JP2001214957A - バックラッシュを有するラチェット式テンショナ - Google Patents
バックラッシュを有するラチェット式テンショナInfo
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- General Engineering & Computer Science (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ラックのピッチを小さくしてもバックラッシ
ュ量が小さくならないような、バックラッシュを有する
ラチェット式テンショナを提供する。 【解決手段】 テンショナハウジング７のプランジャ収
容穴１２に先端部が外部に突出するようにばね付勢され
て摺動自在に嵌挿され外周面にラック２５を有するプラ
ンジャ８と、テンショナハウジング７に設けられた軸１
６に揺動自在に軸支されたラチェット１７を備え、ラチ
ェット１７の下縁部分に、前方に位置しラック２５の歯
と係合してプランジャ８の後退方向の移動を阻止する第
１の爪１７ａと、第１の爪１７ａから後方に所定の距離
離間した位置に形成されプランジャ８が突出方向に移動
した際にラック２５の歯と第１の爪１７ａとの係合を解
除する第２の爪１７ｂとが形成されているバックラッシ
ュを有するラチェット式テンショナにおいて、ラック２
５の歯丈Ｙをラック２５のピッチの半分Ｘより大きくし
た。
ュ量が小さくならないような、バックラッシュを有する
ラチェット式テンショナを提供する。 【解決手段】 テンショナハウジング７のプランジャ収
容穴１２に先端部が外部に突出するようにばね付勢され
て摺動自在に嵌挿され外周面にラック２５を有するプラ
ンジャ８と、テンショナハウジング７に設けられた軸１
６に揺動自在に軸支されたラチェット１７を備え、ラチ
ェット１７の下縁部分に、前方に位置しラック２５の歯
と係合してプランジャ８の後退方向の移動を阻止する第
１の爪１７ａと、第１の爪１７ａから後方に所定の距離
離間した位置に形成されプランジャ８が突出方向に移動
した際にラック２５の歯と第１の爪１７ａとの係合を解
除する第２の爪１７ｂとが形成されているバックラッシ
ュを有するラチェット式テンショナにおいて、ラック２
５の歯丈Ｙをラック２５のピッチの半分Ｘより大きくし
た。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用エンジンの
タイミングチェーン等に適正な張力を付与するために用
いられるバックラッシュを有するラチェット式テンショ
ナに関するものである。
タイミングチェーン等に適正な張力を付与するために用
いられるバックラッシュを有するラチェット式テンショ
ナに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】車両用エンジンのクランクシャフトとカ
ムシャフトとの間で回転を伝達するチェーン伝動装置に
は、タイミングチェーンの弛み側に適正な張力を付与し
てタイミングチェーンの走行時に生じる振動を抑止する
ために、図３に示すようなバックラッシュを有するラチ
ェット式テンショナが従来より広く用いられている。
ムシャフトとの間で回転を伝達するチェーン伝動装置に
は、タイミングチェーンの弛み側に適正な張力を付与し
てタイミングチェーンの走行時に生じる振動を抑止する
ために、図３に示すようなバックラッシュを有するラチ
ェット式テンショナが従来より広く用いられている。
【０００３】図３は、従来のバックラッシュを有するラ
チェット式テンショナの使用例を示す断面図である。図
３において、バックラッシュを有するラチェット式テン
ショナ１（以下、単にテンショナ１という。）は、クラ
ンクシャフト２で回転される駆動側スプロケット３とカ
ムシャフト４に固定されている被駆動側スプロケット５
の間に掛け渡されているタイミングチェーン６の弛み側
でエンジン本体に取り付けられている。
チェット式テンショナの使用例を示す断面図である。図
３において、バックラッシュを有するラチェット式テン
ショナ１（以下、単にテンショナ１という。）は、クラ
ンクシャフト２で回転される駆動側スプロケット３とカ
ムシャフト４に固定されている被駆動側スプロケット５
の間に掛け渡されているタイミングチェーン６の弛み側
でエンジン本体に取り付けられている。
【０００４】テンショナ１は、そのテンショナハウジン
グ７の前面からプランジャ８が出没自在に突出してお
り、プランジャ８の先端が支軸９でエンジン本体側に揺
動自在に支持されているテンショナレバー１０の揺動端
近傍に背面を押圧することにより、テンショナレバー１
０のシュー面１１がタイミングチェーン６の弛み側に摺
動接触してタイミングチェーン６に張力を付加してい
る。
グ７の前面からプランジャ８が出没自在に突出してお
り、プランジャ８の先端が支軸９でエンジン本体側に揺
動自在に支持されているテンショナレバー１０の揺動端
近傍に背面を押圧することにより、テンショナレバー１
０のシュー面１１がタイミングチェーン６の弛み側に摺
動接触してタイミングチェーン６に張力を付加してい
る。
【０００５】テンショナハウジング７には、プランジャ
８が出没自在に嵌挿されるプランジャ収容穴１２が形成
されている。プランジャ８の内部には中空部１３が形成
されており、中空部１３はプランジャ収容穴１２の底部
と対向している端面が開口しており、プランジャ収容穴
１２の底部とこれに対向する中空部１３の底部との間に
プランジャばね１４が圧縮状態で装着され、プランジャ
ばね１４がプランジャ８をテンショナハウジング７から
突出する方向に常時付勢している。
８が出没自在に嵌挿されるプランジャ収容穴１２が形成
されている。プランジャ８の内部には中空部１３が形成
されており、中空部１３はプランジャ収容穴１２の底部
と対向している端面が開口しており、プランジャ収容穴
１２の底部とこれに対向する中空部１３の底部との間に
プランジャばね１４が圧縮状態で装着され、プランジャ
ばね１４がプランジャ８をテンショナハウジング７から
突出する方向に常時付勢している。
【０００６】図４は、図３に示すテンショナ１の一部拡
大断面図である。図４に示すように、プランジャ８の上
面には、ラック１５がプランジャ８の軸方向に形成され
ている。ラック１５は、等ピッチで歯が設けられたもの
で、その全長は予想されるタイミングチェーン６のたる
み量に応じて設定されている。ラック１５の歯形はプラ
ンジャ８の前進側のラック角度αと後退側のラック角度
βは、両方とも４５度である。また、図４に示すよう
に、Ｙはラック１５の歯丈を表し、Ｘはラック１５のピ
ッチの半分を表している。ここで、プランジャ８の前進
側のラック角度αとは、ラック１５の歯底においてプラ
ンジャ８の軸線に対して下ろした垂線とラック１５の前
進側の斜面とがなす角度であり、プランジャ８の後退側
のラック角度βとは、ラック１５の歯底においてプラン
ジャ８の軸線に対して下ろした垂線とラック１５の後退
側の斜面とがなす角度である。
大断面図である。図４に示すように、プランジャ８の上
面には、ラック１５がプランジャ８の軸方向に形成され
ている。ラック１５は、等ピッチで歯が設けられたもの
で、その全長は予想されるタイミングチェーン６のたる
み量に応じて設定されている。ラック１５の歯形はプラ
ンジャ８の前進側のラック角度αと後退側のラック角度
βは、両方とも４５度である。また、図４に示すよう
に、Ｙはラック１５の歯丈を表し、Ｘはラック１５のピ
ッチの半分を表している。ここで、プランジャ８の前進
側のラック角度αとは、ラック１５の歯底においてプラ
ンジャ８の軸線に対して下ろした垂線とラック１５の前
進側の斜面とがなす角度であり、プランジャ８の後退側
のラック角度βとは、ラック１５の歯底においてプラン
ジャ８の軸線に対して下ろした垂線とラック１５の後退
側の斜面とがなす角度である。
【０００７】また、図４に示すように、テンショナハウ
ジング７には、ラック１５と対向する位置に、軸１６に
よりラチェット１７が回動自在に軸支されており、ラチ
ェット１７とテンショナハウジング７との間に設けられ
たラチェットばね１８によってラチェット１７は常時時
計方向に回動付勢力を付与されている。ラチェット１７
の下縁部分には、前方に位置しラック１５の歯と係合し
てプランジャ８の後退方向の移動を阻止する第１の爪１
７ａと、第１の爪１７ａから後方に所定の距離離間した
位置に形成されプランジャ８がプランジャばね１４の付
勢方向（すなわち突出方向）に移動した際にラック１５
の歯と第１の爪１７ａとの係合を解除する第２の爪１７
ｂとが形成されている。
ジング７には、ラック１５と対向する位置に、軸１６に
よりラチェット１７が回動自在に軸支されており、ラチ
ェット１７とテンショナハウジング７との間に設けられ
たラチェットばね１８によってラチェット１７は常時時
計方向に回動付勢力を付与されている。ラチェット１７
の下縁部分には、前方に位置しラック１５の歯と係合し
てプランジャ８の後退方向の移動を阻止する第１の爪１
７ａと、第１の爪１７ａから後方に所定の距離離間した
位置に形成されプランジャ８がプランジャばね１４の付
勢方向（すなわち突出方向）に移動した際にラック１５
の歯と第１の爪１７ａとの係合を解除する第２の爪１７
ｂとが形成されている。
【０００８】第１の爪１７ａは、ラチェット１７の下縁
の前端部に、ラック１５の歯形に対応した逆三角形状を
しており、ラック１５の歯間にほぼ隙間なく係合する。
第２の爪１７ｂは、第１の爪１７ａより小さい爪すなわ
ち爪高さが小さく、第１の爪１７ａより例えばラック１
５のピッチで３ピッチ分の距離を隔てて後方に形成され
る。第２の爪１７ｂは、第１の爪１７ａがラック１５の
歯間にほぼ隙間なく係合している状態では所定の間隙を
あけてラック１５の歯と非接触状態に位置するもので、
第１の爪１７ａとは異なり、ラック１５の歯と係合して
プランジャ８の移動を規制するものではなく、プランジ
ャ８が移動し始めることによりラック１５の歯と係合す
るものである。
の前端部に、ラック１５の歯形に対応した逆三角形状を
しており、ラック１５の歯間にほぼ隙間なく係合する。
第２の爪１７ｂは、第１の爪１７ａより小さい爪すなわ
ち爪高さが小さく、第１の爪１７ａより例えばラック１
５のピッチで３ピッチ分の距離を隔てて後方に形成され
る。第２の爪１７ｂは、第１の爪１７ａがラック１５の
歯間にほぼ隙間なく係合している状態では所定の間隙を
あけてラック１５の歯と非接触状態に位置するもので、
第１の爪１７ａとは異なり、ラック１５の歯と係合して
プランジャ８の移動を規制するものではなく、プランジ
ャ８が移動し始めることによりラック１５の歯と係合す
るものである。
【０００９】図４において、θは、第１の爪１７ａがラ
ック１５の歯間にほぼ隙間なく係合している状態（この
状態を図４の実線で示している）から第２の爪１７ｂが
プランジャ８の前進によってラック１５の歯に押され反
時計方向に回動し、ラック１５の歯との係合が外れる状
態（この状態を図４の２点鎖線で示している）までの第
２の爪１７ｂの回動中心Ｏを中心とする回動角を表して
いる。
ック１５の歯間にほぼ隙間なく係合している状態（この
状態を図４の実線で示している）から第２の爪１７ｂが
プランジャ８の前進によってラック１５の歯に押され反
時計方向に回動し、ラック１５の歯との係合が外れる状
態（この状態を図４の２点鎖線で示している）までの第
２の爪１７ｂの回動中心Ｏを中心とする回動角を表して
いる。
【００１０】なお、図４において、楕円内は、プランジ
ャ８が後退方向の力Ｆを受けて後退しようとするのを、
第１の爪１７ａが再度ラック１５の歯と係合してプラン
ジャ８の後退を阻止するときに第１の爪１７ａの先端に
かかる力をベクトルに分解したもの表す。
ャ８が後退方向の力Ｆを受けて後退しようとするのを、
第１の爪１７ａが再度ラック１５の歯と係合してプラン
ジャ８の後退を阻止するときに第１の爪１７ａの先端に
かかる力をベクトルに分解したもの表す。
【００１１】図４に示すテンショナ１のバックラッシュ
量は、タイミングチェーン６の張力の低下によりプラン
ジャ８が突出して第２の爪１７ｂとラック１５の歯との
係合が解除される直前までの最大移動量からプランジャ
８が後退方向の力Ｆを受けて後退し、第１の爪１７ａが
再度ラック１５の歯と係合するまでのプランジャ８の戻
り量である。そして、バックラッシュ量は、第２の爪１
７ｂの前記回動角θによっに決定される。
量は、タイミングチェーン６の張力の低下によりプラン
ジャ８が突出して第２の爪１７ｂとラック１５の歯との
係合が解除される直前までの最大移動量からプランジャ
８が後退方向の力Ｆを受けて後退し、第１の爪１７ａが
再度ラック１５の歯と係合するまでのプランジャ８の戻
り量である。そして、バックラッシュ量は、第２の爪１
７ｂの前記回動角θによっに決定される。
【００１２】ところで、エンジンのタイミングチェーン
等に使用されるテンショナには、「ラックのピッチが小
さく且つバックラッシュ量が大きい」という条件が要求
される。ラックのピッチが小さいということは、なるべ
く無段階にタイミングチェーン等を張ることができると
いうことであり、バックラッシュ量が大きいということ
は、アルミ合金製エンジンに鉄製チェーンを使用するし
たときにおけるそれらの熱膨張率の違いからくる鉄製チ
ェーンの張りすぎを防止できるということである。
等に使用されるテンショナには、「ラックのピッチが小
さく且つバックラッシュ量が大きい」という条件が要求
される。ラックのピッチが小さいということは、なるべ
く無段階にタイミングチェーン等を張ることができると
いうことであり、バックラッシュ量が大きいということ
は、アルミ合金製エンジンに鉄製チェーンを使用するし
たときにおけるそれらの熱膨張率の違いからくる鉄製チ
ェーンの張りすぎを防止できるということである。
【００１３】
【発明が解決しようとする課題】そこで、図４に示すテ
ンショナ１のラックのピッチを小さくしたテンショナを
図５に示す。図５に示すバックラッシュを有するラチェ
ット式テンショナ１’（以下、単にテンショナ１’とい
う。）は、プランジャ８の前進側のラック角度αと後退
側のラック角度βをともに４５度としたままで、ラック
１５’のピッチを小さくしたものである。なお、図５に
示すように、テンショナ１’は、ラック１５’のピッチ
を小さくした点以外は、図４に示すテンショナ１と相違
するところはないので、同一部品については同一符号を
付して説明を省略する。
ンショナ１のラックのピッチを小さくしたテンショナを
図５に示す。図５に示すバックラッシュを有するラチェ
ット式テンショナ１’（以下、単にテンショナ１’とい
う。）は、プランジャ８の前進側のラック角度αと後退
側のラック角度βをともに４５度としたままで、ラック
１５’のピッチを小さくしたものである。なお、図５に
示すように、テンショナ１’は、ラック１５’のピッチ
を小さくした点以外は、図４に示すテンショナ１と相違
するところはないので、同一部品については同一符号を
付して説明を省略する。
【００１４】しかし、図５に示すテンショナ１’は、プ
ランジャ８の前進側のラック角度αと後退側のラック角
度βをともに４５度としたままで、ラック１５’のピッ
チを小さくしたものであるから、ラック１５’の歯丈Ｙ
が相対的に低くなってしまい、バックラッシュ量を決定
する回動角θ’が図４に示す回動角θより小さくなって
しまう。その結果、図５に示すテンショナ１’は、ラッ
ク１５’のピッチを小さくできるが、ラック１５’のピ
ッチを小さくすることによってバックラッシュ量が小さ
くなってしまうという問題点があった。
ランジャ８の前進側のラック角度αと後退側のラック角
度βをともに４５度としたままで、ラック１５’のピッ
チを小さくしたものであるから、ラック１５’の歯丈Ｙ
が相対的に低くなってしまい、バックラッシュ量を決定
する回動角θ’が図４に示す回動角θより小さくなって
しまう。その結果、図５に示すテンショナ１’は、ラッ
ク１５’のピッチを小さくできるが、ラック１５’のピ
ッチを小さくすることによってバックラッシュ量が小さ
くなってしまうという問題点があった。
【００１５】そこで、本発明は前述したような従来の技
術の問題点を解消し、ラックのピッチを小さくしてもバ
ックラッシュ量が小さくならないような、バックラッシ
ュを有するラチェット式テンショナを提供することを目
的とする。
術の問題点を解消し、ラックのピッチを小さくしてもバ
ックラッシュ量が小さくならないような、バックラッシ
ュを有するラチェット式テンショナを提供することを目
的とする。
【００１６】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項１記載の発明は、テンショナハウジングのプ
ランジャ収容穴に先端部が外部に突出するようにばね付
勢されて摺動自在に嵌挿され外周面にラックを有するプ
ランジャと、前記テンショナハウジングに設けられた軸
に回動自在に軸支されたラチェットを備え、前記ラチェ
ットの下縁部分に、前方に位置し前記ラックの歯と係合
して前記プランジャの後退方向の移動を阻止する第１の
爪と前記第１の爪から後方に所定の距離離間した位置に
形成され前記プランジャが突出方向に移動した際に前記
ラックの歯と前記第１の爪との係合を解除する第２の爪
とが形成されているバックラッシュを有するラチェット
式テンショナにおいて、前記ラックの歯丈Ｙが前記ラッ
クのピッチの半分Ｘより大きいものである。
に、請求項１記載の発明は、テンショナハウジングのプ
ランジャ収容穴に先端部が外部に突出するようにばね付
勢されて摺動自在に嵌挿され外周面にラックを有するプ
ランジャと、前記テンショナハウジングに設けられた軸
に回動自在に軸支されたラチェットを備え、前記ラチェ
ットの下縁部分に、前方に位置し前記ラックの歯と係合
して前記プランジャの後退方向の移動を阻止する第１の
爪と前記第１の爪から後方に所定の距離離間した位置に
形成され前記プランジャが突出方向に移動した際に前記
ラックの歯と前記第１の爪との係合を解除する第２の爪
とが形成されているバックラッシュを有するラチェット
式テンショナにおいて、前記ラックの歯丈Ｙが前記ラッ
クのピッチの半分Ｘより大きいものである。
【００１７】請求項２記載の発明は、テンショナハウジ
ングのプランジャ収容穴に先端部が外部に突出するよう
にばね付勢されて摺動自在に嵌挿され外周面にラックを
有するプランジャと、前記テンショナハウジングに設け
られた軸に回動自在に軸支されたラチェットを備え、前
記ラチェットの下縁部分に、前方に位置し前記ラックの
歯と係合して前記プランジャの後退方向の移動を阻止す
る第１の爪と前記第１の爪から後方に所定の距離離間し
た位置に形成され前記プランジャが突出方向に移動した
際に前記ラックの歯と前記第１の爪との係合を解除する
第２の爪とが形成されているバックラッシュを有するラ
チェット式テンショナにおいて、前記プランジャの前進
側のラック角度αより後退側のラック角度βが小さいも
のである。
ングのプランジャ収容穴に先端部が外部に突出するよう
にばね付勢されて摺動自在に嵌挿され外周面にラックを
有するプランジャと、前記テンショナハウジングに設け
られた軸に回動自在に軸支されたラチェットを備え、前
記ラチェットの下縁部分に、前方に位置し前記ラックの
歯と係合して前記プランジャの後退方向の移動を阻止す
る第１の爪と前記第１の爪から後方に所定の距離離間し
た位置に形成され前記プランジャが突出方向に移動した
際に前記ラックの歯と前記第１の爪との係合を解除する
第２の爪とが形成されているバックラッシュを有するラ
チェット式テンショナにおいて、前記プランジャの前進
側のラック角度αより後退側のラック角度βが小さいも
のである。
【００１８】請求項３記載の発明は、テンショナハウジ
ングのプランジャ収容穴に先端部が外部に突出するよう
にばね付勢されて摺動自在に嵌挿され外周面にラックを
有するプランジャと、前記テンショナハウジングに設け
られた軸に回動自在に軸支されたラチェットを備え、前
記ラチェットの下縁部分に、前方に位置し前記ラックの
歯と係合して前記プランジャの後退方向の移動を阻止す
る第１の爪と前記第１の爪から後方に所定の距離離間し
た位置に形成され前記プランジャが突出方向に移動した
際に前記ラックの歯と前記第１の爪との係合を解除する
第２の爪とが形成されているバックラッシュを有するラ
チェット式テンショナにおいて、前記ラックの歯丈Ｙが
前記ラックのピッチの半分Ｘより大きく且つ前記プラン
ジャの前進側のラック角度αより後退側のラック角度β
が小さいものである。
ングのプランジャ収容穴に先端部が外部に突出するよう
にばね付勢されて摺動自在に嵌挿され外周面にラックを
有するプランジャと、前記テンショナハウジングに設け
られた軸に回動自在に軸支されたラチェットを備え、前
記ラチェットの下縁部分に、前方に位置し前記ラックの
歯と係合して前記プランジャの後退方向の移動を阻止す
る第１の爪と前記第１の爪から後方に所定の距離離間し
た位置に形成され前記プランジャが突出方向に移動した
際に前記ラックの歯と前記第１の爪との係合を解除する
第２の爪とが形成されているバックラッシュを有するラ
チェット式テンショナにおいて、前記ラックの歯丈Ｙが
前記ラックのピッチの半分Ｘより大きく且つ前記プラン
ジャの前進側のラック角度αより後退側のラック角度β
が小さいものである。
【００１９】
【作用】テンショナハウジングから突出方向に付勢され
ているプランジャは、チェーンの弛み側に適度な張力を
付与し、チェーンの走行時の弛みや振れを防止する。プ
ランジャは、第１の爪がラックの一つの歯と係合して後
退を阻止される位置とその後方の次の歯と係合するまで
のバックラッシュ量だけチェーンの張力変動に追従して
テンショナハウジングに対して進退移動することができ
る。
ているプランジャは、チェーンの弛み側に適度な張力を
付与し、チェーンの走行時の弛みや振れを防止する。プ
ランジャは、第１の爪がラックの一つの歯と係合して後
退を阻止される位置とその後方の次の歯と係合するまで
のバックラッシュ量だけチェーンの張力変動に追従して
テンショナハウジングに対して進退移動することができ
る。
【００２０】この際、第２の爪は、第１の爪がラックの
歯と係合してプランジャの後退を阻止している位置から
プランジャが僅かに前進したときにラックの歯と係合し
このラックの歯に押されることによって第１の爪とラッ
クの歯との係合を解除する。
歯と係合してプランジャの後退を阻止している位置から
プランジャが僅かに前進したときにラックの歯と係合し
このラックの歯に押されることによって第１の爪とラッ
クの歯との係合を解除する。
【００２１】そして、第２の爪が係合しているラックの
歯から外れない範囲（すなわち第２の爪の回動角θの範
囲）では、チェーンの張力が高まってプランジャがプラ
ンジャばねの付勢力に抗して押し戻されると、ラチェッ
トは第１の爪が再度ラックの歯と係合するように復帰回
動する。
歯から外れない範囲（すなわち第２の爪の回動角θの範
囲）では、チェーンの張力が高まってプランジャがプラ
ンジャばねの付勢力に抗して押し戻されると、ラチェッ
トは第１の爪が再度ラックの歯と係合するように復帰回
動する。
【００２２】また、プランジャの前進により、第１の爪
のラックの歯との係合が外れ、第２の爪がラックの歯に
押されて回動角θだけ回動することにより、プランジャ
のバックラッシュ量を確保している。
のラックの歯との係合が外れ、第２の爪がラックの歯に
押されて回動角θだけ回動することにより、プランジャ
のバックラッシュ量を確保している。
【００２３】一方、チェーンの経時的な伸びによって、
プランジャがバックラッシュ量を超えて前進する（すな
わち第２の爪がラックの歯に押されて回動角θを超えて
回動する）と、第２の爪は係合しているラックの歯から
外れてラチェットは回動し、第１の爪が一つ後方のラッ
クの歯に係合し新たな係合位置から後方へのプランジャ
の後退が阻止される。
プランジャがバックラッシュ量を超えて前進する（すな
わち第２の爪がラックの歯に押されて回動角θを超えて
回動する）と、第２の爪は係合しているラックの歯から
外れてラチェットは回動し、第１の爪が一つ後方のラッ
クの歯に係合し新たな係合位置から後方へのプランジャ
の後退が阻止される。
【００２４】以上に記載の作用は、従来のテンショナと
同様であるが、本発明のテンショナは、さらに、ラック
の歯丈Ｙをラックのピッチの半分Ｘより大きくするか、
または、プランジャの前進側のラック角度αより後退側
のラック角度βを小さくしているので、これにより、ラ
ックのピッチを小さくしてもラックの歯丈Ｙが小さくな
ることはない。したがって、第２の爪の回動角θが小さ
くなることはなく、その結果、バックラッシュ量が小さ
くなることはない。
同様であるが、本発明のテンショナは、さらに、ラック
の歯丈Ｙをラックのピッチの半分Ｘより大きくするか、
または、プランジャの前進側のラック角度αより後退側
のラック角度βを小さくしているので、これにより、ラ
ックのピッチを小さくしてもラックの歯丈Ｙが小さくな
ることはない。したがって、第２の爪の回動角θが小さ
くなることはなく、その結果、バックラッシュ量が小さ
くなることはない。
【００２５】さらに、本発明のテンショナは、プランジ
ャの前進側のラック角度αより後退側のラック角度βを
小さくすることにより、プランジャに作用する後退力Ｆ
によるラチェットへの抗力Ｒを少なくすることができ
る。
ャの前進側のラック角度αより後退側のラック角度βを
小さくすることにより、プランジャに作用する後退力Ｆ
によるラチェットへの抗力Ｒを少なくすることができ
る。
【００２６】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図１を参照
して説明する。図１は、本発明のバックラッシュを有す
るラチェット式テンショナの要部を示す一部拡大断面図
である。図１に示すバックラッシュを有するラチェット
式テンショナ２０（以下、単にテンショナ２０とい
う。）は、図４に示すテンショナ１と比較して、プラン
ジャ８の上面に形成するラック２５の形状が相違するの
みであるので、ラック２５以外は、図４に示すテンショ
ナ１の部品と同一部品については同一符号を付してその
説明を省略する。
して説明する。図１は、本発明のバックラッシュを有す
るラチェット式テンショナの要部を示す一部拡大断面図
である。図１に示すバックラッシュを有するラチェット
式テンショナ２０（以下、単にテンショナ２０とい
う。）は、図４に示すテンショナ１と比較して、プラン
ジャ８の上面に形成するラック２５の形状が相違するの
みであるので、ラック２５以外は、図４に示すテンショ
ナ１の部品と同一部品については同一符号を付してその
説明を省略する。
【００２７】図１に示すように、テンショナ２０のラッ
ク２５は、プランジャ８の前進側のラック角度αと後退
側のラック角度βをともに３７度とし、図４または図５
に示す従来のプランジャ８の前進側のラック角度α（４
５度）と後退側のラック角度β（４５度）より小さくし
ていき、ラック２５のピッチの半分Ｘよりラック２５の
歯丈Ｙの方を大きくした。これにより、ラック２５のピ
ッチを小さくしてもラック２５の歯丈Ｙが小さくなるこ
とはない。したがって、第２の爪の回動角θが図５に示
す第２の爪の回動角θ’のように小さくなることはな
く、その結果、バックラッシュ量が小さくなることはな
い。
ク２５は、プランジャ８の前進側のラック角度αと後退
側のラック角度βをともに３７度とし、図４または図５
に示す従来のプランジャ８の前進側のラック角度α（４
５度）と後退側のラック角度β（４５度）より小さくし
ていき、ラック２５のピッチの半分Ｘよりラック２５の
歯丈Ｙの方を大きくした。これにより、ラック２５のピ
ッチを小さくしてもラック２５の歯丈Ｙが小さくなるこ
とはない。したがって、第２の爪の回動角θが図５に示
す第２の爪の回動角θ’のように小さくなることはな
く、その結果、バックラッシュ量が小さくなることはな
い。
【００２８】しかし、図１に示すテンショナ２０におい
ては、後退力Ｆを受けるプランジャ８の前進側のラック
斜面と第１の爪１７ａの係合において、図１の楕円内に
示すように、その後退力Ｆをプランジャ８の前進側のラ
ック角度α（３７度）でベクトル分解した抗力Ｒが大き
くなってしまい、耐久性が課題となる。
ては、後退力Ｆを受けるプランジャ８の前進側のラック
斜面と第１の爪１７ａの係合において、図１の楕円内に
示すように、その後退力Ｆをプランジャ８の前進側のラ
ック角度α（３７度）でベクトル分解した抗力Ｒが大き
くなってしまい、耐久性が課題となる。
【００２９】この耐久性の課題は、後述する図２に示す
バックラッシュを有するラチェット式テンショナ２０’
によって解決することができる。
バックラッシュを有するラチェット式テンショナ２０’
によって解決することができる。
【００３０】図１に示すテンショナ２０は、次のように
作動する。テンショナハウジング７から突出方向に付勢
されているプランジャ８は、タイミングチェーン６の弛
み側に適度な張力を付与し、タイミングチェーン６の走
行時の弛みや振れを防止する。プランジャ８は、第１の
爪１７ａがラック２５の一つの歯と係合して後退を阻止
される位置とその後方の次の歯と係合するまでのバック
ラッシュ量だけタイミングチェーン６の張力変動に追従
してテンショナハウジング７に対して進退移動すること
ができる。
作動する。テンショナハウジング７から突出方向に付勢
されているプランジャ８は、タイミングチェーン６の弛
み側に適度な張力を付与し、タイミングチェーン６の走
行時の弛みや振れを防止する。プランジャ８は、第１の
爪１７ａがラック２５の一つの歯と係合して後退を阻止
される位置とその後方の次の歯と係合するまでのバック
ラッシュ量だけタイミングチェーン６の張力変動に追従
してテンショナハウジング７に対して進退移動すること
ができる。
【００３１】この際、第２の爪１７ｂは、第１の爪１７
ａがラック２５の歯と係合してプランジャ８の後退を阻
止している位置からプランジャ８が僅かに前進したとき
にラック２５の歯と係合しこのラック２５の歯に押され
ることによって第１の爪１７ａとラック２５の歯との係
合を解除する。
ａがラック２５の歯と係合してプランジャ８の後退を阻
止している位置からプランジャ８が僅かに前進したとき
にラック２５の歯と係合しこのラック２５の歯に押され
ることによって第１の爪１７ａとラック２５の歯との係
合を解除する。
【００３２】そして、第２の爪１７ｂが係合しているラ
ック２５の歯から外れない範囲（すなわち第２の爪１７
ｂの回動角θの範囲）では、タイミングチェーン６の張
力が高まってプランジャ８がプランジャばね１４の付勢
力に抗して押し戻されると、ラチェット１７は第１の爪
１７ａが再度ラック２５の歯と係合するように復帰回動
する。
ック２５の歯から外れない範囲（すなわち第２の爪１７
ｂの回動角θの範囲）では、タイミングチェーン６の張
力が高まってプランジャ８がプランジャばね１４の付勢
力に抗して押し戻されると、ラチェット１７は第１の爪
１７ａが再度ラック２５の歯と係合するように復帰回動
する。
【００３３】また、プランジャ８の前進により、第１の
爪１７ａのラック２５の歯との係合が外れ、第２の爪１
７ｂがラック２５の歯に押されて回動角θだけ回動する
ことにより、プランジャ８のバックラッシュ量を確保し
ている。
爪１７ａのラック２５の歯との係合が外れ、第２の爪１
７ｂがラック２５の歯に押されて回動角θだけ回動する
ことにより、プランジャ８のバックラッシュ量を確保し
ている。
【００３４】一方、タイミングチェーン６の経時的な伸
びによって、プランジャ８がバックラッシュ量を超えて
前進する（すなわち第２の爪１７ｂがラック２５の歯に
押されて回動角θを超えて回動する）と、第２の爪１７
ｂは係合しているラック２５の歯から外れてラチェット
１７は回動し、第１の爪１７ａが一つ後方のラック２５
の歯に係合し新たな係合位置から後方へのプランジャ８
の後退が阻止される。
びによって、プランジャ８がバックラッシュ量を超えて
前進する（すなわち第２の爪１７ｂがラック２５の歯に
押されて回動角θを超えて回動する）と、第２の爪１７
ｂは係合しているラック２５の歯から外れてラチェット
１７は回動し、第１の爪１７ａが一つ後方のラック２５
の歯に係合し新たな係合位置から後方へのプランジャ８
の後退が阻止される。
【００３５】以上に記載の作用は、従来のテンショナ
１，１’と同様であるが、本発明の実施の形態のテンシ
ョナ２０は、さらに、ラック２５の歯丈Ｙをラック２５
のピッチの半分Ｘより大きくしているので、これによ
り、ラック２５のピッチを小さくしてもラック２５の歯
丈Ｙが小さくなることはない。したがって、第２の爪１
７ｂの回動角θが小さくなることはなく、その結果、バ
ックラッシュ量が小さくなることはない。
１，１’と同様であるが、本発明の実施の形態のテンシ
ョナ２０は、さらに、ラック２５の歯丈Ｙをラック２５
のピッチの半分Ｘより大きくしているので、これによ
り、ラック２５のピッチを小さくしてもラック２５の歯
丈Ｙが小さくなることはない。したがって、第２の爪１
７ｂの回動角θが小さくなることはなく、その結果、バ
ックラッシュ量が小さくなることはない。
【００３６】また、図２は、本発明のバックラッシュを
有するラチェット式テンショナの他の実施の形態の要部
を示す一部拡大断面図である。図２に示すバックラッシ
ュを有するラチェット式テンショナ２０’（以下、単に
テンショナ２０’という。）は、図４に示すテンショナ
１と比較して、プランジャ８の上面に形成するラック２
５’の形状が相違するのみであるので、ラック２５’以
外は、図４に示すテンショナ１の部品と同一部品につい
ては同一符号を付してその説明を省略する。
有するラチェット式テンショナの他の実施の形態の要部
を示す一部拡大断面図である。図２に示すバックラッシ
ュを有するラチェット式テンショナ２０’（以下、単に
テンショナ２０’という。）は、図４に示すテンショナ
１と比較して、プランジャ８の上面に形成するラック２
５’の形状が相違するのみであるので、ラック２５’以
外は、図４に示すテンショナ１の部品と同一部品につい
ては同一符号を付してその説明を省略する。
【００３７】図２に示すように、テンショナ２０’のラ
ック２５’は、プランジャ８の前進側のラック角度αは
４５度のままにして、後退側のラック角度βを２０度ま
で小さくし、ラック２５’の歯丈Ｙを保持しつつラック
２５’のピッチを小さくした。これにより、ラック２
５’のピッチを小さくしてもラック２５’の歯丈Ｙが小
さくなることはない。したがって、第２の爪１７ｂの回
動角θが図５に示す第２の爪１７ｂの回動角θ’のよう
に小さくなることはなく、その結果、バックラッシュ量
が小さくなることはない。
ック２５’は、プランジャ８の前進側のラック角度αは
４５度のままにして、後退側のラック角度βを２０度ま
で小さくし、ラック２５’の歯丈Ｙを保持しつつラック
２５’のピッチを小さくした。これにより、ラック２
５’のピッチを小さくしてもラック２５’の歯丈Ｙが小
さくなることはない。したがって、第２の爪１７ｂの回
動角θが図５に示す第２の爪１７ｂの回動角θ’のよう
に小さくなることはなく、その結果、バックラッシュ量
が小さくなることはない。
【００３８】図２に示すテンショナ２０’によれば、前
述した耐久性の課題を解決することができる。すなわ
ち、後退力Ｆを受けるプランジャ８の前進側のラック斜
面と第１の爪１７ａの係合において、その後退力Ｆをプ
ランジャ８の前進側のラック角度α（４５度）でベクト
ル分解したものが図２の楕円内に示されている。図２の
楕円内に示されている抗力Ｒは、図１の楕円内に示され
ている抗力Ｒより小さくなっている。これは、図２のプ
ランジャ８の前進側のラック角度α（４５度）を、プラ
ンジャ８の後退側のラック角度β（２０度）より大きく
したことによる効果である。このように、プランジャ８
の前進側のラック角度α（４５度）を後退側のラック角
度β（２０度）より大きくすることにより、前述した耐
久性の課題を解決している。
述した耐久性の課題を解決することができる。すなわ
ち、後退力Ｆを受けるプランジャ８の前進側のラック斜
面と第１の爪１７ａの係合において、その後退力Ｆをプ
ランジャ８の前進側のラック角度α（４５度）でベクト
ル分解したものが図２の楕円内に示されている。図２の
楕円内に示されている抗力Ｒは、図１の楕円内に示され
ている抗力Ｒより小さくなっている。これは、図２のプ
ランジャ８の前進側のラック角度α（４５度）を、プラ
ンジャ８の後退側のラック角度β（２０度）より大きく
したことによる効果である。このように、プランジャ８
の前進側のラック角度α（４５度）を後退側のラック角
度β（２０度）より大きくすることにより、前述した耐
久性の課題を解決している。
【００３９】また、図２に示すテンショナ２０’は、図
１に示すテンショナ２０について述べたとほぼ同様の作
用を奏するので、それについての説明は省略する。
１に示すテンショナ２０について述べたとほぼ同様の作
用を奏するので、それについての説明は省略する。
【００４０】なお、図１，図２に示すテンショナ２０，
２０’は、プランジャ８を突出方向に付勢するプランジ
ャばね１４をプランジャ８の中空部１３内に圧縮状態で
装着したものであるが、本発明は、プランジャを突出方
向に付勢するプランジャばねに加えてプランジャ収容穴
とプランジャの中空部とで構成される空間内にエンジン
からの油を供給する形式の油圧式テンショナにも適用で
きるものである。
２０’は、プランジャ８を突出方向に付勢するプランジ
ャばね１４をプランジャ８の中空部１３内に圧縮状態で
装着したものであるが、本発明は、プランジャを突出方
向に付勢するプランジャばねに加えてプランジャ収容穴
とプランジャの中空部とで構成される空間内にエンジン
からの油を供給する形式の油圧式テンショナにも適用で
きるものである。
【００４１】また、以上に記載のように、図１，図２に
示すテンショナ２０，２０’は、エンジンのタイミング
チェーン６に対して使用する場合について記載している
が、本発明は、タイミングチェーンのみならず他のチェ
ーンに対して使用することができる。
示すテンショナ２０，２０’は、エンジンのタイミング
チェーン６に対して使用する場合について記載している
が、本発明は、タイミングチェーンのみならず他のチェ
ーンに対して使用することができる。
【００４２】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載したような効果を奏する。
ているので、以下に記載したような効果を奏する。
【００４３】限られたスペースの中でラチェットの耐久
性とバックラッシュ量を保持しながらラックのピッチを
小さくすることができるから、エンジンのタイミングチ
ェーン等に使用されるテンショナに要求される性能の一
つである「ラックのピッチが小さく且つバックラッシュ
量が大きい」という条件を達成できる。
性とバックラッシュ量を保持しながらラックのピッチを
小さくすることができるから、エンジンのタイミングチ
ェーン等に使用されるテンショナに要求される性能の一
つである「ラックのピッチが小さく且つバックラッシュ
量が大きい」という条件を達成できる。
【００４４】同じスペースの中で上記の条件を達成でき
たので、現在使用しているテンショナを容易に変更、交
換できる。
たので、現在使用しているテンショナを容易に変更、交
換できる。
【００４５】構造、部品点数等が同じなので、コストア
ップになることなしにバックラッシュを有するラチェッ
ト式テンショナの改良ができる。
ップになることなしにバックラッシュを有するラチェッ
ト式テンショナの改良ができる。
【図１】 本発明のバックラッシュを有するラチェット
式テンショナの実施の形態の要部を示す一部拡大断面図
である。
式テンショナの実施の形態の要部を示す一部拡大断面図
である。
【図２】 本発明のバックラッシュを有するラチェット
式テンショナの他の実施の形態の要部を示す一部拡大断
面図である。
式テンショナの他の実施の形態の要部を示す一部拡大断
面図である。
【図３】 従来のバックラッシュを有するラチェット式
テンショナの使用例を示す概略断面図である。
テンショナの使用例を示す概略断面図である。
【図４】 図３に示すテンショナの一部拡大断面図であ
る。
る。
【図５】 図４に示すテンショナのラックピッチを小さ
くした場合の一部拡大断面図である。
くした場合の一部拡大断面図である。
１，１’，２０，２０’・・・バックラッシュを有する
ラチェット式テンショナ ２・・・・クランクシャフト ３・・・・駆動側スプロケット ４・・・・カムシャフト ５・・・・被駆動側スプロケット ６・・・・タイミングチェーン ７・・・・テンショナハウジング ８・・・・プランジャ ９・・・・支軸 １０・・・テンショナレバー １１・・・シュー面 １２・・・プランジャ収容穴 １３・・・中空部 １４・・・プランジャばね １５，１５’，２５，２５’・・・ラック １６・・・軸 １７・・・ラチェット １７ａ・・第１の爪 １７ｂ・・第２の爪 １８・・・ラチェットばね
ラチェット式テンショナ ２・・・・クランクシャフト ３・・・・駆動側スプロケット ４・・・・カムシャフト ５・・・・被駆動側スプロケット ６・・・・タイミングチェーン ７・・・・テンショナハウジング ８・・・・プランジャ ９・・・・支軸 １０・・・テンショナレバー １１・・・シュー面 １２・・・プランジャ収容穴 １３・・・中空部 １４・・・プランジャばね １５，１５’，２５，２５’・・・ラック １６・・・軸 １７・・・ラチェット １７ａ・・第１の爪 １７ｂ・・第２の爪 １８・・・ラチェットばね
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成１３年３月５日（２００１．３．５）
【手続補正１】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図５
【補正方法】変更
【補正内容】
【図５】
Claims (3)
- 【請求項１】 テンショナハウジングのプランジャ収容
穴に先端部が外部に突出するようにばね付勢されて摺動
自在に嵌挿され外周面にラックを有するプランジャと、
前記テンショナハウジングに設けられた軸に回動自在に
軸支されたラチェットを備え、前記ラチェットの下縁部
分に、前方に位置し前記ラックの歯と係合して前記プラ
ンジャの後退方向の移動を阻止する第１の爪と前記第１
の爪から後方に所定の距離離間した位置に形成され前記
プランジャが突出方向に移動した際に前記ラックの歯と
前記第１の爪との係合を解除する第２の爪とが形成され
ているバックラッシュを有するラチェット式テンショナ
において、 前記ラックの歯丈Ｙが前記ラックのピッチの半分Ｘより
大きいことを特徴とするバックラッシュを有するラチェ
ット式テンショナ。 - 【請求項２】 テンショナハウジングのプランジャ収容
穴に先端部が外部に突出するようにばね付勢されて摺動
自在に嵌挿され外周面にラックを有するプランジャと、
前記テンショナハウジングに設けられた軸に回動自在に
軸支されたラチェットを備え、前記ラチェットの下縁部
分に、前方に位置し前記ラックの歯と係合して前記プラ
ンジャの後退方向の移動を阻止する第１の爪と前記第１
の爪から後方に所定の距離離間した位置に形成され前記
プランジャが突出方向に移動した際に前記ラックの歯と
前記第１の爪との係合を解除する第２の爪とが形成され
ているバックラッシュを有するラチェット式テンショナ
において、 前記プランジャの前進側のラック角度αより後退側のラ
ック角度βが小さいことを特徴とするバックラッシュを
有するラチェット式テンショナ。 - 【請求項３】 テンショナハウジングのプランジャ収容
穴に先端部が外部に突出するようにばね付勢されて摺動
自在に嵌挿され外周面にラックを有するプランジャと、
前記テンショナハウジングに設けられた軸に回動自在に
軸支されたラチェットを備え、前記ラチェットの下縁部
分に、前方に位置し前記ラックの歯と係合して前記プラ
ンジャの後退方向の移動を阻止する第１の爪と前記第１
の爪から後方に所定の距離離間した位置に形成され前記
プランジャが突出方向に移動した際に前記ラックの歯と
前記第１の爪との係合を解除する第２の爪とが形成され
ているバックラッシュを有するラチェット式テンショナ
において、 前記ラックの歯丈Ｙが前記ラックのピッチの半分Ｘより
大きく且つ前記プランジャの前進側のラック角度αより
後退側のラック角度βが小さいことを特徴とするバック
ラッシュを有するラチェット式テンショナ。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000025524A JP3432197B2 (ja) | 2000-02-02 | 2000-02-02 | バックラッシュを有するラチェット式テンショナ |
| US09/775,968 US6478703B2 (en) | 2000-02-02 | 2001-02-02 | Ratchet tensioner with backlash |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000025524A JP3432197B2 (ja) | 2000-02-02 | 2000-02-02 | バックラッシュを有するラチェット式テンショナ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001214957A true JP2001214957A (ja) | 2001-08-10 |
| JP3432197B2 JP3432197B2 (ja) | 2003-08-04 |
Family
ID=18551374
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000025524A Expired - Lifetime JP3432197B2 (ja) | 2000-02-02 | 2000-02-02 | バックラッシュを有するラチェット式テンショナ |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US6478703B2 (ja) |
| JP (1) | JP3432197B2 (ja) |
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| JP2011153695A (ja) * | 2010-01-28 | 2011-08-11 | Tsubakimoto Chain Co | ラチェット式テンショナ |
| DE102021132104A1 (de) | 2020-12-22 | 2022-06-23 | Tsubakimoto Chain Co. | Spanneinrichtung |
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| JP2004176891A (ja) * | 2002-11-29 | 2004-06-24 | Tsubakimoto Chain Co | ラチェット式テンショナ |
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| JP3649228B2 (ja) * | 2003-06-25 | 2005-05-18 | 株式会社椿本チエイン | ラチェット式テンショナ |
| US20060089220A1 (en) * | 2004-10-25 | 2006-04-27 | Borgwarner Inc. | Chain tensioner |
| US20060160645A1 (en) * | 2005-01-14 | 2006-07-20 | Borgwarner Inc. | Tensioner with ratcheting device |
| JP3949691B2 (ja) * | 2005-02-25 | 2007-07-25 | 株式会社椿本チエイン | ラチェット式テンショナ |
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