JP2000185325A - 眼用レンズ材料の成形型及びそれを用いた眼用レンズの製造方法 - Google Patents

眼用レンズ材料の成形型及びそれを用いた眼用レンズの製造方法

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JP2000185325A
JP2000185325A JP36518898A JP36518898A JP2000185325A JP 2000185325 A JP2000185325 A JP 2000185325A JP 36518898 A JP36518898 A JP 36518898A JP 36518898 A JP36518898 A JP 36518898A JP 2000185325 A JP2000185325 A JP 2000185325A
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mold
ophthalmic lens
molding
lens material
film
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JP36518898A
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English (en)
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Hiroyuki Oyama
博幸 大山
Yuji Goto
裕二 後藤
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Menicon Co Ltd
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Menicon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用する型の数を低減せしめつつ、目的とす
る眼用レンズを安価に且つ高い形状精度にて製造するこ
との出来る眼用レンズ材料の成形型の提供。 【解決手段】 雄型2と雌型10とを組み合わせて、そ
れらの型の間に、目的とする眼用レンズの一方の面に対
応した面を有する眼用レンズ材料を与える形状の成形キ
ャビティが形成されるようにした眼用レンズ材料の成形
型(2、10)において、かかる雄型2を、前記成形キ
ャビティにおける眼用レンズ材料の成形操作に耐え得る
に充分な剛性と強度とを有する、眼用レンズの一方の面
を与える成形面を備えた剛性型にて構成する一方、雌型
10を、眼用レンズ材料の眼用レンズ対応面とは異なる
他方の面を与える成形面を有するように、熱可塑性フィ
ルム14を成形加工して得られるフィルム型にて構成し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、眼用レンズ材料の成形型及びそ
れを用いた眼用レンズの製造方法に係り、特に、コンタ
クトレンズや眼内レンズの如き眼用レンズの製造に際し
て有利に用いられる、該眼用レンズを与える眼用レンズ
材料を成形するための成形型と、そのような成形型を用
いて得られた眼用レンズ材料から、目的とする眼用レン
ズを安価に且つ容易に製造する方法に関するものであ
る。
【0002】
【背景技術】従来から、雄型と雌型との組合せや上型と
下型との組合せ等のように、第一の型と第二の型とを組
み合わせて、それらの型の間に、コンタクトレンズや眼
内レンズの如き眼用レンズ、またはそのような眼用レン
ズを製造するためのレンズブランク(眼用レンズ材料)
を与える形状の、所定の成形キャビティが形成されるよ
うにした成形型を用い、そのような成形型の成形キャビ
ティ内において、所定のレンズ材料を成形して、目的と
する眼用レンズを得る技術について、種々なる提案が為
されて来ている。
【0003】例えば、特公昭63−36484号公報や
特公平3−1125号公報等においては、雄型と雌型と
を組み合わせて、それらの型の間に形成される成形キャ
ビティにおいて所定の重合性材料を重合せしめることに
より、目的とする形状のコンタクトレンズをモールド成
形する手法が明らかにされているが、そこでは、かかる
コンタクトレンズのレンズ面であるベースカーブやフロ
ントカーブが、雄型や雌型の成形面にて形成されること
となるところから、目的とするコンタクトレンズのサイ
ズやパワーに応じて、換言すればコンタクトレンズの形
状毎に、雄型や雌型を準備する必要があったのである。
例えば、ベースカーブを8.10mm〜9.00mmの
範囲内において0.30mm毎に変化させる一方、レン
ズのパワーを+1.00D〜−10.00Dの範囲内に
おいて0.25D毎に変化させた場合においては、雄型
で4種、雌型で180種、従って合計では184種にも
なる、多数の型を準備し、またそれを管理する必要があ
り、そのために、コンタクトレンズの製造コストが上昇
するという問題がある。
【0004】しかも、そこにおいて用いられる雄型や雌
型は、モールド成形されたコンタクトレンズ製品の離型
性やその成形作業性等を考慮して、金属製よりも樹脂製
とされているのであるが、そのような樹脂製の雄型や雌
型は、モールド成形時において成形面の性状が変化し易
く、また製品の離型時において変形を受け易く、そのた
めに、繰り返しの使用が困難なものであったのであり、
またそれら樹脂製の雄型や雌型は、通常の樹脂製品の成
形の場合と同様に、金型を用いて射出成形の如き高圧成
形操作により製造されるものであるために、金型に強度
の高いものを使用しなければならず、加えて、レンズ面
を形成するために、型の表面精度には高いレベルが要求
されるところから、設備費が高価となる問題も内在する
ものであった。
【0005】また、米国特許第5524419号明細書
においては、コンタクトレンズをモールド成形するため
の方法及び装置として、所定幅を有する無端の第一及び
第二のウェブ材に対して、それぞれ、真空成形操作を施
し、雄型及び雌型を順次所定間隔を隔てて各々の長手方
向に形成せしめた後、その雌型の凹所内に計測された量
の硬化可能なレンズ材料を供給し、次いで、それら第一
及び第二のウェブ材を重ね合わせて、雌型の上に雄型を
型合わせした後、それら雌型と雄型との間に収容された
レンズ材料を光の照射によって重合せしめることによ
り、目的とするコンタクトレンズをモールド成形し、更
にその後、第一及び第二のウェブ材を分離することによ
り、モールド成形されたコンタクトレンズを取り出すよ
うにした構成が明らかにされているが、真空成形操作に
てウェブ材に雄型や雌型を成形する場合にあっては、成
形されるべきウェブ材の厚さをある程度薄くする必要が
あり、そのため、そのような薄くしたウェブ材に成形さ
れた雄型と雌型にてコンタクトレンズをモールド成形し
た場合において、それら雄型や雌型が容易に変形するも
のであるところから、成形されるレンズ面が変形し易
く、目的とする光学部性能を、成形されるコンタクトレ
ンズに正確に付与することが困難となる等の問題を有し
ている。
【0006】さらに、特開平8−1673号公報におい
ては、ソフトコンタクトレンズの成形型を成形するため
の方法及び装置が明らかにされているが、そこでは、ソ
フトコンタクトレンズの成形型が強固な構造を有する金
型を用いた射出成形操作にて高圧成形されるものである
ところから、そのような金型に強度の高いものを使用す
る必要があり、また、レンズ面を成形するために、型の
表面精度に高いレベルが要求されるところから、設備費
用が高価となることに加えて、そのような成形によって
得られたコンタクトレンズの成形型(雄型及び雌型)
は、何れも、薄肉構造とされているところから、そのよ
うな成形型を用いたソフトコンタクトレンズのモールド
成形において、成形型自体の変形によって、目的とする
光学性能を出し難いという問題も内在しているのであ
る。
【0007】更にまた、特開平10−109316号公
報には、コンタクトレンズ製造用型及びコンタクトレン
ズ製造方法として、雄型と雌型とを用い、その雄型の少
なくとも成形面を覆うようにフッ素系樹脂からなる離型
層を設けて、レンズ原料を重合せしめることにより、そ
れら雄型と雌型との間において、目的とするコンタクト
レンズをモールド成形すると共に、そのように成形され
たコンタクトレンズが離型層から容易に剥離せしめられ
るようにすることによって、コンタクトレンズ製造用型
の精度の向上や再利用を可能ならしめ、またコンタクト
レンズの製造効率の向上を図り得ることが明らかにされ
ているが、そこでは、基本的に、雄型と雌型の成形面に
て、目的とするコンタクトレンズのレンズ面であるベー
スカーブやフロントカーブを形成するものであるところ
から、前述せるように各種のサイズ及びパワーに対応し
たコンタクトレンズを得るためには、多数の型の種類を
準備する必要がある等の問題を依然として内在している
のであり、しかも雄型の成形面には、離型層が設けられ
ているところから、そのような離型層を洗浄する必要が
ある等の問題も、更に内在するものとなっている。
【0008】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、かかる事情を背
景にして為されたものであって、その解決課題とすると
ころは、使用される型の数を有利に低減せしめつつ、目
的とする眼用レンズを、安価に且つ高い形状精度をもっ
て製造することの出来る、眼用レンズ材料の成形型を提
供することにあり、また、そのような成形型を用いて、
形状精度に優れたコンタクトレンズや眼内レンズの如き
眼用レンズを安価に製造する方法を提供することにもあ
る。
【0009】
【解決手段】そして、本発明は、上述の如き成形型に係
る課題を解決するために、第一の型と第二の型とを組み
合わせて、それら第一及び第二の型の間に、目的とする
眼用レンズの一方の面に対応した面を有する眼用レンズ
材料を与える形状の成形キャビティが形成されるように
した眼用レンズ材料の成形型にして、前記第一の型を、
前記成形キャビティにおける眼用レンズ材料の成形操作
に耐え得るに充分な剛性と強度とを有する、前記眼用レ
ンズの一方の面を与える成形面を備えた剛性型にて構成
する一方、前記第二の型を、前記眼用レンズ材料の眼用
レンズ対応面とは異なる他方の面を与える成形面を有す
るように、熱可塑性フィルムを成形加工して得られるフ
ィルム型にて構成したことを特徴とする眼用レンズ材料
の成形型を、その要旨とするものである。
【0010】このように、本発明に従う眼用レンズ材料
の成形型にあっては、それを構成する第一の型として、
所定の剛性型を用いて、目的とする眼用レンズの一方の
面を成形する一方、かかる眼用レンズの他方の面が成形
後の切削加工操作にて高い形状精度をもって形成され得
るような形状において、眼用レンズ材料の他方の面を、
第二の成形型を用いて成形するようにしたものであると
ころから、成形型としては、第一の型を精密に形成すれ
ば足り、第二の型は、一定形状の成形面を有するフィル
ム型にて充分であるのであり、得られる眼用レンズ材料
の他方の面を正確に成形する必要がないところから、か
かる第二の型として、多数の型を準備する必要がなく、
それ故に、各種のレンズ形状を実現するために準備しな
ければならない型の数を著しく低減せしめ得たのであ
り、以て安価な設備投資にて、目的とする眼用レンズを
得るための眼用レンズ材料を低価格にて得ることが可能
となったのである。
【0011】しかも、第二の型を与えるフィルム型は、
単に熱可塑性フィルムを成形加工することによって得ら
れ、その成形面を正確に形成する必要がないところか
ら、そのような第二の型(フィルム型)の製造コスト
は、極めて安価なものとなるのであり、これが、また、
目的とする眼用レンズの製造コストの低減に大きく寄与
することとなるのである。
【0012】なお、かかる本発明に従う眼用レンズ材料
の成形型において、前記第二の型を与えるフィルム型
は、熱可塑性フィルムの真空成形又は圧空成形又は圧縮
成形にて形成されていることが望ましく、そのような成
形手法の採用によって、型の製造コストが有利に低減さ
れ得るのであり、また、そのようなフィルム型は、有利
には0.005〜2mmの厚さの熱可塑性フィルムを用
いて形成されている。
【0013】また、本発明の有利な態様の一つによれ
ば、第二の型としてのフィルム型を与える熱可塑性フィ
ルムは、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレン
テレフタレート、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポ
リ塩化ビニル、ポリアミド、ポリアセタール、及びフッ
素樹脂からなる群より選ばれた樹脂材料にて形成されて
いるのである。
【0014】さらに、本発明に従う眼用レンズ材料の成
形型の望ましい態様の他の一つによれば、第一の型とし
て、樹脂型が有利に用いられ、これによって、そのよう
な第一の型の製造も容易となるのである。
【0015】そして、本発明にあっては、また、前記し
た眼用レンズの製造方法に係る課題を解決するために、
前述の如き本発明に従う眼用レンズ材料の成形型を用い
て得られる眼用レンズ材料から、目的とする眼用レンズ
を製造する方法として、前記第一の型を構成する剛性型
と前記第二の型を構成するフィルム型とを組み合わせ
て、それらの型間に、前記成形キャビティを形成する一
方、該成形キャビティ内に前記眼用レンズ材料を構成す
る重合体を与える重合性材料を供給して、重合せしめる
ことにより、該眼用レンズ材料のモールド成形を行なっ
た後、該成形された眼用レンズ材料が前記第一の型に保
持された形態において前記第二の型の離型を行ない、次
いで該第一の型を所定の切削加工装置に取り付けて、該
第一の型に保持された前記眼用レンズ材料を切削加工す
ることにより、眼用レンズの他方の面を形成して、目的
とする眼用レンズを完成させた後、該第一の型から眼用
レンズを脱離せしめることを特徴とする眼用レンズの製
造方法をも、その要旨とするものである。
【0016】すなわち、このような本発明に従う眼用レ
ンズの製造方法によれば、第一の型(剛性型)と第二の
型(フィルム型)との間に形成される成形キャビティ内
において、所定の重合性材料を供給して重合せしめるこ
とにより、目的とする眼用レンズを与える眼用レンズ材
料(レンズブランク)が、型費用の低減を効果的に図り
つつ、安価に製造され得ると共に、第一の型(剛性型)
をそのまま加工治具として用い、それを所定の切削加工
装置に取り付けて、そこに保持された眼用レンズ材料の
切削加工を行なうことにより、目的とする眼用レンズの
他方の面が、形状精度に優れた光学面形状をもって有利
に形成されることとなるのであり、以て眼用レンズの安
価な製造が可能となったのである。
【0017】なお、かかる本発明に従う眼用レンズの製
造方法の好ましい態様の一つによれば、前記第一の型及
び第二の型のうちの少なくとも何れか一方の型が、光を
透過し得る透明な材料からなる型であり、該透明な型を
通じて導かれた光によって、前記重合性材料の重合が行
なわれるようになっている。
【0018】また、本発明に従う製造方法にあっては、
前記第二の型を構成するフィルム型が、前記熱可塑性フ
ィルムをそのガラス転移点より10℃以上高い温度で加
熱して軟化せしめた後、真空成形又は圧空成形又は圧縮
成形することにより、有利に製造されることとなる。
【0019】さらに、本発明方法の望ましい態様の一つ
によれば、前記フィルム型の成形加工は、熱可塑性フィ
ルムに対して1kg/cm2 以上の圧力を作用せしめて
実施されるものであり、また、前記第二の型の成形面に
対応する成形面を有するベース型を用いて、真空成形手
法に従って実施され、且つ該ベース型に、孔径が5mm
以内の真空吸引孔の少なくとも一つが設けられている構
成が採用されることとなる。
【0020】そして、そのような真空吸引孔は、望まし
くは、前記ベース型の成形面を与える湾曲面の中心から
3mmの範囲内に中心が位置するように設けられてお
り、これによって、有効な眼用レンズ材料を与えるフィ
ルム型が有利に真空成形せしめられ得るのである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、本発明
の構成について、更に具体的に明らかにすることとす
る。
【0022】先ず、図1の(a)には、本発明に従う眼
用レンズ材料の成形型の一例において、その第一の型を
構成する雄型2の縦断面図が上部に、また、その平面図
が下部に、それぞれ、示されている。そこにおいて、雄
型2は、全体として有底円筒形状を呈するものであっ
て、その底部2aが、外方に凸なる形状の湾曲面とされ
ていると共に、かかる底部2aの外表面が、目的とする
眼用レンズ(ここでは、コンタクトレンズ)の一方の面
(ベースカーブ)に正確に対応した成形面2bとされて
いる一方、上部開口部の外周部には、外向きのフランジ
部2cが設けられており、このフランジ部2cを介し
て、後述するように、所定の切削加工装置に取り付けら
れるようになっている。なお、かかる雄型2は、ここで
は、適当な樹脂材料からなる樹脂型とされており、後述
するフィルム型たる雌型との間に形成される成形キャビ
ティにおける眼用レンズ材料の成形操作に耐え得るに充
分な剛性と強度とを有するように、一般に1mm程度、
或いはそれ以上の型厚において形成されており、以て本
発明における剛性型を構成しているのである。
【0023】そして、このような雄型2は、例えば、図
1(b)に示されているように、上型4と下型6との間
に形成される成形キャビティ8内において、従来と同様
にして、所望の樹脂を射出成形することによって、容易
に得ることが出来る他、切削加工等の通常の造型手法に
従って得られ、以て、目的とする形状の樹脂型として用
いられることとなる。なお、そのような雄型2を構成す
る樹脂型を与える樹脂材料としては、例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリスチレ
ン、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、エ
チレン−ビニルアルコール共重合体、ポリアセタール、
ポリアミド、ポリエステル、ポリスルホン等の合成樹脂
を挙げることが出来、中でも、ポリプロピレンを有利に
用いることが出来る。
【0024】尤も、かかる雄型2としては、上述のよう
に、樹脂型が有利に用いられ得るものであるが、そのよ
うな樹脂型の他にも、金属やガラス等の材質からなる剛
性型を使用することも可能であり、その場合において、
型の繰り返し使用が可能となるところから、型費用の低
減を有利に図り得る利点がある。
【0025】何れにしても、雄型2は、その材質の如何
に拘わらず、眼用レンズ材料の成形操作に耐え得るに充
分な剛性と強度とを有しているものであって、その限り
において、例示の如き有底円筒形状に限られることな
く、各種の形状乃至は構造において形成され得るもので
あるが、その眼用レンズ材料の成形面2bは、目的とす
る眼用レンズの一方の面に対応した面を、成形される眼
用レンズ材料に正確に与え得る形状において、設けられ
ている必要があるのであり、それ故に、図1(b)に示
される射出成形型において、その下型6の雄型底部2a
成形面は、目的とする眼用レンズの一方の面に精密に合
致させておく必要がある。
【0026】一方、本発明に従う成形型において、その
第二の型を構成するフィルム型となる雌型10は、図2
の(a)に例示される如く、熱可塑性フィルムを成形加
工して得られたものであって、その円弧状乃至は球面状
に凹陥した凹陥部10aの内面が、眼用レンズ材料の前
記眼用レンズ対応面とは異なる他方の面、換言すれば目
的とする眼用レンズ(コンタクトレンズ)の他方の面
(フロントカーブ)が後述する切削加工にて形成される
側の面を与える成形面10bとされている。
【0027】ところで、かかる雌型10は、所定の熱可
塑性フィルムを用いて、通常の成形手法にて、容易に形
成され得るものであるが、一般に、成形のし易さ等の点
からして、真空成形若しくは圧空成形、圧縮成形が有利
に採用され、そのうちの真空成形手法の一例が、図2
(b)に示されている。そこにおいて、ベース型12と
しては、眼用レンズ材料の他方の面、換言すれば雌型1
0の成形面10bに対応した形状の成形面12aを有す
ると共に、かかる成形面12aの湾曲面の中心部に真空
吸引孔12bが設けられてなる、金属、ガラス、セラミ
ック等の材質からなる真空成形型が用いられ、その上に
配置した所定の熱可塑性フィルム14を適当な加熱手段
16にて加熱、軟化せしめる一方、真空吸引孔12bを
通じての吸引によって、成形型12に密着させて、その
成形面12aにて成形し、以て目的とするフィルム型1
0を得るのである。
【0028】なお、このようなベース型12における真
空吸引孔12bは、その孔径が余りにも大き過ぎると、
真空成形して得られる雌型(フィルム型)10の成形面
10bの形状に悪影響をもたらすようになるところか
ら、一般に5mmφ以内の大きさにおいて設けられ、そ
の個数は適宜に決定されることとなる。中でも、そのよ
うな真空吸引孔12bは、ベース型12の成形面12a
を与える湾曲面の中心から3mmの範囲内に中心が位置
するように設けられていることが望ましい。けだし、湾
曲面乃至は球面を形成する場合において、その中心部の
方が安定して成形することが出来るからである。
【0029】また、かくの如きフィルム型としての雌型
10を、上述の如き真空成形手法や所定の圧空成形手法
にて形成するに際しては、一般に、熱可塑性フィルム1
4をそのガラス転移点より高く、融点よりは低い温度、
好ましくはガラス転移点よりも10℃以上高い温度で加
熱して、軟化せしめた後、成形加工することが望まし
く、そして、そのような成形加工に際しては、有利に
は、1kg/cm2 以上の圧力を熱可塑性フィルム14
に作用せしめて、その成形が実施されることとなるので
ある。
【0030】さらに、このようなフィルム型としての雌
型10の成形に用いられる熱可塑性フィルム14として
は、公知の各種の熱可塑性樹脂材料からなるものが適宜
に選択、使用されることとなるが、一般に、ポリプロピ
レン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リスチレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリ
アミド、ポリアセタール、フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂
材料が、好適に用いられ、中でもポリプロピレンが、成
形性が良好であることと、軟質であるために、重合時の
ヒケが緩和可能である点において、有利に選択されるこ
ととなる。そして、そのような熱可塑性樹脂材料からな
る熱可塑性フィルム14は、真空成形や圧空成形、圧縮
成形等の成形操作を有利に行なう上において、また重合
時のヒケの緩和を有利に実現する上において、0.00
5〜2mmの厚さとされることとなる。熱可塑性フィル
ム14の厚さが厚くなり過ぎると、成形加工が困難とな
り、また薄くなり過ぎると、得られるフィルム型10の
強度において問題を生じるようになるからである。
【0031】このように、本発明に従う眼用レンズ材料
の成形型は、雄型2と雌型10とから構成されるもので
あって、上例においては、雄型2が第一の型を構成する
剛性型として用いられている一方、雌型10が第二の型
を構成するフィルム型として用いられているのであり、
これによって、各種サイズの眼用レンズの製造に際して
も、かかる雄型2のサイズの異なる複数種類のものを準
備すれば足ることとなるところから、眼用レンズ材料
(レンズブランク)を得るために、多数の型を準備する
必要がなく、それによって型費用を著しく低減せしめ得
ることとなったのであるが、また、本発明にあっては、
例示の場合とは逆に、雄型(2)をフィルム型(第二の
型)とする一方、雌型(10)を剛性型(第一の型)と
することも可能である。
【0032】そして、上述の如き、雄型2と雌型10か
らなる成形型を用いて、コンタクトレンズや眼内レンズ
の如き、目的とする眼用レンズを与える眼用レンズ材料
(レンズブランク)を製造するに際しては、例えば、図
3〜図5に示される如き工程を経由して、その製造が行
なわれることとなる。
【0033】すなわち、図3においては、先ず、長手の
熱可塑性フィルム14に対して、所定の成形操作にて、
雌型10が所定間隔を隔てて順次形成される一方、その
成形された雌型10の、眼用レンズ材料の他方の面に対
応した成形面10bを与える凹所(成形キャビティ)内
に、供給装置18から、眼用レンズ材料を構成する重合
体を与える重合性材料20の所定量を供給して、収容せ
しめた状態下において、雄型2が雌型10に組み合わさ
れ、芯合わせされて、それらの型合わせが行なわれるこ
とにより、それら雄型2と雌型10との間に形成される
成形キャビティ内に重合性材料20が充填されるのであ
り、そしてその状態下において、かかる重合性材料20
の重合操作が、光源若しくは熱源22からのUV光や熱
の助けを借りて、遂行され、以て目的とする眼用レンズ
材料のモールド成形が行なわれるのである。
【0034】なお、ここで用いられる重合性材料20と
しては、眼用レンズ材料24、換言すれば目的とする眼
用レンズを構成する重合体を与える、従来から公知の各
種の液状のモノマー組成物を挙げることが出来る。そし
て、そのようなモノマー組成物は、一般に、従来から用
いられているラジカル重合可能な化合物の1種若しくは
2種以上が配合されてなるものであるが、また、マクロ
マ−やプレポリマーから構成されるものであっても、何
等差し支えない。また、そのような化合物は、ビニル
基、アリル基、アクリル基又はメタクリル基を分子中に
1個以上有するものであって、通常、ハードコンタクト
レンズやソフトコンタクトレンズ、更には眼内レンズ等
の眼用レンズの原料として使用されているモノマーであ
る。具体的には、アルキル(メタ)アクリレート、シロ
キサニル(メタ)アクリレート、フルオロアルキル(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリ
レート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレー
ト、多価アルコール(メタ)アクリレート等の(メタ)
アクリル酸エステル類、スチレンの誘導体、N−ビニル
ラクタム等が挙げられ、また、必要に応じて、エチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート等の多官能モノマーが、架
橋剤として配合せしめられ、更に、必要な重合開始剤、
例えば熱重合開始剤、光重合開始剤等や、増感剤等の添
加剤が配合されて、液状のモノマー組成物とされる。
【0035】また、そのような液状のモノマー組成物か
らなる重合性材料20の重合は、例えば、通常の熱重合
法に従って、或いは通常の光重合法等に従って行なわれ
ることとなるが、後者の光重合法を採用した場合にあっ
ては、UV光等の光を重合性材料20に照射せしめる必
要があるところから、剛性型としての雄型2やフィルム
型としての雌型10の、少なくとも何れか一方は、光を
透過し得る材質、特に望ましくは透明性の高い材質にて
形成され、そのような型を通じて導かれた光によって、
かかる重合性材料20の重合が行なわれることとなる。
【0036】さらに、このような重合性材料20のモー
ルド成形操作にて、雄型2と雌型10との間に形成され
る成形キャビティ内には、重合性材料20の重合にて生
成する重合体からなる眼用レンズ材料(レンズブラン
ク)24が形成されることとなるが、そのような眼用レ
ンズ材料24においては、その一方の面が雄型2の成形
面2bにて、目的とする眼用レンズの一方の面を構成す
るように形成されている一方、他方の面が雌型10の成
形面10bにて、後の切削加工にて眼用レンズの他方の
面を与え得る形状の面となるように形成されている。そ
して、この眼用レンズ材料24がモールド成形された
後、図4に示される如く、そのような眼用レンズ材料2
4が雄型2に保持された状態において、雌型10が機械
的な力を加えて離型せしめられるのである。なお、かか
る眼用レンズ材料24の雄型2への保持は、また、必要
に応じて公知の仮止め接着剤を用いて眼用レンズ材料2
4を雄型2に固着させることにより、行なわれることと
なる。
【0037】次いで、かかる眼用レンズ材料24を保持
した雄型2は、図5に示されるように、切削加工装置の
加工軸26にチャックされて、固定され、そして加工軸
26の軸回りの回転によって、雄型2に保持させた眼用
レンズ材料24を回転せしめつつ、切削バイト28に
て、切削加工することにより、眼用レンズの他方の面を
形成して、目的とする眼用レンズを完成させるのであ
る。なお、ここでは、雌型10を離型した後、眼用レン
ズ材料24の切削加工が実施されているが、そのような
雌型10を離型しない状態下で、眼用レンズ材料24と
雌型10とを切削加工して、目的とする眼用レンズを完
成させるようにすることも可能である。
【0038】そして、かかる切削加工が終了した後、雄
型2は加工軸26から取り外され、或いは取り外される
ことなく、かかる雄型2に付着、保持されている眼用レ
ンズが、雄型2の成形面2bから脱離せしめられ、以て
図6に示される如き、目的とする眼用レンズ30が得ら
れるのである。このような眼用レンズ30の雄型2(成
形面2b)からの脱離には、例えば、特開平9−902
90号公報等に明らかにされているように、雄型2に機
械的な外力を作用させて変形せしめ、強制的に成形面2
bから剥離させて、取り出す方法の他、水や有機溶媒等
の適当な媒体に浸漬せしめて、加工された眼用レンズ3
0を取り外す方法等の、公知の各種の脱離手法が採用さ
れることとなる。
【0039】従って、上述の如き雄型2(剛性型)と雌
型10(フィルム型)を用いた眼用レンズ30の製造に
あっては、そのような眼用レンズ30の一方の面(ベー
スカーブ)が雄型2の成形面2bにて正確に形成される
一方、眼用レンズ30の他方の面(フロントカーブ)
は、モールド成形の後に、得られた眼用レンズ材料24
の切削加工によって形成され、以て目的とするパワーを
有する眼用レンズとして、精密に、仕上げられることと
なるために、そのような眼用レンズの他方の面(フロン
トカーブ)を形成する側の眼用レンズ材料24の他方の
面を成形する雌型10は、精密な成形面を与える成形型
を用いる必要がなく、フィルム型を用いることが可能で
あるところから、そのような雌型10の形成が容易とな
ることに加えて、単に、1種類のフィルム型を準備すれ
ば、充分であるために、かかる雌型10として、多数の
型を準備する必要がなく、それ故に、各種の眼用レンズ
形状を実現するために準備しなければならない型の数を
著しく低減せしめ得たのであり、以て安価な設備投資に
て、目的とする眼用レンズ、特にコンタクトレンズを得
るための眼用レンズ材料24を低価格にて得ることが出
来るのである。
【0040】加えて、そのような雄型2と雌型10を用
いたモールド成形操作にて得られる眼用レンズ材料24
を切削加工するに際しては、雄型2を、そのまま、加工
治具として用い、それを切削加工装置に取り付けて、そ
こに保持されている眼用レンズ材料24に対して切削加
工を行なうことにより、目的とする眼用レンズ30の他
方の面(フロントカーブ)が、形状精度に優れた光学面
形状をもって、有利に形成され得るものであるために、
特別の加工治具を準備する必要がなく、これによって、
切削加工工程の効果的な簡略化が図られ得て、眼用レン
ズの安価な製造にも、有利に寄与し得ることとなったの
である。特に、トーリックレンズや多焦点レンズにおい
ては、本発明に従って光学面を切削加工して製造される
ようにすることによって、両面モールド法にて製造する
方法に比べて、光学面成形用型の削減が図られ得、より
一層安価に製造することが可能となるのである。
【0041】なお、本発明に従う眼用レンズ材料の成形
型及びそれを用いた眼用レンズの製造方法は、以上に説
明した構造や手法のみに限定されるものでは決してな
く、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の
知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加え得
るものであり、そのような形態の何れもが、本発明の範
疇に属するものであることが、理解されるべきである。
【0042】例えば、雄型2及び雌型10の成形キャビ
ティを規定する成形面2b、10bの形状としては、眼
用レンズ材料24、ひいては目的とする眼用レンズ30
の形状に応じて、適宜に変更され得るものであり、ま
た、凸レンズ形状の眼用レンズを与える眼用レンズ材料
(24)を成形する場合においては、雄型及び雌型の組
み合わせではなく、何れも、凹型の成形面を有する二つ
の型の組み合わせにて、本発明に従う成形型が構成され
ることとなる。
【0043】また、例示の具体例においては、本発明に
おける第一の型が雄型2にて構成される一方、第二の型
が雌型10にて構成されているが、これとは逆に、雌型
を剛性型にて構成して、第一の型とする一方、雄型をフ
ィルム型にて構成して、第二の型とすることも可能であ
る他、図3に示されるように、長手の熱可塑性フィルム
14に雌型10を順次形成せしめて、それを移動させつ
つ、重合性材料20の供給、雄型2の型合わせ、更に重
合性材料20の重合による眼用レンズ材料24のモール
ド成形を順次行なう、連続的な眼用レンズ材料24の製
造手法の他、一つ若しくは複数の雌型10を設けた熱可
塑性フィルム14を用いて、バッチ方式にて、眼用レン
ズ材料24をモールド成形する手法も、また、採用可能
であることは、言うまでもないところである。
【0044】
【発明の効果】以上の説明から明らかな如く、本発明に
従う眼用レンズ材料の成形型にあっては、目的とする眼
用レンズの一方の面を第一の型にて正確に形成する一
方、他方の面は、モールド成形後に切削加工にて、正確
に加工するようにしたものであるところから、そのよう
な眼用レンズの他方の面を形成する眼用レンズ材料の面
を成形するための第二の型の成形面を厳密に規定する必
要がなく、単に一つの型を準備すれば足りるものである
ところから、モールド成形に必要な型の数を効果的に低
減せしめることが出来、以て型費用を効果的に低減せし
めつつ、眼用レンズ材料、更には目的とする眼用レンズ
を、安価に且つ形状精度良く、得ることを可能ならしめ
るものである。
【0045】また、そのような成形型を用いて得られた
眼用レンズ材料から、目的とする眼用レンズを製造す
る、本発明に従う手法によれば、目的とする眼用レンズ
を与える眼用レンズ材料が、型費用の低減を効果的に図
りつつ、安価に製造され得ると共に、かかる眼用レンズ
の他方の面が、切削加工にて形成されることにより、形
状精度に優れた光学面形状を持って、有利に形成される
こととなり、以て眼用レンズの安価な製造が可能となる
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る成形型を構成する雄型の一例を示
す説明図であって、(a)は、上段に雄型の縦断面図、
下段に平面図を示しており、(b)は、そのような雄型
を成形するための成形型の一例を示す断面図である。
【図2】本発明に係る成形型を構成する雌型の一例を示
す説明図であって、(a)は、上段に雌型の縦断面図、
下段に平面図を示しており、(b)は、そのような雌型
の真空成形手法の一例を示す工程説明図である。
【図3】図1及び図2に示される雄型及び雌型にて構成
される、本発明に従う成形型を用いて、眼用レンズ材料
をモールド成形する方法の一例を示す工程説明図であ
る。
【図4】図3において眼用レンズ材料をモールド成形し
た後、眼用レンズ材料から雌型を取り外す工程を示す説
明図である。
【図5】雄型を切削加工装置に取り付けて、かかる雄型
に保持された眼用レンズ材料を切削加工する状態を示す
説明図である。
【図6】図5の切削加工にて得られる眼用レンズについ
て、その断面図が上部に、一方その平面図が下部に示さ
れている。
【符号の説明】
2 雄型 2a 底部 2b 成形面 2c フランジ部 4 上型 6 下型 8 成形キャビティ 10 雌型 10a 凹陥部 10b 成形面 12 ベース型 12a 成形面 12b 真空吸引孔 14 熱可塑性フィルム 16 加熱手段 18 供給装置 20 重合性材料 22 光源/熱源 24 眼用レンズ材料 26 加工軸 28 切削バイト 30 眼用レンズ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 11:00 Fターム(参考) 4C097 AA25 BB01 CC01 DD03 EE02 EE04 EE06 EE08 EE11 MM03 SA01 4F202 AA21L AJ03 CA01 CB01 CD30 4F204 AA21L AJ03 EA03 EA04 EB01 EK18 EK24 EW01 EW24

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一の型と第二の型とを組み合わせて、
    それら第一及び第二の型の間に、目的とする眼用レンズ
    の一方の面に対応した面を有する眼用レンズ材料を与え
    る形状の成形キャビティが形成されるようにした眼用レ
    ンズ材料の成形型にして、 前記第一の型を、前記成形キャビティにおける眼用レン
    ズ材料の成形操作に耐え得るに充分な剛性と強度とを有
    する、前記眼用レンズの一方の面を与える成形面を備え
    た剛性型にて構成する一方、前記第二の型を、前記眼用
    レンズ材料の眼用レンズ対応面とは異なる他方の面を与
    える成形面を有するように、熱可塑性フィルムを成形加
    工して得られるフィルム型にて構成したことを特徴とす
    る眼用レンズ材料の成形型。
  2. 【請求項2】 前記フィルム型が、熱可塑性フィルムの
    真空成形又は圧空成形又は圧縮成形にて形成されている
    請求項1記載の眼用レンズ材料の成形型。
  3. 【請求項3】 前記フィルム型が、0.005〜2mm
    の厚さの熱可塑性フィルムを用いて形成されている請求
    項1又は請求項2記載の眼用レンズ材料の成形型。
  4. 【請求項4】 前記熱可塑性フィルムが、ポリプロピレ
    ン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
    スチレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリア
    ミド、ポリアセタール、及びフッ素樹脂からなる群より
    選ばれた樹脂材料にて形成されている請求項1乃至請求
    項3の何れかに記載の眼用レンズ材料の成形型。
  5. 【請求項5】 前記第一の型が、樹脂型である請求項1
    乃至請求項4の何れかに記載の眼用レンズ材料の成形
    型。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5の何れかに記載の
    眼用レンズ材料の成形型を用いて得られる眼用レンズ材
    料から、目的とする眼用レンズを製造する方法にして、 前記第一の型を構成する剛性型と前記第二の型を構成す
    るフィルム型とを組み合わせて、それらの型間に、前記
    成形キャビティを形成する一方、該成形キャビティ内に
    前記眼用レンズ材料を構成する重合体を与える重合性材
    料を供給して、重合せしめることにより、該眼用レンズ
    材料のモールド成形を行なった後、該成形された眼用レ
    ンズ材料が前記第一の型に保持された形態において前記
    第二の型の離型を行ない、次いで該第一の型を所定の切
    削加工装置に取り付けて、該第一の型に保持された前記
    眼用レンズ材料を切削加工することにより、眼用レンズ
    の他方の面を形成して、目的とする眼用レンズを完成さ
    せた後、該第一の型から眼用レンズを脱離せしめること
    を特徴とする眼用レンズの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第一の型及び第二の型のうちの少な
    くとも何れか一方の型が、光を透過し得る透明な材料か
    らなる型であり、該透明な型を通じて導かれた光によっ
    て、前記重合性材料の重合が行なわれる請求項6記載の
    眼用レンズの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記第二の型を構成するフィルム型が、
    前記熱可塑性フィルムをそのガラス転移点より10℃以
    上高い温度で加熱して軟化せしめた後、真空成形又は圧
    空成形又は圧縮成形することにより、製造される請求項
    6又は請求項7記載の眼用レンズの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記フィルム型の成形加工が、前記熱可
    塑性フィルムに対して1kg/cm2 以上の圧力を作用
    せしめて実施される請求項8記載の眼用レンズの製造方
    法。
  10. 【請求項10】 前記フィルム型の成形加工が、前記第
    二の型の成形面に対応する成形面を有するベース型を用
    いて、真空成形手法に従って実施され、且つ該ベース型
    に、孔径が5mm以内の真空吸引孔の少なくとも一つが
    設けられている請求項6乃至請求項9の何れかに記載の
    眼用レンズの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記真空吸引孔が、前記ベース型の成
    形面を与える湾曲面の中心から3mmの範囲内に中心が
    位置するように設けられている請求項10記載の眼用レ
    ンズの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006212934A (ja) * 2005-02-03 2006-08-17 Nikon Corp 光学素子の製造方法
CN100362973C (zh) * 2005-11-17 2008-01-23 陈晓勇 一种薄膜型人工晶状体的制备方法
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