JP2001162679A - スタンピング成形装置 - Google Patents

スタンピング成形装置

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JP2001162679A
JP2001162679A JP35222399A JP35222399A JP2001162679A JP 2001162679 A JP2001162679 A JP 2001162679A JP 35222399 A JP35222399 A JP 35222399A JP 35222399 A JP35222399 A JP 35222399A JP 2001162679 A JP2001162679 A JP 2001162679A
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修弘 林
Hiroyuki Morita
洋之 森田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 積層体の基材周辺のフランジ部を表皮により
巻き込む際の手間を減少させ、また巻き込み部分の外観
を向上させる。 【解決手段】 第1成形型10には表皮側成形面12と
断面円弧状の導入部13を介してそれより外方に延びる
周辺面11を形成し、第2成形型20には一定断面形状
のパンチ部21とその先端面22より立ち上がる基材側
成形面23を形成し、両成形型の間に位置する中間刃3
0にはパンチ部と嵌合可能なパンチ孔32を形成する。
第1成形型の周辺面との間に表皮となる熱可塑性シート
を挟持する中間刃の裏面34の内周部には、周辺面の導
入部と対応する断面円弧状の押圧部34aを突出して形
成する。また中間刃の表面31の内周部には、内向き傾
斜面31aとそれに続く切刃傾斜面31bを設けて、基
材となる熱可塑性板材の周辺部を切除する断面形状が鋭
角の切断縁33をパンチ孔32の上端縁に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱された熱可塑
性板材と熱可塑性シートより積層体をスタンピング成形
する装置、特に基材を覆う表皮が基材周辺のフランジ部
から突出する自由端部を有している積層体を成形するス
タンピング成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のドアトリム等の内装材、家屋の
内装材や家具の外装材等には、基材を表皮により覆って
積層体とし、基材周辺のフランジ部の端末を表皮により
巻き込んで外観を向上させたものがある。このような積
層体を製造する場合には、基材45を覆って接着された
柔軟な表皮40に、図5の二点鎖線で示すように、基材
45周辺のフランジ部45aから突出する自由端部40
aを設けておき、フランジ部45aの先端面及びそれに
続く内面の一部に接着剤を塗布し、自由端部40aを内
側に折り曲げて実線で示すように巻き込み接着してい
る。図5に示す表皮40は、柔軟な表面層41の裏面に
柔軟な発泡層42を接着したものであり、このようにす
れば積層体の表面に一層柔軟な感触を与えることができ
る。
【0003】フランジ部45aから突出する自由端部4
0aを表皮40に設けたこのような積層体を製造するに
は、従来は予め成形した木質系などの基材45の表面全
体に接着剤を塗布してから充分な広さのある柔軟な表皮
40を真空成形法などにより接着していた。この従来技
術では基材45の成形装置と表皮40の接着装置を必要
とし、2つの工程を必要とするので、製造コストが増大
するという問題がある。
【0004】基材45の成形と表皮40の接着を同時に
行ってこのような問題を解決する手段としては、部分的
に図1〜図3に示すように、積層体の表面と対応する形
状の表皮側成形面12とそれから外方に延びる周辺面1
1を有する下型10と、この下型10に接近離隔可能に
設けられると共に一定断面形状のパンチ部21とその先
端面22から立ち上がり積層体の裏面と対応する形状の
基材側成形面23が形成された上型20と、先端にスト
ッパ部25aを設けた4本のガイドバー25を介してこ
の上型20に摺動自在に支持されて両成形型10,20
の間に位置すると共にパンチ部21と多少の隙間をおい
て嵌合可能なパンチ孔を有する厚板状の中間刃よりなる
スタンピング成形装置を用いる方法がある。中間刃を除
く構造は図1〜図3に示すものと実質的に同じであり、
中間刃はパンチ孔付近の形状が図6に示すとおりである
点を除き、図1〜図3に示すものと同じである。
【0005】この従来技術の中間刃1のパンチ孔3付近
の構造は、図6に示すように、上面2のパンチ孔3周辺
に内向き斜め下方に延びる傾斜面2aが形成され、この
傾斜面2aとパンチ孔3の境界に断面形状が鈍角の切断
縁33が形成されている。上型20及び中間刃1が上昇
した状態において、表皮40となる熱可塑性シート40
mは下型10の周辺面11上に載せられ、上型20及び
中間刃1の下降により下型10の周辺面11と中間刃1
の下面5の間に挟まれる。これと前後して基材45とな
る熱可塑性板材45mが加熱軟化されて中間刃1の上に
載せられ、次いで上型20だけが下降しパンチ部21が
パンチ孔3と嵌合することにより、熱可塑性板材45m
の周囲の不要部分45bが切断除去され(図6(a) 参
照)、上型20が図6(a) に示す最下降位置まで下降す
ることにより、熱可塑性板材45m及び熱可塑性シート
40mは下型10と上型20によりスタンピング成形さ
れる。
【0006】加熱軟化された熱可塑性板材45mはパン
チ部21の先端面22が中間刃1の切断縁4に達して不
要部分45bが切断されてから最下降位置に達するまで
の間に成形され熱可塑性シート40mと接着されるの
で、この間の移動量を小さくしないと熱可塑性板材45
mの周辺端末部が冷却されて成形及び接着に不良を生じ
るおそれがある。一方、中間刃1は剛性が低いと弾性変
形を生じて熱可塑性シート40mの挟持及び熱可塑性板
材45mの切断に不都合を生じるので、厚さを大きくす
る必要がある。傾斜面2aはこの相反する2つの条件を
同時に満足させるために設けたものである。なお不要部
分45bの切断後の移動の間に、熱可塑性板材45mと
不要部分45bの間には、パンチ部21とパンチ孔3の
隙間に相当する薄いばり45cが形成される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したこの種のスタ
ンピング成形装置では、成形される積層体のフランジ部
45aから突出する自由端部40aの表面に損傷が生じ
るのを防ぐために、表皮40を挟持する下型10の周辺
面11には表皮側成形面12との間に断面円弧状の導入
部13が形成されている。このため図6に示す従来技術
では、パンチ部21が最下降位置付近になれば、下型1
0の周辺面11の導入部13と上型20のパンチ部21
と中間刃1の下面5の間に略三角形の空間Sが形成され
る。上型20が最下降位置に近づくにつれて熱可塑性板
材45mが圧縮されて圧力が増大するので、熱可塑性板
材45mの一部は図6(b) の符号45dに示すように発
泡層42を圧縮して空間S内に入り込み、最下降位置で
は表皮40の自由端部40aの根本部となる発泡層42
の内面に接してこれに固着された厚いばり45dが、薄
いばり45cと重なって空間S内に形成される。
【0008】図5の実線で示すようにフランジ部45a
の先端部を表皮40の自由端部40aで巻き込み接着す
るには、発泡層42の内面に固着されたこの厚いばり4
5dを除去する必要があるが、これに伴い自由端部40
aの内側の発泡層42の相当部分が破れて厚いばり45
dと共に除去される。このため自由端部40aによる積
層体の巻き込み部分の形状が崩れ、外観が低下するとい
う問題がある。表皮40が緻密な一層だけからなる場合
には厚いばり45dの除去に伴い表皮40の内側が破れ
るおそれは少ないが、この除去を完全に行うには相当な
手間を要し、あるいはこの除去が不完全なまま巻き込み
を行えば残った厚いばり45dにより巻き込み部分の形
状が崩れて積層体の外観が低下するという問題がある。
【0009】また、中間刃1の切断縁4は断面形状が鈍
角であるので、不要部分45bの切断後のパンチ部21
の移動につれて、まだ軟化されている不要部分45bの
一部はパンチ部21とパンチ孔3の間に流れ込み、これ
により薄いばり45cは緻密で連続したものになるの
で、薄いばり45cの除去も容易ではなくなる。本発明
はこのような各問題を解決することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によるスタンピン
グ成形装置は、基材となる加熱された熱可塑性板材と柔
軟な表皮となる熱可塑性シートを重ねてスタンピング成
形して基材の表面をこれと一体的に固着された表皮によ
り覆うと共に同表皮には基材周辺のフランジ部から突出
する自由端部を設けてなる積層体を成形するスタンピン
グ成形装置において、積層体の表皮の表面と対応する形
状の表皮側成形面と断面円弧状の導入部を介して表皮側
成形面から外方に延びる周辺面を有する第1成形型と、
この第1成形型の表皮側成形面側に接近離隔可能に設け
られ一定断面形状で第1成形型に最も接近した状態では
その先端面の外縁が多少の隙間をおいて表皮側成形面に
接近するパンチ部及びその先端面の外縁から所定幅をお
いた内側より立ち上がり積層体の基材の裏面と対応する
形状の基材側成形面が形成された第2成形型と、この両
成形型の間にこの両者に対し接近離隔可能に設けられパ
ンチ部と多少の隙間をおいて嵌合可能なパンチ孔が形成
されると共に第1成形型側となる裏面と周辺面との間に
熱可塑性シートを挟持する厚板状の中間刃を備えてな
り、この中間刃の裏面の内周部には導入部と対応する断
面円弧状の押圧部を突出して形成したことを特徴とする
ものである。中間刃は第2成形型よりも先に第1成形型
に接近し、表皮の自由端部となる熱可塑性シートの周辺
部は中間刃の裏面と第1成形型の周辺面の間に挟持さ
れ、周辺面の導入部上に位置する熱可塑性シートも裏面
の押圧部により隙間なく押圧される。次いで第2成形型
が第1成形型に接近してパンチ部がパンチ孔と嵌合し、
更に最下降位置まで下降することにより、熱可塑性板材
及び熱可塑性シートは第1成形型と第2成形型の間に圧
縮されてスタンピング成形される。
【0011】前項の発明は、第2成形型側となる中間刃
の表面の内周部に、外側から裏面に向かって斜めに延び
る内向き傾斜面とそれに続いて裏面から離れる向きでパ
ンチ孔に向かって斜めに延びる切刃傾斜面を設けて、パ
ンチ孔の表面側端縁に同表面よりも裏面側に位置し断面
形状が鋭角の切断縁を形成することが好ましい。このよ
うにすれば、成形の途中でパンチ部の先端面が中間刃の
切断縁に達することにより切断された熱可塑性板材周辺
の不要部分は、まだ軟化されたままではあるが、切断後
のパンチ部の移動につれて、パンチ部とパンチ孔の間の
隙間に流れ込むことはほとんどなくなる。
【0012】また前2項の発明は、第2成形型の周辺部
には前記接近離隔の方向と平行に延びる複数の案内支持
部材を設け、中間刃は各案内支持部材により第2成形型
に対し所定距離接近離隔可能に案内支持されると共に外
力が作用しない状態では第2成形型から最も離れた位置
となるように付勢されていることが好ましい。このよう
にすれば、第2成形型を第1成形型に対し移動させる機
構は必要であるが、中間刃を第1成形型または第2成形
型に対し移動させる機構は不要となる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1〜図5に示す一実施形態よ
り、本発明によるスタンピング成形装置の説明をする。
本発明により成形される積層体Aは、図5に示すよう
に、肉厚がほゞ一定で周辺にフランジ部45aが形成さ
れた剛性のある基材45の外表面を表皮40により覆っ
たものである。この実施の形態の表皮40は、柔軟で緻
密な薄い熱可塑性樹脂の表面層41の裏面に弾性に富ん
だシート状の合成樹脂発泡体よりなる発泡層42をラミ
ネート接着したものであり、その外縁部は基材45周辺
のフランジ部45aから突出して自由端部40a(図5
の二点鎖線参照)を形成している。この積層体Aの成形
後、フランジ部45aの先端面及びそれに続く内面の一
部に接着剤を塗布し、自由端部40aは内側に折り曲げ
て実線で示すように巻き込み接着される。
【0014】次に図1〜図3により、この実施の形態の
スタンピング成形装置の説明をする。この成形装置は、
下部の固定定盤(図示省略)に取り付けられる下型(第
1成形型)10と、上部の可動定盤(図示省略)に取り
付けられる上型(第2成形型)20と、上型20により
摺動自在に案内支持されて両成形型10,20の間に位
置する中間刃30を備えている。下型10の両側部に固
定されて垂直に起立する4本の第1ガイドバー15(各
図は1本のみを示す)には、中間刃30両側部に形成し
た第2ガイド孔36が摺動自在に嵌合され、また上型2
0の両側部にも各第1ガイドバー15と嵌合可能な第1
ガイド孔26が形成されている。また上型20の四隅部
に固定されて下方に延びる4本の第2ガイドバー(案内
支持部材)25(各図は1本のみを示す)には、中間刃
30の四隅に形成した第3ガイド孔37が摺動自在に嵌
合され、中間刃30は第2ガイドバー25下端のストッ
パ部25aに当接する位置と上型20に当接する位置の
間で移動自在である。
【0015】下型10の上側には積層体Aの表皮40の
表面と対応する形状の凹んだ表皮側成形面12が形成さ
れ、その外側には断面円弧状の導入部13を介して外方
に延びる周辺面11が形成されている。上型20は下型
10に対し上方から接近離隔可能であり、図1及び図2
は離隔状態を示し、図3は上型20が下型10に最も接
近した最下降状態を示している。上型20の下側には、
一定断面形状のパンチ部21と、積層体Aの基材45の
裏面と対応する形状でパンチ部21の先端面22から下
向きに立ち上がる基材側成形面23が形成されている。
図3に示す最下降位置では、パンチ部21の先端面22
の外縁は、表皮40の表面層41の厚さよりも多少大き
い隙間をおいて表皮側成形面12に接近している。また
基材側成形面23は、先端面22の外縁からフランジ部
45aの厚さより多少大きい所定幅をおいた内側から立
ち上がっている。
【0016】中間刃30は厚板状で、その中央部には上
型20のパンチ部21と多少の隙間をおいて嵌合可能な
パンチ孔32が形成されている。下型10と対向する中
間刃30の下面(裏面)34の内周部には周辺面11の
導入部13と対応する断面円弧状の押圧部34aが突出
して形成されている。図2に示すように上型20が下降
して、表皮40となる熱可塑性シート40mをその発泡
層42が圧縮されるように下型10の周辺面11と中間
刃30の下面34の間に挟持した状態では、周辺面11
の導入部13と裏面34の押圧部34aの間の隙間はそ
の外側の部分の隙間とほゞ同じになり、周辺面11の導
入部13上に位置する熱可塑性シート40mの発泡層4
2も押圧部34aにより隙間なく押圧されてその外側の
部分と同じ厚さまで圧縮される。また上型20と対向す
る中間刃30の上面(表面)31の内周部には、外側か
ら斜め下方に延びる内向き傾斜面31aとそれからパン
チ孔32に向かって斜め上方に延びる切刃傾斜面31b
を形成し、これによりパンチ孔32の表面31側となる
端縁には断面形状が鋭角の切断縁33が形成される。切
断縁33は上面31よりも下面34側に位置しており、
これにより先端面22が切断縁33に達して熱可塑性板
材45m周辺の不要部分45bを切断してから上型20
が最下降位置に達するまでの移動量を小さくしている。
【0017】基材45の表面に接着されて表皮40とな
る熱可塑性シート40mは、柔軟な熱可塑性樹脂の緻密
なソリッド層よりなる薄いシート状の表面層41(例え
ば厚さ0.35mmのポリプロピレン樹脂シート等)の裏
面に、弾性に富んだシート状の合成樹脂発泡体(例えば
厚さ2〜3mmのポリプロピレン樹脂発泡体シート)より
なる発泡層42を予めラミネート接着してシート状とし
たものである。基材45となる熱可塑性板材45mは、
熱可塑性樹脂(例えばポリプロピレン樹脂)に繊維、木
粉、石の粉等の増量材を混合し加熱圧縮して板状とした
もの(混合比率は重量比で例えば50:50、厚さは例
えば2.5mm)である。熱可塑性シート40mの表面
層41は、意匠的効果を高めるために、皮革模様などの
しぼが形成されている。
【0018】次に以上に述べたスタンピング成形装置の
作動を、図1〜図4により説明する。図1に示すように
上型20が上昇した状態では、中間刃30は第2ガイド
バー25下端のストッパ部25aに当接して支持されて
いる。先ず熱可塑性シート40mを表面層41が下側と
なるように下型10の周辺面11上に載せ、上型20と
共に中間刃30を下降させて、熱可塑性シート40mの
周辺部を下型10の周辺面11と中間刃30の下面34
の間に挟持させる。この実施の形態では、この挟持は中
間刃30の重量によりなされ、前述のように熱可塑性シ
ート40mの発泡層42は、周辺面11の導入部13上
に位置する部分もその外側の部分と同じ厚さまで圧縮さ
れる(図2、図3及び図4参照)。この実施の形態で
は、熱可塑性シート40mは遠赤外線ヒータ等により予
め加熱軟化させたものを用い、下型10内に設けられて
表皮側成形面12に開口する多数の管路(図示省略)よ
り空気を吸引することにより、熱可塑性シート40mを
表皮側成形面12に密着させている。
【0019】次いで図2に示すように、遠赤外線ヒータ
等により加熱(例えば220℃)して軟化させた熱可塑
性板材45mを中間刃30の上面31上に載せ、上型2
0を下型10に向けて下降させる。下型10の周辺面1
1上に載った中間刃30は下降しない。この下降によ
り、先ずパンチ部21の先端面22が中間刃30の切断
縁33に達して熱可塑性板材45m周辺の不要部分45
bが切断除去され(図4(a) 参照)、上型20が更に下
降すれば熱可塑性板材45mは表皮側成形面12に密着
された熱可塑性シート40mとパンチ部21の先端面2
2及び基材側成形面23と中間刃30のパンチ孔32の
間に圧縮充填される(図4(b) 参照)。更に上型20が
下降して図3及び図4(c) に示す最下降位置に達すれば
上型20は停止され、発泡層42は最も圧縮される。
【0020】熱可塑性板材45mの不要部分45bを切
断した後のパンチ部21の下降につれて、まだ軟化され
ている不要部分45bはパンチ部21とパンチ孔32の
間の隙間に流れ込もうとするが、切断縁33は断面形状
が鋭角であってこの流入の際の流線の向きの変化が大き
いのでこの隙間への流入抵抗は大きく、ほとんど流れ込
まない。従って、パンチ部21とパンチ孔32の間に形
成される薄いばり45cは隙間の多いきれぎれのものに
なる。また、熱可塑性シート40mの発泡層42は、周
辺面11の導入部13上に位置する部分もその外側の部
分と同じ厚さまで圧縮されて隙間なく挟持されるので、
上型20の下降により圧縮された熱可塑性板材45mが
中間刃30の下面34の押圧部34aと発泡層42の間
に入り込むことはない。
【0021】そして、両成形型10,20及び中間刃3
0内部への熱伝達等により熱可塑性板材45m及び熱可
塑性シート40mの温度が低下し硬化して、基材45及
び表皮40となったところで、第2成形型20及び中間
刃30を上昇させて成形された積層体Aを取り出せば、
圧縮されていた発泡層42はほゞ元の厚さまで復元す
る。そして表皮40の自由端部40a先端の不要部分を
削除すれば、表皮40の自由端部40a(図5の二点鎖
線参照)が基材45のフランジ部45aから突出された
積層体Aが得られる。
【0022】上述した実施の形態によれば、圧縮された
熱可塑性板材45mが中間刃30の下面34の押圧部3
4aと発泡層42の間に入り込むことはないので、前述
した従来技術のように表皮40に接着される厚いばり4
5dが形成されることはなく、それを除去する作業は不
要となるのでその分だけ積層体の製造コストを低下させ
ることができ、またそのような除去に伴う表皮40の自
由端部40aの損傷などにより積層体の巻き込み部分の
形状が崩れて外観を低下させるおそれもない。また、パ
ンチ部21とパンチ孔32の間に形成される薄いばり4
5cは隙間の多いきれぎれのものになるので、薄いばり
45cの除去が容易になり、その分だけ積層体の製造コ
ストを低下させることができる。なお表皮40は、上述
した実施の形態のように、緻密で柔軟な薄い表面層41
の裏面に発泡層42をラミネート接着たものに限らず、
緻密で柔軟な一層だけからなるものでもよい。
【0023】上述した実施の形態では、第2成形型20
の四隅に設けた第2ガイドバー25に中間刃30を摺動
自在として下端のストッパ部25aにより下向きの移動
を拘束するようにしたので、中間刃30を下型10また
は上型20に対し移動させる別個の機構は不要となり、
このようにすればスタンピング成形装置の構造が簡略化
される。しかし本発明は、中間刃30を支持して移動さ
せる別個の機構を設けて実施することも可能である。
【0024】また本発明は、上述した実施の形態とは上
下の配置を逆にして実施することもできる。この場合は
中間刃30の上面の内周部に押圧部34aを、下面の内
周部に内向き傾斜面31a及び切刃傾斜面31bを設
け、パンチ部21、先端面22及び基材側成形面23を
設けた下型の四隅から起立した第2ガイドバー25によ
り中間刃30を摺動自在に支持し、第2ガイドバー25
に巻き付けたコイルばねにより中間刃30を上向きに付
勢して、自由状態では上端のストッパ部25aに当接し
て停止するようにすればよい。この場合は熱可塑性シー
ト40mは中間刃30の上面に載せて下降する上型の周
辺面11との間に挟持し、下型の基材側成形面23上に
載せた熱可塑性板材45mを、同時に下降する上型と中
間刃30により切断してスタンピング成形することにな
る。
【0025】なお熱可塑性シート40m及び熱可塑性板
材45mは、薄い枠状のホルダに周辺部を係止させてか
ら加熱軟化させてスタンピング成形装置にセットするよ
うにしてもよい。このようにすれば加熱軟化させた熱可
塑性シート40m及び熱可塑性板材45mの取り扱いが
簡単になるので積層体の製造が容易になる。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、熱可塑性板材及び熱可
塑性シートは第1成形型と第2成形型の間に圧縮されて
スタンピング成形される前に、第1成形型の周辺面の導
入部上に位置する熱可塑性シートは中間刃の裏面の押圧
部により隙間なく押圧され、熱可塑性シートと中間刃の
裏面の押圧部との間に熱可塑性板材が入り込むおそれは
ないので、自由端部となる表皮の裏面に接着されたばり
が形成されることはない。従ってそのようなばりを除去
する作業は不要となるのでその分だけ積層体の製造コス
トを低下させることができ、またそのようなばりの除去
に伴う表皮の自由端部の損傷などにより積層体の巻き込
み部分の形状が崩れることがないので外観を向上させる
ことができる。
【0027】中間刃の表面に、内向き傾斜面とそれに続
く切刃傾斜面を設けて、パンチ孔の表面側端縁に同表面
よりも裏面側に位置し断面形状が鋭角の切断縁を形成し
た発明によれば、熱可塑性板材の不要部分の切断後のパ
ンチ部の移動につれて、まだ軟化されている不要部分が
パンチ部とパンチ孔の間に流れ込むことがほとんどなく
なるので、パンチ部とパンチ孔の間に形成される薄いば
りは隙間の多いきれぎれのものになる。従って薄いばり
の除去が容易になり、その分だけ積層体の製造コストを
低下させることができる。
【0028】また第2成形型の周辺部に接近離隔の方向
と平行に延びる複数の案内支持部材を設け、中間刃は各
案内支持部材により第2成形型に対し所定距離接近離隔
可能に案内支持されると共に外力が作用しない状態では
第2成形型から最も離れた位置となるように付勢した発
明によれば、中間刃を第1成形型または第2成形型に対
し移動させる機構は不要となるので、スタンピング成形
装置の構造が簡略化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるスタンピング成形装置の一実施
形態の成形開始時における全体断面図である。
【図2】 図1に示す実施形態の成形途中における全体
断面図である。
【図3】 図1に示す実施形態の成形終了時における全
体断面図である。
【図4】 図1に示す実施形態の成形途中から成形終了
時における部分拡大断面図である。
【図5】 本発明により成形される積層体の断面図であ
る。
【図6】 従来技術によるスタンピング成形装置の図4
に対応する部分拡大断面図である。
【符号の説明】
10…第1成形型(下型)、11…周辺面、12…表皮
側成形面、13…導入部、20…第2成形型(上型)、
21…パンチ部、22…先端面、23…基材側成形面、
25…案内支持部材(第2ガイドバー)、30…中間
刃、31…表面(上面)、31a…内向き傾斜面、31
b…切刃傾斜面、32…パンチ孔、33…切断縁、34
…裏面(下面)、34a…押圧部、40…表皮、40a
…自由端部、40m…熱可塑性シート、45…基材、4
5a…フランジ部、45m…熱可塑性板材、A…積層
体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F202 AC03 AD08 AG03 AH26 AH51 AM33 CA17 CB01 CB13 CK83 CK84 4F208 AC03 AD08 AG03 AH26 AH51 AM33 MA05 MB19 MG07 MH06 MW01 MW23

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材となる加熱された熱可塑性板材と柔
    軟な表皮となる熱可塑性シートを重ねてスタンピング成
    形して前記基材の表面をこれと一体的に固着された前記
    表皮により覆うと共に同表皮には前記基材周辺のフラン
    ジ部から突出する自由端部を設けてなる積層体を成形す
    るスタンピング成形装置において、前記積層体の表皮の
    表面と対応する形状の表皮側成形面と断面円弧状の導入
    部を介して前記表皮側成形面から外方に延びる周辺面を
    有する第1成形型と、この第1成形型の表皮側成形面側
    に接近離隔可能に設けられ一定断面形状で前記第1成形
    型に最も接近した状態ではその先端面の外縁が多少の隙
    間をおいて前記表皮側成形面に接近するパンチ部及び前
    記先端面の外縁から所定幅をおいた内側より立ち上がり
    前記積層体の基材の裏面と対応する形状の基材側成形面
    が形成された第2成形型と、この両成形型の間にこの両
    者に対し接近離隔可能に設けられ前記パンチ部と多少の
    隙間をおいて嵌合可能なパンチ孔が形成されると共に前
    記第1成形型側となる裏面と前記周辺面との間に前記熱
    可塑性シートを挟持する厚板状の中間刃を備えてなり、
    この中間刃の前記裏面の内周部には前記導入部と対応す
    る断面円弧状の押圧部を突出して形成したことを特徴と
    するスタンピング成形装置。
  2. 【請求項2】 前記第2成形型側となる前記中間刃の表
    面の内周部には、外側から前記裏面に向かって斜めに延
    びる内向き傾斜面とそれに続いて前記裏面から離れる向
    きで前記パンチ孔に向かって斜めに延びる切刃傾斜面を
    設けて前記パンチ孔の前記表面側端縁に同表面よりも前
    記裏面側に位置し断面形状が鋭角の切断縁を形成したこ
    とを特徴とする請求項1に記載のスタンピング成形装
    置。
  3. 【請求項3】 前記第2成形型の周辺部には前記接近離
    隔の方向と平行に延びる複数の案内支持部材が設けら
    れ、前記中間刃は前記各案内支持部材により前記第2成
    形型に対し所定距離接近離隔可能に案内支持されると共
    に外力が作用しない状態では前記第2成形型から最も離
    れた位置となるように付勢されている請求項1または請
    求項2に記載のスタンピング成形装置。
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