WO2023181341A1 - 半導体チップ - Google Patents

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佑太 戸枝
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    • H01PWAVEGUIDES; RESONATORS, LINES, OR OTHER DEVICES OF THE WAVEGUIDE TYPE
    • H01P5/00Coupling devices of the waveguide type
    • H01P5/12Coupling devices having more than two ports
    • H01P5/16Conjugate devices, i.e. devices having at least one port decoupled from one other port
    • H01P5/18Conjugate devices, i.e. devices having at least one port decoupled from one other port consisting of two coupled guides, e.g. directional couplers

Definitions

  • a vector network analyzer includes a signal source, three receivers for R channel, A channel, and B channel, as well as a directional coupler for separating incident waves and reflected waves.
  • directional couplers for example, one in which a transmission line is formed on a substrate, one in which a waveguide is used, and the like are known (see, for example, Patent Document 1).
  • a directional coupler using a resistance bridge circuit configured of first to third resistance circuit elements and a circuit to be measured is provided on a semiconductor chip.
  • the resistive elements 101 to 103 constitute an Rch directional coupler, which takes out a part of the test signal input from the transmitting circuit 12 and outputs it to the Rch receiving circuit 14 via the R channel output terminal 104. That is, the test signal input from the transmitting circuit 12 is distributed to the resistive elements 111 and 112 and the resistive element 102, and the test signal flowing to the resistive element 102 is transmitted to the Rch receiving circuit 14 via the R channel output terminal 104. Output to. Resistance element 103 is a terminating resistance inside the Rch directional coupler.
  • the resistance elements 111 and 112 that constitute a part of the resistance bridge circuit are adjusted so that the equilibrium condition of the bridge circuit is satisfied. I can do it. Thereby, the directionality of the directional coupler 13 can be improved, and the performance of the directional coupler 13 can be improved.
  • the directional coupler 13' using the first test signal and the second test signal, which are differential signals, can be configured as described above.
  • the first test signal is output from port P1 to DUT2 via input/output terminal 17-1.
  • the second test signal is output to the dummy resistance element 221 via the input/output terminal 17-11.
  • the directional coupler 13 (13') was configured only with a plurality of resistance elements, but it may also include circuit elements other than resistance elements, such as capacitance elements, inductors, or The directional coupler 13 can be configured by a circuit including a semiconductor element.
  • a capacitive element 151 is added between the resistive element 111 and the input/output terminal 17-1, and A capacitive element 152 is added between the resistive element 112 and the input/output terminal 17-6.
  • the capacitive elements 151 and 152 are both capacitive elements whose capacitance can be varied, and are provided to adjust the upper and lower equilibrium conditions of the bridge circuit.

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Abstract

本開示は、周波数帯域が広帯域で小面積な方向性結合器を提供できるようにした半導体チップに関する。 半導体チップは、第1ないし第3抵抗回路素子と被測定対象回路とで構成される抵抗ブリッジ回路を用いた方向性結合器を備える。本開示の技術は、例えば、ベクトルネットワークアナライザ等に適用できる。

Description

半導体チップ
 本開示は、半導体チップに関し、特に、周波数帯域が広帯域で小面積な方向性結合器を含む半導体チップに関する。
 ベクトルネットワークアナライザには、信号源と、Rチャネル、Aチャネル、及び、Bチャネルの3つの受信機の他、入射波と反射波を分離するための方向性結合器が含まれる。方向性結合器としては、例えば、伝送線路を基板上に形成したものや、導波管を用いたものなどが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平5-264835号公報
 ベクトルネットワークアナライザの低コスト化を実現するため、周波数帯域が広帯域でありながらも小面積な方向性結合器が求められている。
 本開示は、このような状況に鑑みてなされたものであり、周波数帯域が広帯域で小面積な方向性結合器を提供できるようにするものである。
 本開示の第1の側面の半導体チップは、第1ないし第3抵抗回路素子と被測定対象回路とで構成される抵抗ブリッジ回路を用いた方向性結合器を備える。
 本開示の第1の側面においては、第1ないし第3抵抗回路素子と被測定対象回路とで構成される抵抗ブリッジ回路を用いた方向性結合器が半導体チップに設けられる。
 半導体チップは、独立した装置であっても良いし、他の装置に組み込まれるモジュールであっても良い。
本開示のベクトルネットワークアナライザの第1実施の形態の構成例を示すブロック図である。 ベクトルネットワークアナライザが計測するSパラメータを説明する図である。 ベクトルネットワークアナライザが計測するSパラメータを説明する図である。 図1の方向性結合器の具体的回路構成を示す図である。 本開示のベクトルネットワークアナライザの第2実施の形態の構成例を示すブロック図である。 図5の方向性結合器の具体的回路構成を示す図である。 第1実施の形態の方向性結合器の第1変形例を示す図である。 第1実施の形態の方向性結合器の第2変形例を示す図である。
 以下、添付図面を参照しながら、本開示の技術を実施するための形態(以下、実施の形態という)について説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。説明は以下の順序で行う。
1.VNAの第1実施の形態の構成例
2.VNAの計測パラメータの説明
3.方向性結合器の具体的回路構成例
4.VNAの第2実施の形態の構成例
5.方向性結合器の具体的回路構成例
6.方向性結合器のその他の回路構成例
<1.VNAの第1実施の形態の構成例>
 図1は、本開示のベクトルネットワークアナライザ(以下、VNAと称する。)の第1実施の形態の構成例を示すブロック図である。
 VNA1は、2つのポートP1及びP2のポート間に被測定対象回路2(以下、DUT2と称する。)を接続し、DUT2のSパラメータ(反射特性、透過特性)を測定する測定装置である。
 VNA1は、基準信号生成回路11、送信回路12、方向性結合器13、Rch(Rチャネル)受信回路14、Ach(Aチャネル)受信回路15、及び、Bch(Bチャネル)受信回路16、複数の入出力端子17などの回路を1チップに集積化したVNAチップ21を有している。
 VNAチップ21の複数の入出力端子17のうち、入出力端子17-1は、テスト信号を出力する端子であり、ポートP1と接続されている。入出力端子17-2は電源電圧VDDを入力する端子であり、入出力端子17-3は、グランド(GND)と接続される端子であり、入出力端子17-4及び17-5は、バラン22を介してポートP2と接続されて、DUT2を透過した信号(透過信号)が入力される端子である。
 基準信号生成回路11は、PLL回路等で構成され、チップ内の回路において基準となる基準信号を生成し、送信回路12、方向性結合器13、Rch受信回路14、Ach受信回路15、及び、Bch受信回路16のそれぞれに供給する。
 送信回路12は、基準信号生成回路11からの基準信号に基づいて、所定周波数fbのテスト信号を生成し、方向性結合器13に供給する。例えば、送信回路12は、1GHzから9GHzの範囲内の任意の周波数fbの正弦波を、テスト信号として生成して出力することができる。
 方向性結合器13は、送信回路12からのテスト信号であってDUT2に入力される入力信号を分配するとともに、DUT2で反射されたテスト信号である反射信号を分離する。より具体的には、方向性結合器13は、送信回路12からのテスト信号の一部を入出力端子17-1に出力し、分配した残りのテスト信号をRch受信回路14に出力する。また、方向性結合器13は、DUT2で反射されて入力された反射信号を取り出し、Ach受信回路15に出力する。
 Rch受信回路14は、方向性結合器13から供給される入力信号を受信する。
 Ach受信回路15は、方向性結合器13から供給される反射信号を受信する。
 Bch受信回路16は、ポートP2を介して入力される、DUT2を透過した透過信号を受信する。
<2.VNAの計測パラメータの説明>
 図2及び図3を参照して、VNA1が計測するSパラメータについて説明する。
 信号源51は、テスト信号として単一周波数fbの正弦波を出力する。出力されたテスト信号は、方向性結合器52を通って被測定対象回路53へ入力される。
 方向性結合器52は、Rチャネル側方向性結合器61(以下、Rch方向性結合器61と称する。)と、Aチャネル側方向性結合器62(以下、Ach方向性結合器62と称する。)とを含む。入射波であるテスト信号の一部が、Rch方向性結合器61によって分離され、Rch受信回路へ入力される。被測定対象回路53で反射された反射信号が、Ach方向性結合器62によって分離され、Ach受信回路へ入力される。一方、被測定対象回路(DUT)53を透過したテスト信号は、Bch受信回路へ入力される。

 VNA1は、Rch受信回路で受信されたテスト信号を基準として、Ach受信回路で受信された反射信号をみることで、被測定対象回路53のポートP1からポートP1への伝達特性としての反射率を計測することができる。すなわち、VNA1は、反射率=Ach信号/Rch信号を計測することができる。
 また、VNA1は、Rch受信回路で受信されたテスト信号を基準として、Bch受信回路で受信された透過信号をみることで、被測定対象回路53のポートP1からポートP2への伝達特性としての透過率を計測することができる。すなわち、VNA1は、透過率=Bch信号/Rch信号を計測することができる。
 従って、理想的には、図3の上段に示されるように、信号源51からのテスト信号が、Rch受信回路のみへ分配され、被測定対象回路53からの反射信号がAch受信回路のみへ分配されることになるが、実際にはリーク(アイソレーション)が存在する。取得したい信号とリークとの比が大きい方が、方向性が高いことを表し、望ましい。
 図3の下段に示されるように、信号源51が接続されるポートを第1ポート71、被測定対象回路53が接続されるポートを第2ポート72、Rch受信回路が接続されるポートを第3ポート73、Ach受信回路が接続されるポートを第4ポート74とし、方向性結合器52の挿入損失をS21、テスト信号の結合度をS31、アイソレーションをS32、反射信号の結合度をS42、アイソレーションをS41とすると、Rch側の方向性DRchは、DRch=S31-S21-S32で表すことができ、Ach側の方向性DAchは、DAch=S21+S42-S41で表すことができる。Rch側の方向性DRchについては、挿入損失S21が方向性DRchを改善させる方向で寄与するが、Ach側の方向性DAchについては、挿入損失S21だけ方向性DAchを劣化させるため、Ach側の方向性DAchを高くすることがより難しい。
<3.方向性結合器の具体的回路構成例>
 図4は、図1の方向性結合器13の具体的回路構成を示している。
 方向性結合器13は、抵抗素子101ないし103及びRチャネル出力端子104と、抵抗素子111ないし113及びAチャネル出力端子114とを有している。ここで、抵抗素子101ないし103及びRチャネル出力端子104と、抵抗素子111、112及びAチャネル出力端子114は、VNAチップ21内に形成されているが、抵抗素子113は、VNAチップ21外に形成されている。入出力端子17-1はテスト信号が出力される端子であり、入出力端子17-6は、チップ内に形成された抵抗素子112と、チップ外に形成された抵抗素子113とを接続するための端子である。
 抵抗素子101ないし103は、Rch方向性結合器を構成し、送信回路12から入力されたテスト信号の一部を取り出し、Rチャネル出力端子104を介してRch受信回路14へ出力する。すなわち、送信回路12から入力されたテスト信号は、抵抗素子111及び112と、抵抗素子102とに分配され、抵抗素子102へ流れたテスト信号が、Rチャネル出力端子104を介してRch受信回路14へ出力される。抵抗素子103は、Rch方向性結合器内部の終端抵抗である。
 抵抗素子111ないし113は、Ach方向性結合器を構成し、送信回路12から入力されたテスト信号を、入出力端子17-1を介してDUT2へ出力するとともに、DUT2で反射された反射信号を抽出し、Aチャネル出力端子114へ出力する。Aチャネル出力端子114へ出力された反射信号は、Ach受信回路15へ供給される。Ach方向性結合器の抵抗素子111及び112は、抵抗値が変更可能な可変抵抗素子で構成される。抵抗素子111の抵抗値をR、抵抗素子112の抵抗値をRとする。抵抗素子113は、Ach方向性結合器内部の終端抵抗である。
 入出力端子17-1には、Sパラメータ測定時にはDUT2が接続されるが、例えばVNAチップ21の出荷前調整時など、VNAチップ21の調整時には、図4に示されるように、基準抵抗値を有する基準抵抗素子121が接続される。基準抵抗値は一般的には50Ωである。抵抗素子113の抵抗値は、基準抵抗値を有する基準抵抗素子121の抵抗値に合わせられる。本実施の形態では、基準抵抗値は50Ωであり、抵抗値R3と抵抗値R4も合わせて50Ωとされている。
 Ach方向性結合器を構成する抵抗素子111ないし113は、基準抵抗素子121とともに抵抗ブリッジ回路を構成し、VNAチップ21の調整時に、ブリッジ回路の平衡条件が成り立つように、可変抵抗素子である抵抗素子111及び112の抵抗値が調整される。すなわち、直列に接続された抵抗素子111(第1抵抗素子)及び基準抵抗素子121と、直列に接続された抵抗素子112(第2抵抗素子)及び抵抗素子113(第3抵抗素子)とが並列接続された抵抗ブリッジ回路においてR/R=R/Rが成り立つように、抵抗素子111及び112の抵抗値R及びRが調整される。換言すれば、ブリッジ回路の平衡条件が成り立つ場合、ブリッジ回路の上側と下側に流れる電流が等しくなり、Aチャネル出力端子114へ流れる電流がゼロになるので、Aチャネル出力端子114へ流れる電流がゼロになるように、抵抗素子111及び112の抵抗値R及びRが調整される。
 抵抗素子111及び112の抵抗値調整後のSパラメータ測定時に、入出力端子17-1にDUT2を接続すると、ブリッジ回路の上側には、DUT2のインピーダンスに従った電流が流れ、ブリッジ回路の下側には、抵抗素子113の抵抗値R=50Ωに従った電流が流れる。換言すれば、抵抗素子113の抵抗値R=50Ωを基準とするDUT2のインピーダンスに従った信号がAチャネル出力端子114へ出力されることになるので、反射信号を検出することができる。
 以上のように、方向性結合器13は、抵抗ブリッジ回路を用いることで、広帯域に対応可能としつつも小型化し、半導体チップ内に組み込むことができる。方向性結合器13をVNAチップ21として半導体チップで実現したことにより、周波数帯域が広帯域で小面積なVNAを、低コストで提供することができる。
 抵抗ブリッジ回路の一部を構成する抵抗素子111及び112を、抵抗値が変更可能な可変抵抗素子とすることで、ブリッジ回路の平衡条件が成り立つように抵抗値R及びRを調整することができる。これにより、方向性結合器13の方向性を改善し、方向性結合器13の性能を向上させることができる。
 また、DUT2は、VNAチップ21外に配置され、入出力端子17-1を介して方向性結合器13と接続されることから、抵抗素子111及びDUT2と並列接続される方向性結合器13の抵抗素子112及び113のうち、DUT2に対応する抵抗素子113についても、VNAチップ21外に配置して、入出力端子17-6を介して接続されるように構成されている。このようにブリッジ回路の上側と下側の配置条件を合わせ、対称性を持たせることで方向性の劣化を防止し、方向性結合器13の性能を改善している。
<4.VNAの第2実施の形態の構成例>
 図5は、本開示のベクトルネットワークアナライザ(VNA)の第2実施の形態の構成例を示すブロック図である。
 図5の第2実施の形態において、図1に示した第1実施の形態と対応する部分については同一の符号を付してあり、その部分の説明は適宜省略し、第1実施の形態と異なる部分に着目して説明する。
 上述した第1実施の形態では、VNA1は、テスト信号として、シングルエンドの信号を用いたが、第2実施の形態では、差動信号のテスト信号を用いる点が異なる。
 第2実施の形態のVNA1では、図1に示した第1実施の形態における送信回路12及び方向性結合器13が、送信回路12’及び方向性結合器13’に置き換えられている。また、複数の入出力端子17の一つとして、入出力端子17-11が追加されている。VNA1のその他の構成は、図1のVNA1と同様である。
 送信回路12’は、所定周波数fbのテスト信号を差動信号として生成し、方向性結合器13’に供給する。より具体的には、同一周波数fbで逆位相の関係にある第1のテスト信号と第2のテスト信号が送信回路12’で生成され、方向性結合器13’へ入力される。
 方向性結合器13’は、送信回路12’からの第1のテスト信号と第2のテスト信号のうち、第1のテスト信号に対して、上述した第1実施の形態の方向性結合器13と同様の動作を行う。すなわち、方向性結合器13’は、送信回路12’からの第1のテスト信号の一部を入出力端子17-1に出力し、分配した残りの第1のテスト信号をRch受信回路14に出力する。また、方向性結合器13’は、DUT2で反射されて入力された反射信号を、Ach受信回路15に出力する。
 一方、方向性結合器13’は、第2のテスト信号を、第1のテスト信号と同様に分配し、入出力端子17-11に出力する。
 VNA1の性能としては、DUT2に接続されるポートP1とP2のポート間のアイソレーション特性が重要となる。ポートP1とP2のポート間のリークが大きい場合、透過率を正確に計測することができない。ポートP1-P2間のリークの要因として、図5において破線の矢印で示されるような、VNAチップ21の複数の入出力端子17と重畳する位置に形成されているIOリング(図5では不図示)を経由したリークが挙げられる。すなわち、ポートP1へ出力されるテスト信号の一部が、ポートP1-P2間以外のパスであるチップ内のIOリングを経由して、ポートP2に対応する入出力端子17-4及び17-5へ到達してしまう。
 そこで、第2実施の形態におけるVNA1は、テスト信号を差動化し、第1のテスト信号を入出力端子17-1に出力し、第2のテスト信号を入出力端子17-11に出力する。これにより、ポートP1-P2間のリークが発生したとしても、IOリングを経由するリーク信号も差動信号となるので、実質的にキャンセルすることができ、IOリングを経由して入出力端子17-4及び17-5へ到達する信号を低減することができる。これにより、ポートP1とP2のポート間のアイソレーション特性を改善することができ、VNA1の性能をさらに向上させることができる。
<5.方向性結合器の具体的回路構成例>
 図6は、図5の方向性結合器13’の具体的回路構成を示している。
 方向性結合器13’は、送信回路12’から出力される差動信号である第1のテスト信号を処理する方向性結合器13Aと、第2のテスト信号を処理する方向性結合器13Bとを有する。第1テスト信号用の方向性結合器13Aと第2テスト信号用の方向性結合器13Bそれぞれの構成は、第1実施の形態の方向性結合器13と同様である。
 第1テスト信号用の方向性結合器13Aを構成する各抵抗素子には、第1実施の形態の方向性結合器13と同じ符号が付されており、第1実施の形態の方向性結合器13と同一の構成である。
 第2テスト信号用の方向性結合器13Bは、抵抗素子201ないし203と、抵抗素子211ないし213とを有している。抵抗素子201ないし203は、第1テスト信号用の方向性結合器13Aの抵抗素子101ないし103に対応し、抵抗素子211ないし213は、第1テスト信号用の方向性結合器13Aの抵抗素子111ないし113に対応する。抵抗素子211及び212は可変抵抗素子で構成され、抵抗素子211の抵抗値をR11、抵抗素子212の抵抗値をR12、抵抗素子221の抵抗値をR13、抵抗素子213の抵抗値をR14とする。
 ここで、抵抗素子201ないし203と抵抗素子211及び212が、VNAチップ21内に形成され、抵抗素子213及び221が、VNAチップ21外に形成されている点についても、第1テスト信号用の方向性結合器13A、言い換えれば第1実施の形態の方向性結合器13と同一である。
 入出力端子17-11は、第1テスト信号用の入出力端子17-1に対応し、第2のテスト信号が出力される端子である。入出力端子17-11のVNAチップ21外には、第1テスト信号用の基準抵抗素子121に対応した抵抗素子221が接続されている。入出力端子17-12のVNAチップ21外には、第1テスト信号用の抵抗素子113に対応した抵抗素子213が接続されている。抵抗素子221及び213の抵抗値は、それぞれ、基準抵抗素子121及び抵抗素子113と同じ50Ωである。
 差動信号である第1のテスト信号と第2のテスト信号を用いた方向性結合器13’は、以上のように構成することができる。第1のテスト信号は、入出力端子17-1を介してポートP1から、DUT2へ出力される。第2のテスト信号は、入出力端子17-11を介してダミーの抵抗素子221へ出力される。
 上述した第2実施の形態においても、方向性結合器13’は、抵抗ブリッジ回路を用いることで広帯域に対応可能としつつも小型化し、半導体チップ内に組み込むことができる。方向性結合器13’をVNAチップ21として半導体チップで実現したことにより、周波数帯域が広帯域で小面積なVNAを、低コストで提供することができる。
 第1テスト信号用の方向性結合器13Aと第2テスト信号用の方向性結合器13Bとは同一の抵抗ブリッジ回路構成を有しているので、上述した第1実施の形態と同様に、方向性結合器13’の性能を改善することができる。
<6.方向性結合器のその他の回路構成例>
 上述した第1及び第2実施の形態においては、方向性結合器13(13’)が複数の抵抗素子のみで構成されたが、抵抗素子以外の回路素子、例えば、容量素子、インダクタ、または、半導体素子を含めた回路によって方向性結合器13を構成することができる。
 図7及び図8を参照して、抵抗素子以外の回路素子を含めた方向性結合器13の構成例について説明する。
 図7及び図8においては、図4に示した第1実施の形態の方向性結合器13と共通する部分については同一の符号を付してあり、その部分の説明は適宜省略する。
 図7は、図4に示した方向性結合器13の第1変形例であって、抵抗素子以外の回路素子として容量素子を含む方向性結合器13の例を示している。
 図7の方向性結合器13では、第1実施の形態の方向性結合器13と比較して、抵抗素子111と入出力端子17-1との間に、容量素子151が追加されるとともに、抵抗素子112と入出力端子17-6との間に、容量素子152が追加されている。容量素子151及び152は、いずれも容量を可変可能な容量素子であり、ブリッジ回路の上下の平衡条件を整えるために設けられている。
 図8は、図4に示した方向性結合器13の第2変形例であって、抵抗素子以外の回路素子としてインダクタを含む方向性結合器13の例を示している。
 図8の方向性結合器13では、第1実施の形態の方向性結合器13と比較して、抵抗素子111と入出力端子17-1との間に、インダクタ161が追加されるとともに、抵抗素子112と入出力端子17-6との間に、インダクタ162が追加されている。インダクタ161及び162を設けたことにより周波数特性を改善し、テスト信号を広帯域化することができる。
 以上のように、方向性結合器13は、抵抗素子、容量素子、インダクタ、または、半導体素子である抵抗回路素子を少なくとも1つ以上用いて、被測定対象回路と抵抗ブリッジ回路を構成することができる。
 本開示の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本開示の技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
 例えば、上述した複数の実施の形態の全てまたは一部を組み合わせた形態を採用することができる。
 なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、本明細書に記載されたもの以外の効果があってもよい。
 なお、本開示の技術は、以下の構成を取ることができる。
(1)
 第1ないし第3抵抗回路素子と被測定対象回路とで構成される抵抗ブリッジ回路を用いた方向性結合器を備える
 半導体チップ。
(2)
 前記抵抗ブリッジ回路は、直列に接続された前記第1抵抗回路素子及び前記被測定対象回路と、直列に接続された前記第2抵抗回路素子及び前記第3抵抗回路素子とが並列接続された構成である
 前記(1)に記載の半導体チップ。
(3)
 前記第1及び第2抵抗回路素子は、抵抗値が変更可能な可変抵抗回路素子で構成され、
 前記被測定対象回路を前記方向性結合器に接続する入出力端子に、基準用の抵抗回路素子を接続した場合、前記第1及び第2抵抗回路素子の抵抗値は、前記抵抗ブリッジ回路において平衡条件が成り立つように調整されて構成される
 前記(2)に記載の半導体チップ。
(4)
 前記第3抵抗回路素子は、前記半導体チップのチップ外に形成されている
 前記(2)または(3)に記載の半導体チップ。
(5)
 所定周波数のテスト信号を生成し、前記方向性結合器に供給する送信回路をさらに備える
 前記(1)ないし(4)のいずれかに記載の半導体チップ。
(6)
 前記送信回路は、差動信号の前記テスト信号を生成して、前記方向性結合器に供給する
 前記(5)に記載の半導体チップ。
(7)
 差動信号の前記テスト信号は、第1のテスト信号と第2のテスト信号であり、
 前記方向性結合器は、第1のテスト信号用の第1の方向性結合器と、第2のテスト信号用の第2の方向性結合器とを有する
 前記(6)に記載の半導体チップ。
(8)
 前記第1及び第2の方向性結合器それぞれが、前記抵抗ブリッジ回路を用いた構成である
 前記(7)に記載の半導体チップ。
(9)
 前記抵抗ブリッジ回路は、直列に接続された前記第1抵抗回路素子及び前記被測定対象回路と、直列に接続された前記第2抵抗回路素子及び前記第3抵抗回路素子とが並列接続された構成であり、
 前記第3抵抗回路素子は、前記半導体チップのチップ外に形成されている
 前記(8)に記載の半導体チップ。
 1 ベクトルネットワークアナライザ(VNA), 2 被測定対象回路, 11 基準信号生成回路, 12,12' 送信回路, 13,13',13A,13B 方向性結合器, 14 Rch(Rチャネル)受信回路, 15 Ach(Aチャネル)受信回路, 16 Bch(Bチャネル)受信回路, 17-1ないし17-6,17-11,17-12 入出力端子, 21 VNAチップ, 22 バラン, 101ないし103 抵抗素子, 104 Rチャネル出力端子, 111ないし113 抵抗素子, 114 Aチャネル出力端子, 121 基準抵抗素子, 201ないし203 抵抗素子, 211ないし213 抵抗素子, 221 抵抗素子

Claims (9)

  1.  第1ないし第3抵抗回路素子と被測定対象回路とで構成される抵抗ブリッジ回路を用いた方向性結合器を備える
     半導体チップ。
  2.  前記抵抗ブリッジ回路は、直列に接続された前記第1抵抗回路素子及び前記被測定対象回路と、直列に接続された前記第2抵抗回路素子及び前記第3抵抗回路素子とが並列接続された構成である
     請求項1に記載の半導体チップ。
  3.  前記第1及び第2抵抗回路素子は、抵抗値が変更可能な可変抵抗回路素子で構成され、
     前記被測定対象回路を前記方向性結合器に接続する入出力端子に、基準用の抵抗回路素子を接続した場合、前記第1及び第2抵抗回路素子の抵抗値は、前記抵抗ブリッジ回路において平衡条件が成り立つように調整されて構成される
     請求項2に記載の半導体チップ。
  4.  前記第3抵抗回路素子は、前記半導体チップのチップ外に形成されている
     請求項2に記載の半導体チップ。
  5.  所定周波数のテスト信号を生成し、前記方向性結合器に供給する送信回路をさらに備える
     請求項1に記載の半導体チップ。
  6.  前記送信回路は、差動信号の前記テスト信号を生成して、前記方向性結合器に供給する
     請求項5に記載の半導体チップ。
  7.  差動信号の前記テスト信号は、第1のテスト信号と第2のテスト信号であり、
     前記方向性結合器は、第1のテスト信号用の第1の方向性結合器と、第2のテスト信号用の第2の方向性結合器とを有する
     請求項6に記載の半導体チップ。
  8.  前記第1及び第2の方向性結合器それぞれが、前記抵抗ブリッジ回路を用いた構成である
     請求項7に記載の半導体チップ。
  9.  前記抵抗ブリッジ回路は、直列に接続された前記第1抵抗回路素子及び前記被測定対象回路と、直列に接続された前記第2抵抗回路素子及び前記第3抵抗回路素子とが並列接続された構成であり、
     前記第3抵抗回路素子は、前記半導体チップのチップ外に形成されている
     請求項8に記載の半導体チップ。
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