JPWO2020158921A1 - 化粧材 - Google Patents

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Abstract

乾燥時だけでなく水濡れ時においても防滑性に優れ、意匠性にも優れた化粧材を提供する。絵柄層を有する化粧材であって、上記化粧材の一方の面に不規則な凹凸形状を有し、上記凹凸形状は、3D形状測定機により測定した谷部の空隙容積(Vvv)とコア部の空隙容積(Vvc)との合計値で表される容積(Vvv+Vvc)が、15mL/m2以上であることを特徴とする化粧材。

Description

本発明は、化粧材に関する。
建材、家具、家電製品等において、使用する部材を加飾したい場合には、化粧材が一般的に用いられている。
特に化粧材を床材として用いる場合には、安全性の観点から、防滑性が求められる。
例えば、特許文献1には、表面保護層が2層以上の複数層の積層構造を有しており、その最表層にのみ、樹脂系ビーズを添加することにより摩擦を低減し、防滑性を付与した床材表面用積層体が開示されている。
その一方で、日常生活においては、キッチンや脱衣所等を代表とする水が使用されることがある環境、すなわち水周りの環境において、床が水に濡れることによって、人が転倒することがあった。
ところが、上述した床材表面用積層体では、乾燥時の防滑性を向上させることは考慮されていたが、水濡れ時における防滑性については考慮されておらず、改善の余地があった。
従来から、常に水で濡れていることが多い浴室等で使用されている床材としては、凹部が深く凹部の幅が広い表面形状を付与し、水濡れ時における防滑性を向上させたものが販売されている。
しかしながら、その表面形状は規則性があるマス目調等の幾何学的なものであり、下地の意匠が限定されてしまうといった課題があり、木目模様や石目模様等のような高い意匠性が求められる用途においては需要が少なかった。
特開2013−167089号公報
本発明は、上述した課題を解決するものであり、乾燥時だけでなく水濡れ時においても防滑性に優れ、意匠性にも優れた化粧材を提供することを目的とする。
本発明者らは、上述した課題を解決するため鋭意検討し、化粧材の表面形状に着目した。その結果、一方の面に、不規則かつ特定の容積を有する凹凸形状を形成することにより、乾燥時だけでなく水濡れ時においても防滑性に優れ、尚且つ、意匠性にも優れた化粧材を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、絵柄層を有する化粧材であって、上記化粧材の一方の面に不規則な凹凸形状を有し、上記凹凸形状は、3D形状測定機により測定した谷部の空隙容積(Vvv)とコア部の空隙容積(Vvc)との合計値で表される容積(Vvv+Vvc)が、15mL/m以上であることを特徴とする化粧材である。
本発明の化粧材において、上記凹凸形状は、連続した形状であることが好ましい。
また、上記容積(Vvv+Vvc)は、55mL/m以下であることが好ましい。
また、上記凹凸形状は、JIS B 0601(2001)で定義される十点平均粗さ(RzJ)が、70μm以上200μm以下であることが好ましい。
また、上記凹凸形状は、JIS B 0601(2001)で定義される算術平均粗さ(Ra)が、13μm以上30μm以下であることが好ましい。
また、上記凹凸形状は、CNOMOで定義される粗さモチーフの平均長さ(AR)が、1.00mm以上であることが好ましい。
また、上記化粧材の上記凹凸形状を有する側に表面保護層を有することが好ましい。
本発明は、乾燥時だけでなく水濡れ時においても防滑性に優れ、意匠性にも優れた化粧材を提供することができる。
(a)及び(b)は、化粧材を3D形状測定機により測定して得られる負荷曲線の一例を示す模式図である。 (a)及び(b)は、本発明の化粧材の好ましい一例の表面形状(不規則な形状)を示す模式図である。 (a)本発明の化粧材の一態様を示す断面図であり、(b)は、本発明の化粧材の別の一態様を示す断面図であり、(c)は、本発明の化粧材の別の一態様を示す断面図である。 本発明の化粧材が、被着材に積層された一態様を示す断面図である。
まずは、本発明の化粧材について説明する。
なお、以下の記載において、「〜」で表される数値範囲の下限上限は「以上以下」を意味する(例えば、α〜βならば、α以上β以下である)。
本発明は、絵柄層を有する化粧材であって、上記化粧材の一方の面に不規則な凹凸形状を有し、上記凹凸形状は、3D形状測定機により測定した谷部の空隙容積(Vvv)とコア部の空隙容積(Vvc)との合計値で表される容積(Vvv+Vvc)が、15mL/m(ミリリットル/平米)以上であることを特徴とする。
<化粧材が有する凹凸形状>
本発明の化粧材において、上記凹凸形状は、3D形状測定機により測定した谷部の空隙容積(Vvv)とコア部の空隙容積(Vvc)との合計値で表される容積(Vvv+Vvc)が、15mL/m以上である。
本発明の化粧材は、このような凹凸形状を有するので、乾燥時の防滑性に優れるだけでなく、水濡れしたとしても、足裏等と水とが接触する領域を少なくすることができ、水濡れ時においても防滑性に優れる。
上記容積(Vvv+Vvc)は、水濡れ時における防滑性をより好適に付与する観点から、20mL/m以上であることが好ましく、25mL/m以上であることがより好ましく、30mL/m以上であることが更に好ましい。
上記容積(Vvv+Vvc)は、55mL/m以下であることが好ましく、50mL/m以下であることがより好ましい。上記容積(Vvv+Vvc)が55mL/mを超えると、凹部に入り込んだ汚れを除去することが困難になることがあり、清掃性が低下することがある。
上記谷部の空隙容積(Vvv)及びコア部の空隙容積(Vvc)は、3D形状測定機(製品名:ワンショット3D形状測定機 ヘッド「VR−3100」、コントローラー「VR−3000」、KEYENCE社製)を用い、下記の条件で測定、解析することにより得ることができる。
(測定条件)
測定回数:n=5(任意の5点)
測定モード:スーパーファイン
測定方向:両側
明るさ調整:オート(80)
測定倍率:12×
測定スケール:18mm×24mm
測定毎にフォーカスガイドからフォーカスを調整する。
解析アプリケーション(「VR−H2A」、KEYENCE社製)により、測定データの前処理を行う。
1 基準面設定(基準面指定方法:領域指定(画像全体))
2 面形状補正(補正方法:うねり除去、指定方法:補正の強さ(5))
その後、機能(体積)パラメーターから谷部の空隙容積(Vvv)及びコア部の空隙容積(Vvc)を算出する。
図1は、化粧材を3D形状測定機により測定して得られる負荷曲線の一例を示す模式図である。
図1(a)、(b)に示すように、上記機能(体積)パラメーターは、負荷曲線(負荷面積率が0%から100%となる高さを表した曲線)を用いて算出されるものであり、ある高さ(c)での負荷面積率は、図1(a)でのSmr(c)に相当する。上記谷部の空隙容積(Vvv)は、負荷面積率が80%以上の範囲の空隙容積を算出したものであり、上記コア部の空隙容積(Vvc)は、負荷面積率が10%以上80%未満の範囲の空隙容積を算出したものである。
本発明の化粧材において、上記凹凸形状は不規則な形状である。
図2(a)及び(b)は、本発明の化粧材の好ましい一例の表面形状(不規則な形状)を示す模式図である。
本発明の化粧材10は、図2(a)及び(b)に示すような、不規則な凹凸形状を有するので、木目模様、石目模様、布目模様等の様々な意匠を絵柄層として適用したとしても違和感が生じない。
一方で、表面に規則的な凹凸形状(例えば幾何学模様)が形成されている場合には、木目模様、石目模様、布目模様等の様々な意匠を絵柄層として適用すると、違和感が生じてしまう。
ここで「不規則な凹凸形状」とは、周期的な凹凸を有さないことを意味し、例えば、化粧材の表面を3D形状測定機(製品名:ワンショット3D形状測定機 ヘッド「VR−3100」、コントローラー「VR−3000」、KEYENCE社製)により任意の5箇所(18mm×24mm)を観察したときに、凸部(島部)と凹部(谷部)との面積比率、又は、凸部(島部)の数が一定ではないことを意味する。
なお、本明細書において、凸部(島部)とは、上記3D形状測定機により、上述した谷部の空隙容積(Vvv)及びコア部の空隙容積(Vvc)と同様の測定条件により得られる表面高さの、最高点に対する割合が62.5%以上、100%以下に含まれる領域を意味し、凹部(谷部)とは、表面高さの、最高点に対する割合が0%以上、62.5%未満に含まれる領域を意味する。
なお、上記「面積比率」とは、測定した箇所(18mm×24mm)の凹凸形状について、凸部(島部)と凹部(谷部)に区分けし、それぞれが占める面積を測定し、比較することにより得ることができる。
意匠性を好適に付与する観点から、上記任意の5箇所(18mm×24mm)のそれぞれにおいて、凸部(島部)の数が50個以上あることが好ましく、100個以上であることがより好ましく、150個以上であることが更に好ましい。
本発明の化粧材において、上記凹凸形状は連続した形状であることが好ましい。
上記凹凸形状が連続した形状であることにより、化粧材が水濡れした場合や、汚れが付着した場合に、水や汚れの逃げ道が確保されるため、水濡れ時における防滑性や、清掃性を好適に付与することができる。
ここで「連続した形状」とは、切れ目がなく続いている凹部が存在することを意味し、例えば、化粧材の表面を3D形状測定機(製品名:ワンショット3D形状測定機 ヘッド「VR−3100」、コントローラー「VR−3000」、KEYENCE社製)により、任意の5箇所(18mm×24mm)を観察したときに、観察した箇所における凹部(谷部)の全面積(100%)に対して、連続している(繋がっている)凹部(谷部)の面積が90%以上であることを意味する。
本発明の化粧材において、JIS B 0601(2001)で定義される十点平均粗さ(RzJ)が、70μm以上200μm以下であることが好ましい。
上記十点平均粗さ(RzJ)が上記範囲であることにより、水濡れ時における防滑性や清掃性をより好適に付与することができる。
上記十点平均粗さ(RzJ)は、90μm以上180μm以下であることがより好ましく、110μm以上160μm以下であることが更に好ましい。
本発明の化粧材において、JIS B 0601(2001)で定義される算術平均粗さ(Ra)が、13μm以上30μm以下であることが好ましい。
上記算術平均粗さ(Ra)が上記範囲であることにより、水濡れ時における防滑性や清掃性をより好適に付与することができる。
上記算術平均粗さ(Ra)は、16μm以上27μm以下であることがより好ましく、19μm以上24μm以下であることが更に好ましい。
なお、上記十点平均粗さ(RzJ)及び算術平均粗さ(Ra)は、表面粗さ測定機(「SURFCOM−FLEX−50A」、東京精密社製)を用い、下記の条件で測定することにより得ることができる。
(測定条件)
測定回数:n=5(任意の5点)
算出規格:JIS′01
測定種別:粗さ測定
評価長さ:40.00mm
カットオフ値:8.00mm
測定速度:1.50mm/s
凹凸形状に方向性がある場合には、流れ方向と垂直に測定する。
本発明の化粧材において、上記凹凸形状は、CNOMOで定義される粗さモチーフの平均長さ(AR)が、1.00mm以上であることが好ましい。
上記粗さモチーフの平均長さ(AR)が上記範囲であることにより、水濡れ時における防滑性や清掃性をより好適に付与することができる。
上記粗さモチーフの平均長さ(AR)は、1.50mm以上であることがより好ましく、2.00mm以上であることが更に好ましい。
上記粗さモチーフの平均長さ(AR)は、足裏等と水とが接触する領域を少なくし、水濡れ時においても防滑性を好適に付与する観点から、5.00mm以下であることが好ましく、4.50mm以下であることがより好ましい。
なお、上記粗さモチーフの平均長さ(AR)は、表面粗さ測定機(「SURFCOM−FLEX−50A」、東京精密社製)を用い、下記の条件で測定することにより得ることができる。
測定回数:n=5(任意の5点)
算出規格:CNOMO
測定種別:断面測定
評価長さ:16.00mm
測定速度:0.60mm/s
λsフィルタ:8.00μm
モチーフ計算:LIMIT A 0.5mm、LIMIT B 2.5mm
凹凸形状に方向性がある場合、流れ方向と垂直に測定する。
本発明の化粧材において、上記凹凸形状を形成する方法としては特に限定されないが、例えば、熱によるエンボス加工、賦形シートによって凹凸形状を転写させる方法等が挙げられる。
上記エンボス加工としては、例えば、周知の枚葉、又は、輪転式のエンボス機によるエンボス加工を施す方法が挙げられる。
(絵柄層)
本発明の化粧材は、絵柄層を有する。
図3は、(a)本発明の化粧材の一態様を示す断面図であり、(b)は、本発明の化粧材の別の一態様を示す断面図であり、(c)は、本発明の化粧材の別の一態様を示す断面図である。
図3(a)に示すように、絵柄層20は、化粧材10の凹凸形状11を有する面と反対側に有していても良く、図3(b)に示すように、絵柄層20は、化粧材20の凹凸形状11を有する側に有していても良く、図3(c)に示すように、化粧材10が複数の層から構成される場合には、その層の間(内部)に備えられていても良く、特に設けられるところは限定されない。
絵柄層は、化粧材に所望の絵柄(意匠)を付与する層であり、絵柄の種類等は限定的ではない。例えば、木目模様、レザー模様、石目模様、砂目模様、タイル貼模様、煉瓦積模様、布目模様、幾何学図形、文字、記号、抽象模様等が挙げられる。
上記絵柄層の形成方法は特に限定されず、例えば、公知の着色剤(染料又は顔料)を結着材樹脂とともに溶剤(又は分散媒)中に溶解(又は分散)して得られるインキを用いた印刷法により、後述する基材シートの上等、化粧材の任意の場所に形成すればよい。また、化粧材の一部や全体を着色したり、複数種の樹脂を混合してもよい。
インキとしては、化粧シートのVOCを低減する観点からは水性組成物を用いることもできる。
上記着色剤としては、例えば、カーボンブラック、チタン白、亜鉛華、弁柄、紺青、カドミウムレッド等の無機顔料;アゾ顔料、レーキ顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、フタロシアニン顔料、イソインドリノン顔料、ジオキサジン顔料等の有機顔料;アルミニウム粉、ブロンズ粉等の金属粉顔料;酸化チタン被覆雲母、酸化塩化ビスマス等の真珠光沢顔料;蛍光顔料;夜光顔料等が挙げられる。これらの着色剤は、単独又は2種以上を混合して使用できる。これらの着色剤は、シリカ等のフィラー、有機ビーズ等の体質顔料、中和剤、界面活性剤等とともに用いてもよい。
上記結着材樹脂としては、親水性処理されたポリエステル系ウレタン樹脂のほか、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリビニルアセテート、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリスチレン−アクリレート共重合体、ロジン誘導体、スチレン−無水マレイン酸共重合体のアルコール付加物、セルロース系樹脂なども併用できる。より具体的には、例えば、ポリアクリルアミド系樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸系樹脂、ポリエチレンオキシド系樹脂、ポリN−ビニルピロリドン系樹脂、水溶性ポリエステル系樹脂、水溶性ポリアミド系樹脂、水溶性アミノ系樹脂、水溶性フェノール系樹脂、その他の水溶性合成樹脂;ポリヌクレオチド、ポリペプチド、多糖類等の水溶性天然高分子;等も使用することができる。また、例えば、天然ゴム、合成ゴム、ポリ酢酸ビニル系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリウレタン−ポリアクリル系樹脂等が変性したものないし上記天然ゴム等の混合物、その他の樹脂を使用することもできる。上記結着材樹脂は、単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記溶剤(又は分散媒)としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の石油系有機溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸−2−メトキシエチル、酢酸−2−エトキシエチル等のエステル系有機溶剤;メチルアルコール、エチルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール系有機溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系有機溶剤;ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系有機溶剤;ジクロロメタン、四塩化炭素、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の塩素系有機溶剤;水等の無機溶剤等が挙げられる。これらの溶剤(又は分散媒)は、単独又は2種以上を混合して使用できる。
上記絵柄層の形成に用いる印刷法としては、例えば、グラビア印刷法、オフセット印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、静電印刷法、インクジェット印刷法等が挙げられる。また、全面ベタ状の絵柄層を形成する場合には、例えば、ロールコート法、ナイフコート法、エアーナイフコート法、ダイコート法、リップコート法、コンマコート法、キスコート法、フローコート法、ディップコート法等の各種コーティング法が挙げられる。その他、手描き法、墨流し法、写真法、転写法、レーザービーム描画法、電子ビーム描画法、金属等の部分蒸着法、エッチング法等を用いたり、他の形成方法と組み合わせて用いたりしてもよい。
上記絵柄層の厚みは特に限定されず、製品特性に応じて適宜設定できるが、層厚は0.1〜15μm程度である。
(表面保護層)
本発明の化粧材は、耐擦傷性、耐摩耗性、耐水性、耐汚染性、耐候性等の表面物性を付与する観点から、上記化粧材の上記凹凸形状を有する側に表面保護層を有することが好ましい。
上記表面保護層を形成する樹脂としては、熱硬化型樹脂又は電離放射線硬化型樹脂等の硬化型樹脂の少なくとも1種を含むことが好ましく、その中でも電離放射線硬化型樹脂がより好ましい。そして更に高い表面硬度、生産性、耐候性等を得るという観点から、電子線硬化型樹脂が最も好ましい。
上記電離放射線硬化型樹脂は、電離放射線の照射により架橋重合反応を生じ、3次元の高分子構造に変化する樹脂であれば限定されない。
例えば、電離放射線の照射により架橋可能な重合性不飽和結合又はエポキシ基を分子中に有するプレポリマー、オリゴマー及びモノマーの1種以上が使用できる。例えば、ウレタンアクリレート(例えば、2官能のエーテル系ウレタンオリゴマー、多官能のウレタンオリゴマー等)、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート等のアクリレート樹脂;シロキサン等のケイ素樹脂;ポリエステル樹脂;エポキシ樹脂などが挙げられる。
上記電離放射線としては、可視光線、紫外線(近紫外線、真空紫外線等)、X線、電子線、イオン線等があるが、この中でも、紫外線、電子線が望ましい。
上記紫外線源としては、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク灯、ブラックライト蛍光灯、メタルハライドランプ灯の光源が使用できる。紫外線の波長としては、例えば、190〜380nm程度である。
上記電子線源としては、例えば、コッククロフトワルト型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器が使用できる。
上記電子線のエネルギーとしては、100〜1000keV程度が好ましく、100〜300keV程度がより好ましい。電子線の照射量は、2〜15Mrad程度が好ましい。
上記電離放射線硬化型樹脂は電子線を照射すれば十分に硬化するが、紫外線を照射して硬化させる場合には、光重合開始剤(増感剤)を添加することが好ましい。
上記光重合開始剤としては、ラジカル重合性不飽和基を有する樹脂系の場合、例えば、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、ミヒラーケトン、ジフェニルサルファイド、ジベンジルジサルファイド、ジエチルオキサイト、トリフェニルビイミダゾール、イソプロピル−N,N−ジメチルアミノベンゾエート等の少なくとも1種が使用できる。
また、カチオン重合性官能基を有する樹脂系の場合、例えば、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、メタロセン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル、フリールオキシスルホキソニウムジアリルヨードシル塩等の少なくとも1種が使用できる。
上記光重合開始剤の添加量は特に限定されないが、例えば、電離放射線硬化型樹脂100質量部に対して0.1〜10質量部程度である。
上記電離放射線硬化型樹脂で表面保護層を形成する方法としては、例えば、電離放射線硬化型樹脂の溶液をグラビアコート法、ロールコート法等の塗布法で塗布する方法が挙げられる。
上記熱硬化型樹脂としては、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂(2液硬化型ポリウレタンも含む)、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、珪素樹脂、ポリシロキサン樹脂等が挙げられる。
上記熱硬化型樹脂には、架橋剤、重合開始剤等の硬化剤、重合促進剤を添加することができる。例えば、硬化剤としてはイソシアネート、有機スルホン酸塩等が不飽和ポリエステル樹脂やポリウレタン樹脂等に添加でき、有機アミン等がエポキシ樹脂に添加でき、メチルエチルケトンパーオキサイド等の過酸化物、アゾイソブチルニトリル等のラジカル開始剤が不飽和ポリエステル樹脂に添加できる。
上記熱硬化型樹脂で表面保護層を形成する方法は、例えば、熱硬化型樹脂の溶液をロールコート法、グラビアコート法等の塗布法で塗布し、乾燥及び硬化させる方法が挙げられる。
上記表面保護層の厚さは、0.1〜50μmであることが好ましく、1〜20μmであることがより好ましい。
上記表面保護層に、耐擦傷性、耐摩耗性をさらに付与する場合には、無機充填材を配合すればよい。無機充填材としては、例えば、粉末状の酸化アルミニウム、炭化珪素、二酸化珪素、チタン酸カルシウム、チタン酸バリウム、マグネシウムパイロボレート、酸化亜鉛、窒化珪素、酸化ジルコニウム、酸化クロム、酸化鉄、窒化硼素、ダイヤモンド、金剛砂、タルク、ガラス繊維等が挙げられる。
上記無機充填材の添加量としては、電離放射線硬化型樹脂100質量部に対して1〜80質量部程度である。
本発明の化粧材は、化粧シートであってもよい。
上記化粧シートとしては、例えば、厚み方向において順に、少なくとも、基材シート、絵柄層、透明性樹脂層、及び、表面保護層が積層された構成等が挙げられる。その際、絵柄層は基材シート上に設けられる。
以下、化粧シートについて説明する。
(基材シート)
上記基材シートとしては、特に限定されないが、非ハロゲン系熱可塑性樹脂を含有することが好ましい。
上記非ハロゲン系熱可塑性樹脂としては、低密度ポリエチレン(線状低密度ポリエチレンを含む)、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−αオレフィン共重合体、ホモポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、又は、これらの混合物等のオレフィン系熱可塑性樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンナフタレート−イソフタレート共重合体、ポリカーボネート、ポリアリレート等の熱可塑性エステル系樹脂、ポリメタアクリル酸メチル、ポリメタアクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル等のアクリル系熱可塑性樹脂、ナイロン−6、ナイロン−66等のポリアミド系熱可塑性樹脂、又は、ポリイミド、ポリウレタン、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂等が挙げられる。
また、これらの非ハロゲン系熱可塑性樹脂は単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。中でも、絵柄層の印刷適性及びエンボス加工適性に優れ、安価である点で、オレフィン系熱可塑性樹脂が好ましい。
上記基材シートは、着色されていてもよい。この場合は、上記のような非ハロゲン系熱可塑性樹脂に対して着色材(顔料又は染料)を添加して着色することができる。着色材としては、例えば、二酸化チタン、カーボンブラック、酸化鉄等の無機顔料、フタロシアニンブルー等の有機顔料のほか、各種の染料も使用することができる。これらは、公知又は市販のものから1種又は2種以上を選ぶことができる。また、着色材の添加量も、所望の色合い等に応じて適宜設定すれば良い。
上記基材シートには、必要に応じて、充填剤、艶消し剤、発泡剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤等の各種の添加剤が含まれていてもよい。
上記基材シートの厚みは、特に限定されないが、40〜100μmが好ましい。
上記基材シートは、単層又は多層のいずれで構成されていてもよい。
(透明性樹脂層)
上記透明性樹脂層としては、特に限定されず、無色透明、着色透明、半透明等のいずれも含む。上記透明性樹脂層の材質は限定されないが、非ハロゲン系熱可塑性樹脂を含有することが好ましい。
上記非ハロゲン系熱可塑性樹脂としては、低密度ポリエチレン(線状低密度ポリエチレンを含む)、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−αオレフィン共重合体、ホモポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、又は、これらの混合物等のオレフィン系熱可塑性樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンナフタレート−イソフタレート共重合体、ポリカーボネート、ポリアリレート等の熱可塑性エステル系樹脂、ポリメタアクリル酸メチル、ポリメタアクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル等のアクリル系熱可塑性樹脂、ナイロン−6、ナイロン−66等のポリアミド系熱可塑性樹脂、又は、ポリイミド、ポリウレタン、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂等が挙げられる。
また、これらの非ハロゲン系熱可塑性樹脂は単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。中でも、絵柄層の印刷適性及びエンボス加工適性に優れ、安価である点で、オレフィン系熱可塑性樹脂が好ましい。
上記透明性樹脂層は、着色されていてもよい。この場合は、熱可塑性樹脂に着色剤を添加すればよい。着色剤としては、絵柄層で用いる顔料又は染料が使用できる。
上記透明性樹脂層には、充填剤、艶消し剤、発泡剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、ラジカル捕捉剤、軟質成分(例えば、ゴム)等の各種の添加剤を含めてもよい。
上記透明性樹脂層の厚みは、特に限定されないが、90μm以上300μm以下であればあることが好ましく、150μm以上300μm以下がより好ましく、200μm以上250μm以下が更に好ましい。
上記化粧シートは、必要に応じて、さらに透明性接着剤層、プライマー層、バッカー層等を有していてもよい。
(透明性接着剤層)
上記透明性接着剤層としては、例えば、ポリウレタン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、アイオノマー等のほか、ブタジエン−アクリルニトリルゴム、ネオプレンゴム、天然ゴム等が挙げられる。これら接着剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いる。
上記透明性接着剤層は、乾燥後の厚みが0.1〜30μm程度が好ましく、1〜5μm程度がより好ましい。
(プライマー層)
上記プライマー層としては、公知のプライマー剤を透明性樹脂層の表面に塗布することにより形成できる。プライマー剤としては、例えば、アクリル変性ウレタン樹脂(アクリルウレタン系樹脂)等からなるウレタン樹脂系プライマー剤、ウレタン−セルロース系樹脂(例えば、ウレタンと硝化綿の混合物にヘキサメチレンジイソシアネートを添加してなる樹脂)からなるプライマー剤、アクリルとウレタンのブロック共重合体からなる樹脂系プライマー剤等が挙げられる。プライマー剤には、必要に応じて、添加剤を配合してもよい。添加剤としては、例えば、炭酸カルシウム、クレー等の充填剤、水酸化マグネシウム等の難燃剤、酸化防止剤、滑剤、発泡剤、紫外線吸収剤、光安定剤などが挙げられる。添加剤の配合量は、製品特性に応じて適宜設定できる。
上記プライマー層の厚みは特に限定されないが、例えば、0.01〜10μmが好ましく、0.1〜1μmがより好ましい。
(バッカー層)
上記バッカー層としては、合成樹脂バッカー層及び発泡樹脂バッカー層が挙げられ、上記化粧シートの最下層(凹凸形状を有する側と反対側)に有することが好ましい。
上記バッカー層を有することにより、本発明の化粧材の耐擦傷性、耐衝撃性をより一層向上させることができる。
上記合成樹脂バッカー層を構成する樹脂としては、例えば、ポリプロピレン、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリエチレン、ポリメチルペンテン、ポリエチレンテレフタレート、耐熱性の高いポリアルキレンテレフタレート〔例えば、エチレングリコールの一部を1,4−シクロヘキサンジメタノールやジエチレングリコール等で置換したポリエチレンテレフタレートである、いわゆる商品名PET−G(イーストマンケミカルカンパニー製)〕、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンナフタレート−イソフタレート共重合体、非晶性ポリエステル(A−PET)、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリイミド、ポリスチレン、ポリアミド、ABS等が挙げられる。これらの樹脂は単独又は2種以上で使用できる。
上記合成樹脂バッカー層は、中空ビーズを含有してもよい。
上記中空ビーズの種類、粒子径、及び、含有量等は、特開2014−188941号公報に記載のものを適用することができる。
上記合成樹脂バッカー層の厚みは特に限定されないが、例えば、100〜600μmが好ましく、150〜450μmがより好ましい。
上記合成樹脂バッカー層を形成する方法としては、カレンダー成形、溶融樹脂の押出し成形等が挙げられる。なかでも溶融樹脂の押出し成形が好適であり、例えば、Tダイを用いた押出し成形がより好適である。
上記発泡樹脂バッカー層は、上記合成樹脂バッカー層よりも更に下層(凹凸形状を有する側と反対側)に有していてもよい。
上記発泡樹脂バッカー層は、特開2014−188941号公報に記載のものを適用することができる。
上記化粧シートの製造方法としては特に限定されず、上述した各層を上記透明性接着剤層やプライマー層等を介して積層させる方法等が挙げられる。
本発明の化粧材は、化粧板であってもよい。
上記化粧板としては、例えば、厚み方向において順に、少なくとも、支持体、絵柄層、及び、表面保護層が積層された構成等が挙げられる。その場合、絵柄層は支持体上に設けられる。
以下、化粧板について説明する。
(支持体)
上記支持体としては特に限定されず、各種の紙類、プラスチックフィルム、木材等の木質系の板、窯業系素材等を用途に応じて適宜選択することができる。これらの材料はそれぞれ単独で使用してもよいが、紙同士の複合体や紙とプラスチックフィルムの複合体等、任意の組み合わせによる積層体であってもよい。
上記紙類としては、薄葉紙、クラフト紙、チタン紙等が挙げられる。これらの紙基材は、紙基材の繊維間ないしは他層と紙基材との層間強度を強化したり、ケバ立ち防止のため、これら紙基材に、更に、アクリル樹脂、スチレンブタジエンゴム、メラミン樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂を添加(抄造後樹脂含浸、又は抄造時に内填)させたものでもよい。例えば、紙間強化紙、樹脂含浸紙等である。
これらの他、リンター紙、板紙、石膏ボード用原紙、又は紙の表面に塩化ビニル樹脂層を設けたビニル壁紙原反等、建材分野で使われることの多い各種紙が挙げられる。
さらには、事務分野や通常の印刷、包装等に用いられるコート紙、アート紙、硫酸紙、グラシン紙、パーチメント紙、パラフィン紙、又は和紙等を用いることもできる。また、これらの紙とは区別されるが、紙に似た外観と性状を持つ各種繊維の織布や不織布も基材として使用することができる。各種繊維としてはガラス繊維、石綿繊維、チタン酸カリウム繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、若しくは炭素繊維等の無機質繊維、又はポリエステル繊維、アクリル繊維、若しくはビニロン繊維等の合成樹脂繊維が挙げられる。
なお、上記紙類に熱硬化型樹脂を含浸させる場合には、従来より公知の熱硬化型樹脂を広く使用することができる。熱硬化型樹脂として、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂(2液硬化型ポリウレタンも含む)、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、珪素樹脂、ポリシロキサン樹脂等が挙げられる。
このように、上記紙類に熱硬化型樹脂を含浸して得られた層を熱硬化型樹脂層ともいう。そして、その熱硬化型樹脂が最終的に表面保護層としての役割も担う場合もある。
上記熱硬化型樹脂層を形成する方法としては、例えば、上記支持体が多孔質基材を有する場合、多孔質基材に上記熱硬化型樹脂を含浸させる方法が挙げられる。
含浸は、上記の熱硬化型樹脂を、多孔質基材のおもて面側、裏側、のいずれか若しくは両方から供給することにより行うことができる。この方法は特に限定されず、例えば、熱硬化型樹脂を入れた浴槽に多孔質基材の離型層が形成されている面又はその反対の面から浸漬させる方法;キスコーター、コンマコーター等のコーターにより熱硬化型樹脂を多孔性基材の離型層が形成されている面、その反対の面、又はこれらの両面に塗布する方法;スプレー装置、シャワー装置等により熱硬化型樹脂を多孔性基材の離型層が形成されている面、その反対の面、又はこれらの両面に吹き付ける方法、等が挙げられる。
上記プラスチックフィルムを構成する樹脂の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体等のビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル等のアクリル樹脂、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、三酢酸セルロース、ポリカーボネート等が挙げられる。これらの中でも、耐候性、耐水性等の各種物性、印刷適性、成形加工適性、価格等の観点からポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、或いはアクリル樹脂が好ましい。
上記支持体の厚みは特に制限はないが、支持体がプラスチックフィルムの場合、20〜200μmが好ましく、40〜160μmがより好ましく、40〜100μmが更に好ましい。
上記支持体が紙類の場合、坪量は、通常20〜150g/mが好ましく、30〜100g/mがより好ましい。
上記支持体の形状は平板状のものに限られず、立体形状等の特殊形状であってもよい。
上記支持体上には、支持体上に設けられる層との密着性を向上させるために、片面又は両面に、物理的処理又は化学的表面処理等の易接着処理を行ってもよい。
(フェノール樹脂含浸紙)
上記化粧板は、必要に応じて、フェノール樹脂含浸紙が積層されていてもよい。
上記フェノール樹脂含浸紙は、多孔質基材の、耐摩耗層及び離型層が形成されている側とは反対側の面に積層するとよい。
上記フェノール樹脂含浸紙とは、一般に、コア紙として坪量150〜250g/m程度のクラフト紙にフェノール樹脂を含浸率45〜60%程度となるように含浸し、100〜140℃程度で乾燥させることにより製造された紙である。フェノール樹脂含浸紙には、市販品を使用することができる。フェノール樹脂含浸紙を積層する際には、必要に応じて、多孔質基材の裏面にコロナ放電処理を施したり、上述したプライマー層を塗布することにより裏面プライマー層を形成したりしてもよい。
(シーラー層)
上記支持体として、紙類等の含浸性のある基材を用いる場合、支持体と絵柄層との間、又は、絵柄層と表面保護層との間にシーラー層を有していてもよい。
上記シーラー層中には、熱硬化性樹脂組成物又は電離放射線硬化型樹脂組成物等の硬化性樹脂組成物の硬化物を含むことが好ましく、その中でも熱硬化性樹脂組成物の硬化物を含むことがより好ましい。
上記硬化性樹脂組成物の硬化物の含有量はシーラー層の全固形分の50質量%以上であることが好ましく、65〜95質量%であることがより好ましい。
上記シーラー層の熱硬化性樹脂組成物及び電離放射線硬化型樹脂組成物は、表面保護層で例示したものと同様のものが挙げられる。また、熱硬化性樹脂組成物としては、ポリオールとイソシアネートとの2液硬化性樹脂が好ましく、アクリルポリオールとヘキサメチレンジイソシアネートとの2液硬化性樹脂がより好ましい。
上記シーラー層中には、乾燥適性及び粘度調整の観点から粒子を含むことが好ましい。粒子の含有量はシーラー層の全固形分の5〜50質量%であることが好ましく、5〜35質量%であることがより好ましい。
上記シーラー層の粒子は、無機粒子が好ましく、その中でもシリカが好ましい。
該粒子は、平均粒子径が0.1〜2.0μmであることが好ましく、0.2〜1.5μmであることがより好ましい。
上記シーラー層の厚みは、含浸防止と費用対効果のバランスの観点から、0.5〜5μmであることが好ましく、1〜3μmであることがより好ましい。
上記化粧板は、必要に応じて、さらに透明性接着剤層、プライマー層等を有していてもよい。透明性接着剤層、プライマー層としては、上述した化粧板で挙げたものと同様のものを好適に用いることができる。
上記化粧板の製造方法としては特に限定されず、上述した各層を上記透明性接着剤層やプライマー層を介して積層させる方法等が挙げられる。
<被着材>
図4は、本発明の化粧材が、被着材に積層された一態様を示す断面図である。
本発明の化粧材10は、図4に示すように、凹凸形状11を有する面と反対側の面が接するように、被着材30に積層されていることが好ましい。上記被着材の材質は、例えば、木材単板、木材合板、パーチクルボード、MDF(中密度繊維板)等の木質板;石膏板、石膏スラグ板等の石膏系板;珪酸カルシウム板、石綿スレート板、軽量発泡コンクリート板、中空押出セメント板等のセメント板;パルプセメント板、石綿セメント板、木片セメント板等の繊維セメント板;陶器、磁器、土器、硝子、琺瑯等のセラミックス板;鉄板、亜鉛メッキ鋼板、ポリ塩化ビニルゾル塗布鋼板、アルミニウム板、銅板等の金属板;ポリオレフィン樹脂板、ポリ塩化ビニル樹脂板、アクリル樹脂板、ABS板、スチレン樹脂、ポリカーボネート板等の熱可塑性樹脂板;フェノール樹脂板、尿素樹脂板、不飽和ポリエステル樹脂板、ポリウレタン樹脂板、エポキシ樹脂板、メラミン樹脂板等の熱硬化型樹脂板;フェノール樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂等の樹脂を、硝子繊維不織布、布帛、紙、その他の各種繊維質基材に含浸硬化して複合化したいわゆるFRP板等が挙げられ、これらを単独で用いてもよく、これらの2種以上を積層した複合基板でもよく、熱可塑性樹脂であれば発泡して用いてもよい。
更に、熱可塑性樹脂板や熱硬化型樹脂板は必要に応じて、着色材(顔料又は染料)、木粉や炭酸カルシウム等の充填剤、シリカ等の艶消し剤、発泡剤、難燃剤、タルク等の滑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤等の各種の添加剤が含まれていてもよい。
なお、上記被着材の厚みは、特に限定されない。
上記被着材への積層方法としては特に限定されるものではなく、例えば、上述したプライマー層を介して積層したり、接着剤を介して積層する手段が挙げられる。
上記接着剤としては、上記被着材の種類等に応じて公知の接着剤から適宜選択すれば良い。例えば、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、アイオノマー等のほか、ブタジエン−アクリルニトリルゴム、ネオプレンゴム、天然ゴム等が挙げられる。
本発明の化粧材は、例えば、壁、天井、床等の建築物の内装材;窓枠、扉、手すり等の建具;家具;家電製品、OA機器等の筐体;玄関ドア等の外装材として好適に用いることができる。なかでも床材としてさらに好適に用いることができ、その中でも水回りであるキッチンや脱衣場等の床材として最も好適に用いることができる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、この例によって限定されるものではない。
(実施例1)
基材として厚さ60μmのポリプロピレンシートを準備し、該基材の両面にコロナ放電処理を施した後、基材の表面(一方の面)に、アクリル−ウレタン樹脂からなる印刷インキを用いてグラビア印刷し、絵柄層(石目模様)を形成した。また、基材の裏面にプライマー層を形成した。
次いで、絵柄層の上に、ウレタン樹脂系接着剤を乾燥後の厚みが3μmとなるように塗布し、透明接着剤層を形成した。
次いで、上記透明接着剤層の上に、ポリプロピレン系樹脂をTダイ押出し機により加熱溶融押出しし、厚み80μmとなるようにポリプロピレンからなる透明性樹脂層を形成した。
その後、透明性樹脂層の表面にコロナ放電処理を施した後、ウレタンアクリル共重合体からなる樹脂成分を含む樹脂組成物を含む塗布液で、塗布量が7g/mとなるように塗布し、プライマー層を形成した。上記塗布液は、ウレタンアクリル共重合体からなる樹脂成分を含む樹脂組成物とイソシアネート(硬化剤)とを100対6の質量比割合で混合したものである。上記塗布液を透明樹脂層上に塗布して形成されたプライマー層の厚さは約2μmであった。
その後、電離放射線硬化型樹脂組成物として、2官能のエーテル系ウレタンオリゴマー、多官能のウレタンオリゴマーの混合物100質量部に、紫外線吸収剤として反応性トリアジン化合物を1質量部含有させ、グラビアコート法にて塗膜を形成した。その後、175keV及び5Mrad(50kGy)の条件で電子線を照射して上記塗膜を架橋硬化させることにより、表面保護層(15g/m)を形成した。
最後に、表面保護層に輪転式のエンボス機によるエンボス加工を行い、表面に凹凸形状が形成されたシート状の化粧材を得た。
その後、被着材(MDF、厚み2.5mm)を用意し、被着材の一方の面上に水系の2液硬化型接着剤(BA−10)を80g/mを塗工し、被着材と得られた化粧シートの基材シートを有する面とが接するように貼り合わせ、25℃で3日間養生(荷重:100kg/m)した。
(実施例2〜6、比較例1〜2)
表1に記載した凹凸形状となるようにエンボス版を変更したこと以外は、実施例1と同様にして作製した。
(実施例7〜8)
白チタン紙(「KW−1002P(商品名)」、KJ特殊紙(株)製、秤量:100g/m)を原紙とし、該原紙の表面にウレタン−セルロース系樹脂からなる印刷インキを用いてグラビア印刷し、絵柄層(石目模様)を形成した。更にその絵柄層上に、メラミンホルムアルデヒド樹脂60質量部、水35質量部、及び、イソプロピルアルコール5質量部からなる熱硬化性樹脂の液状未硬化組成物を、含浸用の含浸装置を用いて該未硬化組成物が80g/m(乾燥時)の割合となるように上記原紙に含浸し、乾燥することにより含浸化粧シートを得た。
得られた含浸化粧シートを、クラフト紙にフェノール樹脂からなる樹脂液を含浸した、坪量245g/mのフェノール樹脂含浸コア紙(太田コア、太田産業社製)3枚の上に積層した。
形成された積層体をエンボス版と鏡面版で挟み、熱プレス機を用いて圧力100kg/cmで、成型温度150℃で10分間の条件にて加熱成型し、該未硬化組成物を熱硬化させることによりメラミン樹脂を含有する硬化樹脂を形成した。
表1に記載した凹凸形状となるようにエンボス版を変更したこと以外は、実施例1と同様にして凹凸形状を形成し、化粧材を得た後、実施例1と同様に被着材に貼り合わせたものを実施例7、8とする。
(参考例1)
表1に記載した凹凸形状を有する木目調のフロアシートを用いた。
<谷部の空隙容積(Vvv)及びコア部の空隙容積(Vvc)>
実施例、比較例及び参考例に係る化粧材及びフロアシートについて、3D形状測定機(製品名:ワンショット3D形状測定機 ヘッド「VR−3100」、コントローラー「VR−3000」、KEYENCE社製)を用い、下記の測定条件により、谷部の空隙容積(Vvv)及びコア部の空隙容積(Vvc)を測定し、容積(Vvv+Vvc)を求めた。
(測定条件)
測定回数:n=5(任意の5点)
測定モード:スーパーファイン
測定方向:両側
明るさ調整:オート(80)
測定倍率:12×
測定スケール:18mm×24mm
測定毎にフォーカスガイドからフォーカスを調整した。
解析アプリケーション(「VR−H2A」、KEYENCE社製)により、機能(体積)パラメーターから谷部の空隙容積(Vvv)及びコア部の空隙容積(Vvc)を算出した。
なお、上記機能(体積)パラメーターは、負荷曲線(負荷面積率が0%から100%となる高さを表した曲線)を用いて算出されるものであり、上記谷部の空隙容積(Vvv)は、負荷面積率が80%以上の範囲の空隙容積を算出したものであり、上記コア部の空隙容積(Vvc)は、負荷面積率が10%以上80%未満の範囲の空隙容積を算出したものである。
<十点平均粗さ(RzJ)及び算術平均粗さ(Ra)>
実施例、比較例及び参考例に係る化粧材及びフロアシートについて、表面粗さ測定機(「SURFCOM−FLEX−50A」、東京精密社製)を用い、下記の測定条件により十点平均粗さ(RzJ)及び算術平均粗さ(Ra)を測定した。
(測定条件)
測定回数:n=5(任意の5点)
算出規格:JIS′01
測定種別:粗さ測定
評価長さ:40.00mm
カットオフ値:8.00mm
測定速度:1.50mm/s
凹凸形状に方向性がある場合には、流れ方向と垂直に測定した。
<粗さモチーフの平均長さ(AR)>
実施例、比較例及び参考例に係る化粧材及びフロアシートについて、表面粗さ測定機(「SURFCOM−FLEX−50A」、東京精密社製)を用い、下記の測定条件により粗さモチーフの平均長さ(AR)を測定した。
(測定条件)
測定回数:n=5(任意の5点)
算出規格:CNOMO
測定種別:断面測定
評価長さ:16.00mm
測定速度:0.60mm/s
λsフィルタ:8.00μm
モチーフ計算:LIMIT A 0.5mm、LIMIT B 2.5mm
凹凸形状に方向性がある場合、流れ方向と垂直に測定した。
<凹凸形状の不規則性及び連続性>
実施例、比較例及び参考例に係る化粧材及びフロアシートについて、3D形状測定機(製品名:ワンショット3D形状測定機 ヘッド「VR−3100」、コントローラー「VR−3000」、KEYENCE社製)を用い、上述した谷部の空隙容積(Vvv)及びコア部の空隙容積(Vvc)と同様の測定条件により、任意の5箇所(18mm×24mm)を観察した。
なお、最高点に対する割合が62.5%以上、100%以下に含まれる領域を凸部(島部)とし、表面高さの、最高点に対する割合が0%以上、62.5%未満に含まれる領域を凹部(谷部)とし、凸部(島部)の数と、凸部(島部)及び凹部(谷部)の占める面積を求めた。また、上記任意の5箇所(18mm×24mm)において、凸部(島部)の数をカウントし、その平均値を求めた。
凹凸形状の不規則性と連続性は、以下の基準で判断した。
(凹凸形状の不規則性)
+:凸部(島部)と凹部(谷部)との面積比率、又は、凸部(島部)の数が一定ではない
−:凸部(島部)と凹部(谷部)との面積比率、又は、凸部(島部)の数が一定である
(凹凸形状の連続性)
+:観察した箇所における凹部(谷部)の全面積(100%)に対して、連続している凹部(谷部)の面積が90%以上である
−:観察した箇所における凹部(谷部)の全面積(100%)に対して、連続している凹部(谷部)の面積が90%未満である
Figure 2020158921
<防滑性評価>
実施例、比較例及び参考例のサンプル(300mm×300mm)を準備した。
(乾燥状態)
上記サンプルの上(凹凸形状を有する側)を試験者が素足で歩いたときの滑り具合を下記基準により評価した。
(湿潤状態)
上記サンプル表面(凹凸形状を有する側)に20mL(ミリリットル)の水を広げ、その部位を試験者が素足で歩いたときの滑り具合を下記基準により評価した。
なお、下記表2に示した試験者10人の平均点を評価点とし、下記評価基準の3以上を合格とした。評価結果は表3に示す。
(評価基準)
5:滑らない。
4:ほとんど滑らない。
3:やや滑るが危険は感じない。
2:滑りそうで危険を感じる。
1:滑って危険。
Figure 2020158921
<清掃性 カーボンブラック評価>
実施例、比較例及び参考例のサンプル(100mm×100mm)を準備した。
上記サンプルの凹凸形状を有する側の表面に、カーボンブラック粉末(JIS Z 8901 試験用粉体)0.2gを満遍なく擦り付けた。
その後、水流(JIS規格水栓呼13(1/2)、30mL/秒)で洗い流しながらメラミンスポンジ(激落ちくん、レック社製)で上記サンプル表面を15秒間擦り、上記サンプル表面に残存するカーボンブラックを目視にて評価し、下記評価基準の3以上を合格とした。評価結果は表3に示す。
(評価基準)
4:カーボンブラックが完全に取り除かれていた。
3:凹部にカーボンブラックが残っていたが、追加洗浄15秒で取り除けた。
2:凹部にカーボンブラックが残っていたが、追加洗浄15秒以上で取り除けた。
1:凹部にカーボンブラックが残っており、取り除けない。
<JAS特殊合板「汚染A試験」>
実施例、比較例及び参考例に係る化粧材及びフロアシートについて、JAS特殊合板「汚染A試験」に準拠して耐汚染試験を行い、下記基準により評価し、下記評価基準の2以上を合格とした。評価結果は表3に示す。
なお、汚染物としては、一般事務用青色インキ(万年筆用インキ ブルー、パイロットコーポレーション社製)、及び、赤色クレヨン(クレパス あか、サクラクレパス社製)を用いた。
(評価基準)
3:汚染物質が完全にとれる
2:汚染物質が凹部にわずかに残る
1:汚染物質が凹部に残る
Figure 2020158921
実施例に係る化粧材は、乾燥時だけでなく水濡れ時においても防滑性に優れていることが確認された。
特に、凹凸形状が連続した形状をしており、容積(Vvv+Vvc)が55mL/m以下、十点平均粗さ(RzJ)が70μm以上200μm以下、算術平均粗さ(Ra)が13μm以上30μm以下、粗さモチーフの平均長さ(AR)が1.00mm以上である実施例1〜3に係る化粧材は、清掃性においても特に優れていた。
また、実施例に係る化粧材は、不規則な凹凸形状を有しているため、絵柄層として石目模様を用いたとしても違和感が生じないものであった。
一方で、比較例及び参考例は、湿潤状態において防滑性が著しく低下していた。
なお、算術平均粗さ(Ra)が47.7μmの実施例4は、JAS特殊合板「汚染A試験」において、汚染物質が完全にとれるのに他の実施例よりも長時間を要した。
また、参考例1は、凹凸形状が連続した形状をしていないので、清掃性においても著しく劣るものであった。
本発明によれば、乾燥時だけでなく水濡れ時においても防滑性に優れ、意匠性にも優れた化粧材を提供することができる。本発明の化粧材は、例えば、壁、天井、床等の建築物の内装材;窓枠、扉、手すり等の建具;家具;家電製品、OA機器等の筐体;玄関ドア等の外装材として好適に用いることができる。なかでも床材としてさらに好適に用いることができ、その中でも水回りであるキッチンや脱衣場等の床材として最も好適に用いることができる。
10 化粧材
11 凹凸形状
20 絵柄層
30 被着材

Claims (7)

  1. 絵柄層を有する化粧材であって、
    前記化粧材の一方の面に不規則な凹凸形状を有し、
    前記凹凸形状は、3D形状測定機により測定した谷部の空隙容積(Vvv)とコア部の空隙容積(Vvc)との合計値で表される容積(Vvv+Vvc)が、15mL/m以上である
    ことを特徴とする化粧材。
  2. 前記凹凸形状は、連続した形状である請求項1記載の化粧材。
  3. 前記容積(Vvv+Vvc)は、55mL/m以下である請求項1又は2に記載の化粧材。
  4. 前記凹凸形状は、JIS B 0601(2001)で定義される十点平均粗さ(RzJ)が、70μm以上200μm以下である請求項1、2又は3に記載の化粧材。
  5. 前記凹凸形状は、JIS B 0601(2001)で定義される算術平均粗さ(Ra)が、13μm以上30μm以下である請求項1、2、3又は4に記載の化粧材。
  6. 前記凹凸形状は、CNOMOで定義される粗さモチーフの平均長さ(AR)が、1.00mm以上である請求項1、2、3、4又は5に記載の化粧材。
  7. 前記化粧材の前記凹凸形状を有する側に表面保護層を有する請求項1、2、3、4、5又は6に記載の化粧材。
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