JP2000221582A - カメラ - Google Patents

カメラ

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JP2000221582A
JP2000221582A JP11025419A JP2541999A JP2000221582A JP 2000221582 A JP2000221582 A JP 2000221582A JP 11025419 A JP11025419 A JP 11025419A JP 2541999 A JP2541999 A JP 2541999A JP 2000221582 A JP2000221582 A JP 2000221582A
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JP
Japan
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camera
zoom
circuit
voice
command
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Withdrawn
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JP11025419A
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English (en)
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Yoji Watanabe
洋二 渡辺
Junichi Ito
順一 伊藤
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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  • Details Of Cameras Including Film Mechanisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】音声入力手段を有し音声制御命令に応じた動作
を実行させ得るカメラにおいて、操作性を損なうこと無
く省電力化に寄与し得るカメラを提供する。 【解決手段】入力された音声制御信号に基づいて所望の
動作を制御する音声制御手段42を有するカメラにおい
て、撮影予備動作が行なわれたか否かを検出する検出手
段43と、この検出手段の検出結果に応じて上記音声制
御手段による制御を開始させるか否かを制御する制御手
段1とを具備して構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、カメラ、詳しく
は入力された音声信号に基づいて所望の動作を制御する
音声制御手段を有するカメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、写真撮影を行なうカメラにおい
て、例えば入力された音声を所定の音声信号に変換する
と共に、これによって入力された音声信号が予め設定さ
れた音声制御命令を表わす指令信号に対応するものであ
ることを判別し得る音声入力手段を具備し、この音声入
力手段によって入力された指令信号に応じて所望の動作
を実行させるようにしたものが、例えば特開昭64−5
6428号公報等によって種々提案されている。
【0003】一方、従来のカメラにおいて、音声信号に
よってカメラを動作させるようにする技術手段として
は、例えば特開平4−316035号公報等によって開
示されているものがある。この特開平4−316035
号公報等に開示されているカメラは、写真撮影を行なう
際に測距動作を繰り返し実行すると共に、音圧データを
収集し、予め設定された基準レベル以上の音圧信号が入
力されたときに、改めてAF動作を行なって、そのAF
結果に基づいて被写界(ファインダー部の撮影画面内)
に所望の撮影対象物が存在しているか否かを判断し、そ
の判断結果に基づいて自動撮影動作を許可(オートレリ
ーズ許可)又は撮影動作を禁止(レリーズ禁止)する制
御を行なうようにしたものである。
【0004】他方、近年におけるカメラにおいては、自
動焦点調節装置(以下、AF装置という)を有して構成
したものが一般的に普及している。このようなAF装置
を有するカメラでは、所望の被写体に対してAF動作を
実行する際には、撮影者が所定の操作を行なうことでA
F動作を開始させるようにしている。そして、このAF
動作に伴う所定の処理が完了するまでの間には、各種の
演算処理や撮影光学系等を駆動させるために所定の時間
が必要となる。このことは、撮影者が撮影しようとする
時点から若干の時間的なずれ(タイムラグ)が生じるこ
とになるので、これによって得られる撮影結果(写真)
は、撮影者の意思に反して、その表現しようとした場面
とは異なってしまう場合がある。
【0005】そこで、従来のカメラでは、このようなタ
イムラグを解消するための技術手段として、例えば特開
昭64−42639号公報等によって、種々の提案がな
されている。
【0006】上記特開昭64−42639号公報によっ
て開示されているカメラの自動焦点調節システムは、撮
影者がカメラの保持部を把持する動作や、カメラのファ
インダー部を覗いたりする動作等、撮影動作に先立って
行なわれる撮影予備動作を検知する手段を備え、この検
知手段の出力に応じてAF動作を開始するように制御し
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記特開昭
64−56428号公報等によって開示されている手段
を用いたカメラはおいては、音声による指令を常に受け
得る状態としておくために、例えばカメラの電源を常時
オン状態としておき、常に音声入力手段を動作させて音
声が入力されるのを待機する状態になっている必要があ
る。このことは、写真撮影が行なわれていない状態、つ
まり待機状態においても電力が消費されてしまうので、
カメラの省電力化という観点からは不利な条件となって
しまう。
【0008】また、これとは別の問題として、カメラの
音声入力手段が待機状態となっているときに、そのカメ
ラの近傍において通常の会話が行なわれるような状況が
一般的に考えられる。この場合において、会話中にカメ
ラの動作を指示する指令(以下、音声制御命令という)
に相当する言葉が発せられたような場合には、これを受
けてカメラの音声入力手段が反応してしまうといったこ
とも考えられる。このときカメラは、使用者の意図に反
して、その音声制御命令に対応した動作が実行されてし
まうこととなり問題である。
【0009】一方、上記特開平4−316035号公報
等によって開示されている手段は、予め設定された基準
となる音圧レベルによって、オートレリーズ動作を許可
するか又はレリーズ動作を禁止するかの判断がなされる
ようにしている。したがって、撮影画面内の被写体等に
関わらず、カメラの周囲環境からの影響を受け易く、意
図しないオートレリーズ動作が実行されてしまう場合も
考えられる。
【0010】さらに同公報の手段では、写真撮影を行な
う際には、所定の時間だけ継続して測距動作等を繰り返
し実行させる必要があるので、実際の撮影(露光)動作
とは別に多大な消費電力が必要になるものと考えられ
る。
【0011】このことから、上記特開平4−31603
5号公報による手段もまた、上述の特開昭64−564
28号公報による手段と同様に、カメラの省電力化とい
う観点からは不利な手段であると言える。
【0012】近年において一般的に実用化されている種
々のカメラにおいては、例えば自動露光調節動作(AE
動作)や自動焦点調節動作(AF動作)、フイルムの自
動給送動作等の様々な自動化及び多機能化が主に電子技
術によって実現されている。これら各種の機能は、各種
の電気回路等を利用して様々な機構や装置等を適切に制
御することで実現されているものである。したがって、
これら様々な機能を支障なく確実に動作させるために
は、所定の駆動電源が必要となる。
【0013】また、主に屋外等に持ち出されて使用され
る一般的なカメラにおいては、自己の本体に内蔵される
駆動電源からの電力の供給が断たれてしまうと、各種の
電気回路等による機能が停止してしまい、カメラとして
動作しなくなってしまうことになる。このような理由に
より、カメラにおける駆動電力の確保は重要な問題とな
っている。これと同時に、無駄な電力の消費をできる限
り抑制する工夫が要望されている。
【0014】本発明は、上述した点に鑑みてなされたも
のであって、その目的とするところは、音声入力手段を
有し、入力された音声制御命令を識別し、その制御命令
に応じた所定の動作を実行させるように構成されたカメ
ラにおいて、所定の機能を必要に応じて確実に実現させ
得ると共に、操作性を損なうこと無く無駄な電力の消費
を抑制し、よって省電力化に寄与し得るカメラを提供す
ることである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明によるカメラは、入力された音声制御信
号に基づいて所望の動作を制御する音声制御手段を有す
るカメラにおいて、撮影予備動作が行なわれたか否かを
検出する検出手段と、この検出手段の検出結果に応じて
上記音声制御手段による制御を開始させるか否かを制御
する制御手段とを具備して構成されていることを特徴と
する。
【0016】また、第2の発明は、上記第1の発明によ
るカメラにおいて、撮影者がカメラの把持部を把持した
状態及び/又は撮影者がカメラのファインダ部を覗いた
状態を、上記検出手段が検出し得るように構成されてい
ることを特徴とする。
【0017】そして、第3の発明によるカメラは、音声
信号を入力する音声入力手段と、この音声入力手段によ
って入力された音声信号に基づいて所定の動作を制御す
る音声制御手段とを具備し、上記音声入力手段が、撮影
予備動作が行なわれている場合にのみ動作することを特
徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図示の実施の形態によって
本発明を説明する。図1・図2は、本発明の一実施形態
のカメラを示し、図1は、本カメラの背面側から見た外
観斜視図であり、図2は、本カメラにおける電気的な内
部構成を示すブロック構成図である。
【0019】本実施形態のカメラは、撮影者の音声制御
命令(音声コマンド)に応じて所定の動作を実行するよ
うに構成されたカメラである。そして、本カメラにおけ
る音声制御命令としては、例えば写真撮影を行なうに先
立って所望の撮影画角の設定を行なう変倍動作(以下、
ズーム動作という)を指示する[ズーム設定コマンド]
と、写真撮影を行なうに際して補助光を発光させるスト
ロボ装置の発光形態の設定、即ち所望のストロボ発光モ
ードの設定操作を指示する[発光モード設定コマンド]
を有して構成されている。
【0020】まず、本実施形態のカメラの外装部に配設
された操作部材等の構成の概略を、図1によって以下に
説明する。本カメラ200の外観形状は、従来の一般的
なカメラと略同様の形状によって構成されていて、その
前面側の略中央部には、変倍光学系(ズームレンズ群)
や合焦光学系(フォーカスレンズ群)等の複数の光学レ
ンズ群が内部に配置されたズームレンズ鏡筒202が前
面、即ち被写体側に向けて配設されている。
【0021】また、本カメラ200の上面部には、一端
部にレリーズボタン32が設けられ、他端部には主操作
部材45が設けられている。レリーズボタン32は、従
来の一般的なカメラに適用されているものと同様に二段
階操作を行なうことによって、本カメラ200の内部の
電気回路の一部であって、撮影動作の開始を指示する信
号を発生させるレリーズスイッチ(図1では図示せず。
1st.レリーズ検知スイッチ33及び2nd.レリー
ズ検知スイッチ34。図2参照)に連動するようになっ
ている。
【0022】また、主操作部材45は、本カメラ200
の主電源スイッチであるメイン操作部材検知スイッチ4
6(図2参照)に連動し、摺動させることによって本カ
メラ200の内部回路の電源状態を動作状態(オン)又
は非動作状態(オフ)とに切り換えるスライド操作部材
によって構成されている。なお、主操作部材45の形態
としては、このようなスライド操作部材に限られるもの
ではなく、これとは異なる形態、例えば押しボタン式や
回転操作式の操作部材等を用いても良い。
【0023】一方、本カメラ200の背面側の上縁部に
おける略中央部近傍には、観察光学系等からなり被写体
像を含む所望の撮影範囲を観察し得る観察手段である光
学ファインダー部204が配設されている。この光学フ
ァインダー部204の近傍には、本カメラ200の背面
側から見て左側の所定の位置に、発光ダイオード(LE
D)205a及びフォトトランジスタ205b等からな
る顔面センサ205が、また本カメラ200の背面側か
ら見て右側の所定の位置には、テレボタン28及びワイ
ドボタン29からなるズーム操作ボタンが配置されてい
る。
【0024】顔面センサ205は、LED205a及び
フォトトランジスタ205b等によって構成される一対
の投受光装置からなるものであって、撮影者が光学ファ
インダー部204の近傍に顔面を近接させている状態、
即ちファインダー部を覗いている状態を検知することに
よって、撮影者による撮影予備動作を検出する検出手段
の役目をするものである。
【0025】つまり、この顔面センサ205は、次に示
すような構成からなるものである。まず、撮影者が光学
ファインダー部204を覗いている状態においては、L
ED205aによってカメラ200の背面側へ向けて所
定の光束が照射されるようになっている。これによって
投射された光束は、撮影者の顔面によって反射されてフ
ォトトランジスタ205bに入射するようになってい
る。これによって、同フォトトランジスタ205bから
は所定の出力信号が生じるようになっている。
【0026】そして、本カメラ200の内部回路全体を
制御する制御手段(図2参照)がこのフォトトランジス
タ205bからの出力信号の変化を監視することによっ
て、撮影者が光学ファインダー部204を覗いている状
態にあるか否か、即ちカメラ200を使用して撮影動作
のための予備動作を実行しているか又は机上等に置いて
ある状態等、カメラの不使用状態等を検知し得るように
なされている。
【0027】また、テレボタン28及びワイドボタン2
9からなるズーム操作ボタンは、ズーム検知スイッチ3
5(図2参照)に連動し、ズームレンズ鏡筒202の内
部に配置されるズームレンズ群を所望の方向に移動させ
て所望の撮影倍率に設定するためのズーム指示信号を発
生させる操作部材である。なお、ズーム操作ボタンのう
ちテレボタン28は、望遠(Tele)側へと変倍させ
るズーム指示信号を、またワイドボタン29は、広角
(Wide)側へと変倍させるズーム指示信号を、それ
ぞれ発生させるものである。
【0028】そして、本カメラ200の背面側の上縁部
における一端部近傍の所定の位置には、孔部207が設
けられ、この孔部207に対応するカメラ200の内部
の所定の位置には、撮影者によって発生された音声制御
命令を受けて、これを所定の電気的な音声制御信号に変
換する音声入力手段の一部を構成するマイクロフォン4
1(図1では図示せず。図2参照)が配設されている。
【0029】さらに、カメラ200の一側部には、撮影
を行なうに際して撮影者が自己の手によって同カメラ2
00を把持するためのグリップ部201が設けられてい
る。このグリップ部201の側面部の所定の位置には、
グリップセンサ206が配置されている。
【0030】このグリップセンサ206は、一対の電極
部206a・206b等によって構成され、撮影者がグ
リップ部201を把持したことを検知することで、撮影
者による撮影予備動作を検出する検出手段の役目をして
いる。この場合において、例えば撮影者がグリップ部2
01を把持していない状態では、電極部206a・20
6bの間が絶縁状態となる一方、撮影者がグリップ部2
01を把持している状態においては、電極部206a・
206bの間は、撮影者の手のひらを介して導通状態と
なるように構成されている。このようにグリップセンサ
ー206の状態が絶縁状態であるか又は導通状態にある
かを検出することで撮影者がグリップ部201を把持し
ているか否かを判別し得るようになっている。
【0031】次に、本実施形態のカメラにおける内部に
配置される電気回路等の詳細な構成について、以下に説
明する。まず、本カメラ200における電気回路の全体
は、CPU等によって構成される制御回路1によって制
御されており、本カメラ200のすべての動作シーケン
スは、この制御回路1が司っている。そして、制御回路
1には、以下に示す各種の電気回路が電気的に接続され
ている。
【0032】即ち、制御回路1には、上記主操作部材4
5の操作に応じて本カメラ200の電源状態(オン状態
又はオフ状態)の切換制御を行なう主電源スイッチであ
るメイン操作部材検知スイッチ46と、上記レリーズボ
タン32の操作に応じて撮影動作を実行させる旨の指令
信号(AE及びAF動作、露光動作等の実行を開始させ
る指令信号)を発生させる1st.レリーズ検知スイッ
チ33及び2nd.レリーズ検知スイッチ34とからな
るレリーズスイッチと、テレボタン28及びワイドボタ
ン29からなるズーム操作ボタンの操作に応じて通電状
態(オン状態)となるテレスイッチ及びワイドスイッチ
からなるズームスイッチ(図示せず。通常はオフ状態と
なっている)を含み、ズーム動作を指示するズーム指令
信号を発生させるズーム検知スイッチ35と、このズー
ム検知スイッチ35の信号に応じて制御回路1から送出
される駆動制御信号を受けてズームモータ38及びズー
ムレンズ駆動機構39を駆動制御するズームモータ駆動
回路36と、ズームレンズ群37の位置を検知するズー
ムレンズ位置検知回路40と、被写体9からの光束を受
光する測光センサ15を含み、周囲光の測定を行なって
被写体輝度情報等を出力する周囲光測定回路14等から
なる測光装置と、発光ダイオード(LED)等の投光素
子10及び投光レンズ11と半導***置検出装置(PS
D)等の受光素子13及び受光レンズ12とを含み、投
光素子10の発光を制御すると共に受光素子13の受光
位置に基づいて被写体9までの距離(以下、被写体距離
という)を算出する測距回路8等からなる測距装置と、
この測距装置による測距結果に応じてフォーカスモータ
22及びフォーカスレンズ駆動機構23を駆動制御する
フォーカスモータ駆動回路20と、フォーカスレンズ群
21の位置を検知するフォーカスレンズ位置検知回路2
5と、セクターシャッタ17を駆動させるシャッタープ
ランジャ18の駆動制御を行なうシャッタ制御回路16
と、セクターシャッタ17の設定されている位置、例え
ば初期位置に設定されているか、開放状態に設定されて
いるか等を検知するセクタ位置検知スイッチ19と、フ
イルムパトローネ3のDXコード情報等を読み取るDX
コード入力回路2と、フィルム給送モータ6及びフィル
ム給送機構7を駆動制御するフイルム給送回路4と、フ
ィルム5の給送状態(移動量)を検知するフィルム給送
状態検知回路24と、撮影者が本カメラ200によって
写真撮影を行なうのに先立って行なう予備的な動作(以
下、撮影予備動作という)を検知する撮影予備動作検知
回路43(詳細は後述する。図3参照。)と、マイクロ
フォン41の出力信号(アナログ音声信号)を受けて所
定の処理を施す音声入力回路42(詳細は後述する。図
4参照。)と、補助光を発光するストロボ発光部27と
このストロボ発光部27の発光動作を制御し発光電荷の
蓄積(充電)等を行なうストロボ回路26等からなるス
トロボ発光装置等が、それぞれ電気的に接続されてい
る。
【0033】なお、上述した各種の電気回路やアクチュ
エータ等の電気的な部材に対しては、電源電池(図示せ
ず)によって必要な電力が必要に応じて供給されるよう
になっている。この場合において、電源電池による各種
の電気回路等への給電制御については、制御回路1によ
り制御される電源制御回路(図示せず)によって行なわ
れる。
【0034】レリーズスイッチは、上述したように1s
t.レリーズ検知スイッチ32及び2nd.レリーズ検
知スイッチ34の二つのスイッチ部材等からなるもので
あるが、両スイッチ部材は連動して動作するようになっ
ている。
【0035】即ち、1st.レリーズ検知スイッチ33
は、上記レリーズボタン32の一段目の操作(いわゆる
半押し状態とする操作)に応じて撮影動作のうち撮影に
先立って行なわれるAE及びAF動作等を実行させる旨
の指令信号を発生させるものである。また、2nd.レ
リーズ検知スイッチ34は、上記レリーズボタン32の
ニ段目の操作、即ち一段目の操作からさらに押し込む操
作であって、いわゆる全押し状態とする操作に応じて撮
影動作のうち露光動作を開始させる旨の指令信号を発生
させるものである。
【0036】周囲光測定回路14は、レリーズボタン3
2の一段目の操作に応じて出力される1st.レリーズ
検知スイッチ33の出力信号を受けて制御回路1により
制御されるように構成されている。この場合において、
測光センサ15は、被写体9からの光束を受光し、その
受光量によって周囲光を測定する。これと共に、取得さ
れた被写体輝度情報等を制御回路1に出力する。すると
制御回路1は、これを受けてその時の測光値を算出す
る。
【0037】また、被写体からの光束は、撮影光学系を
透過してカメラ200の内部に入射して、同カメラ20
0内の所定の位置に配置されたフイルム5上に被写体像
を結像することになる。この場合において、カメラ20
0の内部に入射する被写体光束の入射光量を調整するた
めに、同被写体光束の光路上には、所定の位置に絞り手
段及びシャッタ手段の役目を兼用するセクターシャッタ
17が設けられている。
【0038】このセクターシャッタ17は、シャッター
プランジャ18によって駆動制御されるようになってお
り、同シャッタープランジャ18は、レリーズボタン3
2のニ段目の操作に応じて出力される2nd.レリーズ
検知スイッチ34の出力信号を受けて制御回路1によっ
て制御されるようになっている。このような構成によっ
て、被写体光束の入射光量を調整し適切な光量をフイル
ム5へと露光させる動作、即ち実質的な露光動作が行な
われ得ることになる。
【0039】また、投受光素子10・13及び測距回路
8等からなる測距装置は、いわゆる三角測距の原理を用
いてカメラ200から所望の被写体9までの距離を測定
するための装置であって、その構成は、従来のカメラ等
において一般的に実用化されているものと同様の構成か
らなる。この測距装置によってなされる測距動作は、次
のようなものである。
【0040】まず、制御回路1は、上記レリーズボタン
32の一段目の操作に応じて出力される1st.レリー
ズ検知スイッチ33の出力信号を受けると測距装置を制
御して測距動作を開始する。
【0041】この場合において制御回路1は、まず測距
回路8を介して投光素子10の発光制御を行なって所定
の光束を被写体9に向けて発光させる。これにより投光
素子10から投射された光束は、投光レンズ11を介し
て被写体9に向けて進み、同被写体9によって反射され
る。この反射光は、受光レンズ12によって集光され、
その被写体光束が半導***置検出装置(PSD)等の受
光素子13に受光される。同受光素子13は、その受光
位置情報を出力する。これを受けて測距回路8は、カメ
ラ200から被写体9までの距離に相当する信号を検出
し、これを被写体距離情報として制御回路1へと伝送す
る。そして、この被写体距離情報に基づいて制御回路1
は、その時点における合焦位置情報を算出する。
【0042】フォーカスレンズ駆動機構23は、フォー
カスモータ22の回転駆動力を受けて撮影光学系のうち
焦点調節を行なう合焦光学系であるフォーカスレンズ群
21を撮影光学系の光軸に沿う方向に移動させ得るよう
に構成されている。
【0043】つまり、レリーズボタン32のニ段目の操
作がなされて2nd.レリーズ検知スイッチ34から所
定の指令信号が発生すると、これを受けて制御回路1
は、測距回路8によって得られた測距結果(被写体距離
情報)に基づいてフォーカスレンズ群21の合焦位置を
算出し、その算出結果に応じて所定のフォーカス指示信
号をフォーカスモータ駆動回路20へと出力する。これ
を受けてフォーカスモータ駆動回路20は、フォーカス
モータ22の所定の駆動制御を開始する。これによって
フォーカスレンズ群21は、フォーカスレンズ駆動機構
23を介して所定の量だけ光軸方向に移動し、被写体像
がフイルム5の結像面上において合焦状態となる合焦位
置に設定される。
【0044】このとき制御回路1は、フォーカスレンズ
位置検知回路25からの検知信号を受けて、フォーカス
レンズ群21の位置情報等を検出しており、同フォーカ
スレンズ群21が設定されるべき合焦位置で停止するよ
うに制御している。
【0045】他方、ズームレンズ駆動機構39は、ズー
ムモータ38の回転駆動力を受けてズームレンズ群37
を撮影光学系の光軸に沿う方向に移動させ得るように構
成されている。つまり、ズーム操作ボタン(28・2
9)が操作されることによって所定のズーム指示がなさ
れると、ズーム検知スイッチ35がテレ側へのズーム動
作を指示するテレ指示信号又はワイド側へのズーム動作
を指示するワイド指示信号を制御回路1へと出力する。
すると、これを受けて制御回路1は、所定のズーム駆動
制御信号をズームモータ駆動回路36へと出力する。こ
れによりズームモータ駆動回路36は、ズームモータ3
8の所定の駆動制御を開始する。そして、このようにし
てズームレンズ群37は、ズームレンズ駆動機構39を
介して駆動され、撮影者が所望する撮影画角となる位置
まで所定の量だけ移動する。
【0046】このとき制御回路1は、ズームレンズ位置
検知回路40からの検知信号を受けて、ズームレンズ群
37の位置情報等を検出しており、同ズームレンズ群3
7が設定されるべき焦点距離(変倍率)となる位置で停
止するように制御している。
【0047】また、フイルムパトローネ3の内部には、
ロール状の写真フイルム5が巻回されて収納されてい
る。同パトローネ3の外周面上には、電気接点等によっ
て形成されるDXコード情報が設けられていて、このD
Xコード情報等は、DXコード入力回路2によって電気
的に読み取られるようになっている。
【0048】フィルム給送機構7は、フィルム給送モー
タ6の回転駆動力を受けてフイルムパトローネ3からフ
イルム5を給送するように構成されている。このフイル
ム5の給送動作は、例えば一コマ分の巻上げがなされる
場合には、一コマ分に相当する所定の給送量だけ給送さ
れるように、制御回路1からの給送指令信号を受けてフ
イルム給送回路4を介して駆動制御されるフイルム給送
モータ6によって駆動されるようになっている。
【0049】そして、フィルム給送状態検知回路24
は、例えばフイルム5に設けられているパーフォレーシ
ョンを計数する等によってフィルム5の給送量等の給送
状態を検出するものである。このフィルム給送状態検知
回路24によって得られたフイルム移動量(給送量)情
報は、制御回路1へと伝送され、これに基づいて制御回
路1は、フイルム給送モータ6及びフイルム給送機構7
の駆動制御を行なって、フイルム5が所定の位置で停止
するようにしている。
【0050】次に、撮影予備動作検知回路43について
の詳細を説明する。図3は、本カメラにおける撮影予備
動作検知回路と制御回路のみを取り出して示す要部ブロ
ック構成図である。
【0051】通常の場合、撮影者がカメラを用いて写真
撮影を行なおうとする場合には、まずカメラ本体を自己
の手によってグリップ部を把持する等によりカメラを保
持した後、その状態で顔面をカメラに近接させると共
に、自己の眼を光学ファインダー部204に対向させる
ようにするのが普通である。これによって撮影者は、自
己の眼によってファインダー部によって結像される被写
体像の観察を行なうと共に、同ファインダー内部の所定
位置に表示される撮影情報等を確認することになる。こ
のような一連の動作について、本発明においては、撮影
予備動作というものとしている。
【0052】本実施形態のカメラ200においては、上
述のような撮影予備動作のうち撮影者が本カメラ200
のグリップ部201を把持したことを検知するグリップ
センサー206(一対の電極部206a・206b等)
と、ファインダー部に顔面を近接させた状態を検知する
顔面センサ205とからなる撮影予備動作検知回路43
を設け、これによって、撮影者により写真撮影に先立っ
て行なわれる予備的な動作(撮影予備動作)を検知する
ようにしている。
【0053】このように撮影予備動作を検知する撮影予
備動作検知回路43について、図3を用いてさらに詳し
く説明すると、次のようになる。本カメラ200の撮影
予備動作検知回路43におけるグリップセンサ206
は、上述したように一対の電極部206a・206bに
よって構成されている。このうち一方の電極部206a
は、抵抗300によってプルアップされた状態で制御回
路1のポートP3に接続されている。したがって、撮影
者によってグリップ部201が把持されていない状態で
は、ポートP3の電圧レベルの状態はHighとなって
いる。
【0054】一方、撮影者がグリップ部201を把持し
た状態では、撮影者の手のひらを介して一対の電極部2
06a・206bが導通状態となることから、ポートP
3はグランドに接続される状態となり、この場合におけ
る電圧レベルの状態はLowになる。したがって制御回
路1は、ポートP3の電圧レベルの変位を監視すること
によって、撮影者がグリップ部201を把持している状
態にあるか否かを判断し得るようになっている。
【0055】また、本カメラ200の撮影予備動作検知
回路43における顔面センサ205は、上述したように
LED205aとフォトトランジスタ205bとによっ
て構成されている。
【0056】この構成において、制御回路1のポートP
1からLED205aの発光制御を行なう所定の制御信
号(Low信号)が送出されるとLED205aが発光
するようになっている。つまり、撮影者が自己の顔面を
ファインダー部に近接させて、光学ファインダー部20
4を覗いた状態にすると、LED205aから投射され
る光束は、撮影者の顔面によって反射し、その反射光束
がフォトトランジスタ205bに入射する。すると、ポ
ートP2の電圧レベルの状態がLowからHighへと
変化する。したがって制御回路1は、ポートP2の電圧
レベルの変位を監視することによって、撮影者が光学フ
ァインダー部204を覗いている状態であるか否かを判
断し得るようになっている。
【0057】次に、音声入力回路42についての詳細を
説明する。図4は、本カメラにおける音声入力回路及び
マイクロフォンからなる音声入力手段と電源制御回路の
みを取り出して示す要部ブロック構成図である。
【0058】音声入力回路42は、図4に示すようにマ
イクロフォン41からの音声制御信号(アナログ信号)
に対して所定の処理を施すアナログ処理回路101と、
このアナログ処理回路101によって所定の処理が施さ
れた音声制御信号をデジタル信号に変換するA/D変換
回路102と、このA/D変換回路102によってデジ
タル化された音声制御信号に対して所定の処理を施すデ
ジタル信号処理回路103と、入力された音声制御信号
を検索するための所定の検索用見出し情報及びこれに対
応するコマンドコードが予め記憶された記憶回路104
等によって構成されている。
【0059】上述したようにマイクロフォン41によっ
て集音された撮影者による音声は、このマイクロフォン
41において音声信号に変換された後、音声信号として
音声入力回路42に向けて出力される。これを受けて音
声入力回路42では、次に示すような処理がなされる。
【0060】即ち、マイクロフォン41からの入力信号
は、アナログ処理回路101において所定の増幅処理が
施された後、A/D変換回路102に出力され、このA
/D変換回路102によってデジタル音声信号に変換さ
れる。
【0061】デジタル信号処理回路103は、A/D変
換回路102によりデジタル化された音声信号を受け
て、これを所定の音声制御信号、即ち制御回路1によっ
て判別し得る形態の所定のコマンドコードに変換した
後、これを制御回路1に伝送する。これを受けて制御回
路1は、音声コマンド信号に応じた所定の動作を制御す
ることで、音声制御手段の役目もしている。
【0062】このデジタル信号処理回路103において
実行される処理を、具体的に説明すると次のようにな
る。即ち、デジタル信号処理回路103は、入力された
デジタル音声信号(A/D変換データ(表1参照)。符
号化されたデジタル信号)に基づいて記憶回路104に
予め記憶されている検索用見出し情報(参照用データ
(表2参照)を検索する。
【0063】このとき、マイクロフォン41等を経てデ
ジタル信号処理回路103に入力された音声信号(デジ
タル信号)と合致する検索用見出し情報が記憶回路10
4に存在することが確認された場合には、これに対応す
るコマンドコードを同記憶回路104より読み出して、
これを音声コマンド信号として制御回路1に向けて伝送
する。
【0064】これを受けて制御回路1は、音声コマンド
信号による指示に基づいて所定の回路を制御して、所定
の動作を行なわしめることになる。ここで、本実施形態
のカメラ200においては、上述したようにズーム動作
とストロボ発光モードの設定動作とを指示し得るように
している。
【0065】そして、本カメラ200において、音声入
力回路42を構成する上述した各種の回路に対しては、
制御回路1によって制御される電源制御回路105を介
して電源電池(図示せず)から必要な電力が供給される
ようになっている。
【0066】つまり、主操作部材45の操作に応じて動
作するメイン操作部材検知スイッチ46からの指令信号
を受けて、制御回路1が電源制御回路105に対して電
源状態をオン状態とする旨の指令信号が生じた場合に
は、各回路に対して所定の電力を供給する一方、電源状
態をオフ状態とする旨の指令信号が生じた場合には、各
回路への電力の供給を停止するようになっている。
【0067】一般的に音声による動作の制御が不要な状
況下、例えば写真撮影を行なわずカメラ200を机上に
置いておくといった場合等には、電力消費の削減、即ち
省電力化を考慮して、少なくとも音声入力手段42の電
源状態をオフ状態となるように制御することが望まし
い。このことから、本実施形態のカメラ200において
は、このような状況下において電源制御回路105によ
る各回路への電力供給を停止するようにし、この状態で
は、カメラ200が消費する電力量がほぼゼロになるよ
うになっている。
【0068】このように構成された上記一実施形態のカ
メラにおける作用について、以下に説明する。図5・図
6・図7・図8は、本カメラ200における制御回路1
の動作シーケンスを示すフローチャートであって、図5
・図6はカメラのメインシーケンスを示し、図7は音声
制御命令によってズーム動作を行なわしめる音声ズーム
処理の動作シーケンスを、図8は通常操作によるズーム
動作が行なわれる際の動作シーケンスをそれぞれ示して
いる。また図9は、デジタル信号処理回路103の動作
シーケンスを示すフローチャートであって、音声処理動
作が行なわれる際の動作シーケンスを示している本カメ
ラ200の本体内における所定の位置に、所定の電源電
池(図示せず)を装填すると、制御回路1に対して所定
の電力が供給される。これを受けて制御回路1は、いわ
ゆるパワーオンリセット状態となり、その動作を開始す
る。
【0069】この状態において、まず図5に示すステッ
プS1では、制御回路1は、メイン操作部材検知スイッ
チ46(図5では単にメインスイッチと表記している)
の指令信号がオン状態であるか否かの判断を行なう。こ
こで、メイン操作部材検知スイッチ46の指令信号がオ
ン状態にあると判断された場合には、ステップS4の処
理に進み、同指令信号がオフ状態であると判断された場
合には、次のステップS2の処理に進む。
【0070】ステップS2においては、初期化(イニシ
ャライズ)処理のサブルーチンが実行される。このイニ
シャライズサブルーチンは、主にレンズ鏡胴202を沈
胴位置等のレンズ鏡筒収納時における所定の位置等へ移
動させるための処理が実行される。その後、ステップS
3の処理に進む。
【0071】ステップS3において、制御回路1は、メ
インスイッチの待機状態となる。この場合において制御
回路1は、メイン操作部材検知スイッチ46の状態変化
だけを監視し得る状態に設定されると共に、自己の動作
クロックを停止させ、さらに他の各種の回路に対する電
力の供給を遮断するよう制御して、各回路の動作状態を
低消費電力状態(いわゆる省エネ状態)に設定する。
【0072】そして、この低消費電力状態にあるとき
に、撮影者が主操作部材45をオン状態とする所定の操
作を行なってメイン操作部材検知スイッチ46がオン状
態を示す旨の指令信号を発生すると、これを受けて制御
回路1は、低消費電力状態を解除してカメラ200の各
回路への電力供給を開始し通常の動作を行ない得る状態
となるよう制御する。そして、次のステップS4の処理
に進む。
【0073】ステップS4において、制御回路1は、フ
ィルム給送状態検知回路24からの信号を監視して、フ
ィルム5の初期巻上動作(いわゆる空送り動作)が完了
している状態にあるか否かを確認する。ここで、初期巻
上動作が完了している状態であることが確認されると、
ステップS6の処理に進む。
【0074】また、ここでフイルム5の初期巻上動作が
完了していない状態、例えばフイルムパトローネ3をカ
メラ本体内の所定の位置に装填し、カメラ200の裏蓋
を閉状態とした直後の状態等であれば、ステップS5の
処理に進み、このステップS5において、フィルム5の
所定の初期巻上動作を実行するための[空送り]処理の
サブルーチン(詳細は図示せず。一般的なシーケンスで
ある。)を実行し、その完了を確認した後、ステップS
6の処理に進む。
【0075】ステップS6において、制御回路1は、ス
トロボ回路26からの信号を監視して、ストロボ装置に
おけるメインコンデンサ(図示せず)の充電動作が完了
している状態にあるか否かを確認する。ここで、メイン
コンデンサの充電動作が完了している状態であることが
確認されるとステップS8の処理に進む。
【0076】また、ここでメインコンデンサの充電動作
が完了していない状態であれば、ステップS7処理に進
み、このステップS7において、[ストロボ充電]処理
のサブルーチン(詳細は図示せず。一般的なシーケンス
である。)を実行し、その完了を確認した後、ステップ
S8の処理に進む。
【0077】続いてステップS8において、制御回路1
は、カメラ200のファインダー部に対して撮影者の顔
面が近接した状態にあるか否かの処理、即ち[顔面検
出]処理を実行して、撮影者による撮影予備動作が行な
われているか否かを確認する。
【0078】ここでは、まず制御回路1は、ポートP2
(図3参照)の電圧レベルの状態を監視することによっ
て、顔面センサ205を構成するフォトトランジスタ2
05bからの信号を確認する。この場合において、ポー
トP2の電圧レベルがLowであれば、上述したように
撮影者がファインダー部を覗いていない状態にあるもの
と判断されて、次のステップS9の処理に進む。
【0079】次いで、ステップS9において、制御回路
1は、撮影者がカメラ200のグリップ部201を把持
している状態にあるか否かの処理、即ち[グリップ検
出]処理を実行して、撮影者による撮影予備動作が行な
われているか否かを確認する。
【0080】ここでは、まず制御回路1は、ポートP3
(図3参照)の電圧レベルの状態を監視することによっ
て、グリップセンサー206の一方の電極206aから
の信号の確認を行なう。この場合において、ポートP3
の電圧レベルがHighであれば、上述したように撮影
者がグリップ部201を把持していない状態にあるもの
と判断されて、ステップS10の処理に進む。
【0081】ステップS10において、制御回路1は、
電源制御回路105を制御して音声入力回路42の各回
路に対する電力の供給を停止させる電源遮断処理を実行
させる。これにより、音声入力回路42は、音声制御命
令が発声されたとしても反応しない状態になる。その
後、ステップS11の処理に進む。
【0082】一方、上述のステップS8において、制御
回路1により実行される[顔面検出]処理により、ポー
トP2の電圧レベルがHighであることが確認される
と、この場合には、撮影者がファインダー部を覗いてい
る状態、即ち撮影予備動作を行なっている状態にあると
判断されて、ステップS13の処理に進む。
【0083】また、上述のステップS9において、制御
回路1により実行される[グリップ検出]処理により、
ポートP3の電圧レベルがLowであることが確認され
ると、この場合には、撮影者がグリップ部201を把持
している状態、即ち撮影予備動作を行なっている状態に
あると判断されて、ステップS13の処理に進む。
【0084】このように、撮影者がファインダー部を覗
いている状態、あるいはグリップ部201を把持してい
る状態であることが確認された場合、即ち撮影者が撮影
予備動作を行なったことが確認された場合には、ステッ
プS13の処理に進むことになる。
【0085】次にステップS13において、制御回路1
は、電源制御回路105に対して音声入力回路42を構
成する各種の回路に対して電力の供給を開始する旨の指
示信号を送出する。これによって音声入力回路42の各
種の回路に対して所定の電力の供給が開始される。
【0086】続いてステップS14において、制御回路
1は、[音声コマンド入力]処理のサブルーチンを実行
する。ここで実行される処理は、上述したように音声入
力回路42のデジタル信号処理回路103によって記憶
回路104から音声コマンド信号を取り込む処理であ
る。
【0087】次のステップS15において、制御回路1
は、上述のステップS14における[音声コマンド入
力]処理を実行した結果に基づいて所定の有効な音声制
御命令(音声コマンド)が入力されたか否かの判定を行
なう。ここで、有効な音声制御命令が入力されなかった
と判断された場合、例えば撮影者が発した音声制御命令
が所定の時間に満たなかった場合や、周囲の雑音等に紛
れてしまい確実な集音がなされなかったような場合等に
は、ステップS11の処理に進む。また、入力された音
声制御命令が予め設定されている音声制御命令のうちの
一つであると判断された場合には、ステップS16の処
理に進む。
【0088】ステップS16において、入力された音声
制御命令がストロボ発光モードの設定を所望のモードに
設定変更するよう指示する旨の制御命令(以下、ストロ
ボモード制御命令という)であるか否かを確認する。こ
こで、ストロボモード制御命令であることが確認される
と、次のステップS17の処理に進む。そしてこのステ
ップS17の処理において、制御回路1は、[ストロボ
モード設定]処理のサブルーチンを実行する。この[ス
トロボモード設定]処理において設定し得るストロボ発
光モードとしては、低輝度時自動発光モード(オートモ
ード)とストロボ発光禁止モードとがある。したがっ
て、上述のステップS17では、オートモードとストロ
ボ発光禁止モードとのいずれか一方のストロボ発光モー
ドに設定するように所定の処理を実行する。
【0089】一方、上述のステップS16において、入
力された音声制御命令がストロボモード制御命令ではな
いと判断された場合には、ステップS18の処理に進
む。このステップS18において、制御回路1は、入力
された音声制御命令に基づく所定のズーム動作(ズーム
アップ動作又はズームダウン動作)を行なわしめるよう
制御する[音声ズーム]処理のサブルーチンを実行す
る。
【0090】ここで、[音声ズーム]処理のサブルーチ
ンについての詳細を、図7のフローチャートを用いて、
以下に説明する。図7に示すように、まずステップS4
1において入力された音声制御命令がズームアップコマ
ンドであるか否かの確認を行なう。ここで、ズームアッ
プコマンドである場合には、ステップS45の処理に進
み、ズームアップコマンドではないことが確認された場
合には、次のステップS42の処理に進む。
【0091】ステップS42において、入力された音声
制御命令がズームダウンコマンドであるか否かの確認を
行なう。ここで、ズームダウンコマンドである場合に
は、次のステップS43の処理に進み、ズームダウンコ
マンドではないことが確認された場合には、ズーム動作
の指令ではなく雑音等による入力であるものと判断され
て、ズーム動作を実行することなく、一連の[音声ズー
ム]処理を終了し、図5のメインルーチンに戻り(リタ
ーン)、ステップS11の処理に進む。
【0092】上述のステップS41において、入力され
た音声制御命令がズームアップコマンドであることを確
認して、ステップS45の処理に進むと、このステップ
S45において、ズームレンズ位置検知回路40によっ
て現在設定されているズームレンズ群37(図2参照)
の位置を検出し、その検出結果がテレ端(望遠側の終
端)位置であるか否かの確認を行なう。ここで、テレ端
であることが確認された場合には、ズームアップコマン
ドによるズーム動作、即ち現在位置からさらに望遠側に
向けてズームレンズ群37を移動させる動作を実行する
ことは不可能である。したがって、この場合には何もせ
ずに一連のシーケンスを終了し、図5のメインルーチン
に戻る(リターン)。そして、ステップS11の処理に
進む。
【0093】一方、ズームレンズ位置検知回路40によ
るズーム位置の検出結果によって、ズームレンズ群37
の現在位置がテレ端にないことが確認された場合には、
次のステップS46の処理に進み、このステップS46
において、制御回路1は、ズームモータ駆動回路36を
介してズームモータ38及びズームレンズ駆動機構39
を所定量又は所定の時間だけ駆動させて、ズームレンズ
群37をテレ方向、即ちより望遠側に向けて移動させる
ズームアップ動作を行なう。その後、図5のメインルー
チンに戻り(リターン)、ステップS11の処理に進
む。
【0094】次に、上述のステップS42において、入
力された音声制御命令がズームダウンコマンドであるこ
とが確認されて、ステップS43に進んだ場合には、こ
のステップS43において、ズームアップ動作時と同様
に、まずズームレンズ位置検知回路40によって現在設
定されているズームレンズ群37(図2参照)の位置が
検出され、その結果ワイド端(広角側の終端)位置であ
るか否かの確認を行なう。ここで、ワイド端であること
が確認された場合には、ズームダウンコマンドによるズ
ーム動作、即ち現在位置からさらに広角側に向けてズー
ムレンズ群37を移動させる動作を実行することは不可
能である。したがって、この場合には何もせずに一連の
シーケンスを終了し、図5のメインルーチンに戻る(リ
ターン)。そして、ステップS11の処理に進む。
【0095】一方、ズームレンズ位置検知回路40によ
るズーム位置の検出結果によって、ズームレンズ群37
の現在位置がワイド端にないことが確認された場合に
は、次のステップS44の処理に進み、このステップS
44において、制御回路1は、ズームモータ駆動回路3
6を介してズームモータ38及びズームレンズ駆動機構
39を所定量又は所定の時間だけ駆動させて、ズームレ
ンズ群37をワイド方向、即ちより広角側に向けて移動
させるズームダウン動作を行なう。その後、図5のメイ
ンルーチンに戻り(リターン)、ステップS11の処理
に進む。
【0096】なお、上述のステップS44及びステップ
S46において、音声制御命令に基づくズームモータ3
8の駆動量は、所定の量となるように制限されている。
つまり、このときのズームレンズ群37の移動量が僅か
な量となるようにその駆動が制御されている。
【0097】このことは、以下に示すような理由による
ものである。即ち、音声制御命令によってズーム動作を
実行するようにした場合においては、まず撮影者がズー
ム動作を実行させるための所定の音声制御命令を発声
し、これをカメラが検知し、所定の演算処理等を実行す
ることによって、実際のズーム動作が開始されることに
なる。
【0098】この場合において、例えばズーム動作を停
止させる旨の命令をも音声制御命令によって実現するよ
うになっていると、撮影者にとっては非常に煩わしく感
じるものと思われる。しかも、実際のズーム動作が実行
されている最中に、他の音声制御命令(この場合はズー
ム動作の停止指令)を生じさせても、既に実行中のズー
ム動作によるモータ駆動音等の雑音が、続けて生じた指
令(ズーム停止指令)の認識率を低下させてしまう虞が
ある。
【0099】一方、従来のカメラにおいてはモータ等の
駆動手段を利用してズーム動作を実現するいわゆる電動
ズーム手段を有するカメラ等が一般的に実用化されてい
る。このような従来の電動ズーム手段では、例えば所定
の操作部材によってズーム動作を実行するようにしてい
る。この場合において、ズームレンズ群の移動速度を優
先するように駆動制御を行なった場合には、ズームレン
ズ群を所望する位置に停止させるのが困難となってしま
う。その一方で、ズームレンズ群の停止精度を優先する
ように駆動制御を行なった場合には、ズームレンズ群を
移動させ、所望する位置に到達するまでの所要時間が長
くなってしまうという問題点があった。
【0100】他方、手動操作環等による操作部材を用い
て手動によってズーム動作を行なわしめるようにしたも
のでは、写真撮影を行なうためにカメラを保持する撮影
者の手や指は、常にズーム操作部材を操作し得る位置に
あるわけではないので、即座にズーム動作を実行させる
ことが困難であった。
【0101】そこで、このような問題点を考慮して本カ
メラ200においては、ズーム動作を行なわしめるため
の音声制御命令を設定し、撮影者によって対応する音声
制御命令がなされると、これに応じて所定量又は所定の
時間だけズーム動作を実行するようにしている。
【0102】つまり、本カメラ200においては、上述
したように外装面上にズーム操作ボタン28・29を設
けると共に、カメラ本体内部にはこれに連動するズーム
検知スイッチ35が配設されている。したがって、上述
の音声制御命令によるズーム動作とは別に、撮影者がズ
ーム操作ボタン28・29を任意に手動操作することに
よって、所望のズーム動作を実行させることができるよ
うにもしている。
【0103】したがって、大幅かつ迅速なズーム動作を
所望する場合には、ズーム操作ボタン28・29を手動
操作すれば、従来の電動ズーム手段を有し速度優先のズ
ーム動作を行なうようにしたものと同様のズーム動作を
実現することができる。
【0104】その一方で、手動操作によるズーム動作を
行なった場合において、所望する位置でズーム動作を停
止させることができなかったり、カメラ200を保持し
他の操作を行なっているような場合等には、音声制御命
令によるズーム動作を実行することで撮影画角の微調整
を行なったり、他の操作部材等から手を離すことなく所
望のズーム動作を行ない得る。
【0105】このように本カメラ200においては、所
望のズーム動作を行なわしめる場合には、必要に応じて
手動操作によるか又は音声制御命令によるかを使い分け
るといったことができるわけである。
【0106】そして、本カメラ200において、音声制
御命令によるズーム動作は、例えば撮影画角の微調整を
行なうのに適したものとするために、一回の音声制御命
令によるズームレンズ群37の移動量が所定量となるよ
うに、ズーム動作の駆動制御を所定量又は所定の時間だ
け行なうようにしている。このような設定としたことに
よって、本カメラ200においては、上述のような不具
合を解消すると共に、良好な操作性を実現している。
【0107】図5に戻って、ステップS11において
は、上述したようにステップS10の処理において、音
声入力回路42への給電が遮断されている状態とされ、
音声制御命令によるズーム動作を実行し得ない状態にあ
る。
【0108】しかし、本カメラ200の制御回路1は、
この状態においてもズーム検知スイッチ35の状態を監
視することによって、ステップS11において、撮影者
がズーム操作ボタン28・29を操作したか否かの確認
をしている。ここで、ズーム操作ボタン28・29のい
ずれもが操作されていないと判断されると、図6に示す
ステップS19の処理に進む。
【0109】また、ズーム検知スイッチ35からの出力
信号が検出されて、ズーム操作ボタン28・29のいず
れか一方が操作されていることが確認されると、ステッ
プS12の処理に進み、このステップS12において、
[ズーム]処理のサブルーチンを実行する。その後、図
6のステップS19の処理に進む。
【0110】ここで、上述のステップS12における
[ズーム]処理のサブルーチンの詳細について、図8の
フローチャートを用いて、以下に説明する。
【0111】まず、ステップS51において、制御回路
1は、ズーム検知スイッチ35を構成するズームスイッ
チのうちテレスイッチの状態がオン状態であるか否かの
確認を行なう。ここで、テレスイッチがオン状態である
ことが確認されると、ステップS55の処理に進む。
【0112】次いでステップS55において、制御回路
1は、ズームモータ駆動回路36を介してズームモータ
38及びズームレンズ駆動機構39を駆動制御する。こ
れによってズームレンズ群37が所定の移動量だけテレ
方向へと移動する。そして、上述のステップS51の処
理に戻って待機状態となる。
【0113】一方、上述のステップS51において、テ
レスイッチがオン状態となっていないことが確認される
と、次のステップS52の処理に進み、このステップS
52において、制御回路1は、同様にズーム検知スイッ
チ35を構成するズームスイッチのうちワイドスイッチ
の状態がオン状態であるか否かの確認を行なう。ここ
で、ワイドスイッチがオン状態であることが確認される
と、次のステップS53の処理に進む。
【0114】次いでステップS53において、制御回路
1は、ズームモータ駆動回路36を介してズームモータ
38及びズームレンズ駆動機構39を駆動制御して、ズ
ームレンズ群37を所定の移動量だけワイド方向へと移
動させる。そして、上述のステップS51の処理に戻っ
て待機状態となる。
【0115】また、上述のステップS52において、ワ
イドスイッチがオン状態になっていないことが確認され
た場合には、例えばズーム操作ボタン28・29の操作
が全くなされていない状態か、又は撮影者がズーム動作
を終了させるために操作中のズーム操作ボタン28・2
9の操作を取り止たものと考えられる。したがって、こ
の場合には、次のステップS53の処理に進む。
【0116】ステップS53においては、制御回路1
は、ズームモータ駆動回路36による駆動制御を停止さ
せる処理を実行した後、図5のメインルーチンに戻り
(リターン)、次の図6に示すステップS19の処理に
進む。
【0117】図6に戻って、ステップS19では、1s
t.レリーズ検知スイッチ33の状態が確認される。即
ち、レリーズボタン32の一段目の操作がなされ、半押
し状態とされているか否かの確認である。ここで、1s
t.レリーズ検知スイッチ33がオン状態であることが
確認されると、次のステップS20の処理に進む一方、
オン状態ではないと判断された場合には、上述のステッ
プS1(図5)の処理に戻って待機状態となり、以降の
処理を繰り返す。
【0118】続いてステップS20においては、制御回
路1は、DXコード入力回路2を制御して、[DXコー
ド読込]処理のサブルーチンを実行する。ここで、[D
Xコード読込]処理は、本カメラ200の内部に装填さ
れたフィルムパトローネ3に設けられているDXコード
情報を読み取ることによって、例えば同パトローネ3の
内部に収納されているフイルムに関する情報(ISO感
度情報等)を読み込むための処理である。
【0119】次に、ステップS21において、制御回路
1は、[測距]処理のサブルーチンを実行する。ここ
で、[測距]処理は、次のような一連の処理である。即
ち、まず制御回路1は、測距回路8を動作させて被写体
距離を検出し、その検出結果に基づいて算出された被写
体距離情報に応じてフォーカスモータ駆動回路20を駆
動制御する。これによってフォーカスモータ22及びフ
ォーカスレンズ駆動機構23が駆動制御されて、フォー
カスレンズ群21は、検出された被写体距離に対応する
所定の位置(合焦位置)へと移動する。これにより[測
距]処理が完了すると、次のステップS22の処理に進
む。
【0120】なお、この[測距]処理の実行中におい
て、フォーカスレンズ群21を所定の合焦位置で確実に
停止させるために、制御回路1は、フォーカスレンズ位
置検知回路25からの信号を参照し、その停止時期を制
御している。
【0121】続いて、ステップS22においては、制御
回路1は、周囲光測定回路14を動作させて被写体輝度
を検出する[測光]処理のサブルーチンを実行した後、
ステップS23の処理に進む。
【0122】そして、ステップS23において、制御回
路1は、2nd.レリーズ検知スイッチ34の状態を確
認する。即ち、レリーズボタン32のニ段目の操作がな
され、同レリーズボタン32が全押し状態とされている
か否かの確認である。ここで、2nd.レリーズ検知ス
イッチ33がオン状態であることが確認されると、次の
ステップS24の処理に進む。
【0123】一方、オン状態ではないと判断された場合
には、ステップS30の処理に進み、このステップS3
1において、再度、1st.レリーズ検知スイッチ33
の状態がオン状態であるか否かの確認が行なわれる。こ
こで、同スイッチ33がオン状態ではない、即ちレリー
ズボタン32の操作が解除されたものと判断された場合
には、上述のステップS1(図5)の処理に戻って待機
状態となり、以降の処理を繰り返す。また、同スイッチ
33のオン状態が維持されていると判断された場合に
は、再度上述のステップS23の処理に戻り、以降の処
理を繰り返す。
【0124】他方、上述のステップS23において、2
nd.レリーズ検知スイッチ34のオン状態が確認され
て、ステップS24の処理に進み、このステップS24
において、制御回路1は、[露光]処理のサブルーチン
を実行する。
【0125】ここで、[露光]処理は、次のような一連
の処理である。即ち、まず制御回路1は、セクタ位置検
知スイッチ19の状態を確認しながらシャッタ制御回路
16を介してシャッタープランジャ18を駆動制御し、
これによりセクタシャッタ17の所定の開閉動作(露光
動作)を実行する。
【0126】このようにしてフィルム5への所定の露光
動作が終了すると、次のステップS25において、制御
回路1は、[一駒巻上]処理のサブルーチンを実行す
る。この[一駒巻上]処理は、次のようになる。即ち、
制御回路1は、フイルム給送回路4を介してフィルム給
送モータ6を駆動制御し、フィルム5を一駒分だけ給送
する。ここで制御回路1は、フィルム給送状態検知回路
24の出力信号を監視しており、その検出結果に基づい
てフィルム5の給送量が所定量(例えば一駒分の給送
量)となるように制御している。
【0127】次に、ステップS26において、制御回路
1は、上述のステップS25によるフイルム巻上動作の
結果、フイルム5の現在位置がフィルムエンドとなった
か否かの判断を行なう。ここで、フイルムエンドではな
いと判断された場合には、上述のステップS1(図5)
の処理に戻って待機状態となり、以降の処理を繰り返
す。
【0128】また、ここでフイルムエンドであると判断
された場合には、次のステップS27の処理に進み、こ
のステップS27において、制御回路1は、[巻き戻
し]処理のサブルーチンを実行する。その後、フイルム
5の[巻き戻し]処理が終了すると、次のステップS2
8において、[イニシャライズ]処理のサブルーチンを
実行することでカメラ200の状態を初期化し、さらに
ステップS29において、同カメラ200は、フィルム
パトローネ3が所定の位置に再装填されるのを待機する
状態となる。この状態においては、新たにフィルムパト
ローネ3の装填操作が行なわれない限り、他の状態へと
移行されない。
【0129】そして、フイルムパトローネ3の再装填操
作がなされることによって、上述のステップS1(図
5)の処理に戻り、以降の処理が繰り返される。
【0130】次に、音声入力回路42におけるデジタル
信号処理回路103の動作についての詳細を、以下に説
明する。上述したように、デジタル信号処理回路103
は、A/D変換回路102においてA/D変換されてデ
ジタル化された音声信号に対応するコマンドコードを制
御回路1に向けて送出するものである。
【0131】具体的な例を挙げると次のようになる。例
えば、撮影者が「ストロボオフ」という音声制御命令を
発声した場合、この音声は、マイクロフォン41におい
て所定の音声信号に変換されて音声入力回路42に入力
される。この音声入力回路42においては、上述したよ
うに入力された音声信号に対してアナログ処理回路10
1・A/D変換回路102によって所定の処理が施され
た後、デジタル信号処理回路103へと伝送される。
【0132】そして、デジタル信号処理回路103にお
いて、入力された音声信号(符号化されたデジタル信
号)に基づいて記憶回路104に予め記憶されている検
索用見出し情報(参照用データ)を検索する。ここで、
入力された音声信号と合致する検索用見出し情報が存在
する場合には、その情報に対応するコマンドコードを記
憶回路104より読み出して、これを制御回路1に伝送
する。
【0133】ところで、通常の場合において、一般的な
カメラの機能に関しては、カメラの製造者やカメラを使
用する撮影者等によって様々な呼称が用いられている。
具体的には、例えば[写真撮影を行なう際の露光動作時
にストロボ装置(フラッシュ装置)による補助光の発光
動作を禁止する]機能について、「ストロボオフ」、
「ストロボ禁止」、「フラッシュオフ」、「フラッシュ
禁止」、「フラッシュ無し」等のように様々な呼称で表
現されている。
【0134】このような呼称を音声制御命令として利用
することで、カメラに所定の動作を実行させるようにす
るためには、一つの機能に対しては、一つの呼称を音声
制御命令として統一するのが望ましい。このようにすれ
ば、記憶回路104に予め記憶させておく情報、即ちコ
マンドコードは、一つの機能に対応する一つの音声制御
命令に応じたものとすることができる。しかし、この場
合には、撮影者に対して慣れ親しんだ呼称を改めさせる
必要があり、カメラの使用感を阻害する原因になってし
まうことが予想される。
【0135】そこで、本カメラ200においては、一つ
のコマンドコードについて、複数の音声制御命令を対応
させるようにしたことで、上述の問題を解消している。
つまり、上述の例においては、[写真撮影を行なう際の
露光動作時にストロボ装置(フラッシュ装置)による補
助光の発光動作を禁止する]機能に対して、「ストロボ
オフ」、「ストロボ禁止」、「フラッシュオフ」、「フ
ラッシュ禁止」、「フラッシュ無し」等、同等の機能を
意味する複数の呼称又は表現を音声制御命令として識別
し得るようにしている。
【0136】このような場合における、本実施形態のカ
メラ200による具体的な例を、表1及び表2を用い
て、以下に説明する。本カメラ200を用いて写真撮影
を行なうに当たり、撮影者が例えば「フラッシュキン
シ」という音声制御命令を発声した場合を考えてみる。
この場合においては、まずマイクロフォン41がこの音
声制御命令「フラッシュキンシ」を集音し電気的な音声
信号(アナログ信号)に変換した後、これを音声入力回
路42へと伝送する。
【0137】これを受けて、アナログ処理回路101
は、入力された音声信号に対して所定の信号処理を施し
た後、A/D変換回路102においてデジタル化され
る。このようにA/D変換されたデジタル音声信号は、
表1により「13A4178BH(Hは16進数による
数値であることを示す)」で表わされる。
【0138】
【表1】
【表2】 記憶回路104には、表2に示すように予め設定された
音声制御命令の音声信号(A/D変換データ)、即ち検
索用見出し情報(参照用データ)に対応するコマンドコ
ードが予め記憶されている。したがって、デジタル信号
処理回路103は、入力された音声信号に基づいて記憶
回路104より対応するコマンドコード「00101」
を読み出す。
【0139】なお、表1・表2に示すように、「フラッ
シュキンシ」という音声制御命令を表わす音声信号「1
3A4178BH」に対応するコマンドコードは、上述
のように「00101」となっている。その一方で、本
カメラ200においては、この「フラッシュキンシ」と
同等の音声制御命令である「ストロボキンシ(08FA
178BH)」、「ストロボオフ(08FA1CF0
H)」、「フラッシュオフ(13A41CF0H)」に
対応するコマンドコードを「00101」としているこ
とによって、いずれの音声制御命令を発生した場合に
も、[写真撮影を行なう際の露光動作時にストロボ装置
(フラッシュ装置)による補助光の発光動作を禁止す
る]機能がはたらくようになる。
【0140】ここで、本カメラ200の音声入力回路4
2におけるデジタル信号処理回路103によって実行さ
れる[音声処理]の動作シーケンスについて図9のフロ
ーチャートを用いて、以下に説明する。
【0141】まず、ステップS61において、デジタル
信号処理回路103は、A/D変換回路102からの音
声信号入力を待機しており、その入力がなされると、次
のステップS62の処理に進む。
【0142】ステップS62において、デジタル信号処
理回路103は、入力された音声信号を自己の内部に設
けられるバッファメモリ等(図示せず)に一時的に記憶
すると共に、次のステップS63の処理において、[メ
モリ検索]処理のサブルーチンを実行する。この[メモ
リ検索]処理は、上述したように入力された音声信号
(A/D変換データ)から記憶回路104に記憶されて
いる検索用見出し情報(参照用データ)を検索する動作
である。
【0143】そして、ステップS64において、入力さ
れた音声信号と合致する検索用見出し情報が存在するか
否かの確認を行なう。ここで、合致する情報が存在しな
いことが確認された場合には、音声信号を誤認識したも
のと判断されて、上述のステップS61の処理に戻り、
以降の処理を繰り返す。
【0144】一方、上述のステップS64において、入
力された音声信号と合致する情報が存在することが確認
された場合には、次のステップS65の処理に進み、こ
のステップS65において、[コマンドコード参照]処
理のサブルーチンを実行する。[コマンドコード参照]
処理は、音声信号に合致する検索用見出し情報(参照用
データ)に対応するコマンドコードを読み出す動作であ
る。
【0145】続いて、ステップS66において、[コマ
ンドコード送信]処理のサブルーチンを実行し、記憶回
路104より読み出した所定のコマンドコードを制御回
路1に向けて伝送する。その後、上述のステップS61
の処理に戻り、以降の処理を繰り返す。なお、デジタル
音声処理回路103は、電源制御回路105による電力
の供給がなされている限り、上述の動作を繰り返し継続
する。
【0146】以上説明したように上記一実施形態によれ
ば、音声制御命令によってカメラの所定の動作を行なわ
しめるようになされたカメラにおいて、撮影者がグリッ
プ部を把持する行為や撮影者がファインダー部を覗きこ
む行為等の撮影予備動作が行なわれたことを検出して、
音声入力手段への電力供給を自動的に行なうようにした
ので、操作性を阻害すること無く、良好な操作性を維持
しながら、容易にカメラの省電力化に寄与することがで
きる。
【0147】また、所望のズーム動作を行なうための手
段として、音声制御命令による手段とは別に、通常の手
動操作による手段を有し、音声制御命令による場合に
は、微調整等に適するような動作を行なうような設定と
しているので、音声入力手段によって消費される電力量
を抑制すると共に、手動操作によるズーム動作をより迅
速に動作させるように設定することができる。したがっ
て、通常のズーム動作は、手動操作によって迅速に行な
い、微調整を要するときには音声制御命令によるズーム
動作を行なうような使い分けにより、より確実なズーム
動作を確保することができる。これによって、煩雑な操
作性を要求することなく、確実に所望の撮影画角(変倍
率)に設定することができる。
【0148】なお、上述の一実施形態においては、カメ
ラにおける機能のうち音声制御命令によって実行させ得
る機能として、「ズーム動作」と「ストロボモード設定
動作」とを例に挙げて説明しているが、本発明はこれに
限らず、カメラに設けられた操作部材を操作することで
動作させ得るようなその他の動作、例えば露光補正動
作、シャッター速度の調整動作、絞り値の調整動作、プ
レビュー動作等、写真撮影を行なうに際して通常実行さ
れる様々な動作に対しても、広く適用し得るものであ
る。
【0149】[付記]上記発明の実施形態により、以下
のような構成の発明を得ることができる。
【0150】(1) 音声により所望の動作を実行させ
ることが可能なカメラにおいて、撮影者が撮影予備動作
を行っているか否かを検出する検出手段と、上記検出手
段の検出結果に応じて、音声制御動作を許容する制御手
段と、を具備するカメラ。
【0151】(2) 付記(1)に記載のカメラにおい
て、上記検出手段は、撮影者がグリップを握っているこ
と、もしくはファインダを覗いていることを検出するよ
うになされたものである。
【0152】(3) 音声入力手段と上記音声入力手段
によって入力された音声データにしたがって、カメラ動
作を制御する制御手段と、を具備し、上記音声入力手段
は、撮影者が撮影予備動作を行っている場合にのみ動作
するようになされたカメラ。
【0153】(4) 付記(3)に記載のカメラにおい
て、上記音声入力手段は、撮影者が撮影予備動作を行っ
ている場合にのみ電源が供給されるように構成されてい
る。
【0154】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、音声
入力手段を有し、入力された音声制御命令を識別し、そ
の制御命令に応じた所定の動作を実行させるように構成
されたカメラにおいて、所定の機能を必要に応じて確実
に実現させ得ると共に、操作性を損なうこと無く無駄な
電力の消費を抑制し、よって省電力化に寄与し得るカメ
ラを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のカメラの背面側から見た
外観斜視図。
【図2】図1のカメラにおける電気的な内部構成を示す
ブロック構成図。
【図3】図1のカメラにおける撮影予備動作検知回路と
制御回路のみを取り出して示す要部ブロック構成図。
【図4】図1のカメラにおける音声入力回路及びマイク
ロフォンと電源制御回路のみを取り出して示す要部ブロ
ック構成図。
【図5】図1のカメラにおける制御回路のメインシーケ
ンスの前半部を示すフローチャート。
【図6】図1のカメラにおける制御回路のメインシーケ
ンスの後半部を示すフローチャート。
【図7】図1のカメラにおいて音声制御命令によりズー
ム動作を行なわしめる音声ズーム処理の動作シーケンス
を示すフローチャート。
【図8】図1のカメラにおいて手動によるズーム動作が
行なわれる際の動作シーケンスを示すフローチャート。
【図9】図1のカメラにおいて音声処理動作が行なわれ
る際の動作シーケンスを示すフローチャート。
【符号の説明】
1……制御回路(制御手段、音声制御手段) 41……マイクロフォン(音声入力手段) 42……音声入力回路(音声入力手段) 43……撮影予備動作検知回路(検出手段) 101……アナログ処理回路(音声入力手段) 102……A/D変換回路(音声入力手段) 103……デジタル信号処理回路(音声入力手段) 104……記憶回路(音声入力手段) 105……電源制御回路 205……顔面センサ(検出手段) 205a……発光ダイオード(LED;検出手段) 205b……フォトトランジスタ(検出手段) 206……グリップセンサ(検出手段) 206a・206b……電極部(検出手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された音声制御信号に基づいて所
    望の動作を制御する音声制御手段を有するカメラにおい
    て、 撮影予備動作が行なわれたか否かを検出する検出手段
    と、 この検出手段の検出結果に応じて上記音声制御手段によ
    る制御を開始させるか否かを制御する制御手段と、 を具備して構成されていることを特徴とするカメラ。
  2. 【請求項2】 上記検出手段は、撮影者がカメラの把
    持部を把持した状態及び/又は撮影者がカメラのファイ
    ンダ部を覗いた状態を検出し得るように構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
  3. 【請求項3】 音声信号を入力する音声入力手段と、 この音声入力手段によって入力された音声信号に基づい
    て所定の動作を制御する音声制御手段と、 を具備し、 上記音声入力手段は、撮影予備動作が行なわれている場
    合にのみ動作することを特徴とするカメラ。
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