JP3499489B2 - インクジェット画像形成方法 - Google Patents

インクジェット画像形成方法

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JP3499489B2
JP3499489B2 JP2000042406A JP2000042406A JP3499489B2 JP 3499489 B2 JP3499489 B2 JP 3499489B2 JP 2000042406 A JP2000042406 A JP 2000042406A JP 2000042406 A JP2000042406 A JP 2000042406A JP 3499489 B2 JP3499489 B2 JP 3499489B2
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圭 市村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,インクジェット式
画像形成装置において用いられる画像形成方法,即ちド
ット形成方法に係り,詳しくは,黒画素位置へのドット
形成を,所定の局所領域内での黒画素面積率に応じて,
相対的に乾燥時間が長い遅乾性インクによる第1の黒ド
ットのみによる第1のドット形成と,相対的に乾燥時間
が短い速乾性インクによる第2の黒ドットと上記第1の
黒ドットとを重ねる第2のドット形成とを切り替えつつ
行うインクジェット画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット式の画像形成装置におい
ては,画像形成後のインクの乾燥時間がプリント処理全
体の効率を大きく左右する。特に,顔料系の黒インク
(以下,遅乾性黒インクという)は,黒の再現性が高く
高画質を得やすいが,乾燥に時間がかかるため,この遅
乾性黒インクのみを用いて黒ドットを形成すると,黒ベ
タなど,黒ドットの面積率が大きい画像の場合,インク
が乾燥するまでに長時間を要し,また完全に乾かないう
ちに搬送によって印刷面が擦られ,画像が汚れてしまう
といった問題点があった。一方,上記遅乾性黒インクに
代えて,乾燥の速い染料系の速乾性黒インク,或いはイ
エロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C)インクの
混色により黒ドットを形成すると,上記のような問題点
は解消されるものの,黒の再現性が悪く,画質が低下し
てしまうという新たな問題点が生じる。
【0003】そこで,本出願人は,所定の局所領域内に
おける黒画素面積率が所定値未満となる黒画素に対して
は遅乾性黒インクのみを用いてドット形成を行い,上記
黒画素面積率が所定値以上の黒画素に対しては,速乾性
インク(速乾性黒インク,若しくはY,M,Cの混色に
よる黒インク)を下地として印字し,その上に遅乾性黒
インクによる黒ドットを重ねるドット形成技術について
既に特許出願を行っている(特願平11−237536
号)。黒画素面積率が低い場合には,遅乾性黒インクで
も短時間で乾燥するために画質の良い遅乾性黒インクの
みを用い,遅乾性黒インクのみでは短時間で乾燥できな
い程度に黒画素面積率が高い場合には,遅乾性黒インク
の下地として速乾性インクを印字することで遅乾性黒イ
ンクの用紙への浸透を促進し,乾燥時間を短縮する。こ
れにより,乾燥時間を所定時間以下に維持しつつ黒画質
の低下を最小限に抑えることが可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,同じよ
うに遅乾性黒インクの下地として速乾性インクを印字す
る場合であっても,遅乾性黒インクの面積率や,速乾性
インクの面積率などの条件の違いによってその乾燥時間
は大きく異なるため,単に速乾性インクを遅乾性インク
の下地として印字しただけでは所望の結果を得られない
場合があった。本発明は,上記事情に鑑みてなされたも
のであり,その目的とするところは,上記従来の画像形
成方法を最適化して黒画素部分の乾燥時間を常に十分に
短くできるインクジェット画像形成方法を提供すること
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】図9は,遅乾性黒インク
(図中では単に黒インクと表示)の面積率BK(%)と
ドット形成後10秒後における汚れ指数D(%)との関
係を示したもので,図9(a)は上記遅乾性黒インクの
下地として印字する速乾性インクの面積率Col(%)
が0の場合(即ち,速乾性インクによる下地処理を行わ
ない場合)を,図9(b)はCol=17(%)の場合
を,図9(c)はCol=50(%)の場合を,図9
(d)はCol=83(%)の場合をそれぞれ示してい
る。ここで,上記遅乾性黒インクの下地として用いる速
乾性インクは,イエロー(Y),マゼンタ(M),シア
ン(C)の混色による黒インクとする。また,上記汚れ
指数とは,ドット形成後所定の乾燥時間が経過した時点
(図9では10秒後)で画像部分を摩擦した場合の汚れ
度合いを目視により数値化したものである。また,△印
でプロットしたグラフAは普通紙(PPC用紙)を,□
印でプロットしたグラフBはインクジェット用コート紙
をそれぞれ画像形成媒体として用いた場合を示してい
る。
【0006】また,図10は,遅乾性黒インクの下地と
して印字する速乾性インク(図中ではカラーインクと表
示)の面積率Col(%)とドット形成後10秒後にお
ける汚れ指数D(%)との関係を示したもので,図10
(a)は遅乾性黒インクの面積率BK=50(%)の場
合を,図10(b)はBK=75(%)の場合を,図1
0(c)はBK=83(%)の場合をそれぞれ示してい
る。グラフA,Bの定義については図9と同様である。
【0007】これら図9,図10より,次のような点を
読み取ることができる。即ち,図9より,遅乾性黒イン
クの面積率BKは83%以下であれば,乾燥時間10秒
での汚れ指数Dをほぼ1.5%以下(速乾性インクの面
積率Colが17%若しくは50%の場合)に抑えるこ
とができる。更に,遅乾性黒インクの面積率BKを75
%以下とすれば,乾燥時間10秒での汚れ指数Dをほぼ
1.0%以下(速乾性インクの面積率Colが17%若
しくは50%の場合)に抑えることができる。
【0008】また,図10より,画像形成媒体として普
通紙を用いた場合(グラフA)には,汚れ指数Dの分布
は速乾性インクの面積率Col=50%で最小値をとる
下に凸の形状となっており,一方,画像形成媒体として
インクジェット用コート紙を用いた場合(グラフB)に
は,汚れ指数Dの分布は速乾性インクの面積率Col=
50%前後から右上がりに立ち上がる形状となっている
ことが分かる。これより,速乾性インクの面積率Col
については,画像形成媒体として普通紙を用いた場合に
は50%若しくはその近傍の値,画像形成媒体としてイ
ンクジェット用コート紙を用いた場合には50%以下の
値とすることが望ましい。これは,図9からも読み取る
ことができる。
【0009】また,図11は,速乾性インクによる下地
処理をしない状態(即ち遅乾性黒インクのみの印字)で
の乾燥時間T(sec)と汚れ指数Dとの関係を,遅乾
性黒インクの面積率BKが33%(a),50%
(b),67%(c),83%(d)のそれぞれについ
て示したものである。グラフA,Bの定義については図
9,図10と同様である。図11より,遅乾性黒インク
の面積率BKが33%の場合には乾燥時間が短くても汚
れ指数Dは0であるが,BKが50%以上になると徐々
に乾燥時間が長くなっていることが分かる。このことか
ら,遅乾性黒インクの面積率BK=50%を閾値とし
て,遅乾性黒インクのみによるドット形成と,遅乾性黒
インクと速乾性インクとを重ねるドット形成とを切り替
えることが望ましい。
【0010】 そこで,上記目的を達成するために
明は,黒画素位置へのドット形成を,所定の局所領域内
での黒画素面積率に応じて,相対的に乾燥時間が長い遅
乾性インクによる第1の黒ドット及び相対的に乾燥時間
が短い速乾性インクによる第2の黒ドットのいずれか一
方のみによるドット形成と両方重ねてのドット形成とを
切り替えつつ行うインクジェット画像形成方法におい
て,上記所定の局所領域内での黒画素の面積率が50%
以上である場合に,上記第2の黒ドットを形成するとと
もに,画像形成媒体の種類によって上記所定の局所領域
内での上記第1の黒ドットを形成する部分の面積率の制
限と上記第2の黒ドットを形成する部分の面積率の制限
とを異ならせてなることを特徴とするインクジェット画
像形成方法として構成されている。このような方法によ
り,所定の局所領域内での黒画素面積率が50%以上の
場合に上記第2の黒ドットの形成がなされ,乾燥時間を
所定時間以下に維持しつつ黒画質の低下を最小限に抑え
ることができる。さらに,画像形成媒体の種類が異なっ
ても,適切な上記第1及び第2の黒ドットの形成部分の
面積率の制限を設定でき,乾燥時間10秒における汚れ
指数を低く抑えることができる。
【0011】 ここで,画像形成媒体として普通紙を用
いる場合には,上記所定の局所領域内での上記第1の黒
ドットを形成する部分の面積率を75%以下若しくは8
3%以下に制限するとともに上記第2の黒ドットを形成
する部分の面積率を50%若しくはその近傍とし,画像
形成媒体としてインクジェット用コート紙を用いる場合
には,上記所定の局所領域内での上記第1の黒ドットを
形成する部分の面積率を75%以下に制限するとともに
上記第2の黒ドットを形成する部分の面積率を50%以
下に制限するか,或いは上記所定の局所領域内での上記
第1の黒ドットを形成する部分の面積率を83%以下に
制限するとともに上記第2の黒ドットを形成する部分の
面積率を17%以下に制限することが考えられる。これ
により,画像形成媒体として普通紙を用いても,インク
ジェット用コート紙を用いても,乾燥時間10秒におけ
る汚れ指数をほぼ1.0%以下に抑えることができ,好
ましい。
【0012】 また,上記第2の黒ドットを,イエロ
ー,マゼンタ,シアンの3色のカラーインクの混色によ
り形成すれば,別に速乾性の黒インクを必要とせず,従
来の4色ヘッドの構成で実現可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下添付図面を参照して,本発明
の実施の形態及び実施例につき説明し,本発明の理解に
供する。尚,以下の実施の形態及び実施例は本発明を具
体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する
性格のものではない。
【0014】本実施の形態に係るインクジェット画像形
成方法は,イエロー(Y)インク,マゼンタ(M)イン
ク,シアン(C)インクの3種類のカラーインクと,顔
料系の遅乾性黒インクとをそれぞれ吐出可能な印字ヘッ
ドを具備するインクジェット式画像形成装置(ここでは
インクジェットプリンタZ1とする)への適用を想定し
ている。
【0015】図8は,上記インクジェットプリンタZ1
のデータ処理回路のブロック図である。このデータ処理
回路は,例えば上記インクジェットプリンタZ1の制御
装置内に設けられている。尚,図8において,R,G,
B,および,Y,M,C,Kは,それぞれレッド,グリ
ーン,ブルー,及びイエロー,マゼンタ,シアン,ブラ
ックの各画素データ(各色データ)を表している。上記
データ処理回路内での画素データの流れを簡単に説明す
る。
【0016】RGB系の画素データは,フレームメモリ
32を経てRGB/YMCK変換回路34にてYMCK
系の画素データに変換される。そして,各色データ(画
素データ)に対応するラインメモリ36Y,36M,3
6C,36Kに入力される。尚,元の画素データがYM
CK系のデータであれば,RGB/YMCK変換回路3
4は不要である。ラインメモリ36Y,36M,36
C,36Kに入力された各色データは,順次,面積率処
理回路38に送られ,ここで後述するデータ変換処理
(図1〜図3)が行われ,変換処理後,再度ラインメモ
リ36Y,36M,36C,36Kに入力される。そし
て,上記ラインメモリ36Y,36M,36C,36K
内の各画素データに基づいて,ヘッドドライバ40Y,
40M,40C,40Kにより,それぞれイエローヘッ
ド11Y,マゼンタヘッド11M,シアンヘッド11
C,ブラックヘッド11Kが駆動され,用紙上に画像が
形成される。
【0017】続いて,図1〜図3に示すフローチャート
に従って,上記面積率処理回路38において行われる画
素データのデータ変換手順について説明する。ここで
は,黒画素面積率が50%以上の場合に顔料系の遅乾性
黒ドット(第1の黒ドットに相当)の下地として速乾性
黒ドット(イエロー,マゼンタ,シアンの混色により生
成する;第2の黒ドットに相当)を形成し,,また,遅
乾性黒ドットの面積率の上限値を75%とし,更に上記
速乾性黒ドットの上限値を50%(画像形成媒体をイン
クジェット用コート紙とする)とするようにデータ変換
を行うものとする。またここでは,図4に示す画素デー
タがラインメモリ36に入力されているものとして説明
する。同図は,m×nの画素データのうちの11×12
の部分を取り出したものであり,「k」は黒画素を,
「0」はそれ以外の画素をそれぞれ示している。また,
以下の説明では,i行j列目の黒画素データをkij,イ
エロー,マゼンタ,シアンのそれぞれのデータをYij
ij,Cijとする。尚,図4で「k」と示されている部
分については,kij=1,Yij=0,Mij=0,Cij
0がそれぞれ初期値として設定されている。
【0018】まず初めに,上記図4に示す画素データに
対して,図1に示す変換処理(第1の変換工程に相当)
が行われる。まず,ラインメモリ36からi行j列目
(初期値はi=1,j=1)の黒画素データ(以下,注
目画素データという)kijが取得され,その注目画素デ
ータが黒画素であるか否かが判断される(ステップS
1,S2)。ここで,注目画素データが黒画素でない場
合(kij=0)には後述のステップS7へ進む。一方,
注目画素データが黒画素である場合(kij=1)には,
その注目画素を中心とする所定の局所領域内(ここでは
3×3の領域とする)における黒ドット数plを算出し
(ステップS3),図1右下に示すような換算テーブル
を用いて面積率skに換算する(ステップS4)。ここ
で,上記面積率skと閾値50%とを比較し(ステップ
S5),skが50%以上である場合にのみ,Yij,M
ij,Cijの値を1に変換する(ステップS6)。即ち,
面積率skが50%以上の場合にイエロー,マゼンタ,
シアンの混色による速乾性黒ドットが形成されるように
データ変換が行われる。上記ステップS2〜S6の処理
が,全ての画素について繰り返される(ステップS7〜
S10→S2→…)。以上の処理により,図4に示す画
素データは図5のように変換される。ここで,「kc」
はkij=1,Yij=1,Mij=1,Cij=1を示す。
【0019】引き続き,上記図5に示す画素データに対
して,図2に示す変換処理(第2の変換工程に相当)が
行われる。まず,上記ステップS1〜と同様,ラインメ
モリ36からi行j列目(初期値はi=1,j=1)の
黒画素データkijが注目画素データとして取得され,そ
の注目画素データが黒画素であるか否かが判断される
(ステップS11,S12)。ここで,注目画素データ
が黒画素でない場合(kij=0)には後述のステップS
21へ進む。一方,注目画素データが黒画素である場合
(kij=1)には,その注目画素を中心とする所定の局
所領域内(ここでは3×3の領域とする)における黒ド
ット数plを算出し(ステップS13),図1右下に示
すような換算テーブルを用いて面積率sk1に換算する
(ステップS14)。ここで,上記面積率sk1と閾値
75%とを比較し(ステップS15),sk1が75%
を超える場合にのみ,次のような処理が行われる。即
ち,ここでの注目画素の行位置iが4の倍数で且つ列位
置jが奇数の場合,若しくは行位置iが4の倍数以外の
偶数で且つ列位置jが偶数の場合に,その注目画素デー
タkijの値が0に変換される(ステップS16〜S2
0)。上記ステップS12〜S20の処理を,全ての画
素について繰り返すことにより(ステップS21〜S2
4→S12→…),全体として遅乾性黒ドット(kij
1)の面積率を75%以下に抑えることができる。以上
の処理により,図5に示す画素データは図6のように変
換される。ここで,「c」はkij=0,Yij=1,Mij
=1,Cij=1を示す。
【0020】引き続き,上記図6に示す画素データに対
して,図3に示す変換処理(第3の変換工程に相当)が
行われる。まず,上記ステップS1〜と同様,ラインメ
モリ36からi行j列目(初期値はi=1,j=1)の
黒画素データkijが注目画素データとして取得され,そ
の注目画素データが黒画素であるか否かが判断される
(ステップS31,S32)。ここで,注目画素データ
が黒画素でない場合(kij=0)には後述のステップS
39へ進む。一方,注目画素データが黒画素である場合
(kij=1)には,その注目画素のYij,Mij,Cij
値が1であるか否かが判断される(ステップS33,S
34)。ここで,Yij,Mij,Cijの値が1でない場合
には後述のステップS39へ進む。一方,Yij,Mij
ijの値が1である場合には,その注目画素を中心とす
る所定の局所領域内(ここでは3×3の領域とする)に
おける速乾性黒ドット数(Yij,Mij,Cijの値が1で
あるドット数)pl2を算出し(ステップS35),図
1右下に示すような換算テーブルを用いて面積率sk2
に換算する(ステップS36)。ここで,上記面積率s
k2と閾値50%とを比較し(ステップS37),sk
2が50%を超える場合にのみ,Yij,Mij,Cijの値
を0に変換する(ステップS38)。上記ステップS3
2〜S38の処理を,全ての画素について繰り返すこと
により(ステップS39〜S42→S32→…),全体
として速乾性黒ドット(Yij,Mij,Cij=1)の面積
率を50%以下に抑えることができる。以上の処理によ
り,図6に示す画素データは図7のように変換される。
【0021】上記面積率処理回路38において以上のよ
うな画素データのデータ変換を行った後,上記ラインメ
モリ36Y,36M,36C,36K内の各画素データ
に基づいて,ヘッドドライバ40Y,40M,40C,
40Kにより,それぞれイエローヘッド11Y,マゼン
タヘッド11M,シアンヘッド11C,ブラックヘッド
11Kを駆動して用紙(ここではインクジェット用コー
ト紙)上に画像を形成すれば,黒画素面積率が50%未
満の場合には黒画素が遅乾性の黒ドットのみによってド
ット形成され,黒画素面積率が50%以上の場合には遅
乾性黒ドットの下地としてY,M,Cの3色のカラーイ
ンクの混色による速乾性黒ドットが形成されると共に,
遅乾性黒ドットの面積率は75%以下に,速乾性黒ドッ
トの面積率は50%以下にそれぞれ抑えられ,黒画質の
低下を最小限に抑えつつ,乾燥時間をできる限り短縮す
ることが可能となる。
【0022】以上の例では,最も好ましい例として遅乾
性黒ドットの面積率の上限値を75%以下とした例を示
したが,乾燥時間に余裕が有る場合には,条件を緩めて
遅乾性黒ドットの面積率の上限値を83%以下としても
よい。また,画像形成媒体として普通紙を用いる場合に
は,速乾性黒ドットの面積率は50%若しくはその近傍
となるように制御することが望ましい。更に,上記の例
では,速乾性黒ドットをY,M,Cの3色のカラーイン
クの混色により形成したが,インクヘッドを1つ増やす
ことができれば,別途染料系の速乾性黒ドットを用いる
ことも可能である。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように,発明は,黒画素
位置へのドット形成を,所定の局所領域内での黒画素面
積率に応じて,相対的に乾燥時間が長い遅乾性インクに
よる第1の黒ドット及び相対的に乾燥時間が短い速乾性
インクによる第2の黒ドットのいずれか一方のみによる
ドット形成と両方重ねてのドット形成とを切り替えつつ
行うインクジェット画像形成方法において,上記所定の
局所領域内での黒画素の面積率が50%以上である場合
に,上記第2の黒ドットを形成するとともに,画像形成
媒体の種類によって上記所定の局所領域内での上記第1
の黒ドットを形成する部分の面積率の制限と上記第2の
黒ドットを形成する部分の面積率の制限とを異ならせて
なることを特徴とするインクジェット画像形成方法とし
て構成されているため,乾燥時間を所定時間以下に維持
しつつ黒画質の低下を最小限に抑えることができるとと
もに,画像形成媒体の種類が異なっても,乾燥時間10
秒における汚れ指数を低く抑えることができる。
【0024】 ここで,画像形成媒体として普通紙を用
いる場合には,上記所定の局所領域内での上記第1の黒
ドットを形成する部分の面積率を75%以下若しくは8
3%以下に制限するとともに上記第2の黒ドットを形成
する部分の面積率を50%若しくはその近傍とし,画像
形成媒体としてインクジェット用コート紙を用いる場合
には,上記所定の局所領域内での上記第1の黒ドットを
形成する部分の面積率を75%以下に制限するとともに
上記第2の黒ドットを形成する部分の面積率を50%以
下に制限するか,或いは上記所定の局所領域内での上記
第1の黒ドットを形成する部分の面積率を83%以下に
制限するとともに上記第2の黒ドットを形成する部分の
面積率を17%以下に制限するれば,画像形成媒体とし
て普通紙を用いても,インクジェット用コート紙を用い
ても,乾燥時間10秒における汚れ指数をほぼ1.0%
以下に抑えることができ,好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係るインクジェット画
像形成方法の処理手順における遅乾性,速乾性黒ドット
の併用に関するデータ変換処理部分のフローチャート。
【図2】 本発明の実施の形態に係るインクジェット画
像形成方法の処理手順における,遅乾性黒ドットの上限
に関するデータ変換処理部分のフローチャート。
【図3】 本発明の実施の形態に係るインクジェット画
像形成方法の処理手順における,速乾性黒ドットの上限
に関するデータ変換処理部分のフローチャート。
【図4】 上記データ変換処理開始前の画素データの一
例を示す図。
【図5】 図4に示す画素データに対して図1に示すデ
ータ変換処理を行った後の状態を示す図。
【図6】 図5に示す画素データに対して図2に示すデ
ータ変換処理を行った後の状態を示す図。
【図7】 図6に示す画素データに対して図3に示すデ
ータ変換処理を行った後の状態を示す図。
【図8】 本発明の実施の形態に係るインクジェット画
像形成方法の適用対象であるインクジェットプリンタZ
1のデータ処理回路の概略構成を示すブロック図。
【図9】 遅乾性黒インクドットの面積率BK(%)と
ドット形成後10秒後における汚れ指数D(%)との関
係を,速乾性インクドットの面積率Col(%)=0の
場合(a),Col=17の場合(b),Col=50
の場合(c),Col=83の場合(d)のそれぞれに
ついて示した図。
【図10】 速乾性インクドット(図中ではカラーイン
クと表示)の面積率Col(%)とドット形成後10秒
後における汚れ指数D(%)との関係を,遅乾性黒イン
クドットの面積率BK=50(%)の場合(a),BK
=75(%)の場合(b),BK=83(%)の場合
(c)のそれぞれについて示した図。
【図11】 速乾性インクによる下地処理をしない状態
(即ち遅乾性黒インクのみの印字)での乾燥時間T(s
ec)と汚れ指数Dとの関係を,遅乾性黒インクの面積
率BK=33%の場合(a),50%の場合(b),6
7%の場合(c),83%の場合(d)のそれぞれにつ
いて示した図。
【符号の説明】
11Y,11M,11C,11K…インクジェットヘッ
ド 36Y,36M,36C,36K…ラインメモリ 40Y,40M,40C,40K…ヘッドドライバ 38…面積率処理回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石倉 裕之 大阪市阿倍野区長池町22番22号シャープ 株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−187880(JP,A) 特開 平6−152898(JP,A) 特開 平6−135006(JP,A) 特開 平6−136310(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/01 B41J 2/21 B41M 5/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 黒画素位置へのドット形成を,所定の局
    所領域内での黒画素面積率に応じて,相対的に乾燥時間
    が長い遅乾性インクによる第1の黒ドット及び相対的に
    乾燥時間が短い速乾性インクによる第2の黒ドットのい
    ずれか一方のみによるドット形成と両方重ねてのドット
    形成とを切り替えつつ行うインクジェット画像形成方法
    において,画像形成媒体の種類によって上記所定の局所領域内での
    上記第1の黒ドットを形成する部分の面積率の制限と上
    記第2の黒ドットを形成する部分の面積率の制限とを異
    ならせてなることを特徴とするインクジェット画像形成
    方法。
  2. 【請求項2】 上記所定の局所領域内での黒画素の面積
    率が50%以上である場合であって, 画像形成媒体として普通紙を用いる場合には,上記所定
    の局所領域内での上記第1の黒ドットを形成する部分の
    面積率を75%以下若しくは83%以下に制限するとと
    もに上記第2の黒ドットを形成する部分の面積率を50
    %若しくはその近傍とし, 画像形成媒体としてインクジェット用コート紙を用いる
    場合には,上記所定の局所領域内での上記第1の黒ドッ
    トを形成する部分の面積率を75%以下に制限するとと
    もに上記第2の黒ドットを形成する部分の面積率を50
    %以下に制限するか,或いは上記所定の局所領域内での
    上記第1の黒ドットを形成する部分の面積率を83%以
    下に制限するとともに上記第2の黒ドットを形成する部
    分の面積率を17%以下に制限してなる 請求項1記載の
    インクジェット画像形成方法。
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