JP2000309697A - 難燃性不飽和ポリエステル、それを含む樹脂および硬化物 - Google Patents

難燃性不飽和ポリエステル、それを含む樹脂および硬化物

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JP2000309697A
JP2000309697A JP11333917A JP33391799A JP2000309697A JP 2000309697 A JP2000309697 A JP 2000309697A JP 11333917 A JP11333917 A JP 11333917A JP 33391799 A JP33391799 A JP 33391799A JP 2000309697 A JP2000309697 A JP 2000309697A
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flame
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JP11333917A
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English (en)
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Hiroshi Takeuchi
寛 武内
Tomoko Inoue
倫子 井上
Hiroya Okumura
浩也 奥村
Hiroyuki Shiraki
寛之 白木
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ハロゲンフリーでありながら、高い難燃性と優
れた耐熱性、耐湿性、機械物性、耐薬品性等を備えた硬
化物が得られ、しかも生産性にも優れる難燃性ポリエス
テル、それを含む樹脂組成物およびその硬化物の提供。 【解決手段】不飽和ポリエステルの不飽和基の一部に式
(I) 【化1】 で示される含リン化合物を付加した形の部分構造を有
し、リン含有量が2〜10重量%、不飽和結合当量が2
00〜1,000mg/molであるリン含有不飽和ポ
リエステルが前記課題を解決した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハロゲンフリーであ
って、高い難燃性とともに、耐熱性、耐湿性、機械物
性、耐薬品性等に優れる硬化物が得られ、しかも生産性
にも優れる不飽和ポリエステル、それを含む樹脂、その
樹脂を含む樹脂組成物及びその硬化物に関する。
【0002】
【従来の技術】不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステ
ル樹脂等の不飽和結合を有する熱硬化性樹脂は、その優
れた耐熱性、機械物性、電気特性等により、近年各種の
産業分野で広く使用されてきている。これらの樹脂の難
燃化は、従来からハロゲン系の難燃剤の使用、あるいは
ハロゲン元素を樹脂の骨格に導入する等の方法で達成さ
れてきた。しかし、近年環境保全に対する関心の高まり
とともに、ハロゲンを使用した樹脂あるいはその硬化物
は燃焼時にダイオキシンの発生源になる等の理由で使用
することが困難になってきている。その代替技術とし
て、リン、アンチモン等の元素を使用した樹脂の難燃化
が検討されている。しかし、上記の不飽和ポリエステル
等は通常スチレン、メタクリル酸メチル等の反応性希釈
剤とともに使用されるため、その希釈剤に由来する部分
の難燃化が困難であることから、大量の難燃剤の添加が
必要となる。しかしこれらの難燃剤は、通常樹脂の架橋
構造には組み込まれないため、大量に添加すると硬化物
の機械物性の低下を招く。更に、リン系の難燃剤には、
リン酸エステルの構造を有するものが多いが、リン酸エ
ステル構造は本質的に吸湿性が高く、耐熱性も低いた
め、硬化物の耐熱性、耐湿性が低下する恐れがある。特
開昭53−112997号には、不飽和ポリエステルの
不飽和基の一部に本発明においても用いられる有機リン
化合物を付加させてなるリン含有不飽和ポリエステルが
記載されているが、そこに開示されている樹脂は、リン
含有量が1.6重量%以下と低いので充分な難燃性を達
成することができず、また粘度が高いのでガラスクロ
ス、ガラス不織布等への含浸が困難である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、ハロ
ゲンフリーでありながら高い難燃性を有し、かつ良好な
耐熱性、耐湿性、機械物性、生産性等の諸特性も併せ持
つ硬化物が得られる不飽和ポリエステル樹脂の開発にあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前述のよ
うな従来技術の欠点を解決するため、鋭意研究を行っ
た。その結果、驚いたことには式(I)で示される化合
物はリン酸エステル構造を有する化合物であるが、従来
知られているリン酸エステル化合物に比べ耐湿性が低下
しにくく、かつ高い耐熱性を発揮することを見いだし
た。特に化合物(I)の一定量をイタコン酸由来の二重
結合に付加させる方法により不飽和ポリエステルの骨格
中に導入した場合、プレッシャークッカーテスト(PC
Tテスト)等の厳しい高温耐湿試験においても非常に良
好な結果を得られるとともに、従来のリン酸エステル化
合物を添加する場合よりも低いリン含有量で難燃化が可
能になることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、(1)不飽和ポリエステルの不飽和
基の一部に式(I)
【化2】 で示されるリン化合物が付加した部分構造を有し、リン
含有量が2〜10重量%、不飽和結合当量が200〜
1,000g/molである難燃性不飽和ポリエステ
ル。(2)式(I)で示される化合物が付加した不飽和
基がイタコン酸由来のものである前記(1)記載の難燃
性不飽和ポリエステル、(3)不飽和ポリエステルが、
ビスフェノールA骨格を有するものである前記(1)記
載の難燃性不飽和ポリエステル、(4)不飽和ポリエス
テルが、水素化ビスフェノールA骨格を有するものであ
る前記(1)記載の難燃性不飽和ポリエステル。(5)
不飽和ポリエステルが、末端にカルボキシル基を有する
不飽和ポリエステルにカルボキシル基と反応性を有する
基を分子内に1つ持つ化合物を反応させて得られた不飽
和ポリエステルを含有するものである前記(1)記載の
難燃性不飽和ポリエステル、(6)カルボキシル基と反
応性を有する基が、エポキシ基である前記(5)記載の
難燃性不飽和ポリエステル、(7)カルボキシル基と反
応性を有する基を分子内に1つ持つ化合物が、更に分子
内に二重結合を有する化合物である前記(5)または
(6)記載の難燃性不飽和ポリエステル、(8)カルボ
キシル基と反応性を有する基を分子内に1つ持つ化合物
が、グリシジルアクリレートまたはグリシジルメタクリ
レートである前記(5)記載の難燃性不飽和ポリエステ
ル、(9)前記(1)記載の難燃性不飽和ポリエステル
100重量部とエチレン性反応性希釈剤40〜100重
量部を含有してなり、30℃における粘度が700mP
a・s以下、且つリン含有量が1.5重量%以上である
難燃性不飽和ポリエステル樹脂、(10)硬化物のガラ
ス転移温度が120℃以上である前記(9)記載の難燃
性不飽和ポリエステル樹脂、(11)前記(9)記載の
難燃性不飽和ポリエステル樹脂100重量部に1〜30
重量部のゴム成分を配合してなる難燃性不飽和ポリエス
テル樹脂組成物、(12)前記(9)記載の難燃性不飽
和ポリエステル樹脂100重量部に0.1〜5重量部の
硬化剤と0〜400重量部の充填材を配合してなる難燃
性不飽和ポリエステル樹脂組成物、および(13)前記
(12)記載の難燃性不飽和ポリエステル樹脂組成物を
含浸させた補強繊維層を金属箔と一体に硬化してなる金
属箔張り積層板、である。
【0005】
【発明の実施の形態】まず、式(I)で示されるリン化
合物(以下、化合物(I)という。)の特定量を付加し
た部分構造を有する難燃性不飽和ポリエステルについて
説明する。化合物(I)はポリマー ブレチン( Polym
er Bulletin)第41巻,第45−52頁(1998
年)に示される方法により合成することができる。本発
明で用いる不飽和ポリエステルは、α、β−オレフィン
系不飽和ジカルボン酸とグリコールとの縮合により合成
することができるものである。該不飽和ポリエステルの
合成には、これら2成分の他に脂肪族飽和ジカルボン酸
や、芳香族ジカルボン酸、あるいはジカルボン酸と反応
するジシクロペンタジエンなども併用することができ
る。α、β−オレフィン系不飽和ジカルボン酸の例とし
ては、例えばマレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シト
ラコン酸、およびこれらジカルボン酸の無水物が挙げら
れる。これら、α、β−オレフィン系不飽和ジカルボン
酸と併用しうるジカルボン酸の例としては、例えばアジ
ピン酸、セバチン酸、コハク酸、グルコン酸、o−,m
−,p−フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒド
ロフタル酸などが挙げられる。
【0006】グリコールとしては例えば、アルカンジオ
ール、シクロアルカンジオール、オキサアルカンジオー
ル、水素化ビスフェノールA、ビスフェノールAにエチ
レンオキシドやプロピレンオキシドなどのアルキレンオ
キシドを付加したジオールなどが用いられる。これに加
えて1価あるいは3価のアルコールを用いることも可能
である。アルカンジオールの例としては例えばエチレン
グリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−
プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,
4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5
−ペンタンジオール、1,6ヘキサンジオール、シクロ
アルカンジオールの例としては、たとえばシクロヘキサ
ンジオールなどが挙げられる。オキサアルカンジオール
としては、例えばジエチレングリコール、トリエチレン
グリコールなどが挙げられる。これらグリコールと併用
される1価あるいは3価のアルコールとしては例えばオ
クチルアルコール、オレイルアルコール、トリメチロー
ルプロパンなどが挙げられる。不飽和ポリエステルの合
成は一般に加熱下で実施され、副生する水を除去しなが
ら反応を進める。一般に不飽和ポリエステルは、使用す
る原料を選択して架橋密度および反応性を低くしたり、
また飽和脂肪酸として例えばアジピン酸、セバチン酸な
ど、グリコールとして例えばジエチレングリコール、ジ
プロピレングリコールなどの長鎖の分子構造を有する化
合物を原料に使用することにより、そのガラス転移温度
を低くすることができる。また逆に、使用する原料を選
択して架橋密度や反応性を高くしたり、グリコールとし
て水素化ビスフェノールAなどの剛直な構造を持つ化合
物を原料に用いることによりそのガラス転移温度を高く
することができる。高い耐熱性、難燃性および耐薬品性
が要求される積層板等の用途ではグリコールの一部また
は全部に、水素化ビスフェノールAを用いて不飽和ポリ
エステルの構造に水素化ビスフェノールAの骨格を導入
することによりその目的が達成される。
【0007】次に化合物(I)を不飽和ポリエステルの
骨格、すなわち分子構造中に導入する方法としては、化
合物(I)を先に示した不飽和基を有するジカルボン酸
あるいはその無水物の二重結合に付加させることによ
り、それぞれ相当するリン含有ジカルボン酸あるいはそ
の無水物とし、これを不飽和ポリエステルの合成原料と
することにより目的とするリン含有不飽和ポリエステル
を得ることができる。この時、化合物(I)を付加させ
る条件は付加される不飽和ジカルボン酸の構造によって
も異なるが、一般に無触媒下、150℃〜200℃、1
〜5時間程度の反応により付加は完結する。また、化合
物(I)の不飽和基への付加は、不飽和ポリエステルを
合成した後に行うことも可能である。この場合、ゲル化
を防ぐ目的で、たとえば不飽和基の熱重合を防ぐための
重合禁止剤を添加することが好ましい。化合物(I)を
付加させる不飽和ジカルボン酸としてはイタコン酸、マ
レイン酸、あるいはそれらの無水物が好ましいが、とり
わけイタコン酸は化合物(I)の付加が容易であり、耐
熱、耐湿性に優れた樹脂を得ることができる。また、グ
リコールとして使用する原料の中では、ビスフェノール
A由来の構造を有するグリコールを使用すると耐熱性が
高くなると同時に、従来リンを不飽和ポリエステルの骨
格に導入した際に課題であった、硬化物のもろさの改
善、靭性の付与に効果がある。
【0008】硬化物の難燃性の発現のため、本発明の不
飽和ポリエステル中のリンの含有量は2〜10重量%で
あるが、とりわけ厳しい難燃性および耐熱性が要求され
る積層板への用途では3〜7重量%であることが好まし
い。2重量%以下のリン含有量では硬化物における難燃
性の発現は難しく、また10重量%を越えるリン含有量
では高い難燃性は発現できるものの、硬化物の機械物
性、耐熱性、耐湿性が低下する傾向があり、また生産性
の低下を招く場合もある。本発明の不飽和ポリエステル
は、硬化物に高い耐熱性、耐湿性、機械物性を付与させ
るため、不飽和結合当量が200〜1,000g/mo
lである必要があり、好ましくは、200〜700g/
molである。不飽和結合当量が200g/mol以下
であると架橋密度が高くなりすぎて、硬化物が脆くな
り、実際の使用に支障がでる。また1,000g/mo
lを越えると架橋密度が不足し、結果的に硬化物は十分
高いTgやその他必要な諸物性を得ることが難しくな
る。不飽和ポリエステルの不飽和結合当量が上記範囲内
にあると同時に、リン含有不飽和ポリエステルおよびそ
れをエチレン性二重結合を有する反応性希釈剤で希釈し
た樹脂の硬化物のTgが120℃以上であることが好ま
しく、120〜190℃であることがさらに好ましい。
【0009】近年積層板の加工工程ではスルーホールの
作成時などに強アルカリを使用することがあり、積層板
を構成する樹脂の硬化物に対しても高い耐アルカリ性が
要求される。かかる用途に於いては、従来の不飽和ポリ
エステル樹脂では、上記したような強アルカリ条件下で
の使用に耐えられる硬化物を得ることができなかった
が、本発明において、不飽和ポリエステルの末端に存在
するカルボキシル基をカルボキシル基と反応性を有する
基を分子内に1つ有する化合物と反応させてカルボキシ
ル基を封止することにより硬化物の耐アルカリ性を飛躍
的に向上させ、前記強アルカリ条件に耐える硬化物を得
ることが可能になった。分子内に1つのカルボキシル基
と反応する基を有する化合物としては、例えば、分子中
に1つのエポキシ基、あるいは水酸基を有する化合物が
挙げられる。さらにこの様な化合物は硬化物の耐熱性向
上のため、上記した官能基の他にさらに分子内に二重結
合を有していることが好ましい。この様な化合物として
は、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレー
ト、ビニルグリシジルエーテル、(メタ)アクリル酸−
3,4−エポキシシクロヘキシルメチルなどが挙げられ
る。これらの化合物の中でもグリシジルアクリレート、
グリシジルメタクリレートが好ましい例として挙げられ
る。このカルボキシル基と反応性を有する基を分子内に
1つ持つ化合物とリン含有不飽和ポリエステルの反応
は、リン含有不飽和ポリエステルの合成後、80〜18
0℃程度の温度条件下、ポリエステル化、あるいはビニ
ルエステル化に使用される公知の触媒の存在下、あるい
は不存在下で0.2〜8時間程度反応させることにより
目的とする末端のカルボキシル基が減じられたリン含有
不飽和ポリエステルが得られる。不飽和ポリエステルの
末端に存在するカルボキシル基に対する上記の化合物の
使用割合は、カルボキシル基1当量に対して上記化合物
0.5〜1.2当量が好ましく、0.8〜1.05当量
がさらに好ましい
【0010】得られたリン含有不飽和ポリエステルは、
低粘度化する等の目的で、分子内に少なくとも1つのエ
チレン性二重結合を有する反応性希釈剤で希釈して用い
ることが好ましい。この反応性希釈剤としては、アクリ
ル酸、メタクリル酸等の不飽和脂肪酸、メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メ
タクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、
メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸2−ヒドロキシ
エチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリ
ル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチ
ルヘキシル、アクリル酸ドデシル等の不飽和カルボン酸
エステル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロ
ニトリル等の窒素系単量体、スチレン、ビニルトルエ
ン、ジビニルベンゼン、pーtーブチルスチレン等の芳
香族ビニル化合物、エチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、1、4ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、
1、6ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリ
メチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリ
スリトールテトラ(メタ)アクリレート等の多官能(メ
タ)アクリレート類を挙げることができ、これらは単独
にあるいは混合して使用することもできる。これらの中
でもスチレンが特に好ましく使用される。
【0011】エチレン性反応性希釈剤の使用量は通常難
燃性不飽和ポリエステル100重量部に対し、40〜1
00重量部、好ましくは50〜80重量部である。ま
た、希釈後の難燃性不飽和ポリエステル樹脂の粘度は3
0℃において、通常700mPa・s以下、好ましくは
500mPa・s以下であり、且つリン含有量は1.5
重量%以上である。したがって本発明の難燃性樹脂にお
けるエチレン性反応性希釈剤の種類および使用量はそれ
らの条件を満足するよう選択する必要がある。本発明の
リン不飽和ポリエステル樹脂は、物性改善や生産性向上
等の目的で、不飽和結合を有する樹脂として従来から良
く知られているビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステ
ル樹脂等と混合して使用することもできる。これらの使
用量は硬化物に要求される性能によって適宜決定される
が、難燃性の点から、好ましくは難燃性樹脂100重量
部に対し5〜200重量部、より好ましくは10〜15
0重量部である。本発明の難燃性樹脂は、硬化物に靭
性、耐衝撃性、パンチング加工性、層間密着性などを付
与するために、ゴム成分を添加することもできる。添加
するゴム成分としては、たとえばカルボキシル基末端N
BR、エポキシ基末端NBR、ビニル基末端NBR等の
液状ゴムあるいはそれらの変性物、架橋アクリル微粒子
等の微粒子状ゴム(平均粒子径0.1〜50μm)等が
挙げられる。ゴム成分の使用量は、難燃性樹脂100重
量部に対し、通常1〜30重量部、好ましくは2〜15
重量部である。
【0012】本発明の難燃性不飽和ポリエステル樹脂
は、更に高い難燃性を付与する目的で、物性に悪影響を
及ぼさない程度の量のハロゲンを含まない難燃剤を配合
するこもできる。本発明の難燃性樹脂組成物は通常の不
飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂の硬化の際
に使用される硬化剤および必要に応じて硬化促進剤を添
加することによって容易に硬化させることができる。本
発明に使用される硬化剤としては、メチルエチルケトン
パーオキサイド、tーブチルパーオキシベンゾエート、
ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、
クメンハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物が挙げ
られる。硬化剤の使用量は、難燃性樹脂100重量部に
対して、0.1〜5重量部が好ましく、より好ましくは
0.5〜3重量部である。硬化促進剤としては、ナフテ
ン酸コバルト、オクタン酸コバルト、ナフテン酸マンガ
ン、ジメチルアニリン、ジエチルアニリン、アセチルア
セトン等が挙げられる。硬化促進剤の使用量は、難燃性
樹脂100重量部に対して、0.01〜3重量部が好ま
しい。本発明の難燃性樹脂組成物はさらに従来から用い
られている充填材、低収縮化剤、硬化剤、顔料、染料、
重合禁止剤、繊維強化剤、内部離型剤、増粘剤などを含
ませることができ、種々の硬化物を得ることができる。
充填材としては水酸化アルミニウム、ガラス粉末、炭酸
カルシウム、タルク、シリカ、クレー、ガラスバルーン
等の無機充填材が挙げられる。これらは通常、難燃性樹
脂100重量部に対して400重量部以下、好ましくは
50〜300重量部の範囲で使用される。
【0013】低収縮化剤としては、飽和ポリエステル、
ポリメチルメタクリレート、ポリビニルアセテート、架
橋ポリスチレン、スチレンーブタジエン(ブロック)共
重合体およびその水添物、酢酸ビニルースチレン(ブロ
ック)共重合体、(メタ)アクリルースチレン(ブロッ
ク)共重合体等が用いられる。これらの低収縮化剤は通
常難燃性樹脂100重量部に対して30重量部以下で使
用される。内部離型剤としては、ステアリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸亜鉛に代表される金属石鹸や、シリコ
ンやフッ素系の有機化合物、リン酸系の化合物などを挙
げることができ、これらは難燃性樹脂100重量部に対
して通常10重量部以下で使用される。顔料としては、
例えば酸化チタン、カーボンブラック、弁柄、フタロシ
アニンブルー等が挙げられる。増粘剤としては、マグネ
シウム、カルシウム等の酸化物または水酸化物が挙げら
れる。繊維強化材としては、一般的には直径約8〜15
μで長さが25mm以下のガラス繊維が使用される。繊
維強化材は、通常樹脂組成物全量に対して、1〜40重
量部程度配合される。また、本発明の難燃性樹脂組成物
は上記配合剤の一部あるいは全部を使用して樹脂組成物
とした後、ガラスクロス、ガラス不織布などに含浸さ
せ、硬化させることにより積層板を得ることができる。
本発明の難燃性樹脂組成物を積層板用として使用する際
の充填材の種類、量および組成物中のリン含有率は、積
層板の厚みにより異なってくるが、通常樹脂組成物中充
填材を20〜70重量%含み、リン含有率が0.4〜
8.0重量%の範囲にあるのが好ましいさらに、たとえ
ばガラスクロス、ガラス不織布などの補強繊維層に本発
明の樹脂組成物を含浸させ、必要によりこの含浸物を複
数重ね合わせるとともに、たとえば銅箔などの金属箔を
重ね合わせ、加熱して樹脂組成物を硬化させることによ
り補強繊維層と金属箔を一体に硬化させた金属箔張り積
層板を得ることができる。
【0014】
【実施例】次に本発明を樹脂製造例、実施例、比較例お
よび試験例をあげて、より具体的に説明するが、本発明
はこれらによって何ら限定されるものではない。 樹脂製造例1 攪拌機、温度計、窒素ガス導入管および塔頂部に温度計
を付した部分還流器を備えた2リットルの5頚フラスコ
にプロピレングリコール281.5g、ビスフェノール
Aのプロピレンオキシド(PO)付加体(ニューポール
BP−23P、三洋化成工業(株)製、分子量356.
0)605.2g、イタコン酸199.1g、化合物
(I)324.3gおよびハイドロキノン0.08gを
仕込み、容器内を窒素置換して190℃で7時間反応
し、酸価2.6mgKOH/gのリン含有オリゴエステ
ルを得た。この反応混合物に、フマル酸406.3gお
よびハイドロキノン0.17gをさらに加え、215℃
で5時間半脱水縮合反応を行い、酸価20.3mgKO
H/gのリン含有不飽和ポリエステルを得た(リン含有
率2.75%、二重結合当量394g/mol)。この
不飽和ポリエステルを、スチレンモノマー911.0g
で希釈して不飽和ポリエステル樹脂(A)とした。
【0015】樹脂製造例2 攪拌機、温度計、窒素ガス導入管および塔頂部に温度計
を付した部分還流器を備えた2リットルの5頚フラスコ
にプロピレングリコール493.1g、イタコン酸23
8.9g、化合物(I)389.1gおよびハイドロキ
ノン0.07gを仕込み、容器内を窒素置換して180
℃で7時間反応し、酸価11.2mgKOH/gのリン
含有オリゴエステルを得た。この反応混合物に、フマル
酸487.5gおよびハイドロキノン0.14gをさら
に加え、215℃で7時間脱水縮合反応を行い、酸価2
9.7mgKOH/gのリン含有不飽和ポリエステルを
得た(リン含有率3.97%、二重結合当量334g/
mol)。この不飽和ポリエステルを、スチレンモノマ
ー841.9gで希釈して不飽和ポリエステル樹脂
(B)とした。
【0016】樹脂製造例3 攪拌機、温度計、窒素ガス導入管および塔頂部に温度計
を付した部分還流器を備えた2リットルの5頚フラスコ
にプロピレングリコール228.3g、ジプロピレング
リコール177.0g、ジエチレングリコール210.
1g、イタコン酸156.1g、化合物(I)254.
2gおよびハイドロキノン0.07gを仕込み、容器内
を窒素置換し190℃で6時間反応し、酸価12.5m
gKOH/gのリン含有オリゴエステルを得た。この反
応混合物に、無水マレイン酸470.7gおよびハイド
ロキノン0.14gをさらに加え、210℃で7時間脱
水縮合反応を行い、酸価28.5mgKOH/gのリン
含有不飽和ポリエステルを得た(リン含有量2.64
%、二重結合当量286g/mol)。この不飽和ポリ
エステルを、スチレンモノマー867.8gで希釈して
不飽和ポリエステル樹脂(C)とした。
【0017】樹脂製造例4 攪拌機、温度計、窒素ガス導入管および塔頂部に温度計
を付した部分還流器を備えた2リットルの5頚フラスコ
にプロピレングリコール319.6g、ジエチレングリ
コール116.7g、イタコン酸325.3g、化合物
(I)529.6gおよびハイドロキノン0.07gを
仕込み、容器内を窒素置換し、180℃で6時間反応し
て、酸価10.8mgKOH/gのリン含有オリゴエス
テルを得た。この反応混合物を140℃に冷却し、フマ
ル酸245.2gおよびハイドロキノン0.14gを仕
込み、215℃で6時間脱水縮合反応を行い、酸価1
6.3mgKOH/gのリン含有不飽和ポリエステルを
得た(リン含有率5.38%、二重結合当量564g/
mol)。この不飽和ポリエステルをスチレンモノマー
705.1gで希釈して不飽和ポリエステル樹脂(D)
とした。
【0018】樹脂製造例5 攪拌機、温度計、窒素ガス導入管および塔頂部に温度計
を付した部分還流器を備えた2リットルの5頚フラスコ
にプロピレングリコール277.7g、ジプロピレング
リコール107.3g、ビスフェノールAのPO付加体
(ニューポールBP−23P、三洋化成工業(株)製、
分子量356.0)284.8g、無水マレイン酸12
2.6g、化合物(I)264.8gおよびハイドロキ
ノン0.07gを仕込み容器内を窒素置換し、180℃
で5時間反応し、酸価7.4mgKOH/gのリン含有
オリゴエステルを得た。この反応混合物を140℃に冷
却し、フマル酸435.3gおよびハイドロキノン0.
14gを仕込み、210℃で脱水縮合反応を行い、酸価
27.0mgKOH/gのリン含有不飽和ポリエステル
を得た(リン含有率2.83%、二重結合当量357g
/mol)。この不飽和ポリエステルをスチレンモノマ
ー845.1gで希釈して不飽和ポリエステル樹脂(E)
とした。
【0019】樹脂製造例6 攪拌機、温度計、窒素ガス導入管および塔頂部に温度計
を付した部分還流器を備えた2リットルの5頚フラスコ
にネオペンチルグリコール270.4g、水素添加ビス
フェノールA270.4g、イタコン酸135.3g、
化合物(I)224.8gおよびハイドロキノン0.0
8gを仕込み、190℃で5時間反応し、酸価3.6m
gKOH/gのリン含有オリゴエステルを得た。この反
応混合物に、フマル酸343.6gおよびハイドロキノ
ン0.12gをさらに加え、210℃で5時間半脱水縮
合反応を行い、酸価21.3mgKOH/gのリン含有
不飽和ポリエステルを得た(リン含有率2.64%、二
重結合当量410g/mol)。この不飽和ポリエステ
ルを、スチレンモノマー815.0gで希釈して不飽和
ポリエステル樹脂(F)とした。
【0020】樹脂製造例7 攪拌機、温度計、窒素ガス導入管および塔頂部に温度計
を付した部分還流器を備えた2リットルの5頚フラスコ
にネオペンチルグリコール156.0g、水素添加ビス
フェノールA288.2g、イタコン酸195.2g、
化合物(I)324.3gおよびハイドロキノン0.0
8gを仕込み、190℃で5時間反応し、酸価3.1m
gKOH/gのリン含有オリゴエステルを得た。この反
応混合物に、フマル酸174.2gおよびハイドロキノ
ン0.10gをさらに加え、210℃で3時間半脱水縮
合反応を行った。この時点で酸価を測定したところ、5
5.0mKOH/gであった。ここで反応物の温度を1
50℃に冷却し、グリシジルメタクリレート158.5
g(酸に対して1.0当量)、ハイドロキノン0.20
gを加え、150℃で1時間反応を行い、酸価3.1m
gKOH/gの末端がグリシジルメタクリレートで封止
されたリン含有不飽和ポリエステルを得た(リン含有率
3.89%、二重結合当量450g/mol)。この不
飽和ポリエステルを、スチレンモノマー795.7gで
希釈して不飽和ポリエステル樹脂(G)とした。
【0021】樹脂製造例8 攪拌機、温度計、窒素ガス導入管および塔頂部に温度計
を付した部分還流器を備えた2リットルの5頚フラスコ
にプロピレングリコール205.4g、イタコン酸34
3.5g、フマル酸41.8g、化合物(I)564.
2gおよびハイドロキノン0.20gを仕込み、210
℃で6時間半脱水縮合反応を行った。この時点で酸価を
測定したところ、55.2mKOH/gであった。ここ
で反応物の温度を150℃に冷却し、グリシジルメタク
リレート160.6g(酸に対して1.0当量)、ハイ
ドロキノン0.20gを加え、150℃で1時間反応を
行い、酸価4.2mgKOH/gの末端がグリシジルメ
タクリレートで封止されたリン含有不飽和ポリエステル
を得た(リン含有率6.66%、二重結合当量790g
/mol)。この不飽和ポリエステルを、スチレンモノ
マー808.5gで希釈して不飽和ポリエステル樹脂
(H)とした。
【0022】樹脂製造例9 特開昭53−112997号の実施例1の記載に準じて
不飽和ポリエステル樹脂を合成した。まず攪拌機、温度
計、窒素ガス導入管および塔頂部に温度計を付した部分
還流器を備えた2リットルの5頚フラスコに無水マレイ
ン酸464g、プロピレングリコール456gを仕込
み、容器内を窒素置換し、210℃で4時間反応して酸
価20.5mgKOH/gの不飽和ポリエステルを得た
この反応混合物を150℃に冷却し、化合物(I)10
0gを加え、150℃に1.5時間保ち、リン含有不飽
和ポリエステルを得た(リン含有率1.52%、二重結
合当量220g/mol)。この不飽和ポリエステルを
スチレンモノマー400.0gで希釈して不飽和ポリエ
ステル樹脂(I)とした。
【0023】樹脂製造例10 攪拌機、温度計を備えた1リットル4頚フラスコ中で、
ハイドロキノン0.3g、ベンジルジメチルアミン0.
3gの存在下、エポキシ樹脂(YD128、東都化成
(株)製、エポキシ当量187)374gに、メタクリ
ル酸172gを添加し、120℃において6時間反応さ
せ、酸価が2.0mgKOH/gのビニルエステル樹脂
を得た。その後、スチレンモノマー294gを添加しリ
ンを含有しないビニルエステル樹脂(J)とした。
【0024】実施例1〜9、比較例1〜3 〔表1〕に記載の重量比で、不飽和ポリエステル樹脂
(A)〜(I)、ビニルエステル樹脂(J)、スチレン
モノマー、架橋アクリル微粒子、リン系難燃剤、硬化剤
を配合して樹脂組成物を製造した。各樹脂組成物をシリ
コーンスペーサーを備えたガラス製の型に流し込み、1
00℃で1時間、続いて175℃で30分間加熱して硬
化させ、それぞれ厚さ3mmの充填材を含まない注型板
を作成した。これらの注型板を用いて次の方法で強度と
Tgを測定した。 曲げ強さ:JIS K7203に準拠 曲げ弾性率:JIS K7203に準拠 曲げたわみ:JIS K7203に準拠 Tg:動的弾性率を測定して求めたtanδのピーク温
【0025】次に〔表1〕に記載の重量比で、不飽和ポ
リエステル樹脂(A)〜(I)、ビニルエステル樹脂
(J)、スチレンモノマー、架橋アクリル微粒子、リン
系難燃剤、硬化剤、充填材を配合して樹脂組成物を製造
した。得られた樹脂組成物をシリコーンスペーサーを備
えたガラス製の型に流し込み、100℃で1時間、続い
て175℃で30分間加熱して硬化させ、厚さ1mmの
充填材を含んだ注型板を作成した。この注型板を用いて
次の方法で難燃性、耐熱性、PCT後の耐熱性、耐アル
カリ性を測定した。 難燃性:UL−94準拠 耐熱性:260℃のハンダ槽に注型板を漬け、フクレが生
じるまでの時間(秒)PCT後の耐熱性:湿度95%の
下、121℃で1時間プレッシャークッカーテスト機に
かけた後、上記耐熱性を測定 耐アルカリ性の測定:注型板を60℃で10%水酸化ナ
トリウム水溶液に1時間浸漬し、その後の外観、重量変
化を以下の基準で評価 ◎:外観に変化なく、重量減少が1%以下 ○:外観に変化はないが、重量減少が1〜3% △:外観に変化があり、重量減少が1%以下 ×:外観に変化があり、重量減少が1%以上 以上の測定結果を樹脂の組成とともに〔表1〕に示す。
なお、用いた添加剤は次のとおりである。 架橋アクリルゴム微粒子:スタフィロイドAC−335
5(武田薬品工業(株)製) リン系難燃剤:PX−200(大八化学工業(株)製) 硬化剤:クメンハイドロパーオキサイド80%品、パー
クミルH−80(日本油脂(株)製) 充填材:水酸化アルミニウム、CL−310(住友化学
工業(株)製)
【0026】
【表1】
【0027】〔表1〕から明らかなように、実施例1〜
9の難燃性不飽和ポリエステル樹脂から得られた硬化物
は良好な機械物性とともに、高い難燃性、耐熱性、PC
T後の耐熱性、耐アルカリ性を有していることが分か
る。これに対し、化合物(I)の付加率の低い不飽和ポ
リエステル樹脂(I)を用いた比較例1の注型板は難燃
性に乏しく(燃焼した)、リン系難燃剤を添加してリン
含有量を実施例並に揃えた比較例2および3の注型板
は、難燃性も実施例のものより低く、耐熱性、特にPC
T後の耐熱性が低いことが分かる。
【0028】
【発明の効果】本発明の難燃性不飽和ポリエステルは、
ハロゲンフリーでありながら、高い難燃性、耐熱性、耐
湿性、耐薬品性、良好な機械物性を有する硬化物を与
え、特に積層板用の材料として好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 21:00) (72)発明者 奥村 浩也 大阪府大阪市淀川区十三本町2丁目17番85 号 武田薬品工業株式会社化学品カンパニ ー内 (72)発明者 白木 寛之 大阪府大阪市淀川区十三本町2丁目17番85 号 武田薬品工業株式会社化学品カンパニ ー内 Fターム(参考) 4F100 AB01B AB33B AH02 AH10A AK02 AK02A AK44A AN00A BA02 CA02A CA08 CA23A DG01A DH00A DH01A EJ82A GB43 JA05A JA06A JB01 JD04 JJ03 JJ07 JJ07A JK01 YY00A 4J002 AC102 AC112 BG042 CD182 CF261 DE137 DE237 DJ017 DJ037 DJ047 DL007 EK026 EK036 EK046 EK056 EK066 FA107 FD017 FD090 FD146 FD150 FD160 GF00 4J029 AA07 AB02 AC01 AC02 AD07 AE03 BA02 BA03 BA04 BA05 BA08 BA09 BA10 BB13A BD03A BF09 BF18 CA04 CA05 CA06 CB04A CD03 DC03 GA13 GA14 GA15 GA17 GA23 HA01 HB01 HB06 JE053 JE083 JE093 KB03 KE03 KE06

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不飽和ポリエステルの不飽和基の一部に式
    (I) 【化1】 で示されるリン化合物が付加した部分構造を有し、リン
    含有量が2〜10重量%、不飽和結合当量が200〜
    1,000g/molである難燃性不飽和ポリエステ
    ル。
  2. 【請求項2】式(I)で示される化合物が付加した不飽
    和基がイタコン酸由来のものである請求項1記載の難燃
    性不飽和ポリエステル。
  3. 【請求項3】不飽和ポリエステルが、ビスフェノールA
    骨格を有するものである請求項1記載の難燃性不飽和ポ
    リエステル。
  4. 【請求項4】不飽和ポリエステルが、水素化ビスフェノ
    ールA骨格を有するものである請求項1記載の難燃性不
    飽和ポリエステル。
  5. 【請求項5】不飽和ポリエステルが、末端にカルボキシ
    ル基を有する不飽和ポリエステルにカルボキシル基と反
    応性を有する基を分子内に1つ持つ化合物を反応させて
    得られた不飽和ポリエステルを含有するものである請求
    項1記載の難燃性不飽和ポリエステル。
  6. 【請求項6】カルボキシル基と反応性を有する基が、エ
    ポキシ基である請求項5記載の難燃性不飽和ポリエステ
    ル。
  7. 【請求項7】カルボキシル基と反応性を有する基を分子
    内に1つ持つ化合物が、更に分子内に二重結合を有する
    化合物である請求項5または6記載の難燃性不飽和ポリ
    エステル。
  8. 【請求項8】カルボキシル基と反応性を有する基を分子
    内に1つ持つ化合物が、グリシジルアクリレートまたは
    グリシジルメタクリレートである請求項5記載の難燃性
    不飽和ポリエステル。
  9. 【請求項9】請求項1記載の難燃性不飽和ポリエステル
    100重量部とエチレン性反応性希釈剤40〜100重
    量部を含有してなり、30℃における粘度が700mP
    a・s以下、且つリン含有量が1.5重量%以上である
    難燃性不飽和ポリエステル樹脂。
  10. 【請求項10】硬化物のガラス転移温度が120℃以上
    である請求項9記載の難燃性不飽和ポリエステル樹脂。
  11. 【請求項11】請求項9記載の難燃性不飽和ポリエステ
    ル樹脂100重量部に1〜30重量部のゴム成分を配合
    してなる難燃性不飽和ポリエステル樹脂組成物。
  12. 【請求項12】請求項9記載の難燃性不飽和ポリエステ
    ル樹脂100重量部に0.1〜5重量部の硬化剤と0〜
    400重量部の充填材を配合してなる難燃性不飽和ポリ
    エステル樹脂組成物。
  13. 【請求項13】請求項12記載の難燃性不飽和ポリエス
    テル樹脂組成物を含浸させた補強繊維層を金属箔と一体
    に硬化してなる金属箔張り積層板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005029736A (ja) * 2003-07-10 2005-02-03 Goo Chemical Co Ltd ポリエステル樹脂及びその製造方法、紫外線硬化性樹脂組成物、その硬化物及びプリント配線板
JP2013159715A (ja) * 2012-02-06 2013-08-19 Panasonic Corp 不飽和ポリエステル樹脂材料、及び不飽和ポリエステル樹脂材料を成形して成る繊維強化プラスチック成形材料
CN112759720A (zh) * 2021-01-11 2021-05-07 广东锐涂精细化工有限公司 一种耐水煮含磷水性丙烯酸改性聚酯分散体树脂及其制备方法与应用
WO2023112439A1 (ja) * 2021-12-16 2023-06-22 株式会社レゾナック 成形材料、音響整合部材、及び超音波センサ

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