JP2001113661A - 易離解性防湿積層体 - Google Patents

易離解性防湿積層体

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JP2001113661A
JP2001113661A JP29904999A JP29904999A JP2001113661A JP 2001113661 A JP2001113661 A JP 2001113661A JP 29904999 A JP29904999 A JP 29904999A JP 29904999 A JP29904999 A JP 29904999A JP 2001113661 A JP2001113661 A JP 2001113661A
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Hideyuki Mikado
秀幸 見門
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、安価で優れた防湿性、再離解性およ
び、のり付け適性を有する易離解性防湿積層体を提供す
るものである。 【解決手段】紙支持体/防湿層/紙支持体の構成からな
る防湿積層体において、該防湿層が合成樹脂エマルジョ
ンと、フィロケイ酸塩化合物およびまたはワックス系エ
マルジョンを主成分とする防湿剤から形成され、かつ少
なくとも該紙支持体の防湿層に接する側に合成樹脂を主
成分とするバリヤー層を有する易離解性防湿積層体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉末洗剤などを包
装するのに用いる防湿包装材に関し、さらに詳しくは優
れた防湿性、再離解性および、のり付け適性を有する易
離解性防湿積層体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】粉末洗剤用カートンに代表される防湿カ
ートンは、吸湿による内容物の劣化を防ぐことを目的と
し、そのカートン原紙には概ね透湿度50g/m 2/2
4hr以下の防湿性が要求され、かつ、製函時にカート
ン原紙の表層と裏層とが水性接着剤で容易に接着できる
ことが要求される。このため、従来から防湿カートン原
紙として、紙支持体/ポリオレフィン系樹脂(ポリエチ
レンやポリプロピレンなど)フィルム/紙支持体の3層
構造からなる積層体が使用されてきた。しかしながらこ
うしたラミネート原紙は被膜層が強固なため古紙回収の
際に、被膜そのものが大きなシート状に残存する問題
や、細片化したものが抄紙工程に混入するとシリンダー
ドライヤーなどに融着するといった問題があり、ほとん
どの場合、このようなポリラミ紙は焼却処分しているの
が現状である。
【0003】こうした問題を解決する方法として、紙支
持体/フィロケイ酸塩化合物と合成樹脂からなる防湿層
/紙支持体といった構成の防湿積層体(特開平10−2
78189号公報)、あるいは紙支持体/ワックスと合
成樹脂からなる防湿層/紙支持体といった構成の防湿積
層体(特開平7−16991号公報)が提案されてい
る。こうした防湿積層体の積層方法としては、(1)フ
ィロケイ酸塩化合物と合成樹脂エマルジョンとを主成分
とする防湿剤、あるいはワックス系エマルジョンと合成
樹脂エマルジョンを主成分とする防湿剤を紙支持体の片
面に塗工・乾燥した後、他の紙支持体を熱圧着または接
着剤で貼り合せる、(2)紙支持体の片面に防湿剤を塗
工し、未乾燥の状態で該防湿層上に他の紙支持体を貼り
合せた後、乾燥するなどがある。(1)の方法では防湿
剤の塗工・乾燥工程と、他の紙支持体との貼り合せ工程
を別工程にする必要があり、コスト上昇につながる。
(2)の方法では塗工、貼り合せ、乾燥の工程を連続し
て行うことができる。しかしながら、塗工、貼り合せ時
に防湿剤の一部が紙支持体に吸収され、十分な防湿効果
が得られないといった問題があった。この解決のため防
湿剤の塗工量を増やすことも考えられるが、塗工量の増
加量が大きくコスト上昇につながり、未だ有効な積層方
法がないのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、安価で優れ
た防湿性、再離解性および、のり付け適性を有する易離
解性防湿積層体を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決すべく鋭意検討した結果、紙支持体/防湿層/紙支
持体といった構成からなる防湿積層体において、該紙支
持体の防湿層に接する側に合成樹脂を主成分とするバリ
ヤー層を形成することにより、防湿剤の紙支持体への染
み込みを抑えて少ない塗工量の防湿層で高い防湿性を発
現し、かつ、防湿剤の塗工、他の紙支持体との貼り合
せ、乾燥の工程を連続して行えることを見出し本発明を
完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は紙支持体/防湿層/紙
支持体の構成からなる防湿積層体において、該防湿層が
合成樹脂エマルジョンとフィロケイ酸塩化合物、または
合成樹脂エマルジョンとワックス系エマルジョン、また
は合成樹脂エマルジョンとフィロケイ酸塩化合物とワッ
クス系エマルジョンを主成分とする防湿剤から形成さ
れ、かつ少なくとも該紙支持体の防湿層に接する側に合
成樹脂を主成分とするバリヤー層を有することを特徴と
する易離解性防湿積層体に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳述する。
本発明で紙支持体のバリヤー層に使用する合成樹脂とし
ては、スチレン−ブタジエン系共重合体、アクリル−ス
チレン系共重合体、メタクリレート−ブタジエン系共重
合体、アクリルニトリル−ブタジエン系共重合体などが
挙げられるが、必要に応じてこれらの合成樹脂を単独ま
たは2種類以上混合して使用することができる。また、
これらの合成樹脂は防湿層との接着性をより向上させる
ために後述する防湿層に使用される合成樹脂と同系のも
のが好ましく、また、これらの合成樹脂は水性ラテック
スおよび水性エマルジョンとして使用するのが好まし
い。
【0008】本発明のバリヤー層においては本発明の効
果を損なわない範囲で顔料を併用することも可能であ
り、例えば、酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カルシウム、
珪酸、珪酸塩、クレー、タルク、マイカ、焼成クレー、
水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、リトポン、コロイ
ダルシリカなどの無機顔料、ポリスチレン、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エポキシ樹脂、スチレン−アクリ
ル共重合体などの真球、中空あるいはさまざまな形状に
加工されたタイプのプラスチックピグメントと称される
有機顔料やデンプン粉末、セルロース粉末などを用いる
ことができる。顔料の配合(重量)比率としては顔料:
合成樹脂=70:30〜0:100が好ましく、顔料の
配合比率が70を超えるとバリヤー層と防湿層との接着
性が低下し好ましくない。
【0009】バリヤー層の塗工量は固形分換算で3〜1
0g/m2の範囲が好ましい。バリヤー層の塗工量が3
g/m2未満だと防湿剤が紙支持体へ染み込み易くな
り、また10g/m2を超えると染み込み防止効果が頭
打ちとなるため不経済である。例えば、包装形態で外部
から水を吸収し、積層体の強度が低下するのを防止する
ために、防湿層に接しない側にもバリヤー層を設けるこ
ともできる。
【0010】バリヤー層の塗工方法には特に厳格な制限
はないが、例えばメイヤーバー方式、グラビアロール方
式、ロール方式、リバースロール方式、ブレード方式、
ナイフ方式、エアナイフ方式、押し出し方式、キャスト
方式、ゲートロール方式などの既知の方法から任意に選
定することができる。
【0011】本発明の防湿層に用いられる合成樹脂エマ
ルジョンとしては、スチレン−ブタジエンラテックス
(SBR)、アクリル系ラテックス((メタ)アクリル酸
エステル系、(メタ)アクリル酸エステル−スチレン系、
自己架橋型アクリル系ラテックスなど)、メタクリレー
ト−ブタジエンラテックス、アクリルニトリル−ブタジ
エンラテックスなどが挙げられるが、耐水性が良好で、
伸びがよく折割れによる塗工層の亀裂が生じにくいため
にスチレン−ブタジエンラテックスが好適である。
【0012】上記の合成樹脂は他の単量体と共重合した
合成樹脂(変性合成樹脂)を用いても構わない。他の単
量体としては(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリルア
ミド、(メタ)アクリルグリシジルエーテル、(メタ)
アクリル酸エステル、(メタ)アクリルニトリル、(メ
タ)アクリル酸グリシジルなどが挙げられる。活性水素
を有する(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリルアミ
ド、(メタ)アクリルグリシジルエーテルが好ましい。
このような単量体を2種類以上使用しても何ら差し支え
ない。単量体の含有量は合成樹脂100重量部に対して
0.1〜50重量部の使用量が好ましい。
【0013】本発明の防湿層で使用するフィロケイ酸塩
化合物は平板状顔料である。フィロケイ酸塩化合物に属
するものは板状または薄片状であって明瞭な劈開を有
し、雲母族、パイロフィライト、タルク(滑石)、緑泥
石、セプテ緑石、蛇紋石、スチルプノメレーン、粘土鉱
物がある。これらの中でも雲母族、タルクが好ましい。
雲母族には、白雲母(マスコバイト)、絹雲母(セリサ
イト)、金雲母(フロコパイト)、黒雲母(バイオタイ
ト)、フッ素金雲母(人造雲母)、紅マイカ、ソーダマ
イカ、バナジンマイカ、イライト、チンマイカ、パラゴ
ナイト、ブリトル雲母などが挙げられる。
【0014】これらのフィロケイ酸塩化合物のうち、白
雲母、絹雲母、が粒子径の大きさ、アスペクト比などの
点から好適である。本発明では平板性が保持されている
顔料であればよいが、より好ましい平均粒子径(レーザ
ー回折法、レーザー散乱法、光散乱法、細孔電気抵抗
法、乾式フルイ法によって得られた粒度分布の積算50
%系を平均粒子径とする)の範囲としては1μm〜10
0μm、さらに好ましい平均粒子径範囲としては5μm
〜50μmである。平均粒子径が1μm未満のものは塗
工層中での平板状顔料の配向が支持体に対して平行にな
りにくく、100μmを越えるようなると平板状顔料の
一部が塗工層から突き出たり、平板状顔料の厚みが数μ
m程度となるに伴い、配向した平板状顔料の塗工層中に
おける層数が少なくなってしまうために防湿性能向上効
果が減少する。また、好ましいアスペクト比(平均粒子
径を厚さで除した値、厚さは電子顕微鏡での画像解析や
水面上に単粒子膜を形成して求める)は5以上であり、
特に好ましくはアスペクト比が10以上の平板状顔料で
ある。アスペクト比が5未満のものは塗工面に対して平
行に配向できなくなるため防湿性能が劣る。アスペクト
比は大きいほど平板状顔料の塗工層中における層数が大
きくなるため高い防湿性能を発揮する。
【0015】本発明の防湿層で使用されるワックス系エ
マルジョンは、ワックスの融点が55℃以上であれば特
に制限はなく、例えばパラフィンワックスおよび変性ロ
ジンと多価アルコールとのエステル化物を主成分として
含有するものが用いられる。ワックス系エマルジョン中
には上記の他に液状ポリブテン、ロジン、ポリオキシア
ルキレンエーテル化物等を含有するワックス系エマルジ
ョン(特開昭61−47896号公報参照)であっても
よい。また、ワックス類として融点が55℃以上のマイ
クロクリスタリンワックス、およびポリエチレンワック
ス等もパラフィンワックスと同様に用いることができ
る。
【0016】本発明の防湿層に使用する合成樹脂エマル
ジョン、フィロケイ酸塩化合物、ワックス系エマルジョ
ンの配合比率はフィロケイ酸塩化合物の場合、固形分換
算でフィロケイ酸塩化合物:合成樹脂エマルジョン=3
0:70〜70:30、好ましくは40:60〜65:
35の重量比である。また、ワックス系エマルジョンの
場合、固形分換算でワックス系エマルジョン:合成樹脂
エマルジョン=50:50〜1:99の重量比である。
また、フィロケイ酸塩化合物/ワックス系エマルジョン
/合成樹脂エマルジョンの3成分系の場合、フィロケイ
酸塩化合物:ワックス系エマルジョン:合成樹脂エマル
ジョン=30:20:50〜70:1:29の重量比で
ある。
【0017】本発明のように防湿層が合成樹脂を含有す
る場合、防湿性を向上させる添加剤として活性水素反応
性化合物が好適に用いられる。ここで述べる活性水素反
応性化合物とは、合成樹脂に含まれるカルボキシル基、
アミド基、水酸基等の官能基と化学的結合(共有結合、
配位結合、イオン結合、水素結合)して合成樹脂ラテッ
クスを架橋、高分子化(三次元網目構造)あるいは疎水
化して防湿性を向上させるものである。こうした活性水
素反応性化合物としては(1)メチロール基を有し、上
記親水性官能基と脱水反応を起こすもの(メラミン−ホ
ルムアルデヒド樹脂など)、(2)アルデヒド基を有
し、上記親水性官能基と付加反応を起こすもの(グリオ
キザールなど)、(3)エポキシ基を有し、上記親水性
官能基と開環付加反応を起こすもの(ポリグリシジルエ
ーテルなど)、(4)多価金属を有し上記親水性官能基
と配位結合および共有結合を形成するもの(炭酸ジルコ
ニウムなど)、(5)水溶液中でカチオン性を示しアニ
オン性官能基とイオン結合を形成するもの(ポリアミド
アミン樹脂など)などがある。
【0018】活性水素反応性化合物の配合量は合成樹脂
ラテックス100重量部(固形分)に対して0.01〜
10重量部、好ましくは0.1〜5重量部が望ましい。
活性水素反応性化合物の配合量が0.01重量部未満の
場合、活性水素反応性化合物と親水性官能基との反応性
が著しく低下するため好ましくなく、10重量部を越え
ても防湿性向上効果が頭打ちとなったり、未反応の活性
水素反応性化合物が析出するなどの問題が発生するため
好ましくない。
【0019】また、本発明のように防湿層がフィロケイ
酸塩化合物と合成樹脂とを含有する場合、カップリング
剤で表面処理されたフィロケイ酸塩化合物が好適に用い
られる。使用するカップリング剤としては、親水基部分
にSiを含むシランカップリング剤、親水基部分にTi
を含むチタネートカップリング剤、親水基部分にAlを
含むアルミニウムカップリング剤等が挙げられる。カッ
プリング剤は、SiやTiあるいはAlなどの元素がフ
ィロケイ酸塩化合物のような無機化合物と相互作用する
官能基(メトキシ基やエトキシ基など)と、樹脂のよう
な有機化合物と相互作用する官能基(ビニル基、クロル
基、アミノ基、メルカプト基、エポキシ基、フルオロ基
など)を有し、無機化合物と相互作用する官能基は加水
分解することで無機化合物と結合する。
【0020】該カップリング剤には、γ−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチ
ル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−ア
ミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メチ
ルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメ
トキシシラン、ビニルアセトキシシラン、γ−クロロプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリ
メトキシシラン、イソプロピルトリ(N−アミノエチル
アミノエチル)チタネートなどが挙げられる。
【0021】こうしたカップリング剤により、フィロケ
イ酸塩化合物をインテグラルブレンド法や前処理法など
で表面処理して使用する。インテグラルブレンド法はフ
ィロケイ酸塩化合物と合成樹脂ラテックスを含む塗工液
にカップリング剤を直接添加する方法である。また、前
処理法はあらかじめフィロケイ酸塩化合物表面をカップ
リング剤で処理する方法である。カップリング剤の添加
量はフィロケイ酸塩化合物100重量部に対して0.1
〜5重量部、好ましくは0.5〜2重量部である。添加
量が0.1重量部未満の場合、カップリング剤によるフ
ィロケイ酸塩化合物表面の被覆が不十分となるため好ま
しくなく、5重量部を越える場合、カップリング剤の効
果が頭打ちとなるため不経済である。
【0022】このようにしてカップリング剤で処理した
フィロケイ酸塩化合物は表面の疎水性が高まるため、水
性分散液としたとき増粘して塗工できなかったり、分散
不良となって凝集体が発生することがある。この場合、
界面活性剤やポリアクリル酸系の分散剤やイソプロピル
アルコール、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム等の
湿潤剤を用いて分散する。
【0023】以上の材料を混合して防湿性塗料(水性)
とするが、このとき必要とあらば、ポリカルボン酸など
の分散剤、消泡剤、界面活性剤、色合い調成剤を添加し
たりすることができる。この防湿性塗料を常法によりバ
リヤー層を有する紙支持体上に塗工後、防湿層未乾燥の
まま該防湿層上に他方のバリヤー層を有する紙支持体を
張り合わせて乾燥する。塗工設備として特に限定はしな
いが、ブレードコーター、バーコーター、エアナイフコ
ーターなどの塗工表面をスクレイプする塗工方式が、平
板状顔料の配向を促す傾向があるので好ましい。防湿層
の塗工量は固形分換算で10〜30g/m2、好ましく
は15〜25g/m2である。
【0024】本発明に用いられる紙支持体は機械的離解
作用により水中で分散しやすいパルプを主成分とするも
のであれば特に制限はないが、クラフトパルプ、機械パ
ルプ古紙パルプを主体とするものが好ましい。紙支持体
の坪量としては30〜750g/m2、好ましくは50
〜600g/m2である。紙紙自体の平滑度は王研式平
滑度で1秒〜1000秒が好ましい。特に片つや紙のよ
うに平滑性の高い紙支持体の方がバリヤー層、防湿層の
塗工量を少なくできる。
【0025】本発明の積層体の透湿度はJIS−Z−0
208カップ法(B法)で測定して50g/m2/24
hr以下とすることが好ましい。
【0026】
【実施例】以下に実施例を示し本発明を具体的に説明す
る。特に断らない限り「部」及び「%」はそれぞれ「重
量部」及び「重量%」を表す。 実施例1 坪量270g/m2のコート白ボール紙の裏面に合成樹
脂ラテックスLX407S1X1(酸変性SBRラテッ
クス、固形分48%:日本ゼオン製)を、メイヤーバー
を用いて固形分換算で5g/m2になるように塗工後、
熱風乾燥機で110℃、30秒乾燥してバリヤー層を有
する紙支持体Aを得た。同様に坪量250g/m2のボ
ール紙の片面に合成樹脂ラテックスLX407S1X1
を、メイヤーバーを用いて固形分換算で5g/m2にな
るように塗工後、熱風乾燥機で110℃、30秒乾燥し
てバリヤー層を有する紙支持体Bを得た。次に、水:5
0重量部、合成樹脂ラテックスLX407S1X1:1
00重量部、フィロケイ酸塩化合物A−21(白雲母、
平均粒子径20μm、アスペクト比20〜30:山口雲
母工業所製)50重量部を順次加え、攪拌して得られた
防湿性塗料を、紙支持体Bのバリヤー層上にメイヤーバ
ーで固形分換算で20g/m 2になるように塗工した直
後にこの未乾燥の塗工層と紙支持体Aのバリヤー層とを
ハンドロールで圧着させ、熱風乾燥機で110℃、90
秒乾燥させて防湿積層体を製造した。
【0027】実施例2 防湿性塗料にカップリング剤KBM603(アミノシラ
ンカップリング剤:信越化学工業製)0.3重量部を加
えた以外は実施例1と同様に防湿積層体を製造した。
【0028】実施例3 防湿性塗料に活性水素反応性化合物デナコールEX61
4B(ソルビトールポリグリシジルエーテル、成分98
%以上:ナガセ化成製)1.0重量部を加えた以外は実
施例1と同様に防湿積層体を製造した。
【0029】実施例4 防湿性塗料にカップリング剤KBM603(アミノシラ
ンカップリング剤:信越化学工業製)0.3重量部と、
活性水素反応性化合物SR302(ポリアミンポリアミ
ド尿素樹脂、固形分60%:住友化学製)1.0重量部
とを加えた以外は実施例1と同様に防湿積層体を製造し
た。
【0030】実施例5 紙支持体Aのコート白ボール紙の坪量を450g/
2、紙支持体Bのボール紙を坪量70g/m2のクラフ
ト紙とした以外は実施例1と同様に防湿積層体を製造し
た。
【0031】実施例6 紙支持体Aのコート白ボール紙を坪量157g/m2
上質紙、紙支持体Bのボール紙の坪量を350g/m2
とした以外は実施例1と同様に防湿積層体を製造した。
【0032】実施例7 坪量270g/m2のコート白ボール紙の裏面に合成樹
脂ラテックスOX1007W(SBRラテックス、固形
分48%、日本ゼオン製)を、メイヤーバーを用いて固
形分換算で5g/m2になるように塗工後、熱風乾燥機
で110℃、30秒乾燥してバリヤー層を有する紙支持
体Aを得た。同様に坪量250g/m2のボール紙の片
面に合成樹脂ラテックスOX1007Wを、メイヤーバ
ーを用いて固形分換算で5g/m2になるように塗工
後、熱風乾燥機で110℃、30秒乾燥してバリヤー層
を有する紙支持体Bを得た。ワックスエマルジョンOK
W40(ワックスエマルジョン、固形分40%、荒川化
学製)100重量部とSBRラテックスOX1007
W:100重量部とを混合して得られた防湿性塗料を紙
支持体Bのバリヤー層上にメイヤーバーで固形分換算で
20g/m2になるように塗工した直後にこの未乾燥の
塗工層と紙支持体Aのバリヤー層とをハンドロールで圧
着させた後、熱風乾燥機で110℃、90秒乾燥させて
防湿積層体を製造した。
【0033】実施例8 防湿性塗料の配合を水50重量部、合成樹脂ラテックス
LX407S1X1:100重量部、フィロケイ酸塩化
合物A−21:50重量部、ワックスエマルジョンOK
W40:25重量部とした以外は実施例1と同様に防湿
積層体を製造した。
【0034】比較例1 坪量70g/m2のクラフト紙(紙支持体B)の片面に
ポリエチレンを厚さ20μmになるように溶融ラミネー
トして得られたポリラミ紙のラミ層と、坪量450g/
2のコート白ボール紙(紙支持体A)の裏面とを熱圧
着ロール(ロール表面温度180℃、線圧10kg/c
m、通紙スピード30m/min)で貼り合わせて防湿
積層体を製造した。
【0035】比較例2 コート白ボール紙およびボール紙にバリヤー層を設けな
い以外は実施例1と同様に防湿積層体を製造した。
【0036】比較例3 コート白ボール紙およびボール紙にバリヤー層を設けな
い以外は実施例7と同様に防湿積層体を製造した。
【0037】<試験方法> 1)透湿度 JIS−Z−0208 B法(カップ法 40℃、90
%RH)で紙支持体Aを高質側にして測定した。 2)離解試験 約3cm四方の防湿積層体8gを500mlの水ととも
に家庭用ミキサー(刃は繊維を切らないようにヤスリで
削り落としたものを使用)で1分30秒間攪拌した。得
られたスラリーで坪量70g/m2の手抄きシートを作
成した。未離解物(フィルム片、紙片)の有無を目視で
評価し、未離解物を含まないものを○、含むものを×と
した。 3)のり付け適性 防湿積層体の表面と裏面とを酢酸ビニル系エマルジョン
型接着剤ライフボンドAV650Y4(固形分52%:
日栄化工製)を用いて下記条件で接着し、接着性を評価
した。 塗布量(固形分換算):0.1g/10cm(線塗布) プレス荷重:10gf/cm2 プレス時間:5秒 接着性の測定:試験片を20℃65%RH雰囲気下で2
4時間放置、手で剥離して接着面の紙面破壊が70%以
上のものを○、70%未満のものを×とした。
【0038】評価結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】表1より、本発明は防湿性、再離解性、お
よびのり付け適性に優れていることがわかる。
【0041】
【発明の効果】紙支持体/防湿層/紙支持体の構成から
なり、該防湿層が合成樹脂エマルジョンとフィロケイ酸
塩化合物、または合成樹脂エマルジョンとワックス系エ
マルジョン、または合成樹脂エマルジョンとフィロケイ
酸塩化合物とワックス系エマルジョンを主成分とする防
湿剤から形成された防湿積層体において、該紙支持体の
防湿層に接する側に合成樹脂を主成分とするバリヤー層
を形成することにより、優れた防湿性、再離解性、のり
付け適性を付与することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AA03B AJ11B AK01B AK01D AK01E AK12 AK12J AK29 AK29J AL01 AL05B AN02 AN02J BA03 BA05 BA08 BA10A BA10C CA30B DG10A DG10C GB15 JD01D JD01E JD04 JD04B JL11 JM01B JM01D JM01E 4L055 AG25 AG51 AG63 AG76 AG97 AH02 AH23 AH37 AJ04 BE09 FA30 GA05 GA47

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紙支持体/防湿層/紙支持体の構成からな
    る防湿積層体において、該防湿層が合成樹脂エマルジョ
    ンと、フィロケイ酸塩化合物およびまたはワックス系エ
    マルジョンを主成分とする防湿剤から形成され、かつ少
    なくとも該紙支持体の防湿層に接する側に合成樹脂を主
    成分とするバリヤー層を有することを特徴とする易離解
    性防湿積層体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006054481A1 (ja) * 2004-11-17 2006-05-26 Japan Tobacco Inc. シガレットパッケージ、シガレットパッケージのための包装紙、包装紙の製造方法及び製造機

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