JPWO2017068942A1 - 透明導電膜、透明導電膜の製造方法およびタッチセンサ - Google Patents

透明導電膜、透明導電膜の製造方法およびタッチセンサ Download PDF

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Abstract

導電パターン部が形成された支持体を重ね合わせても導電パターン部が損傷を受けることを防止することができる透明導電膜を提供する。複数の導電パターン部2は、支持体1を挟んで支持体1の表面1Aと裏面1Bの互いに重なる位置に配置され、支持体1の幅方向DWにおいて、導電パターン部2とは異なる位置で支持体1の搬送方向に沿って犠牲パターン部3が形成され、犠牲パターン部3は、支持体1の表面1A上に形成された導電パターン部2の厚さと支持体1の裏面1B上に形成された導電パターン部2の厚さの和よりも大きな厚さを有している。

Description

この発明は、透明導電膜に係り、特に、金属細線からなる電極を含む導電パターン部が支持体の面上に形成された透明導電膜に関する。
また、この発明は、透明導電膜の製造方法および透明導電膜を用いたタッチセンサにも関している。
携帯情報機器を始めとした各種の電子機器において、液晶表示装置等の表示装置と組み合わせて用いられ、画面に接触または近接することにより電子機器への入力操作を行うタッチセンサの普及が進んでいる。
例えば、特許文献1には、透明フィルムからなる支持体の表面と裏面にストライプ状の金属配線が互いに直交するように形成された透明導電膜を用いる静電容量型のタッチセンサが開示されている。このような透明導電膜は、生産性を向上するために、ロール形態で製造することが好ましく、特許文献1にも、ロールトゥロール方式による製造方法が記載されている。
すなわち、送り出しロールから送り出された長尺の支持体を搬送しながら、支持体の表面および裏面にそれぞれ金属配線を形成した後、支持体が巻き取りロールに巻き取られる。このとき、図15に示されるように、搬送方向DTに搬送される支持体41の両面上にそれぞれ金属配線からなる複数の導電パターン部42が形成され、複数の導電パターン部42が互いに離れるように支持体41を切断することによって、複数の透明導電膜が製造される。
特開2014−10614号公報
しかしながら、両面上にそれぞれ導電パターン部42が形成された支持体41をロール状に巻き取ると、図16に示されるように、上下に重なる導電パターン部42が互いに接触することとなる。なお、図16は、搬送方向DTに直交する支持体41の幅方向DWに沿った断面を示している。
また、支持体41の両面上に形成された導電パターン部42は、ロールトゥロール方式により支持体41を搬送する際に搬送ローラの表面との接触が避けられない。
このように、それぞれの導電パターン部42は他の導電パターン部42および搬送ローラ等と接触するため、支持体41の巻きズレ、スリップ等に起因して、導電パターン部42の表面に擦れが生じることがある。導電パターン部42の表面が擦れると、導電パターン部42の表面が傷ついたり、変形する等の損傷を受け、その結果、透明導電膜をタッチセンサとしてモジュールに組み込んだときに、局所的にギラついて見える視認性故障を起こすおそれがあった。このような視認性故障は透明導電膜の得率を落とす原因となるため、解決策が望まれていた。
また、視認性故障の問題は、ロールトゥロール方式に限られるものではなく。例えばシート状の複数の支持体にそれぞれ導電パターン部を形成する場合であっても、両面上にそれぞれ導電パターン部が形成された支持体を重ね合わせて載置したときに、上下に重なる導電パターン部が互いに接触して視認性故障を起こすおそれがある。
この発明は、このような従来の問題点を解消するためになされたもので、導電パターン部が形成された支持体を重ね合わせても導電パターン部が損傷を受けることを防止することができる透明導電膜を提供することを目的とする。
また、この発明は、このような透明導電膜の製造方法および透明導電膜を用いたタッチセンサを提供することも目的としている。
この発明に係る透明導電膜は、透明な支持体と、支持体の一方の面上または両面上に形成され且つ金属細線からなる電極を含む導電パターン部と、導電パターン部が形成される位置の支持体の両面の領域以外の領域で且つ支持体の一方の面上または両面上に形成される犠牲パターン部とを備え、支持体の両面上における犠牲パターン部の厚さの和が、支持体の両面上における導電パターン部の厚さの和よりも大きいものである。
ここで、「支持体の両面上における犠牲パターン部の厚さの和」とは、支持体の一方の面上のみに犠牲パターン部が形成される場合に、他方の面上における犠牲パターン部の厚さが0であるとみなして、一方の面上に形成されている犠牲パターン部の厚さを意味するものとする。同様に、「支持体の両面上における導電パターン部の厚さの和」とは、支持体の一方の面上のみに導電パターン部が形成される場合に、他方の面上における導電パターン部の厚さが0であるとみなして、一方の面上に形成されている導電パターン部の厚さを意味するものとする。
導電パターン部は、支持体の一方の面上に形成され、犠牲パターン部は、導電パターン部が形成される支持体の面と同じ面上または導電パターン部が形成される支持体の面とは反対側の面上または支持体の両面上に形成されるように構成することができる。
あるいは、導電パターン部は、支持体の両面上に形成され、犠牲パターン部は、支持体の両面のうちいずれか一方の面上または支持体の両面上に形成されるように構成してもよい。
支持体は、長尺なフィルム形状を有し且つロール搬送され、複数の導電パターン部が、支持体の搬送方向に沿い、かつ支持体の搬送方向に対して直交する支持体の幅方向の予め設定された位置に配列され、犠牲パターン部は、支持体の搬送方向に沿い、かつ支持体の幅方向において複数の導電パターン部とは異なる位置の支持体の両面のうちいずれか一方の面上または支持体の両面上に形成されることができる。
また、支持体は、長尺なフィルム形状を有し且つロール搬送され、複数の導電パターン部が、支持体の搬送方向に沿い、かつ支持体の搬送方向に対して直交する支持体の幅方向の予め設定された位置に配列され、犠牲パターン部は、支持体の搬送方向に沿い、かつ支持体の幅方向において複数の導電パターン部と同じ位置の支持体の両面のうちいずれか一方の面上に形成されることもできる。
支持体の幅方向において複数の導電パターン部の両側にそれぞれ犠牲パターン部が形成されていることが好ましい。
支持体の搬送方向に沿って配列された複数の導電パターン部に対応して複数の犠牲パターン部が支持体の搬送方向に配列形成されていてもよく、あるいは、支持体の搬送方向に沿って配列された複数の導電パターン部にわたって連続する犠牲パターン部が支持体の搬送方向に形成されていてもよい。
支持体の両面上で且つ支持体の幅方向における互いに同一の位置にそれぞれ犠牲パターン部が形成され、支持体の両面上に形成された犠牲パターン部の少なくとも一方は、支持体とは反対方向を向いた凹凸面を有することが好ましい。支持体の両面上に形成された犠牲パターン部は、それぞれ、支持体とは反対方向を向いた凹凸面を有していてもよい。
好ましくは、支持体の両面上における犠牲パターン部の厚さの和は、支持体の両面上における導電パターン部の厚さの和よりも0.1μm以上大きい。
犠牲パターン部は、少なくとも1つの導電パターン部と電気的に接続されていてもよい。
導電パターン部および犠牲パターン部は、金、銀、銅、ニッケル、パラジウム、白金、鉛、錫、クロムのうち、少なくとも1種の金属を含む同一の導電性材料から構成されることが好ましい。
この発明に係る透明導電膜の製造方法は、透明な支持体の一方の面上または両面上に金属細線からなる導電部を含む導電パターン部を形成する第1工程と、導電パターン部が形成される位置の支持体の両面の領域以外の領域で且つ支持体の一方の面上または両面上に犠牲パターン部を形成する第2工程とを備え、支持体の両面上における犠牲パターン部の厚さの和を、支持体の両面上における導電パターン部の厚さの和よりも大きくする方法である。
支持体は、長尺なフィルム形状を有し、支持体をロール搬送しつつ導電パターン部および犠牲パターン部をそれぞれ支持体の一方の面上または両面上に形成することが好ましい。
第1工程および第2工程を同時に実行することもできる。
第1工程および第2工程は、支持体の一方の面上または両面上に銀塩乳剤層を形成する第3工程と、銀塩乳剤層を露光および現像して金属銀からなる導電パターン部および犠牲パターン部を形成する第4工程とを含んでいてもよい。
第4工程において、犠牲パターン部に対する露光量を導電パターン部に対する露光量よりも大きくすることにより、支持体の両面上における犠牲パターン部の合計厚さを、支持体の両面上における導電パターン部の厚さの和よりも大きくすることができる。
この発明に係るタッチセンサは、透明なビューエリアを有するタッチセンサであって、導電パターン部および犠牲パターン部が、金、銀、銅、ニッケル、パラジウム、白金、鉛、錫、クロムのうち、少なくとも1種の金属を含む同一の導電性材料から構成される上記の透明導電膜を備え、導電パターン部がビューエリア内に配置され且つ犠牲パターン部がビューエリア外に配置されるものである。
犠牲パターン部は、導電パターン部に電気的に接続された周辺配線を含むことができる。
この発明によれば、支持体の両面上における犠牲パターン部の厚さの和が、支持体の両面上における導電パターン部の厚さの和よりも大きいので、導電パターン部が形成された支持体を重ね合わせても導電パターン部が損傷を受けることを防止することが可能となる。
この発明の実施の形態1に係る透明導電膜の構成を示す斜視図である。 実施の形態1に係る透明導電膜を示す断面図である。 図2の部分拡大図である。 タッチセンサの構成を示す平面図である。 電極のメッシュパターンを示す平面図である。 実施の形態1に係る透明導電膜を重ね合わせた状態を示す断面図である。 実施の形態1に係る透明導電膜の製造方法を示す図である。 実施の形態1の透明導電膜を示す平面図である。 犠牲パターン部の形成可能な領域を示し、(A)はタッチパネルを構成したときの支持体の表面側の平面図、(B)はタッチパネルを構成したときの支持体の裏面側の平面図である。 実施の形態2に係る透明導電膜を示す断面図である。 実施の形態2に係る透明導電膜を重ね合わせた状態を示す断面図である。 実施の形態3に係る透明導電膜を示す部分拡大断面図である。 実施の形態3に係る透明導電膜を重ね合わせた状態を示す部分拡大断面図である。 実施の形態4に係る透明導電膜を示す斜視図である。 従来の透明導電膜の構成を示す斜視図である。 従来の透明導電膜を重ね合わせた状態を示す断面図である。 透明導電膜の例を示す平面図である。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1
図1に、この発明の実施の形態1に係る透明導電膜の構成を示す。この透明導電膜は、複数のタッチセンサを形成するためのもので、透明な支持体1と、支持体1の表面1A上および裏面1B上にそれぞれ形成された導電性材料からなる複数の導電パターン部2と、支持体1の表面1A上にのみ形成された犠牲パターン部3とを有している。なお、犠牲パターン部3が形成される支持体1の表面1Aは、タッチセンサを形成したときに、視認側に配置されるものとする。
支持体1は、長尺なフィルム形状で且つ可撓性を有する絶縁性材料からなり、搬送方向DTに沿ってロール搬送可能に構成されている。
複数の導電パターン部2は、支持体1の搬送方向DTに直交する幅方向DWにおいて、予め設定された2箇所の位置にそれぞれ列を形成しつつ搬送方向DTに沿って配列されている。図2に示されるように、複数の導電パターン部2は、支持体1を挟んで支持体1の表面1Aと裏面1Bの互いに重なる位置に配置されており、互いに重なる一対の導電パターン部2と、これら一対の導電パターン部2の間に位置する部分の支持体1により、1つのタッチセンサが形成されることとなる。
犠牲パターン部3は、支持体1の幅方向DWにおいて、導電パターン部2とは異なる位置で支持体1の搬送方向DTに沿って形成されている。具体的には、図2に示されるように、支持体1の表面1A上において、2列に配列された導電パターン部2に対して支持体1の幅方向DWの両側と、2列に配列された導電パターン部2の間の3箇所にそれぞれ犠牲パターン部3が形成されている。犠牲パターン部3の形成については上述に限定されず、支持体1の幅方向DWの少なくとも両端において支持体1の搬送方向DTに沿って形成されていれば良く、好ましくは導電パターン部2の間を含む3列以上に形成されている。
また、犠牲パターン部3は導電パターン部2の幅方向DWの少なくとも両側において、支持体1の搬送方向DTに形成されていても良い。また、導電パターン部2が2列以上に配列された場合には、少なくとも導電パターン部2の外側に犠牲パターン部3が形成されていれば良く、導電パターン部2の間には犠牲パターン部3が形成されていなくても良い。
それぞれの犠牲パターン部3は、導電パターン部2から支持体1の幅方向DWに間隔を隔てて配置され、複数の導電パターン部2にわたるように、支持体1の搬送方向DTに連続して形成されている。なお、犠牲パターン部3は、支持体1の幅方向DWに対して少なくとも一部に犠牲パターン部3が存在していれば、犠牲パターン部3は支持体1の搬送方向DTに沿って電気的に切断されていても良い。
なお、より好ましくは、図17(A)に示すように、犠牲パターン部3は少なくとも導電パターン部2が存在するいずれの幅方向DWにおいても導電パターン部2の両側に形成されていることが好ましく、さらに好ましくは、図17(B)に示すように、複数の導電パターン部2が連続的に形成されている範囲のいずれの幅方向DWにおいても犠牲パターン部3が形成されていることが好ましい。さらには電気的に接続されていることが望ましい。
図3に示されるように、これらの犠牲パターン部3は、支持体1の表面1A上に形成された導電パターン部2の厚さT2と支持体1の裏面1B上に形成された導電パターン部2の厚さT3の和(T2+T3)よりも大きな厚さT1を有している。犠牲パターン部3の厚さT1は、導電パターン部2の厚さT2およびT3の和(T2+T3)よりも0.1μm以上大きい値を有することが好ましい。
支持体1は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル類、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン、エチレンビニルアセテート(EVA)、シクロオレフィンポリマー(COP)、シクロオレフィンコポリマー(COC)等のポリオレフィン類、ビニル系樹脂、その他、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド、ポリイミド、アクリル樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)から構成することができる。なお、支持体1は、光透過性、熱収縮性および加工性などの観点から、ポリエチレンテレフタレートから構成することが好ましい。
導電パターン部2は、タッチセンサを構成したときに、タッチセンサの透明なビューエリア内に配置されるもので、金属細線からなる電極を含んでいる。
ここで、1つのタッチセンサの一例を図4に示す、中央に透明なビューエリアS1が区画され、かつビューエリアS1の外側に周辺領域S2が区画されている。
支持体1の表面1A上には、ビューエリアS1内に、それぞれ第1の方向D1に沿って延び且つ第1の方向D1に直交する第2の方向D2に並列配置された複数の第1電極11が形成され、周辺領域S2に、複数の第1電極11に接続された複数の第1周辺配線12が互いに近接して配列されている。
同様に、支持体1の裏面1B上には、ビューエリアS1内に、それぞれ第2の方向D2に沿って延び且つ第1の方向D1に並列配置された複数の第2電極13が形成され、周辺領域S2に、複数の第2電極13に接続された複数の第2周辺配線14が互いに近接して配列されている。
支持体1の表面1A上の複数の第1電極11および支持体1の裏面1B上の複数の第2電極13により、タッチセンサの検出電極が構成されるが、図5に示されるように、第1電極11は金属細線11Aからなるメッシュパターンにより形成され、第2電極13も金属細線13Aからなるメッシュパターンにより形成されている。
導電パターン部2は、このようなタッチセンサのビューエリアS1内に配置される複数の第1電極11および複数の第2電極13から構成されている。
図4には示されていないが、犠牲パターン部3は、ビューエリアS1の外側領域に形成されている。犠牲パターン部3は、支持体1の表面1A上において、第1周辺配線12と干渉しない位置に配置されていてもよく、あるいは、第1周辺配線12を含むように形成することもできる。すなわち、第1周辺配線12の少なくとも一部が厚さT1を有する犠牲パターン部3を兼ねていてもよい。また、第1周辺配線12のみで犠牲パターン部3を構成することもできる。
導電パターン部2を構成する第1電極11および第2電極13は、例えば、金、銀、銅、ニッケル、パラジウム、白金、鉛、錫、クロムのうち、少なくとも1種の金属を含む材料から構成することができる。
第1電極11の金属細線11Aおよび第2電極13の金属細線13Aの厚みは、特に限定されないが、0.01μm〜200μmが好ましく、30μm以下であることがより好ましく、20μm以下であることがさらに好ましく、0.01〜9μmであることが特に好ましく、0.05〜5μmであることが最も好ましい。上述の範囲であれば、低抵抗で且つ耐久性に優れた電極を比較的容易に形成することができる。
第1周辺配線12および第2周辺配線14も、第1電極11および第2電極13と同一の導電性材料から形成することが好ましい。
また、犠牲パターン部3を第1周辺配線12と干渉しない位置に配置する場合も、犠牲パターン部3は、導電パターン部2を構成する第1電極11および第2電極13と同一の導電性材料、すなわち、金、銀、銅、ニッケル、パラジウム、白金、鉛、錫、クロムのうち、少なくとも1種の金属を含む材料から形成することが好ましい。
このような導電パターン部2および犠牲パターン部3が形成されている支持体1を、例えばロール形態とすることにより、図6に示されるように、支持体1が複数の層を形成して重なったときに、支持体1の表面1A上に形成されている犠牲パターン部3が直上に位置する支持体1の裏面1Bに接触することによって、互いに重なる支持体1の間に犠牲パターン部3の厚さT1に相当する間隔が形成される。
上述したように、犠牲パターン部3の厚さT1は、支持体1の表面1A上の導電パターン部2の厚さT2と支持体1の裏面1B上の導電パターン部2の厚さT3の和(T2+T3)よりも大きな値を有しているので、互いに対向する下側の層の支持体1の表面1A上に位置する導電パターン部2と上側の層の支持体1の裏面1B上に位置する導電パターン部2は、互いに接触することなく、隙間を介して対向する。
このため、互いに対向する導電パターン部2が擦れて、導電パターン部2の表面に傷がついたり、平滑化等の変形を引き起こすことが防止される。従って、透明導電膜をタッチセンサとしてモジュールに組み込んだときに、局所的にキラついて見える視認性故障の発生を回避することができる。
なお、支持体1は可撓性を有する絶縁性材料から形成されているため、支持体1をロール形態としたときに、支持体1が撓んで互いに対向する導電パターン部2が接触するおそれはあるが、下側の層の支持体1の表面1Aと上側の層の支持体1の裏面1Bは犠牲パターン部3により支持されているので、互いに接触する導電パターン部2に大きな力が作用することはなく、表面が傷ついたり、変形する等の損傷を受けることはない。
また、支持体1をロール形態とせずに、両面上にそれぞれ導電パターン部2が形成されたシート状の支持体1を重ね合わせて載置した場合であっても、同様に、導電パターン部2の損傷が防止される。
次に、透明導電膜の製造方法について説明する。図7に示されるように、送り出しロール21から送り出された長尺の支持体1が、搬送ローラ22により搬送方向DTにロール搬送されて、導電層形成部23に到達し、導電層形成部23にて支持体1の表面1Aおよび裏面1B上にそれぞれ導電パターン部2が形成され、かつ支持体1の表面1A上に犠牲パターン部3が形成される。
導電層形成部23にて導電パターン部2および犠牲パターン部3が形成された支持体1は、さらに搬送ローラ22を介して巻き取りロール24に巻き取られる。
導電層形成部23は、例えば、支持体1の表面1Aおよび裏面1B上に銀塩乳剤層を形成し、この銀塩乳剤層を露光および現像して金属銀からなる導電パターン部2および犠牲パターン部3を形成することができる。
具体的には、導電層形成部23は、支持体1の表面1Aおよび裏面1B上に感光性ハロゲン化銀塩を含有する銀塩乳剤層を塗布し、導電パターン部2および犠牲パターン部3を形成するためのフォトマスクを介して、支持体1に塗布された銀塩乳剤層の露光を行う。
露光は、例えば、図8に示すように、支持体1の表面1A上に2列に形成される導電パターン部2のうち、6つの導電パターン部2を含む領域を1ショットとして、支持体1の搬送方向DTに順次繰り返し行われる。続いて、露光された銀塩乳剤層に現像処理を施すことにより、非露光部分の銀塩乳剤が除去され、かつ露光部分では金属銀からなる導電パターン部2が形成される。
犠牲パターン部3に対しても、同様にして、露光した後、露光された銀塩乳剤層に現像処理を施すことにより、非露光部分の銀塩乳剤が除去され、かつ露光部分では金属銀からなる犠牲パターン部3が形成される。このとき、犠牲パターン部3に対する露光量を導電パターン部2に対する露光量よりも大きくすることにより、犠牲パターン部3を、支持体1の両面における導電パターン部2の厚さの和(T2+T3)よりも大きい値T1とすることができる。
なお、導電パターン部2の形成工程と犠牲パターン部3の形成工程を同時に実行することが可能である。
ここで、導電パターン部2および犠牲パターン部3は、例えば、特開2011−129501号公報、特開2013−149236号公報、特開2014−112512号公報等に開示されている方法を用いて形成することができる。
このようにして導電層形成部23にて導電パターン部2および犠牲パターン部3が形成された支持体1は、搬送ローラ22を介して巻き取りロール24へと搬送され、巻き取りロール24に巻き取られる。
このとき、支持体1の表面1A上に厚さT1の犠牲パターン部3が形成されているので、支持体1の巻きズレ、スリップ等に起因して導電パターン部2の表面が傷ついたり、変形する等の損傷を受けることが防止される。
また、ロールトゥロール方式ではなく、シート状の支持体1の表面1A上に導電パターン部2および犠牲パターン部3を形成し、かつ支持体1の裏面1B上に導電パターン部2を形成することにより、同様にして、枚葉で透明導電膜を製造することもでき、この場合も、支持体1の両面上に配置される導電パターン部2の損傷を防止することができる。
上記の実施の形態1では、犠牲パターン部3は、支持体1の幅方向DWにおいて、導電パターン部2とは異なる位置の支持体1の表面1A上に形成されたが、これに限るものではなく、犠牲パターン部3を、導電パターン部2が形成される位置の支持体1の両面の領域以外の領域に形成することができる。
図9(A)に示されるように、支持体1の表面1A上で且つ支持体1の幅方向DWにおいて導電パターン部2とは異なる位置の領域を領域R1、支持体1の表面1A上で且つ支持体1の幅方向DWにおいて導電パターン部2と同じ位置の領域(導電パターン部2の形成領域を除く)を領域R2とし、図9(B)に示されるように、支持体1の裏面1B上で且つ支持体1の幅方向DWにおいて導電パターン部2とは異なる位置の領域を領域R3、支持体1の裏面1B上で且つ支持体1の幅方向DWにおいて導電パターン部2と同じ位置の領域(導電パターン部2の形成領域を除く)を領域R4とする。
上記の実施の形態1では、支持体1の表面1Aの領域R1にのみ犠牲パターン部3が形成されていたが、犠牲パターン部3は、支持体1の表面1Aの領域R2にのみ形成されていてもよく、あるいは、支持体1の表面1Aの領域R1と領域R2の双方に形成されていてもよい。
また、支持体1の表面1Aに限らず、犠牲パターン部3は、支持体1の裏面1Bの領域R3にのみ形成されていてもよく、あるいは、支持体1の裏面1Bの領域R4にのみ形成されていてもよく、さらに、支持体1の裏面1Bの領域R3と領域R4の双方に形成されていてもよい。
このようにしても、犠牲パターン部3が、支持体1の両面における導電パターン部2の厚さの和(T2+T3)よりも大きい厚さT1を有していれば、長尺の支持体1をロール形態としたとき、あるいは、複数のシート状の支持体1を重ね合わせて載置したときに、互いに対向する導電パターン部2が、傷ついたり、変形する等の損傷を受けることを防止することができる。
実施の形態2
図10に、実施の形態2に係る透明導電膜の構成を示す。この透明導電膜は、実施の形態1の透明導電膜において、支持体1の表面1A上にのみ形成されていた犠牲パターン部3の代わりに、支持体1の表面1Aおよび裏面1B上にそれぞれ犠牲パターン部3Aおよび3Bを形成したものであり、支持体1および複数の導電パターン部2は、実施の形態1の透明導電膜と同一である。
支持体1の表面1A上において、2列に配列された導電パターン部2に対して支持体1の幅方向DWの両側と、2列に配列された導電パターン部2の間の3箇所にそれぞれ犠牲パターン部3Aが形成され、かつ支持体1の裏面1B上において、2列に配列された導電パターン部2に対して支持体1の幅方向DWの両側と、2列に配列された導電パターン部2の間の3箇所にそれぞれ犠牲パターン部3Bが形成されている。すなわち、図9(A)に示した領域R1に犠牲パターン部3Aが形成され、領域R3に犠牲パターン部3Bが形成されている。
そして、支持体1の両面上における犠牲パターン部3Aおよび3Bの厚さの和が、支持体1の表面1A上に形成された導電パターン部2の厚さT2と支持体1の裏面1B上に形成された導電パターン部2の厚さT3の和(T2+T3)よりも大きな厚さT1を有するように構成されている。
このような犠牲パターン部3Aおよび3Bを用いても、例えば支持体1をロール形態とすることにより、図11に示されるように、支持体1が複数の層を形成して重なったときに、下側の層の支持体1の表面1A上に形成されている犠牲パターン部3Aが上側の層の支持体1の裏面1B上に形成されている犠牲パターン部3Bに接触することによって、互いに重なる支持体1の間に犠牲パターン部3Aおよび3Bの厚さの和T1に相当する間隔が形成される。
このため、下側の層の支持体1の表面1A上に位置する導電パターン部2と上側の層の支持体1の裏面1B上に位置する導電パターン部2は、互いに接触することなく、隙間を介して対向することとなり、これらの導電パターン部2が擦れて、導電パターン部2の表面に傷がついたり、平滑化等の変形を引き起こすことが防止される。従って、透明導電膜をタッチセンサとしてモジュールに組み込んだときに、局所的にキラついて見える視認性故障の発生を回避することができる。
また、犠牲パターン部3Aおよび3Bを領域R1およびR3にそれぞれ形成するのに加えて、支持体1の幅方向DWにおいて導電パターン部2と同じ位置の領域である領域R2およびR4のいずれか一方に、厚さT1の犠牲パターン部を形成してもよい。
なお、犠牲パターン部3Aおよび3Bを図9(A)に示した領域R1およびR3にそれぞれ形成する代わりに、支持体1の幅方向DWにおいて導電パターン部2と同じ位置の領域である領域R2およびR4にそれぞれ犠牲パターン部3Aおよび3Bを形成することもできる。このようにしても、支持体1の両面上に配置される導電パターン部2の損傷を防止することができる。
ただし、支持体1をロールトゥロール方式により製造する場合は、領域R2およびR4のみに犠牲パターン部3Aおよび3Bを形成すると、ロール形態として支持体1が複数の層を形成して重なったときに、支持体1の表面1A上に形成されている導電パターン部2の表面が支持体1の裏面1Bの領域R4に形成された犠牲パターン部3Bによって擦れると同時に、支持体1の裏面1B上に形成されている導電パターン部2の表面が支持体1の表面1Aの領域R2に形成された犠牲パターン部3Aによって擦れ、支持体1の表面1A側および裏面1B側のどちらを視認側に配置してタッチセンサを構成しても、視認性故障を生じるおそれがある。このため、領域R2およびR4に加えて、領域R1およびR3の少なくとも一方に、合計厚さがT1となるような犠牲パターン部を形成することが望ましい。
なお、シート状の支持体1を用いて枚葉で透明導電膜を製造する場合には、複数の支持体1を重ねたときに、上側の層を形成する支持体1の導電パターン部2と下側の層を形成する支持体1の導電パターン部2とが互いに重なり合い、領域R2およびR4に形成された犠牲パターン部3Aおよび3Bが導電パターン部2と重ならないので、領域R2およびR4のみに犠牲パターン部3Aおよび3Bを形成することができる。
実施の形態3
実施の形態2に記載のように、支持体1の表面1Aおよび裏面1B上にそれぞれ犠牲パターン部3Aおよび3Bを形成する場合に、支持体1の幅方向DWにおける互いに同一の位置に形成される犠牲パターン部3Aおよび3Bの少なくとも一方に、支持体1とは反対方向を向いた凹凸面を形成することができる。
例えば、図12に示されるように、支持体1の表面1A上に配置される犠牲パターン部3Aは、支持体1とは反対方向を向いた凹凸面31を有している。このような凹凸面31を有する犠牲パターン部3Aおよび凹凸面を有しない犠牲パターン部3Bが形成された支持体1を、例えばロール形態とすることにより、図13に示されるように、支持体1が複数の層を形成して重なったときに、下側の層の支持体1の表面1A上に形成されている犠牲パターン部3Aの凹凸面31が上側の層の支持体1の裏面1B上に形成されている犠牲パターン部3Bに接触する。
これにより、支持体1の巻きズレ等に起因して、支持体1を幅方向DWあるいは搬送方向DTに移動させようとする力が作用した場合であっても、犠牲パターン部3Aが凹凸面31を有するために、対応する上側の層の犠牲パターン部3Bに対して相対移動しにくく、互いに対向する導電パターン部2が擦れて損傷を受けるおそれをさらに確実に防止することが可能となる。
凹凸面31は、例えば、0.1μm程度の高さおよび100μm〜1mm程度の周期を有する凹凸形状とすることができる。
なお、図12に示したように、支持体1の幅方向DWにおける互いに同一の位置に形成される犠牲パターン部3Aおよび3Bのうち一方の犠牲パターン部3Aに凹凸面31を形成する際には、凹凸面31の凸部における犠牲パターン部3Aの厚さと他方の犠牲パターン部3Bの厚さの合計が、支持体1の表面1A上および裏面1B上に形成される導電パターン部2の厚さの和よりも大きい値となるように設定されるものとする。
また、支持体1の表面1Aおよび裏面1B上に形成された犠牲パターン部3Aおよび3Bの双方に凹凸面31を形成し、下側の層の支持体1の表面1A上に形成されている犠牲パターン部3Aの凹凸面31と上側の層の支持体1の裏面1B上に形成されている犠牲パターン部3Bの凹凸面31とが互いに接触するように構成してもよい。この場合には、支持体1の表面1A側の凹凸面31の凸部における犠牲パターン部3Aの厚さと支持体1の裏面1B側の凹凸面31の凸部における犠牲パターン部3Bの厚さの合計が、支持体1の表面1A上および裏面1B上に形成される導電パターン部2の厚さの和よりも大きい値となるように設定されるものとする。
実施の形態4
上記の実施の形態1では、図1に示したように、犠牲パターン部3が、複数の導電パターン部2にわたるように、支持体1の搬送方向DTに連続して形成されているが、これに限るものではなく、図14に示されるように、支持体1の搬送方向DTに沿って配列された複数の導電パターン部2にそれぞれ対応して複数の犠牲パターン部3を支持体1の搬送方向DTに配列形成することもできる。
このようにしても、支持体1の両面上に配置される導電パターン部2の損傷を防止することができる。
以下に実施例に基づいて本発明をさらに詳細に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す実施例により限定的に解釈されるべきものではない。
実施例1
図8に示されるように、厚さ40μm、幅W=50cmおよび長さ5000mの支持体1の表面1Aおよび裏面1Bにおいて、下記に示すパターン形成方法により、線幅3.0μm且つピッチ500μmの正方格子パターンが、幅A=15cmおよび長さB=20cmの領域にそれぞれの正方格子の交点が支持体1を挟んで互いの正方形開口部の中心に重なる配置で形成された導電パターン部2を形成し、かつ支持体1の表面1Aにおいて、導電パターン部2の形成領域から20μmの開口を設けて図9(A)に示した領域R1に一様なベタパターンからなる犠牲パターン部3を形成することによって、ロール形態の透明導電膜を作製した。犠牲パターン部3は、支持体1の表面1Aおよび裏面1Bに形成された導電パターン部2の厚さの和よりも大きい厚さを有している。また、支持体1とは反対方向を向いた犠牲パターン部3の面は平坦面である。
なお、導電パターン部2は、支持体1の幅方向DWに2つ並べたものを1列として搬送方向DTに3列並べた6つのピースを1ショットとし、搬送方向DTにショットを繰り返して形成した。ここで、1ショット内において、幅方向DWに並ぶ導電パターン部2間の間隔G1を5cmとし、かつ搬送方向DTに並ぶ導電パターン部2間の間隔G2を5cmとした。また、ショット間における導電パターン部2間の間隔G3は10cmとした。このようにして、導電パターン部2を支持体1の全長にわたって形成した。
<パターン形成方法>
(ハロゲン化銀乳剤の調製)
38℃、pH4.5に保たれた下記1液に、下記の2液および3液の各々90%に相当する量を攪拌しながら同時に20分間にわたって加え、0.16μmの核粒子を形成した。続いて下記の4液および5液を8分間にわたって加え、さらに、下記の2液および3液の残りの10%の量を2分間にわたって加え、0.21μmまで成長させた。さらに、ヨウ化カリウム0.15gを加え、5分間熟成し粒子形成を終了した。
1液:
水 750ml
ゼラチン 9g
塩化ナトリウム 3g
1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−チオン 20mg
ベンゼンチオスルホン酸ナトリウム 10mg
クエン酸 0.7g
2液:
水 300ml
硝酸銀 150g
3液:
水 300ml
塩化ナトリウム 38g
臭化カリウム 32g
ヘキサクロロイリジウム(III)酸カリウム
(0.005%KCl 20%水溶液) 8ml
ヘキサクロロロジウム酸アンモニウム
(0.001%NaCl 20%水溶液) 10ml
4液:
水 100ml
硝酸銀 50g
5液:
水 100ml
塩化ナトリウム 13g
臭化カリウム 11g
黄血塩 5mg
その後、常法に従い、フロキュレーション法によって水洗した。具体的には、温度を35℃に下げ、硫酸を用いてハロゲン化銀が沈降するまでpHを下げた(pH3.6±0.2の範囲であった)。次に、上澄み液を約3リットル除去した(第一水洗)。さらに3リットルの蒸留水を加えてから、ハロゲン化銀が沈降するまで硫酸を加えた。再度、上澄み液を3リットル除去した(第二水洗)。第二水洗と同じ操作をさらに1回繰り返して(第三水洗)、水洗・脱塩工程を終了した。水洗・脱塩後の乳剤をpH6.4、pAg7.5に調整し、ゼラチン3.9g、ベンゼンチオスルホン酸ナトリウム10mg、ベンゼンチオスルフィン酸ナトリウム3mg、チオ硫酸ナトリウム15mgと塩化金酸10mgを加え55℃にて最適感度を得るように化学増感を施し、安定剤として1,3,3a,7−テトラアザインデン100mg、防腐剤としてプロキセル(商品名、ICI Co.,Ltd.製)100mgを加えた。最終的に得られた乳剤は、沃化銀を0.08モル%含み、塩臭化銀の比率を塩化銀70モル%、臭化銀30モル%とする、平均粒子径0.22μm、変動係数9%のヨウ塩臭化銀立方体粒子乳剤であった。
(感光性層形成用組成物の調製)
上記乳剤に1,3,3a,7−テトラアザインデン1.2×10-4モル/モルAg、ハイドロキノン1.2×10-2モル/モルAg、クエン酸3.0×10-4モル/モルAg、2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−1,3,5−トリアジンナトリウム塩0.90g/モルAg、微量の硬膜剤を添加し、クエン酸を用いて塗布液pHを5.6に調整した。
上記塗布液に、含有するゼラチンに対して、(P−1)で表されるポリマーとジアルキルフェニルPEO硫酸エステルからなる分散剤を含有するポリマーラテックス(分散剤/ポリマーの質量比が2.0/100=0.02)とをポリマー/ゼラチン(質量比)=0.5/1になるように添加した。
さらに、架橋剤としてEPOXY RESIN DY 022(商品名:ナガセケムテックス社製)を添加した。なお、架橋剤の添加量は、後述する感光性層中における架橋剤の量が0.09g/mとなるように調整した。
以上のようにして感光性層形成用組成物を調製した。
なお、上記(P−1)で表されるポリマーは、特許第3305459号および特許第3754745号を参照して合成した。
(感光性層形成工程)
支持体1の両面に、上記ポリマーラテックスを塗布して、厚み0.05μmの下塗り層を設けた。
次に、下塗り層上に、上記ポリマーラテックスとゼラチン、および、光学濃度が約1.0で現像液のアルカリにより脱色する染料の混合物から成るアンチハレーション層を設けた。なお、ポリマーとゼラチンとの混合質量比(ポリマー/ゼラチン)は2/1であり、ポリマーの含有量は0.65g/mであった。
上記アンチハレーション層の上に、上記感光性層形成用組成物を塗布し、さらに厚み0.15μmのゼラチン層を設け、両面に感光性層が形成された支持体を得た。両面に感光性層が形成された支持体をフィルムAとする。形成された感光性層は、銀量6.2g/m、ゼラチン量1.0g/mであった。
(露光現像工程)
上記フィルムAの両面に、上述の図8の導電パターン部2および犠牲パターン部3のフォトマスクと、上記フォトマスクの光源側で導電パターン部2上にのみ配置した減光フィルタを介して、高圧水銀ランプを光源とした平行光を用いて露光を行った。なお、減光フィルタは、導電パターン部2に照射される光量を犠牲パターン部3に照射される光量よりも減じることによって、犠牲パターン部3の厚さを、フィルムAの両面に形成される導電パターン部2の厚さの和よりも大きい値とするためのものである。
露光後、下記の現像液により現像し、さらに定着液(商品名:CN16X用N3X−R、富士フィルム社製)を用いて現像処理を行った。さらに、純水によりリンスし、乾燥することによって、両面にAg細線からなる機能性パターンとAg細線からなる厚み調整用パターンと、ゼラチン層とが形成された支持体を得た。ゼラチン層はAg細線間に形成されていた。得られたフィルムをフィルムBとする。
(現像液の組成)
現像液1リットル(L)中に、以下の化合物が含まれる。
ハイドロキノン 0.037mol/L
N−メチルアミノフェノール 0.016mol/L
メタホウ酸ナトリウム 0.140mol/L
水酸化ナトリウム 0.360mol/L
臭化ナトリウム 0.031mol/L
メタ重亜硫酸カリウム 0.187mol/L
(ゼラチン分解処理)
フィルムBに対して、タンパク質分解酵素(ナガセケムテックス社製ビオプラーゼAL−15FG)の水溶液(タンパク質分解酵素の濃度:0.5質量%、液温:40℃)への浸漬を120秒間行った。フィルムBを水溶液から取り出し、温水(液温:50℃)に120秒間浸漬し、洗浄した。ゼラチン分解処理後のフィルムをフィルムCとする。
(低抵抗化処理)
上記フィルムCに対して、金属製ローラからなるカレンダ装置を用いて、30kNの圧力でカレンダ処理を行った。このとき、線粗さRa=0.2μm、Sm=1.9μm(株式会社キーエンス製形状解析レーザ顕微鏡VK−X110にて測定(JIS−B−0601−1994))の粗面形状を有するPETフィルム2枚を、これらの粗面が上記フィルムCの表面および裏面と向き合うように共に搬送して、上記フィルムCの表面および裏面に粗面形状を転写形成した。
上記カレンダ処理後、温度150℃の過熱蒸気槽を120秒間かけて通過させて、加熱処理を行った。加熱処理後のフィルムをフィルムDとする。このフィルムDが透明導電膜である。
フィルムDの導電パターン部2および犠牲パターン部3の銀部の平均厚さを株式会社キーエンス製形状解析レーザ顕微鏡VK−X110にて測定した。結果を表1に示す。
実施例2
支持体1の表面1A上にのみ導電パターン部2を形成し、領域R1に形成される犠牲パターン部3の厚さが、支持体1の表面1A上に形成される導電パターン部2の厚さより大きい値となるように、露光時に用いる減光フィルタの種類および露光量とフォトマスクを調整した以外は、実施例1と同様の手順に従ってロール形態の透明導電膜を作製した。
実施例3
支持体1の表面1A上の領域R1および裏面1B上の領域R3に犠牲パターン部3を形成し、これらの領域R1およびR3に形成される犠牲パターン部3の厚さが、それぞれ、支持体1の表面1A上および裏面1B上に形成される導電パターン部2の厚さよりも大きい値となるように、露光時に用いる減光フィルタの種類および露光量とフォトマスクを調整した以外は、実施例1と同様の手順に従ってロール形態の透明導電膜を作製した。
実施例4
支持体1の表面1A上の領域R1およびR2に犠牲パターン部3を形成し、これらの領域R1およびR2に形成される犠牲パターン部3の厚さが、それぞれ、支持体1の表面1A上および裏面1B上に形成される導電パターン部2の厚さの和よりも大きい値となるように、露光時に用いる減光フィルタの種類および露光量とフォトマスクを調整した以外は、実施例1と同様の手順に従ってロール形態の透明導電膜を作製した。
実施例5
支持体1の表面1A上の領域R2のみに犠牲パターン部3を形成し、犠牲パターン部3の厚さが、支持体1の表面1A上および裏面1B上に形成される導電パターン部2の厚さの和よりも大きい値となるように、露光時に用いる減光フィルタの種類および露光量とフォトマスクを調整した以外は、実施例1と同様の手順に従ってロール形態の透明導電膜を作製した。
実施例6
支持体1の裏面1B上の領域R3のみに犠牲パターン部3を形成し、犠牲パターン部3の厚さが、支持体1の表面1A上および裏面1B上に形成される導電パターン部2の厚さの和よりも大きい値となるように、露光時に用いる減光フィルタの種類および露光量とフォトマスクを調整した以外は、実施例1と同様の手順に従ってロール形態の透明導電膜を作製した。
実施例7
支持体1の裏面1B上の領域R4のみに犠牲パターン部3を形成し、犠牲パターン部3の厚さが、支持体1の表面1A上および裏面1B上に形成される導電パターン部2の厚さの和よりも大きい値となるように、露光時に用いる減光フィルタの種類および露光量とフォトマスクを調整した以外は、実施例1と同様の手順に従ってロール形態の透明導電膜を作製した。
実施例8
支持体1の表面1A上の領域R1および裏面1B上の領域R3に形成される犠牲パターン部3に加えて、支持体1の表面1A上の領域R2に、支持体1の表面1A上および裏面1B上に形成される導電パターン部2の厚さの和よりも大きい厚さの犠牲パターン部3が形成されるように、露光時に用いる減光フィルタの種類および露光量とフォトマスクを調整した以外は、実施例3と同様の手順に従ってロール形態の透明導電膜を作製した。なお、領域R2に形成した犠牲パターン部3の厚さは、領域R1およびR3に形成される犠牲パターン部3の合計厚さより小さい値に設定されている。
実施例9
支持体1の表面1A上の領域R1および裏面1B上の領域R3に形成される犠牲パターン部3に支持体1とは反対方向を向いた凹凸面31を形成する他は、実施例8と同様にしてロール形態の透明導電膜を作製した。凹凸面31は、支持体1の搬送方向DTに平行且つ1mm周期で交互に露光量を調整することによって形成した。なお、粗面形状転写するカレンダ処理により、平均段差の違いを残しても、凹凸面31を形成することができる。
実施例10
支持体1の表面1A上および裏面1B上にそれぞれ導電パターン部2を形成し、かつ支持体1の表面1A上の領域R1のみに犠牲パターン部3を形成し、犠牲パターン部3の厚さが、支持体1の表面1A上および裏面1B上に形成される導電パターン部2の厚さの和よりも大きい値となるように、露光時に用いる減光フィルタの種類および露光量とフォトマスクを調整した以外は、実施例1と同様の手順に従ってシート形態の透明導電膜を作製した。
実施例11
支持体1の表面1A上および裏面1B上にそれぞれ導電パターン部2を形成し、かつ支持体1の表面1A上の領域R2および裏面1B上の領域R4に犠牲パターン部3を形成し、これらの領域R2およびR4に形成される犠牲パターン部3の厚さが、それぞれ、支持体1の表面1A上および裏面1B上に形成される導電パターン部2の厚さよりも大きい値となるように、露光時に用いる減光フィルタの種類および露光量とフォトマスクを調整した以外は、実施例1と同様の手順に従ってシート形態の透明導電膜を作製した。
なお、実施例10および11では、実施例1における1ショットを1単位とするシートサンプルを5000枚水平面に積み上げて作成した。
比較例1
支持体1の表面1A上にのみ導電パターン部2を形成し、いずれの領域にも犠牲パターン部3は形成されないように、露光時に用いる減光フィルタの種類および露光量とフォトマスクを調整した以外は、実施例1と同様の手順に従ってロール形態の透明導電膜を作製した。
比較例2
領域R1に形成される犠牲パターン部3の厚さが、支持体1の表面1A上および裏面1B上に形成される導電パターン部2の厚さの和に等しい値となるように、露光時に用いる減光フィルタの種類および露光量とフォトマスクを調整した以外は、実施例1と同様の手順に従ってロール形態の透明導電膜を作製した。
比較例3
支持体1の表面1A上の領域R1および裏面1B上の領域R3に犠牲パターン部3を形成し、領域R1に形成される犠牲パターン部3の厚さが支持体1の表面1A上に形成される導電パターン部2の厚さより大きいものの、領域R1およびR3に形成される犠牲パターン部3の合計厚さが、支持体1の表面1A上および裏面1B上に形成される導電パターン部2の厚さの和よりも小さい値となるように、露光時に用いる減光フィルタの種類および露光量とフォトマスクを調整した以外は、実施例1と同様の手順に従ってロール形態の透明導電膜を作製した。
比較例4
支持体1の表面1A上の領域R1および裏面1B上の領域R3に犠牲パターン部3を形成し、これらの領域R1およびR3に形成される犠牲パターン部3の厚さが、それぞれ、支持体1の表面1A上および裏面1B上に形成される導電パターン部2の厚さと同じ値となるように、露光時に用いる減光フィルタの種類および露光量とフォトマスクを調整した以外は、実施例1と同様の手順に従ってロール形態の透明導電膜を作製した。
比較例5
支持体1の表面1A上の領域R2および裏面1B上の領域R4に犠牲パターン部3を形成し、これらの領域R1およびR3に形成される犠牲パターン部3の厚さが、それぞれ、支持体1の表面1A上および裏面1B上に形成される導電パターン部2の厚さよりも大きい値となるように、露光時に用いる減光フィルタの種類および露光量とフォトマスクを調整した以外は、実施例1と同様の手順に従ってロール形態の透明導電膜を作製した。
比較例6
支持体1の表面1A上および裏面1B上にそれぞれ導電パターン部2を形成し、かついずれの領域にも犠牲パターン部3は形成されないように、露光時に用いる減光フィルタの種類および露光量とフォトマスクを調整した以外は、実施例1と同様の手順に従ってシート形態の透明導電膜を作製した。
なお、比較例6では、実施例1における1ショットを1単位とするシートサンプルを5000枚水平面に積み上げて作成した。
上記の実施例1〜11および比較例1〜6により作製された透明導電膜に対して、支持体1の表面1A側に配置される導電パターン部2および支持体1の裏面1B側に配置される導電パターン部2の局所ギラツキを評価したところ、以下の表1に記載されるような結果が得られた。
局所ギラツキの評価方法は、以下の通りである。
まず、支持体1の表面1A側からの局所ギラツキ観察用として、作製した透明導電膜のロール内側10ショット目から30ショット目の間に位置し且つ両面上に導電パターン部2が形成された支持体1を任意に30枚切り出し、支持体1の表面1A側に透明光学粘着フィルム(3M社製、8146−2)の一方の面を貼り合わせ、さらに、貼り合わせた透明光学粘着フィルムの他方の面上に白板ガラスを貼り合わせ、次に、支持体1の裏面1B側にもう1枚の透明光学粘着フィルム(3M社製、8146−2)を貼り合わせ、さらに、貼り合わせた透明光学粘着フィルムの他方の面上に厚さ100μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムを貼り合わせることにより、金属細線からなるメッシュパターン状の電極を含む導電パターン部2が白板ガラスおよびPETフィルムで挟まれた評価サンプルSA1を30枚作製した。
また、支持体1の裏面1B側からの局所ギラツキ観察用として、作製した透明導電膜のロール内側10ショット目から30ショット目の間に位置し且つ両面上に導電パターン部2が形成された支持体1を任意に30枚切り出し、支持体1の裏面1B側に透明光学粘着フィルム(3M社製、8146−2)の一方の面を貼り合わせ、さらに、貼り合わせた透明光学粘着フィルムの他方の面上に白板ガラスを貼り合わせ、次に、支持体1の表面1A側に透明光学粘着フィルム(3M社製、8146−2)の一方の面を貼り合わせて、さらに、貼り合わせた透明光学粘着フィルムの他方の面上にさらに厚さ100μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムを貼り合わせることにより、金属細線からなるメッシュパターン状の電極を含む導電パターン部2が白板ガラスおよびPETフィルムで挟まれた評価サンプルSA2を30枚作製した。
なお、実施例10,11および比較例6におけるシート形態の透明導電膜は、透明導電膜のロール内側10ショット目から30ショット目の間に位置し且つ両面上に導電パターン部2が形成された支持体1の代わりに、シート積層物の下側10枚目から30枚目の間に位置し且つ両面上に導電パターン部2が形成された支持体1を用いる他は、上述した方法と同様にして、評価サンプルSA1およびSA2の作製を行った。
支持体1の表面1A側からの局所ギラツキは、作製した30枚の評価サンプルSA1を、ガラス面から太陽光下で観察し、下記の観点で評価した。また、支持体1の裏面1B側からの局所ギラツキは、作製した30枚の評価サンプルSA2を、ガラス面から太陽光下で観察し、同様に下記の観点で評価した。
評価結果Aは、30枚中28枚以上の評価サンプルにおいて、局所的に光反射の強い領域は存在せず、面内均一な視認性を有するため、好適に用いることができることを示している。
評価結果Bは、30枚中3枚以上の評価サンプルに、局所的に光反射の強い領域が存在するものの、光反射の強い領域が5mm角の狭い範囲内、または、局所的な光反射増加部が室内灯下では視認できない程度の小さな増加であり、実用上、問題を生じないことを示している。
評価結果Cは、30枚中3枚以上15枚以下の評価サンプルに、局所的に光反射の強い領域が存在し、光反射の強い領域が5mm角よりも広い範囲内、または、室内灯下でも視認できる大きな増加であり、実用上、問題を生じることを示している。
評価結果Dは、30枚中16枚以上の評価サンプルに、局所的に光反射の強い領域が存在し、光反射の強い領域が5mm角よりも広い範囲内、または、室内灯下でも視認できる大きな増加であり、実用上、大きな問題を生じることを示している。
犠牲パターン部3の合計厚さが導電パターン部2の厚さの和より大きな値を有している実施例1〜11では、支持体1の表面1A側および裏面1B側の少なくともいずれかで、局所ギラツキの評価結果がAまたはBとなり、タッチセンサを構成したときに好適に使用し得ることが確認された。
特に、実施例1、3、6および8−11では、支持体1の表面1A側および裏面1B側のいずれにおいても、局所ギラツキの評価結果がAまたはBとなり、支持体1の表面1A側および裏面1B側のどちらを視認側に配置しても、好適な視認性を有するタッチセンサを構成することができる。
なお、実施例8では、領域R2に形成された犠牲パターン部3の厚さが、支持体1の表面1A上および裏面1B上で且つ幅方向DWにおいて互いに同じ位置にある領域R1およびR3に形成される犠牲パターン部3の合計厚さより小さい値に設定されているが、このような場合には、領域R1およびR3に形成される犠牲パターン部3の合計厚さのみを考慮し、これら領域R1およびR3に形成される犠牲パターン部3の合計厚さが導電パターン部2の厚さの和より大きな値を有していればよい。
また、実施例9では、支持体1の表面1Aおよび裏面1B上に形成された犠牲パターン部3Aおよび3Bの双方が凹凸面31を有しているが、表1には、犠牲パターン部の厚さとして、凹凸面31の凸部における犠牲パターン部の厚さと凹部における犠牲パターン部の厚さが併せて記載されている。この実施例9の場合、凹凸面31の凸部における犠牲パターン部の合計厚さのみを考慮し、この合計厚さが導電パターン部2の厚さの和より大きな値を有していればよい。
また、実施例2、4および5では、支持体1の表面1A側において、局所ギラツキの評価結果がAまたはBとなり、支持体1の表面1A側を視認側に配置することによって、好適な視認性を有するタッチセンサを構成することができる。
さらに、実施例7では、支持体1の裏面1B側において、局所ギラツキの評価結果がBとなり、支持体1の裏面1B側を視認側に配置することによって、好適な視認性を有するタッチセンサを構成することができる。
一方、犠牲パターン部3を有しない比較例1および6、犠牲パターン部3の合計厚さが導電パターン部2の厚さの和以下の値である比較例2〜4は、支持体1の表面1A側および裏面1B側のいずれにおいても、局所ギラツキの評価結果がCまたはDとなり、支持体1の表面1A側および裏面1B側のどちらを視認側に配置しても、タッチセンサを構成したときに、実用上、問題を生じることが確認された。
また、犠牲パターン部3の合計厚さが、支持体1の表面1A上および裏面1B上に形成される導電パターン部2の厚さの和よりも大きい値を有しながらも、犠牲パターン部3が領域R2およびR4の両面上に形成されている比較例5は、支持体1の表面1A側および裏面1B側のいずれにおいても、局所ギラツキの評価結果がDとなり、支持体1の表面1A側および裏面1B側のどちらを視認側に配置しても、タッチセンサを構成したときに、実用上、問題を生じることが確認された。
これは、犠牲パターン部3が領域R2およびR4の双方に形成され、領域R1およびR3に犠牲パターン部3が形成されていないことから、ロール形態として支持体1が複数の層を形成して重なったときに、支持体1の表面1A上に形成されている導電パターン部2の表面および支持体1の裏面1B上に形成されている導電パターン部2の表面がいずれも擦れて視認性故障を生じたものと考えられる。
1,41 支持体、1A 支持体の表面、1B 支持体の裏面、2,42 導電パターン部、3,3A,3B 犠牲パターン部、11 第1電極、11A 第1金属細線、12 第1周辺配線、13 第2電極、13A 第2金属細線、14 第2周辺配線、21 送り出しロール、22 搬送ローラ、23 導電層形成部、24 巻き取りロール、31 凹凸面、DT 搬送方向、DW 幅方向、T1 犠牲パターン部の厚さ、T2,T3 導電パターン部の厚さ、S1 ビューエリア、S2 周辺領域、D1 第1の方向、D2 第2の方向、A 幅、B 長さ、G1〜G3 間隔、R1〜R4 領域。

Claims (20)

  1. 透明な支持体と、
    前記支持体の一方の面上または両面上に形成され且つ金属細線からなる電極を含む導電パターン部と、
    前記導電パターン部が形成される位置の前記支持体の両面の領域以外の領域で且つ前記支持体の一方の面上または両面上に形成される犠牲パターン部と
    を備え、
    前記支持体の前記両面上における前記犠牲パターン部の厚さの和が、前記支持体の前記両面上における前記導電パターン部の厚さの和よりも大きい透明導電膜。
  2. 前記導電パターン部は、前記支持体の一方の面上に形成され、
    前記犠牲パターン部は、前記導電パターン部が形成される前記支持体の面と同じ面上または前記導電パターン部が形成される前記支持体の面とは反対側の面上または前記支持体の両面上に形成される請求項1に記載の透明導電膜。
  3. 前記導電パターン部は、前記支持体の両面上に形成され、
    前記犠牲パターン部は、前記支持体の両面のうちいずれか一方の面上または前記支持体の両面上に形成される請求項1に記載の透明導電膜。
  4. 前記支持体は、長尺なフィルム形状を有し且つロール搬送され、
    複数の前記導電パターン部が、前記支持体の搬送方向に沿い、かつ前記支持体の搬送方向に対して直交する前記支持体の幅方向の予め設定された位置に配列され、
    前記犠牲パターン部は、前記支持体の搬送方向に沿い、かつ、前記支持体の幅方向において複数の前記導電パターン部とは異なる位置の前記支持体の両面のうちいずれか一方の面上または前記支持体の両面上に形成される請求項1〜3のいずれか一項に記載の透明導電膜。
  5. 前記支持体は、長尺なフィルム形状を有し且つロール搬送され、
    複数の前記導電パターン部が、前記支持体の搬送方向に沿い、かつ前記支持体の搬送方向に対して直交する前記支持体の幅方向の予め設定された位置に配列され、
    前記犠牲パターン部は、前記支持体の搬送方向に沿い、かつ前記支持体の幅方向において複数の前記導電パターン部と同じ位置の前記支持体の両面のうちいずれか一方の面上に形成される請求項1〜3のいずれか一項に記載の透明導電膜。
  6. 前記支持体の幅方向において複数の前記導電パターン部の両側にそれぞれ前記犠牲パターン部が形成されている請求項4または5に記載の透明導電膜。
  7. 前記支持体の搬送方向に沿って配列された複数の前記導電パターン部に対応して複数の前記犠牲パターン部が前記支持体の搬送方向に配列形成されている請求項4〜6のいずれか一項に記載の透明導電膜。
  8. 前記支持体の搬送方向に沿って配列された複数の前記導電パターン部にわたって連続する前記犠牲パターン部が前記支持体の搬送方向に形成されている請求項4〜6のいずれか一項に記載の透明導電膜。
  9. 前記支持体の前記両面上で且つ前記支持体の幅方向における互いに同一の位置にそれぞれ前記犠牲パターン部が形成され、
    前記支持体の前記両面上に形成された前記犠牲パターン部の少なくとも一方は、前記支持体とは反対方向を向いた凹凸面を有する請求項4〜8のいずれか一項に記載の透明導電膜。
  10. 前記支持体の前記両面上に形成された前記犠牲パターン部は、それぞれ、前記支持体とは反対方向を向いた凹凸面を有する請求項9に記載の透明導電膜。
  11. 前記支持体の前記両面上における前記犠牲パターン部の厚さの和は、前記支持体の前記両面上における前記導電パターン部の厚さの和よりも0.1μm以上大きい請求項1〜10のいずれか一項に記載の透明導電膜。
  12. 前記犠牲パターン部は、少なくとも1つの前記導電パターン部と電気的に接続される請求項1〜11のいずれか一項に記載の透明導電膜。
  13. 前記導電パターン部および前記犠牲パターン部は、金、銀、銅、ニッケル、パラジウム、白金、鉛、錫、クロムのうち、少なくとも1種の金属を含む同一の導電性材料から構成される請求項1〜12のいずれか一項に記載の透明導電膜。
  14. 透明な支持体の一方の面上または両面上に金属細線からなる導電部を含む導電パターン部を形成する第1工程と、
    前記導電パターン部が形成される位置の前記支持体の両面の領域以外の領域で且つ前記支持体の一方の面上または両面上に犠牲パターン部を形成する第2工程と
    を備え、前記支持体の前記両面上における前記犠牲パターン部の厚さの和を、前記支持体の前記両面上における前記導電パターン部の厚さの和よりも大きくする透明導電膜の製造方法。
  15. 前記支持体は、長尺なフィルム形状を有し、
    前記支持体をロール搬送しつつ前記導電パターン部および前記犠牲パターン部をそれぞれ前記支持体の一方の面上または両面上に形成する請求項14に記載の透明導電膜の製造方法。
  16. 前記第1工程および前記第2工程を同時に実行する請求項14または15に記載の透明導電膜の製造方法。
  17. 前記第1工程および前記第2工程は、
    前記支持体の一方の面上または両面上に銀塩乳剤層を形成する第3工程と、
    前記銀塩乳剤層を露光および現像して金属銀からなる前記導電パターン部および前記犠牲パターン部を形成する第4工程と
    を含む請求項16に記載の透明導電膜の製造方法。
  18. 前記第4工程において、前記犠牲パターン部に対する露光量を前記導電パターン部に対する露光量よりも大きくすることにより、前記支持体の前記両面上における前記犠牲パターン部の合計厚さを、前記支持体の前記両面上における前記導電パターン部の厚さの和よりも大きくする請求項17に記載の透明導電膜の製造方法。
  19. 透明なビューエリアを有するタッチセンサであって、
    請求項13に記載の透明導電膜を備え、
    前記導電パターン部が前記ビューエリア内に配置され且つ前記犠牲パターン部が前記ビューエリア外に配置されるタッチセンサ。
  20. 前記犠牲パターン部は、前記導電パターン部に電気的に接続された周辺配線を含む請求項19に記載のタッチセンサ。
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