JPWO2004068749A1 - フェージング周波数推定装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は、無線伝送路を介して到来した無線周波信号に既定の信号処理を施し、その無線伝送路で発生したフェージングの周波数を推定するフェージング周波数推定装置に関する。本発明の目的は、構成が大幅に複雑化することなく、高速に精度よくフェージング周波数を推定できることにある。そのために、本発明にかかわるフェージング周波数推定装置は、無線伝送路を介して時系列の順に到来した信号について、その無線伝送路の特性が定常と見なされる時間ずつ隔たった2つの時点における包絡線成分の瞬時値の差の列の周波数スペクトラムを求める周波数分析手段と、周波数スペクトラムの大きさが最大となる周波数として、上記のフェージングの周波数を推定する推定手段とを備えて構成される。

Description

本発明は、無線伝送路を介して到来した無線周波信号に既定の信号処理を施すことによって、その無線伝送路で発生したフェージングの周波数を推定するフェージング周波数推定装置に関する。
移動通信システムでは、周波数配置、ゾーン構成、チャネル配置、多元接続方式、変調方式その他の構成に適応した形態で無線基地局と端末とが連係することによって、チャネル制御、送信電力制御およびトラヒック制御が行われている。
また、CDMA方式が適用された移動通信システムでは、そのCDMA方式の利点が積極的に活用されることによって、画像情報その他のディジタル情報を高速に伝送する多様なサービスが提供されつつある。
したがって、上述したチャネル制御、送信電力制御およびトラヒック制御は、例えば、フェージング周波数の変動その他の無線伝送路の特性に対して柔軟にかつ迅速に適応する形態で実現が図られている。
従来、このようなフェージング周波数は、例えば、後述する特許文献1および特許文献2に開示された先行技術が適用されることによって求められていた。
「特許文献1」に記載された「フェージンピッチ推定装置」では、所定の周期でサンプリングされた受信信号の差分の絶対値が積算され、このような積算の結果とフェージングピッチとの間における既知の相関性に基づいて、その積算の結果がフェージングピッチに変換される。
しかし、このような「フェージングピッチ推定装置」では、上述した相関性を示す曲線が必ずしも周波数に対して一意に定まらず、その曲線が周波数に対して一意に与えられる場合であっても、フェージングピッチは、この相関性を与える自己相関の結果が多数(長時間)に亘って積分されなければ、十分な精度では得られなかった。
また、「特許文献2」に記載された「フェージングピッチ検出装置およびこれを用いた携帯情報端末」では、マルチパス毎に逆拡散を行う複数の逆拡散器から出力される信号がこれらのマルチパス毎に生じた位相差が保持されたまま合成され、その結果として得られる信号の自己相関値が最小となる相関時間間隔が既知の公式に代入されることによって、フェージングピッチが求められる。
しかし、このような「フェージングピッチ検出装置およびこれを用いた携帯情報端末」では、基本的に、CDMA方式以外の多元接続方式が適用された無線伝送系に対する適用には馴染まず、しかも、フェージングピッチは、上述した自己相関値が多数に亘って積分されなければ、十分な精度では得られなかった。
なお、本願発明に関連する先行技術としては、例えば、後述する特許文献3〜特許文献5に開示された技術がある。
「特許文献3」に記載された「受信装置を搭載した移動体の移動速度検出装置」では、受信信号から抽出されたパイロット信号が高速フーリエ変換され、得られた周波数スペクトラムの勾配が最小となる周波数として、そのパイロット信号の最大ドップラシフトが検出される。
しかし、このような「受信装置を搭載した移動体の移動速度検出装置」では、上述した勾配が最小となる周波数は、周波数スペクトラムが「受信信号から抽出されたパイロット信号を示す多数の瞬時値」の列に対して求められなければ、十分な精度では得られなかった。
また、「特許文献4」に記載された「周波数推定装置」では、受信信号から搬送波の周波数パワースペクトラムが得られ、その周波数パワースペクトラムのピーク値に対応するピーク周波数(最大ドップラシフトに相当する。)に対して高域と低域とで所定のレベルに亘って電力が低い周波数の平均値として搬送波周波数が得られる。
さらに、「特許文献5」に記載された「同期追跡装置」では、高速フーリエ変換によって求められた周波数スペクトラムにおいて電力(電力密度)の値が最大値となる周波数が最大トップラ周波数として求められる。
しかし、これらの「周波数推定装置」および「同期追跡装置」では、一般に、上述したピッチ周波数(最大ドップラ周波数)以外の周波数における周波数パワースペクトラム(周波数スペクトラム)の値にも、既述のピーク値(最大値)に対して大差がない値が含まれ得る。
したがって、上述したピッチ周波数(最大ドップラ周波数)の精度や応答性は、必ずしも十分に高く維持されるとは限らなかった。
特開平8−79161号公報 特開2001−223671号公報 特開平7−140232号公報 特許第3296421号公報(特開2000−106576号公報) 特開平8−163107号公報
本発明は、構成が大幅に複雑化することなく、高速に精度よくフェージング周波数を推定できるフェージング周波数推定装置を提供することを目的とする。
また、本発明の目的は、周波数スペクトラムが求められるために参照されるべき値の数が少ない場合であっても精度よくフェージング周波数が推定される点にある。
さらに、本発明の目的は、既存のハードウエアの有効な活用が図られると共に、フェージング周波数の推定が安価に精度よく、かつ効率的に達成される点にある。
また、本発明の目的は、フェージング周波数の推定値に該当する周波数が単一のパスのみを介して到来した信号に基づいて求められる場合に比べて、精度が高められる点にある。
さらに、本発明の目的は、伝送品質が大幅に変動する状態であっても精度よく安定にフェージング周波数が推定される点にある。
また、本発明の目的は、大きなレベルの干渉波や妨害波が重畳され得る場合であっても、無線伝送路に形成され、かつ特性が安定したマルチパスで生じるフェージングのように、フェージング周波数が狭小な帯域に集中して分布するフェージングのフェージング周波数が精度よく推定される点にある。
さらに、本発明の目的は、最新の周波数スペクトラムが求められるために供される処理量、記憶容量その他の資源の増加と、応答性の低下とが許容される程度である限り、フェージング周波数の推定値の精度が高められる点にある。
また、本発明の目的は、大幅に構成が複雑化し、あるいはコストが増加することなく、多様な無線伝送系や無線応用機器の性能および総合的な信頼性が高められ、かつ付加価値の向上に必要な資源の確保が図られる点にある。
上述した目的は、無線伝送路を介して時系列の順に到来した信号の成分の内、その無線伝送路の特性が定常と見なされる時間ずつ隔たった2つの時点における包絡線成分の瞬時値の差の列の周波数スペクトラムを求め、その周波数スペクトラムの大きさが最大となる周波数として、この無線伝送路で生じたフェージングの周波数を推定する点に特徴があるフェージング周波数推定装置によって達成される。
このようなフェージング周波数推定装置では、上述した周波数スペクトラムは、無線伝送路を介して到来した信号の定常的な振幅の成分の大半が含まれることなく求められ、この無線伝送路で生じたフェージングのフェージング周波数で急峻に極大値をとる。
また、上述した目的は、始点と終点との双方もしくは何れか一方が時間軸上で無線伝送路の特性が定常と見なされる時間に亘って隔たった2つの期間に亘って、その無線伝送路を介して時系列の順に到来した個々の信号の周波数スペクトラムの差を求め、その周波数スペクトラムの差の大きさが最大となる周波数として、この無線伝送路で生じたフェージングの周波数を推定する点に特徴があるフェージング周波数推定装置によって達成される。
このようなフェージング周波数推定装置では、上述した周波数スペクトラムは、先行して記述したフェージング周波数推定装置において求められる周波数スペクトラムと数学的に等価である。
さらに、上述した目的は、無線伝送路の特性が定常と見なされる時間ずつ隔たった2つの時点について時系列の順に推定されたその無線伝送路のチャネル推定値の差の列の周波数スペクトラムを求め、その周波数スペクトラムの大きさが最大となる周波数として、この無線伝送路で生じたフェージングの周波数を推定する点に特徴があるフェージング周波数推定装置によって達成される。
このようなフェージング周波数推定装置では、上述したチャネル推定値の差の列に含まれるチャネル推定値の差分は、これらのチャネル推定値が「既述の信号が伝搬した無線伝送路の伝送特性」を示すので、その信号の送信端からこの信号に相当する送信波が送信されたレベルが一定であり、あるいは既知である限り、既述の第一のフェージング周波数推定装置における振幅の差分と等価と見なされ得る。
さらに、これらのチャネル推定値については、本発明が適用されるべき受信系に既存のハードウエアによって本来的に求められる可能性が高い。
また、上述した目的は、始点と終点との双方もしくは何れか一方が時間軸上で無線伝送路の特性が定常と見なされる時間に亘って隔たった2つの期間に、時系列の順に個別に推定されたその無線伝送路のチャネル推定値の列の周波数スペクトラムの差を、その周波数スペクトラムの差の大きさが最大となる周波数として、この無線伝送路で生じたフェージングの周波数を推定する点に特徴があるフェージング周波数推定装置によって達成される。
このようなフェージング周波数推定装置では、上述した周波数スペクトラムは、先行して記述したフェージング周波数推定装置において求められる周波数スペクトラムと数学的に等価である。
さらに、上述した目的は、既述の無線伝送路を形成するパス毎にチャネル推定値の差の列の周波数スペクトラムを求め、これらの周波数スペクトラムの総和として、その無線伝送路のチャネル推定値の差の列の周波数スペクトラムを求める点に特徴があるフェージング周波数推定装置によって達成される。
このようなフェージング周波数推定装置では、フェージング周波数の推定値は、無線伝送路にマルチパスとして形成された主要なパスを介して到来した信号の周波数スペクトラムの総和において、電力が最大となる周波数として求められる。
また、上述した目的は、無線伝送路を形成するパス毎にチャネル推定値の列の周波数スペクトラムの差を求め、これらの周波数スペクトラムの総和として、その無線伝送路のチャネル推定値の列の周波数スペクトラムの差を求める点に特徴があるフェージング周波数推定装置によって達成される。
このようなフェージング周波数推定装置では、上述した周波数スペクトラムは、先行して記述したフェージング周波数推定装置において求められる周波数スペクトラムと数学的に等価である。
さらに、上述した目的は、周波数スペクトラムの大きさが最大となる周波数においてその周波数スペクトラムが急峻となる2つの係数が予め与えられ、これらの係数と既述の2つの時点における包絡線成分との積和として与えられる瞬時値の差の列について周波数スペクトラムを求める点に特徴があるフェージング周波数推定装置によって達成される。
このようなフェージング周波数推定装置では、周波数スペクトラムは、上述した2つの係数に応じて、既述の信号の定常的な振幅の成分が過度に多く含まれることなく、かつ下記の形態で得られる。
・ 低域では、フェージングに起因して重畳された変動分と、このフェージング以外の要因に応じて同様に重畳された雑音とが電力の極大値に基づいて峻別可能となる。
・ 高域では、フェージングに起因して上述した包絡線成分に重畳された雑音がそのフェージングに起因するか否かの判別の困難性が緩和される。
また、上述した目的は、周波数スペクトラムの差の大きさが最大となる周波数においてその差が急峻となる2つの係数が予め与えられ、これらの係数と既述の個々の信号の周波数スペクトラムとの積和としてこの差を求める点に特徴があるフェージング周波数推定装置によって達成される。
このようなフェージング周波数推定装置では、上述した周波数スペクトラムは、先行して記述したフェージング周波数推定装置において求められる周波数スペクトラムと数学的に等価である。
さらに、上述した目的は、周波数スペクトラムの大きさが最大となる周波数においてその周波数スペクトラムが急峻となる2つの係数が予め与えられ、これらの係数と既述の2つの時点について推定されたチャネル推定値との積和として与えられる瞬時値の差の列について周波数スペクトラムを求める点に特徴があるフェージング周波数推定装置によって達成される。
このようなフェージング周波数推定装置では、周波数スペクトラムは、上述した2つの係数に応じて、既述の信号の定常的な振幅の成分が過度に多く含まれることなく、かつ下記の形態で得られる。
・ 低域では、フェージングに起因して重畳された変動分と、このフェージング以外の要因に応じて同様に重畳された雑音とが電力の極大値に基づいて峻別可能となる。
・ 高域では、フェージングに起因して上述した包絡線成分に重畳された雑音がそのフェージングに起因するか否かの判別の困難性が緩和される。
また、上述した目的は、周波数スペクトラムの差の大きさが最大となる周波数においてその差が急峻となる2つの係数が予め与えられ、これらの係数と既述の異なる期間に個別に推定された無線伝送路のチャネル推定値の列の周波数スペクトラムとの積和としてその差を求める点に特徴があるフェージング周波数推定装置によって達成される。
このようなフェージング周波数推定装置では、上述した周波数スペクトラムは、先行して記述したフェージング周波数推定装置において求められる周波数スペクトラムと数学的に等価である。
さらに、上述した目的は、周波数スペクトラムの大きさが最大となる周波数においてその周波数スペクトラムが既述の無線伝送路の伝送品質に対応した形態で急峻となる2つの係数が予め登録され、伝送品質に対応づけられて登録されている2つの係数と2つの時点における包絡線成分との積和として与えられる瞬時値の差の列について、周波数スペクトラムを求める点に特徴があるフェージング周波数推定装置によって達成される。
このようなフェージング周波数推定装置では、上述した2つの係数の好適な値が伝送品質の変化に応じて変化する場合であっても、周波数スペクトラムは、下記の形態で確度高く求められる。
・ 低域では、フェージングに起因して重畳された変動分と、このフェージング以外の要因に応じて同様に重畳された雑音との峻別が電力の極大値に基づいて可能である。
・ 高域では、フェージングに起因して上述した包絡線成分に重畳された雑音がそのフェージングに起因するか否かの判別の困難性が緩和される。
また、上述した目的は、周波数スペクトラムの差の大きさが最大となる周波数においてその差が無線伝送路の伝送品質に対応した形態で急峻となる2つの係数が予め登録され、これらの係数の内、伝送品質に対応づけられて登録されている2つの係数と個々の信号の周波数スペクトラムとの積和として差を求める点に特徴があるフェージング周波数推定装置によって達成される。
このようなフェージング周波数推定装置では、上述した周波数スペクトラムは、既述の第十一のフェージング周波数推定装置において求められる周波数スペクトラムと数学的に等価である。
さらに、上述した目的は、周波数スペクトラムの大きさが最大となる周波数においてその周波数スペクトラムが無線伝送路の伝送品質に対応した形態で急峻となる2つの係数が予め登録され、かつ伝送品質に対応づけられて登録されている2つの係数と既述の2つの時点について推定されたチャネル推定値との積和として与えられる瞬時値の差の列について、周波数スペクトラムを求める点に特徴があるフェージング周波数推定装置によって達成される。
このようなフェージング周波数推定装置では、上述した2つの係数の好適な値が伝送品質の変化に応じて変化する場合であっても、周波数スペクトラムは、下記の形態で確度高く求められる。
・ 低域では、フェージングに起因して重畳された変動分と、このフェージング以外の要因に応じて同様に重畳された雑音との峻別が電力の極大値に基づいて可能である。
・ 高域では、フェージングに起因して上述した包絡線成分に重畳された雑音がそのフェージングに起因するか否かの判別の困難性が緩和される。
また、上述した目的は、周波数スペクトラムの差の大きさが最大となる周波数においてその差が無線伝送路の伝送品質に対応した形態で急峻となる2つの係数が予め登録され、かつ伝送品質に対応づけられて登録されている2つの係数と異なる期間に個別に推定された無線伝送路のチャネル推定値の列の周波数スペクトラムとの積和として差を求める点に特徴があるフェージング周波数推定装置によって達成される。
このようなフェージング周波数推定装置では、上述した周波数スペクトラムは、先行して記述したフェージング周波数推定装置において求められる周波数スペクトラムと数学的に等価である。
さらに、上述した目的は、周波数スペクトラムの変化率が最大である周波数帯域で最大の極大値を与える周波数として、無線伝送路で生じたフェージングの周波数を推定する点に特徴があるフェージング周波数推定装置によって達成される。
このようなフェージング周波数推定装置では、上述した変化率が最大である帯域に周波数軸上で最も近く、かつ電力が最大の極大値となる周波数がフェージング周波数として推定される。
また、上述した目的は、先行して求められた複数の周波数スペクトラムを積分することによって、最新の周波数スペクトラムを求める点に特徴があるフェージング周波数推定装置によって達成される。
このようなフェージング周波数推定装置では、先行して求められた個々の周波数スペクトラムに含まれる誤差分が抑圧される。
さらに、上述した目的は、既述の周波数スペクトラムまたは差毎に大きさが最大となる周波数の平均値として、フェージング周波数が推定される点に特徴があるフェージング周波数推定装置によって達成される。
このようなフェージング周波数推定装置では、フェージング周波数は、上記の周波数スペクトラムまたは差が単に積分されることなく、これらの周波数スペクトラムまたは差毎に大きさが最大となる周波数の平均値として精度よく推定される。
また、上述した目的は、求められた既述の周波数スペクトラムまたは差の大きさが最大となる周波数がパス毎に求められる点に特徴があるフェージング周波数推定装置によって達成される。
このようなフェージング周波数推定装置では、フェージング周波数は、上記の周波数スペクトラムまたは差の大きさが最大となる周波数の平均値として、パス毎に推定される。
図1は、本発明の第一の原理ブロック図である。
図2は、本発明の第二の原理ブロック図である。
図3は、本発明の第三の原理ブロック図である。
図4は、本発明の第四の原理ブロック図である。
図5は、本発明の第一および第三の実施形態を示す図である。
図6(a)、(b)は、本発明の第一の実施形態の動作を説明する図である。
図7は、本発明の第二の実施形態を示す図である。
図8は、本発明の第四の実施形態を示す図である。
図9は、本発明の第五の実施形態を示す図である。
図10は、本発明の第一ないし第五の実施形態の他の構成を示す図である。
まず、図1〜図4を参照して本発明にかかわるフェージング周波数推定装置の原理を説明する。
図1は、本発明の第一の原理ブロック図である。
図1に示すフェージング周波数推定装置は、周波数分析手段11、推定手段12および記憶手段13から構成される。
本発明にかかわる第一のフェージング周波数推定装置の原理は、下記の通りである。
周波数分析手段11は、無線伝送路を介して時系列の順に到来した信号の成分の内、その無線伝送路の特性が定常と見なされる時間ずつ隔たった2つの時点における包絡線成分の瞬時値の差の列の周波数スペクトラムを求める。推定手段12は、その周波数スペクトラムの大きさが最大となる周波数として、上述した無線伝送路で生じたフェージングの周波数を推定する。
このようなフェージング周波数推定装置では、上述した周波数スペクトラムは、無線伝送路を介して到来した信号の定常的な振幅の成分の大半が含まれることなく求められ、この無線伝送路で生じたフェージングのフェージング周波数で急峻に極大値をとる。
したがって、この周波数スペクトラムに上述した信号の定常的な振幅の成分が含まれる場合に比べて、その周波数スペクトラムが求められるために参照されるべき既述の瞬時値の差の数が少ない場合であっても精度よくフェージング周波数が推定される。
図2は、本発明の第二の原理ブロック図である。
図2に示すフェージング周波数推定装置は、周波数分析手段11A、推定手段12Aおよび記憶手段13Aから構成される。
本発明にかかわる第二のフェージング周波数推定装置の原理は、下記の通りである。
周波数分析手段11Aは、始点と終点との双方もしくは何れか一方が時間軸上で「無線伝送路の特性が定常と見なされる時間」に亘って隔たった2つの期間に亘って、その無線伝送路を介して時系列の順に到来した個々の信号の周波数スペクトラムを求める。推定手段12Aは、これらの周波数スペクトラムの差の大きさが最大となる周波数として、上述した無線伝送路で生じたフェージングの周波数を推定する。
このようなフェージング周波数推定装置では、上述した周波数スペクトラムは、既述の第一のフェージング周波数推定装置において周波数分析手段11によって求められる周波数スペクトラムと数学的に等価である。
したがって、この周波数スペクトラムに上述した信号の定常的な振幅の成分が含まれる場合に比べて、その周波数スペクトラムが求められるために参照されるべきこの信号の瞬時値の数が少ない場合であっても精度よくフェージング周波数が推定される。
図3は、本発明の第三の原理ブロック図である。
図3に示すフェージング周波数推定装置は、周波数分析手段11B、推定手段12Bおよび記憶手段13Bから構成される。
本発明にかかわる第三のフェージング周波数推定装置の原理は、下記の通りである。
周波数分析手段11Bは、無線伝送路の特性が定常と見なされる時間ずつ隔たった2つの時点について、時系列の順に推定されたその無線伝送路のチャネル推定値の差の列の周波数スペクトラムを求める。推定手段12Bは、その周波数スペクトラムの大きさが最大となる周波数として、上述した無線伝送路で生じたフェージングの周波数を推定する。
このようなフェージング周波数推定装置では、上述したチャネル推定値の差の列に含まれるチャネル推定値の差分は、これらのチャネル推定値が「既述の信号が伝搬した無線伝送路の伝送特性」を示すので、その信号の送信端からこの信号に相当する送信波が送信されたレベルが一定であり、あるいは既知である限り、既述の第一のフェージング周波数推定装置における振幅の差分と等価と見なされ得る。
さらに、これらのチャネル推定値については、本発明が適用されるべき受信系に既存のハードウエアによって本来的に求められる可能性が高い。
したがって、既存のハードウエアの有効な活用が図られると共に、フェージング周波数の推定が安価に精度よく、かつ効率的に達成される。
図4は、本発明の第四の原理ブロック図である。
図4に示すフェージング周波数推定装置は、周波数分析手段11C、推定手段12Cおよび記憶手段13Cから構成される。
本発明にかかわる第四のフェージング周波数推定装置の原理は、下記の通りである。
周波数分析手段11Cは、始点と終点との双方もしくは何れか一方が時間軸上で無線伝送路の特性が定常と見なされる時間に亘って隔たった2つの期間に、時系列の順に個別に推定されたその無線伝送路のチャネル推定値の列の周波数スペクトラムの差を求める。推定手段12Cは、その周波数スペクトラムの差の大きさが最大となる周波数として、上述した無線伝送路で生じたフェージングの周波数を推定する。
このようなフェージング周波数推定装置では、上述した周波数スペクトラムは、既述の第三のフェージング周波数推定装置において周波数分析手段11Bによって求められる周波数スペクトラムと数学的に等価である。
したがって、第三のフェージング周波数推定装置と同様に、既存のハードウエアの有効な活用が図られると共に、フェージング周波数の推定が安価に精度よく、かつ効率的に達成される。
本発明にかかわる第五のフェージング周波数推定装置の原理は、下記の通りである。
周波数分析手段11Bは、既述の無線伝送路を形成するパス毎にチャネル推定値の差の列の周波数スペクトラムを求め、これらの周波数スペクトラムの総和として、その無線伝送路のチャネル推定値の差の列の周波数スペクトラムを求める。
このようなフェージング周波数推定装置では、フェージング周波数の推定値は、無線伝送路にマルチパスとして形成された主要なパスを介して到来した信号の周波数スペクトラムの総和において、電力が最大となる周波数として求められる。
したがって、本発明によれば、このような周波数が単一のパスのみを介して到来した信号に基づいて求められる場合に比べて、精度が高められる。
本発明にかかわる第六のフェージング周波数推定装置の原理は、下記の通りである。
周波数分析手段11Cは、上述した無線伝送路を形成するパス毎にチャネル推定値の列の周波数スペクトラムの差を求め、これらの周波数スペクトラムの総和として、その無線伝送路のチャネル推定値の列の周波数スペクトラムの差を求める。
このようなフェージング周波数推定装置では、上述した周波数スペクトラムは、既述の第五のフェージング周波数推定装置において周波数分析手段11Cによって求められる周波数スペクトラムと数学的に等価である。
したがって、第五のフェージング周波数推定装置と同様に、フェージング周波数の推定値の精度が高められる。
本発明にかかわる第七のフェージング周波数推定装置の原理は、下記の通りである。
周波数分析手段11は、上述した周波数スペクトラムの大きさが最大となる周波数においてその周波数スペクトラムが急峻となる2つの係数が予め与えられ、これらの係数と既述の2つの時点における包絡線成分との積和として与えられる瞬時値の差の列について周波数スペクトラムを求める。
このようなフェージング周波数推定装置では、周波数スペクトラムは、上述した2つの係数に応じて、既述の信号の定常的な振幅の成分が過度に多く含まれることなく、かつ下記の形態で得られる。
・ 低域では、フェージングに起因して重畳された変動分と、このフェージング以外の要因に応じて同様に重畳された雑音との峻別が電力の極大値に基づいて可能となる。
・ 高域では、フェージングに起因して上述した包絡線成分に重畳された雑音がそのフェージングに起因するか否かの判別の困難性が緩和される。
したがって、上述した2つの係数が適正な値に設定される限り、既述の異なる時点における包絡線成分の瞬時値の単なる差の列がフーリエ変換されることによってこのような周波数スペクトラムが求められる場合に比べて、伝送品質が大幅に変動する状態であっても精度よく安定にフェージング周波数が推定される。
本発明にかかわる第八のフェージング周波数推定装置の原理は、下記の通りである。
周波数分析手段11Aは、上述した周波数スペクトラムの差の大きさが最大となる周波数においてその差が急峻となる2つの係数が予め与えられ、これらの係数と既述の個々の信号の周波数スペクトラムとの積和としてこの差を求める。
このようなフェージング周波数推定装置では、上述した周波数スペクトラムは、既述の第七のフェージング周波数推定装置において周波数分析手段11によって求められる周波数スペクトラムと数学的に等価である。
したがって、上述した2つの係数が適正な値に設定される限り、既述の異なる時点における包絡線成分の瞬時値の単なる差の列がフーリエ変換されることによってこのような周波数スペクトラムが求められる場合に比べて、伝送品質が大幅に変動する状態であっても精度よく安定にフェージング周波数が推定される。
本発明にかかわる第15のフェージング周波数推定装置の原理は、下記の通りである。
周波数分析手段11Bは、上述した周波数スペクトラムの大きさが最大となる周波数においてその周波数スペクトラムが急峻となる2つの係数が予め与えられ、これらの係数と既述の2つの時点について推定されたチャネル推定値との積和として与えられる瞬時値の差の列についてこの周波数スペクトラムを求める。
このようなフェージング周波数推定装置では、周波数スペクトラムは、上述した2つの係数に応じて、既述の信号の定常的な振幅の成分が過度に多く含まれることなく、かつ下記の形態で得られる。
・ 低域では、フェージングに起因して重畳された変動分と、このフェージング以外の要因に応じて同様に重畳された雑音との峻別が電力の極大値に基づいて可能となる。
・ 高域では、フェージングに起因して上述した包絡線成分に重畳された雑音がそのフェージングに起因するか否かの判別の困難性が緩和される。
したがって、上述した2つの係数が適正な値に設定される限り、既述の異なる時点におけるチャネル推定値の単なる差の列がフーリエ変換されることによってこのような周波数スペクトラムが求められる場合に比べて、伝送品質が大幅に変動する状態であっても精度よく安定にフェージング周波数が推定される。
本発明にかかわる第十のフェージング周波数推定装置の原理は、下記の通りである。
周波数分析手段11Cは、上述した周波数スペクトラムの差の大きさが最大となる周波数においてその差が急峻となる2つの係数が予め与えられ、これらの係数と既述の異なる期間に個別に推定された無線伝送路のチャネル推定値の列の周波数スペクトラムとの積和としてこの差を求める。
このようなフェージング周波数推定装置では、上述した周波数スペクトラムは、既述の第九のフェージング周波数推定装置において周波数分析手段11Bによって求められる周波数スペクトラムと数学的に等価である。
したがって、上述した2つの係数が適正な値に設定される限り、既述の異なる時点におけるチャネル推定値の単なる差の列がフーリエ変換されることによってこのような周波数スペクトラムが求められる場合に比べて、伝送品質が大幅に変動する状態であっても精度よく安定にフェージング周波数が推定される。
本発明にかかわる第十一フェージング周波数推定装置の原理は、下記の通りである。
記憶手段13には、上述した周波数スペクトラムの大きさが最大となる周波数において、その周波数スペクトラムが既述の無線伝送路の伝送品質に対応した形態で急峻となる2つの係数が予め登録される。周波数分析手段11は、伝送品質に対応づけられて記憶手段13に登録されている2つの係数と2つの時点における包絡線成分との積和として与えられる瞬時値の差の列について、周波数スペクトラムを求める。
このようなフェージング周波数推定装置では、上述した2つの係数の好適な値が伝送品質の変化に応じて変化する場合であっても、周波数スペクトラムは、下記の形態で確度高く求められる。
・ 低域では、フェージングに起因して重畳された変動分と、このフェージング以外の要因に応じて同様に重畳された雑音との峻別が電力の極大値に基づいて可能である。
・ 高域では、フェージングに起因して上述した包絡線成分に重畳された雑音がそのフェージングに起因するか否かの判別の困難性が緩和される。
したがって、これらの係数が伝送品質に適合した好適な値として予め記憶手段13に登録される限り、その伝送品質が広範に変動する状態であっても精度よく安定にフェージング周波数が推定される。
本発明にかかわる第十二のフェージング周波数推定装置の原理は、下記の通りである。
記憶手段13Aには、周波数スペクトラムの差の大きさが最大となる周波数において、その差が無線伝送路の伝送品質に対応した形態で急峻となる2つの係数が予め登録される。周波数分析手段11Aは、伝送品質に対応づけられて記憶手段13Aに登録されている2つの係数と個々の信号の周波数スペクトラムとの積和として差を求める。
このようなフェージング周波数推定装置では、上述した周波数スペクトラムは、既述の第十一のフェージング周波数推定装置において周波数分析手段11によって求められる周波数スペクトラムと数学的に等価である。
したがって、これらの係数が伝送品質に適合した好適な値として予め記憶手段13Aに登録される限り、その伝送品質が広範に変動する状態であっても精度よく安定にフェージング周波数が推定される。
本発明にかかわる第十三のフェージング周波数推定装置の原理は、下記の通りである。
記憶手段13Bには、周波数スペクトラムの大きさが最大となる周波数において、その周波数スペクトラムが無線伝送路の伝送品質に対応した形態で急峻となる2つの係数が予め登録される。周波数分析手段11Bは、伝送品質に対応づけられて記憶手段13Bに登録されている2つの係数と2つの時点について推定されたチャネル推定値との積和として与えられる瞬時値の差の列について、周波数スペクトラムを求める。
このようなフェージング周波数推定装置では、上述した2つの係数の好適な値が伝送品質の変化に応じて変化する場合であっても、周波数スペクトラムは、下記の形態で確度高く求められる。
・ 低域では、フェージングに起因して重畳された変動分と、このフェージング以外の要因に応じて同様に重畳された雑音との峻別が電力の極大値に基づいて可能である。
・ 高域では、フェージングに起因して上述した包絡線成分に重畳された雑音がそのフェージングに起因するか否かの判別の困難性が緩和される。
したがって、これらの係数が伝送品質に適合した好適な値として予め記憶手段13Bに登録される限り、その伝送品質が広範に変動する状態であっても精度よく安定にフェージング周波数が推定される。
本発明にかかわる第十四のフェージング周波数推定装置の原理は、下記の通りである。
記憶手段13Cには、周波数スペクトラムの差の大きさが最大となる周波数において、その差が無線伝送路の伝送品質に対応した形態で急峻となる2つの係数が予め登録される。周波数分析手段11Cは、伝送品質に対応づけられて記憶手段13Cに登録されている2つの係数と2つの期間に個別に推定された無線伝送路のチャネル推定値の列の周波数スペクトラムとの積和として差を求める。
このようなフェージング周波数推定装置では、上述した周波数スペクトラムは、既述の第十三のフェージング周波数推定装置において周波数分析手段11Aによって求められる周波数スペクトラムと数学的に等価である。
したがって、これらの係数が伝送品質に適合した好適な値として予め記憶手段13Cに登録される限り、その伝送品質が広範に変動する状態であっても精度よく安定にフェージング周波数が推定される。
本発明にかかわる第十五のフェージング周波数推定装置の原理は、下記の通りである。
推定手段12は、周波数スペクトラムの変化率が最大である周波数帯域で最大の極大値を与える周波数として、無線伝送路で生じたフェージングの周波数を推定する。
このようなフェージング周波数推定装置では、上述した変化率が最大である帯域に周波数軸上で最も近く、かつ電力が最大の極大値となる周波数がフェージング周波数として推定される。
したがって、大きなレベルの干渉波や妨害波が重畳され得る場合であっても、無線伝送路に形成され、かつ特性が安定したマルチパスで生じるフェージングのように、フェージング周波数が狭小な帯域に集中して分布するフェージングのフェージング周波数が精度よく推定される。
本発明にかかわる第十六のフェージング周波数推定装置の原理は、下記の通りである。
推定手段12Aは、周波数スペクトラムの差の変化率が最大である周波数帯域で最大の極大値を与える周波数として、無線伝送路で生じたフェージングの周波数を推定する。
このようなフェージング周波数推定装置では、上述した変化率が最大である帯域に周波数軸上で最も近く、かつ電力が最大の極大値となる周波数がフェージング周波数として推定される。
したがって、大きなレベルの干渉波や妨害波が重畳され得る場合であっても、フェージング周波数が狭小な帯域に集中して分布するフェージングのフェージング周波数が精度よく推定される。
本発明にかかわる第十七のフェージング周波数推定装置の原理は、下記の通りである。
推定手段12Bは、周波数スペクトラムの変化率が最大である周波数帯域で最大の極大値を与える周波数として、無線伝送路で生じたフェージングの周波数を推定する。
このようなフェージング周波数推定装置では、上述した変化率が最大である帯域に周波数軸上で最も近く、かつ電力が最大の極大値となる周波数がフェージング周波数として推定される。
したがって、大きなレベルの干渉波や妨害波が重畳され得る場合であっても、無線伝送路に形成され、かつ特性が安定したマルチパスで生じるフェージングのように、フェージング周波数が狭小な帯域に集中して分布するフェージングのフェージング周波数が精度よく推定される。
本発明にかかわる第十八のフェージング周波数推定装置の原理は、下記の通りである。
推定手段12Cは、周波数スペクトラムの差の変化率が最大である周波数帯域で最大の極大値を与える周波数として、無線伝送路で生じたフェージングの周波数を推定する。
このようなフェージング周波数推定装置では、上述した変化率が最大である帯域に周波数軸上で最も近く、かつ電力が最大の極大値となる周波数がフェージング周波数として推定される。
したがって、大きなレベルの干渉波や妨害波が重畳され得る場合であっても、フェージング周波数が狭小な帯域に集中して分布するフェージングのフェージング周波数が精度よく推定される。
本発明にかかわる第十九ないし第二十二のフェージング周波数推定装置の原理は、下記の通りである。
周波数分析手段11、11A、11B、11Cは、先行して求められた複数の周波数スペクトラムを積分することによって、最新の周波数スペクトラムを求める。
このようなフェージング周波数推定装置では、先行して求められた個々の周波数スペクトラムに含まれる誤差分が抑圧される。
したがって、このような最新の周波数スペクトラムが求められるために生じる処理量、記憶容量その他の資源の増加と、応答性の低下とが許容される程度である限り、フェージング周波数の推定値の精度が高められる。
本発明にかかわる第二十三ないし第二十六のフェージング周波数推定装置の原理は、下記の通りである。
周波数分析手段11、11A、11B、11Cは、時系列の順に反復して上述した周波数スペクトラムを求める。推定手段12、12A、12B、12Cは、このようにして求められた複数の周波数スペクトラム、またはこれらの周波数周波数スペクトラムの内、2つの周波数スペクトラムの差の個々の大きさが最大となる周波数の平均値として、フェージング周波数を推定する。
すなわち、フェージング周波数は、上記の周波数スペクトラムまたは差が単に積分されることなく、これらの周波数スペクトラムまたは差毎に大きさが最大となる周波数の平均値として推定される。
したがって、個々の周波数スペクトラムが求められる対象が必ずしも十分に定常ではなく、あるいはこれらの周波数スペクトラムが求められる周波数軸上の精度が十分に高くない場合であっても、フェージング周波数の推定の精度が高く確保される。
本発明にかかわる第二十七および第二十八のフェージング周波数推定装置の原理は、下記の通りである。
周波数分析手段11B、11Cは、時系列の順に反復して周波数スペクトラムを無線伝送路を形成するパス毎に求める。推定手段12B、12Cは、このようにしてパス毎に求められた複数の周波数スペクトラム、またはこれらの複数の周波数スペクトラムの内、2つずつの周波数スペクトラムの差の個々の大きさが最大となる周波数の平均値として、フェージング周波数を推定する。
すなわち、フェージング周波数は、上記の周波数スペクトラムまたは差の大きさが最大となる周波数の平均値としてパス毎に推定される。
したがって、無線伝送路に形成される個々のパスの伝送特性が必ずしも高い相関性を有しない場合であっても、フェージング周波数はこれらのパス毎に精度よく推定される。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態について詳細に説明する。
[実施形態1]
図5は、本発明の第一および第三の実施形態を示す図である。
図において、アンテナ21の給電端は受信部22の入力に接続され、その受信部22の一方の出力には復調信号が得られる。受信部22の他方の出力は縦続接続されたA/D変換器23、差分演算部24およびFFT演算部25を介して信号処理部26の入力に接続され、その信号処理部26の出力にはフェージング周波数が得られる。
図6(a)、(b)は、本発明の第一の実施形態の動作を説明する図である。
以下、図5および図6(a)、(b)を参照して本発明の第一の実施形態の動作を説明する。
受信部22は、CDMA方式に基づいて形成された特定の無線チャネルを介してアンテナ21に到来した受信波をヘテロダイン検波(ホモダイン検波)し、その特定の無線チャネルに適合した拡散符号と乗算することによって、ベースバンド領域でこの受信波を示すベースバンド信号を生成する。
A/D変換器23は、このようなベースバンド信号の占有帯域に対してサンプリング定理が成立するサンプリング周波数fsでそのベースバンド信号をサンプリングすることによって、このベースバンド信号の振幅の列を時系列の順に離散的に示す離散信号を生成する。
差分演算部24は、下記の条件(以下、「ウインドウ条件」という。)の全てが成立し、かつ時間軸上で異なる2つのウインドウにおける上述した振幅の列を並行して取り込み、これらの振幅の列に時系列の順に同じ順位で含まれる2つの振幅(ここでは、簡単のため、時系列iに対してそれぞれ「A1i」、「A2i」で表されると仮定する。)の差分の列Δを生成する。
・ 期間の長さWが「既定の奇数である整数N」と「上述したサンプリング周波数fsの逆数に等しいサンプリング周期Ts」との積に等しく、かつ「上述した受信波に伴い得るフェージング(既述の特定の無線チャネルの伝送特性)の統計的性質」が定常と見なされる程度に短い。
・ 時間軸上における間隔τが「そのサンプリング周期Tsの整数倍」に等しく、かつ上述した統計的性質が定常と見なされる程度に短い。
FFT演算部25は、その差分の列Δを高速フーリエ変換することによって、この差分の列の周波数スペクトラムを求める。
信号処理部26は、その周波数スペクトラムを示す周波数スロットの内、電力が最大である周波数スロットを特定し、周波数軸上でその周波数スロットの最大周波数と最小周波数との中点に相当する周波数fdを求める。
このような周波数スペクトラムには、既述の2つのウインドウの双方における受信波の振幅分布が定常であり、かつ共通と見なされる限り、その受信波の振幅成分の内、フェージングを伴わない定常的(理想的)な振幅の成分(図6(a)において「0」ヘルツの周波数およびその周波数の上下の側帯波として集中的に分布する。)の大半は、含まれない(図6(b))。
したがって、周波数fdは、受信波の振幅が既述の特定の無線チャネルで生じたフェージングに起因して実際に変動した最も高い頻度を示す「フェージング周波数」に相当する。
すなわち、受信波の振幅成分の内、その受信波の定常的(理想的)な振幅の成分が上述した高速フーリエ変換の対象から確度高く除外されることによって、既述の周波数スペクトラムにおいて、その周波数スペクトラムの極大値を先鋭に示す周波数として、フェージング周波数が得られる。
このように本実施形態によれば、上述した高速フーリエ変換の対象から「受信波の定常的(理想的)な振幅の成分」が除外されない場合に比べて、その高速フーリエ変換が行われるべきウインドウの幅(差分の列Δに含まれる差分の数(=N)が小さい場合であっても精度よくフェージング周波数が推定され、あるいは所望の精度によるフェージング周波数の推定を可能とするウインドウの幅の縮小化が可能となる。
なお、本実施形態では、上述した2つのウインドウは、時間軸上で共通の期間を含まない異なった期間に設定されている。
しかし、これらの2つのウインドウについては、既述の条件が成立する限り、一部に時間軸上で重複する期間を有することによって、差分演算部24の負荷の軽減が図られてもよい。
また、本実施形態では、時間軸上におけるこれらの2つのウインドウの間隔τが「そのサンプリング周期Tsの整数倍」に等しい値に設定されている。
しかし、このような間隔τは、例えば、これらのウインドウに個別に対応したA/D変換がA/D変換器23によって並行して行われる場合には、「受信波に伴い得るフェージング(既述の特定の無線チャネルの伝送特性)の統計的性質」が単に定常と見なされる程度に短い値に設定されてもよい。
さらに、本実施形態では、上述した2つのウインドウの始点および終点は、受信波に対して何ら同期が図られることなく決定されている。
しかし、例えば、受信波の生成に適用された変調方式の下でシンボル単位に同期した時点にこれらの始点と終点との双方もしくは何れか一方が設定されることによって、上述した2つのウインドウが受信波に対して同期していないことに起因する誤差の軽減が図られてもよい。
[実施形態2]
図7は、本発明の第二の実施形態を示す図である。
本実施形態には、既述の差分演算部24に代わる重み付き差分演算部31が備えられる。
以下、図7を参照して本発明の第二の実施形態の動作を説明する。
本実施形態の特徴は、重み付き差分演算部31が差分の列Δを求めるために行う下記の処理の手順にある。
重み付き差分演算部31は、上述した第一の実施形態と同様に「ウインドウ条件」の全てが成立し、かつ時間軸上で異なる2つのウインドウにおける既述の振幅「A1i」、「A2i」の列を並行して取り込む。
ところで、第一の実施形態では、既述の差分の列Δが高速フーリエ変換されることによって得られた周波数スペクトラムの低域においては、一般に、その差分の列Δにフェージングに起因して重畳された振幅の変動分と、このフェージング以外の要因に応じて同様に重畳された雑音との峻別は、両者の間に相関性があるために困難となる。
さらに、既述の2つの振幅A1i、A2iの列が個別にフーリエ変換されることによって得られる周波数スペクトラムでは、これらのフーリエ変換に先行して上述した差分が何らとられていないために、振幅A1i、A2iの列に重畳された雑音がフェージングに起因するか否かの判別は高域ほど困難となる。
重み付き差分演算部31には、これらの周波数スペクトラムの特徴が勘案されることによって選定され、かつ下記の条件の全てが成立する2つの重みw(0≦w<1)、w(−1≦w<0)が予め与えられる。
・ FFT部25によって求められる周波数スペクトラムにおいて、電力が最大となる周波数がフェージング周波数の推定値に確度高く一致するために上記の低域と高域との重み付けが適正となる。
・ 受信波の伝送品質(SN比)が高いほど絶対値が「1」に近い値となる。
さらに、重み付き差分演算部31は、このような重み「w」、「w」と上述した振幅「A1i」、「A2i」の列とに対して下式で示される積和の列として、既述の差分の列Δを求める。
Δ=w・A1i+w・A2i
すなわち、FFT部25によって求められる周波数スペクトラムの高域と低域との双方が上述した重みw、wに応じて適度に重み付けされる。
したがって、本実施形態によれば、差分Δの列が単に「既述の2つの振幅の差分の列」として得られる第一の実施形態に比べて、伝送品質が大幅に変動する状態であっても精度よく安定にフェージング周波数が推定される。
なお、本実施形態では、重みw、wが既知の値として予め与えられている。
しかし、本実施形態は、例えば、図7に点線で示される下記の要素が付加されて構成されることによって、広範に変化し得る受信波の多様な伝送品質(SN比)に対してフェージング周波数の推定値の精度が高く維持されてもよい。
・ A/D変換器23によって得られた離散信号の伝送品質(「信号空間上においてシンボル単位に得られる信号点の誤差」、「伝送路復号化の過程で識別されるビット誤り」その他の如何なる情報に基づいて求められてもよい。)を監視する伝送品質監視部32
・ このような伝送品質がとり得る個々の値について実測やシミュレーションに基づいて確認され、あるいは理論的に求められた好適な重みw、wが予め格納され、これらの重みの内、伝送品質監視部32によって監視された伝送品質に対応する重みを重み付き差分演算部31に与える重み適正化部33
[実施形態3]
以下、図5を参照して本発明の第三の実施形態の動作を説明する。
本実施形態の特徴は、信号処理部26によって行われる下記の処理の手順にある。
信号処理部26は、FFT演算部25によって求められた周波数スペクトラムを示す周波数スロットの内、電力が「何れの隣接する周波数スロットの電力」より大きく、かつこれらの隣接する周波数スロットの電力に対する相対値が最大である特定の周波数スロットを既述の周波数スロットに代えて特定する。
さらに、信号処理部26は、周波数軸上でその特定の周波数スロットの最大周波数と最小周波数との中点に相当する周波数fdをフェージング周波数として推定する。
すなわち、電力の変化率が最大である帯域に周波数軸上で最も近く、かつ電力が最大の極大値に該当する周波数スロットの中心周波数がフェージング周波数として推定される。
したがって、大きなレベルの干渉波や妨害波が受信波に重畳され得る場合であっても、例えば、無線伝送路に特定の地物や地形が安定に介在することに起因して生じるフェージングのように、フェージング周波数が狭小な帯域に集中して分布するフェージングのフェージング周波数が精度よく推定される。
[実施形態4]
図8は、本発明の第四の実施形態を示す図である。
本実施形態では、図5に示す差分演算部24に代わる差分演算部41が備えられ、かつA/D変換器23とその差分演算41との段間にチャネル推定部42が備えられる。
以下、図8を参照して本発明の第四の実施形態の動作を説明する。
本実施形態の特徴は、チャネル推定部42と差分演算部41との連係の下で行われる下記の処理の形態にある。
アンテナ21に到来する受信波は、所定のフィールド(パイロットチャネル)に既知のパイロット信号が含まれるスロットの列として構成される。
チャネル推定部42は、A/D変換器23によって生成され、かつ上述した受信波を離散的に示す離散信号と既述のパイロット信号との相関をとることによって、この受信波が到来した無線伝送路の伝送特性を示すチャネル推定値の列を時系列の順に求める。
差分演算部41は、既述の振幅の列に代えて、『「ウインドウ条件」の全てが成立し、かつ異なる2つのウインドウにおける上述したチャネル推定値』の列を並行して取り込み、これらのチャネル推定値の列に時系列の順に同じ順位で含まれる2つのチャネル推定値(ここでは、簡単のため、時系列iに対してそれぞれ「C1i」、「C2i」で表されると仮定する。)の差分の列Δを生成する。
FFT演算部25は、その差分の列Δを高速フーリエ変換することによって、この差分の列の周波数スペクトラムを求める。
このような差分の列Δに含まれる「チャネル推定値の差分」は、これらのチャネル推定値が「受信波が到来した無線伝送路の伝送特性」をそれぞれ示すので、その受信波の送信端からこの受信波に相当する送信波が送信されたレベルが一定であり、あるいは既知である限り、既述の第一の実施形態における振幅の差分に等価と見なされ得る。
さらに、これらのチャネル推定値については、一般に、本発明が適用されるべき受信系に既存のハードウエアによって本来的に求められる可能性が高い。
したがって、本実施形態によれば、既存のハードウエアが有効に利用されることによって安価に精度よく、かつ効率的にフェージング周期の推定が実現される。
なお、本実施形態は、既述の第一の実施形態の構成が変更されることによって構成されている。
しかし、本発明はこのような構成に限定されず、既述の第二および第三の実施形態だけではなく、後述する第五の実施形態にも同様に適用可能である。
また、本実施形態では、既述のチャネル推定値の算出の基準として参照されるパイロット信号は、上述したスロット毎に時間軸上で集中して配置されている。
しかし、本発明はこのような構成に限定されず、上記のフィールド(パイロットチャネル)は、複数のスロット(必ずしも時系列の順に隣接するスロットでなくてもよい。)の特定の小さなフィールドの集合として構成されることによって、時系列の順に得られるチャネル推定値の偏差の均一化が図られてもよい。
[実施形態5]
図9は、本発明の第五の実施形態を示す図である。
本実施形態の構成の特徴は、下記の点にある。
・ 既述の受信部22に代えて受信部22Aが備えられる。
・ 図5に示す差分演算部24、FFT演算部25および信号処理部26に代えて、これらの差分演算部24、FFT演算部25および信号処理部26にそれぞれ等価な差分演算部、演算部および信号処理部の組み合わせからなる複数Nのパス対応部51−1〜51−Nが備えられる。
・ A/D変換部23と、これらのパス対応部51−1〜51−Nとの段間に逆拡散部52が付加される。
・ パス対応部51−1〜51−Nの後段に平均化部53が付加される。
以下、図9を参照して本発明の第五の実施形態の動作を説明する。
受信部22Aは、アンテナ21に到来した受信波をヘテロダイン検波(ホモダイン検波)することによって、ベースバンド領域でこの受信波を示すベースバンド信号を生成する。
A/D変換器23は、このようなベースバンド信号の占有帯域に対してサンプリング定理が成立するサンプリング周波数fsでそのベースバンド信号をサンプリングすることによって、このベースバンド信号の振幅の列を時系列の順に離散的に示す離散信号を生成する。
逆拡散部52は、「上述した受信波の伝搬路である無線チャネル(ここでは、簡単のため、既述のCDMA方式に基づいて形成されると仮定する。)に適合した拡散符号」とその離散信号との相関をとることによって、その離散信号の成分の内、この伝搬路にマルチパスとして形成された主要なパスを介して個別に到来した成分(以下、このような成分からなる信号を「個別離散信号」という。)を並行して生成する。
パス対応部51−1〜51−Nは、これらのパス毎に生成された「個別離散信号」に対して、既述の第一の実施形態と同様の処理を並行して施すことによって、複数Nの周波数fdを算出する。
平均化部53は、これらの周波数fdを平均することによって、フェージング周波数の推定値を求める。
すなわち、フェージング周波数の推定値は、無線伝送路にマルチパスとして形成された主要なパスを介して到来した個々の受信波の周波数スペクトラムにおいて、それぞれ電力が最大となる周波数fdの移動平均として求められる。
したがって、本実施形態によれば、このような周波数fdが単一のパスのみを介して到来した受信波に基づいて求められる場合に比べて、精度が高められる。
また、本実施形態では、逆拡散部52、パス対応部51−1〜51−Nおよび平均化部53によって行われる処理は、何れもディジタル領域における信号処理として実現される。
したがって、これらの信号処理をリアルタイムに、または十分な応答性で実現できる程度に、「既述の第一ないし第四の実施形態において行われる同様の処理を実現するDSP(Digital Signal Processor)」の余剰の処理量が大きい場合には、ハードウエアの構成が複雑化することなく、フェージング周波数の推定値の精度が高められる。
なお、本実施形態では、平均化部53は、パス毎に求められた周波数fdの移動平均としてフェージング周波数の推定値を求めている。
しかし、このような移動平均に基づく平滑化に代えて、例えば、指数平滑その他のアルゴリズムに基づく平滑化が行われてもよい。
また、上述した各実施形態では、既述のサンプリング周波数fs、高速フーリエ変換の演算対象となる振幅値の数n、主要なパスの数、各部で行われるべき算術演算の有効桁数(語長)、重みw、wその他のパラメータが何れも定数として与えられている。
しかし、本発明はこのような構成に限定されず、例えば、各部の稼働状況、チャネル毎の伝送品質その他の要因に応じて達成されるべき好適な応答性、演算の精度、負荷の配分(所要する処理量)その他が達成されるパラメータが予め与えられ、かつ図10に示すように、このような要因に適応したパラメータを各部に適宜与える制御部61が備えられることによって、多様な構成、仕様および環境に対する柔軟な適応が図られてもよい。
さらに、上述した各実施形態では、既述の差分の列Δが高速フーリエ変換されることによって得られた周波数スペクトラムが参照されることによって、フェージング周波数が推定されている。
しかし、本発明はこのような構成に限定されず、例えば、「既述の2つの振幅(あるいはチャネル推定値)が個別に高速フーリエ変換された後に、これらの高速フーリエ変換の結果の差分が算出される処理」のように、「このような差分の列Δの高速フーリエ変換」に対して数学的に等価な算術演算に基づいてフェージング周波数が推定されてもよい。
また、このような算術演算が行われる場合には、既述の2つのウインドウの幅Wは必ずしも同じでなくてもよく、例えば、個別に行われた高速フーリエ変換の結果が該当するウインドウの幅(演算対象となる振幅やチャネル推定値の総数)で正規化された後に、これらの正規化の結果の差分としてフェージング周波数が推定されてもよい。
さらに、上述した各実施形態では、CDMA方式が適用された無線伝送系においてRAKE合成が行われる受信端に、本発明が適用されている。
しかし、本発明は、このような構成に限定されず、例えば、多元接続方式だけではなく、如何なる変調方式、周波数配置およびチャネル構成が適用された無線伝送糸の受信端にも適用可能である。
また、上述した各実施形態では、高速フーリエ変換の結果として得られた周波数スペクトラムの電力のみに基づいてフェージング周波数が推定されている。
しかし、本発明はこのような構成に限定されず、例えば、フェージングの形態、無線伝送路の構成、特性その他に適応した2つのウエイト(既知であっても、適応アルゴリズム等に基づいて可変されてもよい。)と、振幅スペクトラムと位相スペクトラムとの積和として算出された周波数スペクトラムに基づいて、そのフェージングのフェージング周波数が推定されてもよい。
さらに、上述した各実施形態では、UHF帯以上の高い周波数帯におけるマルチパスフェージングのフェージング周波数の推定に本発明が適用されている。
しかし、本発明は、このような周波数帯やフェージングの形態に限定されず、構成が複雑化することなく、効率的に、かつ精度よくフェージング周波数の推定が達成されることが要求される限り、如何なる無線伝送系や無線応用機器にも柔軟に適用可能である。
また、上述した各実施形態では、既述の周波数スペクトラムは、何れも高速フーリエ変換に基づいて得られている。
しかし、このような周波数スペクトラムは、高速フーリエ変換に限定されず、所望の精度や応答性が確保されるならば、例えば、下記の何れによって求められてもよい。
・ DFT(Discrete Fourier Transform)のような代替可能な算術演算
・ 「所望の周波数帯に隣接した先鋭な通過域を有する櫛形フィルタ」、あるいはその櫛形フィルタに等価な濾波処理を行うフィルタと、これらのフィルタによって出力される個々の周波数成分のレベル(振幅)を、検出するハードウエアとの組み合わせ(全てまたは一部がディジタルで行われる信号処理で実現されてもよい。)
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲において、多様な形態による実施形態が可能であり、かつ構成装置の一部もしくは全てに如何なる改良が施されてもよい。
産業上の利用の可能性
上述したように本発明にかかわる第一および第二のフェージング周波数推定装置では、周波数スペクトラムが求められるために参照されるべき瞬時値の差の数が少ない場合であっても精度よくフェージング周波数が推定される。
本発明にかかわる第三および第四のフェージング周波数推定装置では、既存のハードウエアの有効な活用が図られると共に、フェージング周波数の推定が安価に精度よく、かつ効率的に達成される。
本発明にかかわる第五および第六のフェージング周波数推定装置では、フェージング周波数の推定値の精度が高められる。
本発明にかかわる第七および第八のフェージング周波数推定装置では、係数が適正な値に設定される限り、既述の異なる時点における包絡線成分の瞬時値の単なる差の列がフーリエ変換されることによって周波数スペクトラムが求められる場合に比べて、伝送品質が大幅に変動する状態であっても精度よく安定にフェージング周波数が推定される。
本発明にかかわる第九および第十のフェージング周波数推定装置では、係数が適正な値に設定される限り、既述の異なる時点におけるチャネル推定値の単なる差の列がフーリエ変換されることによって周波数スペクトラムが求められる場合に比べて、伝送品質が大幅に変動する状態であっても精度よく安定にフェージング周波数が推定される。
本発明にかかわる第十一ないし第十四のフェージング周波数推定装置では、伝送品質が広範に変動する状態であっても精度よく安定にフェージング周波数が推定される。
本発明にかかわる第十五ないし第十八のフェージング周波数推定装置では、大きなレベルの干渉波や妨害波が重畳され得る場合であっても、無線伝送路に形成され、かつ特性が安定したマルチパスで生じるフェージングのように、フェージング周波数が狭小な帯域に集中して分布するフェージングのフェージング周波数が精度よく推定される。
本発明にかかわる第十九ないし第二十二のフェージング周波数推定装置では、最新の周波数スペクトラムが求められるために必要な処理量、記憶容量その他の資源の増加と、応答性の低下とが許容される程度である限り、フェージング周波数の推定値の精度が高められる。
本発明にかかわる第二十三ないし第二十六のフェージング周波数推定装置では、無線伝送路やその無線伝送路に形成されたパスの伝送特性が必ずしも十分に定常ではなく、あるいは既述の周波数スペクトラムが求められる周波数軸上の精度が十分に高くない場合であっても、フェージング周波数の推定の精度が高く確保される。
本発明にかかわる第二十七および第二十八のフェージング周波数推定装置では、無線伝送路に形成される個々のパスの伝送特性が必ずしも高い相関性を有しない場合であっても、フェージング周波数がこれらのパス毎に精度よく推定される。
したがって、これらの発明が適用された無線伝送系や無線応用機器では、大幅に構成が複雑化し、あるいはコストが増加することなく性能および総合的な信頼性が高められ、かつ付加価値の向上に必要な資源が確保される。

Claims (28)

  1. 無線伝送路を介して時系列の順に到来した信号の成分の内、その無線伝送路の特性が定常と見なされる時間ずつ隔たった2つの時点における包絡線成分の瞬時値の差の列の周波数スペクトラムを求める周波数分析手段と、
    前記周波数スペクトラムの大きさが最大となる周波数として、前記無線伝送路で生じたフェージングの周波数を推定する推定手段と
    を備えたことを特徴とするフェージング周波数推定装置。
  2. 始点と終点との双方もしくは何れか一方が時間軸上で無線伝送路の特性が定常と見なされる時間に亘って隔たった2つの期間に亘って、その無線伝送路を介して時系列の順に到来した個々の信号の周波数スペクトラムを求める周波数分析手段と、
    前記周波数スペクトラムの差の大きさが最大となる周波数として、前記無線伝送路で生じたフェージングの周波数を推定する推定手段と
    を備えたことを特徴とするフェージング周波数推定装置。
  3. 無線伝送路の特性が定常と見なされる時間ずつ隔たった2つの時点について時系列の順に推定されたその無線伝送路のチャネル推定値の差の列の周波数スペクトラムを求める周波数分析手段と、
    前記周波数スペクトラムの大きさが最大となる周波数として、前記無線伝送路で生じたフェージングの周波数を推定する推定手段と
    を備えたことを特徴とするフェージング周波数推定装置。
  4. 始点と終点との双方もしくは何れか一方が時間軸上で無線伝送路の特性が定常と見なされる時間に亘って隔たった2つの期間に、時系列の順に個別に推定されたその無線伝送路のチャネル推定値の列の周波数スペクトラムの差を求める周波数分析手段と、
    前記周波数スペクトラムの差の大きさが最大となる周波数として、前記無線伝送路で生じたフェージングの周波数を推定する推定手段と
    を備えたことを特徴とするフェージング周波数推定装置。
  5. 請求の範囲3に記載のフェージング周波数推定装置において、
    前記周波数分析手段は、
    前記無線伝送路を形成するパス毎にチャネル推定値の差の列の周波数スペクトラムを求め、これらの周波数スペクトラムの総和として、その無線伝送路のチャネル推定値の差の列の周波数スペクトラムを求める
    ことを特徴とするフェージング周波数推定装置。
  6. 請求の範囲4に記載のフェージング周波数推定装置において、
    前記周波数分析手段は、
    前記無線伝送路を形成するパス毎にチャネル推定値の列の周波数スペクトラムの差を求め、これらの周波数スペクトラムの総和として、その無線伝送路のチャネル推定値の列の周波数スペクトラムの差を求める
    ことを特徴とするフェージング周波数推定装置。
  7. 請求の範囲1に記載のフェージング周波数推定装置において、
    前記周波数分析手段は、
    前記周波数スペクトラムの大きさが最大となる周波数においてその周波数スペクトラムが急峻となる2つの係数が予め与えられ、これらの係数と前記2つの時点における包絡線成分との積和として与えられる瞬時値の差の列について前記周波数スペクトラムを求める
    ことを特徴とするフェージング周波数推定装置。
  8. 請求の範囲1に記載のフェージング周波数推定装置において、
    前記周波数スペクトラムの大きさが最大となる周波数において、その周波数スペクトラムが前記無線伝送路の伝送品質に対応した形態で急峻となる2つの係数が予め登録された記憶手段を備え、
    前記周波数分析手段は、
    前記伝送品質に対応づけられて前記記憶手段13に登録されている2つの係数と前記2つの時点における包絡線成分との積和として与えられる瞬時値の差の列について、前記周波数スペクトラムを求める
    ことを特徴とするフェージング周波数推定装置。
  9. 請求の範囲1に記載のフェージング周波数推定装置において、
    前記推定手段は、
    前記周波数スペクトラムの変化率が最大である周波数帯域で最大の極大値を与える周波数として、前記無線伝送路で生じたフェージングの周波数を推定する
    ことを特徴とするフェージング周波数推定装置。
  10. 請求の範囲1に記載のフェージング周波数推定装置において、
    前記周波数分析手段は、
    先行して求められた複数の周波数スペクトラムを積分することによって、最新の周波数スペクトラムを求める
    ことを特徴とするフェージング周波数推定装置。
  11. 請求の範囲2に記載のフェージング周波数推定装置において、
    前記周波数分析手段は、
    前記周波数スペクトラムの差の大きさが最大となる周波数においてその差が急峻となる2つの係数が予め与えられ、これらの係数と前記個々の信号の周波数スペクトラムとの積和としてこの差を求める
    ことを特徴とするフェージング周波数推定装置。
  12. 請求の範囲2に記載のフェージング周波数推定装置において、
    前記周波数スペクトラムの差の大きさが最大となる周波数において、その差が前記無線伝送路の伝送品質に対応した形態で急峻となる2つの係数が予め登録された記憶手段を備え、
    前記周波数分析手段は、
    前記伝送品質に対応づけられて前記記憶手段に登録されている2つの係数と前記個々の信号の周波数スペクトラムとの積和として前記差を求める
    ことを特徴とするフェージング周波数推定装置。
  13. 請求の範囲2に記載のフェージング周波数推定装置において、
    前記推定手段は、
    前記周波数スペクトラムの差の変化率が最大である周波数帯域で最大の極大値を与える周波数として、前記無線伝送路で生じたフェージングの周波数を推定する
    ことを特徴とするフェージング周波数推定装置。
  14. 請求の範囲2に記載のフェージング周波数推定装置において、
    前記周波数分析手段は、
    先行して求められた複数の周波数スペクトラムを積分することによって、最新の周波数スペクトラムを求める
    ことを特徴とするフェージング周波数推定装置。
  15. 請求の範囲3に記載のフェージング周波数推定装置において、
    前記周波数分析手段は、
    前記周波数スペクトラムの大きさが最大となる周波数においてその周波数スペクトラムが急峻となる2つの係数が予め与えられ、これらの係数と前記2つの時点について推定されたチャネル推定値との積和として与えられる瞬時値の差の列について前記周波数スペクトラムを求める
    ことを特徴とするフェージング周波数推定装置。
  16. 請求の範囲3に記載のフェージング周波数推定装置において、
    前記周波数スペクトラムの大きさが最大となる周波数において、その周波数スペクトラムが前記無線伝送路の伝送品質に対応した形態で急峻となる2つの係数が予め登録された記憶手段を備え、
    前記周波数分析手段は、
    前記伝送品質に対応づけられて前記記憶手段に登録されている2つの係数と前記2つの時点について推定されたチャネル推定値との積和として与えられる瞬時値の差の列について、前記周波数スペクトラムを求める
    ことを特徴とするフェージング周波数推定装置。
  17. 請求の範囲3に記載のフェージング周波数推定装置において、
    前記推定手段は、
    前記周波数スペクトラムの変化率が最大である周波数帯域で最大の極大値を与える周波数として、前記無線伝送路で生じたフェージングの周波数を推定する
    ことを特徴とするフェージング周波数推定装置。
  18. 請求の範囲3に記載のフェージング周波数推定装置において、
    前記周波数分析手段は、
    先行して求められた複数の周波数スペクトラムを積分することによって、最新の周波数スペクトラムを求める
    ことを特徴とするフェージング周波数推定装置。
  19. 請求の範囲4に記載のフェージング周波数推定装置において、
    前記周波数分析手段は、
    前記周波数スペクトラムの差の大きさが最大となる周波数においてその差が急峻となる2つの係数が予め与えられ、これらの係数と前記異なる期間に個別に推定された前記無線伝送路のチャネル推定値の列の周波数スペクトラムとの積和としてこの差を求める
    ことを特徴とするフェージング周波数推定装置。
  20. 請求の範囲4に記載のフェージング周波数推定装置において、
    前記周波数スペクトラムの差の大きさが最大となる周波数においてその差が前記無線伝送路の伝送品質に対応した形態で急峻となる2つの係数が予め登録された記憶手段を備え、
    前記周波数分析手段は、
    前記伝送品質に対応づけられて前記記憶手段に登録されている2つの係数と前記2つの期間に個別に推定された前記無線伝送路のチャネル推定値の列の周波数スペクトラムとの積和として前記差を求める
    ことを特徴とするフェージング周波数推定装置。
  21. 請求の範囲4に記載のフェージング周波数推定装置において、
    前記推定手段は、
    前記周波数スペクトラムの差の変化率が最大である周波数帯域で最大の極大値を与える周波数として、前記無線伝送路で生じたフェージングの周波数を推定する
    ことを特徴とするフェージング周波数推定装置。
  22. 請求の範囲4に記載のフェージング周波数推定装置において、
    前記周波数分析手段は、
    先行して求められた複数の周波数スペクトラムを積分することによって、最新の周波数スペクトラムを求める
    ことを特徴とするフェージング周波数推定装置。
  23. 請求の範囲1に記載のフェージング周波数推定装置において、
    前記周波数分析手段は、
    時系列の順に反復して前記周波数スペクトラムを求め、
    前記推定手段は、
    前記周波数分析手段によって求められた複数の周波数スペクトラムの個々の大きさが最大となる周波数の平均値として、前記フェージング周波数を推定する
    ことを特徴とするフェージング周波数推定装置。
  24. 請求の範囲2に記載のフェージング周波数推定装置において、
    前記周波数分析手段は、
    前記個々の信号の周波数スペクトラムを前記2つの期間毎に時系列の順に反復して求め、
    前記推定手段は、
    前記2つの期間毎に前記周波数分析手段によって求められた周波数スペクトラムの差の大きさが最大となる周波数の平均値として、前記フェージング周波数を推定する
    ことを特徴とするフェージング周波数推定装置。
  25. 請求の範囲3に記載のフェージング周波数推定装置において、
    前記周波数分析手段は、
    時系列の順に反復して前記周波数スペクトラムを求め、
    前記推定手段は、
    前記周波数分析手段によって求められた複数の周波数スペクトラムの個々の大きさが最大となる周波数の平均値として、前記フェージング周波数を推定する
    ことを特徴とするフェージング周波数推定装置。
  26. 請求の範囲4に記載のフェージング周波数推定装置において、
    前記周波数分析手段は、
    前記個々の信号の周波数スペクトラムを前記2つの期間毎に時系列の順に反復して求め、
    前記推定手段は、
    前記2つの期間毎に前記周波数分析手段によって求められた周波数スペクトラムの差の大きさが最大となる周波数の平均値として、前記フェージング周波数を推定する
    ことを特徴とするフェージング周波数推定装置。
  27. 請求の範囲25に記載のフェージング周波数推定装置において、
    前記周波数分析手段は、
    時系列の順に反復して前記周波数スペクトラムを前記無線伝送路を形成するパス毎に求め、
    前記推定手段は、
    前記周波数分析手段によって前記パス毎に求められた複数の周波数スペクトラムの個々の大きさが最大となる周波数の平均値として、前記フェージング周波数を推定する
    ことを特徴とするフェージング周波数推定装置。
  28. 請求の範囲26に記載のフェージング周波数推定装置において、
    前記周波数分析手段は、
    前記個々の信号の周波数スペクトラムを前記無線伝送路を形成するパスおよび前記2つの期間毎に時系列の順に反復して求め、
    前記推定手段は、
    前記パスおよび前記2つの期間毎に前記周波数分析手段によって求められた周波数スペクトラムの差の大きさが最大となる周波数の平均値として、前記フェージング周波数を推定する
    ことを特徴とするフェージング周波数推定装置。
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