WO2004072993A1 - 電子部品用基板及びその製造方法 - Google Patents

Abstract

　絶縁基台１０と、絶縁基台１０上に取り付けられる合成樹脂フイルム上に端子パターン２９，２９とその表面に摺動子が摺接する抵抗体パターン２５とを設けてなるフレキシブル回路基板２０とを具備する電子部品用基板１−１である。絶縁基台１０は合成樹脂成形品である。フレキシブル回路基板２０は絶縁基台１０にインサート成形されている。電子部品用基板１−１の製造は、フレキシブル回路基板２０と、電子部品用基板１−１の外形形状に形成されたキャビティーＣ１を有する第一，第二金型４１，４５とを用意し、第一，第二金型４１，４５のキャビティーＣ１内にフレキシブル回路基板２０を収納し、キャビティーＣ１内に溶融した成形樹脂を充填して充填した成形樹脂が固化した後に第一，第二金型４１，４５を取り外すことで行う。

Description

明 細 書

電子部品用基板及びその製造方法 技術分野

本発明は、 半固定可変抵抗器等に用いられる電子部品用基板及びその製造方法に関 するものである。 背景技術

従来、 チップ型の半固定可変抵抗器は、 セラミック基板と摺動子と集電板とを具備 し、 セラミック基板の上面に摺動子を配置すると共にセラミック基板の下面に集電板 を配置し、 その際集電板に設けた筒状突起をセラミック基板に設けた貫通孔と摺動子 に設けた嵌掙孔に挿入し、 筒状突起の先端をかしめることで摺動子をセラミック基板 上に回動自在に固定して構成されている。 そして摺動子を回動することで摺動子に設 けた摺動接点がセラミック基板上に設けた馬蹄形状の抵抗体パターンの表面を摺接し、 これによつて抵抗体パターンの両端に設けた端子パターンと前記集電板との間の抵抗 値を変化させていた。

しかしながら上記半固定可変抵抗器は、 セラミック基板を用いている上に、 セラミ ック基板の上に抵抗体パターンを焼き付けなければならないので、 その生産効率が悪 く、 また材料費も高く、 その低価格化に限界があった。 またセラミック基板は破損し 易く、 更なる薄型化は困難であった。

従って、 本発明は、 製造が容易で生産効率が良く、 材料費も低減できて低コスト化 が図れ、 さらに薄型化も容易に図れる電子部品用基板及びその製造方法を提供するこ とを目的としている。 発明の開示

請求項 1に記載の発明は、 絶縁基台と、 前記絶縁基台上に取り付けられる合成樹脂 フィルム上に端子パターンとその表面に摺動子が摺接する導体パターンとを設けてな るフレキシブル回路基板とを具備し、 前記絶縁基台は合成樹脂成形品であり、 前記フ レキシブル回路基板はこの絶縁基台にインサート成形されていることを特徴とする電 子部品用基板にある。 この発明によれば、 絶縁基台を合成樹脂を成形することで構成 したので、 製造が容易で、 セラミック基板に比べて材料費の低コスト化が図れ、 厚み の薄型化も容易且つ安価に行える。 またフレキシブル回路基板は絶縁基台にィンサー ト成形されるので、 その製造が容易である。 また合成樹脂フィルムに多数組の導体パ ターンを同時に形成して次に各組の導体パターンを設けたフレキシブル回路基板にそ れぞれ同時に絶縁基台を成形した後、 一体に連結したフレキシブル回路基板をカツト して個品化することができるので、 電子部品用基板を容易に大量生産でき、 生産性が 向上する。

請求項 2に記載の発明は、 前記絶縁基台には、 筒状突起を設けた集電板が、 筒状突 起が前記絶縁基台とフレキシブル回路基板にそれぞれ設けた貫通孔の中に位置するよ うに、 インサート成形されていることを特徴とする請求項 1に記載の電子部品用基板 にある。 この発明によれば、 絶縁基台に筒状突起を設けた集電板をインサート成形し たので、 絶縁基台と集電板とが一体化でき、 この電子部品用基板を用いた可変抵抗器 等の回転式電子部品の製造工程の簡略化が図れる。

請求項 3に記載の発明は、 前記フレキシブル回路基板は、 前記絶縁基台の上面と下 面にその表面が露出するように折り曲げられた状態でィンサ一ト成形によって絶縁基 台に取り付けられていることを特徴とする請求項 1又は 2に記載の電子部品用基板に ある。 この発明によれば、 容易に電子部品用基板をチップィヒすることができる。 請求項 4に記載の発明は、 前記絶縁基台には、 フレキシブル回路基板を前記絶縁基 台に強固に固定する押え部を設けたことを特徴とする請求項 1又は 2又は 3に記載の 電子部品用基板にある。 この発明によれば、 絶縁基台にフレキシブル回路基板を絶縁 基台に強固に固定する押え部を設けたので、 フレキシブル回路基板の絶縁基台への固 定を強固に行うことができる。 特にフレキシブル回路基板と絶縁基台とがインサート 成形時の熱と圧力だけによつては固着しにくい材質の組み合わせであった場合でも、 フレキシブル回路基板が絶縁基台の表面から剥がれるなどの問題は生じず、 容易にこ れを強固に固定しておくことができる。 この押え部は、 フレキシブル回路基板を絶縁 基台の上面と下面にその表面が露出するように折り曲げた状態でィンサート成形した 場合に用いて好適である。

請求項 5に記載の発明は、 前記導体パターンは、 物理的蒸着又は化学的蒸着による 金属薄膜によって構成されていることを特徴とする請求項 1又は 2又は 3又は 4に記 載の電子部品用基板にある。 この発明によれば、 セラミック基板に高温で焼き付けた 導体パターンの場合と同等の良好な温度 ·湿度特性が得られる。 しかも蒸着なのでセ ラミツク基板への焼付けに比べて生産効率が良い。

請求項 6に記載の発明は、 前記フレキシブル回路基板上に設けられた端子パターン と接続して絶縁基台端部に取り付く端子板を具備することを特徴とする請求項 1に記 載の電子部品用基板にある。 この発明によれば、 端子板を用いているので、 この電子 部品用基板の別の回路基板への高温を伴う接続手段による固定が容易に行え、 一方で 端子'パターンやフレキシブル回路基板の材質として熱に弱い材質のものを用いること ができるようになる。 また端子板はフレキシブル回路基板を絶縁基台に挟持して固定 する機械的固定手段を兼ねることができる。

請求項 7に記載の発明は、 前記絶縁基台には、 フレキシブル回路基板を前記絶縁基 台に強固に固定する押え部を設けたことを特徴とする請求項 6に記載の電子部品用基 板にある。 この発明によれば、 押え部によって、 フレキシブル回路基板の絶縁基台 への固定を強固に行うことができる。 特にフレキシブル回路基板と絶縁基台とがイン サート成形時の熱と圧力だけによつては固着しにくい材質の組み合わせであった場合 でも、 フレキシブル回路基板が絶縁基台の表面から剥がれるなどの問題は生じず、 容 易にこれを強固に固定しておくことができる。

請求項 8に記載の発明は、 前記端子板は、 前記絶縁基台にインサート成形されてい ることを特徴とする請求項 6又は 7に記載の電子部品用基板にある。 この発明によれ ば、 別途端子板の絶縁基台への取付工程が不要になり、 また端子板の絶縁基台への固 定と端子板の端子パターンへの電気的接続とがより確実になる。

請求項 9に記載の発明は、 前記絶縁基台には、 集電板がインサート成形されている ことを特徴とする請求項 6又は 7又は 8に記載の電子部品用基板にある。 この発明に よれば、 絶縁基台と集電板とが一体化でき、 この電子部品用基板を用いた可変抵抗器 等の回転式電子部品の製造工程の簡略ィヒが図れる。

請求項 1 0に記載の発明は、 前記導体パターンを、 物理的蒸着又は化学的蒸着によ る金属薄膜によつて構成したことを特徴とする請求項 6又は 7又は 8又は 9に記載の 電子部品用基板にある。 この発明によれば、 セラミック基板に高温で焼き付けた導体 パターンの場合と同様の良好な温度 ·湿度特性が得られる。 しかも蒸着なので、 セラ ミック基板への焼付けに比べて生産効率が良い。

請求項 1 1に記載の発明は、 合成樹脂フィルム上にその表面に摺動子が摺接する導 体パターンとこの導体パターンに接続される端子パターンとを設けてなるフレキシブ ル回路基板と、 電子部品用基板の外形形状に形成されたキヤビティーを有する金型と を用意し、 前記金型のキヤビティ一内に前記フレキシブル回路基板を収納し、 その際 前記フレキシブル回路基板の導体パターンを設けた面をキヤビティ一内の一方の面に 当接し、 且つ端子パターンを設けた側の部分をキヤピティーの他方の面側に折り返し た状態とし、 前記キヤビティ一内に溶融した成形樹脂を充填することで、 前記フレキ シブル回路基板の折り返した部分を、 キヤビティーの上面から外周側面を介して下面 に密着させ、 充填した成形樹脂が固化した後に金型を取り外すことで、 前記成形樹脂 からなる絶縁基台の上面に導体パターンを設けた部分を露出すると共に、 端子パター ンを設けた側の部分をその外周側面から下面にかけて折り返した状態で露出させたこ とを特徴とする電子部品用基板の製造方法にある。 この発明によれば、 フレキシブ ル回路基板を金型のキヤビティ一内にィンサート成形するだけで、 絶縁基台の上面に 導体パターンを露出すると共に、 端子パターンをその外周側面から下面にかけて露出 して設けてなる構造の電子部品用基板を容易に製造することができ、 低コス卜化が図 れる。 またセラミック基板に比べて材料費の低コスト化が図れ、 厚みの薄型化も容易 且つ安価に行える。 また合成樹脂フィルムに多数組の導体パターンを同時に形成し、 次に各組の導体パターンを設けたフレキシブル回路基板にそれぞれ同時に絶縁基台を 成形した後、 一体に連結したフレキシブル回路基板をカットして個品化することがで きるので、 電子部品用基板を容易に大量生産でき、 生産性が向上する。

請求項 1 2に記載の発明は、 前記金型のキヤビティ一内に前記フレキシブル回路基 板を収納した際に、 同時に金属板からなる集電板をこのキヤピティー内に収納してお くことで、 前記成形樹脂からなる絶縁基台に集電板を埋め込んだことを特徴とする請 求項 1 1に記載の電子部品用基板の製造方法にある。 この発明によれば、 フレキシブ ル回路基板と集電板とを金型のキヤビティ一内にィンサート成形するだけで、 絶縁基 台の上面に導体パターンを露出し、 且つ端子パターンをその外周側面から下面にかけ て露出すると共に、 さらに集電板を取り付けた構造の電子部品用基板を容易に製造す ることができ、 生産性が向上し、 低コスト化が図れる。

請求項 1 3に記載の発明は、 合成樹脂フィルム上にその表面に摺動子が摺接する導 体パターンとこの導体パターンに接続される端子パターンとを設けてなるフレキシブ ル回路基板と、 金属板からなる端子板と、 電子部品用基板の外形形状に形成されたキ ャピティ一を有する金型とを用意し、 前記金型のキヤビティ一内に前記フレキシブル 回路基板を収納し、 その際前記フレキシブル回路基板の導体パターンを設けた面をキ ャビティ一内の一方の面に当接し、前記キヤビティー内に溶融した成形樹脂を充填し、 充填した成形樹脂が固化した後に金型を取り外すことで、 成形樹脂からなる絶縁基台 にフレキシブル回路基板をその導体パターンと端子パターンとを露出するように取り 付け、 その後絶縁基台端部に、 前記フレキシブル回路基板上に設けられた端子パ夕一 ンに接続するように端子板を取り付けたことを特徴とする電子部品用基板の製造方法 にある。 この発明によれば、 フレキシブル回路基板を絶緣基台にインサート成形する ので、 その製造が容易に行え、 低コスト化が図れる。 また絶縁基台を合成樹脂成形品 で構成したので、 その製造が容易で、 セラミック基板に比べて材料費の低コスト化が 図れ、 厚みの薄型化も容易且つ安価に行える。 また合成樹脂フィルムに多数組の導体 パターンを同時に形成し、 次に各組の導体パターンを設けたフレキシブル回路基板に それぞれ同時に絶縁基台を成形した後、 一体に連結したフレキシブル回路基板をカツ トして個品化することができるので、 電子部品用基板を容易に大量生産でき、 生産性 が向上する。

請求項 1 4に記載の発明は、 合成樹脂フィルム上にその表面に摺動子が摺接する導 体パターンとこの導体パターンに接続される端子パターンとを設けてなるフレキシブ ル回路基板と、 金属板からなる端子板と、 電子部品用基板の外形形状に形成されたキ ャビティ一を有する金型とを用意し、 前記金型のキヤビティ一内に前記フレキシブル 回路基板と端子板とを収納し、 その際前記フレキシブル回路基板の導体パターンを設 けた面をキヤビティ一内の一方の面に当接すると同時に、 端子板の一部をフレキシブ ル回路基板の端子パターンに当接又は対向させておき、 前記キヤビティー内に溶融し た成形樹脂を充填し、 充填した成形樹脂が固化した後に金型を取り外すことで、 成形 樹脂からなる絶縁基台にフレキシブル回路基板をその導体パターンと端子パターンと を露出するように取り付けると同時に、 この絶縁基台端部に、 前記フレキシブル回路 基板上に設けられた端子パターンに接続するように端子板を取り付けたことを特徴と する電子部品用基板の製造方法にある。 この発明によれば、 フレキシブル回路基板ば かりか端子板をも絶縁基台にインサート成形するので、 別途端子板の絶緣基台への取 付工程が不要になり、 金属板製の端子板を取り付ける構造の電子部品用基板の製造が 容易に行え、 低コスト化が図れる。 また端子板の絶縁基台への固定と端子板の端子パ ターンへの電気的接続とを容易に確実に行うことができる。 また絶縁基台を合成樹脂 成形品で構成したので、 その製造が容易で、 セラミック基板に比べて材料費の低コス ト化が図れ、 厚みの薄型化も容易且つ安価に行える。

請求項 15に記載の発明は、 前記金型のキヤビティー内に前記フレキシブル回路基 板を収納した際に、 同時に金属板からなる集電板をこのキヤビティー内に収納してお くことで、 前記成形樹脂からなる絶縁基台に集電板を埋め込んだことを特徴とする請 求項 13又は 14に記載の電子部品用基板の製造方法にある。 この発明によれば、 フ レキシブル回路基板と集電板 （又はフレキシブル回路基板と集電板と端子板） とを絶 縁基台にインサート成形するので、別途集電板の絶縁基台への取付工程が不要になり、 金属板製の集電板 （又はさらに端子板） を取り付ける構造の電子部品用基板の製造が 容易に行え、 低コスト化が図れる。 図面の簡単な説明

図 1は、 本発明の第一の実施の形態を用いて構成した電子部品用基板 1一 1の斜 視図である。

図 2は、 本発明の第一の実施の形態を用いて構成した電子部品用基板 1一 1を示す 図であり、 図 2 (a) は平面図、 図 2 (b) は正面図、 図 2 (c) は図 2 (a) の A 一 A断面図、 図 2 (d) は裏面図である。

図 3は、 電子部品用基板 1一 1の製造方法説明図である。

図 4は、 電子部品用基板 1一 1の製造方法説明図である。

図 5は、 電子部品用基板 1一 1を用いて構成した半固定可変抵抗器 100— 1を示 す図であり、 図 5 (a) は平面図、 図 5 (b) は正面図、 図 5 (c) は図 5 (a) の B— B断面図、 図 5 (d) は裏面図である。

図 6は、 本発明の第二の実施の形態を用いて構成した電子部品用基板 1一 2を示す 図であり、 図 6 (a) は平面図、 図 6 (b) は正面図、 図 6 (c) は図 6 (a) の D 一 D断面図、 図 6 (d) は裏面図である。

図 7は、 電子部品用基板 1一 2を用いて構成した半固定可変抵抗器 100— 2を示 す図であり、 図 7 (a) は平面図、 図 7 (b) は正面図、 図 7 (c) は図 7 (a) の

E— E断面図、 図 7 (d) は裏面図である。

図 8は、 電子部品用基板 1一 2の製造方法説明図である。 図 9は、 本発明の第三の実施の形態を用いて構成した電子部品用基板 1一 3を示す 図であり、 図 9 (a) は上側から見た斜視図、 図 9 (b) は下側から見た斜視図であ る。

図 10は、 本発明の第三の実施の形態を用いて構成した電子部品用基板 1一 3を示 す図であり、 図 10 (a) は平面図、 図 10 (b) は正面図、 図 10 (c) は図 10

(a) の F— F断面図、 図 10 (d) は裏面図である。

図 11は、 電子部品用基板 1一 3の製造方法説明図である。

図 12は、 電子部品用基板 1一 3の製造方法説明図である。

図 13は、 本発明の第四の実施の.形態を用いて製造した電子部品用基板 1一 4を示 す斜視図である。

図 14は、 電子部品用基板 1—4を示す図であり、 図 14 (a) は平面図、 図 14

(b) は正面図、 図 14 (c) は図 14 (a) の G— G断面図、 図 14 (d) は裏面 図である。

図 15は、 電子部品用基板 1一 4の製造方法説明図である。

図 16は、 電子部品用基板 1—4の製造方法説明図である。

図 17は、 電子部品用基板 1一 4を用いて構成した半固定可変抵抗器 100— 4を 示す図であり、 図 17 (a) は平面図、 図 17 (b) は正面図、 図 17 (c) は図 1 7 (a) の H— H断面図、 図 17 (d) は裏面図である。

図 18は、 本発明の第五の実施の形態を用いて製造した電子部品用基板 1一 5を示 す図であり、 図 18 (a) は平面図、 図 18 (b) は正面図、 図 18 (c) は図 18

(a) の I一 I断面図、 図 18 (d) は裏面図である。

図 19は、 電子部品用基板 1一 5の製造方法説明図である。

図 20は、 電子部品用基板 1_ 6を示す図であり、 図 20 (a) は平面図、 図 20

(b) は正面図、 図 20 (c) は図 20 (a) の J— J断面図、 図 20 (d) は裏面 図である。

図 21は、 電子部品用基板 1一 6の製造方法説明図である。

図 22は、 電子部品用基板 1一 6 Aの製造方法説明図である。

図 23は、 電子部品用基板 1一 6を用いて構成した半固定可変抵抗器 100— 6を 示す図であり、 図 23 (a) は平面図、 図 23 (b) は正面図、 図 23 (c) は図 2 3 (a) の K— K断面図、 図 23 (d) は裏面図である。 図 24は、 本発明の第七の実施の形態を用いて製造した電子部品用基板 1— 7を示 す断面図である。

図 25は、 本発明の第八の実施の形態を用いて製造した電子部品用基板 1一 8を示 す図であり、 図 25 (a) は上側から見た斜視図、 図 25 (b) は下側から見た斜視 図である。

図 26は、 電子部品用基板 1—8を示す図であり、 図 26 (a) は平面図、 図 26 (b) は正面図、 図 26 (c) は図 26 (a) の L一 L断面図、 図 26 (d) は裏面 図、 図 26 (e) は図 26 (a) の M— M断面図である。

図 27は、 電子部品用基板 1― 8の製造方法説明図である。

図 28は、 電子部品用基板 1一 8の製造方法説明図である。

図 29は、 電子部品用基板 1一 8の製造方法説明図である。 発明を実施するための最良の形態

以下、 本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。

〔第一の実施の形態〕

図 1， 図 2は本発明の第一の実施の形態を用いて製造した電子部品用基板 1一 1を 示す図であり、 図 1は斜視図、 図 2 (a) は平面図、 図 2 (b) は正面図、 図 2 (c) は図 2 (a) の A— A断面図、 図 2 (d) は裏面図である。 両図に示すように電子部 品用基板 1— 1は、 絶縁基台 10の上面にフレキシブル回路基板 20を、 ィンサート 成形によって、一体に取り付けて構成されている。以下各構成部分について説明する。 絶縁基台 10は略矩形状で板状の合成樹脂成形品であり、 中央には円形の貫通孔 1 1が設けられ、 また下面中央には凹状の集電板収納凹部 15が設けられている。 この 絶縁基台 10は熱可塑性の合成樹脂、例えばナイロンやポリフエ二レンスルフィド（P PS) 等によって構成されている。

一方フレキシブル回路基板 20は熱可塑性の合成樹脂フィルム （例えばポリイミド フィルム） 上に端子パターン 29, 29とその表面に摺動子が摺接する導体パターン

25とを設けて構成される。 即ちこのフレキシブル回路基板 20は合成樹脂フィルム の中央の前記貫通孔 11に対応する位置にこれと同一内径の貫通孔 21を設け、 また その表面の貫通孔 21の周囲にはこれを馬蹄形状に囲む導体パターン （以下この実施 の形態では 「抵抗体パターン」 という） 25を設け、 さらに抵抗体パターン 25の両 端にはそれぞれ端子パターン 2 9 , 2 9を抵抗体パターン 2 5と接続して設けている。 フレキシブル回路基板 2 0の端子パターン 2 9， 2 9を設けた側の辺は絶緣基旮 1 0 の上面から外周側辺を介してその下面側に折り返されており、 これによつて端子パタ ーン 2 9， 2 9も絶縁基台 1 0の外周側辺から下面側まで至っている。

ここで前記抵抗体パターン 2 5は物理的蒸着 （ P V D、 physical vapor deposition) 又は化学的蒸着 （C V D、 chemical vapor deposition) による金属薄膜によって構成 されている。 物理的蒸着の方法としては、 真空蒸着、 スパッタリング、 イオンビーム 蒸着等を用いる。 化学的蒸着の方法としては、 熱 C VD法、 プラズマ C V D法、 光 C V D法等を用いる。 蒸着する抵抗体パターン 2 5の材質としては、 ニッケルクロム合 金等のニッケル系材料、 又はクロム珪酸塩系化合物 （C r _ S i 0 ₂) 等からなるサ 一メット系材料、 又は窒化タンタル等のタンタル系材料等を用いる。 クロム珪酸塩系 化合物は 2 0 0 0 · c m以上の大きな比抵抗を容易に実現できるので、 この電子 部品用基板 1一 1の小型化に好適である。 この種の金属蒸着による抵抗体パターン 2 5によれば、 抵抗体パターン 2 5全体を均質で均一な厚みに形成できることは言うま でもなく、 さらに樹脂中に導電紛を混合したペーストを印刷焼成した抵抗体パターン のように内部に榭脂を有していないので、 熱や温度によって抵抗値が変化しにくい。 例えばカーボンペーストを印刷焼成した抵抗体パターンの場合、 抵抗温度係数が 5 0 0 D p mZ°Cなのに対して、上記真空蒸着を用いた金属薄膜の場合の抵抗温度係数は、 1 0 0 p pmZ°Cであった。 これはセラミック基板に高温で抵抗体パターンを焼き付 けた場合と同等の良好な温度特性である。 即ち、 抵抗体パターン （導体パターン） 2 5を、 物理的蒸着又は化学的蒸着による金属薄膜によって構成したので、 セラミック 基板に高温で焼き付けた導体パターンの場合と同等の良好な温度 ·湿度特性が得られ る。 しかも蒸着なのでセラミック基板への焼付けに比べて生産効率が良い。

次に端子パターン 2 9， 2 9は、 ニクロム下地の上に銅層と金層とを順番に蒸着に よって形成して構成されている。 なお端子パターン 2 9， 2 9は抵抗値の変ィ匕に直接 影響を与えないので、導電ペーストの印刷焼成等の他の手段によって形成しても良い。 即ち上記第一の実施の形態には、 請求項 1に記載の発明である、 絶縁基台 1 0と、 前記絶縁基台 1 0上に取り付けられる合成樹脂フィルム上に端子パターン 2 9 , 2 9 とその表面に摺動子が摺接する導体パターン 2 5とを設けてなるフレキシブル回路基 板 2 0とを具備し、 前記絶縁基台 1 0は合成樹脂成形品であり、 前記フレキシブル回 路基板 2 0はこの絶縁基台 1 0にィンサ一ト成形されている電子部品用基板 1一 1、 が開示されている。

さらに第一の実施の形態には、 請求項 3に記載の発明である、 前記フレキシブル回 路基板 2 0は、 前記絶縁基台 1 0の上面と下面にその表面が露出するように折り曲げ られた状態でィンサート成形によって絶縁基台 1 0に取り付けられている電子部品用 基板 1一 1、 が開示されている。

次にこの電子部品用基板 1一 1の製造方法を説明する。 まず図 3に示すように貫通 孔 2 1を有し、 その表面に物理的蒸着又は化学的蒸着による金属薄膜によって抵抗体 パターン 2 5と端子パ夕一ン 2 9， 2 9とを形成したフレキシブル回路基板 2 0を用 意する。 このフレキシブル回路基板 2 0は、 その両側辺から連結部 3 1 , 3 1が突出 しており、 これら連結部 3 1 , 3 1によって同一の多数のフレキシブル回路基板 2 0 が並列に連結されている。

次に連結部 3 1 , 3 1によって連結された各フレキシブル回路基板 2 0を図 4に示 すように、 二つの金型からなる第一金型 4 1と第二金型 4 5内にインサートする。 こ のとき第 1， 第二金型 4 1， 4 5内には前記電子部品用基板 1一 1の外形形状と同一 形状のキヤビティ一 C 1が形成されるが、 フレキシブル回路基板 2 0はその抵抗体パ ターン 2 5形成面をキヤビティー C 1の第一金型 4 1側の内平面 C I 1に当接し、 且 つ端子パターン 2 9， 2 9を設けた一端部分を第二金型 4 5側に折り返しておく。 即 ち第一， 第二金型 4 1， 4 5のキヤビティー C 1内にフレキシブル回路基板 2 0を収 納し、 その際フレキシブル回路基板 2 0の抵抗体パターン 2 5を設けた面をキヤビテ ィー C 1内の一方の面 （第一金型 4 1側） に当接し、 且つ端子パ夕一ン 2 9， 2 9を 設けた側の部分をキヤビティー C 1の他方の面側 （第二金型 4 5側） に折り返した状 態とする。 なお、 キヤビティー C 1の形状は、 電子部品用基板 1一 1の外形形状に形 成されたものであり、 具体的には、 中央に円形の貫通孔 1 1となる部分を形成する凸 部を有する所定の厚みを持つ略矩形板状のものである。 また図 4に示す如く、 貫通孔

1 1を設けるための両金型 4 1 , 4 5からなる凸部のパーティング面 P Sは、 貫通孔

1 1となる部分内に位置している。

そしてキヤビティ一 C 1の第一金型 4 1側に設けた二か所の樹脂注入口 （図 1に示 す矢印 P l， P 2及び図 4に示す P l， F 2 ) から加熱'溶融した合成樹脂 （ナイ口 ン、 ポリフエ二レンスルフイド等） を圧入 '充填してキヤビティー C 1内を満たす。 2004/001199

そしてこの溶融樹脂の圧入圧力によりフレキシブル回路基板 2 0の折り返した部分は 図 4に点線で示すようにキヤビティー C 1の内周面に押し付けられ、 その状態のまま 冷却 ·固化される。 即ちキヤビティ一 C 1内に溶融した成形樹脂を充填することで、 フレキシブル回路基板 2 0の折り返した部分を、 キヤビティー C 1の上面から外周側 面を介して下面に密着させ、 その状態のまま冷却 '固化される。 そして第一， 第二金 型 4 1 , 4 5を取り外し、 成形された絶縁基台 1 0の両側から突出する連結部 3 1， 3 1の部分を切断すれば、 図 1 , 図 2に示す電子部品用基板 1一 1が完成する。 つま り、 略矩形状の板状の絶縁基台 1 0の上面から一外周側面を介して下面に至ってフレ キシブル回路基板 2 0が配置されている。 なお絶縁基台 1 0の中央には貫通孔 1 1が 設けられ、 その外周のフレキシブル回路基板 2 0には馬蹄形の抵抗体パターン 2 5が 設けられ、 その両端には端子パ夕一ン 2 9 , 2 9が設けられ、 端子パターン 2 9 , 2 9は更に絶縁基台 1 0の一外周側面を介して下面にも設けられている。

即ち第一の実施の形態には、 請求項 1 1に記載の発明である、 合成樹脂フィルム上 にその表面に摺動子が摺接する導体パターン 2 5とこの導体パターン 2 5に接続され る端子パターン 2 9 , 2 9とを設けてなるフレキシブル回路基板 2 0と、 電子部品用 基板 1 _ 1の外形形状に形成されたキヤビティー C 1を有する金型 4 1 , 4 5とを用 意し、 前記金型 4 1， 4 5のキヤビティ一 C 1内に前記フレキシブル回路基板 2 0を 収納し、 その際前記フレキシブル回路基板 2 0の導体パターン 2 5を設けた面をキヤ ビティー C 1内の一方の面 C 1 1に当接し、 且つ端子パターン 2 9 , 2 9を設けた側 の部分をキヤピティ一 C 1の他方の面側に折り返した状態とし、 前記キヤビティー C 1内に溶融した成形樹脂を充填することで、 前記フレキシブル回路基板 2 0の折り返 した部分を、 キヤビティ一 C 1の上面から外周側面を介して下面に密着させ、 充填し た成形樹脂が固化した後に金型 4 1， 4 5を取り外すことで、 前記成形樹脂からなる 絶縁基台 1 0の上面に導体パターン 2 5を設けた部分を露出すると共に、 端子パター ン 2 9 , 2 9を設けた側の部分をその外周側面から下面にかけて折り返した状態で露 出させた電子部品用基板 1一 1の製造方法、 が開示されている。

以上のようにこの実施の形態によれば、 フレキシブル回路基板 2 0を第一， 第二金 型 4 1 , 4 5のキヤビティー C 1内にインサ一ト成形するだけで、 絶縁基台 1 0の上 面に抵抗体パターン 2 5を露出すると共に、 端子パターン 2 9 , 2 9をその外周側面 から下面にかけて露出して設けてなる構造の電子部品用基板 1一 1を容易に製造する ことができ、 低コスト化が図れる。 またセラミック基板に比べて材料費の低コスト化 が図れ、 厚みの薄型化も容易且つ安価に行える。 また合成樹脂フィルムに多数組の抵 抗体パターン 2 5を同時に形成して次に各組の抵抗体パターン 2 5を設けたフレキシ ブル回路基板 2 0にそれぞれ同時に絶縁基台 1 0を成形した後、 一体に連結したフレ キシブル回路基板 2 0をカットして個品化することができるので、 電子部品用基板 1 —1を容易に大量生産でき、 生産性が向上する。

図 5は上記電子部品用基板 1一 1を用いて構成した半固定可変抵抗器 1 0 0— 1を 示す図であり、 図 5 ( a ) は平面図、 図 5 ( b ) は正面図、 図 5 ( c ) は図 5 ( a ) の B— B断面図、 図 5 ( d ) は裏面図である。 同図に示すように半固定可変抵抗器 1 0 0— 1は、 電子部品用基板 1― 1の上面に摺動子 6 0を配置し、 下面に集電板 5 0 を配置し、集電板 5 0に設けた円筒状の筒状突起 5 1を貫通孔 1 1， 2 1に貫通させ、 さらに電子部品用基板 1一 1を貫通した筒状突起 5 1の先端を摺動子 6 0に設けた嵌 揷孔 6 1に貫通した上でその先端をかしめることで摺動子 6 0を回動自在に取り付け て構成されている。 ここで集電板 5 0は電子部品用基板 1一 1の下面に設けた集電板 収納凹部 1 5に収納されている。 そして摺動子 6 0を回動すれば、 摺動子 6 0に設け られた摺動接点 6 3が抵抗体パターン 2 5 (図 2参照） の表面を摺接して端子パ夕一 ン 2 9， 2 9と集電板 5 0間の抵抗値を変化する。

〔第二の実施の形態〕

図 6は本発明の第二の実施の形態を用いて製造した電子部品用基板 1一 2を示す図 であり、 図 6 ( a ) は平面図、 図 6 ( b ) は正面図、 図 6 ( c ) は図 6 ( a ) の： D—

D断面図、 図 6 ( d ) は裏面図である。 同図に示す電子部品用基板 1—2において前 記電子部品用基板 1一 1と同一部分には同一符号を付してその詳細な説明は省略する。 この電子部品用基板 1—2においても、 絶縁基台 1 0の上面にフレキシブル回路基板

2 0をインサート成形によって一体に取り付けて構成しており、 またフレキシブル回 路基板 2 0上に形成される抵抗体パターン 2 5は物理的蒸着又は化学的蒸着による金 属薄膜によって構成されている。

この電子部品用基板 1一 2において前記電子部品用基板 1一 1と相違する点は、 前 記電子部品用基板 1一 1に更に集電板 5 0— 2を絶縁基台 1 0の内部に一体成形した 点である。 ここで集電板 5 0— 2は、 金属板を略矩形状に形成してなる基部 5 3— 2 の中央に、 電子部品用基板 1一 2の抵抗体パターン 2 5を設けた面側に突出する筒状 突起 5 1—2を設け、 また基部 5 3— 2の外周の一辺から外方に向けて略矩形状に突 出し且つ二回略直角に屈曲することで電子部品用基板 1― 2の抵抗体パターン 2 5を 設けた面と反対側の面に露出する接続部 5 5— 2を設けて構成されている。 接続部 5 5 - 2の先端は三分割され、 その中央の部分が電子部品用基板 1一 2の抵抗体パ夕一 ン 2 5を設けた面側に略直角に折り曲げられている。 そしてこの電子部品用基板 1一 2においては、 集電板 5 0— 2を、 その筒状突起 5 1— 2が絶縁基台 1 0の貫通孔 1 1 (同時にフレキシブル回路基板 2 0の貫通孔 2 1 ) の中 （中央） に位置するように 絶縁基台 1 0の内部にインサート成形によって埋め込んでいる。 このとき接続部 5 5 一 2の下面は前述のように絶縁基台 1 0の下面に露出している。 筒状突起 5 1—2は フレキシブル回路基板 2 0の上面側に突出している。 このように構成すれば、 絶縁基 台 1 0を成形する際に、 絶縁基台 1 0とフレキシブル回路基板 2 0と集電板 5 0 - 2 とが同時に一体化できるので、 製造工程の簡略化が図れる。

即ち第二の実施の形態には、 請求項 2に記載の発明である、 絶縁基台 1 0と、 前記 絶縁基台 1 0上に取り付けられる合成樹脂フィルム上に端子パターン 2 9， 2 9とそ の表面に摺動子が摺接する導体パターン 2 5とを設けてなるフレキシブル回路基板 2 0とを具備し、 前記絶縁基台 1 0は合成樹脂成形品であり、 前記フレキシブル回路基 板 2 0はこの絶縁基台 1 0にィンサ一ト成形され、 さらに前記絶縁基台 1 0には、 筒 状突起 5 1— 2を設けた集電板 5 0— 2が、 筒状突起 5 1— 2が前記絶縁基含 1 0と フレキシブル回路基板 2 0にそれぞれ設けた貫通孔 1 1， 2 1の中に位置するように、 インサート成形されている電子部品用基板 1一 2、 が開示されている。

さらに第二の実施の形態には、 請求項 3に記載の発明である、 前記フレキシブル回 路基板 2 0は、 前記絶緣基台 1 0の上面と下面にその表面が露出するように折り曲げ られた状態でィンサート成形によって絶縁基台 1 0に取り付けられている電子部品用 基板 1一 2、 が開示されている。

次にこの電子部品用基板 1一 2の製造方法を説明する。 まず図 3に示すと同様の貫 通孔 2 1を有し、 その表面に物理的蒸着又は化学的蒸着による金属薄膜によって抵抗 体パターン 2 5と端子パターン 2 9 , 2 9とを形成したフレキシブル回路基板 2 0と、 図 6に示す集電板 5 0— 2とを用意する。 このフレキシブル回路基板 2 0は前述のよ うに、 その両側辺から連結部 3 1， 3 1が突出しており、 これら連結部 3 1， 3 1に よって同一の多数のフレキシブル回路基板 2 0が並列に連結されている。 また集電板 5 0 - 2も接続部 5 5— 2の先端部分が図示しない連結部材に連結されることで、 同 一の多数の集電板 5 0一 2が並列に連結されている。

次に連結部 3 1 , 3 1によって連結された各フレキシブル回路基板 2 0と連結部材 によって連結された各集電板 5 0— 2とを図 8に示すように、 第一， 第二金型 4 1， 4 5内にインサートする。 このとき第一， 第二金型 4 1， 4 5内には前記電子部品用 基板 1一 2の外形形状と同一形状のキヤビティー C 1が形成されるが、 フレキシブル 回路基板 2 0はその抵抗体パターン 2 5形成面をキヤピティ一 C 1の第一金型 4 1側 の内平面 C I 1に当接し、 且つ端子パ夕一ン 2 9， 2 9を設けた一端部分を第二金型 4 5側に折り返しておく。 即ち第一， 第二金型 4 1 , 4 5のキヤビティ一 C 1内にフ レキシブル回路基板 2 0を収納し、 その際フレキシブル回路基板 2 0の抵抗体パター ン 2 5を設けた面をキヤビティ一 C 1内の一方の面 C 1 1に当接し、 且つ端子パター ン 2 9 , 2 9を設けた側の部分をキヤビティ一 C 1の他方の面側に折り返した状態と する。 同時に集電板 5 0— 2はその基部 5 3— 2の部分が第一， 第二金型 4 1， 4 5 によって挟持されると同時に筒状突起 5 1— 2内には両金型 4 1 , 4 5からなる凸部 が挿入され、 さらに接続部 5 5— 2の下面が第二金型 4 5の表面に密着する。

そしてキヤビティー C 1の第一金型 4 1側に設けた二か所の樹脂注入口 P 1 , P 2 (図 6 ( a ) 参照） から加熱 ·溶融した合成樹脂 （ナイロン、 ポリフエ二レンスルフ イド等） を圧入 ·充填してキヤビティ一 C 1内を満たす。 そしてこの溶融樹脂の圧入 圧力によりフレキシブル回路基板 2 0の折り返した部分は図 8に点線で示すようにキ ャビティー C 1の内周面に押し付けられ、 その状態のまま冷却 ·固化される。 即ちキ ャビティ一 C 1内に溶融した成形樹脂を充填することで、 フレキシブル回路基板 2 0 の折り返した部分を、キヤビティー C 1の上面から外周側面を介して下面に密着させ、 その状態のまま冷却 ·固化される。 そして第一， 第二金型 4 1， 4 5を取り外し、 成 形された絶縁基台 1 0の両側から突出する連結部 3 1 , 3 1の部分及び突出する集電 板 5 0— 2の接続部 5 5— 2の先端部分を切断すれば、 図 6に示す電子部品用基板 1 一 2が完成する。 つまり、 略矩形状の板状の絶縁基台 1 0の上面から一外周側面を介 して下面に至ってフレキシブル回路基板 2 0が配置されている。 なお絶縁基台 1 0の 中央には貫通孔 1 1が設けられ、 その外周のフレキシブル回路基板 2 0には馬蹄形の 抵抗体パターン 2 5が設けられ、 その両端には端子パターン 2 9 , 2 9が設けられ、 端子パターン 2 9 , 2 9は更に絶緣基台 1 0の一外周側面を介して下面にも設けられ ている。 さらに集電板 5 0— 2は一体に絶縁基台 1 0に埋め込まれて構成され、 絶縁 基台 1 0に設けられた貫通孔 1 1には集電板 5 0— 2の筒状突起 5 1—2を絶縁基台 1 0の上面を超えて突出させ、 さらに基部 5 3 _ 2は絶縁基台 1 0内に埋め込まれ、 接続部 5 5— 2は絶縁基台 1 0の下面 （伹し下面に露出している端子パターン 2 9 , 2 9に対向した一外周側面側の下面） に露出している。

即ち第二の実施の形態には、請求項 1 1に従属する請求項 1 2に記載の発明である、 合成樹脂フィルム上にその表面に損動子が摺接する導体パターン 2 5とこの導体パタ —ン 2 5に接続される端子パターン 2 9， 2 9とを設けてなるフレキシブル回路基板 2 0と、 電子部品用基板 1一 2の外形形状に形成されたキヤビティー C 1を有する金 型 4 1， 4 5とを用意し、 前記金型 4 1 , 4 5のキヤビティー C 1内に前記フレキシ ブル回路基板 2 0を収納し、 その際前記フレキシブル回路基板 2 0の導体パターン 2 5を設けた面をキヤビティー C 1内の一方の面 C 1 1に当接し、 且つ端子パターン 2 9， 2 9を設けた側の部分をキヤビティ一 C 1の他方の面側に折り返した状態とし、 前記キヤビティー C 1内に溶融した成形樹脂を充填することで、 前記フレキシブル回 路基板 2 0の折り返した部分を、 キヤピティー C 1の上面から外周側面を介して下面 に密着させ、 充填した成形樹脂が固化した後に金型 4 1， 4 5を取り外すことで、 前 記成形樹脂からなる絶縁基台 1 0の上面に導体パターン 2 5を設けた部分を露出する と共に、 端子パターン 2 9 , 2 9を設けた側の部分をその外周側面から下面にかけて 折り返した状態で露出させ、 さらに前記金型 4 1 , 4 5のキヤビティー C 1内に前記 フレキシブル回路基板 2 0を収納した際に、 同時に金属板からなる集電板 5 0— 2を このキヤビティー C 1内に収納しておくことで、 前記成形樹脂からなる絶縁基台 1 0 に集電板 5 0 - 2を埋め込んでなる電子部品用基板の製造方法、 が開示されている。 以上のようにこの実施の形態によれば、 フレキシブル回路基板 2 0と集電板 5 0— 2とを金型 4 1 , 4 5のキヤビティー C 1内にインサート成形するだけで、 絶縁基台 1 0の上面に抵抗体パ夕一ン 2 5を露出すると共に、 端子パターン 2 9， 2 9をその 外周側面から下面にかけて露出し、 さらに集電板 5 0 - 2を取り付けた構造の電子部 品用基板 1一 2を容易に製造することができ、生産性が向上し、低コスト化が図れる。 またセラミック基板に比べて材料費の低コスト化が図れ、 厚みの薄型化も容易且つ安 価に行える。

図 7は上記電子部品用基板 1一 2を用いて構成した半固定可変抵抗器 1 0 0— 2を 示す図であり、 図 7 (a) は平面図、 図 7 (b) は正面図、 図 7 (c) は図 7 (a) の E— E断面図、 図 7 (d) は裏面図である。 同図に示すように半固定可変抵抗器 1 00— 2は、 電子部品用基板 1一 2の上面に摺動子 60を配置する際に集電板 50— 2に設けた筒状突起 51— 2を摺動子 60に設けた嵌揷孔 61に貫通し、 その先端を かしめることで摺動子 60を回動自在に取り付けて構成されている。 そして摺動子 6 0を回動すれば、摺動子 60に設けられている摺動接点 63が抵抗体パターン 25 (図 6参照） の表面を摺接して端子パターン 29， 29と集電板 50— 2間の抵抗値を変 化する。

〔第三の実施の形態〕

図 9， 図 10は本発明の第三の実施の形態を用いて製造した電子部品用基板 1一 3 を示す図であり、 図 9 (a) は上側から見た斜視図、 図 9 (b) は下側から見た斜視 図、 図 10 (a) は平面図、 図 10 (b) は正面図、 図 10 (c) は図 10 (a) の F— F断面図、 図 10 (d) は裏面図である。 同図に示す電子部品用基板 1一 3にお いて前記電子部品用基板 1一 1 , 1一 2と同一部分には同一符号を付してその詳細な 説明は省略する。 この電子部品用基板 1一 3においても、 絶縁基台 10の上面にフレ キシブル回路基板 20をインサート成形によって一体に取り付けて構成しており、 ま たフレキシブル回路基板 20上に形成される抵抗体パターン 25は物理的蒸着又は化 学的蒸着による金属薄膜によって構成されている。 なおこの電子部品用基板 1一 3を 構成する各部材の材質及びその製造方法は、 上記第一， 第二の実施の形態の対応する 各部材の材質及びその製造方法と同じである。

そしてこの実施の形態においても絶縁基^ 10は略矩形状で板状の合成樹脂成形品 であり、 前記電子部品用基板 1一 2と同様に、 集電板 50— 3を絶縁基台 10の内部 に一体にインサート成形している。 この集電板 50— 3も前記集電板 50— 2と同じ 形状であり、 金属板を略矩形状に形成してなる基部 53— 3の中央に、 電子部品用基 板 1一 3の抵抗体パターン 25を設けた面側に突出する筒状突起 51— 3を設け、 ま た基部 53— 3の外周の一辺から外方に向けて略矩形状に突出し且つ二回略直角に屈 曲することで電子部品用基板 1一 3の抵抗体パターン 25を設けた面と反対側の面に 露出する接続部 55— 3を設けて構成されている。 接続部 55— 3の先端は三分割さ れ、 その中央の部分が電子部品用基板 1一 3の抵抗体パ夕一ン 25を設けた面側に略 直角に折り曲げられている。 そしてこの電子部品用基板 1一 3においても、 集電板 5 0— 3を、 その筒状突起 5 1— 3が絶縁基台 1 0の貫通孔 1 1 (同時にフレキシブル 回路基板 2 0の貫通孔 2 1 ) の中 （中央） に位置するように絶縁基台 1 0の内部にィ ンサート成形によって埋め込んでいる。 このとき接続部 5 5— 3の下面は前述のよう に絶縁基台 1 0の下面に露出している。 また貫通孔 1 1と貫通孔 2 1の内径は筒状突 起 5 1— 3の外径よりも大きく、 筒状突起 5 1— 3はフレキシブル回路基板 2 0の上 面側に突出している。 このように構成すれば、 第二の実施の形態と同様に、 絶縁基台 1 0とフレキシブル回路基板 2 0と集電板 5 0 - 3とが同時に一体化できるので、 製 造工程の簡略化が図れる。

次にフレキシブル回路基板 2 0は図 1 1で示すような略矩形状 （幅は絶緣基台 1 0 と幅と略同一、 長さは絶縁基台 1 0の長さより所定寸法長い形状） の熱可塑性の合成 樹脂フィルムの中央の前記貫通孔 1 1に対応する位置にこれと同一内径の貫通孔 2 1 を設け、 またその表面の貫通孔 2 1の外周に馬蹄形状の導体パターン （以下この実施 の形態では 「抵抗体パターン」 という） 2 5を設け、 さらに抵抗体パターン 2 5の端 部 2 5 e， 2 5 eに長さ方向 （A) に沿う略矩形状の端子パターン 2 9 , 2 9を接続 して設けて構成されている。 フレキシブル回路基板 2 0はその端子パターン 2 9， 2 9を設けた側の辺を絶縁基台 1 0の上面から外周側辺を介してその下面に折り返し、 これによつてフレキシブル回路基板 2 0は絶縁基台 1 0の上面と外周側面と下面にそ の表面が露出するように折り曲げられた状態で絶縁基台 1 0に取り付けられる。 従つ て抵抗体パターン 2 5は絶縁基台 1 0の上面に、 端子パターン 2 9 , 2 9は絶縁基台 1 0の上面と外周側辺から下面にわたって露出している。

そしてこの電子部品用基板 1一 3においては、 フレキシブル回路基板 2 0の抵抗体 2 5の外側にある長さ方向 （A) の一辺の端部 （抵抗体パターン 2 5側） となる端辺 7 1を覆う円弧形状を有する押え部 1 Ί a (但し抵抗体パターン 2 5を覆ってはいな レ と、 フレキシブル回路基板 2 0の抵抗体パターン 2 5の端部 2 5 e， 2 5 eの外 周近傍の部分に二つの端子パターン 2 9 , 2 9を覆う円弧形状を有する押え部 1 7 b と、絶縁基台 1 0の下面に配置されたフレキシブル回路基板 2 0の端子パターン 2 9 ,

2- 9を設けた側の端辺 7 3を覆う絶縁基台 1 0の下面と同一面の平板状の押え部 1 7 cとを、 それぞれ絶縁基台 1 0と一体にインサート成形樹脂で設け、 これによつてフ レキシブル回路基板 2 0を絶縁基台 1 0に強固に固定している。

フレキシブル回路基板 2 0の端辺 7 1は、 抵抗体パターン 2 5の円弧形状に合わせ て円弧状に形成されており、 押え部 1 7 aもこの円弧形状に合わせて円弧状に形成さ れている。

フレキシブル回路基板 2 0の抵抗体パターン 2 5の端子パターン 2 9， 2 9を接続 した部分の両外周側辺 （即ちフレキシブル回路基板 2 0の幅方向 （B ) の両端部） に は凹状に切り欠かれた一対の樹脂揷通部 7 5 a， 7 5 aが設けられ、 また両端子パ夕 ーン 2 9， 2 9の間には貫通孔からなる樹脂揷通部 7 5 bが設けられ、 これら樹脂揷 通部 7 5 a , 7 5 a , 7 5 bの上を通過し且つ抵抗体パ夕一ン 2 5の円弧形状に合わ せて円弧状に押え部 1 7 bが成形されている。 押え部 1 7 bは樹脂揷通部 7 5 a , 7 5 a , 7 5 bの部分でその下側の絶縁基台 1 0を構成する成形樹脂と連結されている。 フレキシブル回路基板 2 0の絶縁基台 1 0の下面側に折り返された長さ方向 （A) のもう一つの辺の端部 （端子パターン 2 9， 2 9側） となる端辺 7 3は、 略直線状で その中央に円弧状に凹む凹部 7 7 (図 1 1参照） を設けている。 そして一端辺 7 3の 上には、 端辺 7 3を複数箇所 （五ケ所） で押さえるように押え部 1 7 cが成形されて いる。 フレキシブル回路基板 2 0の端辺 7 3近傍部分の面は、 フレキシブル回路基板 2 0を絶縁基台 1 0の下面側に折り返した直後の面 （絶縁基台 1 0の側面側に位置す る下面） から更に絶縁基台 1 0の内部に向かって凹む凹部 7 8の底面まで凹ませてい るが、 これは押え部 1 7 cの表面を端子パターン 2 9， 2 9の露出面と同一面にする ため、 押え部 1 7 cの厚み分だけフレキシブル回路基板 2 0の面を低くしておく必要 があるからである。

即ち第三の実施の形態には、 請求項 2に従属する請求項 4に記載の発明である、 絶 縁基台 1 0と、 前記絶縁基台 1 0上に取り付けられる合成樹脂フィルム上に端子バタ ーン 2 9 , 2 9とその表面に摺動子が摺接する導体パターン 2 5とを設けてなるフレ キシブル回路基板 2 0とを具備し、 前記絶縁基台 1 0は合成樹脂成形品であり、 前記 フレキシブル回路基板 2 0はこの絶縁基台 1 0にインサート成形されており、 また前 記絶縁基台 1 0には、 筒状突起 5 1— 3を設けた集電板 5 0— 3が、 筒状突起 5 1一

3が前記絶縁基台 1 0とフレキシブル回路基板 2 0にそれぞれ設けた貫通孔 1 1， 2

1の中に位置するように、インサート成形されており、 さらに前記絶緣基台 1 0には、 フレキシブル回路基板 2 0を前記絶縁基台 1 0に強固に固定する押え部 1 7 a , 1 7 b， 1 7 cを設けた電子部品用基板 1一 3、 が開示されている。

なお上記第三の実施の形態では、 絶縁基台 1 0に筒状突起 5 1— 3を設けた集電板 5 0— 3をインサート成形した例を示しているが、 絶縁基台 1 0に集電板 5 0— 3を ィンサート成形しないでその他の部分は上記第三の実施の形態と同一の構造の電子部 品用基板を構成してもよい。

この電子部品用基板は、 請求項 1に従属する請求項 4に記載の発明である、 絶縁基 台 1 0と、 前記絶縁基台 1 0上に取り付けられる合成樹脂フィルム上に端子パターン 2 9 , 2 9とその表面に摺動子が摺接する導体パターン 2 5とを設けてなるフレキシ ブル回路基板 2 0とを具備し、 前記絶縁基台 1 0は合成樹脂成形品であり、 前記フレ キシブル回路基板 2 0はこの絶縁基台 1 0にインサート成形されており、 さらに前記 絶縁基台 1 0には、 フレキシブル回路基板 2 0を前記絶縁基台 1 0に強固に固定する 押え部 1 7 a， 1 7 b , 1 7 cを設けた構成となる。

次にこの電子部品用基板 1一 3の製造方法を説明する。 まず図 1 1に示すように貫 通孔 2 1、 樹脂揷通部 7 5 a， 7 5 a , 7 5 bを有し、 その表面に物理的蒸着又は化 学的蒸着による金属薄膜によって抵抗体パターン 2 5と端子パターン 2 9 , 2 9とを 形成したフレキシブル回路基板 2 0と図 1 0に示す集電板 5 0— 3とを用意する。 こ のフレキシブル回路基板 2 0は、 抵抗体パターン 2 5を設けた部分の両側辺から連結 部 3 1， 3 1を突出しており、 これら連結部 3 1， 3 1によって同一の多数のフレキ シブル回路基板 2 0 (図示せず） が並列に連結されている。 また集電板 5 0— 3も接 続部 5 5— 3の先端部分が図示しない連結部材に連結されることで、 同一の多数の集 電板 5 0— 3が並列に連結されている。

次に連結部 3 1 , 3 1によって連結された各フレキシブル回路基板 2 0及び連結部 材によって連結された各集電板 5 0— 3を図 1 2に示すように、第一，第二金型 4 1 , 4 5内にインサートする。 このとき第一， 第二金型 4 1 , 4 5内には前記電子部品用 基板 1一 3の外形形状と同一形状のキヤビティ一 C 1が形成されるが、 フレキシブル 回路基板 2 0はその抵抗体パターン 2 5形成面をキヤビティ一 C 1の第一金型 4 1側 の内平面 C 1 1に当接し、 且つ端子パターン 2 9 , 2 9を設けた一端辺 7 3側部分を 第二金型 4 5側に折り返しておく。 即ち第一， 第二金型 4 1 , 4 5のキヤビティ一 C

1内にフレキシブル回路基板 2 0を収納し、 その際フレキシブル回路基板 2 0の抵抗 体パターン 2 5を設けた面をキヤビティー C 1内の一方の面 （第一金型 4 1側） に当 接し、 且つ端子パターン 2 9 , 2 9を設けた側の部分をキヤビティー C 1の他方の面 側 （第二金型 4 5側） に折り返した状態とする。 同時に集電板 5 0— 3はその基部 5 3— 3の部分が第一， 第二金型 4 1 , 4 5によって挟持され、 また接続部 5 5— 3の 下面が第二金型 4 5の表面に密着する。 なおフレキシブル回路基板 2 0の端辺 7 3に 凹部 7 7 (図 1 1参照） を設けたのは、 フレキシブル回路基板 2 0の端辺 7 3側部分 を第二金型 4 5側に折り返した際に、 第二金型 4 5に設けた貫通孔 1 1を形成するた めの凸部 4 7にフレキシブル回路基板 2 0が当接しないように逃げるためである。 そして金型 4 1側に設けたニケ所の樹脂注入口 （図 9 ( a ) に示す矢印 G l， G 2 及び図 1 2に示す G l， G 2 ) から加熱 ·溶融した合成樹脂を圧入 ·充填してキヤピ ティー C 1内を満たす。 このとき溶融樹脂の圧入圧力と熱とによりフレキシブル回路 基板 2 0はキヤビティー C 1の内周面に押し付けられてその内周面形状に変形し、 そ の状態のまま冷却 ·固化される。 即ちキヤビティ一 C 1内に溶融した成形樹脂を充填 することで、 フレキシブル回路基板 2 0の折り返した部分を、 キヤビティー C 1の上 面から外周側面を介して下面に密着させ、 その状態のまま冷却 ·固化される。 そして 第一， 第二金型 4 1， 4 5を取り外し、 成形された絶縁基台 1 0の両側から突出して いる連結部 3 1， 3 1の部分及び突出する集電板 5 0— 3の接続部 5 5— 3の先端部 分を切断すれば、 図 9， 図 1 0に示す電子部品用基板 1一 3が完成する。

なお前述のように押え部 1 Ί cによって端辺 7 3及びその近傍を断続的に複数箇所 で押さえたのは、 端辺 7 3の一部を第二金型 4 5の面に当接させておくことで、 端辺 7 3の部分が溶融成形樹脂の圧入圧力によって第二金型 4 5の面まで押し上げられて 変形しないようにこれを押えておくためである。 つまり押え部 1 7 cを設けないで絶 緣基台 1 0の下面から露出している端辺 7 3及びその近傍部分は、 第二金型 4 5によ つて端辺 7 3及びその近傍を押えていた結果形成されたものである。

以上のようにこの実施の形態によれば、 フレキシブル回路基板 2 0と集電板 5 0— 3とを第一，第二金型 4 1 , 4 5のキヤビティ一 C 1内にインサート成形するだけで、 絶縁基台 1 0の上面に抵抗体パタ一ン 2 5を露出すると共に、 端子パターン 2 9 , 2 9をその外周側面から下面にかけて露出し、 さらに集電板 5 0— 3を取り付けた構造 の電子部品用基板 1一 3を容易に製造することができ、 生産性が向上し、 低コスト化 が図れる。 またセラミック基板に比べて材料費の低コスト化が図れ、 厚みの薄型化も 容易且つ安価に行える。

この電子部品用基板 1一 3によれば、 絶縁基台 1 0の上面に設けられたフレキシブ ル回路基板 2 0と絶縁基台 1 0の下面に設けられたフレキシブル回路基板 2 0とに、 それぞれフレキシブル回路基板 20を強固に絶縁基台 10に固定する押え部 11 a〜 17 cを設けたので、 たとえフレキシブル回路基板 20と絶縁基台 10とがインサー ト成形時の熱と圧力だけによつては固着しにくい材質の組み合わせであったとしても、 フレキシブル回路基板 20が絶縁基台 10の表面から剥がれるなどの問題は生じず、 容易にこれを強固に固定しておくことができる。 なおこの実施の形態においては、 押 え部 17 a〜l 7 cをフレキシブル回路基板 20の絶縁基台 10の上面側に設けられ た抵抗体パターン 25側の端辺 71と、 抵抗体パターン 25の端部 25 e, 25 eの 外周近傍部分と、 絶縁基台 10の下面側に設けられた端子パターン 29, 29側の端 辺 73とに設けたが、 フレキシブル回路基板 20の絶縁基台 10上への固着が比較的 強固の場合、 押え部はこれら三力所の内の何れか一力所のみに設けるだけでもかまわ ない。 その場合、 フレキシブル回路基板 20の絶縁基台 10の下面側に折り曲げた部 分が最も元の形状に戻ろうとする応力が強く、 はがれ易いので、 端子パターン 29, 29側の端辺 73の部分に押え部 17 cを設けることが好ましい。

以上のようにして製造された電子部品用基板 1一 3は、 その筒状突起 51— 3を、 前記図 7に示すと同様の摺動子 60の嵌揷孔 61に貫通してその先端をかしめること で摺動子 60を回動自在に取り付け、 これによつて半固定可変抵抗器が構成される。

〔第四の実施の形態〕

図 13, 図 14は本発明の第四の実施の形態を用いて製造した電子部品用基板 1一 4を示す図であり、 図 13は斜視図、 図 14 (a) は平面図、 図 14 (b) は正面図、 図 14 (c) は図 14 (a) の G— G断面図、 図 14 (d) は裏面図である。 両図に 示すように電子部品用基板 1一 4は、 絶縁基台 10の上面にフレキシブル回路基板 2 0をインサート成形によって一体に取り付けると共に、 端子板 70, 70を前記フレ キシブル回路基板 20上に設けた端子パターン 29， 29と接続するように絶縁基台 10の端部に取り付けて構成されている。 以下各構成部品について説明する。

絶緣基台 10は略矩形状で板状の合成樹脂成形品であり、 その中央には円形の貫通 孔 11が設けられ、 またその下面中央には凹状の集電板収納凹部 15が設けられ、 さ らにその下面の一端辺近傍には端子板 70， 70を収納する寸法形状の端子板収納凹 部 18， 18が設けられている。 この絶縁基台 10は熱可塑性の合成樹脂、 例えばナ イロンゃポリフエ二レンスルフイド （PPS) 等によって構成されている。

フレキシブル回路基板 20は熱可塑性の合成樹脂フィルム （例えばポリイミドフィ ルム） 上に端子パターン 2 9， 2 9とその表面に摺動子が摺接する導体パターン 2 5 とを設けて構成される。 即ちこのフレキシブル回路基板 2 0は合成樹脂フィルムの中 央の前記貫通孔 1 1に対応する位置にこれと同一内径の貫通孔 2 1を設け、 またその 表面の貫通孔 2 1の周囲にはこれを馬蹄形状に囲む導体パターン （以下この実施の形 態では 「抵抗体パターン」 という） 2 5を設け、 さらに抵抗体パ夕一ン 2 5の両端に はそれぞれ端子パターン 2 9 , 2 9を抵抗体パターン 2 5と接続して設けている。 ここで前記抵抗体パターン 2 5は物理的蒸着 （ P V D、 physical vapor deposition) 又は化学的蒸着 （C V D、 chemical vapor deposition) による金属薄膜によって構成 されている。 物理的蒸着の方法としては、 真空蒸着、 スパッタリング、 イオンビーム 蒸着等を用いる。 化学的蒸着の方法としては、 熱 C VD法、 プラズマ C V D法、 光 C V D法等を用いる。 蒸着する抵抗体パターン 2 5の材質としては、 ニッケルクロム合 金等のニッケル系材料、 又はクロム珪酸塩系化合物 （C r一 S i 0₂) 等からなるサ 一メット系材料、 又は窒化タンタル等のタンタル系材料等を用いる。 クロム珪酸塩系 化合物は 2 0 0 0 Ω - c m以上の大きな比抵抗を容易に実現できるので、 この電子 部品用基板 1一 4の小型化に好適である。

ところで本発明においては抵抗体パターン 2 5として、 カーボンペースト等の抵抗 体ペーストからなる抵抗体パターンを用いることもできるが、 この実施の形態におい ては、 この電子部品用基板 1一 4が半固定可変抵抗器用の基板なので、 金属蒸着によ る抵抗体パターン 2 5を用いた。 その理由は以下の通りである。 即ち半固定可変抵抗 器は通常別の回路基板等に取り付けられた後、 摺動子を回動することで抵抗値をセッ トするが、 一旦抵抗値をセットした後はその抵抗値を変化させず、 セットした抵抗値 をそのまま維持するように使用される。従ってこの種の半固定可変抵抗器にあっては、 セットした抵抗値が温度や湿度の影響を受けにくいようにする必要がある。 しかしな がら抵抗体パターンとして抵抗体ペーストからなる抵抗体パターンを用いた場合、 抵 钪体パ夕一ンが樹脂中に導電粉を混合する構成なので、 その樹脂が熱や湿度に影響さ れ易く、 その抵抗値が温度 ·湿度の変化によって変化し易い。

一方上記金属蒸着による抵抗体パターン 2 5によれば、 抵抗体パターン 2 5全体を 均質で均一な厚みに形成できることは言うまでもなく、 さらに樹脂中に導電粉を混合 したべ一ストを印刷焼成した抵抗体パターンのように内部に樹脂を有していないので、 熱や温度によって抵抗値が変化しにくい。 例えばカーボンペーストを印刷焼成した抵 抗体パターンの場合、 抵抗温度係数が 5 O O p p mZ°Cなのに対して、 上記真空蒸着 を用いた金属薄膜の場合の抵抗温度係数は、 1 0 0 p p mZ°Cであった。 なおこの金 属薄膜の抵抗温度係数はセラミック基板に高温で抵抗体パターンを焼き付けた場合の 抵抗温度係数と同等の良好な温度特性である。 これらのことから本実施の形態では抵 抗体パターンとして金属蒸着による抵抗体パターン 2 5を用いたのである。

次に端子パターン 2 9， 2 9は、 ニクロム下地の上に銅層と金層とを順番に蒸着に よって形成して構成されている。 なお端子パターン 2 9， 2 9は抵抗値の変化に直接 影響を与えないので、導電ペーストの印刷焼成等の他の手段によって形成しても良い。 端子板 7 0， 7 0は略コ字状で金属板 （例えば鉄板の表面に銅メツキした上で低融 点金属メツキしたものや、 ステンレス板等) 製であり、 絶縁基台端部 1 2の上面、 側 面、 下面を覆う寸法に形成されている。

即ち第四の実施の形態には、 請求項 1に従属する請求項 6に記載の発明である、 絶 縁基台 1 0と、 前記絶緣基台 1 0上に取り付けられる合成樹脂フィルム上に端子パ夕 ーン 2 9 , 2 9とその表面に摺動子が摺接する導体パターン 2 5とを設けてなるフレ キシブル回路基板 2 0とを具備し、 前記絶縁基台 1 0は合成樹脂成形品であり、 前記 フレキシブル回路基板 2 0はこの絶縁基^ 1 0にインサート成形されており、 さらに 前記フレキシブル回路基板 2 0上に設けられた端子パターン 2 9 , 2 9と接続して絶 緣基台 1 0端部に取り付く端子板 7 0 , 7 0を具備して構成される電子部品用基板 1 —4、 が開示されている。

次にこの電子部品用基板 1一 4の製造方法を説明する。 まず図 1 5に示すように貫 通孔 2 1を有し、 その表面に物理的蒸着又は化学的蒸着による金属薄膜によって抵抗 体パターン 2 5と端子パターン 2 9 , 2 9とを形成したフレキシブル回路基板 2 0を 用意する。 このフレキシブル回路基板 2 0は、 その両側辺から連結部 3 1， 3 1が突 出しており、 これら連結部 3 1 , 3 1によって同一の多数のフレキシブル回路基板 2 0が並列に連結されている。

次に連結部 3 1 , 3 1によって連結された各フレキシブル回路基板 2 0を図 1 6に 示すように、 第一， 第二金型 4 1， 4 5内にインサートする。 このとき第一， 第二金 型 4 1 , 4 5内には前記電子部品用基板 1一 4の外形形状と同一形状のキヤビティー

C 1が形成されるが、 フレキシブル回路基板 2 0はその抵抗体パターン 2 5形成面を キヤピティー C 1の第一金型 4 1側の内平面 C 1 1に当接しておく。 そして第一金型 4 1側に設けたニケ所の樹脂注入口 （図 1 3に示す矢印 P I , P 2 及び図 1 6に示す P l， P 2 ) から加熱 ·溶融した合成樹脂 （ナイロン、 ポリフエ二 レンスルフイド等） を圧入 ·充填してキヤビティ一 C 1内を満たす。 そして前記溶融 合成樹脂が冷却'固化した後に、 第一， 第二金型 4 1 , 4 5を取り外し、 成形された 絶縁基台 1 0の両側から突出する連結部 3 1， 3 1の部分を切断する。

そして前記図 1 3， 図 1 4に示す端子板 7 0， 7 0を、 フレキシブル回路基板 2 0 の表面の端子パターン 2 9 , 2 9を設けた面を覆うように接続して、 この面と絶縁基 台 1 0下面の端子板収納凹部 1 8， 1 8の面及び絶縁基台 1 0の外周側面を覆うよう に取り付ければ、 図 1 3， 図 1 4に示す端子パターン 2 9と接続して絶縁基台端部 1 2に取り付く端子板 7 0を伴う電子部品用基板 1一 4が完成する。

即ち第四の実施の形態には、 請求項 1 3に記載の発明である、 合成樹脂フィルム上 にその表面に摺動子が摺接する導体パターン 2 5とこの導体パターン 2 5に接続され る端子パターン 2 9 , 2 9とを設けてなるフレキシブル回路基板 2 0と、 金属板から なる端子板 7 0 , 7 0と、 電子部品用基板 1一 4の外形形状に形成されたキヤビティ —C 1を有する金型 4 1， 4 5とを用意し、 前記金型 4 1， 4 5のキヤビティー C 1 内に前記フレキシブル回路基板 2 0を収納し、 その際前記フレキシブル回路基板 2 0 の導体パターン 2 5を設けた面をキヤビティ一 C 1内の一方の面 C 1 1 (第一金型 4

1面） に当接し、 前記キヤビティ一 C 1内に溶融した成形樹 J3旨を充填し、 充填した成 形樹脂が固化した後に金型 4 1， 4 5を取り外すことで、 成形樹脂からなる絶縁基台 1 0にフレキシブル回路基板 2 0をその導体パターン 2 5と端子パターン 2 9， 2 9 とを露出するように取り付け、 その後絶縁基台端部 1 2に、 前記フレキシブル回路基 板 2 0上に設けられた端子パターン 2 9， 2 9に接続するように端子板 7 0， 7 0を 取り付けてなる電子部品用基板 1一 4の製造方法、 が開示されている。

なお前記端子板 7 0と端子パターン 2 9間は直接当接した機械的圧接力のみで接続 しても良いし、 導電性接着剤などを介して接続しても良い。 なお端子板 7 0の形状' 取付構造はこの実施の形態に限定されず、 要は端子パターン 2 9と接続して絶縁基台

1 0端部に取り付ける構造であれば、 どのような構造であっても良い。

以上のようにして電子部品用基板 1—4を製造すれば、 フレキシブル回路基板 2 0 を絶縁基台 1 0にインサート成形するので、 その製造が容易に行え、 低コスト化が図 れる。 また絶縁基台 1 0を合成樹脂成形品で構成したので、 その製造が容易で、 セラ ミック基板に比べて材料費の低コスト化が図れ、 厚みの薄型化も容易且つ安価に行え る。 また合成樹脂フィルムに多数組の抵抗体パターン 25を同時に形成し、 次に各組 の抵抗体パターン 25を設けたフレキシブル回路基板 20にそれぞれ同時に絶縁基台 10を成形した後、 一体に連結したフレキシブル回路基板 20をカツトして個品化す ることができるので、 電子部品用基板 1一 4を容易に大量生産でき、 生産性が向上す る。

図 17は上記電子部品用基板 1一 4を用いて構成した半固定可変抵抗器 100-4 を示す図であり、 図 17 (a) は平面図、 図 17 (b) は正面図、 図 17 (c) は図 17 (a) の H— H断面図、 図 17 (d) は裏面図である。 同図に示すように半固定 可変抵抗器 100— 4は、 電子部品用基板 1― 4の上面に摺動子 60を配置し、 下面 に集電板 50を配置し、 集電板 50に設けた円筒状の筒状突起 51を貫通孔 11， 2 1に貫通させ、 さらに電子部品用基板 1—4を貫通した筒状突起 51の先端を摺動子 60に設けた嵌揷孔 61に貫通した上でその先端をかしめることで摺動子 60を回動 自在に取り付けて構成されている。 ここで集電板 50は電子部品用基板 1一 4の下面 に設けた集電板収納凹部 15に収納されている。 そして摺動子 60を回動すれば、 摺 動子 60に設けられた摺動接点 63が抵抗体パターン 25 (図 14参照） の表面を摺 接して端子板 70, 70と集電板 50間の抵抗値を変化する。

上記半固定可変抵抗器 100-4は各種電子部品を搭載した別の回路基板に取り付 けられる。 その際は別の回路基板に設けた回路パターンに前記端子板 70, 70を低 融点金属等を用いた高温を伴う接続手段によって固定することとなるが、 本発明にお いては端子板 70， 70を用いているので、 別の回路基板への高温を伴う接続手段に よる固定が容易に行え、 一方で端子パターン 29やフレキシブル回路基板 20の材質 として熱に弱い材質のものを用いることができるようになる。 また端子板 70, 70 はフレキシブル回路基板 20を絶縁基台 10に挟持して固定する機械的固定手段を兼 ねる。

〔第五の実施の形態〕

図 18は本発明の第五の実施の形態を用いて製造した電子部品用基板 1一 5を示す 図であり、 図 18 (a) は平面図、 図 18 (b) は正面図、 図 18 (c) は図 18 (a) の I— I断面図、 図 18 (d) は裏面図である。 同図に示す電子部品用基板 1一 5に おいて前記電子部品用基板 1— 4と同一部分には同一符号を付してその詳細な説明は 省略する。 この電子部品用基板 1一 5においても、 絶縁基台 10の上面にフレキシブ ル回路基板 20をインサート成形によって一体に取り付け、 また端子板 70, 70を 端子パ夕一ン 29, 29と接続するように絶縁基台端部 12に取り付けている。 抵抗 体パターン 25も物理的蒸着又は化学的蒸着による金属薄膜で構成されている。

この電子部品用基板 1—5において前記電子部品用基板 1一 4と相違する点は、 フ レキシブル回路基板 20の他に端子板 70, 70も絶縁基台 10にインサート成形し、 これによつてこれら各部品を一体化した点である。 即ちこの電子部品用基板 1一 5の 製造方法は、 図 19に示すように、 絶縁基台 10成型用の第一， 第二金型 41, 45 のキヤビティ一 C 1内にフレキシブル回路基板 20と端子板 70, 70とを予めイン サ一トしておき、 キヤビティー C 1内に樹脂注入口 P 1， P 2 (第四の実施の形態と 同じ位置に設けてある） から溶融合成樹脂を圧入して冷却 ·固化することで、 フレキ シブル回路基板 20と端子板 70, 70とを絶縁基台 10にて一体成形した電子部品 用基板 1 _ 5を製造する。

即ち第五の実施の形態には、 請求項 6に従属する請求項 8に記載の発明である、 絶 緣基台 10と、 前記絶縁基台 10上に取り付けられる合成樹脂フィルム上に端子パタ ーン 29， 29とその表面に摺動子が摺接する導体パターン 25とを設けてなるフレ キシブル回路基板 20とを具備し、 前記絶縁基台 10は合成樹脂成形品であり、 前記 フレキシブル回路基板 20はこの絶縁基台 10にインサート成形され、 また前記フレ キシブル回路基板 20上に設けられた端子パターン 29, 29と接続して絶縁基台 1 0端部に取り付く端子板 70, 70を具備し、 これら端子板 70, 70も、 前記絶縁 基台 10にインサート成形して構成される電子部品用基板 1— 5、が開示されている。 また第五の実施の形態には、 請求項 14に記載の発明である、 合成樹脂フィルム上 にその表面に摺動子が摺接する導体パターン 25とこの導体パ夕一ン 25に接続され る端子パターン 29, 29とを設けてなるフレキシブル回路基板 20と、 金属板から なる端子板 70, 70と、 電子部品用基板 1一 5の外形形状に形成されたキヤビティ

—C 1を有する金型 41, 45とを用意し、 前記金型 41, 45のキヤビティー C 1 内に前記フレキシブル回路基板 20と端子板 70， 70とを収納し、 その際前記フレ キシブル回路基板 20の導体パターン 25を設けた面をキヤビティ一 C 1内の一方の 面 C 11 (第一金型 41面） に当接すると同時に、 端子板 70， 70の一部をフレキ シブル回路基板 20の端子パターン 29， 29に当接又は対向させておき、 前記キヤ ビティ一 C 1内に溶融した成形樹脂を充填し、 充填した成形樹脂が固化した後に金型 41, 45を取り外すことで、 成形樹脂からなる絶縁基台 10にフレキシブル回路基 板 20をその導体パターン 25と端子パターン 29, 29とを露出するように取り付 けると同時に、 この絶縁基台 10端部に、 前記フレキシブル回路基板 20上に設けら れた端子パターン 29， 29に接続するように端子板 70， 70を取り付けてなる電 子部品用基板 1一 5の製造方法、 が開示されている。

なお第一金型 41の端子板 70の上部の位置には、 キヤビティー C 1の一部を構成 するキヤピティー C 12が設けられており、 キヤビティ一 C 12内には、 絶縁基台 1 0を成形する際にキヤビティー C 1 , C 2内に圧入する溶融成形樹脂によって端子板 70， 70が位置ずれを起こさないように端子板 70, 70をその後側から支える突 起状の当接部 42が設けられている。 そしてこのキヤビティー C 12によって、 図 1 8に示す、 端子板 70， 70の上面を覆う絶縁基台 10と同じ合成樹脂からなる端子 板押え部 19が形成され、 端子板 70， 70の絶縁基台 10への固定の確実化と、 端 子板 70, 70の端子パ夕一ン 29， 29への接続の確実化とを図っている。 なおフ レキシブル回路基板 20の両端子パターン 29, 29の間の部分には、 絶縁基台 10 と端子板押え部 19間を一体に連結するための開口 23が設けられている。 また端子 板押え部 19に形成されている二つの穴 191, 191は、 前記第一金型 41のキヤ ビティー C 12内に設けられた当接部 42によって形成される穴である。

このようにフレキシブル回路基板 20ばかりか端子板 70, 70をも絶縁基台 10 にィンサ一ト成形することとすれば、 別途端子板 70, 70の絶縁基台 10への取付 工程が不要になり、 また端子板 70， 70の絶縁基台 10への固定と端子板 70， 7 0の端子パターン 29, 29への電気的接続とを容易に確実に行うことができる。 ま た絶縁基台 10を合成樹脂成形品で構成したので、 その製造が容易で、 セラミック基 板に比べて材料費の低コスト化が図れ、 厚みの薄型化も容易且つ安価に行える。 なお 端子板押え部 19は必ずしも必要なく、 省略しても良い。

〔第六の実施の形態〕

図 20は本発明の第六の実施の形態を用いて製造した電子部品用基板 1一 6を示す 図であり、 図 20 (a) は平面図、 図 20 (b) は正面図、 図 20 (c) は図 20 (a) の J一 J断面図、 図 20 (d) は裏面図である。 同図に示す電子部品用基板 1一 6に おいて前記電子部品用基板 1一 4と同一部分には同一符号を付してその詳細な説明は 省略する。 この電子部品用基板 1—6においても、 絶縁基台 1 0の上面にフレキシブ ル回路基板 2 0がィンサ一ト成形によって一体に取り付けられると共に、端子板 7 0， 7 0がフレキシブル回路基板 2 0上に設けた端子パターン 2 9， 2 9に接続された状 態で絶縁基台端部 （端辺） 1 2に取り付けられている。

この電子部品用基板 1一 6において前記電子部品用基板 1一 4と相違する点は、 前 記電子部品用基板 1一 4に更に、 集電板 5 0— 6を絶縁基台 1 0の内部に一体成形し た点である。 ここで集電板 5 0— 6は、 金属板を略矩形状に形成してなる基部 5 3— 6の中央に、 電子部品用基板 1一 6の抵抗体パターン 2 5を設けた面側に突出する筒 状突起 5 1 - 6を設け、 また基部 5 3 - 6の外周の一辺から外方に向けて略矩形状に 突出し且つ二回略直角に屈曲することで電子部品用基板 1一 6の抵抗体パターン 2 5 を設けた面と反対側の面に露出する接続部 5 5— 6を設けて構成されている。 接続部 5 5 - 6の先端は三分割され、 その中央の部分が電子部品用基板 1一 6の抵抗体パ夕 —ン 2 5を設けた面側に略直角に折り曲げられている。 そしてこの電子部品用基板 1 一 6においては、 集電板 5 0— 6を、 その筒状突起 5 1— 6が絶縁基台 1 0の貫通孔 1 1 (同時にフレキシブル回路基板 2 0の貫通孔 2 1 ) の中 （中央） に位置するよう に絶縁基台 1 0の内部にインサート成形によって埋め込んでいる。 このとき接続部 5 5— 6の下面は前述のように絶縁基台 1 0の下面に露出している。 筒状突起 5 1 - 6 はフレキシブル回路基板 2 0の上面側に突出している。 このように構成すれば、 絶縁 基台 1 0を成形する際に、 絶縁基^ 1 0とフレキシブル回路基板 2 0と集電板 5 0— 6とが同時に一体化できるので、 製造工程の簡略化が図れる。

次にこの電子部品用基板 1 _ 6の製造方法を説明する。 まず図 1 5に示すと同様の 貫通孔 2 1を有し、 その表面に物理的蒸着又は化学的蒸着による金属薄膜によって抵 抗体パターン 2 5と端子パターン 2 9 , 2 9とを形成したフレキシブル回路基板 2 0 と、 図 2 0に示す集電板 5 0— 6とを用意する。 このフレキシブル回路基板 2 0は前 述のように、 その両側辺から連結部 3 1 , 3 1が突出しており、 これら連結部 3 1，

3 1によって同一の多数のフレキシブル回路基板 2 0が並列に連結されている。 また 集電板 5 0 - 6も接続部 5 5一 6の先端部分が図示しない連結部材に連結されること で、 同一の多数の集電板 5 0一 6が並列に連結されている。

次に連結部 3 1 , 3 1によって連結された各フレキシブル回路基板 2 0と連結部材 によって連結された各集電板 5 0— 6とを図 2 1に示すように、第一，第二金型 4 1 , 4 5内にインサートする。 このとき第一， 第二金型 4 1 , 4 5内には前記電子部品用 基板 1一 6の外形形状と同一形状のキヤビティー C 1が形成されるが、 フレキシブル 回路基板 2 0はその抵抗体パターン 2 5形成面をキヤビティ一 C 1の第一金型 4 1側 の内平面 C I 1に当接しておく。 即ち第一， 第二金型 4 1 , 4 5のキヤビティー C 1 内にフレキシブル回路基板 2 0を収納し、 その際フレキシブル回路基板 2 0の抵抗体 パターン 2 5を設けた面をキヤビティ一 C 1内の一方の面 C 1 1 (第一金型 4 1面） に当接した状態とする。 同時に集電板 5 0— 6はその基部 5 3— 6の部分が第一， 第 二金型 4 1 , 4 5によって挟持されると同時に筒状突起 5 1 _ 6内には両金型 4 1， 4 5からなる凸部が挿入され、 さらに接続部 5 5— 6の下面が第二金型 4 5の表面に 密着する。

そしてキヤビティー C 1の第一金型 4 1側に設けた二か所の樹脂注入口 P 1 , P 2 (図 1 3と同じ位置） から加熱 ·溶融した合成樹脂 （ナイロン、 ポリフエ二レンスル フイド等） を圧入 ·充填してキヤビティー C 1内を満たす。 そしてこの溶融樹脂の圧 入圧力によりフレキシブル回路基板 2 0は第一金型 C 1の内平面 C 1 1に押し付けら れ、 その状態のまま冷却 '固化される。 そして第一， 第二金型 4 1， 4 5を取り外し、 成形された絶縁基台 1 0の両側から突出する連結部 3 1 , 3 1の部分及び突出する集 電板 5 0— 6の接続部 5 5— 6の先端部分を切断すれば、 図 2 0に示す電子部品用基 板 1 _ 6が完成する。 なお絶縁基台 1 0の中央には貫通孔 1 1が設けられ、 その外周 のフレキシブル回路基板 2 0には馬蹄形の抵抗体パターン 2 5が設けられ、 その両端 には端子パターン 2 9， 2 9が設けられている。 さらに集電板 5 0— 6は一体に絶縁 基台 1 0に埋め込まれて構成され、 絶縁基台 1 0に設けられた貫通孔 1 1には集電板 5 0— 6の筒状突起 5 1— 6を絶縁基台 1 0の上面を超えて突出させ、 さらに基部 5 3 - 6は絶縁基台 1 0内に埋め込まれ、 接続部 5 5— 6は絶縁基台 1 0の下面 （つま り上面に露出している端子パターン 2 9 , 2 9に対向した一外周側面側の下面） に露 出している。

そして図 2 0に示す端子板 7 0， 7 0を、 フレキシブル回路基板 2 0の表面の端子 パ夕一ン 2 9， 2 9を設けた面を覆うように接続して、 この面と絶縁基台 1 0下面の 端子板収納凹部 1 8 , 1 8の面及び絶縁基台 1 0の外周側面を覆うように取り付けれ ば、 図 2 0に示す端子パターン 2 9と接続して絶縁基台端部 1 2に取り付く端子板 7 0を伴う電子部品用基板 1一 6が完成する。 即ち第六の実施の形態には、 請求項 6に従属する請求項 9に記載の発明である、 絶 縁基台 1 0と、 前記絶縁基台 1 0上に取り付けられる合成樹脂フィルム上に端子パ夕 ーン 2 9 , 2 9とその表面に摺動子が摺接する導体パターン 2 5とを設けてなるフレ キシブル回路基板 2 0とを具備し、 前記絶縁基台 1 0は合成樹脂成形品であり、 前記 フレキシブル回路基板 2 0はこの絶縁基台 1 0にインサート成形されており、 また前 記フレキシブル回路基板 2 0上に設けられた端子パターン 2 9 , 2 9と接続して絶縁 基台 1 0端部に取り付く端子板 7 0 , 7 0を具備し、 さらに前記絶縁基台 1 0には、 集電板 5 0— 6がィンサ一ト成形されている電子部品用基板 1一 6、 が開示されてい る。

また第六の実施の形態には、請求項 1 3に従属する請求項 1 5に記載の発明である、 合成樹脂フィルム上にその表面に摺動子が摺接する導体パターン 2 5とこの導体パ夕 ーン 2 5に接続される端子パターン 2 9 , 2 9とを設けてなるフレキシブル回路基板 2 0と、 金属板からなる端子板 7 0， 7 0と、 電子部品用基板 1一 6の外形形状に形 成されたキヤビティ一 C 1を有する金型 4 1 , 4 5とを用意し、 前記金型 4 1 , 4 5 のキヤビティ一 C 1内に前記フレキシブル回路基板 2 0を収納し、 その際前記フレキ シブル回路基板 2 0の導体パ夕一ン 2 5を設けた面をキヤビティー C 1内の一方の面 C 1 1 (第一金型 4 1面） に当接し、 前記キヤビティー C 1内に溶融した成形樹脂を 充填し、 充填した成形樹脂が固化した後に金型 4 1， 4 5を取り外すことで、 成形樹 脂からなる絶縁基台 1 0にフレキシブル回路基板 2 0をその導体パターン 2 5と端子 パターン 2 9 , 2 9とを露出するように取り付け、 その後絶縁基台 1 0端部に、 前記 フレキシブル回路基板 2 0上に設けられた端子パターン 2 9 , 2 9に接続するように 端子板 7 0 , 7 0を取り付け、 さらに前記金型 4 1， 4 5のキヤビティー C 1内に前 記フレキシブル回路基板 2 0を収納した際に、 同時に金属板からなる集電板 5 0 - 6 をこのキヤピティー C 1内に収納しておくことで、 前記成形樹脂からなる絶縁基台 1 0に集電板 5 0— 6を埋め込んでなる電子部品用基板 1一 6の製造方法、 が開示され ている。

このようにして電子部品用基板 1一 6を製造すれば、 フレキシブル回路基板 2 0と 集電板 5 0— 6とを絶縁基台 1 0にインサート成形するので、 別途集電板 5 0— 6の 絶縁基台 1 0への取付工程が不要になり、 金属板製の集電板 5 0— 6を取り付けた構 造の電子部品用基板 1—6の製造が容易に行え、 低コスト化が図れる。 また絶縁基台 1 0を合成樹脂成形品で構成したので、 その製造が容易で、 セラミック基板に比べて 材料費の低コスト化が図れ、 厚みの薄型化も容易且つ安価に行える。

ところで第六の実施の形態の変形実施形態として、 さらに図 2 2に示すように、 第 一， 第二金型 4 1， 4 5内に、 フレキシブル回路基板 2 0と集電板 5 0— 6の他に更 に、 前記第五の実施の形態と同様に、 端子板 7 0， 7 0をもインサートしてもよい。 即ち図 2 2に示すように、 電子部品用基板 1一 6 A (図示は省略） 成型用の第一， 第 二金型 4 1， 4 5のキヤピティ一 C 1内にフレキシブル回路基板 2 0と集電板 5 0— 6と端子板 7 0， 7 0とを予めインサートしておき、 キヤビティ一 C 1内に樹脂注入 口 P l， P 2 (第四の実施の形態と同じ位置に設けてある） から溶融合成樹脂を圧入 して冷却 ·固化することで、 フレキシブル回路基板 2 0と集電板 5 0— 6と端子板 7 0 , 7 0とを絶緣基台 1 0にて一体成形した電子部品用基板 1 _ 6 Aを製造してもよ い。

即ちこの実施の形態には、 請求項 8に従属する請求項 9に記載の発明である、 絶縁 基台 1 0と、 前記絶縁基台 1 0上に取り付けられる合成樹脂フィルム上に端子パター ン 2 9 , 2 9とその表面に摺動子が摺接する導体パターン 2 5とを設けてなるフレキ シブル回路基板 2 0とを具備し、 前記絶縁基台 1 0は合成樹脂成形品であり、 前記フ レキシブル回路基板 2 0はこの絶縁基台 1 0にインサート成形されており、 また前記 フレキシブル回路基板 2 0上に設けられた端子パターン 2 9 , 2 9と接続して絶縁基 台 1 0端部に取り付く端子板 7 0 , 7 0を具備し、 これら端子板 7 0 , 7 0は、 前記 絶縁基台 1 0にィンサート成形され、 さらに前記絶縁基台 1 0には、 集電板 5 0— 6 がィンサート成形されてなる電子部品用基板 1— 6 A、 が開示されている。

またこの変形実施形態には、請求項 1 4に従属する請求項 1 5に記載の発明である、 合成樹脂フィルム上にその表面に摺動子が摺接する導体パターン 2 5とこの導体パタ ーン 2 5に接続される端子パターン 2 9 , 2 9とを設けてなるフレキシブル回路基板 2 0と、 金属板からなる端子板 7 0， 7 0と、 電子部品用基板 1一 6 Aの外形形状に 形成されたキヤビティー C 1を有する金型 4 1 , 4 5とを用意し、 前記金型 4 1， 4

5のキヤピティー C 1内に前記フレキシブル回路基板 2 0と端子板 7 0 , 7 0とを収 納し、 その際前記フレキシブル回路基板 2 0の導体パターン 2 5を設けた面をキヤビ ティー C 1内の一方の面 C 1 1 (第一金型 4 1面） に当接すると同時に、端子板 7 0 , 7 0の一部をフレキシブル回路基板 2 0の端子パ夕一ン 2 9， 2 9に当接又は対向さ せておき、 前記キヤビティ一 C 1内に溶融した成形樹脂を充填し、 充填した成形樹脂 が固化した後に金型 4 1， 4 5を取り外すことで、 成形樹脂からなる絶縁基台 1 0に フレキシブル回路基板 2 0をその導体パターン 2 5と端子パターン 2 9 , 2 9とを露 出するように取り付けると同時に、 この絶縁基台 1 0端部に、 前記フレキシブル回路 基板 2 0上に設けられた端子パターン 2 9， 2 9に接続するように端子板 7 0 , 7 0 を取り付け、 さらに前記金型 4 1， 4 5のキヤビティー C 1内に前記フレキシブル回 路基板 2 0を収納した際に、 同時に金属板からなる集電板 5 0— 6もこのキヤビティ — C 1内に収納しておくことで、 前記成形樹脂からなる絶縁基台 1 0に集電板 5 0— 6を埋め込んでなる電子部品用基板 1一 6 Aの製造方法、 が開示されている。

このようにして電子部品用基板 1—6 Aを製造すれば、 フレキシブル回路基板 2 0 と集電板 5 0— 6と端子板 7 0 , 7 0とを絶縁基台 1 0にインサート成形するので、 別途集電板 5 0— 6の絶縁基台 1 0への取付工程や、 端子板 7 0， 7 0の絶縁基台 1 0への取付工程が不要になり、 金属板製の集電板 5 0 - 6と端子板 7 0 , 7 0とを取 り付ける構造の電子部品用基板 1一 6 Aの製造が容易に行え、 低コスト化が図れる。 また絶縁基台 1 0を合成樹脂成形品で構成したので、 その製造が容易で、 セラミック 基板に比べて材料費の低コスト化が図れ、 厚みの薄型化も容易且つ安価に行える。 なお第一金型 4 1の端子板 7 0の上部の位置には、 キヤピティー C 1の一部を構成 するキヤピティー C 1 2が設けられており、 キヤビティ一 C 1 2内には、 絶縁基台 1 0を成形する際にキヤビティー C 1， C 1 2内に圧入する溶融成形樹脂によって端子 板 7 0， 7 0が位置ずれを起こさないように端子板 7 0， 7 0をその後側から支える 突起状の当接部 4 2が設けられている点も、 前記第五の実施の形態と同様である。 また端子板 7 0 , 7 0と集電板 5 0— 6とを絶縁基台 1 0にインサート成形する場 合は、 これらを同一の金属板に連結部で連結した状態で同時に形成しておいて金型内 に収納して絶縁基台 1 0を成形し、 その後連結部を切り離すようにすれば、 さらに実 質的な部品点数の削減と製造工程の簡素化とが図れる。

図 2 3は上記電子部品用基板 1一 6を用いて構成した半固定可変抵抗器 1 0 0— 6 を示す図であり、 図 2 3 ( a ) は平面図、 図 2 3 ( b ) は正面図、 図 2 3 ( c ) は図

2 3 ( a ) の K— K断面図、 図 2 3 ( d ) は裏面図である。 同図に示すように半固定 可変抵抗器 1 0 0— 6は、 電子部品用基板 1一 6の上面に摺動子 6 0を配置する際に 集電板 5 0— 6に設けた筒状突起 5 1— 6を摺動子 6 0に設けた嵌揷孔 6 1に貫通し、 その先端をかしめることで摺動子 60を回動自在に取り付けて構成されている。 そし て摺動子 60を回動すれば、 摺動子 60に設けられている摺動接点 63が抵抗体パ夕 ーン 25 (図 20参照） の表面を摺接して端子板 70, 70と集電板 50— 6間の抵 抗値を変化する。

〔第七の実施の形態〕

また上記各実施の形態ではフレキシブル回路基板 20の端子パターン 29, 29を 設けた部分を絶縁基台 10の上面だけに配置したが、 図 24に示す電子部品用基板 1 —7のように、 フレキシブル回路基板 20の端子パターン 29, 29 (図 24には明 示せず） を設けた側の端部 201を絶縁基台 10の上面から外周側辺を介してその下 面側に折り返し、 折り返したフレキシブル回路基板 20の個所を覆うように端子板 7 0， 70を取り付けても良い。 この場合も、 フレキシブル回路基板 20又はフレキシ ブル回路基板 20及び端子板 70， 70を、 金型内にインサートして絶縁基台 10と 一体に成形する。 なおこの場合、 端子パターン 29, 29はフレキシブル回路基板 2 0の上面だけに設けても良いし、 さらにその外周側辺及び/又はその下面にわたって 設けても良い。

〔第八の実施の形態〕

図 25， 図 26は本発明の第八の実施の形態にかかる電子部品用基板 1一 8を示す 図であり、 図 25 (a) は上側から見た,斜視図、 図 25 (b) は下側から見た,斜視図、 図 26 (a) は平面図、 図 26 (b) は正面図、 図 26 (c) は図 26 (a) の — L断面図、 図 26 (d) は裏面図、 図 26 (e) は図 26 (a) の M— M断面図であ る。 同図に示す電子部品用基板 1—8において前記電子部品用基板 1_ 4, 1-5, 1-6, 1一 7と同一部分には同一符号を付してその詳細な説明は省略する。 この電 子部品用基板 1一 8においても、 絶縁基台 10の上面にフレキシブル回路基板 20を インサート成形によって一体に取り付けて構成しており、 またフレキシブル回路基板 20上に形成される抵抗体パターン 25は物理的蒸着又は化学的蒸着による金属薄膜 によって構成されている。 なおこの電子部品用基板 1一 8を構成する各部材の材質及 びその製造方法は、 上記第四乃至第七の実施の形態の対応する各部材の材質及びその 製造方法と同じである。

そしてこの実施の形態においても絶緣基台 10は略矩形状で板状の合成樹脂成形品 であり、 前記電子部品用基板 1—6と同様に、 集電板 50— 8を絶縁基台 10の内部 に一体にィンサート成形している。 集電板 5 0 - 8は筒状突起 5 1— 8を設けた基部 5 3— 8の一辺から外方に向けて略矩形状の接続部 5 5— 8を突出して構成されてい る。 筒状突起 5 1— 8は絶縁基台 1 0に設けた筒状突起 5 1— 8の外径よりも大きい 内径の貫通孔 1 1の中 （中央） に位置するように絶縁基台 1 0内に設置されており、 このとき接続部 5 5— 8の下面は絶縁基台 1 0の下面に露出している。 また筒状突起 5 1一 8はフレキシブル回路基板 2 0の上面側に突出している。 このように構成すれ ば、 第六の実施の形態と同様に、 絶縁基台 1 0とフレキシブル回路基板 2 0と集電板 5 0 - 8とが同時に一体化できるので、 製造工程の簡略化が図れる。

次にフレキシブル回路基板 2 0は図 2 7で示すような略矩形状 （幅は絶縁基台 1 0 の幅と略同一、 長さは絶縁基台 1 0の長さより所定寸法長い形状） の熱可塑性の合成 樹脂フィルムの中央の前記貫通孔 1 1に対応する位置にこれと同一内径の貫通孔 2 1 を設け、 またその表面の貫通孔 2 1の外周に馬蹄形状の導体パターン （以下この実施 の形態では 「抵抗体パターン」 という） 2 5を設け、 さらに抵抗体パターン 2 5の端 部 2 5 e , 2 5 eに長さ方向 （A) に沿う略矩形状の端子パターン 2 9 , 2 9を接続 して設けて構成されている。 フレキシブル回路基板 2 0はその端子パターン 2 9 , 2 9を設けた側の辺を図 2 6に示すように絶縁基台 1 0の上面から外周側辺を介してそ の下面に折り返し、 これによつてフレキシブル回路基板 2 0は絶縁基台 1 0の上面と 外周側面と下面にその表面が露出するように折り曲げられた状態で絶縁基台 1 0に取 り付けられる。 従って抵抗体パターン 2 5は絶縁基台 1 0の上面に、 端子パターン 2 9 , 2 9は絶縁基台 1 0の上面と外周側辺から下面にわたって露出している。

そしてこの電子部品用基板 1一 8においては、 フレキシブル回路基板 2 0の抵抗体 パターン 2 5の外側にある長さ方向 （A) の一辺の端部 （抵抗体パターン 2 5側） と なる端辺 7 1を覆う円弧形状を有する押え部 1 7 a (但し抵抗体パターン 2 5を覆つ てはいない） と、 フレキシブル回路基板 2 0の抵抗体パターン 2 5の端部 2 5 e， 2 5 eの外周近傍の部分に二つの端子パターン 2 9， 2 9を覆う円弧形状を有する押え 部 1 7 bと、 絶縁基台 1 0の下面に配置されたフレキシブル回路基板 2 0の端子パ夕

—ン 2 9， 2 9を設けた側の端辺 7 3を覆う絶縁基台 1 0の下面と同一面の平板状の 押え部 1 7 cとを、 それぞれ絶縁基台 1 0と一体にインサート成形樹脂で設け、 これ によってフレキシブル回路基板 2 0を絶緣基台 1 0に強固に固定している。

フレキシブル回路基板 2 0の端辺 7 1は、 抵 ί¾体パターン 2 5の円弧形状に合わせ て円弧状に形成されており、 押え部 1 7 aもこの円弧形状に合わせて円弧状に形成さ れている。

フレキシブル回路基板 2 0の抵抗体パターン 2 5の端子パターン 2 9， 2 9を接続 した部分の両外周側辺 （即ちフレキシブル回路基板 2 0の幅方向 （B ) の両端部） に は凹状に切り欠かれた一対の樹脂揷通部 7 5 a， 7 5 aが設けられ、 また両端子パ夕 ーン 2 9， 2 9の間には貫通孔からなる樹脂揷通部 7 5 bが設けられ、 これら樹脂揷 通部 7 5 a , 7 5 a , 7 5 bの上を通過し且つ抵抗体パターン 2 5の円弧形状に合わ せて円弧状に押え部 1 7 bが成形されている。 押え部 1 7 bは榭脂揷通部 7 5 a , 7 5 a , 7 5 bの部分でその下側の絶縁基台 1 0を構成する成形樹脂と連結されている。 フレキシブル回路基板 2 0の絶縁基台 1 0の下面側に折り返された長さ方向 （A) のもう一つの辺の端部 （端子パターン 2 9， 2 9側） となる端辺 7 3は、 略直線状で その中央に円弧状に凹む凹部 7 7 (図 2 7参照） を設けている。 そして一端辺 7 3の 上には、 端辺 7 3を複数箇所 （五ケ所） で押さえるように押え部 1 7 cが成形されて いる。フレキシブル回路基板 2 0の絶縁基台 1 0の下面側に折り返された部分の面は、 絶縁基台 1 0の下面の他の部分よりも凹む凹部 7 8となっている。 凹部 7 8の深さは 端子板 7 0の厚みとほぼ同一である。 そして絶縁基台 1 0の凹部 7 8を設けた側の辺 の端部に端子板 7 0， 7 0がフレキシブル回路基板 2 0上に設けた端子パターン 2 9， 2 9と接続するように取り付けられている。

即ち第八の実施の形態には、 請求項 6に従属する請求項 9に記載の発明である、 絶 縁基台 1 0と、 前記絶縁基台 1 0上に取り付けられる合成樹脂フィルム上に端子パタ ーン 2 9 , 2 9とその表面に摺動子力 S摺接する導体パターン 2 5とを設けてなるフレ キシブル回路基板 2 0とを具備し、 前記絶縁基台 1 0は合成樹脂成形品であり、 前記 フレキシブル回路基板 2 0はこの絶縁基台 1 0にインサート成形されており、 また前 記フレキシブル回路基板 2 0上に設けられた端子パターン 2 9 , 2 9と接続して絶縁 基台 1 0端部に取り付く端子板 7 0 , 7 0を具備し、 また前記絶縁基台 1 0には、 集 電板 5 0— 8がィンサート成形されてなる電子部品用基板 1一 8、が開示されている。 また第八の実施の形態には、 請求項 7に従属する請求項 9に記載の発明である、 絶 緣基台 1 0と、 前記絶縁基台 1 0上に取り付けられる合成樹脂フィルム上に端子パ夕 ーン 2 9 , 2 9とその表面に摺動子が摺接する導体パターン 2 5とを設けてなるフレ キシブル回路基板 2 0とを具備し、 前記絶縁基台 1 0は合成樹脂成形品であり、 前記 フレキシブル回路基板 20はこの絶縁基台 10にインサート成形されており、 また前 記フレキシブル回路基板 20上に設けられた端子パターン 29, 29と接続して絶縁 基台 10端部に取り付く端子板 70， 70を具備し、 また前記絶縁基台 1.0には、 フ レキシブル回路基板 20を前記絶縁基台 10に強固に固定する押え部 17 a, 17 b, 17 cを設け、 さらに前記絶縁基台 10には、 集電板 50— 8がィンサート成形され てなる電子部品用基板 1— 8、 が開示されている。

次にこの電子部品用基板 1一 8の製造方法を説明する。 まず図 27に示すように貫 通孔 21、 樹脂揷通部 75 a， 75 a, 75 bを有し、 その表面に物理的蒸着又は化 学的蒸着による金属薄膜によって抵抗体パターン 25と端子パターン 29, 29とを 形成したフレキシブル回路基板 20を用意する。 このフレキシブル回路基板 20は、 抵抗体パターン 25を設けた部分の両側辺から連結部 31, 31を突出しており、 こ れら連結部 31， 31によって同一の多数のフレキシブル回路基板 20 (図示せず） が並列に連結されている。

次に前記フレキシブル回路基板 20及び集電板 50— 8を図 28に示すように、 第 一， 第二金型 41, 45内にインサートする。 このとき第一， 第二金型 41， 45内 には電子部品用基板 1一 8と同一形状のキヤビティー C 1が形成されるが、 フレキシ ブル回路基板 20はその抵抗体パターン 25形成面をキヤビティー C 1の第一金型 4 1側の内平面 C 11に当接し、 且つ端子パターン 29， 29を設けた一端辺 73側部 分を第二金型 45側に折り返しておく。 なおフレキシブル回路基板 20の端辺 73に 凹部 77 (図 27参照） を設けたのは、 フレキシブル回路基板 20の端辺 73側部分 を第二金型 45側に折り返しと際に、 第二金型 45に設けた貫通孔 1 1を形成するた めの凸部 47にフレキシブル回路基板 20が当接しないように逃げるためである。 そして第一金型 41側に設けたニケ所の樹脂注入口 （図 25 (a) に示す矢印 G1, G 2及び図 28に示す G 1， G2) から加熱 '溶融した合成樹脂を圧入してキヤビテ ィー C 1内を満たす。 このとき溶融樹脂の圧入圧力と熱とによりフレキシブル回路基 板 20はキヤビティー C 1の内周面に押し付けられてその内周面形状に変形し、 その 状態のまま冷却 ·固化される。 そして第一， 第二金型 41, 45を取り外し、 成形さ れた絶緣基台 10の両側から突出している連結部 31, 31の部分を切断し、 さらに 図 29 (a), (b) に示すように、 絶縁基台 10の凹部 78を設けた側の辺の端部の 端子パ夕一ン 29, 29を設けた部分にコ字状の端子板 70, 70を覆うように取り 付けて絶縁基台 1 0を挟持して固定すれば、 図 2 5 ( a ) , ( b ) に示す電子部品用基 板 1—8が完成する。 端子板 7 0 , 7 0の固定方法としては、 端子板 7 0， 7 0によ る機械的圧接力のみでも良いし、 導電性接着剤等を介して接続しても良い。 なお端子 板 7 0， 7 0の形状 ·取付構造はこの実施の形態に限定されず、 要は端子パターン 2 9と接続して絶縁基台 1 0端部に取り付ける構造であれば、 どのような構造であって も良い。

即ち第八の実施の形態には、請求項 1 3に従属する請求項 1 5に記載の発明である、 合成樹脂フィルム上にその表面に摺動子が摺接する導体パタ一ン 2 5とこの導体パタ ーン 2 5に接続される端子パターン 2 9 , 2 9とを設けてなるフレキシブル回路基板 2 0と、 金属板からなる端子板 7 0 , 7 0と、 電子部品用基板 1一 8の外形形状に形 成されたキヤビティー C 1を有する金型 4 1， 4 5とを用意し、 前記金型 4 1， 4 5 のキヤビティ一 C 1内に前記フレキシブル回路基板 2 0を収納し、 その際前記フレキ シブル回路基板 2 0の導体パターン 2 5を設けた面をキヤビティー C 1内の一方の面 C 1 1 (第一金型 4 1面） に当接し、 前記キヤビティー C 1内に溶融した成形樹脂を 充填し、 充填した成形樹脂が固化した後に金型 4 1， 4 5を取り外すことで、 成形榭 脂からなる絶縁基台 1 0にフレキシブル回路基板 2 0をその導体パターン 2 5と端子 パターン 2 9 , 2 9とを露出するように取り付け、 その後絶縁基台 1 0端部に、 前記 フレキシブル回路基板 2 0上に設けられた端子パターン 2 9 , 2 9に接続するように 端子板 7 0 , 7 0を取り付け、 さらに前記金型 4 1 , 4 5のキヤビティー C 1内に前 記フレキシブル回路基板 2 0を収納した際に、 同時に金属板からなる集電板 5 0 - 8 をこのキヤビティー C 1内に収納しておくことで、 前記成形樹脂からなる絶縁基台 1 0に集電板 5 0— 8を埋め込んでなる電子部品用基板 1一 8の製造方法、 が開示され ている。

なお前述のように押え部 1 7 cによって端辺 7 3及びその近傍を断続的に複数箇所 で押さえたのは、 端辺 7 3の一部を第二金型 4 5の面に当接させておくことで、 端辺

7 3の部分が溶融成形樹脂の圧入圧力によって第二金型 4 5の面まで押し上げられて 変形しないようにこれを押えておくためである。 つまり押え部 1 7 cを設けないで絶 緣基台 1 0の下面から露出している端辺 7 3及びその近傍部分は、 第二金型 4 5によ つて端辺 7 3及びその近傍を押えていた結果形成されたものである。

この電子部品用基板 1—8によれば、 絶縁基台 1 0の上面に設けられたフレキシブ ル回路基板 2 0と絶縁基台 1 0の下面に設けられたフレキシブル回路基板 2 0とに、 それぞれフレキシブル回路基板 2 0を強固に絶緣基台 1 0に固定する押え部 1 7 a〜 1 7 cを設けたので、 たとえフレキシブル回路基板 2 0と絶縁基台 1 0とがインサ一 ト成形時の熱と圧力だけによつては固着しにくい材質の組み合わせであったとしても、 フレキシブル回路基板 2 0が絶縁基台 1 0の表面から剥がれるなどの問題は生じず、 容易にこれを強固に固定しておくことができる。 なおこの実施の形態においては、 押 え部 1 7 a〜l 7 cをフレキシブル回路基板 2 0の絶縁基台 1 0の上面側に設けられ た抵抗体パターン 2 5側の端辺 7 1と、 抵抗体パターン 2 5の端部 2 5 e , 2 5 eの 外周近傍部分と、 絶縁基台 1 0の下面側に設けられた端子パターン 2 9， 2 9側の端 辺 7 3とに設けたが、 フレキシブル回路基板 2 0の絶縁基台 1 0上への固着が比較的 強固な場合、 押え部はこれら三力所の内の何れか一力所のみに設けるだけでもかまわ ない。

以上のようにして製造された電子部品用基板 1一 8は、 その筒状突起 5 1 _ 8を、 前記図 2 3に示すのと同様の摺動子 6 0の嵌揷孔 6 1に貫通してその先端をかしめる ことで摺動子 6 0を回動自在に取り付け、 これによつて半固定可変抵抗器が構成され る。

なおこの実施の形態では、 端子板 7 0， 7 0を成形後のフレキシブル回路基板 2 0 を一体化した絶緣基台 1 0に後から取り付けたが、 前記第五の実施の形態と同様に、 予め端子板 7 0 , 7 0もフレキシブル回路基板 2 0や集電板 5 0— 8と一緒に、第一， 第二金型 4 1， 4 5のキヤビティー C 1内に収納しておき、 溶融樹脂を射出成形する 際に同時に端子板 7 0 , 7 0を一体に絶縁基台 1 0に取り付けても良い。

以上本発明の実施の形態を説明したが、 本発明は上記実施の形態に限定されるもの ではなく、 特許請求の範囲、 及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内にお いて種々の変形が可能である。 なお直接明細書及び図面に記載がない何れの形状や構 造や材質であっても、 本願発明の作用 ·効果を奏する以上、 本願発明の技術的思想の 範囲内である。 例えば端子板 7 0の形状は種々の変更が可能であり、 要はフレキシブ ル回路基板上に設けられた端子パターンと接続して絶縁基台端部に取り付く端子板で あれば、 どのような形状 ·取付構造のものであっても良い。

また上記各実施の形態では導体パターンとして抵抗体パターンを用いたが、 スィッ チパターン等、 他の各種パターンを用いても良い。 スィッチパターンを設ける場合は スィッチパターンと端子パターンとを同一材質とし、 同一の工程で形成しても良い。 また導体パターンとして上記各実施の形態では物理的蒸着又は化学的蒸着による金属 薄膜を用いたが、 樹脂中に導電粉を混合してなる抵抗体ペーストを用いても良く、 ま た金属箔のエッチングによって形成される導体パターンを用いても良い等、 種々の変 更が可能である。 また上記各実施の形態では端子パターン 2 9 , 2 9の上に抵抗体パ ターン 2 5を設けたが、 逆に抵抗体パターン 2 5の上に端子パターン 2 9 , 2 9を設 けてもよい。 産業上の利用可能性

以上のように、 本発明にかかる電子部品用基板及びその製造方法は、 半固定可変抵 抗器用の基板として、 また、 その他の各種可変抵抗器用の基板として、 また、 スイツ チ用の基板として有用であり、 特に製造を容易にし、 材料費を低減し、 薄型化を図ろ うとする場合に用いるのに適している。

Claims

請 求 の 範 囲

1 . 絶縁基台と、

前記絶縁基台上に取り付けられる合成樹脂フィルム上に端子パターンとその表面に 摺動子が摺接する導体パターンとを設けてなるフレキシブル回路基板とを具備し、 前記絶縁基台は合成樹脂成形品であり、 前記フレキシブル回路基板はこの絶縁基台 にィンサ一ト成形されていることを特徴とする電子部品用基板。

2 . 前記絶縁基台には、 筒状突起を設けた集電板が、 筒状突起が前記絶縁基台とフレ キシブル回路基板にそれぞれ設けた貫通孔の中に位置するように、 インサート成形さ れていることを特徴とする請求項 1に記載の電子部品用基板。

3 . 前記フレキシブル回路基板は、 前記絶縁基台の上面と下面にその表面が露出する ように折り曲げられた状態でィンサート成形によつて絶縁基台に取り付けられている ことを特徴とする請求項 1又は 2に記載の電子部品用基板。

4 . 前記絶縁基台には、 フレキシブル回路基板を前記絶縁基台に強固に固定する押え 部を設けたことを特徴とする請求項 1又は 2又は 3に記載の電子部品用基板。

5 . 前記導体パターンは、 物理的蒸着又は化学的蒸着による金属薄膜によって構成さ れていることを特徴とする請求項 1又は 2又は 3又は 4に記載の電子部品用基板。

6 . 前記フレキシブル回路基板上に設けられた端子パターンと接続して絶縁基台端部 に取り付く端子板を具備することを特徴とする請求項 1に記載の電子部品用基板。

7 . 前記絶縁基台には、 フレキシブル回路基板を前記絶縁基台に強固に固定する押え 部を設けたことを特徴とする請求項 6に記載の電子部品用基板。

8 . 前記端子板は、 前記絶縁基台にインサート成形されていることを特徴とする請求 項 6又は 7に記載の電子部品用基板。

9 . 前記絶縁基台には、 集電板がインサート成形されていることを特徴とする請求項 6又は 7又は 8に記載の電子部品用基板。

1 0 . 前記導体パターンを、 物理的蒸着又は化学的蒸着による金属薄膜によって構成 したことを特徴とする請求項 6又は 7又は 8又は 9に記載の電子部品用基板。

1 1 . 合成樹脂フィルム上にその表面に摺動子が摺接する導体パターンとこの導体パ 夕一ンに接続される端子パターンとを設けてなるフレキシブル回路基板と、 電子部品 用基板の外形形状に形成されたキヤビティ一を有する金型とを用意し、

前記金型のキヤピティー内に前記フレキシブル回路基板を収納し、 その際前記フレ キシブル回路基板の導体パターンを設けた面をキヤビティ一内の一方の面に当接し、 且つ端子パターンを設けた側の部分をキヤビティーの他方の面側に折り返した状態と し、

前記キヤビティ一内に溶融した成形樹脂を充填することで、 前記フレキシブル回路 基板の折り返した部分を、キヤビティーの上面から外周側面を介して下面に密着させ、 充填した成形樹脂が固化した後に金型を取り外すことで、 前記成形樹脂からなる絶 縁基台の上面に導体パターンを設けた部分を露出すると共に、 端子パターンを設けた 側の部分をその外周側面から下面にかけて折り返した状態で露出させたことを特徴と する電子部品用基板の製造方法。

1 2 . 前記金型のキヤビティー内に前記フレキシブル回路基板を収納した際に、 同時 に金属板からなる集電板をこのキヤビティー内に収納しておくことで、 前記成形樹脂 からなる絶縁基台に集電板を埋め込んだことを特徴とする請求項 1 1に記載の電子部 品用基板の製造方法。

1 3 . 合成樹脂フィルム上にその表面に摺動子が摺接する導体パターンとこの導体パ 夕一ンに接続される端子パターンとを設けてなるフレキシブル回路基板と、 金属板か らなる端子板と、 電子部品用基板の外形形状に形成されたキヤビティ一を有する金型 とを用意し、

前記金型のキヤビティ一内に前記フレキシブル回路基板を収納し、 その際前記フレ キシブル回路基板の導体パターンを設けた面をキヤビティー内の一方の面に当接し、 前記キヤビティ一内に溶融した成形樹脂を充填し、 充填した成形樹脂が固化した後 に金型を取り外すことで、 成形樹脂からなる絶縁基台にフレキシブル回路基板をその 導体パターンと端子パターンとを露出するように取り付け、

その後絶縁基台端部に、 前記フレキシブル回路基板上に設けられた端子パターンに 接続するように端子板を取り付けたことを特徴とする電子部品用基板の製造方法。

1 4. 合成樹脂フィルム上にその表面に摺動子が摺接する導体パターンとこの導体パ ターンに接続される端子パターンとを設けてなるフレキシブル回路基板と、 金属板か らなる端子板と、 電子部品用基板の外形形状に形成されたキヤピティーを有する金型 とを用意し、

前記金型のキヤビティー内に前記フレキシブル回路基板と端子板とを収納し、 その 際前記フレキシブル回路基板の導体パタ一ンを設けた面をキヤピティ一内の一方の面 に当接すると同時に、 端子板の一部をフレキシブル回路基板の端子パターンに当接又 は対向させておき、

前記キヤビティ一内に溶融した成形樹脂を充填し、 充填した成形樹脂が固化した後 に金型を取り外すことで、 成形樹脂からなる絶縁基台にフレキシブル回路基板をその 導体パターンと端子パターンとを露出するように取り付けると同時に、 この絶縁基台 端部に、 前記フレキシブル回路基板上に設けられた端子パターンに接続するように端 子板を取り付けたことを特徴とする電子部品用基板の製造方法。

1 5 . 前記金型のキヤビティー内に前記フレキシブル回路基板を収納した際に、 同時 に金属板からなる集電板をこのキヤビティ一内に収納しておくことで、 前記成形樹脂 からなる絶縁基台に集電板を埋め込んだことを特徴とする請求項 1 3又は 1 4に記載 の電子部品用基板の製造方法。