JP2001192619A - 変性シランカップリング剤及びこれを用いた塗剤組成物 - Google Patents

変性シランカップリング剤及びこれを用いた塗剤組成物

Info

Publication number
JP2001192619A
JP2001192619A JP2000003235A JP2000003235A JP2001192619A JP 2001192619 A JP2001192619 A JP 2001192619A JP 2000003235 A JP2000003235 A JP 2000003235A JP 2000003235 A JP2000003235 A JP 2000003235A JP 2001192619 A JP2001192619 A JP 2001192619A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coupling agent
silane coupling
reaction product
modified
modified silane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000003235A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3822012B2 (ja
Inventor
Shigekazu Sakai
繁一 酒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd
Original Assignee
Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd filed Critical Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd
Priority to JP2000003235A priority Critical patent/JP3822012B2/ja
Publication of JP2001192619A publication Critical patent/JP2001192619A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3822012B2 publication Critical patent/JP3822012B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】塗剤とシランカップリング剤の混合使用におい
て、無機物への優れた接着促進性を有する変性シランカ
ップリング剤及びこれを用いた塗剤組成物を提供するこ
と。 【解決手段】エポキシ基を有するシランカップリング剤
とアミノアルコールの反応生成物からなることを特徴と
する変性シランカップリング剤、エポキシ基を有するシ
ランカップリング剤とアミノ基を有するシランカップリ
ング剤の反応生成物からなることを特徴とする変性シラ
ンカップリング剤、エポキシ基を有するシランカップリ
ング剤とアルキルアミンの反応生成物からなることを特
徴とする変性シランカップリング剤、アミノ基を有する
シランカップリング剤とエポキシ化合物の反応生成物か
らなることを特徴とする変性シランカップリング剤及び
これらを用いた塗剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、変性シランカップ
リング剤及びこれを用いた塗剤組成物に関し、詳しくは
塗剤とシランカップリング剤の混合使用において、無機
物への優れた接着促進性を有する変性シランカップリン
グ剤及びこれを用いた塗剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、シランカップリング剤が無機物へ
の接着促進剤として有効であることは知られている。
【0003】従来のシランカップリング剤を使用方法を
見ると、ガラスなどの無機物面に、シランカップリン
グ剤の希釈液を塗布し、その後に塗料、インキ等の塗剤
を塗布する方法や、塗剤とシランカップリング剤の混
合液を塗布する方法がある。
【0004】の方法では、シランカップリング剤の性
能は有効に機能するが、の塗剤とシランカップリング
剤の混合液を塗布する方法では、十分な性能が得られな
いことが多い。
【0005】の混合液を塗布する方法で十分な性能が
得られない原因としては、シランカップリング剤の有機
機能基と塗剤中の有機化合物の官能基との結合が早く、
有機化合物中に取り込まれることで、無機物の界面で機
能するシランカップリング剤が少なくなることが考えら
れる。又はシランカップリング剤が塗剤中の有機化合物
と相溶性が低く、取り込まれないことも原因となるので
はないか考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、塗
剤とシランカップリング剤の混合使用において、無機物
への優れた接着促進性を有する変性シランカップリング
剤及びこれを用いた塗剤組成物を提供することを課題と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決するために鋭意検討を重ねた結果、市販の特定シラン
カップリング剤を変性し、その有機機能基中に水酸基を
導入することにより、有機化合物の官能基と適度な速さ
で結合し、且つ有機化合物と相溶性が良くなり、有機化
合物中に取込まれやすくなることで、シランカップリン
グ剤の性能が有効に機能することを見出し、本発明に至
ったものであり、請求項1に記載の発明は、エポキシ基
を有するシランカップリング剤とアミノアルコールの反
応生成物からなることを特徴とする変性シランカップリ
ング剤である。
【0008】上記課題を解決する請求項2に記載の発明
は、エポキシ基を有するシランカップリング剤とアミノ
基を有するシランカップリング剤の反応生成物からなる
ことを特徴とする変性シランカップリング剤である。
【0009】また上記課題を解決する請求項3に記載の
発明は、エポキシ基を有するシランカップリング剤とア
ルキルアミンの反応生成物からなることを特徴とする変
性シランカップリング剤である。
【0010】更に上記課題を解決する請求項4に記載の
発明は、アミノ基を有するシランカップリング剤とエポ
キシ化合物の反応生成物からなることを特徴とする変性
シランカップリング剤である。
【0011】更にまた上記課題を解決する請求項5に記
載の発明は、塗剤と、エポキシ基を有するシランカップ
リング剤とアミノアルコールの反応生成物からなる変性
シランカップリング剤と、を少なくとも含有することを
特徴とする塗剤組成物である。
【0012】更に上記課題を解決する請求項6に記載の
発明は、塗剤と、エポキシ基を有するシランカップリン
グ剤とアミノ基を有するシランカップリング剤の反応生
成物からなる変性シランカップリング剤と、を少なくと
も含有することを特徴とする塗剤組成物である。
【0013】更に上記課題を解決する請求項7に記載の
発明は、塗剤と、エポキシ基を有するシランカップリン
グ剤とアルキルアミンの反応生成物からなる変性シラン
カップリング剤と、を少なくとも含有することを特徴と
する塗剤組成物である。
【0014】更に上記課題を解決する請求項8に記載の
発明は、塗剤と、アミノ基を有するシランカップリング
剤とエポキシ化合物の反応生成物からなる変性シランカ
ップリング剤と、を少なくとも含有することを特徴とす
る塗剤組成物である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
する。
【0016】請求項1〜4に記載の発明は、変性シラン
カップリング剤に関するものであり、その態様は、エ
ポキシ基を有するシランカップリング剤とアミノアルコ
ールの反応生成物からなる変性シランカップリング剤
(以下、第1の変性シランカップリング剤という)、
エポキシ基を有するシランカップリング剤とアミノ基を
有するシランカップリング剤の反応生成物からなる変性
シランカップリング剤(以下、第2の変性シランカップ
リング剤という)、エポキシ基を有するシランカップ
リング剤とアルキルアミンの反応生成物からなる変性シ
ランカップリング剤(以下、第3の変性シランカップリ
ング剤という)、アミノ基を有するシランカップリン
グ剤とエポキシ化合物の反応生成物からなる変性シラン
カップリング剤(以下、第4の変性シランカップリング
剤という)がある。
【0017】上記第1の変性シランカップリング剤を得
るための原料となるエポキシ基を有するシランカップリ
ング剤としては、γ―グリシドキシプロピルトリメトキ
シシラン、γ―グリシドキシプロピルトリエトキシシラ
ン、β―(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リメトキシシラン等が挙げられる。
【0018】またアミノアルコールとしては、ジエタノ
ールアミン(DEA)、2−アミノ−2−メチル−1−プ
ロパノール(AMP)等が挙げられる。
【0019】第1の変性シランカップリング剤は、エポ
キシ基を有するシランカップリング剤とアミノアルコー
ルを溶剤中において、所定のモル比で混合して、反応さ
せ、25℃で数十時間放置しておくことにより得ること
ができる。以下、第2〜第4の変性シランカップリング
剤も原料をおのおの変えて同様に製造できる。
【0020】(第1の変性シランカップリング剤の例
示) (1)γ―グリシドキシプロピルトリメトキシシランと
ジエタノールアミンとの反応により、以下の化1の化合
物が得られる。
【0021】
【化1】
【0022】(2)γ―グリシドキシプロピルトリメト
キシシランと2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール
との反応により、以下の化2の化合物が得られる。
【0023】
【化2】
【0024】次いで、本発明の第2の変性シランカップ
リング剤の原料となるエポキシ基を有するシランカップ
リング剤としては、上記第1の変性シランカップリング
剤の製造に用いたγ―グリシドキシプロピルトリメトキ
シシラン、γ―グリシドキシプロピルトリエトキシシラ
ン、β―(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リメトキシシラン等が挙げられる。
【0025】アミノ基を有するシランカップリング剤と
しては、3−アミノプロピルジメチルエトシキシシラ
ン、3−アミノプロピルメチルジエトシキシシラン、3
−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロ
ピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3
−アミノプロピルメチルメトシキシシラン、N−(2−
アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトシキシシ
ラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピル
トリメトキシシラン等が挙げられる。
【0026】(第2の変性シランカップリング剤の例
示) (1)γ―グリシドキシプロピルトリメトキシシランと
N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメ
トキシシランの反応により、以下の化3の化合物が得ら
れる。
【0027】
【化3】
【0028】次いで、本発明の第3の変性シランカップ
リング剤の原料となるエポキシ基を有するシランカップ
リング剤としては、上記第1の変性シランカップリング
剤と同様にγ―グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ―グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β
―(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメト
キシシラン等が挙げられる。
【0029】アルキルアミンとしては、ジエチルアミ
ン、ジブチルアミン(DBA)、ジオクチルアミン、ヘキサ
メチレンジアミン等が挙げられる。
【0030】(第3の変性シランカップリング剤の例
示) (1)γ―グリシドキシプロピルトリメトキシシランと
ジブチルアミンの反応により、以下の化4の化合物が得
られる。
【0031】
【化4】
【0032】次いで、本発明の第4の変性シランカップ
リング剤の原料となるアミノ基を有するシランカップリ
ング剤としては、前記と同様な3−アミノプロピルジメ
チルエトシキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエ
トシキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2
−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルメトシキ
シシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピ
ルトリメトシキシシラン、N−β−(アミノエチル)−
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられ
る。
【0033】エポキシ化合物としては、エチレングリコ
ールジグリシジルエーテル(EGDGE)、ビスフェノールA
とエピクロルヒドリンの重縮合物で末端エポキシ基を有
する化合物、ポリプロピレングリコールジグリシジルエ
ーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテ
ル等が挙げられる。
【0034】(第4の変性シランカップリング剤の例
示) (1)N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピル
トリメトキシシランとエチレングリコールジグリシジル
エーテルの反応により、以下の化5の化合物が得られ
る。
【0035】
【化5】
【0036】次に、請求項5〜8に記載の発明は、塗剤
と上記第1〜第4の変性シランカップリング剤を少なく
とも混合してなる塗剤組成物に関するものである。
【0037】本発明の塗剤組成物に用いる塗剤は、有機
化合物を溶媒に溶解し、各種塗布材料を混合・分散した
ものである。
【0038】ここで、有機化合物というのは、セルロー
ス変性樹脂(ニトロセルロース、セルロールアセチルブ
チレート(CAB)、セルロースアセチルプロピネート
(CAP)等)、塩化ビニルとビニル化合物の共重合及
び変性樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリア
ミド樹脂、エポキシ樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合
樹脂、ロジン及び変性樹脂、アルキッド樹脂、ポリエス
テル樹脂、ポリイソシアネート系化合物、キレート系化
合物、カルボジイミド系化合物等の印刷インキ、塗料、
接着剤等の塗剤に使用される樹脂及び又は架橋剤であ
る。
【0039】各種塗布材料としては、塗料、インキ、接
着剤等に用いられる塗布材料であり、例えば、着色剤、
光沢剤等が挙げられる。
【0040】着色剤としては、一般に印刷インキ、塗料
などで使用されている染料、無機顔料、有機顔料および
体質顔料が使用できる。使用可能な染料としては、アゾ
染料、アントラキノン染料、インジゴ染料、フタロシア
ニン染料、カルボニル染料、キノンイミン染料、メチン
染料、キノリン染料、ニトロ染料などの各種染料を挙げ
ることができる。また、使用可能な無機顔料としては、
酸化チタン、ベンガラ、アンチモンレッド、カドミウム
レッド、カドミウムイエロー、コバルトブルー、紺青、
群青、カーボンブラック、黒鉛などを挙げることがで
き、有機顔料としては、溶性アゾ顔料、不溶性アゾ顔
料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料、銅フタロシアニン
顔料、縮合多環顔料等を挙げることができる。さらに使
用可能な体質顔料としては、炭酸カルシウム、カオリ
ン、クレー、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、タル
クなどを挙げることができる。
【0041】本発明の変性シランカップリング剤を塗剤
組成物として使用する場合の変性シランカップリング剤
の含有量は、0.1〜5重量%の範囲が好ましく、より
好ましくは0.5〜2重量%の範囲である。
【0042】本発明の変性シランカップリング剤を有機
化合物溶解溶液に混合した後、無機物に塗布を行うと、
常態シランカップリング剤(従来品)よりも優れた接着
性を与えることできる。
【0043】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
かかる実施例によって本発明が限定されるものではな
い。
【0044】実施例1 γ―グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(以下、
「GlyMOS」という)とジエタノールアミン(DEA)を
溶剤:イソプロピルアルコール(以下、「IPA」とい
う))中において、モル比、1:1で混合して、25℃
で48時間放置して下記構造式の反応生成物を得た(以
下、GlyMOS−DEA 溶液という)。
【0045】GlyMOS−DEA 溶液の組成 IPA 71.1重量部 GlyMOS 20.0重量部 DEA 8.9重量部
【0046】反応生成物の構造式
【0047】
【化6】
【0048】上記の反応生成物をポリウレタン樹脂(商
品名「セイカボンドU5204」:大日精化工業社製)
に混合して無機物への接着性試験を行った。
【0049】「セイカボンドU5204」はポリエステ
ルポリオールをジイソシアネートで伸長し、末端イソシ
アネートプレポリマーを製造後、過剰のジアミンで更に
伸長したウレタン・ウレア結合を有するウレタン樹脂で
あり、末端に―NH2、樹脂骨格中に―NH―を有する。
【0050】(固形分:30%、溶剤系:メチルエチル
ケトン(MEK)/IPA=2/1)「セイカボンドU520
4」を固形分10%溶液に調整し、GlyMOS−DEA溶液を
表1の処方で評価を行った。
【0051】比較品として、GlyMOSとN−β−(アミノ
エチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(以
下、AminoMOSという)を選択した。
【0052】また同時にポリイソシアネートを併用して
評価を行った。
【0053】使用したポリイソシアネートの構造(以
下、TMP−HDIという)
【0054】
【化7】
【0055】
【表1】
【0056】(評価方法)上記各組成の溶液をガラス面
に、約15g/m2(wet)を塗布し、60℃、1時間の乾
燥後、更に40℃で24時間放置し、接着性を確認した。
【0057】接着性の評価:粘着テープ(ニチバン社製
セロテープ)を貼り付け、90度剥離を行い、以下の基準
で評価した。
【0058】評価基準 ○:剥離が見られない ×:100%剥離を起こす
【0059】 ブランク:10%固形分に調整したウレタン樹脂溶液単体 湿状態:水に15分間浸漬、取り出し表面の水分を拭取り
後、直ぐに評価を行なった。
【0060】以上の評価結果を表2に示す。
【0061】
【表2】
【0062】表2より、本発明の反応生成物(組成−
1、組成−4)はポリイソシアネート溶液を使用しない
1液でも、またポリイソシアネート溶液を併用した2液
でも、ガラス面に対する優れた接着性能を有することが
確認された。ポリイソシアネートを併用した場合に観ら
れるAminoMOSの接着性の低下は混合溶液及び塗膜中で樹
脂及びAminoMOS中の−R−NH2とイソシアネートの反
応が速く、十分な性能が発揮されないことによるもので
ある。末端が−R−OHの反応生成物はイソシアネート
との反応が緩和であることから無機物面への優れた接着
が得られた。
【0063】実施例2 GlyMOS と2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール(以下、AM
Pという)のモル比、1:1の反応生成物を実施例1の条
件で得た(以下、GlyMOS−AMP溶液という)。
【0064】 IPA 72.5重量部 GlyMOS 20.0重量部 AMP 7.5重量部
【0065】反応生成物の構造式
【0066】
【化8】
【0067】GlyMOS−AMP 溶液を接着剤(ポリエステル
ポリオール)に混合し、SiOX蒸着フィルムへの接着性試
験を行った。
【0068】ポリエステルポリオールは大日精化工業株
式会社製「セイカボンドE287」を使用した。セイカ
ボンドE287は、ジアルコール・ジカルボン酸より製
造して末端に水酸基を有するもので、固形分60%、酢
酸エチル40%である。
【0069】その他の処方は表3に示すようにした。
【0070】
【表3】
【0071】上記のように調整した接着剤を、SiOX蒸着
ポリエステルフィルムのSiOx蒸着面に、約10g/m
2(wet)塗布し、60℃、1分間の乾燥後、60℃に加熱
されたニップロール間を通して、処理PEフィルム(4
0ミクロン)との貼り合わせを行なった。その後40℃
で48時間のエージングを行ない強度測定を行なった。
【0072】(評価方法)以下の方法で剥離強度を測定
し、その結果を表4に示した。剥離強度の測定 剥離方法:T型剥離 剥離速度:300mm/分湿状態 :水に一時間浸漬後、取り出し直ちに剥離試験を
行った
【0073】
【表4】
【0074】表4より、GlyMOS−AMP は通常使用される
比較品より優れた接着性、耐水性を得た。実施例品は湿
状態でも強度の低下は見られないが、比較品、ブランク
は強度の低下が見られた。
【0075】実施例3 GlyMOSとAminoMOSのモル比、1:1の反応生成物を実施
例1の条件で得た(以下、GlyMOS−AminoMOS溶液とい
う)。
【0076】実施例1と同様の評価試験を行った。
【0077】 IPA 80.0重量部 GlyMOS 10.3重量部 AminoMOS 9.7重量部
【0078】反応生成物の構造式
【0079】
【化9】
【0080】実施処方は表5に示すように行った。
【0081】
【表5】
【0082】(評価方法)接着性の評価 実施例1と同様に粘着テープ剥離試験を行い、以下のよ
うに評価した。
【0083】 ○:剥離が見られない ×:100%剥離を起こす ブランク:10%固形分に調整にウレタン樹脂溶液単体 湿状態:水に15分間浸漬、取り出し表面の水分を拭取り
後、直ぐに評価を行なった。
【0084】評価結果を表6に示す。
【0085】
【表6】
【0086】表6より、実施例1と同様にGlyMOS−Amino
MOS溶液は、ポリイソシアネート溶液を使用しない1液
でも、またポリイソシアネート溶液を併用した2液で
も、ガラス面に対する優れた接着性能を有することが確
認された。
【0087】実施例4 GlyMOSとジブチルアミン(DBA)のモル比、1:1の反応
生成物を実施例1の条件で得た(以下、GlyMOS−DBA溶
液という)。
【0088】 IPA 69.1重量部 GlyMOS 20.0重量部 DBA 10.9重量部
【0089】反応生成物の構造式
【0090】
【化10】
【0091】上記の反応生成物をエチレン−酢酸ビニル
溶液(以下、EVA溶液という)に混合しSiOX蒸着ポリエ
ステルフィルム12ミクロンのSiOx蒸着面に塗布して、
ヒートシール接着剤としての評価を行った。
【0092】EVA溶液:エチレン−酢酸ビニル共重合
樹脂:酢酸ビニル45%、メルトインデックス80g/
10min(ASTM−D1238改)からなる市販品
を使用した。
【0093】 エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂 10.0重量部 トルエン 60.0重量部 MEK 30.0重量部 ステアリン酸アミド 0.2重量部
【0094】実施処方は表7に示すように行った。
【0095】
【表7】
【0096】(評価方法)調整したEVA溶液をSiOX蒸着
ポリエステルフィルム12ミクロンのSiOx蒸着面に約1
5g/m2(wet)を塗布し、60℃、1分間の乾燥後、2
5℃で24時間放置し、塗布面・塗布面のヒートシール
(120℃、0.3Mpa/cm2、1秒)を行い、剥離強度の測
定を実施例3と同様に行った。
【0097】剥離強度の測定 剥離方法:T型剥離 剥離速度:300mm/分 湿状態:水に一時間浸漬後、取出し直ちに剥離試験を行
った 評価結果を表8に示す。
【0098】
【表8】
【0099】表8より、GlyMOS−DBA溶液は比較品より
優れた強度を得ることがわかった。
【0100】実施例5 AminoMOSとエチレングリコールジグリシジルエーテル
(以下、EGDGEという) のモル比、2:1の反応生成物を
実施例1の条件で得た(以下、AminoMOS−EGDGE溶液とい
う)。
【0101】 IPA 72.2重量部 AminoMOS 20.0重量部 EGDGE 7.8重量部
【0102】反応生成物の構造式
【0103】
【化11】
【0104】上記の反応生成物をポリアミド樹脂に混合
してSiOX蒸着ポリエステルフィルム12ミクロンのSiOx
蒸着面への接着性の評価を行った。
【0105】ポリアミド樹脂:不飽和脂肪酸の二量体
酸、または三量体酸とポリアミンを加熱溶融、縮合によ
り製造された市販の印刷インキ用重合脂肪酸ポリアミド
樹脂を使用した。
【0106】 融点:100〜110℃ 酸価:10mgKOH/g以下 アミン価:10mgKOH/g以下
【0107】実施処方は表9示すように行った。
【0108】
【表9】
【0109】(評価方法)上記の調整した接着剤をSiOX
蒸着ポリエステルフィルム12ミクロンのSiOX蒸着面に
約10g/m2(wet)を塗布し、60℃、1分間の乾燥
後、25℃で24時間放置し、接着性試験を行った。
【0110】接着性の評価は、粘着テープ(ニチバン社
製セロテープ)を貼り付け、90度剥離を行い、評価し
た。
【0111】湿状態:水に15分間浸漬、取り出し表面
の水分を拭取り後、直ぐに評価を行なった。
【0112】評価結果を表10に示す。
【0113】
【表10】
【0114】表10より、AminoMOS−EGDGE溶液は比較
品より優れた接着性が得られることがわかった。
【0115】
【発明の効果】以上の如く、本発明によれば、塗剤とシ
ランカップリング剤の混合使用において、無機物への優
れた接着促進性を有する変性シランカップリング剤及び
これを用いた塗剤組成物を提供することができる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エポキシ基を有するシランカップリング剤
    とアミノアルコールの反応生成物からなることを特徴と
    する変性シランカップリング剤。
  2. 【請求項2】エポキシ基を有するシランカップリング剤
    とアミノ基を有するシランカップリング剤の反応生成物
    からなることを特徴とする変性シランカップリング剤。
  3. 【請求項3】エポキシ基を有するシランカップリング剤
    とアルキルアミンの反応生成物からなることを特徴とす
    る変性シランカップリング剤。
  4. 【請求項4】アミノ基を有するシランカップリング剤と
    エポキシ化合物の反応生成物からなることを特徴とする
    変性シランカップリング剤。
  5. 【請求項5】塗剤と、エポキシ基を有するシランカップ
    リング剤とアミノアルコールの反応生成物からなる変性
    シランカップリング剤と、を少なくとも含有することを
    特徴とする塗剤組成物。
  6. 【請求項6】塗剤と、エポキシ基を有するシランカップ
    リング剤とアミノ基を有するシランカップリング剤の反
    応生成物からなる変性シランカップリング剤と、を少な
    くとも含有することを特徴とする塗剤組成物。
  7. 【請求項7】塗剤と、エポキシ基を有するシランカップ
    リング剤とアルキルアミンの反応生成物からなる変性シ
    ランカップリング剤と、を少なくとも含有することを特
    徴とする塗剤組成物。
  8. 【請求項8】塗剤と、アミノ基を有するシランカップリ
    ング剤とエポキシ化合物の反応生成物からなる変性シラ
    ンカップリング剤と、を少なくとも含有することを特徴
    とする塗剤組成物。
JP2000003235A 2000-01-12 2000-01-12 変性シランカップリング剤及びこれを用いた塗剤組成物 Expired - Fee Related JP3822012B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000003235A JP3822012B2 (ja) 2000-01-12 2000-01-12 変性シランカップリング剤及びこれを用いた塗剤組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000003235A JP3822012B2 (ja) 2000-01-12 2000-01-12 変性シランカップリング剤及びこれを用いた塗剤組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001192619A true JP2001192619A (ja) 2001-07-17
JP3822012B2 JP3822012B2 (ja) 2006-09-13

Family

ID=18532213

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000003235A Expired - Fee Related JP3822012B2 (ja) 2000-01-12 2000-01-12 変性シランカップリング剤及びこれを用いた塗剤組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3822012B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014507193A (ja) * 2010-12-30 2014-03-27 コーウェイ カンパニー リミテッド 殺菌パッド、殺菌パッドの製造方法、殺菌パッドを有する便座、及び便器の殺菌方法
CN113248788A (zh) * 2021-05-12 2021-08-13 仲恺农业工程学院 一种多羟基松香改性有机硅烷偶联剂、其制备方法及其应用
CN116875174A (zh) * 2023-08-08 2023-10-13 河北宇阳泽丽防水材料有限公司 一种硅烷改性聚氨酯防水涂料及其制备方法

Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04214482A (ja) * 1990-06-27 1992-08-05 Teijin Ltd 深色化ポリエステル繊維布帛およびその製造方法
JPH04268323A (ja) * 1991-02-22 1992-09-24 Honen Corp フェノール樹脂成形材料
JPH04288344A (ja) * 1991-03-18 1992-10-13 Sanyo Chem Ind Ltd 保護用フィルム、保護層を有する部材
JPH04306241A (ja) * 1991-01-17 1992-10-29 Sanyo Chem Ind Ltd コーティング材
JPH0873775A (ja) * 1994-09-02 1996-03-19 Nippon Parkerizing Co Ltd 耐指紋性、耐食性、塗装密着性にすぐれた皮膜形成用金属表面処理剤および処理方法
JPH08231807A (ja) * 1995-02-28 1996-09-10 Nikon Corp プライマー組成物及びプラスチックレンズ
JPH08267640A (ja) * 1995-03-29 1996-10-15 Toppan Printing Co Ltd 生分解性積層体
JPH09503780A (ja) * 1993-10-19 1997-04-15 ミネソタ マイニング アンド マニュファクチャリング カンパニー 水溶性オルガノシロキサン化合物
JPH09241576A (ja) * 1996-03-11 1997-09-16 Nippon Parkerizing Co Ltd 金属材料用表面処理剤組成物および処理方法
JPH09296135A (ja) * 1996-04-30 1997-11-18 Japan Energy Corp 表面処理剤および樹脂添加剤
JPH107948A (ja) * 1996-06-24 1998-01-13 Yokohama Rubber Co Ltd:The 窯業系サイディングボード用シーリング材組成物
JPH11256096A (ja) * 1998-03-12 1999-09-21 Nippon Parkerizing Co Ltd 金属材料用表面処理剤組成物および処理方法
JPH11271522A (ja) * 1998-03-26 1999-10-08 Nippon Shokubai Co Ltd カラーフィルター用オーバーコート剤およびカラーフィルター

Patent Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04214482A (ja) * 1990-06-27 1992-08-05 Teijin Ltd 深色化ポリエステル繊維布帛およびその製造方法
JPH04306241A (ja) * 1991-01-17 1992-10-29 Sanyo Chem Ind Ltd コーティング材
JPH04268323A (ja) * 1991-02-22 1992-09-24 Honen Corp フェノール樹脂成形材料
JPH04288344A (ja) * 1991-03-18 1992-10-13 Sanyo Chem Ind Ltd 保護用フィルム、保護層を有する部材
JPH09503780A (ja) * 1993-10-19 1997-04-15 ミネソタ マイニング アンド マニュファクチャリング カンパニー 水溶性オルガノシロキサン化合物
JPH0873775A (ja) * 1994-09-02 1996-03-19 Nippon Parkerizing Co Ltd 耐指紋性、耐食性、塗装密着性にすぐれた皮膜形成用金属表面処理剤および処理方法
JPH08231807A (ja) * 1995-02-28 1996-09-10 Nikon Corp プライマー組成物及びプラスチックレンズ
JPH08267640A (ja) * 1995-03-29 1996-10-15 Toppan Printing Co Ltd 生分解性積層体
JPH09241576A (ja) * 1996-03-11 1997-09-16 Nippon Parkerizing Co Ltd 金属材料用表面処理剤組成物および処理方法
JPH09296135A (ja) * 1996-04-30 1997-11-18 Japan Energy Corp 表面処理剤および樹脂添加剤
JPH107948A (ja) * 1996-06-24 1998-01-13 Yokohama Rubber Co Ltd:The 窯業系サイディングボード用シーリング材組成物
JPH11256096A (ja) * 1998-03-12 1999-09-21 Nippon Parkerizing Co Ltd 金属材料用表面処理剤組成物および処理方法
JPH11271522A (ja) * 1998-03-26 1999-10-08 Nippon Shokubai Co Ltd カラーフィルター用オーバーコート剤およびカラーフィルター

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014507193A (ja) * 2010-12-30 2014-03-27 コーウェイ カンパニー リミテッド 殺菌パッド、殺菌パッドの製造方法、殺菌パッドを有する便座、及び便器の殺菌方法
CN113248788A (zh) * 2021-05-12 2021-08-13 仲恺农业工程学院 一种多羟基松香改性有机硅烷偶联剂、其制备方法及其应用
CN116875174A (zh) * 2023-08-08 2023-10-13 河北宇阳泽丽防水材料有限公司 一种硅烷改性聚氨酯防水涂料及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3822012B2 (ja) 2006-09-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3001358B2 (ja) プラスチックフィルム用水性印刷インキ組成物、水性ラミネート用接着剤、およびそれを用いたラミネート加工物の製造方法
JP5926630B2 (ja) リキッドインキ
JP6108254B1 (ja) ラミネート用グラビアインキ
JP2011503334A (ja) ニトロセルロースインキ用のポリウレタン樹脂
JP2010053194A (ja) 印刷インキバインダーおよび該バインダーを用いた印刷インキ組成物ならびに該印刷インキを用いた被覆物
JP7039952B2 (ja) ラミネート用グラビアインキおよびその印刷物と積層体
JP4320971B2 (ja) 接着剤及びその利用
JP3223752B2 (ja) 水性被覆剤組成物、およびその製造方法、ならびに水性印刷インキ
JP4254182B2 (ja) 接着剤及びその利用
JP6492704B2 (ja) ポリエステルフィルム貼付け金属板用インキ組成物
CN107636090A (zh) 用于无需化学或物理预处理而涂覆塑料基底的粘合剂
JP7317193B1 (ja) グラビア印刷インキ組成物、積層体及びラミネート積層体
JP3822012B2 (ja) 変性シランカップリング剤及びこれを用いた塗剤組成物
JP3177778B2 (ja) 水性ラミネート用印刷インキ及びそれを用いたラミネート加工方法
JP3047586B2 (ja) ロジン骨格を有するポリウレタン
JPH09291242A (ja) 水性印刷インキ組成物
JP4238511B2 (ja) 接着剤及びその利用
JP4742231B2 (ja) シランカップリング剤を含有する印刷インキ組成物、さらにそれを用いてなるプラスチックシート被覆物とそのラミネート積層物
JP2001002971A (ja) ラミネート用印刷インキ組成物、およびそれを用いたラミネート加工物。
JP3895035B2 (ja) 水性印刷インキ組成物
JP3446477B2 (ja) 印刷インキ用ポリウレタン樹脂およびそれを用いた印刷インキ
JP2002363242A (ja) ポリウレタン樹脂、印刷インキ組成物及び印刷物
JPH1060260A (ja) 常温硬化性水性ポリウレタン樹脂組成物およびその用途
JP3865005B2 (ja) 印刷インキ用バインダー
JP4207410B2 (ja) 接着剤及びその利用

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040127

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040329

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060523

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060621

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100630

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110630

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120630

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130630

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees