JP2001215027A - 畜舎及び栽培室用建物の空調システム - Google Patents
畜舎及び栽培室用建物の空調システムInfo
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- JP2001215027A JP2001215027A JP2000023098A JP2000023098A JP2001215027A JP 2001215027 A JP2001215027 A JP 2001215027A JP 2000023098 A JP2000023098 A JP 2000023098A JP 2000023098 A JP2000023098 A JP 2000023098A JP 2001215027 A JP2001215027 A JP 2001215027A
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- air
- pad
- building
- house
- conditioning system
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A40/00—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
- Y02A40/10—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
- Y02A40/25—Greenhouse technology, e.g. cooling systems therefor
Landscapes
- Cultivation Of Plants (AREA)
- Greenhouses (AREA)
- Housing For Livestock And Birds (AREA)
- Devices For Blowing Cold Air, Devices For Blowing Warm Air, And Means For Preventing Water Condensation In Air Conditioning Units (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】畜舎及び栽培室用建物の空調システムとして優
れた冷却効果及び加湿効果を得ることができる空調シス
テムを提供する。 【解決手段】ハウス１のファン３で排気すると、ハウス
１内は陰圧になり、外気が蒸発冷却装置５の空気透過パ
ッド７を通してハウス１内に導入される。このとき、水
道管８ａに連結された噴霧ノズル８ｂから微細な水滴又
は霧を空気透過パッド７の外面に吹き付けておくと、外
気の熱は水霧との接触で吸収されて、その気化熱により
温度が下がる。本発明では、この空気透過パッド７に耐
水加工を施したセルロース繊維の自己支持性波板７ａを
用いる。
れた冷却効果及び加湿効果を得ることができる空調シス
テムを提供する。 【解決手段】ハウス１のファン３で排気すると、ハウス
１内は陰圧になり、外気が蒸発冷却装置５の空気透過パ
ッド７を通してハウス１内に導入される。このとき、水
道管８ａに連結された噴霧ノズル８ｂから微細な水滴又
は霧を空気透過パッド７の外面に吹き付けておくと、外
気の熱は水霧との接触で吸収されて、その気化熱により
温度が下がる。本発明では、この空気透過パッド７に耐
水加工を施したセルロース繊維の自己支持性波板７ａを
用いる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、豚舎や椎茸の栽培
室等の農業用の建物に使用され、建物内の冷房及び加湿
を行なう空調システムに関するものである。
室等の農業用の建物に使用され、建物内の冷房及び加湿
を行なう空調システムに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、豚舎等の畜舎の冷房は、コストの
嵩むエアコン等の空調機器が採用できないことから、安
価なファン又はベンチレーターを用いて行なわれてい
る。
嵩むエアコン等の空調機器が採用できないことから、安
価なファン又はベンチレーターを用いて行なわれてい
る。
【０００３】また、湿度条件が収穫に大きな影響を与え
る椎茸などの栽培室の場合、栽培条件に最も適した温度
の空気を冷却器若しくは加熱器によって調整して室内に
送り込んで、椎茸の生育に伴って***される二酸化炭素
をはじめとする各種の代謝ガスを椎茸の生育に障害とな
らない一定の濃度以下に抑え、これらの条件を満たした
状態で、循環ファン等により室内空気を循環させる等の
方法によって栽培環境を調整している。とくに、椎茸栽
培においては、少なくとも相対湿度８０％〜８５％以上
の高湿度が必要であるため、加湿が必要な場合は、栽培
室内の一隅に設置した超音波式加湿器等を作動させて、
予め設定した湿度まで加湿するのが一般的な方法であ
る。
る椎茸などの栽培室の場合、栽培条件に最も適した温度
の空気を冷却器若しくは加熱器によって調整して室内に
送り込んで、椎茸の生育に伴って***される二酸化炭素
をはじめとする各種の代謝ガスを椎茸の生育に障害とな
らない一定の濃度以下に抑え、これらの条件を満たした
状態で、循環ファン等により室内空気を循環させる等の
方法によって栽培環境を調整している。とくに、椎茸栽
培においては、少なくとも相対湿度８０％〜８５％以上
の高湿度が必要であるため、加湿が必要な場合は、栽培
室内の一隅に設置した超音波式加湿器等を作動させて、
予め設定した湿度まで加湿するのが一般的な方法であ
る。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】このため、夏季おける
畜舎では、気温の上昇による熱射病等の発生。畜舎の下
部に比重の重いアンモニアガスや二酸化炭素が滞留する
ことによる酸素不足と、細菌の増殖を招き、幼少期の家
畜（子豚等）の抵抗力が弱まり死亡率が高くなるという
問題があった。また、従来、栽培室に置かれている加湿
器や循環ファンは、小規模であるため加湿空気の対流に
ムラが生じ、同一の室内でも場所によって加湿状態が異
なってしまい、椎茸が均一に生育しないとうい問題があ
った。本発明は、上記のごとき問題点に鑑み、優れた冷
却効果及び加湿効果を得ることができると共に、経済性
にも優れた畜舎及び栽培室用建物の空調システムを提供
することを目的としている。
畜舎では、気温の上昇による熱射病等の発生。畜舎の下
部に比重の重いアンモニアガスや二酸化炭素が滞留する
ことによる酸素不足と、細菌の増殖を招き、幼少期の家
畜（子豚等）の抵抗力が弱まり死亡率が高くなるという
問題があった。また、従来、栽培室に置かれている加湿
器や循環ファンは、小規模であるため加湿空気の対流に
ムラが生じ、同一の室内でも場所によって加湿状態が異
なってしまい、椎茸が均一に生育しないとうい問題があ
った。本発明は、上記のごとき問題点に鑑み、優れた冷
却効果及び加湿効果を得ることができると共に、経済性
にも優れた畜舎及び栽培室用建物の空調システムを提供
することを目的としている。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成した本発
明の畜舎及び栽培室用建物の空調システムは、閉鎖空間
にされた畜舎及び栽培室用建物において、その一端側に
設置された複数個の空気透過パッドと、該空気透過パッ
ドに対向して設けられた排気手段と、前記空気透過パッ
ドに微細水滴あるいは霧を噴霧する噴水手段とからな
り、各パッドが耐水性のセルロース繊維からなる複数枚
の自己支持性波板を凸条部で重ね合わせた多隙体であっ
て、該空気通過パッドに付着した水が蒸発する際に生じ
る気化熱によって建物内を冷房することを特徴とする。
明の畜舎及び栽培室用建物の空調システムは、閉鎖空間
にされた畜舎及び栽培室用建物において、その一端側に
設置された複数個の空気透過パッドと、該空気透過パッ
ドに対向して設けられた排気手段と、前記空気透過パッ
ドに微細水滴あるいは霧を噴霧する噴水手段とからな
り、各パッドが耐水性のセルロース繊維からなる複数枚
の自己支持性波板を凸条部で重ね合わせた多隙体であっ
て、該空気通過パッドに付着した水が蒸発する際に生じ
る気化熱によって建物内を冷房することを特徴とする。
【０００６】また、本発明の畜舎及び栽培室用の空調シ
ステムは、閉鎖空間にされた畜舎及び栽培室用建物であ
って、その一端側に設置された複数個の空気透過パッド
と、該空気透過パッドに対向して設けられた排気手段
と、前記空気透過パッドに微細水滴あるいは霧を噴霧す
る噴水手段とからなり、各パッドが耐水性のセルロース
繊維からなる複数枚の自己支持性波板を凸条部で重ね合
わせた多隙体であって、該空気通過パッドを通過した微
細水滴あるいは霧によって建物内を加湿することを特徴
とする。
ステムは、閉鎖空間にされた畜舎及び栽培室用建物であ
って、その一端側に設置された複数個の空気透過パッド
と、該空気透過パッドに対向して設けられた排気手段
と、前記空気透過パッドに微細水滴あるいは霧を噴霧す
る噴水手段とからなり、各パッドが耐水性のセルロース
繊維からなる複数枚の自己支持性波板を凸条部で重ね合
わせた多隙体であって、該空気通過パッドを通過した微
細水滴あるいは霧によって建物内を加湿することを特徴
とする。
【０００７】そして、上記パッドを構成する波板の凹凸
条がパッドの底面に対し、角度約３０〜６０度、好まし
くは角度約４５度に形成されていることを特徴とすると
共に、上記被覆シートが、ポリエチレン製の不織布に合
成樹脂によるコーティング加工あるいはラミネート加工
を施したものであることを特徴としている。
条がパッドの底面に対し、角度約３０〜６０度、好まし
くは角度約４５度に形成されていることを特徴とすると
共に、上記被覆シートが、ポリエチレン製の不織布に合
成樹脂によるコーティング加工あるいはラミネート加工
を施したものであることを特徴としている。
【０００８】
【発明の実施の形態】次に、図面に示す実施例にしたが
って本発明の実施の形態を説明する。本発明の空調シス
テムは、通常は豚舎や養鶏舎あるいは椎茸の栽培室のよ
うな細長い建物１１（図４参照）に特に適しているが、
内部が比較的開放されているその他の建物にも利用でき
る。
って本発明の実施の形態を説明する。本発明の空調シス
テムは、通常は豚舎や養鶏舎あるいは椎茸の栽培室のよ
うな細長い建物１１（図４参照）に特に適しているが、
内部が比較的開放されているその他の建物にも利用でき
る。
【０００９】
【実施例】図１において、ドーム状の骨材（図示せず）
を被覆シート１ａにより覆って閉鎖空間にされたハウス
１の長手方向の一方の端部２には、排気ファン３のよう
な排気手段を取り付ける。そして、複数の空気透過パッ
ド７を有する通気手段６と水噴霧手段８から構成される
蒸発冷却装置５をハウスの他方の端部４に排気ファン３
と対向するように配置する。排気ファン３がハウス１か
ら空気を排出して、ハウス１内を陰圧することにより、
蒸発冷却装置５から外気を取り入れる。排気ファン３と
蒸発冷却装置５の位置はできるだけ離して配置すること
によるトンネル効果が生まれ、ハウス１内部の一方から
他方へと空気の流路が形成される。排気ファン３には通
常知られているどんなタイプのものでも使用できる。こ
こで、被覆シート１ａとしては、強靭で難燃性のポリエ
チレン製の不織布（例えば、タイベックス（商品名：旭
・デュポンフラッシュパンプロダクツ株式会社製）に合
成樹脂によるコーティング加工あるいはラミネート加工
を施したものを使用している。
を被覆シート１ａにより覆って閉鎖空間にされたハウス
１の長手方向の一方の端部２には、排気ファン３のよう
な排気手段を取り付ける。そして、複数の空気透過パッ
ド７を有する通気手段６と水噴霧手段８から構成される
蒸発冷却装置５をハウスの他方の端部４に排気ファン３
と対向するように配置する。排気ファン３がハウス１か
ら空気を排出して、ハウス１内を陰圧することにより、
蒸発冷却装置５から外気を取り入れる。排気ファン３と
蒸発冷却装置５の位置はできるだけ離して配置すること
によるトンネル効果が生まれ、ハウス１内部の一方から
他方へと空気の流路が形成される。排気ファン３には通
常知られているどんなタイプのものでも使用できる。こ
こで、被覆シート１ａとしては、強靭で難燃性のポリエ
チレン製の不織布（例えば、タイベックス（商品名：旭
・デュポンフラッシュパンプロダクツ株式会社製）に合
成樹脂によるコーティング加工あるいはラミネート加工
を施したものを使用している。
【００１０】蒸発冷却装置５は、通気手段６と水噴霧手
段８とで構成されている。通気手段６は、図２に示すよ
うに、外気を取り入れる長方形の開口枠６ａの中に、複
数の空気透過パッド７が垂直壁状に配置されており、開
口枠６ａを完全に塞いでいる。この空気透過パッド７は
図３に示すように、復数枚の自己支持性のある波板７ａ
…で構成されており、個々の波板７ａの凹凸条の傾斜角
θがその底辺に対して角度約３０度〜６０度、望ましく
は約４５度に形成されている点にある。対向する各波板
７ａ…は、凸条部で重ね合わせて、ハニカム状の空隙を
形成する。波板の材質は、水に不溶性のセルロース紙を
用いている。空気透過パッド７の標準的な寸法は、縦が
１５０ｃｍ、横が３０ｃｍ、厚さが１０ｃｍ程度であ
る。
段８とで構成されている。通気手段６は、図２に示すよ
うに、外気を取り入れる長方形の開口枠６ａの中に、複
数の空気透過パッド７が垂直壁状に配置されており、開
口枠６ａを完全に塞いでいる。この空気透過パッド７は
図３に示すように、復数枚の自己支持性のある波板７ａ
…で構成されており、個々の波板７ａの凹凸条の傾斜角
θがその底辺に対して角度約３０度〜６０度、望ましく
は約４５度に形成されている点にある。対向する各波板
７ａ…は、凸条部で重ね合わせて、ハニカム状の空隙を
形成する。波板の材質は、水に不溶性のセルロース紙を
用いている。空気透過パッド７の標準的な寸法は、縦が
１５０ｃｍ、横が３０ｃｍ、厚さが１０ｃｍ程度であ
る。
【００１１】空気透過パッド７に付着した噴霧水の流下
は、凹凸条の傾斜角θが大きいほど良いが、３０度以下
でも６０度以上でも空隙面積が小さくなり、空気の透過
性が損なわれる。したがって、空気の通る空隙面積が最
大となる角度４５度が最も望ましい。
は、凹凸条の傾斜角θが大きいほど良いが、３０度以下
でも６０度以上でも空隙面積が小さくなり、空気の透過
性が損なわれる。したがって、空気の通る空隙面積が最
大となる角度４５度が最も望ましい。
【００１２】取り入れる外気を冷却するために、水噴霧
手段８が空気透過パッド７の外面に配置されている。噴
霧手段８は、相互に接続された多数の水道管８ａに接続
されている複数の噴霧ノズル８ｂからなる。噴霧ノズル
８ｂは、噴霧方向の中心軸が空気透過パッド７の外面と
直角になるように配置されている。噴霧ノズル８ｂは、
通常縦横ともに約４５ｃｍの間隔を置き、空気透過パッ
ド７の表面から７５ｃｍ程度離して配設するのが望まし
い。噴霧ノズル８ｂから出る水が多すぎると、蒸発によ
る熱エネルギーの移動効果が低下し、空気透過パッド７
が湿り過ぎるため、噴霧はできるだけ細かくすることが
重要である。
手段８が空気透過パッド７の外面に配置されている。噴
霧手段８は、相互に接続された多数の水道管８ａに接続
されている複数の噴霧ノズル８ｂからなる。噴霧ノズル
８ｂは、噴霧方向の中心軸が空気透過パッド７の外面と
直角になるように配置されている。噴霧ノズル８ｂは、
通常縦横ともに約４５ｃｍの間隔を置き、空気透過パッ
ド７の表面から７５ｃｍ程度離して配設するのが望まし
い。噴霧ノズル８ｂから出る水が多すぎると、蒸発によ
る熱エネルギーの移動効果が低下し、空気透過パッド７
が湿り過ぎるため、噴霧はできるだけ細かくすることが
重要である。
【００１３】水道管８ａは、両端がすべて相互に連結さ
れて上、中、下と３系列程度あるのが望ましい。３本の
水平水道管１１のうち、中間の水道管には両端にバルブ
８ｃを設け、中間水道管のみを止めて、上部及び下部水
道管を作動できるようにする。この場合、中間水道管の
噴霧量は、上部及び下部水道管の噴霧量より大きくする
のが望ましい。上下水道管の噴霧ノズルの好ましい流量
は１時間当たり約２リットル、一方、中間水道管の噴霧
ノズルの好ましい流量は、１時間当たり約４リットルで
ある。必要な流量は、冷却に対するハウス１の規模に応
じて変更できる。
れて上、中、下と３系列程度あるのが望ましい。３本の
水平水道管１１のうち、中間の水道管には両端にバルブ
８ｃを設け、中間水道管のみを止めて、上部及び下部水
道管を作動できるようにする。この場合、中間水道管の
噴霧量は、上部及び下部水道管の噴霧量より大きくする
のが望ましい。上下水道管の噴霧ノズルの好ましい流量
は１時間当たり約２リットル、一方、中間水道管の噴霧
ノズルの好ましい流量は、１時間当たり約４リットルで
ある。必要な流量は、冷却に対するハウス１の規模に応
じて変更できる。
【００１４】本発明の空調システムでは、ハウス１内部
の温度が下がるまで、水道管８ａに水を供給し、噴霧ノ
ズル８ｂから噴霧する。温度が下がれば給水を止める。
これらの操作は手動で行なうことができるが、ハウス１
内部にサーモスタットによる温度制御システムを設けて
自動制御するのが望ましい。この場合、ハウス１の内部
温度が設定値まで上昇すると、水が自動的に供給されて
噴霧が始まる。内部温度が設定値まで降下すると、給水
は自動的に停止する。また、中間水道管の作動に関して
のみ外部温度を感知して制御する温度制御システムを設
ける。
の温度が下がるまで、水道管８ａに水を供給し、噴霧ノ
ズル８ｂから噴霧する。温度が下がれば給水を止める。
これらの操作は手動で行なうことができるが、ハウス１
内部にサーモスタットによる温度制御システムを設けて
自動制御するのが望ましい。この場合、ハウス１の内部
温度が設定値まで上昇すると、水が自動的に供給されて
噴霧が始まる。内部温度が設定値まで降下すると、給水
は自動的に停止する。また、中間水道管の作動に関して
のみ外部温度を感知して制御する温度制御システムを設
ける。
【００１５】そして、外部温度による制御システムの起
動温度は、内部の制御システムの起動温度よりも高く設
定し、周囲温度が極端に高くなった場合を除いて作動し
ないようにする。例えば、内部サーモスタットが上下の
水道管の噴霧動作を起動する温度を２８℃に、外部サー
モスタットを３５℃に設定すると、外部温度が極端に高
くなったときのみ、中間水道管を起動することができ、
温度上昇がごくわずかなときには水を節約し、パッド７
の湿り過ぎを防止する。蒸発冷却装置５の大きさは、ハ
ウス１の全長と大きさによって決まるが、ハウス１の全
長の約１割程度が望ましい。
動温度は、内部の制御システムの起動温度よりも高く設
定し、周囲温度が極端に高くなった場合を除いて作動し
ないようにする。例えば、内部サーモスタットが上下の
水道管の噴霧動作を起動する温度を２８℃に、外部サー
モスタットを３５℃に設定すると、外部温度が極端に高
くなったときのみ、中間水道管を起動することができ、
温度上昇がごくわずかなときには水を節約し、パッド７
の湿り過ぎを防止する。蒸発冷却装置５の大きさは、ハ
ウス１の全長と大きさによって決まるが、ハウス１の全
長の約１割程度が望ましい。
【００１６】このように構成された本発明の空調システ
ムは、ハウス１のファン３で排気すると、ハウス１内は
陰圧になり、外気が蒸発冷却装置５のパッド７を通して
ハウス１内に導入される。このとき、図２に示すよう
に、水道管８ａに連結された噴霧ノズル８ｂから微細な
水滴または霧をパッド７の外面に吹き付けておくと、外
気の熱は噴霧水との接触で吸収されて、その気化熱によ
り温度が下がる。また、気化寸前の噴霧水が外気に同伴
してハウス１内に一部取り入れられるので、室内の湿度
は上昇するが、温度は平均して外気温より１２℃は降下
する。このため、夏季おける畜舎では、気温の上昇によ
る熱射病等の発生を防ぐことができる。また、ハウス１
内を全体的に通気するため、畜舎の下部に比重の重いア
ンモニアガスや二酸化炭素が滞留するのを防止すること
ができ、酸素不足や細菌の増殖を防ぐことができる。
すなわち、加湿空気の対流にもムラが生じないので、従
来のように、同一の室内でも場所によって加湿状態が異
なってしまうことがなく、椎茸等の生育を均一に行なう
ことができる。
ムは、ハウス１のファン３で排気すると、ハウス１内は
陰圧になり、外気が蒸発冷却装置５のパッド７を通して
ハウス１内に導入される。このとき、図２に示すよう
に、水道管８ａに連結された噴霧ノズル８ｂから微細な
水滴または霧をパッド７の外面に吹き付けておくと、外
気の熱は噴霧水との接触で吸収されて、その気化熱によ
り温度が下がる。また、気化寸前の噴霧水が外気に同伴
してハウス１内に一部取り入れられるので、室内の湿度
は上昇するが、温度は平均して外気温より１２℃は降下
する。このため、夏季おける畜舎では、気温の上昇によ
る熱射病等の発生を防ぐことができる。また、ハウス１
内を全体的に通気するため、畜舎の下部に比重の重いア
ンモニアガスや二酸化炭素が滞留するのを防止すること
ができ、酸素不足や細菌の増殖を防ぐことができる。
すなわち、加湿空気の対流にもムラが生じないので、従
来のように、同一の室内でも場所によって加湿状態が異
なってしまうことがなく、椎茸等の生育を均一に行なう
ことができる。
【００１７】また、波板７ａの凹凸条の角度が４５度の
パッド７を用い、噴霧水を吹き付けた場合と、吹きつけ
ない場合の外気の取り入れ速度と静圧の関係を測定する
と、風速の上昇に伴う静圧の変化は、噴霧の有無と関係
なく略一定に推移する。このことは、本発明のパッド７
では、噴霧水が通気の妨げにならないことを示してお
り、ファン３の動力負荷が少なくて済む。したがって、
エアコン等の空調機器に比べて経済的である。
パッド７を用い、噴霧水を吹き付けた場合と、吹きつけ
ない場合の外気の取り入れ速度と静圧の関係を測定する
と、風速の上昇に伴う静圧の変化は、噴霧の有無と関係
なく略一定に推移する。このことは、本発明のパッド７
では、噴霧水が通気の妨げにならないことを示してお
り、ファン３の動力負荷が少なくて済む。したがって、
エアコン等の空調機器に比べて経済的である。
【００１８】
【発明の効果】本発明のは以上のように構成したので、
畜舎及び栽培室用建物の空調システムとして優れた冷却
効果及び加湿効果を得ることができるという優れた効果
がある。
畜舎及び栽培室用建物の空調システムとして優れた冷却
効果及び加湿効果を得ることができるという優れた効果
がある。
【図１】本発明に係るハウスの一例を示す斜視図であ
る。
る。
【図２】蒸発冷却装置を示す一部切欠斜視図である。
【図３】透過パッドの構造を模式的に示す斜視図であ
る。
る。
【図４】本発明に係る建物の他の実施例を示す斜視図で
ある。
ある。
１ ハウス １ａ 被覆シート ２ ハウス端部（排気ファン側） ３ 排気ファン ４ ハウス端部（蒸発冷却装置側） ５ 蒸発冷却装置 ６ 通気手段 ６ａ 開口枠 ７ 空気透過パッド ７ａ 波板 ８ 水噴霧手段 ８ａ 水道管 ８ｂ 噴霧ノズル ８ｃ バルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ａ０１Ｋ 1/00 Ａ０１Ｋ 1/00 Ｆ Ｚ
Claims (5)
- 【請求項１】閉鎖空間にされた畜舎及び栽培室用建物に
おいて、その一端側に設置された複数個の空気透過パッ
ドと、該空気透過パッドに対向して設けられた排気手段
と、前記空気透過パッドに微細水滴あるいは霧を噴霧す
る噴水手段とからなり、各パッドが耐水性のセルロース
繊維からなる複数枚の自己支持性波板を凸条部で重ね合
わせた多隙体であって、該空気通過パッドに付着した水
が蒸発する際に生じる気化熱によって建物内を冷房する
ことを特徴とする畜舎及び栽培室用建物の空調システ
ム。 - 【請求項２】閉鎖空間にされた畜舎及び栽培室用建物に
おいて、その一端側に設置された複数個の空気透過パッ
ドと、該空気透過パッドに対向して設けられた排気手段
と、前記空気透過パッドに微細水滴あるいは霧を噴霧す
る噴水手段とからなり、各パッドが耐水性のセルロース
繊維からなる複数枚の自己支持性波板を凸条部で重ね合
わせた多隙体であって、該空気通過パッドを通過した微
細水滴あるいは霧によって建物内を加湿することを特徴
とする畜舎及び栽培室用建物の空調システム。 - 【請求項３】パッドを構成する波板の凹凸条がパッドの
底面に対し、角度約３０〜６０度、好ましくは角度約４
５度に形成されていることを特徴とする請求項１又は請
求項２記載の畜舎及び栽培室用建物の空調システム。 - 【請求項４】被覆シートにて閉鎖されていることを特徴
とする請求項１記載又は請求項２記載の畜舎及び栽培室
用建物。 - 【請求項５】被覆シートが、ポリエチレン製の不織布に
合成樹脂によるコーティング加工あるいはラミネート加
工を施したものであることを特徴とする請求項４記載の
畜舎及び栽培室用建物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000023098A JP2001215027A (ja) | 2000-01-31 | 2000-01-31 | 畜舎及び栽培室用建物の空調システム |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000023098A JP2001215027A (ja) | 2000-01-31 | 2000-01-31 | 畜舎及び栽培室用建物の空調システム |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001215027A true JP2001215027A (ja) | 2001-08-10 |
Family
ID=18549306
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000023098A Pending JP2001215027A (ja) | 2000-01-31 | 2000-01-31 | 畜舎及び栽培室用建物の空調システム |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2001215027A (ja) |
Cited By (17)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003202191A (ja) * | 2002-01-09 | 2003-07-18 | Tadahiro Omi | 空気冷却方法 |
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