と、上記隔壁パターンに光を照射して光硬化させる工
    程と、光硬化した隔壁パターンに加熱処理を施して本硬
    化させ、隔壁を形成する工程と、インクジェット方式に
    より上記隔壁で囲まれた領域にインクを付与して画素を
    形成する工程と、を少なくとも有することを特徴とする
    カラーフィルタの製造方法。
  8. 【請求項8】 上記隔壁パターンの光硬化工程におい
    て、少なくとも透明基板の隔壁パターン形成面側から光
    を照射する請求項7に記載のカラーフィルタの製造方
    法。
  9. 【請求項9】 上記隔壁パターンの光硬化工程における
    光照射量が、上記感光性樹脂組成物層のパターン露光時
    の露光量より大きい請求項7または8に記載のカラーフ
    ィルタの製造方法。
  10. 【請求項10】 上記隔壁パターンの光硬化工程におけ
    る透明基板温度を160℃未満に制御する請求項7〜9
    のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
  11. 【請求項11】 上記着色部の形成工程に先立って、少
    なくともフッ素原子を含有するガスを導入してプラズマ
    照射を行うプラズマ処理を上記隔壁に施す請求項7〜1
    0のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
  12. 【請求項12】 上記プラズマ処理で導入するガスがC
    4、CHF3、C26、SF6、C38、C58から選
    択される少なくとも一種のハロゲンガスである請求項1
    1に記載のカラーフィルタの製造方法。
  13. 【請求項13】 上記プラズマ処理で導入するガスがC
    4、SF6、CHF 3、C26、C38、C58から選
    択される少なくとも1種のハロゲンガスとO2ガスとの
    混合ガスである請求項11に記載のカラーフィルタの製
    造方法。
  14. 【請求項14】 上記プラズマ処理に先立って、酸素、
    アルゴン、ヘリウムから選択される少なくとも1種のガ
    ス雰囲気下でプラズマ照射するドライエッチング処理を
    上記隔壁に施す請求項11〜13のいずれかに記載のカ
    ラーフィルタの製造方法。
  15. 【請求項15】 上記プラズマ処理後の上記隔壁の表面
    を、表面粗さ(Ra)が3nm〜50nmになるように
    処理する請求項11〜14のいずれかに記載のカラーフ
    ィルタの製造方法。
  16. 【請求項16】 プラズマ処理後の隔壁表面の純水に対
    する接触角が90°以上、透明基板表面の純水に対する
    接触角が20°以下となるように処理する請求項11〜
    15のいずれか記載のカラーフィルタの製造方法。
  17. 【請求項17】 上記隔壁を黒色樹脂組成物で形成する
    請求項7〜16のいずれかに記載のカラーフィルタの製
    造方法。
  18. 【請求項18】 上記インクが少なくとも着色剤、硬化
    成分、水、有機溶剤を含有する請求項7〜17のいずれ
    かに記載のカラーフィルタの製造方法。
  19. 【請求項19】 一対の基板間に液晶を挟持してなり、
    一方の基板が請求項1〜6のいずれかに記載のカラーフ
    ィルタを用いて構成したことを特徴とする液晶素子。
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