JP2003343536A - 取り外し防止装置および弛み止め装置 - Google Patents

取り外し防止装置および弛み止め装置

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JP2003343536A
JP2003343536A JP2002148979A JP2002148979A JP2003343536A JP 2003343536 A JP2003343536 A JP 2003343536A JP 2002148979 A JP2002148979 A JP 2002148979A JP 2002148979 A JP2002148979 A JP 2002148979A JP 2003343536 A JP2003343536 A JP 2003343536A
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coil spring
bolt
nut
tubular member
threaded portion
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JP2002148979A
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Katsuo Ito
勝夫 伊藤
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Koyo Kizai Co Ltd
Original Assignee
Koyo Kizai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボルトが被締結物から取り外されるのを確実
に防止することができる取り外し防止装置を提供する。 【解決手段】 六角ナット1内には、ボルトのネジ部に
螺合されるべきコイルスプリング2を収容している。コ
イルスプリング2の一方の端部は、六角ナット1の一方
の端面に設けられた凹部1bに係止されている。また、
六角ナット1の内周面1aは平坦な面である。このよう
な構成により、ボルトのネジ部に対して六角ナット1を
相対的に逆回転させると、コイルスプリング2の一方の
端部2aが変形して破断して、ボルトのネジ部およびコ
イルスプリング2に対して六角ナット1が空回りする状
態になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は取り外し防止装置に
関する。より詳しくは、ボルトが被締結物から取り外さ
れるのを防ぐためにボルトのネジ部に取り付けられるべ
き取り外し防止装置に関する。また、そのような取り外
し防止装置を用いてナットの弛み止め効果を得る弛み止
め装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ボルトが被締結物から脱落するの
を防止する方法としてはダブルナット法がある。このダ
ブルナット法は以下のようにして行われる。
【0003】まず、被締結物を貫通する穴にボルトのネ
ジ部を挿通し、そのネジ部に第1のナットを螺合させ
る。そして、上記第1のナットを順回転させて締め付け
た後、第2のナットをボルトのネジ部に螺合させる。引
き続き、上記第2のナットを順回転させて、第2のナッ
トを第1のナット上に重ねる。そして、上記第2のナッ
トをさらに順回転させる一方、第1のナットを逆回転さ
せることにより、第1のナットの弛み止め効果を得て、
被締結物からボルトが脱落するのを防止する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
ダブルナット法では、第2のナットを締め付けた直後は
第1のナットの弛み止め効果を十分に得られるが、第
1,第2のナットが長期に亘って振動等の外力を受けた
りすると、第1,第2のナットに弛みが生じることがあ
る。一旦、上記第1,第2のナットが弛んでしまうと、
第1,第2のナットのそれぞれが容易に回転できるよう
になる。このような状態では、被締結物からボルトが取
り外される恐れがあるという問題がある。
【0005】そこで、本発明の課題は、筒状部材と、こ
の筒状部材内に収容され、ボルトのネジ部に螺合される
べきコイルスプリングとを備え、ボルトが被締結物から
取り外されるのを確実に防止することができる取り外し
防止装置を提供することにある。
【0006】また、本発明の課題は、被締結物を貫通す
る穴に挿通されたボルトのネジ部に螺合されるべきナッ
トと、このナットに重ねられる取り外し防止装置とを備
え、ナットの弛み止め効果を高めることができる弛み止
め装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1の取り外し防止装置は、被締結物を貫通す
る穴に挿通されたボルトが上記被締結物から取り外され
るのを防ぐために、上記ボルトのネジ部に取り付けられ
るべき取り外し防止装置であって、上記ボルトのネジ部
に螺合されるべきコイルスプリングと、上記コイルスプ
リングの外周を取り巻くように配置されて上記コイルス
プリングを収容する筒状部材と、上記コイルスプリング
の一方の端部を上記筒状部材に係止させる係止部とを備
え、上記筒状部材は内周面が平坦な面になるように形成
されていることを特徴としている。
【0008】本明細書において、順回転とは、筒状部材
をボルトのネジ部の軸方向に沿って被締結物側へ進める
ために筒状部材に与える回転と同じ方向の回転を意味
し、逆回転とは、順回転の方向に対して反対方向の回転
を意味する。
【0009】上記請求項1の取り外し防止装置は、次の
ようにしてボルトのネジ部に取り付けられる。まず、上
記被締結物を貫通する穴に挿通されたボルトのネジ部の
先端に、コイルスプリングの他方の端部を接触させる。
そして、上記ボルトのネジ部に対して筒状部材を相対的
に順回転させると、この筒状部材に収容されたコイルス
プリングが、コイルスプリングの他方の端部側からボル
トのネジ部に捻り込まれる。ここで、上記コイルスプリ
ングの一方の端部は係止部によって筒状部材に係止され
ている。したがって、上記コイルスプリングの一方の端
部が筒状部材から順回転方向の力を受けて、ボルトのネ
ジ部に対してコイルスプリングの一方の端部が筒状部材
と共に相対的に順回転しようとする。一方、上記コイル
スプリングの他方の端部はネジ部に螺合して、ボルトの
ネジ部から逆回転方向の摩擦力(抗力)を受ける。そう
すると、上記コイルスプリングが拡径し、ボルトのネジ
部に対するコイルスプリングの絡み付きが弱くなる。こ
れにより、上記コイルスプリングとボルトのネジ部との
摩擦力が小さくなって、ボルトのネジ部に対してコイル
スプリングが筒状部材と共に相対的に順回転する。引き
続き、上記ボルトのネジ部に対して筒状部材を相対的に
順回転させて、筒状部材およびコイルスプリングをボル
トのネジ部に沿って被締結物側へ進めて、筒状部材を着
座させる。
【0010】その後、仮に、上記ボルトのネジ部に対し
て筒状部材が外力によって相対的に逆回転されるものと
する。このとき、上記コイルスプリングの一方の端部は
係止部によって筒状部材に係止されているので、コイル
スプリングの一方の端部が筒状部材から逆回転方向の力
を受ける。そして、上記ボルトのネジ部に対してコイル
スプリングの一方の端部が筒状部材と共に相対的に逆回
転しようとする。一方、上記コイルスプリングの他方の
端部はネジ部に螺合して、ボルトのネジ部から順回転方
向の摩擦力(抗力)を受ける。そうすると、上記コイル
スプリングが縮径し、ボルトのネジ部に対してコイルス
プリングが強く絡み付く。したがって、上記筒状部材は
ボルトのネジ部に対して相対的に逆回転するが、コイル
スプリングはボルトのネジ部に対して静止し続けようと
する。これにより、上記筒状部材からコイルスプリング
の一方の端部に加わる力が強くなる。そして、この力が
所定の力に達した結果、コイルスプリングの一方の端部
と筒状部材との係止部による係止が解除された場合、コ
イルスプリングの一方の端部は逆回転方向の力を受けな
くなって、ボルトのネジ部に対して静止し続ける。一
方、上記コイルスプリングの他方の端部も逆回転方向の
力を受けず、ボルトのネジ部に対して静止し続ける。こ
れにより、上記ボルトのネジ部に対してコイルスプリン
グは筒状部材と共に相対的に逆回転せず、静止し続け
る。このとき、上記筒状部材は内周面が平坦な面である
から、筒状部材の内周面とボルトのネジ部との係合は弱
い。このため、上記ボルトのネジ部およびコイルスプリ
ングに対して筒状部材が空回りする状態になる。つま
り、上記筒状部材はボルトのネジ部に対して相対的に逆
回転するが、コイルスプリングはボルトのネジ部に対し
て静止し続ける。したがって、上記ボルトが被締結物か
ら取り外されるのを確実に防止することができる。
【0011】また、上記筒状部材の内周面が平坦な面で
あるから、筒状部材の製造が簡単である。つまり、上記
筒状部材の内周面にネジ部を設けなくてもよく、筒状部
材の製造工程数が少ない。したがって、上記取り外し防
止装置を低コストで容易に量産することができる。
【0012】請求項2の取り外し防止装置は、請求項1
の取り外し防止装置において、上記筒状部材の逆回転時
にこの円筒部材から上記コイルスプリングの一方の端部
に所定の力が加わると、上記コイルスプリングの一方の
端部と上記筒状部材との上記係止部による係止が解除さ
れることを特徴としている。
【0013】上記請求項2の取り外し防止装置によれ
ば、上記筒状部材を着座させた後、仮に、ボルトのネジ
部に対して筒状部材が外力によって相対的に逆回転され
るものとする。このとき、上記コイルスプリングの一方
の端部は係止部によって筒状部材に係止されているの
で、コイルスプリングの一方の端部が筒状部材から逆回
転方向の力を受ける。そして、上記ボルトのネジ部に対
してコイルスプリングの一方の端部が筒状部材と共に相
対的に逆回転しようとする。一方、上記コイルスプリン
グの他方の端部はネジ部に螺合して、ボルトのネジ部か
ら順回転方向の摩擦力(抗力)を受ける。そうすると、
上記コイルスプリングが縮径し、ボルトのネジ部に対し
てコイルスプリングが強く絡み付く。したがって、上記
筒状部材はボルトのネジ部に対して相対的に逆回転する
が、コイルスプリングはボルトのネジ部に対して静止し
続けようとする。これにより、上記筒状部材からコイル
スプリングの一方の端部に力が加わる。そして、この力
が所定の力に達すると、コイルスプリングの一方の端部
と筒状部材との係止部による係止が解除される。その結
果、上記コイルスプリングの一方の端部は逆回転方向の
力を受けず、ボルトのネジ部に対して静止し続ける。一
方、上記コイルスプリングの他方の端部も逆回転方向の
力を受けず、ボルトのネジ部に対して静止し続ける。し
たがって、上記ボルトのネジ部に対してコイルスプリン
グが筒状部材と共に相対的に逆回転するのを阻止するこ
とができ、ボルトのネジ部に対してコイルスプリングを
静止させ続けることができる。
【0014】請求項3の取り外し防止装置は、請求項1
または2の取り外し防止装置において、上記筒状部材と
上記コイルスプリングとの少なくとも一方に設けられ、
上記コイルスプリングに対する上記筒状部材の軸方向の
動きを規制する規制部を備えたことを特徴としている。
【0015】上記請求項3の取り外し防止装置によれ
ば、上記筒状部材とコイルスプリングとの少なくとも一
方に設けられた規制部が、コイルスプリングに対する筒
状部材の軸方向の動きを規制するので、筒状部材とコイ
ルスプリングとが軸方向に分離するのを阻止することが
できる。
【0016】請求項4の取り外し防止装置は、請求項1
乃至3のいずれか1つの取り外し防止装置において、上
記コイルスプリングの他方の端部とこの他方の端部に軸
方向に関して隣り合う部分との間に隙間を設けているこ
とを特徴としている。
【0017】上記請求項4の取り外し防止装置によれ
ば、上記コイルスプリングの他方の端部とこの他方の端
部に軸方向に関して隣り合う部分との間に隙間を設けて
いるので、コイルスプリングの螺合とボルトのネジ部と
の螺合開始時に、その隙間にボルトのネジ部の先端部に
設けられているネジ山が容易に進入する。したがって、
上記コイルスプリングの他方の端部側からコイルスプリ
ングをボルトのネジ部に容易に捻り込むことができる。
【0018】請求項5の弛み止め装置は、被締結物を貫
通する穴に挿通されたボルトのネジ部に螺合されるべき
ナットと、上記ナット上に重ねられる請求項1乃至4の
いずれか1つの取り外し防止装置とを備えたことを特徴
としている。
【0019】上記請求項5の発明の弛み止め装置は、次
のように使用する。まず、上記被締結物を貫通する穴に
挿通されたボルトのネジ部にナットを螺合した後、その
ナットを締め付ける。次に、上記取り外し防止装置をボ
ルトのネジ部に取り付けて、取り外し防止装置の筒状部
材を順回転させることより、筒状部材をボルトのネジ部
の軸方向に沿って被締結物側へ進めて、筒状部材をナッ
ト上に筒状部材を重ねる。そして、上記筒状部材をさら
に順回転させることにより、ナットの弛み止め効果を得
る。このとき、仮に、上記ナットに対して筒状部材が外
力によって相対的に逆回転されるものとなっても、筒状
部材からコイルスプリングの一方の端部に所定の力が加
わった結果、コイルスプリングの一方の端部と筒状部材
との係止部による係止が解除された場合、筒状部材およ
びコイルスプリングをボルトのネジ部に沿って被締結物
から遠ざける方向に進めることはできない。したがっ
て、上記ナットの弛み止め効果を向上させることができ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の取り外し防止装置
および弛み止め装置を図示の実施の形態により詳細に説
明する。
【0021】図1に、本発明の実施の一形態の取り外し
防止装置の概略断面を示す。この取り外し防止装置は、
筒状部材の一例としての六角ナット1と、この六角ナッ
ト1内に収容されたコイルスプリング2とを備えてい
る。
【0022】上記六角ナット1は軸方向に貫通する貫通
穴を有し、この貫通穴の中にコイルスプリング2が収容
されている。また、上記六角ナット1の内周面1aは平
坦な面であり、その内周面1aにネジ部を設けていな
い。そして、上記六角ナット1では、係止部の一例とし
ての2つの凹部1b,1bを一方の端面(図1中上側の
端面)に設けている一方、規制部の一例としての鍔部1
cを他方の端面(図1中下側の端面)に設けている。
【0023】上記コイルスプリング2は、一方の端部2
aが六角ナット1の一方の凹部1bに係止されている。
また、上記コイルスプリング2の他方の端部2bは六角
ナット1の何処にも係止されていない。そして、上記コ
イルスプリング2の外径は、六角ナット1の鍔部1cの
内径よりも大きく、かつ、六角ナット1の内径よりも小
さくなっている。また、上記コイルスプリング2の内径
は、ボルト3のネジ部3a(図3参照)の外径、つまり
ボルト3の雄ネジの外径よりも小さくなっている。ま
た、上記コイルスプリング2の軸心は六角ナット1の軸
心と実質的に一致する。なお、上記コイルスプリング2
の巻数は3となっている。
【0024】図2(a)に上記六角ナット1を上方から
見た図を示し、図2(b)に図2(a)の円B内を拡大
した図を示す。
【0025】図2(a)に示すように、上記六角ナット
1の凹部1b,1bは六角ナット1の貫通穴の中心周り
に180°の角度間隔で設けられている。つまり、上記
凹部1bと凹部1bとは互いに周方向に位相が180°
ずれている。また、上記鍔部1cは、六角ナット1の他
方の端面の内周の全周にわたって設けられ、半径方向内
側に向かって延びている。そして、図2(b)に示すよ
うに、上記凹部1bの一方の側面においては、半径方向
内側にR部11を形成している。このR部11の半径方
向内側の側面は、凹部1bが延びる方向に垂直な平面に
対して30°の角度をなしている。これにより、上記凹
部1bに、コイルスプリング2の一方の端部2aを取り
付け易くなっている。なお、この凹部1bのR部11と
同様の構造を他方の凹部1bにも形成している。
【0026】図3に、上記コイルスプリング2を側方か
ら見た図を示す。
【0027】上記コイルスプリング2の中心軸を法線と
する平面に対して、コイルスプリング2の他方の端部2
bが所定の角度傾いている。これにより、上記コイルス
プリング2では、他方の端部2bとこの他方の端部2b
に軸方向に関して隣り合う部分との間に隙間Dが生じて
いる。
【0028】図4に、上記取り外し防止装置をボルト3
に取り付けたときの状態の概略断面を示す。
【0029】上記ボルト3のネジ部3aには、コイルス
プリング2の他方の端部2b側からコイルスプリング2
を捻り込む。このとき、上記コイルスプリング2に隙間
Dを設けているので、その隙間Dにボルト3のネジ部3
aの先端部に設けれているネジ山が容易に進入する。し
たがって、上記コイルスプリング2の他方の端部2b側
からコイルスプリング2をボルト3のネジ部3aに容易
に捻り込むことができる。また、上記コイルスプリング
2の内径はボルト3のネジ部3aの外径より小さいの
で、ボルト3とコイルスプリング2との係合力が高くな
っている。そして、上記コイルスプリング2は3巻のも
のであるから、ボルト3とコイルスプリング2との係合
力がより高くなっている。
【0030】以下、上記構成の取り外し防止装置の一使
用例を図5(a),(b)〜図8(a),(b)に従っ
て説明する。なお、図5(a)〜図8(a)は使用時の
各工程を側方から見た図であり、図5(b)〜図8
(b)はその各工程における六角ナット1を上方から見
た図である。
【0031】まず、図5(a),(b)に示すように、
被締結物101,102を貫通する穴に挿通されたボル
ト3のネジ部3aの先端に、コイルスプリング2の他方
の端部2bを接触させる。そして、上記ボルト3のネジ
部3aに対して六角ナット1を相対的に順回転(図5中
の矢印R方向の回転)させると、六角ナット1に収容さ
れたコイルスプリング2が、コイルスプリング2の他方
の端部2b側からボルト3のネジ部3aに捻り込まれ
る。このようにして上記コイルスプリング2をボルト3
のネジ部3aに螺合させたとき、図4に示すように、コ
イルスプリング2の一方の端部2aは凹部1bによって
六角ナット1に係止されているので、コイルスプリング
2の一方の端部2aが六角ナット1から順回転方向の力
を受ける。したがって、上記ボルト3のネジ部3aに対
してコイルスプリング2の一方の端部2aが六角ナット
1と共に相対的に順回転しようとする。一方、上記コイ
ルスプリング2の他方の端部2bはネジ部3aに螺合し
て、ボルト3のネジ部3aから逆回転方向の摩擦力(抗
力)を受ける。そうすると、上記コイルスプリング2が
拡径し、ボルト3のネジ部3aに対するコイルスプリン
グ2の絡み付きが弱くなる。これにより、上記コイルス
プリング2とボルト3のネジ部3aとの摩擦力が小さく
なって、ボルト3のネジ部3aに対してコイルスプリン
グ2が六角ナット1と共に相対的に順回転する。これに
より、上記六角ナット1およびコイルスプリング2が、
ボルト3のネジ部3aの軸方向に沿って被締結物10
1,102側へ進む。
【0032】引き続き、上記ボルト3のネジ部3aに対
して六角ナット1を相対的に順回転させて、六角ナット
1およびコイルスプリング2をボルト3のネジ部3aの
軸方向に沿って被締結物101,102側へ進めて、図
6(a),(b)に示すように、六角ナット1を着座さ
せる。
【0033】次に、図7(a),(b)に示すように、
上記ボルト3のネジ部3aに対して六角ナット1を相対
的に逆回転(図7中の矢印L方向の回転)させる。この
とき、上記コイルスプリング2の一方の端部2aは凹部
1bによって六角ナット1に係止されているので、コイ
ルスプリング2の一方の端部2aが六角ナット1から逆
回転方向の力を受ける。そして、上記ボルト3のネジ部
3aに対してコイルスプリング2の一方の端部2aが六
角ナット1と共に相対的に逆回転しようとする。一方、
上記コイルスプリング2の他方の端部2bはネジ部3a
に螺合して、ボルト3のネジ部3aから順回転方向の摩
擦力(抗力)を受ける。そうすると、上記コイルスプリ
ング2が縮径し、ボルト3のネジ部3aに対してコイル
スプリング2が強く絡み付く。したがって、上記六角ナ
ット1はボルト3のネジ部3aに対して相対的に逆回転
するが、コイルスプリング2はボルト3のネジ部3aに
対して静止し続けようとする。これにより、上記筒状部
材からコイルスプリングの一方の端部に加わる力が強く
なる。このような状態で六角ナット1の逆回転を継続す
ると、ボルト3のネジ部3aに対して六角ナット1を約
1/4逆回転させたところで、コイルスプリング2の一
方の端部2aが六角ナット1から受ける逆回転方向の力
が所定の力に達する。その結果、上記コイルスプリング
2の一方の端部2aが変形して破断する。つまり、上記
コイルスプリング2の一方の端部2aと筒状部材1の凹
部1bとの係止が解除される。これにより、上記コイル
スプリング2の一方の端部2aは逆回転方向の力を受け
なくなって、ボルト3のネジ部3aに対して静止し続け
る。一方、上記コイルスプリング2の他方の端部2bも
逆回転方向の力を受けず、ボルト3のネジ部3aに対し
て静止し続ける。これにより、上記ボルト3のネジ部3
aに対してコイルスプリング2は六角ナット1と共に相
対的に逆回転せず、静止し続ける。このとき、上記六角
ナット1は内周面1aが平坦な面であるから、六角ナッ
ト1の内周面1aとボルト3のネジ部3aとの係合は弱
い。このため、図8(a),(b)に示すように、上記
ボルト3のネジ部3aおよびコイルスプリング2に対し
て六角ナット1が空回りする状態になる。つまり、上記
六角ナット1はボルト3のネジ部3aに対して相対的に
逆回転するが、コイルスプリング2はボルト3のネジ部
3aに対して静止し続ける。したがって、上記ボルト3
が被締結物101,102から取り外されるのを確実に
防止することができる。
【0034】また、上記六角ナット1の内周面1aが平
坦な面であるから、六角ナット1の製造が簡単である。
つまり、上記六角ナット1の内周面1aにネジ部を設け
なくてもよく、六角ナット1の製造工程数が少ない。し
たがって、上記取り外し防止装置を低コストで容易に量
産することができる。
【0035】また、上記コイルスプリング2に対する六
角ナット1の軸方向の動きを六角ナット1の鍔部1cが
規制するので、六角ナット1とコイルスプリング2とが
軸方向に分離するのを阻止することができる。
【0036】上記実施の形態では、上記取り外し防止装
置によってボルト3の取り外し防止効果を得ていたが、
上記取り外し防止装置によってナットの弛み止め効果を
得ることもできる。
【0037】以下、上記取り外し防止装置を用いてナッ
トの弛み止め効果を得る場合の一例を、図9(a),
(b)および図10(a),(b)に従って説明する。
なお、図9(a)および図10(a)は弛み止め作業時
の各工程を側方から見た図であり、図9(b)および図
10(b)はその各工程における六角ナット1を上方か
ら見た図である。
【0038】まず、図9(a),(b)に示すように、
被締結物101,102に設けられた貫通穴に挿通され
たボルト3のネジ部3aに例えば市販の六角ナット4を
螺合させた後、六角ナット4を締め付ける。そして、上
記コイルスプリング2の他方の端部2bをボルト3のネ
ジ部3aの先端に接触させた後、ボルト3のネジ部3a
に対して六角ナット1を相対的に順回転(図9中の矢印
R方向の回転)させて、コイルスプリング2をボルト3
のネジ部3aに螺合させる。このとき、上記コイルスプ
リング2が拡径し、ボルト3のネジ部3aに対するコイ
ルスプリング2の絡み付きが弱くなるので、六角ナット
1と共にコイルスプリング2が、ボルト3のネジ部3a
に対して相対的に順回転する。これにより、上記六角ナ
ット1およびコイルスプリング2が、ボルト3のネジ部
3aの軸方向に沿って被締結物101,102側へ進
む。
【0039】引き続き、上記ボルト3のネジ部3aに対
して六角ナット1を相対的に順回転させることにより、
六角ナット1およびコイルスプリング2をボルト3のネ
ジ部3aの軸方向に沿って被締結物101,102側へ
進めて、図10(a),(b)に示すように、六角ナッ
ト4上に六角ナット1を重ねる。そして、上記六角ナッ
ト1を締め付けることにより、六角ナット4の弛み止め
効果を発生させる。なお、上記六角ナット1の締め付け
は作業者の手で行うことも可能である。
【0040】以上のように、上記取り外し防止装置と六
角ナット4とで構成した弛み止め装置によれば、ボルト
3のネジ部3aに対して六角ナット1のみを相対的に逆
回転させても、六角ナット1およびコイルスプリング2
をボルト3のネジ部3aの軸方向に沿って被締結物10
1,102から遠ざかる方向に進めることはできない。
したがって、上記六角ナット4が弛み難く、六角ナット
4の弛み止め効果を向上させることができる。
【0041】また、例えば400℃〜500℃の高温環
境下でダブルナットを使用した場合、ナットに弛みが生
じてしまうが、その高温環境下で上記弛み止め装置を使
用した場合、六角ナット4に弛みが生じないことを本発
明者は確認した。
【0042】また、上記ボルト3のネジ部3aに対して
六角ナット4のみを相対的に逆回転させても、六角ナッ
ト4を弛ませることができず、ついにはボルト3が破断
してしまう。
【0043】上記弛み止め装置では、六角ナット1,4
をボルト3のネジ部3aから取り外すことができる。
【0044】以下、上記六角ナット1,4をボルト3の
ネジ部3aから取り外す場合について、図11(a),
(b)および図12(a),(b)に従って説明する。
なお、図11(a)および図12(a)は六角ナット
1,4の取り外し作業時の各工程を側方から見た図であ
り、図11(b)および図12(b)はその各工程にお
ける六角ナット1を上方から見た図である。
【0045】まず、図11(a),(b)に示すよう
に、上記ボルト3のネジ部3aに対して六角ナット1を
相対的に約1/4逆回転(図11中の矢印L方向の回
転)させる。そうすると、上記コイルスプリング2の一
方の端部2aが変形して破断して、ボルト3のネジ部3
aおよびコイルスプリング2に対して六角ナット1が空
回りする状態になる。
【0046】引き続き、図12(a),(b)に示すよ
うに、上記ボルト3のネジ部3aに対して六角ナット4
のみを相対的に逆回転(図12中の矢印L方向の回転)
させて、六角ナット4をボルト3のネジ部3aの軸方向
に沿って被締結物101,102から遠ざかる方向に進
めようとする。このとき、上記六角ナット1は六角ナッ
ト4によって押し上げられて、ボルト3のネジ部3aに
対して六角ナット1が六角ナット4と共に相対的に逆回
転しようとする。このとき、上記コイルスプリング2の
他方の端部2bが六角ナット1の鍔部1cに接触して係
合するので、ボルト3のネジ部3aに対してコイルスプ
リング2の他方の端部2bが相対的に逆回転しようとす
る。一方、上記コイルスプリング2の一方の端部2aは
ボルト3のネジ部3aに螺合して、ボルト3のネジ部3
aから順回転方向の摩擦力(抗力)を受ける。そうする
と、上記コイルスプリング2が拡径し、ボルト3のネジ
部3aに対するコイルスプリング2の絡み付きが弱くな
る。これにより、上記コイルスプリング2とボルト3の
ネジ部3aとの摩擦が小さくなって、ボルト3のネジ部
3aに対してコイルスプリング2が六角ナット1と共に
相対的に逆回転する。その結果、上記六角ナット1,4
がボルト3のネジ部3aの軸方向に沿って被締結物10
1,102から遠ざかる方向に進む。したがって、上記
六角ナット1,4をボルト3のネジ部3aから取り外す
ことができる。
【0047】また、上記鍔部3のコイルスプリング側の
表面に対して、コイルスプリング2の他方の端部2bが
所定の角度傾いているので、コイルスプリング2の他方
の端部2bが六角ナット1の鍔部1cに接触したとき、
コイルスプリング2の他方の端部2bと六角ナット1の
鍔部1cとの係合力が高くなっている。
【0048】また、他の弛み止め装置としては、図13
(a)に示すようなものがある。上記弛み止め装置は、
例えば市販の六角ナット5と、この六角ナット5上に重
ねた取り外し防止装置と、六角ナット5と取り外し防止
装置とを連結するシール6とを備えている。
【0049】以下、上記弛み止め装置の一使用例を図1
3(a),(b)〜図16(a),(b)に従って説明
する。なお、図13(a)〜図16(a)は使用時の各
工程を側方から見た図であり、図13(b)〜図16
(b)はその各工程における六角ナット1を上方から見
た図である。
【0050】まず、図13(a),(b)に示すよう
に、被締結物101,102を貫通する穴に挿通された
ボルト3のネジ部3aに対して、六角ナット1,5を相
対的に順回転(図13中の矢印R方向の回転)させて、
六角ナット1,5をボルト3のネジ部3aに螺合させ
る。このとき、上記コイルスプリング2が拡径し、ボル
ト3のネジ部3aに対するコイルスプリング2の絡み付
きが弱くなるので、六角ナット1と共にコイルスプリン
グ2が、ボルト3のネジ部3aに対して相対的に順回転
する。これにより、上記六角ナット5と共に六角ナット
1が、ボルト3のネジ部3aの軸方向に沿って被締結物
101,102側へ進む。
【0051】引き続き、上記ボルト3のネジ部3aに対
して六角ナット1,5が相対的に順回転するように、ボ
ックスソケットを用いて六角ナット1,5に所定の回転
トルクを与えて、六角ナット1,5およびコイルスプリ
ング2をボルト3のネジ部3aの軸方向に沿って被締結
物101,102側へ進め、図10(a),(b)に示
すように、六角ナット5を着座させる。そして、上記六
角ナット1と六角ナット5とを同時に締め付けることに
より、六角ナット5の弛み止め効果を発生させる。また
は、上記六角ナット1のみ締め付けることにより、六角
ナット5の弛み止め効果を発生させる。最後に、上記六
角ナット1,5の締め付けの確認を作業者の手で行って
作業が完了する。このとき、上記六角ナット5と被締結
物101との隙間が無くなっている。
【0052】上記構成の弛み止め装置によれば、ボルト
3のネジ部3aに対して六角ナット1のみを相対的に逆
回転させても、六角ナット1およびコイルスプリング2
をボルト3のネジ部3aの軸方向に沿って被締結物10
1,102から遠ざける方向に進めることはできない。
したがって、上記六角ナット5が弛み難く、六角ナット
5の弛み止め効果を向上させることができる。
【0053】また、例えば400℃〜500℃の高温環
境下でダブルナットを使用した場合、ナットに弛みが生
じてしまうが、その高温環境下で上記弛み止め装置を使
用した場合、六角ナット5に弛みが生じないことを本発
明者は確認した。
【0054】また、上記ボルト3のネジ部3aに対して
六角ナット5のみを相対的に逆回転させても、六角ナッ
ト5を弛ませることができず、ついにはボルト3が破断
してしまう。
【0055】また、上記六角ナット1,5をボルト3の
ネジ部3aから取り外す場合は、図15(a),(b)
に示すように、ボルト3のネジ部3aに対して六角ナッ
ト1を相対的に約1/4逆回転(図15中の矢印L方向
の回転)させる。そうすると、上記シール6が破れ、コ
イルスプリング2の一方の端部2aが変形して破断し
て、ボルト3のネジ部3aおよびコイルスプリング2に
対して六角ナット1が空回りする状態になる。
【0056】引き続き、図16(a),(b)に示すよ
うに、上記ボルト3のネジ部3aに対して六角ナット5
のみを相対的に逆回転(図16中の矢印L方向の回転)
させて、六角ナット5をボルト3のネジ部3aの軸方向
に沿って被締結物101,102から遠ざかる方向に進
めようとする。このとき、上記六角ナット1は六角ナッ
ト5によって押し上げられて、ボルト3のネジ部3aに
対して六角ナット1が六角ナット5と共に相対的に逆回
転しようとする。このとき、上記コイルスプリング2の
他方の端部2bが六角ナット1の鍔部1cに接触して係
合するので、ボルト3のネジ部3aに対してコイルスプ
リング2の他方の端部2bが相対的に逆回転しようとす
る。一方、上記コイルスプリング2の一方の端部2aは
ボルト3のネジ部3aに螺合して、ボルト3のネジ部3
aから順回転方向の摩擦力(抗力)を受ける。そうする
と、上記コイルスプリング2が拡径し、ボルト3のネジ
部3aに対するコイルスプリング2の絡み付きが弱くな
る。これにより、上記コイルスプリング2とボルト3の
ネジ部3aとの摩擦が小さくなって、ボルト3のネジ部
3aに対してコイルスプリング2が六角ナット1と共に
相対的に逆回転する。その結果、上記六角ナット1,5
がボルト3のネジ部3aの軸方向に沿って被締結物10
1,102から遠ざかる方向に進む。したがって、上記
六角ナット1,5をボルト3のネジ部3aから取り外す
ことができる。
【0057】また、上記鍔部3のコイルスプリング側の
表面に対して、コイルスプリング2の他方の端部2bが
所定の角度傾いているので、コイルスプリング2の他方
の端部2bが六角ナット1の鍔部1cに接触したとき、
コイルスプリング2の他方の端部2bと六角ナット1の
鍔部1cとの係合力が高くなっている。
【0058】上記実施の形態では、3巻のコイルスプリ
ング2を用いたが、2巻のコイルスプリングを用いても
よい。要するに、本発明で用いるコイルスプリングは少
なくとも2巻以上のコイルスプリングであればよい。好
ましくは、上記コイルスプリング2とボルト3のネジ部
3aとの係合力を高める観点上、3巻以上のコイルスプ
リングを用いる。
【0059】また、上記凹部1b,1bにR部11を設
けていたが、凹部1b,1bにR部11を設けなくても
よい。
【0060】また、上記取り外し装置において、六角ナ
ット1の順回転時にコイルスプリング2の一方の端部2
aを六角ナット1に係止させる共に、六角ナット1の逆
回転時にコイルスプリング2の一方の端部2aと六角ナ
ット1との係止を解除する係止部を設けてもよい。例え
ば、上記六角ナット1の側部を貫通する貫通穴を係止部
として用いて、この貫通穴にコイルスプリング2の一方
の端部2aが係止されてもよい。
【0061】また、上記鍔部1cは六角ナット1の他方
の端面の内周に設けていたが、六角ナットの他方の端面
とコイルスプリング2の他方の端部2bとの間の内周面
1aに設けてもよい。
【0062】また、上記取り外し防止装置において、上
記コイルスプリング2に対して六角ナット1を軸方向に
分離不可にする規制部を、六角ナット1とコイルスプリ
ング2との少なくとも一方に設けてもよい。例えば、上
記六角ナット1の内周面に設けた突起部を規制部として
用いてもよい。
【0063】また、上記六角ナット1を筒状部材の一例
として用いていたが、例えば四角ナットを筒状部材の一
例として用いてもよい。要するに、筒状部材として用い
る部材の形状は、六角ナット形状に限定されない。な
お、ナット形状を有さない筒状部材を六角ナット1の代
わりに用いてもよいのは言うまでもない。
【0064】
【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1の発
明の取り外し防止装置は、筒状部材を着座させた後に、
仮に、ボルトのネジ部に対して筒状部材が外力によって
相対的に逆回転されるものとなっても、筒状部材は内周
面が平坦な面であることによって、筒状部材の内周面と
ボルトのネジ部との係合は弱いので、ボルトのネジ部お
よびコイルスプリングに対して筒状部材が空回りする状
態になる。すなわち、上記コイルスプリングはボルトの
ネジ部に対して静止し続ける。したがって、上記ボルト
が被締結物から取り外されるのを確実に防止することが
できる。
【0065】また、上記筒状部材の内周面が平坦な面で
あるから、筒状部材の製造が簡単であり、取り外し防止
装置を低コストで容易に量産することができる。
【0066】請求項2の発明の取り外し防止装置は、上
記筒状部材の逆回転時にこの円筒部材からコイルスプリ
ングの一方の端部に所定の力が加わると、コイルスプリ
ングの一方の端部と筒状部材との係止部による係止が解
除されるので、ボルトのネジ部に対してコイルスプリン
グが筒状部材と共に相対的に逆回転するのを阻止でき、
ボルトのネジ部に対してコイルスプリングを静止させ続
けることができる。
【0067】請求項3の取り外し防止装置は、上記筒状
部材と上記コイルスプリングとの少なくとも一方に設け
られた規制部が、コイルスプリングに対する筒状部材の
軸方向の動きを規制するので、筒状部材とコイルスプリ
ングとが軸方向に分離するのを阻止することができる。
【0068】請求項4の取り外し防止装置は、上記コイ
ルスプリングの他方の端部とこの他方の端部に軸方向に
関して隣り合う部分との間に隙間を設けているので、コ
イルスプリングの他方の端部側からコイルスプリングを
ボルトのネジ部に容易に捻り込むことができる。
【0069】請求項5の弛み止め装置は、請求項1乃至
5のいずれか1つの取り外し防止装置を、被締結物を貫
通する穴に挿通されたボルトのネジ部に螺合されるべき
ナット上に重ねる。したがって、上記取り外し防止装置
の上記筒状部材およびコイルスプリングをボルトのネジ
部に沿って被締結物から遠ざける方向に進めることはで
きなくすることが可能であるから、ナットの弛み止め効
果を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の実施の一形態の取り外し防止
装置の概略断面図である。
【図2】 図2(a)は上記取り外し防止装置の六角ナ
ットの上面図であり、図2(b)は図2(a)の円B内
の拡大図である。
【図3】 図3は上記取り外し防止装置のコイルスプリ
ングの側面図である。
【図4】 図4は上記取り外し防止装置をボルトに取り
付けた状態の概略断面図である。
【図5】 図5(a)は上記取り外し防止装置の一使用
例の工程の側面図であり、図5(b)はその工程の上面
図である。
【図6】 図6(a)は上記取り外し防止装置の一使用
例の工程の側面図であり、図6(b)はその工程の上面
図である。
【図7】 図7(a)は上記取り外し防止装置の一使用
例の工程の側面図であり、図7(b)はその工程の上面
図である。
【図8】 図8(a)は上記取り外し防止装置の一使用
例の工程の側面図であり、図8(b)はその工程の上面
図である。
【図9】 図9(a)は本発明の弛み止め装置の一使用
例の工程の側面図であり、図9(b)はその工程の上面
図である。
【図10】 図10(a)は上記弛み止め装置の一使用
例の工程の側面図であり、図10(b)はその工程の上
面図である。
【図11】 図11(a)は上記弛み止め装置の一使用
例の工程の側面図であり、図11(b)はその工程の上
面図である。
【図12】 図12(a)は上記弛み止め装置の一使用
例の工程の側面図であり、図12(b)はその工程の上
面図である。
【図13】 図13(a)は本発明の他の弛み止め装置
の一使用例の工程の側面図であり、図13(b)はその
工程の上面図である。
【図14】 図14(a)は上記他の弛み止め装置の一
使用例の工程の側面図であり、図14(b)はその工程
の上面図である。
【図15】 図15(a)は上記他の弛み止め装置の一
使用例の工程の側面図であり、図15(b)はその工程
の上面図である。
【図16】 図16(a)は上記他の弛み止め装置の一
使用例の工程の側面図であり、図16(b)はその工程
の上面図である。
【符号の説明】
1 六角ナット 1a 内周面 1b 凹部 1c 鍔部 2 コイルスプリング 2a コイルスプリングの一方の端部 3 ボルト 3a ネジ部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被締結物を貫通する穴に挿通されたボル
    トが上記被締結物から取り外されるのを防ぐために、上
    記ボルトのネジ部に取り付けられるべき取り外し防止装
    置であって、 上記ボルトのネジ部に螺合されるべきコイルスプリング
    と、 上記コイルスプリングの外周を取り巻くように配置され
    て上記コイルスプリングを収容する筒状部材と、 上記コイルスプリングの一方の端部を上記筒状部材に係
    止させる係止部とを備え、 上記筒状部材は内周面が平坦な面になるように形成され
    ていることを特徴とする取り外し防止装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の取り外し防止装置にお
    いて、 上記筒状部材の逆回転時にこの円筒部材から上記コイル
    スプリングの一方の端部に所定の力が加わると、上記コ
    イルスプリングの一方の端部と上記筒状部材との上記係
    止部による係止が解除されることを特徴とする取り外し
    防止装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の取り外し防止
    装置において、 上記筒状部材と上記コイルスプリングとの少なくとも一
    方に設けられ、上記コイルスプリングに対する上記筒状
    部材の軸方向の動きを規制する規制部を備えたことを特
    徴とする取り外し防止装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1つに記載の
    取り外し防止装置において、 上記コイルスプリングの他方の端部とこの他方の端部に
    軸方向に関して隣り合う部分との間に隙間を設けている
    ことを特徴とする取り外し防止装置。
  5. 【請求項5】 被締結物を貫通する穴に挿通されたボル
    トのネジ部に螺合されるべきナットと、 上記ナット上に重ねられる請求項1乃至4のいずれか1
    つに記載の取り外し防止装置とを備えたことを特徴とす
    る弛み止め装置。
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Cited By (5)

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