JP3921107B2 - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、難燃性樹脂組成物に関する。更に詳しくは、ビニルエステルと分子内に芳香族環を有するリン化合物とを必須成分とする難燃性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ビニルエステルを含有する樹脂組成物は、熱的特性や機械強度物性等の基本性能に優れた硬化物を与えることができる。このような樹脂組成物にハロゲン系難燃剤を含有させて難燃性を付与すると、成形物、封止材、注型材、接着剤、電気絶縁塗料、車両、船舶、航空機、建材、ハウジング類、電子・電気部品等の様々な用途に要求される性能を満たす材料として用いることができる。
【0003】
しかしながら、ハロゲン原子を多く含んだ硬化物は、確実な難燃性を獲得できるものの、廃棄するときに環境を汚染してしまうおそれがあるため、昨今の環境問題への意識の高まりから、ハロゲン系難燃剤を使用しないことが求められている。この対策として、例えば、ハロゲン系難燃剤の代わりにリン酸エステル等のリン化合物を用いて難燃性を付与することが試みられているが、十分な難燃性を付与するためリン化合物の含有量を増加させると硬化物が脆くなり、難燃性と靱性等の機械的特性とを両立させることができないという問題があった。
【0004】
すなわち、一般的に硬化物を形成することができるビニルエステルは、エポキシ化合物に(メタ)アクリル酸をエステル化反応させて製造されるが、このようなビニルエステルに対して、十分な難燃性を付与するため、ハロゲン系難燃剤に比べて環境を汚染する度合いが低いリン化合物を難燃剤として使用すると、通常では靱性等の機械的特性が低下するため、難燃性が要求される様々な用途で環境を汚染することなく充分な性能を発揮することができる樹脂組成物が切望されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、硬化性に優れ、しかも、難燃性、耐熱性等の熱的特性と靱性等の機械的特性とに優れた硬化物を形成することができるうえに、環境問題にも対応しうる難燃性樹脂組成物を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、ビニルエステルを必須成分とする難燃性樹脂組成物について種々検討するうちに、ビニルエステルと共に、難燃性を発現することができるリン化合物として分子内に芳香族環を有するリン化合物を含有させると、環境問題に対応しうる難燃性樹脂組成物を形成することができることにまず着目した。そして、ビニルエステルを形成する製造原料としてエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸に加えて、1分子内に複数個のカルボキシル基を有する化合物を用い、また、ビニルエステルの分子量特性を特定すると、硬化物の耐熱性と機械強度物性が向上して難燃性と靱性等の機械的特性とを両立させることができることを見いだし、上記課題をみごとに解決することができることに想到した。また、エポキシ化合物としてノボラック型エポキシ樹脂を用いてビニルエステルを形成すると、燃焼時に炭化しやすくなることに起因して硬化物の難燃性が向上するが、靱性が低下することに着目し、そして、ビニルエステルを形成するエポキシ化合物としてノボラック型エポキシ樹脂と共にビスフェノール型エポキシ樹脂も併用すると、難燃性が要求される様々な用途で充分な難燃性と靱性等の機械的特性とをより両立して発揮できることを見いだし、本発明に到達したものである。
【0007】
すなわち本発明は、エポキシ化合物、1分子内に複数個のカルボキシル基を有する化合物及び(メタ)アクリル酸を反応させてなるビニルエステルと、分子内に芳香族環を有するリン化合物とを必須成分とする難燃性樹脂組成物であって、上記ビニルエステルは、数平均分子量が400〜1500の範囲内であり、かつ、重量平均分子量/数平均分子量の比が2.5以上である難燃性樹脂組成物である。
以下に、本発明を詳述する。
【0008】
本発明の難燃性樹脂組成物は、エポキシ化合物、1分子内に複数個のカルボキシル基を有する化合物及び(メタ)アクリル酸を反応させてなるビニルエステルと、分子内に芳香族環を有するリン化合物とを必須成分とする。
本発明において、難燃性樹脂組成物の必須成分であるビニルエステル及びリン化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0009】
本発明におけるビニルエステルは、分子内にハロゲン原子を有さないものであることが好ましい。すなわちビニルエステルの製造において、ハロゲン原子がビニルエステルの最終的な構成要素とならないようにすることが好ましい。なお、ビニルエステル中にハロゲン原子が不純物として存在していても、ハロゲン原子を有する難燃剤を使用する場合に比べて廃棄するときに環境を汚染してしまうおそれが極めて少ない場合には、本発明の目的を達成することが可能である。また、本発明におけるビニルエステルは、1分子当たり2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するものが好ましい。(メタ)アクリロイル基は、アクリロイル基又はメタクリロイル基によって構成されてもよく、アクリロイル基及びメタクリロイル基によって構成されてもよい。
【0010】
本発明におけるビニルエステルは、数平均分子量(Mn)が400〜1500の範囲内である。400未満では、樹脂組成物を硬化してなる硬化物の耐熱性や機械強度物性が低下するおそれがあり、1500を超えると、樹脂組成物の粘度が高くなり作業性が低下するおそれがある。好ましくは、450〜1000の範囲内であり、より好ましくは、500〜800の範囲内である。
【0011】
本発明におけるビニルエステルはまた、重量平均分子量/数平均分子量の比(Mw/Mn)が2.5以上である。2.5未満では、樹脂組成物を硬化してなる硬化物の靭性が低下するおそれがある。好ましくは、2.5〜7.0であり、より好ましくは、3.0〜6.0である。
【0012】
本発明において、ビニルエステルは、エポキシ化合物、1分子内に複数個のカルボキシル基を有する化合物及び(メタ)アクリル酸を反応させてなる。これらビニルエステルを形成する化合物は、それぞれ1種であってもよく、2種以上であってもよい。
【0013】
本発明におけるエポキシ化合物としては、1分子内に少なくとも2個のエポキシ基を有するエポキシ樹脂を用いることが好ましく、また、樹脂組成物を硬化してなる硬化物の難燃性が向上することから、ビスフェノール型エポキシ樹脂及びノボラック型エポキシ樹脂を必須成分とするものであることがより好ましい。
【0014】
上記エポキシ樹脂中のビスフェノール型エポキシ樹脂とノボラック型エポキシ樹脂との使用割合としては、ビスフェノール型エポキシ樹脂/ノボラック型エポキシ樹脂の質量比が8/2〜3/7の範囲内であることが好ましい。該質量比が8/2より大きいと、樹脂組成物を硬化してなる硬化物において高い難燃性能が要求される場合に難燃性が充分でなくなるおそれがあり、3/7より小さいと、樹脂組成物を硬化してなる硬化物の靭性が充分でなくなるおそれがある。より好ましくは、7/3〜4/6の範囲内である。
【0015】
上記ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等とエピクロルヒドリン又はメチルエピクロルヒドリン等との反応により得られるエポキシ樹脂が好適である。
【0016】
上記ノボラック型エポキシ樹脂としては、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等とエピクロルヒドリン又はメチルエピクロルヒドリン等との反応により得られるエポキシ樹脂が好適である。
【0017】
上記ノボラック型エポキシ樹脂の1分子当たりの平均エポキシ基数としては、2を超えて7未満の範囲内が好ましい。7以上になると、これを使用して得られる樹脂組成物の粘度が高くなり、作業性が低下するおそれがある。より好ましくは、3〜5の範囲内である。
【0018】
上記エポキシ化合物の平均エポキシ当量としては、150〜700であることが好ましい。150未満では、樹脂組成物を硬化してなる硬化物の耐水性、機械強度物性等の物性が劣るおそれがあり、700を超えると、樹脂組成物の粘度が高くなり作業性が低下するおそれがある。
【0019】
上記1分子内に複数個のカルボキシル基を有する化合物とは、1分子内に2個以上のカルボキシル基を有する化合物である。このような化合物の他に1分子内に1個のカルボキシル基を有する化合物((メタ)アクリル酸は除く)も混在しても良いが、これら化合物総量中、1分子内に平均して1.2個以上のカルボキシル基を有する化合物が好ましく、1分子内に平均して1.5個以上のカルボキシル基を有する化合物がより好ましい。最も好ましくは、1分子内に平均して1.8個以上のカルボキシル基を有する化合物である。
【0020】
本発明における1分子内に複数個のカルボキシル基を有する化合物としては、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、アジピン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ドデカン二酸、ダイマー酸等の多塩基酸;無水マレイン酸変性ブタジエン重合体、カルボキシル基を有する変性ブタジエン−アクリロニトリル共重合体等の1分子内に複数個のカルボキシル基を有する重合体が好適である。これらの中でも、1分子内に平均して1.8個以上のカルボキシル基を有する重合体が、樹脂組成物を硬化してなる成形品の耐熱性と機械強度物性とのバランスに優れることから好ましい。
【0021】
上記無水マレイン酸変性ブタジエン重合体としては、日石ポリブタジエンM−1000−80(商品名、日本石油化学社製)が好適であり、カルボキシル基を有する変性ブタジエン−アクリロニトリル共重合体としては、NISSO−PBシリーズ(商品名、日本曹達社製)、ハイカーCTBNシリーズ(商品名、B.F.Goodrich Chemical社製)が好適である。
【0022】
本発明におけるビニルエステルの製造方法としては、▲1▼エポキシ化合物と1分子内に複数個のカルボキシル基を有する化合物とを予め反応させ、更に、(メタ)アクリル酸を反応させる方法(製造方法▲1▼);▲2▼エポキシ化合物と1分子内に複数個のカルボキシル基を有する化合物と(メタ)アクリル酸とを一括で反応させる方法(製造方法▲2▼);▲3▼エポキシ化合物と(メタ)アクリル酸を予め反応させ、更に、1分子内に複数個のカルボキシル基を有する化合物を反応させる方法(製造方法▲3▼)が好適である。
【0023】
本発明におけるビニルエステルにおいて、エポキシ化合物、1分子内に複数個のカルボキシル基を有する化合物及び(メタ)アクリル酸の割合としては、エポキシ化合物のエポキシ基の1当量に対して、1分子内に複数個のカルボキシル基及び/又は(メタ)アクリル酸を除く1個のカルボキシル基を有する化合物と(メタ)アクリル酸のカルボキシル基の合計量が0.9〜1.1当量となるように設定することが好ましい。また、1分子内に複数個のカルボキシル基を有する化合物/(メタ)アクリル酸の使用割合としては、質量比で1/10〜5/1の範囲内とすることが好ましい。1/10未満では、樹脂組成物を硬化してなる硬化物の靭性が低くなるおそれがあり、5/1を超えると、樹脂組成物の粘度が高くなり作業性が低下するおそれがある。より好ましくは、1/3〜2/1の範囲内である。
【0024】
上記ビニルエステルを製造において、ゲル化を起こすことなく反応を促進させるために、反応触媒を添加することが好ましい。また、反応中のゲル化を防止するために重合禁止剤や分子状酸素を添加することが好ましい。
【0025】
上記反応触媒としては、トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン等のアミン類;アミン類の酸付加物;第四級アンモニウム塩;アミド類;イミダゾール類;ピリジン類;トリフェニルホスフィン等のホスフィン類;ホスホニウム塩;スルホニウム塩;スルホン酸類;有機金属塩が好適である。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0026】
上記反応触媒の使用量としては、反応原料の合計質量100質量%に対して、0.005〜3.0質量%となるように設定することが好ましい。0.005質量%未満では、反応が充分促進されない可能性があり、3.0質量%を超えても反応はそれ以上促進されない。より好ましくは、0.05〜1.0質量%である。なお、本明細書中において、反応原料とは、ビニルエステルを形成することになる原料を意味し、反応に使用する溶媒は含めない。
【0027】
上記重合禁止剤としては、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、p−t−ブチルカテコール、2−t−ブチルハイドロキノン、トルハイドロキノン、トリメチルハイドロキノン、p−ベンゾキノン、ナフトキノン、メトキシハイドロキノン、フェノチアジン、メチルベンゾキノン、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、2,5−ジ−t−ブチルベンゾキノン、4−ヒドロキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルが好適である。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0028】
上記分子状酸素としては、空気、空気と窒素等の不活性ガスの混合ガスが好適である。この場合、反応系に吹き込む(いわゆる、バブリング)ようにすればよい。なお、反応中の重合によるゲル化を充分に防止するために、重合禁止剤と分子状酸素とを併用することが好ましい。
【0029】
上記ビニルエステルの製造においては、更に、必要に応じて、反応に対して不活性な重合性不飽和単量体や溶剤を共存させてもよい。また、反応温度、反応時間等の反応条件としては特に限定されず、反応が完結するように適宜設定すればよい。
【0030】
本発明の難燃性樹脂組成物中におけるビニルエステルの含有量としては、難燃性樹脂組成物100質量%に対して、20〜80質量%の範囲内であることが好ましい。20質量%未満であると、樹脂組成物を硬化してなる硬化物の機械強度物性が低下するおそれがある。80質量%を超えると、樹脂組成物の粘度が高くなり作業性が低下するおそれがある。より好ましくは、30〜60質量%である。
【0031】
本発明の難燃性樹脂組成物においては、上記ビニルエステルの他に、その他のラジカル重合性オリゴマーを含んでもよい。また、重合性不飽和単量体を上記ビニルエステルと併用して用いることが好ましい。
【0032】
上記その他のラジカル重合性オリゴマーとしては、不飽和ポリエステル、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレートが好適である。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0033】
上記重合性不飽和単量体としては、ビニルエステルと重合反応し得る不飽和結合を有する単量体であればよく、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、N−ビニルピロリドン、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートが好適である。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0034】
上記ビニルエステルと、上記重合性不飽和単量体との使用割合としては、20/80〜90/10の範囲内であることが好ましい。90/10よりもビニルエステルが多いと、樹脂組成物の粘度が高くなり作業性が低下するおそれがあり、20/80よりもビニルエステルが少ないと、樹脂組成物を硬化してなる硬化物の機械強度物性が低下するおそれがある。より好ましくは、30/70〜70/30である。
【0035】
本発明における分子内に芳香族環を有するリン化合物(以下、単に「リン化合物」ともいう)としては、入手が容易であることからリン酸エステルが好ましい。また、硬化物が燃焼時にダイオキシン等による環境汚染を引き起こさないために、分子内にハロゲン原子を有さない難燃剤が好ましい。
【0036】
上記芳香族環を有するリン酸エステルとしては、トリフェニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、レゾルシンジフェニルホスフェート、クレジルジキシレニルホスフェート、1,3−フェニレンビス(ジキシレニルホスフェート)、1,3−フェニレンビス(ジフェニルホスフェート)、2−プロピリデン−4,4′−1,3−フェニレンビス(ジフェニルホスフェート)、2−プロピリデン−4,4′−1,3−フェニレンビス(ジクレジルホスフェート)等のリン酸エステルが好適である。
【0037】
上記リン化合物の使用量としては、難燃性樹脂組成物100質量%中のリン原子の含有量が0.5〜7.0質量%の範囲内となるように設定することが好ましい。0.5質量%未満では、得られる樹脂組成物を硬化してなる成形品の難燃性が不充分となるおそれがある。7.0質量%を超えると、得られる樹脂組成物を硬化させた成形品の吸湿性が大きくなり、耐熱性、耐湿性等が悪くなるおそれがある。より好ましくは、1.0〜5.0質量%である配合が好ましい。本発明の難燃性樹脂組成物にあっては、上記リン化合物を配合することにより本発明の難燃性樹脂組成物を製造することは好ましい実施形態の一つである。また、上記リン化合物の含有量は、使用したリン化合物から計算により算出することもできるし、また元素分析により測定して求めることもできる。
【0038】
本発明の難燃性樹脂組成物は、加熱や紫外線、電子線、放射線等の活性エネルギー線の照射により容易に硬化させることができるものである。
本発明の樹脂組成物を加熱により硬化させる場合には、硬化剤を配合することが好ましい。上記硬化剤としては、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシネオジケネート、ラウリルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサノン、シクロヘキサノンパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジエチルバレロニトリル等のアゾ化合物が好適である。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記硬化剤の配合量としては、難燃性樹脂組成物100重量部に対して、0.1〜5.0重量部とすることが好ましい。
【0039】
本発明の難燃性樹脂組成物を紫外線により硬化させる場合には、光重合開始剤と、必要により光増感剤を配合することが好ましい。
上記光重合開始剤及び必要により配合される光増感剤としては、公知のものを使用することができる。また、光重合開始剤の配合量は、難燃性樹脂組成物100重量部に対して、0.1〜5.0重量部の範囲内とすることが好ましい。
【0040】
上記活性エネルギー線の照射による硬化方法としては、従来一般的に行われている方法が適応でき、紫外線照射装置、電子線照射装置等を用いて行うことができる。紫外線照射装置としては、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、エキシマランプ等を備えたものが好適である。また、電子線照射装置としては、走査型エレクトロカーテン型、カーテン型、ラミナー型、エリアビーム型、ブロードビーム型、パルスビーム型が好適である。
【0041】
本発明の難燃性樹脂組成物には、必要に応じて、充填剤、強化繊維、顔料、着色剤、耐炎剤、消泡剤、湿潤剤、分散剤、防錆剤、静電防止剤、熱可塑性樹脂、エラストマー等の添加剤を1種又は2種以上配合することができる。この場合、本発明では、硬化物が燃焼時にダイオキシン等による環境汚染を引き起こさないために、ハロゲン原子を含まない添加剤を用いることが好ましい。
【0042】
上記充填剤としては、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナ、金属粉末、カオリンクレイ、タルク、ミルドファイバー、珪砂、珪藻土、結晶性シリカ、溶融シリカ、ガラス粉が好適である。これらの中でも、成形性が優れたものとなることや難燃性が大きく向上したものとなることから、水酸化アルミニウムが好ましい。
【0043】
上記強化繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維等の無機繊維;ビニロン、フェノール、テフロン(登録商標)、アラミド、ポリエステル等の有機繊維が好適である。このような強化繊維の形状としては、クロス;チョップストランドマット、プリフォーマブルマット、コンテニュアンスストランドマット、サーフェーシングマット等のマット状;チョップ状;ロービング状;不織布状が好適である。
【0044】
本発明の難燃性樹脂組成物は、加熱や活性エネルギー線等による硬化性に優れ、しかも、難燃性、耐熱性等の熱的特性と靱性等の機械的特性とに優れた硬化物を形成することができるうえに、硬化物が燃焼時にダイオキシン等により環境を汚染するという環境問題を引き起こさないことから、成形物、封止材、注型材、接着剤、電気絶縁塗料、車両、船舶、航空機、建材、ハウジング類、電子・電気部品等の難燃性を必要とされる用途に好適に用いることができる。
【0045】
【実施例】
以下に実施例を揚げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は、「重量部」を意味するものとする。
【0046】
実施例1
温度計、攪拌機、ガス吹込管及び、還流冷却管を備えた四つ口フラスコを反応容器として、エポキシ化合物としてエポトートYD−127(商品名、平均エポキシ当量183のビスフェノールA型エポキシ樹脂、東都化成社製)366部及び、1分子内に平均して2つ以上のカルボキシル基を有する化合物としてハイカーCTBN1300×13(商品名、末端カルボキシル基含有アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、B.F.Goodrich Chemical社製)165部、メタクリル酸165部、反応触媒としてトリエチルアミン1.7部、禁止剤としてハイドロキノン0.07部を仕込んで、空気気流中で攪拌しながら115℃で6時間反応し、酸価が5.0mg/KOH以下になるまで反応してビニルエステル(1)を得た。このビニルエステル(1)の数平均分子量(Mn)は608、重量平均分子量/数平均分子量(Mw/Mn)は5.1であった。次いで、このビニルエステル(1)に、重合性不飽和単量体としてスチレン298部、分子内に芳香族環を有するリン化合物としてクレジルジフェニルホスフェート279部を配合して均一に溶解させることにより、本発明にかかる難燃性樹脂組成物(1)を得た。得られた難燃性樹脂組成物中のリン原子の含有量は、難燃性樹脂組成物100質量%に対して、2.0質量%であった。
【0047】
実施例2
実施例1と同様の反応容器に、エポキシ化合物としてアラルダイトEPN1138(商品名、平均エポキシ当量179のノボラックフェノール型エポキシ樹脂、旭化成エポキシ社製)358部及び、ハイカーCTBN1300×13 165部、メタクリル酸165部、トリエチルアミン1.7部、ハイドロキノン0.07部を仕込んで、空気気流中で攪拌しながら115℃で6時間反応し、酸価が9.0mg/KOH以下になるまで反応してビニルエステル(2)を得た。このビニルエステル(2)の数平均分子量(Mn)は687、重量平均分子量/数平均分子量(Mw/Mn)は3.3であった。次いで、このビニルエステル(2)にスチレン295部、分子内に芳香族環を有するリン化合物としてPX−200(商品名、大八化学社製)197部を配合して均一に溶解させることにより、本発明にかかる難燃性樹脂組成物(2)を得た。得られた難燃性樹脂組成物中のリン原子の含有量は、難燃性樹脂組成物100質量%に対して、1.5質量%であった。
【0048】
実施例3
実施例1と同様の反応容器に、YD−128 183部、アラルダイトEPN1138 179部及び、 ハイカーCTBN1300×13 165部、メタクリル酸165部、トリエチルアミン1.7部、ハイドロキノン0.07部を仕込んで、空気気流中で攪拌しながら115℃で6時間反応し、酸価が7.0mg/KOH以下になるまで反応してビニルエステル(3)を得た。このビニルエステル(3)の数平均分子量(Mn)は627、重量平均分子量/数平均分子量(Mw/Mn)は3.7であった。次いで、このビニルエステル(3)にスチレン297部、PX−200 196部を配合して均一に溶解させることにより、本発明にかかる難燃性樹脂組成物(3)を得た。得られた難燃性樹脂組成物中のリン原子の含有量は、難燃性樹脂組成物100質量%に対して、1.5質量%であった。
【0049】
実施例4
実施例1と同様の反応容器に、YD−128 275部、アラルダイトEPN1138 89部及び、 ハイカーCTBN1300×13 165部、メタクリル酸165部、トリエチルアミン1.7部、ハイドロキノン0.07部を仕込んで、空気気流中で攪拌しながら115℃で6時間反応し、酸価が6.0mg/KOH以下になるまで反応してビニルエステル(4)を得た。このビニルエステル(4)の数平均分子量(Mn)は614、重量平均分子量/数平均分子量(Mw/Mn)は4.3であった。次いで、このビニルエステル(4)にスチレン297部、PX−200 283部を配合して均一に溶解させることにより、本発明にかかる難燃性樹脂組成物(4)を得た。得られた難燃性樹脂組成物中のリン原子の含有量は、難燃性樹脂組成物100質量%に対して、2.0質量%であった。
【0050】
比較例1
実施例1と同様にしてビニルエステル(1)を得た。次いで、このビニルエステル(1)に、重合性不飽和単量体としてスチレン298部を配合して均一に溶解させることにより、本発明にかかる比較の樹脂組成物(1)を得た。得られた樹脂組成物中のリン原子の含有量は0質量%であった。
【0051】
比較例2
実施例1と同様の反応容器に、アラルダイトEPN1138 358部、メタクリル酸172部、トリエチルアミン1.3部、ハイドロキノン0.05部を仕込んで、空気気流中で攪拌しながら115℃で6時間反応し、酸価が10.0mg/KOH以下になるまで反応して比較のビニルエステル(2)を得た。この比較のビニルエステル(2)の数平均分子量(Mn)は698、重量平均分子量/数平均分子量(Mw/Mn)は1.8であった。次いで、この比較のビニルエステル(2)にスチレン227部、PX−200 216部を配合して均一に溶解させることにより、比較の難燃性樹脂組成物(2)を得た。得られた難燃性樹脂組成物中のリン原子の含有量は、難燃性樹脂組成物100質量%に対して、2.0質量%であった。
【0052】
試験片の製造方法
実施例1〜4で得られた本発明にかかる難燃性樹脂組成物(1)〜(4)並びに比較例1〜2で得られた比較の樹脂組成物(1)及び比較の難燃性樹脂組成物(2)それぞれ100部に、熱重合開始剤(日本油脂社製、商品名「パーブチルZ」)1.0部を加えて均一に混合した後、熱風循環式乾燥炉中、110℃で30分間、更に150℃で30分間加熱して硬化させた。得られた樹脂硬化物について、後述する方法で破壊靱性値及びガラス転移温度(Tg)を測定した。
【0053】
一方、上記各樹脂組成物100部に対し、無機充填剤として水酸化アルミニウム(昭和電工社製、商品名「ハイジライトH−320」)150部を加えて均一に混合し、更に、熱重合開始剤(日本油脂社製、商品名「パーブチルO」)1.0部を配合して攪拌し、成形材料を調製し、30cm×30cm×2mmのガラスケース内に注型し、この注型板を熱風循環式乾熱炉中で110℃で30分間、更に150℃で30分間加熱して硬化させた。硬化後、室温まで冷却して脱型した。この成形品について難燃性を測定し、結果を表1に示した。
【0054】
評価方法
(1)難燃性
難燃性の評価は、「UL−94」(UL Subject 94V法)に準じて行った。V−0は、難燃性が優れたものであることを表し、HBレベルは難燃性が低いことを表す。
【0055】
(2)破壊靱性値
図1に示すサイズの硬化物のサンプルを作製し、中央の切り欠き部先端に剃刀でスタータークラックを入れた。切欠き部の長さは2mm、幅は1mm、スタータークラックの長さは2mmであり、よってaは4mmである。このサンプルに対し、10mm/minの速度でサンプル中央部に下向きに荷重(Load P)をかけたときの加重(Load)−時間(Time)カーブ(図2)を求め、破壊時の荷重(Pc)、クラックの長さ(a)等から下記式により破壊靱性値(MPa・m1/2)を算出した。
【0056】
【数1】
Figure 0003921107
【0057】
(3)ガラス転移点温度
動的粘弾性をRheometrics Solids Analyzer RSAII(商品名、レオメトリック・サイエンティフィック社製)を用いて測定し、tanδの分散曲線のピーク温度をガラス転移点温度(Tg)とした。
【0058】
【表1】
Figure 0003921107
【0059】
【発明の効果】
本発明の難燃性樹脂組成物は、上述のような構成よりなるので、硬化性に優れ、しかも、難燃性、耐熱性等の熱的特性と靱性等の機械的特性とに優れた硬化物を形成することができるうえに、環境問題にも対応しうることから、成形物、封止材、注型材、接着剤、電気絶縁塗料、車両、船舶、航空機、建材、ハウジング類、電子・電気部品等の難燃性を必要とされる用途に好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】破壊靱性値を測定するための硬化試験片を示す断面図である。
【図2】破壊靱性値を測定したときの荷重−時間カーブである。

Claims (2)

  1. エポキシ化合物、1分子内に複数個のカルボキシル基を有する化合物及び(メタ)アクリル酸を反応させてなるビニルエステルと、分子内に芳香族環を有するリン化合物とを必須成分とする難燃性樹脂組成物であって、
    該1分子内に複数個のカルボキシル基を有する化合物は、カルボキシル基を有する変性ブタジエン−アクリロニトリル共重合体であり、
    該ビニルエステルは、数平均分子量が400〜1500の範囲内であり、かつ、重量平均分子量/数平均分子量の比が2.5以上であり、
    該分子内に芳香族環を有するリン化合物は、分子内にハロゲン原子を有さない、分子内に芳香族環を有するリン酸エステルである
    ことを特徴とする難燃性樹脂組成物。
  2. 前記エポキシ化合物が、ビスフェノール型エポキシ樹脂及びノボラック型エポキシ樹脂を必須成分とする
    ことを特徴とする請求項1記載の難燃性樹脂組成物。
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