JP2000038020A - 自動車用空気調和装置 - Google Patents

自動車用空気調和装置

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JP2000038020A
JP2000038020A JP10209727A JP20972798A JP2000038020A JP 2000038020 A JP2000038020 A JP 2000038020A JP 10209727 A JP10209727 A JP 10209727A JP 20972798 A JP20972798 A JP 20972798A JP 2000038020 A JP2000038020 A JP 2000038020A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ユニットのコンパクト化を図りつつ、複合モ
ード時の上下吹出し風の温度差を適性に制御でき、もっ
て乗員の快適性の向上を図り得る自動車用空気調和装置
10を提供する。 【解決手段】 スライド式のミックスドア18を有する
自動車用空気調和装置10であって、フットドア27
(下部ドア)は、スライド移動自在なスライドドアから
構成され、ベント吹出口21やデフロスト吹出口22
(上部吹出口)およびフット吹出口25(下部吹出口)
の両者から空気を吹き出す複合モード時には、上部チャ
ンバ20への空気流下口28の一部を閉塞するようにス
ライド移動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、狭小な部分内でス
ライドして空気流を制御する板状のミックスドアを有す
る自動車用空気調和装置において、複合モード時の上下
吹出し風の温度差を適性に制御でき、快適性の向上を図
ったものに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車用空気調和装置は、内外
気を導入するインテークユニット、この導入空気を冷却
するクーラユニット、および導入空気を加熱するヒータ
ユニットを有しており、これら3つのユニットを車両の
左右方向に直列的に合体し、車室内のインストルメント
パネルの内部という狭小な空間に設置されていることは
周知である。
【0003】しかしながら、この自動車用空気調和装置
は、3つのユニットを直列的に連結するため、装置全体
が大型化し、小型の車両に搭載すると、狭小な車室内空
間をより狭小にすることから好ましくない。特に、助手
席の足元にまでユニットが置かれるので狭くなる。
【0004】そこで、ケース内にエバポレータやヒータ
コアを車両の前後方向に並べて立設したいわゆる縦置き
型と称され自動車用空気調和装置が提案されている(実
開平6−71222号公報参照)。縦置き型の自動車用
空気調和装置では、エバポレータとヒータコアとの距離
を短くし前後方向のスペースをさらに小さなものとすべ
く、エバポレータからの冷風を上下に2分して流すミッ
クスドアは、偏平な板状スライドドアから構成されてい
る。このスライドドアを略上下方向にスライド移動させ
ることにより空気の温度調節がなされ、空気は、種々の
配風モードに応じて、各種吹出口(ベント吹出口、デフ
ロスト吹出口、フット吹出口の総称)から車室内の所定
位置に向けて配風される。
【0005】前記種々の配風モードは、ベントモード
(乗員の上半身に冷風を吹き出すモード)、バイレベル
モード(乗員の上半身に冷風を、下半身に温風を吹き出
す、いわゆる頭寒足熱空調のモード)、デフロストモー
ド(フロントおよびサイドの窓ガラスの曇りを晴らすモ
ード)、あるいはデフ−フットモード(窓の曇りを晴ら
しつつ乗員の下半身に温風を吹き出すモード)などがあ
る。
【0006】このようなモードのうちベントモードおよ
びデフロストモードの場合には車室内の上部空間に冷風
や温風を配風するので、ダクトをできるだけ短くするた
めにはベント吹出口やデフロスト吹出口はケースの上部
に設けることが好ましく、また、デフ−フットモードの
場合には車室内の下部空間に温風を配風するので、フッ
ト吹出口はケースの下部に設けることが好ましい。
【0007】そこで、上記の縦置き型自動車用空気調和
装置にあっても、ケースの上部寄りにベント吹出口やデ
フ吹出口である上部吹出口を設け、下部寄りにフット吹
出口である下部吹出口を設けている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように上部吹出口
を冷風が流れる側の近傍に開設し、下部吹出口をヒータ
コアにより加熱された温風が流れる側の近傍に開設する
と、バイレベルモードやデフ−フットモードのように上
部と下部の吹出口からそれぞれ冷風や温風を吹き出す複
合モード時に、適切な上下差温を得ることが難しくな
る。
【0009】つまり、バイレベルモード時の上下差温が
適切になるように設定すると、デフ−フットモード時の
上下差温が大きくなり過ぎ、比較的冷たい風が窓ガラス
内面に向けて吹き出されてしまう。逆に、デフ−フット
モード時の上下差温が適切になるように設定すると、バ
イレベルモード時の上下差温が小さくなり、比較的暖か
い風が乗員の上半身に向けて吹き出されてしまい、乗員
にはモヤモヤ感が生じてしまう。
【0010】このため従来では、ヒータコアの下流側に
立壁を形成し、この立壁とケース側壁との間にフットダ
クトおよびフット吹出口を形成し、ヒータコアにより加
熱され温風を冷風側に一旦上昇させた後、フットダクト
に流下させフット吹出口に向けて再度下降させる構成も
提案されている。しかしながら、かかる構成を採用した
場合には、フットダクトが長くなるのに伴って通気抵抗
が増加し、下部吹出口から吹き出される風量が低下する
という問題がある。
【0011】本発明は、上記従来技術に伴う課題を解決
するためになされたものであり、ユニットのコンパクト
化を図りつつ、複合モード時の上下吹出し風の温度差を
適性に制御でき、もって乗員の快適性の向上を図り得る
自動車用空気調和装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の請求項1に記載の発明は、ケース内に設けられ導入空
気を冷却するエバポレータと、前記エバポレータの下流
側に設けられ前記エバポレータからの冷風を加熱して温
風とするヒータコアと、前記ヒータコアの上方に形成さ
れ、前記冷風を前記ヒータコアをバイパスして流すバイ
パス通路と、略上下方向にスライド移動自在に設けら
れ、前記冷風を前記ヒータコア側や前記バイパス通路側
に選択的に流したり、前記冷風を前記ヒータコア側と前
記バイパス通路側との両通路に所定の比率で分岐させて
流したりするミックスドアと、前記ケースの上部寄りに
設けられ、少なくとも1つの上部吹出口を備えた上部チ
ャンバと、前記ケースの下部寄りに設けられた下部吹出
口と、前記下部吹出口を開閉する下部ドアと、を有する
自動車用空気調和装置において、前記下部ドアは、スラ
イド移動自在なスライドドアから構成され、前記上部吹
出口および前記下部吹出口の両者から空気を吹き出す複
合モード時には、前記上部チャンバへの空気流下口の一
部を閉塞するようにスライド移動することを特徴とする
自動車用空気調和装置である。
【0013】また、請求項2に記載の発明は、前記下部
ドアは、そのドア面積が前記上部チャンバへの前記空気
流下口の開口面積よりも小さく、前記複合モード時に
は、前記上部チャンバに流下しようとする冷風を遮る量
を前記下部ドアにより調節できることを特徴とする。
【0014】また、請求項3に記載の発明は、前記複合
モード時には、前記下部ドアは、前記空気流下口のうち
前記バイパス通路側の上方位置に第1通過部を形成する
と共に前記ヒータコア側の下方位置に第2通過部を形成
する第1スライド位置、または、前記第2通過部のみを
形成する第2スライド位置に調節移動されることを特徴
とする。
【0015】また、請求項4に記載の発明は、前記下部
ドアは、前記複合モード時のうち上下の吹き出し空気の
温度差を比較的大きくする配風モードのときには前記第
1スライド位置に調節移動され、前記温度差を比較的小
さくする配風モードのときには前記第2スライド位置に
調節移動されることを特徴とする。
【0016】また、請求項5に記載の発明は、前記上部
吹出口は、乗員の上半身に向けて吹き出す空気を取り出
すベント吹出口と、窓ガラス内面に向けて吹き出す空気
を取り出すデフロスト吹出口とを含み、前記ベント吹出
口および前記デフロスト吹出口を開閉する上部ドアをさ
らに有し、前記下部ドアは、前記複合モード時のうち前
記ベント吹出口を開く配風モードのときには前記第1ス
ライド位置に調節移動され、前記デフロスト吹出口を開
く配風モードのときには前記第2スライド位置に調節移
動されることを特徴としている。
【0017】また、請求項6に記載の発明は、前記下部
ドアは、断面円弧形状を有することを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しつつ説明する。
【0019】図1は、本発明の実施の形態に係る自動車
用空気調和装置を示す断面図、図2〜図5は、実施の形
態の各配風モードにおけるドア位置および空気の流れを
説明するための図である。なお、図2〜図5において破
線矢印は冷風の流れを、実線矢印は温風の流れを、一点
鎖線矢印は温調空気の流れをそれぞれ示している。
【0020】図1に示すように、本実施の形態に係る縦
置き型の自動車用空気調和装置10は、クーラユニット
11とヒータユニット12とを一体化し、車両の前後方
向の寸法を短くしたケース13を有している。このケー
ス13内には、導入空気を冷却するエバポレータ14が
設けられ、当該エバポレータ14の下流側には、エバポ
レータ14からの冷風を加熱して温風とするヒータコア
15が設けられている。ヒータコア15の上方には、冷
風をヒータコア15をバイパスして流すバイパス通路1
6が形成されている。
【0021】車幅方向(図1の紙面に垂直な方向)から
導入口17を通って導入された空気は、ケース13内で
車両の前後方向にその流れを変え、エバポレータ14を
通過する際に冷却されて冷風となる。なお、空気の取り
込みを行う図示しないインテークユニットはケース13
の側面に配置され、車両前後方向の装置の長さが短くさ
れている。
【0022】エバポレータ14とヒータコア15との間
には、上下方向にスライド移動自在なミックスドア18
が設けられている。ミックスドア18は、図示しないス
ライド駆動機構により上下スライド移動され、冷風をヒ
ータコア15側やバイパス通路16側に選択的に流した
り、冷風をヒータコア15側とバイパス通路16側との
両通路に所定の比率で分岐させて流したりする。
【0023】ミックスドア18は、図に示すように、上
下方向の寸法は風路高さのほぼ半分程度の長さとされ、
幅方向(図1の紙面に垂直な方向)の寸法はケース13
の幅に対応した長さとされている。また、ミックスドア
18を作動するためのスライド駆動機構は、例えば、ミ
ックスドア18の両側端近傍に形成された歯部と、当該
歯部に噛み合う一対の歯車と、これら歯車を回動駆動す
るモータなどから構成されている。なお、スライド駆動
機構は、コントローラとワイヤーケーブルを介して連結
された手動操作機構としても良い。
【0024】ケース13の上部寄りには、少なくとも1
つの上部吹出口を備えた上部チャンバ20が設けられて
いる。図示例では、上部チャンバ20はバイパス通路1
6に隣接して設けられ、上部吹出口として、乗員の上半
身に向けて吹き出す空気(ベント風)を取り出すベント
吹出口21と、窓ガラス内面に向けて吹き出す空気(デ
フ風)を取り出すデフロスト吹出口22とが開設されて
いる。さらに、上部チャンバ20には、ベント吹出口2
1を開閉するベントドア23およびデフロスト吹出口2
2を開閉するデフドア24が回動自在に設けられてい
る。なお、1枚のドアでベント吹出口21およびデフロ
スト吹出口22の両者を開閉するようにしてもよい。
【0025】ケース13の下部寄りには、下部吹出口と
して、乗員の足元に向けて吹き出す空気(フット風)を
取り出すフット吹出口25が設けられている。本実施形
態ではヒータコア15の下流側に立壁を形成せず、ヒー
タコア15の下流側に形成され冷風と温風とをミックス
するミックスゾーン26にフット吹出口25が臨むよう
にしてある。このフット吹出口25にも、当該フット吹
出口25を開閉する下部ドアとしてのフットドア27が
設けられている。
【0026】特に、本実施形態では、フットドア27を
スライド移動自在なスライドドアから構成してある。そ
して、このフットドア27は、上部吹出口(ベント吹出
口21、デフロスト吹出口22)および下部吹出口(フ
ット吹出口25)の両者から空気を吹き出す複合モード
時には、上部チャンバ20への空気流下口28の一部を
閉塞するようにスライド移動する。フットドア27が前
記空気流下口28の部位にスライド移動することによ
り、バイパス通路16から上部チャンバ20に流下しよ
うとする冷風が遮られ、また、バイパス通路16を通る
冷風がフットドア27に沿って流れてヒータコア15直
後まで導かれるようになっている。
【0027】さらに詳述すると、フットドア27を構成
するスライドドアは、断面円弧形状を有し、フット吹出
口25近傍から前記空気流下口28近傍にかけて形成さ
れた円弧状ガイド溝にドア側端部がガイドされながらス
ライド移動する。
【0028】フットドア27は、そのドア面積が前記空
気流下口28の開口面積よりも小さく設定されている。
そして、複合モード時には、上部チャンバ20に流下し
ようとする冷風を遮る量をフットドア27により調節し
ている。
【0029】具体的には、フットドア27は、複合モー
ド時には、空気流下口28のうちバイパス通路16側の
上方位置に第1通過部31を形成すると共にヒータコア
15下流側の下方位置に第2通過部32を形成する第1
スライド位置O1(図3参照)、または、第2通過部3
2のみを形成する第2スライド位置O2(図4参照)に
調節移動される。フットドア27が第2スライド位置O
2に移動した場合、第1通過部31が形成されないの
で、上部チャンバ20に流下しようとする冷風を遮る量
は多くなる。
【0030】上記構成のフットドア27は、複合モード
時のうち上下の吹き出し空気の温度差を比較的大きくす
る配風モード、すなわちベント吹出口21を開くバイレ
ベルモードのときには、前記第1スライド位置O1に調
節移動される。また、前記温度差を比較的小さくする配
風モード、すなわちデフロスト吹出口22を開くデフ−
フットモードのときには、前記第2スライド位置O2に
調節移動される。
【0031】フットドア27を作動するためのスライド
駆動機構は、ミックスドア18用の駆動装置と同様に、
例えば、フットドア27の両側端近傍に形成された歯部
と、当該歯部に噛み合う一対の歯車と、これら歯車を回
動駆動するモータなどから構成されている。なお、この
スライド駆動機構は、コントローラとワイヤーケーブル
を介して連結された手動操作機構としても良い。
【0032】また、フットドア27の背面側には、スラ
イド方向に沿う先後端および略中央位置の3箇所に空気
漏れ防止用のシール材35、36、37が取り付けられ
ている。シール材35およびシール材36は、フットド
ア27がフット吹出口25を閉じた際にケース13に形
成したシール面38、39にそれぞれ当接して、フット
吹出口25からの空気漏れを防止する(図1参照)。ま
た、シール材37は、フットドア27が第2スライド位
置O2に移動した際にケース13に形成したシール面4
0に当接して、バイパス通路16を流れる冷風が上部チ
ャンバ20内に漏れ込むことを防止する。
【0033】次に、実施の形態の作用を説明する。 《ベントモード(図2)》ベントモードは、車室内を冷
房するモードである。
【0034】このベントモードにおいては、図2に示す
ように、ベントドア23はベント吹出口21を全開にす
るO位置、デフドア24はデフロスト吹出口22を全閉
にするS位置、フットドア27は上部チャンバ20への
空気流下口28を全開にすると共にフット吹出口25を
全閉にするS位置にそれぞれセットされる。
【0035】このベントモードにおいて、冷風を全量加
熱せず車室内に吹き出すフルクールモードの場合には、
ミックスドア18は、図2に示すように下端位置にセッ
トされる。なお、中間の温度状態とする場合には、ミッ
クスドア18は上下方向略中間位置にセットされる。
【0036】エバポレータ14からの冷風は、全量バイ
パス通路16を通って流れた後に、上部チャンバ20の
空気流下口28を通ってベント吹出口21に向かい、ベ
ントダクト(図示せず)を通って車室内にベント風とし
て配風される。
【0037】ベントモード時にはフットドア27が上部
チャンバ20の空気流下口28の部位に進出していない
ので、空気流下口28が大きく開かれベント吹出口21
に至る風路の通気抵抗を低減でき、多量の冷風を車室内
に配風することにより冷房性能が向上する。
【0038】なお、ミックスドア18が中間位置にセッ
トされた場合には、ヒータコア15を通過した温風は、
フットドア27の円弧状の表面に沿って滑らかに上部チ
ャンバ20に向かう方向に流れが変更されることにな
り、この点からもベント吹出口21に至る風路の通気抵
抗が低減し、多量のベント風を配風できる。
【0039】《バイレベルモード(図3)》バイレベル
モードは、比較的冷たい調和空気をベント吹出口21よ
りベントダクトを通して車室内の乗員の上半身に向かっ
て配風し、比較的暖かい調和空気をフット吹出口25よ
り車室内の乗員の足元に向かって配風し、頭寒足熱空調
を行うモードである。
【0040】このバイレベルモードにおいては、図3に
示すように、ミックスドア18は上下方向略中間位置に
セットされ、ベントドア23はO位置、デフドア24は
S位置、フットドア27はフット吹出口25を全開にす
ると共にケース13壁面との間で第1通過部31および
第2通過部32を形成する第1スライド位置O1にそれ
ぞれセットされる。
【0041】エバポレータ14からの冷風は、一部がミ
ックスドア18の上部を通って流れ、バイパス通路16
からミックスゾーン26に至り、残りの空気流は、ミッ
クスドア18の下部を通ってヒータコア15により加熱
されてミックスゾーン26に至る。
【0042】ミックスゾーン26に至った暖かい温調空
気は、開かれたフット吹出口25から乗員の足元に向け
てフット風として吹き出される。本実施形態ではヒータ
コア15からの温風を一旦上昇させる風路を設けていな
いので、フット吹出口25に至る風路の通気抵抗が増加
せず、多量の温調空気を車室内に配風できる。
【0043】ここで、フットドア27は上部チャンバ2
0への空気流下口28の部位にスライド移動しているも
のの、バイパス通路16側の上方位置にはケース13壁
面との間で第1通過部31が形成されているので、この
第1通過部31を通って、ヒータコア15を迂回して流
れる冷風の一部が温風とミックスされる前に上部チャン
バ20内に導かれる。また、ヒータコア15側の下方位
置にはケース13壁面との間で第2通過部32が形成さ
れているので、この第2通過部32を通って、ミックス
ゾーン26の温調空気の一部が上部チャンバ20内に導
かれる。
【0044】したがって、上部チャンバ20内におい
て、第1通過部31から流下した冷風が第2通過部32
から流下した温調空気に混合するのでベント風の温度が
若干下がり、その結果、ベント風とフット風との温度差
を比較的大きくとることができ、モヤモヤ感などの違和
感が生じない快適な頭寒足熱空調を行うことができる。
【0045】《デフ−フットモード(図4)》デフ−フ
ットモードは、暖かい調和空気をデフロスト吹出口22
よりデフダクトを通して窓ガラス内面に向かって配風す
ると共に暖かい調和空気をフット吹出口25より車室内
の乗員の足元に向かって配風し、窓の曇りを除去しつつ
車室内を暖房するモードである。
【0046】このデフ−フットモードにおいては、図4
に示すように、ベントドア23はベント吹出口21を全
閉にするS位置、デフドア24はデフロスト吹出口22
を微少開にするM位置、フットドア27はフット吹出口
25を全開にすると共にケース13壁面との間で第2通
過部32のみを形成する第2スライド位置O2にそれぞ
れセットされる。
【0047】このデフ−フットモードにおいて、中間の
温度状態とする場合には、ミックスドア18は図示のよ
うに上下方向略中間位置にセットされる。なお、冷風を
全量ヒータコア15により加熱して車室内に吹き出すフ
ルホットモードの場合には、ミックスドア18は上端位
置にセットされる。
【0048】エバポレータ14からの冷風は、一部がミ
ックスドア18の上部を通って流れ、バイパス通路16
からミックスゾーン26に至り、残りの空気流は、ミッ
クスドア18の下部を通ってヒータコア15により加熱
されてミックスゾーン26に至る。
【0049】ミックスゾーン26に至った暖かい温調空
気は、上述したバイレベルモード時と同様に、開かれた
フット吹出口25から乗員の足元に向けて吹き出され
る。また、フット吹出口25に至る風路の通気抵抗が増
加せず、多量の温調空気を車室内に配風できる。
【0050】ここで、フットドア27は上部チャンバ2
0への空気流下口28の部位にスライド移動しているも
のの、ヒータコア15側の下方位置にはケース13壁面
との間で第2通過部32が形成されているので、この第
2通過部32を通って、ミックスゾーン26の温調空気
の一部が上部チャンバ20内に導かれる。デフ−フット
モードでは第1通過部31が形成されていないので、ヒ
ータコア15を迂回して流れる冷風の一部がそのまま上
部チャンバ20内に導かれることはない。
【0051】したがって、上部チャンバ20内に冷風が
そのまま流下することが遮られるのでデフ風の温度が下
がることがなく、その結果、デフ風とフット風との温度
差を比較的小さくすることができ、窓晴れ性能を十分に
発揮させつつ車室内を快適に暖房することができる。
【0052】《デフロストモード(図5)》デフロスト
モードは、フロントガラスなどの曇りの防止および除去
を行うモードである。
【0053】このデフロストモードにおいては、図5に
示すように、ベントドア23はS位置、デフドア24は
デフロスト吹出口22を全開にするO位置、フットドア
27はS位置にそれぞれセットされる。
【0054】このデフロストモードにおいて、デフ吹出
口に接続される図示しないデフダクトより高温のデフ風
を吹き出す場合には、図示のように、ミックスドア18
を上端まで移動する。なお、中温のデフ風を吹き出す場
合には、ミックスドア18を略中間位置にセットする。
【0055】エバポレータ14にて除湿された空気は、
全量ヒータコア15により加熱されて温風となり、フッ
トドア27に沿って上昇し、上部チャンバ20の空気流
下口28からデフロスト吹出口22に向かい、デフダク
トを介して窓ガラス内面に向かってデフ風として配風さ
れる。
【0056】デフロストモード時にはフットドア27が
上部チャンバ20の空気流下口28の部位に進出してい
ないので、空気流下口28を大きく開いてデフロスト吹
出口22に至る風路の通気抵抗を低減でき、多量のデフ
風を車室内に配風することにより窓晴れ性能が高まる。
また、ヒータコア15を通過した温風は、フットドア2
7の円弧状の表面に沿って滑らかに上部チャンバ20に
向かう方向に流れが変更されるため、この点からもフッ
ト吹出口25に至る風路の通気抵抗が低減し、多量のデ
フ風を配風できる。
【0057】上述したように、本実施形態によれば、ユ
ニットのコンパクト化を図りつつ、複合モード時(バイ
レベルモードおよびデフ−フットモード)の上下吹出し
風の温度差を適性に制御でき、もって乗員の快適性の向
上を図ることができる。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、スライドドアから構成した下部ドアを上
部チャンバへの空気流下口の一部を閉塞するようにスラ
イド移動させることにより、バイパス通路から上部チャ
ンバに流下しようとする冷風の一部を遮って、上部吹出
口から吹き出される空気と下部吹出口から吹き出される
空気との温度差を制御できる。
【0059】また、請求項2に記載の発明によれば、複
合モード時に、上部チャンバに流下しようとする冷風を
遮る量を下部ドアにより調節できるため、種々の複合モ
ードに応じて最適な上下吹出し風の温度差を設定でき
る。
【0060】また、請求項3、4に記載の発明によれ
ば、下部ドアのスライド位置によって上部チャンバに流
下しようとする冷風を遮る量を調節でき、上記請求項2
の効果と同様の効果を奏する。
【0061】また、請求項5に記載の発明によれば、複
合モードの一つであるバイレベルモード時においてベン
ト風とフット風との温度差を比較的大きくとることがで
き、モヤモヤ感などの違和感が生じない快適な頭寒足熱
空調を行うことができ、複合モードの一つであるデフ−
フットモードにおいてデフ風とフット風との温度差を比
較的小さくすることができ、窓晴れ性能を十分に発揮さ
せつつ車室内を快適に暖房することができる。
【0062】また、請求項6に記載の発明によれば、ヒ
ータコアを通過した温風を下部ドアの円弧状の表面に沿
って滑らかに上部チャンバに向かう方向に流れを変更で
き、上部吹出口に至る風路の通気抵抗が低減し、多量の
上部風を配風できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る自動車用空気調和
装置を示す概略断面図である。
【図2】 同装置のベントモード時を説明するための図
である。
【図3】 同装置のバイレベルモード時を説明するため
の図である。
【図4】 同装置のデフ−フットモード時を説明するた
めの図である。
【図5】 同装置のデフモード時を説明するための図で
ある。
【符号の説明】
10…自動車用空気調和装置 13…ケース 14…エバポレータ 15…ヒータコア 16…バイパス通路 18…ミックスドア 20…上部チャンバ 21…ベント吹出口(上部吹出口) 22…デフロスト吹出口(上部吹出口) 23…ベントドア(上部ドア) 24…デフドア(上部ドア) 25…フット吹出口(下部吹出口) 26…ミックスゾーン 27…フットドア(下部ドア) 28…上部チャンバの空気流下口 31…第1通過部 32…第2通過部 35、36、37…シール材 38、39、40…シール面 O1…フットドアの第1スライド位置 O2…フットドアの第2スライド位置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケース(13)内に設けられ導入空気を
    冷却するエバポレータ(14)と、 前記エバポレータ(14)の下流側に設けられ前記エバ
    ポレータ(14)からの冷風を加熱して温風とするヒー
    タコア(15)と、 前記ヒータコア(15)の上方に形成され、前記冷風を
    前記ヒータコア(15)をバイパスして流すバイパス通
    路(16)と、 略上下方向にスライド移動自在に設けられ、前記冷風を
    前記ヒータコア(15)側や前記バイパス通路(16)
    側に選択的に流したり、前記冷風を前記ヒータコア(1
    5)側と前記バイパス通路(16)側との両通路に所定
    の比率で分岐させて流したりするミックスドア(18)
    と、 前記ケース(13)の上部寄りに設けられ、少なくとも
    1つの上部吹出口(21(22))を備えた上部チャン
    バ(20)と、 前記ケース(13)の下部寄りに設けられた下部吹出口
    (25)と、 前記下部吹出口(25)を開閉する下部ドア(27)
    と、を有する自動車用空気調和装置において、 前記下部ドア(27)は、スライド移動自在なスライド
    ドアから構成され、前記上部吹出口(21(22))お
    よび前記下部吹出口(25)の両者から空気を吹き出す
    複合モード時には、前記上部チャンバ(20)への空気
    流下口(28)の一部を閉塞するようにスライド移動す
    ることを特徴とする自動車用空気調和装置。
  2. 【請求項2】 前記下部ドア(27)は、そのドア面積
    が前記上部チャンバ(20)への前記空気流下口(2
    8)の開口面積よりも小さく、 前記複合モード時には、前記上部チャンバ(20)に流
    下しようとする冷風を遮る量を前記下部ドア(27)に
    より調節できることを特徴とする請求項1に記載の自動
    車用空気調和装置。
  3. 【請求項3】 前記複合モード時には、前記下部ドア
    (27)は、前記空気流下口(28)のうち前記バイパ
    ス通路(16)側の上方位置に第1通過部(31)を形
    成すると共に前記ヒータコア(15)側の下方位置に第
    2通過部(32)を形成する第1スライド位置(O
    1)、または、前記第2通過部(32)のみを形成する
    第2スライド位置(O2)に調節移動されることを特徴
    とする請求項2に記載の自動車用空気調和装置。
  4. 【請求項4】 前記下部ドア(27)は、前記複合モー
    ド時のうち上下の吹き出し空気の温度差を比較的大きく
    する配風モードのときには前記第1スライド位置(O
    1)に調節移動され、前記温度差を比較的小さくする配
    風モードのときには前記第2スライド位置(O2)に調
    節移動されることを特徴とする請求項3に記載の自動車
    用空気調和装置。
  5. 【請求項5】 前記上部吹出口は、乗員の上半身に向け
    て吹き出す空気を取り出すベント吹出口(21)と、窓
    ガラス内面に向けて吹き出す空気を取り出すデフロスト
    吹出口(22)とを含み、 前記ベント吹出口(21)および前記デフロスト吹出口
    (22)を開閉する上部ドア(23、24)をさらに有
    し、 前記下部ドア(27)は、前記複合モード時のうち前記
    ベント吹出口(21)を開く配風モードのときには前記
    第1スライド位置(O1)に調節移動され、前記デフロ
    スト吹出口(22)を開く配風モードのときには前記第
    2スライド位置(O2)に調節移動されることを特徴と
    する請求項3または請求項4に記載の自動車用空気調和
    装置。
  6. 【請求項6】 前記下部ドア(27)は、断面円弧形状
    を有することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれ
    かに記載の自動車用空気調和装置。
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KR200446552Y1 (ko) 2007-12-04 2009-11-10 주식회사 두원공조 차량용 공조유니트

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