JP2000243662A - 電子デバイスおよびその製造方法 - Google Patents

電子デバイスおよびその製造方法

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JP2000243662A JP11042218A JP4221899A JP2000243662A JP 2000243662 A JP2000243662 A JP 2000243662A JP 11042218 A JP11042218 A JP 11042218A JP 4221899 A JP4221899 A JP 4221899A JP 2000243662 A JP2000243662 A JP 2000243662A
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Yasumichi Tokuoka
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    • H01G4/00Fixed capacitors; Processes of their manufacture
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 端子電極に欠陥が存在していても、また過酷
な環境下にさらしても電気特性に影響を与えない、極め
て安定した、信頼性の高い電子デバイスを得ることを目
的とする。 【解決手段】 本発明の電子デバイス、端子電極内に抵
抗機能を備えた電子部品において、該端子電極表面に導
電性樹脂層を形成し、必要に応じ、さらにその上にめっ
き層を形成することにより製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、過酷な環境下にお
いても高い信頼性を有する電子デバイスおよびその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、電子機器の電源の多くには、スイ
ッチング電源やDC−DCコンバータが用いられてお
り、これらの電源に使用されるコンデンサとして電源バ
イパス用コンデンサがある。このコンデンサは、その電
源容量やスイッチング周波数、そして併用される平滑コ
イル等の回路パラメータに応じて、低容量の積層セラミ
ックコンデンサと高容量のアルミ、あるいはタンタルと
いった電解コンデンサが用いられてきた。ところで、電
解コンデンサは容易に大容量が得られ、電源バイパス用
(平滑用)コンデンサとしては優れた面を有するが、大
型で低温特性に劣り、短絡事故のおそれがある。しかも
内部インピーダンスが比較的高いために、等価直列抵抗
(ESR)による損失が定常的に発生し、それにともな
う発熱を生じ、しかも周波数特性が悪く、平滑性が悪化
するといった問題を有している。また、近年の技術革新
により、積層セラミックコンデンサの誘電体や内部電極
の薄層化、積層化技術の進展にともない、積層セラミッ
クコンデンサの静電容量が、電解コンデンサのそれに近
づきつつある。このため、電解コンデンサを積層コンデ
ンサに置き換えようとする試みも種々なされている。
【0003】電源バイパス用コンデンサにおいては、平
滑作用を示すファクターとして、リップルノイズが重要
である。リップルノイズをどの程度に抑えるかは、コン
デンサのESRによって決定される。ここで、リップル
電圧を△Vr、チョークコイルに流れる電流を△i、等
価直列抵抗をESRとすると、 △Vr=△i×ESR と表され、ESRを低下させることにより、リップル電
圧が抑制されることがわかる。従って、電源のバイパス
回路においては、ESRの低いコンデンサを使用するこ
とが好ましく、ESRの低い積層セラミックコンデンサ
を電源回路に用いる試みもなされている。
【0004】ところが、DC−DCコンバータやスイッ
チング電源等の2次側回路では、平滑回路のESRが帰
還ループの位相特性に大きな影響を与え、特にESRが
極端に低くなると問題を生じることがある。すなわち、
平滑用コンデンサとしてESRの低い積層セラミックコ
ンデンサを使用した場合、2次側平滑回路が等価的にL
とC成分のみで構成されてしまい、回路内に存在する位
相成分が±90゜および0゜のみとなり、位相の余裕が
なくなって容易に発振してしまう。同様な現象は3端子
レギュレータを用いた電源回路においても負荷変動時の
発振現象として現れる。
【0005】このため、積層セラミックコンデンサのE
SRを高めた電子部品が提案されている。例えば、特許
第2578264号には、積層セラミックコンデンサの
外部電極の表面に金属酸化膜を形成し、これを抵抗とし
て機能させることによりESRを高めており、その酸化
膜厚で抵抗値を制御しようとしている。しかし、その製
造方法は端子電極の酸化の制御が難しく、酸化の程度が
少しでも大きいと内部電極も酸化されてしまい、コンデ
ンサとしての機能を果たすことができなくなってしま
う。また、端子電極のみを酸化することができても端子
電極が酸化されているために不都合が生じる。すなわ
ち、メッキを行う際に無電界メッキでメッキ被膜を形成
しているが、この方法ではメッキの際にセラミック素体
をメッキされないように樹脂等で被覆する必要がある。
このため工程が複雑になるばかりでなく、酸化物とメッ
キ膜(Ni膜)間の接着性が著しく低下し、その間で剥
離が生じてしまい、電子部品としての必要十分な機械的
強度が得られないという欠点がある。すなわち、ニッケ
ルメッキにリード線を設けた場合、このリード線が容易
に剥離してしまう。
【0006】また、例えば特開昭59−225509号
公報に記載されているように、積層セラミックコンデン
サに、酸化ルテニウム等の抵抗体ペーストを積層し、こ
れを同時焼成して抵抗体としたものも知られている。し
かしながら、これにそのまま端子電極を設けた場合、等
価回路がC/Rまたは(LC)/Rの並列回路となり、
直列回路を得ることができない。また、直列回路を得る
ためには端子電極形状が複雑となり、製造工程も複雑な
ものとなってしまう。
【0007】なお、酸化物抵抗体の多くは温度依存性を
有するものが多く、温度条件の変化する環境で使用する
装置等には、温度依存性の小さいデバイスも望まれてい
る。
【0008】また、電源を含む種々の装置、または電
気、電子機器は様々な環境下で使用されることから、過
酷な使用条件下でも特性の変化のないことが求められて
いる。特にESRは経時に対して安定していることが重
要である。
【0009】ところで、本発明者は特願平9−3114
60号において、酸化性雰囲気中で焼成することにより
酸化物となる第1の金属を含有する第1の金属層と、酸
化性雰囲気中で焼成しても酸化されない金属を含有する
第2の金属粒子を焼成して形成した第2の金属層とを有
し、この2つの金属層間に酸化物中間層を有する電子デ
バイスを提案した。これらの金属層をチップコンデンサ
の端子電極として使用することにより、前記酸化物中間
層が抵抗として機能し、ESRを高めたチップコンデン
サを得ることが可能である。しかし、この第2の金属層
に欠陥、すなわちひび(クラック)、ピンホール、割れ
等が存在した場合、この後に行うメッキ工程において、
その欠陥を通ってメッキ液が金属層内部へ浸透してしま
い、ESRが変動する場合があり、安定した値を得るこ
とができない場合があった。さらにこのような欠陥があ
った場合、部品の長期安定性を保証するための試験、す
なわち信頼性試験によってESRが変動してしまうこと
があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、第
2の金属層に欠陥が生じていてもメッキ工程、および信
頼性試験でも安定したESRを得る電子デバイスの製造
方法、および電子デバイスを実現することである。
【0011】
【問題を解決するための手段】このような目的は下記
(1)〜(7)の本発明により達成される。
【0012】(1) 酸化性雰囲気中で焼成することに
より酸化物となる第1の金属を含有する第1の金属層
と、酸化性雰囲気中で焼成しても酸化されない金属を含
有する第2の金属粒子を焼成して形成した第2の金属層
とを有し、この2つの金属層間に酸化物中間層を有する
電子デバイスであって、前記第2の金属層上に前記酸化
物中間層層よりも抵抗率の低い導電性樹脂を含む層を形
成したことを特徴とする電子デバイス。
【0013】(2) 前記酸化物中間層は第1の金属層
に含有されている第1の金属の酸化物を含有し、かつ前
記酸化物中間層中に第2の金属層に含有されている第2
の金属粒子が分散している(1)に記載の電子デバイ
ス。
【0014】(3) 前記導電性樹脂層の抵抗率が10
Ω・cm未満であることを特徴とする(1)または
(2)に記載の電子デバイス。
【0015】(4) 前記導電性樹脂層の上にメッキ層
が形成されていることを特徴とする(1)〜(3)に記
載の電子デバイス。
【0016】(5) 少なくともビヒクル中に酸化性雰
囲気で焼成することにより酸化物となる第1の金属粒子
が分散されている第1の金属層用ペーストと、少なくと
もビヒクル中に酸化性雰囲気中で焼成しても酸化されな
い第2の金属粒子が分散されている第2の金属層用ペー
ストとを用い、前記第1の金属層用ペーストを基材上に
塗布して乾燥し、この第1の金属層用ペーストに含有さ
れている金属が酸化されない雰囲気中で焼成して第1の
金属層前駆体とし、第1の金属層前駆体上に第2の金属
層用ペーストを塗布して乾燥し、酸化性雰囲気中で焼成
して第1の金属層前駆体の第2の金属層用ペーストとの
界面に酸化物中間層を形成するとともに、第1の金属
層、第2の金属層を得、前記酸化物中間層よりも抵抗率
の低い導電性樹脂を第2の金属層上に塗布して乾燥し、
導電性樹脂層を形成して得る電子デバイスの製造方法。
【0017】(6) 前記酸化物中間層中に第2の金属
粒子が分散している(5)に記載の電子デバイスの製造
方法。
【0018】(7) 前記樹脂導体上にメッキ法にて金
属薄膜を形成して得る(5)または(6)に記載の電子
デバイスの製造方法。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に本発明の詳細を説明する。
【0020】本発明は、信頼性を高めた抵抗機能を備え
る電子部品およびその製造方法に関するものであり、本
電子デバイスは、抵抗体を含む端子電極の上に導電性樹
脂を含む層を形成してなる。
【0021】本発明は、前述の特願平9−311460
号で提案した、酸化性雰囲気中で焼成することにより酸
化物となる第1の金属を含有する第1の金属層と、酸化
性雰囲気中で焼成しても酸化されない金属を含有する第
1の金属粒子を焼成して形成した第2の金属層とを有
し、この2つのり、高い信頼性を得るものである。
【0022】図1に本発明の基本構成を示す。1は誘電
体層、2は内部電極、3は第1金属層(酸化物中間層を
含む)、4は第2金属層、5は導電性樹脂層、6はめっ
き層をそれぞれ表す。
【0023】導電性樹脂に用いる導電材は、先に第1、
第2の金属層間に形成される酸化物中間層によって構成
される抵抗体のESRに影響を与えないために、得られ
る膜の抵抗率を10Ω・cm未満とするものであれば特
に限定される必要はない。ただし、後にメッキを行う必
要上、導電材自体の抵抗率をできるだけ低くすることが
好ましく、導電材の金属として具体的にはAg、Pd、
Pt、Cu、Ni、Auおよびそれら合金があげられ、
特にAgがより好ましい。
【0024】また、導電性を高めるために、粒子の接触
機会を高めるために、導電材は鱗片状の粉末を用いるこ
とが好ましい。
【0025】導電性樹脂に用いる樹脂は、硬化型樹脂で
あり、熱硬化型、紫外線硬化型等のいずれを用いてもか
まわないが、コスト、量産性の点から熱硬化型樹脂が好
ましく、この場合、例えばエポキシ樹脂、アクリル樹
脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステ
ル樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂等が用いられる。
なお、耐熱性、セラミックスおよび金属との接着性、さ
らに耐酸液性の点からフェノール樹脂がより好ましい。
【0026】上記したような導電材と硬化型樹脂とを混
合し、必要に応じて希釈剤を添加し、これらを混練して
導電性樹脂ペーストを作製する。希釈剤は特に限定され
るものではなく、上記樹脂に適したものを用いればよ
い。このようにして得られた導電性樹脂ペーストを、電
子デバイスの端子電極の表面にスクリーン印刷法、転写
法、ディッピング法等によって形成し、樹脂の種類に合
わせた硬化方法によって硬化することにより導電性樹脂
層を形成できる。硬化型樹脂として熱硬化型樹脂を用い
た場合、熱硬化の条件は樹脂によって異なるが、通常1
00℃〜250℃で10〜60分程度である。
【0027】通常、電子部品は端子電極をはんだ付けす
ることにより基板等に実装される。このため、はんだの
接着性を得るために端子電極表面にはメッキが施され
る。本発明に用いられる導電性樹脂層は、抵抗率が非常
に低いために、従来より公知の電解メッキ法が可能とな
り、端子電極とメッキ膜間の接着性が非常に大きくな
る。また、無電解メッキ法、あるいは乾式メッキ法(ス
パッタ、蒸着等のいわゆる真空薄膜形成技術)を用いた
方法でもメッキ膜が形成できる。メッキ層は特に限定さ
れないが、通常、Ni層を形成した後に、Sn、もしく
はSn−Pb合金層が形成されるが、環境への配慮から
Ni層上にSn層を形成することが好ましい。
【0028】本発明の構造を図1に示す。1は誘電体
層、2は内部電極、3は第1金属層(酸化物中間層を含
む)、4は第2金属層、5は導電性樹脂層、6はメッキ
層をそれぞれ示す。
【0029】このように本発明によれば、硬化型樹脂を
用いて抵抗機能を内部に備えた端子電極を完全封止する
ために、端子電極に欠陥が生じていてもメッキ工程にお
いてメッキ液が導電性樹脂層を通過して端子電極中へ浸
透することがなく、そのためESRの変動は生じなくな
る。また、高温負荷試験、あるいは高温高湿負荷試験に
おいても、メッキ膜はもちろんのこと、導電性樹脂層も
外界からの侵入物、例えば、酸素、水分の保護層となる
ために極めて安定した特性を得ることができる。
【0030】次に本発明の電子デバイスの製造方法とし
て、ここでは積層型チップコンデンサに抵抗機能を付与
したCR複合電子デバイスを例に挙げて説明する。
【0031】このCR複合電子デバイスは、ペーストを
用いた通常の印刷法やシート法によりグリーンチップを
作製して焼結し、この焼結体チップの端子電極に抵抗機
能を付与し、さらに該端子電極表面に導電性樹脂を含む
層を形成することにより製造される。
【0032】[誘電体層用ペースト]誘電体用ペースト
は、誘電体原料と有機ビヒクルとを混練して製造され
る。
【0033】誘電体原料には、誘電体層の組成に応じた
粉末を用いる。誘電体材料としては特に限定されるもの
ではなく、種々の誘電体材料を用いてよいが、例えば酸
化チタン、チタン系複合酸化物あるいはこれらの混合物
等が好ましい。酸化チタン系としては、必要に応じてN
iO、CuO、Mn24、Al23、MgO、SiO 2
等を総計0.001〜30wt%程度添加したTiO2
系が、チタン酸系複合酸化物としては、チタン酸バリウ
ムBaTiO3等があげられる。Ba/Tiの原子比
は、0.95〜1.20程度がよく、BaTiO3には
MgO、CaO、Mn34、Y23、V25、ZnO、
Nb25、Cr23、Fe23、P25、Na2O、K2
O等が総計0.001〜30wt%程度添加されていて
もよい。また、焼成温度、線膨張率の調整のため、(B
a,Ca)SiO2ガラス等のガラスが添加されていても
よい。
【0034】誘電体原料の製造方法は特に限定されず、
例えばチタン酸バリウムを用いる場合、水熱合成したB
aTiO3に副成分原料を混合する方法を用いることが
できる。またBaCO3とTiO2と副成分原料との混合
物を仮焼して固相反応させる乾式合成法を用いてもよ
い。また共沈法、ゾル・ゲル法、アルカリ加水分解法、
沈殿混合法等により得た沈殿物と副成分原料との混合物
を仮焼して合成してもよい。なお、副成分には、酸化物
や、焼成により酸化物となる各種化合物、例えば、炭酸
塩、シュウ酸塩、水酸化物、有機金属化合物等の少なく
とも一種以上を用いることができる。
【0035】誘電体材料の平均粒径は、目的とする誘電
体層の平均結晶粒径に応じて決定すればよいが、通常、
平均粒子径0.3〜1.0μm程度の粉末を用いる。
【0036】誘電体ペーストは、誘電体原料と有機ビヒ
クルとを混練して製造される。
【0037】有機ビヒクルは、バインダーを有機溶剤中
に溶解したものである。有機ビヒクルに用いるバインダ
ーは特に限定されず、エチルセルロース等の通常の各種
バインダーから適宜選択すればよい。また、用いる有機
溶剤も特に限定されず、印刷法やシート法、利用する方
法に応じて、ターピネオール、アセトン、トルエン等の
各種有機溶剤から適宜選択すればよい。
【0038】誘電体層の一層あたりの暑さは特に限定さ
れないが、通常5〜20μm程度である。また誘電体層
の積層数は、通常2〜300程度である。
【0039】[内部電極ペースト]内部電極ペーストの
導電材は特に限定されないが、Ni、Cuより選ばれる
少なくとも一種以上からなることが好ましい。また、誘
電体層構成材料に耐還元性を有するものを使用すること
で、安価な卑金属を用いることができる。このため、導
電材としては、特にNiあるいはNi合金が好ましい。
Ni合金としては、Mn、Cr、Co、Al等から選択
される一種以上の元素とNiの合金が好ましく、合金中
のNi含有量は95wt%以上であることが好ましい。
なお、NiまたはNi合金中には、P等の各種微量成分
が0.1wt%程度以下含まれていてもよい。
【0040】内部電極用ペーストは、上記各種導電性金
属や合金、あるいは焼成後に上記した導電材となる各種
酸化物、有機金属化合物、レジネート等と上記した有機
ビヒクルとを混練して調整する。内部電極の厚さは用途
に応じて、適宜決定すればよいが、0.5〜5μm程度
であることが好ましい。
【0041】[第1の金属層用ペースト]積層型チップ
コンデンサの端子電極に抵抗体を設ける場合、内部電極
との導通をより確実にするために端子電極構造を2層構
造とする。内部電極と接続する側から第1端子金属層、
第2金属層とし、第1電極層として以下に示す第1金属
層用ペーストを塗布、焼成(焼き付け)、することによ
り形成し、この上に第2金属層を形成する。
【0042】第1の金属層用ペーストは、導電材とガラ
スフリットと有機ビヒクルとを含む。前記導電材は、酸
化性雰囲気中で焼成することにより酸化物となる金属で
あれば特に限定されるものではないが、好ましくはM
n、Fe、Co、Ni、Cu、Si等の一種以上を用い
たものであり、安価であることからCu、Ni、あるい
はそれら合金がより好ましく、特にCuが好ましい。こ
れら導電材に、焼結助剤、あるいはチップ素体との接着
と確保するためにガラスフリットが添加される。
【0043】導電材の平均粒径は0.01〜10μmと
する。これよりも粒径が小さい場合、導電材粒子の凝集
が激しくなり、第1金属層用ペーストの塗布、乾燥時に
あるいは焼き付け時に、第1金属層にクラックが生じや
すくなり、これよりも粒径が大きい場合、ペースト化が
困難になる。また、ガラスフリットの平均粒径は0.0
1〜30μmとする。これよりも粒径が小さいと導電材
の焼結が不均一となり、第1の金属層にクラックを発生
させる原因となり、これよりも大きいとガラスの分散が
悪くなり、第1の金属層と素体との接着性が低下する。
【0044】これら導電材およびガラスフリットをビヒ
クル中に分散して第1の金属層用ペーストを得る。 ガ
ラスフリット組成は、特に限定されるものではない。但
し導電材にCuを用いた場合は、中性、あるいは還元性
雰囲気で第1金属層を焼成する必要上、それら雰囲気下
でもガラスとしての機能を果たすものであることが必要
である。このようなものとしては、例えばケイ酸ガラス
(SiO2:20〜80wt%、Na2O:80〜20w
t%)、ホウケイ酸ガラス(B23:5〜50wt%、
SiO2:5〜70wt%、PbO:1〜10wt%、
2O:1〜15wt%)、アルミナケイ酸ガラス(A
23:1〜30wt%、SiO2:10〜60wt
%、Na2O:5〜15wt%、CaO:1〜20wt
%、B23:5〜30wt%)から選択されるガラスフ
リットの一種または二種以上を用いればよい。これに必
要に応じて、CaO:0.01〜50wt%、BaO:
0.01〜50wt%、MgO:0.01〜5wt%、
ZnO:0.01〜70wt%、PbO:0.01〜5
wt%、Na2O:0.01〜10wt%、K2O:0.
01〜10wt%、MnO2:0.01〜20wt%等
の添加物を所定の組成になるように混合して用いればよ
い。金属成分に対するガラスの含有量は特に限定される
ものではないが、通常、金属成分に対して0.5〜15
wt%程度である。
【0045】有機ビヒクルとしては上述のものを用いれ
ばよい。
【0046】[第2の金属層用ペースト]第2の金属層
用ペーストは、第1の金属層用ペーストと同様に、導電
材とガラスフリットと有機ビヒクルとを含む。前記導電
材は、酸化性雰囲気で焼成しても酸化されないものであ
れば特に限定されるものではないが、好ましくはAg、
Au、Pt、Pd、Ru、Rhの少なくとも一種以上か
ら選ばれ、比較的低温から焼結が始まることと、安価で
あることから、AgまたはAgを主体とする合金とする
ことが好ましく、特にAgが好ましい。これら導電材
に、焼結助剤、あるいはチップ素体および第1金属層と
の接着を確保するためにガラスフリットが添加される。
【0047】導電材の平均粒径は0.01〜10μmと
する。これよりも粒径が小さい場合、導電材粒子の凝集
が激しくなり、第2の金属層用ペーストの塗布、乾燥
時、あるいは焼成時に、第2の金属層にクラックが生じ
やすくなり、これよりも粒径が大きい場合はペースト化
が困難になる。また、ガラスフリットの平均粒径は0.
01〜30μmとする。これよりも粒径が小さいと導電
材の焼結が不均一となり、第2の金属層にクラックを発
生させる原因となり、これよりも大きいとガラスの分散
が悪くなり、第2の金属層と素体との接着性が低下す
る。
【0048】これら導電材およびガラスフリットをビヒ
クル中に分散して第2の金属層用ペーストを得る。 ガ
ラスフリット組成は特に限定されるものではない。酸化
性雰囲気で焼き付けるために、上記したガラスフリット
組成に加え、鉛ホウケイ酸ガラス等を用いることができ
る。
【0049】なお、上記のようなペースト組成にしても
焼成後の金属層にクラック等の欠陥が生じる場合があ
る。それはペーストの塗布過程における機械的衝撃やペ
ーストの経時による粒子の再凝集等に起因するものであ
る。
【0050】[有機ビヒクルの含有量]上記した各ペー
スト中の有機ビヒクルの含有量に特に制限はなく、通常
の含有量、例えばバインダーは1〜5wt%程度、溶剤
は10〜50wt%とすればよい。また、各ペースト中
には、必要に応じて各種分散剤、可塑剤、誘電体、絶縁
体等から選択される添加剤が含有されていてもよい。こ
れらの総含有量は、10wt%以下とすることが好まし
い。
【0051】[導電性樹脂層用ペースト]導電性樹脂層
は、保護層として機能する。導電性樹脂層用ペーストは
導電性粒子と樹脂から構成される。導電性粒子と樹脂と
必要に応じてこれに希釈剤を添加し、これらを混練する
ことにより、導電性樹脂層用ペーストが得られる。導電
性粒子は得られる導電性樹脂層の抵抗率が10Ω・cm
未満となるものであれば特に限定されないが、例えばA
g、Pd、Pt、Cu、Ni、Auおよびそれら合金が
好ましく、特に抵抗率が最も低く、比較的安価であるこ
とから、Ag系合金が好ましく、特にAgが好ましい。
【0052】ESRは端子電極内部に形成される抵抗体
と導電性樹脂層の抵抗値が合成されるために、導電性樹
脂層の抵抗率を10Ω・cm未満にする必要がある。1
00mΩ以下、さらには50mΩ以下のESRを有する
抵抗体が形成されている場合で、公差に厳密性を必要と
する製品の場合、特に導電性樹脂層の抵抗率を低くする
必要がある。
【0053】また、導電性をより良好にするために、粒
子形状を鱗片状にして粒子の接触機会を高めることが好
ましい。球状粒子の場合、鱗片粒子よりも粒子の接触機
会が少ないために、導電性樹脂層の抵抗率が高くなりや
すい。
【0054】樹脂は、硬化型樹脂からなる。硬化方法は
熱硬化型、紫外線硬化型のいずれを用いてもかまわない
が、コスト、量産性の点から熱硬化型が好ましく、この
場合の樹脂は以下のようなものがあげられる。例えば、
エポキシ樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、フェノー
ル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フッ素樹脂等があげ
られる。これらのうち、耐熱性に優れ、セラミックスお
よび金属との接着性が良好であり、さらに耐酸液性のあ
ることから、特にフェノール樹脂が好ましい。フェノー
ル樹脂には、レゾール型とノボラック型があり、いずれ
を用いてもかまわないが、通常、ノボラック型は二液硬
化性でありペーストの回収が困難であるために、レゾー
ル型を用いるのが好ましい。
【0055】[グリーンチップの作製]印刷法を用いる
場合、誘電体用ペーストおよび内部電極用ペーストをP
ET等の基板上に印刷する。このとき内部電極用ペース
トの端部の一方が誘電体ペーストの端部より交互に外部
に露出するように積層する。その後、熱圧着し所定形状
に切断してチップ化した後、基板から剥離してグリーン
チップとする。
【0056】また、シート法を用いる場合、誘電体層用
ペーストを用いてグリーンシートを形成し、このグリー
ンシート上に内部電極層用ペーストを印刷し、これらを
交互に繰り返して積層し、所定形状に切断してグリーン
チップとする。
【0057】[脱バインダー工程]焼成前に行う脱バイ
ンダー処理の条件は、通常のものであってもよいが、内
部電極層の導電材にNiやNi合金等の卑金属を用いる
場合、特に下記の条件で行うことが好ましい。 昇温速度:5〜300℃/時間、特に10〜100℃/
時間 保持温度:200〜400℃、特に250℃〜300℃ 温度保持時間:0.5〜24時間、特に5〜20時間 雰囲気:空気中
【0058】[焼成工程]グリーンチップの焼成時の雰
囲気は、内部電極用のペーストの導電材の種類に応じて
適宜選択すればよいが、導電材としてNiやNi合金等
の卑金属を用いる場合、焼成雰囲気はN2を主成分と
し、H2を1〜10%と、10〜35℃における水蒸気
圧によって得られるH2Oガスを混合したものが好まし
い。酸素分圧は10-8〜10-12気圧とすることが好ま
しい。酸素分圧が前記範囲未満であると、内部電極の導
電材が異常焼結を起こし、途切れてしまうことがある。
また、酸素分圧が前記範囲を超えると、内部電極が酸化
してしまう傾向にある。焼成時の保持温度は、1100
〜1400℃、特に1200〜1300℃とすることが
好ましい。保持温度が前記範囲未満であると緻密化が不
十分であり、前記範囲を超えると、内部電極が途切れや
すくなる。また、焼成時の温度保持時間は0.5〜8時
間、特に1〜3時間が好ましい。
【0059】[アニール工程]還元雰囲気で焼成した場
合、積層チップコンデンサにはアニールを施すことが好
ましい。アニールは、誘電体層を再酸化するための処理
であり、これにより絶縁抵抗の加速寿命を著しく長くす
ることができる。
【0060】アニール雰囲気の酸素分圧は、10-6気圧
以上、特に10-6〜10-8気圧とすることが好ましい。
酸素分圧が前記範囲未満であると誘電体層の再酸化が困
難であり、前記範囲を超えると内部電極が酸化する。
【0061】アニールの保持温度は、1100℃以下、
特に500〜1000℃とすることが好ましい。保持温
度が前記範囲未満であると、誘電体層の酸化が不十分と
なり、絶縁抵抗の加速寿命が短くなる傾向を示し、前記
範囲を超えると内部電極が酸化し、容量が低下するだけ
でなく、誘電体素地と反応し、加速寿命も短くなる。な
お、アニール工程は昇温および降温だけから構成しても
よい。この場合、温度保持時間をとる必要はなく、保持
温度は最高温度と同義である。また、温度保持時間は0
〜20時間、特に2〜10時間が好ましい。雰囲気ガス
には、N2と加湿したH2ガスを用いることが好ましい。
【0062】なお、上記した脱バインダー処理、焼成お
よびアニールの各工程において、N 2、H2や混合ガス等
を加湿するには、例えばウエッター等を使用すればよ
い。この場合の水温は5〜75℃程度が好ましい。
【0063】脱バインダー処理後、焼成工程およびアニ
ール工程は、連続して行っても、独立して行ってもよ
い。
【0064】これらを連続して行う場合、脱バインダー
処理後、冷却せず雰囲気を変更し、続いて焼成の保持温
度まで昇温して焼成を行い、次いで冷却し、アニール工
程での保持温度に達したときに雰囲気を変更してアニー
ルを行うことが好ましい。
【0065】また、これらを独立して行う場合は、脱バ
インダー処理工程は、所定の保持温度まで昇温し、所定
時間保持した後、室温まで降温する。その際の脱バイン
ダー雰囲気は連続して行う場合と同様なものとする。ま
た脱バインダー工程と焼成工程とを連続して行い、アニ
ール工程だけを独立して行うようにしてもよく、脱バイ
ンダー工程だけを独立して行い、焼成工程とアニール工
程を連続して行うようにしてもよい。
【0066】[第1の金属層形成]第1の金属層用ペー
ストを焼結体チップに塗布する。塗布工程としては特に
限定されるものではないが、ディップ法等によればよ
い。第1の金属層用ペーストの塗布量は、特に限定され
るものではなく、塗布する焼結体チップの大きさなどに
より適宜調整すればよいが、通常、5〜100μm程度
である。第1の金属層用ペーストを塗布後、乾燥する。
乾燥は60〜150℃程度で、10分〜1時間程度行う
ことが好ましい。
【0067】上記のようにして第1の金属層用ペースト
を塗布、乾燥した後、チップ素体への焼き付けを行う。
焼き付け条件は、例えばN2の中性雰囲気中、あるいは
N2とH2との混合ガス等の還元雰囲気中にて600〜
1000℃で0〜1時間程度保持することにより行うこ
とが好ましい。
【0068】[第2の金属層および酸化物中間層の形
成]上記のようにして、第1の金属層前駆体を形成した
後、第2の金属層用ペーストを塗布形成する。このとき
の条件は、上記第1の金属層用ペーストの場合と同様で
ある。
【0069】その後、酸化性雰囲気、例えば、大気中に
て400〜900℃前後で0〜1時間程度焼成する。こ
の焼成過程中に、第1の金属層前駆体の表層のみが酸化
され、第1の金属層と第2の金属層との間に、第1の金
属層に含まれている金属の酸化物を有する均一な酸化物
中間層が形成される。また、その際、好ましくは第2の
金属層に含まれている金属粒子がこの中に分散される。
これら酸化物中間層、および分散した金属粒子が抵抗体
として機能する。
【0070】[導電性樹脂層の形成]上記のようにして
得られた第2の金属層上に導電性樹脂層用ペーストを塗
布形成する。塗布工程としては、特に限定されないが、
ディップ法等を用いればよい。硬化は樹脂の種類に合わ
せた硬化方法によって行う。熱硬化型樹脂を用いた場
合、本硬化の前に硬化膜にクラック等の欠陥を生じさせ
ないために、予備乾燥(硬化)を行うことが好ましい。
予備乾燥は樹脂の種類によって異なるが、通常、100
℃以下で5分〜1時間程度行うことが好ましい。その
後、本硬化を行う。本硬化は、樹脂の種類によって異な
るが、通常、100〜250℃で10〜60分程度であ
る。また、導電性樹脂層の厚みは、特に限定されない
が、通常1〜100μm程度である。
【0071】[メッキ層]必要に応じて上記導電性樹脂
層上にNi層とSn層またはSn−Pb合金層を電解メ
ッキ法にて形成する。メッキ層の厚みは特に限定されな
いが、通常0.1〜10μm程度である。
【0072】上記の工程によりCR複合電子部品を得る
ことができる。
【0073】このようにして得られたCR複合電子部品
のESRは、特に限定されるものではないが、1〜20
00mΩ程度であり、好ましくは10〜1000mΩで
ある。この範囲のESRを有することで、電源回路の電
源バイパス用コンデンサとして十分な性能を発揮するこ
とができる。
【0074】
【実施例】次に実施例を示し、本発明をさらに具体的に
説明する。
【0075】[実施例1]誘電体層の主原料としてBa
CO3(平均粒径:2.0μm)およびTiO2(平均粒
径:2.0μm)を用意した。Ba/Tiの原子比は
1.00である。また、添加物として、BaTiO3
対し、MnCO3を0.2wt%、MgCO3を0.2w
t%、Y23を2.1wt%、(BaCa)SiO3
2.2wt%用意した。各原料粉末を水中ボールミルで
混合し、乾燥した。得られた混合粉を1250℃で2時
間仮焼した。この仮焼粉を水中ボールミルで粉砕し、乾
燥した。得られた仮焼粉に、有機バインダーとしてアク
リル樹脂、有機溶剤として塩化メチレンとアセトンを加
えてさらに混合し、誘電体スラリーとした。得られた誘
電体スラリーを、ドクターブレード法を用いて誘電体グ
リーンシートとした。
【0076】内部電極材料としてNi粉末(平均粒径:
0.8μm)を用意し、これに有機バインダーとしてエ
チルセルロースと有機溶剤としてターピネオールを加
え、三本ロールを用いて混練し、内部電極ペーストとし
た。
【0077】第1の金属層の導電材として、Cu粉末
(平均粒径:0.5μm)を用い、Cu粉末に対して、
ストロンチウム系ガラスフリットを7wt%添加し、こ
れに有機バインダーとしてアクリル樹脂と有機溶剤とし
てターピネオールを加え、3本ロールを用いて混練し、
第1の金属層用ペーストとした。
【0078】第2の金属層の導電材としてAg粉末(平
均粒径:1μm)を用い、Ag粉末に対して鉛系ガラス
フリットを1wt%添加し、これに有機バインダーとし
てアクリル樹脂と有機溶剤としてターピネオールを加
え、三本ロールを用いて混練し、第2の金属層用ペース
トとした。
【0079】導電性樹脂層の導電材として、Ag粉末
(平均粒径:1μm)とレゾール型のフェノール樹脂、
有機溶剤としてブチルカルビトールアセテートを加え、
三本ロールを用いて混練し、導電性樹脂層用ペーストと
した。
【0080】誘電体グリーンシートを、所定の厚みを得
るために数枚積層し、その上にスクリーン印刷法により
内部電極用ペーストの端部が誘電体層用グリーンシート
の端部から交互に外部に露出するように印刷されたグリ
ーンシートを所定枚数積層し、熱圧着した。次いで焼成
後のチップ形状が、縦4.5×横3.2×厚み2.0m
mになるよう切断し、グリーンチップを得た。
【0081】得られたグリーンチップを加湿したN2
2(H2:3%)雰囲気中、1300℃にて3時間保持
して焼成し、さらに加湿したH2(酸素分圧10-7
圧)の雰囲気にて1000℃で2時間保持し、チップ焼
結体を得た。
【0082】得られた焼結体の両端部に上記第1の金属
層用ペーストを塗布、乾燥を行い、N2+H2(H2:4
%)雰囲気中、770℃で10分間保持して第1の金属
層前駆体を得た。
【0083】次に、得られた第1の金属層前駆体上に上
記第2の金属層用ペーストを塗布、乾燥を行い、空気中
680℃で5分間保持して第2の金属層を得た。また、
同時にこの焼き付け過程中に第1の金属層前駆体の表層
のみが酸化され、第2の金属層に含まれる金属粒子がそ
の酸化された層中に分散した状態をとる。
【0084】さらに上記方法によって得られた第2の金
属層の上に導電性樹脂層用ペーストを塗布し、100℃
で30分予備硬化(乾燥)を行った後、200℃で30
分間硬化させた。
【0085】その後、導電性樹脂層の上にNi、Snの
順に電解メッキ法にてメッキ膜を形成した。得られた試
料の静電容量は22μFであった。試料を30個作製し
ESRを測定したところ、全て15mΩ±2mΩの範囲
に収まっていた。
【0086】[実施例2]本発明の効果を明確にするた
めに、第2の金属層用ペーストを塗布乾燥した後に針で
各端子につき各3ヶ所任意の位置に孔を開け、欠陥を人
為的に作製した(図2)。この状態で焼き付けて第2の
金属層を形成した。これを30個作製し、比較試料とし
た。欠陥の影響のため、ESRは30mΩ±7mΩの範
囲にあった。
【0087】[メッキによる影響]欠陥のない試料
(A:参考例)、欠陥のある試料(B:比較例)、欠陥
のある試料(B)の金属層の上にに導電性樹脂を形成し
た試料(C:実施例)をそれぞれ30個を用意し、メッ
キ前後のESRの変動を調べた。
【0088】[信頼性試験]上記試料各30個を用意
し、環境温度85℃、環境湿度85%の条件下で、定格
電圧の2倍の20Vを印加し、1000時間の耐湿負荷
試験を行った。
【0089】(A)〜(C)について上記試験を行った
結果を表1に示す。
【0090】
【表1】
【0091】[実施例3]樹脂と導電材の比率、および
導電材の材質を変えることで、導電性樹脂層の抵抗率を
変化させた。なお、導電性樹脂層を形成するチップ試料
は、実施例1で用いたものと同一ロットである第2金属
層に欠陥のないものを用い、メッキ後の値を調べた。各
試料につき、各30個のESRを測定し、平均値を採用
した。このとき、全ての試料でメッキ前後でESRの変
動は認められなかった。この場合もESRは15mΩ±
2mΩの範囲に収まっていた。なお、膜厚は20μmに
制御した。
【0092】結果を表2に示す。
【0093】
【表2】
【0094】表から明らかなように、第2金属層に欠陥
があった場合でも本発明技術を用いることによりメッキ
工程において、また信頼性試験においても極めて安定し
た特性が得られていることがわかる。さらに、端子電極
内に形成されている抵抗値に影響をおよぼさないために
は導電性樹脂層の抵抗率を小さくする必要があることが
明白である。
【0095】
【発明の効果】本発明によれば、端子電極に欠陥が存在
していても導電性樹脂層が外界からの影響を防御するた
めに、極めて安定した信頼性の高い電子デバイスが実現
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子デバイスの基本構成を示す断面概
略図である。
【図2】本発明の電子デバイスの効果を明確にするため
に作製した比較用試料の基本構成を示す断面概略図であ
る。
【符号の説明】
1. 誘電体層 2. 内部電極 3. 第1金属層(酸化物中間層を含む) 4. 第2金属層 5. 導電性樹脂層 6. メッキ層 7. 孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 徳岡 保導 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 Fターム(参考) 5E082 AA01 AB03 AB04 BC19 DD02 EE04 EE23 EE26 EE35 FG26 FG46 FG54 GG10 GG11 GG26 GG28 JJ03 JJ12 JJ23 MM24 MM27 PP02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化性雰囲気中で焼成することにより酸
    化物となる第1の金属を含有する第1の金属層と、酸化
    性雰囲気中で焼成しても酸化されない金属を含有する第
    2の金属粒子を焼成して形成した第2の金属層とを有
    し、この2つの金属層間に酸化物中間層を有する電子デ
    バイスであって、前記第2の金属層上に前記酸化物中間
    層層よりも抵抗率の低い導電性樹脂を含む層を形成した
    ことを特徴とする電子デバイス。
  2. 【請求項2】 前記酸化物中間層は第1の金属層に含有
    されている第1の金属の酸化物を含有し、かつ前記酸化
    物中間層中に第2の金属層に含有されている第2の金属
    粒子が分散している請求項1に記載の電子デバイス。
  3. 【請求項3】 前記導電性樹脂層の抵抗率が10Ω・c
    m未満であることを特徴とする請求項1または2に記載
    の電子デバイス。
  4. 【請求項4】 前記導電性樹脂層の上にメッキ層が形成
    されていることを特徴とする請求項1〜3に記載の電子
    デバイス。
  5. 【請求項5】 少なくともビヒクル中に酸化性雰囲気で
    焼成することにより酸化物となる第1の金属粒子が分散
    されている第1の金属層用ペーストと、少なくともビヒ
    クル中に酸化性雰囲気中で焼成しても酸化されない第2
    の金属粒子が分散されている第2の金属層用ペーストと
    を用い、前記第1の金属層用ペーストを基材上に塗布し
    て乾燥し、この第1の金属層用ペーストに含有されてい
    る金属が酸化されない雰囲気中で焼成して第1の金属層
    前駆体とし、第1の金属層前駆体上に第2の金属層用ペ
    ーストを塗布して乾燥し、酸化性雰囲気中で焼成して第
    1の金属層前駆体の第2の金属層用ペーストとの界面に
    酸化物中間層を形成するとともに、第1の金属層、第2
    の金属層を得、前記酸化物中間層よりも抵抗率の低い導
    電性樹脂を第2の金属層上に塗布して乾燥し、導電性樹
    脂層を形成して得る電子デバイスの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記酸化物中間層中に第2の金属粒子が
    分散している請求項5に記載の電子デバイスの製造方
    法。
  7. 【請求項7】 前記樹脂導体上にメッキ法にて金属薄膜
    を形成して得る請求項5または6に記載の電子デバイス
    の製造方法。
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