JPWO2018155500A1 - インクジェット印刷用インク - Google Patents

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Abstract

(A)バインダーポリマーと、(B)バインダーポリマーと熱反応する基を有する化合物である硬化剤と、(C)着色剤と、(D)溶剤と、を含有する、インクジェット印刷用インクが開示される。バインダーポリマーがカルボキシル基を有する。バインダーポリマーの重量平均分子量が20000〜300000である。硬化剤が、ブロックイソシアネート及びエポキシ樹脂を含む。

Description

本発明は、基材上に硬化膜を形成するためのインクジェット印刷用インクに関する。本発明は、例えば、バックライトなどからの余分な光を遮光するのに好適な遮光性硬化膜を形成するために用いられるインクジェット印刷用インクを提供する。
カラー表示装置に用いられるカラーフィルタは、一般に赤(R)、緑(G)、青(B)の3色からなる画素を有しており、これら画素がブラックマトリクスと呼ばれる格子状の黒色遮光層で囲まれている。かかるカラーフィルタの製造方法の一つとして、ブラックマトリクスを隔壁として、カラーフィルタの着色層をインクジェット方式で形成する方法が提案されている(例えば、特許文献1)。カラーフィルタに限らず各種表示装置において、各画素間の境界上にブラックマトリクスを設けることによって画像のコントラスト向上を図ることもある。ブラックマトリクスは、例えば、黒色顔料を含有する感光性樹脂組成物を用いたホトリソグラフ法によって形成される。黒色顔料としてはカーボンブラックが一般的に用いられている(例えば、特許文献1)。
近年、ブラックマトリクスには、より高い光学濃度(optical density、以下「OD値」ということがある。)が求められるようになっている。
特開2004−325736号公報
一般に、ブラックマトリクスは2μm以下の膜厚で形成されるが、ブラックマトリクスの膜厚を従来より厚くすれば、よりOD値の高いブラックマトリクスを形成することができる。しかしながら、一般の黒色顔料を含有するホトレジスト組成物で厚膜のブラックマトリクスを形成しようとしても、露光工程における露光光の透過が不十分になり、不均一になる露光不良が生じ易い。つまり、感度が低いため硬化不良が生じ、厚膜のブラックマトリクスを良好に形成するのが難しいという問題がある。
ブラックマトリクスを感光性樹脂組成物で形成する場合、レジスト塗布、露光、現像からなる一連の工程を繰り返して行う必要がある。この方法は、工程数が多く複雑になるということでもあるため、製品歩留りの低下につながる可能性もある。このブラックマトリクスをインクジェット法により製造することは、製造工程の簡略化、環境負荷の低減、原料使用量の減少(90%以下)などの点で有利である。
しかし、インクジェット法により、ガラス基板等の非吸収性材質の基材表面をインクで印刷すると、インクを吸収する紙又は布などへの印刷とは異なり、インクが硬化して形成される硬化膜と被着体(基材)との密着性が低下し易かった。また、OD値を高くするために顔料の配合量を多くすると、さらに密着性が低下する傾向もあった。
本発明の一側面の目的は、非吸収性の被着体表面に対する高い密着性を各種の耐久試験後にも維持する硬化膜を形成することが可能で、しかもインクジェット吐出性の良好なインクジェット印刷用インクを提供することにある。
本発明の一態様に係るインクジェット印刷用インクは、(A)バインダーポリマー(ポリマー)と、(B)前記バインダーポリマーと熱反応する基を有する化合物(重合性化合物)である硬化剤と、(C)着色剤と、(D)溶剤とを含有する。前記バインダーポリマーがカルボキシル基を有し、前記バインダーポリマーの重量平均分子量20000〜300000である。前記硬化剤が、ブロックイソシアネート(低温解離ブロック型イソシアネート)及びエポキシ樹脂を含む。
ブロックイソシアネートは、ジイソシアネート化合物から誘導されるイソシアヌレート型ブロックイソシアネートであってもよい。ブロックイソシアネートは、イソシアネート化合物と、メチルエチルケトオキシム、アセトアルデヒドオキシム及びシクロヘキサノンオキシムから選択される少なくとも1種のブロック剤との化合物、言い換えると、これらブロック剤でブロックされたイソシアネート基を有する化合物であってもよい。ブロックイソシアネートが、ヘキサメチレンジイソシアネートから誘導された化合物であってもよい。
前記エポキシ樹脂は、その分子中に脂環又は芳香環を含む化合物であってもよい。特に、前記エポキシ樹脂が、その分子中にジシクロペンタジエン骨格を有する化合物であってもよい。
前記着色剤は、平均粒径10〜300nmの顔料であってもよい。
インクジェット印刷用インクは、(E)シランカップリング剤を更に含有してもよい。前記シランカップリング剤が、その分子内にエポキシ基を有する化合物であってもよい。
前記溶剤が、酢酸エステル、グリコールエーテル及びグリコールエステルからなる群より選択された少なくとも1種を(主成分として)含んでいてもよい。
本発明のインクジェット印刷用インクによれば、ノズルが詰まり難い良好なインクジェット吐出性で、非吸収性媒体の表面を印刷することができる。本発明のインクの印刷により形成された硬化膜は、湯浴試験、冷熱サイクル試験、耐候性試験及び耐熱性試験のような各種の耐久性試験後でも被着体表面への高い密着性を示すことができる。この点からも、本発明のインクジェット印刷用インクは、より向上した信頼性を有する。
以下、本発明のいくつかの実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
本明細書において、「(メタ)アクリル酸」とは、「アクリル酸」又は「メタクリル酸」を意味し、「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」又は「メタクリレート」を意味し、「(メタ)アクリロイル基」とは、「アクリロイル基」又は「メタクリロイル基」を意味する。
一実施形態に係るインクジェット印刷用インクは、カルボキシル基を有し、20000〜300000の重量平均分子量を有するポリマー(バインダーポリマー)と、ブロックイソシアネート(低温解離ブロック型イソシアネート)と、エポキシ樹脂とを含む。バインダーポリマーは、インクに塗膜形成性を付与する。ブロックイソシアネート及びエポキシ樹脂は、バインダーポリマーの硬化剤として作用する。バインダーポリマーは、被着体への密着力の観点から、カルボキシル基を有するアクリル樹脂であってもよい。
(A)成分:カルボキシル基を有するバインダーポリマー
(A)成分のバインダーポリマーは、分子内にカルボキシル基を有するものであれば特に制限なく、その例としては、アクリル樹脂、スチレン系樹脂、エポキシ系樹脂、アミド系樹脂、アミドエポキシ系樹脂、アルキド系樹脂、フェノール系樹脂、ウレタン系樹脂が挙げられる。中でもアクリル樹脂は、合成が容易である。これらは単独で、又は二種類以上を組み合わせて用いることができる。
(A)成分としてのアクリル樹脂は、(メタ)アクリロイル基を有する重合性単量体に由来する単量体単位から主として構成される(メタ)アクリル重合体である。アクリル樹脂は、例えば、カルボキシル基を有する重合性単量体とその他の重合性単量体とをラジカル重合させることにより製造することができるコポリマーであってもよい。
重合性単量体としては、例えば、スチレン;α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン等の重合可能なスチレン誘導体;アクリルアミド;アクリロニトリル;ビニル−n−ブチルエーテル等のビニルアルコールのエステル;(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸グリシジルエステル、(メタ)アクリル酸、β−フリル(メタ)アクリル酸、β−スチリル(メタ)アクリル酸等の(メタ)アクリル酸系単量体;マレイン酸、マレイン酸モノエステル;フマール酸、ケイ皮酸、α−シアノケイ皮酸、イタコン酸、クロトン酸、プロピオール酸等の、(メタ)アクリロイル基以外の重合性不飽和基を有する有機カルボン酸が挙げられる。これらは単独でホモポリマーを形成してもよいし、二種類以上の重合性単量体を組み合わせてコポリマーを形成してもよい。これら単量体のうち、(メタ)アクリル酸系単量体、及びアクリルアミドは、(メタ)アクリロイル基を有する重合性単量体である。これら単量体のうち、(メタ)アクリル酸、β−フリル(メタ)アクリル酸、β−スチリル(メタ)アクリル酸、及び、(メタ)アクリロイル基以外の重合性不飽和基を有する有機カルボン酸は、カルボキシル基を有する重合性単量体である。カルボキシル基を有する重合性単量体は、(メタ)アクリル酸であってもよい。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルへキシル、及びこれらの構造異性体が挙げられる。中でも、硬さに優れる点では、アクリル樹脂が(メタ)アクリル酸メチル、又は(メタ)アクリル酸ブチルのうち少なくとも一方を単量体単位として含有してもよい。
バインダーポリマーは、(メタ)アクリル酸、及びヒドロキシル基を有する(メタ)アクリル酸エステルを単量体単位(構造単位)として有するコポリマーであってもよい。このコポリマーは、その他の重合性単量体を更に含有してもよい。その他の重合性単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。すなわち、バインダーポリマーは、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、及びヒドロキシル基を有する(メタ)アクリル酸エステルを単量体単位(構造単位)として有するコポリマーであってもよい。
上記ヒドロキシル基を含有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸ヒドロキシメチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシペンチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシヘプチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシオクチル及びこれらの構造異性体が挙げられる。
カルボキシル基を有するバインダーポリマーの酸価は、インクの硬化性及び密着性の観点から、20mgKOH/g以上、40mgKOH/g以上、又は60mgKOH/g以上であってもよい。優れた密着性の点では、バインダーポリマーの酸価は、250mgKOH/g以下、240mgKOH/g以下、230mgKOH/g以下、又は220mgKOH/g以下であってもよい。
ここで、酸価は、次のようにして測定することができる。
まず、酸価を測定すべきバインダーポリマーを含むポリマー溶液約1gを精秤する。その後、このポリマー溶液にアセトンを30g添加し、均一に混合する。混合後の溶液に、指示薬であるフェノールフタレインを適量添加する。0.1NのKOH水溶液を用いて滴定を行う。KOH水溶液の滴定量を求め、次式により酸価を算出する。
A=10×Vf×56.1/(Wp×I)
式中、Aは酸価(mgKOH/g)を示し、Vfは0.1NのKOH水溶液の滴定量(mL)を示し、Wpは測定したポリマー溶液の質量(g)を示し、Iは測定したポリマー溶液中の不揮発分(バインダーポリマー)の割合(質量%)を示す。
バインダーポリマーの重量平均分子量は、膜物性に優れる点から、通常は20000以上であり、25000以上であってもよい。インクの粘度を下げノズルからの吐出性を良好にする観点からは、バインダーポリマーの重量平均分子量は、通常は300000以下であり、200000以下、又は150000以下であってもよい。ここでのバインダーポリマーの重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法によって測定し、標準ポリスチレンの検量線を用いて換算して得られる値である。
バインダーポリマーの含有量は、固形分(溶剤以外の成分)の質量を基準として、10質量%以上、又は15質量%以上であってもよく、50質量%以下、又は40質量%以下であってもよい。バインダーポリマーの含有量がこれら範囲内にあると、フィルム形成性に優れるという効果が得られる。
(B)硬化剤(バインダーポリマーと熱反応する基を有する化合物)
インクに含まれる硬化剤は、バインダーポリマーと熱反応する基を有する化合物として、ブロックイソシアネート、及びエポキシ樹脂を含む。
ブロックイソシアネート
ブロックイソシアネートは、ブロック剤によってブロックされた2以上のイソシアネート基を有する化合物である。加熱によりブロック剤が解離して、イソシアネート基が再生するため、ブロックイソシアネートはポットライフが長く、これを含むインクは加工性に優れる。本実施形態に係るインクでは、ブロックイソシアネートは硬化剤として用いられる。ブロックイソシアネートは、通常、比較的低温での加熱によりブロック剤を解離(脱保護)してイソシアネート基を再生する。再生したイソシアネート基がバインダーポリマーのカルボキシル基等と熱反応することで、インクが硬化する。
ブロック剤は、この分野では通常用いられているものから、選択することができる。ブロック剤としては、例えば、フェノール、クレゾール、キシレノール、クロロフェノール及びエチルフェノール等のフェノール系ブロック剤;ε−カプロラクタム、δ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタム及びβ−プロピオラクタム等のラクタム系ブロック剤;マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸エチル及びアセチルアセトン等の活性メチレン系ブロック剤;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、アミルアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ベンジルアルコール、グリコール酸メチル、グリコール酸ブチル、ジアセトンアルコール、乳酸メチルおよび乳酸エチル等のアルコール系ブロック剤;ホルムアルドキシム、アセトアルドキシム、アセトキシム、メチルエチルケトオキシム、ジアセチルモノオキシム、シクロヘキサノンオキシム等のオキシム系ブロック剤;ブチルメルカプタン、ヘキシルメルカプタン、t−ブチルメルカプタン、チオフェノール、メチルチオフェノール、エチルチオフェノール等のメルカプタン系ブロック剤;酢酸アミド、ベンズアミド等の酸アミド系ブロック剤;コハク酸イミド及びマレイン酸イミド等のイミド系ブロック剤;イミダゾール、2−エチルイミダゾール等のイミダゾール系ブロック剤;ピラゾール系ブロック剤;及びトリアゾール系ブロック剤が挙げられる。低温硬化のためには、活性メチレン系ブロック剤、オキシム系ブロック剤が有利である。ブロック剤は、メチルエチルケトオキシム、アセトアルデヒドオキシム及びシクロヘキサノンオキシムから選択される少なくとも1種のオキシム系ブロック剤であってもよい。
ブロックイソシアネートを形成するイソシアネート化合物は、ジイソシアネート化合物であってもよく、その例としては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、2−ニトロジフェニル−4,4’−ジイソシアネート、2,2’−ジフェニルプロパン−4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシネ−ト、4,4’−ジフェニルプロパンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、ナフチレン−1,4−ジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、3,3’−ジメトキシジフェニル−4,4’−ジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;キシリレン−1,4−ジイソシアネート、キシリレン−1,3−ジイソシアネート、キシリレン−1,2−ジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香脂肪族ジイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、2−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート:イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加キシレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、水素添加テトラメチルキシレンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネートが挙げられる。
ブロックイソシアネートは、ジイソシアネート化合物から誘導され、イソシアヌレート基を有するイソシアヌレート型ブロックイソシアネート、又は、ビウレット型ブロックイソシアネートであってもよい。イソシアヌレート型ブロックイソシアネートは、ジイソシアネート化合物から誘導されるイソシアヌレート型イソシアネートと、メチルエチルケトオキシム、アセトアルデヒドオキシム及びシクロヘキサノンオキシムから選択される少なくとも1種のブロック剤とから形成された化合物であってもよい。イソシアヌレート型ブロックイソシアネートを誘導するジイソシアネート化合物は、ヘキサメチレンジイソシアネートであってもよい。ヘキサメチレンジイソシアネートの三量体化(イソシアヌレート化)により誘導されるイソシアヌレート型イソシアネートは、イソシアヌレート変性ヘキサメチレンジイソシアネートと称されることがある。
ジイソシアネート化合物からイソシアヌレート型イソシアネートを生成するイソシアヌレート化反応は、例えば、イソシアヌレート化触媒である第3級アミン類、アルキル置換エチレンイミン類、トリアルキルホスフィン類、アセチルアセトン金属塩類、各種有機酸の金属塩類等を単独使用又は併用して行われる。必要に応じて助触媒、例えばフェノール性ヒドロキシル基含有化合物、アルコール性ヒドロキシル基含有化合物が用いられる。反応温度は通常0〜90℃である。反応は、溶剤不存在下若しくは溶剤の存在下、又は反応温度で液状のポリオール又はジオクチルフタレート(DOP)等の可塑剤中で行われる。溶剤としては、例えばトルエン、キシレン等の芳香族系、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールブチルエーテルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネート等のグリコールエーテルエステル系の存在下及び場合によっては反応温度で液状のポリオール又はジオクチルフタレート(DOP)等の可塑剤中において行われる。反応後、停止剤(例えばリン酸、パラトルエンスルホン酸エステル、硫黄)を使用することにより、触媒を不活性化し反応停止させることができる。その後、遊離のイソシアネートモノマーを除去することで、臭気を抑制することができる。
イソシアヌレート変性ヘキサメチレンジイソシアネートは、1分子中に2個以上のイソシアネート基を含有する化合物である。イソシアヌレート変性ヘキサメチレンジイソシアネートは、例えば、旭化成株式会社製のデュラネートTPA−100、TKA−100、MFA−75B、MHG−80B、TUL-100、TLA−100、TSA−100、TSS−100、又はTSE−100として商業的に入手可能である。
ブロックイソシアネートの含有量は、バインダーポリマーの質量に対して、40質量%以上、又は60質量%以上であってもよく、500質量%以下、又は300質量%以下であってもよい。ブロックイソシアネートの含有量がこれら範囲内にあると、バインダーポリマーを効率よく硬化できるという効果が得られる。
エポキシ樹脂
エポキシ樹脂は、通常、2以上のエポキシ基を有する化合物である。その例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、フェノール化合物(フェノール、クレゾール、アルキルフェノール、カテコール、ビスフェノールF、ビスフェノールA、ビスフェノールS等)とアルデヒド化合物(ホルムアルデヒド、サリチルアルデヒド等)との縮合物のグリシジルエーテル化物、二官能フェノールのグリシジルエーテル化物、二官能アルコールのグリシジルエーテル化物、三官能以上のポリフェノールのグリシジルエーテル化物、及びこれれらの水素添加物又はハロゲン化物が挙げられる。被着体への密着性の観点から、エポキシ樹脂は、脂環又は芳香環を含む化合物であってもよく、特に、脂環であるジシクロペンタジエン骨格を有する化合物であってもよい。ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂の例としては、ジメチロールトリシクロデカンジグリシジルエーテル、クレゾールとジシクロペンタジエンの重縮合物のポリグリシジルエーテルが挙げられる。
エポキシ樹脂の含有量は、バインダーポリマーの質量に対して、40質量%以上、又は60質量%以上であってもよく、500質量%以下、又は300質量%以下であってもよい。エポキシ樹脂の含有量がこれら範囲内にあると、バインダーポリマーを効率よく硬化できるという効果が得られる。
ブロックイソシアネートとエポキシ樹脂との質量比(ブロックイソシアネート:エポキシ樹脂)は、10:1〜1:1、又は5:1〜2:1であってもよい。これにより、硬化度と硬化開始温度の調整が容易になるという効果が得られる。
(C)着色剤
インクに含まれる着色剤は、目的等に応じて、様々な着色剤から適宜選択すればよい。イエロー、シアン、マゼンダ、ブラック等の様々な色の着色剤を採用することができる。着色剤は、インクに良好に分散し、耐光性の優れた有機顔料又は無機顔料のような顔料であってもよい。
有機顔料の具体例としては、染料レーキ顔料、アゾ系、ベンズイミダゾロン系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、インジゴ系、チオインジコ系、ペリレン系、ペリノン系、ジケトピロロピロール系、イソインドリノン系、ニトロ系、ニトロソ系、アンスラキノン系、フラバンスロン系、キノフタロン系、ピランスロン系、インダンスロン系の顔料が挙げられる。無機顔料の具体例としては、カーボンブラック、酸化チタン、ベンガラ、黒鉛、鉄黒、酸化クロムグリーン、水酸化アルミニウムが挙げられる。
顔料は、(D)成分の溶剤中に微粒子状に分散した状態で存在しており、凝集するとノズルの目詰まりの原因となり得る。目詰まり抑制の観点からは、顔料の平均粒径が10〜300nm、10〜250nm、又は10〜200nmであってもよい。ここで、本願明細書において、顔料の平均粒径は、ゼータ電位粒度分布計(大塚電子(株)製、ELSZ−2Plus、0.5質量%プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセタート溶液)を用いて個数平均径(d50)を測定する方法によって求めたものを示す。
ブラックマトリックス等として用いられる遮光性硬化膜に遮光性を付与する顔料(色材)として、カーボンブラックを用いることができる。カーボンブラックの市販品の例としては、三菱化学株式会社製のカーボンブラック#2400、#2350、#2300、#2200、#1000、#980、#970、#960、#950、#900、#850、MCF88、#650、MA600、MA7、MA8、MA11、MA100、MA220、IL30B、IL31B、IL7B、IL11B、IL52B、#4000、#4010、#55、#52、#50、#47、#45、#44、#40、#33、#32、#30、#20、#10、#5、CF9、#3050、#3150、#3250、#3750、#3950、ダイヤブラックA、ダイヤブラックN220M、ダイヤブラックN234、ダイヤブラックI、ダイヤブラックLI、ダイヤブラックII、ダイヤブラック339、ダイヤブラックSH、ダイヤブラックSHA、ダイヤブラックLH、ダイヤブラックH、ダイヤブラックHA、ダイヤブラックSF、ダイヤブラックN550M、ダイヤブラックE、ダイヤブラックG、ダイヤブラックR、ダイヤブラックN760M、ダイヤブラックLR;キャンカーブ社製のカーボンブラックサーマックスN990、N991、N907、N908、N990、N991、N908;旭カーボン株式会社製のカーボンブラック旭#80、旭#70、旭#70L、旭F−200、旭#66、旭#66HN、旭#60H、旭#60U、旭#60、旭#55、旭#50H、旭#51、旭#50U、旭#50、旭#35、旭#15、アサヒサーマル;デグサ社製のカーボンブラックColorBlack Fw200、ColorBlack Fw2、ColorBlack Fw2V、ColorBlack Fw1、ColorBlackFw18、ColorBlackS170、ColorBlack S160、SpecialBlack6、SpecialBlack5、SpecialBlack4、SpecialBlack4A、PrintexU、PrintexV、Printex140U、Printex140V;山陽色素株式会社製のSF BLACK AD2065、SF BLACK AD2091、SF BLACK AD2128、SF BLACK AD4179等が挙げられる。
遮光材料として、無機顔料に補助顔料としての有機顔料を組み合わせてもよい。有機顔料は無機顔料の補色を呈するものを選択することにより次の様な効果が得られる。例えば、カーボンブラックは、赤みがかった黒色を呈する。したがって、カーボンブラックに補助顔料として赤色の補色である青色を呈する有機顔料を加組み合わせることにより、カーボンブラックの赤みが消え、硬化膜(遮光層)が全体としてより高品質な黒色を呈することができる。
これらの顔料は、粒子が凝集した状態となっていることが多いため、使用前に分散処理が必要となることがある。顔料に分散剤及び溶剤を加えてミルベースをつくり、それをボールミル、サンドミル、ビーズミル、3本ロール、ペイントシェーカー、超音波、バブルホモジナイザー等の方法により顔料を分散することができる。これらの処理方法は2つ以上組み合わせることも可能である。分散剤としては樹脂又はその他の公知の分散剤が使用可能である。
着色剤(特に顔料)の含有量は、インクの全固形分(溶剤以外の成分)の質量を基準として、25〜60質量%であってもよい。着色剤(又は顔料)の含有量が25質量%以上であると、ブラックマトリクス等に求められる高い光学濃度(OD値)を有する硬化膜を形成し易い。光学濃度が大きいと、表示装置における光漏れの低減、及び、コントラスト向上といった効果が得られる。着色剤(又は顔料)の含有量が60質量%以下であると、被着体への密着性がより一層向上する傾向がある。
本実施形態に係るインクジェット印刷用インク、又はこれから形成される硬化膜の光学濃度(OD値)は、0.4/μm以上であってもよい。光学濃度(OD値)が0.4/μm以上であれば、特に高い遮光性が得られる。光学濃度(OD値)の上限値は特に規定されないが、内部硬化性の点から1.5/μm以下であってもよい。
(分散剤)
インクジェット印刷用インクが着色剤として顔料を含有する場合、顔料の分散性、及びインクの保存安定性を向上させるために、顔料分散剤をインクが更に含有してもよい。顔料分散剤は、インクの分野において通常使用されているものから特に制限なく選択できるが、高分子分散剤であってもよい。
高分子分散剤としては、例えば、カルボジイミド系分散剤、ポリエステルアミン系分散剤、脂肪酸アミン系分散剤、変性ポリアクリレート系分散剤、変性ポリウレタン系分散剤、多鎖型高分子非イオン系分散剤、高分子イオン活性剤、カチオン基含有アクリルポリマー系分散材、窒素含有グラフトポリマー分散剤が挙げられる。これら顔料分散剤は単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
顔料分散剤の市販品としては、ビックケミー・ジャパン株式会社製の顔料分散剤(Anti−Terra−U、DISPERBYK−101、103、106、110、161、162、164、166、167、168、170、174、182、184又は2020等)、味の素ファインテクノ株式会社製の顔料分散剤(アジスパーPB711、PB821、PB814、PN411及びPA111等)、共栄社化学株式会社製の顔料分散剤(フローレンDOPA−15B、15BHFS、17HF、22、35、100、KDG−2400)及びルーブリゾール社製の顔料分散剤(ソルスパーズ5000、12000、32000、33000及び39000等)が挙げられる。これらの顔料分散剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。顔料分散剤の含有量は、特に限定されるものではないが、インクの質量を基準として0〜20質量%であってもよい。
(D)溶剤
本実施形態に係るインクジェット印刷用インクにおいて、(D)成分の溶剤の含有量は、インクの質量を基準として、60〜95質量%であってもよい。溶剤の含有量が60質量%以上であると、特に良好なインクジェット吐出性が得られ易い傾向がある。溶剤の含有量が95質量%以下であると、十分に濃い色味を有する硬化膜が形成され易い傾向がある。
溶剤の例としては、グリコールエーテル(エチレングリコールモノアルキルエーテル及びプロピレングリコールモノアルキルエーテル等)、ケトン(アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−iso−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、メチル−iso−ブチルケトン、メチル−n−ペンチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、ジ−iso−ブチルケトン、トリメチルノナノン、シクロペンタノン、メチルシクロヘキサノン、2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン及びシクロヘキサノン等)、エステル(エチルアセテート、ブチルアセテート、エチレングリコールアルキルエーテルアセテート及びプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート等)、芳香族炭化水素(トルエン、キシレン、メシチレン及びリモネン等)、アルコール(メタノール、エタノール、ノルマルプロパノール、イソプロパノール、ブタノール、ゲラニオール、リナロール及びシトロネロール等)及びエーテル(テトラヒドロフラン及び1,8−シネオール等)が挙げられる。これらは、単独で使用しても2種以上を併用しても良い。
溶剤は、酢酸エステル(酢酸エステル系溶剤)、グリコールエーテル(グリコールエーテル系溶剤)及びグリコールエステル(グリコールエステル系溶剤)から選択された少なくとも1種を主成分として含んでいてもよい。ここで主成分とは、通常、溶剤全量のうち50質量%以上を占める成分を意味する。
酢酸エステルの例としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸iso−プロピル、酢酸ブチル、酢酸iso−ブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸sec−ペンチル、酢酸3−メトキシブチル、酢酸メチルペンチル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸ベンジル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸ノニル、アセト酢酸メチル及びアセト酢酸エチルが挙げられる。
グリコールエーテルの例としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールモノアルキルエーテル;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルモノ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールメチルモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルモノ−n−ヘキシルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールメチルモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールメチルモノ−n−ヘキシルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、テトラジエチレングリコールメチルエチルエーテル、テトラエチレングリコールメチルモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、テトラエチレングリコールメチルモノ−n−ヘキシルエーテル、テトラエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールジ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルモノ−n−ヘキシルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールジエチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルモノ−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルモノ−n−ヘキシルエーテル、テトラプロピレングリコールジメチルエーテル、テトラプロピレングリコールジエチルエーテル、テトラジプロピレングリコールメチルエチルエーテル、テトラプロピレングリコールメチルモノ−n−ブチルエーテル、テトラプロピレングリコールメチルモノ−n−ヘキシルエーテル、テトラプロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル等のアルキレングリコールジアルキルエーテルが挙げられる。
グリコールエステルの例としては、エチレングリコールメチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールエチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール−n−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールエチルエーテルアセテート等のアルキレングリコールアルキルエーテルアセテートが挙げられる。
(E)シランカップリング剤
インクジェット印刷用インクが、シランカップリング剤を含有することにより、硬化膜の被着体(基材)との密着性がより一層向上する。
シランカップリング剤として、一般的に入手可能なものを用いることができる。シランカップリング剤は、例えば、アルキルシラン、アルコキシシラン、ビニルシラン、エポキシシラン、アミノシラン、アクリロイルシラン、メタクリロイルシラン、メルカプトシラン、スルフィドシラン、イソシアネートシラン、サルファーシラン、スチリルシラン、又はアルキルクロロシランであってもよい。
シランカップリング剤の具体例としては、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリフェノキシシラン、エチルトリメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ジイソブチルジメトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、n−オクチルトリエトキシシラン、n−ドデシルメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、トリフェニルシラノール、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、n−オクチルジメチルクロロシラン、テトラエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、ビス(3−(トリエトキシシリル)プロピル)ジスルフィド、ビス(3−(トリエトキシシリル)プロピル)テトラスルフィド、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、アリルトリメトキシシラン、ジアリルジメチルシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノシランが挙げられる。これらを単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。
シランカップリング剤は、エポキシ基を有していてもよい。エポキシ基を有するシランカップリング剤は、バインダーポリマーとの相互作用が大きくなり、より効果的に硬化膜の被着体(基材)との密着性が発現する。ここで、シランカップリング剤が有するエポキシ基は、通常1個である。本明細書において、2個以上のエポキシ基を有する化合物は、上述のエポキシ樹脂に分類される。
エポキシ基を有するシランカップリング剤の例としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランが挙げられる。
シランカップリング剤の含有量は、インクの質量を基準として、0〜10質量%であってもよい。これにより、インクにより形成される硬化膜の被着体(支持体)への密着性がより一層向上する傾向がある。
遮光膜等として用いられる硬化膜は、例えば、インクを用いたインクジェット印刷により、格子状等のパターンを形成するインクの膜を基材上に形成する工程と、インクの膜を加熱して硬化膜を形成することとを含む方法により形成することができる。
以下、実施例を挙げて本発明についてより具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[バインダーポリマー溶液の作製]
撹拌機、還流冷却機、不活性ガス導入口及び温度計を備えたフラスコに、表1の「1」に示す溶媒を仕込み、窒素ガス雰囲気下で80℃に昇温した。反応温度(溶媒の温度)を80℃±2℃に保ちながら、表1の「2」に示すモノマーを4時間かけて均一に滴下した。モノマーの滴下後、80℃±2℃で6時間撹拌を続け、バインダーポリマーとしての(メタ)アクリル重合体A1の溶液(固形分((メタ)アクリル重合体)の濃度:45質量%)を得た。(メタ)アクリル重合体A1の重量平均分子量を表1に示す。
溶媒及びモノマーを表1に示す種類及び配合量に変更したこと以外は上記(メタ)アクリル重合体A1と同様にして、(メタ)アクリル重合体A2、A3、A4及びA5の溶液(固形分((メタ)アクリル重合体)の濃度:45質量%)を得た。(メタ)アクリル重合体A5の溶液は、反応終了後の溶液を追加のプロピレングリコールモノメチルアセテートで希釈して、濃度45質量%に調整した。
Figure 2018155500
[樹脂組成物溶液(V−1)〜(V−11)の作製]
表2に示す材料を、攪拌機を用いて15分間混合し、硬化膜を形成するための樹脂組成物溶液(V−1)〜(V−11)を作製した。それぞれの成分の配合量は、溶媒を除いた成分(固形分)の量(質量部)である。表中の「上記材料の希釈・分散溶剤」は、混合前の各成分に含まれていた溶剤の合計量を示す。
Figure 2018155500
表2中に示した成分は、下記のとおりである。
(A)成分:バインダーポリマー
・(メタ)アクリル重合体A1:メタクリル酸/メタクリル酸メチル/アクリル酸エチル=12/58/30(質量比)、酸価78(mgKOH/g)、重量平均分子量135,000
・(メタ)アクリル重合体A2:メタクリル酸/メタクリル酸メチル/アクリル酸エチル=17.5/52.5/30(質量比)、酸価115(mgKOH/g)、重量平均分子量15,000
・(メタ)アクリル重合体A3:アクリル酸2−ヒドロキシエチル/メタクリル酸メチル/アクリル酸ブチル/メタクリル酸ブチル=24/43.5/15/17.5(質量比)、酸価156(mgKOH/g)、重量平均分子量120,000
・(メタ)アクリル重合体A4:メタクリル酸/メタクリル酸メチル/アクリル酸エチル=12/58/30(質量比)、酸価78(mgKOH/g)、重量平均分子量500,000
・(メタ)アクリル重合体A5:メタクリル酸/メタクリル酸メチル/アクリル酸エチル=12/58/30(質量比)、酸価78(mgKOH/g)、重量平均分子量25,000
(B)成分:バインダーポリマーと熱反応する基を有する重合性化合物(低温解離ブロック型イソシアネートとエポキシ樹脂)
・イソシヌレート型ブロックイソシアネート(BL3175、住化コベストロウレタン株式会社製)
・ビウレット型ブロックイソシアネート(SBB−70D、旭化成株式会社製)
・ジシクロペンタジエン骨格を含むエポキシ化合物(EP−4088L、株式会社ADEKA製)
・エチレングリコール型エポキシ化合物(エポライト40E、共栄社化学株式会社製)
(C)成分:顔料
・MA100:カーボンブラック(三菱化学株式会社製、平均粒径24nm)
・SF BLACK AD4179:カーボンブラック組成物(カーボンブラック含有量30〜40質量%、山陽色素株式会社製)
(D)成分:溶剤
ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセタート:和光純薬工業株式会社製
プロピレングリコール1−モノメチルエーテル2−アセタート:和光純薬工業株式会社製
プロピレングリコールモノメチルエーテル:和光純薬工業株式会社製
(E)成分:シランカップリング剤
・KBM−403:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製)
(分散剤)
・BYK−333:ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンとポリエーテルの混合物(ビックケミー・ジャパン株式会社製)
・BYK−164:顔料分散用ポリマー溶液(構造非公開、ビックケミー・ジャパン株式会社製)
(実施例1)
[硬化膜の作製]
非吸収性媒体の基材として、旭硝子社製強化ガラス(商品名ドラゴントレイル:100mm×100mm、厚み0.7mm)を準備した。基材の樹脂組成物溶液が塗布される表面を、エタノールをしみ込ませた布で拭き、次いでアセトン及びメチルエチルケトンを質量比1:1でしみこませた布で拭いた後、空気乾燥させた。前記基材上に、樹脂組成物溶液(V−1)をスリットコーターを用いて均一に塗布し、90℃の熱風対流式乾燥機で10分間乾燥することにより溶剤を除去することで、塗布膜を仮乾燥した。仮乾燥後の塗布膜を180℃の熱風対流式乾燥機による20分間の加熱により熱硬化して、硬化膜(硬化した塗布膜)を形成した。得られた硬化膜の厚さは15μmであった。得られた硬化膜を以下の評価に供した。
[硬化膜の光学濃度(OD値)の測定]
硬化膜の光学濃度(OD値)を、ビジュアル透過濃度計(サカタインクスエンジニアリング株式会社製、商品名「X-Rite 361T(V)」)を使用して測定した。光学濃度(OD値)の測定値は、5.8であり、良好な遮光性を確保できていた。
[硬化膜の湯浴試験]
基材上に硬化膜が形成された評価用試験片を、90℃に温めた純水中に1時間放置した。試験片を取り上げた後、水分をよくふき取り、試験片の外観を観察した。
次いで、JIS規格(K5400:塗料一般試験方法[K5600])を参考にして、100マスのクロスカット試験を実施した。硬化膜の試験面に、カッターナイフを用いて1×1mm四方の碁盤目の切り傷を入れた。硬化膜の碁盤目部分にメンディングテープ#810(スリーエムジャパン株式会社製)を強く圧着させた。メンディングテープの端をほぼ0°の角度で引っ張ることで、メンディングテープを硬化膜からゆっくりと引き剥がした。その後、硬化膜の碁盤目部分の全面積のうち基材に密着した状態で残っている部分の面積比率を測定し、以下の評点に従ってクロスカット密着性を評価した。
A : 碁盤目部分の全面積(ほぼ100%)が基材に密着している。
B : 碁盤目部分の全面積のうち95%以上が基材に密着して残っている。
C : 碁盤目部分の全面積のうち65〜95%が基材に密着して残っている。
D : 碁盤目部分の全面積うち35〜65%が基材に密着して残っている。
E : 碁盤目部分の全面積のうち0〜35%が基材に密着して残っている。
実施例1の評価用試験片についてのクロスカット密着性の評価は「A」であった。
[硬化膜の冷熱サイクル試験]
基材上に硬化膜が形成された評価用試験片を、−40℃の雰囲気に30分間放置し、次いで100℃の雰囲気に30分間放置するヒートサイクルを100回繰り返す冷熱サイクル試験に供した。冷熱サイクル試験後の試験片のクロスカット密着性を、湯浴試験と同様の手順で評価した。実施例1の評価用試験片についてのクロスカット密着性の評価は「A」であった。
[硬化膜の耐光性試験]
基材上に硬化膜が形成された評価試験片を、促進耐光性試験機(スガ試験機株式会社製、スーパーキセノンウェザーメーターSX75)のサンプルホルダーに固定した。その状態で、試験片を、光源をキセノンロングライフアークランプ、照射強度を180W/m(λ=300〜400nm)、温度を63℃、湿度を50%RH、試験時間を300時間とする耐候性試験に供した。試験後の試験片の外観を目視で観察し、色度変化及び気泡の有無を確認したところ、硬化膜の色度変化及び気泡の発生は認められなかった。次いで、耐候性試験後の試験片のクロスカット密着性を、湯浴試験と同様の手順で評価した。実施例1の評価用試験片についてのクロスカット密着性の評価は「A」であった。
[硬化膜の耐熱性試験]
基材上に硬化膜が形成された評価試験片を、恒温槽に放置し、温度を120℃、試験時間を300時間とする耐熱性試験に供した。試験後の試験後の試験片の外観を目視で観察し、色度変化及び気泡の有無を確認したところ、硬化膜の色度変化及び気泡の発生は認められなかった。耐熱性試験後の試験片のクロスカット密着性を、湯浴試験と同様の手順で評価した。実施例1の評価用試験片についてのクロスカット密着性の評価は「A」であった。
[樹脂組成物のインクジェット吐出試験]
インクジェット素子として、SL−128(富士フィルムDimatix社製インクジェットヘッド)を準備した。このインクジェット素子に、樹脂組成物溶液を印刷用インクとして充填し、インクジェット吐出試験を実施した。樹脂組成物溶液の吐出状態を観察し、以下の評点に従ってインクジェット吐出試験を評価した。
A : 良好(インクが正常に吐出される。)
B : 不良(インク垂れ、連続する液滴の粒径が揃わないことによるインクの飛び散り及びかすれの発生、ノズルの詰まりが発生して印刷インクが正常に吐出されない、又は連続してインクが吐出されない。)
実施例1のインクジェット吐出試験の評価は「A」であった。
(実施例2〜6)
表3に示す樹脂組成物溶液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして評価用試験片を作製し、硬化膜の光学濃度測定、硬化膜のクロスカット密着性(湯浴試験、冷熱サイクル試験、耐光性試験、耐熱性試験)、及び樹脂組成物溶液のインクジェット吐出試験を行った。表3に示すように、実施例1〜6においては、光学濃度(OD値)、クロスカット密着性(湯浴試験、冷熱サイクル試験、耐候性試験、耐熱性試験)、インクジェット吐出試験のいずれも良好な結果であった。
Figure 2018155500
(比較例1〜5)
表3に示す樹脂組成物溶液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして評価用試験片を作製し、硬化膜の光学濃度測定、試験片のクロスカット密着性(湯浴試験、冷熱サイクル試験、耐光性試験、耐熱性試験)、及びインクジェット吐出試験を行った。表3に示すように、比較例1〜5においては、クロスカット密着性(湯浴試験、冷熱サイクル試験、耐候性試験、耐熱性試験)、又はインクジェット吐出試験のうちいずれかの項目で課題のある結果であった。
比較例1の樹脂組成物溶液は、(B)成分のバインダーポリマーと熱反応する基を有する化合物としてエポキシ樹脂を含まない。比較例2の樹脂組成物溶液は、ブロックイソシアネートを含まない。これら樹脂組成物溶液から形成された硬化膜は、湯浴試験、冷熱サイクル試験、耐候性試験、及び耐熱性試験後の密着性がいずれも十分でなかった。(B)成分のポリマーと熱反応する基を有する化合物として、ブロックイソシアネートとエポキシ樹脂を併用する実施例1〜6では、硬化膜が各耐久性試験後に良好な密着性を示した。
比較例3の樹脂組成物溶液は、(A)成分のバインダーポリマーとして重量平均分子量が50万の高分子量のポリマーを含む。この溶液はインクジェット吐出試験の評価結果が良好でなかった。比較例4の樹脂組成物溶液は、(A)成分のバインダーポリマーとして重量平均分子量が1.5万の分子量の低いポリマーを含む。この溶液のインクジェット吐出試験の評価結果は良好であったが、湯浴試験、冷熱サイクル試験、耐候性試験、及び耐熱性試験後の密着性が十分でなかった。比較例5の樹脂組成物溶液は、(A)成分のバインダーポリマーとして、カルボキシル基を有さないポリマーを含む。この溶液も、比較例4と同様に湯浴試験、冷熱サイクル試験、耐候性試験、及び耐熱性試験後の密着性が十分でなかった。
実施例1〜6に示すように、(A)成分のバインダーポリマーがカルボキシル基を有し、重量平均分子量20,000〜300,000のバインダーポリマーを用い、(B)成分のポリマーと熱反応する基を有する化合物としてブロックイソシアネート及びエポキシ樹脂を用いることで、インクジェット吐出試験の評価が良好で、しかも、湯浴試験、冷熱サイクル試験、耐候性試験、耐熱性試験のような耐久性試験後に十分な膜特性(密着性)を有するインクが得られる。

Claims (10)

  1. (A)バインダーポリマーと、
    (B)前記バインダーポリマーと熱反応する基を有する化合物である硬化剤と、
    (C)着色剤と、
    (D)溶剤と、を含有し、
    前記バインダーポリマーがカルボキシル基を有し、
    前記バインダーポリマーの重量平均分子量が20000〜300000で、
    前記硬化剤が、ブロックイソシアネート及びエポキシ樹脂を含む、
    インクジェット印刷用インク。
  2. 前記ブロックイソシアネートが、ジイソシアネート化合物から誘導されるイソシアヌレート型ブロックイソシアネートである、請求項1に記載のインクジェット印刷用インク。
  3. 前記ジイソシアネート化合物が、ヘキサメチレンジイソシアネートである、請求項2に記載のインクジェット印刷用インク。
  4. 前記ブロックイソシアネートが、メチルエチルケトオキシム、アセトアルデヒドオキシム及びシクロヘキサノンオキシムから選択される少なくとも1種のブロック剤でブロックされたイソシアネート基を有する化合物である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のインクジェット印刷用インク。
  5. 前記エポキシ樹脂が、脂環又は芳香環を含む化合物である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のインクジェット印刷用インク。
  6. 前記エポキシ樹脂が、ジシクロペンタジエン骨格を含む化合物である、請求項5に記載のインクジェット印刷用インク。
  7. 前記着色剤が、平均粒径10〜300nmの顔料である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のインクジェット印刷用インク。
  8. (E)シランカップリング剤を更に含有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載のインクジェット印刷用インク。
  9. 前記シランカップリング剤が、エポキシ基を有する化合物である、請求項8に記載のインクジェット印刷用インク。
  10. 前記溶剤が、酢酸エステル、グリコールエーテル及びグリコールエステルからなる群より選択された少なくとも1種を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載のインクジェット印刷用インク。
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