JPWO2015182346A1 - 回転電機および回転電機の製造方法 - Google Patents

回転電機および回転電機の製造方法 Download PDF

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Abstract

この発明に係る回転電機100の固定子40の軸方向両端のコイルエンド部(Kc,Kd)を構成するコイル(20U,20V,20W)の渡り部(20Uc,20Ud,20Vc,20Vd,20Wc,20Wd)は、固定子(40)の軸心を中心とする同心状に構成され、コイル(20U,20V,20W)の軸方向両端の渡り部(20Uc〜20Wc、20Ud〜20Wd)の内、少なくとも一方の渡り部は、固定子(40)の内周面よりも外側に配置され、固定子鉄心(41)の軸方向の端面(41T)と渡り部(20Uc〜20Wc,20Ud〜20Wd)の間には、隙間が存在する。

Description

この発明は、コイルの冷却性に優れた回転電機および回転電機の製造方法に関するものである。
近年、電動機や発電機などの回転電機において、小型高出力、高効率が求められている。この種の回転電機を小型化、高出力化とするに当たり、コイルの占積率が比較的高くなる集中巻の固定子を備えた回転電機が用いられていたが、更なる高出力化が可能な分布巻構造のコイルを用いた固定子を備えた回転電機(例えば、特許文献1参照)の要望が高まっている。ここで、導体線を1つのティースに巻回して構成された集中巻のコイルに対し、導体線を2スロット以上離れたスロット間に巻回して構成されたコイルを分布巻のコイルとする。
特開平10−117452号公報
回転電機を高出力化しようとすると、コイルに流れる大電流によって発生する熱を効率よく放熱する必要がある。しかし特許文献1に記載された従来の回転電機では、占積率の向上を目的としてコイルを隙間無く巻回するために放熱性が悪くなり、出力を上げられないという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、コイルの冷却効率を向上させ、小型で高出力、高効率な回転電機および回転電機の製造方法を提供することを目的とする。
この発明に係る回転電機は、
円環状のバックヨーク部としての外側鉄心及び複数のティース部としての内側鉄心とからなる固定子鉄心と、前記固定子鉄心の複数の前記ティース部を跨いで、2つの隣り合う前記ティース部の間に形成される2つのスロット内に収納される絶縁被覆された複数のコイルとを有する固定子と、
前記固定子鉄心の内側に回転可能に支持される回転子とを備えた回転電機において、
前記固定子の軸方向両端のコイルエンド部を構成する前記コイルの渡り部は、前記固定子の軸心を中心とする同心状に構成され、
前記コイルの軸方向両端の前記渡り部の内、少なくとも一方の前記渡り部は、前記固定子の内周面よりも外側に配置され、
前記固定子鉄心の軸方向の端面と前記渡り部の間には、隙間が存在するものである。
また、この発明に係る回転電機の製造方法は、
円環状のバックヨーク部としての外側鉄心及び複数のティース部としての内側鉄心とからなる固定子鉄心と、前記固定子鉄心の複数の前記ティース部を跨いで、隣り合う2つの前記ティース部の間に形成される2つのスロット内に収納される絶縁被覆された複数のコイルとを有する固定子と、
前記固定子鉄心の内側に回転可能に支持される回転子とを備えた回転電機の製造方法において、
巻き枠を用いて、絶縁被覆された導体線を固定子鉄心のスロット内に収納される2つのスロット収納部と前記スロット収納部の両端部が接続された2つの渡り部を有する中間コイルを連続して平板状に構成する巻線工程と、
前記中間コイルの2つの前記スロット収納部をツイストし、前記渡り部を円弧状に成形するコイル成形工程と前記コイル成形工程を終了した前記コイルを、2つの前記スロットに斜めに仮装着するコイル仮装着工程と、
前記コイル仮装着工程を終えた前記コイルの前記スロット収納部を、外側から径方向内側に押圧して前記スロット内に挿入するコイル挿入工程と、
前記コイルを装着した前記内側鉄心を、前記外側鉄心に挿入する鉄心組立工程と、
前記回転子を前記固定子内に挿入し、前記固定子と前記回転子をフレーム内に収納する最終組立工程を有するものである。
この発明に係る回転電機は、
前記固定子の軸方向両端のコイルエンド部を構成する前記コイルの渡り部は、前記固定子の軸心を中心とする同心状に構成され、
前記コイルの軸方向両端の前記渡り部の内、少なくとも一方の前記渡り部は、前記固定子の内周面よりも外側に配置され、
前記固定子鉄心の軸方向の端面と前記渡り部の間には、隙間が存在するものなので、
他のコイルとの干渉を抑制しつつ、空気や冷却油などの冷媒を通す流路を確保し、冷却性を向上させることができる。
また、この発明に係る回転電機の製造方法は、巻き枠を用いて、絶縁被覆された導体線を固定子鉄心のスロット内に収納される2つのスロット収納部と前記スロット収納部の両端部が接続された2つの渡り部を有する中間コイルを連続して平板状に構成する巻線工程と、
前記中間コイルの2つの前記スロット収納部をツイストし、前記渡り部を円弧状に成形するコイル成形工程と前記コイル成形工程を終了した前記コイルを、2つの前記スロットに斜めに仮装着するコイル仮装着工程と、
前記コイル仮装着工程を終えた前記コイルの前記スロット収納部を、外側から径方向内側に押圧して前記スロット内に挿入するコイル挿入工程と、
前記コイルを装着した前記内側鉄心を、前記外側鉄心に挿入する鉄心組立工程と、
前記回転子を前記固定子内に挿入し、前記固定子と前記回転子をフレーム内に収納する最終組立工程を有するものなので、
内側鉄心の軸方向の端面と渡り部との間に隙間を形成でき、他のコイルとの干渉を抑制しつつ、空気や冷却油などの冷媒を通す流路を確保し、冷却性を向上させることができる。
この発明の実施の形態1に係る回転電機の片側断面正面模式図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機(固定子と回転子のみ)の斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る固定子の斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る固定子の内側鉄心の斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る固定子の外側鉄心の斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る固定子に使用するコイルの斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る固定子に使用するコイルの正面図である。 この発明の実施の形態1に係る固定子に使用するコイルの平面図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の製造工程を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1に係る巻線工程で使用する巻枠の斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る巻線工程を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る巻線工程を終え、巻枠から取り出した中間コイルの正面図である。 図12に示すA−A線における断面矢視図である。 この発明の実施の形態1に係るツイスト中間コイルの正面図である。 この発明の実施の形態1に係る渡り部成形金型にツイスト中間コイルを装着した状態を示す斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る渡り部成形金型による、ツイスト中間コイルの渡り部の成形前後を示す図である。 この発明の実施の形態1に係るコイル仮装着工程における内側鉄心とU相のコイルの斜視図である。 この発明の実施の形態1に係るコイル仮装着工程における内側鉄心とU相のコイルの斜視図である。 この発明の実施の形態1に係るU相のコイル挿入工程を終了した内側鉄心とU相のコイルの状態を示す斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る治具を用いたコイルの挿入方法を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る治具を用いたコイルの挿入方法を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る治具を用いたコイルの挿入方法を示す図である。 この発明の実施の形態1に係るコイル挿入工程の前後におけるコイルのスロット収納部の縮径状態を示す図である。 この発明の実施の形態1に係るコイル挿入工程の前後における開口側の渡り部のせり上がり状態を示す図である。 渡り部に頂部を有するコイルを使用する場合のR1、R2、Tの関係を示す図である。 この発明の実施の形態1に係るV相のコイル仮装着工程を示す図である。 この発明の実施の形態1に係るV相のコイル仮装着工程を示す図である。 この発明の実施の形態1に係るV相のコイル挿入工程を終了した状態を示す図である。 この発明の実施の形態1に係るW相のコイル仮装着工程を示す図である。 この発明の実施の形態1に係るW相のコイル仮装着工程を示す図である。 この発明の実施の形態1に係るW相のコイル挿入工程を終了した状態を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る3相分のコイルを全て装着した内側鉄心を外側鉄心に嵌合する直前の状態を示す斜視図である。 完成した固定子の斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る最終組立工程を示す図である。 この発明の実施の形態1に係るスロット形状のバリエーションを示す図である。 この発明の実施の形態2に係る固定子の斜視図である。 この発明の実施の形態2に係るティース部の斜視図である。 この発明の実施の形態2に係る固定子鉄心の外側鉄心の斜視図である。 この発明の実施の形態2に係る回転電機の製造工程を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態2に係るU相のコイル仮装着工程を示す図である。 この発明の実施の形態2に係るU相のコイル挿入工程を終えたコイルの状態を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る3相全てのコイル挿入工程を終えたティース部とコイルを示す断面図である。 この発明の実施の形態2に係る鉄心組立工程において組み立て中の固定子の断面図である。 この発明の実施の形態2に係る鉄心組立工程において組み立て中の固定子の断面図である。 この発明の実施の形態2に係る最終組立工程を示す図である。
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1に係る回転電機および回転電機の製造方法について図を用いて説明する。本明細書中で、「周方向」、「径方向」、「軸方向」、「内」、「外」というときは、回転電機の固定子の「周方向」、「径方向」、「軸方向」及び、固定子の「内側」、「外側」、「外周」、「内周」等をいうものとする。
図1は、この発明の実施の形態1に係る回転電機100の片側断面正面模式図である。
図2は、回転電機100(固定子40、回転子30のみ)の斜視図である。
回転電機100は、有底円筒状のフレーム11およびフレーム11の開口部を塞口する端板12からなるハウジング1と、フレーム11の円筒部に内嵌状態に固着された固定子40、フレーム11の底部および端板12にベアリング2を介して回転可能に支持され、固定子40の内周側に配設された回転子30とを備えている。
回転子30は、回転軸31に固着された回転子鉄心32と、回転子鉄心32の外周面側に周方向に所定のピッチで埋設され、磁極を構成する永久磁石33とを備えた永久磁石型回転子である。
なお、回転子30は、永久磁石式回転子に限定されず、絶縁しない回転子導体を、回転子鉄心のスロットに収納して、両側を短絡環で短絡したかご形回転子や、絶縁した導体線を回転子鉄心のスロットに装着した巻線形回転子を用いてもよい。
次に、固定子40の構成について図を用いて説明する。
図3は、固定子40の斜視図である。
図4は、固定子40の内側鉄心41aの斜視図である。
図5は、固定子40の外側鉄心41bの斜視図である。
固定子40は、各図に示すように、固定子鉄心41と、固定子鉄心41に装着されたコイル20と、コイル20と固定子鉄心41を電気的に絶縁するスロットセル42aとを備えている。ここで、説明の便宜上、回転子30の極数を4極、固定子鉄心41のスロット46の数を24個、コイル20を3相巻線とする。すなわち、スロット46は、毎極毎相当たり2個の割合で固定子鉄心41に形成されている。
固定子鉄心41は、内側鉄心41aと、外側鉄心41bとで構成されている。図4に示すように、内側鉄心41aは、磁極を構成する複数のティース部43が、内周側の先端部を薄肉部44で接続されて円環状に配置されている。そして、隣り合うティース部43の間には、区切られたスロット46を形成する。図5に示す外側鉄心41bは、内側鉄心41aの各ティース部43を磁気的に接続するバックヨーク部である。内側鉄心41aを外側鉄心41bの内側に勘合することにより、内側鉄心41aの外周面45aと外側鉄心41bの内周面45bとが磁気的に接続される。
図6は、固定子40に使用するコイル20の斜視図である。
図7は、コイル20の正面図である。
図8は、コイル20の平面図である。
コイル20は、図6から図8に示すように、後に固定子鉄心41のスロット46内に挿入される第1スロット収納部20a、第2スロット収納部20b(以下、単にスロット収納部20a、20bという)と、スロット収納部20aおよびスロット収納部20bの端部同士を接続し、複数のティース部43を跨ぐ開口側の渡り部20c、および閉口側の渡り部20dを有する。なお、「開口側」とはフレーム11が開口する側を言い、「閉口側」とは、その反対側を言う。
コイル20は、例えば、エナメル樹脂で絶縁被覆され、接続部のない連続した銅やアルミニウムなどからなる導体線を複数回巻回して製造される。渡り部20c、20dは、コイルエンド部において他相を形成するコイル20との干渉を避けるため、それらの径方向の厚みをスロット収納部20a、20bの径方向の厚みよりも薄くしている。また、図8に示すように、閉口側の渡り部20dは開口側の渡り部20cよりも径方向内側にあり、コイル20がスロット46内に挿入された際には、内側鉄心41aの薄肉部44よりも内側に位置する。
次に回転電機100の製造方法について説明する。
図9は、回転電機100の製造工程を示すフローチャートである。
回転電機100は、図に示すように、巻線工程ST100、コイル成形工程ST110、コイル仮装着工程ST120、コイル挿入工程ST130、鉄心組立工程ST140、最終組立工程ST150を経て完成する。
まず、巻線工程ST100について説明する。
図10(a)は、巻線工程ST100で使用する巻枠60の分解斜視図である。
図10(b)は、巻線工程ST100で使用する巻枠60の組み立て後の斜視図である。
図11は、巻線工程ST100を示す図である。
図12は、巻線工程ST100を終え、巻枠60から取り出した中空の平板状の中間コイル21の正面図である。
図13は、図12に示すA−A線における断面矢視図である。
中間コイル21は、コイル20のスロット収納部20a、20bや渡り部20c、20dの形状が成形される前のコイルである。巻枠60は、中間コイル21が外周に巻回される巻芯61と、巻芯61の両側面側から挟み込む側板62a、62bとからなり、これらは、巻線後の中間コイル21を取り出せるように分解可能である。
コイル20の渡り部20c、20dはスロット収納部20a、20b部に比べて径方向に薄く形成する必要があるため、側板62aの内面62a1には、巻線幅を規制する突起部62atを設けている。図10では隠れて見えないが、側板62bの下方半分についても、側板62aと同形状である。図11に示すように側板62bの上部中央に設けた導入部62b3から導体線7を巻枠60内に入れ、図11示す矢印方向に導体線7を巻回して中間コイル21の巻線を行う。図13に示すように、巻枠60を用いることにより、中間コイル21を構成する導体線7を整列して巻回することができる。
次に、コイル成形工程ST110について図12から図16を用いて説明する。
図14は、ツイスト中間コイル22の正面図である。
まず、図12に示す中間コイル21のスロット収納部21a、21bを、図12の矢印方向にツイストし、図14に示すツイスト中間コイル22を得る。
図15は、渡り部成形金型80にツイスト中間コイル22を装着した状態を示す斜視図である。
図16(a)は、渡り部成形金型80にツイスト中間コイル22を装着した状態の正面図である。
図16(b)は、渡り部成形金型80によりツイスト中間コイル22の渡り部22cを成形した状態の正面図である。
渡り部成形金型80は、凸形金型80aと凹形金型80bとで構成されている。凸形金型80aと凹形金型80bによりツイスト中間コイル22の渡り部22c、22dを、曲率中心が固定子40の軸心上にある円弧状になるように成形してコイル20を得る。図示しないが、渡り部22c用と渡り部22d用の渡り部成形金型を変更することにより、図8に示すように、完成したコイル20の渡り部20dが、渡り部20cに比べて径方向内側に存在するようにツイスト中間コイル22を成形する。
次に、コイル仮装着工程ST120とコイル挿入工程ST130について図17から図31を用いて説明する。
図17、図18は、コイル仮装着工程ST120における内側鉄心41aとコイル20Uの斜視図である。
図19は、U相のコイル挿入工程ST130を終了した内側鉄心41aとU相のコイル20Uの状態を示す斜視図である。
コイル仮装着工程ST120では、内側鉄心41aのスロット46の内壁面に沿って、各ティース部43とコイル20(コイル20U、20V、20W)を絶縁するスロットセル42aを装着し、まずU相を形成するコイル20Uを、図17に示すように、開口側の渡り部20Uc側から各スロット46内に斜めに挿入し、図18の状態になるように内側鉄心41aに仮装着する。
次に、図19に示すように、コイル挿入工程ST130にて開口側の渡り部20Ucを縮径するように閉じ、各コイル20Uのスロット収納部20Ua、20Ubをスロット46内に完全に挿入する。
図20(a)、図20(b)は、回転板治具71を用いたコイル20Uの挿入方法を示す図である。
図20(a)は、コイル仮装着工程ST120を終えたコイル20Uの状態を示し、図20(b)は、コイル挿入工程ST130を終えたコイル20Uの状態を示している。それぞれの図は、内側鉄心41aの軸心を中心とする断面模式図である。回転板治具71は、スロット収納部20Ua、20Ubの閉口側の端部の径方向外側に回転中心71aを有する。コイル挿入工程ST130において、回転板治具71の押圧部71bは、スロット46内に斜めに仮装着されたコイル20Uのスロット収納部20Ua、20Ubが、次第に軸方向に平行になるように、回転中心71aを中心として回転しながら外周側からスロット収納部20Ua、20Ubをスロット46内に押し込む。
図21(a)、図21(b)は、回転板治具71とは別のローラ治具72を用いたコイル20Uの挿入方法を示す図である。
図21(a)は、コイル仮装着工程ST120を終えたコイル20Uの状態を示し、図21(b)は、コイル挿入工程ST130を終えたコイル20Uの状態を示している。それぞれの図は、内側鉄心41aの軸心を中心とする断面模式図である。
図21に示すように、コイル挿入工程ST130において、スロット46内に仮装着されたコイル20Uのスロット収納部20Ua、20Ubを、ローラ治具72のローラ72bを用いて、閉口側の端部から開口側の端部に向けて押し込んでも良い。
図22(a)、図22(b)は、回転板治具71、ローラ治具72とは別のスライド治具73を用いたコイル20Uの挿入方法を示す図である。
図22(a)は、コイル仮装着工程ST120を終えたコイル20Uの状態を示し、図22(b)は、コイル挿入工程ST130を終えたコイル20Uの状態を示している。それぞれの図は、内側鉄心41aの軸心を中心とする断面模式図である。
スライド治具73は、その内径が内側鉄心41aの外径と概略等しい円筒である。スライド治具73の内側に、コイル仮装着工程ST120を終えた内側鉄心41aを閉口側端部側からスライドさせながら完全に挿入する。スライド治具73の内周面上縁には、内側鉄心41aの挿入を容易にするための面取部73aを設けている。
図23は、コイル挿入工程ST130の前後におけるコイル20Uのスロット収納部20Ua、20Ubの縮径状態を示す図である。
図24は、コイル挿入工程ST130の前後における開口側の渡り部20Ucの競り上がり状態を示す図である。渡り部20Ucは、固定子の軸心から見た形状が略矩形状である。いずれかの治具を用いてコイル20Uのスロット収納部20Ua、20Ubをスロット46内に完全に収納すると、図23に示すように2つのスロット収納部20a、20bの位置が矢印B1、B2に示す内周側に移動し、スロット収納部20Ua、20Ubの内周側端部20Uai、20Ubiを結ぶ軸心Oを中心とする円弧の長さは、R1からR2へと縮径して小さくなる。ここで、円弧の長さR1は、固定子40の軸心Oを中心とし、コイル20Uが挿入される2つのスロット46の中心を通る直線間の、半径をティース部43の最も外側の位置とした円弧の長さでもある。また、R2は、固定子40の軸心Oを中心とし、コイル20Uが挿入される2つのスロット46の中心を通る直線間の、半径をティース部43の最も内側の位置とした円弧の長さでもある。なお、図24及び以下で説明する図25においても、R1、R2は円弧の長さを示すものである。
コイル20Uのスロット収納部20Ua、20Ubをスロット46内に完全に挿入すると、これと同時に、図24に示すように、開口側の渡り部20Ucが競り上がり、内側鉄心41aの軸方向の端面41Tと渡り部20Ucとの間に隙間Sを形成できる。この隙間Sは、他のコイルの渡り部との干渉を避けるための空間を確保し、かつ冷媒の流路となり、回転電機100の冷却性向上に寄与する。
この時の隙間Sの高さTの寸法は、(R1−R2)/2である。この隙間Sの発生により、スムーズにコイル挿入工程ST130を実施することが可能となる。ところで、実際にコイル20Uを内側鉄心41aの周囲に配置するためには、図23のR1の位置よりも若干外側に配置することになるので、T≧(R1−R2)/2となる。ただし、Tの値をあまり大きくし過ぎるとコイル20Uの周長が伸び、抵抗値の増加やモータ全体の大型化につながるため、5%程度の範囲までとし、T<((R1−R2)/2)×1.05となることが望ましい。
図25は、渡り部20Ucに頂部20Uctを有するようなコイル20Uを使用する場合のR1、R2、Tの関係を示す図である。渡り部20Ucは、固定子の軸心から見た形状が略三角形状である。渡り部20Ucの周方向の中央部分が軸方向に突出するようなコイル20Uの場合は、Tを、擬似的な二等辺三角形の「高さ」とし、その二等辺三角形の半分の直角三角形からTを三平方の定理で求めることができる。すなわち、R1の1/2の渡り部20Ucがそのまま競り上がり斜辺となり、底辺はR2の1/2となり、高さがTなので、T=(R1/2)−(R2/2)より、T=√(R1−R2)/2となる。そして上述の余裕分を考慮すると、T≧√(R1−R2)/2、かつ、T<(√(R1−R2)/2)×1.05となる。このようなコイルであってもスムーズにコイル挿入工程ST130を行うことができる。
図26、図27は、V相のコイル仮装着工程ST120を示す図である。
図28は、V相のコイル挿入工程ST130を終了した状態を示す図である。
次に、図26〜図28に示すように、上述したコイル20Uと同様に、コイル20Uを装着した内側鉄心41aにV相を構成する全てのコイル20Vを装着する。
図29、図30は、W相のコイル仮装着工程ST120を示す図である。
図31は、W相のコイル挿入工程ST130を終了した状態を示す図である。
次に、図29〜図31に示すように、上述したコイル20U、20Vと同様に、コイル20Vを装着した内側鉄心41aにW相を構成する全てのコイル20Wを装着する。このように、この一連の動作を繰り返して行うことによりコイル仮装着工程ST120、コイル挿入工程ST130を完了する。渡り部20Uc、20Vc、20Wcが開口側のコイルエンド部Kcを構成し、渡り部20Ud、20Vd、20Wdが、閉口側のコイルエンド部Kdを構成する。
図32は、3相分のコイル20(20U、20V、20W)を全て装着した内側鉄心41aを外側鉄心41bに嵌合する直前の状態を示す斜視図である。
図33は、完成した固定子40の斜視図である。
図34は、回転子30を固定子40に挿入する最終組立工程を示す図である。
全てのコイル20を内側鉄心41aに完全に装着したら、外側鉄心41bと各コイル20間を絶縁するスロットセル42bをコイル20のスロット収納部20a、20bの外周面側に装着し、外側鉄心41bを閉口側の渡り部20d側から内側鉄心41a内に組み付け、鉄心組立工程ST140を完了し固定子40を得る。
最後に、回転子30を開口側の渡り部20cが形成されているコイルエンド部側から固定子40内に挿入し、ここでは図1に示すようなハウジング1内にこれらを収納して最終組立工程ST150を完了し、回転電機100を得ることができる。
図35は、スロット形状のバリエーションを示す図であり、それぞれ内側鉄心の要部平面図である。
これまでの説明では、図35(a)のようにスロット46は、その軸方向に垂直な断面が最内周部を除き長方形の形状をしているが、図35(b)のように、スロット46b奥部の周方向幅の寸法w1と、ティース部43bの外周側端部43bx間のスロット開口部の幅の寸法w2の関係が、w2>w1である外側に広がるテーパ形状であったり、図35(c)のようにテーパ形状の勾配が変わる変化点46c1を有するような形状でもよい。なお、スロット46、46b、46c奥部の周方向幅の寸法w1と、ティース部43、43b、43cの外周側端部43x、43bx、43cx間のスロット開口部の幅の寸法w2の関係が、w2≧w1であると、整列したコイル20をスムーズにスロット46内に挿入することができ、固定子40の組立性が良くなる。なお、上記実施の形態では、各コイルの軸方向の両端の渡り部の内、少なくとも一方の渡り部を固定子の内周面よりも外側に配置する例を示したが、これに限定されるものではなく、いずれの渡り部も固定子の内周面よりも外側に配置するようにしても良い。
この発明の実施の形態1に係る回転電機および回転電機の製造方法によれば、コイルの渡り部と固定子鉄心の軸方向の端面の間に隙間を設けることができるので、各相を構成するコイルが他の相を構成するコイルと干渉することを抑制しつつ、空気や冷却油などの冷媒を通す流路を確保し、コイルの冷却効率を向上させ、小型で高出力、高効率な回転電機および回転電機の製造方法を提供できる。
また、内側鉄心(ティース部)と外側鉄心(バックヨーク部)に固定子鉄心を分割し、各ティース部先端が薄肉部により周方向に接続されているので、整列したコイルをスロット内に挿入することができ、コイルの占積率の向上が可能となる。また、各相を構成するコイルのコイルエンド部を固定子の軸心を中心とする同心状に重ねて配置することにより、一方向(外側)からの固定子の組立を可能とすることができる。
さらに、各コイルの軸方向の両端の渡り部の内、少なくとも一方の渡り部を固定子の内周面よりも外側に配置することで、回転子をコイル装着後の固定子に挿入することができるため、回転電機の生産性が向上する。
実施の形態2.
以下、本発明の実施の形態2に係る回転電機および回転電機の製造方法を実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
図36は、実施の形態2に係る固定子240の斜視図である。
固定子240は、図に示すように、固定子鉄心241と、固定子鉄心241に装着されたコイル20U、20V、20Wとを備えている。
図37は、固定子鉄心241のティース部243の斜視図である。
図38は、固定子鉄心241の外側鉄心241bの斜視図である。
固定子鉄心241は、図37に示す磁極を構成するティース部243と、図38に示す円環状のバックヨーク部である外側鉄心241bからなる。ティース部243の先端には周方向両側に突出する鍔部243aを備える。
ティース部243の周方向の両面の根元部分の所定の範囲に設けられた嵌合部243b、243cが、外側鉄心241bの内周面に軸方向に等間隔に設けられた溝5の壁面5b、5cに嵌合する。
本実施の形態に係る回転電機の製造方法を図39から図45を用いて説明する。なお、巻線工程ST100、コイル成形工程ST110については実施の形態1と同様であるため省略する。
図39は、本実施の形態における、回転電機の製造工程を示すフローチャートである。
図40は、コイル仮装着工程ST120を示す図である。ティース保持具9で固定したティース部243間のスロット246内にコイル20Uを仮装着した状態を示している。
図41は、コイル挿入工程ST130を終えたコイル20Uの状態を示す図である。
図40、図41は、ティース保持具9の軸心を中心とする断面模式図である。
本実施の形態に係るティース部243は、全てバラバラであり、実施の形態1のティース部43のように内周側先端が薄肉部で接続されていない。しかし、全てのティース部全体が実施の形態1の内側鉄心に相当する。
したがって、予め全てのティース部243を放射状に並べておいて、図40に示すようにティース保持具9で固定するティース固定工程ST115が、コイル仮装着工程ST120の前に必要となる。そして固定した隣り合うティース部243の間に構成されるスロット246内に実施の形態1と同様にU相のコイル20Uをコイル仮装着工程ST120で仮装着する。次いで、実施の形態1と同様に、図41に示すコイル挿入工程ST130を行う。
図42は、3相全てのコイル挿入工程を終えたティース部243とコイル20を示す断面図である。渡り部20Uc、20Vc、20Wcが開口側のコイルエンド部Kcを構成し、渡り部20Ud、20Vd、20Wdが、閉口側のコイルエンド部Kdを構成する。
図43、図44は、鉄心組立工程ST140において、組み立て中の固定子240の断面図である。
図42に示すように全てのコイル20U、20V、20Wを挿入し終わったら、図43、図44に示すように全てのティース部243の嵌合部243b、243cを外側鉄心241bの溝5内に嵌合して固定子240を得る。外側鉄心241bと全てのティース部243を嵌合して固定した後、ティース保持具9を取り外す。
図45は、回転子30を固定子240に挿入する最終組立工程を示す図である。
最後に回転子30を開口側の渡り部20cが形成されているコイルエンド部Kc側から固定子240内に挿入し、ここでは図示しないハウジング内にこれらを収納して最終組立工程ST150を完了し、回転電機を得ることができる。
この発明の実施の形態2に係る回転電機および回転電機の製造方法によれば、実施の形態1と同様の効果がある。また、ティース部243の内周側端部を薄肉部で接続せず、周方向両側に突出する鍔部243aを構成し、磁気的な繋がりを分断する構成とすることで、固定子240の漏れ磁束を低減でき、回転電機のトルクを向上させることができる。また、隣り合う鍔部243a間の狭い開口幅にコイル20を通す必要がないため、鍔部間の開口幅に対する制約が減り、固定子の設計自由度が向上する。これにより、コイルの占積率が高く、トルクリップルが少ない回転電機を提供することができる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
この発明に係る回転電機は、
円環状のバックヨーク部としての外側鉄心及び複数のティース部としての内側鉄心とからなる固定子鉄心と、前記固定子鉄心の複数の前記ティース部を跨いで、2つの隣り合う前記ティース部の間に形成される2つのスロット内に収納される絶縁被覆された複数のコイルとを有する固定子と、
前記固定子鉄心の内側に回転可能に支持される回転子とを備えた回転電機において、
前記固定子の軸方向両端のコイルエンド部を構成する前記コイルの渡り部は、前記固定子の軸心を中心とする同心状に構成され、
前記コイルの軸方向両端の前記渡り部の内、少なくとも一方の前記渡り部は、前記固定子の内周面よりも外側に配置され、
前記固定子鉄心の軸方向の端面と前記渡り部の間には、隙間が存在し、
前記渡り部を前記固定子の軸心側から見た形状は略矩形であり、前記隙間の前記渡り部の前記固定子鉄心側の下面から前記固定子鉄心の軸方向の端面までの距離をT、
前記固定子の前記軸心を中心とし、前記コイルが挿入される2つの前記スロットの中心を通る直線間の、半径を前記ティース部の最も外側の位置とした円弧の長さをR1、
前記固定子の前記軸心を中心とし、前記コイルが挿入される2つの前記スロットの前記中心を通る前記直線間の、半径を前記ティース部の最も内側の位置とした円弧の長さをR2とするとき、
T≧(R1−R2)/2
である。
また、この発明に係る回転電機は、
円環状のバックヨーク部としての外側鉄心及び複数のティース部としての内側鉄心とからなる固定子鉄心と、前記固定子鉄心の複数の前記ティース部を跨いで、2つの隣り合う前記ティース部の間に形成される2つのスロット内に収納される絶縁被覆された複数のコイルとを有する固定子と、
前記固定子鉄心の内側に回転可能に支持される回転子とを備えた回転電機において、
前記固定子の軸方向両端のコイルエンド部を構成する前記コイルの渡り部は、前記固定子の軸心を中心とする同心状に構成され、
前記コイルの軸方向両端の前記渡り部の内、少なくとも一方の前記渡り部は、前記固定子の内周面よりも外側に配置され、
前記固定子鉄心の軸方向の端面と前記渡り部の間には、隙間が存在し、
前記渡り部を前記固定子の軸心側から見た形状は略三角形状であり、前記隙間の前記渡り部の前記固定子鉄心側の下面から前記固定子鉄心の軸方向の端面までの距離をT、
前記固定子の軸心を中心とし、前記コイルが挿入される2つの前記スロットの中心を通る直線間の、半径を前記ティース部の最も外側の位置とした円弧の長さをR1、
前記固定子の前記軸心を中心とし、前記コイルが挿入される2つの前記スロットの前記中心を通る前記直線間の、半径を前記ティース部の最も内側の位置とした円弧の長さをR2とするとき、
T≧√(R1 −R2 )/2
である。
また、上記回転電機の製造方法は
き枠を用いて、絶縁被覆された導体線を固定子鉄心のスロット内に収納される2つのスロット収納部と前記スロット収納部の両端部が接続された2つの渡り部を有する中間コイルを連続して平板状に構成する巻線工程と、
前記中間コイルの2つの前記スロット収納部をツイストし、前記渡り部を円弧状に成形するコイル成形工程と前記コイル成形工程を終了した前記コイルを、2つの前記スロットに斜めに仮装着するコイル仮装着工程と、
前記コイル仮装着工程を終えた前記コイルの前記スロット収納部を、外側から径方向内側に押圧して前記スロット内に挿入するコイル挿入工程と、
前記コイルを装着した前記内側鉄心を、前記外側鉄心に挿入する鉄心組立工程と、
前記回転子を前記固定子内に挿入し、前記固定子と前記回転子をフレーム内に収納する最終組立工程を有するものである。
この発明に係る回転電機は、
上記のように構成されたものなので、
他のコイルとの干渉を抑制しつつ、空気や冷却油などの冷媒を通す流路を確保し、冷却性を向上させることができる。

Claims (12)

  1. 円環状のバックヨーク部としての外側鉄心及び複数のティース部としての内側鉄心とからなる固定子鉄心と、前記固定子鉄心の複数の前記ティース部を跨いで、2つの隣り合う前記ティース部の間に形成される2つのスロット内に収納される絶縁被覆された複数のコイルとを有する固定子と、
    前記固定子鉄心の内側に回転可能に支持される回転子とを備えた回転電機において、
    前記固定子の軸方向両端のコイルエンド部を構成する前記コイルの渡り部は、前記固定子の軸心を中心とする同心状に構成され、
    前記コイルの軸方向両端の前記渡り部の内、少なくとも一方の前記渡り部は、前記固定子の内周面よりも外側に配置され、
    前記固定子鉄心の軸方向の端面と前記渡り部の間には、隙間が存在する回転電機。
  2. 前記渡り部を前記固定子の軸心側から見た形状は略矩形であり、前記隙間の前記渡り部の前記固定子鉄心側の下面から前記固定子鉄心の軸方向の端面までの距離をT、
    前記固定子の前記軸心を中心とし、前記コイルが挿入される2つの前記スロットの中心を通る直線間の、半径を前記ティース部の最も外側の位置とした円弧の長さをR1、
    前記固定子の前記軸心を中心とし、前記コイルが挿入される2つの前記スロットの前記中心を通る前記直線間の、半径を前記ティース部の最も内側の位置とした円弧の長さをR2とするとき、
    T≧(R1−R2)/2
    である請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記渡り部を前記固定子の軸心側から見た形状は略三角形状であり、前記隙間の前記渡り部の前記固定子鉄心側の下面から前記固定子鉄心の軸方向の端面までの距離をT、
    前記固定子の軸心を中心とし、前記コイルが挿入される2つの前記スロットの中心を通る直線間の、半径を前記ティース部の最も外側の位置とした円弧の長さをR1、
    前記固定子の前記軸心を中心とし、前記コイルが挿入される2つの前記スロットの前記中心を通る前記直線間の、半径を前記ティース部の最も内側の位置とした円弧の長さをR2とするとき、
    T≧√(R1−R2)/2
    である請求項1に記載の回転電機。
  4. 前記コイルは、前記固定子を収納するフレームが開口する側に存在する開口側の前記渡り部と前記フレームが閉口する側に存在する閉口側の渡り部を有し、前記閉口側の前記渡り部は、前記開口側の前記渡り部より内側に形成されている請求項3に記載の回転電機。
  5. 前記内側鉄心の各前記ティース部の先端部は、薄肉部により接続されている請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の回転電機。
  6. 前記各ティース部は独立しており、
    前記内側鉄心の各前記ティース部の先端部は、周方向に突出する鍔部を有する請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の回転電機。
  7. 前記スロット内の周方向の幅の寸法をw1、
    前記ティース部の外周側端部間のスロット開口幅の寸法をw2とするとき、
    w2≧w1である請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の回転電機。
  8. 円環状のバックヨーク部としての外側鉄心及び複数のティース部としての内側鉄心とからなる固定子鉄心と、前記固定子鉄心の複数の前記ティース部を跨いで、隣り合う2つの前記ティース部の間に形成される2つのスロット内に収納される絶縁被覆された複数のコイルとを有する固定子と、
    前記固定子鉄心の内側に回転可能に支持される回転子とを備えた回転電機の製造方法において、
    巻き枠を用いて、絶縁被覆された導体線を固定子鉄心のスロット内に収納される2つのスロット収納部と前記スロット収納部の両端部が接続された2つの渡り部を有する中間コイルを連続して平板状に構成する巻線工程と、
    前記中間コイルの2つの前記スロット収納部をツイストし、前記渡り部を円弧状に成形するコイル成形工程と前記コイル成形工程を終了した前記コイルを、2つの前記スロットに斜めに仮装着するコイル仮装着工程と、
    前記コイル仮装着工程を終えた前記コイルの前記スロット収納部を、外側から径方向内側に押圧して前記スロット内に挿入するコイル挿入工程と、
    前記コイルを装着した前記内側鉄心を、前記外側鉄心に挿入する鉄心組立工程と、
    前記回転子を前記固定子内に挿入し、前記固定子と前記回転子をフレーム内に収納する最終組立工程を有する回転電機の製造方法。
  9. 複数の独立した前記ティース部を、放射状に固定するティース固定工程を前記コイル仮装着工程の前に有する請求項8に記載の回転電機の製造方法。
  10. 前記コイル挿入工程は、斜めに前記スロット内に仮装着した前記コイルの前記スロット収納部の外周面全体を、一点を中心に回転する回転板治具で押圧して挿入する請求項8又は請求項9に記載の回転電機の製造方法。
  11. 前記コイル挿入工程は、斜めに前記スロット内に仮装着した前記コイルの前記スロット収納部の外周面を、軸方向の一端側から他端側に向かってローラ治具で押圧して挿入する請求項8又は請求項9に記載の回転電機の製造方法。
  12. 前記コイル挿入工程は、斜めに前記スロット内に仮装着した前記コイルの前記スロット収納部を、前記内側鉄心ごと円筒状のスライド治具に挿入して前記スロット内に挿入する請求項8又は請求項9に記載の回転電機の製造方法。
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