JPWO2014115681A1 - 電解銅箔とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】常態における機械的強度が大きく、約300℃に加熱しても熱劣化がしにくい電解銅合金箔を提供すること。【解決手段】pH4以下の液中では酸化物として存在する金属またはその酸化物を含み、塩素を10ppmを超えて50ppm未満の量で含む電解銅箔、及びその製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、電解銅合金箔(以下、電界銅箔ともいう)、例えば銅(Cu)−タングステン(W)系銅合金等の電解銅合金箔と、その製造方法に関するものである。
従来から電解銅箔は、リジッドプリント配線板、フレキシブルプリント配線板、電磁波シールド材料を初めとする種々の分野で使用されてきた。
これらの分野の内、ポリイミドフィルムと張り合わせたフレキシブルプリント配線板(以下「FPC」と称する)に関する分野では、ハードディスクドライブ(以下「HDD」と称する)サスペンション材料、或いはテープオートメーティド・ボンディング(以下「TAB」と称する)材料として銅箔の強度向上が要求されてきている。
HDDに搭載されているサスペンションは、HDDの高容量化が進むに従い従来使用されてきたワイヤタイプのサスペンションから、記憶媒体であるディスクに対しフライングヘッドの浮力と位置精度が安定した配線一体型のサスペンションへ大半が置き換わってきている。
この配線一体型サスペンションには、次の三種類のタイプがある。
(1)FSA(フレックス・サスペンション・アッセンブリ)法と呼ばれるフレキシブルプリント基板を加工し接着剤を用いて張り合わせたタイプ
(2)CIS(サーキット・インテグレーティッド・サスペンション)法と呼ばれるポリイミド樹脂の前駆体であるアミック酸を形状加工した後、ポリイミド化し更に得られたポリイミド上にメッキ加工を施すことにより配線を形成するタイプ
(3)TSA(トレース・サスペンション・アッセンブリ)法と呼ばれるステンレス箔−ポリイミド樹脂−銅箔からなる3層構造の積層体をエッチング加工により所定の形状に加工するタイプ
この内、TSA法サスペンションは高強度を有するステンレス箔を銅箔と積層することによって、容易にフライングリードを形成させることが可能であり、形状加工での自由度が高いことや比較的安価で寸法精度が良いことから幅広く使用されている。
TSA法により形成されるサスペンションでは、ステンレス箔の厚さは12〜30μm程度、ポリイミド樹脂層の厚さは5〜20μm程度、銅箔の厚さは7〜14μm程度の材料を用いて積層体が製造されている。
積層体の製造は、まず基体となるステンレス箔上にポリイミド樹脂前駆体含有液を塗布する。塗布後、予備加熱により溶媒を除去した後、さらに加熱処理してポリイミド化を行い、続いてポリイミド化したポリイミド樹脂層の上に銅箔を重ね合わせ、300℃程度の温度で加熱圧着してラミネートし、ステンレス層/ポリイミド樹脂層/銅層からなる積層体を製造する。
この300℃程度の加熱で、ステンレス箔には寸法変化はほとんど見られない。しかし、従来の電解銅箔を使用すると、電解銅箔は300℃程度の温度で焼鈍され、再結晶が進み軟化して寸法変化が生ずる。このため、ラミネート後に積層体に反りが生じ、製品の寸法精度に支障をきたしていた。
ラミネート後に積層体に反りを生じさせないためには、銅箔には加熱時の寸法変化ができるだけ小さいことが求められ、通常0.1%以下が要求されている。
この要求を満たす銅箔として従来は圧延銅合金箔が使用されている。圧延銅合金箔は300℃程度の温度では焼鈍されにくく、加熱時の寸法変化が小さく、機械的強度変化も少ない。
しかし圧延銅箔は電解銅箔に比べると高価であり、幅、厚さ等の要求を満足させることが難しい。
圧延銅合金箔とは、銅を主成分として、錫、亜鉛、鉄、ニッケル、クロム、リン、ジルコニウム、マグネシウム、シリコン等の銅以外の少なくとも一種以上の元素を含有する銅合金を圧延加工によって箔化した箔である。これらの圧延銅合金箔は元素の種類、組み合わせによって300℃程度の加熱では焼鈍されにくく、引張強さ、0.2%耐力、伸び等がそれほど変化しないものがある。
例えば、Cu−0.2mass%Cr−0.1mass%Zr−0.2mass%Zn(Cu−2000ppmCr−1000ppmZr−2000ppmZn)のような圧延銅合金箔は、TSA法サスペンションの他、HDDサスペンション材としても好適に使用されている。
また、TAB材料においてもTSA法サスペンションやHDDサスペンション材料と同様、銅箔の高強度化が要求されている。
TAB製品においては、製品のほぼ中央部に位置するデバイスホールに配されるインナーリード(フライングリード)に対し、ICチップの複数の端子を直接ボンディングする。
このときのボンディングは、ボンディング装置(ボンダー)を用いて、瞬間的に通電加熱して、一定のボンディング圧を付加して行う。このとき、電解銅箔をエッチング形成して得られたインナーリードは、ボンディング圧で引っ張られて伸びすぎるという問題がある。
電解銅箔を高強度することによりインナーリードのたるみ、破断がしにくくなる。そこで、電解銅箔の強度が小さすぎると塑性変形によってインナーリードにたるみが発生し、著しい場合には破断するという問題がある。
TAB用途の場合には、銅箔とポリイミド樹脂層が張り合わされた2層のFPC、または銅箔とポリイミド樹脂層と接着剤層とが張り合わされた3層のFPCが、使用される。3層のFPCでは銅箔にポリイミドを張り合わせる時、エポキシ系の接着剤を使用し、180℃前後の温度で張り合わせる。またポリイミド系の接着剤を使用した2層のFPCでは、300℃前後の温度で張り合わせを行う。
仮に常態で機械的強度が大きい銅箔であっても、ポリイミド樹脂に接着した時に銅箔が軟化しては意味がない。従来の高強度の電解銅箔は、常態での機械的強度が大きく、180℃前後で加熱してもほとんど機械的強度は変化しないが、300℃程度で加熱した場合は、焼鈍され再結晶が進むため、急速に軟化して機械的強度が著しく低下してしまう。
また銅箔はリチウムイオン二次電池等の電池用集電体として使用されている。リチウムイオン二次電池は基本的に、正極、負極、電解液から構成される。負極は、集電体として用いられる銅箔の表面に負極活物質層をコーティングすることで形成される。
負極の形成法としては、負極活物質とバインダー樹脂(活物質と銅箔基板とを結着することを目的に添加される)を溶剤に溶かしたスラリーを銅箔基板上に塗布し、バインダー樹脂の硬化温度以上の温度で乾燥させた後、プレスすることで形成する方法が一般的である。
バインダー樹脂としては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)やスチレンブタジエンゴム(SBR)等が広く用いられている。
近年、電池の高容量化に伴い着目されている、理論容量の高いケイ素、スズ、ゲルマニウム合金系材料などからなる活物質は、充放電時のリチウムの挿入脱離に伴う体積膨張率が非常に大きく、上述したバインダー樹脂では強度が足りない。そこで、銅基板との接着強度の高いポリイミド系樹脂が好ましく使用されてきている。しかし、ポリイミド系樹脂は上述したバインダー樹脂と違い、硬化温度が300℃程度と非常に高く、この加熱条件に耐え得る負極集電体(銅箔)が要求されている。
このように、FPC分野、二次電池分野では共に硬化温度が300℃程度と非常に高いポリイミド系樹脂がバインダーとして使用されるようになってきており、この加熱条件に耐え得る銅箔が要求されている。
他方、銅箔のポリイミド樹脂基材と張り合わせる面が機械的強度に優れた電解銅箔として、以下に示すように種々の研究が行われてきた。
例えば、特許文献1には、プリント配線板用途やリチウム二次電池用負極集電体用途に好適な銅箔として、180℃における伸び率が10.0%以上である電解銅箔が記載されている。
そして、硫酸−硫酸銅水溶液を電解液とし、ポリエチレンイミン又はその誘導体、活性有機イオウ化合物のスルホン酸塩、濃度20〜120mg/Lの塩素イオン(塩化物イオン)及び所定濃度のオキシエチレン系界面活性剤を存在させることによって、上記の電解銅箔が得られるとしている。
また、特許文献2には、電着完了時点から20分以内に測定した25℃における引張強さが820MPa以上であり、電着完了時点から20分以内に測定した25℃における引張強さに対する電着完了時点から300分経過時に測定した25℃における引張強さの低下率が10%以下である電解銅箔が記載されている。
そして、硫酸−硫酸銅水溶液を電解液として、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレンイミン、活性有機イオウ化合物のスルホン酸塩、アセチレングリコール、及び濃度20〜120mg/Lの塩化物イオンを存在させて上記の電解銅箔が得られるとしている。
更に、特許文献3には、本質的に円柱状粒子および双晶境界がなく、10μmまでの平均粒子サイズを有する粒子構造を持つ電着銅箔であって、該粒子構造が実質的に一様でランダムに配向する粒子構造である、制御された電着銅箔が記載されている。
この電着銅箔は、23℃における最大引張強さが87,000〜120,000psi(600MPa〜827MPa)の範囲にあり、180℃における最大引張強さが25,000〜35,000psi(172MPa〜241MPa)である、としている。
そこで本発明者等は、機械的強度に優れた電解銅箔として、銅箔にタングステンを添加して銅箔の耐熱性を改善し、ポリイミド系樹脂をバインダー樹脂とする用途に適合する電解銅合金箔の開発を試みた。
しかし、タングステンは電解銅箔中に非常に取り込みにくい金属である。
ところで、電解銅箔の電解液には硫酸銅と硫酸を含有する電解液を使用し、銅箔表面の光沢化や平滑化、銅箔の応力減少などを目的として、めっき浴には種々の添加剤が添加されている。従来一般的には、添加剤を用いない場合には、銅箔に要求される表面形態や機械的特性などが得られないことから、添加剤の重要性は非常に高い。特に硫酸銅めっき浴は単純酸性浴であるために均一電着性に劣り、添加剤無しでは好ましい電解銅箔の製造は困難であった。硫酸銅めっき浴に用いられる添加剤としては、塩素イオン、ポリオキシエチレン系の界面活性剤、平滑剤、有機硫化物などの光沢剤、膠(にかわ)、ゼラチンなどが提案され、使用されている。
硫酸銅めっき浴に塩素や添加剤を添加しないと電気が流れやすい高電流部分(陽極に近い箇所や、陰極の端、とがったものの先端など)にめっきが集中し、一般的に言う「ヤケの状態(めっき面がより凸凹になる)」になる。そのため通常の硫酸銅めっきでは20〜100mg/L程度の塩素イオンを添加する。塩素イオンが20mg/L未満になると、上記理由から、ヤケが出やすくなり、逆に80mg/Lを超えるとレベリング作用が強すぎて低電流部分(***の中など)で「曇り」が発生する。
しかし、電解液中に塩素イオンが存在すると銅箔中に特定の金属を混入させて銅箔の特性を変化させることが困難となる。即ち、塩素イオンが存在しない電解液では銅箔中に他の金属を混入させることが可能であり、他の金属を混入させ(合金化し)銅箔の特性を変化させることができるが、電解液中に塩素イオンが入ると銅箔に他の金属が混入しづらくなり、銅箔の特性を他の金属で変化させることが極めて困難となる。
例えば、特許文献4、特許文献5は、印刷回路用銅箔に関するものであり、電解銅箔を製箔する電解液にタングステンを添加したことを開示している。
特許文献4、特許文献5には、硫酸酸性硫酸銅電解液中に、タングステン若しくはタングステン化合物と、さらにニカワと20〜100mg/Lの塩化物イオンとを加えた電解液で電解銅箔を製造する方法が記載されている。その効果として180℃における熱間伸び率が3%以上であり、ピンホール発生の少ない銅箔が製造可能であると記載されている。
そこで本発明者等は、硫酸−硫酸銅電解液中にタングステン若しくはタングステン化合物を加え、さらにニカワと20〜100mg/Lの塩化物イオンを加えた電解液で電析させる実験を繰り返し行って、特許文献4、特許文献5が、目的とする180℃における熱間伸び率が3%以上であり、ピンホール発生の少ない銅箔を製造することができることを確認した。しかし、この銅箔を300℃×1時間加熱処理したところ、機械的強度が保持できないことが判った。また、この銅箔を分析した結果、この電解銅箔中には、タングステンが共析していないことが判明した。即ち、電解銅合金箔(銅−タングステン系銅合金箔)を得ることができなかった(後述する比較例7参照)。
従って、特許文献4、特許文献5に記載の方法では、常態で大きな機械的強度を備え、高温で加熱しても機械的強度が低下しにくい電解銅合金箔を製箔することができない。
この原因等についての見解は後述する。
また、特許文献7には、銅が微細結晶粒として存在しており、SnOが超微粒子として分散している分散強化型電解銅箔が記載されている。
特許文献7には、硫酸酸性硫酸銅電解液中に、銅イオン、硫酸イオン及び錫イオンと、ポリエチレングリコールなどの有機添加剤とを含有させ、酸素含有ガスでバブリング処理して電解液中にSnO超微粒子を生成させ、この電解液を用いて前記分散強化型電解銅箔を得ることが記載されている。
さらに、特許文献8には、銀(Ag)を含む電解銅箔が記載されている。
特許文献8には、この電解銅箔を、所定濃度の銀イオンを与える銀塩を添加した硫酸酸性硫酸銅電解液を用いて電解銅箔を得ることが記載されている。銀はこの電解銅箔中に共析して存在しているとされている。
しかし、上記特許文献1〜4、7及び8に記載された電解銅箔の場合、いずれも常態での機械的強度は大きいものの、約300℃といった高温で加熱した場合には著しく機械的強度が低下する。
上記特許文献1〜4及び7に記載されている電解銅箔の場合、いずれも硫酸−硫酸銅系電解液を用い、添加剤の種類は特許文献1〜4及び7で異なるが、いずれも有機化合物を添加剤として使用している(本書においては、有機添加剤と記す)。
有機添加剤は通常は結晶の成長を抑制する効果のあるものが多く、結晶粒界に取り込まれると考えられている。この場合、結晶粒界に取り込まれる有機添加剤の量が多いほど機械的強度が向上する傾向にある(特許文献6、非特許文献1参照)。
有機添加剤が結晶粒界に取り込まれた特許文献1〜4及び7に記載された電解銅箔の場合、いずれも常態での機械的強度が大きいものの、約300℃といった高温で加熱した場合には著しく機械的強度が低下する。これは、結晶粒界に取り込まれた有機添加剤が約300℃といった高温で加熱した場合には分解してしまい、その結果として機械的強度が低下するものと考えられる。
一方、有機添加剤を用いない特許文献8に記載の電解銅箔においても、前記有機添加剤を用いた電解銅箔と同様に、約300℃という高温で加熱した場合には著しく機械的強度が低下することが分かった。
特許第4120806号公報 特許第4273309号公報 特許第3270637号公報 特許第3238278号公報 特開平9−67693号公報 特開2009−221592号公報 特開2000−17476号公報 特許第3943214号公報
志賀章二、金属表面技術、Vol.31,No.10,p573(1980)
そこで本発明は、常態の機械的強度が大きく、かつ、例えば前記約300℃の高温で加熱しても機械的特性が熱劣化しにくい電解銅合金箔を提供することを課題とする。
さらに本発明は、従来は治金的には銅との合金形成が不可能であった金属を電解銅合金箔中に取り込ませることによって、高導電率、高抗張力かつ耐熱性に優れた電解銅合金箔を提供することを別の課題とする。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、前記有機添加剤を用いないか若しくは所定の有機添加剤を用いて、かつ、塩化物イオン濃度を所定の低濃度に調整した電解液から電解析出(電析あるいは電着ともいう)させることによって、常態の機械的強度が大きく、かつ、約300℃で加熱しても機械的強度の熱劣化が小さい電解銅合金箔が得られることを見い出した。
また、本発明者らは、pH4以下の液中では酸化物として存在する金属の金属塩を溶解した水溶液と、硫酸銅水溶液とを混合して得た電解液であって、前記有機添加剤を用いないか若しくは所定の有機添加剤を用いて、かつ、塩化物イオン濃度を所定の低濃度に調整した電解液を使用して製箔を行なうことで、該金属の酸化物の超微粒子及びその一部が還元された金属の超微粒子を電解銅箔に取り込ませることによって、高導電率、高抗張力かつ耐熱性に優れた電解銅合金箔が得られることを見出した。
本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至ったものである。
すなわち、本発明によれば、以下の手段が提供される。
(1)pH4以下の液中では酸化物として存在する金属またはその酸化物を含み、塩素を10ppmを超えて50ppm未満の量で含む電解銅箔。
(2)pH4以下の液中では酸化物として存在する前記金属が、W、Mo、TiまたはTeの少なくとも1種である(1)項に記載の電解銅箔。
(3)pH4以下の液中では酸化物として存在する金属またはその酸化物を該金属として50〜2200ppm含む(1)または(2)項に記載の電解銅箔。
(4)母材の銅が微細結晶粒として存在しており、前記金属の金属酸化物が超微粒子として母材に分散している(1)〜(3)のいずれか1項に記載の電解銅箔。
(5)導電率が65%IACS以上である(1)〜(4)のいずれか1項に記載の電解銅箔。
(6)常態における抗張力の値が500MPa以上であり、300℃加熱処理後に常温で測定した抗張力の値の常態での抗張力の値に対する比が80%以上である(1)〜(5)のいずれか1項に記載の電解銅箔。
(7)硫酸銅水溶液と、上記金属の金属塩の水溶液と、15mg/L以下の塩化物イオンとを含有してなる電解液を用いて製造された(1)〜(6)のいずれか1項に記載の電解銅箔。
(8)硫酸銅水溶液と上記金属の金属塩の水溶液との混合液に、15mg/L以下の塩化物イオン濃度となるように塩酸若しくは水溶性塩素含有化合物を添加して電解液を準備し、前記電解液を用いて電解析出により電解銅箔を製造する(1)〜(7)のいずれか1項に記載の電解銅箔の製造方法。
(9)電解液に、チオ尿素系化合物、3−メルカプトプロピルスルフォネート、ヒドロキシエチルセルロース及びペプチド類からなる群から選ばれる少なくとも1種の有機添加剤を1ppm〜20ppmの量で含有させる(8)項に記載の電解銅箔の製造方法。
(10)タングステンを含有し、塩素を10ppmを超え50ppm未満の量で含有し、残部が銅及び不可避不純物からなる電解銅箔。
(11)タングステンを50〜2200ppm含有する(10)項に記載の電解銅箔。
(12)塩化物イオン濃度15mg/L以下の硫酸−硫酸銅系電解液に、タングステン塩を溶解した水溶液を混合して電解液を得て、この電解液から電解析出により電解銅箔を製造する(10)または(11)項に記載の電解銅箔の製造方法。
(13)電解液に、チオ尿素系化合物、3−メルカプトプロピルスルフォネート、ヒドロキシエチルセルロース及びペプチド類からなる群から選ばれる少なくとも1種の有機添加剤を1ppm〜20ppmの量で含有させる(12)項に記載の電解銅箔の製造方法。
本発明の電解銅箔(以下、電解銅合金箔ともいう)は、例えばCu−W合金などの銅合金の電解箔であるために、常態での機械的強度が大きく、かつ、約300℃の高温で加熱しても機械的強度の熱劣化が小さい。
なお、ここで機械的強度とは引張強さ(抗張力)、0.2%耐力等を指す。
また、常態とは、電解銅箔の作製後、熱処理を施す前及び熱処理を施した後の常温・常圧(25℃・1気圧)に置かれた状態のことを意味する。
また、本発明の電解銅合金箔は、従来治金的には銅との合金化が困難であったW、Mo、Ti、Teなどの金属を電解銅合金箔中にその金属の酸化物の超微粒子として取り込ませることで、高導電率、高抗張力であって、かつ耐熱性に優れる。ここで、該金属酸化物のごく一部は金属に還元されて金属超微粒子として本発明の電解銅合金箔に取り込まれる場合もある。本発明においては、本発明の電解銅合金箔中に存在するこれらの金属酸化物の超微粒子及び金属の超微粒子を合わせて、電解銅合金箔中に取り込まれた金属という。
このため、本発明の電解銅合金箔は、フレキシブルプリント配線板(FPC)やリチウムイオン二次電池用負極集電体などの各種用途に好適に用いることができる。
また、本発明の電解銅合金箔の製造方法は、簡便な手法で前記電解銅合金箔を製造する方法として好適なものである。
本発明の上記及び他の特徴及び利点は、下記の記載からより明らかになるであろう。
(電解銅合金箔の組成)
本発明の電解銅合金箔は、pH4以下の液中では酸化物として存在する金属をその酸化物の超微粒子としてまたは還元された金属の超微粒子として含む。本発明の電解銅合金箔は、塩素を10ppmを超えて50ppm未満の量で含有する。
まず、前記のpH4以下の液中、好ましくは硫酸酸性の液中では酸化物として存在する金属としては、W、Mo、TiまたはTeの少なくとも1種であることが好ましい。さらに好ましくは、これらの金属種の内のいずれか1種を含む。
電解銅合金箔中でのこれらの金属の含有量(取り込み量)は、該金属として換算して50〜2200ppmが好ましく、200〜2200ppmがより好ましく、330〜1510ppmがさらに好ましく、630〜1200ppmが特に好ましい。この含有量が少なすぎると、耐熱性の向上効果が著しく減少し、例えば300℃で加熱した後に常温で測定した抗張力の常態の抗張力に対する比として80%未満と低くなってしまう。一方、この含有量を過度に多くしても、前記抗張力の向上効果が飽和してそれ以上の改善が見られず、また、高コストにもなり望ましくない。
次に、電解銅合金箔中での塩素の含有量(取り込み量)は、10ppmを超えて50ppm未満である。電解銅合金箔の塩素含有量を過度に少なくすることは、電解法で銅箔を製造する際に用いる銅原料の選定がシビアになったり、製造装置の制約が厳しくなりすぎるなどの点で望ましくない。一方、この電解銅合金箔の塩素含有量を過度に多くしても、箔中に取り込まれる金属量が低下し、初期強度の低下及び加熱後の強度が低下する事から好ましくない。
また、電解液中へのタングステンなどの金属塩の添加量を増やすことで、塩素含有量を過度に少なくしなくても、優れた抗張力及び耐熱性などを実現した本発明の電界銅箔を得ることができる。
以上から、特性及びコストの観点から、電解銅合金箔中での塩素含有量は、10ppmを超えて50ppm未満とすることが好ましい。
(電解銅合金箔の結晶粒と分散粒子)
本発明の電解銅合金箔中では、母材の銅が微細結晶粒として存在しており、前記金属の金属酸化物が超微粒子として母材に分散している。
母材の銅の微細結晶粒の粒子サイズ(GS)は、好ましくは5〜500nmであり、さらに好ましくは5〜50nmである。
一方、前記金属を含有する金属酸化物の超微粒子の粒子径は、好ましくは0.5〜20nmであり、さらに好ましくは0.5〜2nmである。また、前記金属が超微粒子として存在する場合、その粒子径は好ましくは0.5〜20nmであり、さらに好ましくは0.5〜2nmである。
(電解銅合金箔の製造方法)
本発明の電解銅合金箔は、次の製造方法によって製造することができる。
まず、硫酸銅水溶液と上記金属の金属塩の水溶液との混合液に、15mg/L以下の塩化物イオン濃度となるように塩酸若しくは水溶性塩素含有化合物を添加して電解液を準備し、前記電解液を用いて電解析出により電解銅合金箔を製造する。
1.電解液組成
電解液として、銅イオン濃度50〜120g/L(好ましくは50〜90g/L)、遊離の硫酸イオン濃度30〜150g/L(好ましくは40〜70g/L)、塩化物イオン濃度15mg/L以下に調製した硫酸銅含有水溶液を基本の電解液組成とする。
銅イオンと遊離の硫酸イオンは、硫酸銅水溶液を前記各イオン濃度を与えるように調整すれば得られる。あるいは、所定の銅イオン濃度を与える硫酸銅水溶液に、追加で硫酸を加えてこれらのイオン濃度を調整してもよい。
塩化物イオンは、塩酸若しくは水溶性塩素含有化合物によって与えればよい。水溶性塩素含有化合物としては、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウムなどを用いることができる。
2.金属塩の添加
前記金属の塩を溶解させた金属塩水溶液をpH4以下の電解液、好ましくは硫酸酸性の電解液に添加することで、金属酸化物の超微粒子を電解液中に分散させ、これを電解析出時に銅箔中に取り込む。
前記金属塩としては、水(pHがpH4より高くpH9未満)、アルカリ(pH9以上)、熱濃硫酸などの溶媒中でイオン化し、pH4以下では酸化物となるものであればよく、その種類に特に制限はない。これらの金属塩の例としては、金属がWやMoであれば各々その酸素酸塩を、金属がTiであればその硫酸塩を挙げることができる。例えば、タングステン酸ナトリウム、タングステン酸カリウム、タングステン酸アンモニウムなどのタングステン酸塩、モリブデン酸ナトリウム、モリブデン酸カリウム、モリブデン酸アンモニウムなどのモリブデン酸塩、硫酸チタンなどのチタン塩を用いることができる。
また、厳密には金属塩に該当しないが、溶媒中でイオン化し、pH4以下では酸化物となるものであればよい。例えば酸化テルルは、熱濃硫酸中でイオン化するため、本発明に用いることができる。
これらの金属塩水溶液の濃度は、1mg/L〜1000mg/L(当該金属として)が好ましく、100mg/L〜800mg/L(当該金属として)がさらに好ましい。この濃度が低すぎると目的の金属が十分に銅箔中に取り込まれにくくなる。一方、この濃度が高すぎると目的の金属が銅箔中に過剰に取り込まて、導電率が低下したり、耐熱性の向上効果が飽和して逆に耐熱性が低下してしまい加熱後には抗張力が低下したりしてしまう場合がある。
本発明においては、前記所定の塩化物濃度に調整するために、電解液や金属塩水溶液を調製する為に用いる水が塩化物イオンを極力含まないことが好ましい。この点では、金属塩水溶液の調製を、金属塩を純水中に溶解させて行うことが好ましい。ここで、純水とは、金属イオンおよび塩化物イオンをなるべく含まない水が好ましい。具体的には、塩化物イオン濃度が15mg/L以下の水が好ましい。
3.製造条件
電解析出時の条件は以下の通りである。
電流密度30〜100A/dm(好ましくは40〜70A/dm
温度30〜70℃(好ましくは40〜60℃)
以上の条件で、箔厚が例えば12μmの電解銅合金箔を製造することができる。
(推定されるメカニズム)
本発明において金属が銅箔に取り込まれる機構は、推定であるが、以下のように考えられる。
電解液に金属塩水溶液を添加するのは、銅箔中に取り込む金属をそのイオンとして水溶液中に存在させておいて、これを電解液に投入するためである。このような投入形態とすることによって、金属イオンがpH4以下の電解液中で酸化物に変換される際に金属酸化物の超微粒子を形成する。これに対して、金属塩を直接電解液に投入しても金属酸化物の超微粒子は形成されず、よって抗張力、耐熱性の向上効果は得られない。
電解液中の塩化物イオンを15mg/L以下の低濃度に抑えるのは、金属酸化物超微粒子の析出時に塩素が銅表面に特異吸着することによって、金属酸化物超微粒子の吸着を阻害することを防ぐためである。塩化物イオンの濃度が15mg/Lよりも高いと、電解銅合金箔中への金属の取り込みが減少し、抗張力、耐熱性の向上効果が急激に低下する。
(転位の阻害効果)
銅箔を含めて金属材料は、再結晶温度以上に加熱することによって再結晶して結晶粒が粗大化し、その結果、強度が低下する。ここで、再結晶過程の起点となるのは転位(格子欠損等の不安定な状態)の移動である。本発明の電解銅合金箔においては、金属酸化物超微粒子が母相内に分散することによって、該微粒子周囲の転位の移動を阻害する。従って、より高温で加熱しなければ軟化しないので、高い耐熱性が得られる。
本書においては、このことを「転位の阻害効果が高い」という。
(電解銅合金箔の箔厚)
本発明の電解銅合金箔の箔厚には特に制限はなく、使用用途での要求箔厚に応じて調整すればよい。例えば、フレキシブルプリント配線板(FPC)用には3〜20μmとすればよい。一方、リチウムイオン二次電池用負極集電体用には5〜30μmとすればよい。
(電解銅合金箔の物性)
本発明の電解銅合金箔は、導電率が65%IACS以上であることが好ましく、70%IACS以上であることがさらに好ましく、75%IACS以上であることが特に好ましい。導電率の上限には特に制限はなく、100%IACSを超える場合もある。
本発明の電解銅合金箔は、常態における抗張力の値が500MPa以上であることが好ましく、550MPa以上であることがさらに好ましい。常態における抗張力の上限には特に制限はなく、通常1100MPa以下である。
本発明の電解銅合金箔は、300℃加熱処理後に常温で測定した抗張力の値の常態での抗張力の値に対する比が80%以上であることが好ましく、85%以上であることがさらに好ましく、この比が90%以上であることが特に好ましい。この比の上限には特に制限はなく、100%を超える(つまり、加熱処理を施した後に常温で測定した抗張力が、加熱前に常温で測定した抗張力よりも増加する)場合もある。
本発明の電解銅箔(電解銅合金箔)の一実施形態は、タングステンを含有し、塩素を10ppmを超え50ppm未満の量で含有し、残部が銅及び不可避不純物からなる電解銅合金箔である。この実施態様の電解銅箔に含有する塩素の量についての説明は、前記と同様である。
ここで、タングステンを含有するとは、タングステン酸化物の超微粒子として母材中に分散されて存在することをいう。ただし、タングステンの母材への取り込み過程でタングステン酸化物のごく一部が金属タングステンに還元されて取り込まれている場合もある。本発明において電界銅合金箔がタングステンを含むとは、タングステン酸化物の超微粒子が母材中に分散して存在している場合の他に、このような金属タングステンの超微粒子として母材中に分散して存在している場合も含める意味である。
本書においては、このようなタングステン酸化物の超微粒子と金属タングステンの超微粒子を合わせて、電解銅合金箔中に含まれるタングステンと称する。
電解銅合金箔に含まれるタングステンの量は50〜2200ppmの範囲が好ましく、200〜1580ppmの範囲がさらに好ましい。ここで、電解銅合金箔に含まれるタングステンの量とは、タングステン酸化物もしくは金属タングステンの各々の超微粒子として含有されているタングステン成分を金属タングステンに換算した含有量である。タングステンの含有量が少なすぎるとその添加効果が殆ど現れない。一方、タングステンの添加量が多すぎるとその添加効果が飽和してしまい、コスト高になるにも拘らず、物性改善の効果が見られない。
即ち、タングステンを50ppm未満の量で含有する電解銅合金箔では、300℃で1時間(以下、「300℃×1H」と略記する)加熱後に常温で測定した機械的強度が、タングステンを含有しない場合とほぼ同様に著しく低下する。
タングステンの添加量を増加するに従って300℃×1H加熱後に常温で測定した強度の低下は小さくなるが、含有量がある程度多くなるとその効果は飽和してくる。その有効な添加量の上限は2200ppm程度である。
なお、成分の含有量表示に使用した単位「ppm」は、「mg/kg」を意味する。また、0.0001mass%=1ppmである。
本発明の電解銅合金箔は、銅イオンと、タングステン塩からpH4以下で生成したタングステン酸化物とを含有するpH4以下の硫酸銅系電解液を電解することにより得られる。
電解液に含有されるタングステン塩としては、硫酸−硫酸銅溶液中で溶解するものであればよく、タングステン酸ナトリウム、タングステン酸アンモニウム、タングステン酸カリウム等を挙げることができる。
本発明の電解銅合金箔は、低塩化物イオン濃度の電解液中において、タングステン塩から生じたタングステン酸イオンがpH4以下の電解液中で変じたタングステン酸化物が、この電解液を用いた電解析出によって、タングステン酸化物(WO、W、WO等)のままで或いは還元された金属タングステンとして電解銅箔中に取り込まれたものと考えられる。ここで、これらのタングステン酸化物(WO、W、WO等)または金属タングステンは、前記超微粒子として母材中に分散されて存在している。
即ち、本発明の電解銅合金箔は、低塩化物イオン濃度の硫酸−硫酸銅電解液であってタングステン酸化物を含む電解液から電解析出により形成する。このタングステン酸化物を含む硫酸−硫酸銅電解液中では、タングステン塩からタングステン酸イオン(WO 2−或いはWO 2−等)を経てタングステン酸化物が超微粒子状に形成されていると考えられる。ここで、「低塩化物イオン濃度」とは、前記実施態様と同様に、電解液中の塩化物イオンを15mg/L以下とすることを意味する。
低塩化物イオン濃度のタングステン酸化物を含む硫酸−硫酸銅電解液により銅電析を行い、電解銅合金箔を形成するとタングステン酸化物(WO、W、WO等)或いは金属タングステンの各々の超微粒子が結晶粒界に吸着され、結晶核の成長が抑制され、結晶粒が微細化(低プロファイル化)され、常態で大きな機械的強度を備えた電解銅合金箔が形成される。
この電解銅合金箔の結晶粒界に存在するタングステン酸化物(WO、W、WO等)或いは金属タングステンの各々の超微粒子は、バルクの銅結晶と結合若しくは吸収されることなく、タングステン酸化物(WO、W、WO等)或いは金属タングステン各々の超微粒子のまま結晶粒界にとどまると考えられる。
タングステン酸化物若しくはタングステンを含有する電解銅合金箔は300℃程度の高温で加熱しても、タングステン酸化物(WO、W、WO等)或いは金属タングステン各々の超微粒子は結晶粒界にとどまることによって、銅の微細結晶が熱により再結晶して結晶粒が粗大化するのを防ぐ働きをする。
従って、本発明の電解銅合金箔は、常態での機械強度が大きく、300℃位の高温で加熱した後に常温で測定した場合でも機械的強度の低下が小さいという、これまでの有機添加剤を含有する硫酸−硫酸銅系の電解液により製造された電解銅箔には見られない優れた特徴を有する。
従来と同様に、本発明の電解銅箔は、回転するチタンドラム上に前記低塩化物イオン濃度の硫酸−硫酸銅系の電解液から銅及び共析金属成分を電析させ、これを引き剥がして連続的に巻き取ることにより製造を行うことができる。
前述したように、従来の、硫酸−硫酸銅系の電解液に添加される有機添加剤は、電解液中で金属元素、塩素とともに化合物若しくは錯体を形成すると考えられる。この場合、金属元素は銅である。従って、硫酸−硫酸銅電解液中で銅−有機添加剤−塩素の化合物若しくは錯体が形成される。この電解液による銅電析により電解銅箔を形成すると、銅−有機添加剤−塩素の化合物若しくは錯体が結晶粒界に吸着され、結晶核の成長が抑制され、結晶粒が微細化され、常態で大きな機械的強度を備えた電解銅箔が形成される。
しかし、この銅箔は結晶粒界に存在する物質が、銅−有機添加剤−塩素の化合物若しくは錯体であるため銅はバルクの銅結晶と結合あるいは吸収され、結晶粒界に存在する物質が、有機添加剤と塩素のみとなってしまう。これらの有機添加剤と塩素は300℃程度の高温に曝されると分解するので、その結果として機械的強度が低下すると考えられる。
300℃程度の高温で加熱した後に常温で測定した場合に引張強さが著しく低下する理由は、上記のように結晶粒界に存在する化合物が有機化合物(有機添加剤)であり、該有機化合物は300℃程度の加熱により分解しやすいため、機械的強度が低下すると考えられる。
特許文献1〜4及び7に記載された技術では各々異なる有機化合物を使用して電解銅箔を製造しているが、いずれも有機添加剤と塩素を含む硫酸−硫酸銅電解液から製造されたものであり、電解銅箔の結晶粒界に吸着しているのは有機化合物成分であるため、かかる電解銅箔が約300℃の高温に曝された後に常温で測定した場合、著しく機械的強度が低下するのは、結晶粒界に吸着している化合物がいずれも約300℃の高温加熱で分解しやすい有機化合物であるからと考えられる。
これに対して本発明の電解銅合金箔は、低塩化物イオン濃度の硫酸−硫酸銅電解液にタングステン酸化物等を含有させた電解液から電解析出により形成された電解銅合金箔である。
上述したように、タングステン成分としては、硫酸−硫酸銅電解液中でタングステン酸イオン(WO 2−或いはWO 2−等)を経てタングステン酸化物(WO、W、WO等)または金属タングステンの各々の超微粒子が形成されると考えられる。この電解液により銅電析を行い銅合金箔を形成すると、タングステン酸化物(WO、W、WO等)または金属タングステンの各々の超微粒子がその超微粒子状のまま結晶粒界に吸着される。その結果、結晶核の成長が抑制され、結晶粒が微細化され、常態で大きな機械的強度を備えた電解銅合金箔が形成される。
従って、本発明の電解銅合金箔は、タングステン酸化物(WO、W、WO等)または金属タングステンの各々の超微粒子が結晶粒界に存在するため、銅−有機化合物−塩素の化合物若しくは錯体の場合とは異なり、タングステンはバルクの銅結晶と結合もしくは吸収されることなく、タングステン酸化物(WO、W、WO等)または金属タングステンの各々の超微粒子のまま結晶粒界にとどまると考えられる。
このため、300℃程度の高温に曝されても、タングステン酸化物(WO、W、WO等)または金属タングステンの各々の超微粒子は結晶粒界にとどまり、銅の微細結晶が熱により再結晶し、結晶が粗大化するのを防ぐ働きをする。
従って、常態の機械的強度が大きく、300℃程度の高温で加熱した後に常温で測定した場合であっても機械的強度の低下が小さく、これまでの有機添加剤を用いた硫酸−硫酸銅系の電解液により製造された電解銅箔には見られない優れた特徴を有する。
本発明の電解銅合金箔は、フレキシブルプリント配線板(FPC)やリチウムイオン二次電池用負極集電体などに好適に用いることができる。
前述のようにFPCの場合は、ポリイミド樹脂をキャスト或いは加熱ラミネートした後に一定以上の強度が必要である。
また、リチウムイオン二次電池用負極集電体では、バインダーにポリイミド樹脂を使用した場合、ポリイミド樹脂を硬化させるため負極に加熱処理を行う。この加熱後に銅箔が軟化して、その強度が小さくなりすぎると、充電放電時に活物質の膨張収縮の応力が銅箔に加わり、銅箔に変形が起こる場合がある。さらに著しい場合には銅箔が破断が発生する場合がある。従って負極集電体用銅箔は、加熱後に一定以上の強度が必要である。
このように、フレキシブルプリント配線板(FPC)とリチウムイオン二次電池用負極集電体のいずれの場合でも、ポリイミド樹脂の加熱硬化には300℃位の温度で加熱が行われる。従って、銅箔は300℃×1H程度で加熱処理を施してから常温に戻した後に一定以上の強度を有することが必要である。
本発明の電解銅合金箔においては、これらの機械的機特性の合格レベルの目安は、各項目について以下の通りである。常態での引張強さ(抗張力)がTS≧500MPaである。300℃×1H加熱後に常温で測定した引張強さがTS≧280MPaである。また、300℃×1H加熱後に常温で測定した抗張力の常態での抗張力に対する比(%)は、80%以上である。
本発明の電解銅合金箔の別の一実施形態は、前記いずれかの電解銅合金箔の製造時に、添加剤として、チオ尿素系化合物などの所定の有機添加剤(以下、チオ尿素系化合物などともいう)を用いてもよい。
前記有機添加剤が含有されることにより、銅箔の強度のさらなる向上、表面平滑性の向上、伸びの向上等の効果が得られる場合がある。
この場合、前記電解液に、チオ尿素系化合物などを1〜20ppmで含有させることが好ましい。
この有機添加剤であるチオ尿素系化合物とは下記構造をもつ有機化合物である。
>N−C(=S)−N<
チオ尿素系化合物の例は、チオ尿素(TU)、N,N−ジメチルチオ尿素(DMTU)、N,N−ジエチルチオ尿素(DETU)、テトラメチルチオ尿素(TMTU)、エチレンチオ尿素(ETU)である。しかし、これらは後述する実施例で使用したものを例示しているに過ぎず、以上で述べたような構造的特徴を有し、同様の効果を発揮する化合物であれば、いずれの化合物も使用可能である。
前記チオ尿素系化合物以外の有機添加剤としては、例えば、3−メルカプトプロピルスルフォネート(MPS)や、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)の他、ニッピペプチド(PBF)(商品名、株式会社ニッピ製)に代表されるペプチド類なども用いることができる。
例えば、有機添加剤としてチオ尿素系化合物を使用する理由は、これらの化合物が溶液中で容易に[=S]の構造に変化し、[=S]構造が優先的に銅に吸着して有機分子の吸着層を形成し、該吸着層上にタングステン酸化物が吸着することで、タングステンはチオ尿素系化合物と一緒に箔中に取り込まれるためである。
タングステンはpH4以下の液(例えば、硫酸酸性溶液)中では酸化物として存在するが、塩素を含む電解液を用いた銅電析では銅の析出面上を塩素イオンが被覆しているため、タングステン酸化物は銅に吸着されず、箔中へのタングステンの取り込みが起こりにくい。該電解液にチオ尿素系化合物等の有機添加剤を添加すると、[=S]構造が塩素イオンよりも優先的に銅上に吸着して銅に有機分子の吸着層を形成する。該吸着層上にタングステン酸化物が吸着することにより、タングステンはチオ尿素系化合物と一緒に箔中に取り込まれるものと推考される。
また、本発明者等は、Cu−W合金箔を製造するために種々の実験を繰り返した。その結果、塩素イオンが含まれる電解液では、液中にタングステンを多く添加しても電解銅箔中にタングステンが十分には取り込まれにくいことがわかった。また、特許文献4、5に開示されているように、塩素イオンが含まれる電解液にタングステンと膠を添加しても、電解銅箔中にタングステンが取り込まれるようなことはなかった。
このような電解液で製箔した電解銅箔は、300℃程度の高温で加熱した後に常温で測定した機械的強度が大きく低下した。
しかし、電解液中にチオ尿素系化合物などを添加すると塩素イオンが含まれていても製箔条件によってはタングステンが箔中に取り込まれるとの知見を得た。
硫酸−硫酸銅系の電解液に添加されるチオ尿素系化合物などは、電解液中で金属元素、塩素とともに錯体を形成すると考えられる。
タングステンが添加されていない場合は、電解銅箔製箔用の電解液に添加されている金属元素は銅である。従って、硫酸銅と硫酸を含有する電解液中で銅−チオ尿素系化合物などが形成される。この電解液による銅電析で電解銅箔を形成すると、銅−チオ尿素系化合物などが結晶粒界に吸着され、結晶核の成長を抑制し、結晶粒を微細化し、常態で大きな機械的強度を備えた電解銅箔を形成する。
しかし、この銅箔は結晶粒界に存在する物質が、銅−チオ尿素系化合物などであるため、銅はバルクの銅結晶と結合あるいは吸収され、結晶粒界に存在する物質が、チオ尿素系化合物などのみとなってしまうため、300℃程度の高温に曝されると分解し、その結果として機械的強度が低下すると考えられる。
300℃程度の高温で加熱した後に常温で測定した場合に引張強さが著しく低下する理由は、上記のように結晶粒界に存在する化合物が有機化合物であり、該有機化合物は300℃程度の加熱により分解しやすいため、機械的強度が低下すると考えられる。
特許文献1〜3に開示されている方法では異なる有機化合物を使用して電解析出を行い、電解銅箔を製造しているが、いずれも有機添加剤と塩素を含む硫酸−硫酸銅電解液から製造されたものであり、電解銅箔の結晶粒界に吸着しているのは有機化合物成分であるため、かかる電解銅箔が300℃以上の高温に曝された場合、該加熱後に常温で測定すると著しく機械的強度が低下するのは結晶粒界に吸着している化合物がいずれも300℃以上の高温加熱で分解しやすい有機化合物であるからと考えられる。
これに対して本発明のこの実施態様では、硫酸銅と硫酸を含有する電解液にタングステンと、チオ尿素系化合物などの有機添加剤と、低濃度の塩素(塩化物イオン)とを含む電解液により銅電析を行い、銅合金箔を形成するので、タングステン酸化物はチオ尿素系化合物などと一緒に銅上に吸着する。吸着されたタングステン酸化物及びチオ尿素系化合物などにより結晶核の成長が抑制され、結晶粒が微細化され、常態で大きな機械的強度を備えた電解銅合金箔が形成される。
このように、本発明の電解銅合金箔は、タングステン酸化物及びチオ尿素系化合物などが結晶粒界に存在するため、銅−チオ尿素系化合物などの場合とは異なり、タングステン酸化物はバルクの銅結晶と結合、あるいは吸収されることなく、タングステン酸化物及びチオ尿素系化合物などのまま結晶粒界にとどまると考えられる。このため、300℃程度の高温に曝されても、タングステン酸化物は結晶粒界にとどまり、銅の微細結晶が熱により再結晶し、結晶が粗大化するのを防ぐ働きをする。
本発明のこの実施態様において、電解液に添加するチオ尿素系化合物などの有機添加剤の量を1ppm〜20ppmとするのは、この量が少なすぎると銅箔中にタングステンを規定量取り込むことができず、300℃、1時間加熱後に常温で測定した引張強度が低く、逆にこの量が多すぎると銅箔中にタングステンが入りすぎ、引張強度が高くなり過ぎ、或いは伸びが小さくなり、好ましくない性質が現れるためである。チオ尿素系化合物などの有機添加剤の添加量は、1ppm〜20ppmが好ましい範囲である。さらに好ましくは、チオ尿素系化合物などの有機添加剤の添加量は1ppm〜7ppmである。
以下に、実施例に基づき本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
<実施例1〜11及び比較例1〜9、参考例>
実施例1〜11及び比較例1〜6では、硫酸−硫酸銅系の電解液として以下の浴を基本浴組成として用いた。
Cu:50〜90g/L
SO:40〜70g/L
前記基本浴に、添加剤として表1に記載の各種金属塩化合物(各種金属源)と塩化ナトリウム(塩化物イオン源)とを添加して、表1に記載の通りの金属塩濃度と塩化物イオン濃度に調整して、電解液を得た。
この各種電解液のいずれかを用いて、各実施例(比較例1〜6でも同じ)において、以下の条件で電析を行い、各々12μm厚さの電解銅合金箔を製造した。
電流密度:40〜70A/dm
液温:40〜60℃
比較例7では、前記基本浴組成の硫酸−硫酸銅系電解液の浴に、添加剤A1としてタングステン酸ナトリウム、添加剤Bとして塩酸、添加剤Cとしてニカワをそれぞれ以下の量加えた。
タングステン酸ナトリウム=10mg/L〜100mg/L(タングステンとして)
塩化物イオン(CL)=20mg/L〜100mg/L
ニカワ=2〜10mg/L
この電解液を用いて、前記と同様の条件(電流密度、液温)で電析を行い、12μm厚さの電解銅箔を製造した。
比較例8は、特許文献7(特開2000−17476号公報)に基づいて以下の通り作成した。CuSO・5HO、HSO、及びSnSOを含有する電解液を空気でバブリング処理して、CuSO・5HO=250g/dm(g/L)、HSO=50g/L、SnO超微粒子=3g/L、SnSO=10g/L、ポリエーテルとしてポリエチレングリコール=0.001〜0.1g/Lからなる電解液を調製した。この電解液を用いて電流密度=10A/dm、浴温度=50℃の条件で電析を行い、12μm厚さの電解銅合金箔を製造した。
比較例9は、特許文献8(特許第3943214号公報)に基づいて以下の通り作成した。銅イオン濃度70〜120g/L、硫酸イオン濃度50〜120g/Lの硫酸酸性硫酸銅溶液中に銀イオンを50ppm添加した電解液を用いた。この電解液を用いて電流密度=120A/dm、電解液温度=57℃の条件で電析を行い、12μm厚さの電解銅箔を製造した。
参考例としては、12μm厚さの市販のCu−0.015〜0.03Zr圧延銅合金箔(商品名:HCL(登録商標)−02Z、日立電線株式会社製)を用いた。
得られた各実施例及び比較例の電解銅(合金)箔並びに参考例の圧延銅合金箔について、常態での抗張力(引張強さ、TS)、その300℃×1H加熱後に常温で測定した抗張力、それらの比、導電率(EC)、塩素含有量、金属含有量を、それぞれ次のようにして測定した。
抗張力は、JISZ2241−1880に基づき測定した。銅箔の常態における抗張力の値が500MPa以上を良好、500MPa未満を不良と判断した。また、さらに好ましい態様での条件として、銅箔を不活性ガス雰囲気中で300℃で1時間(300℃×1H)加熱処理後に常温で測定した抗張力の値の常態での抗張力の値に対する比が80%以上を良好、80%未満を不良と判断した。
導電率は、JIS−K6271に基づき、4端子法(電流電圧法)で測定した。銅箔の導電率が65%IACS以上を良、65%IACS未満を不良と判断した。
銅箔中のW等の金属とClの含有量については、一定質量の電解銅(合金)箔を酸で溶解した後、得られた溶液中のW等の金属量をICP発光分光分析法により分析することで求めた。また、得られた溶液中の塩素含有量を塩化銀滴定法(検出限界:10ppm)により求めた。
これらの結果を表1に示す。
Figure 2014115681
Figure 2014115681
実施例1〜7は金属酸化物としてタングステン(W)の酸化物超微粒子を、実施例8及び11はモリブデン(Mo)の酸化物超微粒子を、実施例9はチタン(Ti)の酸化物超微粒子を、実施例10はテルル(Te)の酸化物超微粒子を、それぞれ電解銅合金箔中に取り込ませており、その取り込み量は各金属換算で50〜2200ppmの範囲に入っており、また、箔中の塩素含有量は10ppmを超えて50ppm未満の範囲に入っている。そのため、500MPa以上の高い常態抗張力を有し、300℃加熱後に常温で測定した抗張力の低下率も低く抑えられている。導電率も65%以上と高い。
以上より、本発明によれば、電解液中の塩素濃度及び金属元素濃度を適正な範囲に制御し、電解液中及び銅箔中に塩素を含有することで、銅箔中に所定の金属を酸化物として取り込ませて、これによって、得られる電解銅箔を高強度及び高耐熱性を有するものとすることが可能であることが分かる。
比較例1〜3、5、6は、電解液中での塩化物イオン濃度が15ppmを超えて高かった為、得られる銅箔には50ppm以上で多くの塩素を含んでいる。そのためタングステン(W)やモリブデン(Mo)の酸化物超微粒子の取り込み量が少なく、抗張力も実施例1〜11と比較して著しく低い値となった。
比較例4は、電解液中での塩化物イオン濃度が低かった例であるが、得られる銅箔での塩素濃度が低く、タングステン(W)の酸化物超微粒子の取り込みはできたものの、抗張力が低かった。
比較例7は特許文献4(特許第3238278号)に基づいて作成したものであり、ニカワを添加した組成で作成したものである。
常態での機械的強度も小さく、300℃×1H加熱後に常温で測定した機械的強度が著しく低下する電解銅箔であった。またこの銅箔中のW量を測定してみると、検出下限値(1ppm(=0.0001mass%))以下であった。
電解液中に15mg/Lを超える多量で塩化物イオンを含めると、タングステン等の銅と合金を生じにくい金属の電解析出が抑制され、例えばニカワなどの有機添加剤の添加効果に基づいて電解銅箔は形成されるが、電解銅合金箔は形成されないことが確認された。
前述したように本発明者等は本発明に至る検討の過程で、硫酸−硫酸銅電解液中にタングステン塩から変じたタングステン酸化物を存在させて、さらに塩化物イオンを15mg/Lを超える高濃度で含有させると、電析銅中にタングステンを共析させることができず、結果として所望の電解銅合金箔を得ることができないことを確認した。本発明は、この見地に基づくものである。
比較例8は特許文献7(特開2000−17476号公報)に基づいて作成した試験例である。Cu−Snは圧延合金でもよく知られている。比較例8の電界銅箔では、各種特性値や製造コストをCu−Sn圧延合金と比較しても優位性は認められない。また、硫酸酸性電解液中で酸化物ではない硫酸スズ(SnSO)を酸素バブリングによって強制的に酸化してSnO超微粒子としているため、製造上のコストがかかるだけでなく、該電解液中で生成して銅箔に取り込まれる該酸化物の粒子径(20nm超)が本発明に比べて著しく大きいために導電率も極めて低かった。
比較例9は特許文献8(特許第3943214号公報)に基づいて作成した試験例である。比較例9の電界銅箔では、AgはCuと固溶して金属Agとして取り込まれている。そのため金属を酸化物の超微粒子として取り込んで析出強化している本発明の実施例と比較して、耐熱性、つまり300℃×1H加熱後に常温で測定した抗張力の常態での抗張力に対する比(%)が劣った。これは、母材に分散した粒子の粒子径が小さいほど転位の阻害効果(つまり耐熱性)が高くなるところ、比較例9では、転位の阻害効果が低く、加熱による抗張力の低下防止効果が圧倒的に低かったことを示している。
参考例はCu−0.02Zr圧延銅合金箔である。本発明の電解銅合金箔が、圧延銅合金箔と比較しても同等以上の機械的特性と導電率とを有していることがわかる。
<実施例12〜20>
実施例12〜20では、前記基本浴組成の硫酸−硫酸銅系電解液の浴に、添加剤として表2に記載の各種金属塩化合物(各種金属源)と塩化ナトリウム(塩化物イオン源)とを添加して、表2に記載の通りの金属塩濃度と塩化物イオン濃度に調整し、さらに表2に示す有機添加剤を表2に示す濃度となるよう添加して、電解液を得た。
なお、有機添加剤について、表中で用いた略号は以下の通りである。
ETU:エチレンチオ尿素
TU:チオ尿素
TMTU:テトラメチルチオ尿素
DMTU:N,N−ジメチルチオ尿素
DETU:N,N−ジエチルチオ尿素
MPS:3−メルカプトプロピルスルフォネート
HEC:ヒドロキシエチルセルロース
PBF:ニッピペプチド(商品名、株式会社ニッピ製)
この各種電解液のいずれかを用いて、各実施例において、前記と同様の条件(電流密度、液温)で電析を行い、各々12μm厚さの電解銅合金箔を製造した。
得られた各実施例の電解銅合金箔について、前記と同様にして、常態での抗張力(引張強さ、TS)、その300℃×1H加熱後に常温で測定した抗張力、それらの比、導電率(EC)、塩素含有量、金属含有量を、それぞれ測定した。
これらの結果を表2に示す。
Figure 2014115681
以上の表2の結果から、電解銅箔を製造する際に、所定の有機添加剤が電解液に含まれていても、前記の実施例と同等の高い抗張力と優れた耐熱性を有する電解銅合金箔が得られることが分かる。
本発明の電解銅合金箔は、加熱後でも大きな機械的強度を要求されるプリント配線板材料、例えばHDDサスペンション材料、或いはTAB材料の分野の構成材料として好適である。
また、プリント配線板材料のみならず、高温で加熱した後でも大きな機械的強度と導電性を要求される分野の構成材料としても好適に使用することができる。
さらに、本発明の電解銅合金箔は、リチウムイオン二次電池用負極集電体等の電池部材用途にも好適に用いることができる。
本発明をその実施態様とともに説明したが、我々は特に指定しない限り我々の発明を説明のどの細部においても限定しようとするものではなく、添付の請求の範囲に示した発明の精神と範囲に反することなく幅広く解釈されるべきであると考える。
本願は、2013年1月24日に日本国で特許出願された特願2013−011517に基づく優先権を主張するものであり、これはここに参照してその内容を本明細書の記載の一部として取り込む。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、前記有機添加剤を用いないか若しくは所定の有機添加剤を用いて、かつ、塩化物イオン濃度を所定の低濃度に調整した電解液から電解析出(電析あるいは電着ともいう)させることによって、常態の機械的強度が大きく、かつ、約300℃で加熱しても機械的強度の熱劣化が小さい電解銅合金箔が得られることを見い出した。
また、本発明者らは、W、Mo、TiまたはTeの少なくとも1種の金属の金属塩を溶解した水溶液と、硫酸銅水溶液とを混合して得た電解液であって、前記有機添加剤を用いないか若しくは所定の有機添加剤を用いて、かつ、塩化物イオン濃度を所定の低濃度に調整した電解液を使用して製箔を行なうことで、該金属の酸化物の超微粒子及びその一部が還元された金属の超微粒子を電解銅箔に取り込ませることによって、高導電率、高抗張力かつ耐熱性に優れた電解銅合金箔が得られることを見出した。
本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至ったものである。
すなわち、本発明によれば、以下の手段が提供される。
(1)W、Mo、TiまたはTeの少なくとも1種の金属またはその酸化物を含み、塩素を10ppmを超えて50ppm未満の量で含む電解銅箔。
W、Mo、TiまたはTeの少なくとも1種の金属またはその酸化物を該金属として50〜2200ppm含む(1)項に記載の電解銅箔。
)母材の銅が粒子サイズ(GS)5〜500nmの微細結晶粒として存在しており、前記金属の金属酸化物が粒子径0.5〜20nmの超微粒子として母材に分散している(1)または(2)に記載の電解銅箔。
)導電率が65%IACS以上である(1)〜()のいずれか1項に記載の電解銅箔。
)常態における抗張力の値が500MPa以上であり、300℃加熱処理後に常温で測定した抗張力の値の常態での抗張力の値に対する比が80%以上である(1)〜()のいずれか1項に記載の電解銅箔。
)硫酸銅水溶液と、上記金属の金属塩の水溶液と、15mg/L以下の塩化物イオンとを含有してなる電解液を用いて製造された(1)〜()のいずれか1項に記載の電解銅箔。
)硫酸銅水溶液と上記金属の金属塩の水溶液との混合液に、15mg/L以下の塩化物イオン濃度となるように塩酸若しくは水溶性塩素含有化合物を添加して電解液を準備し、前記電解液を用いて電解析出により電解銅箔を製造する(1)〜()のいずれか1項に記載の電解銅箔の製造方法。
)電解液に、チオ尿素系化合物、3−メルカプトプロピルスルフォネート、ヒドロキシエチルセルロース及びペプチド類からなる群から選ばれる少なくとも1種の有機添加剤を1ppm〜20ppmの量で含有させる()項に記載の電解銅箔の製造方法。
)タングステンを含有し、塩素を10ppmを超え50ppm未満の量で含有し、残部が銅及び不可避不純物からなる電解銅箔。
10)タングステンを50〜2200ppm含有する()項に記載の電解銅箔。
11)塩化物イオン濃度15mg/L以下の硫酸−硫酸銅系電解液に、タングステン塩を溶解した水溶液を混合して電解液を得て、この電解液から電解析出により電解銅箔を製造する()または(10)項に記載の電解銅箔の製造方法。
12)電解液に、チオ尿素系化合物、3−メルカプトプロピルスルフォネート、ヒドロキシエチルセルロース及びペプチド類からなる群から選ばれる少なくとも1種の有機添加剤を1ppm〜20ppmの量で含有させる(11)項に記載の電解銅箔の製造方法。
本発明の電解銅箔(以下、電解銅合金箔ともいう)は、例えばCu−W合金などの銅合金の電解箔であるために、常態での機械的強度が大きく、かつ、約300℃の高温で加熱しても機械的強度の熱劣化が小さい。
なお、ここで機械的強度とは引張強さ(抗張力)、0.2%耐力等を指す。
また、常態とは、電解銅箔の作製後、熱処理を施す前及び熱処理を施した後の常温・常圧(25℃・1気圧)に置かれた状態のことを意味する。
また、本発明の電解銅合金箔は、従来治金的には銅との合金化が困難であったW、Mo、Ti、Teの金属を電解銅合金箔中にその金属の酸化物の超微粒子として取り込ませることで、高導電率、高抗張力であって、かつ耐熱性に優れる。ここで、該金属酸化物のごく一部は金属に還元されて金属超微粒子として本発明の電解銅合金箔に取り込まれる場合もある。本発明においては、本発明の電解銅合金箔中に存在するこれらの金属酸化物の超微粒子及び金属の超微粒子を合わせて、電解銅合金箔中に取り込まれた金属という。
このため、本発明の電解銅合金箔は、フレキシブルプリント配線板(FPC)やリチウムイオン二次電池用負極集電体などの各種用途に好適に用いることができる。
また、本発明の電解銅合金箔の製造方法は、簡便な手法で前記電解銅合金箔を製造する方法として好適なものである。
本発明の上記及び他の特徴及び利点は、下記の記載からより明らかになるであろう。
(電解銅合金箔の組成)
本発明の電解銅合金箔は、W、Mo、TiまたはTeの少なくとも1種の金属をその酸化物の超微粒子としてまたは還元された金属の超微粒子として含む。本発明の電解銅合金箔は、塩素を10ppmを超えて50ppm未満の量で含有する。
まず、pH4以下の液中、好ましくは硫酸酸性の液中では酸化物として存在する金属としては、W、Mo、TiまたはTeの少なくとも1種である。好ましくは、これらの金属種の内のいずれか1種を含む。
電解銅合金箔中でのこれらの金属の含有量(取り込み量)は、該金属として換算して50〜2200ppmが好ましく、200〜2200ppmがより好ましく、330〜1510ppmがさらに好ましく、630〜1200ppmが特に好ましい。この含有量が少なすぎると、耐熱性の向上効果が著しく減少し、例えば300℃で加熱した後に常温で測定した抗張力の常態の抗張力に対する比として80%未満と低くなってしまう。一方、この含有量を過度に多くしても、前記抗張力の向上効果が飽和してそれ以上の改善が見られず、また、高コストにもなり望ましくない。
次に、電解銅合金箔中での塩素の含有量(取り込み量)は、10ppmを超えて50ppm未満である。電解銅合金箔の塩素含有量を過度に少なくすることは、電解法で銅箔を製造する際に用いる銅原料の選定がシビアになったり、製造装置の制約が厳しくなりすぎるなどの点で望ましくない。一方、この電解銅合金箔の塩素含有量を過度に多くしても、箔中に取り込まれる金属量が低下し、初期強度の低下及び加熱後の強度が低下する事から好ましくない。
また、電解液中へのタングステンなどの金属塩の添加量を増やすことで、塩素含有量を過度に少なくしなくても、優れた抗張力及び耐熱性などを実現した本発明の電界銅箔を得ることができる。
以上から、特性及びコストの観点から、電解銅合金箔中での塩素含有量は、10ppmを超えて50ppm未満とすることが好ましい。

Claims (13)

  1. pH4以下の液中では酸化物として存在する金属またはその酸化物を含み、塩素を10ppmを超えて50ppm未満の量で含む電解銅箔。
  2. pH4以下の液中では酸化物として存在する前記金属が、W、Mo、TiまたはTeの少なくとも1種である請求項1に記載の電解銅箔。
  3. pH4以下の液中では酸化物として存在する金属またはその酸化物を該金属として50〜2200ppm含む請求項1または2に記載の電解銅箔。
  4. 母材の銅が微細結晶粒として存在しており、前記金属の金属酸化物が超微粒子として母材に分散している請求項1〜3のいずれか1項に記載の電解銅箔。
  5. 導電率が65%IACS以上である請求項1〜4のいずれか1項に記載の電解銅箔。
  6. 常態における抗張力の値が500MPa以上であり、300℃加熱処理後に常温で測定した抗張力の値の常態での抗張力の値に対する比が80%以上である請求項1〜5のいずれか1項に記載の電解銅箔。
  7. 硫酸銅水溶液と、上記金属の金属塩の水溶液と、15mg/L以下の塩化物イオンとを含有してなる電解液を用いて製造された請求項1〜6のいずれか1項に記載の電解銅箔。
  8. 硫酸銅水溶液と上記金属の金属塩の水溶液との混合液に、15mg/L以下の塩化物イオン濃度となるように塩酸若しくは水溶性塩素含有化合物を添加して電解液を準備し、前記電解液を用いて電解析出により電解銅箔を製造する請求項1〜7のいずれか1項に記載の電解銅箔の製造方法。
  9. 電解液に、チオ尿素系化合物、3−メルカプトプロピルスルフォネート、ヒドロキシエチルセルロース及びペプチド類からなる群から選ばれる少なくとも1種の有機添加剤を1ppm〜20ppmの量で含有させる請求項8に記載の電解銅箔の製造方法。
  10. タングステンを含有し、塩素を10ppmを超え50ppm未満の量で含有し、残部が銅及び不可避不純物からなる電解銅箔。
  11. タングステンを50〜2200ppm含有する請求項10に記載の電解銅箔。
  12. 塩化物イオン濃度15mg/L以下の硫酸−硫酸銅系電解液に、タングステン塩を溶解した水溶液を混合して電解液を得て、この電解液から電解析出により電解銅箔を製造する請求項10または11に記載の電解銅箔の製造方法。
  13. 電解液に、チオ尿素系化合物、3−メルカプトプロピルスルフォネート、ヒドロキシエチルセルロース及びペプチド類からなる群から選ばれる少なくとも1種の有機添加剤を1ppm〜20ppmの量で含有させる請求項12に記載の電解銅箔の製造方法。
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