JPWO2015004988A1 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Abstract
気筒毎に供給される噴射量の相対的なばらつきを抑えることができる内燃機関の制御装置を提供する。前記内燃機関の運転状態に応じて、燃料を噴射すべく前記燃料噴射弁を駆動する駆動パルス幅を算出し、前記燃料噴射弁ごとに燃料噴射弁の駆動パルス信号に対する開弁応答遅れ時間および閉弁応答遅れ時間のいずれか一方または双方を算出し、燃料噴射弁ごとに算出した開弁応答遅れ時間および閉弁応答遅れ時間のいずれか一方または双方に基づいて、各燃料噴射弁の噴射量を所定の噴射量に合わせるように、前記駆動パルス幅を補正する。
Description
本発明は内燃機関の燃料噴射弁を制御する制御装置に関する。
内燃機関には、運転状態に応じて適切な噴射量の演算を行い、燃料を供給する燃料噴射弁を制御する制御装置が備えられている。燃料噴射弁は内蔵されているコイルに燃料噴射弁が開弁及び開弁状態を保持できる電流を流すことで発生する磁気力を燃料噴射弁を構成する弁体に作用させ、弁体の開閉を行い、該開弁期間に応じた量の燃料を噴射する。
ここで、噴射される燃料量(噴射量)は主に燃料の圧力と燃料噴射弁の噴口部の雰囲気圧力との差圧、弁体を開状態に維持し、燃料が噴射されている時間により決定される。しかしながら燃料噴射弁の噴射量は、初期段階での燃料噴射弁の製造ばらつきや内燃機関に搭載された後に経時劣化により、個々の燃料噴射弁の燃料噴射流量にはばらつきが生じてしまうことが知られている。これにより燃料噴射弁の噴射量にばらつきが大きい場合には、内燃機関の空燃比制御の精度が損なわれ、排気エミッション性能や運転性に影響してしまう。従って適切な量の燃料噴射を行うには、燃料噴射弁のばらつきに対し燃料噴射流量を精度良く行う必要がある。
このような課題に対して、内燃機関の排気管に空燃比センサを設け、当該空燃比センサの出力に基づいて、排気空燃比が所望の空燃比となるように燃料噴射へのフィードバック制御や空燃比学習制御を行うことが一般に知られている。
また、燃料噴射弁の開弁及び閉弁応答の変化に対する対応方法として、特許文献1では、「燃料噴射弁の開弁遅れ,閉弁遅れと初期の開弁遅れ,閉弁遅れとを比較してその変化分を検出し、検出した変化分に基づいて駆動パルスを補正制御する制御装置が記載されている。この制御装置によれば、燃料噴射弁の経年劣化や、異常による噴射量の変動を抑制でき、常時適正な燃料量を供給できる」ことが記載されている。
しかしながら、特許文献1の技術において、内燃機関に設置された個々の燃料噴射弁の開弁応答や閉弁応答の経時的変化による燃料噴射期間の安定化は補正により改善されるが、内燃機関に設置された全ての燃料噴射弁のそれぞれの噴射量のばらつき(すなわち気筒ごとに供給される噴射量の相対的なばらつき)が生じることがあった。
本発明は、このような点を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、気筒毎に供給される噴射量の相対的なばらつきを抑えることができる内燃機関の制御装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明に係る内燃機関の制御装置は、前記内燃機関の運転状態に応じて、燃料を噴射すべく前記燃料噴射弁を駆動する駆動パルス幅を算出し、前記燃料噴射弁ごとに燃料噴射弁の駆動パルス信号に対する開弁応答遅れ時間および閉弁応答遅れ時間のいずれか一方または双方に、または気筒間の空燃比差に基づいて、各燃料噴射弁の噴射量を所定の噴射量に合わせるように、前記駆動パルス幅を補正する。
本発明によれば、気筒毎に供給される噴射量の相対的なばらつきを抑えることができ、その結果として内燃機関の空燃比制御精度を向上させることができる。
以下、図1〜図22を用いて、本発明の実施形態による筒内噴射式内燃機関の燃料噴射制御装置(制御装置)のいくつかの実施形態およびこれに伴う実施例を説明する。
〔第1実施形態〕
まず、本実施形態による燃料噴射制御装置を搭載する内燃機関システムの構成について説明する。図1は、実施形態に係る燃料噴射制御装置を搭載する内燃機関システムの全体構成図である。
まず、本実施形態による燃料噴射制御装置を搭載する内燃機関システムの構成について説明する。図1は、実施形態に係る燃料噴射制御装置を搭載する内燃機関システムの全体構成図である。
図1に示すようにエンジン(内燃機関)1は、ピストン2、吸気弁3、排気弁4が備えている。エンジン1への吸気(吸入空気)は、空気流量計(AFM)20を通過してスロットル弁19により流量を調整されて、分岐部であるコレクタ15より吸気管10、吸気弁3を介してエンジン1の燃焼室21に供給される。
燃料は、燃料タンク23から低圧燃料ポンプ24によって高圧燃料ポンプ25へ供給され、高圧燃料ポンプ25によって燃料噴射に必要な圧力に高められる。そして、高圧燃料ポンプ25によって昇圧された燃料は、燃料噴射弁5から、エンジン1の燃焼室21に直接噴射供給され、点火コイル7及び点火プラグ6を用いて点火される。燃料噴射弁5に供給される燃料の圧力は、燃料圧力センサ(燃圧センサ)26によって計測される。また、燃料噴射弁5は、後述する電磁コイルに駆動電流が供給(通電)されることにより、弁体を動作させて、燃料噴射を行う電磁式の燃料噴射弁であり、複数の気筒の各気筒に燃料を供給するものであり、本実施形態では、各気筒内に設けられている。
燃焼後の排気ガスは、排気弁4を介して排気管11に排出される。排気管11には、排気ガスを浄化するための三元触媒12が備えられている。排気管11とコレクタ15とは、EGR通路18により接続されている。EGR通路18の途中にはEGR弁14が設けられている。EGR弁14の開度は、ECU9によって制御され、必要に応じて排気管11の中の排気ガスが吸気管10に還流される。
ECU(エンジンコントロールユニット)9は、マイクロコンピュータを含む電子制御式のものであり、燃料噴射制御装置(制御装置)27を含んでいる。エンジン1のクランク角度センサ16のクランク角度信号、AFM20の吸入空気量信号、排気ガス中の酸素濃度を検出する酸素センサ13の酸素濃度信号、アクセル開度センサ22のアクセル開度信号、及び、燃料圧力センサ26の燃料圧力信号が入力される。また、ECU9は、アクセル開度センサ22の信号からエンジンへの要求トルクを算出するとともに、アイドル状態の判定等を行う。
ECU9は、クランク角度センサ16のクランク角度信号からエンジン回転数を演算する回転数検出手段を有している。さらに、水温センサ8から得られるエンジンの水温とエンジン始動後の経過時間等から三元触媒12が暖機されて状態であるかを判断する手段が備えられている。
また、ECU9は、エンジン1に必要な吸入空気量を算出し、それに見合ったスロットル開度信号をスロットル弁19に出力し、燃料噴射制御装置27は、吸入空気量に応じた噴射量(目標噴射量)を算出し、算出した燃料噴射量に基づいて、燃料噴射弁5に燃料噴射信号(駆動パルス幅に相当する信号)を出力し、点火プラグ6に点火信号を出力する。本実施形態では、直噴式(筒内噴射式)のエンジン(内燃機関)1を例示したが、たとえばポート噴射式のエンジンなどであってもよく、各気筒に燃料を供給する燃料噴射弁が設けられたエンジンであれば、特に限定されるものではない。
図2は、本実施形態に係る燃料噴射制御装置27の構成図であり、燃料噴射制御装置は、図1に示すようにECU9に内蔵されている。
燃料噴射制御装置27は、エンジン1の運転状態に応じて適切な通電時間、噴射開始タイミングの演算を行い、駆動IC27dを用いて、燃料噴射弁駆動回路(Hi)27b、燃料噴射弁駆動回路(Lo)27cを切り替えて、燃料噴射弁5の電磁コイル(開弁駆動の電磁ソレノイド)53へ、駆動電流(励磁電流)を通電するものである。
高電圧生成回路27aは、エンジンのバッテリの電源を元に、燃料噴射弁の開弁に必要な高電源電圧を生成する。高電源電圧は、駆動IC27dからの高電源電圧を生成するための指令により、所望の電源電圧を生成する。
燃料噴射弁駆動回路27bは、スイッチング素子を含み、高電圧生成回路27aと電磁コイル53との間、かつ、バッテリ電源と電磁コイル53との間、に接続されている。燃料噴射弁駆動回路27bは、燃料噴射弁5に対し、高電圧生成回路27aで生成された高電源電圧と、バッテリ電源である低電源電圧の何れかを選択し、燃料噴射弁5の電磁コイル53に、選択した電源電圧を供給する。燃料噴射弁5の閉弁から開弁する際には、高電源電圧を選択して供給することで、開弁に必要な開弁電流(駆動電流)を燃料噴射弁5の電磁コイル53に通電する。燃料噴射弁5の開弁状態を維持する場合には、電源電圧をバッテリ電圧(低電源電圧)に切替えて、燃料噴射弁5の電磁コイルに保持電流(駆動電流)を流す。
燃料噴射弁駆動回路(Lo)27cは、燃料噴射弁駆動回路(Hi)27b同様に燃料噴射弁5に駆動電流を流す(供給する)ための燃料噴射弁の下流に設けた駆動回路である。
駆動IC27dは、これらの回路27a〜27cに駆動信号を出力し、これらの回路27a〜27cを駆動制御することにより、燃料噴射弁5の電磁コイル53に所望の駆動電流を供給し、燃料噴射弁5の燃料噴射の制御を行う。このようにして、燃料噴射弁の駆動制御を行うことにより、エンジンの燃焼に必要な燃料噴射量を最適に制御する。
駆動IC27dによる燃料噴射弁5の駆動期間(燃料噴射弁への通電時間)及び駆動電源電圧値、駆動電流値は、燃料噴射弁パルス幅演算部9b及び燃料噴射弁駆動波形指令部9cで、算出された指令により制御される。具体的には、燃料噴射弁パルス幅演算部9bは、エンジンの運転状態に応じて(具体的には上述した目標噴射量に基づいて)、燃料を噴射すべく燃料噴射弁5を駆動する駆動パルス幅TIを算出する(駆動パルス算出部)。さらに、燃料噴射弁パルス幅演算部9bは、算出した駆動パルス幅TIを後述する補正方法により補正し(パルス幅補正部)、補正された駆動パルス幅を駆動IC27dに出力する。
一方、燃料噴射弁駆動波形指令部9cは、燃料噴射弁パルス幅演算部9bの演算結果と、内燃機関の運転状態に基づいて、たとえば、燃料噴射弁5の電磁コイル53に供給する駆動電流の波形(電流プロフィール)を選択し、駆動IC27dに出力する。なお、燃料噴射弁パルス幅演算部9bは、学習演算部9aなどから学習したデータを読み出して、より最適なパルス幅を演算するように構成されている。
さらに、本実施形態では、燃料噴射弁5ごとの駆動パルス信号に対する閉弁応答遅れ時間を検出する燃料噴射弁閉弁検出部(閉弁応答遅れ時間算出部)9d、燃料噴射弁5ごとの駆動パルス信号に対する開弁応答遅れ時間を検出する燃料噴射弁開弁検出部(開弁応答遅れ時間算出部)9eを備えている。
具体的には、燃料噴射弁閉弁検出部9dでは、燃料噴射弁5のLow側の電圧の変化を検出して燃料噴射弁5の閉弁と同期する当該電圧変化により、燃料噴射弁5を駆動するパルスOFFのタイミング(駆動パルス信号の閉弁指令のタイミング)から燃料噴射弁5が閉弁状態になるまでの閉弁応答遅れ時間を算出している。
一方、燃料噴射弁開弁検出部9eでは、燃料噴射弁5のLow側から燃料噴射弁5に供給する電流の変化を検出して燃料噴射弁5の開弁と同期する当該電流変化により、燃料噴射を駆動するパルスONタイミング(駆動パルス信号の開弁指令のタイミング)から燃料噴射弁5が開弁状態になるまでの開弁応答遅れ時間を算出している。このようにして、燃料噴射弁閉弁検出部9dと燃料噴射弁開弁検出部9eにおいて、エンジン1に設置されている燃料噴射弁全てにおいて、それぞれの燃料噴射弁毎の閉弁応答遅れ時間および開弁応答遅れ時間が算出される。
燃料噴射弁開閉算出部9fでは、燃料噴射弁閉弁検出部9dと燃料噴射弁開弁検出部9eにより検出したそれぞれの燃料噴射弁5の開弁応答遅れ時間と閉弁応答遅れ時間から、それぞれの燃料噴射弁5毎に開弁応答遅れ時間と閉弁応答遅れ時間との差を求める。当該ブロック9fで算出したそれぞれの燃料噴射弁の開弁応答遅れ時間と閉弁応答遅れ時間との差に基づいて、燃料噴射弁パルス幅演算部9bにより燃料噴射弁5の駆動パルス幅の補正を燃料噴射弁毎に行う。ここで、本発明の噴射パルス幅の補正方法については後述する。以上から、燃料噴射弁の個体差に応じてエンジンの燃焼に必要な、燃料噴射弁の駆動制御及び燃料噴射量を最適に制御する。
図3は、本発明の燃料噴射弁の開弁応答遅れ時間と閉弁応答遅れ時間の検出方法の1例を説明するため図である。
図中に示した燃料噴射弁の駆動パルス信号に基づいて、燃料噴射弁には、その下段に示した駆動電流が供給される。なお、駆動パルス信号は、内燃機関の運転状態に応じて算出された駆動パルス幅と、開弁指令のタイミングに基づいて出力される信号である。ここで、直噴式燃料噴射弁の場合には、駆動パルス供給初期段階において燃料噴射弁が速やかに開弁できるように比較的高い開弁電流を供給した後、燃料噴射弁5が開弁した状態を保持できるような開弁電流よりも小さい保持電流を供給する。燃料噴射弁5の駆動電流のプロフィールは一般に既知であり、ここでこれ以上の説明は必要としないため、省略する。
図中の燃料噴射弁Low側電圧は、燃料噴射弁のGND側(下流側)の電圧を示したものである。燃料噴射弁5を駆動させるための駆動パルス信号がOFFと同時に燃料噴射弁内に設けられたコイルと駆動回路内に設けられたツェナーダイオードにより逆起電圧が発生する。本駆動構成及び電圧挙動についても一般に既知であり、ここでこれ以上の説明は必要としないため、省略する。
図中の上段の燃料噴射弁体変位は、上述した燃料噴射弁の駆動パルス信号及びこれに伴う駆動電流により、燃料噴射弁の挙動を示したものである。燃料噴射弁の開弁は駆動電流を供給(駆動パルス信号をON)した後に、燃料噴射弁内に設けられたスプリング力、燃料噴射弁に供給されている燃料の圧力及び燃料噴射弁の駆動電流(磁気力)の関係から所定時間経過した後、開弁を開始して全開の位置まで移動する。
一方、燃料噴射弁の閉弁は、駆動電流供給を遮断(駆動パルス信号をOFF)した後、前記燃料噴射弁の開弁挙動とは逆の関係から、所定時間経過した後、閉弁を開始して全閉位置まで移動する。
駆動パルス信号がONしてから燃料噴射弁が開弁するまでの応答時間、すなわち、料噴射弁への駆動パルス信号の開弁指令タイミングから該燃料噴射弁が開弁状態になるまでの開弁応答遅れ時間は、図中のTd―OPとなり、前記燃料噴射弁への駆動パルス信号の閉弁指令タイミングから該燃料噴射弁が閉弁状態になるまでの閉弁応答遅れ時間は、図中のTd−CLとなり、以下、開弁応答遅れ時間をTd―OPと称し、閉弁応答遅れ時間をTd−CLと称す。
開弁応答遅れ時間Td−OP及び閉弁応答遅れ時間Td−CLは燃料噴射弁の製造ばらつきにより個体差を持つ。燃料噴射弁の個体差の主な要因は、燃料噴射弁内のスプリングセット荷重やその他様々な要因に起因する。本発明ではそのばらつき要因の個々については直接関係しないため、詳細の説明は省略する。
開弁応答遅れ時間Td−OPは、上述したごとく、燃料噴射弁の駆動電流の変化を判定することで検出することが可能であり、閉弁応答遅れ時間Td-CLは、燃料噴射弁のLow側電圧の変化を判定することで検出が可能である。これらについてはその一例として上述した特許文献1に示されている。
以上から、エンジンに設置されたそれぞれの燃料噴射弁5の開弁応答遅れ時間Td―OP及び閉弁応答遅れ時間Td−CLについては、燃料噴射弁の駆動電流及びLow側電圧を検出することで判定することが可能となる。
図4は燃料噴射弁の噴射量のばらつきの1例を説明するための図である。
図中の燃料噴射駆動パルス信号及び燃料噴射弁駆動電流は、図3で説明した波形である。駆動パルス信号によりエンジン(図中では4気筒の例)に設置された各燃料噴射弁の開閉動作を示したものである。#n気筒の燃料噴射弁は、駆動パルス信号により開弁応答遅れ時間Td−OP−aを要して開弁し、閉弁応答遅れ時間Td−CL−aのタイミングを要して閉弁するものである。同様に他の気筒ごとに設置された#n+1〜n+3燃料噴射弁の開閉弁応答遅れ時間は、図中に示すように、それぞれ、燃料噴射弁Td−OP−b〜Td−OP−d、TD−CL−b〜D−CL―dの値となる。
図中の燃料噴射駆動パルス信号及び燃料噴射弁駆動電流は、図3で説明した波形である。駆動パルス信号によりエンジン(図中では4気筒の例)に設置された各燃料噴射弁の開閉動作を示したものである。#n気筒の燃料噴射弁は、駆動パルス信号により開弁応答遅れ時間Td−OP−aを要して開弁し、閉弁応答遅れ時間Td−CL−aのタイミングを要して閉弁するものである。同様に他の気筒ごとに設置された#n+1〜n+3燃料噴射弁の開閉弁応答遅れ時間は、図中に示すように、それぞれ、燃料噴射弁Td−OP−b〜Td−OP−d、TD−CL−b〜D−CL―dの値となる。
このように、1つのエンジンに設置された燃料噴射弁であっても、燃料噴射弁の製造ばらつきや経時劣化等により、各燃料噴射弁の開閉弁応答遅れ時間は異なるものとなる。
図5は、図4に示す各燃料噴射弁の開閉弁応答遅れ時間の違いによる燃料噴射弁の噴射量特性の1例を示した図である。
燃料噴射弁の開弁応答遅れ時間(Td−OP)が短いほど、または閉弁応答遅れ時間(Td−CL)が長いほど、同一の駆動パルス幅に対して噴射される燃料の噴射流量が多くなる。逆に、燃料噴射弁の開弁応答遅れ時間(Td−OP)が長いほど、または閉弁応答遅れ時間(Td−CL)が短いほど、同一噴射パルス幅に対し噴射される燃料噴射流量は少なくなる。
これは同一駆動パルス幅に対し燃料噴射弁の開弁している期間(開弁状態が保持されれいる時間)によるものであり、図中に示したように燃料噴射駆動パルス幅に対し、それぞれの燃料噴射弁の流量特性は並行移動成分として現れる。すなわち、燃料噴射弁の個体差が起因となる開弁応答遅れ時間および閉弁応答遅れ時間により、各燃料噴射弁に対して同じ駆動パルス幅となるパルス信号を出力した場合、その駆動パルス幅に拘らず燃料噴射弁ごとの燃料噴射量の差は、ほぼ同じになる。
このような各燃料噴射弁の開弁応答遅れ時間及び閉弁応答遅れ時間の違いによる燃料噴射流量(燃料噴射量)特性を精度良く行う方法として、並行移動成分(具体的には、弁応答遅れ時間および閉弁応答遅れ時間の一方または双方)に基づいて、各燃料噴射弁が同じ燃料噴射量となるように駆動パルス幅を補正することで、各燃料噴射弁の弁応答遅れに起因した燃料噴射量のばらつきを低減することができる。
図6は、本実施形態に係る駆動パルス幅の補正方法を説明するための図であり、本実施形態に係るいくつかの補正の実施例を以下に示す。なお、図6には、図4及び図5で示したエンジンに設置された燃料噴射弁の開弁応答遅れ時間及び閉弁応答遅れ時間の一覧を示している。図6の表の行には、開弁応答遅れ時間、閉弁応答遅れ時間及びその差を示しており、図6に示す表の列には、エンジンに設置されたそれぞれの燃料噴射弁の特性と平均値及び、基本特性としてのマスタ燃料噴射弁を示している。なお、これらの時間に関しては、図4に例示的に数値を示した。
<実施例1:方式A>
図7は、第1実施例に係る補正方法を説明するための図であり、図8は、図7に示す補正による駆動パルス幅と駆動電流を示した図である。実施例1では、エンジンに設置された燃料噴射弁の開弁応答遅れ時間と閉弁応答遅れ時間との差の最小値(図6中のMin)となる燃料噴射弁を選定し、最小値の燃料噴射弁の特性に合せるように駆動パルス幅を補正する方法である。
図7は、第1実施例に係る補正方法を説明するための図であり、図8は、図7に示す補正による駆動パルス幅と駆動電流を示した図である。実施例1では、エンジンに設置された燃料噴射弁の開弁応答遅れ時間と閉弁応答遅れ時間との差の最小値(図6中のMin)となる燃料噴射弁を選定し、最小値の燃料噴射弁の特性に合せるように駆動パルス幅を補正する方法である。
具体的には、まず、上述したごとく、燃料噴射弁閉弁検出部(閉弁応答遅れ時間算出部)9d、燃料噴射弁開弁検出部(開弁応答遅れ時間算出部)9eにより、#n〜#n+3燃料噴射弁のそれぞれに対して燃料噴射弁5の開弁応答遅れ時間および閉弁応答遅れ時間を算出する。開弁動作時間は、各燃料噴射弁5への駆動パルス信号の開弁タイミングからその燃料噴射弁5が開弁状態になるまでの時間である。閉弁動作時間は、各燃料噴射弁5への駆動パルス信号の閉弁タイミングからその燃料噴射弁5が閉弁状態になるまでの時間である。
次に、燃料噴射弁開閉算出部9fで、それぞれの燃料噴射弁5の開弁応答遅れ時間と閉弁応答遅れ時間から、それぞれの燃料噴射弁毎に、これらの差(開弁応答遅れ時間−閉弁応答遅れ時間)Td−Δ−a〜Td−Δ−dを算出する。この結果に基づいて、燃料噴射弁パルス幅演算部9bで、#n〜#n+3燃料噴射弁のうち、閉弁応答遅れ時間と前記開弁応答遅れ時間との差(具体的には絶対値)が最も小さい燃料噴射弁を、基準となる燃料噴射弁に選定する。本実施例の場合には、#n+3燃料噴射弁が選定される。さらに燃料噴射弁パルス幅演算部9bでは、選定された燃料噴射弁(#n+3燃料噴射弁)が噴射する噴射量に合わせるように、他の燃料噴射弁(#n、#n+1,#n+2)の燃料噴射弁の駆動パルス幅を補正する。すなわち、本実施例では、選定された#n+3燃料噴射弁の差Td−Δ−dを基準として、残りの燃料噴射弁の差Td−Δ−a〜Td−Δ−cごとの差が各駆動パルス幅の補正量となる。
具体的には、たとえば、#n燃料噴射弁の場合には、運転状態に応じて算出された駆動パルス幅TIに対する補正量C1は、Td−Δ−dとTd−Δ−aとの差であり、この補正量に基づいて、駆動パルス幅TIを補正し、#n燃料噴射弁の噴射量を#n+3燃料噴射弁の噴射量に近づける。同様に、#n+1、#n+2燃料噴射弁の場合には、運転状態に応じて算出された駆動パルス幅TIに対する補正量C2,C3は、Td−Δ−dとTd−Δ−bとの差、Td−Δ−dとTd−Δ−cとの差であり、この補正量に基づいて、駆動パルス幅TIを補正し、#n+1、#n+2燃料噴射弁の噴射量を#n+3燃料噴射弁の噴射量に近づける。
このようにして、燃料噴射弁の並行移動成分のばらつきを検知してパルス幅補正を行うことで、燃料噴射弁の燃料噴射量制御精度を向上させることが可能となる。これに加えて、エンジンの気筒間ばらつきに見合ったパルス幅補正とすることにより燃料噴射量を安定させ、高精度の空燃比制御が可能となる。
さらに、本実施例の場合には、閉弁応答遅れ時間と前記開弁応答遅れ時間との差(具体的には絶対値)が最も小さい燃料噴射弁である#n+3燃料噴射弁は、他の燃料噴射弁である#n〜#n+2燃料噴射弁に比べて、最も開弁し難い燃料噴射弁であるので、これに比べて開弁しやすい#n〜#n+2燃料噴射弁の噴射量を、#n+3燃料噴射弁の噴射量に容易に合わせることができる。すなわち、図8に示すように、#n〜#n+2燃料噴射弁の駆動パルス幅T1に補正量C(C1〜C3)が加えられる(すなわち駆動パルス幅T1が長くなるように補正される)ので、#n〜#n+2燃料噴射弁の開弁保持時間を長くすることは容易である。このような結果、本実施例では、燃料噴射弁の開弁駆動電流実行域にまで入る可能性はないので、駆動パルス幅補正を行ったとしても、充分な燃料噴射開弁電流を安定かつ確実に供給することができる。
<実施例2:方式B>
図9は、第2実施例に係る補正方法を説明するための図であり、図10は、図9に示す補正による駆動パルス幅と駆動電流を示した図である。実施例2では、エンジンに設置された燃料噴射弁の開弁応答遅れ時間と閉弁応答遅れ時間との差の最大値(図6中のmax)となる燃料噴射弁を選定し、最大値の燃料噴射弁の特性に合せるように駆動パルス幅を補正する方法である。
図9は、第2実施例に係る補正方法を説明するための図であり、図10は、図9に示す補正による駆動パルス幅と駆動電流を示した図である。実施例2では、エンジンに設置された燃料噴射弁の開弁応答遅れ時間と閉弁応答遅れ時間との差の最大値(図6中のmax)となる燃料噴射弁を選定し、最大値の燃料噴射弁の特性に合せるように駆動パルス幅を補正する方法である。
具体的には、実施例1と同様に、燃料噴射弁閉弁検出部(閉弁応答遅れ時間算出部)9d、燃料噴射弁開弁検出部(開弁応答遅れ時間算出部)9eにより、#n〜#n+3燃料噴射弁のそれぞれに対して燃料噴射弁5の開弁応答遅れ時間および閉弁応答遅れ時間を算出する。次に、燃料噴射弁開閉算出部9fで、それぞれの燃料噴射弁5の開弁応答遅れ時間と閉弁応答遅れ時間から、それぞれの燃料噴射弁毎に、これらの差(開弁応答遅れ時間−閉弁応答遅れ時間)Td−Δ−a〜Td−Δ−dを算出する。この結果に基づいて、燃料噴射弁パルス幅演算部9bで、#n〜#n+3燃料噴射弁のうち、閉弁応答遅れ時間と前記開弁応答遅れ時間との差(具体的には絶対値)が最も大きい燃料噴射弁を、基準となる燃料噴射弁に選定する。本実施例の場合には、#n+2燃料噴射弁が選定される。さらに燃料噴射弁パルス幅演算部9bでは、選定された燃料噴射弁(#n+2燃料噴射弁)が噴射する噴射量に合わせるように、他の燃料噴射弁(#n、#n+1,#n+3)の燃料噴射弁の駆動パルス幅を補正する。すなわち、本実施例では、選定された#n+2燃料噴射弁の差Td−Δ−cを基準として、残りの燃料噴射弁の差Td−Δ−a、Td−Δ−b、Td−Δ−dごとの差が各駆動パルス幅の補正量となる。
具体的には、たとえば、#n燃料噴射弁の場合には、運転状態に応じて算出された駆動パルス幅TIに対する補正量C1は、Td−Δ−cとTd−Δ−aとの差であり、この補正量に基づいて、駆動パルス幅TIを補正し、#n燃料噴射弁の噴射量を#n+2燃料噴射弁の噴射量に近づける。同様に、#n+1、#n+3燃料噴射弁の場合には、運転状態に応じて算出された駆動パルス幅TIに対する補正量C2,C4は、Td−Δ−cとTd−Δ−bとの差、Td−Δ−cとTd−Δ−dとの差であり、この補正量に基づいて、駆動パルス幅TIを補正し、#n+1、#n+3燃料噴射弁の噴射量を#n+2燃料噴射弁の噴射量に近づける。
このようにして、第1実施例と同様に、燃料噴射弁の並行移動成分のばらつきを検知してパルス幅補正を行うことで、燃料噴射弁の燃料噴射量制御精度を向上させることが可能となる。これに加えて、エンジンの気筒間ばらつきに見合ったパルス幅補正とすることにより燃料噴射量を安定させ、高精度の空燃比制御が可能となる。
さらに、図10に示すように、#n〜#n+2燃料噴射弁の駆動パルス幅T1に補正量C(C1、C2、C4)が加味される(すなわち駆動パルス幅T1が短くなるように補正される)ので、#n、#n+1、#n+3燃料噴射弁の開弁保持時間を短くなる。これにより、たとえば各燃料噴射弁を分割噴射する場合などには、より精度良く燃料を噴射することができる。ただし、本実施例では、駆動パルス幅の補正を行う燃料噴射弁が、開弁駆動電流実行域となるパルス幅になってしまうと、充分な燃料噴射開弁電流を供給できないので、燃料噴射弁の開弁状態が保持できる燃料パルス幅が確保できるように、その補正量を制限することが好ましい。
<実施例3:方式C>
図11は、第3実施例に係る補正方法を説明するための図であり、図12は、図11に示す補正による駆動パルス幅と駆動電流を示した図である。実施例3では、燃料噴射弁ごとに算出した閉弁応答遅れ時間と閉弁応答遅れ時間との差(大きさ)の平均値(図6中のTd−Δ−ave)を算出し、平均値と、燃料噴射弁ごとに算出した前記閉弁応答遅れ時間と閉弁応答遅れ時間との差とに基づいて、平均値に対応した噴射量(各燃料噴射弁の不噴射量の平均値ave)に合わせるように、各燃料噴射弁のパルス幅を補正する。
図11は、第3実施例に係る補正方法を説明するための図であり、図12は、図11に示す補正による駆動パルス幅と駆動電流を示した図である。実施例3では、燃料噴射弁ごとに算出した閉弁応答遅れ時間と閉弁応答遅れ時間との差(大きさ)の平均値(図6中のTd−Δ−ave)を算出し、平均値と、燃料噴射弁ごとに算出した前記閉弁応答遅れ時間と閉弁応答遅れ時間との差とに基づいて、平均値に対応した噴射量(各燃料噴射弁の不噴射量の平均値ave)に合わせるように、各燃料噴射弁のパルス幅を補正する。
具体的には、実施例1と同様に、燃料噴射弁閉弁検出部(閉弁応答遅れ時間算出部)9d、燃料噴射弁開弁検出部(開弁応答遅れ時間算出部)9eにより、#n〜#n+3燃料噴射弁のそれぞれに対して燃料噴射弁5の開弁応答遅れ時間および閉弁応答遅れ時間を算出する。次に、燃料噴射弁開閉算出部9fで、すべての燃料噴射弁の開弁応答遅れ時間と閉弁応答遅れ時間の平均値となる開弁応答遅れ平均時間Td−OP−aveと閉弁応答遅れ平均時間Td−CL−aveを算出する。
それぞれの燃料噴射弁毎に、これらの差(開弁応答遅れ時間−閉弁応答遅れ時間)Td−Δ−a〜Td−Δ−dと、開弁応答遅れ平均時間Td−OP−aveと閉弁応答遅れ平均時間Td−CL−aveとの差Td−Δ−aveを算出する。それぞれの燃料噴射弁5の開弁応答遅れ時間と閉弁応答遅れ時間との差(Td−Δ−a〜Td−Δ−d)と、この平均値Td−Δ−aveとに基づいて、すなわち、#n〜#n+3の燃料噴射弁の噴射量の平均値に合わせるように、すべての燃料噴射弁(#n〜#n+3)の駆動パルス幅を補正する。すなわち、本実施例では、これらの差(Td−Δ−a〜Td−Δ−d)に対して平均値Td−Δ−aveからの差(偏差)が各駆動パルス幅の補正量となる。
具体的には、たとえば、#n、#n+2燃料噴射弁の場合には、運転状態に応じて算出された駆動パルス幅TIに対する補正量C1、C3は、Td−Δ−aveとTd−Δ−a,Td−Δ−cとの差であり、この補正量に基づいて、駆動パルス幅TIを補正し、平均値に対応した燃料噴射弁の噴射量aveに近づける。#n、#n+2燃料噴射弁の場合には駆動パルス幅T1が長くなるように補正される。一方、n+1、#n+3燃料噴射弁の場合には、運転状態に応じて算出された駆動パルス幅TIに対する補正量C2、C4は、Td−Δ−aveとTd−Δ−b,Td−Δ−dとの差であり、この補正量に基づいて、駆動パルス幅TIを補正し、平均値に対応した燃料噴射弁の噴射量aveに近づける。#n+1、#n+3燃料噴射弁の場合には駆動パルス幅T1が短くなるように補正される。
このようにして、第1実施例と同様に、燃料噴射弁の並行移動成分のばらつきを検知してパルス幅補正を行うことで、燃料噴射弁の燃料噴射量制御精度を向上させることが可能となる。これに加えて、エンジンの気筒間ばらつきに見合ったパルス幅補正とすることにより燃料噴射量を安定させ、高精度の空燃比制御が可能となる。
さらに、図12に示すように、#n〜#n+3燃料噴射弁の燃料噴射量の平均値に合わせるように、駆動パルス幅T1が補正されるので、各燃料噴射弁に無理のないバランスの良い制御を行うことができる。
<実施例4:方式D>
図13は、第4実施例に係る補正方法を説明するための図であり、図14は、図13に示す補正による駆動パルス幅と駆動電流を示した図である。実施例4では、予め評価したマスタ燃料噴射弁の特性を制御装置に記憶しておき、当該マスタ燃料噴射弁の特性に合せるように燃料噴射弁のパルス幅を補正する。具体的には、あらかじめ設定された燃料噴射弁の閉弁応答遅れ時間と閉弁応答遅れ時間との差の基準値と、燃料噴射弁ごとに算出した開弁動作時と閉弁応答遅れ時間との差とに、基づいて、基準値に対応した噴射量masに合わせるように、各燃料噴射弁のパルス幅を補正する。
図13は、第4実施例に係る補正方法を説明するための図であり、図14は、図13に示す補正による駆動パルス幅と駆動電流を示した図である。実施例4では、予め評価したマスタ燃料噴射弁の特性を制御装置に記憶しておき、当該マスタ燃料噴射弁の特性に合せるように燃料噴射弁のパルス幅を補正する。具体的には、あらかじめ設定された燃料噴射弁の閉弁応答遅れ時間と閉弁応答遅れ時間との差の基準値と、燃料噴射弁ごとに算出した開弁動作時と閉弁応答遅れ時間との差とに、基づいて、基準値に対応した噴射量masに合わせるように、各燃料噴射弁のパルス幅を補正する。
具体的には、実施例1と同様に、燃料噴射弁閉弁検出部(閉弁応答遅れ時間算出部)9d、燃料噴射弁開弁検出部(開弁応答遅れ時間算出部)9eにより、#n〜#n+3燃料噴射弁のそれぞれに対して燃料噴射弁5の開弁応答遅れ時間および閉弁応答遅れ時間を算出する。次に、燃料噴射弁開閉算出部9fで、それぞれの燃料噴射弁5の開弁応答遅れ時間と閉弁応答遅れ時間から、それぞれの燃料噴射弁毎に、これらの差(開弁応答遅れ時間−閉弁応答遅れ時間)Td−Δ−a〜Td−Δ−dを算出する。
次に、あらかじめ設定された駆動パルス幅TIに対応する開弁応答遅れ時間Td−OP−masと閉弁応答遅れ時間Td−CL−masを読み出し、さらに、開弁応答遅れ時間Td−OP−masと閉弁応答遅れ時間Td−CL−masの差Td−Δ−masを算出する。それぞれの燃料噴射弁の開弁応答遅れ時間と閉弁応答遅れ時間との差(Td−Δ−a〜Td−Δ−d)と、この差(基準値)Td−Δ−masとに基づいて、すべての燃料噴射弁(#n〜#n+3)の駆動パルス幅を補正する。すなわち、本実施例では、これらの差(Td−Δ−a〜Td−Δ−d)に対して基準値Td−Δ−masからの差が各駆動パルス幅の補正量となる。
具体的には、たとえば、#n、#n+2燃料噴射弁の場合には、運転状態に応じて算出された駆動パルス幅TIに対する補正量C1、C3は、Td−Δ−masとTd−Δ−a,Td−Δ−cとの差であり、この補正量に基づいて、駆動パルス幅TIを補正し、基準値に対応した燃料噴射弁の噴射量masに近づける。#n、#n+2燃料噴射弁の場合には駆動パルス幅T1が長くなるように補正される。一方、n+1、#n+3燃料噴射弁の場合には、運転状態に応じて算出された駆動パルス幅TIに対する補正量C2、C4は、Td−Δ−mas−とTd−Δ−b,Td−Δ−dとの差であり、この補正量に基づいて、駆動パルス幅TIを補正し、基準値に対応した燃料噴射弁の噴射量masに近づける。#n+1、#n+3燃料噴射弁の場合には駆動パルス幅T1が短くなるように補正される。
このようにして、第1実施例と同様に、燃料噴射弁の並行移動成分のばらつきを検知してパルス幅補正を行うことで、燃料噴射弁の燃料噴射量制御精度を向上させることが可能となる。これに加えて、エンジンの気筒間ばらつきに見合ったパルス幅補正とすることにより燃料噴射量を安定させ、高精度の空燃比制御が可能となる。
さらに、図12に示すように、#n〜#n+3燃料噴射弁の燃料噴射量は、予め設定された燃料噴射量masに合わせるように、駆動パルス幅T1が補正されるので、各燃料噴射弁に無理のないバランスの良い制御を行うことができる。
以上のように、図中の駆動パルス信号と燃料噴射弁駆動電流は、図3及び図4で説明した通りである。これに対し、実施例1〜4に係る駆動パルス幅の補正の方式A〜D方式をそれぞれ適用した場合、実施例3および4に係るC,D方式では、噴射パルス幅補正を長く補正する場合と短く補正する両方の場合がある。実施例2のB方式の場合には、噴射パルス幅を短く補正する方向に限定され、実施例1のA方式の場合には、噴射パルス幅を長く補正する方向に限定されることになる。
以上のように、実施例2〜4のB,C,D方式では、噴射パルス幅補正を短くした場合、前記燃料噴射弁のばらつきや経時劣化の量に影響することになるが、直噴式燃料噴射弁の場合には、図3で示したように燃料噴射弁の開弁駆動電流実行域にまで入る可能性があることになる。この場合には、駆動パルス幅補正を行うことで充分な燃料噴射開弁電流を供給できないことになり、充分な燃料噴射弁駆動力を確保できずに、開弁できないことになる。しかしながら、当該領域までエンジンの燃料噴射制御パルス幅を必要としない場合や上記燃料噴射弁のばらつき及び経時劣化が発生した場合でも、開弁電流供給域まで突入することがないことが予め確認できていれば問題ない。従って、このように予め問題ないことを確認した上で適用すれば良い。
加えて、マスタ燃料噴射弁の特性となるように補正するD方式の場合おいては、燃料噴射弁のマスタ品の定義付けと当該マスタ燃料噴射弁を製作して評価確認する必要があり、更に燃料噴射弁の駆動回路においてもマスタ性能で確認することが必要となり、定義評価することが非常に困難となる。このマスタ特性を定義付けできれば、量産するエンジンの燃料噴射制御性及び空燃比制御性は、互いに安定した性能を実現することが可能となる。
以上の実施例1〜4に係るA〜Dの方式によるパルス幅の補正によりエンジンの気筒間の燃料噴射制御性は向上されるが、燃料噴射弁または燃料噴射弁駆動回路が故障したことにより、燃料噴射弁の開弁応答遅れ時間または閉弁応答遅れ時間が異常な値で動作した場合には、本発明方法で噴射パルス幅補正を行った場合には、異常な気筒の特性も対象となってしまうことから、異常な気筒の影響を受けてしまうことになり不適切な駆動パルス幅補正を行ってしまうことになる。そこで、駆動パルス幅の補正量が予め設定した設定範囲内となったときに、前記駆動パルス幅の補正を行うように設定し、駆動パルス幅補正は、所望の正常範囲内の補正量のときのみに行うように制限することができる。
図15は、実施例1〜4に係る制御のフローチャートを示している。まず、ステップ1101では、燃料噴射弁の検出条件を判定する。これは、エンジンの運転条件やエンジンの故障判定等を行えば良く、当該判定により条件が成立した場合には、ステップ1102で、燃料噴射弁開弁検出部(開弁応答遅れ時間算出部)9eによりエンジンに設置されたそれぞれの燃料噴射弁の開弁応答遅れ時間を検出する。ステップ1103では、燃料噴射弁閉弁検出部(閉弁応答遅れ時間算出部)9dによりブロック1102同様にそれぞれの燃料噴射弁の閉弁応答遅れ時間を検出する。
ここで、ステップ1102およびステップ1103におけるそれぞれの燃料噴射弁の開閉弁応答遅れ時間は、複数回の燃料噴射を実行した際のそれぞれの燃料噴射弁毎に平均値を求めてもよく、これにより、毎燃料噴射毎のショットばらつき影響を回避することが可能となる。
ステップ1104では、燃料噴射弁開閉算出部9fにより、ステップ1102とステップ1103で検出した、それぞれの燃料噴射弁の開弁応答遅れ時間と閉弁応答遅れ時間の差を算出する。ここで、実施例3に係る方式Cの場合には、開弁応答遅れ時間と閉弁応答遅れ時間の平均値とこれらの差も算出し、実施例4に係る方式Dの場合には、基準となる開弁応答遅れ時間と閉弁応答遅れ時間とこれらの差も算出する。
ステップ1105では、燃料噴射弁パルス幅演算部9bで、ステップ1104で算出した開弁応答遅れ時間と閉弁応答遅れ時間の差に基づいて、エンジンに設置された燃料噴射弁に対し、気筒毎に駆動パルス幅を補正する。ここで、上述した実施例1〜4に係る方式A〜方式Dに従った補正を行えばよい。次に、ステップ1106では、エンジンの運転状態により算出される駆動パルス幅に対し、ステップ1105で演算された駆動パルス幅を加えて、エンジンの気筒毎に噴射パルス出力制御を行う。
このような結果、燃料噴射弁の製造ばらつきまたは経時劣化があった場合においても安定した精度良い燃料噴射制御を行うことができる。図16は、本実施形態に係るエンジンの燃料噴射特性効果の一例を示した図である。上述した実施例1〜4に係る方式A〜方式Dの補正を採用することにより、エンジンに設置されたそれぞれの気筒の燃料噴射弁のばらつきや経時劣化があった場合においても、運転条件に応じて算出された同じ駆動パルス幅に対して各気筒に供給される燃料噴射量が同じとなるように燃料パルス幅を補正するので、エンジンの気筒間の燃料噴射量ばらつきの並行移動成分が吸収されることになり、気筒間の空燃比制御性が安定することになる。これは、図5で示した並行移動分のばらつきが、図16で示した気筒間の噴射量ばらつき差に改善され(図17により後述する)、全気筒の噴射量は、従来から行われている空燃比フィードバック制御を行うことで所望の空燃比に安定して制御が行われることになる。
図17は、本実施形態に係る補正方法を採用したときのエンジンの燃料噴射特性ばらつき効果の一例を示した図である。図17では、横軸を駆動パルス幅(燃料噴射パルス幅)とし、縦軸をエンジンに設置された燃料噴射弁のばらつき幅とした図である。上述した駆動パルス幅の補正を行うことで燃料噴射弁の並行移動成分が気筒間で吸収されることになり(本実施形態に係る駆動パルス幅補正を行わった場合が実線となり、本実施形態駆動パルス幅補正を行わなかった場合が一点鎖線)、精度良い気筒間燃料噴射量制御を行うことが可能となる。
図18は、本実施形態(実施例1〜4)に係る燃料噴射弁の開弁応答遅れ時間と閉弁応答遅れ時間の特性を示した図である。上述したように、本実施形態では燃料噴射弁の開弁応答遅れ時間と閉弁応答遅れ時間を検知して、エンジンに設置された燃料噴射弁の気筒間のパルス幅補正を行うものであるが、当該燃料噴射弁の開弁応答遅れ時間と閉弁応答遅れ時間の差の比較を行う上で、エンジンの燃料圧力と当該開閉弁応答遅れ時間の関係について、以下説明する。
燃料噴射弁の開弁及び閉弁の応答遅れ時間は、図3の説明で示したように燃料噴射弁内のスプリングセット荷重力と燃料噴射弁を駆動する磁気力と燃料噴射弁に加わる燃料圧力により大凡決定される。この中で、燃料噴射弁に供給される燃料圧力が変化した場合には、燃料噴射弁開弁応答遅れ時間(図中の一点鎖線と2点鎖線)は変化して、燃料圧力が高くなるに伴い遅延する。一方の閉弁応答遅れ時間(図中の実線と点線)は、燃料圧力が高くなるに伴い短期化する。このような燃料圧力との関係の中で、開弁応答遅れ時間と閉弁応答遅れ時間の相対的なばらつきは燃料圧力が変化した場合においても値が保存(変化しない)される。このことから、燃料噴射弁の開弁ばらつき及び閉弁ばらつきの検知は、所望の運転条件(燃圧脈動が小さい低負荷運転条件で判定することが望ましい)での燃圧状態で検知すればよく、検知した開弁応答遅れ時間と閉弁応答遅れ時間情報に基づいて、実施例1〜4に示した駆動パルス幅補正を行えばよいことになる。これにより、あらゆる運転条件及びあらゆる燃料圧力の状態毎に検知及び補正する必要がなくなり、簡単な方法で駆動パルス幅補正制御を実現することが可能となる。
また、上述した駆動パルス幅の補正の制限は、燃料圧力毎に設定すれば、より安定した制限を与えることが可能となる。具体的には、上述したパルス幅補正部が、燃料噴射弁に供給される燃料の圧力に基づいて、駆動パルス幅の補正を制限(禁止)すればよい。すなわち、燃料圧力が変化した場合であっても、燃料噴射弁の開弁応答遅れ時間及び閉弁応答遅れ時間のばらつきの大きさは維持されることになるが、燃料噴射弁または燃料噴射弁の駆動回路が故障した場合においては、その限りではないことから、燃料圧力により前記駆動パルス幅補正の制限を設定した燃料圧力の範囲毎に設定することで、より安定した制限を与えるというものである。
以上、燃料噴射弁の開弁タイミングと閉弁タイミングを検知することにより、内燃機関の駆動パルス幅補正を行うことを示したが、内燃機関に設置された燃料噴射弁の噴射量ばらつきを検出する方法として、内燃機関の排気管に設けた空燃比センサ(前記図1の13)の情報に基づいて補正しても同様の効果を得ることが可能であり、以下その方法について述べる。
〔第2実施形態〕
図19は、第2実施形態に係る燃料噴射制御装置の構成図である。第1実施形態に係る制御装置と相違する点は、燃料噴射弁閉弁検出部(閉弁応答遅れ時間算出部)9d、燃料噴射弁開弁検出部(開弁応答遅れ時間算出部)9e、および燃料噴射弁開閉算出部9fの代わりに、気筒別空燃比演算部9gおよび空燃比差演算部9hを新たに設けた点であり、その他の構成は同じであるので、その詳細な説明を省略する。
図19は、第2実施形態に係る燃料噴射制御装置の構成図である。第1実施形態に係る制御装置と相違する点は、燃料噴射弁閉弁検出部(閉弁応答遅れ時間算出部)9d、燃料噴射弁開弁検出部(開弁応答遅れ時間算出部)9e、および燃料噴射弁開閉算出部9fの代わりに、気筒別空燃比演算部9gおよび空燃比差演算部9hを新たに設けた点であり、その他の構成は同じであるので、その詳細な説明を省略する。
図19に示すように、気筒別空燃比演算部9gは、気筒毎に燃料噴射された結果の気筒毎の空燃比の値を検出する。気筒毎の空燃比検出方法については、例えば、先行技術文献:特開2013−2475号公報等に記載された方法等を採用することができる。ここで、気筒毎の空燃比検出方法については、本発明に直接関係しないため、その詳細な説明を省略する。
空燃比差演算部9hは、算出したそれぞれの気筒間の検出された排気空燃の差(空燃比差)を算出する。たとえば、4気筒の場合には、その組み合わせにより6つの空燃比差が算出される。次に、燃料噴射弁パルス幅演算部9bでは、空燃比差に基づいて、複数の前記燃料噴射弁から基準となる燃料噴射弁を選定し、該選定された燃料噴射弁の空燃比に合わせるように、他の燃料噴射弁の駆動パルス幅を補正する(パルス幅補正部)。
たとえば、方式Aでは、空燃比差がもっとも大きい値となる、2つの燃料噴射弁のうち、検出された排気空燃比の大きい方の燃料噴射弁を基準となる燃料噴射弁として選定し、この燃料噴射弁の空燃比に合わせるように、他の燃料噴射弁の駆動パルス幅を補正する。一方、方式Bでは、空燃比差がもっとも大きい値となる、2つの燃料噴射弁のうち、検出された排気空燃比の小さい方の燃料噴射弁を基準となる燃料噴射弁として選定し、この燃料噴射弁の空燃比に合わせるように、他の燃料噴射弁の駆動パルス幅を補正する。方式Cでは、検出されたすべて排気空燃比の平均値を算出し、この平均値の空燃比に近づくようにすべての燃料噴射弁の駆動パルス幅を補正する。この際の補正量は、空燃比差が補正量に対応し、空燃比の変化量と駆動パルス幅の変化量との対応関係を予め実験的に調べ、この対応関係から補正量を決定してもよい。
以上から、方式A〜方式Cは、第1実施形態において燃料噴射弁の開弁応答遅れ時間と閉弁応答遅れ時間に基づいた方式A〜Cと、それぞれ対応する同様の効果を期待することができる。
図20は、第2実施形態に係る制御のフローチャートである。ステップ1301では、エンジンの気筒別空燃比差検出条件を判定する。これは、図15同様に、エンジンの運転条件やエンジンの故障判定等を行えば良く、当該判定により条件が成立した場合には、ステップ1302に進む。
ステップ1302では、空燃比差演算部9hでエンジンのそれぞれの気筒間の空燃比差を算出する。当該それぞれの気筒間の空燃比差は、複数回の燃料噴射を実行した際のそれぞれの燃料噴射弁毎に平均値を求めることで、毎燃料噴射毎のショットばらつき影響を回避することが可能となる。
ステップ1303では、方式AおよびBの場合は、空燃比差に基づいて、複数の燃料噴射弁から基準となる燃料噴射弁を選定し、選定された燃料噴射弁の排気空燃比に合わせるように、他の燃料噴射弁の駆動パルス幅の補正量を演算する。方式Cの場合は、排気空燃比の平均値を算出し、その平均値に合わせるように、すべての燃料噴射弁の駆動パルス幅に対する補正量を演算する。
ステップ1304では、図15で示したエンジンの運転状態により算出される駆動パルス幅に対し、ステップ1303で演算された補正量を加えて、エンジンの気筒毎に噴射パルス出力制御を行う。
図21は、第1および第2実施形態に係る燃料噴射弁パルス幅の制御方法を説明するための図である。一般に燃料噴射弁のパルス幅制御は、有効パルス幅と無効パルス幅を求めて、両方のパルス幅を加算して燃料噴射弁の出力を行う。ここで、有効パルス幅とは実際に燃料噴射を行っているパルス幅であり、無効パルス幅は、駆動パルス幅に対して、燃料噴射弁の開弁と閉弁応答部分に該当するものであり、公知である。
図22は、第1および第2実施形態に係る駆動パルス幅の補正方法を説明するための図である。本実施形態では、燃料噴射弁の開弁応答遅れ時間と閉弁応答遅れ時間のばらつきを補正することにより並行移動成分を吸収して燃料噴***度を向上させるものである。したがって、駆動パルス幅の補正量は、実質的には、図21で示した無効パルス幅に対応する。上述した図4及び図5で示したそれぞれの燃料噴射弁の無効パルス幅は、図22に示した特性になり、図中の矢印のごとく、無効パルス幅を補正すれば良い。
以上、第1および第2の実施形態で示した駆動パルス幅の補正は、有効パルス幅ではなく、無効パルス幅成分として補正を行うことで、エンジンの全運転領域で安定した補正を行うことが可能となり、精度良い燃料噴射制御及び空燃比制御ができる。
加えて、駆動パルス幅補正は、対象となる燃料噴射弁のばらつき及び経時劣化は急激な変化は発生しないことから、当該パルス幅を学習値としてバックアップRAMまたはEEP−ROM等の不揮発性記憶に記録することで、エンジンの使用される生涯において更新記憶して駆動パルス幅に補正を行うことが望ましい。
以上、本発明について詳述したが、本発明により、エンジンに設置された燃料噴射弁のばらつき及び劣化の検出補正を行うことで燃料噴射量を精度良く制御することが可能となり、その結果、エンジンの安定した空燃比制御を提供することでエンジンの排気エミッション及び運転性悪化を回避することができる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。
たとえば、本実施形態では、開弁応答遅れ時間および閉弁応答遅れ時間の双方から燃料パルス幅の補正量を演算していたが、燃料噴射量のばらつきが、燃料噴射弁内に設けられたスプリング力に大きく起因している場合には、いずれか一方の弁応答遅れ時間を算出するだけで、これに対応した燃料パルス幅の補正量を容易に算出することができる。
1:エンジン
2:ピストン
3:吸気弁
4:排気弁
5:燃料噴射弁
6:点火プラグ
7:点火コイル
8:水温センサ
9:ECU(エンジンコントロールユニット)
9a:学習演算部
9b:燃料噴射弁パルス幅演算部
9c:燃料噴射弁駆動波形指令部
9d:燃料噴射弁閉弁検出部(閉弁応答遅れ時間算出部)
9e:燃料噴射弁開弁検出部(開弁応答遅れ時間算出部)
9f:燃料噴射弁開閉算出部
9g:気筒別空燃比演算部
9h:空燃比差演算部
10:吸気管
11:排気管
12:三元触媒
13:酸素センサ
14:EGR弁
15:コレクタ
16:クランク角センサ
18:EGR通路
19:スロットル
20:AFM
21:燃焼室
22:アクセル開度センサ
23:燃料タンク
24:低圧燃料ポンプ
25:高圧燃料ポンプ
26:燃料圧力センサ
27:燃料噴射制御装置
27a:高電圧生成回路
27b:燃料噴射弁駆動回路
27c:燃料噴射弁駆動回路
27d:駆動IC
2:ピストン
3:吸気弁
4:排気弁
5:燃料噴射弁
6:点火プラグ
7:点火コイル
8:水温センサ
9:ECU(エンジンコントロールユニット)
9a:学習演算部
9b:燃料噴射弁パルス幅演算部
9c:燃料噴射弁駆動波形指令部
9d:燃料噴射弁閉弁検出部(閉弁応答遅れ時間算出部)
9e:燃料噴射弁開弁検出部(開弁応答遅れ時間算出部)
9f:燃料噴射弁開閉算出部
9g:気筒別空燃比演算部
9h:空燃比差演算部
10:吸気管
11:排気管
12:三元触媒
13:酸素センサ
14:EGR弁
15:コレクタ
16:クランク角センサ
18:EGR通路
19:スロットル
20:AFM
21:燃焼室
22:アクセル開度センサ
23:燃料タンク
24:低圧燃料ポンプ
25:高圧燃料ポンプ
26:燃料圧力センサ
27:燃料噴射制御装置
27a:高電圧生成回路
27b:燃料噴射弁駆動回路
27c:燃料噴射弁駆動回路
27d:駆動IC
Claims (9)
- 複数の気筒の各気筒に燃料を供給する燃料噴射弁を備えた内燃機関の制御装置であって、
該制御装置は、前記内燃機関の運転状態に応じて、燃料を噴射すべく前記燃料噴射弁を駆動する駆動パルス幅を算出する駆動パルス算出部と、
前記燃料噴射弁ごとに燃料噴射弁の駆動パルス信号に対する開弁応答遅れ時間および閉弁応答遅れ時間のいずれか一方または双方を算出する弁応答遅れ時間算出部と、
前記燃料噴射弁ごとに算出した開弁応答遅れ時間および閉弁応答遅れ時間のいずれか一方または双方に基づいて、各燃料噴射弁の噴射量を所定の噴射量に合わせるように、前記駆動パルス幅を補正するパルス幅補正部と、を少なくとも備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 前記パルス幅補正部は、前記燃料噴射弁ごとに算出した開弁応答遅れ時間および閉弁応答遅れ時間のいずれか一方または双方に基づいて複数の前記燃料噴射弁から基準となる燃料噴射弁を選定し、
該選定された燃料噴射弁が噴射する噴射量に合わせるように、他の燃料噴射弁の燃料噴射弁の駆動パルス幅を補正することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。 - 前記パルス幅補正部は、前記複数の燃料噴射弁のうち、前記閉弁応答遅れ時間と前記開弁応答遅れ時間との差が最も小さい燃料噴射弁を、前記基準となる燃料噴射弁に選定し、
該選定された燃料噴射弁が噴射する噴射量に合わせるように、他の燃料噴射弁の燃料噴射弁の駆動パルス幅を補正することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の制御装置。 - 前記パルス幅補正部は、前記複数の燃料噴射弁のうち、前記閉弁応答遅れ時間と前記開弁応答遅れ時間との差が最も大きい燃料噴射弁を、前記基準となる燃料噴射弁に選定し、
該選定された燃料噴射弁が噴射する噴射量に合わせるように、他の燃料噴射弁の燃料噴射弁の駆動パルス幅を補正することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の制御装置。 - 前記パルス幅補正部は、前記燃料噴射弁ごとに算出した前記閉弁応答遅れ時間と閉弁応答遅れ時間との差の平均値を算出し、該平均値と、前記燃料噴射弁ごとに算出した前記閉弁応答遅れ時間と閉弁応答遅れ時間との差とに基づいて、各燃料噴射弁のパルス幅を補正する請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
- 前記制御装置は、あらかじめ設定された燃料噴射弁の閉弁応答遅れ時間と閉弁応答遅れ時間との差の基準値と、前記燃料噴射弁ごとに算出した開弁動作時と閉弁応答遅れ時間との差とに、基づいて各燃料噴射弁のパルス幅を補正する請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
- 複数の気筒の各気筒に燃料を供給する燃料噴射弁と、気筒毎の排気空燃比を検出する空燃比検出部と、を備えた内燃機関の制御装置であって、
該制御装置は、前記内燃機関の運転状態に応じて、燃料を噴射すべく前記燃料噴射弁を駆動する駆動パルス幅を算出する駆動パルス算出部と、
各気筒同士の検出した排気空燃比の差を算出する空燃比差算出手段と、
該排気空燃比の差に基づいて、複数の前記燃料噴射弁から基準となる燃料噴射弁を選定し、該選定された燃料噴射弁の排気空燃比に合わせるように、他の燃料噴射弁の駆動パルス幅を補正するパルス幅補正部と、を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 前記パルス幅補正部は、前記駆動パルス幅の補正量が予め設定した設定範囲内となったときに、前記駆動パルス幅の補正を行うように設定されていることを特徴とした請求項7に記載の内燃機関の制御装置。
- 前記パルス幅補正部は、前記燃料噴射弁に供給される燃料の圧力に基づいて、前記駆動パルス幅の補正を制限することを特徴とした請求項8記載の内燃機関の制御装置。
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