JP2001129984A - インクジェット画像形成方法および画像形成装置 - Google Patents

インクジェット画像形成方法および画像形成装置

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JP2001129984A JP2000087344A JP2000087344A JP2001129984A JP 2001129984 A JP2001129984 A JP 2001129984A JP 2000087344 A JP2000087344 A JP 2000087344A JP 2000087344 A JP2000087344 A JP 2000087344A JP 2001129984 A JP2001129984 A JP 2001129984A
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dots
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乾燥手段の大型化および画質の劣化を抑制し
つつ、プリント画像においてドットの密度高い部分を効
率よく乾燥させるインクジェット画像形成方法および画
像形成装置を提供する。 【解決手段】 各ドットに対応して、予め定められた範
囲の画像領域を設定し、画像領域に形成されるドットの
密度を表す黒ドット面積率SK 1を算出する(S3)。
これらのドットのうち、対応する画像領域が予め定めら
れた値より大きい黒ドット面積率SK 1を有する高密度
ドット群を形成する際には、遅乾性インクおよび速乾性
インクを用いる(S7,S14)。予め定められた値よ
り小さい黒ドット面積率SK 1を有するドットを形成す
る際には、遅乾性インクを用いる(S7)。画質の劣化
を抑制しつつ、インクの乾燥時間を短縮することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット画
像形成方法におけるドット形成方法、すなわち、インク
ジェット方式のプリンタを用いてプリントする際のドッ
ト形成方法、およびその方法により画像形成を行う画像
形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット方式の画像形成装置(以
下では適宜、インクジェットプリンタと称す)では、画
質向上や乾燥時間の短縮のためのドット形成方法の改善
が検討されている。
【0003】例えば特開平5−330086号公報に
は、黒の再現性は高いが乾燥に時間がかかる遅乾性の黒
インクと、乾燥は速いが印字濃度が薄い速乾性の黒イン
クとを用いて画像形成を行う技術が開示されている。こ
の技術では、黒ドットを形成すべき領域に隣接してカラ
ードットが形成される場合には、その境界領域を速乾性
の黒インクで、またはCMYのインクを重ねて形成し、
他の領域を遅乾性の黒インクで形成するようにしてい
る。
【0004】これにより、黒の再現性の向上と、黒ドッ
トとカラードットとの境界で発生するにじみの抑制を実
現している。
【0005】また、特開平7−149036号公報に
は、記録用紙への浸透性が低い黒インクと、浸透性が高
いCMYインクとを用いた技術が開示されている。図2
0および図21は、この技術によるドット形成の例を示
している。すなわち、黒ドットを形成すべき領域に隣接
してカラードットの領域が形成される場合に、黒ドット
領域内の黒ドットを間引いて、代わりにカラードットを
形成するようにしている。また、カラードットを黒ドッ
ト領域の下地に形成しておいて、黒ドットをカラードッ
トに重ねて形成することが示されている。
【0006】これにより、黒ドット領域とカラードット
領域との境界で発生するにじみを防止するとともに、黒
ドットの乾燥時間を短縮している。また、特開平8−1
97831号公報にも同様の技術が開示されている。
【0007】また、特開平8−336961号公報に
は、塗り潰し部分のドットを間引き、乾燥時間を短縮す
る技術が開示されている。さらに、前記公報には、塗り
潰し部分のドットを間引いた際、輪郭部のシャギー(ぎ
ざぎざ感)が拡大することを防止するために、輪郭線は
そのまま印刷する技術が開示されている。
【0008】一方、上記のようなプリント方法の改善と
は別に、ハロゲンランプによる加熱などの乾燥手段を設
けることにより、プリント物の乾燥時間を短縮するため
の技術も多数提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記特開平
5−330086号公報に開示された技術では、黒ドッ
ト密度が大きくなる領域(以下、黒べた領域と称す)の
形成において、次の様な問題が生じる。
【0010】すなわち、画質の向上のために、黒の再現
性が高い遅乾性の黒インクによって黒べた領域を形成し
ているため、黒インクの乾燥不足によりプリント物に汚
れや裏移りなどを生じさせてしまう。これは、黒ドット
密度と乾燥時間との間には相関があり、例えば10ポイ
ント以上の文字や0.5ポイント以上の線や点のよう
に、黒ドット密度が大きく、かつ、その面積がある程度
を越える黒べた領域では乾燥時間が長くなるためであ
る。
【0011】特に、操作性を高めるためにフェースダウ
ン方式を採用するインクジェットプリンタでは、印刷直
後に最初に印刷面に接触することになる搬送ローラなど
ヘのインクの付着や、記録用紙へのインクの再転写など
の問題が顕著になる。
【0012】一方、黒べた領域を速乾性の黒インクで形
成した場合では、黒の再現性が低いために画質の低下を
招来する。
【0013】また、特開平7−149036号公報およ
び特開平8−197831号公報に開示された技術で
は、上記の問題に加えて、黒ドット領域内の境界領域に
カラードット、すなわちイエロー(Y)、マゼンタ
(M)、またはシアン(C)の単色が混在することによ
る、黒の画質劣化の問題が生じる。
【0014】さらに黒ドット密度が高い場合に乾燥時間
を短縮する方法については開示されていない。
【0015】また、特開平8−336961号公報に開
示された技術では、黒ドットを間引くことにより、濃度
低下および画質劣化の問題が生じる。
【0016】以上のように、上記の従来技術において
は、画像形成において、黒べた領域の乾燥時間が考慮さ
れていないため、上記の問題が生じる。
【0017】一方、上記の乾燥手段を設ける技術におい
ては、装置構成が複雑になることに加えて、乾燥手段で
消費される電力のために消費電力が増大するという問題
が生じる。
【0018】本発明の目的は、消費電力が大きく、しか
も装置の大幅なコストアップを招来する乾燥手段の設置
を省略、または規模を縮小し、かつ、画質劣化を抑制し
つつ、ドット密度の高い領域を効率良く乾燥させること
ができるインクジェット方式の画像形成方法および画像
形成装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
画像形成方法は、上記の課題を解決するために、相対的
に乾燥時間が長い遅乾性インクと、相対的に乾燥時間が
短い速乾性インクとを用いてドットを形成し、該ドット
により画像を形成するインクジェット画像形成方法にお
いて、予め定められた範囲の画像領域におけるドットの
密度を、画像データに基づいて識別し、識別結果に基づ
いて、前記遅乾性インクおよび前記速乾性インクの中か
ら、前記ドットを形成するために用いるインクを選択す
ることを特徴としている。
【0020】上記の方法によると、ドットを形成する際
に、画像データに基づいて、予め定められた範囲の画像
領域におけるドットの密度を識別する。そして、その識
別結果に基づいて、遅乾性インクおよび速乾性インクか
ら、何れか一方のインク、または両方のインクを選択
し、選択したインクを用いてドットを形成する。
【0021】ドットを形成するインクの乾燥時間は、そ
のドットを形成する位置におけるドットの密度の影響を
受ける。そして、インクの乾燥時間が長くなると、上記
のような種々の問題が生じる。一方、速乾性インクを用
いると、乾燥時間を短くすることは可能である。しか
し、速乾性インクは、一般にプリント濃度が薄く色の再
現性が低いため、速乾性インクのみを用いた場合では、
形成する画像の画質の劣化は避けられない。
【0022】これに対して上記の方法では、ドットの密
度を識別し、その結果から乾燥時間の長さが問題になる
と判断される場合には、速乾性インクを多く用いるよう
にインクを選択することで、インクの乾燥時間の短縮化
を図ることができる。一方、ドットの密度から乾燥時間
の長さが問題にならないと判断される場合には、遅乾性
のインクのみ、または遅乾性のインクを多く用いるよう
にインクを選択することで画像全体として画質の劣化を
抑制することができる。
【0023】その結果、形成する画像の画質劣化を抑制
して画質を高品位に保ちつつ、乾燥時間の増大、すなわ
ちプリント速度の低下を回避することが可能となる。
【0024】また、上記の方法を画像形成装置で用いる
ことにより、乾燥時間の短縮化を図るための乾燥装置な
どの設置を省略、または規模を縮小することができる。
その結果、画質およびプリント速度を維持しつつ、低コ
スト、低消費電力、小型などの利点を有する画像形成装
置を実現することが可能となる。
【0025】本発明のインクジェット画像形成方法は、
上記のインクジェット画像形成方法において、さらに、
前記各ドットに対応して、前記画像領域を設定し、前記
画像領域におけるドットの密度を表すドット面積率を算
出し、該ドット面積率が予め定められた値より大きくな
る画像領域に対応するドットの集合を高密度ドット群と
し、該高密度ドット群を形成する際には、前記遅乾性イ
ンクおよび前記速乾性インクを用いることが好ましい。
【0026】上記の方法によると、各ドットに対して画
像領域を設定しておき、その画像領域に形成されるドッ
トの密度を表すドット面積率を算出する。そして、対応
する画像領域のドット面積率が予め定められた値より大
きい値となるドットの集合である高密度ドット群に関し
ては、遅乾性インクおよび速乾性インクを用いてドット
を形成する。
【0027】このようにドットの密度を表すドット面積
率を定義することで、このドット面積率を、インクの乾
燥に要する時間の尺度とすることができる。そして、遅
乾性インクのみを用いた場合に、インクの乾燥時間が問
題となりはじめるドット面積率を予め定められた値とし
て設定することができる。これにより、この値を越える
ドット面積率となる高密度ドット群に関しては、遅乾性
インクと速乾性インクとを用いることで、画質の劣化を
抑制しつつ、インクの乾燥時間を短縮化することができ
る。
【0028】すなわち、高密度ドット群に対して適度に
遅乾性インクを用いることで遅乾性インクによるドット
量を確保するので、画質劣化が実用上問題ない程度に抑
制され、画質を高品位に保つことができる。また、例え
ば遅乾性インク同士が重なり合わないように適度に速乾
性インクに置き換え、遅乾性インクによるドットの密度
を低減することにより、乾燥時間が増大することを抑制
することができる。
【0029】また、さらに、遅乾性インクによるドット
に速乾性インクによるドットが隣接する、または重なる
ため、速乾性インクの影響により遅乾性インクの記録用
紙への浸透が促進されるので、このことも乾燥時間の短
縮に寄与する。
【0030】ここで、画像領域の設定やドット面積率の
算出は、例えば、画像形成装置において画像を形成する
ための情報を格納するメモリ上の、各ドットに対応する
セルにおいて行うことができる。また、これにより、ド
ットの数密度や面積密度などをドット面積率とすること
ができる。
【0031】本発明のインクジェット画像形成方法は、
上記ドット面積率を用いるインクジェット画像形成方法
において、さらに、前記ドット面積率が予め定められた
値より小さくなる画像領域に対応するドットを形成する
際には、前記遅乾性インクを用いることが好ましい。
【0032】上記の方法では、上記したドット面積率を
基準として、インクの乾燥時間の長さが問題とならない
部分を識別することができる。したがって、この部分の
ドットを形成する際に、遅乾性インクを用いることで画
質を高品位に保つことが可能となる。
【0033】本発明のインクジェット画像形成方法は、
上記ドット面積率を用いるインクジェット画像形成方法
において、さらに、前記高密度ドット群の形成時には、
前記遅乾性インクによるドットと前記速乾性インクによ
るドットとを交互に配置することが好ましい。
【0034】ドットの密度が高く、遅乾性インク同士が
重なり合う部分が生じていると、その部分で特にインク
の乾燥時間が増大する。
【0035】上記の方法では、高密度ドット群を、遅乾
性インクによるドットと速乾性インクによるドットとを
交互に配置して形成する。これにより、遅乾性インク同
士が隣接することを避けることができ、遅乾性インク同
士が重なり合う部分を形成しない、または極力小さくす
ることができる。したがって、インクを効率的に乾燥す
ることができ、インクの乾燥時間の増大をさらに抑制す
ることができる。
【0036】また、さらに、速乾性インクによるドット
が集合することを避けることができるので、各部での色
の再現性が均等になり画質を高品位に保つことができ
る。
【0037】その結果、プリント速度および画質の品位
を向上させることができる。
【0038】本発明のインクジェット画像形成方法は、
上記ドット面積率を用いるインクジェット画像形成方法
において、さらに、前記高密度ドット群の形成時には、
前記遅乾性インクと前記速乾性インクとを重ねることが
好ましい。
【0039】上記の方法では、遅乾性インクと速乾性イ
ンクとを重ねることで、各ドットでの色の再現性(濃
度)が均一になるため、画質を高品位に保つことができ
る。
【0040】本発明のインクジェット画像形成方法は、
上記の遅乾性インクと速乾性インクとを重ねるインクジ
ェット画像形成方法において、さらに、前記速乾性イン
クに重ねる前記遅乾性インクによるドットのドットサイ
ズを、予め定められたドットサイズ以下に設定すること
が好ましい。
【0041】上記の方法では、遅乾性インクによるドッ
トのドットサイズを予め定められたドットサイズ、例え
ばドット同士が重なり合う部分を形成しない、または極
力小さくするようなドットサイズ以下に設定することが
できる。これにより、そのドットのドット面積率を予め
定められた値以下に固定することができる。また、上記
と同様に、速乾性インクの存在により、遅乾性インクの
浸透性が向上する。したがって、さらにインクの乾燥時
間の短縮化を図ることができる。
【0042】また、上記設定のドットサイズでは不足す
る部分を速乾性インクによるドットで補充することがで
きるため、所望のドットサイズを得ることができ、画質
の劣化を回避できる。
【0043】さらに、上記の方法はドットサイズが可変
である場合にも有効である。
【0044】本発明のインクジェット画像形成方法は、
上記の遅乾性インクと速乾性インクとを重ねるインクジ
ェット画像形成方法において、さらに、前記遅乾性イン
クと前記速乾性インクとを重ねる場合は、前記速乾性イ
ンクの上に前記遅乾性インクを重ねることが好ましい。
【0045】上記の方法では、速乾性インクが遅乾性イ
ンクの下地となるため、上記の遅乾性インクの浸透性が
さらに向上し、インクの乾燥時間をさらに短縮すること
ができる。また、遅乾性インクが表面側に位置すること
により、色の再現性がさらに向上し、画質が向上する。
【0046】本発明のインクジェット画像形成方法は、
上記ドット面積率を用いるインクジェット画像形成方法
において、さらに、前記遅乾性インクがブラックであ
り、前記速乾性インクをカラーインクの混色により構成
することが好ましい。
【0047】上記の方法では、速乾性インクとしてのブ
ラックインクを別途用いる必要がない。したがって、上
記の方法を行うための画像形成装置としては、速乾性イ
ンクのためのヘッド(インク吐出系)などを別途設ける
ことなく、従来のカラー画像形成装置と同様のヘッド構
成のものを用いることができる。したがって、上記の各
方法をより簡単に実行することが可能となる。
【0048】本発明のインクジェット画像形成方法は、
上記ドット面積率を用いるインクジェット画像形成方法
において、さらに、前記遅乾性インクおよび前記速乾性
インクがブラックであり、かつ、前記画像がカラー画像
であって、前記カラー画像のブラック領域におけるカラ
ー領域との境界部分に、前記速乾性インクによるドット
を形成することが好ましい。
【0049】上記の方法では、カラー画像のブラック領
域におけるカラー領域との境界部分に、速乾性インクに
よるドットを形成することで、インクの乾燥時間の短縮
とともに、カラー領域へのブラックインクのにじみを抑
制することができる。したがって、さらに画質の品位を
向上させることが可能となる。
【0050】本発明のインクジェット画像形成方法は、
上記ドット面積率を用いるインクジェット画像形成方法
において、さらに、前記遅乾性インクが混色によらない
ブラックであるとともに、前記速乾性インクがブラック
であり、かつ、前記画像がカラー画像であって、前記カ
ラー画像のブラック領域におけるカラー領域との境界部
分に、前記遅乾性インクによるドットを形成することが
好ましい。
【0051】カラー画像のブラック領域の輪郭部に速乾
性インクの混色によるドットを形成した場合、インクの
差によるドット径もしくはドット位置の不揃いなシャギ
ーの増大や、重ね合わせる個々のY、M、Cドットの無
地方向への位置ずれによる輪郭部の無地側への色むらが
生じることがある。
【0052】上記の方法では、これらによる画質劣化を
解決するために、画像シフト、1次微分フィルタ、ラプ
ラシアン演算、アダマール変換など広く知られている輪
郭抽出方法を用いて輪郭部を識別し、カラー画像のブラ
ック領域の輪郭部のドットを混色によらないブラックの
遅乾性インクのみで形成する。
【0053】これにより、速乾性のインクの使用を原因
とする上記のような画質劣化を抑制できるため、さらに
画質の品位を向上させることが可能となる。
【0054】なお、ドット面積率50%を予め定められ
た値と設定することにより、無地領域側以外もしくは輪
郭部以外の領域においては、混色が位置ずれを起こして
も黒ドットにカバーされるので、実用上問題がない程度
に抑制することができる。
【0055】本発明のインクジェット画像形成方法は、
上記ドット面積率を用いるインクジェット画像形成方法
において、さらに、前記ドット面積率の50%を、前記
予め定められた値として設定することが好ましい。
【0056】インクジェット画像形成方法による画像形
成速度は、インクの乾燥時間が増大するにしたがって遅
くなり、インクの乾燥時間は、上記ドット密度が増大す
るほど長くなる傾向にある。特に、ドット面積率が50
%(上記画像領域に形成され得る全てのドットのうち、
半分のドットが形成されたときのドット密度)を越える
ところで、隣接するドットが重なり合う部分が増加し、
インクの乾燥時間が増大することにより、画像形成速度
は最低値の域に入る。
【0057】したがって、上記の方法では、ドット面積
率50%を上記予め定められた値として設定することに
より、画像形成速度の低下を実用上問題がない程度に抑
制することができる。
【0058】本発明のインクジェット画像形成装置は、
上記の課題を解決するために、相対的に乾燥時間が長い
遅乾性インクおよび相対的に乾燥時間が短い速乾性イン
クを用いてドットを形成し、該ドットにより画像を形成
するインクジェット画像形成装置において、前記ドット
を形成する際に、該ドットに対して予め定められた領域
内に形成されるドットの密度を表すドット面積率を算出
する算出手段と、該ドット面積率に基づいて、前記遅乾
性インクおよび前記速乾性インクの中から用いるインク
を選択する判別手段とを備えたことを特徴としている。
【0059】上記の構成では、算出手段により上記した
各方法において用いられるドット面積率を算出する。そ
して、判別手段により、このドット面積率に基づいて遅
乾性インクおよび速乾性インクの中から、上記ドットを
形成するために用いるインクを選択する。
【0060】したがって、上記各方法実行することがで
き、それによって奏される各効果を得ることができる。
【0061】その結果、上記のように、インクを乾燥さ
せるために、プリント速度を遅くする、または印刷物を
乾燥するための装置を設け、その出力を増大するなどの
対策をとることを回避しつつ、画質を高品位に保つこと
ができる。
【0062】したがって、画質が高品位であり、プリン
ト速度が速く、装置構成が簡素で、消費電力が小さく、
さらに小型で安価なインクジェット画像形成装置を提供
することができる。
【0063】本発明のインクジェット画像形成装置は、
上記ドット面積率を用いるインクジェット画像形成装置
において、さらに、前記遅乾性インクが混色によらない
ブラックであるとともに、前記速乾性インクがブラック
であり、かつ、前記画像がカラー画像であって、前記判
別手段が、前記カラー画像のブラック領域におけるカラ
ー領域との境界部分のドットに前記遅乾性インクを選択
するものであることが好ましい。
【0064】カラー画像のブラック領域の輪郭部に速乾
性インクの混色によるドットを形成した場合、インクの
差によるドット径もしくはヘッドのKブロックとYブロ
ック・Cブロック・Mブロックとのドット位置のずれに
よるシャギーの増大や、重ね合わせる個々のY、M、C
ドットの無地方向への位置ずれによる輪郭部の無地側へ
の色むらが生じることがある。
【0065】上記の構成では、これらによる画質劣化を
解決するために、前記判別手段が、画像シフト、1次微
分フィルタ、ラプラシアン演算、アダマール変換など広
く知られている輪郭抽出方法を用いて輪郭部を識別し、
カラー画像のブラック領域の輪郭部のドットを混色によ
らないブラックの遅乾性インクのみで形成する。
【0066】これにより、速乾性のインクの使用を原因
とする上記のような画質劣化を抑制できるため、さらに
画質の品位を向上させることが可能となる。
【0067】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕本発明の実施の
一形態について図1から図15に基づいて説明すれば、
以下の通りである。
【0068】本実施の形態に係るインクジェット方式の
ドット形成方法が適用されるカラーインクジェットプリ
ンタ2の構成を図2に基づいて説明する。図2は、本実
施の形態に係るカラーインクジェットプリンタ2の内部
を、側面方向から見たときの構成を示す内部構成図であ
る。
【0069】本カラーインクジェットプリンタ2には、
キャビネット4内部に、給紙トレイ6、搬送ベルト8、
ヘッド10、スターローラ12、搬送ローラ14、搬送
路15、および乾燥器16が、また、キャビネット4上
部に排紙トレイ18が設けられている。また、カラーイ
ンクジェットプリンタ2は各部を制御する制御装置22
を有している。なお、以下に説明するカラーインクジェ
ットプリンタ2での処理および動作は、特に断らないか
ぎり制御装置22が制御するものとする。
【0070】プリント動作が開始されると、まず、給紙
トレイ6に収納されている記録用紙20が搬送ベルト8
により、ヘッド10と搬送ベルト8とが対向している画
像形成位置9に搬送される。そして、記録用紙20が画
像形成位置9を通過する際に、記録用紙20の位置およ
び後述するプリントデータに基づいてヘッド10からイ
ンクが吐出されることにより、記録用紙20に対して画
像形成が行われる。
【0071】インクが付与された記録用紙20は、その
移動先において、スターローラ12が配置された搬送路
15を通過する際に、搬送路15と対向する位置に設け
られた乾燥器16により乾燥される。この乾燥器16
は、ハロゲンランプ16aとハロゲンランプ16aから
の光を搬送路15に照射するように配置された反射板1
6bとにより構成されており、これらにより記録用紙2
0のインクが付与された面を熱して乾燥を促進するもの
である。
【0072】乾燥済みの記録用紙20は、さらにその移
動先の搬送路15上に設けられた搬送ローラ14によっ
て、キャビネット4外部の排紙トレイ18にフェースダ
ウンで排出される。
【0073】ここで、次に図3に基づいて説明するヘッ
ド10の構成と、カラーインクジェットプリンタ2の本
体との位置関係を明確にするために、方向を定義する。
図に示すように、画像形成位置9における記録用紙20
の法線方向をz方向、画像形成位置9における記録用紙
20の移動方向(図中矢印A方向)をy方向、z方向お
よびy方向に対して直交する方向をx方向とする。これ
らの各方向は、図2および図3において共通の方向を指
すものとする。
【0074】次に、ヘッド10の構成を図3に基づいて
説明する。図3は、ヘッド10を上から見たとき(ヘッ
ド10から記録用紙20に向かう方向に見たとき)のノ
ズル11a…の配置を示す配置図である。
【0075】ヘッド10は、ブラックヘッド・ブロック
10aおよびカラーヘッド・ブロック10bから構成さ
れている。ブラックヘッド・ブロック10aには、ブラ
ックヘッド11Kを構成する第1ないし第3ブラックヘ
ッド11K1 ・11K2 ・11K3 が設けられており、
カラーヘッド・ブロック10bには、シアン(C)、マ
ゼンタ(M)およびイエロー(Y)の各色にそれぞれ対
応するシアンヘッド11C、マゼンタヘッド11Mおよ
びイエローヘッド11Yが設けられている。
【0076】そして、各ヘッド11K1 ・11K2 ・1
1K3 ・11Y・11M・11Cは、例えば、それぞれ
のインクを吐出するための64個のノズル11a…を有
しており、600dpiの解像度となっている。
【0077】各ブロック10a・10bのインク吐出量
およびインク濃度、並びにプロセス条件は、例えば表1
に示すものである。また、各インクとしては、例えば表
2に示す組成のものを用いることができる。
【0078】
【表1】
【0079】
【表2】
【0080】このヘッド10は、用紙搬送方向であるA
方向に対して直角方向であるヘッド移動方向(図中矢印
B方向)に揺動可能となるように、駆動機構(図示せ
ず)に搭載されている。そして、後述するプリントデー
タ、記録用紙20の位置、ヘッド10の位置に基づい
て、ノズル11a…からのインクの吐出がオン・オフさ
れることにより、上記した画像形成が行われる。
【0081】次に、上記ヘッド10により記録用紙20
上に形成(印刷、印字)されるドットの密度について説
明する。
【0082】ここで、ドットとは、上記ノズル11aか
らのインク吐出により、記録用紙20上に形成される画
像の最小単位を指すものである。つまり、1つのノズル
11aからの1回のインク吐出により(インクを重ねる
場合を除く)、記録用紙20上にインクが付与される領
域が1つのドットに対応する。このドットの直径(ドッ
ト径)を示す値をドットサイズとする。
【0083】また、ドット形成位置およびドットピッチ
を次のように定義する。すなわち、ドット形成位置とは
ドットが形成され得る位置を指すものとし、ドットピッ
チとは最も近接しているドット形成位置間の距離を指す
ものとする。
【0084】以下においては、ドット形成位置が行列状
に配置されており、各ドット形成位置に対して、行方向
および列方向に隣接するドット形成位置との距離が全て
等しい場合について説明する。
【0085】本実施の形態では、各ドットのドットサイ
ズが同一である(ドットサイズが固定されている)もの
とする。そこで、この場合において、m行×n列のドッ
ト形成位置によって構成される所定領域のドットの密度
(ドット密度)を示す値として、面積率SO 1(ドット
面積率)を式1により定義する。
【0086】 (面積率SO 1)=p0/(m×n) … 式1 なお、p0は、所定領域内に形成されるドット数、つま
り、所定領域内のドット形成位置に対して実際に形成さ
れるドット数を指している。また、mは所定領域を構成
するドット形成位置の行数、nは所定領域を構成するド
ット形成位置の列数を指しており、したがって、m×n
は所定領域内のドット形成位置の数となる。以下では面
積率SO 1を適宜パーセンテージで表すものとする。
【0087】上記面積率SO 1の具体例を図4から図7
に示す。図4から図7は、記録用紙20上でのドットの
配置を示す平面図であり、面積率SO 1がそれぞれ、2
5%、50%、75%、100%の場合を示している。
つまり、図4から図7は、それぞれドット形成位置の1
/4、1/2、3/4、および全てに対してドットが形
成されている場合である。
【0088】各図において、ドットを円、ドット形成位
置を格子点で表しており、ドット形成位置の数は5行×
8列=40である。また、各ドットのドットサイズは、
理想ドットサイズに設定されている。なお、理想ドット
サイズとは、ドットピッチ×√2である。
【0089】これらの例では、面積率SO 1が50%を
越える場合(図6および図7の場合)においては、隣接
するドット同士が重なり合っている。
【0090】ここで、黒ドットのみに注目する黒ドット
面積率SK 1(ドット面積率)を考えると、上記の面積
率SO 1に基づくことにより式2のように定義できる。
【0091】 (黒ドット面積率SK 1)=p1/(m×n) … 式2 なお、p1は、所定領域内に形成される黒ドット数、つ
まり、所定領域内のドット形成位置に対して実際に形成
される黒ドット数を指している。
【0092】上記のように、画質向上のために遅乾性の
黒インクを用いると、黒ドット密度が高い領域、すなわ
ち黒ドット面積率SK 1が高い領域ではインクの乾燥時
間が長くなる。特に、黒ドット面積率SK 1が50%を
越えて隣接するドット同士が重なり合うようになると、
インクの乾燥に要する時間が極端に長くなる。インク
は、記録用紙20の厚み方向より、記録用紙20を構成
する紙の繊維方向(すなわち面方向)に広がって浸透し
やすいので、ドット同士の重なり合いは乾燥時間に多大
な影響を与える。
【0093】このことを示すデータを図8および図9に
示す。図8および図9は、黒ドット面積率SK 1に対す
るプリント時間およびプリント速度の関係を示すグラフ
である。
【0094】図8のプリント時間は、遅乾性の黒インク
を用いて黒ドット面積率SK 1が50、75、100%
となるように平均的に黒ドットを形成した場合(図5、
図6、図7のように黒ドットを形成した場合)における
プリント時間(実測値)を求めたものである。なお、プ
リント時間は、A4サイズの記録用紙20を1枚プリン
トするのに要する時間(秒)を表しており、インクの乾
燥時間に基づいて設定されている。
【0095】また、図9のプリント速度は、上記で得ら
れたプリント時間の逆数をとることにより、1分間あた
りのA4サイズの記録用紙20のプリント枚数を表して
いる。
【0096】ここで、図9のグラフにおける曲線を折線
近似して得られる折線グラフから、黒ドット面積率SK
1が50%を越えるとプリント速度が最低値の領域に入
ることが分かる。したがって、黒ドットの乾燥時間を短
縮し、プリント速度を高く保つためには、遅乾性の黒イ
ンクにより形成する黒ドット面積率SK 1を50%以下
に制限することが好ましい。
【0097】次に、上記ドットにより画像を形成するた
めのプリントデータ(画像情報)について説明する。
【0098】まず、プリントデータの流れを図10に基
づいて説明する。図10は、プリントデータのデータ処
理回路30を示すブロック図である。このデータ処理回
路30は、例えば制御装置22内に設けられているもの
である。なお、図10において、R、G、B、および
Y、M、C、Kは、それぞれレッド、グリーン、ブル
ー、およびイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各
プリントデータ(各色データ)を表している。また、各
ブロック間を結ぶラインにおいて「//」とともに付与
した「3」または「4」の数字は、その部分のデータ数
(データライン数)を表している。
【0099】RGB系のプリントデータは、フレームメ
モリ32を経てRGB/YMCK変換回路34にてYM
CK系のプリントデータに変換される。そして各色デー
タ(画像データ)に対応するラインメモリ36Y・36
M・36C・36Kに入力される。なお、元のプリント
データがYMCK系のデータであれば、RGB/YMC
K変換回路34は不要である。
【0100】ラインメモリ36Y・36M・36C・3
6Kに入力された各色データは、順次、面積率処理回路
38に送られ、黒ドット面積率SK 1が計算される。そ
して、この黒ドット面積率SK 1に基づいて、データ変
換をすべきか否かが判別される。すなわち、面積率処理
回路38は、黒ドット面積率SK 1を算出するための算
出手段としての機能、およびデータ変換をすべきか否か
を判別するための判別手段としての機能を担っている。
そして、このデータ変換の有無によって、ドットを形成
する際に用いるインクが決定される。なお、黒ドット面
積率SK 1の算出、データ変換をすべきか否かの判別、
およびデータ変換の詳細に関しては後述する。
【0101】上記のようにして適宜データ変換された各
色データは、各ラインメモリ36Y・36M・36C・
36Kに再度入力される。面積率処理回路38から各ラ
インメモリ36Y・36M・36C・36Kに再度入力
された各色データは、それぞれに対応するヘッドドライ
バ40Y・40M・40C・40Kに入力される。これ
らのヘッドドライバ40Y・40M・40C・40K
は、入力されたプリントデータに基づいてそれぞれイエ
ローヘッド11Y、マゼンタヘッド11M、シアンヘッ
ド11C、ブラックヘッド11K(図3参照)を駆動す
る。そして、各ヘッド11K・11Y・11M・11C
により記録用紙20上にドットが形成される。
【0102】ここで、各ラインメモリ36Y・36M・
36C・36Kについて、図11に基づいて説明する。
なお、各ラインメモリ36Y・36M・36C・36K
は、同一のメモリ構成を有しているため、以下では、説
明の便宜上これらを重ね合わせて1つのラインメモリ3
6として説明する。すなわち、各ラインメモリ36Y・
36M・36C・36Kにおいて、以下で説明するアド
レスが等しいセルCoを1つとして考え、このセルCo
には、各色データの情報が格納されているものとする。
図11は、ラインメモリ36のメモリ構造を示す説明図
である。
【0103】ラインメモリ36は、プリントデータ領域
(記録画像領域)50と、第1および第2補正用データ
領域52a・52bと、第1および第2ダミーデータ領
域54a・54bと、各領域の行・列に対して付与され
ているアドレスとから構成されている。
【0104】プリントデータ領域50は、プリントデー
タの一部を格納するためのm行×n列のセルCo…から
構成されたメモリマップからなっている。このプリント
データ領域50を構成する各セルCoは、上記のドット
形成位置と1対1に対応しており、各セルCoによって
各ドット形成位置に形成すべきドットの情報であるデー
タDが格納されている。
【0105】このデータDは、ドットを形成するか否か
に応じて、それぞれ1か0かの値を有している。具体的
にi行j列のセルCoであるセルCoijに格納されてい
るデータDijに関しては、セルCoijに対応するドット
形成位置にドットを形成する場合はデータDij=1であ
り、セルCoijに対応するドット形成位置にドットを形
成しない場合はデータDij=0である。なお、添
字「ij」は、i行j列を示すものとし、以下では、特に
行列上の位置を特定する場合にのみ付記するものとす
る。また、データDは各色データを区別しない一般的な
説明の場合に用い、各色データを区別するデータDを表
す場合は、それぞれデータY・M・C・Kと表すことに
する。
【0106】ここで、プリントデータ領域50の行方向
および列方向は、それぞれヘッド10の主走査方向(ヘ
ッド移動方向、図3におけるB方向)および副走査方向
(用紙搬送方向、図3におけるA方向)に対応してい
る。
【0107】また、プリントデータ領域50は、プリン
トデータを上記副走査方向に分割して順次記憶するよう
に構成されている。つまり、プリントデータ領域50の
1行に含まれるセルCo…は、上記主走査方向(記録用
紙20(図3参照)の幅方向)における1行分の全デー
タDを格納可能となっており、プリントデータ領域50
の1列に含まれるセルCo…は、上記副走査方向におけ
る分割されたデータDの1列分を格納可能となってい
る。
【0108】また、プリントデータ領域50内のm行×
n列のセルCo…には、先頭行から最終行にそれぞれ1
からmの行No.(チャンネル、row.)、先頭列か
ら最終列にそれぞれ1からnの列No.(col.)が
付与されている。
【0109】第1および第2補正用データ領域52a・
52bと第1および第2ダミーデータ領域54a・54
bとは、実際のプリント画像において、プリントデータ
領域50に対応する部分の周辺部に対応しているデータ
領域である。これらは、プリントデータ領域50の最外
周において、後述する黒ドット面積率SK 1を算出する
際に用いられるデータDを格納している。
【0110】まず、第1および第2補正用データ領域5
2a・52bは、それぞれプリントデータ領域50の先
頭行の直前(図中、上側)の行および最終行の直後(図
中、下側)の行を成すセルCo…から構成されおり、0
およびm+1の行No.が付与されている。そして、第
1および第2補正用データ領域52a・52bには、そ
れぞれその直前にプリントデータ領域50に記憶されて
いたrow=mのデータ(チャンネル1補正用デー
タ)、およびその直後にプリントデータ領域50に記憶
されるrow=1のデータ(チャンネルm補正用デー
タ)が格納される。
【0111】また、第1および第2ダミーデータ領域5
4a・54bは、それぞれプリントデータ領域50の先
頭列の直前(図中、左側)の列および最終列の直後(図
中、右側)の列を成すセルCo…から構成されており、
それぞれ0およびn+1の列No.が付与されている。
これら第1および第2ダミーデータ領域54a・54b
は、記録用紙20(図3参照)の両端部において画像が
形成されない領域(プリントデータが存在しない領域、
余白部)に対応しているため、全セルCo…にデータD
=0が格納されている。
【0112】以上の各領域を構成する各行および各列に
対して、それぞれアドレスRadおよびアドレスCadが付
与されている。このアドレスRadおよびアドレスC
adは、それぞれ行No.および列No.を2進数で表し
たものである。なお、説明の便宜上、アドレスRadおよ
びアドレスCadを下位ビットから順に(1桁目、2桁目
…)、それぞれアドレスRad0 、Rad1 …、および
アドレスCad0 、Cad 1 …と表す。
【0113】次に、面積率処理回路38(図10参照)
によりラインメモリ36上のプリントデータのデータ変
換について、図12から図15に基づいて説明する。
【0114】上記のように、黒ドット面積率SK 1が5
0%を越える領域の黒ドットをすべて遅乾性の黒インク
(遅乾性インク)により形成すると、プリント速度の低
下が顕著になる。そこで、黒ドット面積率SK 1が50
%を越える領域では、一部に速乾性の黒インク(速乾性
インク)を用いるようにする。以下においては、遅乾性
の黒インクによって形成される黒ドットを第1黒ドッ
ト、速乾性の黒インクによって形成される黒ドットを第
2黒ドットと称す。
【0115】上記では、m行×n列のドット形成位置に
よって構成される所定領域に、平均的に黒ドットが形成
されている場合の黒ドット密度の度合い(黒べたの度合
い)を示す値として黒ドット面積率SK 1を定義した
(図4から図7参照)。実際のプリント画像では、画像
の各部によって黒ドット密度が異なるため、ここでは次
に説明するように黒ドット面積率SK 1を設定する。
【0116】あるドット形成位置に注目した場合、その
ドット形成位置(以下、注目位置と称す)に黒ドットが
形成されているときには、その黒ドットのインク乾燥時
間はそのドット形成位置の周辺領域(隣接する領域)に
どのくらい黒ドットが存在するかに依存する。したがっ
て、注目位置を中心としてこれに隣接する3行×3列の
領域(注目ドット領域、画像領域)の黒ドット面積率S
K 1を、この注目位置の黒ドット面積率SK 1とする。
【0117】上記のように設定した注目位置の黒ドット
面積率SK 1を求める方法について、図12を用いて説
明する。図12は、ラインメモリ36のプリントデータ
領域50(図11参照)における注目ドット領域に対応
する部分(注目セル領域)を示す説明図である。ここ
で、ドット形成位置はセルCoに1対1に対応している
ため、以下では、上記注目位置に対応するセルCoを注
目セルCa、上記注目ドット領域を構成するドット形成
位置に対応するセルCo…の領域を注目セル領域と称す
る。
【0118】図12に示すように、セルCoijを注目セ
ルCaijとすると、(i−1)、i、または(i+1)
行に属し、かつ、(j−1)、j、または(j+1)列
に属するセルCo…が注目セル領域を構成する。したが
って、注目セル領域は、プリントデータ領域50におけ
る3行×3列フィルタであるといえる。
【0119】注目セルCaijには、黒ドットに関しては
黒ドットを形成するか否かを表す0か1かのデータKij
が書き込まれているだけであるから、黒ドット面積率S
K 1を求めるためには注目セル領域のデータDが必要と
なる。つまり、注目セル領域を構成している3行×3列
の9つのセルCo…内において、黒ドットのデータKが
1であるセルCo…の数をカウントし、それを9で割る
ことによって黒ドット面積率SK 1を求めることができ
る。なお、以下では、黒ドットのデータKが0でないデ
ータKを黒データと称する。
【0120】具体的には、注目セルCaijに対する注目
セル領域内のセルCo…において、黒データを有するセ
ルの数がXであれば、注目セルCaijの黒ドット面積率
K1はX/9となる。
【0121】このようにして求められる黒ドット面積率
K 1を基準として、形成する黒ドットを決定する方法
について図13から図15を用いて説明する。図13か
ら図15は、ラインメモリ36のプリントデータ領域5
0内のデータ変換を示す説明図であり、図13は変換前
のデータD、図14は各セルCoの黒ドット面積率S K
1、図15は変換後のデータDを示している。
【0122】なお、図13から図15においては、デー
タY・M・C・Kが1である場合はそれぞれ「Y」・
「M」・「C」・「K」と表示し、データY・M・C・
Kが0である場合は表示していない。また、図に示す領
域に隣接するセルCo…のデータDは、全て0であるも
のとする。
【0123】まず、図13に示すデータDを有するプリ
ントデータ領域50内において、黒データを有する全セ
ルCo…に対して、順次各セルCoの黒ドット面積率S
K 1が求められる。その結果、各セルCoの黒ドット面
積率SK 1は図14に示すようになる。なお、黒ドット
面積率SK 1は各セルCoに保存されるものではない
が、説明のため図14では各セルCoに対応する黒ドッ
ト面積率SK 1を表示している。
【0124】そして、上記したように、黒ドット面積率
K 1が50%を越える(すなわち、5/9以上とな
る)とプリント速度の低下が顕著になるため、黒ドット
面積率SK 1が50%を越えることを、セルCo…のデ
ータDに対して第1黒ドットの代わりに第2黒ドットを
用いるように変換(データ変換)するための条件とする
(条件1)。
【0125】ここで、黒ドット面積率SK 1が50%を
越えるセルCo…(高密度ドット群)のうち、実際に第
2黒ドットを用いるようにデータ変換されるセルCo…
が、行方向および列方向に交互に配列されるようにす
る。このためには、例えば、各セルCoの行アドレス最
下位ビットであるアドレスRad0 および列アドレス最
下位ビットであるアドレスCad0 の排他的論理和が1
であるセルCo…を、データ変換の対象となるセルCo
…としておけばよい(条件2)。図13から図15で
は、変換前に黒ドットのデータKを有するセルCo…で
あって、上記排他的論理和が1であるセルCo…を斜線
で示す。
【0126】これより、黒ドット面積率SK 1が50%
を越えるセルCo…が行方向および列方向に隣接する場
合には、第1ドットを形成するためのデータK(以下、
第1黒データと称す)を有するセルCo…と第2ドット
を形成するためのデータK(以下、第2黒データと称
す)を有するセルCo…とが交互に配列されることにな
る。
【0127】また、さらに、カラー領域(データY・M
・Cの何れかが0でない領域)との境界(境界部分)に
おいて黒データを有するセルCo…に関しては、カラー
領域に黒ドットがにじむことを防止するために、黒ドッ
ト面積率SK 1が50%以下であっても、上記条件2を
満たす場合は、データ変換を行う。つまり、カラー領域
との境界において黒データを有するセルCo…を、デー
タ変換の対象となるセルCo…とする(条件3)。
【0128】なお、ここでは、YMC各色のインク(カ
ラーインク)を重ねることにより第2ドットを形成する
ものとする。したがって、第2黒データへのデータ変換
がされたセルCo…に格納される値は、データY・M・
Cがすべて1であり、データKが0となる。このデータ
変換における変換前のデータDと変換後のデータDとの
対応を表3に示す。また、以上のデータ変換を行った結
果を図15に示す。
【0129】
【表3】
【0130】同図からわかるように、交互に配列した結
果、高い黒ドット面積率が続くエリアでは、第1の黒ド
ットは3×3の中に多くとも5個までしか形成されない
ので、第1の黒ドットによる黒ドット面積率は5/9以
下に抑えられ、残りの黒ドット面積率が第2の黒ドット
で形成されることになる。5/9は50%よりも大きい
が、50%に近い値であり、簡単なドット配置でほぼ理
想的なインク配分が実現できる。
【0131】以上の処理を図1に示すフローチャートに
基づいて説明する。図1は、本実施の形態に係るデータ
処理を示すフローチャートである。図1に示す処理で
は、第1列の各セルCoを順次注目セルCaとして、こ
の注目セルCaのドット形態(黒ドット面積率SK 1お
よび隣接するセルCo…が形成するドットの色)を求
め、これを第n列まで繰り返し行う。
【0132】なお、説明の便宜上、変換後のデータD
(後述する図18参照)は、変換前のデータD(後述す
る図16参照)とは別に保存されるものとし、以下の各
ステップで用いる変換前のデータDは変化しないものと
する。
【0133】まず、ステップS0では、初期値として注
目セルCaijを(i,j)=(1,1)とする。そし
て、ステップS1において注目セルCaijが黒データを
有するか否かを判定する。ここで、注目セルCaijが黒
データを有する(データKij=1)場合には次のステッ
プS2に進み、黒データを有さない(データKij=0)
場合には後述するステップS8に進む。
【0134】ステップS2では、上記3行×3列フィル
タによる処理を行うことにより注目セル領域内において
黒データ(データK=1)を有するセルCo…をカウン
トし、その値を黒ドット数p1とする。
【0135】ここで、注目セル領域は3行×3列に固定
されているため、実際に黒ドット数p1から黒ドット面
積率SK 1を求める場合には、除算を行うことなく黒ド
ット数p1と黒ドット面積率SK 1との対応関係を表し
たテーブルである面積率換算TBLを用いて黒ドット面
積率SK 1を求めることにより、黒ドット面積率SK
を求める演算処理に要する時間を大幅に短縮することが
できる。この換算をステップS3にて行う。なお、黒ド
ット数BをステップS4における判別に直接用いるよう
にしてもよい。
【0136】そして、ステップS4では、注目セルCa
ijの黒ドット面積率SK 1に対する判定を行う。ステッ
プS4において、黒ドット面積率SK 1が50%以下で
あればステップS5へ進む。
【0137】ステップS5では、注目セルCaijを中心
とする注目セル領域(3行×3列のセルCo…)にカラ
ードットがあるか否かを調べる。具体的には、注目セル
領域内のデータY・M・Cの和を隣接色ドットチェック
ckに代入する。したがって、カラードットがある場合
には隣接色ドットチェックck≧1、カラードットがな
い場合には隣接色ドットチェックck=0となる。
【0138】そして、ステップS6においてステップS
5で求めた隣接色ドットチェックckに対する判定を行
う。ここで注目セル領域内にカラードットを形成するデ
ータDが存在しない、すなわちck=0である場合は、
ステップS7で注目セルCa ijのデータDijに第1黒デ
ータ(データKij=1)を適用する(データ変換しな
い)。
【0139】一方、ステップS4で黒ドット面積率SK
1が50%を越える場合、またはステップS6でカラー
ドットを形成するデータDが存在する場合は、ステップ
S12で注目セルCaijのアドレスRad0 およびアド
レスCad0 の排他的論理和をとり、その値を排他論理
和Sとする。そして、ステップS13で排他的論理和S
に対する判定を行い、排他的論理和Sが0の場合にはス
テップS7に進み上記のように注目セルCaijのデータ
ijに第1黒データ(データKij=1)を適用する(デ
ータ変換しない)。
【0140】ステップS13において、排他的論理和S
が1の場合には、ステップS14で注目セルCaijに第
2黒データ(データYij・Mij・Cij=1、データKij
=0)を適用する(データ変換する)。
【0141】ステップS7またはステップS14によ
り、注目セルCaijのデータDijを決定すると、ステッ
プS8に進みiを1増やす(すなわち行を1行繰り上げ
る)。そして、ステップS9でi=mとなるまで上記の
処理を繰り返す。i=mとなり、第1列の処理が終了す
るとステップS10へ進みjを1増やす(すなわち列を
1列繰り上げる)。そして、ステップS11でj=nと
なるまでさらに処理を繰り返し、処理を終了する。
【0142】上記では各セルCoに、黒ドットに関して
はデータKとして0または1が格納されている場合、す
なわちビット単位で黒ドット面積率SK 1を算出する方
法について説明したが、各ヘッド11K1 ・11K2
11K3 ・11Y・11M・11C(図3参照)がドッ
トサイズ可変で、各セルCoの入力データDがドットサ
イズ変調されたものであるときにも同様の処理が可能で
ある。
【0143】このとき、注目セルCaに対して例えば3
×3フィルタでドットサイズを加味した黒ドット面積率
K 2(実施の形態2において定義する)を算出し、こ
れが50%を越えかつ排他的論理和が1となるときに、
表4に示すようなドットサイズ(理想ドットサイズに対
する比)の対応関係でYMCの各色ドットを重ね合わせ
るようにする。表4のデータY・M・C・Kの値は、ド
ットサイズを示している。
【0144】
【表4】
【0145】また、さらに注目セルCaのドットサイズ
も考慮して、データ変換を行うことも可能である。これ
については、次の実施の形態2において詳述する。
【0146】以上のように、本実施の形態において説明
したインクジェット画像形成装置およびその画像形成方
法では、黒ドットの密度が高い領域において、遅乾性の
黒インクによるドットと、速乾性のカラーインクの混色
により黒を形成したドットとを交互に配置しているた
め、遅乾性インクによるプリント速度低下の問題、およ
び速乾性インクによる画質低下の問題を同時に解決する
ことができる。
【0147】また、本カラーインクジェットプリンタ2
においては、インクの乾燥時間が短いため、乾燥器16
(図2参照)を設置しない、またはその規模・出力を縮
小することができる。したがって、本カラーインクジェ
ットプリンタ2においては、装置の簡素化・小型化・低
コスト化、消費電力の低減などを実現することができ
る。
【0148】なお、上記では、主にメモリマップ上のセ
ルCoに関して説明したが、セルCoとドットとは1対
1に対応しているため、上記のセルCoおよび注目セル
領域に関する説明は、適宜ドットおよび注目ドット領域
に関するものとして読み替えることができる。
【0149】また、本実施の形態では、ドットの密度を
表す値としての面積率SO 1を、上記のように定義した
が、本発明は、上記の定義に厳密に限られるものではな
く、他の方法でドットの密度を表す値を定義することも
可能である。特に、注目セル領域の定義については、上
記以外にも、例えば注目セルCaに対して行・列方向に
隣接するセルCo…を含んだ5つのセルCo…からなる
十字型の領域を定義することもできる。
【0150】さらに、本実施の形態では、黒べたに対す
る対策として説明したが、他の色のインクに対しても適
用することができる。
【0151】〔実施の形態2〕次に、本発明の第2の実
施の形態について図2、図3、図10および図11並び
に図16から図19に基づいて説明すれば、以下の通り
である。
【0152】なお、本実施の形態に係るインクジェット
方式のドット形成方法は、実施の形態1において図2、
図3、図10および図11に基づいて説明したカラーイ
ンクジェットプリンタ2に適用されるものであるため、
この構成要素に関しては同一の符号を付記して引用し、
その説明を省略する。また、実施の形態1において定義
した用語については、特に断らない限り本実施の形態に
おいてもその定義に則って用いるものとする。
【0153】実施の形態1においては、プリント画像を
形成する各ドットのドットサイズが同一である(ドット
サイズが固定されている)場合について主に説明した
が、本実施の形態では、ドットサイズが可変である(ド
ットサイズ変調されている)場合について説明する。
【0154】本実施の形態では、ラインメモリ36(図
10および図11参照)の各セルCoに格納されるデー
タDが実施の形態1の場合と異なる。すなわち、実施の
形態1では、データDがドットを形成するか否かに応じ
て、それぞれ1か0かの値を有していたのに対し、本実
施の形態では、データDが、形成するドットのドットサ
イズを示す値を有している。
【0155】具体的には、データDが有する値は理想ド
ットサイズに対する割合である。そして、ここではドッ
トサイズが理想ドットサイズに対して100%、75
%、50%、25%であるドットを形成するものとし、
これらに対応するデータDは、それぞれデータD=10
0%、75%、50%、25%である。
【0156】ここで、上記各ドットサイズのドットを形
成した場合におけるドット同士の重なりについて説明す
る。注目位置に上記各ドットサイズを有するドットが形
成された場合に、注目位置に対して水平・垂直方向(行
・列方向)および斜め方向に隣接する位置に上記各ドッ
トサイズを有するドットが形成されたときの、注目位置
のドットとそれに隣接する位置のドットとの間での重な
りの有無は表5のように表すことができる。
【0157】
【表5】
【0158】表5では、注目位置のドットとそれに隣接
する位置のドットとの間での重なりがある場合を
「×」、重なりがない場合を「○」で表している。ま
た、ドットピッチ比は、ドットピッチに対するドットサ
イズの比率を表している。
【0159】表5から分かるように、注目位置のドット
のドットサイズが50%以下の場合において、ドット同
士の重なりが生じるのは、注目位置のドットのドットサ
イズが50%であり、かつ、水平または垂直方向にドッ
トサイズ100%の隣接ドットが存在する場合のみであ
る。ただし、この場合であっても、ドットピッチと各ド
ットサイズとを考慮すると、重なり部分の面積は小さい
ことが分かる。
【0160】そこで、本実施の形態においては、注目位
置のドットがドットサイズが50%を越える黒ドットで
ある、つまり、注目セルCaに格納されているデータK
が50%を越える(データK=75%、100%)場合
をデータ変換を行う条件とする(条件4)。
【0161】次に、注目位置を含む領域の黒ドットの密
度によってデータ変換を行う条件について説明する。ま
ず、ドットサイズ変調されている場合において、m行×
n列のドット形成位置によって構成される所定領域の黒
ドットの密度を示す値として、黒ドット面積率SK
(ドット面積率)を式3により定義する。
【0162】 (黒ドット面積率SK 2)=p2/(m×n) … 式3 なお、p2は所定領域内に形成される黒ドットのドット
サイズの合計(%)を、mは所定領域内のドット形成位
置の行数を、nは所定領域内のドット形成位置の列数を
それぞれ示している。
【0163】ここで、実施の形態1と同様に、注目セル
Caを中心とする3行×3列の注目セル領域の黒ドット
面積率SK 2を、その注目セルCaの黒ドット面積率S
K 2とする。そして、実施の形態1の場合と同様に、注
目セルCaの黒ドット面積率SK 2が50%を越える場
合をデータ変換を行う条件とする(条件5)。
【0164】上記の条件4および条件5を満たす注目セ
ルCaに対応して形成される注目位置のドットは、次に
説明するようにして形成する。上記したように、ドット
サイズが50%以下のドットは、重なることがないか、
または重なる面積が小さいかの何れかである。そこで、
注目位置のドットが条件4および条件5を満たす場合で
あっても、そのドットサイズの50%分は第1黒ドット
により形成する。そして、不足する黒ドットの面積を補
充するために、注目位置のドットの実際のドットサイズ
のドットを第2黒ドットにより形成する。これにより、
第1黒ドットのみに注目した黒ドット面積率SK 2を5
0%以下に固定することができる。
【0165】このとき、第2黒ドットを先に形成した
後、その上に第1黒ドットを、例えば同心円状に重ねて
形成するようにすると、第2黒ドットにより、第1黒ド
ットを形成するインクの記録用紙20(図3参照)への
浸透が促進されることになり、乾燥時間の短縮を図るこ
とができる。また、第1黒ドットが上側に形成されてる
ため、プリント画像における黒の再現性を低下させるこ
とがない。
【0166】具体的には、条件4および条件5を満たす
注目位置のドットのドットサイズが75%および100
%である場合には、それぞれ、まずドットサイズ50%
および75%の第2黒ドットを形成し、その上にドット
サイズ50%の第1黒ドットを形成する(それぞれを、
75%重ね射ち、および100%重ね射ちとも称す
る)。なお、第2黒ドットのドットサイズは、記録用紙
20上でのドットの広がりを考慮して上記のように決定
している。
【0167】一方、条件4を満たさない注目セルCaが
形成する注目位置のドット(ドットサイズが25%およ
び50%のもの)は、ドット同士が重ならない、または
重なる面積が小さいので、インクの乾燥時間が短いた
め、第1黒ドットによってそのドットサイズのドットが
形成される。また、条件5を満たさない注目セルCaが
形成する注目位置のドットは、その周囲の黒ドットの密
度が低いため、上記と同様インクの乾燥時間が短いの
で、第1黒ドットによってそのドットサイズのドットが
形成される。
【0168】なお、実施の形態1の場合と同様、条件5
を満たさない注目セルCaが形成する注目位置のドット
であっても、カラー領域との境界に位置する場合、すな
わち、その注目ドット領域内にカラードットが存在する
場合(条件6)であって、かつ、条件4を満たす場合
は、条件4および条件5を満たす場合と同様にしてドッ
トを形成する。
【0169】ここで、本実施の形態に係るカラーインク
ジェットプリンタ2(図2)では、面積率処理回路38
(図10)が、黒ドット面積率SK 2を算出するための
算出手段としての機能、およびデータ変換をすべきか否
かを判別するための判別手段としての機能を担ってい
る。そして、このデータ変換の有無によって、ドットを
形成する際に用いるインクが決定される。
【0170】上記のようにしてドット形成を行うための
データ変換について、図16から図18に基づいて説明
する。図16から図18は、ラインメモリ36のプリン
トデータ領域50内のデータ変換を示す説明図であり、
図16は変換前のデータD、図17は各セルCoの黒ド
ット面積率SK 2、図18は変換後のデータDを示して
いる。
【0171】なお、図16から図18においては、黒ド
ットを形成するセルCo…に斜線を付与している。ま
た、カラードットを形成するセルCo…に関しては単に
「Y」、「M」または「C」を表示している。
【0172】まず、図16に示すデータDを有するプリ
ントデータ領域50内において、黒データを有する全セ
ルCo…に対して、順次各セルCoの黒ドット面積率S
K 2が求められる。その結果、各セルCoの黒ドット面
積率SK 2は図17に示すようになる。なお、黒ドット
面積率SK 2は各セルCoに保存されるものではない
が、説明のため図17では各セルCoに対応する黒ドッ
ト面積率SK 2を表示している。
【0173】図16に示す変換前のデータDによって、
注目セルCaが上記条件4または条件6を満たすか否か
が判別される。また、図17に示す黒ドット面積率SK
2によって、注目セルCaが上記条件5を満たすか否か
が判別される。そして、条件4および条件5、または条
件4および条件6を満たす場合はデータ変換が行われ
る。このデータ変換における注目セルCaの変換前のデ
ータKと変換後のデータY・M・C・Kとの対応を表6
に示す。なお、表6では、条件5または条件6を満たす
場合を前提としている。
【0174】
【表6】
【0175】なお、図18においては、第1黒ドットの
みを形成するセルCo…には、そのドットサイズを、7
5%重ね射ちおよび100%重ね射ちを行うセルCo…
には、「50」と、それぞれ「ymc」および「YM
C」とを表示している。
【0176】以上の処理を図19に示すフローチャート
に基づいて説明する。図19は、本実施の形態に係るデ
ータ処理を示すフローチャートである。なお、図19に
示すフローチャートにおいて、実施の形態1における図
1に示すフローチャートと同等の処理を行うステップに
関しては、同一の符号を付記し、その説明を一部省略す
る。
【0177】実施の形態1と同様のステップS0からス
テップS1を行った後、ステップS22を行う。ステッ
プS22では、上記3行×3列フィルタによる処理を行
うことにより、注目セル領域内において黒データ(デー
タK>0)を有するセルCo…のデータKの和、つま
り、注目セル領域内の黒ドットのドットサイズの和を求
めて、その値を黒ドットのドットサイズの合計p2とす
る。
【0178】ここで、実施の形態1の場合と同様、注目
セル領域は3行×3列に固定されているため、実際に黒
ドットのドットサイズの合計p2から黒ドット面積率S
K 2を求める場合には、除算を行うことなく黒ドットの
ドットサイズの合計p2と黒ドット面積率SK 2との対
応関係を表した面積率換算テーブル(図示せず)を用い
て黒ドット面積率SK 2を求めることにより、黒ドット
面積率SK 2を求める演算処理に要する時間を大幅に短
縮することができる。この換算をステップS23にて行
う。なお、黒ドットのドットサイズの合計p2をステッ
プS24における判別に直接用いるようにしてもよい。
【0179】そして、ステップS24では、注目セルC
ijの黒ドット面積率SK 2に対する判定を行う。ステ
ップS24において、黒ドット面積率SK 2が50%以
下であればステップS5へ進み、さらにステップS26
においてステップS5で求めた隣接色ドットチェックc
kに対する判定を行う。ここで注目セル領域内にカラー
ドットを形成するデータDが存在しない、すなわちck
=0である場合は、ステップS27で注目セルCaij
もとの黒データ(データKij)を適用する(データ変換
しない)。
【0180】一方、ステップS24で黒ドット面積率S
K 2が50%を越える場合、またはステップS26でカ
ラードットを形成するデータDが存在する場合は、ステ
ップS28で表6に基づいて適宜データ変換を行う。
【0181】ステップS27またはステップS28によ
り、注目セルCaijのデータDを決定すると、以降実施
の形態1と同様の処理を行う。
【0182】以上のように、本実施の形態に係るインク
ジェット画像形成方法では、ドットサイズが可変である
場合であっても、実施の形態1と同様に、遅乾性インク
によるプリント速度低下の問題、および速乾性インクに
よる画質低下の問題を同時に解決することができる。
【0183】〔実施の形態3〕上述のように、実施の形
態1,2に係るインクジェット画像形成方法および画像
形成装置は、ドット密度に応じて、遅乾性インクのみあ
るいは速乾性インクによる黒ドットと併用することによ
り、画質を劣化することなく乾燥時間を短縮する。
【0184】すなわち、実施の形態1,2に係るインク
ジェット画像形成方法および画像形成装置によれば、消
費電力が大きく、しかも装置の大幅なコストアップを招
来する乾燥手段の設置を省略、または規模を縮小し、か
つ、画質劣化を抑制しつつ、ドット密度の高い領域を効
率良く乾燥させることができる。
【0185】また、輪郭部においても、黒ドットが間引
かれることなく存在するので、シャギーによる輪郭劣化
は生じない。
【0186】ただし、上記のインクジェット画像形成方
法および画像形成装置では、印刷条件によっては、ブラ
ック領域の輪郭部において遅乾性インクによる黒ドット
と速乾性インクによる黒ドットとのドット径もしくはド
ット位置の不揃いが生じて、シャギーが増加することが
ある。また、速乾性インクのYMCを重ね合わせた第2
黒ドットを形成する際にドット位置が無地方向に位置ず
れが生じて、輪郭部に色むらが発生することがある。こ
れらの問題は、ブラックインクヘッドおよびカラーイン
クヘッドが個別に交換できる方式で顕著となる。
【0187】そこで、上記のような輪郭部の色むら発生
を防止し、かつ、乾燥時間を短縮し、画質劣化を抑制す
ることができるインクジェット画像形成方法および画像
形成装置について、実施の形態3,4に説明する。
【0188】本発明の第3の実施の形態について、図
2、図3、図10および図11、並びに図22から図2
6に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0189】なお、本実施の形態に係るインクジェット
方式のドット形成方法は、実施の形態1において図2、
図3、図10および図11に基づいて説明したカラーイ
ンクジェットプリンタ2に適用されるものであるため、
この構成要素に関しては同一の符号を付記して引用し、
その説明を省略する。また、実施の形態1において定義
した用語については、特に断らない限り本実施の形態に
おいてもその定義に則って用いるものとする。
【0190】実施の形態1においては、カラー領域との
境界において黒データを有するセルをデータ変換の対象
として速乾性インクを使用する場合について説明した
が、本実施の形態では、ブラック領域の輪郭部すなわち
カラー領域および無地領域との境界に速乾性インクの使
用を禁止する場合について説明する。
【0191】黒ドット面積率SK 1を基準として、形成
する黒ドットを決定する方法について図23から図26
を用いて説明する。図23から図26は、ラインメモリ
36のプリントデータ領域50内のデータ変換を示す説
明図であり、図23は変換前のデータD、図24は各セ
ルCoの黒ドット面積率SK 1、図25はデータDの輪
郭ビットマップ、図26は変換後のデータDを示してい
る。
【0192】なお、図23および図26においては、デ
ータY・M・C・Kが1である場合はそれぞれ「Y」・
「M」・「C」・「K」と表示し、データY・M・C・
Kが0である場合は表示していない。また、図に示す領
域に隣接するセルCo…のデータDは、全て0であるも
のとする。図25は、ブラック領域の輪郭部、すなわち
黒データを有するセル(K≠0)であってカラー領域お
よび無地領域(K=0)と接するセルを輪郭ドットとし
て、輪郭ドットチェック「1」を表示している。
【0193】まず、図23に示すデータDを有するプリ
ントデータ領域50内において、黒データを有する全セ
ルCo…に対して、順次各セルCoの黒ドット面積率S
K 1が求められる。その結果、各セルCoの黒ドット面
積率SK 1は図24に示すようになる。なお、黒ドット
面積率SK 1は各セルCoに保存されるものではない
が、説明のため図24では各セルCoに対応する黒ドッ
ト面積率SK 1を表示している。
【0194】そして、上記したように、黒ドット面積率
K 1が50%を越える(すなわち、5/9以上とな
る)とプリント速度の低下が顕著になるため、黒ドット
面積率SK 1が50%を越えることを、セルCo…のデ
ータDに対して第1黒ドットの代わりに第2黒ドットを
用いるように変換(データ変換)するための条件とする
(条件1)。
【0195】ここで、黒ドット面積率SK 1が50%を
越えるセルCo…(高密度ドット群)のうち、実際に第
2黒ドットを用いるようにデータ変換されるセルCo…
が、行方向および列方向に交互に配列されるようにす
る。このためには、例えば、各セルCoの行アドレス最
下位ビットであるアドレスRad0 および列アドレス最
下位ビットであるアドレスCad0 の排他的論理和が1
であるセルCo…を、データ変換の対象となるセルCo
…としておけばよい(条件2)。図23および図24で
は、変換前に黒ドットのデータKを有するセルCo…で
あって、上記排他的論理和が1であるセルCo…を斜線
で示す。
【0196】これより、黒ドット面積率SK 1が50%
を越えるセルCo…が行方向および列方向に隣接する場
合には、第1ドットを形成するためのデータK(以下、
第1黒データと称す)を有するセルCo…と第2ドット
を形成するためのデータK(以下、第2黒データと称
す)を有するセルCo…とが交互に配列されることにな
る。
【0197】また、さらに、黒画像の輪郭部(図2
5)、すなわちカラー領域(データY・M・Cの何れか
が0でない領域)との境界(境界部分)において黒デー
タを有するセルCo…に関しては、条件1,条件2を無
視して、変換しないで用いる(条件7)。つまり、第1
ドットと第2ドットとのドット径もしくはドット位置の
不揃いによるシャギーの増大や、混色による第2ドット
を用いた場合に生じる重ね合わせるY,M,Cドット個
々の無地方向への位置ずれによる輪郭部の無地側に生じ
る色むら、これらによる画質劣化を防止するために、黒
ドット面積率SK 1が50%以上であってもデータ変換
を禁止することを最優先する。そのため、輪郭黒データ
(黒画像の輪郭部のセルCo…)をデータ変換の対象と
しない。これにより、その注目位置のドットが輪郭ドッ
トである場合(条件7)、条件1および条件2にかかわ
らず変換が禁止され、第1黒ドットが形成される。
【0198】なお、ここでは、YMC各色のインク(カ
ラーインク)を重ねることにより第2黒ドットを形成す
るものとする。したがって、第2黒データへのデータ変
換がされたセルCo…に格納される値は、データY・M
・Cがすべて1であり、データKが0となる。このデー
タ変換における変換前のデータDと変換後のデータDと
の対応は、前記の表3に示したとおりである。
【0199】以上のデータ変換を行った結果を図26に
示す。図26では、変換前に黒ドットのデータKを有す
るセルCo…であって、上記排他的論理和が1であるセ
ルCo…から、黒領域の輪郭ドット(図25)を除いた
セルCo…を斜線で示す。
【0200】図26からわかるように、交互に配列した
結果、高い黒ドット面積率が続くエリアでは、第1の黒
ドットは3×3の中に多くとも5個までしか形成されな
いので、第1の黒ドットによる黒ドット面積率は5/9
以下に抑えられ、残りの黒ドット面積率が第2の黒ドッ
トで形成されることになる。5/9は50%よりも大き
いが、50%に近い値であり、簡単なドット配置でほぼ
理想的なインク配分が実現できる。加えて、黒領域の輪
郭部では、セルCo…の黒ドット面積率SK 1が50%
以上であってもデータ変換を禁止することにより、画質
劣化が防止できる。
【0201】ここで、本実施の形態に係るカラーインク
ジェットプリンタ2(図2)では、面積率処理回路38
(図10)が、黒ドット面積率SK 1を算出するための
算出手段としての機能、およびデータ変換をすべきか否
かを判別するための判別手段としての機能を担ってい
る。そして、このデータ変換の有無によって、ドットを
形成する際に用いるインクが決定される。
【0202】以上の処理を図22に示すフローチャート
に基づいて説明する。図22は、本実施の形態に係るデ
ータ処理を示すフローチャートである。図22に示す処
理では、第1列の各セルCoを順次注目セルCaとし
て、この注目セルCaのドット形態(黒ドット面積率S
K 1および輪郭ドットチェックcke)を求め、これを
第n列まで繰り返し行う。
【0203】なお、説明の便宜上、変換後のデータD
は、変換前のデータDとは別に保存されるものとし、以
下の各ステップで用いる変換前のデータDは変化しない
ものとする。
【0204】まず、ステップS0では、初期値として注
目セルCaijを(i,j)=(1,1)とする。そし
て、ステップS1において注目セルCaijが黒データを
有するか否かを判定する。ここで、注目セルCaijが黒
データを有する(データKij=1)場合には次のステッ
プS31に進み、黒データを有さない(データKij
0)場合には後述するステップS8に進む。
【0205】ステップS31では、注目セルCaijが輪
郭ドットであるか否かを調べる。具体的には、式4で定
義される輪郭ドットチェックckeに、注目セル領域内
のデータKの演算結果を代入する。したがって、注目セ
ルCaijが輪郭ドットである場合には輪郭ドットチェッ
クcke=1、輪郭ドットでない場合には輪郭ドットチ
ェックcke=0となる。
【0206】
【数1】
【0207】ここで、式4のSIGN(数値)は、引き
数である数値の正負を調べる演算式であり、戻り値は数
値が正の数のときは1、0のときは0、負の数のときは
−1となる。そして、Kijがドットのデータであり0ま
たは正の値であるため、SIGN(Kij)は負の数とは
ならない。また、NOT(論理式)は、引数である論理
式の否定を求める演算式である。よって、NOT(SI
GN(Kij))は、K ijが0のときのみ1となり、それ
以外のときは0となる。
【0208】次に、ステップS2では、上記3行×3列
フィルタによる処理を行うことにより注目セル領域内に
おいて黒データ(データK=1)を有するセルCo…を
カウントし、その値を黒ドット数p1とする。つづい
て、ステップS3では、面積率換算TBLを用いて、上
記黒ドット数p1から黒ドット面積率SK 1を求める。
【0209】そして、ステップS4では、注目セルCa
ijの黒ドット面積率SK 1に対する判定を行う。ステッ
プS4において、黒ドット面積率SK 1が50%以下で
あればステップS32へ進む。
【0210】そして、ステップS32においてステップ
S31で求めた輪郭ドットチェックckeに対する判定
を行う。ここで注目セルが輪郭ドットである、すなわち
cke=1である場合は、ステップS7で注目セルCa
ijのデータDijに第1黒データ(データKij=1)を適
用する(データ変換しない)。
【0211】一方、ステップS4で黒ドット面積率SK
1が50%を越える場合、またはステップS32で注目
セルが輪郭ドットでない、すなわちcke=0である場
合は、ステップS12で注目セルCaijのアドレスRad
0 およびアドレスCad0の排他的論理和をとり、そ
の値を排他論理和Sとする。そして、ステップS13で
排他的論理和Sに対する判定を行い、排他的論理和Sが
0の場合にはステップS7に進み上記のように注目セル
CaijのデータDijに第1黒データ(データK ij=1)
を適用する(データ変換しない)。
【0212】ステップS13において、排他的論理和S
が1の場合には、ステップS14で注目セルCaijに第
2黒データ(データYij・Mij・Cij=1、データKij
=0)を適用する(データ変換する)。
【0213】ステップS7またはステップS14によ
り、注目セルCaijのデータDijを決定すると、ステッ
プS8に進みiを1増やす(すなわち行を1行繰り上げ
る)。そして、ステップS9でi=mとなるまで上記の
処理を繰り返す。i=mとなり、第1列の処理が終了す
るとステップS10へ進みjを1増やす(すなわち列を
1列繰り上げる)。そして、ステップS11でj=nと
なるまでさらに処理を繰り返し、処理を終了する。
【0214】上記では各セルCoに、黒ドットに関して
はデータKとして0または1が格納されている場合、す
なわちビット単位で黒ドット面積率SK 1を算出する方
法について説明した。しかし、実施の形態1と同様、各
ヘッド11K1 ・11K2 ・11K3 ・11Y・11M
・11C(図3参照)がドットサイズ可変で、各セルC
oの入力データDがドットサイズ変調されたものである
ときにも同様の処理が可能である。また、さらに注目セ
ルCaのドットサイズも考慮して、データ変換を行うこ
とも可能である。これについては、次の実施の形態4に
おいて詳述する。
【0215】以上のように、本実施の形態において説明
したインクジェット画像形成装置およびその画像形成方
法では、黒ドットの密度が高い領域において、遅乾性の
黒インクによるドットと、速乾性のカラーインクの混色
により黒を形成したドットとを交互に配置しているた
め、遅乾性インクによるプリント速度低下の問題、およ
び速乾性インクによる画質低下の問題を同時に解決する
ことができる。
【0216】また、本カラーインクジェットプリンタ2
においては、インクの乾燥時間が短いため、乾燥器16
(図2参照)を設置しない、またはその規模・出力を縮
小することができる。したがって、本カラーインクジェ
ットプリンタ2においては、装置の簡素化・小型化・低
コスト化、消費電力の低減などを実現することができ
る。
【0217】さらに、黒画像の輪郭部においては、第1
黒ドットのみを形成する。したがって、第1黒ドットと
第2黒ドットとのドット径もしくはドット位置の不揃い
によるシャギーの増大や、混色による第2黒ドットを用
いた場合に生じる重ね合わせるY,M,Cドット個々の
無地方向への位置ずれによる輪郭部の無地側に生じる色
むらが発生せず、これらによる画質劣化を防止すること
ができる。
【0218】〔実施の形態4〕次に、本発明の第4の実
施の形態について図2、図3、図10および図11、並
びに図27から図30および図25に基づいて説明すれ
ば、以下の通りである。
【0219】なお、本実施の形態に係るインクジェット
方式のドット形成方法は、実施の形態1において図2、
図3、図10および図11に基づいて説明したカラーイ
ンクジェットプリンタ2に適用されるものであるため、
この構成要素に関しては同一の符号を付記して引用し、
その説明を省略する。また、実施の形態1において定義
した用語については、特に断らない限り本実施の形態に
おいてもその定義に則って用いるものとする。
【0220】実施の形態3においては、プリント画像を
形成する各ドットのドットサイズが同一である(ドット
サイズが固定されている)場合について主に説明した
が、本実施の形態では、実施の形態2と同様、ドットサ
イズが可変である(ドットサイズ変調されている)場合
について説明する。すなわち、実施の形態2において
は、カラー領域との境界において黒データを有するセル
をデータ変換の対象として速乾性インクを使用する場合
について説明したが、本実施の形態では、ブラック領域
の輪郭部すなわちカラー領域および無地領域との境界に
速乾性インクの使用を禁止する場合について説明する。
【0221】黒ドット面積率SK 2を基準として、形成
する黒ドットを決定する方法について図28,図29,
図25,図30を用いて説明する。図28,図29,図
25,図30は、ラインメモリ36のプリントデータ領
域50内のデータ変換を示す説明図であり、図28は変
換前のデータD、図29は各セルCoの黒ドット面積率
K 2、図25はデータDの輪郭ビットマップ、図30
は変換後のデータDを示している。
【0222】なお、図28,図29,図25,図30に
おいては、黒ドットを形成するセルCo…に斜線を付与
している。また、カラードットを形成するセルCo…に
関しては単に「Y」、「M」または「C」を表示してい
る。また、図25は、ブラック領域の輪郭部、すなわち
黒データを有するセル(K≠0)であってカラー領域お
よび無地領域(K=0)と接するセルを輪郭ドットとし
て、輪郭ドットチェック「1」を表示している。
【0223】まず、本実施の形態においては、注目位置
のドットがドットサイズが50%を越える黒ドットであ
る、つまり、注目セルCaに格納されているデータKが
50%を越える(データK=75%、100%)場合を
データ変換を行う条件とする(条件4)。
【0224】次に、図28に示すデータDを有するプリ
ントデータ領域50内において、黒データを有する全セ
ルCo…に対して、順次各セルCoの黒ドット面積率S
K 2が求められる。その結果、各セルCoの黒ドット面
積率SK 2は図29に示すようになる。なお、黒ドット
面積率SK 2は各セルCoに保存されるものではない
が、説明のため図29では各セルCoに対応する黒ドッ
ト面積率SK 2を表示している。
【0225】そして、実施の形態2の場合と同様に、注
目セルCaの黒ドット面積率SK 2が50%を越える場
合をデータ変換を行う条件とする(条件5)。
【0226】また、さらに、実施の形態3と同様、黒画
像の輪郭部(図25)、すなわちカラー領域(データY
・M・Cの何れかが0でない領域)との境界(境界部
分)において黒データを有するセルCo…に関しては、
条件4,条件5を無視して、変換しないで用いる(条件
8)。つまり、第1ドットと第2ドットとのドット径も
しくはドット位置の不揃いによるシャギーの増大や、混
色による第2ドットを用いた場合に生じる重ね合わせる
Y,M,Cドット個々の無地方向への位置ずれによる輪
郭部の無地側に生じる色むら、これらによる画質劣化を
防止するために、黒ドット面積率SK 2が50%以上で
あってもデータ変換を禁止することを最優先する。その
ため、輪郭黒データ(黒画像の輪郭部のセルCo…)を
データ変換の対象としない。これにより、実施の形態3
の場合と同様、その注目位置のドットが輪郭ドットであ
る場合(条件8)、条件4および条件5にかかわらず変
換が禁止され、第1黒ドットが形成される。
【0227】以上のデータ変換を行った結果を図30に
示す。なお、このデータ変換における注目セルCaの変
換前のデータKと変換後のデータY・M・C・Kとの対
応は、前記の表6に示したとおりである。また、図30
においては、第1黒ドットのみを形成するセルCo…に
は、そのドットサイズを、75%重ね射ちおよび100
%重ね射ちを行うセルCo…には、「50」と、それぞ
れ「ymc」および「YMC」とを表示している。
【0228】図30からわかるように、黒領域の輪郭部
では、セルCo…の黒ドット面積率SK 2が50%以上
であってもデータ変換を禁止することにより、画質劣化
が防止できる。
【0229】ここで、本実施の形態に係るカラーインク
ジェットプリンタ2(図2)では、面積率処理回路38
(図10)が、黒ドット面積率SK 2を算出するための
算出手段としての機能、およびデータ変換をすべきか否
かを判別するための判別手段としての機能を担ってい
る。そして、このデータ変換の有無によって、ドットを
形成する際に用いるインクが決定される。
【0230】以上の処理を図27に示すフローチャート
に基づいて説明する。図27は、本実施の形態に係るデ
ータ処理を示すフローチャートである。なお、図27に
示すフローチャートにおいて、実施の形態1〜3で図
1,図19,図22に示すフローチャートと同等の処理
を行うステップに関しては、同一の符号を付記し、その
説明を一部省略する。
【0231】実施の形態1と同様のステップS0からス
テップS1を行った後、ステップS31を行う。
【0232】ステップS31では、注目セルCaijが輪
郭ドットであるか否かを調べる。具体的には、実施の形
態3で示した式4で定義される輪郭ドットチェックck
eに、注目セル領域内のデータKの演算結果を代入す
る。したがって、注目セルCa ijが輪郭ドットである場
合には輪郭ドットチェックcke=1、輪郭ドットでな
い場合には輪郭ドットチェックcke=0となる。
【0233】次に、ステップS22では、上記3行×3
列フィルタによる処理を行うことにより、注目セル領域
内において黒データ(データK>0)を有するセルCo
…のデータKの和、つまり、注目セル領域内の黒ドット
のドットサイズの和を求めて、その値を黒ドットのドッ
トサイズの合計p2とする。つづいて、ステップS23
では、面積率換算テーブル(図示せず)を用いて、上記
黒ドットのドットサイズの合計p2から黒ドット面積率
K 2を求める。
【0234】そして、ステップS24では、注目セルC
ijの黒ドット面積率SK 2に対する判定を行う。ステ
ップS24において、黒ドット面積率SK 2が50%以
下であればステップS32へ進み、さらにステップS3
2においてステップS31で求めた輪郭ドットチェック
ckeに対する判定を行う。ここで注目セルCaijが輪
郭ドットである、すなわちcke=1である場合は、ス
テップS27で注目セルCaijにもとの黒データ(デー
タKij)を適用する(データ変換しない)。
【0235】一方、ステップS24で黒ドット面積率S
K 2が50%を越える場合、またはステップS32で注
目セルCaijが輪郭ドットでない場合は、ステップS2
8で表6に基づいて適宜データ変換を行う。
【0236】ステップS27またはステップS28によ
り、注目セルCaijのデータDを決定すると、以降実施
の形態1と同様の処理を行う。
【0237】以上のように、本実施の形態に係るインク
ジェット画像形成方法では、ドットサイズが可変である
場合であっても、実施の形態2と同様に、遅乾性インク
によるプリント速度低下の問題、および速乾性インクに
よる画質低下の問題を同時に解決することができる。
【0238】さらに、黒画像の輪郭部においては、第1
黒ドットのみを形成する。したがって、第1黒ドットと
第2黒ドットとのドット径もしくはドット位置の不揃い
によるシャギーの増大や、混色による第2黒ドットを用
いた場合に生じる重ね合わせるY,M,Cドット個々の
無地方向への位置ずれによる輪郭部の無地側に生じる色
むら、これらによる画質劣化を防止することができる。
【0239】なお、実施の形態3,4に係るインクジェ
ット画像形成方法は、相対的に乾燥時間が長い遅乾性イ
ンクと、相対的に乾燥時間が短い速乾性インクとを用い
てドットを形成し、該ドットにより画像を形成するイン
クジェット画像形成方法において、予め定められた範囲
の画像領域におけるドットの密度を、画像データに基づ
いて識別し、識別結果に基づいて、前記遅乾性インクお
よび前記速乾性インクの中から、前記ドットを形成する
ために用いるインクを選択し、かつ、記録画像の輪郭部
を検出し、検出された輪郭部においては前記識別結果に
基づくインクの選択を禁止する方法であってもよい。
【0240】また、実施の形態3,4に係るインクジェ
ット画像形成方法は、インクの選択を禁止した記録画像
の上記輪郭部に遅乾性インク(ブラック)を使用する方
法であってもよい。
【0241】さらに、実施の形態3,4に係るインクジ
ェット画像形成装置は、相対的に乾燥時間が長い遅乾性
インクおよび相対的に乾燥時間が短い速乾性インクを用
いてドットを形成し、該ドットにより画像を形成するイ
ンクジェット画像形成装置において、前記ドットを形成
する際に、該ドットに対して予め定められた領域内に形
成されるドットの密度を表すドット面積率を算出する算
出手段と、該ドット面積率に基づいて、前記遅乾性イン
クおよび前記速乾性インクの中から用いるインクを選択
する判別手段とを備え、かつ、記録画像の輪郭部を識別
する手段と、検出された輪郭部においては前記ドット面
積率に基づくインクの選択を禁止する手段とを備えた構
成であってもよい。
【0242】また、実施の形態3,4に係るインクジェ
ット画像形成装置は、インクの選択を禁止した記録画像
の上記輪郭部に遅乾性インク(ブラック)を使用する装
置であってもよい。
【0243】
【発明の効果】本発明のインクジェット画像形成方法
は、以上のように、ドットを形成する際に、画像データ
に基づいて画像領域におけるドットの密度を識別し、識
別結果に基いて、遅乾性インクおよび速乾性インクか
ら、そのドットを形成するために用いるインクを選択す
る方法である。
【0244】上記の方法では、ドットの密度を識別し、
その結果から乾燥時間の長さが問題になるか否かを判断
することができる。そして、その判断に応じて遅乾性イ
ンクおよび速乾性インクから、ドットを形成するために
用いるインクを選択するため、画像の劣化を抑制しつつ
インクの乾燥時間の短縮化を図ることができる。
【0245】その結果、形成する画像の画質を高品位に
保ちつつ、プリント速度の低下を回避することが可能と
なる。
【0246】また、上記の方法を画像形成装置に用いる
ことにより、乾燥時間の短縮化を図るための乾燥装置な
どの設置を省略、または規模を縮小することができる。
その結果、画質およびプリント速度を維持しつつ、低コ
スト、低消費電力、小型などの利点を有する画像形成装
置を実現することが可能となる。
【0247】本発明のインクジェット画像形成方法は、
上記のインクジェット画像形成方法において、さらに、
各ドットに対応して画像領域を設定し、画像領域に形成
されるドットの密度を表すドット面積率を算出し、対応
する画像領域が予め定められた値より大きいドット面積
率を有するドットの集合である高密度ドット群を形成す
る際には、遅乾性インクおよび速乾性インクを用いるこ
とが好ましい。
【0248】上記の方法では、ドットの密度を表すドッ
ト面積率を定義することで、インクの乾燥に要する時間
の尺度とすることができる。そして、遅乾性インクのみ
を用いた場合に、インクの乾燥時間が問題となりはじめ
るドット面積率を基準として、ドットの密度がそれ以上
となる部分では、遅乾性インクと速乾性インクとを用い
ることで、画質の劣化を抑制しつつ、インクの乾燥時間
を短縮化することができる。
【0249】その結果、形成する画像の画質を高品位に
保ちつつ、プリント速度の低下を回避することが可能と
なる。
【0250】本発明のインクジェット画像形成方法は、
上記ドット面積率を用いるインクジェット画像形成方法
において、さらに、対応する画像領域が予め定められた
値より小さいドット面積率を有するドットを形成する際
には、遅乾性インクを用いることが好ましい。
【0251】上記の方法では、上記したドット面積率を
基準として、インクの乾燥時間が問題とならない部分を
識別することができる。したがって、この部分のドット
を形成する際に、遅乾性インクを用いることで画質を高
品位に保つことが可能となる。
【0252】本発明のインクジェット画像形成方法は、
上記ドット面積率を用いるインクジェット画像形成方法
において、さらに、高密度ドット群を形成する際には、
遅乾性インクおよび速乾性性インクのそれぞれによるド
ットとを交互に配置することが好ましい。
【0253】上記の方法では、遅乾性インク同士が隣接
することを避けることができ、遅乾性インク同士が重な
り合う部分を最小化することができる。したがって、イ
ンクの乾燥時間の増大をさらに抑制することができる。
【0254】また、速乾性インクによるドットが集合す
ることを避けることができるので、各部での色の再現性
が均等になり、画質を高品位に保つことができる。
【0255】その結果、プリント速度および画質の品位
を向上させることができる。
【0256】本発明のインクジェット画像形成方法は、
上記ドット面積率を用いるインクジェット画像形成方法
において、さらに、高密度ドット群を形成する際には、
遅乾性インクと速乾性インクとを重ねることが好まし
い。
【0257】上記の方法では、速乾性インクの存在によ
り、遅乾性インクの記録媒体への浸透性が向上する。そ
のため、遅乾性インクの乾燥時間をさらに短縮すること
ができる。また、各ドットでの色の再現性が均一になる
ため、画質を高品位に保つことができる。
【0258】本発明のインクジェット画像形成方法は、
上記の遅乾性インクと速乾性インクとを重ねるインクジ
ェット画像形成方法において、さらに、遅乾性インクに
よるドットのドットサイズを予め定められたドットサイ
ズ以下に設定することをが好ましい。
【0259】上記の方法では、遅乾性インクによるドッ
ト同士が重なり合う部分を最小化することができる。ま
た、上記と同様に、速乾性インクの存在により、遅乾性
インクの浸透性が向上する。したがって、さらにインク
の乾燥時間の短縮化を図ることができる。
【0260】本発明のインクジェット画像形成方法は、
上記の遅乾性インクと速乾性インクとを重ねるインクジ
ェット画像形成方法において、さらに、速乾性インクの
上に遅乾性インクを重ねることが好ましい。
【0261】上記の方法では、速乾性インクが遅乾性イ
ンクの下地となるため、上記の遅乾性インクの浸透性が
さらに向上し、インクの乾燥時間をさらに短縮すること
ができる。また、遅乾性インクが表面側に位置すること
により、色の再現性がさらに向上し、画質が向上する。
【0262】本発明のインクジェット画像形成方法は、
上記ドット面積率を用いるインクジェット画像形成方法
において、さらに、遅乾性インクがブラックであり、速
乾性インクをカラーインクの混色により構成することが
好ましい。
【0263】上記の方法では、従来のカラー画像形成装
置と同様のヘッド構成のものを用いることで上記の各方
法を実行することができる。したがって、上記の各方法
による効果を奏するインクジェット画像形成装置をより
簡単に構成することができる。
【0264】本発明のインクジェット画像形成方法は、
上記ドット面積率を用いるインクジェット画像形成方法
において、さらに、各インクがブラックであり、かつ、
画像がカラー画像であって、ブラック領域におけるカラ
ー領域との境界部分に、乾性インクによるドットを形成
することが好ましい。
【0265】上記の方法では、カラー画像のブラック領
域におけるカラー領域との境界部分に、速乾性インクに
よるドットを形成することで、カラー領域へのブラック
インクのにじみを抑制することができる。したがって、
さらに画質の品位を向上させることが可能となる。
【0266】本発明のインクジェット画像形成方法は、
上記ドット面積率を用いるインクジェット画像形成方法
において、さらに、前記遅乾性インクが混色によらない
ブラックであるとともに、前記速乾性インクがブラック
であり、かつ、前記画像がカラー画像であって、前記カ
ラー画像のブラック領域におけるカラー領域との境界部
分に、前記遅乾性インクによるドットを形成することが
好ましい。
【0267】上記の方法では、カラー画像のブラック領
域の輪郭部のドットを混色によらないブラックの遅乾性
インクのみで形成することで、速乾性のインクの使用を
原因とする画質劣化を抑制できる。したがって、さらに
画質の品位を向上させることが可能となる。
【0268】本発明のインクジェット画像形成方法は、
上記ドット面積率を用いるインクジェット画像形成方法
において、さらに、ドット面積率の50%を、上記の予
め定められた値として設定することが好ましい。
【0269】上記の方法では、画像形成速度の低下を実
用上問題がない程度に抑制することができる。
【0270】本発明のインクジェット画像形成装置は、
以上のように、ドットを形成する際に、ドット面積率を
算出し、このドット面積率に基づいて、遅乾性インクお
よび速乾性インクの中から用いるインクを選択する判別
手段を備えた構成である。
【0271】上記の構成では、上記各方法実行すること
ができ、それによって奏される各効果を得ることができ
る。
【0272】その結果、上記のように、インクを乾燥さ
せるために、プリント速度を遅くする、または印刷物を
乾燥するための装置を設け、その出力を増大するなどの
対策をとることを回避しつつ、画質を高品位に保つこと
ができる。
【0273】したがって、画質が高品位であり、プリン
ト速度が速く、装置構成が簡素で、消費電力が小さく、
さらに小型で安価なインクジェット画像形成装置を提供
することができる。
【0274】本発明のインクジェット画像形成装置は、
上記ドット面積率を用いるインクジェット画像形成装置
において、さらに、前記遅乾性インクが混色によらない
ブラックであるとともに、前記速乾性インクがブラック
であり、かつ、前記画像がカラー画像であって、前記判
別手段が、前記カラー画像のブラック領域におけるカラ
ー領域との境界部分のドットに前記遅乾性インクを選択
するものであることが好ましい。
【0275】上記の構成では、カラー画像のブラック領
域の輪郭部のドットを混色によらないブラックの遅乾性
インクのみで形成することで、速乾性のインクの使用を
原因とする画質劣化を抑制できる。したがって、さらに
画質の品位を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るデータ処理を示す
フローチャートである。
【図2】本発明の一実施の形態に係るカラーインクジェ
ットプリンタの内部を、側面方向から見たときの構成を
示す内部構成図である。
【図3】図2のヘッドを上から見たときのノズルの配置
を示す配置図である。
【図4】記録用紙上でのドットの配置を面積率が25%
の場合について示す平面図である。
【図5】記録用紙上でのドットの配置を面積率が50%
の場合について示す平面図である。
【図6】記録用紙上でのドットの配置を面積率が75%
の場合について示す平面図である。
【図7】記録用紙上でのドットの配置を面積率が100
%の場合について示す平面図である。
【図8】黒ドット面積率に対するプリント時間の関係を
示すグラフである。
【図9】黒ドット面積率に対するプリント速度の関係を
示すグラフである。
【図10】本発明の一実施の形態に係るプリントデータ
のデータ処理回路を示すブロック図である。
【図11】本発明の一実施の形態に係るラインメモリの
メモリ構造を示す説明図である。
【図12】図11のラインメモリのプリントデータ領域
における注目画素に対応する部分を示す説明図である。
【図13】図11のラインメモリのプリントデータ領域
内の、一実施の形態に係るデータ変換を示す説明図であ
り、変換前のデータを示している。
【図14】図11のラインメモリのプリントデータ領域
内の、一実施の形態に係るデータ変換を示す説明図であ
り、各セルの黒ドット面積率を示している。
【図15】図11のラインメモリのプリントデータ領域
内の、一実施の形態に係るデータ変換を示す説明図であ
り、変換後のデータを示している。
【図16】図11のラインメモリのプリントデータ領域
内の、他の実施の形態に係るデータ変換を示す説明図で
あり、変換前のデータを示している。
【図17】図11のラインメモリのプリントデータ領域
内の、他の実施の形態に係るデータ変換を示す説明図で
あり、各セルの黒ドット面積率を示している。
【図18】図11のラインメモリのプリントデータ領域
内の、他の実施の形態に係るデータ変換を示す説明図で
あり、変換後のデータを示している。
【図19】本発明の他の実施の形態に係るデータ処理を
示すフローチャートである。
【図20】従来の技術によるドット形成の例を示す平面
図である。
【図21】従来の技術によるドット形成の別の例を示す
平面図である。
【図22】本発明のさらに他の実施の形態に係るデータ
処理を示すフローチャートである。
【図23】図11のラインメモリのプリントデータ領域
内の、さらに他の実施の形態に係るデータ変換を示す説
明図であり、変換前のデータを示している。
【図24】図11のラインメモリのプリントデータ領域
内の、さらに他の実施の形態に係るデータ変換を示す説
明図であり、各セルの黒ドット面積率を示している。
【図25】図11のラインメモリのプリントデータ領域
内の、さらに他の実施の形態に係るデータ変換を示す説
明図であり、ブラック領域の輪郭ビットマップを示して
いる。
【図26】図11のラインメモリのプリントデータ領域
内の、さらに他の実施の形態に係るデータ変換を示す説
明図であり、変換後のデータを示している。
【図27】本発明のさらに他の実施の形態に係るデータ
処理を示すフローチャートである。
【図28】図11のラインメモリのプリントデータ領域
内の、さらに他の実施の形態に係るデータ変換を示す説
明図であり、変換前のデータを示している。
【図29】図11のラインメモリのプリントデータ領域
内の、さらに他の実施の形態に係るデータ変換を示す説
明図であり、各セルの黒ドット面積率を示している。
【図30】図11のラインメモリのプリントデータ領域
内の、さらに他の実施の形態に係るデータ変換を示す説
明図であり、変換後のデータを示している。
【符号の説明】
2 カラーインクジェットプリンタ 10 ヘッド 20 記録用紙 22 制御装置 38 面積率処理回路(算出手段、判別手段) 50 プリントデータ領域 Co セル Ca 注目セル
フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA01 EA06 EA11 EA23 EA24 EB03 EB49 EB58 EC03 EC07 EC65 EC75 EC79 ED01 EE10 EE14 EE16 FA10 FC02 HA22 HA29 HA46 2C057 AF05 AF21 AF39 AF91 AG16 AL03 AL32 AM03 AM15 AM28 AN01 2H086 BA02 BA04 BA60

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】相対的に乾燥時間が長い遅乾性インクと、
    相対的に乾燥時間が短い速乾性インクとを用いてドット
    を形成し、該ドットにより画像を形成するインクジェッ
    ト画像形成方法において、 予め定められた範囲の画像領域におけるドットの密度
    を、画像データに基づいて識別し、識別結果に基づい
    て、前記遅乾性インクおよび前記速乾性インクの中か
    ら、前記ドットを形成するために用いるインクを選択す
    ることを特徴とするインクジェット画像形成方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のインクジェット画像形成
    方法において、 前記各ドットに対応して、前記画像領域を設定し、 前記画像領域におけるドットの密度を表すドット面積率
    を算出し、 該ドット面積率が予め定められた値より大きくなる画像
    領域に対応するドットの集合を高密度ドット群とし、該
    高密度ドット群を形成する際には、前記遅乾性インクお
    よび前記速乾性インクを用いることを特徴とするインク
    ジェット画像形成方法。
  3. 【請求項3】請求項2に記載のインクジェット画像形成
    方法において、 前記ドット面積率が予め定められた値より小さくなる画
    像領域に対応するドットを形成する際には、前記遅乾性
    インクを用いることを特徴とするインクジェット画像形
    成方法。
  4. 【請求項4】請求項2または3に記載のインクジェット
    画像形成方法において、 前記高密度ドット群の形成時には、前記遅乾性インクに
    よるドットと前記速乾性インクによるドットとを交互に
    配置することを特徴とするインクジェット画像形成方
    法。
  5. 【請求項5】請求項2または3に記載のインクジェット
    画像形成方法において、 前記高密度ドット群の形成時には、前記遅乾性インクと
    前記速乾性インクとを重ねることを特徴とするインクジ
    ェット画像形成方法。
  6. 【請求項6】請求項5に記載のインクジェット画像形成
    方法において、 前記速乾性インクに重ねる前記遅乾性インクによるドッ
    トのドットサイズを、予め定められたドットサイズ以下
    に設定することを特徴とするインクジェット画像形成方
    法。
  7. 【請求項7】請求項5または6に記載のインクジェット
    画像形成方法において、 前記遅乾性インクと前記速乾性インクとを重ねる場合
    は、前記速乾性インクの上に前記遅乾性インクを重ねる
    ことを特徴とするインクジェット画像形成方法。
  8. 【請求項8】請求項2から7の何れか1項に記載のイン
    クジェット画像形成方法において、 前記遅乾性インクがブラックであり、前記速乾性インク
    をカラーインクの混色により構成することを特徴とする
    インクジェット画像形成方法。
  9. 【請求項9】請求項2から8の何れか1項に記載のイン
    クジェット画像形成方法において、 前記遅乾性インクおよび前記速乾性インクがブラックで
    あり、かつ、前記画像がカラー画像であって、 前記カラー画像のブラック領域におけるカラー領域との
    境界部分に、前記速乾性インクによるドットを形成する
    ことを特徴とするインクジェット画像形成方法。
  10. 【請求項10】請求項2から8の何れか1項に記載のイ
    ンクジェット画像形成方法において、 前記遅乾性インクが混色によらないブラックであるとと
    もに、前記速乾性インクがブラックであり、かつ、前記
    画像がカラー画像であって、 前記カラー画像のブラック領域におけるカラー領域との
    境界部分に、前記遅乾性インクによるドットを形成する
    ことを特徴とするインクジェット画像形成方法。
  11. 【請求項11】請求項2から10の何れか1項に記載の
    インクジェット画像形成方法において、 前記ドット面積率の50%を、前記予め定められた値と
    して設定することを特徴とするインクジェット画像形成
    方法。
  12. 【請求項12】相対的に乾燥時間が長い遅乾性インクお
    よび相対的に乾燥時間が短い速乾性インクを用いてドッ
    トを形成し、該ドットにより画像を形成するインクジェ
    ット画像形成装置において、 前記ドットを形成する際に、該ドットに対して予め定め
    られた領域内に形成されるドットの密度を表すドット面
    積率を算出する算出手段と、該ドット面積率に基づい
    て、前記遅乾性インクおよび前記速乾性インクの中から
    用いるインクを選択する判別手段とを備えたことを特徴
    とするインクジェット画像形成装置。
  13. 【請求項13】請求項12に記載のインクジェット画像
    形成装置において、 前記遅乾性インクが混色によらないブラックであるとと
    もに、前記速乾性インクがブラックであり、かつ、前記
    画像がカラー画像であって、 前記判別手段が、前記カラー画像のブラック領域におけ
    るカラー領域との境界部分のドットに前記遅乾性インク
    を選択するものであることを特徴とするインクジェット
    画像形成装置。
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