JPWO2021106484A1 - 溶鋼の鋳造方法、連続鋳造鋳片の製造方法及び軸受用鋼材の製造方法 - Google Patents

溶鋼の鋳造方法、連続鋳造鋳片の製造方法及び軸受用鋼材の製造方法 Download PDF

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Abstract

溶鋼と大気中の酸素との気−液反応を抑制することができる、溶鋼の鋳造方法、連続鋳造鋳片の製造方法及び軸受用鋼材の製造方法を提供すること。連続鋳造設備を用いた溶鋼の鋳造方法であって、連続鋳造設備の中間容器であるタンディッシュ(1)の内部に、少なくとも可燃性ガスを含む置換ガスを不完全燃焼条件で吹き込んで、タンディッシュ(1)の内部のガスを置換する置換工程と、置換工程の後、置換ガスの吹込みを停止し、タンディッシュ(1)を用いて、タンディッシュ(1)に置換ガスを吹き込まずに連続鋳造設備で連続鋳造を行う鋳造工程と、を含む。

Description

本発明は、溶鋼の鋳造方法、連続鋳造鋳片の製造方法及び軸受用鋼材の製造方法に関する。
鉄鋼製品には、製品の用途に応じてSiやMn,Al,Ti等の様々な活性元素が添加されているが、例えば、溶鋼の表面が大気に暴露されるなどして汚染されると、これらの合金元素が大気中の酸素や窒素と反応して、酸化物や窒化物を形成する。これらの酸化物や窒化物は、大型の非金属介在物となり、圧延工程を経た製品にて疵になる場合や、製品の疲労寿命に悪影響を及ぼす場合がある。このため、二次精錬段階で清浄性の高い溶鋼を得ると同時に、二次精錬後の溶鋼の汚染を抑止することが重要である。特に、連続鋳造設備にて溶鋼を鋳造する場合では、後述するように、溶鋼が注入される中間容器であるタンディッシュで汚染が生じ易い。タンディッシュでの溶鋼の汚染形態は主に、タンディッシュ内に残存した地金が次チャージの使用前の予熱中に酸化されて酸化物となり、この酸化物が溶鋼と接触することによるものと、鋳造中にタンディッシュ内に流入する大気と溶鋼が接触することによるものとが挙げられる。これらのことから、以下のようなタンディッシュでの溶鋼の汚染を防止するための技術が提案されている。
例えば、特許文献1や特許文献2には、熱間で繰り返し使用するタンディッシュの予熱方法が開示されている。これらの技術によれば、予熱に使用するバーナーを、該バーナーに供給する燃料の理論空気量(燃料を完全燃焼させるのに必要な酸素量)よりも少ない空気量(酸素量)で燃焼させることにより、タンディッシュ内に残存した地金の溶解・除去の促進や酸化の防止が図られると記載されている。
一方、鋳造時のタンディッシュ内での溶鋼の大気との気−液反応を低減する技術として特許文献3には、タンディッシュ内を不活性ガスであるアルゴンでパージすることにより、タンディッシュ内での溶鋼と大気との気−液反応を低減する方法が開示されている。また、特許文献4には、品質上懸念される非金属介在物として酸化物のみを考慮する場合において、より安価な不活性ガスである窒素でタンディッシュ内をパージすることで、タンディッシュ内での溶鋼と大気との気−液反応を低減する方法が開示されている。
さらに、特許文献5には、溶鋼をタンディッシュ内に注入する前に、タンディッシュ内を燃焼用空気中の酸素を富化するとともに燃料ガスを空気比0.75〜0.98で燃焼させて加熱すること、およびタンディッシュ内に溶鋼が注入された後も、タンディッシュの加熱を持続する技術が開示されている。
特開平4−238656号公報 特開平7−299548号公報 特開2010−24531号公報 特開2010−253485号公報 特開平4−143047号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2の技術により鋳造前のタンディッシュの清浄化を図るだけでは、特に軸受鋼のような高い清浄度を要求される鋼の製造に対しては非金属介在物の低減効果が不十分であった。このため、鋳造前のタンディッシュの清浄化と同時に鋳造時の溶鋼汚染の防止を図ることが不可欠であった。
ところで、タンディッシュには、一般的に、耐火物を予熱するためのガスの通り道や、溶鋼の温度測定・サンプル採取を目的とした開口部等が予め加工されて設けられている。さらに、溶鋼のような高温下の環境での鉄容器の変形は不可避であるため、タンディッシュにおけるわずかな隙間の発生を工業的に抑止することは困難である。
特許文献3,4に記載の方法では、タンディッシュ内に混入する大気の影響を除外するため、不活性ガスによってタンディッシュ内を陽圧化することが提案されている。しかし、取鍋から注入された溶鋼を受けるタンディッシュの受鋼部では、溶鋼の自由落下に伴う大気の巻き込みが必ず発生していた。これに加え、パージガスを流している箇所では、パージガスに周囲の大気が誘引されてタンディッシュ内への大気の流入が発生することがあった。
一方、特許文献5に記載の方法によれば、タンディッシュ内に溶鋼が注入された後も、タンディッシュの加熱を持続すれば、タンディッシュ内の気相の温度が下がりにくくなる。これにより、タンディッシュ内の陽圧が維持しやすく、溶鋼の注入に伴う大気の巻き込みが減少する。しかし、注入した溶鋼から発生したスプラッシュがバーナーノズルに付着してバーナーが破損するトラブルが発生する場合があった。また、燃料ガスを空気比0.75〜0.98で燃焼させながらタンディッシュ内の陽圧を維持しようとすると、COなどの有毒ガスがタンディッシュ外に吹き出し、周囲で作業するオペレータが有毒ガスに曝される危険性があった。
このため、特に、軸受鋼といった鋼中の酸化物に対して厳格な鋼種において、設備のトラブル等を伴わず、溶鋼と大気中の酸素との気−液反応をより低減する方法が求められている。
そこで、本発明は、上記の課題に着目してなされたものであり、特に大気の流入が起こり易い溶鋼注入時のタンディッシュ内の酸素濃度の上昇を防ぎ、溶鋼と大気中の酸素との気−液反応を抑制することができる、溶鋼の鋳造方法、連続鋳造鋳片の製造方法及び軸受用鋼材の製造方法を提供することを目的としている。
本発明の一態様によれば、連続鋳造設備を用いた溶鋼の鋳造方法であって、上記連続鋳造設備の中間容器であるタンディッシュの内部に、少なくとも可燃性ガスを含む置換ガスを不完全燃焼条件で吹き込んで、上記タンディッシュの内部のガスを置換する置換工程と、上記置換工程の後、上記置換ガスの吹込みを停止し、上記タンディッシュを用いて、上記連続鋳造設備で上記タンディッシュに上記置換ガスを吹き込まずに連続鋳造を行う鋳造工程と、を含む、溶鋼の鋳造方法が提供される。
本発明の一態様によれば、造塊設備を用いた溶鋼の鋳造方法であって、上記造塊設備の鋳型の内部に、少なくとも可燃性ガスを含む置換ガスを不完全燃焼条件で吹き込んで、上記タンディッシュの内部のガスを置換する置換工程と、上記置換工程の後、上記置換ガスの吹込みを停止し、上記鋳型を用いて、上記造塊設備で上記タンディッシュに上記置換ガスを吹き込まずに鋳造を行う鋳造工程と、を含む、溶鋼の鋳造方法が提供される。
また、本発明の一態様によれば、転炉または電気炉から出鋼された溶鋼を二次精錬設備で精錬し、上記二次精錬設備で精錬した溶鋼を連続鋳造設備で鋳造し、連続鋳造鋳片を製造する方法であって、上記連続鋳造設備の中間容器であるタンディッシュの内部に、少なくとも可燃性ガスを含む置換ガスを不完全燃焼条件で吹き込んで、上記タンディッシュの内部のガスを置換する置換工程と、上記置換工程の後、上記置換ガスの吹込みを停止し、上記タンディッシュを用いて、上記連続鋳造設備で上記タンディッシュに上記置換ガスを吹き込まずに連続鋳造を行う鋳造工程と、を含み、上記鋳造工程では、内部に不完全燃焼状態の可燃性ガス成分を含む前記タンディッシュを用いて連続鋳造を開始し、上記タンディッシュに注入された溶鋼体積が上記タンディッシュの容積の60%に達するまでの期間、上記タンディッシュの気相中の酸素濃度が2.0%以下である、連続鋳造鋳片の製造方法が提供される。
さらに、本発明の一態様によれば、転炉または電気炉から出鋼された溶鋼を二次精錬設備で精錬し、上記二次精錬設備で精錬した溶鋼を連続鋳造設備で鋳造した素材を使用して軸受用鋼材を製造する方法であって、上記連続鋳造設備の中間容器であるタンディッシュの内部に、少なくとも可燃性ガスを含む置換ガスを不完全燃焼条件で吹き込んで、上記タンディッシュの内部のガスを置換する置換工程と、上記置換工程の後、上記置換ガスの吹込みを停止し、上記タンディッシュを用いて、上記連続鋳造設備で上記タンディッシュに上記置換ガスを吹き込まずに連続鋳造を行う鋳造工程と、を含み、上記鋳造工程では、内部に不完全燃焼状態の可燃性ガス成分を含む前記タンディッシュを用いて連続鋳造を開始し、上記タンディッシュに注入された溶鋼体積が上記タンディッシュの容積の60%に達するまでの期間、上記タンディッシュの気相中の酸素濃度が2.0%以下である、軸受用鋼材の製造方法が提供される。
本発明の一態様によれば、タンディッシュを加熱するとともに、特に溶鋼注入時のタンディッシュ内の酸素濃度の上昇を防ぎ、溶鋼と大気中の酸素との気−液反応を抑制することができる溶鋼の鋳造方法、連続鋳造鋳片の製造方法及び軸受用鋼材の製造方法が提供される。
本実施形態におけるタンディッシュを示す平面図である。 変形例における造塊設備を示す模式図である。 実施例の結果を示すグラフである。
以下の詳細な説明では、本発明の完全な理解を提供するように、本発明の実施形態を例示して多くの特定の細部について説明する。しかしながら、かかる特定の細部の説明がなくても1つ以上の実施態様が実施できることは明らかである。また、図面は、簡潔にするために、周知の構造及び装置が略図で示されている。
<溶鋼の鋳造方法>
図1を参照して、本発明の一実施形態に係る溶鋼の鋳造方法について説明する。本実施形態では、精錬処理された溶鋼を、連続鋳造設備を用いて連続鋳造する。連続鋳造設備は、溶鋼の鋳造において一般的に用いられるものであればよく、特に限定されない。連続鋳造設備を用いた連続鋳造では、取鍋(不図示)に収容された溶鋼を、図1に示すタンディッシュ1に注入し、その後、タンディッシュ1から鋳型(不図示)に溶鋼を注入することで所望の形状のスラブやブルーム、ビレット等の鋳片が鋳造される。タンディッシュ1は、図1に示すように、上蓋に形成される注入孔10と、4個のストッパー孔11a〜11dを有する。注入孔10は、タンディッシュ1の上蓋の中央に形成され、取鍋に接続されるロングノズル(不図示)が挿通される開口部である。4個のストッパー孔11a〜11dは、タンディッシュ1の長手方向に並ぶようにして形成される孔であり、4本のストッパー(不図示)がそれぞれ挿通される開口部である。なお、注入孔10は、中央のストッパー孔11b,11cの間に形成される。なお、図1に示すタンディッシュ1は、4ストランドでブルーム等の鋳片を鋳造する連続鋳造設備に設けられるものである。そして、4個のストッパー孔11a〜11dの位置は、鋳型が設置される各ストランドの位置に対応して設けられる。また、本実施形態において鋳造される溶鋼の鋼種は、非金属介在物として酸化物を低減する必要がある、軸受鋼である。
(加熱工程)
本実施形態では、まず、タンディッシュ1を加熱する加熱工程を行う。加熱工程では、図1に示すように、中央側の2個のストッパー孔11b,11cに、ガス供給管2がそれぞれ設けられる。ガス供給管2は、酸素含有ガスと可燃性ガスとを供給する(吹き込む)管であり、ガスが噴射される先端が2個のストッパー孔11b,11cからタンディッシュ1の内部に向かって設けられる。酸素含有ガス及び可燃性ガスは、ガス供給装置からガス供給管2に供給され、それぞれの供給量(流量)が個別に調整可能に構成される。可燃性ガスは、例えば、コークス炉にて発生し、回収された可燃性のガスであるCガスである。Cガスは、可燃性のガス成分である、COガス及び各種の炭化水素ガスを含み、例えば、表1に示すような組成からなる。また、酸素含有ガスは、例えば空気である。
Figure 2021106484
そして、加熱工程では、2個のストッパー孔11b,11cからタンディッシュ1の内部に酸素含有ガスと可燃性ガスとを吹き込み、可燃性ガスを燃焼させることで、タンディッシュ1の内部を加熱する。このとき、可燃性ガスを燃焼させるために吹き込む酸素含有ガスの量は、酸素含有ガスに含まれる酸素の量が、可燃性ガスを完全燃焼させる量以上となるように、流量が調整される。好ましくは、空気比が1.4以上となる条件で、酸素含有ガスが可燃性ガスとともに吹き込まれる。ここで空気比とは、吹き込まれる可燃性ガスを完全燃焼させるのに理論上必要な酸素含有ガス中の酸素の量(流量、いわゆる理論酸素量)に対する実際に流す酸素含有ガス中の酸素の量(流量、いわゆる使用酸素量)の比である。酸素含有ガスが空気の場合は、吹き込まれる可燃性ガスを完全燃焼させるのに理論上必要な空気の最小量(流量、いわゆる理論空気量)に対する実際に流す空気の量(流量、いわゆる使用空気量)の比であり、上記と同じ値となる。使用酸素量が理論酸素量に等しい場合は、空気比は1となる。理論上は空気比1で可燃性ガスが完全燃焼することになるが、実際には理論空気量のみで可燃性ガスを完全燃焼させることは困難なため、一般に空気比を1より大きな値として供給することで完全燃焼を図っている。すなわち、実際には空気比が1.4以上で可燃性ガスが完全燃焼し、空気比が1.4未満では一部の可燃性ガス成分が未燃焼のまま残留(不完全燃焼)する。なお、タンディッシュ1の内部の温度が可燃性ガスの発火点より低い場合には、自然に着火が行われないため、火点を用いて吹き込むガスの着火が行われる。
加熱工程は、後述する置換工程に移行するまで行われる。なお、加熱工程が行われている間、ガス供給管2が設置されていない、2個のストッパー孔11a,11d及び注入孔10には、耐火性の蓋が設けられてもよい。
(置換工程)
加熱工程の後、タンディッシュ1の内部に少なくとも可燃性ガスを含む置換ガスを不完全燃焼条件で吹き込んで、タンディッシュ1の内部のガスを置換する置換工程を行う。
置換ガスは、置換工程において、2個のガス供給管2からタンディッシュ1の内部に吹き込まれるガスであり、可燃性ガスと酸素含有ガスとを混合させたものであることが好ましい。この場合、置換ガスに含まれる上記酸素含有ガスの量を、置換ガスに含まれる上記可燃性ガスの完全燃焼に必要な量より少なくする。つまり、不完全燃焼条件とは、置換ガス中の酸素の量を可燃性ガスの完全燃焼に必要な量よりも少なくし、置換ガスを完全燃焼させない吹込み条件である。なお、置換ガスの空気比を1.3以下とすることが好ましく、1.0以下とすることがより好ましい。このようにすることで、可燃性ガスの一部が燃焼するため、置換工程におけるタンディッシュ1の内部の温度低下を抑制または防止することができる。また、置換ガスを、可燃性ガスのみとしてもよい。しかし、可燃性ガスのみを置換ガスとして吹き込んだ場合、可燃性ガスの燃焼が起こりにくいため、タンディッシュ1の内部の温度が低下する可能性がある。このため、可燃性ガスのみを置換ガスとして吹き込むことは、置換工程におけるガスの吹き込み時間が短い場合やタンディッシュ1の内部の温度が充分に高い場合等、温度低下が問題とならない場合のみに行うことが好ましい。
なお、可燃性ガスは、空気より比重の大きい可燃性のガスであることが望ましく、例えばプロパンガスがより好適である。可燃性ガスを空気より比重の大きいガスとすることで、不完全燃焼状態における可燃性ガスのガス成分は、タンディッシュ1の下方に滞留しやすくなる。これにより、後述する鋳造工程において、不完全燃焼状態の可燃性ガスのガス成分が、タンディッシュ1内に侵入した空気で置換・混合されにくくなり、溶鋼が酸化されにくい状態がより長く維持されやすくなる。プロパンガスは空気より比重が大きく、かつ燃料ガスとして広く流通しており、比較的安価で容易に入手できる。
また、可燃性ガスに含まれるCO濃度は、可燃性ガスに含まれるCOガスとFeとのタンディッシュ内部の温度における平衡関係に基づいて、Feの酸化が起こらない範囲となることが好ましい。仮にタンディッシュ内に付着地金などのFe分が存在すると、可燃性ガスの組成によっては、このFe分が、最も酸化されにくい条件である可燃性ガスのみの吹き込みの場合でも酸化される可能性がある。万一、Fe分が酸化されて、タンディッシュ内にFeの酸化物が存在した状態で後述する鋳造工程を実施すると、鋳造工程において、Feの酸化物は溶鋼中のAlと反応し、Alの再酸化が起こる恐れが生じる。CO−CO雰囲気でのFeの酸化反応は、(1)式と(2)式より得られる(3)式から考えられる。また、(5)式を仮定すると、(3)式の平衡関係は、(4)式のとおり、CO分圧に対するCO分圧の比と温度との関数として与えられる。ここでΔG及びΔGは、文献(日本金属学会編 「鉄鋼精錬」2000、丸善)の式を用いた。また、Rは気体定数(=8.314J/mol/K)である。ここでΔG、ΔG及びΔGは、それぞれ(1)式、(2)式及び(3)式の反応の標準自由エネルギー変化(J)、Tは温度(K)、aFeはFeの活量、aFeOはFeOの活量、pCOはCO分圧、pCO2はCO分圧、並びにRは気体定数(=8.314J/mol/K)である。また、(s)及び(g)はそれぞれ固体及び気体を示す。
Figure 2021106484
タンディッシュの予熱温度として1000℃を想定し、1000℃における(4)式の右辺の値を求めると、1.3となる。つまり、CO分圧に対するCO分圧の比が1.3以上であれば、(3)式の平衡は左へ進行する、すなわち熱力学的にはFeの酸化が起こらない条件となる。ここでCO分圧およびCO分圧としては、それぞれ、可燃性ガス成分中の標準状態における体積濃度(vol%)を用いればよい。例えば、高清浄度性が求められる軸受鋼では、CO分圧に対するCO分圧を1.3以上とするよう可燃性ガス中のCOガス濃度を確保することで、置換工程中に精整したFeの酸化物に起因する溶鋼中のAlの再酸化が抑えられ、高い清浄性が確保される。また、可燃性ガスとして表1に示す成分のCガスを用いる場合、CO分圧に対するCO分圧の比は1.3以上となるため、Cガスの成分を調整しなくとも用いることができる。
置換工程は、タンディッシュ1内に可燃性ガスの不完全燃焼状態のガス成分が残るまで行われる。可燃性ガスの不完全燃焼状態のガス成分とは、可燃性ガスが吹き込まれた組成のまま未燃焼(未反応)のガス成分として含有される場合の他、完全燃焼で生成するガスの組成よりも酸化度が低いガスの組成のガス成分として含有される場合も含む。なお、加熱工程と同様に、置換工程が行われている間、ガス供給管2が設置されていない、2個のストッパー孔11a,11d及び注入孔10には、耐火性の蓋が設けられてもよい。
(鋳造工程)
置換工程の後、置換ガスの吹き込みを停止し、タンディッシュ1を用いて、タンディッシュ1に置換ガスを吹き込まずに溶鋼の連続鋳造を行う鋳造工程が行われる。
鋳造工程では、注入孔10に挿通されたロングノズル(不図示)を通じて、取鍋からタンディッシュ1へと溶鋼が注入される。そして、タンディッシュ1の下面の各ストランドの位置に設けられた、浸漬ノズルを通じて鋳型へと溶鋼が注入されることで、鋳造が行われる。
鋳造工程では、タンディッシュ1への溶鋼の注入に伴い、注入孔10からの大気の巻き込みが発生するため、タンディッシュ1の内部に大気が流入する。また、4個のストッパー孔11a〜11d及びタンディッシュ1に生じた隙間からの大気の流入が発生する。特に、置換ガスの吹き込み時においては、タンディッシュ1の内部は陽圧化しているため隙間からの大気の流入は抑えられているが、置換ガスの吹き込みを止めた後には、隙間からの大気の流入が発生しやすくなる。しかし、本実施形態の鋳造工程では、タンディッシュ1の内部には、置換ガスの不完全燃焼により可燃性ガスの不完全燃焼状態のガス成分が存在した状態となる。このため、鋳造初期においてタンディッシュ1の内部に流入した大気中の酸素ガスは、下記(6)式の反応により可燃性ガスに含まれるCOと反応し、溶鋼中のAlとの反応が抑えられることとなる。また、可燃性ガスが炭化水素系ガスを含む場合には、(7)式の反応も生じるので、溶鋼と大気中の酸素との気−液反応を抑制することができる。
CO+1/2O→CO ・・・(6)
+(m/2+n/4)O→mCO+n/2HO ・・・(7)
なお、鋳造工程では、タンディッシュ1へ所定の量の溶鋼が注入されると、タンディッシュフラックス等の被覆材がタンディッシュ1内に投入される。投入された被覆材は、溶融して溶鋼の浴面を被覆する。このため、被覆材を投入した以降は、溶鋼はタンディッシュ1内の雰囲気ガスと遮断され、溶鋼の再酸化は起こりにくくなる。つまり、本実施形態のように、鋳造の初期においてタンディッシュ1内に可燃性ガスの不完全燃焼状態のガス成分がある状態とすることで、鋳造工程の全期間にわたって溶鋼の再酸化を抑制することができるようになる。また、本実施形態では、置換工程にて置換ガスの噴射に用いる設備は、加熱工程にて用いられる設備の空気比を変えるだけでよい。このため、特許文献1,2のように新たな設備を導入する必要がなく、簡易かつ安価に溶鋼の再酸化を防止することができる。
本実施形態においては、鋳造工程では、その期間中、タンディッシュ1に置換ガスを吹き込まない状態で連続鋳造を行なう。このようにすることで、鋳造工程の期間中、タンディッシュ内に注入した溶鋼から発生したスプラッシュがバーナーノズルに付着してバーナーが破損するトラブルが防止できる。なお、鋳造工程中は、大気の流入を伴わない範囲でタンディッシュ内にArガス等の不活性ガスを吹き込んでもよい。Arガス等の不活性ガスの吹込みは、大気を誘引しないよう低流速とすることが好ましく、さらに鋳造を開始して一定時間を経過した後の、置換ガスや不完全燃焼状態の可燃性ガス成分がタンディッシュ外に排出されたと思われる時期以降から行なうことが好ましい。また、鋳造工程では、タンディッシュ内部に不完全燃焼状態の可燃性ガス成分を含む状態で連続鋳造を開始することが好ましい。前述したように、タンディッシュ1への溶鋼の注入に伴い、注入孔10からの大気の巻き込みが発生するため、タンディッシュ1の内部に大気が流入する。しかし、タンディッシュ1の内部に不完全燃焼状態の可燃性ガス成分が含まれれば、流入した大気中の酸素ガスは、上記(6)式の反応により不完全燃焼状態の可燃性ガス成分であるCOと反応し、溶鋼中のAlとの反応が抑えられる。
なお、本実施形態の鋳造工程では、内部に不完全燃焼状態の可燃性ガス成分を含むタンディッシュ1を用いて連続鋳造を開始し、タンディッシュ1に注入された溶鋼の体積がタンディッシュ1の容積の60%に達するまでの期間、タンディッシュ1の気相中の酸素濃度を2.0%以下とすることが好ましい。前述したように、溶鋼の再酸化は、鋳造の初期において生じやすい。従って、鋳造を開始し、タンディッシュ1に注入された溶鋼の体積がタンディッシュ1の容積の60%に達するまでの期間、タンディッシュ1内に可燃性ガスの不完全燃焼状態のガス成分が残るようして、タンディッシュ気相中の酸素濃度を2.0%以下という低い値で維持すれば、鋳造工程における溶鋼の再酸化をより確実に抑制することができるようになる。
タンディッシュ1に注入された溶鋼の体積がタンディッシュ1の容積の60%よりも少ないタイミングでタンディッシュ1の気相中の酸素濃度が2.0%を超えると、溶鋼が大気に暴露される比表面積が大きくなるので、溶鋼の再酸化が生じる恐れがある。タンディッシュ1の容積に対して、タンディッシュ1に注入された溶鋼の体積が大きいほど、溶鋼が大気に暴露される比表面積が小さくなり、溶鋼の再酸化が生じる可能性が少なくなる。このため、上述のタンディッシュ1に注入された溶鋼の体積の比率について、上限は設けない。また、タンディッシュ1の気相中の酸素濃度は、鋳造工程を通じて低いほど溶鋼の再酸化が生じる可能性が少なくなるため下限は設けない。一方、この酸素濃度が2.0%を超えると、溶鋼の再酸化が生じる可能性が顕在化するので、2.0%以下とすることが好ましい。
さらに、置換工程が終了してから、鋳造工程が開始するまでの期間が、10分以内であると、タンディッシュ1内に不完全燃焼状態の可燃性ガス成分をより含んだ状態で、溶鋼の注入を行なうことができる。つまり、鋳造工程における溶鋼の再酸化をより確実に抑制することができるため、置換工程が終了してから、鋳造工程が開始するまでの期間を10分以内とすることがより好適である。置換工程が終了してから、鋳造工程が開始するまでの期間が、10分より長くなると、タンディッシュ1内に残っている不完全燃焼状態の可燃性ガス成分がタンディッシュ1外に放散されてしまい、溶鋼の再酸化防止効果が小さくなる可能性がある。
なお、置換工程が終了する時点は、置換ガスの送給を止めた時点である。また、鋳造工程が開始する時点は、取鍋からタンディッシュに溶鋼の注入を開始した時点である。
さらに、製鉄所のコークス炉にて発生したCガスを可燃性ガスとして用いる場合は、稼働コストに優れる。一方、前述したようにプロパンガスを可燃性ガスとして用いる場合は、溶鋼が酸化されにくい状態がより長く維持されやすいので、製品の清浄度をより重視する場合はプロパンガスを用いると良い。また、鋳造工程では、溶鋼が連続鋳造されることで、所定形状の連続鋳造鋳片が製造される。また、この連続鋳造鋳片を素材として、軸受用鋼材が製造されてもよい。この場合、連続鋳造鋳片の圧延、及び圧延にて得られた鋼材の仕上げ処理等は公知の技術を用いることができる。
<変形例>
以上で、特定の実施形態を参照して本発明を説明したが、これら説明によって発明を限定することを意図するものではない。本発明の説明を参照することにより、当業者には、開示された実施形態とともに種々の変形例を含む本発明の別の実施形態も明らかである。従って、特許請求の範囲に記載された発明の実施形態には、本明細書に記載したこれらの変形例を単独または組み合わせて含む実施形態も網羅すると解すべきである。
例えば、上記実施形態では、鋳造を行う設備を連続鋳造設備としたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、鋳造を行う設備を、図2に示すような造塊設備3であってもよい。造塊設備3は、精錬処理された溶鋼を下注ぎ造塊することで、インゴットを鋳造する設備である。造塊設備3は、下注ぎ造塊法において一般的に用いられる設備であり、注入管30と、定盤31と、2個の鋳型32と、2個の蓋33とを有する。造塊設備3では、注入管30及び2個の鋳型32は、溶鋼4が通る注入経路34から定盤31を通じて2個の鋳型32にそれぞれ達するように、定盤31の上に設けられる。そして、2個の鋳型32の上には、断気のために蓋33がそれぞれ設けられる。
このような造塊設備3では、従来、以下の鋳造方法が行われていた。まず、不活性ガスを2個の鋳型32の内部及び注入経路34に流入させる置換工程を行う。その後、溶鋼4が収容された取鍋5を注入管30の上部に配した後、溶鋼4を注入管30から注ぎ、注入経路34を通じて2個の鋳型32へと流入させる鋳造工程を行う。このような鋳造方法において、置換工程にて、上記実施形態と同様に、置換ガスを2個の鋳型32及び注入経路34に吹き込むことで、蓋33との隙間から鋳型32内に流入した大気や注入管30への注入時に巻き込まれる大気に含まれる酸素ガスを還元することができるようになる。なお、作業性や設備の簡易性の観点からは、2個の鋳型32の上部からのみ置換ガスを吹き込むようにしてもよい。また、連続鋳造設備1と異なり、鋳型32を高温に加熱する必要がないことから、置換ガスとして可燃性ガスのみを用いるようにしてもよい。これにより、酸化物の介在物が低減されたインゴットを鋳造することができる。なお、図2に示す造塊設備3は一例であり、形状や鋳型の個数等は適宜変更することができる。
また、上記実施形態では、可燃性ガスとしてコークス炉にて発生したCガスを用いるとしたが、本発明はかかる例に限定されない。可燃性ガスは、酸素ガスと反応して燃焼するものであれば、他のものであってもよい。例えば、可燃性ガスは、炭化水素ガスやCOガスであってもよい。前述したように、炭化水素ガスのうち、プロパンガスのように空気より比重が重いガスを可燃性ガスとして用いる場合は、溶鋼が酸化されにくい状態がより長く維持されやすい。このため、製品の清浄度をより重視する場合は、プロパンガスを用いると良い。なお、炭化水素ガスには、水素が含まれるため、溶鋼中の水素濃度が上昇する可能性がある。このため、水素濃度に厳格な鋼種である場合には、水素濃度の許容上限量と溶鋼中の水素濃度とから、用いられる炭化水素の種類や濃度が適宜調整されることが好ましい。
さらに、上記実施形態では、連続鋳造設備が図1に示す形状のタンディッシュ1を有するものとしたが、本発明はかかる例に限定されない。連続鋳造設備は一般的なものであれば、特に限定されるものではない。このため、タンディッシュ1の形状やストランド数は、図1に示すもの以外のものであってもよい。
さらに、上記実施形態では、溶鋼の鋼種が軸受鋼であるとしたが、本発明はかかる例に限定されない。溶鋼の鋼種は、溶鋼中のSi,Mn,Al,Ti等の活性元素の酸素ガスによる再酸化が懸念されるものであれば、他の鋼種であってもよい。
さらに、上記実施形態では、加熱工程を行うとしたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、タンディッシュ1を再使用する場合等、タンディッシュ1が十分に加熱されている場合には、加熱工程を行わずに置換工程以降の処理が行われてもよい。
さらに、上記実施形態では、置換ガスを2個のストッパー孔11b,11cから吹き込むとしたが、本発明はかかる例に限定されない。置換ガスは、2個のストッパー孔11b,11c以外の孔、例えば、注入孔10やストッパー孔11a,11d、測温またはサンプリングのために設けられる他の孔を通じて供給されてもよい。
<実施形態の効果>
(1)本発明の一態様に係る溶鋼の鋳造方法は、連続鋳造設備を用いた溶鋼の鋳造方法であって、連続鋳造設備の中間容器であるタンディッシュ1の内部に、少なくとも可燃性ガスを含む置換ガスを不完全燃焼条件で吹き込んで、タンディッシュ1の内部のガスを置換する置換工程と、置換工程の後、置換ガスの吹込みを停止し、タンディッシュ1を用いて、連続鋳造設備でタンディッシュ1に置換ガスを吹き込まずに連続鋳造を行う鋳造工程と、を含む。
上記(1)の構成によれば、タンディッシュ1へ溶鋼を注入する際に、タンディッシュ1内に可燃性ガスの不完全燃焼状態のガス成分が存在している。このため、注入孔や隙間等から流入した大気中の酸素ガスが可燃性ガスの不完全燃焼状態のガス成分と反応し、溶鋼と大気中の酸素との気−液反応が抑制されるため、溶鋼の再酸化が抑制される。
(2)上記(1)の構成において、鋳造工程では、内部に不完全燃焼状態の可燃性ガス成分を含むタンディッシュ1を用いる。
(3)上記(2)の構成において、鋳造工程では、内部に不完全燃焼状態の可燃性ガス成分を含むタンディッシュ1を用いて連続鋳造を開始し、タンディッシュ1に注入された溶鋼体積がタンディッシュ1の容積の60%に達するまでの期間、タンディッシュ1の気相中の酸素濃度が2.0%以下である。
上記(3)の構成によれば、溶鋼の再酸化をより確実に抑制することができるようになる。
(4)上記(2)または(3)の構成において、置換工程が終了してから鋳造工程が開始するまでの期間が、10分以内である。
上記(4)の構成によれば、タンディッシュ1内に残っている不完全燃焼状態の可燃性ガス成分のタンディッシュ1外への放散を抑制することができ、溶鋼の再酸化をより確実に抑制することができるようになる。
(5)上記(1)〜(4)のいずれか1つ構成において、置換工程では、置換ガスとして可燃性ガス及び酸素含有ガスを少なくとも含むガスを用いる。
上記(5)の構成によれば、置換工程において、置換ガスの一部が燃焼するため、タンディッシュ1の温度低下を抑制または防止することができる。
(6)上記(5)の構成において、置換工程では、置換ガス中の可燃性ガスを完全燃焼させるのに理論上必要な酸素の流量に対する実際に吹き込む置換ガス中の酸素含有ガス中の酸素の流量の比である空気比を1.3以下とする。
(7)上記(6)の構成において、置換工程では、空気比を1.0以下とする。
上記(6),(7)の構成によれば、置換工程において、置換ガスの一部が燃焼するため、タンディッシュ1の温度低下をより効果的に抑制または防止することができる。
(8)上記(5)〜(7)のいずれか1つの構成において、酸素含有ガスが空気である。
上記(8)の構成によれば、設備構成を簡易なものとすることができ、酸素含有ガスに掛かるコストを低減することができる。
(9)上記(1)〜(8)のいずれか1つの構成において、置換工程で用いられる可燃性ガスが、空気より比重の大きい可燃性のガスである。
上記(9)の構成によれば、不完全燃焼状態の可燃性ガスのガス成分が、タンディッシュ1内に侵入した空気で置換・混合されにくくなり、溶鋼が酸化されにくい状態がより長く維持されやすくなる。
(10)上記(9)の構成において、可燃性ガスが、プロパンガスである。
(11)上記(1)〜(10)のいずれか1つの構成において、可燃性ガスに含まれるCO濃度を、可燃性ガスに含まれるCOガスとFeとのタンディッシュ内部の温度における平衡関係に基づいて、Feの酸化が起こらない範囲とする。
上記(11)の構成によれば、COによるFeの酸化を抑えることができるため、鋳造工程における溶鋼中のAlの再酸化をより低減することができる。
(12)上記(1)〜(11)のいずれか1つの構成において、置換ガスは、CO分圧に対するCO分圧の比が1.3以上である。
上記(12)の構成によれば、例えば高品質な軸受鋼等において、COによるFeの酸化を抑えることができる。
(13)本発明の一態様に係る溶鋼の鋳造方法は、造塊設備3を用いた溶鋼4の鋳造方法であって、造塊設備3の鋳型32の内部に、少なくとも可燃性ガスを含む置換ガスを不完全燃焼条件で吹き込んで、鋳型32の内部のガスを置換する置換工程と、置換工程の後、置換ガスの吹込みを停止し、鋳型32を用いて、造塊設備で鋳型に置換ガスを吹き込まずに鋳造を行う鋳造工程と、を含む。
上記(13)の構成によれば、図2に示すような造塊設備3においても、上記(1)の構成と同様な理由から、溶鋼4の再酸化を抑制することができる。
(14)本発明の一態様に係る連続鋳造鋳片の製造方法は、転炉または電気炉から出鋼された溶鋼を二次精錬設備で精錬し、二次精錬設備で精錬した溶鋼を連続鋳造設備で鋳造し、連続鋳造鋳片を製造する方法であって、連続鋳造設備の中間容器であるタンディッシュ1の内部に、少なくとも可燃性ガスを含む置換ガスを不完全燃焼条件で吹き込んで、タンディッシュ1の内部のガスを置換する置換工程と、置換工程の後、置換ガスの吹込みを停止し、タンディッシュ1を用いて、連続鋳造設備でタンディッシュに置換ガスを吹き込まずに連続鋳造を行う鋳造工程と、を含み、鋳造工程では、内部に不完全燃焼状態の可燃性ガス成分を含む前記タンディッシュを用いて連続鋳造を開始し、タンディッシュ1に注入された溶鋼体積がタンディッシュ1の容積の60%に達するまでの期間、タンディッシュ1の気相中の酸素濃度が2.0%以下である。
上記(14)の構成によれば、上記(1)の構成と同様な理由から、清浄性の高い連続鋳造鋳片を製造することができる。
(15)上記(14)の構成において、連続鋳造鋳片が軸受鋼の素材となる連続鋳造鋳片である。
上記(15)の構成によれば、上記(1)の構成と同様な理由から、清浄性の高い軸受鋼の素材となる連続鋳造鋳片を製造することができる。
(16)本発明の一態様に係る軸受用鋼材の製造方法は、転炉または電気炉から出鋼された溶鋼を二次精錬設備で精錬し、二次精錬設備で精錬した溶鋼を連続鋳造設備で鋳造した素材を使用して軸受用鋼材を製造する方法であって、連続鋳造設備の中間容器であるタンディッシュ1の内部に、少なくとも可燃性ガスを含む置換ガスを不完全燃焼条件で吹き込んで、タンディッシュ1の内部のガスを置換する置換工程と、置換工程の後、置換ガスの吹込みを停止し、タンディッシュ1を用いて、連続鋳造設備でタンディッシュに置換ガスを吹き込まずに連続鋳造を行う鋳造工程と、を含み、鋳造工程では、内部に不完全燃焼状態の可燃性ガス成分を含むタンディッシュ1を用いて連続鋳造を開始し、タンディッシュ1に注入された溶鋼体積がタンディッシュ1の容積の60%に達するまでの期間、タンディッシュ1の気相中の酸素濃度が2.0%以下である。
上記(16)の構成によれば、上記(1)の構成と同様な理由から、清浄性の高い軸受用鋼材を製造することができる。
本発明者らが行った実施例について説明する。実施例では、上記実施形態と同様に、タンディッシュ1を有するブルーム連鋳機である連続鋳造設備にて、JIS(日本産業規格)G4805でSUJ2として規定された軸受鋼の素材となる連続鋳造鋳片を鋳造する際に、上記実施形態に係る溶鋼の鋳造方法を用いた。
実施例では、まず、加熱工程として、容量20t(容積:3.6m)のタンディッシュ1の内部をCガスと空気とを混合燃焼させ、180分間予熱を行なった。この際、Cガス流量は10Nm/minとした。このCガス流量に対する理論空気量は30Nm/minであるが、Cガスを完全燃焼させるため、供給する空気流量は42Nm/minとした。すなわち、空気比を1.4、つまりCガスを完全燃焼させるために理論的に必要な空気量の1.4倍とした。また、溶鋼には、予め、溶銑予備処理(脱リン・脱硫)、転炉(脱炭・脱リン)、LF(取鍋内造滓)、RH脱ガス(介在物浮上)処理を施した。
加熱工程の後、置換ガスをタンディッシュ1に吹き込む置換工程を行った。置換工程では、加熱工程で流していたCガスと空気とを、それぞれ10Nm/min及び30Nm/minとし、空気比を1.4から1.0に低減させた流量で、置換ガスとしてタンディッシュ1に流入させた。また、置換工程において、置換ガスを流入させた時間は5分であった。
置換工程の後、すなわち置換ガスの吹込みを停止してから5分後にタンディッシュ1に溶鋼を注入し、連続鋳造を行うことで鋳造工程を行った。鋳造工程では、溶鋼の注入開始からタンディッシュ1の容量分(20t)の溶鋼が注入されるまでの期間、タンディッシュ1内の気相中の酸素濃度を計測した。タンディッシュ1内の酸素濃度は、注入開始時で0.3%、タンディッシュ容量の90%の溶鋼(18t)を注入した時点で0.2%であった。また、鋳造工程では、タンディッシュ1の容量分(20t)の溶鋼が注入された段階で、溶鋼をサンプリングし、溶鋼中のトータル酸素量及びトータル窒素量を分析した。なお、連続鋳造に先立ち、精錬処理が完了した段階であるRH脱ガス処理終了時においても、溶鋼をサンプリングし、RH脱ガス処理終了時における溶鋼中のトータル酸素量及びトータル窒素量を分析した。そして、それぞれの分析結果から、RH脱ガス処理終了時から20t溶鋼注入時までにおける、トータル酸素及びトータル窒素のピックアップ量を調査した。トータル酸素及びトータル窒素のピックアップ量は、各分析値のRH脱ガス処理終了時から20t溶鋼注入時までの変化量である。
また、実施例では比較例として、置換工程を行わずに、加熱工程の後に鋳造工程を行う従来の鋳造方法についても実施し、トータル酸素及びトータル窒素のピックアップ量を調査した。なお、比較例における加熱工程及び鋳造工程の条件は、実施例と同様とした。比較例においては、タンディッシュ1内の酸素濃度は、注入開始時で3.4%、タンディッシュ容量の90%の溶鋼(18t)を注入した時点で4%であった。
図3に、実施例及び比較例におけるトータル酸素及びトータル窒素のピックアップ量の調査結果を示す。図3に示すように、トータル窒素のピックアップ量は実施例と比較例とで同程度となっているのに対して、トータル酸素のピックアップ量は比較例で10ppmであってものが実施例では0ppmとなっており大幅に低減されることが確認できた。これは、タンディッシュ1内に混入した大気中の酸素が、可燃性ガスと燃焼反応を起こすことで消費されたことが示唆される。
1 タンディッシュ
10 注入孔
11a〜11d ストッパー孔
2 ガス供給管
3 造塊設備
30 注入管
31 定盤
32 鋳型
33 蓋
34 注入経路
4 溶鋼
5 取鍋

Claims (16)

  1. 連続鋳造設備を用いた溶鋼の鋳造方法であって、
    前記連続鋳造設備の中間容器であるタンディッシュの内部に、少なくとも可燃性ガスを含む置換ガスを不完全燃焼条件で吹き込んで、前記タンディッシュの内部のガスを置換する置換工程と、
    前記置換工程の後、前記置換ガスの吹込みを停止し、前記タンディッシュを用いて、前記連続鋳造設備で前記タンディッシュに前記置換ガスを吹き込まずに連続鋳造を行う鋳造工程と、
    を含む、溶鋼の鋳造方法。
  2. 前記鋳造工程では、内部に不完全燃焼状態の可燃性ガス成分を含む前記タンディッシュを用いる、請求項1に記載の溶鋼の鋳造方法。
  3. 前記鋳造工程では、内部に不完全燃焼状態の可燃性ガス成分を含む前記タンディッシュを用いて連続鋳造を開始し、前記タンディッシュに注入された溶鋼体積が前記タンディッシュの容積の60%に達するまでの期間、前記タンディッシュの気相中の酸素濃度が2.0%以下である、請求項2に記載の溶鋼の鋳造方法。
  4. 前記置換工程が終了してから前記鋳造工程が開始するまでの期間が、10分以内である、請求項2または請求項3に記載の溶鋼の鋳造方法。
  5. 前記置換工程では、前記置換ガスとして前記可燃性ガス及び酸素含有ガスを少なくとも含むガスを用いる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の溶鋼の鋳造方法。
  6. 前記置換工程では、前記置換ガス中の前記可燃性ガスを完全燃焼させるのに理論上必要な酸素の流量に対する前記置換ガス中の前記酸素含有ガス中の酸素の流量の比である空気比を1.3以下とする、請求項5に記載の溶鋼の鋳造方法。
  7. 前記置換工程では、前記空気比を1.0以下とする、請求項6に記載の溶鋼の鋳造方法。
  8. 前記酸素含有ガスが空気である、請求項5〜7のいずれか1項に記載の溶鋼の鋳造方法。
  9. 前記可燃性ガスが、空気より比重の大きい可燃性のガスである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の溶鋼の鋳造方法。
  10. 前記可燃性ガスが、プロパンガスである、請求項9に記載の溶鋼の鋳造方法。
  11. 前記可燃性ガスに含まれるCO濃度を、前記可燃性ガスに含まれるCOガスとFeとのタンディッシュ内部の温度における平衡関係に基づいて、前記Feの酸化が起こらない範囲とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の溶鋼の鋳造方法。
  12. 前記置換ガスは、CO分圧に対するCO分圧の比が1.3以上である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の溶鋼の鋳造方法。
  13. 造塊設備を用いた溶鋼の鋳造方法であって、
    前記造塊設備の鋳型の内部に、少なくとも可燃性ガスを含む置換ガスを不完全燃焼条件で吹き込んで、前記鋳型の内部のガスを置換する置換工程と、
    前記置換工程の後、前記置換ガスの吹込みを停止し、前記鋳型を用いて、前記造塊設備で前記鋳型に前記置換ガスを吹き込まずに鋳造を行う鋳造工程と、
    を含む、溶鋼の鋳造方法。
  14. 転炉または電気炉から出鋼された溶鋼を二次精錬設備で精錬し、前記二次精錬設備で精錬した溶鋼を連続鋳造設備で鋳造し、連続鋳造鋳片を製造する方法であって、
    前記連続鋳造設備の中間容器であるタンディッシュの内部に、少なくとも可燃性ガスを含む置換ガスを不完全燃焼条件で吹き込んで、前記タンディッシュの内部のガスを置換する置換工程と、
    前記置換工程の後、前記置換ガスの吹込みを停止し、前記タンディッシュを用いて、前記連続鋳造設備で前記タンディッシュに前記置換ガスを吹き込まずに連続鋳造を行う鋳造工程と、
    を含み、
    前記鋳造工程では、内部に不完全燃焼状態の可燃性ガス成分を含む前記タンディッシュを用いて連続鋳造を開始し、前記タンディッシュに注入された溶鋼体積が前記タンディッシュの容積の60%に達するまでの期間、前記タンディッシュの気相中の酸素濃度が2.0%以下である、連続鋳造鋳片の製造方法。
  15. 前記連続鋳造鋳片が、軸受用鋼材の素材となる連続鋳造鋳片である、請求項14に記載の連続鋳造鋳片の製造方法。
  16. 転炉または電気炉から出鋼された溶鋼を二次精錬設備で精錬し、前記二次精錬設備で精錬した溶鋼を連続鋳造設備で鋳造した素材を使用して軸受用鋼材を製造する方法であって、
    前記連続鋳造設備の中間容器であるタンディッシュの内部に、少なくとも可燃性ガスを含む置換ガスを不完全燃焼条件で吹き込んで、前記タンディッシュの内部のガスを置換する置換工程と、
    前記置換工程の後、前記置換ガスの吹込みを停止し、前記タンディッシュを用いて、前記連続鋳造設備で前記タンディッシュに前記置換ガスを吹き込まずに連続鋳造を行う鋳造工程と、
    を含み、
    前記鋳造工程では、内部に不完全燃焼状態の可燃性ガス成分を含む前記タンディッシュを用いて連続鋳造を開始し、前記タンディッシュに注入された溶鋼体積が前記タンディッシュの容積の60%に達するまでの期間、前記タンディッシュの気相中の酸素濃度が2.0%以下である、軸受用鋼材の製造方法。
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