JP2001116489A - 犠牲腐食層の形成方法 - Google Patents
犠牲腐食層の形成方法Info
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Abstract
食層を形成する。 【解決手段】 犠牲材の固まり(インゴット)Zをラジ
エータタンク本体234内に配置した状態で、ラジエー
タタンクキャップ266やラジエータチューブ211等
を加熱ろう付けする。これにより、犠牲材の固まりZ
は、その周りをラジエータタンク本体234にて覆われ
た状態で加熱されることとなるので、蒸発した犠牲材
は、ラジエータタンク本体234の内壁に比較的均等に
付着する。そして、その内壁に付着した犠牲材がラジエ
ータタンク本体234を構成するアルミニウム内に拡散
して、ラジエータタンク本体234の内壁表面に犠牲材
を多く含む合金層(犠牲腐食層)が形成される。
Description
される金属製のタンク本体の内壁面に犠牲腐食層を形成
する方法に関するもので、ラジエータのヘッダタンクの
製造時に適用して有効である。
材(芯材)に比べてイオン化傾向の大きい金属からなる
層で、母材(この場合は、タンク本体)の腐食を抑制す
るものである。
た複式熱交換器として、例えば特開平9−152298
号公報に記載の発明では、ラジエータのヘッダタンク
(以下、ラジエータタンクと呼ぶ。)とコンデンサのヘ
ッダタンク(以下、コンデンサタンクと呼ぶ。)とをア
ルミニウム材から押し出し加工にて成形している。
タンク内には冷却水が満たされるため、ラジエータタン
クの内壁に犠牲腐食層を形成する必要がある。そこで、
一般的に、亜鉛からなる犠牲材層が表面に形成されたア
ルミニウム板材をプレス成形し、そのプレス成形された
部材をろう付け接合することにより、内壁に犠牲腐食層
が形成されたヘッダタンクを構成している。
ータタンクを押し出し加工にて一体成形すると、内壁に
犠牲腐食層を形成することが困難であるため、従来は、
ラジエータタンクの板厚を大きくすることで、所定の耐
腐食性を確保していた。このため、ラジエータタンクの
重量が増大することに加えて、材料費増大するため、ラ
ジエータタンクの製造原価上昇を招いてしまうという問
題を有していた。
容易に犠牲腐食層を形成することができる方法を提供す
ることを目的とする。
成するために、請求項1、2に記載の発明では、タンク
本体(234)にタンク本体(234)より電位的に卑
なる金属からなる犠牲材を配置するとともに、タンク本
体(234)にて犠牲材の周りを覆った状態で犠牲材を
加熱することを特徴とする。
体(234)外に拡散することなく、タンク本体(23
4)の内壁に比較的均等に付着する。そして、その内壁
に付着した犠牲材がタンク本体(234)を構成する金
属内に拡散して、タンク本体(234)の内壁表面に犠
牲材を多く含む合金層(犠牲腐食層)が形成される。
(234)の内壁に比較的均一な犠牲腐食層を容易に形
成することができる。
体(234)を少なくとも2部品(233、235)か
ら構成するものとし、さらに、2部品(233、23
5)のうち少なくとも一方の内壁面の一部にタンク本体
(234)より電位的に卑なる金属からなる犠牲材を配
置するとともに、2部品(233、235)を組み付け
て犠牲材の周りを覆った状態で犠牲材を加熱することを
特徴とする。
体(234)外に拡散することなく、タンク本体(23
4)の内壁に比較的均等に付着する。そして、その内壁
に付着した犠牲材がタンク本体(234)を構成する金
属内に拡散して、タンク本体(234)の内壁表面に犠
牲材を多く含む合金層(犠牲腐食層)が形成される。
(234)の内壁に比較的均一な犠牲腐食層を容易に形
成することができる。
(234)の開口部をキャップ(236)にて閉塞し、
タンク本体(234)内の空間を密閉空間とした状態で
タンク本体(234)加熱することを特徴とする。
(234)外に拡散することを確実に防止できるととも
に、キャップ(236)の内壁にも犠牲腐食層を容易に
形成することができる。したがって、犠牲材の量をいた
づらに増加させることなく、確実にタンク(230)の
内壁に犠牲腐食層を形成することができる。
3、235)又はキャップ(236)のろう付け接合と
同時に犠牲材を加熱することを特徴とする。
ための加熱工程を必要としないので、製造工数低減を図
ることができる。
ンク本体(234)より電位的に卑なる金属を溶射する
ことにより内壁面に犠牲材を配置してもよい。
ンク本体(234)としてアルミニウム金属を使用し、
タンク本体(234)より電位的に卑なる金属として亜
鉛を使用することが望ましい。
る複数本のチューブ(211)と、チューブ(211)
の長手方向両端に配設され、複数本のチューブ(21
1)と連通する金属製のヘッダタンク(230)とを備
え、ヘッダタンク(230)は、チューブ(211)の
長手方向と直交する方向に延びるタンク本体(23
4)、及びタンク本体(234)の長手方向両端側を閉
塞するキャップ(236)から構成されており、タンク
本体(234)及びキャップ(236)は、タンク本体
(234)より電位的に卑なる金属からなる犠牲材がタ
ンク本体(234)の内部に配置された状態で加熱ろう
付け接合されていることを特徴とする。
たように、タンク本体(234)の内壁に比較的均一な
犠牲腐食層を容易に形成することができるので、熱交換
器の耐食性を維持しつつ、熱交換器の製造原価低減及び
軽量化を図ることができる。
通する複数本のラジエータチューブ(211)と、ラジ
エータチューブ(211)の長手方向両端に配設され、
複数本のラジエータチューブ(211)と連通する金属
製のラジエータヘッダタンク(230)と、冷媒が流通
する複数本の放熱器チューブ(111)と、放熱器チュ
ーブ(111)の長手方向両端に配設され、複数本の放
熱器チューブ(111)と連通する金属製の放熱器ヘッ
ダタンク(120)と、ラジエータヘッダタンク(23
0)は、ラジエータチューブ(211)の長手方向と直
交する方向に延びるラジエータタンク本体(234)、
及びラジエータタンク本体(234)の長手方向両端側
を閉塞するラジエータキャップ(236)から構成さ
れ、放熱器ヘッダタンク(120)は、放熱器チューブ
(111)の長手方向と直交する方向に延びる放熱器タ
ンク本体(123)、及び放熱器タンク本体(123)
の長手方向両端側を閉塞する放熱器キャップ(124)
から構成され、両タンク本体(123、234)は、押
し出し加工又は引き抜き加工にて一体成形されており、
さらに、ラジエータタンク本体(123、234)及び
ラジエータキャップ(236)は、ラジエータタンク本
体(234)より電位的に卑なる金属からなる犠牲材が
ラジエータタンク本体(234)の内部に配置された状
態で加熱ろう付け接合されていることを特徴とする。
のみに容易に犠牲腐食層を容易に形成することができる
ので、複式熱交換器の耐食性を維持しつつ、複式熱交換
器の製造原価低減及び軽量化を図ることができる。
述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す
一例である。
車両冷凍サイクル内を循環する冷媒を冷却するコンデン
サ100と、エンジン冷却水を冷却するラジエータ20
0とが一体となった複式熱交換器に本発明を適用したも
のである。以下、本実施形態に係る複式熱交換器(以
下、熱交換器と略す。)について述べる。
図であり、図2は図1のA−A断面図である。110は
コンデンサ100のコンデンサコア部であり、210は
ラジエータ200のラジエータコア部である。
うに、冷媒の通路をなす偏平状に形成されたコンデンサ
チューブ111と、このコンデンサチューブ111にろ
う付けされたコルゲート状(波形状)のフィン112と
から構成されている。
サコア部110と同様な構造をしており、コンデンサチ
ューブ111と平行に配置されたラジエータチューブ2
11と、フィン212とから構成されている。
に熱伝導を遮断するために、両チューブ111、211
間に所定の隙間δを有して空気流れに直列に並んでい
る。
換を促進するためのルーバ113、213が形成されて
おり、このルーバ113、213は、ローラ成形法等に
よりフィン112、212と共に一体に成形されてい
る。
補強部材をなすサイドプレートであり、このサイドプレ
ート300は、図1に示すように、両コア部110、2
10の両端に配置されている。なお、サイドプレート3
00は、図2に示すように、その断面形状が略コの字状
として、1枚のアルミニウム板から一体形成されてい
る。因みに、図1中、310は、熱交換器を車両に組付
けるためのブラケットである。
ちサイドプレート300が配置されていない側の一端に
は、冷却水を各ラジエータチューブ211に分配する第
1ラジエータタンク220が配置され、他端側には、熱
交換を終えた冷却水を回収する第2ラジエータタンク2
30が配置されている。
方端側には、エンジンから流出した冷却水を第1ラジエ
ータタンク220内に流入させる流入口221が設けら
れており、一方、第2ラジエータタンク230の下方端
側には、冷却水をエンジンに向けて流出する流出口23
1が設けられている。
せず)を両ラジエータタンク220、230に接続する
ためのジョイントパイプであり、これらのジョイントパ
イプ222、232は、ろう付けにて各ラジエータタン
ク220、230に接続されている。
冷媒を各コンデンサチューブ111に分配する第1コン
デンサタンクであり、130は熱交換(凝縮)を終えた
冷媒を回収するコンデンサコア部110の第2コンデン
サタンクである。
(図示せず)から吐出された冷媒を第1コンデンサタン
ク120内に流入させる流入口であり、131は熱交換
(凝縮)を終えた冷媒を冷凍サイクルの膨張弁(図示せ
ず)に向けて流出させる流出口である。
せず)を両コンデンサタンク120、130に接続する
ためのジョイントパイプであり、これらのジョイントパ
イプ122、132は、ろう付けにて各コンデンサタン
ク120、130に接続されている。
は、図3に示すように、ラジエータチューブ211と結
合するアルミニウム製のラジエータコアプレート233
と、このラジエータコアプレート233と結合して冷却
水が満たされる角パイプ状のラジエータタンク本体23
4を形成するアルミニウム製のラジエータタンク部材2
35と、ラジエータタンク本体234の長手方向両端側
を閉塞するラジエータタンクキャップ236とから構成
されており、これら233、235、236はろう付け
にて一体結合されている。
ンデンサチューブ111と結合するとともに、第1コン
デンサタンク120の空間を形成する略楕円筒状のアル
ミニウム製のコンデンサタンク本体(放熱器タンク本
体)123、及びコンデンサタンク本体123の長手方
向両端を閉塞するコンデンサキャップ(放熱器キャッ
プ)124(図1参照)を有して構成されている。
1コンデンサタンク120)には、図4に示すように、
コンデンサチューブ111が挿入される扁平状のコンデ
ンサチューブ挿入穴(第1挿入穴)125が形成され、
ラジエータコアプレート233(第2ラジエータタンク
230)には、ラジエータチューブ211が挿入される
扁平状のラジエータチューブ挿入穴(第2挿入穴)23
7が形成されている。
デンサタンク120及びラジエータコアプレート23
3)は、コンデンサチューブ挿入穴125の長径方向端
部側とラジエータチューブ挿入穴237の長径方向端部
側とを結合する結合部400にて一体化(連結)されて
いる。
に、両コア部110、210側に向けて凸となるように
U又はV字状に屈曲しているとともに、少なくとも、そ
の先端側(屈曲した部分)401が、空気流れ上流側か
ら見て、第1コンデンサタンク120よりコンデンサコ
ア部110側に位置するように形成されている。
積とラジエータコアプレート233の断面積とは略等し
くなるように選定されているとともに、コンデンサタン
ク本体123及びラジエータコアプレート233は、結
合部400と共に押出し加工又は引抜き加工にて一体成
形されている。
ラジエータコアプレート233を押出し加工又は引抜き
加工にて成形した後、結合部400の先端側401の一
部をプレス加工等により除去することにより、図5に示
すように、両タンク110、210の間に複数個の切欠
き部402が、両タンク110、210の長手方向に離
散的に形成されている。
ち両タンク120、230の長手方向と平行な部位の寸
法L(図4参照)の総和と両タンク120、230の長
手方向寸法LTとの比(ΣL/LT)が0.5以下とな
るように、切欠き部402が形成されている。
び第2コンデンサタンク130も、第2ラジエータタン
ク230及び第1コンデンサタンク120と同様なの
で、以下、特に断りがない限り、ラジエータタンク23
0とは、両ラジエータタンク220、230を含む意味
で用い、同様に、コンデンサタンク120とは、両コン
デンサタンク120、130を含む意味で用いる。
ータタンク230の製造方法を述べる。
ジエータコアプレート233をアルミニウム材から押出
し加工又は引抜き加工にて一体成形する。なお、この工
程では、結合部400に相当する部位は、図6(a)に
示すように、U又はV字状に鋭角的に屈曲することな
く、略90°屈曲した状態となっている。
加工にてコンデンサチューブ挿入穴125を形成する。
そして、プレス加工にて結合部400の一部をプレス加
工等により除去して切欠き部402を形成するととも
に、ラジエータチューブ挿入穴237を形成した後、図
6(b)に示すように、プレス加工にて結合部400を
U又はV字状に屈曲させる。
先端側401に相当する部位に、図7(a)、(b)に
示すように、局所的に肉厚を薄くする切り欠き(ノッ
チ)403を設ければ、図7(c)、(d)に示すよう
に、結合部400に相当する部位を容易に屈曲させるこ
とができる。
8(b)に示すようなアルミニウム製の芯材(母材)の
一面側にろう材が被覆(クラッド)され、かつ、他面側
に芯材より電位的に卑なる犠牲材(本実施形態では、亜
鉛)からなる犠牲層材が被覆配置されたブレージング板
材にプレス加工を施すことにより断面L字状に成形され
る。なお、このとき犠牲層材側がラジエータタンク本体
234の内壁側となるように、プレス加工を行う。
エータコアプレート233、並びに両チューブ111、
211、両フィン112、212、両キャップ124、
236及びサイドプレート300は、図1、3、図8
(a)に示すように、仮組み付け固定された状態で炉内
で加熱され、ノコロックろう付け法にて一体接合され
る。
牲層材(亜鉛)の融点より高く、かつ、芯材のアルミニ
ウムより低い温度である。具体的には、芯材の融点は6
50℃〜660℃であり、ろう材の融点は約570℃で
あり、犠牲層材(亜鉛)の融点は約420℃であるの
で、加熱温度は約600℃であり、その加熱時間は、熱
交換器の大きさによって変化するものの、加熱温度に到
達後、約10分である。
のごとく、ろう材が被覆(クラッド)されたアルミニウ
ム材に酸化皮膜を除去するフラックスを塗布した後、窒
素等の不活性ガスの雰囲気中で加熱ろう付けする方法を
言うものである。
材235とラジエータコアプレート233とを組み付け
た状態で加熱するので、ラジエータタンク部材235に
被覆配置された犠牲層材(犠牲材)は、その周りをラジ
エータタンク部材235及びラジエータコアプレート2
33からなるラジエータタンク本体234に覆われた状
態で蒸発する。
ジエータタンク本体234外に拡散することなく、ラジ
エータコアプレート233側も含めたラジエータタンク
本体234の内壁に比較的均等に付着する。そして、そ
の内壁に付着した犠牲材(亜鉛)がラジエータタンク本
体234を構成するアルミニウム内に拡散して、ラジエ
ータタンク本体234の内壁表面に犠牲材(亜鉛)を多
く含む合金層(犠牲腐食層)が形成される。
ば、ラジエータタンク本体234の内壁に比較的均一な
犠牲腐食層を容易に形成することができる。延いては、
熱交換器の耐食性を維持しつつ、熱交換器の製造原価低
減及び軽量化を図ることができる。
てラジエータタンク本体234の開口部を閉塞してラジ
エータタンク本体234を密閉空間とした状態で加熱す
るので、蒸発した犠牲材がラジエータタンク本体234
外に拡散することを確実に防止できるとともに、ラジエ
ータキャップ236の内壁にも犠牲腐食層を容易に形成
することができる。したがって、犠牲材(亜鉛)の量を
いたづらに増加させることなく、確実にラジエータタン
ク230の内壁に犠牲腐食層を形成することができる。
層を形成を行うので、別途、犠牲腐食層を形成するため
の加熱工程を必要としなく、熱交換器の製造工数低減を
図ることができるとともに、蒸発した犠牲材(亜鉛)が
ラジエータチューブ211内にも進入するので、ラジエ
ータチューブ211の内壁に犠牲腐食層を形成すること
も可能となる。
エータタンク本体234は、ラジエータタンク部材23
5及びラジエータコアプレート233の2部品から構成
されていたが、本実施形態は、図9に示すように、ラジ
エータタンク本体234全体をアルミニウム材から押し
出し加工又は引き抜き加工にて一体成形したものであ
る。
本体234の内壁に犠牲腐食層を形成する方法を述べ
る。
金)の固まり(インゴット)Zを、図10に示すよう
に、ラジエータタンク本体234内に配置する。そし
て、第1実施形態と同様に、ラジエータタンクキャップ
266やラジエータチューブ211等のその他の部品を
ラジエータタンク本体234に仮組み付けした状態で加
熱ろう付けする。
キャップ266にろう材が被覆されていないので、ラジ
エータタンクキャップ266やラジエータチューブ21
1等が接合される部位ろう材を塗布した後、加熱ろう付
けしている。
りをラジエータタンク本体234にて覆われた状態で加
熱されることとなるので、第1実施形態と同様に、蒸発
した犠牲材(亜鉛)は、ラジエータタンク本体234外
に拡散することなく、図11に示すように、ラジエータ
タンク本体234の内壁に比較的均等に付着する。
鉛)がラジエータタンク本体234を構成するアルミニ
ウム内に拡散して、ラジエータタンク本体234の内壁
表面に犠牲材(亜鉛)を多く含む合金層(犠牲腐食層)
が形成される。
媒が満たされるので、コンデンサタンク本体123の内
壁には、犠牲腐食層を設ける必要がないのに対して、ラ
ジエータタンク230には冷却水が満たされるので、犠
牲腐食層を形成する必要がある。
3、234は押し出し加工又は引き抜き加工にて一体成
形されているので、「発明が解決しようとする課題」の
欄で述べたように、ラジエータタンク本体234の内壁
に犠牲腐食層を形成することは困難である。
前述のごとく、ラジエータタンク本体234の内壁にの
み犠牲腐食層を容易に形成することができるので、両タ
ンク本体123、234を押し出し加工又は引き抜き加
工にて一体成形した熱交換器に本実施形態を適用して特
に有効である。
犠牲材(犠牲層材)が被覆配置されたプレス成形品(ラ
ジエータタンク部材235)を使用したが、ラジエータ
タンク部材235及びラジエータコアプレート233の
両者をアルミニウム材から押し出し加工又は引き抜き加
工にて成形し、図12に示すように、ラジエータタンク
部材235及びラジエータコアプレート233のうち少
なくとも一方側に犠牲材を溶射することにより犠牲材を
配置してもよい。
ことは困難であるが、前述のごとく、犠牲材(亜鉛)が
蒸発することによりラジエータタンク本体234の内壁
に比較的均等に付着するので、溶射時に犠牲材が均一に
付着していなくても、ラジエータタンク本体234の内
壁表面に略均一に犠牲腐食層を形成することができる。
う付け方を採用したが、本発明は真空ろう付け法にも適
用することができる。
ラジエータタンク本体234の内壁に犠牲腐食層を形成
したが、本発明はこれに限定されるものでなく、丸パイ
プ状のタンク、パイプ、チューブ等に犠牲腐食層を形成
する場合にも適用することができる。
示すように、エンジンオイルやトランスミッションオイ
ル等の潤滑油を冷却するオイルクーラ500をラジエー
タタンク230内に内蔵したものにも適用することがで
きる。
ラジエータとが一体となった複式熱交換器を例に本発明
を説明したが、ラジエータ単体にも適用することができ
る。
に、本明細書で言う、「タンク本体234内に犠牲材を
配置する」とは、第2実施形態のごとく、犠牲材の固ま
りZをタンク本体234内に配置することは勿論、第1
実施形態のごとく、芯材犠牲層材を被覆することも含む
意味である。
視図である。
合部の斜視図である。
造方法の概略を示す説明図である。
に切り欠きを形成した状態を示す断面図であり、
(c)、(d)は(a)、(b)に示すものを屈曲させ
た状態を示す断面図である。
換器のタンクの分解斜視図であり、(b)はC部の拡大
図である。
ける図1のB−B断面に相当する断面図である。
タンクの分解斜視図である。
ある。
当する断面図である。
ンクキャップ、Z…犠牲材(亜鉛合金)の固まり。
Claims (10)
- 【請求項1】 流体が満たされる金属製のタンク本体
(234)の内壁面に犠牲腐食層を形成する方法であっ
て、 前記タンク本体(234)に前記タンク本体(234)
より電位的に卑なる金属からなる犠牲材を配置するとと
もに、前記タンク本体(234)にて前記犠牲材の周り
を覆った状態で前記犠牲材を加熱することを特徴とする
犠牲腐食層の形成方法。 - 【請求項2】 前記タンク本体(234)は、押し出し
加工又は引き抜き加工にてパイプ状に成形することを特
徴とする請求項1に記載の犠牲腐食層の形成方法。 - 【請求項3】 流体が満たされる金属製のタンク本体
(234)の内壁面に犠牲腐食層を形成する方法であっ
て、 前記タンク本体(234)を少なくとも2部品(23
3、235)から構成するものとし、 さらに、前記2部品(233、235)のうち少なくと
も一方の内壁面の一部に前記タンク本体(234)より
電位的に卑なる金属からなる犠牲材を配置するととも
に、前記2部品(233、235)を組み付けて前記犠
牲材の周りを覆った状態で前記犠牲材を加熱することを
特徴とする犠牲腐食層の形成方法。 - 【請求項4】 前記2部品(233、235)のうち前
記犠牲材が配置されたもの(235)はプレス加工にて
成形し、他方(233)は押し出し加工又は引き抜き加
工にて成形することを特徴とする請求項3に記載の犠牲
腐食層の形成方法。 - 【請求項5】 前記タンク本体(234)の開口部をキ
ャップ(236)にて閉塞し、前記タンク本体(23
4)内の空間を密閉空間とした状態で前記タンク本体
(234)加熱することを特徴とする請求項1ないし4
のいずれか1つに記載の犠牲腐食層の形成方法。 - 【請求項6】 前記2部品(233、235)又は前記
キャップ(236)のろう付け接合と同時に前記犠牲材
を加熱することを特徴とする請求項3ないし5のいずれ
か1つにに記載のする犠牲腐食層の形成方法。 - 【請求項7】 前記タンク本体(234)より電位的に
卑なる金属を溶射することにより前記内壁面に前記犠牲
材を配置することを特徴とする請求項3ないし6のいず
れか1つに記載の犠牲腐食層の形成方法。 - 【請求項8】 前記タンク本体(234)としてアルミ
ニウム金属を使用し、 前記タンク本体(234)より電位的に卑なる金属とし
て亜鉛を使用したことを特徴とする請求項1ないし7の
いずれか1つに記載の犠牲腐食層の形成方法。 - 【請求項9】 流体が流通する複数本のチューブ(21
1)と、 前記チューブ(211)の長手方向両端に配設され、前
記複数本のチューブ(211)と連通する金属製のヘッ
ダタンク(230)とを備え、 前記ヘッダタンク(230)は、前記チューブ(21
1)の長手方向と直交する方向に延びるタンク本体(2
34)、及び前記タンク本体(234)の長手方向両端
側を閉塞するキャップ(236)から構成されており、 前記タンク本体(234)及び前記キャップ(236)
は、前記タンク本体(234)より電位的に卑なる金属
からなる犠牲材が前記タンク本体(234)の内部に配
置された状態で加熱ろう付け接合されていることを特徴
とする熱交換器。 - 【請求項10】 冷却水が流通する複数本のラジエータ
チューブ(211)と、 前記ラジエータチューブ(211)の長手方向両端に配
設され、前記複数本のラジエータチューブ(211)と
連通する金属製のラジエータヘッダタンク(230)
と、 冷媒が流通する複数本の放熱器チューブ(111)と、 前記放熱器チューブ(111)の長手方向両端に配設さ
れ、前記複数本の放熱器チューブ(111)と連通する
金属製の放熱器ヘッダタンク(120)と、 前記ラジエータヘッダタンク(230)は、前記ラジエ
ータチューブ(211)の長手方向と直交する方向に延
びるラジエータタンク本体(234)、及び前記ラジエ
ータタンク本体(234)の長手方向両端側を閉塞する
ラジエータキャップ(236)から構成され、 前記放熱器ヘッダタンク(120)は、前記放熱器チュ
ーブ(111)の長手方向と直交する方向に延びる放熱
器タンク本体(123)、及び前記放熱器タンク本体
(123)の長手方向両端側を閉塞する放熱器キャップ
(124)から構成され、 前記両タンク本体(123、234)は、押し出し加工
又は引き抜き加工にて一体成形されており、 さらに、前記ラジエータタンク本体(123、234)
及び前記ラジエータキャップ(236)は、前記ラジエ
ータタンク本体(234)より電位的に卑なる金属から
なる犠牲材が前記ラジエータタンク本体(234)の内
部に配置された状態で加熱ろう付け接合されていること
を特徴とする複式熱交換器。
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