JP2000139902A - 局所照射x線ct撮影方法及びその装置 - Google Patents

局所照射x線ct撮影方法及びその装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】被写体の局所部位の断層面画像を得るのに、X
線の被爆線量が抑制され、撮影時間の短縮化された局所
照射X線CT撮影方法とその装置を提供する。 【解決手段】旋回アームの回転中心3aを撮影すべき局
所部位Pの中心位置Paに固定した状態で、X線発生器
1からは被写体の一部である撮影すべき局所部位Pのみ
を包含するX線コーンビーム1aを局所照射しながら、
旋回アームを撮影条件に応じた角度範囲で旋回させるこ
とによって、局所部位PのX線投影画像を2次元X線イ
メージセンサ2上に生成し、このようにして生成された
X線投影画像を演算処理して、局所部位の3次元的なX
線吸収係数分布情報を画像情報として取り出して、その
局所部位Pの任意の断層面画像を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被写体の一部にX
線コーンビームを照射して、その部分の任意の断層面画
像及びパノラマ画像を得る局所照射X線CT撮影方法及
びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】被写体の全周囲からX線を照射して投影
データを得た後、この投影データからRadonの原理
によってX線を透過させた被写体の3次元的な吸収係数
分布情報を解析し、これを利用して任意の断層面画像を
得る方法が従来からX線CTとして診断などに広く使用
されている。
【0003】従来のこのようなX線CT(computed tom
ography)では、被写体の全体にファンビームといわれ
る旋回方向に幅が広く、厚さの薄いX線ビームを輪切り
様に一回転ずつ照射することを繰り返して、被写体全体
に照射することが前提となっている。そのため、被写体
内部の一部分のみの断層面を診断する場合にも、被写体
の全体に幅の広いX線ファンビームを照射して、被写体
全体の吸収係数分布情報を得た後、その部位の吸収係数
分布情報を取り出して解析する必要があり、相当量のX
線を被爆する上、撮影や解析にも時間を要している。こ
のため、頻繁にCT撮影することは被爆線量が増えるこ
とから避けねばならず、年に1回程度の診断撮影が限度
になっている。
【0004】また、従来のX線パノラマ撮影装置では、
歯列弓の後方から歯列弓にX線ビームを略直交走査して
撮影するため、旋回アームは、例えば、図24の(a)
〜(c)に示したように、歯列弓Sの前歯部と、左右の
臼歯部とでX線発生器101が異なる3つの回転中心
イ、ロ、ハを連続させる動作をするようになっており、
そのため、このX線発生器101を旋回させるための旋
回アーム(不図示)の動作機構が複雑になる上に、制御
も複雑な構成になっている。
【0005】なお、図25は、従来の別のパノラマ撮影
装置の旋回アームの撮影時の動作軌道の軌跡を示してい
る。ここで、Loは、矢印面上の左右対称軸線であり、
歯列弓Sの線対称の中心線となっている。Lは、歯列弓
の照射部分に略直交するX線ビーム束であり、Laは、
そのX線ビーム束Lが生成する包絡線である。この場合
も、図に示すような包絡線Laを生成するように旋回ア
ームを動作させなければならず、動作機構と制御が複雑
なものとなっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のX線
CT撮影方法が、このような事情にあるのに着目して開
発されたもので、旋回方向に幅が狭く、同時に一定の上
下方向の厚さを有するX線コーンビームで被写体の撮影
すべき局所部位や、歯列弓の略中央の所定の部位のみを
常時包み込みようにして照射するだけで、希望の局所照
射面画像やパノラマ画像が得られ、歯科、口腔外科や耳
鼻科などにおいて、歯列、顎顔面などの局所部位の診断
撮影や、小形構造物の非破壊検査に好適な局所照射X線
CT撮影方法と、その方法で撮影するための装置を提案
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を達成
するため、本発明者らの鋭意検討の結果到達されたもの
であり、請求項1〜6において、その撮影方法を、請求
項7〜23において、その装置を提案している。すなわ
ち、請求項1において提案する局所照射X線CT撮影方
法は、X線発生器と2次元X線イメージセンサとを対向
配置させた旋回アームを旋回させながら被写体の局所部
位にのみX線コーンビームを局所照射して撮影を行うも
ので、そのための撮影条件は、X線発生器からは、撮影
すべき局所部位のみを包含するX線コーンビームを放射
させ、旋回アームは、その回転中心を撮影すべき局所部
位の中心位置に固定させた状態で旋回駆動させるという
ものである。
【0008】旋回アームは、局所部位の周りを必ずしも
一周させる必要はなく、撮影条件に対応させて、5度程
度から、最大で全周、つまり360度まで、適宜選択す
ることができる。この点で、本発明は、同一出願人によ
る特開平10−225455に示された先行技術を、更
に改良し発展させたものである。つまり、この先行技術
は、パノラマ断層撮影と部分CT断層撮影を可能にする
ものであって、本願と同様に、回転中心の固定、局部的
領域の部分CT撮影ができる旨が開示されているが、本
願発明の特徴とする局所照射を明確に意識したものでは
なく、また、X線照射は、従来のCT撮影装置と同様に
360度の全周照射が条件となっている。
【0009】これに対して、本願発明では、局部照射と
いう点を明確に把握するだけでなく、さらに、その照射
旋回角度も、撮影条件に合わせて、360度に限られ
ず、適宜、それ以下の角度で、選定されるという点が異
なっている。つまり、本願発明は、局部部位について必
要とされる断層面画像の種類に応じた角度範囲でX線コ
ーンビームを照射すれば、それから得られるX線吸収分
布情報によって、十分、目的に適した画像を得ることが
できるという点に特徴がある。例えば、前歯の歯列に直
交する、いわゆる、クロスセクションの撮影では、わず
かに、5度〜90度程度の旋回角度で照射すればよい。
【0010】また、例えば、歯列弓の全顎のパノラマ画
像を生成するためには、その歯列弓に、略直交する角度
範囲だけ、すなわち、約180度の範囲だけ照射すれば
よい。このような思想をさらに展開したのが、本願にお
いて、さらに、提案している歯列弓のパノラマ画像を得
るための局所照射X線CT撮影方法である。旋回アーム
を旋回させて、2次元X線イメージセンサ上に生成され
たX線投影画像は、コンピュータにより演算処理され再
構成される。すなわち、X線投影画像を逆投影してか
ら、所定の演算処理を施せばX線を局所照射させた局所
部位内部の3次元的な吸収係数分布を画像情報として取
り出すことができるので、所望の断層面を指定し、ある
いは所望の断層面を予め設定しておけば、その断層面画
像が生成できる。
【0011】この撮影方法は、X線コーンビームを局所
照射する局所部位については、常に投影データが得らる
が、その局所部位を取り囲む被写体の他の部分について
は、局所部位に比べて、X線コーンビームは旋回に伴っ
て一時的に透過するだけで、投影データへの影響も少な
いので、逆投影する場合に、局所部位以外の投影データ
への影響を略無視することができるという思想に基づい
ている。
【0012】また、撮影すべき局所部位と、その周辺の
部位とのX線吸収係数の差が大きい場合、たとえば、局
所部位において歯牙、骨、インプラントなどが存在する
場合に、それらの形状を診断するような場合には、得ら
れた断層面画像は十分なコントラストを得ることができ
るので、このような局所部位にのみX線コーンビームを
局所照射して得た撮影画像を解析するだけで実際の診断
に十分に実用できるものである。
【0013】請求項2では、請求項1の断層X線CT撮
影方法を実施するための解析手法を具体的な演算式の形
で表した局所照射X線CT撮影方法を提案している。解
析手法は、従来から広く使用されているコンボリューシ
ョン方法を用いて、投影データを逆投影したデータをX
線を局所照射した局所部位についてのみ積分し、X線吸
収係数分布を近似的に算出するものであり、2次元のX
線吸収係数分布を求めて画像化している。実際の3次元
分布情報は2次元分布を積み重ねて算出すればよい。な
お、この解析手法の原理については、後述する。請求項
3〜6は、歯列弓のパノラマ画像を生成するために用い
る局所照射X線CT撮影方法を提案している。この局所
照射X線CT撮影方法は、請求項1、2に記載の局所照
射X線CT撮影方法と同様に、パノラマ画像を生成する
ために、旋回アームが、従来のように、包絡線La(図
25)を生成する複雑な軌道を描く必要がなく、回転中
心を所定の位置に固定させたままで、撮影することがで
きるものである。したがって、装置構成は、ほとんど、
同じものとすることができる。
【0014】すなわち、請求項3において提案する撮影
方法では、X線発生器と2次元X線イメージセンサとを
対向配置させた旋回アームを旋回させながら、歯列弓に
所定幅のX線コーンビームを局所照射する際、前記旋回
アームの回転中心を、被写体の一部である歯列弓のパノ
ラマ画像を得るために必要なオルソX線コーンビームの
軌跡を含むような仮想局所部位の中心位置に固定させ
て、該旋回アームを、撮影条件に応じた角度範囲だけ旋
回させながら、前記X線発生器からその仮想局所部位の
みを包含するX線コーンビームを照射して、歯列弓のX
線投影画像を2次元X線イメージセンサ上に順次生成
し、この2次元X線イメージセンサ上に順次生成された
歯列弓のX線投影画像のなかから歯列弓に略直交するオ
ルソX線コーンビームによって生成された部分X線投影
画像のみを抽出し、その抽出した部分X線投影画像を演
算処理して、歯列弓の3次元的なX線吸収係数分布情報
を画像情報として取り出して、その歯列弓のパノラマ画
像を生成するようにしている。
【0015】ここで、オルソX線コーンビームとは、歯
列弓のパノラマ画像を生成するために局所照射するX線
コーンビームの内、歯列弓に略直交するものを抜き出し
たものをいう。このようなオルソX線コーンビームだけ
を抜き出すのは、オルソX線コーンビームによって投影
される部分X線投影画像が、歯列弓のパノラマ画像を生
成するのに最も好適な投影データ、つまり、歯と歯の重
なりの少ない投影データを含んでいるからである。
【0016】この撮影方法では、請求項1、2の撮影方
法を用いながら、請求項1、2とは異なり、X線コーン
ビームが常に局所照射されるのは、パノラマ画像を生成
する対象となっている歯列弓ではなく、その歯列弓の略
中央(望ましくは歯列弓の内側)の所定位置を中心とし
て回転する所定幅のX線コーンビームが常に局所照射さ
れる領域で、これを仮想局所部位と呼ぶ。つまり、この
方法では、撮影して画像を生成すべき部位である歯列弓
と、常にX線コーンビームを局所照射する仮想局所部位
が異なるという点に特徴がある。
【0017】この場合、パノラマ画像を生成すべき歯列
弓に局所照射されるX線コーンビームで得られる投影デ
ータは少ないが、仮想局所部位を障害物の少ない部分、
つまり、歯列弓の略中央の所定位置に選び、また、さら
にオルソX線コーンビームによる部分X線投影画像だけ
を抽出することによって、実用上、十分に鮮明なパノラ
マ画像を得ることができるものである。
【0018】旋回アームの回転中心は、歯列弓の略中央
の所定位置(望ましくは歯列弓の内側)に固定される
が、この旋回アームの回転中心位置は、正投射パノラマ
撮影、標準パノラマ撮影などの撮影条件や被爆線量を考
慮して適宜設定される。正投射パノラマ撮影を行う場合
には、X線ビーム束は歯列弓に略直交するように照射さ
れるが、その場合には、従来の撮影方法を実施する場合
に移動させる旋回アームの移動軌跡の包絡線に内接する
円が仮想局所部位となるように、所定幅のX線コーンビ
ームを局所照射させるようにすればよい。
【0019】請求項4では、請求項3のパノラマ画像を
生成するために用いる断層X線CT撮影方法を実施する
ための解析手法を具体的な演算式の形で表した局所照射
X線CT撮影方法を提案している。解析手法は、請求項
2に記載した解析手法に準ずるものであるが、ここで
は、2rは、オルソX線コーンビームの旋回方向の幅と
され、歯列弓の逆投影データから、X線吸収係数分布を
算出するのに、その点をオルソX線コーンビームが照射
し始めるときのオルソX線コーンビームの照射角度φ
(x、y)と、その点の照射が終了するときの照射角度
ψ(x、y)を用い、積分範囲もその範囲に限定してい
る点が相違する。なお、この解析手法の原理について
は、後述する。
【0020】また、請求項5において提案する撮影方法
は、請求項3において、X線発生器は歯列弓に放射する
X線コーンビームのうち、前記オルソX線コーンビーム
のみを、撮影中に旋回アームの旋回動作に同期して選択
的に照射させることによって、2次元X線イメージセン
サ上に歯列弓の前記部分X線投影画像を生成するように
し、また、請求項6において提案する撮影方法は、請求
項5において、オルソX線コーンビームを、撮影中にX
線発生器前方でX線走査方向にスリットを移動させるこ
とにより選択的に照射を行うようにしている。
【0021】このようにすると、被写体のX線被爆量
が、X線コーンビームからオルソX線コーンビームにな
る分だけ、少なくなる。請求項7は、請求項1、2のX
線コーンビームを用いた局所照射X線CT撮影方法を行
う局所照射X線CT撮影装置を提案している。
【0022】この局所照射X線CT撮影装置の特徴は、
X線発生器と2次元X線イメージセンサとを対向配置さ
せた旋回アームを有したX線撮影手段と、X線発生器が
放射するX線コーンビームの少なくとも走査方向の広が
りを制限させるX線ビーム幅制限手段と、旋回アームを
有し、その回転中心を撮影に先立って移動設定可能と
し、または被写体を撮影に先立って移動設定可能とし
て、撮影中は旋回アームの回転中心を局所部位の中心位
置に固定し、旋回アームを旋回させる旋回アーム駆動制
御手段と、X線の投影データを演算処理して、X線を局
所照射した物体内部の3次元的な吸収係数分布を画像情
報として取り出す画像処理装置とを備えた点にある。
【0023】旋回アームは、必ずしも、局所部位の周囲
を1回転させる必要はなく、半回転、つまり180度回
転させてもよい。画像処理装置は、被写体の一部である
局所部位を撮影して得られたX線投影データを従来より
公知とされている逆投影などの演算手法で処理して、画
像再構成処理を行うようになっており、旋回アームを旋
回させて2次元X線イメージセンサに順次生成された投
影データは画像処理装置に取込まれて画像処理され、被
写体内部の3次元的な吸収係数分布を画像情報として取
り出し出来るので、所望の断層面を指定し、あるいは予
め設定しておけば、その断層面画像が生成できる。
【0024】請求項8、9,10は、請求項3、4、
5,6において提案されたパノラマ画像を生成するため
に用いる局所照射X線CT撮影方法を行う装置を提案し
ている。すなわち、請求項8において提案する局所照射
X線CT撮影装置では、X線発生器と2次元X線イメー
ジセンサとを対向配置させた旋回アームを有したX線撮
影手段と、X線発生器が放射するX線コーンビームの少
なくとも走査方向の広がりを制限させるX線ビーム幅制
限手段と、旋回アームを旋回駆動する旋回アーム駆動制
御手段と、X線の投影データを演算処理して、X線が透
過した物体内部の3次元的な吸収係数分布情報を画像情
報として取り出す画像処理装置とを備え、被写体の一部
である歯列弓のパノラマ画像を得るために必要なオルソ
X線コーンビームの軌跡を含むような仮想局所部位の中
心位置に固定させて、該旋回アームを、撮影条件に応じ
た角度範囲だけ旋回させながら、前記X線発生器からそ
の仮想局所部位のみを包含するX線コーンビームを照射
して、歯列弓のX線投影画像を2次元X線イメージセン
サ上に順次生成し、この2次元X線イメージセンサ上に
順次生成される歯列弓のX線投影画像のなかから前記オ
ルソX線コーンビームによって生成された部分X線投影
画像のみを抽出し、画像演算処理することによって、歯
列弓の3次元的なX線吸収係数分布情報を画像情報とし
て取り出して、その歯列弓のパノラマ画像を生成するよ
うにしている。
【0025】ここで、撮影条件に応じた角度範囲とは、
全顎を撮影する際は、180度から240度程度の角度
範囲である。また、請求項9において提案する局所照射
X線CT撮影装置では、請求項8において、X線発生器
は前記所定幅のX線コーンビームのうち、前記オルソX
線コーンビームのみを、旋回アームの旋回動作に同期し
て選択的に照射させる出射制御スリットを備え、この出
射制御スリットにより照射されたオルソX線コーンビー
ムによって、2次元X線イメージセンサ上に歯列弓の前
記部分X線投影画像を生成するようにしている。
【0026】請求項10において提案する局所照射X線
CT撮影装置では、請求項8において、X線発生器は前
記所定幅のX線コーンビームのうち、前記オルソX線コ
ーンビームのみを、撮影中に旋回アームの旋回動作に同
期してX線発生器前方で走査方向にスリットを移動させ
ることにより選択的に照射させる出射制御スリットを備
え、この出射制御スリットにより照射されたオルソX線
コーンビームによって、2次元X線イメージセンサ上に
歯列弓の前記部分X線投影画像を生成するようにしてい
る。
【0027】このようにすると、被写体のX線被爆量
が、X線コーンビームからオルソX線コーンビームにな
る分だけ、少なくなる。請求項11、12の局所照射X
線CT撮影装置は、選択スイッチの切替により、通常の
局所照射X線CT撮影方法と、パノラマ画像を生成する
ために用いる局所照射X線CT撮影方法を切り替えて行
うものである。したがって、1台の装置で、通常のX線
断層面画像と、パノラマ画像を生成することができる。
【0028】つまり、請求項11において提案する局所
照射X線CT撮影装置では、選択スイッチを備え、この
選択スイッチを局所CT撮影モードに設定した場合に
は、請求項7に記載の方法により局所部位の任意の断層
面画像を生成するようにし、この選択スイッチをパノラ
マ撮影モードに設定した場合には、請求項8に記載の方
法により、歯列弓のパノラマ画像を生成するようにして
いる。
【0029】請求項12において提案する局所照射X線
CT撮影装置では、選択スイッチを備え、この選択スイ
ッチを局所CT撮影モードに設定した場合には、請求項
7に記載の方法により局所部位の任意の断層面画像を生
成するようにし、この選択スイッチをパノラマ撮影モー
ドに設定した場合には、請求項9または10のいずれか
に記載の方法により、歯列弓のパノラマ画像を生成する
ようにしている。請求項13〜23においては、請求項
7から12の装置の種々の変形例を提案している。
【0030】請求項13において提案する局所照射X線
CT撮影装置は、請求項7〜12のいずれかにおいて、
前記X線発生器からのX線コーンビームを前記2次元X
線イメージセンサに向かって水平に局所照射し、前記旋
回アームの旋回軸を鉛直方向にしたことを特徴としてい
る。この装置では、旋回アームの旋回軸が鉛直で、旋回
アームが水平に回転し、X線コーンビームが水平に局所
照射されるので、装置の設置床面積を小さくすることが
できる。
【0031】請求項14において提案する局所照射X線
CT撮影装置は、請求項7〜13のいずれかにおいて、
前記2次元X線イメージセンサが、縦30センチメート
ル以下、横30センチメートル以下の検出面のサイズを
有し、1秒間に30枚以上のX線投影画像データあるい
は部分X線投影画像データを検出することを特徴とす
る。
【0032】局所照射X線CT撮影方法を用いる場合、
局所部位のみのX線投影画像のみが得られればよいの
で、この装置では、2次元X線イメージセンサも小さく
することができ、また、得られるX線投影画像データも
少なくなるので、その処理速度も速くなり、所定時間に
検出することのできるX線投影画像データの枚数も多く
なる。したがって、装置全体を小型化できると同時に、
撮影速度も速くできる。
【0033】請求項15において提案する局所照射X線
CT撮影装置は、請求項7〜14のいずれかにおいて、
少なくとも前記旋回アームを回転支持するための主フレ
ームが、前記旋回アームを上下方向に位置設定可能なア
ーム上下位置調整手段を有することを特徴としている。
旋回アームの回転平面の上下位置を調節することがで
き、被写体の高さに合わせることができる。
【0034】請求項16において提案する局所照射X線
CT撮影装置は、請求項7〜15のいずれかにおいて、
更に、被写体を保持する被写体保持手段が設けられ、こ
の被写体保持手段には、被写体を少なくとも水平方向に
位置設定可能とする被写体水平位置調節手段を備えてい
ることを特徴とする。旋回アームの回転中心を、局所部
位の中心位置に、あるいは、歯列弓の略中央の所定位置
に合わせる必要があるが、そのために、旋回アーム側を
移動させる替わりに、この装置では、被写体を保持する
被写体保持手段をもうけ、その水平位置を設定可能とす
る被写体水平位置調節手段を備えて、被写体側を水平移
動させるようにしている。
【0035】請求項17において提案する局所照射X線
CT撮影装置は、請求項16において、前記被写体保持
手段には 更に、被写体を少なくとも上下方向に位置設
定可能とする被写体上下位置調節手段を備えていること
を特徴とする。請求項18において提案する局所照射X
線CT撮影装置は、請求項7〜17のいずれかにおい
て、更に、前記旋回アームの回転中心及びX線コーンビ
ーム照射軸芯を光学的に指示する光ビームを照射する光
ビーム照射手段を設けたことを特徴とする。
【0036】この装置では、旋回アームの回転中心の水
平位置と上下位置を示す光ビーム照射手段を設けている
ので、被写体保持手段をその光ビームの指示に合わせて
設定すれば、被写体の位置を、局所照射X線CT撮影方
法を実施するために適切な位置に設定することができ
る。請求項19において提案する局所照射X線CT撮影
装置は、請求項18において、前記被写体保持手段に
は、被写体から採取した咬合モデルを固定し、この咬合
モデルにより想定される被写体の撮影すべき局所部位、
あるいは仮想局所部位を、前記被写体水平位置調節手
段、あるいは、被写体上下位置調節手段によって、前記
光ビーム照射手段により指示された位置に移動させた後
に、被写体をその咬合モデルに設定することによって、
前記旋回アームの回転中心を局所部位の中心位置あるい
は仮想局所部位の中心位置に固定するようにしたことを
特徴とする。
【0037】咬合モデルとは、一般には、歯科治療で用
いるもので、歯の噛み合わせ状態を写しとったモデルを
いい、被写体である患者ごとに作成されるものである。
しかし、ここでは、これを含み、さらに広く、特定形状
の物体の一部の外形を写しとったモデルをいい、この咬
合モデルの位置決めをすると、それに嵌合させた特定形
状の物体の内部点の位置を決めることができるものであ
る。
【0038】この装置では、被写体の外部で位置決めす
るのではなく、このような咬合モデルで位置決めするの
で、より正確に、旋回アームの回転中心を被写体内部の
局所部位の中心位置あるいは仮想局所部位の中心位置に
固定することができる。請求項20において提案する局
所照射X線CT撮影装置は 請求項7〜19のいずれか
において、前記旋回アームの旋回駆動手段として、その
回転中心上に設けられた直結駆動の回転制御モータを用
いていることを特徴とする。
【0039】ここで、回転制御モータとは、サーボモー
タなどのように、その回転速度、回転位置を自由に制御
することができるモータをいう。この装置では、直結駆
動としているので、芯振れがなく、このような回転制御
モータを用いているので、旋回アームを希望の速度で、
正確に回転させ、また、希望の位置で停止させることが
でき、局所照射X線CT撮影方法を有効に実施すること
ができる。
【0040】請求項21において提案する局所照射X線
CT撮影装置は、請求項20において、前記旋回アーム
の回転中心に中空部を設けたことを特徴とする。この装
置は、旋回アームの回転中心に中空部が設けられている
ので、この旋回アームを支持している主フレームから、
旋回アームの両端に設けられたX線発生器や、2次元X
線イメージセンサへの必要な配線などを、この中空部を
介して行うことができ、これらの配線などへの旋回アー
ムの回転の影響を極力少なくすることができるととも
に、配線などの美的外観面でも優れている。
【0041】請求項22において提案する局所照射X線
CT撮影装置は、請求項7〜21のいずれかにおいて、
前記2次元X線イメージセンサとして、TFT、MO
S、CCD、XII、XICCDのいずれかを用いるこ
とを特徴とする。請求項23において提案する局所照射
X線CT撮影装置は、請求項7〜22のいずれかにおい
て、前記旋回アームの待機位置は、被写体を局所照射X
線CT撮影のために設定あるいは解除する時に、被写体
の進入及び退去の際、障害とならない位置に配置される
ことを特徴とする。
【0042】この装置では、旋回アームは、被写体の出
入りに邪魔にならない待機位置で待機するようにしてい
るので、便利である。
【0043】
【発明の実施の形態】以下に、添付図とともに、本発明
を説明する。図1、図2に、本発明の局所照射X線CT
撮影方法の基本原理を示す。これらの図において、1は
X線発生器、2は2次元X線イメージセンサであり、こ
れらは図8、9等で後述する旋回アーム3に対向配置さ
れている。P、P′は撮影すべき局所部位となる臼歯、
前歯をそれぞれ示しており、Sは歯列弓を示している。
【0044】本発明の撮影方法では、図1、図2に示し
たように、局所部位P、P′の中心位置Pa、Pa′を
旋回アーム3の回転中心3aとして、旋回アーム3を等
速で旋回させる。このとき、X線発生器1は、局所部位
P、P′のみを包含する大きさのビーム幅を有したX線
コーンビーム1aを放射するので、2次元X線イメージ
センサ2の撮像面2aには、拡大率の一定した局所部位
P、P′のX線投影画像が順次生成される。
【0045】2次元X線イメージセンサとしては、X線
TFT(Thin Film Transistor)センサ、X線MOS
(Metal Oxide Semiconductor)センサ、X線II(Ima
ge Intensifier)カメラ、X線アモルファスセレンセン
サ、X線CCD(Charge Coupled Device)センサ、増
幅器付きX線CCDセンサ(XICCD)などを使用す
る。
【0046】このようにして撮影されたX線投影画像を
コンピュータによって逆投影などの演算処理をすれば、
局所部位P、P′の内部のX線吸収係数分布が画像情報
となって取り出されるので、その局所部位P、P′の任
意の断層面を指定し、あるいは予め指定しておけば、そ
の断層面画像が得られる。旋回アーム3は、局所部位
P、P′の中心位置Pa、Pa′に回転中心3aを固定
保持して旋回する。この際、X線コーンビーム1aは、
常に局所部位P、P′のみを包含するように局所照射す
る。撮影条件に応じて、少なくとも局所部位P、P′に
対して半周照射すれば、その部分の任意の断層面画像が
生成できる。
【0047】図3(a)はX線発生器1から放射される
X線コーンビーム1aの詳細、図3(b)は、従来のX
線ファンビーム1a′を示している。このX線コーンビ
ーム1aは、走査方向の広がり角度θ′が大きく、上下
方向の広がりが小さい従来のX線ファンビーム1a′に
比べて、走査方向の広がり角度θが小さく、また上下方
向に一定の厚みを持っており、一度のビーム照射によっ
て撮影すべき局所部位Pの全体にX線を透過させる程度
の大きさのビーム束である。
【0048】X線コーンビーム1aは任意の断面形状に
形成できるが、断面形状を矩形に形成して、被写体の一
部にのみX線コーンビーム1aを全周囲から照射した場
合には、図3(a)に示したように、X線コーンビーム
1aが共通に局所照射される局所部位Pは円柱形状にな
るので、その内部のX線吸収係数の分布が算出でき、そ
の円柱内部の任意の断面の断層面画像が得られる。ま
た、断面形状を円形に形成して、被写体の一部のみにX
線コーンビームを局所照射すれば、X線コーンビームが
共通に照射された部分は球になるので、その内部のX線
吸収係数の分布が算出でき、球内部の任意の断面の断層
面画像が得られる。
【0049】歯科治療用に用いる場合、この局所照射X
線CT撮影方法では、2次元X線イメージセンサとし
て、例えば、縦10センチメートル、横10センチメー
トルの寸法のものを使用し、その場合、この円柱、すな
わち局所部位の直径は5センチメートル、高さが5セン
チメートルとなる。旋回アーム3の旋回角度は、5度か
ら360度以下の範囲で適宜設定することができる。例
えば、最小限、撮影したい断層面に垂直な方向を中心
に、5度程度旋回させて撮影すれば、そのX線投影デー
タから、その断層面画像を生成することができる。一
方、局所部位Pの任意の断面を全て生成できるようにす
るためには、180度から240度の旋回を行う必要が
ある。360度旋回すれば、どの方向の分解能も最良と
なるが、必ずしも360度の角度からの撮影を必要とす
るものではない。ついで、歯列弓のパノラマ画像を生成
するために用いる局所照射X線CT撮影方法を説明す
る。
【0050】図4は、パノラマ画像を生成するために用
いる局所照射X線CT撮影を行う場合に設定される旋回
アームの回転中心の設定位置を説明する図である。本発
明の、歯列弓のパノラマ画像を生成するために用いる局
所照射X線CT撮影方法では、旋回アーム3の回転中心
3aを歯列弓Sの中央の対称軸線Lo上の所定位置(望
ましくは歯列弓の内側)に固定させ、旋回アーム3を撮
影条件に応じた旋回角度範囲を等速で旋回させながら、
所定幅のX線コーンビームを局所照射することによっ
て、歯列弓SのX線投影画像を得ることを特徴としてい
る。
【0051】一般に、正投射パノラマ撮影を行う場合、
歯列弓Sに並んだすべての歯牙について、X線ビーム束
を略直交させることが必要であるが、図4ではそのよう
な条件を充たすX線ビーム束をLで示している。歯列弓
Sについて、すべての歯牙に対して直交するX線ビーム
束L…を描くと、それらのX線ビーム束L…の包絡線L
aが生成されるので、この包絡線Laに内接する内接円
Gを考えれば、歯列弓Sに対する全てのX線ビーム束L
は、この内接円Gを通過する。 したがって、この内接
円Gの中心Gaを旋回アーム3の回転中心3aとして、
その内接円Gを局所照射するように一定幅を有したX線
コーンビーム1aを周囲から局所照射すれば、そのX線
コーンビーム1aは、常時、歯列弓Sに直交するX線ビ
ーム束を含んだものとなる。つまり、この例では、この
内接円Gが、図5に示す通り、上述した仮想局所部位と
なり、符号Qで表す。また、ここでいう歯列弓Sに直交
するX線ビーム束が、上述したオルソX線コーンビーム
であり、符号1bで表す。
【0052】このような仮想局所部位Qが形成されるよ
うに、X線コーンビーム1aを局所照射すると、2次元
X線イメージセンサ2上に順次生成される歯列弓SのX
線投影画像のうちから、歯列弓Sに略直交するオルソX
線コーンビーム1bによる部分X線投影画像を抽出し、
画像演算処理することによって、歯列弓の3次元的なX
線吸収係数分布情報を画像情報として取り出して、その
歯列弓の連続した正投射パノラマ画像を生成することが
できる。
【0053】本発明の歯列弓のパノラマ画像を生成する
ために用いる局所照射X線CT撮影方法は、このような
原理に基づくものであり、その旋回アーム3の回転中心
3aの位置とX線コーンビーム1aの幅、つまり、仮想
局所部位Qの位置と大きさは、最終的に生成すべき画像
の態様に合わせて、適宜、設定されるものである。要す
るに、画像の態様に合わせたオルソX線コーンビーム
が、X線コーンビームにふくまれるようにすればよい。
【0054】例えば、撮影時に設定される旋回アーム3
の中心位置3aとX線コーンビームの幅、つまり、仮想
局所部位Qは、前記した包絡線Laに内接する内接円G
には限定されず、図4においてG′あるいはG″で示す
ような内接円Gを包含する円とする場合もある。このよ
うな円を仮想局所部位Qとして規定すれば、その領域の
中心は常に歯列弓Sの内側の対称軸線Lo上にある。
【0055】これは、パノラマ画像としては、正投射パ
ノラマ画像に限定されず、標準パノラマ画像、顎骨パノ
ラマ画像なども存在するので、このようなものでは、歯
列弓Sに対しては必ずしもオルソX線コーンビームを直
交させる必要がない。したがって、そのような撮影方法
のパノラマ画像を生成する場合には、これらのオルソX
線コーンビーム1bの全てを含むように、旋回アーム3
の回転中心3aの歯列弓Sの対称軸線Lo上の位置とX
線コーンビーム1aの幅、つまり、仮想局所部位Qを決
める必要があるからで、その例が、上記の内接円G′、
G″である。
【0056】このパノラマ画像を生成するための仮想局
部領域Qは、生成されるパノラマ画像に対応して決めら
れるが、X線被爆量の軽減という点からは、なるべく、
小さい方がよいことは、いうまでもない。図4より解る
ように、旋回アーム3は360度旋回させる必要はな
く、180度から240度程度の旋回をさせ、撮影する
だけでよい。したがって、その角度の少ない分だけ、X
線被爆量を少なくすることができ、撮影時間も短くする
ことができる。
【0057】図5、図6は本発明のパノラマ画像を生成
するために用いる局所照射X線CT撮影方法を説明する
ものである。図5では、旋回アーム3の回転中心3aと
X線コーンビーム1aの幅を図の仮想局所部位Qを形成
するように固定保持して、旋回アーム3を等速で旋回さ
せており、X線発生器1は、旋回アーム3の旋回に伴っ
て、走査方向に所定の幅のX線コーンビーム1aを放射
しながら、そのX線コーンビーム1aによって2次元X
線イメージセンサ2上に歯列弓SのX線投影画像を順次
生成しており、このようにして2次元X線イメージセン
サ2上に順次生成された歯列弓SのX線投影画像は、X
線コーンビーム1aの放射束のうちで歯列弓Sに略直交
するオルソX線コーンビーム1bによって生成された部
分X線投影画像のみを抽出し、その抽出した部分X線投
影画像を演算処理して、歯列弓の3次元的なX線吸収係
数分布情報を画像情報として取り出して、その歯列弓の
パノラマ画像を生成している。
【0058】こうして、旋回アーム3はその回転中心3
aを固定したまま回転させ、かつ、所定幅のX線コーン
ビーム1aを局所照射するという基本的な局所照射X線
CT撮影方法を用いながら、パノラマ画像をも生成する
ことができる。図6では、図5と同様に、旋回アーム3
の回転中心3aとX線コーンビーム1aの幅を図の仮想
局所部位Qを形成するように固定保持して、旋回アーム
3を等速で旋回させているが、X線発生器1は、旋回ア
ーム3の旋回角度が変化するのに応じて、出射制御スリ
ット8を同期してX線コーンビーム1aに直交する方向
に移動制御させることによって、スリット窓孔8aから
歯列弓Sに直交するオルソX線コーンビーム1bのみを
歯列弓Sに放射しており、これによって2次元X線イメ
ージセンサ2上に投影された部分X線投影画像のみを抽
出し、その抽出した部分画像を演算処理して、歯列弓の
3次元的なX線吸収係数分布情報を画像情報として取り
出して、その歯列弓のパノラマ画像を生成している。
【0059】このようにすると、図5の効果に加え、被
写体のX線被爆量が、X線コーンビームからオルソX線
コーンビームになる分だけ少なくなるという効果が得ら
れる。図7(a)は、このような本発明方法によって、
2次元X線イメージセンサ2上に生成されたX線投影画
像から更に抽出された部分X線投影画像から、あるい
は、2次元X線イメージセンサ2上に直接投影された部
分X線投影画像から、逆投影などの演算処理、X線吸収
係数分布情報の取り出しを経て生成されたX線部分パノ
ラマ画像Vaと、このようなX線部分パノラマ画像Va
を整合配列させて合成して生成されたパノラマ画像Vの
例を示すものである。これより、本発明の局所照射X線
CT撮影装置について説明する。
【0060】図8は、本発明の局所照射X線CT撮影装
置の概略構成を示すブロック図である。この局所照射X
線CT撮影装置20は、X線撮影手段A、X線ビーム幅
調整手段B、旋回アーム駆動制御手段C、画像処理装置
D、表示部E、被写体保持手段4、主フレーム10、操
作部11、操作パネル12などを備えている。
【0061】X線撮影手段Aは旋回アーム3を有してお
り、この旋回アーム3は、X線発生器1と2次元X線イ
メージセンサ2とを対向した状態で吊り下げ配置してい
る。X線発生器1は、出射制御スリット8とX線ビーム
コントローラ8bとを備えたX線ビーム幅制限手段Bを
有しており、X線管より発射するX線ビームをX線ビー
ム幅制限手段Bで調整して、所望のビーム幅のX線コー
ンビーム1a、あるいはオルソX線コーンビーム1bが
放射できるようになっている。この詳細については、後
述する。
【0062】一方の2次元X線イメージセンサ2は、フ
ォトダイオードを2次元配列したMOSイメージセンサ
の上に、光学像を伝送する光ファイバ素子が設置され、
更にその上にX線を可視光線に変換するシンチレータ層
を形成した公知の構成のものが採用されている。この詳
細についても後述する。旋回アーム3には、XYテーブ
ル31と昇降制御モータ32と回転制御モータ33とが
設けられており、X軸制御モータ31a、Y軸制御モー
タ31bを制御することによって、その回転中心3aを
XY方向に設定可能とし、昇降制御モータ32を駆動す
ることによって上下に昇降するとともに、撮影時には回
転制御モータ33を等速度で駆動させて旋回アーム3を
被写体Oの周りに旋回できるようにしている。この昇降
制御モータ32は、旋回アーム3のアーム上下位置調整
手段を構成している。
【0063】また、旋回アーム3の回転中心3a、つま
り、旋回軸が鉛直に設けられ、旋回アーム3が水平に回
転し、X線コーンビーム1aが水平に局所照射されるの
で、装置を占有床面積の少ない縦型として構成すること
ができる。この回転制御モータ33は、旋回アーム3の
旋回駆動手段を構成しており、サーボモータなどのよう
に、その回転速度、回転位置を自由に制御することがで
きるモータを用い、また、旋回アーム3の回転中心3a
に軸直結で設置されている。
【0064】したがって、旋回アーム3を等速度回転を
させることができるとともに、その回転位置も時間軸に
沿って知ることができるので、タイミングを合わせて、
2次元X線イメージセンサ2でX線投影画像を取り出す
のに都合がよく、また、芯振れがなく、本発明の局所照
射X線CT撮影方法を有効に実施することができる。旋
回アーム3の回転中心3aには、中空部3bが設けられ
ている。このような中空部3bを設けるためには、回転
中心3a上に有る関連部品に全て、中空孔を設ける必要
があるが、例えば、回転制御モータ33としては、その
ために、中空軸を使用したサーボモータを使用すること
ができる。
【0065】この中空部3bは、旋回アーム3に吊り下
げ配置されたX線発生器1と2次元X線イメージセンサ
2と、主フレーム10側に設けた操作部11との間の接
続線を配置するためのものである。回転部分に対して、
電気配線を接続する場合、その接続線の配置方法が問題
になるが、このように、旋回アーム3の回転中心3aを
通して接続線を配置すると、回転による捻じれなどの影
響を最小限にすることができるとともに、配線の美観上
も好ましい効果を得ることができる。
【0066】旋回アーム駆動制御手段Cは、この実施例
ではXYテーブル31と、昇降制御後モータ32と、回
転制御モータ33とを組み合わせて構成されるが、この
ような構成に限られない。最も簡易な構造では、旋回ア
ーム3の中心位置3aは、手回しハンドルを操作して、
任意の位置に設定できるようにしてもよい。また、旋回
アーム3の回転中心3aを水平方向に移動設定するため
のXYテーブル31は、その回転中心3aを被写体Oの
内部の局所照射X線CT撮影すべき局所部位Pの中心位
置に設定するためのものであるが、次に述べるような保
持手段位置調整機構41を備えた被写体保持手段4が設
置されている場合には、被写体側で、同様の調整をする
ことができるので、必ずしも、設けなくともよいもので
ある。
【0067】また、パノラマX線撮影だけを行う場合
は、旋回アーム3の回転中心3aは、歯列弓Sの略中央
付近に固定しておけば良いので、XYテーブル31は不
要であり、被写体保持手段4にも、保持手段位置調整機
構41は不要であり、単純な装置構成とすることができ
る。被写体O(ここでは、人体頭部を例として説明す
る。)は、被写体保持手段4のチンレスト4aに下顎を
載せ、イヤロッド4bの先端を両外耳穴に嵌めて、位置
設定されるようになっている。この被写体保持手段4
は、X軸制御モータ41a、Y軸制御モータ41b、Z
軸制御モータ41cを備えた保持手段位置調整機構41
を備え、この保持手段位置調整機構41によって、上下
方向は被写体Oの高さに合わせ、左右方向は、撮影に適
した位置に被写体Oの位置を設定できるようになってい
る。
【0068】被写体保持手段4は、それぞれ駆動源とし
てX軸制御モータ41a、Y軸制御モータ41b、Z軸
制御モータ41cをそなえたX軸、Y軸、Z軸直線移動
テーブルを組み合わせたテーブル(不図示)に載置され
ている。これらのX軸、Y軸、Z軸直線移動テーブル
は、それぞれ周知のクロスローラガイドや、通常のベア
リングとガイドを組み合わせたものなどで構成され、正
確に直線移動ができるものである。駆動源のモータ41
a〜41cによる、これらのX軸、Y軸、Z軸直線移動
テーブルの移動は、ラックとピニオン方式や、ボールネ
ジ方式や、通常のネジ軸を用いる方式などを適用できる
が、正確に位置決めできるものが望ましい。
【0069】このような直線移動テーブルと駆動方式を
備えたX軸制御モータ41aとY軸制御モータ41b
で、被写体水平位置調節手段42を構成し、また、Z軸
制御モータ41cで、被写体上下位置調節手段43を構
成している。こうして、被写体Oの水平位置を自由に設
定できる被写体水平位置調節手段42と、被写体Oの上
下位置を自由に設定できる被写体上下位置調節手段43
を備えているので、被写体Oの高さに被写体保持手段4
の高さを合わせることができると共に、旋回アーム3の
回転中心3aに、被写体Oの内部の局所部位Pの中心位
置Paを合わせるのに便利がよい。
【0070】また、上述したように、旋回アーム3側で
も、その回転中心3aの位置を移動設定するXYテーブ
ル31と昇降制御モータ32を備えている場合には、被
写体水平位置調節手段42は、必ずしも必要なものでは
ない。しかし、まず、被写体Oのあらましの位置設定を
被写体水平位置調節手段42と被写体上下位置調節手段
43によって行い、その後に、微調整を、旋回アーム3
側のXYテーブル31と昇降制御モータ32によって行
うという使い方も便利な場合があるので、双方を備えて
もよい。
【0071】また、被写***置調節手段としては、上述
したものの他、被写体O(ここではその人体頭部を有す
る被検者をさす。)の座っている椅子と共に被写体保持
手段4を移動させて位置設定するという手段も可能であ
る。このようにすると、被検者は、椅子に座った自然な
姿勢を保ったままで、撮影に適切な位置決めがなされる
ので、被検者にとって優しい装置となる画像処理装置D
は、画像処理解析に高速で作動する演算プロセッサを含
んでおり、2次元X線イメージセンサ2上に生成された
X線投影画像を前処理した後、所定の演算処理を実行す
ることによって、X線を透過させた物体内部の吸収係数
分布情報を算出し、表示装置Eに撮影された局所部位P
の任意の断層面画像や、パノラマ画像を表示させ、また
必要な記憶媒体に画像情報として記憶させる。
【0072】表示装置Eには、撮影した局所部位Pの立
体斜視図をXYZ方向にそれぞれ回転可能に予め表示さ
せておき、その画面において、術者などが診断したい断
層面を指定することによって、その断層面画像が表示さ
れるようになっているので、希望する断層面の選択に便
利であり、被写体Oの局所部位Pとして撮影された前
顎、後顎、歯牙などの内部の状態が正確に判断できる。
【0073】主フレーム10は、この装置20全体を支
持している構造体で、その詳細は後述する。操作部11
は、この装置20全体を制御し、かつ、操作パネル12
からの入力を受けて、種々の設定制御司令を行うもので
ある。操作パネル12は、装置20の必要な設定のため
の入力や、操作をするためのものであって、その詳細は
後述する。
【0074】図9は本発明の局所照射X線CT撮影装置
の一例の外観正面図、図10はその外観側面図である。
これより、すでに説明した部分については、同一の符号
を付して、重複説明を省略する。局所照射X線CT撮影
装置20は、門型の非常に剛性の高い構造体である主フ
レーム10を全体の支持体として構成されている。
【0075】この主フレーム10は、X線発生器1と2
次元X線イメージセンサ2とを対向した状態で吊り下げ
配置した旋回アーム3を回転可能に支持するアーム10
a、このアーム10aの旋回アーム3支持部付近の左右
サイドを、旋回アーム3の回転による振れ防止の為に固
定している1対の横ビーム10b、この横ビーム10b
を支えている一対の縦ビーム10c、アーム10aを固
定載置しているコラム10d、コラム10dと一対の縦
ビーム10cが固定載置され、この装置20全体の基礎
となっているベース10eから構成されている。
【0076】この主フレーム10を構成する部材は、そ
れぞれ、剛性の高い鋼鉄材が用いられ、また、適宜、筋
交いや、角補強部材が設けられて変形に強いものとなっ
ている。また、特に、旋回アーム3を回転支持するアー
ム10aは、それ自身、剛性の高いものとなっている
が、さらに、その回転支持部には、回転振れ防止のため
の1対の横ビーム10b、縦ビーム10cが設けられ、
回転時に、旋回アーム3の回転中心3aが変動しないよ
うになっている。
【0077】このように主フレーム10は、旋回アーム
3の旋回振れが生じないような構造体としてので、特
に、旋回振れがないことが要求される局所照射X線CT
撮影装置として、ふさわしい。なお、主フレームは、剛
性の高い構造とできるならば、横ビーム10bや、縦ビ
ーム10cは不要としてもよい。
【0078】操作パネル12は、主フレーム10の一方
の縦ビーム10cの反コラム10d側の表面で、術者
が、立位で操作がし易いような位置に設けられている。
図11は、本発明の局所照射X線CT撮影装置の操作パ
ネルを示す正面図である。この操作パネル12は、ま
ず、局所照射X線CT撮影装置の撮影モードを選択する
ための選択スイッチ9を備え、この選択スイッチ9は、
互いに排他的に切り替えられる局所CT撮影モードスイ
ッチ9aと、パノラマ撮影モードスイッチ9bとから構
成され、局所CT撮影モードスイッチ9aを操作したと
きには、通常の局所照射X線CT撮影方法により、局所
部位の任意の断層面画像を生成する撮影モードとなり、
パノラマ撮影モードスイッチ9bを操作したときには、
パノラマ画像を生成するために用いる局所照射X線CT
撮影方法により、歯列弓のパノラマ画像を生成するモー
ドとなる。
【0079】すでに、局所照射X線CT撮影方法につい
て説明した通り、本発明の局所照射X線CT撮影方法に
よれば、パノラマ画像を生成する場合でも、旋回アーム
3の回転中心3aは、所定の位置に固定したままでよ
く、その回転角度や、X線コーンビームの幅を替えた
り、スリット制御したりするだけでよいので、一台の装
置で、両方の画像を生成することのできる局所照射X線
CT撮影装置を簡単に構成することができる。
【0080】なお、このような選択スイッチ9を設ける
かわりに、2次元X線イメージセンサ2として使用する
センサをカセット式にしておき、このカセットを、通常
の局所照射X線CT撮影方法と、パノラマ画像を生成す
る場合の方法とで、異なるものとしておき、カセットの
入れ替えによって、局所CT撮影モードと、パノラマ撮
影モードとを切り替えることもできる。
【0081】選択スイッチ9の下には、被写体選択スイ
ッチ12a、12b、12cが設けられている。これら
の被写体選択スイッチ12a、12b、12cは、その
下側に設けられた歯位置選択スイッチ12d〜12gと
組み合わせて使用され、撮影モードに対応して、所定の
位置に被写体保持手段4(図8参照)を位置付けるため
に用いる。スイッチ12aは被写体Oが小さい子供のと
き、スイッチ12bは被写体Oが普通の子供のとき、ス
イッチ12cは被写体Oが大人のときに操作する。
【0082】スイッチ12d、12eは、撮影する局所
部位Pが、上顎歯か、下顎歯かを選択するもので、スイ
ッチ12dを操作すると、上顎歯が選択され、スイッチ
12eを操作すると下顎歯が選択される。スイッチ12
f、12gは、撮影する局所部位の左右を選択するため
のもので、スイッチ12fを操作すると左顎歯が、スイ
ッチ12gを操作すると右顎歯が選択される。
【0083】その下の位置スイッチ12h〜12kは、
撮影する局所部位Pのさらに詳しい位置を選択するため
のもので、スイッチ12hを操作すると、歯列弓Sの対
称軸線Loを基準にして、第1、2番目の歯が選択さ
れ、スイッチ12iを操作すると、第3、4番目の歯が
選択され、スイッチ12jを操作すると、第5、6番目
の歯が選択され、スイッチ12kを操作すると、第7、
8番目の歯が選択される。
【0084】その下の調整スイッチ12l〜12sは、
旋回アーム3の位置調整、あるいは、被写体保持手段4
の位置調整をするためのものである。スイッチ12lを
操作すると、調整対象として、旋回アーム3が選択さ
れ、スイッチ12mを操作すると、調整対象として、被
写体保持手段4が選択される。スイッチ12lを操作し
た場合に、スイッチ12n、12oを操作すると、昇降
制御モータ32が駆動され、旋回アーム3が上下に昇降
し、スイッチ12p、12qを操作するとX軸制御モー
タ31aが駆動され、旋回アーム3が左右に移動し、ス
イッチ12r12sを操作するとY軸制御モータ31b
が駆動され、旋回アーム3が前後に移動する。
【0085】スイッチ12mを操作した場合に、スイッ
チ12n、12oを操作すると、保持手段位置調整機構
41のZ軸制御モータ41cが駆動され、被写体保持手
段4が上下に昇降し、スイッチ12p、12qを操作す
るとX軸制御モータ41aが駆動され、被写体保持手段
4が左右に移動し、スイッチ12r12sを操作すると
Y軸制御モータ41bが駆動され、被写体保持手段4が
前後に移動する。
【0086】最下段の電源スイッチ12tは、装置20
全体の電源をオンオフするもので、スタートスイッチ1
2uは、撮影スタートスイッチである。こうして、この
操作パネル12により、局所照射X線CT撮影装置20
全体の設定、操作をすることができる。図12は、本発
明の局所照射X線CT撮影装置における局所照射X線C
T撮影の手順を示すフローチャートである。このフロー
チャートに沿って、局所照射X線CT撮影の手順を説明
する。
【0087】まず、操作パネル12の選択スイッチ9に
よって、局所CT撮影モードか、パノラマ撮影モードか
を選択する(S1)。ついで、被写体Oを、被写体保持
手段4のチンレスト4aに設定し(S2)、旋回アーム
3の回転中心3aが、局所CT撮影モードのときは、被
写体Oの局所部位Pの中心位置Paになるように、パノ
ラマ撮影モードのときは、被写体Oの仮想局所部位Qの
中心位置Qaになるように設定する(S3)。
【0088】ついで、旋回アーム3の高さを、調整し
て、X線発生器1から局所照射されるX線コーンビーム
1aの上下高さが、上記局所部位Pあるいは仮想局所部
位Qになるように設定する(S4)。ついで、撮影を開
始し、旋回アーム3を撮影モードに対応させた所定の角
度範囲で旋回させながら、X線コーンビーム1aを、撮
影モードに対応させた態様で局所照射する(S5、S
5、S7)。
【0089】ついで、局所照射X線CT撮影方法で説明
したように、撮影モードに対応した態様で、逆射影を含
む画像演算処理を行い(S7)、断層面画像あるいはパ
ノラマ画像を生成し(S8)、その画像を表示装置Eに
表示し(S9)、また、必要に応じて、プリント出力、
または、記憶手段に記憶させて(S10)、終了する。
【0090】次に、X線ビーム幅制限手段について説明
する。本発明の局所照射X線CT撮影方法においては、
撮影すべき局所部位が特定されると、X線発生器1から
放射させるX線コーンビーム1aのビーム幅を調整し、
更に局所部位の位置に応じた位置に旋回アーム3の回転
中心3aを設定する必要がある。
【0091】X線ビーム幅制限手段Bは、前者の目的の
ために設けられ、X線発生器1のX線源から所定の放射
角度で放射されるX線束の縦、横寸法を任意に調整す
る。この調整は手動で行う他、設定スイッチなどを操作
して自動的に行ってもよい。このようなビーム幅制限手
段Bとしては、予め異なる複数の窓孔を形成したスリッ
ト制御板(不図示)をX線発生器1の前方に設置して、
スリット制御板をスライドさせたり、異なる窓孔を形成
した一次スリットを多数準備して、そのうちから撮影す
べき局所部位のみを完全に包み込むX線コーンビームを
規定する装置や手段が可能であるが、相互に独立して可
動する複数の部材で窓孔を形成するようにすれば、それ
らの部材を調整するだけで、任意の窓孔が形成できる。
【0092】図13は、そのようなX線ビーム幅制限手
段の一例を示す要部正面図、図14は、X線ビーム幅制
限手段のビーム幅制限態様を示す要部正面図である。こ
のX線ビーム幅制限手段Bは、左右方向制限手段81、
上下方向制限手段82、スリット孔83から構成されて
いる。左右方向制限手段81は、一対の左右スリット板
81a、81bと、このそれぞれに設けられた雌ネジ8
1c、81dと、この雌ネジ81c、81dに螺合する
ネジ軸81eと、このネジ軸81eを回転駆動する左右
用モータ81fから構成されている。雌ネジ81c、8
1dは、それぞれ、右ネジと左ネジの対の雌ネジで構成
され、それに対応して、ネジ軸81eにも、その長手方
向の中央から振り分けに右ネジと左ネジの雄ネジが形成
されている。
【0093】したがって、左右用モータ81fを回転駆
動することによって、左右スリット板81a、81b
は、同じ距離だけ、互いに近づいたり、遠ざかったりし
て、スリット孔83の左右方向の幅を中心対象に制限す
る。上下方向制限手段82は、一対の上下スリット板8
2a、82bと、このそれぞれに設けられた雌ネジ82
c、82dと、この雌ネジ82c、82dに螺合するネ
ジ軸82eと、このネジ軸82eを回転駆動する上下用
モータ82fから構成されて、全体に、左右方向制限手
段81と直交するように配置されている。雌ネジ82
c、82dは、それぞれ、右ネジと左ネジの対の雌ネジ
で構成され、それに対応して、ネジ軸82eにも、その
長手方向の中央から振り分けに右ネジと左ネジの雄ネジ
が形成されている。
【0094】したがって、上下用モータ82fを回転駆
動することによって、上下スリット板82a、82b
は、同じ距離だけ、互いに近づいたり、遠ざかったりし
て、スリット孔83の上下方向の幅を中心対象に制限す
る。こうして、このX線ビーム幅制限手段Bによって、
スリット孔83の幅、つまり、X線コーンビームの上
下、左右の幅を制限することができる。
【0095】図14(a)では、このようなX線ビーム
幅制限手段Bによって、スリット孔83を、上下左右共
に小さくした例、図14(b)では、スリット孔83を
長方形形状にした例を示している。図15は、本発明の
出射制御スリットの一例を示す要部正面図である。この
出射制御スリット8は、X線ビームコントローラ8bに
よって制御され、上述したX線ビーム幅制限手段Bの上
に重ねて用いられ、X線ビーム幅制限手段Bで上下左右
方向の幅を規定されたX線コーンビーム1aのうち、旋
回アーム3の回転動作に同期させて用いられ、オルソX
線コーンビーム1bだけが出射されるようにするもので
ある。
【0096】出射制御スリット8は、スリット窓孔8a
と開放窓孔8a′とを有したスリット板8c、このスリ
ット板8cが直線往復運動をするようにガイドする4つ
のガイドローラ8d、スリット板8cに設置された雌ネ
ジ(不図示)に螺合するネジ軸8e、このネジ軸8eを
回転駆動する制御モータ8fから構成されている。した
がって、X線ビームコントローラ8bによって、制御モ
ータ8fを制御することによって、スリット窓孔8a、
あるいは、開放窓孔8aの位置を自由に制御することが
できる。
【0097】通常の局所照射X線CT撮影の場合は、X
線ビーム幅制限手段Bのスリット孔83の部分に、開放
窓孔8a′が重なるように、スリット板8cを移動さ
せ、X線ビーム幅制限手段Bで生成されるX線コーンビ
ーム1aを、そのまま、局所照射させるようにしてい
る。パノラマ画像を生成するために用いる局所照射X線
CT撮影の場合には、X線コーンビーム1aのうち、さ
らに、オルソX線コーンビーム1bだけが照射されるよ
うに、スリット窓孔8aをX線ビーム幅制限手段Bのス
リット孔83の部分に重なるように移動させ、X線ビー
ムコントローラ8bによって、旋回アーム3の回転動作
に同期させて制御する。
【0098】このようにして、例えば、図6で説明した
ように、オルソX線コーンビーム1bだけが照射される
ようにすることができる。図16は、本発明の局所照射
X線CT撮影装置の画像信号処理系を示すブロック図で
ある。この処理系は、画像処理装置Dを中心とし、それ
に接続されたX線発生器1、2次元X線イメージセンサ
2、操作パネル12、表示装置E、外部記憶手段Fから
構成され、画像処理装置Dは、制御手段Da、フレーム
メモリDb、 A/D変換手段Dc、を備えている。
【0099】このような画像処理装置Dは、たとえば、
画像処理用マイクロプロセッサで構成することができ
る。2次元X線イメージセンサ2から受けた画像データ
は、A/D変換手段Dcによってデジタル信号に変換さ
れ、デジタル変換された画像データがフレームメモリD
bに格納される。フレームメモリDbに格納された複数
の画像データは、演算用メモリDdに記憶され、その記
憶された画像データに対して、選択された撮影モードに
対応した所定の演算処理が行われ、断層面画像、あるい
は、パノラマ画像が生成され、表示装置Eに表示され、
また、必要に応じて、外部記憶手段Fに記憶される。
【0100】この外部記憶手段Fとしては、ハードディ
スク装置、光磁気ディスク装置などを用いることができ
る。2次元X線イメージセンサ2としては、MOSイメ
ージセンサを好適に用いることができるが、以下、この
MOSイメージセンサについて、より、詳細に説明す
る。
【0101】まず、図17を参照して、MOSイメージ
センサの動作原理と、それを用いた2次元X線イメージ
センサの構造について説明する。図17(a)におい
て、受光画素を構成するフォトダイオードPDは入射し
た光を電気信号に変換する。フォトダイオードPDに
は、MOSFETから成るスイッチSWが直列接続され
ており、さらに演算増幅器Q1の反転端子に接続され
る。演算増幅器Q1は、帰還抵抗R1が接続されて電流
電圧変換回路を構成しており、入力電流が電圧信号とし
て出力される。また演算増幅器Q1の非反転端子にはグ
ランド(GND)に対して電圧V1が印加されている。
【0102】図17(b)において、正の読出しパルス
RDがスイッチSWのゲートに入ると、スイッチSWが
開いて、フォトダイオードPDが逆バイアス状態にな
り、接合容量C1に一定の電荷が充電される。次に、ス
イッチSWが閉じて、蓄積期間中に光が入射すると、充
電されていた電荷は光入射による電荷によって放電し、
フォトダイオードPDのカソード電位はグランド電位に
近づいていく。この放電電荷量は入射光量に比例して増
加する。
【0103】次に、読出しパルスRDがスイッチSWの
ゲートに入ってスイッチSWが開くと、蓄積時間内に放
電した電荷に相当する電荷が帰還抵抗R1を介して供給
されるとともに、フォトダイオードPDは再び逆バイア
ス状態になって初期化される。このとき帰還抵抗R1の
両端には充電電流による電位差が生じ、演算増幅器Q1
から電圧信号として出力される。この充電電流は光入射
による放電電流に相当するため、この出力電圧により入
射光量が検知される。
【0104】図17(c)は、このMOSイメージセン
サを用いた2次元X線イメージセンサ2の構造を示す断
面図である。受光画素となるフォトダイオードPDが2
次元配列したMOSイメージセンサ21の上に、光学像
を伝送する光ファイバ素子(FOP)22が設置され、
さらにその上にX線を可視光に変換するシンチレータ層
23が形成される。被写体を通過したX線像は、シンチ
レータ層23によって可視光像に変換され、さらに光フ
ァイバ素子22によって伝送され、そのままMOSイメ
ージセンサ21で光電変換される。
【0105】図18は、MOSイメージセンサ21の駆
動回路である。受光画素となるフォトダイオードPDが
m行×n列のマトリクス状に配列しており、各フォトダ
イオードPDに接合容量C1が並列接続され、読出し用
のスイッチSWが直列接続されている。スイッチSWの
ゲートはアドレス選択回路SLが接続され、画像処理装
置Dからの信号に基づいて読出すべきフォトダイオード
PDが選択される。
【0106】スイッチSWの出力側は列単位で共通接続
され、電流電圧変換回路を構成する演算増幅器Q1に入
力される。演算増幅器Q1の出力は、サンプルホールド
(S/H)回路によってサンプリングされる。各サンプ
ルホールド回路はm段のシフトレジスタSRによって開
閉するスイッチSWbに接続されている。各スイッチS
Wbが順番に開閉することによって、サンプリングされ
た信号は時系列信号として画像処理装置DのA/D変換
手段Dcに出力される。なお、各演算回路Q1と各サン
プルホールド回路との間に積分回路を設けることもでき
る。積分回路は電流(または電圧)を積算し、サンプル
ホールド回路は上述の積算した量(積算量)をサンプリ
ングする。
【0107】このように積分回路を設けることによっ
て、その出力は積算時間を含んだものとなり、その結果
検出信号の感度を上げることができる。図19は、図1
8の駆動回路の動作を示すタイミング図である。ここで
はアドレス選択回路SLとしてシフトレジスタを用いる
例を説明する。アドレス選択回路SLは、画像処理装置
Dからのスタートパルスによって起動され、画像処理装
置Dからの読出しクロックに同期して、第1列の読出し
パルスRD1、第2列の読出しパルスRD2、・・・、
第n列の読出しパルスRDnを順番に出力する。
【0108】たとえば、第1列の読出しパルスRD1が
第1列の各スイッチSWのゲートに入力されると、第1
列の各フォトダイオードPDへの入射光量に相当する電
荷が読出され、演算増幅器Q1から電圧信号が出力され
る。次に演算増幅器Q1の出力がピークになる時点をサ
ンプリングするように、サンプルリングパルスSPが各
サンプルホールド回路に入力される。
【0109】サンプリングされた信号はシフトレジスタ
SRより次のサンプリングパルスSPが入るまでにm個
のパルスから成るシフトロックCKによって転送され、
1走査線分の画像信号として外部に出力される。第2列
以降についても同様に、1つの読出しパルスによってm
行分の信号が並列的に読出され、シフトレジスタSRに
よって1走査線分の時系列信号が構成される。
【0110】図20は、MOSイメージセンサを多段接
続した回路例である。m行n列の受光画素を有する2つ
のMOSイメージセンサ21a、21bが列方向に連続
して配置され、アドレス選択回路SLであるシフトレジ
スタSLaからの各読出しパルスRD1〜RDnが同一
列で駆動されるように接続されている。1つの読出しパ
ルスによって2m個のフォトダイオードから信号が並列
的に読出されて、各列に対応した2m個の演算増幅器Q
1およびサンプルホールド回路に入力される。
【0111】2つのシフトレジスタSRa、SRbが2
つのMOSイメージセンサ21a、21bに対応して配
置され、2m個のスイッチSWbを順番に開閉すること
によって各サンプルホールド回路からの出力を画像処理
装置Dへ時系列信号として転送する。画像処理装置Dに
送給された信号はA/D変換手段Dcによってデジタル
信号に変換され、しかる後、フレームメモリDbに格納
される。
【0112】図20においては、2個のMOSイメージ
センサ21a、21bを用いた例を説明したが、MOS
イメージセンサを3段以上接続することもできる。歯列
弓のパノラマ画像を生成する局所照射X線CT撮影方法
に用いる2次元X線イメージセンサ2は、例えば、縦3
0センチメートル程度、横10〜30センチメートル程
度の検出面のサイズを有したものを使用する。また、1
秒間に30枚以上のX線投影画像データあるいは部分X
線投影画像データを検出するようなものが望ましい。
【0113】局所照射X線CT撮影方法を用いる場合、
局所部位のみのX線投影画像のみが得られればよいの
で、この装置では、2次元X線イメージセンサ2も小さ
くすることができ、また、得られるX線投影画像データ
も少なくなるので、その処理速度も速くなり、所定時間
に検出することのできるX線投影画像データの枚数も多
くなる。したがって、装置全体を小型化できると同時
に、撮影速度も速くできる。
【0114】図21は、本発明の咬合モデルと光ビーム
照射手段を用いた局所照射X線CT撮影のための被写体
の位置決め方法の一例の説明図である。この図におい
て、6aは、旋回アーム3の回転中心3aを光ビーム6
bで示す回転中心用光ビーム照射手段であり、6cは、
X線コーンビームの照射軸芯を光ビーム6dで示すX線
用光ビーム照射手段である。それぞれ、回転中心3a、
あるいは、X線コーンビームの照射軸芯と重ねて表示さ
れている。これらの回転中心用光ビーム照射手段6aと
X線用光ビーム照射手段6cで、光ビーム照射手段6を
構成している。
【0115】被写体保持手段4には、通常のチンレスト
4aの替わりに、咬合モデル固定板44が設置されてお
り、その先端部に咬合モデルMが設置されている。ま
ず、咬合モデルMを図のように咬合モデル固定板44に
設置し、その後に、この咬合モデルMを保持している被
写体保持手段4に備えられた保持手段位置調整機構41
のZ軸制御モータ41cによって、被検者が、咬合モデ
ルMを嵌めやすい高さとし、しかる後に、保持手段位置
調整機構41の被写体水平位置調節手段42、あるい
は、旋回アーム3側のXYテーブル31の双方、あるい
は、どちらか一方によって、水平位置を調整することに
よって、咬合モデルMの撮影希望歯牙が、光ビーム照射
手段6の回転中心3aを示す光ビーム6bと、X線コー
ンビームの照射軸芯を示す光ビーム6dとが交差する位
置になるように設定して、局所部位Pの位置を決定す
る。
【0116】その後に、被検者が、この咬合モデルMを
咥えるようにすると、局部部位Pなどの位置決めを正確
にすることができる。また、咬合モデルMを用いない場
合には、被写体保持手段4には、図10に示すように、
チンレスト4aが設置されるが、その場合でも、光ビー
ム照射手段6を用いて、被検者、あるいは、被写体Oの
位置設定を容易にすることができる。
【0117】図22は、本発明の局所照射X線CT撮影
装置における局所照射X線CT撮影のための被写体の位
置決めの他例の説明図である。この図は、本発明の局所
照射X線CT撮影装置において生成された歯列弓のパノ
ラマ画像を示している。このパノラマ画像は、局所照射
X線CT撮影装置の表示装置Eに表示されたもので、こ
の画像には、画像処理装置Dによって付加された位置情
報71も合わせて表示されている。
【0118】この位置情報71は、パノラマ画像の歯列
弓の周方向に実質的に等間隔に付された横ゲージ72
と、その位置を示す番号73、歯列弓に対して上下方向
の縦ゲージ74と、その位置を示す記号75から構成さ
れている。歯列弓を構成する特定の歯牙の局所照射X線
CT撮影をしたい場合は、まず、この図のように、その
歯列弓のパノラマ画像を撮影し、しかる後に、この画像
において、局所部位Pを、指定するとよい。例えば、左
下臼歯である図に示した歯牙76の局所照射X線CT撮
影をしたい場合は、横ゲージ72の番号73の「3」
と、縦ゲージ74の記号75の「E」を、表示装置Eに
設けられた入力手段(不図示)によって、入力すればよ
い。
【0119】そうすると、上述した旋回アーム3のXY
テーブル31と昇降制御モータ32、被写体保持手段4
の保持手段位置調整機構41によって、旋回アーム3
や、被写体Oの位置合わせが行われる。なお、局所照射
X線CT撮影方法においては、局所部位の任意の点のX
線吸収係数が求められるので、それを加工して、パノラ
マ画像や、断層面画像として生成した場合も、実際の物
に比例した画像が得られる。したがって、このような画
像に目盛を付すことによって、歯列弓や歯牙の内部の任
意の位置が、位置情報として、定量的に表現できる。こ
れは、特定の歯牙や、歯牙の中に埋設されたインプラン
トなどの位置を定量的に把握できることを意味し、歯科
治療などにおいて、非常に、役に立つものである。
【0120】図23は、本発明の旋回アームの待機位置
を説明する平面図である。この待機位置[0]は、被検
者などが、装置の旋回アーム3下部に、進入あるいは退
去するために設定されるものである。この図において、
旋回アーム3は、その待機位置[0]では、主フレーム
10のアーム10aの突出方向に対して、ほぼ、直角の
位置となっている。
【0121】この待機位置[0]は、図の上方向から、
白抜き矢印で示すように、被写体Oである被検者が、局
所照射X線CT撮影装置20に出入りするためのもの
で、このような待機位置[0]に、旋回アーム3は、待
機するようになっている。したがって、被検者などが出
入りするのに、旋回アーム3などが、障害とならず便利
である。
【0122】装置20の設置場所によっては、他の方向
から、出入りする方が、都合がよい場合があるが、その
場合には、例えば、図に一点鎖線で示したように、図の
待機位置[0]を、被検者の出入り方向に対して旋回ア
ーム3をほぼ直角の位置にすればよい。なお、上記で
は、歯科などの医療用に、局所照射X線CT撮影方法及
び局所照射X線CT撮影装置を用いる例について説明し
たが、本発明の方法と装置は、医療分野だけでなく、一
般に、構造体内部の異質物を発見するための非破壊検査
などにおいても、用いられるものである。 [[局所照射X線CT撮影方法の原理説明]]図26は
本発明の局所照射X線CT撮影方法における投影データ
を説明する図、図27(a)、(b)、(c)は本発明
の局所照射X線CT撮影方法に使用される条件関数の説
明図、図28(a),(b)、図29(a),(b)
は、本発明のパノラマ画像を生成するために用いる局所
照射X線CT撮影方法の原理説明図、図30(a),
(b)は、本発明の局所照射X線CT撮影方法のアーチ
ファクト対策の説明図、図31は、従来のX線CTにお
いて解析される投影データを説明する図、図32は、従
来のX線CT撮影方法に用いられる条件式を表す図、図
33は本発明の局所照射X線CT撮影方法に用いられる
条件式を表す図、図34は、パノラマ画像を生成するた
めに用いる局所照射X線CT撮影に用いられる条件式を
表す図であり、これらによって、X線コーンビームを用
いた局所照射X線CT撮影方法について検討する。 [従来のX線CT撮影方法]今、被写体9をxy座標系
に置いて、傾きθの角度から被写体9の全体にX線ビー
ムを照射して、XY座標系に投影データを生成した場合
(図31)を考えると、その場合の投影データは図32
の(式1)、投影データを逆投影したデータは図32の
コンボリューション法による(式2)で示される。この
ことは従来の解析方法からよく知られている。
【0123】ここに、被写体9の断層面を含む平面に固
定座標系xOyを定義し、この座標(x、y)における
X線吸収係数の2次元分布情報を原画像として連続2次
元関数f(x、y)で表現する。また、0<θ<πのあ
らゆる角度方向θから平行X線ビームが照射され、被写
体9を透過した後のX線強度が投影データとして検出さ
れるものとする。
【0124】この場合において、X線ビームを透過させ
た被写体9内部の吸収係数の2次元分布情報f(x、
y)は(式3)で求められるので、この積分を計算し、
それを、上下方向であるz軸方向に繰り返せば、被写体
9のX線の3次元的な吸収係数分布情報が得られる。こ
のCTによる画像再構成といわれる演算処理は、2次元
フーリエ変換法、1・2次元フーリエ変換法、1次元フ
ーリエ変換法、コンボリューション法が採用されるが、
近時では演算時間を大幅に短縮するため、上述したコン
ボリューション法が広く採用されており、このコンボリ
ューション法によれば、単純な積和となる重畳積分と逆
投影作業を行うだけでよく、演算が単純かつ高速で行え
る。
【0125】図32の(式4)は、f(x、y)をコン
ボリューション法によって求めるものである。なお、図
32の座標変換式は、xOy座標のx、y座標と、XO
Y座標のX、Y座標間の座標変換式である。 [本発明の通常の局所照射X線CT撮影方法]本発明の
通常の局所照射X線CT撮影方法では、以上のような従
来手法に対して、図26で示すように、被写体9の局所
部位PのみにX線コーンビームを局所照射し、その放射
ビーム幅を2rとし、図27で図示し、図33の(式
5)で示したような条件関数を用いることを特徴とす
る。
【0126】この条件関数(式5)を用いると、被写体
9の局所部位Pの逆投影データqs(X、θ)、被写体
9の局所部位P以外の逆投影データqn(X、θ)、被
写体9の全体の逆投影データq(X、θ)の間には、図
33の(式6)の関係が成立する。なお、(式6−1)
において、第2項は、[−r,r]の区間の大部分で
は、ほぼ「0」になる。
【0127】つまり、被写体9の全体の投影データは、
その局所部位Pと、その局所部位Pの前後の通路となる
その他の部分とを通過する投影データとを積分したもの
に等しいから、逆投影されたそれぞれの逆投影データの
間には、q(X、θ)=qs(X、θ)+qn(X、
θ)…図33(式7)の関係が成立し、結果として、図
33(式8)が導かれる。
【0128】したがって、局所部位PのX線吸収係数の
2次元分布情報fs(x、y)は、被写体9全体のX線
吸収係数の2次元分布情報f(x、y)から、局所部位
以外の部分のX線吸収係数の2次元分布情報fn(x、
y)を減算すれば求められる。本発明の特徴は、従来の
X線コーンビームを用いたX線CT撮影方法に対して、
X線コーンビームの旋回方向のビーム幅を、従来の被写
体全体を照射するものから、さらに小さくし、X線コー
ンビームの被写体の一部である局所部位だけを局所照射
した点にある。このような着想は、X線CT撮影の場合
には、X線ビームは、被写体全体に照射して撮影すると
いう従来の思想を、大きく変えるものである。
【0129】この撮影方法は、X線コーンビームを局所
照射する局所部位については、常に投影データが得らる
が、その局所部位を取り囲む被写体の他の部分について
は、局所部位に比べて、X線コーンビームは旋回に伴っ
て一時的に透過するだけで、投影データへの影響も少な
く、逆投影する場合に、局所部位以外の投影データへの
影響を略無視することができるという思想に基づいてお
り、上述の条件関数(式5)は、このような思想を、式
として表現したものである。
【0130】換言すれば、2次元分布情報fn(x、
y)は、誤差成分であり、rects関数の外側の、つ
まり、rectn関数の信号を示しており、本願発明者
は、発明研究の過程において、この誤差成分を示す2次
元分布情報fn(x、y)は、ほぼ「0」になるという
知見を見いだしたものである。つまり、本発明による
と、誤差成分は無視することができ、所望の局所部位P
のみ鮮明に画像再構成ができる。
【0131】また、歯科撮影に応用する場合には、診断
対象として、歯牙やインプラントなどの形状などを分析
するのが主眼であり、これらの部位は、他の組織部位に
比べてX線吸収係数の高い部位といえるので、そのX線
吸収係数の2次元分布情報fs(x、y)は、その他の
部分のX線吸収係数の2次元分布情報fn(x、y)に
比べて大きい値となる。したがって、なおさら、鮮明な
断層面画像が生成される。 [本発明のパノラマ画像生成に用いる局所照射X線CT
撮影方法]ついで、本発明のパノラマ画像生成に用いる
局所照射X線CT撮影方法について検討する。
【0132】上述したように、本発明の局所照射X線C
T撮影方法は、被写体のさらに局所部位にのみ、局所照
射して、その局所部位の断層面画像を得ることを特徴と
するが、この方法を巧みに利用して、歯科で多用されて
いる歯列弓のパノラマ画像を生成しようとするのが、こ
の方法である。従来、パノラマ画像を生成する場合、歯
列弓に対して、そのパノラマ画像の態様に合わせて、X
線ビーム束が複雑な軌跡を描くように、X線ビーム束の
旋回中心を撮影中に移動させながら照射しなければなら
なかった。 一方、局所照射X線CT撮影方法では、旋
回中心を所定の位置に固定させたままで、X線コーンビ
ームを旋回させる。したがって、このような旋回中心を
固定した旋回のみを実現する装置をそのまま利用して、
いかにして、パノラマ画像を得るかが、課題であった。
【0133】また、歯列弓に対して360度の全ての方
向から、X線ファンビームを照射し、旋回中心を撮影中
に1カ所に固定して撮影するCT撮影において、歯列弓
のX線投影データのみを抽出して、再構成する方法が知
られている。しかし、この方法では、X線被爆量も大き
く、また、撮影装置も大型化していたので、この問題の
解決も望まれていた。
【0134】本発明のパノラマ画像生成に用いる局所照
射X線CT撮影方法では、歯列弓のパノラマ画像を生成
するのに、従来のパノラマ画像を生成するのに必要であ
った所定の軌跡によって照射されるオルソX線コーンビ
ームが常に通るような仮想局所部位を算定し、この仮想
局所部位の中心位置に、X線コーンビームの旋回中心を
固定させたままで、その仮想局所部位のみを含むように
X線コーンビームを局所照射して、得られた歯列弓のX
線投影画像から、オルソX線コーンビームによる部分X
線投影画像のみを抽出して、その部分X線投影画像をも
とに、逆投影して、歯列弓の3次元吸収係数分布情報を
もとめ、その3次元吸収係数分布情報から、歯列弓のパ
ノラマ画像を生成するというものである。
【0135】このようにすれば、従来と同様なオルソX
線コーンビームを用いた歯列弓のパノラマ画像を、局所
照射X線CT撮影方法を利用して得ることができる。こ
の着想の基本は、被写体全体にX線コーンビームを照射
するX線CT撮影方法から、局所照射X線CT撮影方法
に至る着想をさらに展開させたものでる。仮想局所部位
を上記のように選ぶと、パノラマ画像を得ようとする歯
列弓には、局所照射されたX線コーンビームが、所定の
角度範囲だけ限定的にしか照射されないが、その中で特
に、オルソX線コーンビームによる照射角度範囲だけの
部分X線投影画像を抽出することで、パノラマ画像用と
しては十分な画像データを得ることができ、その部分X
線投影画像データから吸収係数分布情報を求め、パノラ
マ画像を生成するというものである。
【0136】この歯列弓のパノラマ画像をえるための仮
想局所部位は、歯列弓の中央付近、すなわち、歯列弓の
対称軸線上であって、歯列弓と頚椎部の間の適切な部位
となることが多く、ここには障害物が少ないので、その
点でも有利である。したがって、このパノラマ画像生成
に用いる局所照射X線CT撮影方法に用いる条件式も、
ほとんど同様であるが、積分範囲、逆投影のためのフィ
ルタ関数、X線投影データに用いるフィルタ関数などに
ついて、若干の考慮が必要である。
【0137】この方法では、xOy座標、XOY座標の
中心は、仮想局所部位の中心となり、歯列弓の正投射パ
ノラマ画像を生成する場合には、歯列弓の中心となる。
ここでは、その例について説明する。図28(a)は、
そのような投影方法の説明図、(b)は、積分範囲の説
明図である。この方法で用いる図34の(式9)、(式
10)は、上述の局所照射X線CT撮影方法の図33の
(式5)、(式6)と同じである。ただし、「2r」の
値が、X線コーンビームではなく、オルソX線コーンビ
ームの旋回方向のビーム幅である点が相違する。
【0138】ここで、qs(X,θ)は、実際に照射さ
れたオルソX線コーンビームによる部分X線投影画像デ
ータからの逆投影データであり、qn(X,θ)は、実
際には照射されなかったが、従来のX線CT撮影方法で
は存在するX線ビーム束によるX線投影画像データから
の逆投影データである。この方法では、オルソX線コー
ンビームの照射野が限定されているため、実際に得られ
るのは、rects(X)に関する部分、つまり、qs
(X,θ)のみであり、qn(X,θ)=0となる。し
たがって、逆投影は、qs(X,θ)を用いて行い、
(式10)から(式11)が導かれる。
【0139】本発明の通常の局所照射X線CT撮影方法
では、fs(x、y)を求めるときのθの積分範囲は、
[0,2π],あるいは、[0,π]とするが、この方
法の場合は、この積分範囲は、さらに限定されたもので
ある。図28(b)は、その積分範囲を示すもので、こ
れに示すように、この方法の場合の積分範囲は、歯列弓
Sの点(x,y)について考えれば、オルソX線コーン
ビームが点(x,y)に照射を開始するときの角度 φ
(x、y)から、照射を終了するときの角度ψ(x、
y)までとなる。
【0140】この入射開始、終了の意味は、計算のため
の設計上の値であって、実際にオルソX線コーンビーム
が点(x,y)を照射している角度よりも小さい値、つ
まり、角度φ(x、y)から角度ψ(x、y)までの間
の、任意の積分範囲を選ぶことができる。この角度φ
(x、y)、角度ψ(x、y)は、歯列弓の任意の点に
ついて、設計値として決定することができるため、これ
らは、x,yの関数となる。
【0141】この角度φ(x、y)、角度ψ(x、y)
を用いて、本発明における逆投影の式は、図32の(式
12)で表される。この(式12)のfs(x,y)を
計算する範囲は、図29(a)に示す必要な歯列弓Sの
範囲でよい。また、あらかじめ、図29(b)に示すよ
うに式:y=fp(x)で表される歯列弓の所定断層面
を定めておいて、この面上の点(x,fp(x))につ
いてのみ、(式12)のfs(x,y)を計算してもよ
い。 [アーチファクト対策]つぎに、fs(x、y)を演算
処理する場合に発生するアーチファクト対策について述
べる。このアーチファクトとは、偽像とも呼ばれ、画像
処理において、特に、その条件式などの値が、急激に変
化する部分で生じるデータの不整合のことをいい、これ
を除去するために、以下のアーチファクト対策を講じる
とよい。 <アーチファクト対策1>上述の条件関数rects
(X)の端が、0→1に急激に変化することにより、特
に、オルソX線コーンビームが照射を開始し、あるい
は、終了する角度φ(x、y)、角度ψ(x、y)で、
点(x,y)を通るビーム上にある点によるアーチファ
クトが生じ易いため、これを除くために、(式10)を
計算するときに、rects(X)の代わりに、端にお
いて、よりスムーズに変化するフィルタ関数を用いると
良い。
【0142】このフィルタ関数の例としては、以下のハ
ミング関数、ハニング関数、あるいは、ブラックマン関
数が良い。 ハミング関数:Hamming(τ,X)= 0.54 - 0.46*cos(2π*X
/2τ) ハニング関数:Hanning(τ,X)= 0.5*(1.0 - cos(2π*X/
2τ)) ブラックマン関数:Blackman(τ,X)=0.42 - 0.5*cos(2
π*X/2τ) +0.08*cos(4π*X/2τ) このような関数を用いる意味は、図30(a)に示すよ
うな位置関係において、フィルタ関数を用いて、両端ア
ーチファクトを除くことにある。
【0143】また、この場合に用いる関数は、上記の3
つの関数に限らず、端が滑らかに「0」に近づくもので
あれば何でも良い。なお、上式で用いた「*」は、乗算
を示す。 <アーチファクト対策2>別のアーチファクトの要素と
して、図30(b)に示すような、X線コーンビームの
照射開始時と終了時に発生するものが考えられる。これ
についても、上記、アーチファクト対策1と同様のフィ
ルタ関数を用いることができる。
【0144】
【発明の効果】本発明の局所照射X線CT撮影方法(請
求項1、2)によれば、旋回アームの中心位置を固定保
持し、旋回アームを旋回駆動させてX線コーンビームを
被写体の撮影すべき局所部位にのみ局所照射して撮影を
行うため、従来のX線CT撮影に比べて、撮影時間が大
幅に短縮でき、しかも被写体に対するX線被爆量を著し
く軽減できる。従来のCT撮影に比べて1/20〜1/
100程度に軽減できる。
【0145】また、コンピュータを用いて吸収係数の分
布情報を解析して画像情報を得るので、障害骨などの影
響も受けにくいため、装置の小型化が可能であり、患者
を立位または座位としてX線を水平方向に旋回照射する
縦型のX線CT撮影装置として構成できる。したがっ
て、設置床面積の少ない歯科医院等に適する小形X線C
T装置とすることができる。
【0146】本発明の歯列弓のパノラマ画像を生成する
ために用いる局所照射X線CT撮影方法(請求項3、
4)によれば、歯列弓の仮想局部部位の中心位置に旋回
アームの中心をおき、X線コーンビームをX線発生器か
らその仮想局部部位のみを含むように局所照射させなが
ら、旋回アームを所定角度だけ旋回させて撮影を行うた
め、従来のパノラマ画像撮影方法のように、旋回アーム
の中心位置を前後、左右に振らせながら旋回させる複雑
な運動を行うことなく、簡易な円運動を行わせるだけで
パノラマ画像撮影を行うことが出来る。
【0147】また、歯列弓のX線投影画像を2次元X線
イメージセンサに生成するので、従来のフィルム撮影に
比べて感度がよく、X線の被爆量を抑制して、鮮明なパ
ノラマ画像を得ることが出来る。また、オルソX線コー
ンビームだけを照射するパノラマ画像を生成するために
用いる局所照射X線CT撮影方法(請求項5、6)によ
れば、X線コーンビームから、オルソX線コーンビーム
になる分だけ、X線被爆量がさらに軽減される。本発明
の局所照射X線CT撮影装置(請求項7)によれば、撮
影に要するX線量を抑制できるので、被診断者に対する
X線被爆量を著しく軽減することができる。このため、
歯科、耳鼻科などの人体の一部の診断部位を撮影する場
合などに適用すれば、これらの分野における診断をより
確実で誤りなく行うことができ特に有益である。
【0148】本発明の歯列弓のパノラマ画像を生成する
局所照射X線CT撮影装置(請求項8、9,10)によ
れば、旋回アームの中心位置を歯列弓の撮影位置に応じ
て前後、左右に移動させながら周回させる機構が不要と
なるので、旋回アーム駆動制御手段の構造を簡易にでき
る。特に、請求項9,10において提案した局所照射X
線CT撮影装置によれば、X線発生器から照射するX線
量はさらに抑制され、被爆線量が著しく軽減できる。
【0149】2次元X線イメージセンサには、正投影画
像の撮影に必要なオルソX線コーンビームのみが入射さ
れるので、従来のX線パノラマ撮影と同様に、周りの不
要な投影画像を撮影時の段階から除去できる。本発明の
局所照射X線CT撮影によれば、設置占有面積の少ない
装置としての小型化が可能であり、患者を立位または座
位としてX線を水平方向に旋回照射する縦型の装置とし
て構成できる。
【0150】請求項11,12において提案した局所照
射X線CT撮影装置によれば、選択スイッチの切替によ
り、通常の局所照射X線CT撮影方法と、パノラマ画像
を生成するために用いる局所照射X線CT撮影方法を切
り替えて行うことができる。したがって、1台の装置
で、通常のX線断層面画像と、パノラマ画像を生成する
ことができる。
【0151】請求項13において提案した局所照射X線
CT撮影装置によれば、旋回アームの旋回軸が鉛直で、
旋回アームが水平に回転し、X線コーンビームが水平に
局所照射されるので、装置が立設でき、設置床面積を少
なくでき、一般の歯科医院でも設置できる。請求項14
において提案する局所照射X線CT撮影装置によれば、
装置全体を小型化できると同時に、撮影速度も速くでき
る。
【0152】請求項15において提案する局所照射X線
CT撮影装置によれば、旋回アームの回転平面の上下位
置を調節することができ、被写体の高さに合わせること
ができる。請求項16において提案する局所照射X線C
T撮影装置によれば、被写体を保持する被写体保持手段
をもうけ、その水平位置を設定可能とする被写体水平位
置調節手段を備えているので、被写体側を水平移動設定
することができる。
【0153】請求項17において提案する局所照射X線
CT撮影装置によれば、被写体上下位置調節手段を備え
ているので、被写体の上下位置を設定することができ
る。請求項18において提案する局所照射X線CT撮影
装置によれば、旋回アームの回転中心の水平位置と上下
位置を示す光ビーム照射手段を設けているので、被写体
保持手段をその光ビームの指示に合わせて設定すれば、
被写体の位置を、局所照射X線CT撮影方法を実施する
ために適切な位置に設定することができる。
【0154】請求項19において提案する局所照射X線
CT撮影装置によれば、咬合モデルで位置決めするの
で、より正確に、旋回アームの回転中心を被写体内部の
局所部位の中心あるいは歯列弓の正中線の所定の位置に
固定することができる。請求項20において提案する局
所照射X線CT撮影装置によれば、旋回アームの旋回駆
動手段として、その回転中心上に設けられた直結駆動の
回転制御モータを用いているので、芯振れがなく、旋回
アームを希望の速度で、正確に回転させ、また、希望の
位置で停止させることができ、局所照射X線CT撮影方
法を有効に実施することができる。
【0155】請求項21において提案する局所照射X線
CT撮影装置よれば、旋回アームの回転中心に中空部が
設けられているので、配線に便利がよく、これらの配線
などへの旋回アームの回転の影響を極力少なくすること
ができるとともに、配線などの美的外観面でも優れてい
る。請求項22において提案する局所照射X線CT撮影
装置によれば、2次元X線イメージセンサとして、TF
T、MOS、CCD、XII、XICCDのいずれかを
用いるので、多様な態様の2次元X線イメージセンサが
構成できる。
【0156】請求項23において提案する局所照射X線
CT撮影装置によれば、旋回アームは、被写体の出入り
に邪魔にならない待機位置で待機するようにしているの
で、便利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の局所照射X線CT撮影方法の原理説明
図(臼歯を撮影する例)
【図2】本発明の局所照射X線CT撮影方法の原理説明
図(前歯を撮影する例)
【図3】(a)、(b)はX線コーンビームとX線ファ
ンビームとの対比説明図
【図4】本発明の歯列弓のパノラマ画像を生成するため
に用いる局所照射X線CT撮影方法を実施する場合の旋
回アームの回転中心の設定位置を説明する図
【図5】本発明の歯列弓のパノラマ画像を生成するため
に用いる局所照射X線CT撮影方法を実施する説明図
【図6】出射制御スリットを用いて本発明の歯列弓のパ
ノラマ画像を生成するために用いる局所照射X線CT撮
影方法を実施する説明図
【図7】(a)は歯列弓のX線部分画像、(b)は歯列
弓のパノラマ画像の説明図
【図8】本発明の局所照射X線CT撮影装置の一例の基
本構成図
【図9】本発明の局所照射X線CT撮影装置の一例の外
観正面図
【図10】本発明の局所照射X線CT撮影装置の一例の
外観側面図
【図11】本発明の局所照射X線CT撮影装置の操作パ
ネルを示す正面図
【図12】本発明の局所照射X線CT撮影装置における
局所照射X線CT撮影の手順を示すフローチャート
【図13】本発明のX線ビーム幅制限手段の一例を示す
要部正面図
【図14】X線ビーム幅制限手段のビーム幅制限態様を
示す要部正面図
【図15】本発明の出射制御スリットの一例を示す要部
正面図
【図16】本発明の局所照射X線CT撮影装置の画像信
号処理系を示すブロック図
【図17】本発明の2次元X線イメージセンサに用いら
れるMOSの一例について説明するもので、(a)は、
その回路図、(b)は、そのタイミングチャート、
(c)は、それを用いた2次元X線イメージセンサの構
造を示す断面図
【図18】本発明の2次元X線イメージセンサに用いら
れるMOSの一例の駆動回路を示す回路図
【図19】本発明の2次元X線イメージセンサに用いら
れるMOSの一例の駆動回路の動作を説明するタイミン
グチャート
【図20】本発明の2次元X線イメージセンサに用いら
れるMOSを2段に接続した一例を示す回路図
【図21】本発明の咬合モデルと光ビーム照射手段を用
いた局所照射X線CT撮影のための被写体の位置決め方
法の一例の説明図
【図22】本発明の局所照射X線CT撮影装置におい
て、局所照射X線CT撮影のための被写体の位置決めの
他例の説明図
【図23】本発明の旋回アームの待機位置を説明する平
面図
【図24】(a)〜(c)は従来のX線パノラマ撮影方
法を実施する場合の旋回アームの動作説明図
【図25】従来のX線パノラマ撮影装置における旋回ア
ームの動作軌跡の説明図
【図26】本発明の局所照射X線CT撮影方法における
投影データを説明する図
【図27】本発明の局所照射X線CT撮影方法に使用さ
れる条件関数の説明図
【図28】(a),(b)は、本発明のパノラマ画像を
生成するために用いる局所照射X線CT撮影方法の原理
説明図
【図29】(a),(b)は、本発明のパノラマ画像を
生成するために用いる局所照射X線CT撮影方法の原理
説明図
【図30】(a),(b)は、本発明の局所照射X線C
T撮影方法のアーチファクト対策の説明図
【図31】従来のX線CTにおいて解析される投影デー
タを示す図
【図32】断層X線撮影の基本原理を解析するための数
式(式1)〜(式4)を示す図
【図33】局所照射X線CT撮影の基本原理を解析する
ための数式(式5)〜(式8)を示す図
【図34】パノラマ画像を生成するために用いる局所照
射X線CT撮影の基本原理を解析するための数式(式
9)〜(式12)を示す図
【符号の説明】
A X線撮影手段 B X線ビーム幅制限手段 C 旋回アーム駆動制御手段 D 画像処理装置 G、G′、G′′ 内接円 L X線ビーム束 Lo 対称軸線 La 旋回アームの軌道包絡線 M 咬合モデル O 被写体 P、P′ 局所部位 Pa、Pa′ 局所部位の中心位置 Q 仮想局所部位 S 歯列弓 1 X線発生器 1a X線コーンビーム 1b オルソX線コーンビーム 2 2次元X線イメージセンサ 3 旋回アーム 3a 旋回アームの回転中心 3b 中空部 33 回転制御モータ 4 被写体保持手段 4a チンレスト 4b イヤロッド 41 保持手段調整機構 42 被写体水平位置調節手段 43 被写体上下位置調節手段 5 アーム上下位置調整手段 6 光ビーム照射手段 8 出射制御スリット 8a スリット窓孔 8b X線ビームコントローラ 9 選択スイッチ 10 主フレーム 20 局所照射X線CT撮影装置 [0] 待機位置
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年4月9日(1999.4.9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図29
【補正方法】変更
【補正内容】
【図29】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図30
【補正方法】変更
【補正内容】
【図30】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橘 昭文 京都府京都市伏見区東浜南町680番地 株 式会社モリタ製作所内 Fターム(参考) 4C093 AA12 AA22 BA03 CA32 CA34 DA04 DA05 EB02 EB13 EB17 EC02 EC12 EC28

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】X線発生器と2次元X線イメージセンサと
    を対向配置させた旋回アームを旋回させながら被写体の
    一部にX線を局所照射して撮影する方法であって、 旋回アームの回転中心を被写体の一部である撮影すべき
    局所部位の中心位置に固定した状態で、X線発生器から
    はその局所部位のみを包含するX線コーンビームを局所
    照射しながら、旋回アームを撮影条件に応じた角度範囲
    で旋回させることによって、局所部位のX線投影画像を
    2次元X線イメージセンサ上に生成し、 このようにして生成されたX線投影画像を演算処理し
    て、局所部位の3次元的なX線吸収係数分布情報を画像
    情報として取り出して、その局所部位の任意の断層面の
    画像を生成することを特徴とした局所照射X線CT撮影
    方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、 X線発生器から照射されるX線コーンビームの旋回方向
    のビーム幅を2rとし、局所部位のX線投影画像を演算
    処理して、その局所部位の3次元的なX線吸収係数分布
    情報を画像情報として取り出す場合に、以下の条件式に
    従って、その局所部位のX線吸収係数の2次元分布情報
    fs(x、y)を算出する手法を含むことを特徴とする
    局所照射X線CT撮影方法: X = xcosθ + ysinθ、Y = −xsinθ + ycosθ p(X、θ) = ∫f(x、y)dY 但し、積分範囲[−∞、∞] q(X、θ) = (1/2)∫{rects(X′)+rectn(X′)} p(X′、θ)h(X−X′)dX′ 但し、積分範囲[−∞、∞] = (1/2)∫rects(X′)p(X′、θ)h(X−X ′)dX′ + (1/2)∫rectn(X′)p(X′、θ)h (X−X′)dX′ 但し、積分範囲[−∞、∞] = qs(X、θ) + qn(X、θ) f(x、y)=(1/2π)∫{qs(X、θ) + qn(X、θ)}dθ 但し、積分範囲[0、2π] =fs(x、y) + fn(x、y) fs(x、y)=f(x、y) − fn(x、y) 但し、r*r ≧ x*x + y*y ここに、 x、yは、被写体の局所部位の中心を原点として、X線
    発生器からの水平なX線コーンビームが透過する平面に
    設定された固定されたxy座標系におけるx、y座標、 X、Yは、この固定されたxy座標系に対して、その平
    面と原点を同一とし、X線コーンビームの旋回に応じて
    旋回するXY座標系のX、Y座標、 θは、XY座標系のxy座標系に対する傾き、 X′は、XY座標系において、点(X、θ)に対する逆
    投影データを得るためのX座標の変数、 rectsとrectnは、X線コーンビームの撮影条
    件を示す条件関数であって、次の値 |X| ≦ r のときは rects(X) = 1 |X| > r のときは rects(X) = 0 |X| ≦ r のときは rectn(X) = 0 |X| > r のときは rectn(X) = 1 rects(X) + rectn(X) = 1 をとるものであり、また、以上の式はいずれも被写体の
    局所部位にX線コーンビームを局所照射した場合のもの
    であって、 f(x、y)は、被写体全体にX線を照射した場合のX
    線吸収係数の2次元分布情報、 fs(x、y)は、被写体の局所部位のみに向けてX線
    を局所照射した場合のxy座標系でのX線吸収係数の2
    次元分布情報、 fn(x、y)は、被写体の局所部位以外の部分のみに
    向けてX線を照射した場合のxy座標系でのX線吸収係
    数の2次元分布情報、 p(X、θ)は、XY座標系での全投影データ、 q(X、θ)は、XY座標系での被写体の全体の逆投影
    データ、 qs(X、θ)は、被写体の局所部位のみに向けてX線
    を局所照射した場合のXY座標系での逆投影データ、 qn(X、θ)は、被写体の局所部位以外の部分のみに
    向けてX線を照射した場合のXY座標系での逆投影デー
    タ、また、 符号「∫」は積分記号を、rects、rectn、q
    s、qn、fs、fnにおける「s、n」は添字を、
    「*」は乗算(特に必要な場合にのみ使用した。)を、
    それぞれ示すものとする。
  3. 【請求項3】X線発生器と2次元X線イメージセンサと
    を対向配置させた旋回アームを旋回させながら被写体の
    一部にX線を局所照射して撮影する方法であって、 前記旋回アームの回転中心を、被写体の一部である歯列
    弓のパノラマ画像を得るために必要なオルソX線コーン
    ビームの軌跡を含むような仮想局所部位の中心位置に固
    定させて、該旋回アームを、撮影条件に応じた角度範囲
    だけ旋回させながら、前記X線発生器からその仮想局所
    部位のみを包含するX線コーンビームを照射して、歯列
    弓のX線投影画像を2次元X線イメージセンサ上に順次
    生成し、 この2次元X線イメージセンサ上に順次生成される歯列
    弓のX線投影画像のなかから前記オルソX線コーンビー
    ムによって生成された部分X線投影画像のみを抽出し、
    その抽出した部分X線投影画像を演算処理して、歯列弓
    の3次元的なX線吸収係数分布情報を画像情報として取
    り出して、その歯列弓のパノラマ画像を生成するように
    したことを特徴とする局所照射X線CT撮影方法。
  4. 【請求項4】請求項3において、 前記オルソX線コーンビームの旋回方向のビーム幅を2
    rとし、前記抽出した部分X線投影画像を演算処理し
    て、歯列弓の3次元的なX線吸収係数分布情報を画像情
    報として取り出す場合に、以下の条件式に従って、その
    歯列弓のX線吸収係数の2次元分布情報fs(x、y)
    を算出する手法を含むことを特徴とする局所照射X線C
    T撮影方法: X = xcosθ + ysinθ、Y = −xsinθ + ycosθ p(X、θ) = ∫f(x、y)dY 但し、積分範囲[−∞、∞] q(X、θ) = (1/2)∫{rects(X′)+rectn(X′)} p(X′、θ)h(X−X′)dX′ 但し、積分範囲[−∞、∞] = (1/2)∫rects(X′)p(X′、θ)h(X−X ′)dX′ + (1/2)∫rectn(X′)p(X′、θ)h (X−X′)dX′ 但し、積分範囲[−∞、∞] = qs(X、θ) + qn(X、θ) = qs(X、θ) ∵ qn(X、θ)≒0 fs(x、y)=(1/(ψ(x、y)−φ(x、y)))∫{qs(X、θ) }dθ 但し、積分範囲[φ(x、y)、ψ(x、y)] ここに、 x、yは、被写体の仮想局所部位の中心を原点として、
    X線発生器からの水平なX線コーンビームが透過する平
    面に設定された固定されたxy座標系におけるx、y座
    標、 X、Yは、この固定されたxy座標系に対して、その平
    面と原点を同一とし、X線コーンビームの旋回に応じて
    旋回するXY座標系のX、Y座標、 θは、XY座標系のxy座標系に対する傾き、 φ(x、y)は、歯列弓上の点(x、y)にオルソX線
    コーンビームが照射を開始するときの角度、つまりθの
    値、 ψ(x、y)は、歯列弓上の点(x、y)へのオルソX
    線コーンビームの照射が終了するときの角度、つまりθ
    の値、 X′は、XY座標系において、点(X、θ)に対する逆
    投影データを得るためのX座標の変数、 rectsとrectnは、オルソX線コーンビームの
    撮影条件を示す条件関数であって、次の値 |X| ≦ r のときは rects(X) = 1 |X| > r のときは rects(X) = 0 |X| ≦ r のときは rectn(X) = 0 |X| > r のときは rectn(X) = 1 rects(X) + rectn(X) = 1 をとるものであり、また、以上の式はいずれも仮想局所
    部位にX線コーンビームを照射して抽出した前記オルソ
    X線コーンビームによるX線投影画像場合のものであっ
    て、 f(x、y)は、被写体全体にX線を照射した場合のX
    線吸収係数の2次元分布情報、 fs(x、y)は、被写体の仮想局所部位のみに向けて
    X線を局所照射した場合のxy座標系でのX線吸収係数
    の2次元分布情報、 fn(x、y)は、被写体の仮想局所部位以外の部分の
    みに向けてX線を照射した場合のxy座標系でのX線吸
    収係数の2次元分布情報、 p(X、θ)は、XY座標系での全投影データ、 q(X、θ)は、XY座標系での被写体の全体の逆投影
    データ、 qs(X、θ)は、被写体の仮想局所部位のみに向けて
    X線を局所照射した場合のXY座標系での逆投影デー
    タ、 qn(X、θ)は、被写体の仮想局所部位以外の部分の
    みに向けてX線を照射した場合のXY座標系での逆投影
    データ、また、 符号「∫」は積分記号を、rects、rectn、q
    s、qn、fs、fnにおける「s、n」は添字を、そ
    れぞれ示すものとする。
  5. 【請求項5】請求項3において、 X線発生器は仮想局所部位に照射するX線コーンビーム
    のうち、前記オルソX線コーンビームのみを、撮影中に
    旋回アームの旋回動作に同期して選択的に照射させるこ
    とによって、2次元X線イメージセンサ上に歯列弓の前
    記部分X線投影画像を生成するようにしたことを特徴と
    する局所照射X線CT撮影方法。
  6. 【請求項6】請求項5において、 前記オルソX線コーンビームのみの選択照射を、撮影中
    にX線発生器前方でX線走査方向にスリットを移動させ
    ることにより行うことを特徴とする局所照射X線CT撮
    影方法。
  7. 【請求項7】X線発生器と2次元X線イメージセンサと
    を対向配置させた旋回アームを有したX線撮影手段と、 X線発生器が放射するX線コーンビームの少なくとも走
    査方向の広がりを制限させるX線ビーム幅制限手段と、 旋回アームの回転中心を撮影に先立って移動設定可能と
    して、または被写体を撮影に先立って移動設定可能とし
    て、撮影中は、旋回アームの回転中心を撮影すべき局所
    部位の中心位置に固定した状態で旋回アームを旋回駆動
    する旋回アーム駆動制御手段と、 X線の投影データを演算処理して、X線が透過した物体
    内部の3次元的な吸収係数分布情報を画像情報として取
    り出す画像処理装置とを備え、 X線発生器から放射するX線コーンビームを、被写体の
    一部である撮影すべき局所部位のみを包含する走査方向
    に広がるビーム幅で放射しながら、旋回アームを撮影条
    件に応じた角度範囲で旋回駆動させて、2次元X線イメ
    ージセンサ上に生成したX線投影画像を画像演算処理す
    ることによって、局所部位の任意の断層面画像を生成す
    るようにした局所照射X線CT撮影装置。
  8. 【請求項8】X線発生器と2次元X線イメージセンサと
    を対向配置させた旋回アームを有したX線撮影手段と、 X線発生器が放射するX線コーンビームの少なくとも走
    査方向の広がりを制限させるX線ビーム幅制限手段と、 旋回アームを旋回駆動する旋回アーム駆動制御手段と、 X線の投影データを演算処理して、X線が透過した物体
    内部の3次元的な吸収係数分布情報を画像情報として取
    り出す画像処理装置とを備え、 被写体の一部である歯列弓のパノラマ画像を得るために
    必要なオルソX線コーンビームの軌跡を含むような仮想
    局所部位の中心位置に固定させて、該旋回アームを、撮
    影条件に応じた角度範囲だけ旋回させながら、前記X線
    発生器からその仮想局所部位のみを包含するX線コーン
    ビームを照射して、歯列弓のX線投影画像を2次元X線
    イメージセンサ上に順次生成し、 この2次元X線イメージセンサ上に順次生成される歯列
    弓のX線投影画像のなかから前記オルソX線コーンビー
    ムによって生成された部分X線投影画像のみを抽出し、
    画像演算処理することによって、歯列弓の3次元的なX
    線吸収係数分布情報を画像情報として取り出して、その
    歯列弓のパノラマ画像を生成するようにしたことを特徴
    とする局所照射X線CT撮影装置。
  9. 【請求項9】請求項8において、 X線発生器は前記所定幅のX線コーンビームのうち、前
    記オルソX線コーンビームのみを、旋回アームの旋回動
    作に同期して選択的に照射させる出射制御スリットを備
    え、この出射制御スリットにより照射されたオルソX線
    コーンビームによって、2次元X線イメージセンサ上に
    歯列弓の前記部分X線投影画像を生成するようにしたこ
    とを特徴とする局所照射X線CT撮影装置。
  10. 【請求項10】請求項8において、 X線発生器は前記所定幅のX線コーンビームのうち、前
    記オルソX線コーンビームのみを、撮影中に旋回アーム
    の旋回動作に同期してX線発生器前方でX線走査方向に
    スリットを移動させることにより選択的に照射させる出
    射制御スリットを備え、この出射制御スリットにより照
    射されたオルソX線コーンビームによって、2次元X線
    イメージセンサ上に歯列弓の前記部分X線投影画像を生
    成するようにしたことを特徴とする局所照射X線CT撮
    影装置。
  11. 【請求項11】X線発生器と2次元X線イメージセンサ
    とを対向配置させた旋回アームを有したX線撮影手段
    と、 X線発生器が放射するX線コーンビームの少なくとも走
    査方向の広がりを制限させるX線ビーム幅制限手段と、 旋回アームの回転中心を撮影に先立って移動設定可能と
    して、または被写体を撮影に先立って移動設定可能とし
    て、撮影中は、旋回アームの回転中心を固定した状態で
    旋回アームを旋回駆動する旋回アーム駆動制御手段と、 X線の投影データを演算処理して、X線が透過した物体
    内部の3次元的な吸収係数分布情報を画像情報として取
    り出す画像処理装置とを備えた局所照射X線CT撮影装
    置であって、 選択スイッチを備え、この選択スイッチを局所CT撮影
    モードに設定した場合には、請求項7に記載の方法によ
    り局所部位の任意の断層面画像を生成するようにし、 この選択スイッチをパノラマ撮影モードに設定した場合
    には、請求項8に記載の方法により、歯列弓のパノラマ
    画像を生成するようにしたことを特徴とする局所照射X
    線CT撮影装置。
  12. 【請求項12】X線発生器と2次元X線イメージセンサ
    とを対向配置させた旋回アームを有したX線撮影手段
    と、 X線発生器が放射するX線コーンビームの少なくとも走
    査方向の広がりを制限させるX線ビーム幅制限手段と、 旋回アームの回転中心を撮影に先立って移動設定可能と
    して、または被写体を撮影に先立って移動設定可能とし
    て、撮影中は、旋回アームの回転中心を固定した状態で
    旋回アームを旋回駆動する旋回アーム駆動制御手段と、 X線の投影データを演算処理して、X線が透過した物体
    内部の3次元的な吸収係数分布情報を画像情報として取
    り出す画像処理装置とを備え、 更に、上記X線発生器は、 前記所定幅のX線コーンビームのうち前記オルソX線コ
    ーンビームのみを旋回アームの旋回動作に同期して選択
    的に照射させる出射制御スリット、 または、前記所定幅のX線コーンビームのうち、前記オ
    ルソX線コーンビームのみを、撮影中に旋回アームの旋
    回動作に同期してX線発生器前方でX線走査方向にスリ
    ットを移動させることにより選択的に照射させる出射制
    御スリットを備えた局所照射X線CT撮影装置であっ
    て、 選択スイッチを備え、この選択スイッチを局所CT撮影
    モードに設定した場合には、請求項7に記載の方法によ
    り局所部位の任意の断層面画像を生成するようにし、 この選択スイッチをパノラマ撮影モードに設定した場合
    には、請求項9または10のいずれかに記載の方法によ
    り、歯列弓のパノラマ画像を生成するようにしたことを
    特徴とする局所照射X線CT撮影装置。
  13. 【請求項13】請求項7〜12のいずれかにおいて、 前記X線発生器からのX線コーンビームを前記2次元X
    線イメージセンサに向かって水平に照射し、前記旋回ア
    ームの旋回軸を鉛直方向にしたことを特徴とする局所照
    射X線CT撮影装置。
  14. 【請求項14】請求項7〜13のいずれかにおいて、 前記2次元X線イメージセンサが、縦30センチメート
    ル以下、横30センチメートル以下の検出面のサイズを
    有し、1秒間に30枚以上のX線投影画像データあるい
    は部分X線投影画像データを検出することを特徴とする
    局所照射X線CT撮影装置。
  15. 【請求項15】請求項7〜14のいずれかにおいて、 少なくとも前記旋回アームを回転支持するための主フレ
    ームが、前記旋回アームを上下方向に位置設定可能なア
    ーム上下位置調整手段を有することを特徴とする局所照
    射X線CT撮影装置。
  16. 【請求項16】請求項7〜15のいずれかにおいて、 更に、被写体を保持する被写体保持手段が設けられ、こ
    の被写体保持手段には、被写体を少なくとも水平方向に
    位置設定可能とする被写体水平位置調節手段を備えてい
    ることを特徴とする局所照射X線CT撮影装置。
  17. 【請求項17】請求項16において、 前記被写体保持手段には 更に、被写体を少なくとも上
    下方向に位置設定可能とする被写体上下位置調節手段を
    備えていることを特徴とする局所照射X線CT撮影装
    置。
  18. 【請求項18】請求項7〜17のいずれかにおいて、 更に、前記旋回アームの回転中心及びX線コーンビーム
    照射軸芯を光学的に指示する光ビームを照射する光ビー
    ム照射手段を設けたことを特徴とする局所照射X線CT
    撮影装置。
  19. 【請求項19】請求項18において、 前記被写体保持手段には、被写体から採取した咬合モデ
    ルを固定し、この咬合モデルにより想定される被写体の
    撮影すべき局所部位、あるいは仮想局所部位を、前記被
    写体水平位置調節手段、あるいは、被写体上下位置調節
    手段によって、前記光ビーム照射手段により指示された
    位置に移動させた後に、被写体をその咬合モデルに設定
    することによって、前記旋回アームの回転中心を局所部
    位の中心位置あるいは仮想局所部位の中心位置に固定す
    るようにしたことを特徴とする局所照射X線CT撮影装
    置。
  20. 【請求項20】請求項7〜19のいずれかにおいて、 前記旋回アームの旋回駆動手段として、その回転中心上
    に設けられた直結駆動の回転制御モータを用いているこ
    とを特徴とする局所照射X線CT撮影装置。
  21. 【請求項21】請求項20において、 前記旋回アームの回転中心に中空部を設けたことを特徴
    とする局所照射X線CT撮影装置。
  22. 【請求項22】請求項7〜21のいずれかにおいて、 前記2次元X線イメージセンサとして、TFT、MO
    S、CCD、XII、XICCDのいずれかを用いるこ
    とを特徴とする局所照射X線CT撮影装置。
  23. 【請求項23】請求項7〜22のいずれかにおいて、 前記旋回アームの待機位置は、被写体を局所照射X線C
    T撮影のために設定あるいは解除する時に、被写体の進
    入および退去の際、障害とならない位置に配置されるこ
    とを特徴とする局所照射X線CT撮影装置。
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