JPWO2006087935A1 - フェノキサジニウム化合物を活性成分として含有する医薬組成物 - Google Patents

フェノキサジニウム化合物を活性成分として含有する医薬組成物 Download PDF

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Abstract

本発明の目的は、医薬組成物、特に、寄生性の原虫感染症に対して高い治療効果及び選択毒性を有し、又、延命効果等を示す治療用及び/又は予防用の医薬組成物を提供するである。本発明は、一般式(1)で表される化合物を含有する医薬組成物、特に、原虫感染症の治療剤及び/又は予防剤、並びに、それに有効成分として含まれる新規化合物に関する。【化1】

Description

本発明は医薬組成物及びその有効成分である新規化合物に関する。本発明の化合物は、特に、例えば、薬剤耐性マラリアを含むマラリア症、リ−シュマニア症、アフリカ睡眠病やシャ−ガス病を含むトリパノソ−マ症、トキソプラズマ症、及びクリプトスポリジウム症のような寄生虫感染に関連する疾患の治療及び/又は予防に有用である。
寄生性の原虫感染症は、現在でも特に熱帯や亜熱帯地域を中心に多く知られており、例えばマラリア症、リ−シュマニア症、アフリカ・トリパノソ−マ症(アフリカ睡眠病)、アメリカ・トリパノソ−マ症(シャ−ガス病)、リンパフィラリア症、バベシア症、トキソプラズマ症、クリプトスポリジウム症などが挙げられる。これらには、ヒトのみに感染するもの及び、家畜や小動物にも感染する人畜共通感染症であるものに分類されるが、どちらにおいても重大な経済的かつ社会的損害をもたらす。例えば、これらの疾病の中には、一般的な社会生活を送ることが不可能になるほどの重篤な症状を示すもの、さらには介護必要な寝たきり状態を余儀なくさせるもの、致死性の症状に発展させるものがある。しかし、これらの疾病に有効性を示すワクチンは現在のところ臨床薬としては存在せず、今後も開発が困難とされている。
これらの疾病の中には十分な効果を示す治療薬がないもの、治療薬に対する耐性原虫の出現及び拡散、治療薬の重篤な副作用などが問題となっているものもある。例えば、現在、リ−シュマニア治療剤であるペントスタムは分子内にアンチモン原子を有することから、治療の副作用としてアンチモン中毒が避けられない。又、アフリカ・トリパノソ−マ(アフリカ睡眠病)の初期治療に使用されるメラルソプロ−ルは分子内にヒ素原子が含まれており、ヒ素中毒が副作用として起こるという問題点がある。そのような背景のもと、内服や注射、もしくはそれに準じる投与形態で服用できる有効な治療薬または予防薬の早急な開発が切望されている。
これまでに、以下の構造式(2)で表される、酸化段階が低いフェノキサジン化合物はトキソプラズマ症の原因となるToxoplasma gondii由来のデヒドロ葉酸還元酵素の阻害活性を有することが酵素レベルで知られており(特許文献1)、寄生虫感染症に有効であることが示唆されている。しかしながら、この化合物が実際にトキソプラズマ以外の寄生虫、実際に生きた寄生虫、又は宿主に寄生した状態、即ち細胞レベルや個体レベルで治療効果を示すか否かについて不明である。また、この化合物が原虫感染症に効果を示すか否かの因果関係は全く不明であり、予想できるものではなかった。
Figure 2006087935
又、以下の構造式(3)で表されるBrilliant Cresyl Blueはマラリア症の原因となるPlasmodium falciparum原虫を用いるin vitro(細胞)評価系で増殖阻害することが知られている(非特許文献1)。しかしながら、生体動物を用いる in vivo試験系では高いマラリア治療効果を示さず、従って、該文献の記載からは、一般式(1)で示される2つの二置換アミノ基を有するフェノキサジン化合物がマラリア症に効果を示すか否かについては予想できるものではない。更に、非特許文献1には、当該化合物がマラリア以外の寄生虫感染症に治療効果を示すか否かいついても全く記載されていない。又、この化合物が原虫感染症に効果を示すか否かの因果関係は全く不明であり、予想できるものではなかった。
Figure 2006087935
上述の非特許文献1には、構造式(3)で表されるフェノキサジン及びそれに類似する以下の各種化合物群のin vitroにおける熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum W2)の増殖阻害が示されている。該文献に示されたこれら化合物についての熱帯熱マラリア原虫に対するサンプルのEC50値を表1に示す。
Figure 2006087935
Figure 2006087935
更に表2に上記各化合物について、マラリアに感染したマウスに5mg/kg/dayの腹腔投与プログラムで連続4日間治療を行った結果、無処置のマウスと比較したときの治癒率(suppression:血液中のマラリア感染赤血球の減少比)を示す。尚、完治とはsuppressionが100%であることを指す。
Figure 2006087935
これらの結果から、上記非特許文献1に開示される化合物については、in vivo試験系では高いマラリア増殖阻害効果が認められず、実際の治療効果は全く期待できないことが判る。また、治療に供したモデル動物は治療をしない動物に比べ、約1〜2日間だけ延命したにすぎず、急性毒性も高いので、大量の投与には適していない為、高い治癒効果を実現することは困難であった。
PCT/US00/01968号公報 Antimicrobial Agents and Chemotherapy誌、1995年、39巻、2671〜2677頁
したがって、本発明の目的は、医薬組成物、特に、寄生性の原虫感染症に対して高い治療効果及び選択毒性を有し、又、延命効果等を示す治療用及び/又は予防用の医薬組成物を提供することにある。
本発明らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、上記一般式(1)で表される化合物を含有する医薬組成物において、原虫寄生感染症に対しin vivo試験系でも高い増殖阻害効果が認められる事を見出した。本発明はこれらの知見に基づいて完成したものである。
即ち、本発明は、以下の各態様に係るものである。
1. 下記一般式(1)で表される化合物を有効成分として含有する医薬組成物:
Figure 2006087935
(式中、R1及びR2はそれぞれ独立にアルキル基、アリ−ル基又はヘテロ環基を表し、同一でも異なっていてもよく、任意にヒドロキシル基、アルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、シアノ基、スルホン酸基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、若しくはニトロ基で置換されていてもよく、又、R1とR2が縮合して環を形成していてもよく;
R3及びR4はそれぞれ独立にアルキル基、アリ−ル基又はヘテロ環基を表し、同一でも異なっていてもよく、任意にヒドロキシル基、アルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、シアノ基、スルホン酸基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、若しくはニトロ基で置換されていてもよく、又、R3とR4が縮合して環を形成していてもよく;
R5及びR6は、それぞれ独立して、ハロゲン、アルキル基、アリ−ル基、ヘテロ環基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アシルオキシ基、アミノ基、シアノ基、スルホン酸基、カルボキシル基、エステル基、又はニトロ基を表し、同一でも異なっていてもよく、R5及びR6が互いに脂環、芳香環、ヘテロ脂環、又はヘテロ芳香環を形成していてもよく;
m及びnは、それぞれ独立して、0〜3の整数であり;及び
Qは生理学的に許容しうるアニオンを表す)。
2. R1、R2、R3及びR4がそれぞれ独立に炭素数1〜6のアルキル基であることを特徴とする、上記1記載の医薬組成物。
3. Qがハロゲンイオン又は過塩素酸イオンであることを特徴とする、上記1又は2記載の医薬組成物。
4. R1とR2、又は、R3とR4が縮合して環を形成していることを特徴とする、上記1〜3のいずれか一項に記載の医薬組成物。
5. 環がピペラジン環又はモルホリン環である、請求項4記載の医薬組成物。
6. 下記構造式で表される化合物の少なくとも一つを有効成分として含有する医薬組成物:
Figure 2006087935
7.原虫寄生感染症の治療用及び/又は予防用である、上記1から6のいずれかに記載の医薬組成物。
8. 上記原虫寄生感染症がマラリア症、リ−シュマニア症、アフリカ睡眠病、シャ−ガス病、トキソプラズマ症、リンパフィラリア症、バベシア症、又はコクシジウム症であることを特徴とする上記7記載の原虫寄生感染症の治療用及び/又は予防用医薬組成物。
9. 上記原虫寄生感染症がマラリア症、リ−シュマニア症、アフリカ睡眠病、又はシャ−ガス病であることを特徴とする上記8に記載の原虫寄生感染症の治療用及び/又は予防用医薬組成物。
10. 上記原虫寄生感染症がマラリア症であることを特徴とする上記9に記載の原虫寄生感染症の治療用及び/又は予防用医薬組成物。
11. 上記一般式(1)で示される化合物が1mg〜10,000mg含有されていることを特徴とする上記1から10のいずれかに記載の原虫寄生感染症の治療用及び/又は予防用医薬組成物。
12. 上記1に記載の化合物を含む組成物の形状が、液体状、錠剤状、又はコロイド状であることを特徴とする上記1から11のいずれかに記載の原虫寄生感染症の治療用及び/又は予防用医薬組成物。
13.下記のいずれかの構造式で表される化合物:
Figure 2006087935
Figure 2006087935

Figure 2006087935
本発明の医薬組成物に有効成分として含まれる化合物は、特に、寄生性の原虫感染症に対して低用量の投与によっても増殖阻害効果を示し、原虫増殖阻害を示す用量より高い用量の投与によっても哺乳類細胞を傷つけない(選択毒性係数が高い)。また、細胞レベルではなく生体に本化合物を投与した場合も、急性毒性などの副作用を示さず原虫の増殖を抑制し、治療効果及び有意な延命効果を示すことがインビボ試験で確認された。更に、本発明化合物には、アンチモン又はヒ素などの有害な原子が含まれていないために、それらに起因する副作用の恐れがない。
以下、本発明による医薬組成物について具体的に説明する。
多種多様な化合物について疾病原因となる原虫の増殖効果を検定し、さらに副作用の指標となる哺乳類細胞に対しての細胞毒性を評価した。さらに、宿主モデルとしてマラリア感染マウスを用いて、多種多様な化合物を任意の量もしくは形態で投与しマラリアの治療効果を評価した。後者の評価系で5〜10mg/kgの投与量にて薬剤非投与のものと比較して、50%以上のマラリア原虫増殖抑制効果を示す化合物を探索した。
その結果、上記効果を示す一般式(1)で表される化合物として、一般式(1)で表される化合物を見出した。該化合物について更に詳細に説明する。
一般式(1)のR1〜R4で表されるアルキル基としては、炭素数1〜12のものが好ましく、炭素数1〜6のものがより好ましく、直鎖状でも分岐状でも環状でもよい。具体的なアルキル基としては、メチル、エチル、及びブチル基が挙げられる。かかるアルキル基は置換されてもよく、好ましい置換基の例としては下記の置換基として挙げたものが好ましい。一般式(1)のR1〜R4で表されるアリ−ル基としては、炭素数5〜15のものが好ましく、炭素数6〜10のものがより好ましい。
一般式(1)のR1〜R4で表されるヘテロ環基としては、好ましくは5〜8員環、より好ましくは5又は6員環である。ヘテロ原子としては、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、テルル原子及びリン原子が挙げられ、窒素原子、酸素原子、硫黄原子及びセレン原子が好ましい。ヘテロ環基の具体例としては、例えば、ピロ−ル環、フラン環、ピペリジン環、モルホリン環、ピペラジン環、ピリジン環、ピロリジン環等が挙げられる。かかるヘテロ環基は置換されてもよい。
また、R1とR2、又はR3とR4は互いに縮合して3〜12員、好ましくは5〜7員環の飽和又は不飽和環を形成していてもよい。このような飽和又は不飽和環の例として、例えば、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環、アゼピン環、ピロール環、及びテトラヒドロピリジン環等ヘテロ環を挙げることが出来る。又、R5及びR6が互いに結合して形成される脂環、芳香環、ヘテロ脂環、又はヘテロ芳香環の例としては、例えば、シクロヘキセン環、シクロペンテン環、ベンゼン環、ナフタレン環、ジヒドロピロール環、テトラヒドロピリジン環、ピロール環、フラン環、ピリジン環、及びインドール環等を挙げることができる。
上記の形成された各種環化合物は任意の置換基で置換されていてもよい。このような置換基の好適例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基などのアルキル置換基、フェニル基、ナフチル基などの芳香族基、アミノ基、ジアルキルアミノ基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アシルオキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基、ニトリル基、スルホン酸基、ニトロ基、クロロ基、フルオロ基、及びブロモ基等を挙げることができる。
上記の化合物においてQは電荷平衡に必要である。Qについての「生理学的に許容しうるアニオン」という用語は、Qが該化合物を受容者に投与した場合に無毒でかつ上記の化合物を水性系に溶解させるイオンであること意味する。Qによって表される生理学的に許容しうるアニオンの好適な例としては、塩素イオン、臭素イオン及びヨウ素イオンの如きハロゲンイオン;例えば、メタンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、p−トルエンスルホン酸イオン、ナフタレンスルホン酸イオン、2−ヒドロキシエタンスルホン酸イオン等の脂肪族及び芳香族スルホン酸イオンの如きスルホン酸イオン;シクロヘキサンスルファミン酸イオンの如きスルファミン酸イオン;メチル硫酸イオン及びエチル硫酸イオンの如き硫酸イオン;硫酸水素イオン;ホウ酸イオン;ジエチルリン酸イオン及びメチル水素リン酸イオンの如きアルキル及びジアルキルリン酸イオン;トリメチルピロリン酸イオンの如きピロリン酸イオン;カルボン酸イオン(カルボキシ基及び水酸基が置換したカルボン酸イオンが都合よく用いられる);炭酸イオン;炭酸水素イオン;過塩素酸イオン及び水酸化物イオンが挙げられる。生理学的に許容しうるアニオンQの特に好ましい例としては塩素イオン、酢酸イオン、プロピオン酸イオン、吉草酸イオン、クエン酸イオン、マレイン酸イオン、フマル酸イオン、乳酸イオン、コハク酸イオン、酒石酸イオン、安息香酸イオン、過塩素酸イオン及び水酸化物イオンが挙げられる。
本発明で用い得る一般式(1)の化合物の典型的な例としては、以下の化合物群が挙げられる。しかしながら、本発明はこれらの化合物に限定されるものと解釈されるべきではない。尚、このうち、A−8、A−9及びA−11で示される化合物は新規化合物であり、従って、本発明はこれら化合物自体にも係るものである。
Figure 2006087935
本発明の一般式(1)化合物であるフェノキサジニウム化合物は、当業者に公知の従来技術、例えば、M.L.Crossleyらにより記述された非特許文献1、Journal of American Chemical Society誌、1952年、74巻、578〜584頁、及び、K.Andreasらにより記述された非特許文献European Journal of Organic Chemistry誌、1999年、4巻、923−930頁に記載された方法を参考に公知の出発原料から容易に合成することができる。尚、これらの文献における開示内容は本明細書中にその内容の一部として参照されて含まれるものである。
上記の一般式(1)の化合物を含有する本発明の医薬組成物は、マラリア症、アフリカ・トリパノソ−マ症(別名;アフリカ睡眠病)、アメリカ・トリパノソ−マ症(別名:シャ−ガス病)、リ−シュマニア症、バベシア症、リンパフィラリア症、トキソプラズマ症(エイズなどの日和見感染症)、クリプトスポリジウム症(熱帯性下痢)、その他寄生性の原虫による感染が原因となる多様なタイプの疾病の治療及び予防に有効に使用できる。
本発明の医薬組成物において、有効成分として含有される上記一般式(1)として1又は2種類以上の化合物を含有してもよく、更に、必要に応じて、従来から用いられている抗原虫感染症剤を含む当業者に公知の任意の他の治療薬と組合せて使用しても良い。かかる抗原虫感染症剤の好適な例としては、クロロキン、メフロキン、アルテミシニン、アトバコン、及びピリメサミン(以上、マラリア症の治療薬);スラミン、ペンタミジン、メラルソプロ−ル、及びアスコフラノン(以上、アフリカ睡眠病の治療薬)ベンズニダゾ−ル(以上、シャ−ガス病の治療薬)、ペントスタム、アンフォテリシンB、ミルテフォシン及びフルコナゾール(以上、リ−シュマニア症の治療薬)等が挙げられる。
一般式(1)の化合物と組合せて、本発明の医薬組成物に用いることのできる医薬キャリア−又は希釈剤の好適な例としては塩化ナトリウム;塩化マグネシウム;塩化亜鉛、グルコ−ス;サッカロ−ス;ラクト−ス;エチルアルコ−ル;グリセリン;マンニト−ル;ソルビト−ル;ペンタエリスリト−ル;ジエチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、ジプロピレングリコ−ル、ポリエチレングリコ−ル400、他のポリエチレングリコ−ル;トリラウリン酸グリセリル、及びジステアリン酸グリセリルの如き脂肪酸のモノ、ジ及びトリグリセリド;ペクチン;でんぷん;アルギニン酸;キシロ−ス;タルク;石松子;オリ−ブ油、ピ−ナツ油、ヒマシ油、コ−ン油、紅花油、小麦麦芽油、ゴマ油、棉実油、ヒマワリ油及びタラ肝油の如きオイル及び油脂;ゼラチン;レシチン;シリカ;セルロ−ス;メチルヒドロキシプロピルセルロ−ス、メチルセルロ−ス、ヒドロキシエチルセルロ−スの如きセルロ−ス誘導体;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、オレイン酸マグレシウム、パルミチン酸カルシウム、ベヘン酸カルシウム及びステアリン酸マグネシウム等の12〜22の炭素原子を有する脂肪酸の塩;シクロデキストリン類(例えば、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、ヒドロキシエチル−β−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン、ジヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン、カルボキシメチルエチル−β−シクロデキストリン、シクロアワオドリン、及びジメチル−β−シクロデキストリン等);乳化剤(例えば、2〜22の炭素原子,特に10〜18の炭素原子を有する飽和及び不飽和の脂肪酸とグリコ−ル、グリセリン、ジエチレングリコ−ル、ペンタエリスリト−ル、エチルアルコ−ル、ブチルアルコ−ル、オクタデシルアルコ−ルの如き1〜20の炭素原子を有する一価の脂肪族アルコ−ル又は多価アルコ−ルとのエステル;及びジメチルポリシロキサンの如きシリコ−ン等が挙げられる。更に、医薬組成物に従来から用いられてきた当業者に公知の任意の追加のキャリア−も本発明の医薬組成物に使用することが出来る。
本発明の化合物の薬学的な有効量及び投与方法又は投与手段は、感染症の原因となる寄生原虫の種類、原虫の寄生部位、病状の重さ、治療方針、患者の年齢、体重、性別、全般的な健康状態、及び患者の(遺伝的)人種的背景に応じて、当業者が適宜選択することができる。一般的には、本発明の化合物の投与量は1〜10,000mg/日/体重70kg、より一般的には50〜2000mg/日/体重70kgである。
本発明医薬組成物は投与方法・投与経路等に応じて当業者に公知の任意の形状とすることが出来る。それらは適当な方法で投与することが出来る。例えば、形状が、液体状、錠剤状、コロイド状のものを、液状の場合、5%グルコ−ス水溶液に溶かした形で或いは上記のキャリア−又は希釈剤を伴った形で、静脈内、腹腔内、皮下に注射する方法が挙げられる。錠剤状の場合では経口から服用が挙げられ、コロイド状の場合は皮膚に塗布する等の方法が挙げられる。尚、上記一般式(1)で示される化合物は、本発明の医薬組成物の使用目的、対象、及び形状等に応じて、適当な量で含有されることが出来るが、通常、1mg〜10,000mg程度、好ましくは、10mg〜3,000mg程度含有されている。
本発明の一般式(1)の化合物及びそれを有効成分として含有する医薬組成物の有効性を明らかにするために、以下に実施例を示し、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、以下の実施例中の各表においてA−1(60%純度)で示される化合物は、MP Biomedical Product社から試薬として購入したものを精製することなくそのまま用いた。その他の化合物は95%以上の純度を1H−NMR及び元素分析から保証した。
3−ジブチルアミノ−7−ジエチルアミノフェノキサジニウム パ−クロレイト(化合物A−8)の合成
室温下、3−ジブチルアミノフェノ−ル(1.0mL,4.43mmol)とN,N−ジエチル−4−ニトロソアニリン(790mg,4.43mmol)の混合物をエタノ−ル(55mL)に懸濁し、60%過塩素酸水溶液(0.5mL)を滴下しながら加えた。その混合物を3時間加熱還流後、室温に冷却した。溶媒量が約半分になるまで減圧下で濃縮し、溶液を0℃に冷却した。沈殿物を濾過により除去し、濾液を濃縮した。濃縮した粗物質をシリカゲルクロマトグラフィ−(溶出液:クロロホルム:酢酸エチル=9:1)で精製し、粗生成物を得た。この粗生成物をメタノ−ルに溶解し、0℃に冷却後ジエチルエ−テルを若干量滴下することにより、結晶化操作を行った。濃青色の結晶を濾過したところ、3−ジブチルアミノ−7−ジエチルアミノフェノキサジニウム パ−クロレイトが33.3mg得られた(単離収率 2%)。
1H−NMR(400MHz,CD3ОD) δ:7.77(d,2H,J=9.8Hz),7.38(dd,1H,J=9.8,2.6Hz),7.35(dd,1H,J=9.8,2.6Hz),3.77(q,4H,J=7.1Hz),3.70(q,4H,J=7.8Hz),1.74(m,4H),1.46(m,4H),1.35(t,6H,J=7.1Hz),1.02(t,6H,J=7.5Hz). FAB−MS 380.
3−エチルメチルアミノ−7−ジメチルアミノフェノキサジニウム パ−クロレイト(化合物A−9)の合成
室温下、3−メチルエチルアミノフェノ−ル(300mg,1.98mmol)とN,N−ジメチル−4−ニトロソアニリン(298mg,1.98mmol)の混合物をエタノ−ル(15mL)に懸濁し、70%過塩素酸水溶液(0.5mL)を滴下しながら加えた。その混合物を6時間加熱還流後、室温に冷却し、減圧下溶媒を留去した。その粗物質をシリカゲルクロマトグラフィ−(溶出液:クロロホルム:酢酸エチル=9:1)で精製し、216mgの粗生成物を得た(粗収量 27%)。この粗生成物をメタノ−ルに溶解し0℃に冷却し、結晶化操作を行った。濃青色の結晶を濾過したところ、3−エチルメチルアミノ−7−ジメチルアミノフェノキサジニウム パ−クロレイトが13.3mg得られた(単離収率 2%)。
1H−NMR(400MHz,CDCl3) δ:7.80(s,1H),7.78(s,1H),7.41(dd,1H,J=6.8,2.8Hz),7.39(dd,1H,J=6.8,2.8Hz),6.96(d,1H,J=2.8Hz),6.94(d,1H,J=2.8Hz),3.81(q,4H,J=7.2Hz),3.41(s,6H),3.38(s,3H),1.34(t,3H,J=7.2Hz). FAB−MS 282.
3−ジメチルアミノ−7−(1−ピペラジノ)フェノキサジニウム クロリド1塩酸塩(化合物A−11)の合成
室温下、3−(1−ピペラジノ)フェノ−ル(165mg,0.92mmol)とN,N−ジメチル−4−ニトロソアニリン(139mg,0.92mmol)の混合物をエタノ−ル(50mL)に懸濁し、70%過塩素酸水溶液(0.5mL)を滴下しながら加えた。その混合物を6時間加熱還流後、室温に冷却し、減圧下溶媒を留去した。その粗物質をシリカゲルクロマトグラフィ−(溶出液:クロロホルム:酢酸エチル=9:1)で精製し、65mgの粗生成物を得た。この粗生成物をメタノ−ルに溶解したものをイオン交換樹脂Amberlyte IRA−400(C1)に混和し室温で2時間放置した。これを濾過し、更に樹脂をメタノールで洗浄した。集めたろ液を減圧下濃縮し、結晶化操作を行った。濃青色の結晶を濾過したところ、3−ジメチルアミノ−7−(1−ピペラジノ)フェノキサジニウム クロリド1塩酸塩が49.2mg得られた(単離収率 14%)。
1H−NMR(400MHz,CD3ОD) δ:7.91(d,1H,J=9.3Hz),7.84(d,1H,J=9.6Hz),7.59(dd,1H,J=9.6,2.7Hz),7.49(dd,1H,J=9.3,2.7Hz),7.22(d,1H,J=2.7Hz), 7.07(d,1H,J=2.7Hz),4.04(t,4H,J=5.3Hz),3.52(s,6H),3.46(t,4H,J=5.3Hz). FAB−MS 309.
尚、上記A−1〜A−20で示された中の他の化合物も同様な方法で合成した。
[クロロキン耐性熱帯熱マラリア原虫増殖阻害スクリ−ニング試験(in vitro)]
本実施例では、クロロキン耐性熱帯熱マラリア原虫である、Plasmodium Falciparum K1株の原虫を用いた。実験に用いた培地は、ろ過滅菌したRPMI−1640培地で、ヒト血清を5%となるように添加した。マラリア原虫の培養はO濃度3%、CO濃度4%、N濃度93%、温度は37℃で行った。
試験に用いる本発明化合物、または陽性対象薬(クロロキン)はDMSOに溶解し、所定濃度の試験液とした。培養したマラリア原虫感染赤血球を遠心分離で集め、非感染赤血球で希釈し、初期感染率0.15%とした。このときのヘマトクリット値は 2.5%とした。
96穴培養プレ−トのウェルに、200μLのマラリア感染培養液を加え、所定濃度の薬剤を含む試験液又は薬剤を含まないDMSОを加え調整した。試験液はduplicateにとった。
37℃で48時間培養した後、0.5μCiの放射性のトリチウム(H)標識されたヒポキサンチンを各ウェルに加えた。さらに24時間同条件で培養した後、グラスファイバ−フィルタ−上に採取し蒸留水で洗浄した。ベ−タプレ−ト液体シンチレ−ションカウンタ−(Wallac社製)で放射線強度を計測し、試験液添加群及びコントロ−ルのマラリア原虫感染率を算出した。上記で求めたマラリア原虫感染率から次式によって増殖阻害率を算出し、50%増殖阻害濃度(EC50)を求める。
増殖阻害率(%)={1−(b−a)/(c−a)}×100
a:初期感染率
b:試験液添加時の感染率
c:コントロ−ルの感染率
[ラットL6細胞増殖阻害試験(in vitro)]
ラット由来L6細胞(rat skeletal myoblast cell)を用いた。培地はRPMI1640培地に、L−グルタミン(200mM)が1%、胎児牛血清が10%となるように添加し、CO濃度5%、37℃で培養した。
試験に用いる本発明化合物または対象薬をDMSOに溶解し、所定濃度の試験液とした。前培養を行い、対数増殖期に入った細胞を含む培地を96穴培養プレ−トのウェルにとり、次に所定濃度の薬剤を含む試験液又は薬剤を含まないDMSОを加えた。試験液はduplicateにとった。
培養プレ−トをインキュベ−タ−中で72時間培養した後、増殖阻害活性を検定した。検定は以下のように行った。それぞれのウェルに10μLのAlamar Blue水溶液を加え、さらに2時間培養した。次に、培養プレ−トを蛍光マイクロプレ−トリ−ダ−(Spectramax Gemeni XS;米国モレキュラ−・デバイス社製)に装着し、536nmの励起波長で照射し、588nmの蛍光強度を測定し、試験液添加群及びコントロ−ルのL6細胞の残存率を算出した
上記で求めた細胞残存率から次式によってL6細胞に対する増殖阻害率を算出し、50%増殖阻害濃度(EC50)を求めた。
増殖阻害率(%)={(C−A)/(B−A)}×100
A:初期細胞数
B:3日後のコントロ−ルの細胞数
C:サンプル添加した3日後の細胞数
[クロロキン耐性マラリアに対する薬効判定]
クロロキン耐性熱帯熱マラリア原虫とラットL6細胞に対するサンプルのEC50値からサンプルの抗マラリア作用を評価する。クロロキン耐性マラリア原虫に対する選択毒性の指標として用いられる化学療法係数を下記式により算出し、薬効判定を行った。
化学療法係数=(ラットL6細胞に対するサンプルのEC50値)
÷(クロロキン耐性熱帯熱マラリア原虫に対するサンプルのEC50値)
本発明化合物及び陽性対象薬についてのクロロキン感受性熱帯熱マラリア原虫とラットL5細胞に対するサンプルの各EC50値、並びに選択毒性係数を表3に示す。
これらの結果から、本発明化合物はクロロキノン耐性熱帯熱マラリア原虫に対して顕著に優れた増殖抑制効果を示し、選択毒性も高いことが示された。
Figure 2006087935
[マラリア感染マウスの腹腔投与での治療試験(in vivo)]
本実験は抗マラリア化合物のin vivo活性試験に一般的な4−day suppressive testを用いた。
本実験ではロ−デントマラリア原虫(Plasmodium berghei NK65株)を用いた。感染血液は、ICR系雄性マウス5週齢(SPF)に腹腔内投与で感染させ継代したものを使用している。マラリア感染マウスの尾静注で採血したものについて感染率を求め適度に感染率(10〜20%感染)が上昇していることを確認後、マウスの心臓からマラリア感染血液を採血した。赤血球感染率および赤血球数(cells/mL)を求め、投与量0.2mL当たり1.0x10−4原虫になるようにPBS緩衝液で希釈した感染赤血球を、未感染のマウス(ICR系雄性、5週齢)に尾静注により感染させた。
試験に用いる本発明化合物を生理食塩水(大塚製薬製)に溶解し、所定濃度の試験液とした。生理食塩水に化合物が不溶の場合は、DMSOもしくはTween 20に溶解し、試験液とした。コントロ−ル群(薬剤非投与群)には生理食塩水(大塚製薬製)のみを用いた。各マウスの体重を求めた後に、体重1kgあたり薬剤が5.0mgとなるように量を算出して、薬剤の投与量を決定した。
マウスは1群5匹とし、所定の濃度を腹腔投与で薬剤投与を行い、マラリア感染の2時間後から連続4日間24時間おきに治療(薬剤投与)を行った。最後の治療を行った24時間後にマウスの尾より血液を採取し薄層塗抹標本を作成して、顕微鏡下で試験液添加群及びコントロ−ルのマラリア原虫感染数を計数した。1群5匹のマウスのうち最高と最低の値を示す阻害率を除去し3匹のマウスで平均をとり、マラリア原虫感染率(Parasitemia)を算出した
上記で求めたマラリア原虫感染率から次式によって、5.0mg/kg/day投与時の治癒率(suppression)を算出した。
治療率:suppression(%)= (b−a)/b ×100
a:試験液添加時の原虫感染率
b:コントロ−ルの原虫感染率
また、マウスの体重変化と毛づやなどのマウスの様子を観察し、薬剤投与による急性毒性などの副作用を評価した。本発明化合物についてのマラリア感染マウスを治療(5mg/kg/day、4日治療、腹腔投与)した後の治癒率(%)を表4に示す。
Figure 2006087935
試験した全ての化合物について、腹腔5mg/kg投与では副作用に由来すると思われる体重の減少やマウスの状態変化は観察されなかった。また、薬剤未処置群と比較して、全ての発明化合物に有意な延命効果が認められた。また、非特許文献1に記載された公知の化合物と比較して、顕著に高い治癒率を示した。
更に、化合物A−1(60%純度)、A−4及びA−11について、種々の投与量(腹腔投与)における治癒率を評価した。実験には前述の4−day suppressive testを用いて評価した。また、マウスの体重変化と毛づやなどのマウスの様子を観察し、薬剤投与による急性毒性などの副作用を評価した。本発明化合物A−1(60%純度)、A−4及びA−11についてのマラリア感染マウスを治療(2.5−20mg/kg/day又は5.0−30mg/kg/day、4日治療、腹腔投与)した後の治癒率(%)を表5に示す。
Figure 2006087935
化合物A−1の20mg/kg投与及びA−11の30mg/kg投与を除く全ての投与量において副作用に由来すると思われる体重の減少やマウスの状態変化は観察されなかった。また、化合物A−1の20mg/kg投与及びA−11の30mg/kg投与においても薬剤投与終了後は、体重増加が認められた。またすべての治療において、マウスの有意な延命効果が観察された。
[マラリア感染マウスの経口投与での治療試験(in vivo)]
実施例5に記載の方法に準じて、本発明化合物A−1(60%純度)を用いてマラリア感染マウスを治療(25−100mg/kg/day、経口投与)した後の、感染後5日目での治癒率(%)を表6に示す。マラリア感染の2時間後から、薬剤を24時間おきに4回、8時間おきに12回、又は単回投与した。又、本発明化合物A−1(100mg/kg/day、経口投与)を24時間おきに4回又は単回投与した後の、感染後5日目での治癒率(%)を表7に示す。
Figure 2006087935
全ての投与プログラムにおいて副作用に由来すると思われる体重の減少やマウスの状態変化は観察されなかった。また全ての治療において、マウスの有意な延命効果が観察された。特に100mg/kgを24時間ごとに4回投与するプログラムでは、1群4匹中3匹は30日後においても生存していた(1匹は21日目に死亡)。生存した3匹について36日後に採血を行い、赤血球中のマラリア原虫の有無を確認したが、マラリア原虫は全く存在しなかった。
Figure 2006087935
全ての投与プログラムにおいて副作用に由来すると思われる体重の減少やマウスの状態変化は観察されなかった。また全ての治療において、マウスの有意な延命効果が観察された。
[アフリカ・トリパノソ−マ原虫の培養]
本実験では、Trypanosoma brucei rhodensiense(STIB900株)の原虫の血流棲息型トリポマスチゴ−ト体を用いた。実験に用いた培地は、ろ過滅菌したMEM培地に、25mMのN−2−ヒドロキシエチルピペラジン−2−エタンスロホン酸(HEPES)、1g/Lのグルコ−ス、1%のMEM非必須アミノ酸、0.2mMの2−メルカプトエタノ−ル、2mMのピルビン酸ナトリウム塩、0.1mMのヒポキサンチン及び15%熱処理ウマ血清を加えたものを用いた。原虫の培養はCO濃度を5%とした空気中で、温度は37度で行った。
[アフリカ・トリパノソ−マ原虫増殖阻害スクリ−ニング試験(in vitro)]
試験に用いる本発明化合物、または陽性対象薬(メラルソプロ−ル)はジメチルスルホキシド(DMSO、以下同じ)に溶解し、所定濃度の試験液とした。
96穴培養プレ−トのウェルに、原虫の個数が8x10個を含む培地と、所定濃度の薬剤を含む試験液又は薬剤を含まないDMSОを加え、それぞれ100μLになるよう培地を加え調整した。試験液はduplicateにとった。
培養プレ−トをインキュベ−タ−中で72時間培養した後、増殖阻害活性を検定した。検定は以下のように行った。それぞれのウェルに10μLのAlamar Blue水溶液を加え、さらに2時間培養した。次に、培養プレ−トを蛍光マイクロプレ−トリ−ダ−(Spectramax Gemeni XS;米国モレキュラ−・デバイス社製)に装着し、536nmの励起波長で照射し、588nmの蛍光強度を測定し、試験液添加群及びコントロ−ルのトリパノソ−マ原虫感染率を算出した。上記で求めた原虫感染率から次式によって増殖阻害率を算出し、50%増殖阻害濃度(EC50)を求めた。
増殖阻害率(%)={1−(b−a)/(c−a)}×100
a:初期感染率
b:試験液添加時の感染率
c:コントロ−ルの感染率
[アフリカ・トリパノソ−マ(アフリカ睡眠病)の薬効判定]
アフリカ・トリパノソ−マ原虫に対する選択毒性の指標として用いられる選択毒性係数を下記式により算出し、薬効判定を行った。

選択毒性係数=(ラットL6細胞に対するサンプルのEC50値)
÷(アフリカ・トリパノソ−マ原虫に対するサンプルのEC50値)
本発明化合物及び陽性対象薬についてのアフリカ・トリパノソ−マ原虫とラットL6細胞に対するサンプルの各EC50値、並びに選択毒性係数を表8に示す。これらの結果から、本発明化合物はアフリカ・トリパノソ−マ原虫に対する治療薬として知られているメラルソプロ−ルと比較してラットL6細胞に対する毒性が低いことが示された。
Figure 2006087935
[アメリカ・トリパノソ−マ原虫の培養]
本実験では、Trypanosoma cruzi (Tulahuen C2C4株)の原虫のラットL6細胞に感染したアマスチゴ−ト体及びトリポマスチゴ−ト体を用いた。実験に用いた培地は、L6細胞を含むRPMI1640培地に、L−グルタミン(200mM)が1%、胎児牛血清が10%となるように添加し、CO濃度5%、37℃で培養した。
[アメリカ・トリパノソ−マ原虫増殖阻害スクリ−ニング試験(in vitro)]
試験に用いる本発明化合物、または陽性対象薬(ベンズニダゾ−ル)はDMSOに溶解し、所定濃度の試験液とした。
96穴培養プレ−トのウェルに、原虫の個数が5x10個を含む培地を加え48時間前培養を行った。培地を交換後、所定濃度の薬剤を含む試験液又は薬剤を含まないDMSОを加えた。試験液はduplicateにとった。
培養プレ−トをインキュベ−タ−中で96時間培養した後、増殖阻害活性を検定した。検定は以下のように行った。それぞれのウェルに50μLのCPRG/Nonidetを加え、さらに2〜6時間放置した。次に、培養プレ−トを吸光マイクロプレ−トリ−ダ−に装着し、540nmの吸光度を測定し、試験液添加群及びコントロ−ルのトリパノソ−マ原虫感染率を算出した
上記で求めた原虫感染率から次式によって増殖阻害率を算出し、50%増殖阻害濃度(EC50)を求めた。
増殖阻害率(%)={1−(b−a)/(c−a)}×100
a:初期感染率
b:試験液添加時の感染率
c:コントロ−ルの感染率
[アメリカ・トリパノソ−マ(シャ−ガス病)の薬効判定]
アメリカ・トリパノソ−マ原虫に対する選択毒性の指標として用いられる選択毒性係数を下記式により算出し、薬効判定を行った。
選択毒性係数=(ラットL6細胞に対するサンプルのEC50値)
÷(アメリカ・トリパノソ−マ原虫に対するサンプルのEC50値)
本発明化合物及び陽性対象薬についてのアメリカ・トリパノソ−マ原虫とラットL6細胞に対するサンプルの各EC50値、並びに選択毒性係数を表9に示す。これらの結果から、本発明化合物はアメリカ・トリパノソ−マ原虫に対する治療薬として知られているベンズニダゾ−ルと比較して顕著に優れた増殖抑制効果を示し、選択毒性も高いことが示された。
Figure 2006087935
[リ−シュマニア原虫の培養]
本実験では、Leishmania donovani (MHOM/ET/67/L82株)を用いた。原虫はSyrian Goldenハムスタ−で継代し、そこからアマスチゴ−ト体を得た。実験には10%の加熱処理したウシ胎児血清を加えたSM培地を用い、pH5.4に調整しCO濃度5%の空気下、37℃で培養した。
[リ−シュマニア原虫増殖阻害スクリ−ニング試験(in vitro)]
試験に用いる本発明化合物、または陽性対象薬(ミルテフォシン)はDMSOに溶解し、所定濃度の試験液とした。
96穴培養プレ−トのウェルに所定の個数の原虫を含む培地を加え前処理をほどこした後、CASYセル分析システム(ドイツ・Scharfe社製)でアマスチゴ−トの濃度を計測した。その後、所定濃度の薬剤を含む試験液又は薬剤を含まないDMSОを加えた。試験液はduplicateにとった。
培養プレ−トをインキュベ−タ−中で72時間培養した後、増殖阻害活性を検定した。検定は以下のように行った。それぞれのウェルに10μLのAlamar Blue水溶液を加え、さらに2時間培養した。次に、培養プレ−トを蛍光マイクロプレ−トリ−ダ−(Spectramax Gemeni XS;米国モレキュラ−・デバイス社製)に装着し、536nmの励起波長で照射し、588nmの蛍光強度を測定し、試験液添加群及びコントロ−ルのリ−シュマニア原虫感染率を算出した
上記で求めた原虫感染率から次式によって増殖阻害率を算出し、50%増殖阻害濃度(EC50)を求めた。
増殖阻害率(%)={1−(b−a)/(c−a)}×100
a:初期感染率
b:試験液添加時の感染率
c:コントロ−ルの感染率
[リ−シュマニアの薬効判定]
リ−シュマニア原虫に対する選択毒性の指標として用いられる選択毒性係数を下記式により算出し、薬効判定を行った。
選択毒性係数=(ラットL6細胞に対するサンプルのEC50値)
÷(リ−シュマニア原虫に対するサンプルのEC50値)
本発明化合物及び陽性対象薬についてのリ−シュマニア原虫とラットL6細胞に対するサンプルの各EC50値、並びに選択毒性係数を表10に示す。本発明化合物はリ−シュマニア原虫に対する治療薬として知られているミルテフォシンに匹敵するか、又はそれ以上の優れた増殖抑制効果を示し、選択毒性も高いことが示された。
Figure 2006087935
本発明の化合物を活性成分として含有させることにより、優れた原虫感染症の治療剤及び/又は予防剤を提供することが出来る。

Claims (13)

  1. 下記一般式(1)で表される化合物を有効成分として含有する、医薬組成物:
    Figure 2006087935
    (式中、R1及びR2はそれぞれ独立にアルキル基、アリ−ル基又はヘテロ環基を表し、同一でも異なっていてもよく、任意にヒドロキシル基、アルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、シアノ基、スルホン酸基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、若しくはニトロ基で置換されていてもよく、又、R1とR2が縮合して環を形成していてもよく;
    R3及びR4はそれぞれ独立にアルキル基、アリ−ル基又はヘテロ環基を表し、同一でも異なっていてもよく、任意にヒドロキシル基、アルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、シアノ基、スルホン酸基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、若しくはニトロ基で置換されていてもよく、又、R3とR4が縮合して環を形成していてもよく;
    R5及びR6は、それぞれ独立して、ハロゲン、アルキル基、アリ−ル基、ヘテロ環基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アシルオキシ基、アミノ基、シアノ基、スルホン酸基、カルボキシル基、エステル基、又はニトロ基を表し、同一でも異なっていてもよく、R5及びR6が互いに脂環、芳香環、ヘテロ脂環、又はヘテロ芳香環を形成していてもよく;
    m及びnは、それぞれ独立して、0〜3の整数であり;及び
    Qは生理学的に許容しうるアニオンを表す)。
  2. R1、R2、R3及びR4がそれぞれ独立に炭素数1〜6のアルキル基であることを特徴とする、請求項1記載の医薬組成物。
  3. Qがハロゲンイオン又は過塩素酸イオンであることを特徴とする、請求項1又は2記載の医薬組成物。
  4. R1とR2、又は、R3とR4が縮合して環を形成していることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  5. 環がピペラジン環又はモルホリン環である、請求項4記載の医薬組成物。
  6. 下記構造式で表される化合物の少なくとも一つを有効成分として含有する医薬組成物:
    Figure 2006087935
  7. 原虫寄生感染症の治療用及び/又は予防用である、請求項1から6のいずれかに記載の医薬組成物。
  8. 上記原虫寄生感染症がマラリア症、リ−シュマニア症、アフリカ睡眠病、シャ−ガス病、トキソプラズマ症、リンパフィラリア症、バベシア症、又はコクシジウム症であることを特徴とする請求項7記載の原虫寄生感染症の治療用及び/又は予防用医薬組成物。
  9. 上記原虫寄生感染症がマラリア症、リ−シュマニア症、アフリカ睡眠病、又はシャ−ガス病であることを特徴とする請求項8に記載の原虫寄生感染症の治療用及び/又は予防用医薬組成物。
  10. 上記原虫寄生感染症がマラリア症であることを特徴とする請求項9に記載の原虫寄生感染症の治療用及び/又は予防用医薬組成物。
  11. 上記一般式(1)で示される化合物が1mg〜10,000mg含有されていることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の原虫寄生感染症の治療用及び/又は予防用医薬組成物。
  12. 請求項1に記載の化合物を含む組成物の形状が、液体状、錠剤状、又はコロイド状であることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の原虫寄生感染症の治療用及び/又は予防用医薬組成物。
  13. 下記のいずれかの構造式で表される化合物:
    Figure 2006087935
    Figure 2006087935

    Figure 2006087935
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