JPH04288344A - 保護用フィルム、保護層を有する部材 - Google Patents

保護用フィルム、保護層を有する部材

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JPH04288344A
JPH04288344A JP8093591A JP8093591A JPH04288344A JP H04288344 A JPH04288344 A JP H04288344A JP 8093591 A JP8093591 A JP 8093591A JP 8093591 A JP8093591 A JP 8093591A JP H04288344 A JPH04288344 A JP H04288344A
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JP
Japan
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silane coupling
coupling agent
group
film
examples
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JP8093591A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Murata
勉 村田
Hideo Samura
秀夫 佐村
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Sanyo Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Sanyo Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、FRP(複合強化プラ
スチック)または軽金属の表面保護層として用いる耐エ
ロージョン性ポリイミド系樹脂フィルム、並びに、この
フィルムからの表面保護層が形成された、FRPまたは
軽金属からなる部材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、FRPまたは軽金属の耐エロージ
ョン性表面保護層に用いられる材料としては、二液型ウ
レタン塗料やエポキシ樹脂塗料を用いたものが知られて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
塗料を表面保護層としたものは、航空機などの高度の耐
エロージョン性,耐熱性を要求される用途ではまだこれ
らの性能が不十分であり、極く短時間しか使用できない
などの問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、高度の耐
エロージョン性および耐熱性を有するFRPまたは軽金
属の表面保護材料を得ることを目的に鋭意検討した結果
本発明に到達した。即ち本発明は、トリカルボン酸類(
1)および/またはテトラカルボン酸類(2)と、ジア
ミン(3)またはジイソシアネート化合物(4)とから
のポリイミド系樹脂(A)からなることを特徴とするF
RPまたは軽金属の表面保護用フィルム、並びに、上記
フィルムからの保護層を表面に有するFRPまたは軽金
属からなる部材である。
【0005】本発明において、トリカルボン酸類(1)
としては、芳香族トリカルボン酸[無水物](a1),
脂肪族または脂環式トリカルボン酸[無水物](a2)
,分子内に珪素原子またはフッ素原子を有するトリカル
ボン酸[無水物](a3),[(a1),(a2)は(
a3)と重複するものを除く),(無水)トリカルボン
酸エステル(a4),(無水)トリカルボン酸ハロゲン
化物(a5)などがあげられる。芳香族トリカルボン酸
[無水物](a1)としては、炭素数が9〜50の芳香
族トリカルボン酸[無水物]があげられる。この具体例
としては、(無水)トリメリット酸,(無水)3,3’
,4−ベンゾフェノントリカルボン酸,(無水)1,4
,5−ナフタリントリカルボン酸,(無水)ジフェニル
メタン−3,3’,4−トリカルボン酸,(無水)ジフ
ェニルエーテル−3,3’,4−トリカルボン酸,(無
水)ジフェニルスルホン−3,3’,4−トリカルボン
酸,(無水)ジフェニル−3,3’,4−トリカルボン
酸などがあげられる。脂肪族または脂環式トリカルボン
酸[無水物](a2)としては、炭素数が6〜50のも
の、例えば、(無水)1,2,3−プロパントリカルボ
ン酸,1,3,5−ペンタントリカルボン酸,(無水)
1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸,(無水)
ジシクロヘキシルメタン−3,3’,4−トリカルボン
酸があげられる。分子内に珪素原子またはフッ素原子を
有するトリカルボン酸[無水物](a3)としては、炭
素数が13〜50のもの、例えば、下記化1〜化3で示
される化合物があげられる。
【0006】
【化1】
【0007】
【化2】
【0008】
【化3】
【0009】(無水)トリカルボン酸エステル(a4)
としては、上記に例示した(無水)トリカルボン酸と炭
素数1〜8のアルコール(メタノール,エタノール,イ
ソプロパノール,ブタノールなど)の部分エステルまた
はトリエステルがあげられる。(無水)トリカルボン酸
ハロゲン化物(a5)としては、上記に例示した(無水
)トリカルボン酸のハロゲン化物(塩化物,臭化物,ヨ
ウ化物など)があげられる。以上(1)として例示した
ものは、2種以上の混合物でも良い。(1)として例示
したもののうち好ましいものは、(a1),(a3),
これらのメチルまたはエチルエステルおよびこれらの2
種以上の混合物である。特に好ましいものは、(a1)
,(a3),これらのモノメチルまたはモノエチルエス
テルおよびこれらの2種以上の混合物である。
【0010】本発明において、テトラカルボン酸類(2
)としては、芳香族テトラカルボン酸[無水物](b1
),脂肪族または脂環式テトラカルボン酸[無水物](
b2),分子内に珪素原子を有するテトラカルボン酸[
無水物](b3),分子内にフッ素原子を有するテトラ
カルボン酸[無水物](b4)[(b1),(b2)は
(b3),(b4)と重複するものを除く],(無水)
テトラカルボン酸エステル(b5),(無水)テトラカ
ルボン酸ハロゲン化物(b6)などがあげられる。
【0011】芳香族テトラカルボン酸[無水物](b1
)としては、炭素数が10〜50の芳香族テトラカルボ
ン酸[無水物]があげられる。この具体例としては、(
無水)3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸,(無水)ピロメリット酸,(無水)3,3’,
4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸,(無水)2,
3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸,(無水
)2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロ
パン,(無水)ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)
エ−テル,(無水)ビス[(3,4−ジカルボキシフェ
ノキシ)フェニル]エ−テル,(無水)ビス(3,4−
ジカルボキシフェニル)スルホン,(無水)2,3,6
,7−ナフタレンテトラカルボン酸,(無水)ペリレン
3,4,9,10−テトラカルボン酸,(無水)ビス(
3,4−ジカルボキシフェニル1,3,4−オキサジア
ゾールなどがあげられる。
【0012】脂肪族または脂環式テトラカルボン酸[無
水物](b2)としては、炭素数8〜50のもの、例え
ば、(無水)1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸
,(無水)ビシクロオクテンテトラカルボン酸および(
無水)シクロペンタンテトラカルボン酸があげられる。
【0013】分子内に珪素原子を有するテトラカルボン
酸[無水物](b3)としては、炭素数が18〜120
の分子内に珪素原子を有するテトラカルボン酸[無水物
]があげられる。この具体例としては、ビス(3,4−
ジカルボキシフェニル)ジメチルシラン二無水物,1,
3−ビス(4,5−ジカルボキシナフチル)−1,1,
3,3−テトラメチルジシロキサン二無水物などがあげ
られる。
【0014】分子内にフッ素原子を有するテトラカルボ
ン酸[無水物](b4)としては、炭素数が18〜50
の分子内にフッ素原子を有するテトラカルボン酸[無水
物]があげられる。この具体例としては、下記化4〜化
7に示す化合物などがあげられる。
【0015】
【化4】
【0016】
【化5】
【0017】
【化6】
【0018】
【化7】
【0019】(無水)テトラカルボン酸エステル(b5
)としては、(b1)〜(b4)で例示した(無水)テ
トラカルボン酸と炭素数1〜8のアルコール(メタノー
ル,エタノール,イソプロパノール,ブタノールなど)
の部分エステルまたはテトラエステルがあげられる。(
無水)テトラカルボン酸ハロゲン化物(b6)としては
、(b1)〜(b4)で例示した(無水)テトラカルボ
ン酸とハロゲン(塩素,臭素,ヨウ素など)の部分ハロ
ゲン化物またはテトラハロゲン化物があげられる。以上
(2)として例示したものは、2種以上の混合物でも良
い。(2)として例示したもののうち好ましいものは、
(b1),(b3),(b4),これらのメチルまたは
エチルエステルおよびこれらの2種以上の混合物である
。特に好ましいものは(b1),(b3),(b4),
これらのテトラメチルまたはテトラエチルエステルおよ
びこれらの2種以上の混合物である。(1)または、(
1)と(2)を混合して用いるとポリアミドイミド樹脂
となり、(2)を用いるとポリイミド樹脂となる。(1
)と(2)は併用してもよいが、(1)1種以上または
(2)1種以上のいずれかを用いた方が好ましい。
【0020】本発明において、(3)としては、芳香族
ジアミン(c1),脂環式ジアミン(c2),脂肪族ジ
アミン(c3),分子内に珪素原子を有するジアミン(
c4),分子内にフッ素原子を有するジアミン(c5)
[(c1)〜(c3)は(c4),(c5)と重複する
ものを除く]などがあげられる。
【0021】芳香族ジアミン(c1)としては、炭素数
が6〜50の芳香族ジアミンがあげられる。この具体例
としては、m−フェニレンジアミン,p−フェニレンジ
アミン,2,4−ジアミノトルエン,m−キシレンジア
ミン,4,4’−ジアミノジフェニルプロパン,4,4
’−ジアミノジフェニルメタン,ベンジジン,4,4’
−ジアミノジフェニルスルフィド,4,4’−ジアミノ
ジフェニルスルホン,3,3’−ジアミノジフェニルス
ルホン,4,4’−ジアミノジフェニルエーテル,3,
3’−ジアミノジフェニルエーテル,1,4−ビス(4
−アミノフェノキシ)ベンゼン,1,3−ビス(4−ア
ミノフェノキシ)ベンゼン,ビス[4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル]スルホン,4,4’−ビス(4−
アミノフェノキシ)ビフェニル,ビス[4−(4−アミ
ノフェノキシ)フェニル]エーテル,2,2−ビス[4
−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン,4,
4’−ジアミノベンゾアニリド,4,4’−ジアミノ−
p−テルフェニル,1,5−ジアミノナフタレン,9,
10−ビス(4−アミノフェニル)アントラセン,9,
9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン,3,3’
−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル,3,3’
−ジメトキシベンジジン,2,4−ビス(β−アミノ−
t−ブチル)トルエン,ビス(p−β−アミノ−t−ブ
チルフェニル)エーテル,p−ビス(2−メチル−4−
アミノペンチル)ベンゼン,p−ビス(1,1−ジメチ
ル−5−アミノペンチル)ベンゼン、2,6−ジアミノ
ピリジン,ビス(4−アミノフェニル)ホスフィンオキ
シド,ビス(4−アミノフェニル)−N−メチルアミン
,O−トルイジンスルフォンなどがあげられる。
【0022】脂環式ジアミン(c2)としては、炭素数
が6〜30の脂環式ジアミンがあげられる。この具体例
としては、イソホロンジアミン,1,3−ビスアミノメ
チルシクロヘキサン,2,5−ビスアミノメチルノルボ
ルナン,ビス(p−アミノシクロヘキシル)メタンなど
があげられる。
【0023】脂肪族ジアミン(c3)としては、炭素数
2〜18のジアミンがあげられる。この具体例としては
、エチレンジアミン,プロピレンジアミン,ヘキサメチ
レンジアミン,ヘプタメチレンジアミン,オクタメチレ
ンジアミン,ノナメチレンジアミン,デカメチレンジア
ミン,3−メチルヘプタメチレンジアミン,2,11−
ジアミノドデカン,2,2−ジメチルプロピレンジアミ
ン,3−メトキシヘキサメチレンジアミン,2,5−ジ
メチルヘキサメチレンジアミン,5−メチルノナメチレ
ンジアミンなどがあげられる。
【0024】分子内に珪素原子を有するジアミン(c4
)としては、炭素数が6〜180の分子内に珪素原子を
有するジアミンがあげられる。この具体例としては、下
記化8と表1で示すもの,化9と表2で示すものなどが
あげられる。
【0025】
【化8】
【0026】[式中、R1およびR2は炭素数1〜12
のアルキレン基(エチレン基,プロピレン基,ブチレン
基など)またはフェニレン基、R3〜R8は炭素数1〜
8のアルキル基(メチル基,エチル基,イソプロピル基
など)またはフェニル基、pは0または1〜86の整数
を表す。]
【0027】
【表1】
【0028】
【化9】
【0029】[式中、R1およびR2は炭素数1〜12
のアルキレン基(エチレン基,プロピレン基,ブチレン
基など)またはフェニレン基、R3およびR4は炭素数
1〜8のアルキル基(メチル基,エチル基,イソプロピ
ル基など)またはフェニル基を表す。]
【0030】
【表2】
【0031】分子内にフッ素原子を有するジアミン(c
5)としては、炭素数が13〜150の分子内にフッ素
原子を有するジアミンがあげられる。この具体例として
は、下記化10〜化13に示す化合物などがあげられる
【0032】
【化10】
【0033】
【化11】
【0034】
【化12】
【0035】
【化13】
【0036】以上(3)として例示したものは、2種以
上の混合物でも良い。(c1)〜(c5)のうち好まし
いものは、(c1),(c2),(c4),(c5)お
よびこれらの2種以上の混合物である。特に好ましいも
のは、(c4)および/または(c5)、並びに[(c
1)および/または(c2)]と[(c4)および/ま
たは(c5)]との混合ジアミンである。
【0037】本発明において、ジイソシアネート化合物
(4)としては、上記に例示したジアミンのアミノ基を
イソシアネート基に置換したもの、並びに、これらの変
性物があげられる。
【0038】ジイソシアネート化合物の変性物の具体例
としては、ジイソシアネート化合物にカーボジイミド基
,ウレトジオン基,ウレトイミン基,ウレア基,ビュー
レット基,イソシアヌレート基などを導入した変性物な
どがあげられる。以上例示したものは2種以上の混合物
でも良い。(4)のうち好ましいものは、芳香族ジイソ
シアネート,脂環式ジイソシアネート、およびこれらに
変性物の項で例示した各基を導入した変性物である。
【0039】ポリイミド系樹脂(A)のうち好ましいも
のは、珪素原子および/またはフッ素原子を通常0.0
5〜50重量%,特に好ましくは、0.2〜45重量%
有する樹脂である。
【0040】(A)は、更にシランカップリング剤(5
)を構成単位とするものである場合が、密着性が向上す
るため好ましい。この場合のシランカップリング剤(5
)の(A)中の構成割合は、通常0.01〜20重量%
である。
【0041】上記シランカップリング剤(5)としては
、下記化14で示されるもの(d1),アミノ基置換シ
ランカップリング剤とエポキシ化合物との反応生成物(
d2),アミノ基置換シランカップリング剤と(メタ)
アクリロキシ基置換シランカップリング剤との反応生成
物(d3),アミノ基置換シランカップリング剤と加水
分解性シリル基を含有する化合物の部分加水分解物(d
4)などがあげられる。
【0042】
【化14】
【0043】{式中、R9は、炭素数1〜8のアルキル
基(メチル基,エチル基,イソプロピル基など)または
フェニル基、R10は、炭素数1〜12のアルキレン基
(エチレン基,プロピレン基,ブチレン基など)または
フェニレン基、Xは、加水分解性基[アルコキシ基,ア
ルケニルオキシ基,アシロオキシ基,アミノオキシ基,
アミノ基,アミド基,ハロゲン基,−ON=R11,−
OR12OR11など〔R11は、炭素数1〜8のアル
キル基(メチル基,エチル基,イソプロピル基など),
R12は、炭素数1〜8のアルキレン基(エチレン基,
プロピレン基など)〕],Yは、アミノ基,グリシドキ
シ基,ビニル基,(メタ)アクリロキシ基,−SH,−
NH−R13−NH2,−NH−R13−Z,−NH−
R13−NH−R13−Z,アリールアミノ基,イソシ
アネート基,エポキシシクロヘキシル基,ウレイド基,
アリールアルキルアミノ基(R13は炭素数1〜12の
アルキレン基またはフェニレン基,Zは、−CH=CH
2および−COOH)、mは1〜3の整数を表す。}
【0044】シランカップリング剤(d1)の具体例と
しては、下記(d11)〜(d14)があげられる。(
d11)アミノ基置換シランカップリング剤;γ−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメ
チルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメ
トキシキシシラン,N−(β−アミノエチル)−γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエ
チル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン,
N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン
,N−シクロヘキシル−γ−アミノプロピルトリメトキ
シシラン,N−ベンジル−γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン,N−ビニルベンジルアミノエチル−γ−ア
ミノプロピルメチルジメトキシシラン,N−ビニルベン
ジル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン,γ−ウ
レイドプロピルトリメトキシシラン,(CH3O)Si
C3H6NHC2H4NHCH2COOHなど。(d1
2)エポキシ基置換シランカップリング剤;γ−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシラン,γ−グリシドキシ
プロピルメチルジエトキシシラン,β−(3,4−エポ
キシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン,γ−
グリシドキシプロピルメチルジイソプロペノキシシラン
など。(d13)(メタ)アクリロキシ基置換シランカ
ップリング剤;γ−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン,γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシ
シラン,γ−メタクリロキシプロピルトリス(β−メト
キシエトキシ)シランなど。(d14)その他のシラン
カップリング剤;ビニルトリクロルシラン,ビニルトリ
ス(β−メトキシエトキシ)シラン,ビニルトリメトキ
シシラン,γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン
,γ−クロロプロピルトリメトキシシラン,γ−イソシ
アネートプロピルトリエトキシシラン,γ−イソシアネ
ートプロピルメチルジエトキシシラン,γ−イソシアネ
ートプロピルトリメトキシシラン,γ−イソシアネート
プロピルメチルジメトキシシランなど。
【0045】アミノ基置換シランカップリング剤とエポ
キシ化合物との反応生成物(d2)としては、上記に例
示したアミノ基置換シランカップリング剤(d11)と
エポキシ化合物をアミノ基とエポキシ基との当量比が0
.1〜10:1で反応して得られるものなどがあげられ
る。このエポキシ化合物としては、分子量が44〜16
,000で、エポキシ基を1個以上(好ましくは1〜5
個)有する化合物があげられる。このエポキシ化合物の
具体例としては、前記に例示したエポキシ基置換シラン
カップリング剤,エチレンオキシド,ブチレンオキシド
,エピクロルヒドリン,フェニルグリシジルエーテル,
ブチルグリシジルエーテル,エポキシ化大豆油,シェル
(株)製のエポキシ樹脂(エピコート828,エピコー
ト1001など),ポリオキシプロピレンジグリシジル
エーテルなどがあげられる。
【0046】アミノ基置換シランカップリング剤と(メ
タ)アクリロキシ基置換シランカップリング剤との反応
生成物(d3)としては、上記に例示したアミノ基置換
シランカップリング剤(d11)と(メタ)アクリロキ
シ基置換シランカップリング剤(d13)とをアミノ基
と二重結合の当量比が0.1〜10:1で反応して得ら
れるものなどがあげられる。
【0047】アミノ基置換シランカップリング剤と加水
分解性シリル基を含有する化合物の部分加水分解物(d
4)としては、前記で例示したアミノ基置換シランカッ
プリング剤(d11)を必須成分とするシランカップリ
ング剤と加水分解性シリル基を有する化合物(エチルシ
リケート、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエト
キシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシ
ランなど)と水と必要であれば酸性またはアルカリ性触
媒を加え、部分加水分解することにより得られるものな
どである。以上例示したシランカップリング剤(d1)
〜(d4)は、2種以上を混合してもよい。また、前記
に例示した加水分解性シリル基を有する化合物を配合し
てもよい。以上例示したシランカップリング剤(5)の
うち好ましいものは、(d1),(d2)および(d3
)、特に(d2)および(d3)である。
【0048】(A)はイミド化の反応率が低い前駆体で
もよい。 (A)の分子量は、通常1,000〜600,000、
好ましくは1,000〜400,000である。 (A)を構成する(1)および/または(2)と(3)
または(4)とのモル比は、通常1:0.7〜1.3、
好ましくは0.8〜1.2である。 (3)または(4)のモル比が0.7未満または1.3
を越えると低分子量となり耐エロージョン性が低下する
【0049】(A)の製造方法を例示すると、(1)お
よび/または(2)と、(3)または(4)とを有機溶
媒(7)中で、反応温度30〜300℃で反応させる方
法,(1)および/または(2)と、(3)または(4
)とをエクスツルーダーで反応させる方法などにより(
A)が得られる。また、更にシランカップリング剤を構
成単位とした(A)の製造方法を例示すると、(1)お
よび/または(2)と、(3)または(4)と、シラン
カップリング剤(5)を上記と同様の方法で反応させる
ことによりシランカップリング剤が構成単位となった(
A)が得られる。(A)の分子量は反応温度,反応時間
,各構成成分のモル比などで調整する。
【0050】上記有機溶媒(7)の具体例としては、N
,N−ジメチルホルムアミド,N,N−ジメチルアセト
アミド,N,N−ジエチルホルムアミド,N,N−ジエ
チルアセトアミド,N,N−ジメチルメトキシアセトア
ミド,ジメチルスルホキシド,ヘキサメチルフォスホア
ミド,N−メチル−2−ピロリドン,ピリジン,ジメチ
ルスルホン,テトラメチレンスルホン,ジメチルテトラ
メチレンスルホンなどがあげられる。これらの溶媒は、
2種以上の混合物でも良い。
【0051】(A)がシランカップリング剤(5)を構
成単位としないポリイミド系樹脂の場合、本発明のフィ
ルムの密着性を向上させる目的で本発明のフィルム中に
、前記に例示したものと同様のシランカップリング剤(
5)を含有させることができる。この場合の(5)の含
有量は、フィルムの重量に基ずいて通常0.01〜30
%である。
【0052】本発明のフィルムには、更にウィスカ(6
)を含有させることができる。ウィスカ(6)を含有さ
せることにより耐エロージョン性が向上する。ウィスカ
(6)を含有させる場合の含有量は、フィルムの重量に
基ずいて通常0.1〜70%である。このウィスカ(6
)は、金属系ウィスカでも非金属系ウィスカでもよい。 金属系ウィスカとしては、Fe,Cu,Al,Ti,N
i,Sn,Zn,W,Coなどの各金属系ウィスカがあ
げられる。非金属系ウィスカとしては、α−SiC,β
−SiC,Si3N4,α−Al2O3,B4C,Mg
O,AlN,チタン酸カリウム,ポリオキシメチレンな
どの各非金属系ウィスカがあげられる。本発明に用いる
ことができるウィスカ(6)は、通常、直径が0.01
〜10μm、長さが10〜300μm、アスペクト比が
20〜400である。
【0053】本発明のフィルムには、必要によりその他
の成分として、充填剤,老化防止剤,チクソトロピー化
剤,チクソトロピー化助剤,繊維などを、フィルムの重
量に基ずいて0.1〜70%含有してもよい。この充填
剤としては、重質炭酸カルシウム,沈降性炭酸カルシウ
ム,カーボンブラック,タルク,雲母,アルミナ微粒,
二硫化モリブデン,炭化珪素などがあげられる。老化防
止剤としては、ヒンダードアミン系[ビス(1,2,2
,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート
(日本チバガイギー製チヌビン765)など],ヒンダ
ードフェノール系[オクタデシルー3ー(3,5ージー
tーブチルー4ーヒドロキシフェニル)プロピオネート
(日本チバガイギー製イルガノックス1076)など]
,ベンゾフェノン系(2ーヒドロキシ ー4ーメトキシ
ベンゾフェノンなど),ベンゾトリアゾール系[2ー(
5ーメチルー2ーヒドロキシフェニル) ベンゾトリア
ゾールなど]などがあげられる。チクソトロピー化剤と
しては、超微粉末シリカ,硬化ヒマシ油などがあげられ
る。チクソトロピー化助剤としては、ジメチルスルホキ
シド、ポリオキシエチレンオキシプロピレンポリオール
などがあげられる。繊維としては、炭素繊維,アラミド
繊維,炭化珪素繊維などがあげられる。
【0054】本発明の部材の表面に形成された表面保護
用フィルムの引張弾性率は、ASTM  D882で測
定することができ、30〜2,000Kg/mm2の範
囲のものが耐エロージョン性および耐熱性が特に高度で
あるため好ましい。本発明のフィルムはフィルム状のほ
か、シート状やテープ状でもよく、厚みは通常0.1〜
1,000μである。0.1μ以下では、長時間耐えな
く、1,000μ以上は不経済である。
【0055】本発明の表面保護用フィルムの製造方法を
例示すると、(A)の溶液に必要により上記に例示した
(5),(6)やその他の成分を混合したものをロール
ドライヤーなどで乾燥する方法;(A)の溶液に必要に
より上記に例示した(5),(6)やその他の成分を混
合したものをモールドにスプレーなどで塗布し、100
〜400℃で乾燥する方法;(A)のペレットや粉末に
必要により上記に例示した(5),(6)やその他の成
分を混合したものをカレンダーロールなどで溶融圧延す
る方法;(A)が前駆体の場合は、(A)の溶液に必要
により上記に例示した(5),(6)やその他の成分を
混合したものをロールドライヤーなどで乾燥した後25
0〜400℃でイミド化反応を行う方法などがあげられ
る。
【0056】本発明において、FRPは、強化繊維とマ
トリックス用樹脂で構成されるものである。またプリプ
レグは強化繊維にマトリックス樹脂を含浸させたシート
またはフィルム状のFRP用素材であり、UDプリプレ
グ(一方向に引き揃えた強化繊維を用いたもの),織物
プリプレグ(強化繊維の織物を用いたもの)などがある
。この強化繊維としては、炭素繊維,アラミド繊維,ガ
ラス繊維,ボロン繊維,アルミナ繊維,炭化珪素繊維,
窒化珪素繊維およびこれらの2種以上の併用などがあげ
られる。このマトリックス用樹脂としては、熱可塑性樹
脂,熱硬化性樹脂などがあげられる。熱可塑性樹脂とし
ては、ポリオレフィン樹脂,ポリアミド樹脂,ポリウレ
タン樹脂,ポリエステル樹脂,ポリビニルブチラール樹
脂,ポリエーテルサルフォン樹脂,ポリフェニレンサル
ファイド樹脂,ポリアリレート樹脂,ポリアミドイミド
樹脂,ポリイミド樹脂,ポリエーテルエーテルケトン樹
脂,ポリテトラフルオロエチレン樹脂などがあげられる
。また熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂,フェノー
ル樹脂,不飽和ポリエステル樹脂,メラミン樹脂,ポリ
ウレタン樹脂,シリコーン樹脂,ニトリル・エポキシア
ロイ,ナイロン・エポキシアロイ,フェノリック・エポ
キシアロイ,ポリアミドイミド樹脂,ビスマレイミド樹
脂,ポリイミド樹脂などがあげられる。
【0057】本発明において、FRP成型用コンパウン
ドとしては、前記マトリックス樹脂の項で例示した樹脂
に前記強化繊維の項で例示した繊維を混合したものなど
があげられる。
【0058】FRPの製造法を例示すると、UDプリプ
レグや織物プリプレグを積層し加熱プレスして熱硬化成
型する方法,二液混合注入装置を用い強化繊維を分散し
た主剤と硬化剤を金型に注入し硬化させ成型する方法,
プリプレグを積層して加熱プレスする方法,強化繊維を
分散したプラスチックを射出成型する方法などがあげら
れる。
【0059】本発明において、軽金属は、通常比重が4
.5程度以下である。この軽金属の具体例としては、ア
ルミニウム(Al),マグネシウム,チタン,ベリリウ
ム,珪素およびそれらの合金[■Al合金;例えば、シ
ルミン,ジュラルミン,超々ジュラルミン,Y合金,ロ
ーエックス,ラウタルAなど、■Mg合金;例えば、エ
レクトロン,ダウ・メタルなど、■Ti合金;例えば、
Ti−6Al−4V合金,Ti−6Al−6V−2Sn
合金,Ti−6Al−2Sn−4Zr−6Mo合金,T
i−10V−2Fe−3Al合金など]があげられる。
【0060】本発明の部材を製造する方法としては、加
熱プレス法,注入法などがあげられる。この加熱プレス
法としては、プレス金型法,オートクレーブ法,真空バ
ック法などの方法があげられる。プレス金型法の具体例
としては、■金型面にポリイミド系樹脂フィルムを、そ
の上にプリプレグをプレス金型にセットし、100〜5
00℃で加熱プレスする方法,■ポリイミド系樹脂溶液
をプレス金型にスプレーし、50〜400℃で乾燥して
フィルムにした後、その上にプリプレグをセットして1
00〜500℃で加熱プレスする方法などがあげられる
。オートクレーブ法の具体例としては、■ポリイミド系
樹脂溶液を成型型にスプレーし、50〜300℃で乾燥
してフィルムにした後、その上にプリプレグをセットし
て、この成型型をゴム製の真空バックで包み、内部を減
圧にした後、オートクレーブの中に入れて加熱・加圧す
る方法などがあげられる。真空バック法の具体例として
は、成型型の型面から順番に、ポリイミド系樹脂フィル
ム,フィルム状接着剤およびプリプレグをセットして、
この成型型をゴム製の真空バックで包み、内部を減圧に
した後加熱炉の中に入れて加熱する方法などがあげられ
る。また、注入法を例示すると、■ポリイミド系樹脂溶
液を金型にスプレーし、50〜400℃で乾燥してフィ
ルムにした後、その上にフィルム状接着剤をセットして
、FRP成型用コンパウンドを射出成型機で金型中に注
入する方法などがあげられる。
【0061】上記製造方法において、シランカップリン
グ剤(5)をコーティングしたイミド系樹脂フィルムや
FRPや軽金属を用いることにより更に密着性が向上す
る。この場合の、シランカップリング剤のコーティング
方法を例示するとFRPまたは軽金属に、エタノールな
どの溶媒に希釈(濃度=0.1〜20重量%)したシラ
ンカップリング剤をスプレー,刷毛塗りなどの方法で、
コーティング(乾燥後の厚み=0.001〜5μ)すれ
ばよい。また、このシランカップリング剤をコーティン
グした後は、10秒以上乾燥のうえ、部材製造に供する
とよい。
【0062】本発明の部材は、高度の耐エロージョン性
および耐熱性の要求が強い航空機用部材などに好適であ
る。
【0063】航空機用部材としては、航空機,宇宙船,
ロケットおよび戦闘機の部材(主翼,主翼前縁,翼端,
垂直安定板,垂直安定板前縁,水平安定板,方向舵,昇
降舵,フラップ,エルロン,前脚,主脚,胴体外板,レ
ドーム,ノーズコーンなど)、ヘリコプターのローター
,ジェットエンジンの部材(ガイドベイン,スプリッタ
ー,ノーズコーン,カウリングなど)などがあげられる
【0064】航空機用部材以外としては、レドーム,新
幹線のスカート,風力発電機の翼,潜水艦の方向舵,ス
クリュー,タ−ビン翼,アンテナ,ゴルフクラブ,乗用
車の外板などに好適である。
【0065】
【実施例】以下実施例により本発明を更に説明するが本
発明はこれに限定されるものではない。以下、部は重量
部を、%は重量%を示す。なお実施例中での略記号の意
味および評価試験方法を下記に示す。
【0066】(略記号) TMC;トリメリット酸無水物 PTC;3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボ
ン酸無水物FPC;化15で示される化合物。
【0067】
【化15】
【0068】DAM;4,4’−ジアミノジフェニルメ
タンDAE;4,4’−ジアミノジフェニルエーテルM
DI;4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートD
AS;化16で示される化合物。
【0069】
【化16】
【0070】(但し、Ph;フェニル基)FDA;化1
7で示される化合物。
【0071】
【化17】
【0072】FMA;化18で示される化合物。
【0073】
【化18】
【0074】NMP;N−メチル−2−ピロリドンSC
;炭化珪素ウィスカ F−1;ポリイミド樹脂系フィルム状接着剤F−2;エ
ポキシ・ナイロンアロイ系フィルム状接着剤P−1;エ
ポキシ樹脂と炭素繊維のプリプレグP−2;エポキシ樹
脂とアラミド繊維のプリプレグCFRP;炭素繊維強化
FRP AFRP;アラミド繊維強化FRP A−75;超々ジュラルミン TA;Ti−6Al−4V合金
【0075】(評価試験方法) 1)耐エロージョン試験法 表面保護層が形成された試験片に砂を試験片温度=70
℃,速度=70m/Secの条件で20分間吹き付ける
。 吹き付けた部分の侵食深さを測定する。(単位=μ)2
)耐熱性 示差熱分析(TG−DTA)で昇温速度=5℃/分の条
件で熱分解温度を測定する。 3)弾性率 ASTM D882に準拠して引張弾性率を測定する。 (単位=Kg/mm2) 4)密着性試験 JIS K5400のXカットテープ法に準拠して試験
した。
【0076】製造例1 4ッ口コルベンにN−(β−アミノエチル)−γ−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン222gとγ−グリシド
キシプロピルトリメトキシシラン236gを仕込み、8
0℃,3時間反応して、シランカップリング剤(S−1
)を得た。 製造例2 4ッ口コルベンにN−(β−アミノエチル)−γ−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン222gとγ−メタクリ
ロキシプロピルトリメトキシシラン248gを仕込み、
80℃,5時間反応して、シランカップリング剤(S−
2)を得た。 実施例1〜6 4ッ口コルベンに下記表3に各々示す酸,アミンおよび
有機溶媒を表3に示す各配合量で仕込み、攪拌しながら
200℃で8時間反応させて樹脂溶液<1>〜<6>を
得た。樹脂溶液<1>〜<6>各々をロールドライヤー
にコーティングし、表3に示す温度のドライラインを通
して、厚み100μの本発明のポリイミド系樹脂フィル
ム[1]〜[6]を得た。各フィルムの耐熱性,弾性率
および耐エロージョン性試験結果を表3に示す。
【0077】
【表3】
【0078】実施例7および8 4ッ口コルベンに下記表4に各々示す,樹脂溶液,シラ
ンカップリング剤を表4に示す各配合量で仕込み、攪拌
混合して均一溶液とすることにより表4に示す樹脂溶液
<7>および<8>を得た。樹脂溶液<7>および<8
>各々をロールドライヤーにコーティングし、表4に示
す温度のドライラインを通して、厚み100μの本発明
のポリイミド系樹脂フィルム[7]および[8]を得た
。各フィルムの耐熱性,弾性率および耐エロージョン性
試験結果を表4に示す。
【0079】
【表4】
【0080】実施例9および10 4ッ口コルベンに下記表5に各々示す酸,アミン,シラ
ンカップリング剤および有機溶媒を表5に示す各配合量
で仕込み、攪拌しながら200℃で8時間反応させて、
表5に示す樹脂溶液<9>および<10>を得た。樹脂
溶液<9>および<10>各々をロールドライヤーにコ
ーティングし、表5で示す温度のドライラインを通して
、厚み100μの本発明のポリイミド系樹脂フィルム[
9]および[10]を得た。各フィルムの耐熱性,弾性
率および耐エロージョン性試験結果を表5に示す。
【0081】
【表5】
【0082】実施例11および12 4ッ口コルベンに下記表6に各々示す,樹脂溶液および
ウィスカを表6に示す各配合量で仕込み、攪拌混合して
均一溶液とすることにより表6に示す樹脂溶液<11>
および<12>を得た。樹脂溶液<11>および<12
>各々をロールドライヤーにコーティングし、表6に示
す温度のドライラインを通して、厚み100μの本発明
のポリイミド系樹脂フィルム[11]および[12]を
得た。各フィルムの耐熱性,弾性率および耐エロージョ
ン性試験結果を表6に示す。
【0083】
【表6】
【0084】実施例13および14 4ッ口コルベンに下記表7に示す酸,ジイソシアネート
および有機溶媒を表7に示す各配合量で仕込み、攪拌し
ながら200℃で8時間反応させて樹脂溶液<13>お
よび<14>を得た。樹脂溶液<13>および<14>
各々をロールドライヤーにコーティングし、表7に示す
温度のドライラインを通して、厚み100μの本発明の
ポリイミド系樹脂フィルム[13]および[14]を得
た。各フィルムの耐熱性,弾性率および耐エロージョン
性試験結果を表7に示す。
【0085】
【表7】
【0086】実施例15〜21 下記表8に示す各層の素材を金型にセットして表8に示
す温度でプレスして本発明の部材{1}〜{7}を得た
。各部材を用い、密着性試験をした結果を下記表8に示
す。
【0087】
【表8】
【0088】実施例22および23 下記表9に示す各々の樹脂溶液を金型に乾燥後の膜厚が
100μとなる量をスプレーし表9に示す温度で乾燥し
た。次いで、表9に示す各層の素材を金型にセットして
、表9に示す温度でプレスして本発明の部材{8}およ
び{9}を得た。各部材を用い、耐エロージョン試験お
よび密着性試験をした結果を表9に示す。
【0089】
【表9】
【0090】実施例24 実施例20と同じ製法でジェットエンジンのガイドベイ
ンを得た。 実施例25 実施例15と同じ製法で航空機のフラップを得た。
【0091】比較例1 水酸基当量500のアクリルポリオール100部,ヘキ
サメチレンジイソシアネートとトリメチロールプロパン
のアダクト体(NCO基含量=19.5%)45部,酢
酸エチル380部およびジブチルチンジラウレート2部
を混合しコーティング材を得た。それをAFRPにコー
ティングし、80℃で1時間乾燥および反応して硬化さ
せ、膜厚50μの試験片を得た。その試験結果は、表1
0に示す通り、耐エロージョン性,耐熱性および密着性
が悪い。 比較例2 水酸基当量1,000のアクリルポリオール100部,
ヘキサメチレンジイソシアネートとトリメチロールプロ
パンのアダクト体(NCO基含量=19.5%)22部
,酢酸エチル400部およびジブチルチンジラウレート
2部を混合しコーティング材を得た。それをCFRPに
コーティングし、80℃で1時間乾燥および反応して硬
化させ、膜厚50μの試験片を得た。その試験結果は、
表10に示す通り、耐エロージョン性,耐熱性および密
着性が悪い。 比較例3 比較例1で得たコーティング材を7075にコーティン
グし、80℃で1時間乾燥および反応して硬化させ、膜
厚50μの試験片を得た。その試験結果は、表10に示
す通り、耐エロージョン性,耐熱性および密着性が悪い
。 比較例4 比較例2で得たコーティング材をTAにコーティングし
、80℃で1時間乾燥および反応して硬化させ、膜厚5
0μの試験片を得た。その試験結果は、表10に示す通
り、耐エロージョン性,耐熱性および密着性が悪い。
【0092】
【表10】
【0093】
【発明の効果】本発明の表面保護用フィルムは、航空機
などで要求される高度の耐エロージョン性、耐熱性を有
する。例えば、ジェットエンジンの部材は、従来のチタ
ン合金などに代えてより軽量なFRP製へ素材変更する
ことが出来なかったが、本発明のフィルムを用いること
により変更可能である。また、機械強度,耐水性,電気
特性,摩擦抵抗,動的粘弾性特性なども優れている。上
記効果を奏することから本発明のフィルムは、軽量な基
材である複合強化プラスチックや軽金属の表面保護層用
フィルムとして有用である。本発明の部材は、長期およ
び厳しい条件での耐エロージョン性が必要な、例えば、
航空機部材[航空機,宇宙船,ロケットおよび戦闘機の
部材(主翼,主翼前縁,翼端,垂直安定板,垂直安定板
前縁,水平安定板,方向舵,昇降舵,フラップ,エルロ
ン,前脚,主脚,胴体外板,レドーム,ノーズコーンな
ど)、ヘリコプターのローター、ジェットエンジンの部
材(ガイドベイン,スプリッター,ノーズコーン,カウ
リングなど)を始めとして、新幹線のスカート,風力発
電機の翼,レドーム,潜水艦の方向舵,スクリュー,タ
−ビン翼,アンテナ,ゴルフクラブ,乗用車の外板など
に有用である。また本発明の部材の製法は、耐エロージ
ョン性が優れた表面保護用フィルムとFRPや軽金属と
が強固な密着性を発現する製法であり、さらに複雑な形
状の部材でも寸法精度がよいものが短時間で製造できる
合理的な製法であることから航空機部材の製造などに有
用である。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  トリカルボン酸類(1)および/また
    はテトラカルボン酸類(2)と、ジアミン(3)または
    ジイソシアネート化合物(4)とからのポリイミド系樹
    脂(A)からなることを特徴とするFRPまたは軽金属
    の表面保護用フィルム。
  2. 【請求項2】  (A)が珪素原子および/またはフッ
    素原子を0.05〜50重量%有する樹脂である請求項
    1記載のフィルム。
  3. 【請求項3】  更に、シランカップリング剤(5)を
    0.01〜30重量%含有する請求項1または2記載の
    フィルム。
  4. 【請求項4】  (A)が更にシランカップリング剤(
    5)を構成単位とするものであり、且つこのシランカッ
    プリング剤(5)の(A)中の構成割合が0.01〜2
    0重量%である請求項1または2記載のフィルム。
  5. 【請求項5】  シランカップリング剤(5)がアミノ
    基置換シランカップリング剤とエポキシ化合物との反応
    生成物および/またはアミノ基置換シランカップリング
    剤と(メタ)アクリロキシ基置換シランカップリング剤
    との反応生成物である請求項3または4記載のフィルム
  6. 【請求項6】  更に、ウィスカ(6)を0.1〜70
    重量%含有する請求項1〜5のいずれか記載のフィルム
  7. 【請求項7】  請求項1〜6のいずれか記載のフィル
    ムからの保護層を表面に有するFRPまたは軽金属から
    なる部材。
  8. 【請求項8】  請求項7記載の部材からなる航空機用
    部材。
  9. 【請求項9】  該保護層の引張弾性率が30〜200
    0Kg/mm2である請求項7または8記載の部材。
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