JP2001241424A - ボルト・ナット式締結の弛み止め構造 - Google Patents

ボルト・ナット式締結の弛み止め構造

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JP2001241424A
JP2001241424A JP2000055079A JP2000055079A JP2001241424A JP 2001241424 A JP2001241424 A JP 2001241424A JP 2000055079 A JP2000055079 A JP 2000055079A JP 2000055079 A JP2000055079 A JP 2000055079A JP 2001241424 A JP2001241424 A JP 2001241424A
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nut
cover
idling
peripheral surface
bolt
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JP2000055079A
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English (en)
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Shigenobu Hamanaka
重信 濱中
Masayuki Fuji
政幸 藤
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Hamanaka Nut Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Hamanaka Nut Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボルト・ナットの締結を故意に外せないよう
にする。 【解決手段】 外周面に環状凹溝(12)を有するロックナ
ット本体(10)を本締め用ナット(40)の背後に競らせ、ロ
ックナット本体の外周面には空回りカバー(20)を外嵌す
る。空回りカバーの内周面には環状凹溝(21)を形成し、
両環状凹溝内には連結リング(30)を嵌め込んで空回りカ
バーをロックナット本体に対して回転自在に連結する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はボルト・ナット式締
結の弛み止め構造に関し、特に一旦ボルト・ナットを締
結した後はその締結を外すことができないようにした構
造に関する。
【0002】
【従来の技術】2つ以上の被締結部材を締結する場合、
ボルト・ナットがよく利用される。通常、かかるボルト
・ナットでは被締結部材の挿通穴にボルト軸部を挿通
し、ボルトの雄ねじにナットの雌ねじを螺合させ、ボル
ト頭部とナットとの間に複数の被締結部材を締め付けて
締結する方式が一般的である。
【0003】ところで、この種のボルト・ナットでは振
動、熱膨張、経時変化等の原因によって締結が緩むおそ
れがあることから、種々な緩み止め方法が提案されてい
る。例えば、曲げ座金やロックワイヤを用いる方法、
ナット及びボルトに割りピンを貫通させる方法、二
重ナットを用いる方法(特開平6ー26512号公報
等)、セルフロックねじを有するボルトを用いる方法
(特開平7ー42724号公報等)、ナットに係止爪
を設け、ボルトねじ部側に係止爪の係合しうる受け部を
形成し、ナットの締め付け方向の回転のみ許容する方法
(特開平6ー249222号公報)、等が知られてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の緩み止
め方法〜ではいずれもボルト・ナットの再使用を前
提とし、単に締結が緩むのを防止するものであるので、
ボルト又はナットが故意に過大な力で廻されると、ボル
ト又はナットが緩む方向に廻ってしまい、被締結部材の
締結を外すことができてしまうという問題があった。
【0005】これを防止するためにはボルトねじ部とナ
ットとの間を溶接等で固定する必要があるが、作業が非
常に煩雑である。
【0006】他方、従来の緩み止め方法では係止爪の
係合を外さない限りナットを緩めることがでいないが、
ナットに係合爪を組付けるのが非常に煩雑であり、コス
ト高となってしまう。
【0007】本発明は、かかる問題点に鑑み、一旦ボル
ト・ナットを締結するとその締結を外すことができない
ようにしたボルト・ナット式締結の弛み止め構造を提供
することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで本発明に係るボル
ト・ナット式締結の弛み止め構造は、ボルトと本締め用
ナットとによって被締結部材を締め付けるようにしたボ
ルト・ナット式締結における弛み止め構造であって、本
締め用ナットの弛み止めを行うロックナット本体は外形
ほぼ円柱状をなし、該ロックナット本体の外周面には環
状凹溝が全周にわたって形成され、上記ロックナット本
体はボルトねじ部の本締め用ナット背後に螺合されて上
記本締め用ナットと競られている一方、上記ロックナッ
ト本体の外周面には該ロックナット本体の外周面及び上
記本締め用ナットの全体を回転可能に覆う形状をなす空
回りカバーが外嵌され、該空回りカバーの内周面には上
記ロックナット本体外周面の環状凹溝と対応する位置に
環状凹溝が全周にわたって形成され、上記ロックナット
本体の環状凹溝内及び空回りカバーの環状凹溝内には連
結リングが両環状凹溝にまたがって嵌め込まれて上記空
回りカバーが上記ロックナット本体に対して回転自在に
連結されていることを特徴とする。
【0009】本発明の特徴の1つは本締め用ナットにロ
ックナット本体を競らせ、ロックナット本体に空回りカ
バーを回転自在に連結してロックナット本体の外周面及
び本締め用ナットの全体を覆うようにした点にある。こ
れにより、故意に過大な力でボルト・ナットを緩めよう
としても、空回りカバーが空回りしてロックナット本体
を緩めることはできず、本締め用ナットはロックナット
本体に競られてロックされ、ボルト又は空回りナットを
破断させない限り締結が外れることはない。
【0010】ボルトには通常は頭部付きボルトを用いる
が、被締結部材の一方にボルトが埋設される場合にはね
じ棒状のボルトを用いることができる。
【0011】上記弛み止め構造におけるロックナットは
その方式上、新設のボルト・ナットばかりでなく、既設
のボルト・ナットにも適用して弛み止めを行うことがで
き、この点で新規である。即ち、本発明によれば、ボル
トと本締め用ナットとによって被締結部材を締め付ける
ようにしたボルト・ナット式締結具に用いられ、本締め
用ナットの緩み止めを行うロックナットであって、外形
がほぼ円柱状をなし、外周面全周に環状凹溝が形成さ
れ、上記ボルトねじ部の本締め用ナット背後に螺合され
て本締め用ナットと競られて本締め用ナットの弛み方向
への回転を阻止するロックナット本体と、該ロックナッ
ト本体の外周面に回転自在に外嵌し得る内周面を有し、
該内周面の上記ロックナット本体外周面の環状凹溝と対
応する位置に環状凹溝が全周にわたって形成され、上記
ロックナット本体の外周面に回転自在に外嵌されて上記
ロックナット本体の外周面及び本締め用ナットの全体を
回転可能に覆う形状をなす空回りカバーと、上記ロック
ナット本体の環状凹溝内及び空回りカバーの環状凹溝内
に両環状凹溝にまたがって嵌め込まれて上記空回りカバ
ーを上記ロックナット本体に対して回転自在に連結する
連結リングと、を備えたことを特徴とするロックナット
を提供することができる。
【0012】また、本発明によれば、ボルトと本締め用
ナットとによって被締結部材を締め付けるようにしたボ
ルト・ナット式締結具において、本締め用ナットの全体
を覆う形状の空回りカバーとともに用いられ、本締め用
ナットの弛み止めを行うロックナット本体であって、外
形がほぼ円柱状をなし、内周面にはボルトねじ部と螺合
する雌ねじ部が刻設され、外周面には上記空回りカバー
内周面の凹溝との間に連結リングが嵌め込まれて上記空
回りカバーを回転自在に連結するための環状凹溝が全周
にわたって形成されていることを特徴とするロックナッ
ト本体を提供することができる。
【0013】さらに、本発明によれば、ボルトと本締め
用ナットとによって被締結部材を締め付けるようにした
ボルト・ナット式締結具において、本締め用ナットの背
後に競られる外形ほぼ円柱状のロックナット本体ととも
に用いられ、本締め用ナットの弛み止めを行う空回りカ
バーであって、上記ロックナット本体の外周面及び本締
め用ナットの全体を回転可能に覆う形状をなし、上記ロ
ックナット本体の外周面に回転自在に外嵌し得る内周面
を有し、該内周面には上記ロックナット本体外周面の環
状凹溝との間に連結リングが嵌め込まれて上記ロックナ
ット本体に対して回転自在に連結されるための環状凹溝
が全周にわたって形成されていることを特徴とする空回
りカバーを提供することができる。
【0014】空回りカバーは連結リングによってロック
ナット本体に回転自在に連結されているので、空回りカ
バーの下端縁と座金又は被締結部材との間の隙間に工具
を差し込んでこじると、空回りカバーがロックナット本
体から外れるおそれがある。そこで、空回りカバーの下
端縁を覆う縁部を座金の周縁に形成するのがよい。
【0015】即ち、本発明によれば、ボルトと本締め用
ナットとによって被締結部材を締め付けるようにしたボ
ルト・ナット式締結具に用いられ、本締め用ナットの緩
み止めを行うロックナットセットであって、外形がほぼ
円柱状をなし、外周面全周に環状凹溝が形成され、上記
ボルトねじ部の本締め用ナット背後に螺合されて本締め
用ナットと競られて本締め用ナットの弛み方向への回転
を阻止するロックナット本体、該ロックナット本体の外
周面に回転自在に外嵌し得る内周面を有し、該内周面の
上記ロックナット本体外周面の環状凹溝と対応する位置
に環状凹溝が全周にわたって形成され、上記ロックナッ
ト本体の外周面に回転自在に外嵌されて該ロックナット
本体の外周面及び上記本締め用ナットの全体を回転可能
に覆う形状をなす空回りカバー、及び上記ロックナット
本体の環状凹溝内及び空回りカバーの環状凹溝内に両環
状凹溝にまたがって嵌め込まれて上記空回りカバーを上
記ロックナット本体に対して回転自在に連結する連結リ
ングから構成されるロックナットと、上記本締め用ナッ
トと被締結部材との間に介在され、上記空回りカバーの
下端縁を覆う高さの縁部が全周縁にわたって連続的に又
は間欠的に起立形成された座金と、を備えたことを特徴
とするロックナットセットを提供することができる。
【0016】この場合、座金の縁部は工具類の差し込み
を規制できればよいので、座金の全周縁に間欠的に形成
してもよいが、製造工程を考慮すると、座金の全周縁に
連続して形成するのがよい。
【0017】本発明ではロックナット本体に空回りカバ
ーを連結したが、本締め用ナットに空回りカバーを回転
自在に連結しても同様の作用効果を奏する。
【0018】即ち、本発明に係るボルト・ナット式締結
の弛み止め構造は、ボルトと本締め用ナットとによって
被締結部材を締め付けるようにしたボルト・ナット式締
結における弛み止め構造であって、本締め用ナットには
ほぼ円柱状をなす連結基部がナットと同芯上に一体形成
され、該連結基部の外周面には環状凹溝が全周にわたっ
て形成されている一方、上記本締め用ナットの連結基部
の外周面には該本締め用ナットの外周面を回転可能に覆
う形状をなす空回りカバーが外嵌され、該空回りカバー
の内周面には上記連結基部の環状凹溝と対応する位置に
環状凹溝が全周にわたって形成され、上記連結基部の環
状凹溝内及び空回りカバーの環状凹溝内には連結リング
が両環状凹溝にまたがって嵌め込まれて上記空回りカバ
ーが上記連結基部に対して回転自在に連結されているこ
とを特徴とする。
【0019】本発明の特徴の1つは本締め用ナットを空
回りカバーで覆うようにした点にある。これにより、故
意に過大な力でボルト・ナットを緩めようとしても、空
回りカバーが空回りして本締め用ナットを回すことはで
きず、ボルト又は空回りナットを破断させない限り締結
が外れることはない。
【0020】上記弛み止め構造における本締め用ナット
及び空回りカバーも新規である。即ち、本発明によれ
ば、ボルトと本締め用ナットとによって被締結部材を締
め付けるようにしたボルト・ナット式締結具において、
その全体を覆う形状の空回りカバーとともに用いられ、
弛み止めを行えるようにした本締め用ナットであって、
円柱状をなす連結基部が同芯上に一体形成され、該連結
基部の外周面には空回りカバー内周面の環状凹溝との間
に連結リングが嵌め込まれて上記空回りカバーを回転自
在に連結するための環状凹溝が全周にわたって形成され
ていることを特徴とする本締め用ナットを提供すること
ができる。
【0021】また、本発明によれば、ボルトと本締め用
ナットとによって被締結部材を締め付けるようにしたボ
ルト・ナット式締結具において、ほぼ円柱状をなす連結
基部が同芯上に一体に形成された本締め用ナットととも
に用いられ、上記本締め用ナットの弛み止めを行うよう
にした空回りカバーであって、上記本締め用ナットの外
周面を回転可能に覆う形状をなし、上記本締め用ナット
の連結基部の外周面に回転自在に外嵌し得る内周面を有
し、該内周面には上記連結基部外周面の環状凹溝との間
に連結リングが嵌め込まれて上記本締め用ナットに対し
て回転自在に連結されるための環状凹溝が全周にわたっ
て形成されていることを特徴とする空回りカバーを提供
することができる。
【0022】また、上記では本締め用ナットに空回りカ
バーを連結したが、ボルト軸部に空回りカバーを回転自
在に連結しても本締め用ナットを覆うようにしても同様
の作用効果を奏する。
【0023】即ち、本発明に係るボルト・ナット式締結
の弛み止め構造は、ボルトと本締め用ナットとによって
被締結部材を締め付けるようにしたボルト・ナット式締
結具における弛み止め構造であって、ボルト軸部の自由
端部には円柱状の連結基部が一体に形成され、該連結基
部の外周面には環状凹溝が全周にわたって形成されてい
る一方、上記ボルトの連結基部には上記本締め用ナット
の全体を覆う形状をなす空回りカバーが外装され、該空
回りカバーの内周面には上記連結基部外周面の環状凹溝
と対応する位置に環状凹溝が全周にわたって形成され、
上記連結基部の環状凹溝内及び空回りカバーの環状凹溝
内には両環状凹溝にまたがって連結リングが嵌め込まれ
て上記連結りカバーが上記連結基部に対して回転自在に
連結されていることを特徴とする。
【0024】本発明の特徴の1つはボルト軸部に空回り
カバーを連結して本締め用ナットを覆うようにした点に
ある。これにより、故意に過大な力でボルト・ナットを
緩めようとしても、空回りカバーが空回りして本締め用
ナットを回すことはできず、ボルト又は空回りナットを
破断させない限り締結が外れることはない。
【0025】上記弛み止め構造におけるボルト及び空回
りカバーも新規である。即ち、本発明によれば、ボルト
と本締め用ナットとによって被締結部材を締め付けるよ
うにしたボルト・ナット式締結具において、本締め用ナ
ット全体を回転可能に覆う形状の空回りカバーとともに
用いられ、本締め用ナットの弛み止めを行えるようにし
たボルトであって、軸部の自由端部には円柱状の連結基
部が一体に形成され、該連結基部の外周面には上記空回
りカバー内周面の環状凹溝との間に連結リングが嵌め込
まれて上記空回りカバーを回転自在に連結するための環
状凹溝が全周にわたって形成されていることを特徴とす
るボルトを提供することができる。
【0026】また、本発明によれば、ボルトと本締め用
ナットとによって被締結部材を締め付けるようにしたボ
ルト・ナット式締結具において、軸部の自由端部に円柱
状の連結基部が一体に形成されたボルトとともに用いら
れ、本締め用ナットの弛み止めを行えるようにした空回
りカバーであって、上記本締め用ナットの全体を回転可
能に覆う形状をなし、上記ボルトの連結基部の外周面に
回転自在に外嵌し得る内周面を有し、該内周面には上記
円柱状基部外周面の環状凹溝との間に連結リングが嵌め
込まれて上記連結基部に対して回転自在に連結されるた
めの環状凹溝が全周にわたって形成されていることを特
徴とする空回りカバーを提供することができる。
【0027】上記3つの弛み止め構造においても空回り
カバーの下端縁と座金又は被締結部材との間の隙間に工
具を差し込んでこじると、空回りカバーが外れるおそれ
がある。そこで、空回りカバーの下端縁を覆う縁部を座
金の周縁に形成するのがよい。即ち、本締め用ナットと
被締結部材との間に介在され、上記空回りカバーの下端
縁を覆う高さの縁部が全周縁にわたって連続的に又は間
欠的に起立形成された座金を更に備えるのが好ましい。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す具体例
に基づいて詳細に説明する。図1及び図2は本発明に係
るボルト・ナット式締結の弛み止め構造の好ましい実施
形態を示す。本例のロックナットはロックナット本体1
0、空回りカバー20及びストップリング(連結リン
グ)30から構成されている。
【0029】ロックナット本体10は外形ほぼ円柱状を
なし、その外周面には環状凹溝12が全周にわたって形
成されるとともに、円周方向の90°毎に工具類を引っ
掛ける締付け凹部11・・・が形成されている一方、ロ
ックナット本体10の内周面には雌ねじ部が刻設されて
いる。
【0030】空回りカバー20は円筒形状をなし、その
上半部の内面はロックナット本体10の外周面に回転可
能に外嵌され得る内径の円筒面に、下半部の内面は本締
め用ナット40の全体を回転可能に覆い得る内径の円筒
面に形成されている。この空回りカバー20の上半部の
内周面にはロックナット本体10の環状凹溝12に対向
する位置に環状凹溝21が全周にわたって形成され、又
空回りカバー20の上半部と下半部との間の内周面には
テーパ22が形成されており、ロックナット本体10の
環状凹溝12に嵌め込まれたストップリング30が空回
りカバー20の環状凹溝21に嵌まり込みやすいように
なっている。
【0031】ストップリング30は図2に示されるよう
に断面ほぼ円形のばね鋼材を途中が切断されたほぼ環状
に製作されたもので、ロックナット本体10の環状凹溝
12内及び空回りリング20の環状凹溝21内に両環状
凹溝12、21にまたがって嵌め込まれることにより、
空回りカバー20をロックナット本体10に対して回転
自在に連結するようになっている。なお、ストップリン
グ30の断面形状は空回りカバー20の回転性を確保す
るという点からはほぼ円形状とするのが好ましいが、空
回りカバー20をロックナット本体10に対して回転自
在に連結できるかぎり、他の断面形状であってもよい。
【0032】被締結部材W、Wを締結する場合、被締結
部材W、Wの挿通穴にボルト60の軸部をワッシャ51
を介して差し込み、ボルト60の雄ねじ部に座金50を
介して本締め用ナット40を螺合させ、ボルト60の頭
部と本締め用ナット40との間に被締結部材W、Wを締
め付ける。なお、座金50及びワッシャ51は用いない
場合もある。
【0033】次に、ボルト60の雄ねじ部にロックナッ
ト本体10の雌ねじ部を螺合させ、ロックナット本体1
0の締付け凹部11・・・に工具類を引っ掛け、ロック
ナット本体10を螺進させて本締め用ナット40と強く
競らせた後、ロックナット本体10の環状凹溝12にス
トップリング30を嵌め込み、ボルト60の雄ねじ部の
外側に空回りカバー20を嵌め込み、空回りカバー20
をロックナット本体10の上半部外周面に押し込むと、
ストップリング30が空回りカバー20の環状凹溝21
にも嵌まり込んで空回りカバー20がロックナット本体
10に対して回転自在に連結される。
【0034】すると、ロックナット本体10を故意に弛
めようとしても、外方からは空回りカバー20しか回転
操作できる箇所はなく、空回りカバー20はロックナッ
ト本体10に対して空回りしてロックナット本体10を
弛めることができないので、本締め用ナット40はロッ
クナット本体10によってロックされ、締結が弛むこと
は確実に防止できる。
【0035】従って、本例の弛み止め構造ではストップ
リング30をロックナット本体10の環状凹溝12に嵌
め込んだ後、空回りカバー20をロックナット本体10
に押し込むという非常に簡単な作業によって確実に弛み
止めを行うことができる。
【0036】また、ロックナット本体10、空回カバー
20及び連結リング30以外は通常のボルト・ナット式
の締結具であるので、既設のボルト・ナットに対しても
適用できることとなる。
【0037】図3及び図4は第2の実施形態を示し、図
において図1及び図2と同一符号は同一又は相当部分を
示す。本例が第1の実施形態と異なる点は、座金50に
縁部52が全周縁に連続しかつ空回りカバー20の下端
縁を覆う高さに起立形成されている点である。
【0038】第1の実施形態においては鋭利な工具類を
空回りカバー20の下端縁の下側に差し込み、こじるこ
とによって空回りカバー20が外れるおそれがあるが、
本例のように、座金50に縁部52を形成すると、空回
りカバー20の下端縁の下側に鋭利な工具類を差し込む
ことはできず、弛み止め効果をより一層確実に保証でき
る。
【0039】図5は第3の実施形態を示し、図において
図1及び図2と同一符号は同一又は相当部分を示す。本
例が第1の実施形態と異なる点は、第1の実施形態にお
けるロックナット本体10を本締め用ナット40に一体
的に形成した点である。即ち、本締め用ナット40には
円柱状をなす連結基部41が同芯上に一体的に形成さ
れ、該連結基部41の外周面には環状凹溝42が空回り
カバー20の環状凹溝21に対向する位置に形成され、
該連結基部41の環状凹溝42と空回りカバー20の環
状凹溝21との間にはストップリング30が両凹溝にま
たがって嵌め込まれている。
【0040】本例では本締め用ナット40とボルト60
の頭部との間に被締結部材W、Wを締め付けた後、本締
め用ナット40の連結基部41の環状凹溝42にストッ
プリング30を嵌め込み、ボルト60の雄ねじ部の外側
に空回りカバー20を嵌め込み、空回りカバー20を本
締め用ナット40の連結基部41の外周面に押し込む
と、ストップリング30が空回りカバー20の環状凹溝
21にも嵌まり込み、空回りカバー20を本締め用ナッ
ト40に対してその全体を覆って回転自在に連結でき
る。
【0041】従って、本締め用ナット40を故意に弛め
ようとしても、外方からは空回りカバー20しか回転操
作できる箇所はなく、空回りカバー20は本締め用ナッ
ト40に対して空回りして本締め用ナット40を弛める
ことができず、締結が弛むことは確実に防止できる。
【0042】図6は第4の実施形態を示し、図において
図1及び図2と同一符号は同一又は相当部分を示す。本
例ではボルト60の軸部に円柱状の連結基部61が同芯
上に一体的に形成され、該連結基部61には空回りカバ
ー20の環状凹溝21に対応する位置に環状凹溝62が
全周にわたって形成され、連結基部61の環状凹溝62
と空回りカバー20の環状凹溝21との間にはストップ
リング30が両凹溝にまたがって嵌め込まれている。
【0043】本例では本締め用ナット40とボルト60
の頭部との間に被締結部材W、Wを締め付けた後、ボル
ト60の連結基部61の環状凹溝62にストップリング
30を嵌め込み、ボルト60の連結基部61の外側に空
回りカバー20を嵌め込み、空回りカバー20を連結基
部61の外周面に押し込むと、ストップリング30が空
回りカバー20の環状凹溝21にも嵌まり込んで空回り
カバー20を本締め用ナット40の全体を覆い、かつボ
ルト60の連結基部61に対して回転自在に連結でき
る。
【0044】従って、本締め用ナット40を故意に弛め
ようとしても、外方からは空回りカバー20しか回転操
作できる箇所はなく、空回りカバー20は本締め用ナッ
ト40に対して空回りして本締め用ナット40を弛める
ことができず、締結が弛むことは確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るボルト・ナット式締結の弛み止
め構造の好ましい実施形態を示す断面図である。
【図2】 上記実施形態における要部を示す分解斜視図
である。
【図3】 第2の実施形態を示す断面図である。
【図4】 上記実施形態における要部を示す分解斜視図
である。
【図5】 第3の実施形態における全体構造(a) 及び要
部(b) を示す図である。
【図6】 第4の実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
10 ロックナット本体 12 環状凹溝 20 空回りカバー 21 環状凹溝 30 ストップリング(連結リング) 40 本締め用ナット 41 連結基部 42 環状凹溝 50 座金 52 縁部 60 ボルト 61 連結基部 62 環状凹溝 W 被締結部材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボルトと本締め用ナットとによって被締
    結部材を締め付けるようにしたボルト・ナット式締結に
    おける弛み止め構造であって、 本締め用ナットの弛み止めを行うロックナット本体は外
    形ほぼ円柱状をなし、該ロックナット本体の外周面には
    環状凹溝が全周にわたって形成され、上記ロックナット
    本体はボルトねじ部の本締め用ナット背後に螺合されて
    上記本締め用ナットと競られている一方、 上記ロックナット本体の外周面には該ロックナット本体
    の外周面及び上記本締め用ナットの全体を回転可能に覆
    う形状をなす空回りカバーが外嵌され、該空回りカバー
    の内周面には上記ロックナット本体外周面の環状凹溝と
    対応する位置に環状凹溝が全周にわたって形成され、 上記ロックナット本体の環状凹溝内及び空回りカバーの
    環状凹溝内には連結リングが両環状凹溝にまたがって嵌
    め込まれて上記空回りカバーが上記ロックナット本体に
    対して回転自在に連結されていることを特徴とするボル
    ト・ナット式締結の弛み止め構造。
  2. 【請求項2】 ボルトと本締め用ナットとによって被締
    結部材を締め付けるようにしたボルト・ナット式締結具
    に用いられ、本締め用ナットの緩み止めを行うロックナ
    ットであって、 外形がほぼ円柱状をなし、外周面全周に環状凹溝が形成
    され、上記ボルトねじ部の本締め用ナット背後に螺合さ
    れて本締め用ナットと競られて本締め用ナットの弛み方
    向への回転を阻止するロックナット本体と、 該ロックナット本体の外周面に回転自在に外嵌し得る内
    周面を有し、該内周面の上記ロックナット本体外周面の
    環状凹溝と対応する位置に環状凹溝が全周にわたって形
    成され、上記ロックナット本体の外周面に回転自在に外
    嵌されて上記ロックナット本体の外周面及び本締め用ナ
    ットの全体を回転可能に覆う形状をなす空回りカバー
    と、 上記ロックナット本体の環状凹溝内及び空回りカバーの
    環状凹溝内に両環状凹溝にまたがって嵌め込まれて上記
    空回りカバーを上記ロックナット本体に対して回転自在
    に連結する連結リングと、を備えたことを特徴とするロ
    ックナット。
  3. 【請求項3】 ボルトと本締め用ナットとによって被締
    結部材を締め付けるようにしたボルト・ナット式締結具
    に用いられ、本締め用ナットの緩み止めを行うロックナ
    ットセットであって、 外形がほぼ円柱状をなし、外周面全周に環状凹溝が形成
    され、上記ボルトねじ部の本締め用ナット背後に螺合さ
    れて本締め用ナットと競られて本締め用ナットの弛み方
    向への回転を阻止するロックナット本体、該ロックナッ
    ト本体の外周面に回転自在に外嵌し得る内周面を有し、
    該内周面の上記ロックナット本体外周面の環状凹溝と対
    応する位置に環状凹溝が全周にわたって形成され、上記
    ロックナット本体の外周面に回転自在に外嵌されて該ロ
    ックナット本体の外周面及び上記本締め用ナットの全体
    を回転可能に覆う形状をなす空回りカバー、及び上記ロ
    ックナット本体の環状凹溝内及び空回りカバーの環状凹
    溝内に両環状凹溝にまたがって嵌め込まれて上記空回り
    カバーを上記ロックナット本体に対して回転自在に連結
    する連結リングから構成されるロックナットと、 上記本締め用ナットと被締結部材との間に介在され、上
    記空回りカバーの下端縁を覆う高さの縁部が全周縁にわ
    たって連続的に又は間欠的に起立形成された座金と、を
    備えたことを特徴とするロックナットセット。
  4. 【請求項4】 ボルトと本締め用ナットとによって被締
    結部材を締め付けるようにしたボルト・ナット式締結に
    おける弛み止め構造であって、 本締め用ナットにはほぼ円柱状をなす連結基部がナット
    と同芯上に一体形成され、該連結基部の外周面には環状
    凹溝が全周にわたって形成されている一方、上記本締め
    用ナットの連結基部の外周面には該本締め用ナットの外
    周面を回転可能に覆う形状をなす空回りカバーが外嵌さ
    れ、該空回りカバーの内周面には上記連結基部の環状凹
    溝と対応する位置に環状凹溝が全周にわたって形成さ
    れ、上記連結基部の環状凹溝内及び空回りカバーの環状
    凹溝内には連結リングが両環状凹溝にまたがって嵌め込
    まれて上記空回りカバーが上記連結基部に対して回転自
    在に連結されていることを特徴とするボルト・ナット式
    締結の弛み止め構造。
  5. 【請求項5】 ボルトと本締め用ナットとによって被締
    結部材を締め付けるようにしたボルト・ナット式締結具
    における弛み止め構造であって、 ボルト軸部の自由端部には円柱状の連結基部が一体に形
    成され、該連結基部の外周面には環状凹溝が全周にわた
    って形成されている一方、 上記ボルトの連結基部には上記本締め用ナットの全体を
    覆う形状をなす空回りカバーが外装され、該空回りカバ
    ーの内周面には上記連結基部外周面の環状凹溝と対応す
    る位置に環状凹溝が全周にわたって形成され、上記連結
    基部の環状凹溝内及び空回りカバーの環状凹溝内には両
    環状凹溝にまたがって連結リングが嵌め込まれて上記連
    結りカバーが上記連結基部に対して回転自在に連結され
    ていることを特徴とするボルト・ナット式締結の弛み止
    め構造。
  6. 【請求項6】 上記本締め用ナットと被締結部材との間
    に介在され、上記空回りカバーの下端縁を覆う高さの縁
    部が全周縁にわたって連続的に又は間欠的に起立形成さ
    れた座金を更に備えた請求項1、4又は5のいずれかに
    記載のボルト・ナット式締結の弛み止め構造。
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