JPS646246B2

JPS646246B2 -

Info

Publication number: JPS646246B2
Application number: JP8389385A
Authority: JP
Inventors: Yoshiaki Kawahara
Original assignee: Daido Steel Co Ltd
Current assignee: Daido Steel Co Ltd
Priority date: 1985-04-18
Filing date: 1985-04-18
Publication date: 1989-02-02
Also published as: JPS61243115A

Description

【発明の詳細な説明】＜産業上の利用分野＞本発明は真空熱処理装置に関する。

金属製品を熱処理する場合に真空熱処理装置が
使用される。この装置は例えば、鉄鋼製品を焼入
れする場合、真空タンク内でその被熱物を真空条
件下に加熱した後、該真空タンク内に導入した窒
素ガス等の雰囲気ガスを強制循環させてこれを加
熱後の被熱物へ繰り返し接触させることにより冷
却する装置である。

本発明はかかる真空熱処理装置に関し、更に詳
しくは上記の如く加熱後の被熱物を均一且つ迅速
に冷却することができる真空熱処理装置に関する
ものである。

＜従来の技術、その問題点＞従来、真空熱処理装置として、開閉可能な真空
タンク内に断熱材で囲繞された加熱室及びガスク
ーラ並びにガスフアンが装備された次のような各
種の装置が提案されている。例えば、加熱室の前
方にガス送入口を、また加熱室の後方にガス排出
口をそれぞれ開設し、ガス送入口とガス排出口に
は駆動装置により開閉可能な扉が付設されてい
て、該扉を閉じた状態で加熱室内の被熱物を真空
条件下に加熱し、加熱後の被熱物を冷却する段階
で該扉を開き、真空タンク内へ導入したガスを加
熱室に順次後続するガスクーラで冷却しつつガス
フアンで強制循環させて該ガスを送入口から排出
口へと繰り返し加熱室内に通風させ、この際に該
ガスを加熱室内の加熱後の被熱物へ接触させて該
被熱物を冷却する装置がある。また例えば、前記
のような扉を付設することなく、送入口の前方及
び排出口の後方に熱拡散を防止しつつガスだけは
通過させるような間隙を設定して遮熱板を固定し
た装置や、前記のような駆動装置による扉に代え
てある種の遊動扉を付設し、加熱時はこの遊動扉
が自重でガス送入口及びガス排出口を閉じた状態
にするが、冷却時にはこの遊動扉がガスの送風力
で持ち上がることによりガス送入口及びガス排出
口を開いた状態にする装置（特公昭58−39888）
等がある。

ところが、これらの従来装置には、加熱後の被
熱物をガス冷却する場合に、冷却用のガスが加熱
室内に静置されている該被熱物へ所定方向からの
み接触するため、該被熱物の冷却が不均一で且つ
遅速であるという問題点がある。そしてこのよう
な問題点は結局、例えば鉄鋼製品の焼入れに上記
従来装置を使用する場合、単に処理効率を悪くす
るだけでなく、得られる最終製品の品質に重大な
悪影響を及ぼすことになる。

＜発明が解決しようとする問題点、この解決手段
＞本発明は叙上の如き従来装置の問題点を解決す
る改良された真空熱処理装置を提供するものであ
る。しかして本発明は、開閉可能な真空タンク内
に断熱材で囲繞された加熱室及びガスクーラ並び
にガスフアンが装備されており、前記加熱室内に
は載置台が位置決めされていて、該載置台が駆動
装置によつて回転し得るように構成されて成るこ
とを特徴とする真空熱処理装置に係る。

以下、図面に基づいて本発明の構成を更に詳細
に説明する。

＜実施例＞第１図は本発明の一実施例を示す断面図（一部
省略）である。真空タンク１の前部扉２が開閉可
能になつており、この真空タンク１の後方側壁に
は、バルブ付きのガス導入口３及び図示しない真
空ポンプへと連結されているバルブ付きの排気口
４がそれぞれ開設されている。また該真空タンク
１内には、炭素繊維等の通気性のある断熱材５で
囲繞された加熱室６、及びこの加熱室６に後続す
るガスクーラ７、更にこのガスクーラ７に後続す
るガスフアン８がそれぞれ装備されており、加熱
室６に発熱体９が固定されていて、ガスフアン８
は駆動装置１０へ連結されている。更に、加熱室
６の前方にガス送入口１１が、また加熱室６の後
方にガス排出口１２がそれぞれ開設され、ガス送
入口１１及びガス排出口１２には各々、駆動装置
１３，１４に連結されてガス送入口１１及びガス
排出口１２を適宜開閉する扉１５，１６が付設さ
れている。

そして、加熱室６内には載置台１７が位置決め
されていて、該載置台１７は、駆動装置１８へと
連結されており、この駆動装置１８によつて回転
し得るように構成されている。通常、載置台１７
は少なくともその加熱室６内に露出する構成部分
が耐熱材で形成され、該載置台１７は交換容易な
ように嵌め込み方式がとられており、また駆動装
置１８は駆動モータと減速機とから構成されて載
置台１７の回転数を適宜制御し得るようになつて
いる。

勿論、いうまでもなく、真空タンク１の壁面を
貫通する構成部材と該壁面との間は真空シールさ
れている。

＜作用＞次に、第１図の実施例によつて本発明の作用を
説明する。

先ず、前部扉２を開き、載置台１７上へ被熱物
Ａを置く。

そして、前部扉２を閉じ、排気口４を介して図
示しない真空ポンプにより真空タンク１内を、し
たがつて加熱室６内を真空条件にする。この段階
では、ガス送入口１１、ガス排出口１２及びガス
導入口３は閉じられている。かくして所定の真空
条件下、発熱体９によつて加熱室６内に加熱し、
載置台１７上の被熱物Ａを所定時間加熱する。こ
の場合、必要に応じて、予め真空タンク１内をガ
ス置換しておいてもよいし、また加熱中に駆動装
置１８を作動させて載置台１７を回転させてもよ
い。

最後に、所定通りの加熱後、発熱体９による加
熱を止め、ガス導入口３から例えば窒素ガスを真
空タンク１内へ導入し、該窒素ガスをガスクーラ
７で冷却しつつ、駆動装置１０を作動させてガス
フアン８により強制循置させ、ガス送入口１１か
らガス排出口１２へと繰り返し加熱室６内に通風
させる。この段階ではいうまでもなく、駆動装置
１３，１４によつて扉１５，１６を作動させるこ
とによりガス送入口１１及びガス排出口１２は開
かれていて、ガス導入口３及び排気口４は閉じら
れている。そしてこの場合、駆動装置１８の作動
により載置台１７を回転させ、したがつて載置台
１７上に置かれている加熱後の被熱物Ａを回転さ
せておくと、冷却されつつ強制循環されて繰り返
し加熱室６内を通風する窒素ガスが該被熱物Ａの
全面に等しく接触することとなり、該被熱物Ａは
均一且つ迅速に冷却されるのである。

＜発明の効果＞以上説明した通りであるから、本発明には、真
空条件下で加熱した被熱物を均一且つ迅速に冷却
することができ、結局、真空熱処理の効率を向上
し、またとりわけ得られる最終製品の品質を向上
するという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す断面図（一部
省略）である。１…真空タンク、２…前部扉、３…ガス導入
口、４…排気口、５…断熱材、６…加熱室、７…
ガスクーラ、８…ガスフアン、９…発熱体、１
０，１３，１４，１８…駆動装置、１１…ガス送
入口、１２…ガス排出口、１５，１６…扉、１７
…載置台、Ａ…被熱物。

Claims

【特許請求の範囲】

１開閉可能な真空タンク内に断熱材で囲繞され
た加熱室及びガスクーラ並びにガスフアンが装備
されており、前記加熱室内には載置台が位置決め
されていて、該載置台が駆動装置によつて回転し
得るように構成されて成ることを特徴とする真空
熱処理装置。