明 細 害
ク ラ ンク式射出装置
技 術 分 野
本発明は、 射出成形機に搭載され駆動源に電動モータ を用いたク ラ ンク式射出装置に関する。
背 景 技 術
射出成形機は、 溶融樹脂を金型内に充琅するための射 出機構を備えている。 従来、 油圧シ リ ンダと射出ブラ ン ジ ャ とから成る油圧式射出機構が知られている。 しかし、 油圧式射出機構は、 コ ンパ ク ト化が困難で、 油圧シ リ ン ダ及び油圧経路のメ ンテナ ン ス に労力を要し、 射出ブラ ン ジ ャ の往復動を精密に制御する こ とが比較的困難であ る と云う不具合を有している。
油圧式射出機構の上記不具合を解消すべく、 電動モ - タを駆動源と した射出機構も開発されている。 典型的な 電動式射出機構は、 サーポモータ の出力軸に連結され回 転自在に支持されたボールねじと これに螺合したボール ナ ツ ト とからなる ポールね じ/ポー ルナ ツ ト機構を備え, ボー ルナ ッ トは、 射出ス ク リ ュ と一体移動自在にかつ回 転不能に支持されている。 そ して、 ボールね じ ボール ナ ツ ト機構を介してモータ出力軸の回転運動を射出ス ク リ ュの直線運動に変換し、 ス ク リ ュ を射出方向に駆動す るよう に している。 しかし、 上記電動式射出機構は、 高 価なボー ルねじ/ボー ルナ ツ ト機構を用いるのでコ ス ト 高になる と云う不具合を有している。
又、 上記電動式射出機構において、 典型的には、 モー タ出力軸及びポー ルねじに夫々固定した歯付きブー リ と 両該プ一 リ間に張設もたタ イ ミ ングベル ト とからなる伝 動手段を介して、 サーポモータ とボールねじ とを駆動的 に連結している。 従って、 サーボモータ とボールねじ間 の減速比を大き ぐするこ とができない。 このため、 射出 ス ク リ ュを所要の駆動力で、 特に大きい駆動力で駆動す るには、 出力 トルクの大きなサーボモータが必要となる。 しかし、 高出力 ト ルク のサーボモー タ には汎用のものが なく、 こ のため、 電動式射出機搆はコ ス ト高になる。
発 明 の 開 示
本発明の目的は、 高出力型の電動モータを用いること なしに所要の駆動力で射出ス ク リ ュを駆動できる低廉な ク ラ ンク式射出装置を提供するこ とにある。
上述の目的を達成するため、 本発明によれば、 固定プ レー ト に対して接近離反移動自在に Kされた射出スク リ ュを有する射出成形機に用いられる ク ラ ンク式射出装置 が提供される。 このク ラ ンク式射出装置は、 出力軸を有 し該出力軸を正逆回転自在の電動モータ と、 回転自在に 支持された駆動軸と、 駆動軸の正逆回転運動を射出ス ク リ ュの往復運動に変換するためのク ラ ンク手段と、 駆動 軸と電動モータ の出力軸との間に介在する減速機と、 ク ラ ンク手段の上下死点近傍を除く所定の作動領域に対応 する所定の回転角領域内で駆動軸が正逆回転するよう に 電動モー タの駆動を制御するための制御手段とを備えて
いる。
上述したよう に、 本発明のク ラ ン ク式射出装置によれ ば、 ク ラ ン ク手段により電動モー タ の回転運動を射出ス ク リ ュの往復運動に変換するよう に したので、 高価なボ ー ルね じ Zポー ルナ ッ ト機構が不要である。 このため、 低廉な射出装置を提供でき る。 又、 射出ス ク リ ュを往復 動させる ク ラ ン ク手段に連結した駆動軸と電動モータ と の間に減速機を介設したので、 電動モータの出力 ト ルク が小さ く ても射出ス ク リ ュ を所要の駆動力で駆動できる C こ のため、 高出力型モータが不要で、 射出装置のコ ス ト を低減できる。 更に、 ク ラ ン ク手段の上下死点近傍を除 く所定の作動領域内でク ラ ン ク手段を作動させるので、 射出工程の最初の段階及び最後の段階においても、 射出 速度が急減する こ とがな く、 又、 駆動軸の回転に伴う射 出圧の変化率が急増する こ とがない。 このため、 ク ラ ン ク手段の作動領域全体にわたって所要の射出速度を得る こ とができ、 又、 射出工程を円滑に実行でき る。
図 面 の 簡 単 な 説 明
第 1 図は、 本発明の第 1 実施例のク ラ ン ク式射出装置 を一部切欠いて示す概略平面図、
第 2 図は、 第 1 図の射出装置の縱断面図、
第 3 図は、 第 1 図の射出装置に組み込まれた減速機の 概略構成図、
第 4 図は、 第 1 図の射出装置における、 射出速度及び 射出圧変化率をク ラ ンク機構の駆動軸の回転角の関数で
示すグラ フ、
第 5 図は、 本発明の第 2実施例のク ラ ンク式射出装置 を一部切欠いて示す平面図、 および
第 6 図は、 第 5 図の射出装置の縱断面図である。
発明を実施するための最良の形態
第 1 図を参照すると、 本発明の第 1 実施例のク ラ ンク 式射出装置が搭載される射出成形機は、 エタ ス ト ルーダ ベー ス (図示略) に固定した リ アプレー ト 1 と、 フ ロ ン トプレー ト (図示略) と、 各々の両端が両プレー ト に夫 々結合された複数のタイ バー ( 1 点鑌線で示す) 2 とを 備えている。
ク ラ ン ク式射出装置は、 フ ロ ン ト プレー ト と リ アプレ 一 ト 1 間でタイバー 2 に沿って往復動自在に Eされたブ ッ シ ャ ー プレー ト 1 0 と、 プッ シ ャ ープレー ト 1 0 を リ ァプレー ト 1 に対 して接近離反移動させるためのク ラ ン ク機構 2 0 とを備えている。 プッ シ ャープレー ト 1 0 の 周縁部には複数の案内孔 1 0 aが形成され、 タイバー 2 は案内孔 1 0 a を夫々貫通して互いに平行に延びている。 プッ シ ャ ープレー ト 1 0 の前面には射出ス ク リ ュ 3 0 が プッ シ ャ ープレー ト と一体移動自在に装着され、 射出ス ク リ ュ 3 0 は、 先端に射出ノ ズル (図示略) を設けた射 出シリ ンダ (図示略) 内に嵌合されている。 リ アプレー ト 1 の前面及びプッ シ ャープレー ト 1 0 の後面には第 1, 第 2 ブラ ケ ッ ト 3 及び 4が夫々固設され、 両ブラケ ッ ト は射出ス ク リ ュ 3 0 の軸線 Xに沿って延びている。
詳し く は、 ク ラ ンク機構 2 0 は、 第 1 ブラケ ッ ト 3 に より回転自在に支持された駆動軸 2 1 を備え、 後で詳述 するよ う に、 駆動軸 2 1 は、 互いに一体回転自在の第 1 及び第 2 軸部 2 l a , 2 1 b (第 2 図) からなる。 駆動 軸 2 1 に嵌着されたク ラ ン クアー ム 2 2 は、 コネテ ィ ン グロ ッ ド 2 3 と協働して駆動軸 2 1 の回転運動をプッ シ ヤ ー プ レ ー ト 1 0 及び射出ス ク リ ュ 3 0 の直線運動に変 換するためのク ラ ン ク手段をなす。 ク ラ ンク アー ム 2 2 は、 キー 2 4 によ り駆動軸 2 1 に固定され、 駆動軸 2 1 と一体回転自在にされている。 コ ネ クテイ ン グロ ッ ド 2 3 は、 その一端がク ラ ンク ピン 2 5 を介してク ラ ンク ァ ー ム 2 2 の外方端に連結され、 ク ラ ンク ア ー ム に対して 揺動自在になっている。 又、 コネク テイ ングロ ッ ド 2 3 の他端は、 連結ピ ン 2 6 を介して第 2 ブラケ ッ ト 4 に摇 動自在に連結されている。 駆動軸 2 1, ク ラ ン ク ピ ン 2 5及び連結ピ ン 2 6 は、 互いに平行にかつス ク リ ュ軸線 X に直交して延び、 駆動軸 2 1及び連結ピ ン 2 6 はス ク リ ュ軸線 X上に Eされている。
第 2 図に示すよ うに、 ク ラ ン ク式射出装置は、 取付部 材 5 を介して第 1 ブラケ ッ ト 3 に固定したサーボモータ 4 0 と、 サ ー ボモータ 4 0 の出力軸 4 1 と ク ラ ン ク機構 2 0 の駆動軸 2 1 との間に介在しサーボモー タ 4 0 の出 力 ト ルク を増幅するための減速機 5 0 と、 サーボモー タ 4 0 の駆動を制御するための制御手段 6 0 とを更に備え、 減速機 5 0 は第 1 ブラケ ッ ト 3 に固定されている。 サー
ボモータ 4 0 は、 高出力型ではない汎用のサーボモータ で構成可能である。
本実施例では、 減速機 5 0 は、 高減速比の組み込み型 減速機例えば帝人製機株式会社製の R V減速機からなる。 第 3図に示すよ う に、 R V減速機 5 0 は、 モータ出力軸 4 1 と一体回転自在のサ ンギヤ 5 1 を備え、 サ ンギア 5 1 の回転に伴って、 サンギア 5 1 に唾み合う 3個の遊星 ギヤ ( 1 つを符号 5 2で示す) が夫々自転しつつサンギ ァ 5 1 の回りを公転するよ う になっ ている。 遊星ギア 5 2 と一体回転自在にケー シ ング 5 6 により支持されたク ラ ンク軸 5 3 は 2個の偏心ギア 5 4 を支持し、 各々の偏 心ギア 5 4 に形成したサイ ク ロイ ド歯形の外齒は、 固定 のリ ングギア (内歯) 5 5 に嚙み合っている。 従って、 ク ラ ンク軸 5 3 の自転及び公転に伴って、 偏心ギヤ 5 4 がク ラ ン ク軸 5 3 の回り に自転しつつ リ ングギア 5 5 に 沿って移動する と共にク ラ ンク軸 5 3 を回転自在に支持 したケー シング 5 6及びこれと一体回転自在の出力軸 5 7 がモー タ出力軸 4 1 の回転に対して大きな減速比 (本 実施例では 1 : 4 0 ) で回転する。
再び第 2図を参照する と、 減速機 5 0 の出力軸 5 7 は、 ク ラ ンク機構 2 0 の駆動軸 2 1 の第 2軸部 2 l b と一体 に形成され、 又、 軸受 6 1 を介して第 1 ブラ ケ ッ ト 3 に より回転自在に支持されている。 駆動軸 2 1 の第 1軸部 2 1 a は、 第 2軸部 2 1 b と同一軸線上に配されかつ第 2軸部と一体回転自在に連結され、 軸受 6 2 を介して第
1 ブラケ ッ ト 3 により回転自在に支持されている。
本実施例において、 サーボモータ 4 0 の駆動を制御す るための制御手段 6 Θ は、 射出成形機に装備されプロセ ッサ, サーボ回路 (図示略) 等を有する数値制御装置か らなり、 サーボ回路はサーボモータ 4 0 と こ れに装着さ れた位置検出器 4 2 とに接続されている。 数値制御装置 6 0 は、 予め作成した制御プログラ ムに従って、 サーポ モータ 4 0 の起動, 停止, 回転速度, 回転方向ならびに 1 射出工程でのサーボモー タ 4 0 の回転回数 (総回転角 度) を制御する よ う にな っ ている。 詳し く は、 射出工程 の開始時から完了時までに、 ク ラ ン ク機構 2 0 の上下死 点近傍を除く所定の作動領域に対応する所定の回転角領 域 (例えば 3 0 ° から 1 5 0 。 の回転角領域) にわたつ てク ラ ン ク機構 2 0 の駆動軸 2 1 が回転する ように、 1 射出工程でのサ一ボモータ 4 0 の回転回数が制御される。 又、 計量工程でのモータ回転回数が同様に制御され、 駆 動軸 2 1 が例えば 1 5 0。 から 3 0 。 まで回転する。 こ こで、 駆動軸 2 1 の回転角は、 ク ラ ン ク機構のク ラ ン ク ピ ン 2 5 の軸線と スク リ ュ軸線 X とがなす角度 0 (第 1 図) で表される。 駆動軸回転角は、 ク ラ ン ク ピン 2 5 が 駆動軸 2 1 に関してリ アプ レー ト 2側に於てス ク リ ュ軸 線 X上に位置づけ られたと きに値 0 ° をと り、 こ の と き ク ラ ン ク ア ー ム 2 2及びコ ネクテ ィ ングロ ッ ド 2 3 が重 なり合う と共に双方の軸線がス ク リ ュ軸線 X に整合する。 第 2 図中、 符号 7 0 は、 ブッ シ ャ ープレー ト 1 0 と第
2 ブラケ ッ ト 4 との間に挟持され溶融樹脂から射出ス ク リ ュ 3 0 に加わる反力 (射出圧, 背圧) を検出するため のロ ー ドセルを示す ^ 数値制御装置 6 0 は、 ロ ー ドセル 出力に従う射出圧, 背圧制御を必要に応じて実行可能に なっている。 但し、 本実施例では斯かる制御を行わない。 以下、 第 1 図及び第 2 図の射出装置の作動を説明する。 数値制御装置 6 0 のプロ セ ッサが制御プロ グラムから 射出開始指令, サーボモータ 4 0 の回転方向及び目標回 転速度, 射出開始時から完了時までのサーポモータ 4 0 の目標回転量等を読取つてサーボ回路へのパルス分 S2を 開始する と、 サーポ回路によるサーボモータ 4 0 の正転 駆動が開始される。 サーボモータ 4 0 の正方向回転力は 減速機 5 0 によ り増幅された後にク ラ ンク機構 2 0 の駆 動軸 2 1 に伝達される。 こ の結果、 駆動軸 2 1 は、 その 3 0 ° の初期回転角位置から大きい駆動力でかつ所定速 度で正転される。 駆動軸 2 1 の正転により、 ク ラ ンク機 構 2 0 のキー 2 4, ク ラ ン ク アーム 2 2, ク ラ ンク ピン 2 5 , コ ネク テ ィ ングロ ッ ド 2 3及び連結ピン 2 6 と第 2 ブラ ヅ ケ ッ ト 4 とを介して、 プヅ シャープレー ト 1 0 及びこれと一体の射出ス ク リ ュ 3 0 が大きい駆動力で前 進駆動され、 射出シ リ ンダ内の溶融樹脂が金型内に射出 される。
射出工程中、 プロセ ッ サからサーボ回路へのパルス分 記が周期的に行われる一方で、 サーボモータ 4 0 の回転 に伴って位置検出器 4 2 か らのフ ィ ー ドバッ クパルスが
サー ボ回路へ印加され、 サ ー ボ回路のエ ラ ー レ ジス タ に 現在の目標モータ回転位匱と実際モータ回転位置との偏 差が記億される。 その後、 最終の目標モータ回転位置に 達し、 即ち、 駆動軸 2 1 の回転角が 1 5 0 ° に達する と、 サーボモータ 4 0 が回転停止されて射出工程は完了し、 保圧工程に移行する。
上述のよ うに、 射出工程中、 ク ラ ンク機構 2 0 の駆動 軸 2 1 は減速機 5 0 を介してサーボモータ 4 0 によ り正 転駆動され、 従って、 サー ボモータ 4 0 を汎用サーボモ 一夕で構成した場合にも、 ク ラ ン ク機構 2 0及びプッ シ ヤ ー プ レー ト 1 0 を介して射出ス ク リ ュ 3 0 を所要の駆 動力で溶融樹脂の反力に抗して前進駆動でき る。 また、 射出工程中、 駆動軸 2 1 は、 ク ラ ン ク機構 2 0 の上下死 点近傍を除く作動領域に対応する 3 0 β から 1 5 0 β の 回転角範囲内で回動される。 この結果、 上下死点に対応 するそれ以外の回転角範囲における、 駆動軸 2 1 の回転 角の変化に伴う射出速度 (プッ シ ャープレー ト及びス ク リ ュの前進速度) の急減 (第 4図に破線で示す) 及び射 出圧 ( ク ラ ン ク機構からプッ シ ャ ープレー ト及び射出ス ク リ ュ に加えられる駆動力) の変化率の急変 (第 4図に 破線で示す) が解消される。 結局、 駆動軸 2 1 を回転角 範囲 0 。 〜 1 8 0 。 で回転する場合に比べて、 射出速度 Vは駆動軸回転角範囲内において大きい値に維持され、 又、 射出圧の変化率 Δ Ρ は、 駆動軸回転角の変化につれ て第 4図に実線で示すよ う に比較的緩やかに変化する。
この結果、 ク ラ ン ク式射出装置による射出工程を迅速に かつ円滑に行える。 なお、 第 4図は駆動軸 2 1 が一定速 度で回転する場合での射出速度 V及び射出圧変化率 Δ P を示す。 必要ならば、 駆動軸回転数を可変制御可能であ る o
保圧工程に铳く 冷却, 型開き, 製品取出し及び型閉じ 工程の終了後、 制御プロ グ ラ ムか ら計量工程開始指令が 読取られると、 プ ロ セ ッ サ の制御下でサーボモータ 4 0 によ り駆動軸 2 1 が 1 5 0 ° の回転角位置から 3 0 ° の 回転角位置に向かって逆転され、 射出ス ク リ ュ 3 0及び プッ シ ャ ープレー ト 1 0 が元の位置まで後退し、 次の射 出工程のために待機する。
次に、 第 5図及び第 6 図を参照して、 本発明の第 2実 施例のク ラ ンク式射出装置を説明する。 なお、 第 1 実施 例の要素と共通の要素を同一の参照符号を付して示し、 その説明を省略する。
第 2実施例の射出装置では、 第 1 実施例の駆動軸 2 1 , ク ラ ン ク アー ム 2 2及びキ ー 2 4 が除去され、 コ ネ ク テ イ ン グロ ッ ド 2 3 の一端は、 減速機 5 0 の出力軸 5 7 に ク ラ ン ク ピ ン 2 5 , を介して連結されている。 ク ラ ン ク ピ ン 2 5 , は、 互いに一体回転自在に連結された 2 つの 半部 2 5 ' a及び 2 5 ' bからなる と共に出力軸 5 7 の 軸線に対して偏心して配され、 コネ ク テ ィ ン グ口 ッ ド 2 3等と協働してク ラ ンク機構 2 0 ' を構成している。 こ こで、 減速機 5 0 の出力軸 5 7 はク ラ ンク機構 2 0 ' の
駆動軸と して機能する。 出力軸 5 7 に対する ク ラ ン ク ビ ン 2 5 ' の偏心钜離が第 1 実施例のク ラ ン ク アー ム 2 2 の長さに等しい場合、 - ブッ シャープレー ト 1 0 のス ト ロ 一クは両実施例で同一となる。 又、 第 1 実施例と同様、 駆動軸 5 7 の回転角は 3 0 。 〜 1 5 0 。 の範囲に制限さ れる。 駆動軸回転角はク ラ ン ク ピ ン 2 5 ' の中心と駆動 軸 5 7 の中心とを結ぶ直線とス ク リ ュ軸線 X とがなす角 度 0 , で表され、 ク ラ ン ク ビン 2 5 , が リ ア プレー ト 1 側でス ク リ ュ軸線 X上に位置付けられたと き に値 0 ° を とる。
第 2実施例の射出装置によれば、 第 1実施例の要素 2 1, 2 2及び 2 4 が不要で、 ク ラ ン ク機構 2 0 , の部品 点数が減少して構造が簡単となるばかりでな く、 ク ラ ン ク機構 2 0 , の耐久性が向上する。 プッ シ ャ ー プレー ト 1 0 の ス ト ロ ー ク が減速機 5 0 の出力軸 5 7 の直径よ り 小さい値に制限されるので、 こ の射出装置は小形の射出 成形機に適する。
本発明は上記第 1 , 第 2 実施例に制限されず、 種々の 変形が可能である。
例えば、 上記両実施例では減速機 5 0 と して R V減速 機を用いたが、 そ の他の減速機を使用しても良い。 特に、 サ イ ク 口減速機 (住友重工業株式会社製) は、 R V減速 機と同様に、 一段の減速で 1 : 2 0 0程度の大きな減速 比を得る こ とができ、 又、 モータ とク ラ ン ク機構間の動 力伝達経路中に簡単に組込めるので、 高減速比の組み込
み型减速機と して好適である。 又、 駆動軸 2 1, 5 7の 回転角領域は、 必ずしも 3 0 ° から 1 5 0 ° の範囲に制 限される ものではなく、 射出成形機の仕様に応じて適宜 設定する こ とができる。 .更に、 第 1 , 第 2実施例では夫 々 2つの構成部品からなる駆動軸 2 1及びク ラ ンク ピ ン 2 5, を用いたが、 単一部品からなる駆動軸及びク ラ ン ク ビンを用いても良い。
上記第 2実施例ではク ラ ンク ピ ン 2 5 ' を介してコネ クティ ングロ ッ ド 2 3を駆動軸と しての減速機 5 0の出 力軸 5 7 に連結したが、 減速機出力軸に固定した円板に コネク テ イ ングロ ッ ドを連結しても良く、 これによりブ ッ シャ ープレー ト 1 0のス ト ローク を増大可能である。