JP2001215252A - 回路基板の短絡検査方法、この方法に用いられる検査用治具、検査対象の回路基板、回路基板の短絡検査装置および検査用コイルセンサ - Google Patents

回路基板の短絡検査方法、この方法に用いられる検査用治具、検査対象の回路基板、回路基板の短絡検査装置および検査用コイルセンサ

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JP2001215252A
JP2001215252A JP2000280605A JP2000280605A JP2001215252A JP 2001215252 A JP2001215252 A JP 2001215252A JP 2000280605 A JP2000280605 A JP 2000280605A JP 2000280605 A JP2000280605 A JP 2000280605A JP 2001215252 A JP2001215252 A JP 2001215252A
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Hideji Yamaoka
秀嗣 山岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 短絡を精度よく検出できる回路基板の短絡検
査装置および方法を提案する。 【解決手段】少なくとも2つの回路パターン線と前記少
なくとも2つのパターン線を短絡する短絡パターン線と
が布設された回路基板における短絡の有無を検出する短
絡検査方法において、前記2つの回路パターン線間に所
定の検査信号を印加し、前記2つの回路パターン線と短
絡パターン線とに流れる前記検査信号の電流値を検出
し、検出された前記検査信号の第1の電流値と、前もっ
て記録されている正常な基準回路基板に対する前記検査
信号の第2の電流値とを比較し、前記第1の電流値が第
2の電流値が異なるときに、前記2つの回路パターン線
間に短絡が存在すると判定することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば微細な配線
パターンを有する回路基板を検査する短絡検査装置、そ
の方法、更に、その検査に用いる治具、センサに関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年ICパッケージ基板やHDDヘッド
部基板等の微細パターンが布設された回路基板におい
て、パターン間の短絡を検査する手法として、代表的に
は、パターン間の抵抗を測定する方法が挙げられる。こ
の方法の原理は、パターンが短絡した場合に、短絡経路
が増えるのでパターン間の抵抗値は減少するという経験
的事実に基づいている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしこの方法は、パ
ターン間抵抗値の変化量が非常に少ない。たとえば、正
常時に抵抗値が50mΩである場合において、短絡が起
こった場合には、その抵抗値は40mΩ程度にしか変化
(減少)しないので、10mΩの程度の変化は、プロー
ブの接触抵抗変化より少ない場合が多く、従って、通常
の抵抗測定方法ではバラツキが多く検出できない。その
ために、正確な抵抗測定を行うために、複雑で煩雑な4
端子法が用いられるというのが現状である。
【0004】一方、MOS型半導体の電子回路装置を静電
破壊から保護するための短絡バーを、回路検査に用いる
手法が、例えば、米国特許第4833396号によって
提案されている。同特許は、短絡バーにより短絡された
ICのリードフレーム中の短絡故障を検出するもので、
リードフレームの形状に合わせたコイルを用いて、コイ
ルの共振(Q値)を検出し、Q値が減少した場合には短
絡故障が発生したものと判断する。
【0005】しかしながら、同特許は、リードフレーム
の形状に合わせたコイルを用いるために、同コイルを微
細ピッチのパターン線が多数布線された裸回路基板(ベ
アボード)に適用すると、計測されるQ値が低くて凡そ
実用に向かないものであった。
【0006】また、微細ピッチのパターン線が多数布線
された裸回路基板では完全な短絡故障よりも半短絡状態
が却って発生するものであり、同じように同特許の手法
は、微細ピッチの裸回路基板には適用できないものであ
った。
【0007】本発明は、微細ピッチのパターン線が多数
布線された裸回路基板に最適な基板検査方法及び装置を
提案する。
【0008】または、本発明は、完全短絡のみならず、
1Ω程度の半短絡状態をも検出でき、ノイズに強い短絡
検査方法、装置を提案する。
【0009】
【課題を達成するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の、少なくとも2つの回路パターン線と前記
少なくとも2つのパターン線を短絡する短絡パターン線
とが布設された回路基板における短絡の有無を検出する
短絡検査方法は、前記2つの回路パターン線間に所定の
検査信号を印加する印加工程と、前記2つの回路パター
ン線と短絡パターン線とに流れる前記検査信号の電流値
を検出する検出工程と、検出された前記検査信号の第1
の電流値と、前もって記録されている正常な基準回路基
板に対する前記検査信号の第2の電流値とを比較する比
較工程と、前記第1の電流値が第2の電流値が異なると
きに、前記2つの回路パターン線間に短絡が存在すると
判定する判定工程とを具備する。
【0010】短絡パターン線を巧みに使うことにより、
2つの回路パターン線と短絡パターン線とに流れる検査
信号の電流値を増やすことにより、検査精度を向上させ
る。
【0011】本発明の好適な一態様である請求項2に拠
れば、前記短絡パターン線は、前記2つの回路パターン
線に将来接続されるであろう電子回路を静電破壊から保
護するために設けられたものであり、検査の終了後に切
り落とされるものである。既存のものを巧みに使うこと
により、短絡パターン線を本検査のために別途新規に設
けることによって上昇したであろう工数上昇を抑えるこ
とができる。
【0012】本発明は、請求項3に記載のように、前記
2つの回路パターン線が、互いに略平行して接近したパ
ターン線部分を夫々有するものであるような回路基板を
対象とするときに有効である。
【0013】回路基板によっては、短絡パターン線を有
しないものがある。かかる場合には、請求項4のよう
に、前記短絡パターン線を、検査の終了後に切り落とさ
れることを予定して、本短絡検査のために設けたもので
ある。
【0014】本発明の好適な一態様である請求項5に拠
れば、前記検査信号は交流成分を含み、前記検出工程に
おいて、交流電磁界を検出するためのセンサを用いるこ
とを特徴とする。このようなセンサを用いることによ
り、高い位置決め精度が不要な非接触式での検査が可能
となる。
【0015】本発明の好適な一態様である請求項6に拠
れば、前記検出工程において、前記交流成分によって形
成される交流磁界を検出するためのコイルを有するセン
サを、前記短絡パターン線近傍に配置することにより、
センサ感度を上げることができる。
【0016】本発明の好適な一態様である請求項7に拠
れば、前記2つの回路パターン線と前記短絡パターン線
とが略閉ループを形成する場合に、この閉ループの実質
中心を貫く磁力線が、前記センサの略中心を貫くよう
に、前記センサを前記短絡パターン線に対して配置する
ことを特徴とする。更なる出力感度の向上を期待するこ
とができる。
【0017】本発明の好適な一態様である請求項8に拠
れば、前記印加工程において、前記検査信号は前記2つ
の回路パターン線に直接接触して印加される。検査信号
の直接印加は、印加電流値の容易な上昇を達成すること
となるから好ましい。
【0018】本発明の好適な一態様である請求項9に拠
れば、前記短絡パターン線は前記2つの回路パターン線
の一方の端部に設けられる。
【0019】本発明の好適な一態様である請求項10に
拠れば、前記短絡パターン線は、前記2つの回路パター
ン線の両方の端部に夫々設けられる。
【0020】本発明の好適な一態様である請求項11に
拠れば、前記センサは、前記2つの回路パターン線の配
列を実質的に覆う幅を有する。センサの大きさを回路パ
ターン線の配列幅を超えさせることにより、センサの位
置決め精度を実質的に下げることができる。
【0021】例えば、回路パターン線が密に布線されて
いる場合には、短絡故障の位置に対するセンサの設置位
置がセンサ信号の出力に影響を与える。そこで、請求項
13のように、前記2つの回路パターン線が互いに近接
する位置に基づいて、前記センサの配置されるべき位置
を決定する。
【0022】さらに、回路パターン線が密に布線されて
いる部分が長い場合には、請求項14のように、前記2
つの回路パターン線が互いに近接する部分の長さの分布
に基づいて、前記センサの数と夫々のセンサの配置位置
を決定する。
【0023】本発明の好適な一態様である請求項15に
拠れば、前記2つの回路パターン線が互いに近接する部
分の長さの分布に基づいて、前記印加工程で検査信号を
印加するための、2つの回路パターン線のパッドの位置
を決定する。回路パターン線の近接の程度によっては、
パッドを設ける位置も影響を受けるからである。
【0024】本発明の好適な一態様である請求項16に
拠れば、検出された前記検査信号の第1の電流値を、前
記正常な基準回路基板について前もって記録されている
前記検査信号の第3の電流値と比較する第2の比較工程
と、この比較により、前記2つの回路パターン線のいず
れか一方若しくは双方における開放故障を判定する第2
の判定工程とを具備する。
【0025】更に上記課題は、例えば、請求項1乃至1
6に実質的に等価な請求項21乃至請求項35に記載の
短絡検査装置を提供することによっても達せされる。
【0026】請求項1乃至16のいずれかに記載の回路
基板の短絡検査方法は、夏季の攻勢を具備する回路基板
を検査対象とするに相応しい。その基板は、互いに近接
し、長尺方向に長く前記回路基板上に延設された2つの
回路パターン線と、前記2つの回路パターン線の一方の
端部において、前記2つの回路パターン線を短絡するた
めの第1の短絡パターン線と、前記2つの回路パターン
線の夫々において、その前記2つの回路パターン線の両
端部の間の任意の位置において形成された、検査信号を
入力するためのパッドとが形成されている。
【0027】本発明の好適な一態様である請求項18の
基板は、前記2つの回路パターン線の他方の端部位置に
おいて形成された第2の短絡パターン線が更に形成され
たことを特徴とするとするものである。両端を短絡する
ことにより、センサやパッドの配置位置において自由度
が増す。
【0028】本発明の上記目的は、下記の構成を有する
検査用治具によっても達成できる。即ち、この治具は、
互いに近接し、長尺方向に長く前記回路基板上に延設さ
れた2つの回路パターン線と、前記2つの回路パターン
線の一方の端部において、前記2つの回路パターン線を
短絡するための第1の短絡パターン線と、前記2つの回
路パターン線の夫々において、その前記2つの回路パタ
ーン線の両端部の間の任意の位置において形成された、
検査信号を入力するためのパッドとが形成された回路基
板を保持するための検査用治具であって、前記パッド位
置に対応する位置に設けられた検査信号印加用のプロー
ブピンと、前記2つの回路パターン線の上方位置に配置
され、前記2つの回路パターン線からの電磁界を検出す
るための磁界センサとが設けられたことを特徴とする。
【0029】本発明の電流を検出する方法は、原理的に
は、開放と短絡の双方に適用が可能である。しかしなが
ら、開放の検査には専用のセンサを設けることが好まし
い。この目的のために、請求項20に記載の治具には、
前記2つの回路パターン線の端部に対応する上方位置に
配置され、前記2つの回路パターン線からの電界を検出
するための容量センサとが設けられたことを特徴とす
る。
【0030】また、本発明によれば、一方の端部が短絡
パターン線に接続され、他方の端部が開放された少なく
とも2つの回路パターン線を検査する検査装置であっ
て、2つの前記回路パターン線間に所定の検査信号を印
加する印加手段と、前記検査信号の印加によって、当該
検査信号が印加された2つの前記回路パターン線と前記
短絡パターン線とで形成されたループの内部に生じる磁
界を検出する磁界センサと、各々の前記回路パターン線
の前記他方の端部に対応して、それぞれ配置され、前記
検査信号が印加された前記回路パターン線からの電界を
検出するための容量センサと、前記磁界センサが検出し
た磁界又は前記容量センサが検出した電界に基づいて、
前記回路パターン線の短絡又は開放を判定する手段と、
を備えたことを特徴とする検査装置が提供される。
【0031】また、本発明によれば、一方の端部が短絡
パターン線に接続され、他方の端部が開放された少なく
とも2つの回路パターン線を検査する検査方法であっ
て、2つの前記回路パターン線間に所定の検査信号を印
加する工程と、前記検査信号の印加によって、当該検査
信号が印加された2つの前記回路パターン線と前記短絡
パターン線とで形成されたループの内部に生じる磁界を
検出する工程と、各々の前記回路パターン線の前記他方
の端部に対応して、それぞれ配置され、前記検査信号が
印加された前記回路パターン線からの電界を検出する工
程と、検出した前記磁界又は検出した前記電界に基づい
て、前記回路パターン線の短絡又は開放を判定する工程
と、を備えたことを特徴とする検査方法が提供される。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した好適な実
施形態を説明する。
【0033】〈原理〉 図1は、本発明の短絡検出に用
いられるセンサ110(以下、「短絡センサ」と呼ぶ場
合がある)と、短絡故障の検査対象の回路基板のパター
ン線100a,100bを示す。
【0034】同図において、センサ110は磁界の変化
を検出するセンサであり、パターン線100a,100
bを流れる電流によって形成される磁界(の変化)を検
出する。尚、実施形態の原理を説明する上では、パター
ン線は、二本の導線100a,100bからなるものと
して構わない。また、回路基板上のパターン線は、信号
搬送目的と、電源電圧供給を目的とするものがあるが、
そのパターン線の幅及びピッチが微細である限りは、本
発明の対象としてのパターン線であることには変わりは
ない。
【0035】パターン線100a,100bは100μ
m程度の線幅を有する金属導体である。
【0036】パターン線100a,100bは短絡線1
00cにより短絡されている。パターン線100a,1
00bと短絡線100cとは略ループを形成する。この
ループを電流が流れることによって、そのループ内部に
磁界を形成させるために、この短絡線100cが用いら
れる。この短絡線100cは、本短絡検査のために特別
に設けられたものであってもよいが、一般的には、本短
絡検査以外の目的のために予め設けられたものを利用す
ることが好ましい。後述の実施形態(第1実施形態と第
2実施形態)では、静電破壊防止用の、導体金属の短絡
バーあるいはベタ貼りを利用する。更に、第2実施形態
では、本発明を適用するために、新たに短絡バーを付加
する例(第21図)が説明されるであろう。
【0037】「ベタ貼り」とは、本明細書では、第20
図及び第21図のハッチングによって示された部分をい
うものとする。このようなベタ貼り部分は、ベアボード
などでは、その製造過程における要因によって発生する
もので、一般的である。本実施形態では、このベタ貼り
部分を、短絡させる機能としては、短絡バーと変わりが
ないので、利用するものである。
【0038】第1図に戻って、パターン線100a,1
00bの所定の箇所にコンタクトピンを用いて検査信号
を印加する。ここで検査信号は、交流成分を含む信号、
例えば、正弦波信号、任意の交流成分を含む信号、所定
の繰り返し数のパルスを含む信号等である。このような
検査信号を印加すると、パターン線100a,100b
と短絡線100cとで形成されたループの内部に交番磁
界が発生する。第1図に示された原理装置では、この交
番磁界の変化をセンサ110を用いて検出する。
【0039】尚、センサ110としては、第1図の例で
はコイルを用いているが、本発明では、これに限定され
ず、コイルの代わりに、例えばGMR(giant magnetic res
onance)素子、更には、ホール素子等の磁界の変化を検
出することのできるセンサ素子であれば、いずれをも用
いてもよい。
【0040】第1図を参照して、短絡センサ110は、
パターン線100aと100bを跨ぐように、第2図に
示すように、センサ自体がパターン線に接触することな
く基板の上空に位置決めされる。短絡センサ110の大
きさは、パターン線100aと100bを跨ぐことがで
きる程度の大きさである。この理由は、センサ110の
大きさをパターン線間のピッチ以上の大きさに設定する
ことによって、センサ110の位置決めに際しての高い
精度不要とするためである。
【0041】センサ110は、その出力信号Eの値を大
きくするためには、短絡線100cに近接させることが
好ましい。短絡線100cの近い位置であるほど、この
短絡線100cに拠る磁界が強いからである。第1図の
例で、短絡バー100cの存在は既知であるので、セン
サ110を短絡バー100cに近接させて位置決めする
ことは容易である。
【0042】第1図の例において、センサ110を、図
示のように、検査対象の基板に上下方向において近接さ
せると、センサ110のコイル内部を、電流I1〜I5に拠
って形成される交番磁界Hが通る。コイルからなるセン
サ110は交番磁界Hの時間変化Eを検出する。交番磁
界Hは、パターン線100a,100bと短絡線100
c等を流れる検査信号の分岐電流I1〜I5の値に拠って決
定される。
【0043】もし故障としての短絡が、第1図に示すよ
うに、パターン線100a,100b間に存在すると、
電流I1〜I5は減少し、その減少はセンサ110の両端子
間の電圧Eの変化として検出される。第13図も併せて
参照。
【0044】また、パターン線100a,100bのい
ずれかに、開放故障が存在すると、そのパターン線には
電流が流れないので、結果的にセンサ110に流れる電
流が変化して、開放故障の存在を検出することができ
る。
【0045】以下に説明する2つの実施形態は、実際の
検査対象の基板に多くの短絡バー(若しくは短絡用ベタ
貼り)が含まれることを積極的に利用して、検査するも
のである。第1実施形態の検査装置は、平行して流れる
複数のパターン線が、その一方の端部において短絡さ
れ、且つ、他方の端部において開放されているような回
路基板における短絡故障の有無の判別を取り扱い、第2
実施形態の検査装置は、両端部において短絡されている
ような回路基板における短絡故障(更には開放故障)の
有無の判別を取り扱う。
【0046】〈第1実施形態の検査システム〉 第3図
に、第1実施形態の検査装置によって検査されるワーク
基板の短絡バーの例を示す。このワーク基板では、1枚
のベアボード200にLSIパッケージ用のリードフレー
ム回路が左右上下方向で18個(6×3)隣り合わせて
形成されている。個々のリードフレーム回路は、LSIパ
ッケージが載置されるべき部分を中心にして放射状に配
設された複数のリード線と、このリード線の端子として
のダイパッドと、このダイパッドから伸び、隣のリード
フレームのダイパッドにまで伸びたリード線とを含む。
【0047】第3図及び第4図を参照し、個々のリード
フレーム回路には、1列が5個のダイパッドからなるパ
ッド列が設けられ、個々のパッド列に対して1つのセン
サが設けられることが示されている。即ち、上下と左右
の都合4つのパッド列の各々に対して1つのセンサが設
けられる。第3図の例における、パッド列と短絡線とセ
ンサとの関係を、第4図に示す。
【0048】第3図や第4図に示された複数のリードフ
レームは、不図示のLSIパッケージを静電破壊から守る
ための短絡線(または短絡バー)により、1つのLSIの
ためのリード線が隣の他のLSIのリード線と、電気的に
接続(即ち短絡)されている。この短絡線は、LSIが装
着されてボンディングされた後にカットされる。その切
取位置を第4図において「切り取り位置」として示す。
従って、切り取る前では、第4図に示すように、互いに
隣り合う2つのLSIのための2組のリード線群は、一本
の短絡線によって短絡されていることになる。
【0049】これらの短絡線により、第4図の例では、
上側のLSI(不図示)用の5本のリード線については4
つのループ回路が、下側のLSI(不図示)用の4本のリ
ード線については3つのループ回路が設けられることに
なる。上側の4つのループ回路に対してはセンサ110
aが対応し、下側の3つのループ回路にはセンサ110
bが対応する。即ち、第1図や第2図などに示した原理
的なセンサを第3図や第4図の如き微細なピッチのパタ
ーンを有するワーク基板に対して適用するときは、1つ
のループに対して1つのセンサを割り当てるのは位置決
めなどの関係で効率的でないので、第4図又は第5図の
ように、隣り合って順に並ぶ複数のパターン線(このパ
ターン線により複数の並列配置のループが構成される)
に対して、1つのセンサを割り当てるようにする。
【0050】換言すれば、1つのセンサが、複数のルー
プを担当する。第5図の例では、5本のパターン線に対
して共通の短絡線が設けられ、4つのループR1〜R4が形
成され、ループR1についての短絡試験を行うためには、
ピンP1とP2に検査信号を入力し、ループR2についての短
絡試験を行うためには、ピンP2とP3に検査信号を入力
し、ループR3についての短絡試験を行うためには、ピン
P3とP4に検査信号を入力し、ループR4についての短絡試
験を行うためには、ピンP4とP5に検査信号を入力するよ
うにする。センサからの出力は、センサ用のプローブピ
ンを介して、信号S1と信号R1として検出される。信号S1
と信号R1間の電位差が第1図の信号Eである。
【0051】第6図は、第1実施形態の検査対象基板2
00(例えば第3図)を検査するための検査システムの
構成を示すブロック図である。
【0052】第3図から明らかなように、この検査対象
基板200は、各リードフレームが20個のダイパッド
を含み、従って4つのセンサを必要とする。このため、
本検査システムは、検査対象基板200の18個のリー
ドフレームについて、360個のリードパッドに対して
検査信号を送るための360本のプローブピン(P1〜P
360)と、72個のセンサからの出力信号を拾うための
72組のプローブピン(S1とR1,S2とR2,_S72とR72
とが必要である。これらの多数のプローブピンは、不図
示の治具(例えば第9図のような治具であってもよい)
に前もって装着されている。この治具は検査対象の基板
であるベアボード200の形状及びパターン線の配列に
即して前もって設計制作されたピン抑え治具であり、こ
の治具本体を、検査基板200に対して、例えば上下方
向に下降させると、センサと基板との非接触状態を保持
しつつ、近接させることができる。
【0053】かくして、治具には、検査信号印加のため
の360個のプローブピン(P1〜P3 60)と、出力信号取
り出しのための72組のプローブピン(S1とR1,S2
R2,_S 72とR72)とが前もって設けられる。ワーク基板
上で、1つの短絡の有無を検査することは、1つのルー
プ回路(2本のパターン線と短絡線によって形成され
る)と、このループ回路に関連する1つのセンサとを指
定することによって為される。第5図から明らかなよう
に、1つのループ回路と1つのセンサとを指定すること
は、第6図のシステムにおいて、コントローラ306
が、そのループ回路を構成するパターン線に対して検査
信号を印加するための2つのプローブピン(P1〜P360
のいずれか2つ)と、そのループ回路の上空において近
接するセンサからの出力SとRとを拾うためのプローブ
ピン(S1とR1,S2とR2,_S72とR72のうちのいずれか1
つの組み合わせ)とを、マルチプレクサ301,302
を用いて選択するに等しい。
【0054】第6図において、2×360のマルチプレ
クサ301は720個のアナログスイッチから構成さ
れ、コントローラ306からの選択信号によって、36
0本のプローブピン(P1〜P360)の中から2本へピンへ
と接続された2つの端子を選択して、それら2端子を信
号発生器310の2つの出力に夫々接続する。144×
2のマルチプレクサ302は、同じくコントローラ30
6により制御され、72組のプローブピン(S1とR1,S2
とR2,_S72とR72)の特定の1組に接続された2つの端
子を選択して、この端子を、増幅器303の2つの入力
に接続する。
【0055】第6図の検査信号生成回路310は、一回
の検査において、5乃至6発の所定形状のパルス列を出
力する。このようなパルス列によって生成された磁界変
化に拠って誘起された起電力は増幅器303により増幅
され、所定の周波数成分をフィルタ304により抽出さ
れる。フィルタ304からの出力はS/H回路305によ
りサンプリングされてコントローラ306を介してメモ
リ307に取り込まれる。
【0056】入力された検査信号は前述したように、5
乃至6発のパルス列であるが、センサにより検出された
信号は、第7図に示すように、検査対象のループのイン
ダクタンスと、センサのインダクタンス並びにフィルタ
304とによって決まる位相遅れを有する。S/H回路3
05は、このような位相遅れの発生した出力信号のパル
ス列のうちの、振幅が比較的に均一な出力パルス信号を
取り出して、それらの出力信号の平均値を当該ループの
検査出力としてメモリ307に記憶する。
【0057】メモリ307には、基準となる検査基板に
ついて、同様の計測を行って前もって得ておいたデータ
(基準データ)が記憶されているので、検査対象のワー
ク基板について前述のように計測して得られたデータ
と、その基準ワークの基準データとを比較して、回路の
短絡またはオープンを判断する。
【0058】〈第1実施例〉 この第1実施例は、実際
のワーク基板400に即したセンサの形状並びに数に工
夫を凝らした例である。
【0059】第8図において、検査対象の基板300
は、4本のパターン線(410、411、412、41
3)が微細なピッチ間隔で並べられ布線されているもの
である。4本のパターン線(410、411、412、
413)の(第8図図示の方向で上側の)一端は、端子
420、421、422、423において開放されてお
り、下側の他端は、短絡バー404により短絡されてい
る。尚、この基板のワークは、検査終了後に、図中「切
断位置」と記した位置にてカットされるので、切断後に
は、4本のパターン線(410、411、412、41
3)は電気的に分離絶縁されることになる。4本のパタ
ーン線(410、411、412、413)の中途部分
には、検査信号を印加するための幅広のパッド430〜
433が設けられ、此処にプローブピンが立てられる。
即ち、これらパッドはプローブピンが立てやすいように
幅広に形成されている。
【0060】この第1実施例で特徴的なことは、 I:短絡故障を検出するためのセンサが2つ(402,
403)設けられている点と、 II:短絡検査に加えて、オープン検査を短絡検査とは別
途のオープン検出を行うセンサ401を設けた点にあ
る。
【0061】短絡検出センサ402,403は、第5図
のセンサと同じように、コイルからなり、4本のパター
ン線(410、411、412、413)を含む大きさ
を有する。しかしながら、2つの短絡検出センサ40
2,403は、その目的が異なるために、互いの形状
(大きさ)が異なる。
【0062】まず、大きい方のセンサ402の目的は、
このセンサ402と開放端子(420〜423)までの
間の短絡を検出する。この目的のために、パターン線
(410、411、412、413)の短絡が予想され
る部分の多くは、センサ402や403に近接した位置
にあり、それ故に、センサ信号出力が小さいことが予想
される。そこで、信号出力のS/N比を上げるために、セ
ンサ402の大きさを大きくすると共に、パッド430
〜433を囲うようにセンサ402の形状及び配置位置
を工夫した。
【0063】一方、センサ403は、端子420〜42
3の下の長いパターン線における短絡検出を目的とす
る。センサ402と短絡箇所までの間の距離が長いため
に、センサの信号出力が相対的に大きくなり、これに反
比例させて、センサ403の大きさを小さくすることが
できた。
【0064】センサの信号出力が、短絡箇所(短絡発生
が予想される箇所)とセンサ位置とによって影響を受け
ることを利用して、センサの位置やの大きさ、更には数
をいかにして決定するかについては、第2実施形態に関
連して説明するであろう。
【0065】尚、開放故障を検出するためのセンサ40
1は、本願の出願人による容量変化に基づいた非接触セ
ンサ(特願平9−264919号)による開放状態を検
出するセンサを用いている。このセンサ401が拾う信
号は、ピンプローブ430乃至433のいずれかに印加
された検査信号(同じく交流成分を含む)からの輻射波
である。
【0066】第9図に、第1実施例に用いる3つのセン
サを装着した治具450を示す。尚、同図では、図示が
煩雑化するのを防ぐために、プローブピンの図示を省略
してある。
【0067】また、第10図,第11図に第1実施例に
係る制御手順のフローチャートを示す。
【0068】第1実施形態のセンサを、第8図のような
ワーク基板と組み合わせて検査することにより、 III: ワーク基板(400)が、その一方の端部が開
放したタイプであるような場合には、その開放端側に開
放検出センサ(401)を設け、短絡端側に短絡検出セ
ンサ(402、403)を設けることにより、短絡故障
と開放故障の夫々の特質に合致した故障検査を行うこと
ができるので、検出精度が向上する。 IV: 短絡故障が予想される位置が複数箇所(440、
445)において発生することが予想される場合には、
夫々の予想箇所迄の距離を考慮して、複数の短絡検出セ
ンサ(402、403)を用意し、各センサの配置位置
を、短絡発生予想位置までの距離に応じて適合的に決定
するようにしたことにより、短絡発生の判定精度が向上
した。 V: 複数の短絡検出センサ(402、403)を用意
することが可能であり、そのセンサから短絡発生予想位
置までの距離に応じて、夫々のセンサ出力値に大小の相
違が発生する場合には、出力が大きくなることが予想さ
れる方のセンサ(403)の形状を小さくすることが可
能となって、判定精度の維持を図かりながら装置規模の
小型化の向上の効果を得ることができ、出力が小さくな
ることが予想される方のセンサ(402)の形状を大き
くすることにより、判定精度の維持を図ることができ
る。
【0069】〈第2実施形態〉上述の第1実施形態は、
検査対象のパターン線群の端部の一方が開放していて、
他方が共通の短絡線により短絡されているものであっ
た。第2実施形態は、検査対象のパターン線群の両端部
が共に短絡されているワーク基板を検査対象とするもの
である。
【0070】第12図は、第2実施形態に用いられる検
査基板500をモデル化した図である。検査対象の回路
基板500は、その表面に微細な回路パターン線が多数
布線されているが、説明の便宜上、基板500の表面に
は、外周を囲む外周パターン(501a,501b,5
01c,501d)と、第1の回路パターン線502a
と、第2の回路パターン線502bと、第3の回路パタ
ーン線502cと、第4の回路パターン線501dとが
布設されているものと簡略化する。第10図から明らか
なように、第2実施形態の基板500は、両端において
閉じているので、外周パターン501a,501b,5
01c,501dと、回路パターン線502a、502
b、502c、502dとは数多くのの閉ループ回路を
構成する。
【0071】回路パターン線502a、502b、50
2c、502dの夫々には、プローブピンを立てるため
のパッド503a、503b、503c、503dが設
けられている。
【0072】第1実施形態では、短絡が一端のみであっ
たので、短絡箇所と検査信号を入力するパッドの位置と
の関係が単純であったが、両端が短絡された基板を対象
とする第2実施形態では、センサの配置位置の選択が重
要である。以下に、第2実施例におけるセンサの配置位
置の決定の原理について説明する。尚、この原理は、第
1実施形態の検査システムや第1実施例の検査システム
にそのまま適用できるものである。尚、実際の検査では
検査信号として交流成分を含む信号を用いているが、第
13図乃至第19図などの図面を用いた実施例2の説明
では、説明を分かり易くするために、交流モデルを用い
ずに、直流モデルを用いる。
【0073】此処で、第12図のワーク基板500を検
査するための第2実施形態の短絡検査においては、第6
図に示した第1実施形態の検査システムをそのまま用い
ることができる。
【0074】此処で、第13図に示すように、パッド5
03a,503bに対して信号発生記310から検査信
号(1アンペア)を印加する。すると、ループ510で
は900mAが、ループ511では100mAの電流が流れたとす
る。センサ110により100mAの電流に対応する出力が
得られることにより、センサ110の出力は相対値で1
00であるとすると、この100の値は正常な基板か否
かの判断のための基準値(基準データ)となる。
【0075】ここで、第14図のような短絡故障520
がパターン線502aと502b間に発生したとする。
パターン間に短絡故障が発生すると、センサー部を流れ
ていた電流の大半(第14図の例では、90mA)が短絡
部に流れてしまい、センサー出力は(第14図の例では
10に)減少する。この出力減少からショートを検出す
る。
【0076】一方、パターン線502aに開放故障53
0が発生した様子を第15図に示す。この場合におい
て、パターン線502aには電流が流れず、パターン線
502bには50mA、外周の線501aと501b夫々
に25mAずつ流れることが予想されるものとする。する
と、センサ110内を通る磁束密度が減少し、センサ出
力が低下する。開放故障が発生した第15図の例では、
正常時(第13図)におけるセンサ(相対値で出力=1
00)出力に対して、相対値で出力=25のセンサ出力
が得られたとする。
【0077】即ち、第13図乃至第15図の例から明ら
かなことは、第2実施形態の検査方法は、外周パターン
線(501a,501bなど)に囲まれ両端が短絡され
た2本(以上)のパターン線(502a,502b)が
設けられた検査基板500に対して、短絡故障も開放故
障も存在し無い場合(第13図)と、二本のパターン線
(502a,502b)間で短絡故障がある場合(第1
4図)と、二本のパターン線(502a,502b)の
いずれか一方で開放故障が発生している場合(第15
図)との夫々におけるセンサ110の出力と、正常時に
おける同センサの出力との変化において異同が現れるこ
とを考慮して、正常、短絡故障、開放故障を識別するこ
とができるということである。
【0078】第2実施形態では、両端を短絡しているた
めに、検査信号が印加されていないパターン線以外のパ
ターン線に流れる電流の影響を無視できない。そこで、
第16図乃至第18図を用いて、この影響について説明
する。
【0079】第16図は、第14図の短絡520(短絡
抵抗1Ωとする)が発生したときの等価回路図を示す。
第16図中の各抵抗値は、パターン線の直流抵抗値を示
す。また、同図には、センサ110をパターン線502
aと502bを覆うようにおいた場合のセンサ位置を1
10aとして、同じく、パターン線502bと502c
を覆うようにおいた場合のセンサ位置を110bとし
て、パターン線502cと502dを覆うようにおいた
場合のセンサ位置を110cとして、夫々示す。第2実
施形態及び第1実施形態では、センサ出力はセンサが覆
うパターン線を流れる電流値に比例するものとしている
ので、第16図では、センサ出力をパターン線を流れる
電流値に置き換えて表した。
【0080】また、第16図に関連して、センサ110
aについては、パターン502aでプラス方向に36.6mA
の電流が流れ、パターン502bでマイナス方向に10.7
mAの電流が流れることが観測されたので、センサ110
aの出力は、47.3mA(=36.6mA+10.7mA)と表した。セ
ンサ110b及びセンサ110cの出力についても同じ
表現を採用する。
【0081】第16図に関連して、センサ110をパタ
ーン502aと502bとの間(の右側の短絡部分に近
い位置)に置いたとき(このときのセンサを110aと
して表す)のセンサ出力(電流値換算で)として47.3mA
が得られ、センサ110をパターン502bと502c
との間に置いたとき(このときのセンサを110bとし
て表す)のセンサ出力(電流値換算で)10.9mAが得ら
れ、センサ110をパターン502cと502dとの間
に置いたとき(このときのセンサを110cとして表
す)のセンサ出力(電流値換算で)0.3mAが得られた。
【0082】第17図は、短絡故障がパターン線の50
2aと502b間に発生している場合において、その短
絡位置が変化(横軸方向)した場合において、或いは、
短絡抵抗値が変化(縦軸方向)した場合において、セン
サ出力がどのように変動するかを説明する。同図の表に
よれば、短絡が存在しない場合(正常時)には、センサ
出力(電流換算)が47.7mAであったことを示している。
センサ位置(換算距離=0mm)において1Ωの短絡を発
生させると、センサ出力は44.31mAであり、センサ出力
の低下率は-7.1%であった。短絡が0.5Ωの場合には、セ
ンサ出力は41.33mAであり、その正常値(47.7mA)に対
する低下率は-13.4%であった。一方、1Ω短絡がセンサ
から8mmの位置にて発生すると、センサ出力は34.65mA
であり、その低下率は-27.4%であった。
【0083】第18図の表は、短絡がパターン線の50
2bと502c間に発生している場合において、その短
絡位置が変化(横軸方向)した場合に、或いは、短絡抵
抗値が変化(縦軸方向)した場合に、センサ出力がどの
ように変動するかを説明する。
【0084】第19図の表は、第12図のワーク基板5
00のいずれかの箇所において開放(オープン)故障が
発生した場合において、その開放故障の発生位置の変化
に応じてセンサ110の出力がどのように変化するかを
示したものである。同図の表に拠れば、センサ110a
とセンサ110bの双方において、十分なセンサ出力の
低下率を得られていることが分かる。即ち、第2実施形
態では、短絡検出センサを、開放故障の検出に兼用する
ことができる。
【0085】第17図及び第19図の結果から結論でき
ることは、第2実施形態(或いは第1実施形態)におい
て、短絡位置の特定を目的にしなければ、即ち、第2実
施形態の検査装置が検査対象の基板のどこかに短絡が発
生していることを検出できることをもって検査装置の目
的が達成できるとすれば、短絡が発生した場合の、セン
サ出力の正常時出力に対する低下率の値が大きいほど、
短絡発生の有無を判定精度を高めることができるという
ことである。
【0086】また、第17図及び第19図の結果から結
論できることは、完全短絡であればあるほど、また、短
絡故障の発生位置とセンサとの間の距離が大きくなれば
なるほど、センサ出力値の正常時に対する低下率は高く
なることである。従って、短絡発生の起こりやすいパタ
ーン位置を前もって予想することができるのであれば、 VI: その予想位置からできるだけ遠い位置にセンサを
配置するように、ワークの検査基板の形状を工夫する。 VII: 短絡発生の予想位置が長い範囲に渡る場合に
は、複数のセンサを検査対象基板上において配置し、そ
れらのセンサの出力を調べることにより、短絡発生判定
の精度を高めるようにする。
【0087】〈第2実施例〉第2実施形態を更に具体的
な回路基板に適用した例を第2実施例として示す。
【0088】第20図は、第2実施例の検査装置が検査
対象とするワーク基板600の外観を示す。図中、黒部
分は金属導体による蒸着膜が形成された部分である。ワ
ーク基板600が、第8図の基板400と概ね形状は似
ているが、領域601において、短絡故障の発生しやす
い4本のパターン線が近接している点である。領域60
1内の4本のパターン線における短絡を検出するために
は、プローブピンを立てるためのパッド630〜633
(第8図のパッド430乃至433と同じ)の他に、更
に、プローブピンを立てるためのパッドを必要とする。
第20図の例のワーク基板は、601の領域はパターン
線間の間隔が狭すぎてパッドを形成することができな
い。また、第19図のワーク基板は特定の製品に向けて
設計され製造されたものであるから、現在のワーク60
0(第19図)のパターン線の内部のいずれの場所にも
パッドを形成することが好ましくない場合がある。そこ
で、第20図のワーク基板600の外側に更に領域を拡
張して、第21図のようなワーク基板700を作成す
る。
【0089】第21図の枠基板700では、第20図の
ワーク基板600に比して、パッド640乃至643
と、それらのパッドの各々から伸びるリード線を設け、
これらのリード線は外部の金属導体に接続されているよ
うにした。即ち、基板700は、基板600と同様に、
検査対象のパターン線の両端において短絡状態が保たれ
ている。このように、延長部分(拡張領域)を更に設け
て、ピンを立てるためのパッドを設けることを可能なら
しめ、更に、短絡状態をも確保して、短絡検出センサを
短絡故障検出と開放故障検出の双方に用いることができ
る。
【0090】尚、第2実施形態の検査装置のためのシス
テム構成は第1実施形態の第6図のものを用いることが
できる。また制御手順については、第10図と第11図
の制御手順を、そのうちのステップS6、ステップS2
0、ステップS22、ステップS34、ステップS4
8、ステップS50の手順を削除して、その他のステッ
プについては換えないで、そのまま用いることができ
る。第2実施形態及び第2実施例では、短絡検出センサ
を、開放故障の検出にも用いることができるからであ
る。
【0091】〈変形例〉第1実施形態及び第2実施形態
では、センサ位置とパッドの位置とを決定することが重
要であった。そこで、変形例として、センサ位置とパッ
ドの位置を決定するCAD装置を提案する。即ち、検査対
象の回路基板は、その回路基板の目的に即してユーザの
CAD装置によって設計されている。この変形例のCAD装置
は、ユーザによって設定された回路基板のCADデータを
用いて、その回路基板の形状を表示装置に表示し、この
表示画面上において、検査用治具を設計するものであ
る。
【0092】検査用治具の設計者は、本CAD装置の表示
画面において、ユーザが設計した回路基板におけるパタ
ーン線の密になっている部分を見ながら、パッドを設け
る位置と、センサを設ける位置を決定するようにする。
【0093】尚、実際の回路基板においては、パターン
線は端点から端点まで一本の線で構成される場合もある
が、分岐線を有する場合も多い。特にパターン線が電源
線の場合は尚更である。分岐線を有するパターン線は擬
似的に短絡状態を構成する。そこで、このような分岐線
を有するパターン線を有する回路基板を検査する場合に
は、上記実施形態のセンサの形状を変更する必要があ
る。即ち、センサが、パターン線と分岐線の双方をカバ
ーしないように複数のセンサを配置し、或いは、例え
ば、パターン線を含むようにセンサ位置を配置し、その
後に、このセンサを当該パターン線の分岐線をカバーす
る位置に移動するようにする。
【0094】尚、パターン線とその分岐線とが互いに近
接するような場合には、センサの異同が困難である場合
もある。かかる場合には、センサを分割することを提案
する。即ち、一方のセンサの大きさを、パターン線(と
他の分岐線を有しないパターン線)をカバーするように
設定し、他方のセンサの大きさを、当該パターン線の分
岐線(と他の分岐線を有しないパターン線、他のパター
ン線の分岐線)をカバーするように配置する。
【0095】<その他の実施例>図8の例では、短絡検
出センサとしての磁界センサ(402)と、オープン
(開放)検査を行うための容量センサ(401)と、を
併用した場合について簡単に説明した。ここでは、磁界
センサと容量センサとを用いた場合について、補足的に
更に説明する。
【0096】図22は、磁界センサと容量センサとを併
用して構成した検査装置の概略を示している。図22に
おいて、検査の対象となる6つの回路パターン線701
は、それぞれ、その一方の端部が短絡パターン線700
に接続されており、その他方の端部が開放されている。
【0097】図22において、検査装置は、2つの回路
パターン線701間に検査信号を印可するための6つの
ピンプローブ702と、検査信号が印可された2つの回
路パターン線701と短絡パターン線700とで形成さ
れたループの内部に生じる磁界を検出する磁界センサ
と、各々の回路パターン線701の開放した端部に対応
して、それぞれ配置され、検査信号が印可された回路パ
ターン線701からの電界を検出するための6つの容量
センサ703と、を備えている。
【0098】ピンプローブ702は、各回路パターン線
701に個別に割り当てられ、回路パターン線701の
端部間の部位(図22の例では、特に略中間の部位)に
接触しており、図示しない検査信号源からの検査信号
は、このピンプローブ702を介して回路パターン線7
01に印加される。
【0099】容量センサ703は、例えば、導電性を有
する金属板等の電極であり、回路パターン線701に非
接触で配置される非接触センサである。この容量センサ
703と回路パターン線701とは、電気的に見れば容
量結合されてコンデンサを構成する。従って、開放のな
い正常な回路パターン線701に検査信号が印可される
と、これに応じた信号が現れ、これを検出することによ
り開放検査が可能となる。その詳細は、上述した通り、
本願の出願人による特願平9−264919号の明細書
等に記載されている。
【0100】次に、検査手順について、説明する。
【0101】まず、2つの回路パターン線701を選択
して、その2つの回路パターン線701間にピンプロー
ブ702を介して検査信号を印可する。例えば、図22
の左端の2つの回路パターン線701間に検査信号を印
可する。すると、左端の2つの回路パターン線701と
短絡パターン線700とで形成されたループの内部に磁
界が生じ、これを磁界センサ704で検出し、検出した
磁界に基づいて、それらの回路パターン線701に短
絡、開放が存在するか否かを、図示しない計測装置また
はコンピュータ等により判定する。この検査原理は、上
述した通りである。
【0102】磁界センサ700による検査と共に、検査
信号を印加した回路パターン線701の端部に配置した
容量センサ703から検査信号を検出し、それらの回路
パターン線701に開放が存在するか否かを、図示しな
い計測装置またはコンピュータ等により判定する。検査
信号が検出された場合は開放がなしと判定され、検出さ
れなかった場合や検出されたが強度が予め定めた値より
も小さい場合は、開放がありと判定される。
【0103】磁界センサ700と、容量センサ703と
による検査が終了すると、別の2つの回路パターン線7
01、例えば、図22の左から2番目と3番目の回路パ
ターン線701、を選択して同じ手順を繰り返す。
【0104】このようにして、全ての回路パターン線7
01について磁界センサ700と容量センサ703とに
よる検査を行うこととなる。
【0105】図23は、図22の回路パターン線701
について、ポイント705において開放故障が生じ、ま
た、図の右側の2つの回路パターン線701間が、パタ
ーン線706により短絡故障を生じている場合を示した
図である。
【0106】ポイント705において生じている開放故
障は、磁界センサ700では検出することはできない
が、図の左端の容量センサ703により検出することが
できる。すなわち、図の左端の回路パターン線701に
ピンプローブ702を介して検査信号が印加されても、
図の左端の容量センサ703には、その検査信号が検出
されないか、又は、検出されても信号の強度が小さいの
で、開放故障が存在していると判定することができる。
【0107】一方、パターン線706により生じている
短絡故障は、磁気センサ704により検出可能である。
すなわち、図の右端の2つの回路パターン線701間に
検査信号を供給すると、その一部がパターン線706に
分流するため、ポイント707における磁界の強度が小
さくなるからである。
【0108】このように、磁界センサと容量センサとを
併用することにより、開放故障の検査の正確性を向上で
きると共に、これらのセンサを略同時に活用し、検査時
間の短縮化を図ることができるという利点もある。
【0109】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、精度よ
く、短絡の有無を検出することができる。また、そのよ
うな短絡の有無の判定に適合した回路基板や検査用治具
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態装置に関連して、短絡故障の
検出に用いられるセンサの原理的構成を示す図。
【図2】図1のセンサの動作原理を示す図。
【図3】第1実施形態の検査装置によって検査されるワ
ーク基板の構成を示す図。
【図4】第3図のワーク基板の一部を拡大して説明する
図。
【図5】第1実施形態(更には第2実施形態)の検査装
置に用いられるセンサと、ワーク基板上のパターン線と
の関係を説明する図。
【図6】第1実施形態(更には第2実施形態)の検査装
置の構成を説明するブロック図。
【図7】第6図の検査装置における入力信号(検査信
号)と、センサ出力信号との関係を説明するタイミング
チャート。
【図8】第1実施形態の検査装置の検査対象となる検査
基板400の構成を、更には、その検査基板に適合した
センサの配置位置を説明する図。
【図9】第8図の検査基板に適合した治具の構成を説明
する図。
【図10】第1実施形態(更には第2実施形態)の検査
装置の制御手順(基準データの取得)を説明するフロー
チャート。
【図11】第1実施形態(更には第2実施形態)の検査
装置の制御手順(検査データの取得)を説明するフロー
チャート。
【図12】第2実施形態の検査装置が対象とするワーク
基板500の原理的な構成を説明する図。
【図13】ワーク基板500が正常な場合において、こ
のワーク基板500に流れる電流を説明する図。
【図14】ワーク基板500に短絡故障が発生している
場合において、このワーク基板500に流れる電流を説
明する図。
【図15】ワーク基板500に開放故障が発生している
場合において、このワーク基板500に流れる電流を説
明する図。
【図16】第12図のワーク基板に対応する等価回路を
説明する図。
【図17】短絡故障が発生している場合において、その
短絡位置が変化した場合と、短絡抵抗値が変化した場合
とにおいて、センサ出力がどのように変動するかを説明
する図。
【図18】短絡故障が第17図とは異なる位置において
発生している場合において、その短絡位置が変化した場
合と、短絡抵抗値が変化した場合とにおいて、センサ出
力がどのように変動するかを説明する図。
【図19】開放故障が発生し、その発生位置が変化した
場合において、センサ出力がどのように変動するかを説
明する図。
【図20】第2実施例の検査装置に用いられようとする
ワーク基板の構成を説明する図。
【図21】第2実施例に検査装置に適合させるために、
第20図の基板を拡張した基板700構成を説明する
図。
【図22】他の実施例の検査装置の概略を示す図。
【図23】図22の回路パターン線701に開放故障及
び短絡故障が発生している態様を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 3/00 H05K 3/00 T Fターム(参考) 2G014 AA03 AB59 AC09 AC10 AC18 2G053 AA11 AB01 BA02 BA16 BC02 CA03 5E317 AA02 AA11 BB01 BB11 CD29 GG16 5E338 AA00 CC01 CC10 CD12 CD32 EE11 EE31

Claims (43)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2つの回路パターン線と前記
    少なくとも2つのパターン線を短絡する短絡パターン線
    とが布設された回路基板における短絡の有無を検出する
    短絡検査方法において、 前記2つの回路パターン線間に所定の検査信号を印加す
    る印加工程と、 前記2つの回路パターン線と短絡パターン線とに流れる
    前記検査信号の電流値を検出する検出工程と、 検出された前記検査信号の第1の電流値と、前もって記
    録されている正常な基準回路基板に対する前記検査信号
    の第2の電流値とを比較する比較工程と、 前記第1の電流値が第2の電流値が異なるときに、前記
    2つの回路パターン線間に短絡が存在すると判定する判
    定工程とを具備することを特徴とする回路基板の短絡検
    査方法。
  2. 【請求項2】 前記短絡パターン線は、前記2つの回路
    パターン線に将来接続されるであろう電子回路を静電破
    壊から保護するために設けられたものであり、検査の終
    了後に切り落とされることを特徴とする請求項1に記載
    の回路基板の短絡検査方法。
  3. 【請求項3】 前記2つの回路パターン線は、互いに略
    平行して接近したパターン線部分を夫々有することを特
    徴とする請求項1または2に記載の回路基板の短絡検査
    方法。
  4. 【請求項4】 前記短絡パターン線は、本短絡検査のた
    めに設けられたものであり、検査の終了後に切り落とさ
    れることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載
    の回路基板の短絡検査方法。
  5. 【請求項5】 前記検査信号は交流成分を含み、前記検
    出工程において、交流電磁界を検出するためのセンサを
    用いることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記
    載の回路基板の短絡検査方法。
  6. 【請求項6】 前記検出工程において、前記交流成分に
    よって形成される交流磁界を検出するためのコイルを有
    するセンサを、前記短絡パターン線近傍に配置すること
    を特徴とする請求項5に記載の回路基板の短絡検査方
    法。
  7. 【請求項7】 前記2つの回路パターン線と前記短絡パ
    ターン線とが略閉ループを形成する場合に、この閉ルー
    プの実質中心を貫く磁力線が、前記センサの略中心を貫
    くように、前記センサを前記短絡パターン線に対して配
    置することを特徴とする請求項5または6に記載の回路
    基板の短絡検査方法。
  8. 【請求項8】 前記印加工程において、前記検査信号は
    前記2つの回路パターン線に直接接触して印加されるこ
    とを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の回路
    基板の短絡検査方法。
  9. 【請求項9】 前記短絡パターン線は前記2つの回路パ
    ターン線の一方の端部に設けられることを特徴とする請
    求項1乃至8のいずれかに記載の回路基板の短絡検査方
    法。
  10. 【請求項10】 前記短絡パターン線は、前記2つの回
    路パターン線の両方の端部に夫々設けられることを特徴
    とする請求項1乃至9のいずれかに記載の回路基板の短
    絡検査方法。
  11. 【請求項11】 前記センサは、前記2つの回路パター
    ン線の配列を実質的に覆う幅を有することを特徴とする
    請求項5に記載の回路基板の短絡検査方法。
  12. 【請求項12】 前記センサは、前記2つの回路パター
    ン線の配列の幅を実質的に超える幅を有することを特徴
    とする請求項11に記載の回路基板の短絡検査方法。
  13. 【請求項13】 前記2つの回路パターン線が互いに近
    接する位置に基づいて、前記センサの配置されるべき位
    置を決定する工程を更に具備することを特徴とする請求
    項5に記載の回路基板の短絡検査方法。
  14. 【請求項14】 前記2つの回路パターン線が互いに近
    接する部分の長さの分布に基づいて、前記センサの数と
    夫々のセンサの配置位置を決定する工程を更に具備する
    ことを特徴とする請求項5に記載の回路基板の短絡検査
    方法。
  15. 【請求項15】 前記2つの回路パターン線が互いに近
    接する部分の長さの分布に基づいて、前記印加工程で検
    査信号を印加するための、2つの回路パターン線のパッ
    ドの位置を決定する工程を更に具備することを特徴とす
    る請求項1乃至14のいずれかに記載の回路基板の短絡
    検査方法。
  16. 【請求項16】 検出された前記検査信号の第1の電流
    値を、前記正常な基準回路基板について前もって記録さ
    れている前記検査信号の第3の電流値と比較する第2の
    比較工程と、 この比較により、前記2つの回路パターン線のいずれか
    一方若しくは双方における開放故障を判定する第2の判
    定工程とを具備することを特徴とする請求項1乃至15
    のいずれかに記載の回路基板の短絡検査方法。
  17. 【請求項17】 請求項1乃至16のいずれかに記載の
    回路基板の短絡検査方法に用いられる回路基板であっ
    て、 互いに近接し、長尺方向に長く前記回路基板上に延設さ
    れた2つの回路パターン線と、 前記2つの回路パターン線の一方の端部において、前記
    2つの回路パターン線を短絡するための第1の短絡パタ
    ーン線と、 前記2つの回路パターン線の夫々において、その前記2
    つの回路パターン線の両端部の間の任意の位置において
    形成された、検査信号を入力するためのパッドと、が形
    成された回路基板。
  18. 【請求項18】 前記2つの回路パターン線の他方の端
    部位置において形成された第2の短絡パターン線が更に
    形成されたことを特徴とする請求項17に記載の回路基
    板。
  19. 【請求項19】 互いに近接し、長尺方向に長く前記回
    路基板上に延設された2つの回路パターン線と、前記2
    つの回路パターン線の一方の端部において、前記2つの
    回路パターン線を短絡するための第1の短絡パターン線
    と、前記2つの回路パターン線の夫々において、その前
    記2つの回路パターン線の両端部の間の任意の位置にお
    いて形成された、検査信号を入力するためのパッドとが
    形成された回路基板を保持するための検査用治具であっ
    て、 前記パッド位置に対応する位置に設けられた検査信号印
    加用のプローブピンと、 前記2つの回路パターン線の上方位置に配置され、前記
    2つの回路パターン線からの電磁界を検出するための磁
    界センサとが設けられた検査用治具。
  20. 【請求項20】 前記2つの回路パターン線の端部に対
    応する上方位置に配置され、前記2つの回路パターン線
    からの電界を検出するための容量センサとが設けられた
    ことを特徴とする請求項19に記載の検査用治具。
  21. 【請求項21】 少なくとも2つの回路パターン線と前
    記少なくとも2つのパターン線を短絡する短絡パターン
    線とが布設された回路基板における短絡の有無を検出す
    る短絡検査装置において、 前記2つの回路パターン線間に所定の検査信号を印加す
    る印加手段と、 前記2つの回路パターン線と短絡パターン線とに流れる
    前記検査信号の電流値を検出する検出手段と、 検出された前記検査信号の第1の電流値と、前もって記
    録されている正常な基準回路基板に対する前記検査信号
    の第2の電流値とを比較する比較手段と、 前記第1の電流値が第2の電流値が異なるときに、前記
    2つの回路パターン線間に短絡が存在すると判定する判
    定手段とを具備することを特徴とする回路基板の短絡検
    査装置。
  22. 【請求項22】 前記短絡パターン線は、前記2つの回
    路パターン線に将来接続されるであろう電子回路を静電
    破壊から保護するために設けられたものであり、検査の
    終了後に切り落とされることを特徴とする請求項21に
    記載の回路基板の短絡検査装置。
  23. 【請求項23】 前記2つの回路パターン線は、互いに
    略平行して接近したパターン線部分を夫々有することを
    特徴とする請求項21又は22に記載の回路基板の短絡
    検査装置。
  24. 【請求項24】 前記短絡パターン線は、本短絡検査の
    ために設けられたものであり、検査の終了後に切り落と
    されることを特徴とする請求項21乃至23のいずれか
    に記載の回路基板の短絡検査装置。
  25. 【請求項25】 前記検査信号は交流成分を含み、前記
    検出手段において、交流電磁界を検出するためのセンサ
    を用いることを特徴とする請求項21乃至24のいずれ
    かに記載の回路基板の短絡検査装置。
  26. 【請求項26】 前記検出手段において、前記交流成分
    によって形成される交流磁界を検出するためのコイルを
    有するセンサを、前記短絡パターン線近傍に配置するこ
    とを特徴とする請求項25に記載の回路基板の短絡検査
    装置。
  27. 【請求項27】 前記2つの回路パターン線と前記短絡
    パターン線とが略閉ループを形成する場合に、この閉ル
    ープの実質中心を貫く磁力線が、前記センサの略中心を
    貫くように、前記センサを前記短絡パターン線に対して
    配置することを特徴とする請求項25または26に記載
    の回路基板の短絡検査装置。
  28. 【請求項28】 前記印加手段において、前記検査信号
    は前記2つの回路パターン線に直接接触して印加される
    ことを特徴とする請求項21乃至27のいずれかに記載
    の回路基板の短絡検査装置。
  29. 【請求項29】 前記短絡パターン線は前記2つの回路
    パターン線の一方の端部に設けられることを特徴とする
    請求項21乃至28のいずれかに記載の回路基板の短絡
    検査装置。
  30. 【請求項30】 前記短絡パターン線は、前記2つの回
    路パターン線の両方の端部に夫々設けられることを特徴
    とする請求項21乃至29のいずれかに記載の回路基板
    の短絡検査装置。
  31. 【請求項31】 前記センサは、前記2つの回路パター
    ン線の配列を実質的に覆う幅を有することを特徴とする
    請求項25に記載の回路基板の短絡検査装置。
  32. 【請求項32】 前記センサは、前記2つの回路パター
    ン線の配列の幅を実質的に超える幅を有することを特徴
    とする請求項31に記載の回路基板の短絡検査装置。
  33. 【請求項33】 前記2つの回路パターン線が互いに近
    接する位置に基づいて、前記センサの配置されるべき位
    置を決定する手段を更に具備することを特徴とする請求
    項25に記載の回路基板の短絡検査装置。
  34. 【請求項34】 前記2つの回路パターン線が互いに近
    接する部分の長さの分布に基づいて、前記センサの数と
    夫々のセンサの配置位置を決定する手段を更に具備する
    ことを特徴とする請求項25に記載の回路基板の短絡検
    査装置。
  35. 【請求項35】 前記2つの回路パターン線が互いに近
    接する部分の長さの分布に基づいて、前記印加手段で検
    査信号を印加するための、2つの回路パターン線のパッ
    ドの位置を決定する手段を更に具備することを特徴とす
    る請求項21乃至34のいずれかに記載の回路基板の短
    絡検査装置。
  36. 【請求項36】 検出された前記検査信号の第1の電流
    値を、前記正常な基準回路基板について前もって記録さ
    れている前記検査信号の第3の電流値と比較する第2の
    比較手段と、 この比較により、前記2つの回路パターン線のいずれか
    一方若しくは双方における開放故障を判定する第2の判
    定手段とを具備することを特徴とする請求項21乃至3
    5のいずれかに記載の回路基板の短絡検査装置。
  37. 【請求項37】 少なくとも2つの回路パターン線が布
    線された回路基板を検査するのに用いられるセンサであ
    って、 前記2つの回路パターン線のピッチ幅を超える第1の長
    さ部分と、この第1の長さよりも短い第2の長さ部分と
    を有することにより略閉じた形状のコイルを具備するこ
    とを特徴とする検査用コイルセンサ。
  38. 【請求項38】 前記第1の長さは、前記2つの回路パ
    ターン線のピッチ幅の整数倍を超える長さを有すること
    を特徴とする請求項37に記載の検査用コイルセンサ。
  39. 【請求項39】 一方の端部が短絡パターン線に接続さ
    れ、他方の端部が開放された少なくとも2つの回路パタ
    ーン線を検査する検査装置であって、 2つの前記回路パターン線間に所定の検査信号を印加す
    る印加手段と、 前記検査信号の印加によって、当該検査信号が印加され
    た2つの前記回路パターン線と前記短絡パターン線とで
    形成されたループの内部に生じる磁界を検出する磁界セ
    ンサと、 各々の前記回路パターン線の前記他方の端部に対応し
    て、それぞれ配置され、前記検査信号が印加された前記
    回路パターン線からの電界を検出するための容量センサ
    と、 前記磁界センサが検出した磁界又は前記容量センサが検
    出した電界に基づいて、前記回路パターン線の短絡又は
    開放を判定する手段と、を備えたことを特徴とする検査
    装置。
  40. 【請求項40】 前記磁界センサが検出した磁界に基づ
    いて、少なくとも前記回路パターン線の短絡を判定する
    ことを特徴とする請求項39に記載の検査装置。
  41. 【請求項41】 前記容量センサが検出した電界に基づ
    いて、少なくとも前記回路パターン線の開放を判定する
    ことを特徴とする請求項39に記載の検査装置。
  42. 【請求項42】 前記印加手段は、前記回路パターン線
    の前記一方の端部と前記他方の端部との間の部分におい
    て、前記検査信号を印可することを特徴とする請求項3
    9に記載の検査装置。
  43. 【請求項43】 一方の端部が短絡パターン線に接続さ
    れ、他方の端部が開放された少なくとも2つの回路パタ
    ーン線を検査する検査方法であって、 2つの前記回路パターン線間に所定の検査信号を印加す
    る工程と、 前記検査信号の印加によって、当該検査信号が印加され
    た2つの前記回路パターン線と前記短絡パターン線とで
    形成されたループの内部に生じる磁界を検出する工程
    と、 各々の前記回路パターン線の前記他方の端部に対応し
    て、それぞれ配置され、前記検査信号が印加された前記
    回路パターン線からの電界を検出する工程と、 検出した前記磁界又は検出した前記電界に基づいて、前
    記回路パターン線の短絡又は開放を判定する工程と、を
    備えたことを特徴とする検査方法。
JP2000280605A 1999-11-25 2000-09-14 回路基板の短絡検査方法、この方法に用いられる検査用治具、検査対象の回路基板、回路基板の短絡検査装置および検査用コイルセンサ Withdrawn JP2001215252A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007040829A (ja) * 2005-08-03 2007-02-15 Hioki Ee Corp 短絡検査装置および短絡検査方法
CN102087182A (zh) * 2010-12-03 2011-06-08 公安部沈阳消防研究所 一种新型电气短路试验仪

Cited By (3)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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