JPWO2005071717A1 - 露光装置及びデバイス製造方法 - Google Patents

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Abstract

投影光学系と液体とを介して基板上に露光光を照射して、前記基板を露光する露光装置において、前記液体を供給するための供給管と、前記液体を回収するための回収管と、前記供給管と前記回収管とを接続する接続管と、前記供給管からの液体の供給を停止しているときに、前記供給管に流入した液体が前記接続管を介して前記回収管に流れるように流路の切り替えを行う切替手段とを備える。前記供給管に接続され該供給管に供給される液体の温度調整を行う温調装置を更に備え、前記温調装置は、液体の温度を粗く調整するラフ温調器と、前記ラフ温調器と前記供給管との間に配置され、液体の温度の微調整を行うファイン温調器とを有するようにしても良い。

Description

本発明は、投影光学系と液体とを介して基板に露光光を照射して露光する露光装置及びデバイス製造方法に関するものである。
半導体デバイスや液晶表示デバイスは、マスク上に形成されたパターンを感光性の基板上に転写する、所謂フォトリソグラフィの手法により製造される。このフォトリソグラフィ工程で使用される露光装置は、マスクを支持するマスクステージと基板を支持する基板ステージとを有し、マスクステージ及び基板ステージを逐次移動しながらマスクのパターンを投影光学系を介して基板に転写するものである。近年、デバイスパターンのより一層の高集積化に対応するために投影光学系の更なる高解像度化が望まれている。投影光学系の解像度は、使用する露光波長が短いほど、また投影光学系の開口数が大きいほど高くなる。そのため、露光装置で使用される露光波長は年々短波長化しており、投影光学系の開口数も増大している。そして、現在主流の露光波長はKrFエキシマレーザの248nmであるが、更に短波長のArFエキシマレーザの193nmも実用化されつつある。また、露光を行う際には、解像度と同様に焦点深度(DOF)も重要となる。解像度R、及び焦点深度δはそれぞれ以下の式で表される。
R=k・λ/NA … (1)
δ=±k・λ/NA … (2)
ここで、λは露光波長、NAは投影光学系の開口数、k、kはプロセス係数である。(1)式、(2)式より、解像度Rを高めるために、露光波長λを短くして、開口数NAを大きくすると、焦点深度δが狭くなることが分かる。
焦点深度δが狭くなり過ぎると、投影光学系の像面に対して基板表面を合致させることが困難となり、露光動作時のフォーカスマージンが不足するおそれがある。そこで、実質的に露光波長を短くして、且つ焦点深度を広くする方法として、例えば下記特許文献1に開示されている液浸法が提案されている。この液浸法は、投影光学系の下面と基板表面との間を水や有機溶媒等の液体で満たして液浸領域を形成し、液体中での露光光の波長が空気中の1/n(nは液体の屈折率で通常1.2〜1.6程度)になることを利用して解像度を向上するとともに、焦点深度を約n倍に拡大するというものである。
国際公開第99/49504号パンフレット
ところで、液浸法に基づいて露光を行うとき、基板上に形成されるパターン像の劣化を防止するためや露光精度を維持するために液体を所望状態で供給することが重要である。
特に、液浸領域の液体温度が変動すると例えば液体の屈折率が変動して基板上に形成されるパターン像が劣化するため、所望温度の液体を基板上に供給することが重要である。また、例えば基板表面の面位置情報を検出するフォーカス検出系の検出光や基板をアライメントするアライメント系の検出光が液浸領域の液体中を通過する構成の場合、液浸領域の液体温度が変動すると検出光の光路が変動し、検出精度の劣化をもたらし、ひいては露光精度の低下を招く可能性がある。また、液浸領域の液体温度が変動すると基板や基板ステージが熱変形し、これによっても露光精度やアライメント精度の低下を招く可能性がある。また、液浸領域の液体中に気泡が存在していたり投影光学系の下面や基板表面に気泡が付着することによっても基板上に形成されるパターン像が劣化する。
また、露光精度を維持するために液体を所望状態で回収することも重要である。液体を良好に回収できないと、液体が流出して周辺の機械部品に錆びを生じさせたり、基板がおかれている環境(湿度等)の変動をもたらし、ステージ位置計測に用いる光干渉計の計測光の光路上の屈折率の変化を引き起こす等、露光処理に関する種々の計測動作に影響を与える可能性があり、露光精度を低下させる。また、例えば液体回収機構に振動が生じると、その振動によって基板上に投影されるパターン像の劣化を引き起こしたり、基板を保持する基板ステージの位置をモニタする干渉計の計測誤差を引き起こす可能性がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、投影光学系と液体とを介して基板に露光光を照射することによって露光するときの露光精度を維持できる露光装置、及びデバイス製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は実施の形態に示す図1〜図8に対応付けした以下の構成を採用している。
本発明の露光装置(EX)は、投影光学系(PL)と液体(1)とを介して基板(P)上に露光光(EL)を照射して、基板(P)を露光する露光装置において、液体(1)を供給するための供給管(11)と、液体(1)を回収するための回収管(21)と、供給管(11)と回収管(21)とを接続する接続管(60)と、供給管(11)からの液体(1)の供給を停止しているときに、供給管(11)に流入した液体(1)が接続管(60)を介して回収管(21)に流れるように流路の切り替えを行う切替手段(16、66)とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、例えば温調装置で温度調整された液体を供給管を介して基板上に供給する構成の場合、液体の供給を停止しているときに、供給管に流入した液体を切替手段を使って回収管に流すようにしたので、温調装置の駆動及び駆動停止などに伴う供給される液体温度の変動といった不都合の発生を防止することができる。すなわち、例えば液浸露光を行わないときに温調装置から供給管への液体の流入を停止すると、液体の供給を再開するときに温調装置から送出される液体温度が僅かに変化したり、液体が所望温度に達するまでに時間がかかって待ち時間を設けなくてはならない等の不都合が生じる。しかしながら、液体の供給を停止しているときも、供給管に液体を流入させ、温調装置の駆動や供給管に対する液体の流入を維持することで、液体供給を停止した後に液体供給を再開する場合においても、待ち時間を設けることなく(スループットを低下させることなく)、所望温度の液体を効率良く供給することができる。そして、液体の供給を停止しているときに、切替手段を使って供給管に流入した液体を回収管に流すようにしたので、液体の流出を防止することができ、液体の流出に伴う周辺の機械部品の錆びの発生や基板がおかれている環境(湿度等)の変動といった不都合の発生を防止することができ、高い露光精度を維持することができる。
なお供給管は、露光処理対象物である基板上に液体を供給するだけでなく、例えば基板ステージ上に設けられている照度センサなど各種光学センサ上にも液体を供給することができる。したがって、前記光学センサは、所望状態で供給された液体を介して各種計測処理を高精度に実行することができる。
本発明の露光装置(EX)は、投影光学系(PL)と液体(1)とを介して基板(P)上に露光光(EL)を照射して、基板(P)を露光する露光装置において、液体(1)を供給するための供給管(11)と、供給管(11)に接続され該供給管(11)に供給される液体(1)の温度調整を行うために液体(1)の温度を粗く調整するラフ温調器(41)と、ラフ温調器(41)と供給管(11)との間に配置され、液体(1)の温度の微調整を行うファイン温調器(45)とを有する温調装置(40)と、ラフ温調器(41)とファイン温調器(45)との間に配置され、液体(1)中の気体溶存濃度を低下させるための脱気装置(43)と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、ラフ温調器とファイン温調器とを有する温調装置を使って液体を高精度に温度調整して供給することができ、高い露光精度を維持することができる。また、温調装置に液体中の気体溶存濃度を低下させるための脱気装置を設けたので、液体中の気泡の発生を十分に抑制してからこの液体を供給することができ、液浸領域の液体からの気泡の発生を防止することができる。また、投影光学系の下面や基板表面など液体が流れる流路中に仮に気泡が発生していても、気泡の発生を十分に抑制された液体が流路中を流れることにより、液体はこの流路中に発生した気泡を吸収し除去することもできる。このように、液浸領域の液体中に気泡を存在させないことができるので、気泡に起因するパターン像の劣化を防止し、高い露光精度を維持することができる。また、脱気装置をラフ温調器とファイン温調器との間に配置したことにより、脱気装置はラフ温調器で温度調整された液体を脱気処理することになるので、良好に脱気できる。そして、脱気装置で脱気された液体をファイン温調器で高精度に温度調整した後、供給管を介して供給することができ、所望温度に調整された液体を介して露光処理することができる。
本発明の露光装置(EX)は、投影光学系(PL)と液体(1)とを介して基板(P)上に露光光(EL)を照射して、基板(P)を露光する露光装置において、液体(1)を供給するための供給管(11)と、投影光学系(PL)及び供給管(11)を収容するとともにその内部が空調されたチャンバ(CH)と、チャンバ(CH)内の温度を計測する温度計測器(160)と、供給管(11)に接続され該供給管(11)に供給される液体(1)の温度調整を行う温調装置(40)とを備え、温度計測器(160)の計測結果に基づいて、温調装置(40)による液体(1)の温度調整を制御することを特徴とする。
本発明によれば、空調されたチャンバ内の温度を計測する温度計測器の計測結果に基づいて、温調装置による液体の温度調整が制御されるので、空調されたチャンバ内の温度環境を考慮して高精度に温度調整された液体を供給することができる。したがって、所望温度に調整された液体を介して精度良く露光処理することができる。
本発明の露光装置(EX)は、投影光学系(PL)と液体(1)とを介して基板(P)上に露光光(EL)を照射して、基板(P)を露光する露光装置において、液体(1)を供給するための液体供給機構(10、12)と、液体供給機構(10、12)とは分離して設けられた液体(1)を回収するための液体回収機構(20、22)と、投影光学系(PL)に対して振動的に分離して液体回収機構(20、22)を支持する支持部材(102、140、150)とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、投影光学系及び液体供給機構に対して液体回収機構が振動的に分離されているので、液体回収機構で振動が発生してもその振動は投影光学系に伝わらない。したがって、投影光学系が振動することで基板上に形成されるパターン像が劣化するといった不都合の発生を防止でき、精度良い露光処理を行うことができる。
本発明のデバイス製造方法は、上記記載の露光装置(EX)を用いることを特徴とする。本発明によれば、所望状態に調整された液体を介して基板に対する露光処理や各種計測処理を行うことができ、所望の性能を発揮できるデバイスを提供することができる。
本発明によれば、所望状態に調整された液体を介して基板上に高精度にパターン像を形成したり、各種センサを使って高精度に計測処理を行うことができ、精度良い露光処理を行うことができる。
本発明の露光装置の一実施形態を示す概略構成図である。 液体供給機構及び液体回収機構を示す概略構成図である。 液体供給機構及び液体回収機構を示す概略平面図である。 液体供給部材及び液体回収部材を示す概略斜視図である。 同実施形態の露光装置の要部拡大断面図である。 同実施形態の露光装置の要部拡大断面図である。 同実施形態の露光装置の動作を説明するための模式図である。 同様に、同実施形態の露光装置の動作を説明するための模式図である。 同様に、同実施形態の露光装置の動作を説明するための模式図である。 同様に、同実施形態の露光装置の動作を説明するための模式図である。 半導体デバイスの製造工程の一例を示すフローチャート図である。
符号の説明
1…液体、10…液体供給機構、11…供給管、12…液体供給部材、16、26、66…バルブ(切替手段)、20…液体回収機構、21…回収管、22…液体回収部材、40…温調装置、41…ラフ温調器、43…脱気装置、44…フィルタ、45…ファイン温調器、60…接続管、102…メインコラム(支持部材)、108…ベース(支持部材)、140…第1支持部材、150…第2支持部材、160…温度計測器、170…液体温度計測器、300…空調系、CH…チャンバ装置、EL…露光光、EX…露光装置、P…基板、PL…投影光学系、S…露光装置本体
以下、本発明の露光装置について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の露光装置の一実施形態を示す概略構成図である。
図1において、露光装置EXは、マスクMを支持するマスクステージMSTと、基板Pを支持する基板ステージPSTと、マスクステージMSTに支持されているマスクMを露光光ELで照明する照明光学系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターン像を基板ステージPSTに支持されている基板Pに投影露光する投影光学系PLとを備えている。照明光学系IL、マスクステージMST、投影光学系PL、及び基板ステージPSTを含む露光装置本体Sはチャンバ装置CH内部に収容されており、露光装置本体Sの動作は制御装置CONTによって制御される。チャンバ装置CHの内部は空調系300によって空調されている。空調系300は、チャンバ装置CH内部の環境、具体的には、清浄度、温度、湿度、及び圧力などを調整する。
本実施形態の露光装置EXは、露光波長を実質的に短くして解像度を向上するとともに焦点深度を実質的に広くするために液浸法を適用した液浸露光装置であって、基板P上に液体1を供給する液体供給機構10と、基板P上の液体1を回収する液体回収機構20とを備えている。露光装置EXは、少なくともマスクMのパターン像を基板P上に転写している間、液体供給機構10から供給した液体1により投影光学系PLの投影領域AR1を含む基板P上の一部に(局所的に)液浸領域AR2を形成する。具体的には、露光装置EXは、投影光学系PLの像面側終端部の光学素子2と、その像面側に配置された基板P表面との間に液体1を満たす局所液浸方式を採用し、この投影光学系PLと基板Pとの間の液体1及び投影光学系PLを介してマスクMを通過した露光光ELを基板Pに照射することによってマスクMのパターンを基板Pに投影露光する。
ここで、本実施形態では、露光装置EXとしてマスクMと基板Pとを走査方向における互いに異なる向き(逆方向)に同期移動しつつマスクMに形成されたパターンを基板Pに露光する走査型露光装置(所謂スキャニングステッパ)を使用する場合を例にして説明する。以下の説明において、投影光学系PLの光軸AXと一致する方向をZ軸方向、Z軸方向に垂直な平面内でマスクMと基板Pとの同期移動方向(走査方向)をX軸方向、Z軸方向及びX軸方向に垂直な方向(非走査方向)をY軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。なお、ここでいう「基板」は半導体ウエハ上に感光性材料であるフォトレジストを塗布したものを含み、「マスク」は基板上に縮小投影されるデバイスパターンを形成されたレチクルを含む。
照明光学系ILは、マスクステージMSTに支持されているマスクMを露光光ELで照明するものであり、露光用光源、露光用光源から射出された光束の照度を均一化するオプティカルインテグレータ、オプティカルインテグレータからの露光光ELを集光するコンデンサレンズ、リレーレンズ系、露光光ELによるマスクM上の照明領域をスリット状に設定する可変視野絞り等を有している。マスクM上の所定の照明領域は照明光学系ILにより均一な照度分布の露光光ELで照明される。照明光学系ILから射出される露光光ELとしては、例えば水銀ランプから射出される輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)や、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)及びFレーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)などが用いられる。本実施形態においてはArFエキシマレーザ光が用いられる。
マスクステージMSTは、マスクMを支持するものであって、投影光学系PLの光軸AXに垂直な平面内、すなわちXY平面内で2次元移動可能及びθZ方向に微小回転可能である。マスクステージMSTは、制御装置CONTによって制御されるリニアモータ等のマスクステージ駆動装置により駆動される。マスクステージMST上には移動鏡50が設けられている。また、移動鏡50に対向する位置にはレーザ干渉計51が設けられている。マスクステージMST上のマスクMの2次元方向の位置、及び回転角はレーザ干渉計51によりリアルタイムで計測され、計測結果は制御装置CONTに出力される。制御装置CONTはレーザ干渉計51の計測結果に基づいてマスクステージ駆動装置を駆動することでマスクステージMSTに支持されているマスクMの位置決めを行う。
投影光学系PLは、マスクMのパターンを所定の投影倍率βで基板Pに投影露光するものであって、基板P側(投影光学系PLの像面側)の終端部に設けられた光学素子(レンズ)2を含む複数の光学素子で構成されており、これら光学素子は鏡筒PKで支持されている。本実施形態において、投影光学系PLは、投影倍率βが例えば1/4あるいは1/5の縮小系である。なお、投影光学系PLは等倍系及び拡大系のいずれでもよい。また、投影光学系PLは、屈折素子を含まない反射系、反射素子を含まない屈折系、屈折素子と反射素子とを含む反射屈折系のいずれであってもよい。また、本実施形態の投影光学系PLの先端部の光学素子(レンズ)2は鏡筒PKに対して着脱(交換)可能に設けられており、光学素子2には液浸領域AR2の液体1が接触する。
本実施形態において、液体1には純水が用いられる。純水はArFエキシマレーザ光のみならず、例えば水銀ランプから射出される輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)も透過可能である。なお、本実施形態においては、液浸露光用の純水を適用した投影光学系の開口数は1以上(1.0〜1.2程度)に設定されている。
光学素子2は螢石で形成されている。螢石表面、あるいはMgF、Al、SiO等でコートされた表面は水との親和性が高いので、光学素子2の液体接触面2aのほぼ全面に液体1を密着させることができる。すなわち、本実施形態においては光学素子2の液体接触面2aとの親和性が高い液体(水)1を供給するようにしているので、光学素子2の液体接触面2aと液体1との密着性が高く、光学素子2と基板Pとの間の光路を液体1で確実に満たすことができる。なお、光学素子2は水との親和性が高い石英であってもよい。また光学素子2の液体接触面2aに親水(親液)処理を施して、液体1との親和性をより高めるようにしてもよい。
基板ステージPSTは、基板Pを基板ホルダを介して支持(保持)するものであって、XY平面内で2次元移動可能及びθZ方向に微小回転可能である。更に基板ステージPSTは、Z軸方向、θX方向、及びθY方向にも移動可能である。基板ステージPSTは、制御装置CONTによって制御されるリニアモータ等の基板ステージ駆動装置により駆動される。基板ステージPSTは、基板PのZ位置(フォーカス位置)及び傾斜角を制御して基板Pの表面をオートフォーカス方式、及びオートレベリング方式で投影光学系PLの像面に合わせ込むとともに、XY方向に移動して基板PのX軸方向及びY軸方向における位置決めを行う。
基板ステージPST上には移動鏡55が設けられており、鏡筒PKには参照鏡(固定鏡)54が設けられている。また、移動鏡55及び参照鏡54に対向する位置にはレーザ干渉計56が設けられている。レーザ干渉計56は、移動鏡55に測長ビーム(測定光)を照射するとともに、参照鏡54に参照ビーム(参照光)を照射する。照射した測長ビーム及び参照ビームに基づく移動鏡55及び参照鏡54それぞれからの反射光はレーザ干渉計56の受光部で受光され、レーザ干渉計56はこれら光を干渉し、参照ビームの光路長を基準とした測長ビームの光路長の変化量、ひいては、参照鏡54を基準とした移動鏡55の位置情報、すなわち基板ステージPSTの位置情報を計測する。そして、基板ステージPST上の基板Pの2次元方向の位置、及び回転角はレーザ干渉計56によりリアルタイムで計測され、計測結果は制御装置CONTに出力される。制御装置CONTはレーザ干渉計56の計測結果に基づいて基板ステージ駆動装置を駆動することで基板ステージPSTに支持されている基板Pの位置決めを行う。
また、基板ステージPST上には、基板Pを囲むように環状のプレート部57が設けられている。プレート部57は基板ステージPST上で保持された基板Pの表面とほぼ同じ高さの平坦面57Aを有している。ここで、基板Pのエッジとプレート部57との間には0.1〜1mm程度の隙間があるが、液体1の表面張力によりその隙間に液体1が流れ込むことはほとんどなく、基板Pの周縁近傍を露光する場合にも、プレート部57により投影光学系PLの下に液体1を保持することができる。
露光装置EX(露光装置本体S)は、投影光学系PLを支持する鏡筒定盤100と、鏡筒定盤100、マスクステージMST、及び基板ステージPSTを支持するメインフレーム102とを備えている。メインフレーム102は、チャンバ装置CH内部の床面FD上に設けられたベース108上に設置されている。メインフレーム102には、内側に向けて突出する上側段部102A及び下側段部102Bが形成されている。
照明光学系ILは、メインフレーム102の上部に固定された支持フレーム120により支持されている。メインフレーム102の上側段部102Aには、防振装置122を介してマスク定盤124が支持されている。マスクステージMST及びマスク定盤124の中央部にはマスクMのパターン像を通過させる開口部が形成されている。マスクステージMSTの下面には非接触軸受である気体軸受(エアベアリング)126が複数設けられている。マスクステージMSTはエアベアリング126によりマスク定盤124の上面(ガイド面)に対して非接触支持されており、マスクステージ駆動装置によりXY平面内で2次元移動可能及びθZ方向に微小回転可能である。
投影光学系PLを保持する鏡筒PKの外周にはフランジ104が設けられており、投影光学系PLはこのフランジ104を介して鏡筒定盤100に支持されている。鏡筒定盤100とメインフレーム102の下側段部102Bとの間にはエアマウントなどを含む防振装置106が配置されており、投影光学系PLを支持する鏡筒定盤100はメインフレーム102の下側段部102Bに防振装置106を介して支持されている。この防振装置106によって、メインフレーム102の振動が、投影光学系PLを支持する鏡筒定盤100に伝わらないように、鏡筒定盤100とメインフレーム102とが振動的に分離されている。
基板ステージPSTの下面には複数の非接触軸受である気体軸受(エアベアリング)130が設けられている。また、ベース108上には、エアマウント等を含む防振装置110を介して定盤112(ステージベース)が支持されている。基板ステージPSTはエアベアリング130により定盤112の上面(ガイド面)に対して非接触支持されており、基板ステージ駆動装置により、XY平面内で2次元移動可能及びθZ方向に微小回転可能である。この防振装置110によって、ベース108(床面FD)やメインフレーム102の振動が、基板ステージPSTを非接触支持する定盤112に伝わらないように、定盤112とメインフレーム102及びベース108(床面FD)とが振動的に分離されている。
液体供給機構10の一部を構成する液体供給部材12(後に詳述)は、メインフレーム102の下側段部102Bに第1支持部材140を介して支持されている。なお図1では、液体供給部材12のみが第1支持部材140によって支持されているように図示されているが、その液体供給部材12に接続する供給管11も第1支持部材140によって支持されてもよい。
また、液体回収機構20の一部を構成する液体回収部材22(後に詳述)は、ベース108(又は床面FD)に第2支持部材150を介して支持されている。なお図1では、液体回収部材22のみが第2支持部材150によって支持されているように図示されているが、その液体回収部材22に接続する回収管21も第2支持部材150によって支持されてもよい。
ここで、液体供給部材12と液体回収部材22とは分離して設けられている。そして、液体供給部材12を第1支持部材140を介して支持しているメインフレーム102、及び液体回収部材22を第2支持部材150を介して支持しているベース108のそれぞれは、投影光学系PLの鏡筒PKをフランジ104を介して支持している鏡筒定盤100と、防振装置106を介して振動的に分離している。そのため、ベース108上に第2支持部材150を介して支持されている液体回収機構20を構成する液体回収部材22は、投影光学系PLに対して、振動的に分離している。また、メインフレーム102及びベース108は、ステージベース112と振動的に分離しているため、メインフレーム102に支持されている液体供給部材12、及びベース108に支持されている液体回収部材22は、ステージベース112上に支持されている基板ステージPSTに対しても振動的に分離している。
なお、液体回収機構20の一部を構成する液体回収部材22は、投影光学系PLに対して振動的に分離されているが、液体供給機構10の液体供給部材12を支持する第1支持部材140と液体回収機構20の液体回収部材22を支持する第2支持部材150との間に防振装置を配置して、液体供給機構10の液体供給部材12を、液体供給機構10の液体供給部材12と投影光学系PLの両方に対して振動的に分離してもよい。例えば、第2支持部材150を防振装置を介してベース108上に設置することによって、液体供給機構10の液体供給部材12と液体回収機構20の液体回収部材22とを振動的に分離することができる。また、液体回収機構20は、複数の部材から構成されており、その全てを投影光学系PLと振動的に分離してもよいし、上述したように、その一部のみを分離するだけでもよい。要は、大きな振動が発生しやすい部材が少なくとも投影光学系PLに対して振動的に分離されていればよい。
また、レーザ干渉計56は、鏡筒定盤100に取り付けられている。そのため、鏡筒定盤100に取り付けられたレーザ干渉計56と、メインフレーム102に第1支持部材140を介して支持された液体供給部材12(液体供給機構10)とは振動的に分離しているとともに、レーザ干渉計56とベース108上に第2支持部材150を介して支持された液体回収部材22(液体回収機構20)とも振動的に分離している。また、鏡筒定盤100には、基板Pのフォーカス位置(Z位置)及び傾斜を計測するためのフォーカス検出系や基板P上のアライメントマークを検出するアライメント系等、不図示の計測系も支持されており、これらの計測系も、メインフレーム102、液体供給部材12、及び液体回収部材22とは振動的に分離されることになる。
図2は、液体1を供給する液体供給機構10及び液体1を回収する液体回収機構20を示す概略構成図である。上述したように、本実施形態における液体1は純水であり、液体供給機構10は、純水製造装置30と、純水製造装置30で製造された液体(純水)1の温度調整を行う温調装置40と、温調装置40に供給管11を介して接続された液体供給部材12とを備えている。液体供給部材12は投影光学系PLの先端部の光学素子2を囲むように基板Pに近接する位置に設けられており、基板Pに対向する供給口14を有している。供給管11と供給口14とは、液体供給部材12の内部に形成された供給流路13を介して接続されている。液体供給機構10は、基板P上に液体1を供給するものであり、純水製造装置30で製造され、温調装置40で温度調整された液体1は、供給管11及び液体供給部材12の供給流路13を介して供給口14より基板P上に供給される。
また、液体回収機構20は、投影光学系PLの先端部の光学素子2を囲むように基板Pに近接する位置に設けられている液体回収部材22と、液体回収部材22に回収管21を介して接続された液体回収装置25とを備えている。液体回収部材22は、基板Pに対向する回収口24を有している。回収管21と回収口24とは、液体回収部材22の内部に形成された回収流路23を介して接続されている。液体回収機構20は、基板P上の液体1を回収するものであり、基板P上の液体1は、液体回収部材22の回収口24、回収流路23、及び回収管21を介して液体回収装置25に回収される。液体回収装置25は、例えば真空ポンプ等の真空系(吸引装置)、回収口24から回収した液体1とその液体1と一緒に回収された気体とを分離する気液分離器、及び回収した液体1を収容するタンク等を備えている。液体回収装置25の動作は制御装置CONTによって制御される。
純水製造装置30及び温調装置40は、チャンバ装置CHの外に配置されている(図1参照)。これにより、純水製造装置30や温調装置40から発生する熱が露光装置本体Sに与える影響を抑えることができる。一方、供給管11及び回収管21は空調されたチャンバ装置CH内部に配置されている。空調された(温度調整された)チャンバ装置CH内部に供給管11が配置されることにより、供給管11の温度変動が抑えられている。
純水製造装置30は、例えば浮遊物や不純物を含む水を精製して所定の純度の純水を製造する純水製造器31と、純水製造器31で製造された純水から更に不純物を除いて高純度な純水(超純水)を製造する超純水製造器32とを備えている。純水製造装置30の純水製造器31には、例えば水道水や液体回収機構20で回収された水が供給され、純水製造器31はその供給された水を精製して所定の純度の純水を製造する。
温調装置40は、純水製造装置30で製造され、供給管11に供給される液体(純水)1の温度調整を行うものであって、その一端部を純水製造装置30(超純水製造器32)に接続し、他端部を供給管11に接続しており、純水製造装置30で製造された液体1の温度調整を行った後、その温度調整された液体1を供給管11に送出する。温調装置40は、純水製造装置30の超純水製造器32から供給された液体1の温度を粗く調整するラフ温調器41と、ラフ温調器41の流路下流側(供給管11側)に設けられ、供給管11側に流す液体1の単位時間当たりの量を制御するマスフローコントローラと呼ばれる流量制御器42と、流量制御器42を通過した液体1中の気体溶存濃度を低下させるための脱気装置43と、脱気装置43で脱気された液体1中の異物を取り除くフィルタ44と、フィルタ44を通過した液体1の温度の微調整を行うファイン温調器45とを備えている。
ラフ温調器41は、超純水製造器32から送出された液体1の温度を目標温度(例えば23℃)に対して例えば±0.1℃程度の粗い精度で温度調整するものである。流量制御器42はラフ温調器41と脱気装置43との間に配置されており、ラフ温調器41で温度調整された液体1の脱気装置43側に対する単位時間当たりの流量を制御する。ここで、流量制御器42は、ラフ温調器41で温度調整された液体1の流量制御を行う構成であるので、流量制御を高精度に行うことができる。すなわち、温度調整を施されていない液体1に対して流量制御を行おうとすると、例えば液体1の温度変動が大きい場合、その温度変動に起因して脱気装置43側に供給する液体1の流量も変動する可能性があるが、ラフ温調器41で温度調整された液体1を流量制御することで、流量制御器42は流量制御を高精度に行うことができる。
脱気装置43は、ラフ温調器41とファイン温調器45との間、具体的には流量制御器42とフィルタ44との間に配置されており、流量制御器42から送出された液体1を脱気して、液体1中の気体溶存濃度を低下させる。脱気装置43としては、供給された液体1を減圧することによって脱気する減圧装置など公知の脱気装置を用いることができる。
また、中空糸膜フィルタ等の濾過フィルタを用いて液体1を気液分離し、分離された気体成分を真空系を使って除くフィルタを含む装置や、液体1を遠心力を使って気液分離し、分離された気体成分を真空系を使って除く脱気ポンプを含む装置などを用いることもできる。
脱気装置43は、ラフ温調器41で温度調整された液体1の脱気を行う構成であるので、脱気を良好に行うことができる。すなわち、温度調整を施されていない液体1に対して脱気を行おうとすると、例えば液体1の温度変動が大きい場合、その温度変動に起因して脱気レベル(気体溶存濃度)が変動する可能性があるが、ラフ温調器41で温度調整された液体1を脱気することで、脱気装置43は液体1中の気体溶存濃度を十分に安定して低下することができる。
フィルタ44は、ラフ温調器41とファイン温調器45との間、具体的には脱気装置43とファイン温調器45との間に配置されており、脱気装置43から送出された液体1中の異物を取り除くものである。流量制御器42や脱気装置43を通過するときに、液体1中に僅かに異物(パーティクル)が混入する可能性が考えられるが、流量制御器42や脱気装置43の下流側(供給管11側)にフィルタ44を設けたことにより、そのフィルタ44によって異物を取り除くことができる。フィルタ44としては、中空糸膜フィルタなど公知のフィルタを用いることができ、例えば、フィルタ44を通過した液体中に含まれる0.1μmよりも大きな泡(bubble)や異物(particle)が0.3個/cmより少なくなる性能のものを用いるのが望ましい。なお、最終的には、投影光学系PLの光学素子2と基板Pとの間の液体中に含まれる0.1μmより大きな泡や異物を1個未満に抑えておくのが望ましい。
ファイン温調器45は、ラフ温調器41と供給管11との間、具体的にはフィルタ44と供給管11との間に配置されており、高精度に液体1の温度調整を行う。例えばファイン温調器45は、フィルタ44から送出された液体1の温度(温度安定性、温度均一性)を目標温度に対して±0.01℃〜±0.001℃程度の高い精度で微調整する。本実施形態においては、温調装置40を構成する複数の機器のうち、ファイン温調器45が液体1の供給対象である基板P(露光装置本体S)に最も近い位置に配置されているので、高精度に温度調整された液体1を基板P上に供給することができる。
なお、フィルタ44は温調装置40内でラフ温調器41とファイン温調器45との間に配置されているのが好ましいが、温調装置40内の異なる場所に配置されていてもよいし、温調装置40の外に配置されるようにしてもよい。
純水製造装置30の動作は、露光装置本体Sの動作を制御する制御装置CONTとは別の純水製造制御部33によって制御されるようになっている。また、温調装置40の動作は、制御装置CONTとは別の温調制御部46によって制御されるようになっている。そして、制御装置CONTと純水製造制御部33とは第1通信装置401によって接続され、制御装置CONTと温調制御部46とは第2通信装置402によって接続されている。
第1通信装置401及び第2通信装置402を含む通信装置400は、例えばローカルエリアネットワーク(LAN)を含んで構成されており、制御装置CONT、純水製造制御部33、及び温調制御部46のそれぞれは、通信装置400を介して互いに信号及び情報伝達可能となっている。
液体供給機構10の供給管11は、温調装置40で温度調整された液体1を液体供給部材12を介して基板P上に供給するものであって、その一端部を温調装置40のファイン温調器45に接続し、他端部を液体供給部材12の供給流路13に接続している。上述したように、供給管11は空調系300によって空調されているチャンバ装置CHの内部に配置されている。液体回収機構20の回収管21は、基板P上の液体1を液体回収部材22の回収口24を介して回収するものであり、回収口24から回収された液体1は、液体回収部材22の回収流路23及び回収管21を介して液体回収装置25に回収される。
供給管11と回収管21とは接続管60を介して接続されている。接続管60もチャンバ装置CH内部に配置されている。接続管60の一端部は供給管11の途中の接続位置C1に接続され、他端部は回収管21の途中の接続位置C2に接続されている。また、供給管11の途中には、この供給管11の流路を開閉する第1バルブ16が設けられており、回収管21の途中には、この回収管21の流路を開閉する第2バルブ26が設けられており、接続管60の途中には、この接続管60の流路を開閉する第3バルブ66が設けられている。第1バルブ16は、供給管11のうち接続位置C1よりも供給口14側に設けられており、第2バルブ26は、回収管21のうち接続位置C2よりも回収口24側に設けられている。各バルブ16、26、66の動作は制御装置CONTにより制御される。そして、これらバルブ16、26、66によって、温調装置40から送出された液体1の流路が変更されるようになっている。なお、接続管60は、なるべく供給口14及び回収口24に近い方が望ましいが、チャンバCHの外に設けてもよい。また、第1バルブ16及び第2バルブ26の代わりに接続位置C1に三方弁を配置して、温調装置40から接続位置C1に流入した液体1の流路を切替えるようにしてもよい。
また、チャンバ装置CH内部には、このチャンバ装置CH内部の温度を計測する温度計測器160が設けられている。温度計測器160の温度計測結果は制御装置CONTに出力されるようになっている。
図3は、液体供給部材12に形成された供給口14、及び液体回収部材22に形成された回収口24と、投影光学系PLの投影領域AR1との位置関係を示す平面図である。図3において、投影光学系PLの投影領域AR1はY軸方向(非走査方向)を長手方向とする矩形状に設定されている。そして、本実施形態において、供給口14は2つ設けられており、投影領域AR1に対して走査方向一方側(−X側)には第1供給口14Aが設けられ、他方側(+X側)には第2供給口14Bが設けられている。つまり、第1、第2供給口14A、14Bは、投影領域AR1の近くに設けられ、走査方向(X方向)に関して投影領域AR1を挟むようにその両側に配置されている。第1、第2供給口14A、14Bのそれぞれは所定の長さを有する平面視略円弧状のスリット状に形成されている。第1、第2供給口14A、14BのY軸方向における長さは、少なくとも投影領域AR1のY軸方向における長さより長くなっている。液体供給機構10は、第1、第2供給口14A、14Bより、投影領域AR1の両側で液体1を同時に供給可能である。そして、液体供給部材12内部には、複数(2つ)の供給口14A、14Bに対応するように、複数(2つ)の供給流路13が形成されている。
また、本実施形態において、回収口24は4つ設けられている。4つの回収口24A〜24Dは投影領域AR1に対して供給口14A、14Bの外側に配置されており、供給口14A、14B及び投影領域AR1を囲むように配置されている。複数(4つ)の回収口24A〜24Dのうち、回収口24Aと回収口24CとがX軸方向に関して投影領域AR1を挟んでその両側に配置されており、回収口24Bと回収口24DとがY軸方向に関して投影領域AR1を挟んでその両側に配置されている。供給口14A、14Bは投影領域AR1と回収口24A、24Cとの間に配置された構成となっている。回収口24A〜24Dのそれぞれは平面視略円弧状の所定の長さを有するスリット状に形成されている。回収口24A、24CのY軸方向における長さは、供給口14A、14BのY軸方向における長さより長くなっている。回収口24B、24Dのそれぞれも回収口24A、24Cとほぼ同じ長さに形成されている。そして、液体回収部材22内部には、複数(4つ)の回収口24A〜24Dに対応するように、複数(4つ)の回収流路23が形成されている。
本実施形態においては、回収口24を、供給口14及び投影領域AR1を囲むように設けたので、基板Pの外側への液体1の流出を防止することができる。
なお、本実施形態において、複数の回収口24A〜24Dのそれぞれはほぼ同じ大きさ(長さ)に形成されているが、互いに異なる大きさであってもよい。また、回収口24の数は4つに限られず、投影領域AR1及び供給口14A、14Bを取り囲むように配置されていれば、任意の複数設けることができる。また、回収口24の外側に、更に別の回収口を設けてもよい。また、回収口を分割せずに、連続した環状の回収口としてもよい。また、図3においては、供給口14のスリット幅と回収口24のスリット幅とがほぼ同じになっているが、回収口24のスリット幅を、供給口14のスリット幅より大きくしてもよいし、逆に回収口のスリット幅を、供給口のスリット幅より小さくしてもよい。
また、ここでは、液体供給機構10の供給口14は投影領域AR1に対して走査方向(X軸方向)両側に設けられている構成であるが、非走査方向(Y軸方向)両側に別の供給口を設け、これら複数の供給口を組み合わせて液体供給を行うようにしてもよい。あるいは、供給口は投影領域AR1の周りを全て囲むように環状に設けられてもよい。
そして、液体1が満たされた液浸領域AR2は、投影領域AR1を含むように実質的に4つの回収口24A〜24Dで囲まれた領域内であって且つ基板P上の一部に局所的に形成される。なお、液浸領域AR2は少なくとも投影領域AR1を覆っていればよく、必ずしも4つの回収口24A〜24Dで囲まれた領域全体が液浸領域にならなくてもよい。
図4は、液体供給部材12及び液体回収部材22の概略斜視図である。図4に示すように、液体供給部材12及び液体回収部材22のそれぞれは、投影光学系PLの終端部の光学素子2の周りを囲むように設けられた環状部材であって、互いに分離・独立している部材である。そして、上述したように、複数の供給流路13(図4では不図示)のそれぞれに対して供給管11が接続され、複数の回収流路23のそれぞれに対して回収管21が接続されている。
なお、液体供給部材12及び液体回収部材22は、例えばステンレスやチタン、アルミニウム、あるいはこれらを含む合金等の金属により形成されており、供給流路13及び回収流路23は例えば放電加工により形成される。なお、液体供給部材12及び液体回収部材22の接液面は電解研磨あるいは不導体酸化膜処理しておくとよい。また、液体供給部材12及び液体回収部材22を含む液体供給機構10及び液体回収機構20を構成する各部材は、例えばポリ四フッ化エチレン等の合成樹脂により形成されていてもよい。
なお、本実施形態において、複数の供給口14及び供給管11は、1つの温調装置40に接続されているが、供給口14(供給管11)の数に対応した温調装置40を複数(ここでは2つ)設け、供給口14(供給管11)のそれぞれを前記複数の温調装置40のそれぞれに接続するようにしてもよい。同様に、複数の回収口24及び回収管21を、1つの液体回収装置25に接続する構成の他に、回収口24(回収管21)の数に対応した液体回収装置25を複数(ここでは4つ)設け、回収口24(回収管21)のそれぞれを前記複数の液体回収装置25のそれぞれに接続するようにしてもよい。
図5は、図4のA−A断面矢視図、図6は、図4のB−B断面矢視図である。なお、以下の説明では、液体供給部材12及び液体回収部材22のうち、投影光学系PLの+X側に設けられた供給流路13及び回収流路23について説明するが、投影光学系PLの−X側に設けられた供給流路13、投影光学系PLの−X側の回収流路23、−Y側の回収流路23、及び+Y側の回収流路23も同等の構成を有する。
図5において、供給流路13は、供給管11に継手80を介して接続され、ほぼ水平方向に液体1を流す水平流路13Aと、ほぼ鉛直方向に液体1を流す鉛直流路13Bとを有している。水平流路13Aは、平面視において、供給管11から鉛直流路13B(投影光学系PL)側に向かって漸次拡がるテーパ状に形成されている。温調装置40から送出された液体1は供給管11を介して供給流路13に流入する。供給流路13に流入した液体1は、供給流路13のうち、水平流路13Aにおいてほぼ水平方向(XY平面方向)に流れ、ほぼ直角に曲げられた後、鉛直流路13Bにおいて鉛直方向(−Z方向)に流れ、供給口14を介して基板Pの上方より基板P上に供給される。
図5及び図6において、回収流路23は、回収管21に継手81を介して接続され、ほぼ水平方向に液体1を流す水平流路23Aと、ほぼ鉛直方向に液体1を流す鉛直流路23Bとを有している。水平流路23Aは、平面視において、鉛直流路23B(投影光学系PL)から回収管21側に向かって漸次窄まるテーパ状に形成されている。真空系を有する液体回収装置25の駆動により、基板P上の液体1は、その基板Pの上方に設けられた回収口24を介して回収流路23の鉛直流路23Bに鉛直上向き(+Z方向)に流入する。
回収流路23の鉛直流路23Bに流入した液体1は、水平方向にその流れの向きを変えられ、水平流路23Aをほぼ水平方向に流れる。その後、回収管21を介して液体回収装置25に吸引回収される。
液体回収部材22のうち回収口24より投影光学系PLに対して外側の下面(基板P側を向く面)には、液体1を捕捉する所定長さの液体トラップ面70が形成されている。トラップ面70は、XY平面に対して傾斜した面であり、投影領域AR1(液浸領域AR2)に対して外側に向かうにつれて基板Pの表面に対して離れるように(上に向かうように)傾斜している。本実施形態において、トラップ面70は投影領域AR1に対して走査方向(X軸方向)両側のそれぞれに設けられている。トラップ面70は親液処理を施されている。基板Pの表面に塗布されている膜(フォトレジスト、反射防止膜等)は通常撥水性(撥液性)なので、回収口24の外側に流出した液体1は、トラップ面70で捕捉される。なお、本実施形態における液体1は極性の大きい水であるため、トラップ面70に対する親水処理(親液処理)として、例えばアルコールなど極性の大きい分子構造の物質で薄膜を形成することで、このトラップ面70に対して親水性を付与する。すなわち、液体1として水を用いる場合にはトラップ面70にOH基など極性の大きい分子構造を持ったものを表面に配置させる処理が望ましい。
なお、ここでは、トラップ面70は液体回収部材22の下面において投影領域AR1の走査方向両側のみに設けられている構成であるが、投影領域AR1に対して非走査方向に設けられた構成とすることも可能である。一方、液体1が流出しやすいのは走査方向両側であるため、投影領域AR1の走査方向両側のみにトラップ面70を設ける構成であっても、流出しようとする液体1を良好に捕捉できる。また、トラップ面70はフラット面である必要は無く、例えば複数の平面を組み合わせた形状であってもよい。あるいは、トラップ面70は曲面状であってもよく、表面積拡大処理、具体的には粗面処理を施されていてもよい。
なお、液体回収を円滑に行うために、回収流路23のうち回収口24近傍の内壁面に親液処理(親水処理)を施すことができる。本実施形態における液体1は極性の大きい水であるため、回収口24に対する親水処理(親液処理)として、例えばアルコールなど極性の大きい分子構造の物質で薄膜を形成することで回収口24近傍の回収流路23の内壁面に親水性を付与したり、あるいは紫外線(UV)を照射することで親水性を付与することができる。なお、回収口24近傍以外にも、液体供給機構10や液体回収機構20のうち液体1が流れる流路の表面に対して親液処理を施すことができる。
また、液体回収部材22の下面のうち、基板P上に形成された液浸領域AR2の液体1に接触する位置には、供給管11及び供給流路13を介して基板P上に供給された液体1の温度を計測する液体温度計測器170が設けられている。液体温度計測器170の温度計測結果は制御装置CONTに出力されるようになっている。
なお、液体温度計測器170は、基板P上に形成された液浸領域AR2の液体1に接触可能な位置であればよく、例えば液体供給部材12の下面に設けられていてもよい。一方、投影領域AR1の近傍に液体温度検出器170を設けると、その液体温度検出器170の存在によって液浸領域AR2の液体1の流れが乱れる可能性があるため、液体温度検出器170の設置位置としては、液浸領域AR2の液体1に接触可能な範囲で、投影領域AR1より可能な限り遠い位置であることが好ましい。
そして、液体供給部材12と液体回収部材22とは互いに独立して分離した部材であって、上述したように、液体供給部材12は第1支持部材140を介してメインコラム102の下側段部102Bに支持され、液体回収部材22は第2支持部材150を介してベース108に支持されている。また、液体供給部材12は投影光学系PL(光学素子2)に対して離れた状態で第1支持部材140に支持されており、これにより、投影光学系PLの光学素子2と液体供給部材12とが振動的に分離される。また、上述したように、液体回収部材22は、投影光学系PL(光学素子2)に対して離れた状態で第2支持部材150に支持されており、これにより、投影光学系PLの光学素子2と液体回収部材22とが振動的に分離される。したがって、液体回収機構10や液体回収機構20で発生した振動が、投影光学系PLに伝達することを防ぐことができる。なお、液体供給部材12のうち光学素子2に対向する面や、光学素子2のうち液体供給部材12に対向する面に撥液処理を施すことが好ましい。こうすることにより、液体供給部材12と光学素子2との間に液体1が浸入することを防止することができる。同様に、液体供給部材12のうち液体回収部材22に対向する面や、液体回収部材22のうち液体供給部材12に対向する面にも撥液処理を施すことが好ましい。撥液処理としては、例えば撥液性を有する材料を使ったコーティング処理が挙げられる。撥液性を有する材料としては、例えばフッ素系化合物やシリコン化合物、あるいはポリエチレン等の合成樹脂が挙げられる。また、表面処理のための薄膜は単層膜であってもよいし複数の層からなる膜であってもよい。
次に、上述した露光装置EXを用いてマスクMのパターン像を基板Pに露光する方法について、図7A〜7Dに示す模式図を参照しながら説明する。
液体供給機構10の純水製造装置30で製造された液体(純水)1は、温調装置40で所望の温度、例えばチャンバ装置CH内部と同等の温度に調整された後、供給管11に供給される。ここで、液体供給機構10の純水製造装置30及び温調装置40は、液体供給時及び液体供給不要時のいずれにおいても駆動している。そして、露光処理を行う前など液体供給不要時においては、制御装置CONTは、供給管11から液体供給部材12(ひいては基板P)に対する液体1の供給を停止するために、図7Aに示すように、第1バルブ16によって供給管11から液体供給部材12(基板P)への流路を閉じる。このとき、第2バルブ26によって回収管21の流路も閉じられている。そして、制御装置CONTは、供給管11から液体供給部材12(基板P)への液体1の供給を停止しているときに、接続管60の第3バルブ66を開けて接続管60の流路を開け、温調装置40から供給管11に流入した液体1が接続管60を介して回収管21に流れるように流路を切り替える。これにより、液体供給不要時において、温調装置40で温度調整された液体1は基板P上に供給されずに、回収管21を介して液体回収装置25に回収される。なおこのとき、液体1の単位時間あたりの流量を、液浸露光時に比べて少なくるようにしてもよい。すなわち、純水製造装置30及び温調装置40の動作を継続して、供給流路に液体1を流し続けることができれば、液体1の流量が少なくても良い。
図7Bに示すように、液浸露光処理を行うに際し、制御装置CONTは、第1バルブ16を開けて供給管11から液体供給部材12(基板P)への流路を開けるとともに、第3バルブ66によって接続管60の流路を閉じる。これにより、温調装置40によって温度調整された液体1が供給管11及び液体供給部材12の供給口14を介して基板P上に供給される。このとき、制御装置CONTは、第2バルブ26を開けて液体回収部材22の回収口24から回収管21(液体回収装置25)への流路を開ける。これにより、基板P上の液体1は、回収口24、回収流路23、及び回収管21を介して液体回収装置25に回収される。液体供給機構10及び液体回収機構20による液体1の供給及び回収動作によって、供給管11を介して温調装置40より供給された液体1は基板P上に液浸領域AR2を良好に形成する。
ここで、純水製造装置30及び温調装置40を含む液体供給機構10の液体供給動作は、制御装置CONTあるいはこの制御装置CONTに通信装置400を介して接続されている純水製造制御部33や温調制御部46によって制御され、液体供給機構10は、単位時間あたり所定量の液体1を、基板Pの上方に設けられた供給口14より基板P上に供給する。また、液体回収装置25を含む液体回収機構20の液体回収動作は制御装置CONTにより制御され、液体回収機構20は、単位時間あたり所定量の液体1を、基板Pの上方に設けられた回収口24を介して回収する。
図7Aに示したように、基板P上に対する液体1の供給を停止しているときにも、純水製造装置30及び温調装置40はその駆動を継続しているので、図7Bに示したように、基板P上に液体1を供給するためにバルブ16、26、66を使って流路を切り替えるだけで、所望の温度に調整された液体1を直ちに基板P上に供給することができる。つまり、基板P上に対する液体1の供給を停止するとき、純水製造装置30や温調装置40の駆動まで停止してしまうと、液体1の供給を再開したときや、温調装置40の駆動を再開したとき、温調装置40から送出される液体温度が僅かに変化したり、液体が所望温度に達するまでに時間がかかって待ち時間を設けなくてはならない等の不都合が生じる。しかしながら、液体1の供給を停止しているときも、供給管11に液体1を流入させ、温調装置40の駆動や供給管11に対する液体1の流入を維持することで、基板P上に対する液体1の供給を停止した後に液体供給動作を再開する場合においても、待ち時間を設けることなく(スループットを低下させることなく)、所望温度の液体1を効率良く供給することができる。
そして、液体1の供給を停止しているときに、バルブ16、26、66を使って供給管11に流入した液体1を回収管21に流すようにしたので、液体1の流出を防止することができ、液体1の流出に伴う周辺の機械部品の錆びの発生や基板Pがおかれている環境(湿度等)の変動といった不都合の発生を防止することができる。
ここで、制御装置CONTは、基板P上に対する液体1の供給を開始した後、液浸露光処理を開始するまでの間(基板Pに露光光が照射されるまでの間)、供給管11を介して液体1を所定期間(あるいは所定量)供給する。これにより、供給管11や供給流路13、あるいは供給口14近傍が洗浄(フラッシュ)されるとともに、供給管11や供給流路13、あるいは供給口14近傍の温度が安定する。なおこのとき、液体1の単位時間あたりの流量を、液浸露光時に比べて多くするようにしてもよい。これにより、高い洗浄効果が期待できるとともに、供給管11や供給流路13、あるいは供給口14近傍の温度を短時間で所定温度(液体1と同じ温度)にすることができる。換言すれば、液浸露光処理を行う前に、ファイン温調器45で温度調整された液体1を所定時間基板P上に供給し続け、供給管11等が温度定常状態となった後に、液浸露光処理を開始する。その場合、短時間で温度定常状態にするために、温度調整された液体1を液浸露光時より大量に流すようにしてもよい。
基板P上に液浸領域AR2を形成した後、制御装置CONTは、照明光学系ILより露光光ELを射出する。照明光学系ILより射出されマスクMを通過した露光光ELは投影光学系PLの像面側に照射され、これにより、図7Cに示すように、マスクMのパターンが投影光学系PL及び液浸領域AR2の液体1を介して基板Pに露光される。制御装置CONTは、露光光ELが投影光学系PLの像面側に照射されているときに、すなわち基板Pの露光動作中に、液体供給機構10による基板P上への液体供給動作と、液体回収機構20による基板P上の液体回収動作とを行う。これにより、基板P上に液浸領域AR2が良好に形成される。
本実施形態における露光装置EXは、マスクMと基板PとをX軸方向(走査方向)に移動しながらマスクMのパターン像を基板Pに投影露光するものであって、走査露光時には、投影光学系PLの終端部直下の矩形状の投影領域AR1にマスクMの一部のパターン像が投影され、投影光学系PLに対して、マスクMが−X方向(又は+X方向)に速度Vで移動するのに同期して、基板ステージPSTを介して基板Pが+X方向(又は−X方向)に速度β・V(βは投影倍率)で移動する。基板P上には複数のショット領域が設定されており、1つのショット領域への露光終了後に、基板Pのステッピング移動によって次のショット領域が走査開始位置に移動し、以下、ステップ・アンド・スキャン方式で基板Pを移動しながら各ショット領域に対する走査露光処理が順次行われる。
そして、基板P上に供給された液体1は、基板Pの動きに合わせて投影光学系PLの下を流れる。例えば、あるショット領域の露光中に基板Pが+X方向に移動しているときには、液体1は基板Pと同じ方向+X方向に、ほぼ基板Pと同じ速度で、投影光学系PLの下を流れる。
本実施形態において、露光動作中、液体供給機構10は、供給口14A、14Bより投影領域AR1の両側から基板P上への液体1の供給を同時に行う。これにより、供給口14A、14Bから基板P上に供給された液体1は、投影光学系PLの終端部の光学素子2の下端面と基板Pとの間に良好に濡れ拡がり、液浸領域AR2を少なくとも投影領域AR1より広い範囲で形成する。
ここで、例えば基板Pが+X方向に移動することにより、投影領域AR1に対して+X側に移動する液体量が増し、回収口24Cで回収しきれずに、基板Pの外側に流出する可能性がある。ところが、+X側に移動する液体1は、液体回収部材22の+X側下面に設けられているトラップ面70で捕捉されるため、液体1の流出を防止することができる。
ところで、本実施形態では、基板P上の一部に液浸領域AR2を形成する局所液浸方式であり、液体回収機構20としての回収口24を介して基板Pの上方から基板P上の液体1を液体回収装置25の真空系を使って吸引回収する構成である。この場合、液体回収機構20においては、基板P上の液体1を、その周囲の気体とともに(周囲の気体を噛み込むようにして)回収する状況が生じる可能性がある。液体回収機構20が回収口24を介して液体1をその周囲の気体とともに回収することで、液体1が回収流路23に断続的に流入する状況が発生する。すると、回収流路23に流入した液体1は粒状に分割された形態(液滴)となり、その液滴が回収流路23や回収管21に衝突する。このことが、音や振動の発生要因の1つと考えられ、このようにして発生した音や振動によって露光精度が劣化するおそれがある。
ところが、液体回収機構20の液体回収部材22と、投影光学系PLとは防振装置106を介して振動的に分離されているので、液体回収の際に生じる振動が、投影光学系PL、レーザ干渉計56、及びフォーカス検出系やアライメント系等の計測系に伝わることがない。したがって、投影光学系が振動することでパターン像が劣化するといった不都合の発生を防止でき、また、液体回収機構20の液体回収部材22と、基板ステージPSTとが防振装置110を介して振動的に分離されているので、基板ステージ(基板P)の位置制御を精度良く行うことができるため、パターン像を基板上に精度良く投影することができる。すなわち、基板ステージPSTを支持するステージベース112と振動的に分離されたメインフレーム102で第1支持部材140を介して液体供給機構10の液体供給部材12を支持し、ベース108で第2支持部材150を介して液体回収機構20の液体回収部材22を支持しているので、液体供給機構10及び液体回収機構20は、ステージベース112とも振動的に分離されている。したがって、液体供給の際、あるいは液体回収の際に生じる振動が、ステージベース112に伝わることもなく、基板ステージPSTの位置決め精度、あるいは移動精度を低下させる不都合が生じるのを防止することができる。
なお、回収口24に、例えば多孔質セラミックスやスポンジ状部材からなる多孔質部材、あるいは細管の集合体を設ける構成を採用することも可能である。これにより、液体1を回収する際に大きな音や振動が発生する不都合を低減することもできる。つまり、回収した液滴の大きさが大きいと、回収流路や回収管の内壁に当たるときの力(力積)が大きくなり、発生する音や振動も大きくなると考えられる。そこで、回収口24の内部に多孔質部材や細管を配置することで、回収口24から回収された液体の液滴の大きさを小さく(細かく)した状態で回収することができる。そのため、液滴が回収流路や回収管の内壁に当たるときの力(力積)を小さくすることができるので、発生する音や振動を低減することができる。
液浸露光中において、チャンバ装置CH内部の温度は、チャンバ装置CH内部に設けられた温度計測器160にモニタされており、液浸領域AR2の液体1の温度は、液体回収部材22の下面に取り付けられた液体温度計測器170によってモニタされている。そして、温度計測器160の計測結果及び液体温度計測器170の計測結果は、制御装置CONTに常時、又は定期的に出力されている。制御装置CONTは、温度計測器160及び液体温度計測器170それぞれの温度計測結果を通信装置400(402)を介して温調制御部46に通信する。温調制御部46は、通信装置402を介して得た温度計測器160の計測結果及び液体温度計測器170の計測結果に基づいて、液浸領域AR2の液体1が所望の温度になるように、温調装置40(ファイン温調器45)による液体1の温度調整を制御する。ここで、温調制御部46(または制御装置CONT)は、例えば温度計測器160と液体温度計測器170とのそれぞれの計測結果を考慮して、温調装置40(ファイン温調器45)の温度調整を制御してもよい。あるいは、温調制御部46(または制御装置CONT)は、温度計測器160の計測結果又は液体温度計測器170の計測結果のうちいずれか一方の計測結果に基づいて、温調装置40(ファイン温調器45)による液体1の温度調整を制御するようにしてもよい。
なお、本実施形態では、液体温度計測器170は液体回収部材22の下面に取り付けられており、供給管11から供給流路13及び供給口14を介して基板P上に供給された液体1の温度を計測しているが、例えば液体温度計測器170を供給管11内部に設け、供給管11内の液体1の温度を計測するようにしてもよい。この場合においても、供給管11内の液体1の温度計測結果は制御装置CONTに出力され、制御装置CONTはその温度計測結果を通信装置402を介して温調制御部46に通信する。温調制御部46は、通信装置402を介して得た供給管11内の液体1の温度計測結果に基づいて、温調装置40の温度調整を制御する。もちろん、液体温度計測器170を、液浸領域AR2の液体1に接触する位置や供給管11内部などの複数の位置にそれぞれに設け、これら複数の液体温度計測器170それぞれの温度計測結果に基づいて、温調装置40による温度調整が制御されてもよい。この場合においても、これら複数の液体温度計測器170それぞれの計測結果に関して平均化など所定の演算処理を行い、その処理結果に基づいて温調装置40による温度調整が制御されるようにしてもよい。同様に、チャンバ装置CH内部の温度を計測する温度計測器160を複数設け、これら複数の温度計測器160それぞれの温度計測結果に基づいて、場合によっては平均化等の演算処理を行った後、温調装置40による温度調整が制御されてもよい。
液浸露光処理が終了した後、制御装置CONTは、第1バルブ16によって供給管11の流路を閉じて供給管11から液体供給部材12(ひいては基板P)に対する液体1の供給を停止する。このときも、純水製造装置30や温調装置40の駆動は維持されており、温調装置40からは温度調整された液体1が送出され続けている。また、制御装置CONTは、基板P上に対する液体1の供給を停止した後も、所定期間だけ第2バルブ26を開けて回収管21の流路を開ける。これにより、液浸露光処理後において基板P上や基板ステージPST上に残留している液体1を回収口24を介して回収することができる。なお、残留した液体1を回収する際、回収口24に対して基板ステージPSTを相対的に移動するようにしてもよい。そして、基板P上や基板ステージPST上に残留している液体1を回収した後、供給管11を介して基板P上への液体1の供給を停止しているときに、制御装置CONTは、図7Dに示すように、第2バルブ26で回収管21の流路を閉じるとともに、第3バルブ66を開けて接続管60の流路を開け、温調装置40から供給管11に流入した液体1が接続管60を介して回収管21に流れるように流路の切り替えを行う。これにより、液体供給不要時において、温調装置40で温度調整された液体1は基板P上に供給されずに、回収管21を介して液体回収装置25に回収される。なお、液体供給の不要時などに温調装置40から供給される液体の量は、液浸露光時のときよりも少なくてもよい。
以上説明したように、温調装置40で温度調整された液体1を供給管11を介して基板P上に供給する場合において、液体1の供給を停止しているときに、供給管11に流入した液体1を回収管21に流すようにしたので、液体1を流出させることなく、温調装置40の駆動及び駆動停止や供給管11への液体1の流入及び流入停止に伴う供給される液体温度の変動といった不都合の発生を防止することができる。特に、本実施形態のように、目標温度に対して例えば±0.01℃といった高精度な温度調整が必要な場合、ファイン温調器45の駆動及び駆動停止を繰り返すと、液体1を高精度に温度調整できなくなる可能性が高くなる。しかしながら、本実施形態のように、液体1の供給を停止しているときにも、ファイン温調器45を含む温調装置40の駆動を維持し、その温調装置40から送出された液体1を回収管21に流れるように流路を切り替えることで、液体1の流出を防止しつつ、液体1を高精度に所定温度に維持することができる。
そして、温度装置40は、ラフ温調器41とファイン温調器45とを有しているので、液体1を高精度に温度調整して供給することができ、高い露光精度を維持することができる。また、温調装置40に液体1中の気体溶存濃度を低下させるための脱気装置43を設けたので、液体1中の気泡の発生を十分に抑制してからこの液体1を供給することができ、液浸領域AR2の液体1からの気泡の発生を防止することができる。また、投影光学系PLの下面や基板P表面など液体1が流れる流路中に仮に気泡が発生していても、気泡の発生を十分に抑制された液体1が流路中を流れることにより、液体1はこの流路中に発生した気泡を吸収し除去することもできる。このように、液浸領域AR2の液体1中に気泡を存在させないことができるので、気泡に起因するパターン像の劣化を防止し、高い露光精度を維持することができる。また、脱気装置43をラフ温調器41とファイン温調器45との間に配置したことにより、脱気装置43はラフ温調器41で温度調整された液体1を脱気処理することになるので、良好に脱気できる。そして、脱気装置43で脱気された液体1をファイン温調器45で高精度に温度調整した後、供給管11を介して供給することができ、所望温度に調整された液体1を介して露光処理することができる。
また、空調されたチャンバ装置CH内の温度を計測する温度計測器160の計測結果に基づいて、温調装置40による液体1の温度調整が制御されるので、チャンバ装置CH内の温度環境を考慮して高精度に温度調整された液体1を供給することができる。したがって、所望温度に調整された液体1を介して精度良く露光処理することができる。
また、投影光学系PLに対して液体回収機構20(液体回収部材22)が振動的に分離されているので、液体回収機構20(液体回収部材22)で振動が発生してもその振動は投影光学系PLに伝わらない。したがって、投影光学系PLが振動することで基板P上に形成されるパターン像が劣化する不都合を防止できる。また、液体供給機構10(液体供給部材12)と液体回収機構20(液体回収部材22)とを分離しているので、液体回収機構20(液体回収部材22)での振動に起因して液体液体供給機構10が振動することで液体供給が不安定になるといった不都合の発生を防止でき、精度良い露光処理を行うことができる。
なお本実施形態において、供給管11から露光処理対象物である基板P上に液体1を供給するように説明したが、例えば基板ステージPST上に設けられている照度センサなど各種光学センサ上にも液体1を供給することができる。その場合、その光学センサは、所望状態で供給された液体1を介して各種計測処理を高精度に実行することができる。
なお、上述の実施形態においては、基板Pの露光完了後に基板P上の液体を全て回収する構成になっているが、基板Pの表面(裏面)に液体が残留・付着してしまうおそれがある場合には、基板ステージPSTから露光後の基板Pを搬出した後に、基板P上の液体を吹き飛ばすなどして除去する機構を設けてもよい。その場合、微小な滴は除去しにくいので、再度液体(例えば、純水)に晒してから液体の除去を行うようにしてもよい。
本実施形態においては、露光装置本体Sの制御装置CONT、温調装置40の温調制御部46、及び純水製造装置30の純水製造制御部33は、通信装置400を介して互いに通信可能となっている。そこで、液浸露光処理を行うに際し、例えば純水製造制御部33が、純水製造装置30の動作状態が正常であることを確認し、制御装置CONTに、純水製造装置30の動作が正常である旨の情報、例えば純水製造準備完了の旨の信号(Ready信号)を通信装置400(401)を介して出力する。同様に、温調制御部46が、温調装置40の動作状態が正常であることを確認し、制御装置CONTに、温調装置40の動作が正常である旨の情報(Ready信号)を通信装置400(402)を介して出力する。そして、制御装置CONTは、純水製造制御部33及び温調制御部46のそれぞれから「Ready信号」を受信した後、液浸露光処理を開始するようにしてもよい。
また、例えば純水製造制御部33が、純水製造装置30の動作状態が異常であることを確認した場合には、制御装置CONTに、純水製造装置30の動作が異常である旨の情報、例えば非常事態が発生した旨の信号(Emergency信号)を通信装置400(401)を介して出力する。同様に、温調制御部46が、温調装置40の動作状態が異常であることを確認した場合には、制御装置CONTに、温調装置40の動作が異常である旨の情報(Emergency信号)を通信装置400(402)を介して出力する。そして、制御装置CONTは、純水製造制御部33及び温調制御部46のいずれか一方から「Emergency信号」を受信した場合、液浸露光処理を行わないようにしてもよい。
また、液浸露光中に「Emergency信号」を受信した場合には、制御装置CONTは液浸露光処理を停止するようにしてもよい。
ところで、ファイン温調器45で液体1を目標温度(例えば23.0℃)に調整しても、供給管11を流れていく間や基板P上に供給された後に例えば露光光ELの照射などによって液体1の温度が変化し、基板P上で液体1が目標温度とは異なる温度(例えば23.1℃)となる可能性がある。そこで、ファイン温調器45と液浸領域AR2との間の供給管11の長さや材質(熱伝導率)、あるいはチャンバ装置CH内部の温度条件や露光条件(露光光ELの照度など)などに基づいて、ファイン温調器45で温度調整された後の液体1が基板P上に供給されるときの液体温度を予め実験あるいはシミュレーションによって求めておき、その求めた値によってファイン温調器45における液体1の目標温度を校正し、温度調整を制御するようにしてもよい。
また、上述の実施形態においては、供給管11と接続管60との両方にバルブが設けられており、液体回収機構20(例えば、バルブ26)で回収動作の異常が生じたときには、供給管11のバルブ16と接続管60のバルブ66との両方で流路を閉じることによって、基板ステージPSTなどでの漏水の被害を防止することができる。
また、上述の実施形態においては、露光装置EXが純水製造装置30を備えているが、必ずしも露光装置EXが備えている必要はなく、露光装置EXが設置される工場などの設備で代用してもよい。同様にして、露光装置EXの液体回収装置25は、真空ポンプや気液分離器などをすべて備えている必要はなく、それらの少なくとも一部を露光装置EXが設置される工場などの設備で代用してもよい。
上述したように、本実施形態における液体1は純水により構成されている。純水は、半導体製造工場等で容易に大量に入手できるとともに、基板P上のフォトレジストや光学素子(レンズ)等に対する悪影響がない利点がある。また、純水は環境に対する悪影響がないとともに、不純物の含有量が極めて低いため、基板Pの表面、及び投影光学系PLの先端面に設けられている光学素子の表面を洗浄する作用も期待できる。なお工場等から供給される純水の純度が低い場合には、露光装置が超純水製造器を持つようにしてもよい。
そして、波長が193nm程度の露光光ELに対する純水(水)の屈折率nはほぼ1.44と言われており、露光光ELの光源としてArFエキシマレーザ光(波長193nm)を用いた場合、基板P上では1/n、すなわち約134nmに短波長化されて高い解像度が得られる。更に、焦点深度は空気中に比べて約n倍、すなわち約1.44倍に拡大されるため、空気中で使用する場合と同程度の焦点深度が確保できればよい場合には、投影光学系PLの開口数をより増加させることができ、この点でも解像度が向上する。
なお、上述したように液浸法を用いた場合には、投影光学系の開口数NAが0.9〜1.3になることもある。このように投影光学系の開口数NAが大きくなる場合には、従来から露光光として用いられているランダム偏光光では偏光効果によって結像性能が悪化することもあるので、偏光照明を用いるのが望ましい。その場合、マスク(レチクル)のライン・アンド・スペースパターンのラインパターンの長手方向に合わせた直線偏光照明を行い、マスク(レチクル)のパターンからは、S偏光成分(TE偏光成分)、すなわちラインパターンの長手方向に沿った偏光方向成分の回折光が多く射出されるようにするとよい。投影光学系PLと基板P表面に塗布されたレジストとの間が液体で満たされている場合、投影光学系PLと基板P表面に塗布されたレジストとの間が空気(気体)で満たされている場合に比べて、コントラストの向上に寄与するS偏光成分(TE偏光成分)の回折光のレジスト表面での透過率が高くなるため、投影光学系の開口数NAが1.0を越えるような場合でも高い結像性能を得ることができる。また、位相シフトマスクや特開平6−188169号公報に開示されているようなラインパターンの長手方向に合わせた斜入射照明法(特にダイボール照明法)等を適宜組み合わせると更に効果的である。
また、例えばArFエキシマレーザを露光光とし、1/4程度の縮小倍率の投影光学系PLを使って、微細なライン・アンド・スペースパターン(例えば25〜50nm程度のライン・アンド・スペース)を基板P上に露光するような場合、マスクMの構造(例えばパターンの微細度やクロムの厚み)によっては、Wave guide効果によりマスクMが偏光板として作用し、コントラストを低下させるP偏光成分(TM偏光成分)の回折光よりS偏光成分(TE偏光成分)の回折光が多くマスクMから射出されるようになるので、上述の直線偏光照明を用いることが望ましいが、ランダム偏光光でマスクMを照明しても、投影光学系PLの開口数NAが0.9〜1.3のように大きい場合でも高い解像性能を得ることができる。また、マスクM上の極微細なライン・アンド・スペースパターンを基板P上に露光するような場合、Wire Grid効果によりP偏光成分(TM偏光成分)がS偏光成分(TE偏光成分)よりも大きくなる可能性もあるが、例えばArFエキシマレーザを露光光とし、1/4程度の縮小倍率の投影光学系PLを使って、25nmより大きいライン・アンド・スペースパターンを基板P上に露光するような場合には、S偏光成分(TE偏光成分)の回折光がP偏光成分(TM偏光成分)の回折光よりも多くマスクMから射出されるので、投影光学系PLの開口数NAが0.9〜1.3のように大きい場合でも高い解像性能を得ることができる。
更に、マスク(レチクル)のラインパターンの長手方向に合わせた直線偏光照明(S偏光照明)だけでなく、特開平6−53120号公報に開示されているように、光軸を中心とした円の接線(周)方向に直線偏光する偏光照明法と斜入射照明法との組み合わせも効果的である。特に、マスク(レチクル)のパターンが所定の一方向に延びるラインパターンだけでなく、複数の異なる方向に延びるラインパターンが混在する場合には、同じく特開平6−53120号公報に開示されているように、光軸を中心とした円の接線方向に直線偏光する偏光照明法と輪帯照明法とを併用することによって、投影光学系の開口数NAが大きい場合でも高い結像性能を得ることができる。
本実施形態では、投影光学系PLの先端に光学素子2が取り付けられており、このレンズにより投影光学系PLの光学特性、例えば収差(球面収差、コマ収差等)の調整を行うことができる。なお、投影光学系PLの先端に取り付ける光学素子としては、投影光学系PLの光学特性の調整に用いる光学プレートであってもよい。あるいは露光光ELを透過可能な平行平面板であってもよい。
なお、液体1の流れによって生じる投影光学系PLの先端の光学素子と基板Pとの間の圧力が大きい場合には、その光学素子を交換可能とするのではなく、その圧力によって光学素子が動かないように堅固に固定してもよい。
なお、本実施形態では、投影光学系PLと基板P表面との間は液体1で満たされている構成であるが、例えば基板Pの表面に平行平面板からなるカバーガラスを取り付けた状態で液体1を満たす構成であってもよい。
なお、本実施形態の液体1は水であるが、水以外の液体であってもよい、例えば、露光光ELの光源がFレーザである場合、このFレーザ光は水を透過しないので、液体1としてはFレーザ光を透過可能な例えば、過フッ化ポリエーテル(PFPE)やフッ素系オイル等のフッ素系流体であってもよい。この場合、液体1と接触する部分には、例えばフッ素を含む極性の小さい分子構造の物質で薄膜を形成することで親液化処理する。また、液体1としては、その他にも、露光光ELに対する透過性があってできるだけ屈折率が高く、投影光学系PLや基板P表面に塗布されているフォトレジストに対して安定なもの(例えばセダー油)を用いることも可能である。この場合も表面処理は用いる液体1の極性に応じて行われる。
なお、上記各実施形態の基板Pとしては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板や、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用される。
露光装置EXとしては、マスクMと基板Pとを同期移動してマスクMのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)の他に、マスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンを一括露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)にも適用することができる。また、本発明は基板P上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写するステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。
また、第1パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で第1パターンの縮小像を投影光学系(例えば1/8縮小倍率で反射素子を含まない屈折型投影光学系)を用いて基板P上に一括露光し、その後に、第2パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で第2パターンの縮小像をその投影光学系を用いて、第1パターンと部分的に重ねて基板P上に一括露光するスティッチ方式の一括露光装置にも適用できる。
また、本発明は、基板ステージを複数備えたツインステージ型の露光装置にも適用できる。ツインステージ型の露光装置は、例えば特開平10−163099号及び特開平10−214783号(対応米国特許6,341,007、6,400,441、6,549,269及び6,590,634)、特表2000−505958号(対応米国特許5,969,441)あるいは米国特許6,208,407に開示されており、本国際出願で指定または選択された国の法令で許容される限りにおいて、それらの開示を援用して本文の記載の一部とする。
また、本発明は、特開平11−135400号公報に開示されている計測ステージと基板ステージとを備えた露光装置にも適用できる。
また、上述の実施形態においては、投影光学系PLと基板Pとの間に局所的に液体を満たす露光装置を採用しているが、露光対象の基板の表面全体が液体で覆われる液浸露光装置にも本発明を適用可能である。露光対象の基板の表面全体が液体で覆われる液浸露光装置の構造及び露光動作は、例えば特開平6−124873号公報、特開平10−303114号公報、米国特許第5,825,043号などに詳細に記載されており、本国際出願で指定または選択された国の法令で許容される限りにおいて、この文献の記載内容を援用して本文の記載の一部とする。
露光装置EXの種類としては、基板Pに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
基板ステージPSTやマスクステージMSTにリニアモータ(USP5,623,853またはUSP5,528,118参照)を用いる場合は、エアベアリングを用いたエア浮上型およびローレンツ力またはリアクタンス力を用いた磁気浮上型のどちらを用いてもよい。また、各ステージPST、MSTは、ガイドに沿って移動するタイプでもよく、ガイドを設けないガイドレスタイプであってもよい。
各ステージPST、MSTの駆動機構としては、二次元に磁石を配置した磁石ユニットと、二次元にコイルを配置した電機子ユニットとを対向させ電磁力により各ステージPST、MSTを駆動する平面モータを用いてもよい。この場合、磁石ユニットと電機子ユニットとのいずれか一方をステージPST、MSTに接続し、磁石ユニットと電機子ユニットとの他方をステージPST、MSTの移動面側に設ければよい。
基板ステージPSTの移動により発生する反力は、投影光学系PLに伝わらないように、特開平8−166475号公報(USP5,528,118)に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。
マスクステージMSTの移動により発生する反力は、投影光学系PLに伝わらないように、特開平8−330224号公報(USP5,874,820)に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。
以上のように、本願実施形態の露光装置EXは、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図8に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材である基板を製造するステップ203、前述した実施形態の露光装置EXによりマスクのパターンを基板に露光する露光処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。
所望状態に調整された液体を介して基板上に高精度にパターン像を形成したり、各種センサを使って高精度に計測処理を行うことができ、精度良い露光処理を行うことができる。

Claims (13)

  1. 投影光学系と液体とを介して基板上に露光光を照射して、前記基板を露光する露光装置において、
    前記液体を供給するための供給管と、
    前記液体を回収するための回収管と、
    前記供給管と前記回収管とを接続する接続管と、
    前記供給管からの液体の供給を停止しているときに、前記供給管に流入した液体が前記接続管を介して前記回収管に流れるように流路の切り替えを行う切替手段とを備えたことを特徴とする露光装置。
  2. 前記切替手段は前記接続管に設けられたバルブを含み、前記バルブの開閉によって前記流路の切り替えを行うことを特徴とする請求項1記載の露光装置。
  3. 前記供給管に接続され該供給管に供給される液体の温度調整を行う温調装置を備え、
    前記温調装置は、液体の温度を粗く調整するラフ温調器と、前記ラフ温調器と前記供給管との間に配置され、液体の温度の微調整を行うファイン温調器とを有することを特徴とする請求項1記載の露光装置。
  4. 前記温調装置は、前記ラフ温調器と前記ファイン温調器との間に配置され、液体中の気体溶存濃度を低下させるための脱気装置を有することを特徴とする請求項3記載の露光装置。
  5. 投影光学系と液体とを介して基板上に露光光を照射して、前記基板を露光する露光装置において、
    前記液体を供給するための供給管と、
    前記供給管に接続され該供給管に供給される液体の温度調整を行うために液体の温度を粗く調整するラフ温調器と、前記ラフ温調器と前記供給管との間に配置され、液体の温度の微調整を行うファイン温調器とを有する温調装置と、
    前記ラフ温調器と前記ファイン温調器との間に配置され、液体中の気体溶存濃度を低下させるための脱気装置と、を備えたことを特徴とする露光装置。
  6. 前記ラフ温調器と前記ファイン温調器との間に配置された液体中の異物を取り除くフィルタを更に備えたことを特徴とする請求項4又は5記載の露光装置。
  7. 前記投影光学系及び前記供給管を収容するとともにその内部が空調されたチャンバと、
    前記チャンバ内の温度を計測する温度計測器とを備え、
    前記温度計測器の計測結果に基づいて、前記温調装置による液体の温度調整を行うことを特徴とする請求項3又は5記載の露光装置。
  8. 投影光学系と液体とを介して基板上に露光光を照射して、前記基板を露光する露光装置において、
    前記液体を供給するための供給管と、
    前記投影光学系及び前記供給管を収容するとともにその内部が空調されたチャンバと、
    前記チャンバ内の温度を計測する温度計測器と、
    前記供給管に接続され該供給管に供給される液体の温度調整を行う温調装置とを備え、
    前記温度計測器の計測結果に基づいて、前記温調装置による液体の温度調整を制御することを特徴とする露光装置。
  9. 前記温調装置は、前記チャンバの外に配置されていることを特徴とする請求項7記載の露光装置。
  10. 前記温調装置は、前記チャンバの外に配置されていることを特徴とする請求項8記載の露光装置。
  11. 前記供給管内の液体の温度、又は前記供給管から供給された液体の温度を計測する液体温度計測器を備え、
    前記液体温度計測器の計測結果に基づいて、前記温調装置による液体の温度調整を制御することを特徴とする請求項3,5,8のいずれか一項記載の露光装置。
  12. 投影光学系と液体とを介して基板上に露光光を照射して、前記基板を露光する露光装置において、
    前記液体を供給するための液体供給機構と、
    前記液体供給機構とは分離して設けられた前記液体を回収するための液体回収機構と、
    前記投影光学系に対して振動的に分離して前記液体回収機構を支持する支持部材とを備えたことを特徴とする露光装置。
  13. 請求項1、5、8、12のいずれか一項記載の露光装置を用いることを特徴とするデバイス製造方法。
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