JP2001181968A - 繊維処理剤及びセルロース系繊維の加工方法 - Google Patents

繊維処理剤及びセルロース系繊維の加工方法

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JP2001181968A JP36697899A JP36697899A JP2001181968A JP 2001181968 A JP2001181968 A JP 2001181968A JP 36697899 A JP36697899 A JP 36697899A JP 36697899 A JP36697899 A JP 36697899A JP 2001181968 A JP2001181968 A JP 2001181968A
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治男 田中
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敏 山本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 メチロールジヒドロキシエチレンウリア系化
合物を用いたセルロース系繊維の加工に際し、特に仕上
り風合を硬化させることなく、加工された繊維製品から
の遊離ホルムアルデヒドの発生を低減させる。 【解決手段】 エチレンウリア環1モルあたり1.4〜
2モルの範囲でメチロール化されているメチロールジヒ
ドロキシエチレンウリア系化合物及び、そのメチロール
ジヒドロキシエチレンウリア系化合物100重量部あた
り、平均分子量が400〜1,000の間にあるポリエ
チレングリコールを5重量部以上含有してなる繊維処理
剤が提供される。また、この繊維処理剤及び酸性触媒を
含む処理浴を、25℃におけるpHが2.5〜5の範囲
でセルロース系繊維に適用することによるセルロース系
繊維の加工方法も提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セルロース系繊維
の加工に好適に用いられる繊維処理剤に関するものであ
り、さらに詳しくは、メチロールジヒドロキシエチレン
ウリア系化合物を含有し、それを用いて加工されたセル
ロース系繊維からのホルムアルデヒドの発生を低減さ
せ、かつ好ましい風合を与える繊維処理剤に関するもの
である。本発明はまた、かかる繊維処理剤を用いてセル
ロース系繊維を加工する方法にも向けられている。
【0002】
【従来の技術】セルロース系繊維をメチロールジヒドロ
キシエチレンウリア系化合物で加工して、防しわ性、防
縮性などの各種物性を改良することは広く行われてい
る。しかし問題点の一つとして、加工された繊維製品か
らのホルムアルデヒドの発生がある。そこで、ホルムア
ルデヒドの発生を低減、抑制するために、これまでにも
多くの方法が提案され、実施されてきた。
【0003】最も汎用的に行われている技術の一つに、
ホルムアルデヒド捕捉剤の利用がある。ホルムアルデヒ
ド捕捉剤としては、含窒素系の尿素、チオ尿素、エチレ
ン尿素、ジシアンジアミド、グリオキザールモノウレイ
ンなどが知られている。このようなホルムアルデヒド捕
捉剤は、例えば、米国特許第 2,833,670号明細書等にも
記載されるように、ホルムアルデヒドを発生しやすい化
合物と同じ浴で処理するか、あるいは同化合物による加
工後、スプレーなどにより付着させるという方法で、セ
ルロース系繊維に広く適用されている。
【0004】しかし、これらのホルムアルデヒド捕捉剤
は、メチロールジヒドロキシエチレンウリア系化合物で
加工されたセルロース系繊維からのホルムアルデヒドの
発生を低減するのには有効に働くものの、別の面での欠
点がある。例えば、尿素やグリオキザールモノウレイン
は塩素傷害が大きく、エチレン尿素は反応染料による染
色物の日光堅牢度を大きく低下させ、またジシアンジア
ミドは、塩素傷害や反応染料による染色物の日光堅牢度
への悪影響が比較的小さいものの、加工効果を大きく低
下させることが知られている。
【0005】これに対し、塩素傷害や染色物の日光堅牢
度への悪影響のない窒素不含の化合物を利用した提案と
して、特開昭 59-21782 号公報(= USP 4,396,391)や
特開昭 61-34281 号公報(= USP 4,585,827 + USP 4,65
2,268)には、ジメチロールジヒドロキシエチレンウリ
ア若しくはアルキル化ジメチロールジヒドロキシエチレ
ンウリアに、又はそれを製造する段階で、ポリオール類
を反応させることが記載されている。一方、特開平 8-3
25939 号公報には、メチロール化度が特定範囲にあるメ
チロールジヒドロキシエチレンウリア系化合物とジエチ
レングリコールとを特定割合で用いた繊維処理剤が提案
されている。この公報に記載される繊維処理剤は、綿製
品をはじめとする多くの加工品に好ましい加工特性を与
えるものの、加工素材や加工方法によって、例えば、ポ
リエステル混紡率の高い綿/ポリエステル混紡品に比較
的高濃度で適用した場合に、仕上り風合が硬くなるとい
う問題点が出てきている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の目的
は、メチロールジヒドロキシエチレンウリア系化合物を
用いたセルロース系繊維の加工に際し、加工効果の低下
をきたすことなく、また耐塩素性や反応染料による染色
物の耐光性の低下をきたすことなく、とりわけ仕上り風
合を硬化させることなく、加工された繊維製品からの遊
離ホルムアルデヒドの発生を好ましく低減させることに
ある。
【0007】本発明者らはかかる課題を解決するために
鋭意研究を行った結果、特定組成のメチロールジヒドロ
キシエチレンウリア系化合物に、分子量の比較的小さい
ポリエチレングリコールを組み合わせることによって、
優れた結果が得られることを見出し、本発明に至った。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、エチ
レンウリア環1モルあたり1.4〜2モルの範囲でメチ
ロール化されているメチロールジヒドロキシエチレンウ
リア系化合物及び、そのメチロールジヒドロキシエチレ
ンウリア系化合物100重量部あたり、平均分子量が4
00〜1,000の間にあるポリエチレングリコールを
5重量部以上含有してなる繊維処理剤を提供するもので
ある。また本発明は、この繊維処理剤を用いてセルロー
ス系繊維を加工する方法をも提供し、ここでは、上記繊
維処理剤及び酸性触媒を含有する処理浴を、25℃にお
けるpHが2.5〜5の範囲でセルロース系繊維に適用
する。
【0009】本発明で用いるメチロールジヒドロキシエ
チレンウリア系化合物は、尿素、グリオキザール及びホ
ルムアルデヒドを反応させて得られるもの(メチロール
ジヒドロキシエチレンウリア自体)、及びこれにさらに
メタノールを反応させてメチルエーテル化したもの(メ
チル化メチロールジヒドロキシエチレンウリア)を包含
し、通常は、次の一般式(I)で示される化合物の混合
物となっている。
【0010】
【0011】式中、R及びR′は互いに独立に、水素、
メチロール基又はメトキシメチル基であるが、R及び
R′がすべて水素であることはない。また、本明細書で
いうメチロールジヒドロキシエチレンウリア系化合物の
エチレンウリア環とは、上記一般式(I)における5員
環を意味する。
【0012】尿素、グリオキザール及びホルムアルデヒ
ドを反応させることにより、一般式(I)において、R
及びR′が互いに独立に、水素又はメチロール基であ
り、ただしR及びR′がすべて水素であることはないメ
チロールジヒドロキシエチレンウリアが、通常は混合物
の形で得られる。この化合物をそのまま用いる場合は、
エチレンウリア環1モルあたり、メチロール基が1.4
〜2モルの範囲にあるもの、すなわち、一般式(I)に
おいて、R及びR′のうち平均で1.4〜2個がメチロ
ール基になっているものを採用する。エチレンウリア環
1モルあたりのメチロール基が1.4モルを下回ると、
繊維の改質効果が低くなる。メチロールジヒドロキシエ
チレンウリアは前述の如く、尿素、グリオキザール及び
ホルムアルデヒドの反応により得られるが、この際の反
応モル比を変化させることにより、メチロール基の量を
調整することができる。
【0013】また、メチル化メチロールジヒドロキシエ
チレンウリアの場合は、上記メチロールジヒドロキシエ
チレンウリアのメチロール基のうち、1モル以上がメチ
ルエーテル化されているものが好ましい。このようなメ
チル化メチロールジヒドロキシエチレンウリアは、先に
説明したエチレンウリア環1モルあたりメチロール基が
1.4〜2モルの範囲にあるメチロールジヒドロキシエ
チレンウリアに、さらにメタノールを反応させることに
より製造され、この際のメタノールの反応モル比を変化
させることにより、メトキシメチル基の量を調整するこ
とができる。
【0014】本発明では、このようなメチロール化度が
特定範囲にあるメチロールジヒドロキシエチレンウリア
系化合物に、平均分子量が400〜1,000の間にあ
るポリエチレングリコールを組み合わせて、繊維処理剤
とする。メチロールジヒドロキシエチレンウリア系化合
物と平均分子量が400〜1,000の間にあるポリエ
チレングリコールの割合は、重量比で、前者100に対
して、後者を5以上とする。さらには、メチロールジヒ
ドロキシエチレンウリア系化合物100重量部あたり、
平均分子量が400〜1,000の間にあるポリエチレ
ングリコールを5〜50重量部の割合で用いるのが、よ
り好ましい。メチロールジヒドロキシエチレンウリア系
化合物に対するポリエチレングリコールの割合があまり
少なくなると、所期の効果が得られない。一方、ポリエ
チレングリコールの割合が多くなっても、加工効果面で
の不利はないが、増量に見合う効果の向上が期待できな
いので、経済的に不利となる。
【0015】本発明の繊維処理剤は、以上説明したメチ
ロールジヒドロキシエチレンウリア系化合物及び平均分
子量が400〜1,000の間にあるポリエチレングリ
コールを所定の割合で含有するものであって、一般には
各成分を混合するだけでこの処理剤を得ることができ、
各成分を反応させる必要はないが、例えば、高められた
温度で各成分を反応させたものであってもよい。反応生
成物以外の形でこの処理剤を用いる場合は、加工直前の
段階で各成分を所定割合で配合してもよく、また予め各
成分を配合しておいてもよい。この繊維処理剤は、通常
水溶液の形で調製される。
【0016】本発明の方法では、メチロールジヒドロキ
シエチレンウリア系化合物及び平均分子量が400〜
1,000の間にあるポリエチレングリコールを含有す
る繊維処理剤を、酸性触媒とともにセルロース系繊維に
適用する。ここで用いる酸性触媒としては、マグネシウ
ム、アルミニウム、亜鉛のような二価以上の金属の塩、
例えば、塩化物、硫酸塩、硝酸塩、ホウフッ化物など、
また塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、硝酸アンモ
ニウム、リン酸アンモニウムのようなアンモニウム塩、
モノエタノールアミン塩酸塩のような有機アミン塩、さ
らには各種の無機又は有機酸が挙げられ、これらはそれ
ぞれ単独で、又は2種以上組み合わせて用いることがで
きる。
【0017】メチロールジヒドロキシエチレンウリア系
化合物、ポリエチレングリコール及び酸性触媒を含む処
理浴は、25℃におけるpHが2.5〜5の範囲、好ま
しくは3.0〜4.5の範囲となるようにして、セルロー
ス系繊維に適用する。処理浴のpHがあまり高くなった
り低くなったりすると、加工された繊維の物性バランス
がとれにくくなる傾向にある。
【0018】このようなメチロールジヒドロキシエチレ
ンウリア系化合物、ポリエチレングリコール及び酸性触
媒を含む処理浴は、加工直前の段階で各成分を所定割合
で配合してもよく、また、これらのうちの2成分を予め
所定割合で配合しておき、加工直前の段階で残りの成分
を配合してもよく、さらには3成分を予め配合しておい
てもよい。もちろん、メチロールジヒドロキシエチレン
ウリア系化合物と平均分子量が400〜1,000の間
にあるポリエチレングリコールとを反応させたものを用
い、これに酸性触媒を配合してもよい。
【0019】メチロールジヒドロキシエチレンウリア系
化合物、ポリエチレングリコール及び酸性触媒を含む処
理浴には、必要に応じてさらに、柔軟剤、風合調整剤、
強度低下防止剤、ホルムアルデヒド捕捉剤、撥水剤、吸
水剤、保湿剤、撥油剤、帯電防止剤、防汚剤、抗菌剤、
消臭剤のような各種機能付与剤や、染料、顔料、蛍光増
白剤、染料フィックス剤などを、相溶性や本発明が目的
とする効果を考慮しつつ、配合することができる。
【0020】本発明の方法が適用されるセルロース系繊
維とは、綿、麻、再生セルロースなどのセルロース繊維
及び、これらの1種又は2種以上の繊維と、ポリエステ
ルやナイロン、ビニロン、アクリル繊維のような合成繊
維、羊毛や絹のような動物性繊維、ガラス繊維やカーボ
ン繊維のような無機繊維などとの混用品をいう。これら
のセルロース系繊維は、わた、糸、織物、編物、不織
布、縫製品などの形で使用される。
【0021】メチロールジヒドロキシエチレンウリア系
化合物、ポリエチレングリコール及び酸性触媒を含む処
理浴を繊維に適用する方法は特に制限されるものでな
く、一般に繊維の樹脂加工法として知られる各種の方法
を採用することができる。すなわち、スプレー法、コー
ティング法、パディング法、含浸後遠心脱水する方法な
どにより繊維に処理剤を所定量付与したあと、必要に応
じて予備乾燥し、130〜180℃で15秒〜10分間
キュアリングする。その際、繊維を縫製・プレスしたあ
とにキュアリングするいわゆるポストキュア加工や、そ
の他、しわ加工、艶出し加工、エンボス加工などの加工
処理を工程に加えることも可能である。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例によって限定される
ものではない。例中、含有量ないし使用量を表す%及び
割合は、特にことわらないかぎり重量基準である。また
以下の例において、メチロールジヒドロキシエチレンウ
リア系化合物のメチロール基及びメトキシメチル基の量
は、次の方法により求めた。
【0023】メチロール基:メチロールジヒドロキシエ
チレンウリア系化合物を、ヨウ素を用いてチオ硫酸ナト
リウムで滴定することにより、メチロール基及び遊離ホ
ルムアルデヒドの和を求め、別途、亜硫酸ナトリウムを
用い、塩酸で中和滴定して得たメチロールジヒドロキシ
エチレンウリア系化合物中の遊離ホルムアルデヒド量を
減じて、メチロール基の量とする。
【0024】メトキシメチル基:メチロールジヒドロキ
シエチレンウリア系化合物を酸で加水分解し、発生する
メタノールをガスクロマトグラフィーで定量し、別途、
ガスクロマトグラフィーにより求めたメチロールジヒド
ロキシエチレンウリア系化合物中のメタノール量を減じ
て、メトキシメチル基の量とする。
【0025】実施例1〜4及び比較例1〜3 (a) メチロールジヒドロキシエチレンウリア系化合物の
合成 還流管付き四つ口フラスコに、37%ホルマリンを16
2g(2モル)、40%グリオキザール水溶液を145
g(1モル)及び尿素を60g(1モル)仕込み、苛性
ソーダ水溶液を加えてpHを約7にコントロールしなが
ら、50〜60℃で3時間反応させた。次にメタノール
を64g(2モル)仕込み、硫酸でpHを2にコントロ
ールし、40℃で2時間反応させたあと、苛性ソーダ水
溶液を加えてpHを7とし、減圧下で未反応のメタノー
ルを留去した。これに水を加えて濃度を50%とした。
この水溶液のpHは6.5であった。得られたメチル化
メチロールジヒドロキシエチレンウリアは、エチレンウ
レア環1モルあたり、メチロール基を0.8モル、そし
てメトキシメチル基を1.0モル有していた。
【0026】(b) 繊維処理剤及び処理浴の調製 (a) で得られたメチル化メチロールジヒドロキシエチレ
ンウリアの50%水溶液150gに、表1に示すグリコ
ール類をそこに記載の量加えて、繊維処理剤とした。た
だし、比較例3ではグリコール類を添加しなかった。こ
れらの繊維処理剤に、スミテックスアクセラレーター X
-110(住友化学工業株式会社製の繊維加工用酸性触媒)
を45g加えたあと、水を加えて合計1リットルとし、
処理浴とした。この処理浴の25℃におけるpHは表1
に示した。
【0027】(c) 繊維の加工及び試験 精練漂白したポリエステル/綿(65/35)混紡ブロ
ード布を、上記 (b)で得た処理浴に含浸したあと、ヘビ
ーパッダーにてウェットピックアップ65%に搾液し、
105℃で3分間熱風乾燥した。次に150℃で3分間
のキュアリングを行って、加工布を得た。得られた加工
布を以下の試験に供し、それぞれ表1の結果を得た。
【0028】洗濯後のしわ: JIS L 1096-1990 の 6.2
3.1 A法の(C)タンブル乾燥により測定した。 遊離ホルムアルデヒド量(F.F.量): JIS L 1041-1994
の 5.3.1 (2) B法により測定した。 剛軟性: JIS L 1096-1990 の 6.19.5 E法(ハンドル
オメータ法)により測定した。
【0029】
【表1】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 例 No. グリコール類 * 処理浴 加 工 布 の 物 性 pH 洗濯後のしわ F.F.量 剛軟性 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例1 PEG-600 /30 g 3.6 4.0 級 64 ppm 217.1 g 〃 2 PEG-600 /40 g 3.7 3.9 級 41 ppm 199.6 g 〃 3 PEG-400 /40 g 3.7 3.9 級 38 ppm 221.5 g 〃 4 PEG-1000/40 g 3.8 3.9 級 66 ppm 188.1 g ──────────────────────────────── 比較例1 DEG /40 g 3.6 4.0 級 35 ppm 401.3 g 〃 2 PEG-2000/40 g 3.7 3.8 級 138 ppm 189.5 g 〃 3 なし 3.6 3.8 級 143 ppm 193.4 g ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ * PEG:ポリエチレングリコール(末尾の数字は平均分子量を意味する) DEG:ジエチレングリコール
【0030】表1の結果からわかるように、ポリオール
類などの添加剤を使用しなかった比較例3に比べ、ジエ
チレングリコールを配合した比較例1では、遊離ホルム
アルデヒド量を低減できるものの、剛軟性の値が大き
く、風合が硬くなっており、また平均分子量2,000
のポリエチレングリコールを配合した比較例2では、剛
軟性は良好に保たれるものの、遊離ホルムアルデヒド抑
制効果がほとんどみられない。これに対し、平均分子量
400〜1,000のポリエチレングリコールを配合し
た実施例1〜4では、加工効果の指標である洗濯後のし
わを損なうことなく、また剛軟性の値を大きくすること
なく、すなわち風合を硬くすることなく、遊離ホルムア
ルデヒド量を低減させる効果が認められる。
【0031】実施例5 (a) メチロールジヒドロキシエチレンウリア系化合物の
合成 還流管付き四つ口フラスコに、37%ホルマリンを14
6g(1.8モル)、40%グリオキザール水溶液を1
45g(1モル)及び尿素を60g(1モル)仕込み、
苛性ソーダ水溶液を加えてpHを約8にコントロールし
ながら、50〜60℃で3時間反応させた。これに水を
加えて、濃度45%、pH6.4の水溶液を得た。得ら
れたメチロールジヒドロキシエチレンウリアは、エチレ
ンウレア環1モルあたり、メチロール基を1.7モル有
していた。
【0032】(b) 繊維処理剤及び処理浴の調製 (a) で得られたメチロールジヒドロキシエチレンウリア
の45%水溶液100gに、平均分子量600のポリエ
チレングリコールを25g加えて、繊維処理剤とした。
そこに25%塩化マグネシウム水溶液を30g加えたあ
と、水を加えて950mlとし、次にマレイン酸を加えて
pHを約3.8に調整し、さらに水を加えて合計1リッ
トルとし、処理浴を得た。
【0033】(c) 繊維の加工及び試験 上記 (b)で得た処理浴を用いて、40番単糸綿100%
ブロード布に実施例1の (c)と同様の処理を行い、加工
綿布を得た。得られた加工綿布の乾燥時防しわ性を、JI
S L 1059-1992 に準拠してB法(モンサント法)により
前処理なしで測定した。結果を表2に示す。
【0034】比較例4(メチロール化度の小さいメチル
化メチロールジヒドロキシエチレンウリアの製造及び使
用) 還流管付き四つ口フラスコに、37%ホルマリンを98
g(1.2モル)、40%グリオキザール水溶液を14
5g(1モル)及び尿素を60g(1モル)仕込み、苛
性ソーダ水溶液を加えてpHを約7にコントロールしな
がら、50〜60℃で3時間反応させた。次にメタノー
ルを64g(2モル)仕込み、硫酸でpHを2にコント
ロールし、40℃で2時間反応させたあと、苛性ソーダ
水溶液でpHを7とし、減圧下で未反応のメタノールを
留去した。これに水を加えて濃度を45%とした。この
水溶液のpHは6.7であった。得られたメチル化メチ
ロールジヒドロキシエチレンウリアは、エチレンウレア
環1モルあたり、メチロール基を0.1モル、そしてメ
トキシメチル基を1.0モル有していた。
【0035】こうして得られたメチル化メチロールジヒ
ドロキシエチレンウリアの45%水溶液を用いて、実施
例5と同様に処理浴を調製し、さらに加工及び物性測定
試験を行って、表2の結果を得た。
【0036】
【表2】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 例 No. メチロールシ゛ヒト゛ロキシエチレンウリア系化合物 処理浴 加工布の防しわ性 メチロール基 メトキシメチル基 pH 経 緯 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例5 1.7モル − 3.8 78 % 73 % ──────────────────────────────── 比較例4 0.1モル 1.0モル 3.9 64 % 62 % ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0037】表2の結果からわかるように、メチロール
基の量を制御したメチロールジヒドロキシエチレンウリ
アを用いた実施例5では、好ましい物性を示しているの
に対し、低メチロール体を部分メチルエーテル化したメ
チル化メチロールジヒドロキシエチレンウリアを用いた
比較例4では、防しわ性が低くなっている。
【0038】
【発明の効果】本発明の繊維処理剤を用いることによ
り、加工効果の低下や耐塩素性及び耐光性の低下をきた
すことなく、また仕上り風合を硬化させることなく、遊
離ホルムアルデヒドの発生を好ましく低減させることが
できる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレンウリア環1モルあたり1.4〜2
    モルの範囲でメチロール化されているメチロールジヒド
    ロキシエチレンウリア系化合物及び、平均分子量が40
    0〜1,000の間にあるポリエチレングリコールを該
    メチロールジヒドロキシエチレンウリア系化合物100
    重量部あたり5重量部以上含有することを特徴とする繊
    維処理剤。
  2. 【請求項2】メチロールジヒドロキシエチレンウリア系
    化合物におけるメチロール化された部分がすべてメチロ
    ール基の形で存在する請求項1記載の繊維処理剤。
  3. 【請求項3】メチロールジヒドロキシエチレンウリア系
    化合物におけるメチロール化された部分の少なくとも一
    部がさらにメチルエーテル化されている請求項1記載の
    繊維処理剤。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の繊維処理
    剤と酸性触媒を含有する処理浴を、25℃におけるpH
    が2.5〜5の範囲でセルロース系繊維に適用すること
    を特徴とする、セルロース系繊維の加工方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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