JP2000125521A - コイル挿入方法およびコイル挿入装置 - Google Patents

コイル挿入方法およびコイル挿入装置

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JP2000125521A
JP2000125521A JP10291108A JP29110898A JP2000125521A JP 2000125521 A JP2000125521 A JP 2000125521A JP 10291108 A JP10291108 A JP 10291108A JP 29110898 A JP29110898 A JP 29110898A JP 2000125521 A JP2000125521 A JP 2000125521A
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stripper
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啓一 田代
Koji Tange
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ステータコアの端面から突出するコイル端部
の長さを短く抑えるとともに、ブレードによるコイルに
対するダメージ付与を軽減し、かつコイル挿入時間を短
縮化する。 【解決手段】 円筒状のステータコア43の内歯43a
に対応して交互に配置され、互いに軸線方向に相対移動
可能な第1,第2の可動ブレード37,39にコイル4
5を保持させ、このコイル45をストリッパ35により
押圧して内歯43a相互間に形成されるスロット43b
に挿入するコイル挿入方法において、第1,第2の可動
ブレード37,39を、コイル45がステータコア43
の端面から突出した状態から挿入完了するまでの所定の
位置まで挿入されるまで、ストリッパ35とともに前進
させた後、第1の可動ブレード37をストリッパ35と
ともにさらに前進させると同時に、第2の可動ブレード
39を後退させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、モータなどにお
けるステータコアのスロットにコイルを挿入するための
コイル挿入方法およびコイル挿入装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来ステータコアの内周部に形成された
スロットにコイルを挿入する作業は、図8(a)〜
(c)に示すような方法で行われている。すなわち、モ
ータにおける円筒状に形成されたステータコア1の内周
には、図中で上下方向に延長形成される内歯3が円周方
向等間隔に設けられ、この内歯3の相互間にはコイル5
が挿入されるスロット7が形成されている。
【0003】コイル挿入装置は、内歯3に対応する位置
にてコイル5を保持する複数のブレード9が環状に配置
されるとともに、ステータコア1内に下方から挿入され
てコイル5を押圧するストリッパ11が上下動可能に設
けられている。ストリッパ11は、外周部にブレード9
相互間を移動しつつスロット7内に入り込んでコイル5
を押圧する押圧突起11aが円周方向等間隔に複数設け
られている。
【0004】上記の構成において、まず図8(a)に示
すように、コイル5を所定のブレード9相互間に挿入し
てブレード9に保持させた後、同図(b)に示すよう
に、ステータコア1を、ブレード9が内歯3に対向する
位置となるようコイル挿入装置にセットする。この状態
で、ストリッパ11を、ステータコア1内に向けて移動
させると、コイル5は、押圧突起11aに押圧されてブ
レード9相互間にガイドされつつ上方に移動してスロッ
ト7内に入り込む。
【0005】ストリッパ11をさらに上昇させて同図
(c)に示すようにステータコア1内に挿入し終わる
と、コイル5は、ステータコア1の反対側(図中で上部
側)に突出してスロット7内に挿入されることになる。
コイル挿入後は、ストリッパ11を後退させた後、ステ
ータコア1をコイル挿入装置から取り外し、これにより
コイル挿入作業が完了する。
【0006】しかしながら、このようなコイル挿入方法
においては、コイル5を保持したブレード9が固定され
ているので、コイル挿入時にブレード9とコイル5との
間に生ずる摩擦力により、コイル5が損傷するなどの不
具合が発生する。このため、スロット7内に挿入するコ
イル5の密度を増大させて、いわゆる占積率を高めてモ
ータとしての高性能化を図るには、限界がある。
【0007】このため、例えば特開平5−236712
号公報には、コイルを保持するブレードをストリッパと
ともに移動させることで、コイルとブレードとの間の摩
擦を防ぐようにしたものが開示されている。
【0008】図9は、そのコイル挿入装置の断面図で、
コイル13を保持するブレードは、図中で上下動可能な
ストリッパ15に固定されている第1の可動ブレード1
7と、ストリッパ15の後方にて図中で上下動可能なブ
レードホルダ19に固定されている第2の可動ブレード
21とから構成され、これら各可動ブレード17,21
は円周方向に交互に配置されている。第1の可動ブレー
ド17は、ストリッパ15と一体となって移動する一
方、第2の可動ブレード21は、ブレードホルダ19と
一体となって第1の可動ブレード17に対して相対移動
可能である。
【0009】コイル13が挿入されるスロット23aを
備えたステータコア23は、クランパ25により固定さ
れており、このステータコア23内には、第1,第2の
各可動ブレード17,21の先端が係合するステータコ
アガイド27が配置されている。
【0010】このような構成のコイル挿入装置において
は、第1,第2の各可動ブレード17,21にコイル1
3を保持させた状態で、ストリッパ15およびブレード
ホルダ19を同時に前進させてコイル13をステータコ
ア23のスロット23a内の第1の位置まで挿入する。
このとき、第1,第2の各可動ブレード17,21も同
時に移動するので、固定ブレードを用いた場合に比べコ
イル13との摩擦が低減されるものとなる。
【0011】次に、ストリッパ15を停止させた状態
で、ブレードホルダ19のみを第2のブレード21とと
もに後退させた後、再度前進させ、第2のブレード21
の先端が第1のブレード17の先端と同一位置となった
状態で、ストリッパ15およびブレードホルダ19を再
度同時に前進させてコイル13をスロット23a内の第
2の位置まで挿入する。
【0012】このような、第1,第2の各可動ブレード
17,21の前進および、第2の可動ブレード21の後
退を繰り返し行い、コイル13をスロット23a内に徐
々に挿入していく。第1,第2の各可動ブレード17,
21の最後の前進動作で、コイル13の挿入が完了する
と、第2の可動ブレード21のみを後退させて第2の可
動ブレード21の先端をコイル13から離脱させ、これ
によりコイル13先端のステータコア23から突出量低
減を図っている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来のコイル挿入方法にあっては、コイル13がスロッ
ト23a内に完全に挿入された後に、第2の可動ブレー
ド21を後退させているので、この後退動作に伴ってコ
イル13がスロット23a内に引き戻されることとな
る。このため、このコイル13の戻り量を想定してある
程度コイル13を余計にステータコア23の端面から突
出させる必要があり、この結果ステータコア23から突
出するコイル13端部の長さが長くなりがちで、線材の
消費が増大するとともに、コイル13の端部が大きなル
ープ状となってモータなどに使用した際に、磁束漏れが
生じ、モータの性能低下を招くものとなる。
【0014】また、上記したコイル挿入方法では、第
1,第2の可動ブレード17,21の前進・停止およ
び、第2の可動ブレード21の後退を繰り返し行うこと
で、コイル13を複数回に分けて徐々に挿入するので、
1度の前進動作で挿入する場合に比べ、挿入抵抗の低減
が図れるものの、第2の可動ブレード21を繰り返し後
退させる分だけコイル13に対してダメージを与えると
ともに、コイル挿入に要する時間が長くなる。
【0015】そこで、この発明は、ステータコアから突
出するコイル端部の長さを短く抑えるとともに、ブレー
ドによるコイルに対するダメージ付与を軽減し、かつコ
イル挿入時間を短縮化することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、円筒状のステータコアの内歯に
対応して交互に配置され、互いに軸線方向に相対移動可
能な第1,第2の可動ブレードにコイルを保持させ、前
記コイルをストリッパにより押圧して前記ステータコア
の内歯相互間に形成されるスロットに挿入するコイル挿
入方法において、前記第1,第2の可動ブレードを、前
記コイルが前記ステータコアの所定の位置まで挿入され
るまで、前記ストリッパとともに前進させた後、前記第
1の可動ブレードを前記ストリッパとともにさらに前進
させると同時に、前記第2の可動ブレードを後退させる
コイル挿入方法としてある。
【0017】このようなコイル挿入方法によれば、コイ
ルが所定の位置まで挿入された後、第2の可動ブレード
の後退動作を、第1の可動ブレードの前進動作、すなわ
ちストリッパの前進動作とともに行うので、第2の可動
ブレードの後退動作に伴うコイルのスロット内への戻り
が回避される。また、第2の可動ブレードの後退動作
は、繰り返し行わず1度だけであるので、コイルに対す
るダメージが軽減されるとともに、コイル挿入に要する
時間も短縮化される。
【0018】請求項2の発明は、請求項1の発明のコイ
ル挿入方法において、第2の可動ブレードの後退開始時
期は、コイルの挿入方向先端部が、ステータコアの端面
より突出した時点から、コイルの挿入が完了するまでの
間としてある。
【0019】上記したコイル挿入方法によれば、コイル
がほぼ完全に挿入し終わる限界まで、第1,第2の各可
動ブレードをストリッパとともに前進させるので、ブレ
ードとコイルとの摩擦発生が最小限に抑えられる。
【0020】請求項3の発明は、請求項2の発明のコイ
ル挿入方法において、第2の可動ブレードの後退開始時
期は、コイル挿入の際に発生する挿入抵抗が小さくなっ
たときとしてある。
【0021】上記コイル挿入方法によれば、第1の可動
ブレードのみの前進によるコイル挿入作業がより容易に
なされる。
【0022】請求項4の発明は、請求項1ないし3のい
ずれかの発明のコイル挿入方法において、ループ状に形
成されたコイル先端付近の、ステータコアの円周方向に
沿う2カ所のコイル保持部は、第2の可動ブレードが前
記ループ部の内側に位置し、第1の可動ブレードが前記
ループ部の外側に位置し、これら第1,第2の各可動ブ
レード相互間にコイルが配置されて保持されている。
【0023】上記コイル挿入方法によれば、ループ状に
形成されたコイル内側の第2の可動ブレードが後退する
ことで、コイルは第2の可動ブレードから外れ、挿入後
のステータコアから突出するコイル先端の長さがより短
縮化される。
【0024】請求項5の発明は、請求項1ないし4のい
ずれかの発明のコイル挿入方法において、第1の可動ブ
レードはストリッパに固定され、第2の可動ブレード
は、ストリッパの後方に配置されたブレードホルダに固
定されている。
【0025】上記コイル挿入方法によれば、第1の可動
ブレードは、ストリッパの前進に伴い前進し、第2の可
動ブレードは、ブレードホルダの前進に伴い前進する。
【0026】請求項6の発明は、円筒状のステータコア
の内歯に対応して円周方向に沿って複数配置される可動
ブレードと、前記ステータコア内に侵入可能で前記ブレ
ードに保持させたコイルを押圧して前記ステータコアの
内歯相互間に形成されるスロットに挿入させるストリッ
パとを有するコイル挿入装置において、前記可動ブレー
ドを、前記ストリッパと一体となって移動する第1の可
動ブレードと、この第1の可動ブレードに対し交互に配
置されて相対移動可能な第2の可動ブレードとから構成
するとともに、前記第1,第2の可動ブレードを、前記
コイルが前記ステータコア内の所定の位置まで挿入され
るまで前進させた後、前記第1の可動ブレードをさらに
前進させると同時に、前記第2の可動ブレードを後退さ
せる駆動手段を設けた構成としてある。
【0027】上記構成によれば、駆動手段により、コイ
ルがステータコア内の所定の位置まで挿入されるまで、
第1,第2の可動ブレードが前進した後、第1の可動ブ
レードがさらに前進してコイル挿入動作が継続すると同
時に、第1の可動ブレードが後退する。
【0028】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、コイルがステ
ータコアの所定の位置まで挿入された後、第2の可動ブ
レードの後退動作を、ストリッパと同動する第1の可動
ブレードの前進動作とともに行うので、第2の可動ブレ
ードの後退動作に伴うコイルのスロット内への戻りが回
避され、コイルのステータコア端面からの突出量を、前
記戻り量を考慮して多く設定する必要がなく、このため
前記突出量を少なくできて線材の消費増大を防止できる
とともに、モータなどに使用した際に、コイルの端部が
大きなループ状となるのを回避でき、磁束漏れを抑えて
モータなどの性能低下を回避することができる。また、
第2の可動ブレードの後退動作は1度だけであるので、
コイルに対するダメージを軽減できるとともに、コイル
挿入に要する時間も短縮化される。
【0029】請求項2の発明によれば、コイルの挿入方
向先端部がステータコアの端面より突出した時点から、
コイルの挿入が完了するまでの間に、第2の可動ブレー
ドを後退させるようにしたので、コイルがほぼ完全に挿
入し終わる限界まで、第1,第2の各可動ブレードをス
トリッパとともに前進させることとなり、第1,第2の
各可動ブレードとコイルとの摩擦発生を最小限に抑える
ことができる。
【0030】請求項3の発明によれば、コイル挿入の際
に発生する挿入抵抗が小さくなったときに、第2の可動
ブレードを後退させるようにしたので、第1の可動ブレ
ードのみの前進によるコイル挿入作業がより容易になさ
れる。
【0031】請求項4の発明によれば、ループ状に形成
されたコイル内側の第2の可動ブレードが後退すること
で、コイルは第2の可動ブレードから外れ、挿入後のス
テータコアから突出するコイル先端の長さをより短縮化
することができる。
【0032】請求項5の発明によれば、第1の可動ブレ
ードはストリッパに固定され、第2の可動ブレードは、
ストリッパの後方に配置されたブレードホルダに固定さ
れているので、ストリッパの前進に伴い第1の可動ブレ
ードを前進させ、ブレードホルダの前進および後退に伴
い第2の可動ブレードを前進および後退させることがで
きる。
【0033】請求項6の発明によれば、コイルがステー
タコア内の所定の位置まで挿入されるまで、第1,第2
の可動ブレードを前進させた後、第1の可動ブレードを
さらに前進させてコイル挿入動作を継続させると同時
に、第1の可動ブレードを後退させるようにしたので、
第2の可動ブレードの後退動作に伴うコイルのスロット
内への戻りが回避され、コイルのステータコア端面から
の突出量を、前記戻り量を考慮して多く設定する必要が
なく、このため前記突出量を少なくできて線材の消費増
大を防止できるとともに、モータなどに使用した際に、
コイルの端部が大きなループ状となるのを回避でき、磁
束漏れを抑えてモータなどの性能低下を回避することが
できる。また、第2の可動ブレードの後退動作は1度だ
けであるので、コイルに対するダメージを軽減できると
ともに、コイル挿入に要する時間も短縮化される。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づき説明する。
【0035】図1は、この発明の実施の一形態を示すコ
イル挿入装置の断面図で、ハウジング29内のベース板
31上にブレードホルダ33が上下動可能に収容される
とともに、その上部にストリッパ35が上下動可能に収
容されている。
【0036】ストリッパ35の外周には、円周方向に沿
って複数の第1の可動ブレード37の下部が固定され、
ブレードホルダ33の外周には、円周方向に沿って複数
の第2の可動ブレード39の下部が固定されている。上
記第1,第2の各可動ブレード37,39は、円周方向
に沿って交互に配置され、かつ円筒状に配置されること
になる。
【0037】円筒状に配置された第1,第2の各可動ブ
レード37,39の先端部には、ステータコアガイド4
1が、ストリッパ35に形成された支持ロッド35aの
先端に位置決めされた状態で配置されている。ステータ
コアガイド41は、図示しないクランプ機構によって保
持される円筒状のステータコア43内に挿入されてステ
ータコア43を位置決めガイドするものである。上記ス
テータコア43は、前記図8に示したものと同様に、内
周面に内歯43aを備えるとともに、この内歯43a相
互間にはコイル45が挿入されるスロット43bが形成
されている。そして、上記第1,第2の各可動ブレード
37,39は、ステータコア43の内歯43aに対向し
た位置に配置される。
【0038】図2は、図1の拡大されたA−A矢視断面
図で、コイル45が、第1の可動ブレード37と第2の
可動ブレード39との間にセットされた状態を示してい
る。すなわち、ループ状に形成されたコイル45先端付
近の、ステータコア43の円周方向に沿う2カ所のコイ
ル保持部47は、第2の可動ブレード39が前記ループ
部におけるコイル45の内側に位置し、第1の可動ブレ
ード37が前記ループ部におけるコイル45の外側に位
置している。
【0039】ブレードホルダ33の下部には、ベース板
31の下部に配置された円筒状のガイド49内を上下方
向に摺動可能に収容される中空の外ロッド51の上端が
着脱可能に装着されており、このブレードホルダ33
は、図示しない駆動機構の作動により外ロッド51とと
もに上下動する。ストリッパ35の下部には、外ロッド
51内を上下動可能に収容され、かつブレードホルダ3
3の貫通孔33aに貫通して挿入される内ロッド53の
上端が着脱可能に装着されており、このストリッパ35
は、図示しない駆動機構の作動により内ロッド53とと
もに上下動する。上記ブレードホルダ33およびストリ
ッパ35を上下動させる各駆動機構は、駆動手段を構成
している。
【0040】上記円筒状に配置された第1,第2の各可
動ブレード37,39の外周部には、ウェッジガイド5
5がハウジング29の内周部に固定した状態で配置され
ている。ウェッジガイド55は、その上端が、本装置に
セットされたステータコア43の下部に位置し、その内
側にウェッジガイド溝が形成されている。このウェッジ
ガイド溝に沿って、挿入後のコイル45をスロット43
bの開口部側から覆って保持するためのウェッジ57
が、ウェッジプッシャ59に押されてガイドされる。ウ
ェッジプッシャ59は、内ロッド53の上昇とともに上
昇するもので、ウェッジ57は、ストリッパ35の外周
側に位置し、ストリッパ35の後を追従するようにスト
リッパ35とともに上昇する。
【0041】次に、上記した構成のコイル挿入装置の動
作を説明する。まず、図3に示すように、ステータコア
ガイド41を本装置から外した状態で、コイル45を、
図2に示すような形態で、第1,第2の各可動ブレード
37,39に保持させる。コイル45を保持させた後、
ステータコア43およびステータコアガイド41を、図
1に示すように本装置にセットして、コイル挿入作業の
準備が終了する。
【0042】コイル挿入作業の準備が終了した図1の状
態から、内ロッド53および外ロッド51を同時に前進
させて、ストリッパ35およびブレードホルダ33を、
第1,第2の各可動ブレード37,39とともに前進さ
せることで、図4に示すように、コイル45がステータ
コア43のスロット43b内に挿入されることとなる。
【0043】このコイル挿入作業を以後継続して行い、
図5に示すように、コイル45の挿入方向前方側の先端
が、ステータコア43の端面から突出した時点から、コ
イル45が完全にスロット43b内に挿入されるまでの
間の所定の位置で、ストリッパ35の前進移動をさらに
継続して行って第1の可動ブレード37を前進させると
同時に、ブレードホルダ33を後退させて第2の可動ブ
レード39を後退させる。
【0044】図6は、上記したコイル挿入作業により、
コイル45がステータコア43のスロット43bに完了
に挿入された状態を示している。このときストリッパ3
5は、先端側がステータコア43の端面から突出した状
態で前進移動が停止し、ブレードホルダ33は、第2の
可動ブレード39の先端がステータコア43の端面にほ
ぼ一致する位置となった状態で後退移動が停止する。こ
れによりコイル45は、第2の可動ブレード39の先端
から外れることとなる。
【0045】その後、図7に示すように、ストリッパ3
5を後退させて第1の可動ブレード37を第2の可動ブ
レード39と同一位置とした状態で、ステータコア43
を本装置から外し、これによりコイル挿入作業が完了す
る。
【0046】上記した第2の可動ブレード39の後退動
作は、第1の可動ブレード37の前進動作、つまりスト
リッパ35によるコイル挿入動作と同時になされるの
で、第2の可動ブレード39の後退動作に伴うコイル4
5のスロット43b内への戻りが回避される。このた
め、コイル45の挿入方向先端部のテータコア43の端
面からの突出量を、前記戻り量を考慮して多く設定する
必要がなく、第2の可動ブレード39から外れた状態の
コイル45の周長を短くすることが可能となる。この結
果、コイル45に用いる線材の消費増大を防止できると
ともに、モータなどに使用した際に、コイル45の端部
が大きなループ状となるのを回避でき、磁束漏れを抑え
てモータなどの性能低下を回避することができる。
【0047】また、第2の可動ブレード39の後退動作
開始は、コイル45がステータコア43の端面より突出
した時点から、コイル45の挿入が完了するまでの所定
の位置に達するまでの間に行うようにしたので、コイル
45がほぼ完全に挿入し終わる限界まで、第1,第2の
各可動ブレード37,39をストリッパ35とともに前
進させることができ、第1,第2の各可動ブレード3
7,39とコイル45との摩擦発生を最小限に抑えるこ
とができる。これにより、コイル45に傷が発生しにく
くなるとともに、高占積率化も可能となる。
【0048】なお、第2の可動ブレード39の後退動作
開始時期を、コイル45がステータコア43の端面より
突出した時点から、コイル45の挿入が完了するまでの
所定の位置に達するまでの間において、コイル挿入の際
に発生する挿入抵抗が小さくなったときとすることで、
第1の可動ブレード37のみの前進によるコイル挿入作
業がより容易になされる。
【0049】上記した第2の可動ブレード39の後退動
作は、複数回繰り返して行うものではなく、1度だけで
あるので、第2の可動ブレード39の後退動作に伴うコ
イル45に対するダメージが軽減されるとともに、コイ
ル挿入に要する時間も短縮化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態を示すコイル挿入装置
の断面図である。
【図2】図1の拡大されたA−A断面図である。
【図3】図1のコイル挿入装置において、コイルをセッ
トした状態を示す動作説明図である。
【図4】図1のコイル挿入装置において、コイルがステ
ータコアのスロットに挿入されている途中の状態を示す
動作説明図である。
【図5】図1のコイル挿入装置において、第2の可動動
ブレードを後退させる状態を示す動作説明図である。
【図6】図1のコイル挿入装置において、コイルがステ
ータコアのスロットに挿入完了した状態を示す動作説明
図である。
【図7】図1のコイル挿入装置において、コイル挿入作
業が終了した状態を示す動作説明図である。
【図8】一般的なコイル挿入作業を示す動作説明図で、
(a)はコイルをブレードに保持させた状態を示し、
(b)はステータコアをコイル挿入装置にセットした状
態を示し、(c)はストリッパによりコイルを挿入して
いる状態を示している。
【図9】従来例を示すコイル挿入装置の断面図である。
【符号の説明】
33 ブレードホルダ 35 ストリッパ 37 第1の可動ブレード 39 第2の可動ブレード 43 ステータコア 43a 内歯 43b スロット 45 コイル 47 コイル保持部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状のステータコアの内歯に対応して
    交互に配置され、互いに軸線方向に相対移動可能な第
    1,第2の可動ブレードにコイルを保持させ、前記コイ
    ルをストリッパにより押圧して前記ステータコアの内歯
    相互間に形成されるスロットに挿入するコイル挿入方法
    において、前記第1,第2の可動ブレードを、前記コイ
    ルが前記ステータコアの所定の位置まで挿入されるま
    で、前記ストリッパとともに前進させた後、前記第1の
    可動ブレードを前記ストリッパとともにさらに前進させ
    ると同時に、前記第2の可動ブレードを後退させること
    を特徴とするコイル挿入方法。
  2. 【請求項2】 第2の可動ブレードの後退開始時期は、
    コイルの挿入方向先端部が、ステータコアの端面より突
    出した時点から、コイルの挿入が完了するまでの間であ
    ることを特徴とする請求項1記載のコイル挿入方法。
  3. 【請求項3】 第2の可動ブレードの後退開始時期は、
    コイル挿入の際に発生する挿入抵抗が小さくなったとき
    であることを特徴とする請求項2記載のコイル挿入方
    法。
  4. 【請求項4】 ループ状に形成されたコイル先端付近
    の、ステータコアの円周方向に沿う2カ所のコイル保持
    部は、第2の可動ブレードが前記ループ部の内側に位置
    し、第1の可動ブレードが前記ループ部の外側に位置
    し、これら第1,第2の各可動ブレード相互間にコイル
    が配置されて保持されていることを特徴とする請求項1
    ないし3のいずれかに記載のコイル挿入方法。
  5. 【請求項5】 第1の可動ブレードはストリッパに固定
    され、第2の可動ブレードは、ストリッパの後方に配置
    されたブレードホルダに固定されていることを特徴とす
    る請求項1ないし4のいずれかに記載のコイル挿入方
    法。
  6. 【請求項6】 円筒状のステータコアの内歯に対応して
    円周方向に沿って複数配置される可動ブレードと、前記
    ステータコア内に侵入可能で前記ブレードに保持させた
    コイルを押圧して前記ステータコアの内歯相互間に形成
    されるスロットに挿入させるストリッパとを有するコイ
    ル挿入装置において、前記可動ブレードを、前記ストリ
    ッパと一体となって移動する第1の可動ブレードと、こ
    の第1の可動ブレードに対し交互に配置されて相対移動
    可能な第2の可動ブレードとから構成するとともに、前
    記第1,第2の可動ブレードを、前記コイルが前記ステ
    ータコア内の所定の位置まで挿入されるまで前進させた
    後、前記第1の可動ブレードをさらに前進させると同時
    に、前記第2の可動ブレードを後退させる駆動手段を設
    けたことを特徴とするコイル挿入装置。
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